JP6427401B2 - 車載装置、及び、地図データ管理システム - Google Patents
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Description
本発明は、車載装置、及び、地図データ管理システムに関する。
本技術分野の背景技術として、WO2010/007689号公報がある(特許文献1)。この公報には「地図データ更新装置(200)は、記録部(201)と、取得部(202)と、更新部(203)と、を備える。記録部(201)は、描画用のパーセルデータと経路計算用のリージョンデータとを有し、複数の異なる縮尺ごとにそれぞれ所定の範囲に分割され、階層構造をなすメッシュ単位で構成される地図データを記録する。取得部(202)は、変更箇所が含まれる最新のパーセルデータおよびリージョンデータを階層ごとに取得する。更新部(203)は、取得部(202)によって取得された各階層の最新のパーセルデータおよびリージョンデータを用いて、記録部(201)に記録されているパーセルデータおよびリージョンデータをメッシュ単位で更新する。」と記載されている。
しかしながら、例えば、地図の正確性の向上又はユーザにとっての利便性の向上の観点から、より適切に地図を更新することが求められている。そこで、本発明は、適切に地図を更新することができる車載装置及び地図データ管理システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、車載装置は、複数のファイルで構成されたパーセルデータ、及び、1ファイルで構成されたリージョンデータを記憶する記憶部と、前記リージョンデータ、及び、前記パーセルデータを更新する場合、前記リージョンデータは当該データを構成する1ファイルを更新し、前記パーセルデータは当該データを構成する複数のファイルのうちの一部のファイルを更新する制御部と、を備える。
本発明によれば、適切に地図を更新することができる車載装置及び地図データ管理システムを提供することができる。
図1は、本実施形態に係る地図データ管理システム1の構成を示す図である。
図1に示すように、地図データ管理システム1は、車両2に搭載された車載装置3と、インターネットや電話網等の通信網を含んで構成されたネットワークNに接続された地図データ管理サーバ4(情報処理装置)と、を備える。
図1に示すように、地図データ管理システム1は、車両2に搭載された車載装置3と、インターネットや電話網等の通信網を含んで構成されたネットワークNに接続された地図データ管理サーバ4(情報処理装置)と、を備える。
車載装置3には、車両2に搭乗するユーザが所有する携帯端末5が、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信で接続される。携帯端末5は、ネットワークNにアクセスする機能を有する。車載装置3は、携帯端末5を介してネットワークNにアクセスし、地図データ管理サーバ4と通信する。携帯端末5は、車載装置3と通信する機能、及び、ネットワークNにアクセスする機能を備えた端末であればよく、例えば、スマートフォン等の携帯電話や、タブレット型のコンピュータ等を、携帯端末5として使用できる。
車載装置3は、後に詳述するパーセルデータPD、及び、リージョンデータRDを含む地図データTDを記憶する。車載装置3は、地図データTDに基づいて、地図の表示(以下、「地図表示」という。)、目的地までの経路の探索(以下、「経路探索」という。)、及び、探索した経路の案内(以下、「経路案内」という。)を行う。また、車載装置3は、地図データ管理サーバ4と通信し、後に詳述する方法で、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDをバージョンアップ(更新)する。
図2は、地図データ管理システム1が備える各装置の機能的構成を示すブロック図である。
図2に示すように、車載装置3は、制御部10と、タッチパネル11と、入力部12と、近距離無線通信部13と、GPSユニット14と、相対方位検出部15と、記憶部16と、を備える。
制御部10は、CPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、車載装置3の各部を制御する。
タッチパネル11は、表示パネル111と、タッチセンサ112とを備える。表示パネル111は、液晶ディスプレイ等により構成され、制御部10の制御に従って、画像を表示する。タッチセンサ112は、表示パネル111に重ねて配置され、ユーザのタッチ操作を検出し、タッチ操作に基づく信号を制御部10に出力する。制御部10は、タッチセンサ112からの入力に基づいて、タッチ操作に対応する処理を実行する。
入力部12は、車載装置3の筐体に設けられた複数の操作スイッチを備え、操作スイッチに対する操作を検出し、操作スイッチに対する操作に基づく信号を制御部10に出力する。制御部10は、入力部12からの入力に基づいて、操作スイッチに対する操作に対応する処理を実行する。
近距離無線通信部13は、制御部10の制御に従って、携帯端末5と所定の近距離無線通信の規格に従って通信リンクを確立し、当該規格に従って携帯端末5と無線通信する。
GPSユニット14は、図示しないGPSアンテナを介してGPS電波を受信し、GPS電波に重畳されたGPS信号から、車両2の現在位置を示す位置座標と進行方向とを取得し、制御部10に出力する。
相対方位検出部15は、ジャイロセンサと、加速度センサとを備える。ジャイロセンサは、例えば振動ジャイロにより構成され、車両2の相対的な方位を検出する。加速度センサは、車両2に作用する加速度を検出する。相対方位検出部8は、ジャイロセンサ、及び、加速度センサの検出結果を制御部10に出力する。
制御部10は、GPSユニット14からの入力、相対方位検出部15からの入力、及び、地図データTDに基づいて、車両2の現在位置を検出する。
記憶部16は、不揮発性メモリを備え、各種データを記憶する。記憶部16は、地図データTDと、バージョン管理データベース161(後述)と、を記憶する。地図データTDは、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDを備える。パーセルデータPDは、地図表示や、経路案内等に使用されるデータである。また、リージョンデータRDは、経路探索等に使用されるデータである。パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDについては後述する。
携帯端末5は、車載装置3と近距離無線通信する機能、及び、ネットワークNにアクセスして地図データ管理サーバ4と通信する機能を有し、車載装置3と地図データ管理サーバ4との間でのデータの送受信を仲介する。携帯端末5には、所定のアプリケーションがインストールされ、当該所定のアプリケーションの機能により、データの送受信を仲介する。
図2に示すように、地図データ管理サーバ4は、サーバ制御部20と、サーバ通信部21と、サーバ記憶部22と、を備える。
サーバ制御部20は、CPUや、ROM、RAM、その他周辺回路等を備え、地図データ管理サーバ4の各部を制御する。
サーバ通信部21は、サーバ制御部20の制御に従って、ネットワークNと接続する装置と所定の通信規格に従って通信する。
サーバ記憶部22は、上位レベルパーセルファイル管理データベース221と、下位レベルパーセルファイル管理データベース222と、リージョンファイル管理データベース223と、を記憶する。サーバ記憶部22が記憶するデータについては後述する。
なお、図2は、本発明を理解容易にするため、車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の機能構成を主な処理内容に応じて分類して示した概略図であり、これら装置の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
以下の説明において、制御部10、及び、サーバ制御部20は、例えば、CPUが、所定のプログラムを読み出して実行する等のハードウェアとソフトウェアと協働により、処理を実行する。
次に、車載装置3が記憶するパーセルデータPD、及び、リージョンデータRDについて詳述する。
<パーセルデータPDの説明>
図3は、パーセルデータPDを模式的に示す図である。
図3に示すように、パーセルデータPDは、パーセル縮尺率レベルPLV1〜パーセル縮尺率レベルPLV5の5つのレベルに対応して、第1レベルパーセルデータPD1(図3(E))、第2レベルパーセルデータPD2(図3(D))、第3レベルパーセルデータPD3(図3(C))、第4レベルパーセルデータPD4(図3(B))、及び、第5レベルパーセルデータPD5(図3(A))の5つのデータを備える。以下、第1レベルパーセルデータPD1〜第5レベルパーセルデータPD5を区別しない場合、「レベルパーセルデータ」と表現する。
図3は、パーセルデータPDを模式的に示す図である。
図3に示すように、パーセルデータPDは、パーセル縮尺率レベルPLV1〜パーセル縮尺率レベルPLV5の5つのレベルに対応して、第1レベルパーセルデータPD1(図3(E))、第2レベルパーセルデータPD2(図3(D))、第3レベルパーセルデータPD3(図3(C))、第4レベルパーセルデータPD4(図3(B))、及び、第5レベルパーセルデータPD5(図3(A))の5つのデータを備える。以下、第1レベルパーセルデータPD1〜第5レベルパーセルデータPD5を区別しない場合、「レベルパーセルデータ」と表現する。
パーセル縮尺率レベルとは、縮尺率の度合いを、パーセル縮尺率レベルPLV1〜パーセル縮尺率レベルPLV5の5段階で表すものである。パーセル縮尺率レベルPLV1は縮尺率が最も大きいレベル(最も詳細なレベル)であり、パーセル縮尺率レベルPLV5は縮尺率が最も小さいレベル(最も広域なレベル)であり、パーセル縮尺率レベルPLV1からパーセル縮尺率レベルPLV5へ向かって、縮尺率の度合いが段階的に小さくなる。
レベルパーセルデータのそれぞれは、パーセル縮尺率レベルに対応した地図を表示するための描画データを含む。レベルパーセルデータに含まれる描画データは、道路の形状の描画に係る道路描画データや、地形等の背景の描画に係る背景描画データ、行政区画等の文字列の描画に係る文字列描画データ等を含む。制御部10は、1のレベルパーセルデータに基づいて、当該1のレベルパーセルデータのパーセル縮尺率レベルに対応する縮尺率の地図を表示パネル111に表示する。例えば、制御部10は、第5レベルパーセルデータPD5に基づいて、パーセル縮尺率レベルPLV5に対応する縮尺率の地図を表示パネル111に表示する。
各レベルパーセルデータは、検索時間の短縮やメモリ効率等の観点から、地図上において一つの矩形の領域に対応するメッシュという単位で区切られている(以下、メッシュ単位でのデータを「メッシュデータ」という。)。各メッシュデータは、対応するメッシュの地図を表示するための描画データを有する。以下、第1レベルパーセルデータPD1のメッシュデータを「第1レベルメッシュパーセルデータMP1」といい、第2レベルパーセルデータPD2のメッシュデータを「第2レベルメッシュパーセルデータMP2」といい、第3レベルパーセルデータPD3のメッシュデータを「第3レベルメッシュパーセルデータMP3」といい、第4レベルパーセルデータPD4のメッシュデータを「第4レベルメッシュパーセルデータMP4」といい、第5レベルパーセルデータPD5のメッシュデータを「第5レベルメッシュパーセルデータMP5」という。
図3(A)〜図3(E)は、それぞれ、地図上の所定の領域に対応するレベルパーセルデータを表しており、各図の各レベルパーセルデータは、各レベルパーセルデータを構成するメッシュデータを表している。図3(A)、(B)に示すように、1つの第5レベルメッシュパーセルデータMP5は、4つの第4レベルメッシュパーセルデータMP4に対応する。図3(B)、(C)に示すように、1つの第4レベルメッシュパーセルデータMP4は、4つの第3レベルメッシュパーセルデータMP3に対応する。図3(C)、(D)に示すように、1つの第3レベルメッシュパーセルデータMP3は、4つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2に対応する。
図3(F)は、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、対応する4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1とを示す図である。図3(D)、(E)、及び、図3(F)に示すように、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2は、4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1に対応する。
パーセルデータPDにおいて、第3レベルパーセルデータPD3〜第5レベルパーセルデータPD5は、上位レベルパーセルファイルUPFの1ファイルで構成される。本実施形態において、1ファイルとは、連続するビットによって構成された1つのデータのことをいう。後述するように、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDは、ファイル単位でバージョンアップの対象となり、ファイル単位でバージョンアップが行われる。
以下、第3レベルパーセルデータPD3〜第5レベルパーセルデータPD5が1ファイルで構成されることについて詳述する。
図4(A)は、上位レベルパーセルファイルUPFのデータの内容を模式的に示す図である。
上位レベルパーセルファイルUPFは、バイナリファイル(バイナリデータ)であり、データのフォーマットは予め定められている。図4(A)に示すように、上位レベルパーセルファイルUPFは、ヘッダとして、上位レベルパーセルファイルヘッダUPHを有する。上位レベルパーセルファイルヘッダUPHの所定のエリアには、上位レベルパーセルファイルUPFを一意に識別するための識別情報である上位レベルパーセルファイル識別情報が格納される。
上位レベルパーセルファイルUPFは、バイナリファイル(バイナリデータ)であり、データのフォーマットは予め定められている。図4(A)に示すように、上位レベルパーセルファイルUPFは、ヘッダとして、上位レベルパーセルファイルヘッダUPHを有する。上位レベルパーセルファイルヘッダUPHの所定のエリアには、上位レベルパーセルファイルUPFを一意に識別するための識別情報である上位レベルパーセルファイル識別情報が格納される。
図4(A)に示すように、上位レベルパーセルファイルUPFには、第5レベルパーセルデータPD5、第4レベルパーセルデータPD4、及び、第3レベルパーセルデータPD3が格納される。上位レベルパーセルファイルUPFにおいて、各レベルパーセルデータの境目にはレベルパーセルデータの境目を示す所定のデータが格納され、上位レベルパーセルファイルヘッダUPHにあるインデックスも用いて、当該所定のデータを境目として、各レベルパーセルデータが区別される。
一方、パーセルデータPDにおいて、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2は、以下の態様で、複数のファイルによって構成される。
上述したように、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2は、4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1に対応する。そして、第2レベルパーセルデータPD2、及び、第1レベルパーセルデータPD1は、第2レベルパーセルデータPD2ごとに下位レベルパーセルファイルDPFを有し、1つの下位レベルパーセルファイルDPFは、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、対応する4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1とを有する。
図4(B)は、下位レベルパーセルファイルDPFのデータを模式的に示す図である。
上述したように、下位レベルパーセルファイルDPFは、第2レベルパーセルデータPD2を構成する第2レベルメッシュパーセルデータMP2ごとに存在する。本実施形態では、第2レベルパーセルデータPD2は、n個の第2レベルメッシュパーセルデータMP2によって構成される。これに応じて、下位レベルパーセルファイルDPFは、下位レベルパーセルファイルDPF−1〜下位レベルパーセルファイルDPF−nのn個、存在する。
上述したように、下位レベルパーセルファイルDPFは、第2レベルパーセルデータPD2を構成する第2レベルメッシュパーセルデータMP2ごとに存在する。本実施形態では、第2レベルパーセルデータPD2は、n個の第2レベルメッシュパーセルデータMP2によって構成される。これに応じて、下位レベルパーセルファイルDPFは、下位レベルパーセルファイルDPF−1〜下位レベルパーセルファイルDPF−nのn個、存在する。
図4(B)に示すように、1つの下位レベルパーセルファイルDPFは、ヘッダとして、下位レベルパーセルファイルヘッダDPHを有する。下位レベルパーセルファイルヘッダDPHの所定のエリアには、下位レベルパーセルファイルDPFを一意に識別するための識別情報である下位レベルパーセルファイル識別情報が格納される。
図4(B)に示すように、1つの下位レベルパーセルファイルDPFには、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、対応する4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1とが格納される。下位レベルパーセルファイルDPFにおいて、各メッシュデータの境目にはレベルパーセルデータの境目を示す所定のデータが格納され、当該所定のデータを境目として、各メッシュデータが区別される。
<リージョンデータRDの説明>
図5は、リージョンデータRDを模式的に示す図である。
図5に示すように、リージョンデータRDは、リージョン縮尺率レベルRLV1〜リージョン縮尺率レベルRLV4の4つのレベルに対応して、第1レベルリージョンデータRD1(図5(D))、第2レベルリージョンデータRD2(図5(C))、第3レベルリージョンデータRD3(図5(B))、及び、第4レベルリージョンデータRD4(図5(A))の4つのデータを備える。以下、第1レベルリージョンデータRD1〜第4レベルリージョンデータRD4を区別しない場合、「レベルリージョンデータ」と表現する。
図5は、リージョンデータRDを模式的に示す図である。
