JP6423613B2 - パスボックス式乾燥炉、および、乾燥処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、一方の空間と他方の空間を仕切る壁に配置されて、一方の空間から他方の空間へ対象物を移動できるパスボックス式乾燥炉に関する。
乾燥パスボックスは、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示されている乾燥パスボックスは、箱型のドライブースの反対側の位置にそれぞれ設けられている。ドライブースは、クリーンルーム等の清浄な雰囲気内に設置される。
各乾燥パスボックスは、ほぼ直方体のボックス本体を有し、開閉可能な扉を有している。ドライブースと乾燥パスボックスとの間の開口部は、スライド式の扉により開閉自在になっている。乾燥パスボックスのボックス本体内には、複数のローラと、これらのローラの上をスライド可能なテーブルを有する。ボックス本体は、エア供給口と排気口を有し、減湿処理された低露点空気は、ダクトを通じてドライブースのエア供給口と、乾燥パスボックスのボックス本体のエア供給口に供給できるようになっている。
物品をドライブース内に搬入する際には、室側の乾燥パスボックスのボックス本体の扉を開けて、ボックス本体内のテーブルを引き出してその上に物品を載せる。そして、このテーブルを乾燥パスボックスのボックス本体内に戻して扉を閉じる。
物品は、しばらくの間乾燥パスボックスのボックス本体内に留めておくことにより、物品は乾燥処理されて物品に付着された水分が除去される。その後、乾燥パスボックスのボックス本体内の温度は、物品搬入前の露点温度までに回復する。そして、ドライブース側のスライド扉を開放して、テーブルをドライブース内に延ばすことにより、ドライブース内の搬送装置が、テーブルから物品を受け取って所定の処理や保管等を実施する。
特開2005−61719号公報
ところが、特許文献1に開示されている2つの乾燥パスボックスはドライブースに接合されており、減湿処理された低露点空気をドライブースと2つの乾燥パスボックス内に供給するようになっている複雑で大型の構造体である。ドライブースと2つの乾燥パスボックスは一体の構造体であるので、この複雑で大型の構造体になっているドライブースと2つの乾燥パスボックスは、2つの異なる別の空間において物品を移動しようとする作業、例えばクリーンルームのダーティ側の第1空間内にある物品を、クリーンルームのクリーン側の第2空間内に移す作業を行うために、第1空間と第2空間との間を隔てる壁に設置することが難しい。
本発明は、上記に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、2つの異なる別の空間の間で、対象試料を受け渡しができ、対象試料を加熱または乾燥処理して2つの異なる別の空間との間での対象試料の受け渡しをする作業の効率および場所の効率的活用を向上できるパスボックス式乾燥炉を提供することにある。
上記課題を達成するため、請求項1に記載のパスボックス式乾燥炉は、第1空間と前記第1空間とは異なる第2空間を隔てる部分に配置されるパスボックス式乾燥炉であって、前記第1空間と前記第2空間をつなぐ収容空間を有する本体部と、前記本体部に配置されて前記収容空間の前記第1空間側を開閉可能に閉じる第1開閉扉と、前記本体部に配置されて前記収容空間の前記第2空間側を開閉可能に閉じる第2開閉扉と、を有し、前記本体部は、加熱炉または乾燥炉であることを特徴とする。
請求項1に記載のパスボックス式乾燥炉は、簡単な構造であるので、対象材料を受け渡しする際に、2つの異なる別の空間を隔てる壁部に容易に設置することができ、本体部の第1開閉扉と第2開閉扉により収容空間を開けることで、2つの異なる別の空間の間で、対象試料を受け渡しができ、対象試料を加熱または乾燥処理して2つの異なる別の空間との間での対象試料の受け渡しをする作業の効率を向上できる。
請求項2に記載のパスボックス式乾燥炉では、前記第1開閉扉が開いているときには、前記第2開閉扉を閉じて施錠し、前記第2開閉扉が開いているときには、前記第1開閉扉を閉じて施錠するための施錠装置を有することを特徴とする。
請求項2に記載のパスボックス式乾燥炉では、収容空間は、第1開閉扉を開けることで一方の空間につなげることができ、収容空間は、第2開閉扉を開けることで他方の空間につなげることができ、2つの異なる別の空間が直接つながらないようにすることができる。
請求項3に記載のパスボックス式乾燥炉では、前記本体部は、前記収容空間内の温度を検知する温度センサを有することを特徴とする。
請求項3に記載のパスボックス式乾燥炉では、本体部の収容空間を加熱炉または乾燥炉として用いる際に、温度センサを用いて収容空間の温度を確認することができる。
