JP2012087465A - ハメ込式防水板 - Google Patents

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Abstract

【課題】洪水時、店舗、住宅、ビル等の浸水を防ぐ、機構が簡単で、容易に設置でき、安価な手動式の防水板を提供する。
【解決手段】防水板本体の下部両端に旋回中心を、上部両端に固定装置(錠等)を設け、柱と分離できる構造としておく。
まず、防水板本体をパッキングの反力を受けない様に、30度程度傾けて旋回中心を設定し、次に垂直(0度)まで押すことによりパッキングに均一な力を加えられる。
防水板本体の上部両端の固定装置(錠等)で固定する。
てこの力を使っているので、パッキングの巨大な押圧力を必要とせず、容易に設置でき、確実に、防水(止水)することができるのを特徴とする。
防水板が不要な時は、上記の反対の動作で、簡単にはずすことができる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、洪水時、扉の枠の下部に取り付けて屋内への浸水を防ぐ、防水板(止水板)に関するものである。
防水板(止水板)の類は、多種多様におよび、大きな物は防潮壁の様に、高さ2メートル、長さ10メートル程あり、小さな物は田に水を入れたり止めたりする為の、30センチメートル角程のベニヤ板まで、さまざまである。
作動方法も、機械式の物、手動式の物、半自動の物と色々あり、方式も左右に動く物、上下に動く物、旋回する物とさまざまである。
これらの防水板の中で、比較的小さい、高さ50センチメートル長さ2メートルくらいまでの手動で設置するものに関して記す。
図1の様に、入り口の柱5の内側に、縦パッキング3付のレールを設け、上から防水板本体1を差し込み、上側や前側からネジで固定する物や、図2の様に柱5の前側に縦パッキング3を取り付け、防水板本体1を前側からネジで固定する物が多い。
これらの場合、上から下への方向、又は、前から後ろへの方向のどちらかにしか、ネジによる力が加わらない為、使用時水漏れする。
又、ネジの調整が難しく、設置に時間がかかる。
例えば、図2で縦パッキング3の高さを40センチメートル、防水板本体1の長さを200センチメートルとすると、止水する為のパッキングへの押付力は、0.35キログラム/平方センチメートル程である。これはゴムパッキングでもウレタンスポンジパッキングでもほぼ同じある。
パッキングの巾を1.5センチメートルとすると、図2で防水板を下へ押す力(FW)は、FW=(0.35キログラム/平方センチメートル)×200センチメートル×1.5センチメートル=105kgf、防水板を後ろへ押す力(FX)は、FX=(0.35キログラム/平方センチメートル)×40センチメートル×1.5センチメートル×2=42kgf必要である。
防水板本体1が100キログラム以上の重量があれば良いが、手動で設置する防水板本体1は通常30キログラム以下である。
又、下へ押す力、FW=105kgfと後ろへ押す力、FX=42kgfを同時にかけないといけない。これは、先にどちらかの力をかけてしまうと、後にかけた力によって先にかけたパッキングがよじれてしまい、機能しなくなるからである。
よって、下へ押す力FWと後へ押す力FXを徐々に均等にかけていかなければならないので、非常に困難である。
多く見られる製品は、下へ押す力FWを無視して防水板本体の重量のみでまかなおうとしている為、使用時、必ず防水板の下側から水漏れする。
特開2007−291616 特開2007−217993 特開2007−120081 特開2006−207177 特開2005−351011 特開2005−120768 特開2004−218415 特開2003−321980 特開2002−189146 特開平07−247766
手動で設置する防水板において、力もほとんどいらず、簡単に設置でき、且つ、水密性の高い防水板を提供する。
図3(b)の様に、防水板本体1の下側に下パッキング2を、防水板本体1の両端後側に縦パッキング3を設けた手動設置式の防水板において、防水板本体1の下部両端に旋回中心4を設け、この旋回中心4と防水板本体1が分離できることを特徴とする。
図3(a)の様に、防水板本体1を少し傾け、両端にある旋回中心4を設定する。
次に、防水板本体1の上部中央を後側に押すと、旋回し、図3(b)の様に設定でき、上部のクレセント6等の錠10で固定すれば、設置できる。
通常の手動設置防水板は、[0009]でも述べたように、下側にFW=105kgf、柱側にFX=42kgf、合計F=FW+FX=147kgfの力を均等に加えなければならない。ネジ等で助力できても調整が非常に難しい。
本発明では、図3(b)の様に、下パッキング2と旋回中心4との距離を4センチメートルとすると、下パッキング2へは、1/10、縦パッキング3には、1/2の力で良いので、FRW=105kgf/10=10.5kgf、FRX=42kgf/=21kgf、FR=FRW+FRX=31.5kgfで設置できる。
通常、F≒150kgf近くの力を必要とするのを、FR=31.5kgfで良いので容易に設置できる。