図5に示すように、リージョンデータRDは、リージョン縮尺率レベルRLV1〜リージョン縮尺率レベルRLV4の4つのレベルに対応して、第1レベルリージョンデータRD1(図5(D))、第2レベルリージョンデータRD2(図5(C))、第3レベルリージョンデータRD3(図5(B))、及び、第4レベルリージョンデータRD4(図5(A))の4つのデータを備える。以下、第1レベルリージョンデータRD1〜第4レベルリージョンデータRD4を区別しない場合、「レベルリージョンデータ」と表現する。
リージョン縮尺率レベルとは、縮尺率の度合いを、リージョン縮尺率レベルRLV1〜リージョン縮尺率レベルRLV4の4段階で表すものであり、リージョン縮尺率レベルRLV1からリージョン縮尺率レベルRLV4へ向かって、縮尺率の度合いが段階的に小さくなる。
リージョン縮尺率レベルRLV1はパーセル縮尺率レベルPV2に対応するレベルであり、リージョン縮尺率レベルRLV2はパーセル縮尺率レベルPV3に対応するレベルであり、リージョン縮尺率レベルRLV3はパーセル縮尺率レベルPV4に対応するレベルであり、リージョン縮尺率レベルRLV4はパーセル縮尺率レベルPV5に対応するレベルである。
レベルリージョンデータのそれぞれは、リージョン縮尺率レベルに対応する縮尺率の地図で経路探索するための経路探索用データを含む。経路探索用データは、交差点等の道路網における結線点に対応するノードに関する情報を有するノード情報や、ノードとノードとの間に形成される道路に対応するリンクに関する情報を有するリンク情報等、経路探索のために必要な情報を有する。制御部10は、各レベルリージョンデータに基づいて、出発地から目的地に至る経路を探索する。
各レベルリージョンデータは、各レベルパーセルデータと同様に、メッシュ単位で区切られている。各レベルリージョンデータは、1又は複数のメッシュデータを含む。各メッシュデータは、対応するメッシュにおける経路探索に供する経路探索用データを有する。以下、第1レベルリージョンデータRD1のメッシュデータを「第1レベルメッシュリージョンデータMR1」といい、第2レベルリージョンデータRD2のメッシュデータを「第2レベルメッシュリージョンデータMR2」といい、第3レベルリージョンデータRD3のメッシュデータを「第3レベルメッシュリージョンデータMR3」といい、第4レベルリージョンデータRD4のメッシュデータを「第4レベルメッシュリージョンデータMR4」という。
図5(A)〜図5(D)は、それぞれ、地図上の所定の領域に対応するレベルリージョンデータを表しており、各図の各レベルリージョンデータは、各レベルリージョンデータを構成するメッシュデータを表している。図5(A)、(B)に示すように、1つの第4レベルメッシュリージョンデータMR4は、4つの第3レベルメッシュリージョンデータMR3に対応する。図5(B)、(C)に示すように、1つの第3レベルメッシュリージョンデータMR3は、4つの第2レベルメッシュリージョンデータMR2に対応する。図5(C)、(D)に示すように、1つの第2レベルメッシュリージョンデータMR2は、4つの第1レベルメッシュリージョンデータMR1に対応する。
本実施形態では、第1レベルリージョンデータRD1〜第4レベルリージョンデータRD4は、リージョンファイルRFの1ファイルで構成される。
以下、第1レベルリージョンデータRD1〜第4レベルリージョンデータRD4が1ファイルで構成されることについて詳述する。
以下、第1レベルリージョンデータRD1〜第4レベルリージョンデータRD4が1ファイルで構成されることについて詳述する。
図6は、リージョンファイルRFのデータの内容を模式的に示す図である。
リージョンファイルRFは、バイナリファイル(バイナリデータ)であり、データのフォーマットは予め定められている。図6に示すように、リージョンファイルRFは、ヘッダとして、リージョンファイルヘッダRHを有する。リージョンファイルヘッダRHの所定のエリアには、リージョンファイルRFを一意に識別するための識別情報であるリージョンファイル識別情報が格納される。
リージョンファイルRFは、バイナリファイル(バイナリデータ)であり、データのフォーマットは予め定められている。図6に示すように、リージョンファイルRFは、ヘッダとして、リージョンファイルヘッダRHを有する。リージョンファイルヘッダRHの所定のエリアには、リージョンファイルRFを一意に識別するための識別情報であるリージョンファイル識別情報が格納される。
図6に示すように、リージョンファイルRFには、第4レベルリージョンデータRD4、第3レベルリージョンデータRD3、第2レベルリージョンデータRD2、及び、第1レベルリージョンデータRD1が格納される。リージョンファイルRFにおいて、各レベルリージョンデータの境目にはレベルリージョンデータの境目を示す所定のデータが格納され、リージョンファイルヘッダRHにあるインデックスも用いて、当該所定のデータを境目として、各レベルリージョンデータが区別される。
図7は、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDを構成する各ファイルと、各ファイルのファイル数との関係を示す表である。
上述したように、パーセルデータPDは、1つの上位レベルパーセルファイルUPFと、複数の下位レベルパーセルファイルDPFとによって構成される。下位レベルパーセルファイルDPFは、第2レベルパーセルデータPD2を構成する第2レベルメッシュパーセルデータMP2の数(本実施形態では、n個)だけ存在する。また、リージョンデータRDは、1つのリージョンファイルRFによって構成される。このように、本実施形態では、パーセルデータPDを所定の態様で複数のファイルによって構成する一方、リージョンデータRDを1ファイルによって構成する。このことの効果については後述する。
上述したように、パーセルデータPDは、1つの上位レベルパーセルファイルUPFと、複数の下位レベルパーセルファイルDPFとによって構成される。下位レベルパーセルファイルDPFは、第2レベルパーセルデータPD2を構成する第2レベルメッシュパーセルデータMP2の数(本実施形態では、n個)だけ存在する。また、リージョンデータRDは、1つのリージョンファイルRFによって構成される。このように、本実施形態では、パーセルデータPDを所定の態様で複数のファイルによって構成する一方、リージョンデータRDを1ファイルによって構成する。このことの効果については後述する。
次に、地図データ管理サーバ4の機能について説明し、さらに、当該サーバのサーバ記憶部22が記憶する上位レベルパーセルファイル管理データベース221、下位レベルパーセルファイル管理データベース222、及び、リージョンファイル管理データベース223について説明する。
地図データ管理サーバ4において、上位レベルパーセルファイルUPF、複数の下位レベルパーセルファイルDPF、及び、リージョンファイルRFは、所定のタイミングでバージョンアップされる。そして、地図データ管理サーバ4は、各バージョンの各ファイルを記憶して管理する機能を有する。
上位レベルパーセルファイルUPF、複数の下位レベルパーセルファイルDPF、及び、リージョンファイルRFのバージョンアップについて図8を用いて説明する。各ファイルのバージョンアップは所定のタイミングで同時に行われる。そして、地図データ管理サーバ4は、各ファイルの最新のバージョンを、統括バージョンとして管理する。例えば、図8(A)に示すように、上位レベルパーセルファイルUPF、複数の下位レベルパーセルファイルDPF、及び、リージョンファイルRFのそれぞれの初期のバージョンが「ver1.0」であったとする。この場合、地図データ管理サーバ4は、「ver1.0」を示す統括バージョンを管理する。なお、「ver1.0」は、バージョンが「1.0」であることを示す。バージョンについて以下も同様に表現する。
その後、図8(B)に示すように、各ファイルのバージョンアップが行われ、各ファイルのバージョンが「ver1.1」となったとする。上述したように、各ファイルのバージョンアップは同時に行われ、各ファイルのバージョンは、同時に同一の値へと変更される。バージョンアップに際し、バージョンアップに伴う内容の変更がない場合であっても、バージョンの値が変更される。この場合、地図データ管理サーバ4は、「ver1.1」を示す統括バージョンを管理する。さらに、図8(C)に示すように、各ファイルのバージョンアップが行われ、各ファイルのバージョンが「ver1.2」となった場合、地図データ管理サーバ4は、「ver1.2」を示す統括バージョンを管理する。
地図データ管理サーバ4が記憶する上位レベルパーセルファイル管理データベース221は各バージョンの上位レベルパーセルファイルUPFを管理するデータベースである。下位レベルパーセルファイル管理データベース222は各バージョンの下位レベルパーセルファイルDPFを管理するデータベースである。リージョンファイル管理データベース223は各バージョンのリージョンファイルRFを管理するデータベースである。以下、各データベースについて説明する。
<上位レベルパーセルファイル管理データベース221の説明>
図9(A)は、上位レベルパーセルファイル管理データベース221(以下、「上位レベルパーセルDB221」と表現する。)の内容を模式的に示す図である。
上位レベルパーセルDB221は、上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンごとにレコードが設けられる。図9(A)に示すように、1件のレコードは、フィールドFA1〜フィールドFA4の4つのフィールドを有する。
図9(A)は、上位レベルパーセルファイル管理データベース221(以下、「上位レベルパーセルDB221」と表現する。)の内容を模式的に示す図である。
上位レベルパーセルDB221は、上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンごとにレコードが設けられる。図9(A)に示すように、1件のレコードは、フィールドFA1〜フィールドFA4の4つのフィールドを有する。
1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFに対応するレコードのフィールドFA1には、当該1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFの上位レベルパーセルファイル識別情報が格納される。上位レベルパーセルファイル識別情報は、バージョンによって変化しないため、上位レベルパーセルDB221の各レコードのフィールドFA1に格納される上位レベルパーセルファイル識別情報の値は同一である。
また、1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFに対応するレコードのフィールドFA2には、当該1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFの実データが格納される。
また、1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFに対応するレコードのフィールドFA3には、当該1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンを示す上位レベルパーセルバージョン情報が格納される。
また、1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFに対応するレコードのフィールドFA4には、当該1のバージョンの上位レベルパーセルファイルUPFと、一世代前の上位レベルパーセルファイルUPFとの差分を示すバイナリ差分データ(以下、「上位レベルパーセル差分データ」という。)が格納される。1の上位レベルパーセルファイルUPFの一世代前の上位レベルパーセルファイルUPFとは、当該1の上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンアップの1つ前に行われたバージョンアップ後の上位レベルパーセルファイルUPFのことをいう。他のファイルについても同様である。上述したように、上位レベルパーセルファイルUPFは、予め定められたフォーマットのバイナリファイル(バイナリデータ)である。従って、バージョンが異なる2つの上位レベルパーセルファイルUPFについて、既存のバイナリ差分抽出方式により、バイナリ差分データである上位レベルパーセル差分データを抽出可能である。このことは、下位レベルパーセルファイルDPF、及び、リージョンファイルRFについても同様である。
<下位レベルパーセルファイル管理データベース222の説明>
図9(B)は、下位レベルパーセルファイル管理データベース222(以下、「下位レベルパーセルDB222」と表現する。)の内容を模式的に示す図である。
地図データ管理サーバ4のサーバ記憶部22は、n個の下位レベルパーセルファイルDPF−1〜下位レベルパーセルファイルDPF−nに対応して、n個の下位レベルパーセルDB222−1〜下位レベルパーセルDB222−nを記憶する。
図9(B)は、下位レベルパーセルファイル管理データベース222(以下、「下位レベルパーセルDB222」と表現する。)の内容を模式的に示す図である。
地図データ管理サーバ4のサーバ記憶部22は、n個の下位レベルパーセルファイルDPF−1〜下位レベルパーセルファイルDPF−nに対応して、n個の下位レベルパーセルDB222−1〜下位レベルパーセルDB222−nを記憶する。
下位レベルパーセルDB222は、下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンごとにレコードが設けられる。図9(B)に示すように、1件のレコードは、フィールドFB1〜フィールドFB4の4つのフィールドを有する。
1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに対応するレコードのフィールドFB1には、当該1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報が格納される。
また、1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに対応するレコードのフィールドFB2には、当該1の下位レベルパーセルファイルDPFの実データが格納される。
また、1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに対応するレコードのフィールドFB3には、当該1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンを示す下位レベルパーセルバージョン情報が格納される。
また、1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに対応するレコードのフィールドFB4には、当該1のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFと、一世代前の下位レベルパーセルファイルDPFとの差分を示すバイナリ差分データである下位レベルパーセル差分データが格納される。
<リージョンファイル管理データベース223の説明>
図9(C)は、リージョンファイル管理データベース223の内容を模式的に示す図である。
リージョンファイル管理データベース223は、リージョンファイルRFのバージョンごとにレコードが設けられる。図9(C)に示すように、1件のレコードは、フィールドFC1〜フィールドFC4の4つのフィールドを有する。
図9(C)は、リージョンファイル管理データベース223の内容を模式的に示す図である。
リージョンファイル管理データベース223は、リージョンファイルRFのバージョンごとにレコードが設けられる。図9(C)に示すように、1件のレコードは、フィールドFC1〜フィールドFC4の4つのフィールドを有する。
1のバージョンのリージョンファイルRFに対応するレコードのフィールドFC1には、当該1のバージョンのリージョンファイルRFのリージョンファイル識別情報が格納される。
また、1のバージョンのリージョンファイルRFに対応するレコードのフィールドFC2には、当該1のバージョンのリージョンファイルRFの実データが格納される。
また、1のバージョンのリージョンファイルRFに対応するレコードのフィールドFC3には、当該1のバージョンのリージョンファイルRFのバージョンを示すリージョンファイルバージョン情報が格納される。
また、1のバージョンのリージョンファイルRFに対応するレコードのフィールドFC4には、当該1のバージョンのリージョンファイルRFと、一世代前のリージョンファイルRFとの差分を示すバイナリ差分データであるリージョンファイル差分データが格納される。
以上、上位レベルパーセルDB221、下位レベルパーセルDB222、及び、リージョンファイル管理データベース223について説明した。車載装置3は、地図データ管理サーバ4と通信し、これらデータベースに基づいて、自身が記憶するパーセルデータPD、及び、リージョンデータRDをバージョンアップする。そして、本実施形態では、車載装置3は、以下の処理を実行することにより、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDのバージョンアップ時に、地図データ管理サーバ4との間で送受信するデータのデータ量を低減すると共に、バージョンアップに伴って生じ得るユーザの利便性の低下を抑制する。
以下、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDのバージョンアップに関する車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作について説明する。
以下、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDのバージョンアップに関する車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作について説明する。
車載装置3は、所定の条件が成立したことをトリガーとして、成立した条件に対応する方法で、パーセルデータPD、又は、リージョンデータRDのバージョンアップを行う。
以下、バージョンアップを開始するトリガーごとに、車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作について説明する。
以下、バージョンアップを開始するトリガーごとに、車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作について説明する。
<第1の条件が成立したことをトリガーとして行われる車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作>
