JP6425826B2 - 空気調和装置 - Google Patents

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    • F24F11/00Control or safety arrangements
    • F24F11/89Arrangement or mounting of control or safety devices

Description

本発明は、空気調和装置に関し、特に、着霜の有無を判断する空気調和装置に関する。
従来、空気調和装置で暖房運転を行う場合、室外温度が低いと室外熱交換器に霜や氷が付着する着霜が生じる。室外熱交換器に着霜が生じると、外気が当該室外熱交換器を通過しにくくなり、外気と冷媒との熱交換効率が低下する。そのため、空気調和装置では、室外熱交換器の着霜の有無を判断し、着霜している場合には除霜運転を行う。
室外熱交換器の着霜の有無を判断する処理として、たとえば、特開平11−287538号公報(特許文献1)には、室外温度が閾値(0(ゼロ)℃)以下であるか否かにより判断手法を切替える処理が開示されている。特許文献1に記載されている空気調和装置では、室外温度が閾値より高ければ、液管温度と基準値とを比較することで着霜の有無を判断し、室外温度が閾値以下であれば、室外送風器の駆動電流と基準電流とを比較することで着霜の有無を判断している。
特開平11−287538号公報
しかしながら、特許文献1に記載された空気調和装置では、室外温度が設定した閾値以下であるか否かにより判断手法を切替えるため、室外温度を誤検出した場合、室外熱交換器への着霜の有無を正しく判断することができない。つまり、室外温度が閾値以下であるのにもかかわらず、液管温度と基準値とを比較することで着霜の有無を判断したり、室外温度が閾値より高いにもかかわらず、室外送風器の駆動電流と基準電流とを比較することで着霜の有無を判断したりする場合が考えられる。
また、特許文献1に記載された空気調和装置では、室外温度が閾値より高い場合に液管温度を誤検出すると、室外熱交換器への着霜の有無を正しく判断することができない。さらに、特許文献1に記載された空気調和装置では、室外温度が閾値以下である場合に室外送風器の駆動電流を誤検出すると、室外熱交換器への着霜の有無を正しく判断することができない。
また、室外送風器は、経年劣化等により送風能力が低下する。送風能力が低下すると同じ駆動状況であっても室外送風器の駆動電流が高くなるので、室外熱交換器への着霜がない場合であっても基準電流を超えて、室外熱交換器への着霜の有りと誤判断される可能性があった。なお、室外送風器の駆動電流と比較する基準電流は予め設定されており、経年劣化等により送風能力が低下しても変更されることはない。
さらに、室外送風器は、外乱(たとえば外風など)の影響で送風効率が低下して基準電流より高い駆動電流を流す必要となり、室外熱交換器への着霜の有りと誤判断される場合がある。このように、特許文献1に記載された空気調和装置では、室外熱交換器への着霜の有りと誤判断されると、誤って除霜運転に移行し運転効率が低下するという課題があった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、熱交換器への着霜の有無を精度よく判断し、運転効率を向上させる空気調和装置を提供することである。
本発明の空気調和装置は、冷媒を圧縮する圧縮機と、冷媒と熱交換を行う第1熱交換器および第2熱交換器と、第1熱交換器を蒸発器として機能させる第1運転と、第2熱交換器を蒸発器として機能させる第2運転とを切替える制御を行う制御部と、第1熱交換器に空気を送風する送風部と、送風部に供給される電力に関する物理量を検出する検出部と、第1熱交換器の蒸発温度を検出する蒸発温度検出部と、第1熱交換器の周辺温度を検出する周辺温度検出部とを備え、制御部は、蒸発温度検出部で検出した蒸発温度と周辺温度検出部で検出した周辺温度との差分が基準温度以上となる第1条件、および検出部で検出した複数の物理量から前記送風部の送風効率を変動させる変動要因を相殺することにより補正を行なった物理量が基準量以上となる第2条件が成立した場合に、第1運転を第2運転に切替える。
本発明によれば、制御部が、蒸発温度検出部で検出した蒸発温度と周辺温度検出部で検出した周辺温度との差分が基準温度以上となる第1条件、および検出部で検出した物理量が基準量以上となる第2条件が成立した場合に、第1運転を第2運転に切替えるので、第1運転を行っている場合に適切なタイミングで第2運転を開始することができ、かつ、誤検出による着霜有無の誤判断を防止することができる。これにより、本発明に係る空気調和装置では、熱交換器への着霜の有無を精度よく判断することができ、熱交換器に着霜が生じる場合でも、運転効率を向上させることができる。
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の経過時間に伴う着霜量及び総電力量の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の経過時間に伴う着霜量及び総電流量の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の経過時間に伴う電力量の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の経過時間に伴う総電力量の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置の経過時間に伴う室外温度、冷媒温度、室外温度と冷媒温度との差分の変化を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る空気調和装置において除霜運転の実施判断を説明するための図である。 本発明の実施の形態2に係る空気調和装置において除霜運転の実施判断を説明するための図である。 本発明の実施の形態6に係る空気調和装置において除霜運転の実施判断を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態6に係る空気調和装置において室外側ファンの回転数を一定に維持する制御を行う場合の電力量の変化を示す図である。
(実施の形態1)