又、柱5と旋回中心4と錠10の位置で、パッキングのシメシロが決まるので、調整する必要が無い。
防水板本体1を取り外す時は、設置時と反対に、防水板本体1の上部の錠10をはずし、図3(a)の様に少し傾け、旋回軸4をはずせば、簡単に取り外すことができる。
本発明は、防水板本体1を少し傾けた状態で旋回軸4にセットすることを特徴とし、又、はずす時は旋回軸4と分離することを特徴とする簡単な構造で、かつ、あまり力を必要とせず、容易に防水板本体1を設置でき、水密性が高い。
図3(a)から解るように、防水板本体1を少し傾けた状態にすると、パッキングからの反力を受けず、旋回中心4を作り易い。
従来技術の例を示す斜視図。 従来技術の例を示す斜視図。 本発明の構成を示す断面図。 本発明の実施例を示す斜視図。(実施例1) 旋回中心を示す詳細図。 本発明の実施例を示す斜視図。(実施例2) 本発明の実施例を示す部品の説明図。(実施例2) 本発明の実施例を示す部品の説明図。(実施例2) 本発明の実施例を示す部品の説明図。(実施例2) 本発明の実施例を示す平面図。(実施例3) 本発明の実施例を示す断面図。(実施例3)
本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明する。
図4の様に、出入口のアルミサッシ等の柱5の下部に、旋回中心4となる支持金具ピン8を両側に設け、防水板本体1を少し傾けた状態(2点鎖線)で、支持金具ピン8にハメ込まれる様なガイド金具9を、防水板本体1の両端に設ける。
図4の様に、防水板本体1の下側に、下パッキング2を、後ろ、両側に縦パッキング3を設け、上部両側にクレセント6等の錠10を設ける。
防水板本体1使用時は、図5の様に、まず、防水板本体1を少し(30度程度)傾けて、ガイド金具9を支持金具ピン8に引っ掛ける。30度程度傾けると、パッキングの反力を受けないので、簡単に引っ掛けることができる。
次に、支持金具ピン8が旋回中心4となる様に、防水板本体1の上部を手で後へ押して旋回させる。
最後にクレセント6等の錠10で固定すれば、下パッキング2も、縦パッキング3も、充分な力で平均に押さえつけることができ、水密性が高い。
防水板を取り外す時は、今までの逆の動作をすれば容易にはずせる。
尚、支持金具ピン8とガイド金具9が、クレセント6とクレセント受7が、各々、入れ替わった構造であっても良い。又、縦パッキング3や下パッキング2を防水板本体1側でなく、柱5側に設けても良い。
図6は、防水板本体1に、支持金具ピン8の替わりに、抜差ピン11を設けた例で、ガイド金具9を図6の様な形にして、その穴に抜差ピン11を差込んで、旋回中心4を形成するものである。
これも、実施例1と同様に、防水板本体1を少し(30度程度)傾けて抜差ピン11を差込んだり抜いたりすれば、下パッキング2や縦パッキング3の反力を受けないので、容易に旋回中心4を形成することができる。
抜差ピン11の替わりに、市販されている図7(a)プッシュボルトや、(b)サーバーラックヒンジを、又、抜差ピン11とガイド金具9の替わりに、図8(a)抜差し蝶番や、(b)中開き蝶番を利用することができる。
又、防水板本体1の上部の、錠10は図4の様に、クレセント6でも良いが、市販されている図8(a)ラッチ錠や、(b)キャッチクリップを使用してもかまわない。
図10は、実施例2を家庭用の玄関ドア12のアルミサッシ13部に、設置したものである。(平面図)
通常、玄関ドア12は外開きで、アルミサッシ13の断面形状は図10の様に凸形をしている。本発明のハメ込式防水板は、玄関ドア12と反対側のアルミサッシ13の内側に設置できる。
前述の様に、防水板本体1の高さは50センチメートルくらいまでで、玄関ドア12が外開きの場合は、屋内側に設置しなければならない。これは、洪水時、玄関ドア12を開ければ、防水板本体1をまたいで人が出入りできる為である。
店舗等、自動扉の時はそのレールが屋内側にあるので、防水板本体1は屋外側に設置することになる。
シメシロの多い、ウレタンスポンジ等の縦パッキング3を使用すると、図11(a)の様に、縦パッキング3の最下部が柱5に干渉するので(ハッチング部)、めくれあがる可能性がある。
よって、縦パッキング3の最下部を、図10(b)の様にカットし、柱5の最下部と床の間にサブパッキング14を施すと良い。
近年、都市型豪雨が多く、店舗、住宅、ビル等で浸水することが多い。
浸水すると、その被害は、意外に大きい。
本発明のハメ込式防水板は、機構が簡単なので、安価で、容易に設置でき、浸水を確実に防ぐことができる。
1 防水板本体
2 下パッキング
3 縦パッキング
4 旋回中心(旋回軸)
5 柱
6 クレセント
7 クレセント受
8 支持金具ピン
9 ガイド金具
10 錠
11 抜差ピン
12 玄関ドア
13 アルミサッシ
14 サブパッキング

Claims (1)

  1. 本体の下部両端に旋回中心を、上部両端に固定装置(錠等)を設けて、まず本体を30度程度傾けて旋回中心を設定し、次に本体が垂直(0度)になるまで本体上部を押して旋回させ、固定装置で設置でき、建築物の開口部に着脱できることを特徴とした防水板。
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