図10は、車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図10は、車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図10(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、車両2のACC電源がオンされたか否か、登録された自宅位置に変更があったか否か、又は、新たに自宅位置が登録されたか否かを監視する(ステップSA1)。ここで、本実施形態に係る車載装置3は、車両2のACC電源のオンに応じて起動する構成となっている。また、本実施形態に係る車載装置3では、ユーザが、所定の方法により自宅位置を登録でき、また、登録した自宅位置を変更できる構成となっている。
ACC電源がオンされたこと、登録された自宅位置に変更があったこと、又は、新たに自宅位置が登録されたことが「第1の条件」に相当し、制御部10は、当該第1の条件が成立したことをトリガーとして、ステップSA2以下の処理を実行する。
第1の条件が成立した場合(ステップSA1:YES)、制御部10は、統括バージョンを、地図データ管理サーバ4に問い合わせる(ステップSA2)。上述したように、統括バージョンは、上位レベルパーセルファイルUPF、下位レベルパーセルファイルDPF、及び、リージョンファイルRFの最新のバージョンである。制御部10は、携帯端末5を介して所定のフォーマットのデータを地図データ管理サーバ4に送信することにより、ステップSA2の問い合わせを行う。以下の説明においても、車載装置3と、地図データ管理サーバ4との間での通信は、携帯端末5を介して、所定のフォーマットのデータが送受信されることにより行われる。
図10(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、管理する統括バージョンを取得する(ステップSB1)。
次いで、サーバ制御部20は、ステップSB1で取得した統括バージョンを示す情報を、車載装置3に送信する(ステップSB2)。
図10(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4が送信した統括バージョンを示す情報を受信すると、記憶部16が記憶するリージョンファイルRFのリージョンファイルバージョン情報を取得する(ステップSA3)。
ここで、車載装置3の記憶部16は、バージョン管理データベース161を記憶する。バージョン管理データベース161は、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDを構成する各ファイル(1つの上位レベルパーセルファイルUPF、複数の下位レベルパーセルファイルDPF、及び、1つのリージョンファイルRF)について、各ファイルの識別情報(上位レベルパーセルファイル識別情報、下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、リージョンファイル識別情報)と、バージョン情報(上位レベルパーセルファイル識別情報、下位レベルパーセルバージョン情報、及び、リージョンファイルバージョン情報)と対応付けて記憶する。ステップSA3において、制御部10は、バージョン管理データベース161を参照し、リージョンファイルバージョン情報を取得する。
次いで、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信した統括バージョンを示す情報と、ステップSA3で取得したリージョンファイルバージョン情報とを比較し(ステップSA4)、これら情報の値が一致するか否か(バージョンが一致するか否か)を判別する(ステップSA5)。
バージョンが一致する場合(ステップSA5:YES)、制御部10は、処理を終了する。
一方、バージョンが一致しない場合(ステップSA5:NO)、制御部10は、処理手順をステップSA6へ移行する。
一方、バージョンが一致しない場合(ステップSA5:NO)、制御部10は、処理手順をステップSA6へ移行する。
ここで、後述するように、ステップSA6以下の処理で、制御部10は、少なくともリージョンファイルRFのバージョンアップを実行する。従って、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンと、地図データ管理サーバ4が管理する統括バージョンとが一致するか否かを判別することにより、既にステップSA6以下の処理が実行されることによって車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新であるか否かを判別でき、ステップSA6以下の処理を実行するべきか否かを的確に判別できる。
ステップSA6で、制御部10は、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率の地図において、登録された自宅位置を中心とした約80km四方の矩形の領域に属するメッシュを特定し、特定したメッシュのそれぞれに対応する下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。以下、ステップSA6の処理について詳述する。
図11は、パーセル縮尺率レベルPLV2の地図上に、登録された自宅位置、及び、メッシュを表示した図である。本実施形態では、パーセル縮尺率レベルPLV2に対応する各メッシュは、約10km四方の矩形の領域である。
ステップSA6において、まず、制御部10は、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率の地図における登録された自宅位置を特定し、自宅位置を中心として約80km四方の矩形の領域を算出する。図11では、制御部10により算出される領域を2点鎖線で表している。次いで、制御部10は、算出した領域に属するメッシュを特定する。図11では、制御部10により特定されたメッシュを斜線模様で表している。次いで、制御部10は、特定したメッシュのそれぞれに対応する下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報を特定する。次いで、制御部10は、バージョン管理データベース161を参照して、特定した下位レベルパーセルファイル識別情報のそれぞれに対応する下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。以上のようにして、ステップSA6で、制御部10は、登録された自宅位置を中心とした約80km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのそれぞれの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。
ステップSA6において、まず、制御部10は、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率の地図における登録された自宅位置を特定し、自宅位置を中心として約80km四方の矩形の領域を算出する。図11では、制御部10により算出される領域を2点鎖線で表している。次いで、制御部10は、算出した領域に属するメッシュを特定する。図11では、制御部10により特定されたメッシュを斜線模様で表している。次いで、制御部10は、特定したメッシュのそれぞれに対応する下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報を特定する。次いで、制御部10は、バージョン管理データベース161を参照して、特定した下位レベルパーセルファイル識別情報のそれぞれに対応する下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。以上のようにして、ステップSA6で、制御部10は、登録された自宅位置を中心とした約80km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのそれぞれの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。
以下の説明では、登録された自宅位置を中心とした約80km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを、「対象下位レベルパーセルファイル」と表現し、各対象下位レベルパーセルファイルの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を、それぞれ、「対象下位レベルパーセルファイル識別情報」、及び、「対象下位レベルパーセルバージョン情報」と表現する。
次いで、制御部10は、対象下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、対象下位レベルパーセルファイル識別情報と対象下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを、地図データ管理サーバ4に送信する(ステップSA7)。
図10(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、対象下位レベルパーセルファイルのそれぞれの、対象下位レベルパーセルファイル識別情報と対象下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信し、以下の処理を実行する(ステップSB3)。
ステップSB3で、制御部10は、受信した対象下位レベルパーセルファイル識別情報と下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせのそれぞれについて、以下の処理を実行する。
すなわち、制御部10は、対象下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照し、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(=対象下位レベルパーセルファイルバージョン情報が示すバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルのバージョンとが一致するか否かを判別する。バージョンが一致しない場合、制御部10は、下位レベルパーセルDB222に基づいて、バージョンの差に対応する1又は複数の下位レベルパーセル差分データを取得する。
以上の処理を行って、ステップSB3で、制御部10は、車載装置3におけるバージョンが最新でない対象下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、最新のバージョンのファイルとの差に対応する下位レベルパーセル差分データを取得する。
すなわち、制御部10は、対象下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照し、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(=対象下位レベルパーセルファイルバージョン情報が示すバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルのバージョンとが一致するか否かを判別する。バージョンが一致しない場合、制御部10は、下位レベルパーセルDB222に基づいて、バージョンの差に対応する1又は複数の下位レベルパーセル差分データを取得する。
以上の処理を行って、ステップSB3で、制御部10は、車載装置3におけるバージョンが最新でない対象下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、最新のバージョンのファイルとの差に対応する下位レベルパーセル差分データを取得する。
以下、ステップSB3の処理について、図9(B)を用いて例を挙げて説明する。
図9(B)に示す下位レベルパーセルDB222−1は、下位レベルパーセルファイル識別情報が「DPF000001」の下位レベルパーセルファイルDPFに対応する下位レベルパーセルDB222である。図9(B)に示す下位レベルパーセルDB222−1を地図データ管理サーバ4が記憶する場合において、ステップSB3で、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000001」と下位レベルパーセルファイル識別情報「ver1.1」との組み合わせを受信した場合、サーバ制御部20は、以下の処理を実行する。
図9(B)に示す下位レベルパーセルDB222−1は、下位レベルパーセルファイル識別情報が「DPF000001」の下位レベルパーセルファイルDPFに対応する下位レベルパーセルDB222である。図9(B)に示す下位レベルパーセルDB222−1を地図データ管理サーバ4が記憶する場合において、ステップSB3で、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000001」と下位レベルパーセルファイル識別情報「ver1.1」との組み合わせを受信した場合、サーバ制御部20は、以下の処理を実行する。
すなわち、サーバ制御部20は、下位レベルパーセルDB222−1を参照し、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000001」の下位レベルパーセルファイルDPFの最新のバージョンが「ver1.2」であり、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(「ver1.1」)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のバージョン(「ver1.2」)とが一致しないと判別する。なお、図9に示すように、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000001」の下位レベルパーセルファイルDPFについて、「ver1.1」は、「ver1.2」の一世代前のバージョンである。
次いで、サーバ制御部20は、下位レベルパーセルDB222−1を参照し、下位レベルパーセルファイルDPF(ver1.2)と、下位レベルパーセルファイルDPF(ver1.1)との差分を示すバイナリ差分データである下位レベルパーセル差分データ(ver1.2−1.1)を取得する。なお、「下位レベルパーセルファイルDPF(ver1.2)」は、バージョンが「1.2」の下位レベルパーセルファイルDPFを意味する。以下、下位レベルパーセルファイルDPFを含む各ファイルについて、バージョンを明示する場合は同様に表現する。また、「下位レベルパーセル差分データ(ver1.2−1.1)」は、下位レベルパーセル差分データ(ver1.2)と、下位レベルパーセル差分データ(ver1.1)との差分に対応する下位レベルパーセル差分データを示す。以下、下位レベルパーセル差分データを含む各バイナリ差分データについてバージョンを明示する場合は同様に表現する。
また、図9(B)に示す下位レベルパーセルDB222−2は、下位レベルパーセルファイル識別情報が「DPF000002」の下位レベルパーセルファイルDPFに対応する下位レベルパーセルDB222である。図9(B)に示す下位レベルパーセルDB222−2を地図データ管理サーバ4が記憶する場合において、ステップSB3で、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000002」と下位レベルパーセルファイル識別情報「ver1.0」との組み合わせを受信した場合、サーバ制御部20は、以下の処理を実行する。
すなわち、サーバ制御部20は、下位レベルパーセルDB222−2を参照し、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000002」の下位レベルパーセルファイルDPFの最新のバージョンが「ver1.2」であり、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(「ver1.0」)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のバージョン(「ver1.2」)とが一致しないと判別する。なお、図9(B)に示すように、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000002」の下位レベルパーセルファイルDPFについて、「ver1.0」は、「ver1.2」の二世代前のバージョンである。
次いで、サーバ制御部20は、下位レベルパーセルDB222−2を参照し、下位レベルパーセルファイルDPF(ver1.2)と、下位レベルパーセルファイルDPF(ver1.0)との差分に対応する二世代分の下位レベルパーセル差分データを取得する。具体的には、サーバ制御部20は、下位レベルパーセルDB222−2を参照し、下位レベルパーセル差分データ(ver1.2−1.1)、及び、下位レベルパーセル差分データ(ver1.1−1.0)を取得する。
また、図9(C)に示す下位レベルパーセルDB222−3は、下位レベルパーセルファイル識別情報が「DPF000003」の下位レベルパーセルファイルDPFに対応する下位レベルパーセルDB222である。図9(C)に示す下位レベルパーセルDB222−3を地図データ管理サーバ4が記憶する場合において、ステップSB3で、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000003」と下位レベルパーセルファイル識別情報「ver1.2」との組み合わせを受信した場合、サーバ制御部20は、以下の処理を実行する。
すなわち、サーバ制御部20は、下位レベルパーセルDB222−3を参照し、下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000003」の下位レベルパーセルファイルDPFの最新のバージョンが「ver1.2」であり、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(「ver1.2」)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のバージョン(「ver1.2」)とが一致すると判別する。この場合、サーバ制御部20は、下位レベルパーセル差分データを取得しない。
ステップSB3の処理の実行後、制御部10は、バージョンが最新ではない対象下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、下位レベルパーセルファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルバージョン情報と、ステップSB3で取得した下位レベルパーセル差分データとの組み合わせを、車載装置3に送信する(ステップSB4)。例えば、ステップSB4で、制御部10は、上述した下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000001」の対象下位レベルパーセルファイルについて、当該識別情報と、当該ファイルの最新のバージョンを示す下位レベルパーセルバージョン情報と、下位レベルパーセル差分データ(ver1.1−1.1)との組み合わせを送信する。また例えば、ステップSB4で、制御部10は、上述した下位レベルパーセルファイル識別情報「DPF000002」の対象下位レベルパーセルファイルについて、当該識別情報と、当該ファイルの最新のバージョンを示す下位レベルレベルパーセルバージョン情報と、下位レベルパーセル差分データ(ver1.2−1.1)及び下位レベルパーセル差分データ(ver1.1−1.0)とを送信する。