以下、本発明に係る空気調和装置100について、図面を用いて詳細に説明する。なお、図面に示す各構成部材の大きさの関係は、実際の装置における各構成部材の大きさの関係と異なる場合がある。また、本明細書および図面において同一の符号を付した構成部材は、同一又はこれに相当するものである。さらに、本明細書に記載されている実施の形態は、あくまでも例示であって、これらの記載に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100を示す概略図である。空気調和装置100は、圧縮機1と、四方弁2と、室外熱交換器(第1熱交換器)3と、膨張弁4と、室内熱交換器(第2熱交換器)5とを備える。空気調和装置100では、圧縮機1と、四方弁2と、室外熱交換器3と、膨張弁4と、室内熱交換器5とを順に配管で接続することで冷媒回路90を構成している。
圧縮機1は、吸入された冷媒を圧縮することで高温および高圧の冷媒として吐出することができる可変容量の圧縮機である。四方弁2は、運転に応じて圧縮機1から吐出される冷媒の流れる方向を切替可能な切替部である。四方弁2は、室外熱交換器3よりも圧縮機1の吐出側に設けられ、さらに室内熱交換器5よりも圧縮機1の吐出側に設けられている。具体的に、四方弁2は、冷房運転を行う場合、圧縮機1から吐出される冷媒を室外熱交換器3へ流れるように方向を切替え、暖房運転を行う場合、圧縮機1から吐出される冷媒を室内熱交換器5へ流れるように方向を切替える。図1の実線矢印は、冷房運転を行う場合における冷媒の流れを示し、図1の破線矢印は、暖房運転を行う場合における冷媒の流れを示している。
室外熱交換器3は、冷房運転を行う場合に凝縮器として機能し、暖房運転を行う場合に蒸発器として機能する熱交換器である。室外側ファン31は、室外熱交換器3に外気を供給し、空気流を形成する送風部である。室外側ファン31は、たとえば軸流ファンや遠心ファンを室外側モータ(図示省略)で回転駆動させることで空気流を形成する。室外側ファン31で形成した空気流により、室外側ファン31から室外熱交換器3の内部に空気が供給され、室外熱交換器3は、供給された空気と冷媒との間で熱交換を行う。室外側ファン31は、室外側モータに電源装置(図示省略)から電力を供給することで駆動することができる。
膨張弁4は、冷房運転を行う場合、室外熱交換器3から流出した冷媒を減圧膨張し、暖房運転を行う場合、室内熱交換器5から流出した冷媒を減圧膨張する。
室内熱交換器5は、冷房運転を行う場合に蒸発器として機能し、暖房運転を行う場合に凝縮器として機能する熱交換器である。本実施の形態に係る熱交換器では、空気と冷媒との間で熱交換を行う場合を一例に説明を行う。そのため、室内側ファン51は、室内熱交換器5に外気を供給し、空気流を形成する送風部である。室内側ファン51は、たとえば軸流ファンや遠心ファンを室内側モータ(図示省略)で回転駆動させることで空気流を形成する。室内側ファン51で形成した空気流により、室内側ファン51から室内熱交換器5の内部に空気が供給され、室内熱交換器5は、供給された空気と冷媒との間で熱交換を行う。室内側ファン51は、室内側モータに電源装置(図示省略)から電力を供給することで駆動することができる。
室外側冷媒温度センサ32は、室外熱交換器3を流れる冷媒の温度を検出する温度検出部である。室内側冷媒温度センサ52は、室内熱交換器5を流れる冷媒の温度を検出するセンサである。なお、冷房運転を行う場合に室外熱交換器3を流れる冷媒の温度を凝縮温度、室内熱交換器5を流れる冷媒の温度を蒸発温度という。また、暖房運転を行う場合に室外熱交換器3を流れる冷媒の温度を蒸発温度と、室内熱交換器5を流れる冷媒の温度を凝縮温度という。以後の説明において単に「冷媒温度」と説明する場合には、暖房運転を行う場合に室外熱交換器3を流れる冷媒の温度を指すものとし、室外側冷媒温度センサ32が蒸発温度検出部として機能するものとする。
室外温度センサ33は、室外熱交換器3の周辺の室外温度(周辺温度)を検出する温度検出部(周辺温度検出部)である。室外温度センサ33は、室外熱交換器3の内部に設けても、室外熱交換器3の外部に設けてもよい。
制御部80は、四方弁2を制御して、圧縮機1から吐出される冷媒の流れる方向を切替える。また、制御部80は、室外側モータを制御して室外側ファン31の回転数を調整し、室内側モータを制御して室内側ファン51の回転数を調整する。具体的に、制御部80は、室外側モータに入力される電圧や電流を変化させることで、室外側モータを制御して室外側ファン31の回転数を調整している。制御部80が室外側ファン31の回転数を調整することにより、室外側ファン31から室外熱交換器3の内部に供給する空気の量を調整することができる。なお、制御部80は、電源装置(電源部)から室外側ファン31に供給する電圧、電流を制御しているため、室外側ファン31に供給する電力量および電力量の変化量、総電力量などの電力に関連する物理量を検出する検出部としても機能している。
室外側ファン31の回転数は、ファンの回転数を検出する回転数検出センサを設けることで検出することも、室外側モータに供給される電流、電圧、電力などの電力に関連する物理量の情報から推定することもできる。なお、室外側ファン31(室外側ファン31を回転させる室外側モータ)に供給される電力に関連する物理量を、以後の説明において単に「ファン入力」と説明する場合がある。
制御部80は、空気調和装置100の運転を開始すると、室外側ファン31の室外側モータに電力を供給して室外側ファン31の回転を制御する。なお、制御部80には、四方弁2、室外側ファン31などを制御する機能を実現するために、たとえば、マイコン若しくはCPUを実装した回路デバイスなどのハードウェア、マイコン若しくはCPUなどの演算装置で実行されるソフトウェアによって構成されている。
制御部80は、冷房運転を行う場合、圧縮機1から吐出される冷媒を室外熱交換器3へ流れるように四方弁2の方向を切替え、暖房運転を行う場合、圧縮機1から吐出される冷媒を室内熱交換器5へ流れるように四方弁2の方向を切替える。なお、空気調和装置100は、室外熱交換器3に霜や氷が付着する着霜が生じた場合、除霜運転を行う。本実施の形態において空気調和装置100が除霜運転を行う場合、制御部80は、冷房運転を行う場合と同じように、圧縮機1から吐出される冷媒を室外熱交換器3へ流れるように四方弁2の方向を切替え、さらに室外側ファン31の回転を停止するように制御するものとする。また、以下の説明では、制御部80が圧縮機1から吐出される冷媒を室内熱交換器5へ流れるように四方弁2の方向を切替えて暖房運転を行う場合を第1運転、圧縮機1から吐出される冷媒を室外熱交換器3へ流れるように四方弁2の方向を切替えて除霜運転を行う場合を第2運転とする。
