JP6429123B2 - 送電ケーブル - Google Patents
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Description
このような送電ケーブルに高電圧を印加すると、空隙で部分放電が発生するおそれがある。部分放電は、送電ケーブルの近傍の空気をイオン化させることにより絶縁層の劣化を促進し、絶縁破壊を生じさせる。
導体と、前記導体の外周を囲うように設けられる絶縁層と、前記絶縁層の外周を囲うように設けられる半導電層と、を備え、前記半導電層は、溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm3)1/2 以上10.1(cal/cm3)1/2以下である熱可塑性樹脂、導電性付与剤および可塑剤を含有し、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記導電性付与剤を40質量部以上80質量部以下、前記可塑剤を3質量部以上20質量部以下含有する半導電性樹脂組成物で形成されており、前記絶縁層がエチレンプロピレンゴムで形成されており、前記熱可塑性樹脂は、酢酸ビニルを44.0質量%以上83.4質量%以下含有するエチレン酢酸ビニル共重合体であり、前記可塑剤は、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類またはリン酸エステル類の少なくとも1つである、送電ケーブルが提供される。
本発明の一実施形態の説明に先立ち、本発明者が得た知見について説明をする。
上述のEVAは溶解度パラメータSP値が8.7(cal/cm3)1/2以上9.2(cal/cm3)1/2以下程度であるため、EVAとエチレンプロピレンゴム(溶解度パラメータSP値8.2(cal/cm3)1/2)との溶解度パラメータSP値の差が0.5(cal/cm3)1/2以上1.0(cal/cm3)1/2以下程度となる。
以下、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態の半導電性樹脂組成物には、熱可塑性樹脂と導電性付与剤と可塑剤とが含有されている。以下、半導電性樹脂組成物に含有される各成分について説明する。
熱可塑性樹脂は、半導電性樹脂組成物のベース樹脂である。
本実施形態の熱可塑性樹脂は、溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm3)1/2以上10.1(cal/cm3)1/2以下である。この熱可塑性樹脂は、溶解度パラメータSP値が大きいため、絶縁層を形成する熱可塑性樹脂との極性の差が大きくなるような樹脂である。例えば、絶縁層がエチレンプロピレンゴム(溶解度パラメータSP値8.2(cal/cm3)1/2)で形成される場合、本実施形態の熱可塑性樹脂とエチレンプロピレンゴムとの溶解度パラメータSP値の差が少なくとも1.1(cal/cm3)1/2となる。熱可塑性樹脂の溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm3)1/2未満であると、絶縁層を形成する樹脂との溶解度パラメータSP値の差が小さくなるため、外部半導電層が絶縁層に過度に密着して形成され、外部半導電層の剥離強度が高くなってしまう。また、外部半導電層と絶縁層との界面に可塑剤をブリードさせにくくなるので、外部半導電層の剥離強度を低減できなくなってしまう。一方、熱可塑性樹脂の溶解度パラメータSP値が10.1(cal/cm3)1/2を超えると、絶縁層を形成する樹脂との溶解度パラメータSP値の差が大きくなりすぎるため、部分放電を抑制できる程度に外部半導電層を絶縁層に密着させることができなくなる。
可塑剤は、半導電性樹脂組成物の破断伸びを向上させ、外部半導電層に可撓性を付与する。また、可塑剤は、外部半導電層と絶縁層との界面に適度にブリードさせることで、外部半導電層の剥離強度を低減させる。さらに、可塑剤は、加熱した際の半導電性樹脂組成物の粘度を低減し、その押出成形性を向上させる。