図10(A)に示すように、ステップSB4で地図データ管理サーバ4が送信したデータを受信すると、車載装置3の制御部10は、バージョン管理データベース161を参照し、リージョンファイルRFのリージョンファイルバージョン情報を取得する(ステップSA8)。
次いで、制御部10は、ステップSA8で取得したリージョンファイルバージョン情報と、リージョンファイル識別情報との組み合わせを、地図データ管理サーバ4に送信する(ステップSA9)。
図10(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、リージョンファイル識別情報と、リージョンファイルバージョン情報との組み合わせを受信すると、以下の処理を実行する(ステップSB5)。すなわち、ステップSB5で、サーバ制御部20は、リージョンファイル管理データベース223を参照し、受信したリージョンファイルバージョン情報が示すバージョン(車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のリージョンファイルRFのバージョンとの差に対応する1又は複数のリージョンファイル差分データを取得する。
次いで、サーバ制御部20は、リージョンファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のリージョンファイルRFのリージョンファイルバージョン情報と、ステップSB5で取得した1又は複数のリージョンファイル差分データとの組み合わせを送信する(ステップSB6)。
図10(A)に示すように、ステップSB6で地図データ管理サーバ4が送信したデータを受信すると、車載装置3の制御部10は、バージョン管理データベース161を参照し、上位レベルパーセルファイルUPFの上位レベルパーセルバージョン情報を取得する(ステップSA10)。
次いで、制御部10は、ステップSA10で取得した上位レベルパーセルバージョン情報と、上位レベルパーセルファイル識別情報との組み合わせを、地図データ管理サーバ4に送信する(ステップSA11)。
図10(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、上位レベルパーセルファイル識別情報と、上位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信すると、以下の処理を実行する(ステップSB7)。すなわち、ステップSB7で、サーバ制御部20は、上位レベルパーセルDB221を参照し、受信した上位レベルパーセルバージョン情報が示すバージョン(車載装置3が記憶する上位レベルパーセルファイルUPFのバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンとの差に対応する1又は複数の上位レベルパーセル差分データのそれぞれを取得する。
次いで、サーバ制御部20は、上位レベルパーセルファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の上位レベルパーセルファイルUPFの上位レベルパーセルバージョン情報と、ステップSB7で取得した上位レベルパーセル差分データとの組み合わせを、車載装置3に送信する(ステップSB8)。
図10(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、ステップSB8で地図データ管理サーバ4が送信したデータを受信すると、以下の処理を実行する(ステップSA12)。すなわち、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信したバイナリ差分データを適用するファイルを、所定の記憶領域に形成されたバッファ領域にコピーする。
具体的には、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信した上位レベルパーセル差分データを適用する上位レベルパーセルファイルUPFを、バッファ領域にコピーする。また、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信した下位レベルパーセル差分データを適用する下位レベルパーセルファイルDPFのそれぞれを、バッファ領域にコピーする。ここでバッファ領域に展開される下位レベルパーセルファイルDPFは、登録された自宅位置を中心とした約80km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFであって、バージョンが最新でない下位レベルパーセルファイルDPFである。また、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信したリージョンファイル差分データを適用するリージョンファイルRFをバッファ領域にコピーする。バッファ領域にファイルをコピーする際、制御部10は、コピーしたファイルのファイル名を、コピー元のファイルのファイル名と異なるように所定のルールに従って変更する。
次いで、制御部10は、バッファ領域にコピーしたファイルのそれぞれに対して、対応するバイナリ差分データを適用する(ステップSA13)。ステップSA13の処理により、バッファ領域に展開されたファイルのそれぞれがバージョンアップされ、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルとの間で同期が取られた状態となる。
次いで、制御部10は、表示パネル111に、地図データTDのバージョンアップが可能であること、及び、バージョンアップされた地図データTDを使用するためには再起動が必要であることを示す情報を表示し、また、地図データTDのバージョンアップに伴う再起動を実行するか否かを問い合わせる情報を、ユーザにより選択可能な態様で表示する(ステップSA14)。
次いで、制御部10は、ユーザにより地図データTDのバージョンアップに伴う再起動の実行が選択されたか否かを監視し(ステップSA15)、再起動の実行が選択された場合(ステップSA15:YES)、処理手順をステップSA16へ移行する。
ステップSA16において、制御部10は、バッファ領域に展開された各ファイルのファイル名をコピー元の各ファイルのファイル名に変更し、一方、コピー元の各ファイルのファイル名をバッファ領域に展開された各ファイルのファイル名に変更する。次いで、制御部10は、バッファ領域に展開された各ファイルを、コピー元の各ファイルの格納場所に格納する。ここで、地図表示、経路探索、及び、経路案内を含む各処理を実行する制御プログラムは、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDを構成する所定のファイルを参照する場合、ファイルのファイル名をキーとして参照するファイルを特定する。これを踏まえ、ステップSA16の処理により、バージョンアップ前の各ファイルに代えて、バージョンアップ後の各ファイルが、制御部10による参照の対象のファイルとなる。
次いで、制御部10は、ステップSB4、SB6、及び、SB8で地図データ管理サーバ4から受信したデータに基づいて、バージョン管理データベース161を更新する(ステップSA17)。ステップSA17の処理により、バージョンアップが行われた各ファイルについて、バージョン管理データベース161により管理されるバージョン情報の値が、バージョンアップが反映された値(地図データ管理サーバ4が管理する各ファイルのバージョンに対応する値)となる。
次いで、制御部10は、車載装置3を再起動する(ステップSA18)。ステップSA18の処理により、制御プログラムが初期化され、バージョンアップ後の各ファイルを用いた初期処理が行われ、制御部10が、バージョンアップ後の各ファイルを正常に参照可能な状態となる。
以上のように、本実施形態では、リージョンデータRDは、リージョンファイルRFの1ファイルで構成される。そして、車載装置3におけるリージョンデータRDのバージョンアップは、レベルリージョンデータやメッシュデータごとに部分的に行われるのではなく、リージョンファイルRFのバージョンアップによって一括して全体的に行われる。このような構成のため、車載装置3が記憶するリージョンデータRDのバージョンアップが行われた場合、車載装置3が記憶するリージョンデータRDは、地図データ管理サーバ4が管理する最新のリージョンデータRDと同一の最新のデータとなる。従って、リージョンデータRDについて、最新のバージョンのメッシュデータと、最新のバージョンではないメッシュデータとが混在することに起因して、隣接するメッシュの境目において経路探索に係るノード情報や、リンク情報等にずれが生じ、適切な経路を求めることができなくなるといった事態が発生することを防止できる。
また、本実施形態では、ACC電源のオン時に、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンと、地図データ管理サーバ4が管理する統括バージョンとが一致するか否かの判別が行われ、一致しない場合に、車載装置3が記憶するリージョンデータRD(リージョンファイルRF)のバージョンアップが行われる。このような構成のため、車載装置3の起動後に、リージョンデータRDの全体が最新のバージョンのデータとなり、制御部10は、起動後に行われる経路探索を、最新のバージョンのリージョンデータRDを用いて実行できる。ここで、車載装置3におけるリージョンデータRDのバージョンが最新ではない場合、実際の道路網における結線点と当該データが有するノード情報との対応関係や、実際の道路と当該データが有するリンク情報との対応関係等にずれが生じ、当該データを利用した経路探索により、実際には走行できない経路が探索される等、適切でない経路が探索される可能性がある。一方で、上記構成のため、このような可能性を低減できる。
また、本実施形態では、パーセルデータPDは、複数のファイルで構成される。具体的には、パーセルデータPDは、1つの上位レベルパーセルファイルUPFと、複数の下位レベルパーセルファイルDPFとにより構成される。上位レベルパーセルファイルUPFは、第3レベルパーセルデータPD3、第4レベルパーセルデータPD4、及び、第5レベルパーセルデータPD5を有しており、バージョンアップは、レベルパーセルデータやメッシュデータごとに部分的に行われるのではなく、上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンアップによって一括して全体的に行われる。このような構成のため、パーセル縮尺率レベルPLV3〜パーセル縮尺率レベルPLV5の縮尺率に対応する地図表示を行う場合に、最新のバージョンのメッシュデータと、最新のバージョンではないメッシュデータとが混在することに起因して、隣接するメッシュの境目において地図にずれが生じ、適切な地図表示が行われないといった事態が発生することを防止できる。
特に、パーセル縮尺率レベルPLV3〜パーセル縮尺率レベルPLV5に対応する縮尺率の地図のように、縮尺率が小さい地図を表示する場合、新旧のメッシュデータの混在に起因したメッシュの境目の地図のずれが目立ちやすいが、上記構成のため、このような地図のずれを効果的に防止できる。
また、パーセル縮尺率レベルPLV3〜パーセル縮尺率レベルPLV5に対応する縮尺率の地図のように、縮尺率が小さい地図を表示する場合、パーセル縮尺率レベルPLV1、パーセル縮尺率レベルPLV2に対応する縮尺率の地図と比較して、表示パネル111に広い範囲の地図が表示されることとなる。そして、本実施形態のように、上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンアップが一括して全体的に行われることにより、表示パネル111に表示される広い範囲の地図を、メッシュの境目でずれを生じさせることなく表示できる。
なお、第3レベルパーセルデータPD3、第4レベルパーセルデータPD4、及び、第5レベルパーセルデータPD5は、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2と比較してデータ量が小さい。従って、上位レベルパーセルファイルUPFのバージョンアップに際して、地図データ管理サーバ4が車載装置3に送信する上位レベルパーセル差分データは、バージョンが異なるメッシュデータごとにバイナリ差分データを送信する場合のデータ量と比較して、データ量の増大が限定的である。このため、上位レベルパーセルファイルUPFを一括して全体的にバージョンアップすることに伴って生じる通信のデータ量の増大は限定的である。
また、本実施形態では、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2は、複数のファイルで構成される。具体的には、これらデータは、第2レベルメッシュパーセルデータMP2ごとの下位レベルパーセルファイルDPFで構成される。そして、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2のバージョンアップは、全ての下位レベルパーセルファイルDPFが一括して同時に行われるのではなく、特定の下位レベルパーセルファイルDPFについて部分的に行われる。ここで、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2は、第3レベルパーセルデータPD3〜第5レベルパーセルデータPD5と比較して、メッシュデータの数が多く、また、メッシュデータのデータ量も大きい。従って、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2のバージョンアップを、全ての下位レベルパーセルファイルDPFが一括して同時に行う構成とした場合、これらデータのバージョンアップに際し、車載装置3は全てのメッシュデータの識別情報、及び、バージョン情報を送信する必要があり、また、地図データ管理サーバ4はバージョンが相違する全てのメッシュデータのバイナリ差分データを送信する必要があり、これら装置間で通信されるデータのデータ量が大きい。しかしながら、上記構成のため、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2のバージョンアップに際して、地図データ管理サーバ4は、特定の下位レベルパーセルファイルDPFに対応する下位レベルパーセル差分データを車載装置3に送信すればよく、装置間で通信するデータのデータ量を効果的に低減できる。
また、地図データ管理サーバ4は、相対的にデータ量が大きい第1レベルパーセルデータPD1〜第2レベルパーセルデータPD2について、全てを、言い換えると全国分を更新するためのバイナリ差分データを送信する必要はない。従って、装置間で通信するデータ量の削減を図ることができる。これと同様に、車載装置3は、全国分の第1レベルパーセルデータPD1〜第2レベルパーセルデータPD2を更新する必要がない。従って、地図更新に要する時間を極力抑えることにより、ユーザの利便性を向上することができる。
また、本実施形態では、車載装置3は、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2のバージョンアップに際して、登録された自宅位置を中心とした所定の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを行う。一般に、ユーザは、登録された自宅位置を起点として、車両2を走行させる。従って、登録された自宅位置の周辺は車両2が走行する可能性の高い領域であり、また、車両2の現在位置を中心として地図を表示するという車載装置3の特性上、自宅位置の周辺は、表示パネル111に地図として表示される可能性の高い領域である。これを踏まえ、上記構成によれば、第1レベルパーセルデータPD1、及び、第2レベルパーセルデータPD2を構成する下位レベルパーセルファイルDPFのうち、表示される可能性の高い領域に対応する下位レベルパーセルファイルDPFほど、高い優先度でバージョンアップが行われるため、通信するデータのデータ量を低減した上で、新旧のメッシュデータの混在に起因したメッシュの境目の地図のずれが表示される可能性を効果的に低減できる。
また、本実施形態では、車載装置3は、新たに自宅位置が登録されたこと、登録された自宅位置の変更があったことをトリガーとして、変更後の自宅位置に対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを行う。自宅位置の変更があった場合であっても、新旧のメッシュデータの混在に起因したメッシュの境目の地図のずれが表示される可能性を効果的に低減できる。
また、本実施形態では、1つの下位レベルパーセルファイルDPFは、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、対応する4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1とを有する。そして、下位レベルパーセルファイルDPFはファイル単位でバージョンアップが行われるため、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、対応する4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1とは、一括して同時にバージョンアップが行われる。この構成のため、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、対応する4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1との間で、バージョンの相違に起因して整合性が欠如することが防止され、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率と、パーセル縮尺率レベルPLV1の縮尺率との間で地図の縮尺率を遷移したときに、同一の領域における地図の整合性を維持できる。