次に、空気調和装置100が冷房運転を行う場合における冷媒の流れを、図1を参照して説明する。まず、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁2を介して室外熱交換器3に流入する。凝縮器として機能する室外熱交換器3に流入した冷媒は、室外側ファン31から室外熱交換器3の内部に供給された空気と熱交換を行う。室外熱交換器3で熱交換された冷媒は、室外熱交換器3から流出して膨張弁4に流入する、膨張弁4に流入した冷媒は、膨張弁4で減圧された後、膨張弁4から流出する。膨張弁4から流出した冷媒は、蒸発器として機能する室内熱交換器5に流入して、室内側ファン51から室内熱交換器5の内部に供給された空気と熱交換を行う。室内熱交換器5で熱交換された冷媒は、四方弁2を介して圧縮機1に流入する。
次に、空気調和装置100が暖房運転を行う場合における冷媒の流れを、図1を参照して説明する。まず、圧縮機1から吐出された冷媒は、四方弁2を介して室内熱交換器5に流入する。凝縮器として機能する室内熱交換器5に流入した冷媒は、室内側ファン51から室内熱交換器5の内部に供給された空気と熱交換を行う。室内熱交換器5で熱交換された冷媒は、室内熱交換器5から流出して膨張弁4に流入する、膨張弁4に流入した冷媒は、膨張弁4で減圧された後、膨張弁4から流出する。膨張弁4から流出した冷媒は、蒸発器として機能する室外熱交換器3に流入して、室外側ファン31から室外熱交換器3の内部に供給された空気と熱交換を行う。室外熱交換器3で熱交換された冷媒は、四方弁2を介して圧縮機1に流入する。
空気調和装置100が暖房運転を行う場合、室外温度が低いと室外熱交換器3に霜や氷が付着する着霜が生じる。図2は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100の経過時間に伴う着霜量及び総電力量の変化を示す図である。図2に示す横軸は暖房運転の経過時間[min]を規定し、図2に示す図中左側の縦軸は室外熱交換器3の着霜量[g]を、図中右側の縦軸は室外側ファン31の総電力量[W]をそれぞれ規定している。図2に示す実線は、暖房運転の経過時間に対する室外熱交換器3の着霜量の変化を示しており、図2に示す破線は暖房運転の経過時間に対する室外側ファン31の総電力量の変化を表している。暖房運転の経過時間が経過するに従い、室外熱交換器3に霜や氷が付着して着霜量が増加する。室外熱交換器3に付着する霜や氷の量(着霜量)が増加するに従い外気が当該室外熱交換器を通過しにくくなり、外気と冷媒との熱交換効率が低下する。そのため、制御部80は、熱交換効率の低下を抑制するために室外側ファン31の回転数を上げて外気が当該室外熱交換器を通過しやすくするので、室外側ファン31に供給する電力量が増加する。その結果、図2に示されるように、暖房運転の経過時間に伴い室外熱交換器3の着霜量が増加し、それに伴い室外側ファン31の総電力量も増加する。
図3は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100の経過時間に伴う着霜量及び総電流量の変化を示す図である。図3に示す横軸は暖房運転の経過時間[min]を規定し、図3に示す図中左側の縦軸は室外熱交換器3の着霜量[g]を、図中右側の縦軸は室外側ファン31の総電流量[W]をそれぞれ規定している。図3に示す実線は、暖房運転の経過時間に対する室外熱交換器3の着霜量の変化を示しており、図3に示す破線は暖房運転の経過時間に対する室外側ファン31の総電流量の変化を表している。暖房運転の経過時間に伴う室外側ファン31の総電流量の変化も、図3に示すように暖房運転の経過時間に伴い総電流量が増加している。
図2および図3から分かるように、室外側ファン31の総電力量や総電流量の増加から、室外熱交換器3の着霜量を推定することができる。具体的に、室外側ファン31の総電力量に基づいて室外熱交換器3の着霜量を判断する場合について説明する。図4は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100の経過時間に伴う電力量の変化を示す図である。図4に示す横軸は暖房運転の経過時間[min]を規定し、図4に示す縦軸は室外側ファン31の電力量[W]を規定している。図5は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100の経過時間に伴う総電力量の変化を示す図である。図5に示す横軸は暖房運転の経過時間[min]を規定し、図5に示す縦軸は室外側ファン31の総電力量[W]を規定している。ここで、室外側ファン31(室外側ファン31を回転させる室外側モータ)に供給される電流量と電圧量との積が電力量(ファン入力)である。空気調和装置100で暖房運転を行う場合、図4に示すように室外側ファン31が起動され、室外側ファン31に電力量W0が供給される。暖房運転の経過時間に伴い室外側ファン31に供給される電力量は増加する。
制御部80は、図4に示すように、所定時間毎に室外側ファン31に供給される電力量(ファン入力)を検出して、室外側ファン31の電力量の変化量を算出する。具体的に、時刻(t−1)における室外側ファン31の電力量がW(t−1)であり、時刻(t)における室外側ファン31の電力量がW(t)であるとき、室外側ファン31の電力量の変化量を、(式1)と表すことができる。
ΔW(t)=W(t)−W(t−1)・・・(式1)
次に、制御部80は、図5に示すように、室外側ファン31の電力量の変化量を積算して、室外側ファン31の総電力量(ΣΔW(t))を算出する。制御部80は、室外側ファン31の総電力量が閾値α(=ΣΔW(f))以上となる条件(第2条件)が成立したか否かを判断する。具体的に、制御部80は、(式2)に示す関係式を満たすか否かを判断する。
ΣΔW(t)≧α(=ΣΔW(f))・・・(式2)
制御部80は、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上になった場合、圧縮機1から吐出される冷媒を室外熱交換器3へ流れるように四方弁2の方向を切替え除霜運転を開始する。また、制御部80は、室外側ファン31の総電力量が閾値α未満の場合、四方弁2の方向を切替えずに暖房運転を継続する。なお、閾値αは、空気調和装置100の種類により異なるが、たとえば図2に示すように室外熱交換器3の着霜量が2000gとなる室外側ファン31の総電力量の48Wに設定する。