これらは1種を用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの可塑剤は、熱可塑性樹脂の種類に応じて適宜変更して用いるとよい。これらは、溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm3)1/2以上10.1(cal/cm3)1/2以下の熱可塑性樹脂と適度な相溶性を有しており、半導電性樹脂組成物に多量に含有させた場合に適度にブリードしやすい。さらに、所定の耐熱性を有しており、半導電性樹脂組成物の耐熱性を維持させることができる。
導電性付与剤は、半導電性樹脂組成物に導電性を付与する。導電性付与剤としては、例えば導電性カーボンを用いることができる。この導電性カーボンは、粒子径が小さい、比表面積が大きい、ストラクチャー(粒子の形)が大きい、表面化合物が少ない、といった特徴を有している。導電性カーボンは、少量の添加により導電性を付与できるため、多量に添加する必要がなく、半導電性樹脂組成物の粘度を過度に向上させるおそれがない。
導電性カーボンとしては、特に限定されず、公知のものを用いることができる。例えば、ファーネスブラック、アセチレンブラックおよびケッチェンブラック等がある。具体的には、東海カーボン株式会社製のシーストG116(登録商標)、ケッチェンブラックインターナショナル株式会社製のケッチェンブラックEC(登録商標)、電気化学工業株式会社製のアセチレンブラック(登録商標)等が挙げられる。なお、導電性カーボンは1種を用いてもよく、あるいは2種以上を併用してもよい。
半導電性樹脂組成物には、さらに粘度調整剤が含有されることが好ましい。粘度調整剤は、熱可塑性樹脂を低粘度化させることで導電性付与剤の熱可塑性樹脂への分散を促進させる。また、半導電性樹脂組成物を製造するときや押し出すときの加熱の際、半導電性樹脂組成物の粘度を低減させて押出成形性を向上させる。さらに、その含有量によっては、可塑剤と同様に外部半導電層の表面にブリードするものと考えられ、外部半導電層の剥離強度をさらに低減させることができる。
したがって、粘度調整剤を上記範囲内で含有させることで、外部半導電層の剥離強度をさらに低減させることができる。さらに、半導電性樹脂組成物の130℃でのムーニー粘度を50以下に低減し、その押出成形性を向上させることができる。つまり、半導電性樹脂組成物を押し出す際の押出負荷を抑制することができる。
粘度が20mm2/secを超えると、半導電性樹脂組成物の粘度を十分に低減できず、押出成形性を向上できないおそれがある。この結果、半導電性樹脂組成物を均一な被覆厚で押し出して均一な厚さの外部半導電層を形成することが困難となる。なお、粘度調整剤の粘度は、JIS K2283に準拠して測定されたものである。
マイクロクリスタリンワックスは、炭素数36以上70以下程度の分岐状炭化水素または飽和環状炭化水素であり、融点が60℃以上90℃以下程度のものである。
本実施形態の半導電性樹脂組成物には、必要に応じて架橋剤、架橋助剤、老化防止剤、滑剤、操作油、耐オゾン防止剤、紫外線防止剤、難燃剤、充填剤、帯電防止剤、粘着防止剤などのその他の添加剤が含有されていてもよい。
外部半導電層の耐変形性を向上させる観点からは、架橋剤が含有されていることが好ましい。耐変形性を向上させることにより、外部半導電層を剥離する際の破壊を抑制することができる。架橋剤としては、例えば、α,α'−ジ(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン(日本油脂株式会社製のパーブチルP)ジクミルパーオキシド(日本油脂株式会社製のパークミルD)などの有機過酸化物を用いることができる。
本実施形態の半導電性樹脂組成物は、上述の熱可塑性樹脂、導電性付与剤、可塑剤、必要に応じて粘度調整剤やその他添加剤を混合し、加熱しながら混練することにより成形される。各成分の添加順序は、特に限定されない。
なお、混練は、ミキシングロール、バンバリミキサ、ブラベンダープラストグラフ、加圧型ニーダーなどのバッチ式混練機や単軸または2軸押出機を用いて、同時的あるいは逐次的に行うことができる。混練の際の加熱温度は、熱可塑性樹脂の融点以上(例えば80℃以上110℃以下)とする。
次に、本発明の一実施形態に係る送電ケーブルについて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る送電ケーブルの断面図である。
