JP6428547B2 - 温度検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スイッチ素子の温度を検出する温度検出装置に関するものである。
特許文献1に示されるように、冷却ユニットに接合されたパワーモジュールが知られている。このパワーモジュールはIGBTを有する。特許文献1では、IGBTの通電前後の温度差に基づいてパワーモジュールと冷却ユニットとの密着状態の良否判断を行っている。
特開2005−130568号公報
上記したように特許文献1では、IGBTの温度を検出している。そのためには温度センサが必要となる。また温度センサの検出信号(検出電圧)に基づいて温度を検出するための処理を行う回路も必要となる。しかしながらこの回路に異常が生じると、温度を検出することが適わなくなる。
そこで本発明は上記問題点に鑑み、温度センサの検出電圧に基づいて、温度を検出するための処理を行う回路の異常を検出可能な温度検出装置を提供することを目的とする。
上記した目的を達成するための開示された発明の1つは、スイッチ素子(401)の温度を電圧で検出する温度センサ(10)と、
温度センサの検出電圧に応じた検出パルス幅を有する検出信号を生成する検出信号生成部(21,22)と、
基準となる基準パルス幅を有する基準信号を生成する基準信号生成部(23)と、
検出パルス幅と基準パルス幅とに基づいて、スイッチ素子の温度を算出する算出部(30)と、を有し、
算出部は、スイッチ素子が非駆動状態の場合において、検出パルス幅と基準パルス幅とに基づいてスイッチ素子の温度を複数算出し、複数算出したスイッチ素子の温度のうちの最高温度と最低温度の差分値と、記憶している第1閾値とを比較することで基準信号生成部に故障が生じているか否かを判定する故障判定処理を行う。
スイッチ素子(401)が非駆動状態の場合、スイッチ素子(401)の温度は一定である。若しくは、スイッチ素子(401)が駆動状態から非駆動状態に切り換わった場合、スイッチ素子(401)の温度は放熱のために低下している。したがってこの際の検出パルス幅は、一定、若しくは、放熱のためにわずかながら変化している。また基準信号生成部(23)が正常で、基準信号も正常な場合、基準パルス幅は一定である。したがって算出部(30)にて検出されるスイッチ素子(401)の温度は一定、若しくは、放熱のためにわずかに異なる。そのため故障判定処理にて検出されるスイッチ素子(401)の最高温度と最低温度の差分値は、ゼロ、若しくは、わずかとなる。
しかしながら基準信号生成部(23)が異常で、基準信号も異常な場合、基準パルス幅は不定となる。そのため算出部(30)にて検出されるスイッチ素子(401)の温度も不定となる。この結果、スイッチ素子(401)の最高温度と最低温度の差分値が大きくなる。以上に示したように、基準信号生成部(23)に異常が生じると、差分値が大きくなる。そのため検出電圧に基づく差分値が第1閾値よりも高いか否かに応じて、基準信号生成部(23)に異常が生じているか否かを判定することができる。
なお、特許請求の範囲に記載の請求項、および、課題を解決するための手段それぞれに記載の要素に括弧付きで符号をつけている。この括弧付きの符号は実施形態に記載の各構成要素との対応関係を簡易的に示すためのものであり、実施形態に記載の要素そのものを必ずしも示しているわけではない。括弧付きの符号の記載は、いたずらに特許請求の範囲を狭めるものではない。
ハイブリッド車両の低電圧システムと高電圧システム、および、内燃機関の概略構成を示すブロック図である。 インバータ駆動時におけるドライブICの出力を説明するためのタイミングチャートである。 デューティ比と検出温度の関係を示すグラフ図である。 インバータ非駆動時におけるドライブICの出力を説明するためのタイミングチャートである。 取得周期を説明するためのタイミングチャートである。 正常時、ヘッダパルス生成部の異常時、および、接続不良時における検出温度の時間変化を説明するためのタイミングチャートである。 ヘッダパルス生成部の異常時における検出温度の時間変化を説明するためのタイミングチャートである。 異常判定処理を説明するためのフローチャートである。
以下、本発明の温度検出装置を、ハイブリッド車両に搭載されたモータジェネレータを制御する電子制御装置に適用した場合の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図8に基づいて本実施形態に係る電子制御装置を説明する。なお図2では順方向電圧の変化を明りょうとするために、時間的に順方向電圧が大きく変動するように示している。そして図6および図7それぞれは、ヘッダパルス生成部の異常時を示している。