次に、制御部80は、室外熱交換器3の冷媒温度(蒸発温度)を検出し、室外温度センサ33で検出した室外熱交換器3の周辺の室外温度(周辺温度)と室外熱交換器3の冷媒温度との差分を算出する。さらに、制御部80は、算出した差分が基準値β(基準温度)以上となる条件(第1条件)が成立したか否かを判断する。室外温度と冷媒温度との差分と基準値βとの関係をグラフで説明する。図6は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100の経過時間に伴う室外温度、冷媒温度、室外温度と冷媒温度との差分の変化を示す図である。図6に示す横軸は暖房運転の経過時間[min]を規定し、図6に示す縦軸は温度[℃]を規定している。
暖房運転により室外熱交換器3に付着する霜や氷の量(着霜量)が増加するので、室外熱交換器3の冷媒温度は、図6に示すように、暖房運転の経過時間に伴い低下する。一方、室外温度は、暖房運転中、ほぼ変化せずに2℃〜3℃である。そのため、室外温度と冷媒温度との差分は、図6に示すように、暖房運転の経過時間に伴い上昇する。制御部80は、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上になった場合、圧縮機1から吐出される冷媒を室外熱交換器3へ流れるように四方弁2の方向を切替え除霜運転を開始する。また、制御部80は、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β未満の場合、四方弁2の方向を切替えずに暖房運転を継続する。なお、基準値βは、空気調和装置100の種類により異なるが、たとえば図6に示すように9℃に設定する。
制御部80は、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件(第1条件)と、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件(第2条件)とに基づいて除霜運転を実施するか否かの判断を行っている。図7は、本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100において除霜運転の実施判断を説明するための図である。図7に示す表では、行方向に室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上になるか否かの条件を、列方向に室外側ファン31の総電力量が閾値α以上になるか否かの条件を示している。そして、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上であれば、図7に示すように室外側ファン31の総電力量が閾値α以上か未満かに関係なく、除霜運転を実施する。また、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上であれば、図7に示すように室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上か未満かに関係なく、除霜運転を実施する。なお、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β未満で、かつ室外側ファン31の総電力量が閾値α未満である場合に限り、除霜運転を実施しない。
以上のように、本実施の形態1に係る空気調和装置100では、制御部80が、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件(第1条件)、および室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件(第2条件)のうち少なくともいずれか一方の条件が成立した場合に、暖房運転(第1運転)を除霜運転(第2運転)に切替えるように四方弁2を制御する。そのため、本実施の形態1に係る空気調和装置100では、いずれか一方の条件が誤判断により正しく室外熱交換器3への着霜の有無を判断できない場合でも、他方の条件により正しく室外熱交換器3への着霜の有無を判断できるので、暖房運転を行っている場合に適切なタイミングで除霜運転を開始することができ、かつ、誤検出による着霜有無の誤判断を防止することができる。これにより、室外熱交換器3への着霜の有無を精度よく判断することができ、運転効率を向上させることができる。
(実施の形態2)
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100では、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件、および室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件のうち少なくともいずれか一方の条件が成立した場合、暖房運転の運転時間に関わらず除霜運転を実施する構成を説明した。本発明の実施の形態2に係る空気調和装置100では、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件、および室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件のうち少なくともいずれか一方の条件が成立した場合でも、暖房運転の運転時間が基準時間を経過していないときには除霜運転を実施しない構成について説明する。
たとえば、暖房運転の開始直後や、除霜運転の実施直後には、室外熱交換器3への着霜はほとんどないと考えられる。そのため、制御部80が、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件、および室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件のうち少なくともいずれか一方の条件が成立したと判断したとしても、暖房運転を開始してから所定時間が経過していない場合、または除霜運転を終了してから所定時間が経過していない場合には、除霜運転を実施しない。つまり、制御部80は、暖房運転を開始してから所定時間、または除霜運転を終了してから所定時間などの基準時間を設定し、暖房運転の運転時間が基準時間を経過した条件(第3条件)が成立していないときには除霜運転の実施を禁止する。