導体10としては、例えば、複数の金属線を撚り合わせた撚り線を用いることができる。撚り線を構成する金属線としては、低酸素銅や無酸素銅等からなる銅線、銅合金線、銀等からなる他の金属線等を用いることができる。導体10の導体径は特に限定されず、用途に応じて最適な数値が適宜選択される。なお、図1では、6本の金属線からなる撚り線の場合を図示するが、金属線の本数はこれに限定されず、1本の単線、または2本以上の撚り線とすることができる。
内部半導電層11は、導体10の外周を被覆するように設けられている。内部半導電層11の厚さは、例えば0.3mm以上3mm以下である。
絶縁層12は、内部半導電層11の外周を被覆するように設けられている。絶縁層12の厚さは、例えば3mm以上30mm以下である。
外部半導電層13は、絶縁層12の外周を被覆するように設けられている。外部半導電層13の厚さは、例えば0.3mm以上3mm以下である。
シールド層14は、外部半導電層13の外周に設けられ、電流が導体10を流れる際に発生するノイズを遮蔽するものである。シールド層14は、可撓性を得るため、例えば軟銅線などの素線を複数編み込むことにより形成される。
シース15は、シールド層14の外周に設けられ、導体10や絶縁層12などを被覆保護するものである。シース15は、従来公知の樹脂組成物から形成され、例えば塩化ビニル樹脂から構成される。
送電ケーブル1は、例えば以下のように製造することができる。まず、導体10を準備して、導体10の外周上に内部半導電層11用の半導電性樹脂組成物を押し出して内部半導電層11を形成する。そして、内部半導電層11を架橋させる。例えば有機過酸化物を用いて架橋させる場合、内部半導電層11を高温(140℃以上190℃以下)で高圧(1.3MPa)の水蒸気内に15分間、曝すことにより行う。続いて、内部半導電層11の外周に絶縁層12用の樹脂組成物を押し出して絶縁層12を形成し、絶縁層12を架橋させる。続いて、絶縁層12の外周に外部半導電層13用の半導電性樹脂組成物を押し出して外部半導電層13を形成し、外部半導電層13を架橋させる。その後、外部半導電層13の外周にシールド層14およびシース15を設けることで本実施形態の送電ケーブル1を得る。
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
まず、内部半導電層用の半導電性樹脂組成物を調製した。具体的には、エチレンプロピレンゴム100質量部に対して、導電性付与剤を40質量部以上80質量部以下と、有機過酸化物や酸化防止剤などの添加剤とを加え、バンバリミキサで混練することで、内部半導電層用の半導電性樹脂組成物を調整した。
続いて、絶縁層用の絶縁性樹脂組成物を調製した。具体的には、溶解度パラメータSP値が8.2(cal/cm3)1/2であるエチレンプロピレンゴム100質量部に対して、クレーを30質量部以上70質量部以下と、有機過酸化物や酸化防止剤などの添加剤とを加え、バンバリミキサで混練することで、絶縁層用の樹脂組成物を調整した。
続いて、外部半導電層用の半導電性樹脂組成物を調製した。実施例および比較例において用いた材料は次の通りである。
・(a1)VA量80質量%のEVA(溶解度パラメータSP値10.1(cal/cm3)1/2):「レバプレン800HV」(ランクセス株式会社製)
・(a2)VA量70質量%のEVA(溶解度パラメータSP値9.8(cal/cm3)1/2):「レバプレン700HV」(ランクセス株式会社製)
・(a3)VA量60質量%のEVA(溶解度パラメータSP値9.6(cal/cm3)1/2):「レバプレン600HV」(ランクセス株式会社製)
・(a4)VA量50質量%のEVA(溶解度パラメータSP値9.4(cal/cm3)1/2):「レバプレン500HV」(ランクセス株式会社製)
・(a5)VA量46質量%のEVA(溶解度パラメータSP値9.3(cal/cm3)1/2):「EV45LX」(三井・デュポンポリケミカル株式会社製)
・(a6)VA量33質量%のEVA(溶解度パラメータSP値9.1(cal/cm3)1/2):「EV150」(三井・デュポンポリケミカル株式会社製)
・(b1)トリメリット酸トリオクチル(TOTM):「トリメックスT−08」(花王株式会社製)
