JP7214488B2 - 電気ケーブル - Google Patents
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Description
特許文献1には、導体からなる芯線に、内部半導体層、絶縁層、外部半導体層及び外部導体を順番に重ねた電気ケーブルが開示されている。特許文献1の電気ケーブルでは、雷によるサージ(ノイズ)が芯線に重畳しても、当該サージを2つの半導体層及びこれらの間にある絶縁層において減衰させることができる。
また、様々な周波数帯のサージが電気ケーブルの導体に重畳しても、当該サージが互いに隣り合う導体の間で流れることで、当該サージを半導体層において減衰させることができる。
以下、図1~3を参照して本発明の第一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る電気ケーブル1は、建築物2の内外に貫通するように設けられる。電気ケーブル1は、建築物2の壁部から建築物2の内側において所定の長さだけ延びている。本実施形態の電気ケーブル1は、電力を外部から建築物2内に設けられた各種の機器(不図示)に供給する電力用のケーブルである。電気ケーブル1には、例えば、商用電源周波数(例えば50[Hz]や60[Hz])の交流電流が流れる。本実施形態における建築物2は、原子力プラントや火力プラントなど各種のプラントの建屋である。建築物2は、例えば居住用の家屋、工場、倉庫等であってもよい。
図1において、電気ケーブル1は、建築物2の内部において配電盤3、及び、配電盤3に接続された複数の配線4を介して各種の機器に接続される。図示しないが、電気ケーブル1は、建築物2の外側において送電線に接続される。
本実施形態の電気ケーブル1は、同軸ケーブルである。具体的に、複数の導体11,12は、軸方向に延びる芯線11及びシールド層12を含む。シールド層12は、軸方向に延びる筒状に形成されている。芯線11は、シールド層12の内側に挿通されている。芯線11は、シールド層12の内周に対して間隔をあけて位置する。具体的に、シールド層12は芯線11を中心とする同心状に配されている。本実施形態において、芯線11には商用電源周波数の電流が流れる。
本実施形態において、半導体層13は、軸方向に延びる筒状に形成されている。半導体層13は、芯線11を被覆するとともにシールド層12によって被覆される。半導体層13は、芯線11を中心とする同心状に設けられ、芯線11とシールド層12との間に介在する。半導体層13は、芯線11とシールド層12との隙間を埋める。
また、半導体層13は、例えば、導電性を有する導電性樹脂によって構成されてもよい。導電性樹脂は、例えば導電性ポリエチレンであってよい。
一方、芯線11に流れる商用電源周波数の電流は、半導体層13を通り難いため、芯線11とシールド層12との間で流れることはほとんどない。これにより、芯線11に流れる商用電源周波数の電流が減衰することを抑制できる。
次に、図5,6を参照して本発明の第二実施形態について説明する。第二実施形態においては、第一実施形態と同様の構成要素について同一符号を付す等して、その説明を省略する。
本実施形態において、複数の導体11は、軸方向に延びるとともに互いに間隔をあけて配された複数の芯線11を含む。芯線11の数は、任意であってよいが、本実施形態では3つである。すなわち、本実施形態の電気ケーブル1Cは、3相交流の電流を流すように構成されている。図5に示す断面において、3つの芯線11は、電気ケーブル1Cの軸方向に直交する同心円上に配列されているが、例えば軸方向に直交する一方向に並べられてもよい。
被覆層14は、第一実施形態と同様に、絶縁体からなり、筒状に形成されている。本実施形態の被覆層14は、半導体層13Cを被覆する。
一方、芯線11に流れる商用電源周波数の電流は、半導体層13Cを通り難いため、芯線11とシールド層12との間で流れることはほとんどない。これにより、芯線11に流れる商用電源周波数の電流が減衰することを抑制できる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
2 建築物
11 芯線(導体)
12 シールド層(導体)
13,13A,13B,13C 半導体層
14 被覆層
Claims (6)
- 建築物の内外に貫通するように設けられる電気ケーブルであって、
軸方向に延びるとともに互いに間隔をあけて配される複数の導体と、
電気抵抗率の大きさが前記導体と絶縁体との間であり、少なくとも複数の前記導体の間に介在する半導体層と、
絶縁体からなり、前記導体及び前記半導体層のいずれか一方を被覆する筒状の被覆層と、
を備え、
複数の前記導体が、軸方向に延びる芯線と、軸方向に延びる筒状に形成されて前記芯線を挿通させるシールド層と、を含み、
前記半導体層は、軸方向に延びる筒状に形成され、前記芯線を被覆するとともに、前記シールド層によって被覆され、
前記半導体層は、内周面が前記芯線に接触するとともに外周面が前記シールド層に接触することで、前記芯線と前記シールド層とを電気的に接続しており、
前記被覆層は、前記シールド層を被覆する電気ケーブル。 - 建築物の内外に貫通するように設けられる電気ケーブルであって、
軸方向に延びるとともに互いに間隔をあけて配される複数の導体と、
電気抵抗率の大きさが前記導体と絶縁体との間であり、少なくとも複数の前記導体の間に介在する半導体層と、
絶縁体からなり、前記導体及び前記半導体層のいずれか一方を被覆する筒状の被覆層と、
を備え、
複数の前記導体が、軸方向に延びるとともに互いに間隔をあけて配された複数の芯線を含み、
前記半導体層は、複数の前記芯線の間に介在するように複数の前記芯線をそれぞれ被覆し、
前記半導体層は、複数の前記芯線の間を埋めるようにこれら芯線のそれぞれに接触することで、複数の前記芯線同士を電気的に接続しており、
前記被覆層は、前記半導体層を被覆する電気ケーブル。 - 前記半導体層の電気抵抗率が、1.0×109[Ω・cm]以下である請求項1又は2に記載の電気ケーブル。
- 前記半導体層が、絶縁材料に炭素粉又は金属粉を添加した材料からなる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電気ケーブル。
- 前記半導体層が、導電性を有する導電性樹脂からなる請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電気ケーブル。
- 前記建築物が、プラントの建屋である請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電気ケーブル。
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