図1に示すようにハイブリッド車両は、電子制御装置100、内燃機関200、モータジェネレータ300、インバータ400、冷却器500、および、絶縁回路600を有する。ハイブリッド車両は、図示しないがハイブリッドECUやエンジンECUなども有する。上記の電子制御装置100、インバータ400、冷却器500、および、絶縁回路600によって電力変換装置が構成されている。この電力変換装置の低電圧側と高電圧側とが、絶縁回路600を介して電気的に接続されている。絶縁回路600はフォトカプラなどである。
内燃機関200とモータジェネレータ300(以下、MG300と示す)とは出力軸210を介して機械的に連結されている。そしてMG300の3相ステータコイルはインバータ400と電気的に接続されている。冷却器500はインバータ400に取り付けられている。
冷却器500には例えばウォータポンプから冷却水が供給される。冷却器500の内部で冷却水を循環させることで、インバータ400を冷却する。また冷却器500は、内燃機関200とMG300それぞれの冷却経路に接続されている。したがってインバータ400、MG300、および、内燃機関200それぞれは同一の冷却水で冷却される。
温度センサ10はインバータ400に設けられている。そして温度センサ10の出力端子ははんだなどの導電部材11を介してドライブIC20の入力端子と電気的に接続されている。したがって温度センサ10の出力は導電部材11を介してドライブIC20に入力される。ドライブIC20の出力端子は絶縁回路600に接続されている。したがってドライブIC20の出力は、絶縁回路600を介して制御部30に入力される。また制御部30の出力端子も絶縁回路600に接続されている。制御部30の出力は、絶縁回路600を介してインバータ400に入力される。なお図示しないが、ドライブIC20がドライバ回路を有する場合、制御部30の出力は、絶縁回路600を介してこのドライバ回路に入力される。このドライバ回路からインバータ400へと、制御部30の出力に基づく制御信号が入力される。
次に、電子制御装置100の構成要素である温度センサ10、ドライブIC20、および、制御部30それぞれを個別に説明する。
温度センサ10は、インバータ400の温度を電圧で検出する。インバータ400はスイッチ素子401を複数有する。詳しくは図示しないがインバータ400の一構成例としては、電源からグランドに向かって2つのスイッチ素子401が直列接続されたスイッチ群を3つ有する。これらスイッチ群を構成する2つのスイッチ素子401の中点が、MG300の対応する3相ステータコイルと電気的に接続されている。温度センサ10は、これら3つのスイッチ群の少なくとも1つに設けられている。
温度センサ10は複数のダイオードが直列接続されて成る。ダイオードの順方向電圧Vfは、温度が上昇すると、低下する性質を有する。この順方向電圧が、ドライブIC20に入力される。順方向電圧が検出電圧に相当する。
ドライブIC20は、1つの半導体チップに電子素子が集積されてなるICチップである。ドライブIC20は、コンパレータ21、キャリア信号生成部22、ヘッダパルス生成部23、スイッチ24、および、シーケンサ25を有する。これらが1つの共通のICチップに集積されている。
図1に示すようにコンパレータ21の非反転入力端子が、導電部材11を介して温度センサ10と電気的に接続される。そしてコンパレータ21の反転入力端子が、キャリア信号生成部22と電気的に接続されている。コンパレータ21の出力端子はスイッチ24と電気的に接続されている。またヘッダパルス生成部23の出力端子もスイッチ24に電気的に接続されている。キャリア信号生成部22の出力端子は、コンパレータ21の反転入力端子だけではなく、シーケンサ25にも電気的に接続されている。そしてシーケンサ25の2つの出力端子は、ヘッダパルス生成部23とスイッチ24それぞれと電気的に接続されている。
コンパレータ21は、非反転入力端子と反転入力端子それぞれに入力される信号の差に応じて、Hi信号、若しくは、Lo信号を出力する。コンパレータ21の非反転入力端子には順方向電圧が入力される。インバータ400が駆動している場合、インバータ400を構成するスイッチ素子401は発熱あるいは放熱する。そのため図2に一点鎖線で示すように温度センサ10から出力される順方向電圧が経時的に変化する。キャリア信号生成部22は周期一定のキャリア信号を出力する。このキャリア信号は図2に示すように三角波である。コンパレータ21の反転入力端子にこのキャリア信号が入力される。コンパレータ21とキャリア信号生成部22とが、検出信号生成部に相当する。