・(b2)アジピン酸ジイソデシル(DIDA)(田岡化学工業社製)
・(b3)リン酸トリクレシル(TCP)(大八化学工業社製)
・(c1)カーボンブラック(平均粒径38nm):「デンカブラック」(デンカ株式会社製)
・(c2)カーボンブラック(平均粒径38nm):「シーストG116」(東海カーボン株式会社製)
・パラフィンワックス(融点58℃、粘度3.9mm2/sec(100℃)):「パラフィンワックス135」(JX日航日石株式会社製)
・有機過酸化物:「パーブチルP」(日油株式会社製)
調製条件を以下の表1に示す。
本実施例では、送電ケーブルを模擬した評価用送電ケーブルを製造した。
上記で調製した内部半導電層用の半導電性樹脂組成物、絶縁層用の樹脂組成物および外部半導電層用の半導電性樹脂組成物の各成分をそれぞれ押出機に供給した。これらの各成分について、内部半導電層用の半導電性樹脂組成物を85℃、絶縁層用の樹脂組成物を60℃、外部半導電層用の半導電性樹脂組成物を80℃でそれぞれ加熱し混練した後、導体としての銅線(断面積95mm2)の外周に、内部半導電層の厚さが1mm、絶縁層の厚さが9mm、外部半導電層の厚さが1mmとなるように3層同時押出した。続いて、押し出した各成分を架橋することにより、導体の外周に内部半導電層、絶縁層および外部半導電層をこの順に積層させた評価用送電ケーブルを製造した。
評価用送電ケーブルについて、外部半導電層の密着性および電気特性を評価した。
外部半導電層の密着性については、絶縁層から外部半導電層を剥離するときの剥離強度により評価した。具体的には、評価用送電ケーブルをカッターで縦割りし、幅12.7mm、長さ約15cm程度の試験片を3つ作製した。この各試験片に対して、ショッパー型引張試験機により剥離試験を実施し、500mm/minの引張速度で銅線から外部半導電層を剥離するときの剥離強度を測定した。
なお、本実施例では、測定した剥離強度が5N/12.7mm以上30N/12.7mm以下であれば、外部半導電層を容易に剥離できることを示す。
また、剥離したときの外部半導電層の剥離状態を観察した。外部半導電層について、絶縁層に適度に密着すると共に良好に剥離する場合を「A」、密着性が大きすぎて絶縁層が破壊する場合を「B」、密着性が大きすぎて外部半導電層が破壊する場合を「C」、密着性が小さすぎる場合を「D」とした。
外部半導電層の電気特性については、外部半導電層の体積抵抗率により評価した。具体的には長さ80mm、幅50mm、厚さ1mmの試験片を作製し、JISK7194に従い、9点測定で23±2℃の室内で評価した。
外部半導電層においては、部分放電を抑制する観点から、体積抵抗率が102Ω・cm以上105Ω・cm以下であるとよい。
表1に示すように、実施例1では、外部半導電層の剥離強度が15N/12.7mmであるため、絶縁層から外部半導電層を容易に剥離することができ、また剥離したときの剥離状態がA(良好)であることが確認された。また、外部半導電層中に導電性付与剤を良好に分散できているので、外部半導電層の体積抵抗率が7×103Ω・cmであることが確認された。また、半導電性樹脂組成物の粘度(130℃でのムーニー粘度)が50以下であり、半導電性樹脂組成物の押出成形性が良好であることから、外部半導電層の被覆厚を均一できることが確認された。
実施例2では(a2)VA量70質量%のEVAを、実施例3では(a3)VA量60質量%のEVAを、実施例4(a4)実施例5(a5)は各々VA量50,46質量%のEVAを用いた。
実施例1と同様に、剥離強度、剥離状態、体積抵抗率が良好であり、外部半導電層の被覆厚が均一であることが確認された。
以下に、本発明の好ましい態様について付記する。
本発明の一態様によれば、
熱可塑性樹脂と導電性付与剤と可塑剤とを含有し、
前記熱可塑性樹脂の溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm3)1/2以上10.1(cal/cm3)1/2以下であり、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記導電性付与剤を40質量部以上80質量部以下と、前記可塑剤を3質量部以上20質量部以下と、を含有する、半導電性樹脂組成物が提供される。
付記1の半導電性樹脂組成物であって、好ましくは、