なお、本実施形態において、リージョンデータRDについて、例えば、メッシュごとの部分的な更新を行うのではなく、一括して(言い換えると、全国的に)最新のバージョンに更新する一方、パーセルデータPD(より厳密には、第1レベルメッシュパーセルデータMP1及び第2レベルメッシュパーセルデータMP2)については、部分的に(より厳密には、1又は4個のメッシュごとに)バージョンアップすることとしたのは、次の理由による。すなわち、仮に、車載装置3がバージョンの異なるリージョンデータRDを用いて経路検索を行おうとしても、リンク情報におけるリンクの接続の断絶等のリージョンデータRD間の不整合により、経路を完成させることができない場合がある、という問題がある。一方、バージョンの異なるパーセルデータPDに基づいて地図表示が行われても、例えば、メッシュの境目で表示上のずれが生じるものの、これは、車載装置3が地図データ管理サーバ4から全てのパーセルデータPDを纏めて受信し、その更新を行うために必要な時間又はコストと比べると、ユーザにとっての利便性は高いと言えるからである。
また、本実施形態において、上述したステップSA6〜ステップSA13の処理は、車載装置3の通常の処理が実行可能な状態で実行される。つまり、車載装置3では、通常の処理を実行するタスクとは別に、ステップSA6〜ステップSA13の処理を実行する1又は複数のタスクが起動され、当該1又は複数のタスクは、通常の処理を実行するタスクと並行して、ステップSA6〜ステップSA13の処理を実行する。そして、ステップSA6〜ステップSA13の処理の実行中は、制御部10は、地図表示、経路探索、及び、経路案内等の処理を、ステップSA6〜ステップSA13の処理で行われるバージョンアップ前の各ファイルに基づいて実行する。ここで、上述したように、本実施形態では、パーセルデータPD、及び、リージョンデータRDの更新に際し、車載装置3と地図データ管理サーバ4との間で通信されるデータのデータ量が小さく、従って、通信に要する時間が短い。また、下位レベルパーセルファイルDPFについて、全ての下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップが行われるのではなく、登録された自宅位置に対応する一部(例えば、64個)の下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップが行われる。従って、各ファイルのバージョンアップに要する時間が短く、また、バージョンアップに係る処理の処理負荷が小さい。従って、ステップSA6の処理の実行を開始してから、ステップSA13の処理が完了するまでの時間が短く、起動してからバージョンアップ後の各ファイルを使用可能になるまでの時間が短く、各ファイルのバージョンアップに伴って生じ得るユーザの利便性の低下を抑制できる。さらに、ステップSA6〜ステップSA13の処理が実行されることによって、CPUの使用率の増加等に起因して通常の処理に影響が生じることを抑制できる。
<第2の条件が成立したことをトリガーとして行われる車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作>
図12は、第1の条件とは異なる第2の条件が成立した場合の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図12は、第1の条件とは異なる第2の条件が成立した場合の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図12(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、ユーザにより目的地が設定されたか否かを監視する(ステップSC1)。ユーザは、車載装置3が提供するユーザーインターフェースにより、目的地を設定可能である。
目的地が設定されたことが「第2の条件」に相当し、制御部10は、当該第2の条件が成立したことをトリガーとして、ステップSC2以下の処理を実行する。
第2の条件が成立した場合(ステップSC1:YES)、制御部10は、地図データ管理サーバ4が管理する統括バージョンを、地図データ管理サーバ4に問い合わせる(ステップSC2)。
図12(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、管理する統括バージョンを取得する(ステップSD1)。
次いで、サーバ制御部20は、ステップSD1で取得した統括バージョンを示す情報を、車載装置3に送信する(ステップSD2)。
図12(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4が送信した統括バージョンを示す情報を受信すると、記憶部16が記憶するリージョンファイルRFのリージョンファイルバージョン情報を取得する(ステップSC3)。
次いで、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信した統括バージョンを示す情報と、ステップSC3で取得したリージョンファイルバージョン情報とを比較し(ステップSC4)、これら情報の値が一致するか否か(バージョンが一致するか否か)を判別する(ステップSC5)。
バージョンが一致しない場合(ステップSC5:NO)、制御部10は、図10のフローチャートのステップSA6〜ステップSA18の処理を実行する(ステップSC6)。上述したように、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合、経路探索が適切に行われない可能性がある。従って、目的地が設定された場合であって、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合、リージョンファイルRFのバージョンアップを行わずに処理を続けるよりも、処理を中断して、リージョンファイルRFのバージョンアップを行った方が、ユーザの利便性を向上できる。これを踏まえ、目的地が設定された場合であって、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合は、制御部10は、図10のフローチャートのステップSA6〜ステップSA18の処理を実行して、リージョンファイルRFのバージョンアップを行う。
なお、ステップSC5からステップSC6へ処理手順を移行する際に、制御部10は、表示パネル111に、地図データTDが最新ではないため、処理を中断して地図データTDの更新を行う旨、表示してもよい。
一方、ステップSC5において、バージョンが一致する場合(ステップSC5:YES)、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSC7)。すなわち、制御部10は、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率の地図における的地の位置を特定する。次いで、制御部10は、目的地の位置を中心として約10km四方の矩形の領域を算出する。次いで、制御部10は、算出した領域に属するメッシュを特定する。次いで、制御部10は、特定したメッシュのそれぞれに対応する下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報を特定する。次いで、制御部10は、バージョン管理データベース161を参照して、特定した下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。以上のようにして、ステップSC7で、制御部10は、設定された目的地を中心とした約10km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのそれぞれの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。
以下の説明では、設定された目的地を中心とした約10km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを、「目的地周辺下位レベルパーセルファイル」と表現し、各目的地周辺下位レベルパーセルファイルの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を、「目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報」、及び、「目的地周辺下位レベルパーセルバージョン情報」と表現する。
次いで、制御部10は、目的地周辺下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報と、ステップSC3で受信した統括バージョンを示す情報との比較に基づいて、最新のバージョンではない目的地周辺下位レベルパーセルファイルを特定する。そして、制御部10は、特定した最新のバージョンではない目的地周辺下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報と、目的地周辺下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを、地図データ管理サーバ4に送信する(ステップSC8)。
図12(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、最新のバージョンではない目的地周辺下位レベルパーセルファイルのそれぞれの目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報と目的地周辺下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信し、以下の処理を実行する(ステップSD3)。
ステップSD3で、制御部10は、受信した目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報と、目的地周辺下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせのそれぞれについて、以下の処理を実行する。
すなわち、制御部10は、目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照し、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(=目的地周辺下位レベルパーセルファイルバージョン情報が示すバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルのバージョンとの差に対応する1又は複数の下位レベルパーセル差分データを取得する。
以上の処理を行って、ステップSD3で、制御部10は、車載装置3におけるバージョンが最新でない目的地周辺下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、最新のバージョンのファイルとの差に対応する下位レベルパーセル差分データを取得する。
すなわち、制御部10は、目的地周辺下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照し、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(=目的地周辺下位レベルパーセルファイルバージョン情報が示すバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルのバージョンとの差に対応する1又は複数の下位レベルパーセル差分データを取得する。
以上の処理を行って、ステップSD3で、制御部10は、車載装置3におけるバージョンが最新でない目的地周辺下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、最新のバージョンのファイルとの差に対応する下位レベルパーセル差分データを取得する。
次いで、制御部10は、バージョンが最新でない目的地周辺下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、下位レベルパーセルファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルバージョン情報と、下位レベルパーセル差分データとの組み合わせを、車載装置3に送信する(ステップSD4)。
図12(A)に示すように、ステップSB4で地図データ管理サーバ4が送信したデータを受信すると、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信したバイナリ差分データを適用する下位レベルパーセルファイルDPFをバッファ領域にコピーする(ステップSC9)。バッファ領域に展開される下位レベルパーセルファイルDPFは、設定された目的地を中心とした約10km四方の矩形の領域に属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFであって、最新のバージョンではない下位レベルパーセルファイルDPFである。バッファ領域にファイルをコピーする際、制御部10は、コピーしたファイルのファイル名を、コピー元のファイルのファイル名と異なるように所定のルールに従って変更する。
次いで、制御部10は、バッファ領域にコピーしたファイルのそれぞれに対して、対応するバイナリ差分データを適用する(ステップSC10)。ステップSC10の処理により、バッファ領域に展開されたファイルのそれぞれがバージョンアップされ、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルとの間で同期が取られた状態となる。
次いで、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSC11)。すなわち、ステップSC11において、制御部10は、バッファ領域に展開された各ファイルのファイル名をコピー元の各ファイルのファイル名に変更し、一方、コピー元の各ファイルのファイル名をバッファ領域に展開された各ファイルのファイル名に変更する。次いで、制御部10は、バッファ領域に展開された各ファイルを、コピー元の各ファイルの格納場所に格納する。ステップSC11の処理により、バージョンアップ前の各ファイルに代えて、バージョンアップ後の各ファイルが、制御部10による参照の対象のファイルとなる。
ステップSC11の処理が実行されることにより、パーセル縮尺率レベルPLV2〜パーセル縮尺率レベルPLV1の縮尺率で、設定された目的地の周辺の地図を表示する場合に、最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに基づく表示が行われる。ここで、ユーザは、目的地を設定した場合、目的地周辺の環境を事前に把握するため目的地周辺の地図を表示させる場合があり、また、設定した目的地周辺を車両2で走行する可能性が高い。つまり、目的地周辺の地図が表示される可能性が高い。これを踏まえ、上記構成によれば、目的地周辺の地図が最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに基づいて表示されるため、ユーザは、最新の目的地周辺の地図を参照することができる。
なお、バージョンアップ後のリージョンファイルRFのファイル名を変更した後、ファイル名を変更したリージョンファイルRFを制御部10で参照可能な状態とするには、車載装置3を再起動する必要がある。これは、経路探索に係る処理の実行中に、リージョンファイルRFの内容が変更された場合、変更前と変更後の処理で整合が取れず、経路探索が正常に行われない事態が生じ得るため、経路探索に関する一連の処理は、共通のリージョンファイルRFを用いて行う必要があるからである。一方で、下位レベルパーセルファイルDPFは、地図上の対応する領域が表示対象となった場合に、一時的に参照されるものである。従って、下位レベルパーセルファイルDPFについては、ファイル名の変更後に再起動をすることなく、即時に、ファイル名を変更したファイルを制御部10が参照可能な状態となる。また、地図の表示中に、下位レベルパーセルファイルDPFのファイル名の変更に伴って表示内容の変更があった場合であっても、ユーザの利便性は損なわれない。これを踏まえ、下位レベルパーセルファイルDPFのみのバージョンアップを行った場合は、再起動を行う必要がない。
次いで、制御部10は、ステップSC9で地図データ管理サーバ4から受信したデータに基づいて、バージョン管理データベース161を更新する(ステップSC12)。ステップSC12の処理により、バージョンアップが行われた各ファイルについて、バージョン管理データベース161により管理されるバージョン情報の値が、バージョンアップが反映された値(地図データ管理サーバ4が管理する各ファイルのバージョンに対応する値)となる。
以上のように、本実施形態では、車載装置3は、目的地が設定されたことをトリガーとして、目的地周辺のメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを実行する。ここで、上述したように、下位レベルパーセルファイルDPFは、第1の条件の成立をトリガーとして全てのファイルのバージョンアップが一括して行われるのではなく、登録された自宅位置の周辺に対応するファイルのバージョンアップが行われる。従って、登録された自宅位置の周辺以外の領域に対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンは、最新でない可能性がある。そして、上記構成によれば、目的地が設定された場合、設定された目的地の周辺に対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンが最新となるため、表示される可能性の高い領域に対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンを優先的に最新とすることができる。つまり、本実施形態によれば、全ての下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンが最新でないことを踏まえて、目的地が設定された場合に目的地の周辺が表示される可能性が高いという特性を利用して、使用される可能性の高い下位レベルパーセルファイルDPFを的確にバージョンアップできる。
<第3の条件が成立したことをトリガーとして行われる車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作>
図13は、第1の条件、及び、第2の条件とは異なる第3の条件が成立した場合の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図13は、第1の条件、及び、第2の条件とは異なる第3の条件が成立した場合の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図13(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、第3の条件が成立したか否かを監視する(ステップSE1)。第3の条件の1つは、ユーザにより目的地までの経路探索の実行が指示されたことである。第3の条件の他の1つは、経路探索が行われた後、探索した経路の案内中に、車両2が経路を逸脱したことを検出し、経路の再探索の実行を開始することである。制御部10は、経路案内中に車両2が経路を逸脱したことを検出する機能、及び、経路を逸脱した場合に車両2の現在位置から目的地へ至る経路を再探索する機能を有する。