順方向電圧がキャリア信号よりも大きい場合、コンパレータ21からHi信号が出力される。これとは反対に順方向電圧がキャリア信号よりも小さい場合、コンパレータ21からLo信号が出力される。したがって図2に示すようにコンパレータ21からは、パルス周期がキャリア信号の周波数(キャリア周波数)と同一で、パルス幅が順方向電圧の電圧レベルに応じて決定されたデジタルの検出信号が出力される。検出信号のパルス幅が、検出パルス幅に相当する。
上記したように順方向電圧は温度が上昇すると低下する性質を有する。したがって検出信号のパルス幅が狭ければ狭いほどに温度が高いことを示す。これとは逆に検出信号のパルス幅が広ければ広いほどに温度が低いことを示す。
ヘッダパルス生成部23は、パルス幅が一定のヘッダパルスを生成する。このヘッダパルスのパルス幅は、キャリア周波数の1周期と同一である。したがって上記の検出信号のパルス幅をヘッダパルスのパルス幅とで除算し、それに100を乗算した値は、検出信号のデューティ比となる。ヘッダパルス生成部23はシーケンサ25から後述の同期信号が入力されると、ヘッダパルスを出力する。ヘッダパルス生成部23が基準信号生成部に相当する。ヘッダパルスが基準信号に相当する。そしてヘッダパルスのパルス幅が基準パルス幅に相当する。
スイッチ24は、コンパレータ21とヘッダパルス生成部23それぞれの出力端子とドライブIC20の出力端子との電気的な接続を切り換える機能を果たす。このスイッチ24の切り換えは、後述するようにシーケンサ25によって行われる。スイッチ24を介してヘッダパルス生成部23の出力端子がドライブIC20の出力端子に接続された場合、ヘッダパルスが絶縁回路600に出力される。これとは異なり、スイッチ24を介してコンパレータ21の出力端子がドライブIC20の出力端子に接続された場合、検出信号が絶縁回路600に出力される。
シーケンサ25は、スイッチ24の切り換えるための切り換え信号と、ヘッダパルス生成部23との同期をとるための同期信号を出力する。シーケンサ25にはキャリア信号が入力される。シーケンサ25はキャリア信号に連続して含まれる三角形の1パルスを順次カウントする。シーケンサ25はそのカウント数に基づいて、ヘッダパルス生成部23への同期信号と、スイッチ24への切り換え信号それぞれの出力タイミングを決定している。
シーケンサ25はカウント数が図2に示す出力周期相当の値に達するとキャンセルし、またゼロからカウントし始めることを繰り返す。シーケンサ25はカウント数をカウントし始めるタイミングにおいて、ヘッダパルス生成部23の出力端子とドライブIC20の出力端子とを接続する第1切り換え信号をスイッチ24に出力する。またシーケンサ25は上記の同期信号をヘッダパルス生成部23に出力する。これにより、ヘッダパルス生成部23からヘッダパルスが出力される。このヘッダパルスがスイッチ24とドライブIC20の出力端子とを介して絶縁回路600に出力される。またシーケンサ25はカウント数が所定値に達すると、コンパレータ21の出力端子とドライブIC20の出力端子とを接続する第2切り換え信号をスイッチ24に出力する。これにより、上記の検出信号がスイッチ24とドライブIC20の出力端子とを介して絶縁回路600に出力される。なお図2では、出力周期毎に1つのヘッダパルスA、n個のパルスB1〜Bnを含む検出信号がドライブIC20から出力される例を示している。nは2以上の自然数である。
制御部30は、ドライブIC20の出力に基づいてインバータ400の温度を検出し、インバータ400の駆動を制御する。制御部30は上記のハイブリッドECUやエンジンECUなどの上位ECUと図示しないバス配線を介して通信可能となっている。制御部30には上位ECUからMG300の目標とする回転数(目標回転数)や目標とする回転トルク(目標回転トルク)などが入力される。制御部30はMG300の回転数が目標回転数に近づくように、インバータ400を制御する。また制御部30はMG300の回転トルクが目標トルクに近づくように、インバータ400を制御する。制御部30は、インバータ400の温度が後述の制限温度よりも高くなると、目標回転数や目標回転トルクとインバータ400の温度とに基づいてインバータ400を制御する。
