JP6429358B2 - 天吊り型空調用ユニット - Google Patents
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天吊り型ユニットクーラは、伝熱管の周囲に空気流を形成するため、遮蔽板で伝熱管を囲うように風路が形成されている。
本発明は、前記目的を達成するため、ケーシング本体上部の周囲に複数設けられ、夫々固定具によって天井面に固定される第1の固定部と、ケーシング本体に複数設けられ、天吊り型空調用ユニットを取外し冶具を用いて天井面から取り外すとき、夫々固定具によって取外し冶具に固定される第2の固定部とを備えている。
なお、本発明の天吊り型空調用ユニットでは、伝熱管を流れる熱交換媒体は、乾式蒸発器を用いた直膨方式のヒートポンプ装置又は冷凍機を用いる場合は、例えば、CO2、NH3、代替フロン等の熱媒又は冷媒である。あるいはブライン、冷温水などが循環する二次冷媒回路を有する場合、ブライン、冷温水などが伝熱管に循環する。
これによって、メンテナンス時に風路を開放することで、風路内に配置された伝熱管のメンテナンス作業が容易になる。
これによって、取外し冶具の構成を簡易かつ低コスト化できると共に、リフト装置を台座の下面に配置して取外し冶具を持ち上げることができ、天吊り型空調用ユニットの昇降が容易になる。
さらに、前記実施態様において、第1の固定部及び第2の固定部を天井面と同一高さの平坦な上面を有する板状体で構成することができる。これによって、天井面と第1の固定部との着脱、及び第2の固定部と取外し冶具との着脱が容易になる。
そして、天吊り型空調用ユニットの取外し時、2個の開閉弁の間の接続部に存在する熱交換媒体は前記排出口を介して除去される。そのため、取外し時に天吊り型空調用ユニットから回収する熱交換媒体を必要最小限に留めることができ、天吊り型空調用ユニットの再稼働時の熱交換媒体の劣化を防止できる。また、熱交換媒体の回収量を最小限にでき、廃却される熱交換媒体量を最小限に留めることができる。
本発明の一実施形態に係る産業用天吊り型ユニットクーラ及びその取外し方法を図1〜図5に基づいて説明する。図1及び図2において、食品加工工場などに設けられた空調室100の天井壁102に本実施形態に係る天吊り型ユニットクーラ10が取り付けられている。天吊り型ユニットクーラ10は内部に風路wが形成されるケーシング本体12を有している。ケーシング本体12は、風路wの上面を形成する平坦で長方形状の薄い天板14と、風路wの下面を形成するドレンパン16と、風路wの入口及び出口に設けられた仕切板17及び19と、風路wの側面を仕切る側板20及び21とで構成されている。仕切板17には網状ルーバ18が形成されている。
熱交換器47とブラインタンク50との間に、ブラインポンプ49を有するブライン循環路48が接続されている。ブライン循環路48を循環するブラインはブライン熱交換器47で一次冷媒によって冷却された後、ブラインタンク50に貯留される。
なお、図1では、1個の天吊り型ユニットクーラ10のみ図示しているが、空調室100には複数の天吊り型ユニットクーラ10が配設されており、これらの天吊り型ユニットクーラ10は冷凍機40にブライン導入管32及びブライン導出管34を介して並列に接続されている。
(1)メンテナンス対象となる天吊り型ユニットクーラ10の運転を停止させ、該天吊り型ユニットクーラ10の開閉弁36、38、52及び54を閉じる。冷凍機40及びメンテナンス作業を行わない他の天吊り型ユニットクーラ10の運転は継続させる。
(2)開閉弁53及び55を開け、領域R1及びR2に存在するブラインを排出する。
(3)フランジ28及び30を切り離し、天吊り型ユニットクーラ10とブライン導入管32及びブライン導出管34とを分離させる。
即ち、フォークリスト94のフォーク96を台座72の下に挿入し、フォーク96を上昇させて取外し冶具70を上昇させる。そして、固定板78の中央に形成された円形孔78aにスタッドボルト90を挿入させ、この状態で固定板78を固定金具80の下面に接する位置まで上昇させる。この位置で一旦取外し冶具70を停止させる。
その後、ナット92をスタッドボルト90に螺合させ、固定板78を固定金具80に固定する。固定金具80の領域r2で第2の固定部を構成している。