具体的に、暖房運転の運転時間が基準時間を経過した条件が成立していないときには除霜運転の実施を禁止する例を説明する。図8は、本発明の実施の形態2に係る空気調和装置100において除霜運転の実施判断を説明するための図である。図8に示す表では、行方向に室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上になるか否かの条件を、列方向に室外側ファン31の総電力量が閾値α以上になるか否かの条件を示している。そして、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上であれば、図8に示すように室外側ファン31の総電力量が閾値α以上か未満かに関係なく、除霜運転を実施する。また、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上で室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上であれば、除霜運転を実施するが、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上でも室外温度と冷媒温度との差分が基準値β未満であれば、暖房運転の運転時間が基準時間を経過した条件が成立した場合に除霜運転を実施する。なお、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β未満で、かつ室外側ファン31の総電力量が閾値α未満である場合に限り、除霜運転を実施しない。図8に示す実施判断は一例であり、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上で室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上であっても、暖房運転の運転時間が基準時間を経過した条件が成立した場合に除霜運転を実施してもよく、室外側ファン31の総電力量が閾値α未満で室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上であっても、暖房運転の運転時間が基準時間を経過した条件が成立した場合に除霜運転を実施してもよい。
以上のように、本実施の形態2に係る空気調和装置100では、空気調和装置100の運転時間が基準時間を経過した条件(第3条件)が成立した場合に、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御する。そのため、本実施の形態2に係る空気調和装置100では、室外熱交換器3への着霜の有無の判断が不要な暖房運転の運転時間において除霜運転を禁止できるので、運転効率を向上させることができる。
なお、本実施の形態2に係る空気調和装置100では、室外熱交換器3への着霜の有無の条件を判断した後に、空気調和装置100の運転時間が基準時間を経過した条件が成立していなければ、除霜運転を禁止する構成を説明した。しかし、本実施の形態2に係る空気調和装置100は、空気調和装置100の運転時間が基準時間を経過した条件が成立していなければ、室外熱交換器3への着霜の有無の条件の判断自体を禁止してもよい。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係る空気調和装置100では、室外熱交換器3の冷媒温度(蒸発温度)が基準値γ(基準蒸発温度)未満となった場合にも、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御してもよい。室外熱交換器3の冷媒温度が、たとえば、図6に示すように−7℃以下になった場合、室外熱交換器3への着霜が有りと判断することができる。そのため、基準値γを−7℃と設定し、室外熱交換器3の冷媒温度(蒸発温度)が基準値γ未満となった場合にも、除霜運転が実施できるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態3に係る空気調和装置100では、室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件(第4条件)が成立した場合にも、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御する。そのため、本実施の形態3に係る空気調和装置100では、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件、および室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件のいずれの条件を判断できない場合でも、室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件が成立したか否かを判断することで、室外熱交換器3への着霜の有無を判断することができる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件が成立した場合、必ず除霜運転を実施する構成を説明した。しかし、室外側ファン31の送風能力が高ければ、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上であっても、室外熱交換器3への着霜がほとんどないことが考えられる。そこで、本発明の実施の形態4に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件が成立した場合であっても、さらに室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件が成立した場合に限り、除霜運転が実施できるようにしている。もちろん、本発明の実施の形態4に係る空気調和装置100では、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件(第1条件)が成立した場合でも、さらに室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件が成立した場合に限り、除霜運転が実施できるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態4に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件(第2条件)が成立する場合、室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件(第4条件)がさらに成立したときに限り、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御する。そのため、本実施の形態4に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となっても室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低くなるまで除霜運転の実施を禁止するので、室外熱交換器3への着霜の有無を精度よく判断して運転効率を向上させることができる。