制御部30はインバータ400のスイッチ素子401をPWM制御している。インバータ400の温度が正常動作範囲の場合、制御部30はインバータ400の温度に応じずに、目標回転数や目標回転トルクに基づいてPWM制御のパルス幅を決定する。しかしながらインバータ400の温度が正常動作範囲の上限である制限温度よりも高い場合、制御部30はPWM制御のパルス幅を、先ず目標回転数や目標回転トルクによって決定する。その後に制御部30はPWM制御のパルス幅を、インバータ400の温度に応じて縮める。制御部30は、温度が高温になればなるほどにPWM制御のパルス幅を縮める。これによりインバータ400の過剰な発熱を抑制する。なお、上記のインバータ400の制御はあくまで一例であり、これに限定されない。
制御部30には、ドライブIC20からヘッダパルスと検出信号とが入力される。制御部30は、先ずヘッダパルスを取得し、その後に検出信号に含まれる1パルスのパルス幅を取得する。その後に制御部30は取得した検出信号のパルス幅をヘッダパルスのパルス幅で除算して除算値を算出する。そして制御部30は除算値に100を乗算してデューティ比を算出する。制御部30が算出部に相当する。
制御部30は図3に示すデューティ比と検出温度との相関関係を記憶している。上記したように検出信号のパルス幅は温度が高ければ高いほどに狭くなる。そのため図3に示すようにデューティ比が0%の場合、温度センサ10によって検出することの可能な最高温度(検出可能最高温度)となる。これとは逆にデューティ比が100%の場合、温度センサ10によって検出することの可能な最低温度(検出可能最低温度)となる。なお制御部30は上記の正常動作範囲の上限値に相当する制限温度、および、制限温度に対応するデューティ比DLを記憶している。制限温度が第2閾値に相当する。
次に、制御部30による異常判定処理を説明する。制御部30は、インバータ400が非駆動状態である時に、異常判定処理を行う。本実施形態の制御部30は、さらに他の条件が成立した時に、異常判定処理を行う。すなわち制御部30は、内燃機関200の回転数(エンジン回転数)が第1所定値よりも低く、MG300の回転数が第2所定値よりも低く、車速が第3所定値よりも遅い場合に故障判定処理を行う。上記の第1所定値は、例えば内燃機関200のアイドリング時の回転数に相当する。そして第2所定値は、上記の第1所定値と同程度の値である。車速は、例えばゼロである。なお、第1所定値と第2所定値それぞれはゼロに設定することもできる。
上記の条件が成立している場合、インバータ400の温度は一定となっている。若しくは、インバータ400が駆動状態から非駆動状態へと移行した直後の場合、放熱のためにインバータ400の温度はわずかながら低下している。この場合、図4に示すように順方向電圧はほぼ一定となる。そのために検出信号のパルス幅は一定となる。異常判定処理において制御部30は、図5に示す取得周期経過毎に1つのヘッダパルスAと検出信号の1つのパルス幅Bとを検出する。これによって制御部30は上記のデューティ比を算出し、それに対応する温度を算出する。また異常判定処理において制御部30は、温度の算出を図6に示す判定時間が経過するまでに複数回行う。そして制御部30は複数検出した温度の中から、最も温度の高い最高温度と、最も温度の低い最低温度とを検出する。
温度センサ10とドライブIC20との電気的な接続、および、ドライブIC20のヘッダパルス生成部23それぞれに異常が無い場合、最高温度と最低温度とはほぼ同一となることが期待される。この場合、図6に実線で示すように検出温度は、冷却水温度程度となり、その変化が一定となる。このように判定時間中に検出した検出温度が冷却水温度程度で一定の場合、制御部30は温度センサ10とドライブIC20との接続が正常であり、ヘッダパルス生成部23も正常であると判定する。
しかしながら、例えば温度センサ10とドライブIC20とに電気的な接続不良が生じた場合、検出信号が制御部30に入力されなくなる。制御部30はヘッダパルスを検出した後、検出信号に含まれる1つのパルス幅を検出するが、そのパルス幅がゼロとなる。そのため制御部30が算出するデューティ比が0%になる。したがってこのような接続不良が生じている場合、図6に一点鎖線で示すように検出温度は、検出可能最高温度に固定される。上記したように異常判定処理において制御部30は最高温度と最低温度とを検出する。この場合、最高温度が検出可能最高温度と等しくなる。したがってインバータ400が非駆動状態であるにもかかわらず、最高温度が制限温度よりも高くなる。この場合に制御部30は、接続不良が生じていると判定する。