さらに粘度調整剤を含有し、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記粘度調整剤および前記可塑剤を合計で10質量部以上30質量部以下含有する。
付記1又は2の半導電性樹脂組成物であって、好ましくは、
前記粘度調整剤は、分岐状炭化水素、飽和環状炭化水素または直鎖状炭化水素の少なくとも1つであり、温度100℃における粘度が20mm2/sec以下である。
付記1〜3のいずれかの半導電性樹脂組成物であって、好ましくは、
前記可塑剤は、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類またはリン酸エステル類の少なくとも1つである。
付記1〜4のいずれかの半導電性樹脂組成物であって、好ましくは、
前記熱可塑性樹脂は、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンメチルアクリレート共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体またはニトリルゴムの少なくとも1つである。
付記5の半導電性樹脂組成物であって、好ましくは、
前記熱可塑性樹脂は、酢酸ビニルを44.0質量%以上83.4質量%以下含有するエチレン酢酸ビニル共重合体である。
導体と、前記導体の外周を囲うように設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の外周を囲うように設けられる半導電層と、を備え、
前記半導電層は、溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm3)1/2以上10.1(cal/cm3)1/2以下である熱可塑性樹脂、導電性付与剤および可塑剤を含有し、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記導電性付与剤を40質量部以上80質量部以下、前記可塑剤を3質量部以上20質量部以下含有する半導電性樹脂組成物で形成されている、送電ケーブルが提供される。
付記7の送電ケーブルであって、好ましくは、
前記絶縁層がエチレンプロピレンゴムから形成されている。
付記7又は8の送電ケーブルであって、好ましくは、
前記半導電層は、前記絶縁層から幅12.7mmで剥離するときの剥離強度が5N/12.7mm以上30N/12.7mm以下となるように構成されている。
付記7〜9のいずれかの送電ケーブルであって、好ましくは、
前記半導電層は、体積抵抗率が102Ω・cm以上105Ω・cm以下となるように構成されている。
10 導体
11 内部半導電層
12 絶縁層
13 外部半導電層
14 遮蔽層(シールド層)
15 外被層(シース)
20 界面
Claims (3)
- 導体と、前記導体の外周を囲うように設けられる絶縁層と、
前記絶縁層の外周を囲うように設けられる半導電層と、を備え、
前記半導電層は、溶解度パラメータSP値が9.3(cal/cm 3 ) 1/2 以上10.1(cal/cm 3 ) 1/2 以下である熱可塑性樹脂、導電性付与剤および可塑剤を含有し、前記熱可塑性樹脂100質量部に対して、前記導電性付与剤を40質量部以上80質量部以下、前記可塑剤を3質量部以上20質量部以下含有する半導電性樹脂組成物で形成されており、
前記絶縁層がエチレンプロピレンゴムで形成されており、
前記熱可塑性樹脂は、酢酸ビニルを44.0質量%以上83.4質量%以下含有するエチレン酢酸ビニル共重合体であり、
前記可塑剤は、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類またはリン酸エステル類の少なくとも1つである、
送電ケーブル。 - 前記半導電層は、前記絶縁層から幅12.7mmで剥離するときの剥離強度が5N/12.7mm以上30N/12.7mm以下となるように構成されている、請求項1に記載の送電ケーブル。
- 前記半導電層は、体積抵抗率が10 2 Ω・cm以上10 5 Ω・cm以下となるように構成されている、請求項1又は2に記載の送電ケーブル。
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