制御部10は、第3の条件が成立したことをトリガーとして、ステップSE2以下の処理を実行する。
第3の条件が成立した場合(ステップSE1:YES)、制御部10は、統括バージョンを、地図データ管理サーバ4に問い合わせる(ステップSE2)。
図13(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、管理する統括バージョンを取得する(ステップSF1)。
次いで、サーバ制御部20は、ステップSF1で取得した統括バージョンを示す情報を、車載装置3に送信する(ステップSF2)。
図13(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4が送信した統括バージョンを示す情報を受信すると、記憶部16が記憶するリージョンファイルRFのリージョンファイルバージョン情報を取得する(ステップSE3)。
次いで、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信した統括バージョンを示す情報と、ステップSE3で取得したリージョンファイルバージョン情報とを比較し(ステップSE4)、これら情報の値が一致するか否か(バージョンが一致するか否か)を判別する(ステップSE5)。
バージョンが一致しない場合(ステップSE5:NO)、制御部10は、図10のフローチャートのステップSA6〜ステップSA18の処理を実行する(ステップSE6)。上述したように、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合、経路探索が適切に行われない可能性がある。従って、経路検索が指示された場合であって、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合、リージョンファイルRFのバージョンアップを行わずに処理を続けるよりも、処理を中断して、リージョンファイルRFのバージョンアップを行った方が、ユーザの利便性を向上できる。これを踏まえ、経路探索が指示された場合であって、車載装置3が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合は、制御部10は、図10のフローチャートのステップSA6〜ステップSA18の処理を実行して、リージョンファイルRFのバージョンアップを行う。
なお、ステップSE5からステップSE6へ処理手順を移行する際に、制御部10は、表示パネル111に、地図データTDが最新ではないため、処理を中断して地図データTDの更新を行う旨、表示してもよい。
一方、ステップSE5において、バージョンが一致する場合(ステップSE5:YES)、制御部10は、リージョンデータRDに基づいて、現在位置から目的地までの経路探索を実行する(ステップSE7)。リージョンデータRDのバージョンは最新であるため、ステップSE7において制御部10は、最新のバージョンのリージョンデータRDに基づく適切な経路探索を実行できる。以下、経路探索により探索された経路を「推奨経路」という。
目的地までの経路探索後、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSE8)。
図14は、ステップSE8の処理を説明するため、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率の地図上にメッシュを表すと共に、車両2の現在位置、目的地、及び、推奨経路を表示する図である。なお、図14では、車両2の現在位置は、登録された自宅位置である。また、図14では、登録された自宅位置を中心とした約80km四方の矩形の領域に属するメッシュを、ドット模様で表している。また、図14では、目的地を中心とした約10km四方の矩形の領域に属するメッシュを、格子模様で表している。
ステップSE8において、制御部10は、推奨経路が属するメッシュを特定する。図14では、推奨経路が属するメッシュを斜線模様により表している。次いで、制御部10は、特定したメッシュのそれぞれに対応する下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報を特定する。次いで、制御部10は、バージョン管理データベース161を参照して、特定した下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。
以上のようにして、ステップSE8で、制御部10は、推奨経路が属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのそれぞれの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。
以下の説明では、推奨経路が属するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを、「推奨経路下位レベルパーセルファイル」と表現し、各目的地周辺下位レベルパーセルファイルの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を、「推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報」、及び、「推奨経路下位レベルパーセルバージョン情報」と表現する。
次いで、制御部10は、推奨経路下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、目的地に向かって推奨経路を車両2が走行した場合に、車両2が通過するメッシュの順番で、処理対象としていき、処理対象とした推奨経路下位レベルパーセルファイルについて以下の処理を実行する(ステップSE9)。図14の例では、制御部10は、メッシュM1〜メッシュM3について、メッシュM1、M2、M3の順番に処理対象としていく。
ステップSE9において、制御部10は、処理対象の推奨経路下位レベルパーセルファイルの推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報と、ステップSE3で受信した統括バージョンを示す情報との比較に基づいて、処理対象の推奨経路下位レベルパーセルファイルのバージョンが最新か否かを判別する。バージョンが最新の場合、制御部10は、次の推奨経路下位レベルパーセルファイルを、処理対象とする。バージョンが最新でない場合、制御部10は、処理対象の推奨経路下位レベルパーセルファイルの推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報と、推奨経路下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを、地図データ管理サーバ4に送信する。
以上のように、ステップSE9において、制御部10は、推奨経路下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、推奨経路を走行する車両2が通過するメッシュの順番で、バージョンが最新か否かを判別し、バージョンが最新でない場合、推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報と、推奨経路下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを送信する。
図13(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、バージョンが最新でない推奨経路下位レベルパーセルファイルの推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報と推奨経路下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信すると、以下の処理を実行する(ステップSF3)。
ステップSF3で、制御部10は、受信した推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報と、推奨経路下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせのそれぞれについて、以下の処理を実行する。
すなわち、制御部10は、推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照し、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(=推奨経路下位レベルパーセルファイルバージョン情報が示すバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルのバージョンとの差に対応する1又は複数の下位レベルパーセル差分データを取得する。
すなわち、制御部10は、推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照し、車載装置3が記憶するファイルのバージョン(=推奨経路下位レベルパーセルファイルバージョン情報が示すバージョン)と、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルのバージョンとの差に対応する1又は複数の下位レベルパーセル差分データを取得する。
次いで、サーバ制御部20は、対応する下位レベルパーセルファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルバージョン情報と、下位レベルパーセル差分データとの組み合わせを、車載装置3に送信する(ステップSF4)。
サーバ制御部20は、ステップSF3、及び、ステップSF4の処理を、推奨経路下位レベルパーセルファイル識別情報と、推奨経路下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信する度に実行する。この結果、地図データ管理サーバ4から車載装置3に対して、推奨経路を走行する車両2が通過するメッシュの順番で、下位レベルパーセルファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルバージョン情報と、下位レベルパーセル差分データとの組み合わせが送信される。
図13(A)に示すように、ステップSF4で地図データ管理サーバ4が送信した下位レベルパーセル差分データと、下位レベルパーセルファイル識別情報と、下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信すると、車載装置3の制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSE10)。すなわち、制御部10は、下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルファイルDPFをバッファ領域にコピーする(ステップSE10)。バッファ領域にファイルをコピーする際、制御部10は、コピーしたファイルのファイル名を、コピー元のファイルのファイル名と異なるように所定のルールに従って変更する。
次いで、制御部10は、バッファ領域にコピーした下位レベルパーセルファイルDPFに対して、受信したバイナリ差分データを適用する(ステップSE11)。ステップSE11の処理により、バッファ領域に展開された下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされ、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルとの間で同期が取られた状態となる。
次いで、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSE12)。すなわち、ステップSE12において、制御部10は、バッファ領域に展開された下位レベルパーセルファイルDPFのファイル名をコピー元のファイルのファイル名に変更し、一方、コピー元のファイルのファイル名をバッファ領域に展開されたファイルのファイル名に変更する。次いで、制御部10は、バッファ領域に展開された下位レベルパーセルファイルDPFを、コピー元のファイルの格納場所に格納する。ステップSE12の処理により、バージョンアップ前の下位レベルパーセルファイルDPFに代えて、バージョンアップ後の下位レベルパーセルファイルDPFが、制御部10による参照の対象のファイルとなる。
次いで、制御部10は、ステップSE10で地図データ管理サーバ4から受信したデータに基づいて、バージョン管理データベース161を更新する(ステップSE13)。ステップSE13の処理により、バージョンアップが行われた下位レベルパーセルファイルDPFについて、バージョン管理データベース161により管理されるバージョン情報の値が、バージョンアップが反映された値(地図データ管理サーバ4が管理するファイルのバージョンに対応する値)となる。
制御部10は、ステップSE10〜ステップSE13の処理を、ステップSF4で地図データ管理サーバ4が送信した下位レベルパーセル差分データと、下位レベルパーセルファイル識別情報と、下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信する度に実行する。この結果、バージョンが最新でない推奨経路下位レベルパーセルファイルについて、推奨経路を走行する車両2が通過するメッシュの順番で、バージョンアップが行われ、制御部10により参照可能となる。
このように、バージョンが最新でない推奨経路下位レベルパーセルファイルについて、推奨経路を走行する車両2が通過するメッシュの順番で、バージョンアップが行われ、制御部10により参照可能となるため、以下の効果を奏する。
すなわち、推奨経路を走行する車両2が通過するメッシュの順番で下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップが行われるため、このような順番でバージョンアップを行わない場合と比較して、より高い確率で、車両2が1のメッシュを通過する前に、当該1のメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを完了することができる。このため、経路案内中は、基本的に、車両2を中心とした地図が表示パネル111に表示された状態となるが、車両2を中心として表示される地図を、最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに基づく地図とすることができる。
すなわち、推奨経路を走行する車両2が通過するメッシュの順番で下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップが行われるため、このような順番でバージョンアップを行わない場合と比較して、より高い確率で、車両2が1のメッシュを通過する前に、当該1のメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを完了することができる。このため、経路案内中は、基本的に、車両2を中心とした地図が表示パネル111に表示された状態となるが、車両2を中心として表示される地図を、最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに基づく地図とすることができる。
また、図12のフローチャートを用いて説明したように、本実施形態では、登録された自宅位置の周辺のメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンは、最新のバージョンとされる。また、ユーザは自宅から目的地に向かう場合が多く、従って、経路探索の実行が指示されたときの車両2の現在位置は、登録された自宅位置である場合が多い、という特性がある。そして、自宅位置を車両2の現在位置として探索される推奨経路に基づいて、図13のフローチャートの処理が行われて、下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップが行われる場合、自宅位置(車両2の現在位置)の周辺の下位レベルパーセルファイルDPFは既に最新のバージョンであるため、経路案内の開始直後に表示パネル111に表示される地図を、最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに基づく地図とすることができる。さらに、登録された自宅位置を中心とした約80kmのエリアに車両2が位置している間に、バージョンが最新でない推奨経路下位レベルパーセルファイルを、順次、バージョンアップできる。このため、推奨経路を走行する車両2が、登録された自宅位置を中心とした約80kmのエリアを退出したときに、車両2が進入するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFについて高い確率でバージョンアップが完了した状態とすることができる。
以上のように、本実施形態では、車載装置3は、経路探索の実行が指示されたこと、又は、経路の再探索を開始したことをトリガーとして、推奨経路が属する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを実行する。ここで、上述したように、下位レベルパーセルファイルDPFは、第1の条件の成立をトリガーとして全てのファイルのバージョンアップが一括して行われるのではなく、登録された自宅位置の周辺に対応するファイルのバージョンアップが行われる。従って、登録された自宅位置の周辺以外の領域に対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンは、最新でない可能性がある。そして、上記構成によれば、経路探索が行われる場合、経路探索により探索された推奨経路が属する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンが最新となるため、表示される可能性の高い領域に対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンを優先的に最新とすることができる。つまり、本実施形態によれば、全ての下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンが最新でないことを踏まえて、経路探索が行われた場合、推奨経路に沿って地図が表示される可能性が高いという特性を利用して、使用される可能性の高い下位レベルパーセルファイルDPFを的確にバージョンアップできる。
<第4の条件が成立したことをトリガーとして行われる車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作>