またドライブIC20のヘッダパルス生成部23に異常が生じた場合、ヘッダパルスのパルス幅が変化する虞がある。このようにヘッダパルスのパルス幅が変動するのは、ドライブIC20を構成するICチップの配線層内部に含まれるボイドが膨張収縮し、接続不良が局所的に起こるためである。このような不具合が生じることは本発明者が実験によって確認している。この局所的な接続不良のため、制御部30にて算出されるデューティ比がランダムに変化する。したがってこの場合、図6および図7に二点鎖線で示すように検出温度は、乱高下する。そのため図7に実線で示すように実際の温度が一定であるにもかかわらず、時間t1から時間t2までの判定時間中に検出した検出温度の最高温度と最低温度の差分値が大きくなる。制御部30は、このような異常を判定するための判定温度を記憶している。この判定温度は、αを1よりも大きい実数とすると、温度センサ10の温度検出誤差のα倍に設定される。制御部30は上記の差分値が判定温度よりも大きい場合、ヘッダパルス生成部23に異常が生じていると判定する。判定温度が第1閾値に相当する。
なお、図7では検出温度と実際の温度とを比較するように重ねて示している。そして最高温度と制限温度とを比較して示している。しかしながら最高温度と最低温度とは比較して図示していない。図7は、実際の温度が一定であるにもかかわらず、検出温度が乱高下した結果、最高温度と最低温度とが順次変化し、それによって差分値が徐々に大きくなることを説明するための模式図である。
次に、図8に基づいて制御部30の異常判定処理を改めて説明する。上記したように制御部30は、インバータ400が非駆動状態であり、内燃機関200の回転数が第1所定値よりも低く、MG300の回転数が第2所定値よりも低く、車速が第3所定値よりも遅い場合に故障判定処理を行う。これら諸条件が成立すると制御部30は図8に示すステップS10を開始する。
ステップS10において制御部30は、ドライブIC20から出力されるヘッダパルスと検出信号それぞれのパルス幅を検出する。そして制御部30はこれらに基づいてデューティ比を算出する。最後に制御部30はデューティ比に対応する温度を図3に示す相関関係に基づいて算出する。このようにインバータ400の現在の温度(以下、現在値と示す)を取得した後に、制御部30はステップS20へと進む。
ステップS20へ進むと制御部30は、ステップS10にて取得した現在値が、後述するステップS30にて設定される最高温度よりも高いか否かを判定する。現在値が最高温度よりも高い場合、制御部30はステップS30へと進む。これとは異なり、現在値が最高温度以下の場合、制御部30はステップS40へと進む。
なお最高温度の初期値は、検出可能最低温度に設定されている。したがって電子制御装置100が正常な場合、制御部30は一番初めにステップS20を処理した際にステップS30へと進む。
ステップS30へ進むと制御部30は、最高温度を現在値に更新する。そして制御部30はステップS40へと進む。
ステップS40へ進むと制御部30は、ステップS10にて取得した現在値が、後述するステップS50にて設定される最低温度よりも低いか否かを判定する。現在値が最低温度よりも低い場合、制御部30はステップS50へと進む。これとは異なり、現在値が最低温度以上の場合、制御部30はステップS60へと進む。
なお最低温度の初期値は、検出可能最高温度に設定されている。したがって電子制御装置100が正常な場合、制御部30は一番初めにステップS40を処理した際にステップS50へと進む。
ステップS50へ進むと制御部30は、最低温度を現在値に更新する。そして制御部30はステップS60へと進む。
ステップS60へ進むと制御部30は、異常判定処理を開始してから判定時間が経過したか否かを判定する。異常判定処理を開始してから判定時間が経過していない場合、制御部30はステップS10へと戻る。したがって制御部30は異常判定処理が判定時間を超えない限り、ステップS10〜ステップS60を繰り返す。これにより制御部30は現在値を複数算出し、最高温度と最低温度とを順次更新する。これとは異なり、異常判定処理を開始してから判定時間が経過した場合、制御部30はステップS70へと進む。
ステップS70へ進むと制御部30は、最高温度から最低温度を差分した差分値を算出する。そして制御部30は差分値と判定温度とを比較する。差分値が判定温度よりも高い場合、制御部30はステップS80へと進む。これとは異なり差分値が判定温度以下の場合、制御部30はステップS90へと進む。
ステップS80へ進むと制御部30はヘッダパルス生成部23に異常があると判定する。そして制御部30はその旨を上位ECUなどに通知し、異常判定処理を終了する。