(実施の形態5)
本実施の形態4に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件(第2条件)が成立した場合であっても、さらに室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件(第4条件)が成立した場合に限り、除霜運転が実施できるようにする構成を説明した。本発明の実施の形態5に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件が成立した場合は、さらに室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件が成立しなければ、除霜運転を実施できないが、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件(第1条件)が成立した場合は、さらに室外熱交換器3の冷媒温度が基準値γより低い条件が成立しなくても、除霜運転を実施できる。つまり、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上であれば、室外熱交換器3の冷媒温度と基準値γとの関係によらず室外熱交換器3への着霜が有と判断する。
以上のように、本実施の形態5に係る空気調和装置100では、第2条件が成立する場合、第4条件がさらに成立したときに限り、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御するが、第1条件が成立する場合、第4条件がさらに成立しなくても、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御する。そのため、本実施の形態5に係る空気調和装置100では、第1条件が成立するか否かの判断だけで除霜運転を実施できるので、運転効率を向上させることができる。
(実施の形態6)
本発明の実施の形態1に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件が成立した場合、必ず除霜運転を実施する構成を説明した。しかし、空気調和装置100では、室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因として、室外熱交換器3への着霜に限られる訳ではなく、たとえば、室外側ファン31に外風が吹く場合などでも室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因と成りえる。本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、室外熱交換器3への着霜以外で室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因がある場合に、室外側ファン31に供給される電力量を補正して除霜運転の実施判断する構成について説明する。図9は、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100において除霜運転の実施判断を説明するためのフローチャートである。以下の説明では、室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因の一例として、室外側ファン31への外風の影響について説明する。もちろん、室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因は、室外側ファン31への外風に限定されるものではない。
空気調和装置100において、制御部80は、暖房運転を行う場合に、室外側ファン31に外風が吹くなどの室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因がなければ、室外側ファン31の回転数を一定に維持する制御を行う。図10は、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100において室外側ファンの回転数を一定に維持する制御を行う場合の電力量の変化を示す図である。図10に示す横軸は暖房運転の経過時間[min]を規定し、図10に示す縦軸は室外側ファン31の電力量[W]を規定している。図10に示すように、制御部80は、室外側ファンの回転数を一定に維持する制御を行う場合、室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因がなくても基準の電力量に対して下限値から上限値までの範囲で電力量が変動する。つまり、室外側ファン31の電力量の変化量としては、下限値から上限値までの範囲で変動する可能性があり、この最大変動量をηと設定する。
まず、図9に示すフローチャートでは、空気調和装置100において暖房運転が実施されている(ステップS101)。次に、制御部80は、時刻(t)における室外側ファン31の電力量の変化量を演算する(ステップS102)。なお、時刻(t)に室外側ファン31に追い風が吹くと、時刻(t−1)に室外側ファン31に供給される電力量に比べて、時刻(t)に室外側ファン31に供給される電力量が低下するため、時刻(t)における室外側ファン31の電力量の変化量は負の値となる。ここで、室外側ファン31に追い風が吹かず室外側ファン31の回転数を一定に維持する場合、時刻(t−1)に室外側ファン31に供給される電力量がW(t−1)で、時刻(t)に室外側ファン31に供給される電力量がW(t)となり、室外側ファン31の電力量の変化量ΔW(s)は、(式3)で算出することができる。
ΔW(s)=W(t)−W(t−1)・・・(式3)