図15は、第1の条件、第2の条件、及び、第3の条件とは異なる第4の条件が成立した場合の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図15は、第1の条件、第2の条件、及び、第3の条件とは異なる第4の条件が成立した場合の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4の動作を示すフローチャートであり、(A)は車載装置3の動作を示し、(B)は地図データ管理サーバ4の動作を示す。
図15のフローチャートの開始時点では、車両2が走行中であるものとする。車載装置3は、経路案内中であってもよく、経路案内中でなくともよい。
図15(A)に示すように、車両2の走行中、車載装置3の制御部10は、車両2が、パーセル縮尺率レベルPLV2の縮尺率の地図におけるメッシュ(以下、「第2レベルパーセルメッシュ」という。)の境界を通過したか否かを監視する(ステップSG1)。車両2が第2レベルパーセルメッシュの境界を通過するとは、1の第2レベルパーセルメッシュに位置していた車両2が、他の第2レベルパーセルメッシュに進入したことを意味する。制御部10は、第2レベルパーセルメッシュのそれぞれの領域を管理しており、車両2の現在位置と、第2レベルパーセルメッシュとの位置関係に基づいて、ステップSG1の処理を実行する。
車両2が第2レベルパーセルメッシュを通過したこと、が第4の条件に相当し、制御部10は、第4の条件が成立したことをトリガーとして、ステップSG2以下の処理を実行する。
車両2が第2レベルパーセルメッシュの境界を通過したことを検出した場合(ステップSG1:YES)、制御部10は、統括バージョンを、地図データ管理サーバ4に問い合わせる(ステップSG2)。
図15(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、管理する統括バージョンを取得する(ステップSH1)。
次いで、サーバ制御部20は、ステップSH1で取得した統括バージョンを示す情報を、車載装置3に送信する(ステップSH2)。
図15(A)に示すように、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4が送信した統括バージョンを示す情報を受信すると、記憶部16が記憶するリージョンファイルRFのリージョンファイルバージョン情報を取得する(ステップSG3)。
次いで、制御部10は、地図データ管理サーバ4から受信した統括バージョンを示す情報と、ステップSG3で取得したリージョンファイルバージョン情報とを比較し(ステップSG4)、これら情報の値が一致するか否か(バージョンが一致するか否か)を判別する(ステップSG5)。
バージョンが一致しない場合(ステップSG5:NO)、制御部10は、図10のフローチャートのステップSA6〜ステップSA18の処理を実行する(ステップSG6)。ステップSG5からステップSG6へ処理手順を移行する際に、制御部10は、表示パネル111に、地図データTDが最新ではないため、処理を中断して地図データTDの更新を行う旨、表示してもよい。
一方、ステップSG5において、バージョンが一致する場合(ステップSG5:YES)、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSG7)。
図16は、ステップSG7の処理を説明するため、第2レベルパーセルメッシュMM1〜MM25の25個の第2レベルパーセルメッシュと、車両2の現在位置とを示す図である。
ステップSG7において、制御部10は、新たに進入した第2レベルパーセルメッシュを挟んで、車両2の進行方向に位置する3つの第2レベルパーセルメッシュを特定する。より具体的には、車両2が通過した境界と、車両2が新たに進入した第2レベルパーセルメッシュにおける反対側の境界に接する第2レベルパーセルメッシュを特定する。さらに、制御部10は、特定した第2レベルパーセルメッシュにおいて、当該反対側の境界に頂点を介して接する2つの境界(辺)に接する2つの第2レベルパーセルメッシュを特定する。以下、ステップSG7の処理について、図16を用いて例を挙げて説明する。
ステップSG7において、制御部10は、新たに進入した第2レベルパーセルメッシュを挟んで、車両2の進行方向に位置する3つの第2レベルパーセルメッシュを特定する。より具体的には、車両2が通過した境界と、車両2が新たに進入した第2レベルパーセルメッシュにおける反対側の境界に接する第2レベルパーセルメッシュを特定する。さらに、制御部10は、特定した第2レベルパーセルメッシュにおいて、当該反対側の境界に頂点を介して接する2つの境界(辺)に接する2つの第2レベルパーセルメッシュを特定する。以下、ステップSG7の処理について、図16を用いて例を挙げて説明する。
図16に示すように、第2レベルパーセルメッシュMM12内に位置していた車両2が、第2レベルパーセルメッシュMM12と第2レベルパーセルメッシュMM13との境界KK1とを通過したとする。この場合、制御部10は、車両2が新たに進入した第2レベルパーセルメッシュMM13における境界KK1と反対側の境界である境界KK2を特定する。次いで、制御部10は、境界KK2に接する第2レベルパーセルメッシュである第2レベルパーセルメッシュMM14を特定する。次いで、制御部10は、第2レベルパーセルメッシュMM14において、頂点TT1、及び、頂点TT2を介して境界KK2と接する2つの境界である境界KK3、境界KK4を特定する。次いで、制御部10は、境界KK3、及び、境界KK4と接する2つの第2レベルパーセルメッシュである第2レベルパーセルメッシュMM9、及び、第2レベルパーセルメッシュMM19を特定する。以上のようにして、制御部10は、車両2が新たに進入した第2レベルパーセルメッシュを挟んで、車両2の進行方向に位置する3つの第2レベルパーセルメッシュを特定する。図16では、特定された第2レベルパーセルメッシュを、斜線模様で表している。
さらに、ステップSG7において、制御部10は、特定した3つの第2レベルパーセルメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルファイル識別情報を特定する。さらに、制御部10は、バージョン管理データベース161を参照し、特定した3つの下位レベルパーセルファイル識別情報に対応するファイルのそれぞれの下位レベルパーセルバージョン情報を取得する。
以下の説明では、ステップSG7で特定した下位レベルパーセルファイルDPFを、「隣接下位レベルパーセルファイル」と表現し、隣接下位レベルパーセルファイルの下位レベルパーセルファイル識別情報、及び、下位レベルパーセルバージョン情報を、それぞれ、「隣接下位レベルパーセルファイル識別情報」、及び、「隣接下位レベルパーセルバージョン情報」と表現する。
次いで、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSG8)。すなわち、制御部10は、ステップSG3で受信した統括バージョンを示す情報と、3つの隣接下位レベルパーセルバージョン情報との比較に基づいて、バージョンが最新でない隣接下位レベルパーセルファイルを特定する。
次いで、制御部10は、ステップSG8で特定した、バージョンが最新でない隣接下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、隣接下位レベルパーセルファイル識別情報と隣接下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを、地図データ管理サーバ4に送信する(ステップSG9)。
図15(B)に示すように、地図データ管理サーバ4のサーバ制御部20は、バージョンが最新でない隣接下位レベルパーセルファイルの隣接下位レベルパーセルファイル識別情報と隣接下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信し、以下の処理を実行する(ステップSH3)。すなわち、サーバ制御部20は、受信した隣接下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルDB222を参照する。次いで、サーバ制御部20は、参照した下位レベルパーセルDB222に基づいて、隣接下位レベルパーセルバージョン情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンとの差に対応する下位レベルパーセル差分データのそれぞれを取得する。
次いで、サーバ制御部20は、バージョンが最新でない隣接下位レベルパーセルファイルのそれぞれについて、下位レベルパーセル差分データと、下位レベルパーセルファイル識別情報と、地図データ管理サーバ4が管理する最新の下位レベルパーセルファイルDPFの下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを、車載装置3に送信する(ステップSH4)。
図13(A)に示すように、ステップSH4で地図データ管理サーバ4が送信した下位レベルパーセル差分データと、下位レベルパーセルファイル識別情報と、下位レベルパーセルバージョン情報との組み合わせを受信すると、車載装置3の制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSG10)。すなわち、制御部10は、下位レベルパーセルファイル識別情報に対応する下位レベルパーセルファイルDPFをバッファ領域にコピーする。バッファ領域にコピーされる下位レベルパーセルファイルDPFは、バージョンが最新でない隣接下位レベルパーセルファイルである。バッファ領域にファイルをコピーする際、制御部10は、コピーしたファイルのファイル名を、コピー元のファイルのファイル名と異なるように所定のルールに従って変更する。
次いで、制御部10は、バッファ領域にコピーした下位レベルパーセルファイルDPFに対して、受信したバイナリ差分データを適用する(ステップSG11)。ステップSE11の処理により、バージョンが最新でない隣接下位レベルパーセルファイルがバージョンアップされ、地図データ管理サーバ4が管理する最新のファイルとの間で同期が取られた状態となる。
次いで、制御部10は、以下の処理を実行する(ステップSG12)。すなわち、制御部10は、バッファ領域に展開された下位レベルパーセルファイルDPFのファイル名をコピー元のファイルのファイル名に変更し、一方、コピー元のファイルのファイル名をバッファ領域に展開されたファイルのファイル名に変更する。次いで、制御部10は、バッファ領域に展開された下位レベルパーセルファイルDPFを、コピー元のファイルの格納場所に格納する。ステップSG12の処理により、バージョンアップ前の隣接下位レベルパーセルファイルに代えて、バージョンアップ後の隣接下位レベルパーセルファイルが、制御部10による参照の対象のファイルとなる。
次いで、制御部10は、ステップSG10で地図データ管理サーバ4から受信したデータに基づいて、バージョン管理データベース161を更新する(ステップSG13)。ステップSG13の処理により、バージョンアップが行われた下位レベルパーセルファイルDPFについて、バージョン管理データベース161により管理されるバージョン情報の値が、バージョンアップが反映された値(地図データ管理サーバ4が管理するファイルのバージョンに対応する値)となる。
ステップSG13の処理を実行した後、制御部10は、処理手順をステップSG1へ戻し、車両2が第2レベルパーセルメッシュの境界を通過したか否かを監視する。
図17
は、図15のフローチャートの処理結果の一例を説明する図である。
図17の各図では、第2レベルパーセルメッシュMM1〜MM25の25個の第2レベルパーセルメッシュと、車両2の現在位置とを示している。
は、図15のフローチャートの処理結果の一例を説明する図である。
図17の各図では、第2レベルパーセルメッシュMM1〜MM25の25個の第2レベルパーセルメッシュと、車両2の現在位置とを示している。
図17(A)に示すように、第2レベルパーセルメッシュMM1に車両2が位置していたとする。そして、図17(A)に示すように、車両2が、走行経路SSするものとする。この場合、図15の車載装置3、及び、地図データ管理サーバ4により図15のフローチャートの処理が行われる結果、以下の態様で、下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。なお、図17では、最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに対応する下位レベルパーセルメッシュを、黒塗り模様で表し、境界を通過したことをトリガーとしてバージョンアップの対象となるメッシュを斜線模様で表す。
図17(B)に示すように、車両2が境界L1を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM3、及び、MM8がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。
図17(C)に示すように、車両2が境界L2を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM11、MM12、及び、MM13がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。
図17(D)に示すように、車両2が境界L3を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM4、MM9、及び、MM14がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。
図17(E)に示すように、車両2が境界L4を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM17、MM18、及び、MM19がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。
図17(F)に示すように、車両2が境界L5を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM10、MM15、及び、MM20がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。
図17(G)に示すように、車両2が境界L6を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM23、MM24、及び、MM25がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。
図17(H)に示すように、車両2が境界L7を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM22がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。なお、第2レベルパーセルメッシュMM12、及びMM17は、既にバージョンアップが行われ最新のバージョンであるため、ステップSG8の処理で、対応するファイルのバージョンが最新であると判別され、バージョンアップが行われない。
図17(I)に示すように、車両2が境界L8を通過したときに、第2レベルパーセルメッシュMM16、及び、MM21がバージョンアップの対象となり、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる。なお、第2レベルパーセルメッシュMM11は、既にバージョンアップが行われ最新のバージョンであるため、バージョンアップが行われない。
以上のように、本実施形態では、車載装置3は、第2レベルパーセルメッシュの境界を通過したことをトリガーとして、車載装置3の制御部10は、車両2が通過した境界と、車両2が新たに進入した第2レベルパーセルメッシュにおける反対側の境界に接する第2レベルパーセルメッシュ(以下、「主メッシュ」という。)を特定し、さらに、主メッシュに隣接する第2レベルパーセルメッシュ(以下、「副メッシュ」という。)を特定する。主メッシュは、車両2の進行方向の関係から、車両2が通過する可能性の高い第2レベルパーセルメッシュである。また、副メッシュは、車両2が主メッシュを通過する場合に地図として表示される可能性の高い第2レベルパーセルメッシュである。そして、制御部10は、主メッシュ、及び、2つの副メッシュをバージョンアップの対象とし、バージョンが最新でない場合はバージョンアップする。この構成のため、車載装置3は、車両2の走行中、車両2の進行方向を踏まえ、地図として表示される可能性の高い第2レベルパーセルメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップすることができる。つまり、本実施形態によれば、全ての下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンが最新でないことを踏まえて、車両2の走行中、車両2の進行方向を反映して、使用される可能性の高い下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
なお、主メッシュのみをバージョンアップの対象としないのは、以下の理由による。すなわち、主メッシュのみをバージョンアップの対象とした場合、主メッシュの端を車両2が走行した場合に、主メッシュと他のメッシュとの境目で、下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンの相違に起因したズレが生じ得るからである。また、主メッシュの端を走行中に、急に、バージョンが最新でないメッシュに車両2が進入した場合、車両2が進入したメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップが間に合わないからである。
また、本実施形態によれば、車両2が、次のメッシュに到達するまでに、予め、車両2が到達すると予測されるメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンを最新とすることができ、新旧のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFが混在することに起因して、地図に表示された道路等のメッシュの境目におけるズレが生じることを抑制できる。
特に、本実施形態によれば、図15のフローチャートの処理が行われることにより、経路探索が行われていない状況でも、適切な下位レベルパーセルファイルDPFのバージョンアップを行うことができる。
さらに、図15のフローチャートの処理が行われることにより、経路探索後に行われる経路案内について、以下の効果を奏する。