(6)フォーク96を下降させ、取外し冶具70と共に、天吊り型ユニットクーラ10を下降させ、床面に降ろす。
(7)図5に示すように、床面104に降ろした天吊り型ユニットクーラ10を清掃したり、あるいは洗浄室106などに運び洗浄する。
取付け工程は取外し工程の逆の順序で行えばよい。即ち、
(1)スタッドボルト90を円形孔78aに挿入し、スタッドボルト90にナット92を螺合させて、天吊り型ユニットクーラ10を取外し冶具70に固定する。その後、フォークリスト94で取外し冶具70と共に天吊り型ユニットクーラ10を天井壁102の天井面に接する位置まで上昇させる。
(3)ナット92をスタッドボルト90から外して、天吊り型ユニットクーラ10と取外し冶具70との結合を解除する。
(4)図1に示すように、フランジ56によって排出口32aに空気吸引管57を接続すると共に、フランジ58によって排出口34aに空気吸引管59を接続する。空気吸引管57及び59は真空ポンプ60に接続されている。そして、開閉弁53及び55を開け、真空ポンプ60を作動させて、領域R1及びR2を真空引きする。
これによって、これら領域に存在する空気を除去し、ブラインに気泡が混入するのを防止する。
(6)開閉弁36、38、52及び54を開放する。
また、天板14、ファンケーシング22及びドレンパン16をケーシング本体12に回動可能に軸支することで、風路wを外部に開放でき、そのため、風路wに配置された伝熱管24の清掃又は洗浄が容易になる。
さらに、1個の固定金具80に天井壁102との固定領域r1(第1の固定部)と取外し冶具70との固定領域r2(第2の固定部)とが存在しているため、固定部の形成を簡易かつ低コスト化できる。また、固定金具80の上面が天板14と同一高さの平坦な連続面を形成しているので、天井面と固定金具80との着脱が容易になる。
取付け工程では、4個の開閉弁36、38、52及び54を閉じ、これら開閉弁で囲まれた領域R1及びR2を真空引きするので、伝熱管24内に気泡や空気中の水分が混入するのを防止できる。
また、本実施形態では、1個の固定金具80で第1の固定部(固定領域r1)及び第2の固定部(固定領域r2)を兼用しているが、本発明では、第1の固定部及び第2の固定部を別々の位置に設けられた別々の固定金具で形成することもできる。この場合、第1の固定部は、天井面との固定のため、天吊り型ユニットクーラの上部に設ける必要があるが、第2の固定部の設置位置は特に制約を受けない。
次に、本発明の第2実施形態を図6に基づいて説明する。本実施形態の冷凍機98は、冷媒直膨方式の冷凍機97を用いている。この冷凍機97では、冷媒導入管98を介して天吊り型ユニットクーラ10の伝熱管24に冷媒が送られる。伝熱管24で空気流を冷却した冷媒は冷媒導出管99を介して冷凍機97に戻る。
(1)冷凍機97及び他の天吊り型ユニットクーラ10の運転を継続した状態で、メンテナンス作業の対象となる天吊り型ユニットクーラ10の冷媒導入管98に設けられた開閉弁52を閉じる。そして、その他の開閉弁36、38及び54を開けた状態で伝熱管24内の冷媒を冷媒導出管99を介して冷凍機97に回収する。その後、メンテナンス作業の対象となる天吊り型ユニットクーラ10の運転を停止する。
(2)開閉弁36、38及び54を閉じ、排出口32a及び34aに冷媒回収機(不図示)を接続し、開閉弁36と開閉弁52間のブライン導入管32の領域、及び開閉弁38と開閉弁54間のブライン導入管34の領域に存在する冷媒を回収する。
(3)第1実施形態における取外しステップ(3)〜(7)を行う。
取付け工程は取外し工程の逆の順序で第1実施形態と同様の手順で行えばよい。
なお、前記実施形態は、いずれも本発明を天吊り型ユニットクーラに適用した例であるが、本発明は、天吊り型ユニットクーラ以外の天吊り型空調用ユニット全般に適用できる。
12 ケーシング本体
14 天板
14a ヒンジ部
16 ドレンパン
16a ヒンジ部
17、19 仕切板
18 網状ルーバ
20、21 側板
22 ファンケーシング
22a ヒンジ部
23 ファン
23a 駆動モータ
24 伝熱管
26 ドレン排出管
28、30、56、58 フランジ
32 ブライン導入管
34 ブライン導出管
36、38、52、54 開閉弁