制御部80は、ステップS102で演算した室外側ファン31の電力量の変化量(実際に検出した室外側ファン31の電力量の変化量)が、基準変化量(基準物理量)未満か否かにより外風の影響を判断する(ステップS103)。ここで、基準変化量は、室外側ファン31の回転数を一定に維持する場合の室外側ファン31の電力量の変化量ΔW(s)に最大変動量ηを考慮した量(−ΔW(s)+η)である。具体的に、制御部80は、(式4)に示す関係式を満たすか否かを判断する。つまり、制御部80は、(式4)に示す関係式を満たす場合、室外側ファン31への外風の影響無、(式4)に示す関係式を満たさない場合、室外側ファン31への外風の影響有と判断する。なお、制御部80は、ステップS102で演算した室外側ファン31の電力量の変化量と室外側ファン31の回転数を一定に維持する場合の室外側ファン31の電力量の変化量ΔW(s)との差が最大変動量η未満か否かにより外風の影響を判断しているとも考えることができる。
ΔW(t)<−ΔW(s)+η・・・(式4)
制御部80は、(式4)に示す関係式を満たさない場合(ステップS103:NO)、次の時刻(t+1)における室外側ファン31の電力量の変化量を演算する(ステップS104)。具体的に、制御部80は、(式5)に示す式に基づいて時刻(t+1)の電力量の変化量ΔW(t+1)を演算する。
ΔW(t+1)=W(t+1)−W(t)・・・(式5)
次に、制御部80は、ステップS104で演算した室外側ファン31の電力量の変化量とステップS102で演算した室外側ファン31の電力量の変化量との差が最大変動量η未満か否かにより室外側ファン31への外風の影響が継続しているか否かについて判断を行う(ステップS105)。具体的に、制御部80は、(式6)に示す関係式を満たすか否かを判断する。つまり、制御部80は、(式6)に示す関係式を満たす場合、室外側ファン31への外風の影響が無くなった、(式6)に示す関係式を満たさない場合、室外側ファン31への外風の影響が継続していると判断する。ここで、制御部80は、(式6)による判断を1回行う場合を説明したが、判断の精度を上げるため当該判断を複数回実施してもよい。
ΔW(t+1)−ΔW(t)<η・・・(式6)
制御部80は、(式6)に示す関係式を満たさない場合(ステップS105:NO)、時刻(t)における室外側ファン31の電力量に対して外風の影響による電力量の変動分を補正する(ステップS106)。具体的に、制御部80は、(式7)に示す式に基づいて室外側ファン31の電力量を補正する。つまり、(式7)では、同じ外風による影響を受けている電力量W(t)と電力量W(t+1)との差を取ることで、外風による影響を相殺させ、外風の影響による電力量の変動分を補正している。なお、制御部80は、(式6)に示す関係式を満たさない場合(ステップS105:NO)、たとえ室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件(第1条件)が成立して、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御する動作を無効にしてもよい。
W(t)=W(t−1)+(W(t)−W(t+1))・・・(式7)
次に、制御部80は、ステップS106で補正した時刻(t)における室外側ファン31の電力量に基づいて、(式3)に基づき時刻(t)における室外側ファン31の電力量の変化量を再演算する(ステップS107)。制御部80は、再演算した室外側ファン31の電力量の変化量を積算して、室外側ファン31の総電力量(ΣΔW(t))を算出する(ステップS108)。制御部80は、室外側ファン31の総電力量が閾値α(=ΣΔW(f))以上となる条件(第2条件)が成立したか否かを判断する(ステップS109)。具体的に、制御部80は、(式2)に示す関係式を満たすか否かを判断する。なお、制御部80は、(式4)に示す関係式を満たす場合(ステップS103:YES)、および(式6)に示す関係式を満たす場合(ステップS105:YES)も、処理をステップS108に進め、室外側ファン31の総電力量(ΣΔW(t))を算出する。
制御部80は、(式2)に示す関係式を満たす場合(ステップS109:YES)、暖房運転を除霜運転に切替えるように四方弁2を制御して、除霜運転を開始する(ステップS110)。制御部80は、(式2)に示す関係式を満たさない場合(ステップS109:NO)、処理をステップS102に戻す。なお、図9に示したフローチャートでは、室外熱交換器3への着霜の有無の判断に、ステップS109で室外側ファン31の総電力量が閾値α以上となる条件(第2条件)が成立したか否かを判断する場合のみ説明したが、室外温度と冷媒温度との差分が基準値β以上となる条件(第1条件)が成立したか否かを判断を行ってもよい。
以上のように、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、制御部80において、室外側ファン31の電力量の変化量が基準変化量未満(外風の影響のないとき)かつ第1条件、および第2条件のうち少なくともいずれか一方の条件が成立した場合に、暖房運転を除霜運転に切替える。そのため、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因の有無を考慮して、室外熱交換器3への着霜の有無を精度よく判断することができ、運転効率を向上させることができる。
さらに、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、制御部80が、外風の影響のあるとき、室外側ファン31の電力量の変化量の補正を行う。そのため、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、外風の影響を考慮するので、室外熱交換器3への着霜の有無を精度よく判断することができ、運転効率を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、制御部80が、外風の影響のあるとき、暖房運転を除霜運転に切替える四方弁2の制御を無効にしてもよい。これにより、本発明の実施の形態6に係る空気調和装置100では、外風の影響によって、誤って除霜運転を開始することを防止することができる。
なお、本実施の形態6に係る空気調和装置100では、室外側ファン31に吹く外風として追い風が吹いた場合の処理を説明したが、室外側ファン31に向かい風が吹いても同様の処理を行うことができる。制御部80は、向かい風による室外側ファン31に供給される電力量の増加分を、室外側ファン31の電力量から補正することで、無駄な除霜運転の発生を防止し、室外熱交換器3への着霜の有無を精度よく判断して運転効率を向上させることができる。