図18は、図14の地図上に、車両2の推奨経路の走行に応じて、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる第2レベルパーセルメッシュを示した図である。図18では、推奨経路の走行中に図15のフローチャートの処理が行われることにより、バージョンアップの対象となる下位レベルパーセルメッシュを縦線模様で表す。
図18は、図14の地図上に、車両2の推奨経路の走行に応じて、対応する下位レベルパーセルファイルDPFがバージョンアップされる第2レベルパーセルメッシュを示した図である。図18では、推奨経路の走行中に図15のフローチャートの処理が行われることにより、バージョンアップの対象となる下位レベルパーセルメッシュを縦線模様で表す。
図18に示すように、車両2が推奨経路を走行する場合、図13のフローチャートの処理が行われることにより、推奨経路が属する第2レベルパーセルメッシュに対応するファイルのバージョンアップが行われ、さらに、図15のフローチャートの処理が行われることにより、車両2の走行に応じて、推奨経路が属する第2レベルパーセルメッシュに隣接する第2レベルパーセルメッシュに対応するファイルのバージョンアップが行われる。ここで、経路案内中、ユーザは、車両2について基本的に推奨経路を走行させる一方、休憩や、食事、買い物、その他の理由により、推奨経路を外れて車両2を走行させる場合がある。本実施形態によれば、このような場合であっても、推奨経路の周辺の地図を、最新のバージョンの下位レベルパーセルファイルDPFに基づいて表示することができ、ユーザの利便性を向上できる。
以上説明したように、本実施形態に係る車載装置3は、複数のファイルで構成されたパーセルデータPD、及び、1ファイルで構成されたリージョンデータRDを記憶する記憶部16と、リージョンデータRD、及び、パーセルデータPDをバージョンアップ(更新)する場合、リージョンデータRDは当該データを構成する1ファイル(1つのリージョンファイルRF)を更新し、パーセルデータPDは当該データを構成する複数のファイル(1つの上位レベルパーセルファイルUPF、及び、複数の下位レベルパーセルファイルDPF)のうちの一部のファイルを更新する制御部10と、を備える。
この構成によれば、リージョンデータRDについて、一括して全てのデータが新しいバージョンに統一されるため、メッシュごとにバージョンの世代がずれて、経路探索が正常に行われないことを防止できる。また、パーセルデータPDは、一部のファイルがバージョンアップされるため、バージョンアップに際し、車載装置3と地図データ管理サーバ4との間で送受信されるデータ量を低減できる。
また、本実施形態では、制御部10は、所定の条件が成立した場合、リージョンファイルRFをバージョンアップする。
この構成によれば、所定の条件の成立をトリガーとして、リージョンファイルRFをバージョンアップして、当該所定の条件が成立した後の経路探索が正常に行われないことを防止できる。
また、本実施形態では、制御部10は、ACC電源がオンされたこと(電源が投入されたこと)をトリガーとして、リージョンファイルRFをバージョンアップする。
この構成によれば、ACC電源がオンされて車載装置3が起動した後の経路探索が正常に行われないことを防止できる。
また、本実施形態では、パーセルデータPDは、縮尺率に応じて複数のレベルパーセルデータを備え、縮尺率の小さいレベルパーセルデータを1ファイル(1つの上位レベルパーセルファイルUPF)で構成し、縮尺率の大きいレベルパーセルデータを複数のファイル(複数の下位レベルパーセルファイルDPF)で構成した。
この構成によれば、パーセルデータPDを、縮尺率のレベルの相違に応じて複数のレベルパーセルデータを有するという特性に対応したファイルにより構成することができる。
また、本実施形態では、制御部10は、所定の条件が成立した場合、リージョンファイルRF、及び、上位レベルパーセルファイルUPFを更新し、また、下位レベルパーセルファイルDPFを構成する複数のファイルのうちの一部のファイルを更新する。
この構成によれば、リージョンファイルRF、及び、上位レベルパーセルファイルUPFについては一括して全てのデータが新しいバージョンに統一されるため、経路探索を正常に行えると共に、縮尺率の小さい地図について整合性のある地図を表示できる。なお、上位レベルパーセルファイルUPFは、複数の下位レベルパーセルファイルDPFと比較してデータ量が小さく、従って、対応するバイナリ差分データも小さく、上位レベルパーセルファイルUPFを一括してバージョンアップすることに伴う、通信データ量の増大は限定的である。また、上記構成によれば、下位レベルパーセルファイルDPFは、一部のファイルを更新するため、下位レベルパーセルファイルDPFはファイル数が多く、データ量も大きいという特性を踏まえ、効果的に通信データ量を低減できる。
また、本実施形態に係る車載装置3は、自宅位置を登録可能に構成される。そして、制御部10は、下位レベルパーセルファイルDPFについて、登録された自宅位置に対応するファイルをバージョンアップする。
この構成によれば、車両2は、登録された自宅位置に待機し、登録された自宅位置の周辺を走行する可能性が高いという特性を踏まえ、使用される可能性の高い下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態に係る車載装置3は、目的地を設定可能に構成される。そして、制御部10は、下位レベルパーセルファイルDPFについて、設定された目的地に対応するファイルをバージョンアップする。
この構成によれば、目的地が設定された場合、車両2は目的地の周辺を走行する可能性が高く、また、ユーザは目的地の周辺の地図を表示させる可能性が高いという特性を踏まえ、使用される可能性の高い下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態に係る車載装置3は、経路を探索する機能を有する。そして、制御部10は、下位レベルパーセルファイルDPFについて、探索した経路(推奨経路)に対応するファイルをバージョンアップする。
この構成によれば、車両2が探索された推奨経路を走行する可能性が高いという特性を踏まえ、使用される可能性の高い下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態では、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4に、リージョンファイルRFの最新のバージョン(=統括バージョン)を問い合わせ、記憶部16が記憶するリージョンファイルRFのバージョンが最新ではない場合、リージョンファイルRFを最新のバージョンにバージョンアップする。
この構成によれば、車載装置3に記憶されるリージョンファイルRFのバージョンが最新でない場合に、バージョンを最新とすることができる。
また、本実施形態では、車載装置3の制御部10は、地図データ管理サーバ4から、最新のバージョンのリージョンファイルRFと、記憶部16が記憶するリージョンファイルRFとの差分を示すリージョンファイル差分データ(差分データ)を受信し、受信した李ジョンファイル差分データに基づいて、リージョンファイルRFをバージョンアップする。
この構成によれば、車載装置3と地図データ管理サーバ4との間で送受信されるデータのデータ量を低減できる。
また、本実施形態に係る車載装置3は、地図のメッシュに応じて複数のファイル(複数の下位レベルパーセルファイルDPF)で構成されたパーセルデータPDを記憶する記憶部16と、車両2が地図の1のメッシュに進入した場合、当該1のメッシュの周辺のメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFをバージョンアップ(更新)する制御部10と、を備える。
この構成によれば、経路探索が行われていない状態でも(ルートが無い場合も)、適切に、下位レベルパーセルファイルDPFをバージョンアップできる(地図を更新することができる。)。また、上記構成によれば、車両2が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態では、制御部10は、下位レベルパーセルファイルDPFについて、車両2が地図の1のメッシュに進入した場合に当該1のメッシュの周辺のメッシュに対応するファイルを更新する。
この構成によれば、ファイル数が多く、また、データ量も大きい下位レベルパーセルファイルDPFについて、全ての下位レベルパーセルファイルDPFをバージョンアップせずに通信データのデータ量を低減した上で、車両が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態では、制御部10は、車両2が1のメッシュに進入した場合、進入したときの進行方向に対応する位置のメッシュに対応するファイルを更新する。
この構成によれば、車両2の進行方向を踏まえ、より的確に、車両2が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態では、制御部10は、車両2が1のメッシュに進入した場合、当該1のメッシュにおける車両2が通過した境界(辺)と対向する境界(辺)に接するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを更新する。
この構成によれば、車両2の進行方向を踏まえ、より的確に、車両2が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
この構成によれば、車両2の進行方向を踏まえ、より的確に、車両2が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
また、本実施形態では、制御部10は、車両2が1のメッシュに進入した場合、当該1のメッシュにおける車両2が通過した辺と対向する辺に接するメッシュ、及び、当該メッシュに隣接するメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを更新する。
この構成によれば、車両2の進行方向を踏まえ、より的確に、車両2が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
この構成によれば、車両2の進行方向を踏まえ、より的確に、車両2が走行し、また、地図として表示される可能性の高いメッシュに対応する下位レベルパーセルファイルDPFを優先的にバージョンアップできる。
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、図を用いて説明したフローチャートの処理単位は、制御部10、及び、サーバ制御部20の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。制御部10、及び、サーバ制御部20の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、同様の処理が行えれば、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
例えば、図を用いて説明したフローチャートの処理単位は、制御部10、及び、サーバ制御部20の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。制御部10、及び、サーバ制御部20の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、同様の処理が行えれば、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
また例えば、上述した実施形態では、データベースや、データについて、その構造を例を挙げて説明したが、データベースや、データの構造は、例示した構造に限定されない。
また例えば、上述した実施形態では、車載装置3は、携帯端末5を介して、地図データ管理サーバ4と通信していたが、車載装置3にネットワークNにアクセスする機能を設け、車載装置3が、直接、地図データ管理サーバ4と通信する構成であってもよい。
また例えば、上述した実施形態の車載装置3は、Bluetooth等の近距離無線通信で携帯端末5と通信し、ネットワークNにアクセスしていたが、これの代わりに、無線LAN経由で携帯端末5と通信し、ネットワークNにアクセスするようにしてもよい。また、携帯端末5の代わりに、ネットワークNにアクセスする機能を有する通信モジュールを適用してもよい。
また例えば、上述した実施形態では、ACC電源がオンされたことをトリガーとして、自宅位置を中心とした約80km四方の領域(より具体的には、パーセル縮尺率レベルPLV2のメッシュ群のうち、自宅位置が属するメッシュとその周囲のメッシュ群とからなる8×8のメッシュ群)のパーセルデータPDを更新対象としたが、これらの数値は適宜変更してもよい。
また例えば、上述した実施形態において、下位レベルパーセルファイルDPFは、4つの第1レベルメッシュパーセルデータMP1と、1つの第2レベルメッシュパーセルデータMP2と、を含むようにしたが、これは、仮に上位レベルパーセルファイルUPFに第2レベルメッシュパーセルデータMP2も含めた場合に、現在主流の通信回線の容量からするとそのサイズが大き過ぎてしまうからである。しかしながら、第2レベルメッシュパーセルデータMP2を上位レベルパーセルファイルUPFに含め、1又は複数(例えば、4つ)の第1レベルメッシュパーセルデータMP1で下位レベルパーセルファイルDPFを構成するようにしてもよい。
また例えば、パーセルデータPDについて、各レベルパーセルデータにおけるメッシュデータのそれぞれを、1ファイルで構成してもよい。すなわち、第1レベルメッシュパーセルデータMP1のそれぞれ、第2レベルメッシュパーセルデータMP2のそれぞれ、第3レベルメッシュパーセルデータMP3のそれぞれ、第4レベルメッシュパーセルデータMP4のそれぞれ、及び、第5レベルメッシュパーセルデータMP5のそれぞれを、1ファイルで構成してもよい。
また例えば、上述した実施形態では、レベルパーセルデータとして、第1レベルパーセルデータPD1〜第5レベルパーセルデータPD5の5つのデータ(言い換えると、5つのレベルのレベルパーセルデータ)を備えるようにしたが、この数は適宜変更してもよい。同様に、レベルリージョンデータとして、第1レベルリージョンデータRD1〜第4レベルリージョンデータRD4の4つのデータ(言い換えると、4つのレベルのレベルリージョンデータ)を備えるようにしたが、この数も適宜変更可能である。
また例えば、第5レベルパーセルデータPD5が含むメッシュの数は1つとしたが、この数も適宜変更可能である。なお、他のレベルパーセルデータが含むメッシュの数や、レベルリージョンデータが含むメッシュの数についても、適宜変更可能である。
1 地図データ管理システム
2 車両
3 車載装置
4 地図データ管理サーバ(情報処理装置)
10 制御部
16 記憶部
RD リージョンデータ
PD パーセルデータ
2 車両
3 車載装置
4 地図データ管理サーバ(情報処理装置)
10 制御部
16 記憶部
RD リージョンデータ
PD パーセルデータ
Claims (12)
- 複数のファイルで構成されたパーセルデータ、及び、1ファイルで構成されたリージョンデータを記憶する記憶部と、
前記リージョンデータ、及び、前記パーセルデータを更新する場合、前記リージョンデータは当該データを構成する1ファイルを更新し、前記パーセルデータは当該データを構成する複数のファイルのうちの一部のファイルを更新する制御部と、
を備えることを特徴とする車載装置。 - 前記制御部は、
所定の条件が成立した場合、前記リージョンデータのファイルを更新することを特徴とする請求項1に記載の車載装置。 - 前記所定の条件は、電源が投入されたことを含むことを特徴とする請求項2に記載の車載装置。
- 前記パーセルデータは、縮尺率に応じて複数のレベルパーセルデータを備え、
縮尺率の小さい1又は複数の前記レベルパーセルデータを1ファイルで構成し、縮尺率の大きい1又は複数の前記レベルパーセルデータを複数のファイルで構成したことを特徴とする請求項1に記載の車載装置。 - 前記制御部は、
所定の条件が成立した場合、前記リージョンデータを構成するファイル、及び、縮尺率の小さい1又は複数の前記レベルパーセルデータを構成するファイルを更新し、また、
縮尺率の大きい1又は複数の前記レベルパーセルデータを構成する複数のファイルのうちの一部のファイルを更新することを特徴とする請求項4に記載の車載装置。 - 前記制御部は、
前記所定の条件は、電源が投入されたことを含むことを特徴とする請求項5に記載の車載装置。 - 自宅位置を登録可能に構成され、
前記制御部は、
前記パーセルデータを構成するファイルのうち、登録された自宅位置に対応するファイルを更新することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車載装置。 - 目的地を設定可能に構成され、
前記制御部は、
前記パーセルデータを構成するファイルのうち、設定された目的地に対応するファイルを更新することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車載装置。 - 経路を探索する機能を有し、
前記制御部は、
前記パーセルデータを構成するファイルのうち、探索した経路に対応するファイルを更新することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の車載装置。 - 車載装置と、前記車載装置と通信する情報処理装置とを備え、
前記車載装置は、
複数のファイルで構成されたパーセルデータ、及び、1ファイルで構成されたリージョンデータを記憶する記憶部と、
前記情報処理装置から受信した情報に基づいて、前記リージョンデータは当該データを構成する1ファイルを更新し、前記パーセルデータは当該データを構成する複数のファイルのうちの一部のファイルを更新する制御部と、を備える
ことを特徴とする地図データ管理システム。 - 前記車載装置の前記制御部は、
前記情報処理装置に、前記リージョンデータのファイルの最新のバージョンを問い合わせ、前記記憶部が記憶する前記リージョンデータのファイルのバージョンが最新ではない場合、前記リージョンデータのファイルを最新のバージョンに更新することを特徴とする請求項10に記載の地図データ管理システム。 - 前記車載装置の前記制御部は、
前記情報処理装置から、最新のバージョンの前記リージョンデータのファイルと、前記記憶部が記憶する前記リージョンデータのファイルとの差分を示す差分データを受信し、受信した前記差分データに基づいて、前記リージョンデータのファイルの更新を行うことを特徴とする請求項11に記載の地図データ管理システム。
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