40、97 冷凍機
41 一次冷媒回路
42 圧縮機
43 凝縮器
44 冷却塔
45 レシーバ
46 膨張弁
47 ブライン熱交換器
48 ブライン循環路
50 カスケードコンデンサ
56、58 ブライン排出管
57、59 空気吸引管
60 真空ポンプ
70 取外し冶具
72 台座
74 支柱
76 長尺板
78 固定板
80 固定金具
84 ボルト(第1の固定手段)
86、88 ナット(第1の固定手段)
90 スタッドボルト(第2の固定手段)
92 ナット(第2の固定手段)
94 フォークリスト
96 フォーク
98 冷媒導入管
99 冷媒導出管
100 空調室
102 天井壁
104 床面
106 洗浄室
a 空気流
r1 領域(第1の固定部)
r2 領域(第2の固定部)
w 風路
Claims (7)
- 内部に熱交換媒体が流れる伝熱管と、該伝熱管に面した風路を形成するケーシング本体と、該ケーシング本体に取り付けられ、該風路に送風するファンとを有し、天井面に固定される天吊り型空調用ユニットであって、
前記ケーシング本体上部の周囲に設けられ、夫々固定具によって天井面に固定される第1の固定部と、前記ケーシング本体に設けられ、前記天吊り型空調用ユニットを取外し冶具を用いて天井面から取り外すとき、夫々固定具によって前記取外し冶具に固定される第2の固定部とを有し、前記第1の固定部及び前記第2の固定部は水平方向に配置された上面を共有する複数の固定金具を備え、
前記ケーシング本体は、
前記風路の下面を形成するドレンパンと、
前記風路の上面を形成する天板と、
前記風路の上流側に位置する上流側仕切板と、
前記風路の下流側に位置する下流側仕切板と、
を含み、
前記複数の固定金具は、
前記上流側仕切板から前記風路の上流側に向かって、平面視において前記ドレンパンの外側へと突出するように設けられる上流側固定金具と、
前記下流側仕切板から前記風路の下流側に向かって、平面視において前記ドレンパンの外側へと突出するように設けられる下流側固定金具と、を含むことを特徴とする天吊り型空調用ユニット。 - 前記ケーシング本体は、
前記ファンが取り付けられたファンケーシングをさらに含み、
前記ドレンパン、前記天板又は前記ファンケーシングの少なくとも一つが前記風路を外部に対して開放する方向へ前記ケーシング本体に回動可能に軸支されていることを特徴とする請求項1に記載の天吊り型空調用ユニット。 - 前記取外し冶具は、
前記第2の固定部に固定される第3の固定部を有する複数の支持枠と、
前記複数の支持枠が立設され、前記天吊り型空調用ユニットの取外し時に前記ケーシング本体の下方に配置される台座とで構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の天吊り型空調用ユニット。 - 前記第1の固定部及び前記第2の固定部が一体に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の天吊り型空調用ユニット。
- 前記第1の固定部及び前記第2の固定部は前記天井面と同一高さの平坦な上面を有する板状体で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の天吊り型空調用ユニット。
- 前記伝熱管の入口に着脱可能に接続される熱交換媒体導入管と、
前記伝熱管の出口に着脱可能に接続される熱交換媒体導出管と、
前記伝熱管の入口と前記熱交換媒体導入管との接続部、及び前記伝熱管の出口と前記熱交換媒体導出管との接続部に直列に設けられた少なくとも2個の開閉弁と、
前記2個の開閉弁の間の前記接続部に形成された開閉弁付き排出口とを備えていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の天吊り型空調用ユニット。 - 前記天吊り型空調用ユニットの取外し時、前記2個の開閉弁の間の前記接続部に存在する熱交換媒体を前記排出口を介して回収し、
前記天吊り型空調用ユニットの取付け時、前記2個の開閉弁との間の前記接続部に存在する空気を前記排出口を介して除去することを特徴とする請求項6に記載の天吊り型空調用ユニット。
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