(変形例)
本実施の形態1〜本実施の形態6に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の総電力量を、室外側ファン31に供給される電力に関する物理量であると説明したが、これに限られない。たとえば、室外側ファン31に供給される電力に関する物理量として、電源装置から室外側ファン31に供給される電流量、電圧量、および電流量と電圧量とに基づく電力量、電力量の変化量などの量であってもよい。
また、本実施の形態1〜本実施の形態6に係る空気調和装置100では、暖房運転を行う場合に、室外熱交換器3への着霜の有無を判断する処理について説明したが、暖房運転を行う場合に限定せず、冷房運転を行う場合にも同様の処理を行うことで室外熱交換器へのごみ詰まり等の室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因の有無を判断することができる。なお、空気調和装置100は、判断した結果を、室内機などに搭載されているランプで当該変動要因の有無を知らせることができる。
さらに、本実施の形態1〜本実施の形態6に係る空気調和装置100では、室外側ファン31の送風効率を変動させる変動要因の有無を判断する処理について説明したが、室内側ファン51の送風効率を変動させる変動要因の有無を判断する処理に同様に適用することができる。たとえば、本発明に係る空気調和装置100では、室内側ファン51に結露などが生じない暖房運転などの運転を行う場合に、室内側ファン51の電力量の変化量によって室内側ファン51の送風効率を決定することができる。そのため、空気調和装置100は、室内側ファン51の電力量の変化量を検出することで、室内熱交換器5やフィルタなどに埃が詰まることによる送風効率の低下を判断することができる。なお、空気調和装置100は、送風効率の低下を検出した場合、室内熱交換器5やフィルタなどに埃が根詰まりしていることを室内機などに搭載されているランプで知らせることができる。
本実施の形態1〜本実施の形態6に係る空気調和装置100では、冷媒としてR32やR1234yfの混合冷媒などの温度勾配を持つ冷媒を用いてもよい。本発明に係る空気調和装置100では、温度勾配により蒸発温度を正確に判断できない場合であっても、蒸発温度を検出する以外の方法で室外熱交換器3への着霜の有無を判断できるので、室外熱交換器3への着霜の有無を精度よく判断して運転効率を向上させることができる。
本実施の形態1〜本実施の形態6に係る空気調和装置100では、室外熱交換器(第1熱交換器)3および室内熱交換器(第2熱交換器)5が空気と冷媒との間で熱交換を行う場合について説明したが、空気以外の水やブライン(Brine)などと冷媒との間で熱交換を行ってもよい。なお、空気以外の水やブライン(Brine)などと冷媒を用いる場合、室外熱交換器(第1熱交換器)3および室内熱交換器(第2熱交換器)5に、プレート式熱交換器を用いる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 圧縮機、2 四方弁、3 室外熱交換器、4 膨張弁、5 室内熱交換器、90 冷媒回路、100 空気調和装置。

Claims (8)

  1. 冷媒を圧縮する圧縮機と、
    冷媒と熱交換を行う第1熱交換器および第2熱交換器と、
    前記第1熱交換器を蒸発器として機能させる第1運転と、前記第2熱交換器を蒸発器として機能させる第2運転とを切替える制御を行う制御部と、
    前記第1熱交換器に空気を送風する送風部と、
    前記送風部に供給される電力に関する物理量を検出する検出部と、
    前記第1熱交換器の蒸発温度を検出する蒸発温度検出部と、
    前記第1熱交換器の周辺温度を検出する周辺温度検出部とを備え、
    前記制御部は、前記蒸発温度検出部で検出した前記蒸発温度と前記周辺温度検出部で検出した前記周辺温度との差分が基準温度以上となる第1条件、および前記検出部で検出した複数の物理量から前記送風部の送風効率を変動させる変動要因を相殺することにより補正を行なった物理量が基準量以上となる第2条件が成立した場合に、前記第1運転を前記第2運転に切替える、空気調和装置。
  2. 前記制御部は、前記空気調和装置の運転時間が基準時間を経過した第3条件が成立した場合に、前記第1運転を前記第2運転に切替える、請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記制御部は、前記蒸発温度検出部で検出した前記蒸発温度が基準蒸発温度より低い第4条件が成立した場合に、前記第1運転を前記第2運転に切替える、請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記制御部は、前記第2条件が成立する場合、前記蒸発温度検出部で検出した前記蒸発温度が基準蒸発温度より低い第4条件がさらに成立したときに限り、前記第1運転を前記第2運転に切替える、請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
  5. 前記制御部は、前記第1条件が成立する場合、前記第4条件がさらに成立しなくても、前記第1運転を前記第2運転に切替える、請求項4に記載の空気調和装置。
  6. 前記制御部は、前記検出部で検出した物理量が基準物理量未満かつ前記第1条件、および前記第2条件のうち少なくともいずれか一方の条件が成立した場合に、前記第1運転を前記第2運転に切替える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の空気調和装置。
  7. 前記制御部は、前記変動要因があるとき、前記第1運転を前記第2運転に切替える制御を無効にする、請求項6に記載の空気調和装置。
  8. 前記送風部に供給される電力に関する物理量は、前記送風部に供給される電流量、電圧量、および前記電流量と前記電圧量とに基づく電力量のいずれかの量である、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の空気調和装置。
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