ステップS90へ進むと制御部30は、最高温度と制限温度とを比較する。最高温度が制限温度よりも高い場合、制御部30はステップS100へと進む。これとは異なり最高温度が制限温度以下の場合、制御部30はステップS110へと進む。
ステップS100へ進むと制御部30はドライブIC20と温度センサ10とに電気的な接続不良が生じていると判定する。換言すれば、制御部30は導電部材11に不具合が生じていると判定する。そして制御部30はその旨を上位ECUなどに通知し、異常判定処理を終了する。
ステップS110へ進むと制御部30はヘッダパルス生成部23が正常であり、ドライブIC20と温度センサ10との電気的な接続も正常であると判定する。そして制御部30はその旨を上位ECUなどに通知し、異常判定処理を終了する。
次に、本実施形態に係る電子制御装置100の作用効果を説明する。異常判定処理を行うための諸条件が成立している場合、インバータ400の温度はほぼ一定である。したがってヘッダパルス生成部23が正常で、ヘッダパルスも正常な場合、最高温度と最低温度との差の差分値はゼロ、若しくは、わずかとなる。
しかしながらヘッダパルス生成部23が異常で、ヘッダパルスが不定の場合、制御部30にて検出されるインバータ400の温度も不定となる。したがって差分値が大きくなる。そのために差分値が判定温度よりも高いか否かに応じて、ヘッダパルス生成部23に異常が生じているか否かを判定することができる。
温度センサ10とドライブIC20との電気的な接続が正常な場合、検出信号のパルス幅はインバータ400の温度に応じて決定される。温度センサ10とドライブIC20とを接続する導電部材11に不良があり、両者に電気的な接続不良が生じていると、検出信号のパルス幅はゼロになる。そのためデューティ比がゼロになり、検出温度が検出可能最高温度になる。以上により検出温度が制限温度よりも高いか否かに応じて、温度センサ10とドライブIC20とに電気的な接続不良が生じているか否かを判定することができる。
以上に示したように本実施形態の電子制御装置100によれば、ヘッダパルス生成部23の異常だけではなく、温度センサ10とドライブIC20との電気的な接続不良も、検出温度に基づいて検出することができる。
上記したようにインバータ400、MG300、および、内燃機関200それぞれは同一の冷却水で冷却される。したがって冷却器500内を循環する冷却水の温度はMG300と内燃機関200に応じて変化する。したがってインバータ400の温度は、MG300や内燃機関200の温度に依存することとなる。
そこで制御部30は、インバータ400が非駆動状態であり、内燃機関200の回転数が第1所定値よりも低く、MG300の回転数が第2所定値よりも低く、車速が第3所定値よりも遅い場合に故障判定処理を行う。これによればインバータ400の温度が、内燃機関200とMG300によって変動することが抑制される。このため、上記の異常判定処理の検出精度が低下することが抑制される。
上記したように異常判定処理は、車速が第3所定値よりも遅い場合に行われる。これによれば、例えばインバータ400、MG300、および、内燃機関200それぞれが非駆動状態であり、車両が重力にしたがって坂道を下っている際に、制御部30にて異常判定処理が行われることが抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態になんら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
(その他の変形例)
本実施形態では本発明をハイブリッド車両のモータジェネレータを制御する電子制御装置に適用した例を示した。しかしながら本発明は、例えばエンジン車両のモータや電気自動車のモータを制御する電子制御装置に適用してもよい。
また本実施形態では制御部30がインバータ400の温度検出処理を行うとともに、インバータ400の制御も行う例を示した。しかしながら制御部30はインバータ400の制御を行なわなくともよい。この変形例の場合、制御部30は検出した温度を、インバータ400を制御する制御回路に出力する機能を果たす。
温度センサ10は複数のダイオードが直列接続されて成る例を示した。しかしながら温度センサ10としては上記例に限定されず、例えばサーミスタなどを採用することもできる。
本実施形態では制御部30は、インバータ400の温度が制限温度よりも高くなると、目標回転数とインバータ400の温度とに基づいてインバータ400を制御する例を示した。しかしながら制御部30はインバータ400の温度が制限温度よりも高くなっても、インバータ400の制御を温度に応じずに制御してもよい。
本実施形態では制御部30は、異常判定処理において最高温度が制限温度よりも高いか否かに応じて接続不良を判定する例を示した。しかしながらこれとは異なり、検出可能最高温度よりも低く、且つ、制限温度よりも高い温度に基づいて、接続不良を判定してもよい。
また制御部30は制限温度に対応するデューティ比DLを記憶している。したがって制御部30は算出したデューティ比がデューティ比DLよりも低いか否かに応じて接続不良を判定してもよい。換言すれば、検出信号のパルス幅がゼロになったか否かを、デューティ比に基づいて判定してもよい。
本実施形態の制御部30は、インバータ400が非駆動状態であり、内燃機関200の回転数が第1所定値よりも低く、MG300の回転数が第2所定値よりも低く、車速が第3所定値よりも遅い場合に故障判定処理を行う例を示した。しかしながらこれとは異なり、単にインバータ400が非駆動状態の時に、制御部30は故障判定処理を行ってもよい。
本実施形態では判定温度が温度センサ10の温度検出誤差のα倍である例を示した。このαの値としては、1よりも大きい実数として設定することが可能である。しかしながらヘッダパルス生成部23の状態判定を誤検出することを避けるため、αとしては、10倍以上に設定するのがよい。またαの値は、取得周期や判定時間に応じて定めることもできる。換言すれば、αの値は、異常判定処理において取得する検出温度の数に応じて定めることもできる。検出温度の数が増える場合、その分だけ最高温度と最低温度との差である差分値が大きくなることが期待される。したがってこの場合、αの値を検出温度の数に正比例して大きく設定することができる。
10…温度センサ、20…ドライブIC、21…コンパレータ、22…キャリア信号生成部、23…ヘッダパルス生成部、30…制御部、100…電子制御装置、200…内燃機関、300…モータジェネレータ、400…インバータ、401…スイッチ素子

Claims (6)

  1. スイッチ素子(401)の温度を電圧で検出する温度センサ(10)と、
    前記温度センサの検出電圧に応じた検出パルス幅を有する検出信号を生成する検出信号生成部(21,22)と、
    基準となる基準パルス幅を有する基準信号を生成する基準信号生成部(23)と、
    前記検出パルス幅と前記基準パルス幅とに基づいて、前記スイッチ素子の温度を算出する算出部(30)と、を有し、
    前記算出部は、前記スイッチ素子が非駆動状態の場合において、前記検出パルス幅と前記基準パルス幅とに基づいて前記スイッチ素子の温度を複数算出し、複数算出した前記スイッチ素子の温度のうちの最高温度と最低温度の差分値と、記憶している第1閾値とを比較することで前記基準信号生成部に故障が生じているか否かを判定する故障判定処理を行う温度検出装置。
  2. 前記温度センサと前記検出信号生成部とは導電部材(11)を介して電気的に接続されており、
    前記算出部は、
    前記故障判定処理において、前記基準信号生成部の故障判定だけではなく前記温度センサと前記検出信号生成部との電気的な接続不良の判定も行っており、
    前記検出パルス幅がゼロの場合、前記温度センサと前記検出信号生成部とに電気的な接続不良が生じていると判定する請求項1に記載の温度検出装置。
  3. 前記温度センサはダイオードを有し、
    前記算出部は、
    前記検出パルス幅を前記基準パルス幅で除算した除算値に基づいて前記スイッチ素子の温度を算出しており、
    前記故障判定処理において算出した前記スイッチ素子の温度が記憶している第2閾値よりも高い場合、前記検出パルス幅はゼロであると見なし、前記温度センサと前記検出信号生成部とに電気的な接続不良が生じていると判定する請求項2に記載の温度検出装置。
  4. 複数の前記スイッチ素子によって、車両に搭載されたモータ(300)を制御するインバータ(400)が構成されており、
    前記算出部は、前記インバータが非駆動状態であり、前記車両の内燃機関(200)の回転数が第1所定値よりも低く、前記モータの回転数が第2所定値よりも低く、前記車両の速さが第3所定値よりも遅い場合において、前記故障判定処理を行う請求項2または請求項3に記載の温度検出装置。
  5. 前記算出部は、前記スイッチ素子の温度の算出だけではなく、前記スイッチ素子によって構成される前記インバータの駆動も制御する請求項4に記載の温度検出装置。
  6. 前記検出信号生成部と前記基準信号生成部は、共通のICチップに集積されている請求項1〜5いずれか1項に記載の温度検出装置。
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