請求項4に記載のパスボックス式乾燥炉では、前記本体部は、前記収容空間内の圧力を検知する圧力センサを有することを特徴とする。
請求項4に記載のパスボックス式乾燥炉では、本体部の収容空間を大気、加圧、真空化の加熱炉または乾燥炉として用いる際に、圧力センサを用いて収容空間内の圧力を確認することができる。
本発明によれば、2つの異なる別の空間の間で、対象試料を受け渡しができ、対象試料を加熱または乾燥処理して2つの異なる別の空間との間での対象試料の受け渡しをする作業の効率を向上できるパスボックス式乾燥炉を提供できる。
本発明のパスボックス式乾燥炉の実施形態を備える2つの異なる空間を示す側面図である。 図1に示すパスボックス式乾燥炉と2つの異なる空間を示す斜視図である。 第1開閉扉が開いているが、第2開閉扉は閉じている状態を示す平面図である。 第1開閉扉が閉じているが、第2開閉扉は開いている状態を示す平面図である。 専用台車を示す斜視図である。 専用台車の使用例を示す図である。 図5と図6に示す専用台車とは異なる構造の専用台車の例を示す図である。
以下、図面を用いて、本発明を実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
図1は、本発明の実施形態のパスボックス式乾燥炉1を備える2つの異なる空間SP1、SP2を示す側面図である。図2は、図1に示すパスボックス式乾燥炉1と2つの異なる空間SP1、SP2を示す斜視図である。
図1と図2に示すように、パスボックス式乾燥炉1は、壁部2に配置されている。この壁部2は、クリーンルームのダーティ側の第1空間SP1と、クリーンルームのクリーン側の第2空間SP2を隔てている隔壁部である。クリーンルームのダーティ側の第1空間SP1と、クリーンルームのクリーン側の第2空間SP2とは、壁部2とパスボックス式乾燥炉2により隔絶されている。
図1と図2に示すパスボックス式乾燥炉1は、壁部2に配置されていることで、対象試料は、ダーティ側の第1空間SP1から、パスボックス式乾燥炉1内に移してパスボックス式乾燥炉1内で、例えば真空状態下で乾燥処理あるいは加熱処理を行った後に冷却して、パスボックス式乾燥炉1内からクリーン側の第2空間SP2内に移すことができるようになっている。これにより、ダーティ側の第1空間SP1にある対象試料が、クリーン側の第2空間SP2を汚染したり、クリーン側の第2空間SP2内にコンタミネーションを起こす問題、すなわち、屑、、等のやを対象試料に付着したままで、クリーン側の第2空間SP2に持ち込んでしまうことを防ぐことができる。
図1と図2に示すパスボックス式乾燥炉1は、本体部3と、第1開閉扉11と、第2開閉扉12と、加熱部4と、温度センサ5と、圧力センサ6と、冷却部7等を有している。本体部3と第1開閉扉11と第2開閉扉12は、耐熱性を有する金属、例えばステンレス等により作られている。
図2に示すように、パスボックス式乾燥炉1の本体部3は、直方体の箱であり、上面部3Aと、下面部3Bと、左右側面部3C、3Dと、第1前面部3Eと、第2前面部3Fを有している。本体部3は、その内部に、破線で示すように例えば直方体形状の収容空間13を有している。この収容空間13内には、加熱部4と、温度センサ5と、圧力センサ6と、冷却部7が配置されている。
図1と図2に示す1つまたは複数個の加熱部4は、収容空間13内に配置でき、加熱部4としては例えばパイプヒータ等を使用でき、加熱部4には制御部100から通電することで発熱して収容空間13内を加熱あるいは乾燥するようになっている。1つまたは複数個の冷却部7は、収容空間13内に配置でき、冷却部7には、図示しない冷却水供給部から、制御部100の指令により冷却水が供給されることにより、収容空間13内を冷却するようになっている。
図1と図2に示す温度センサ5は、収容空間13内の温度を検出して、制御部10に対して収容空間13内の温度情報を通知する。圧力センサ6は、収容空間13内の圧力を検出して、制御部10に対して収容空間13内の圧力情報を通知する。制御部100は、この圧力情報に基づいて、収容空間13内の圧力を検知することができる。
図1と図2に示すように、収容空間13は、例えば長方形状の第1開口部21と、第1開口部21とは反対位置の例えば長方形状の第2開口部22を有している。第1開口部21は、第1空間SP1内に開口しており、第2開口部22は、第2空間SP2内に開口している。
図3と図4は、パスボックス式乾燥炉1等を示す平面図であり、図3では、第1開閉扉11が開いているが、第2開閉扉12は閉じている。図4では、第1開閉扉11が閉じているが、第2開閉扉12は開いている。
図2と図3と図4に示すように、第1開閉扉11は、第1開口部21を、ヒンジ11Hを介して開閉可能に密閉することができる。同様にして、第2開閉扉12は、第2開口部22を、ヒンジ12Hを介して開閉可能に密閉することができる。なお、ヒンジ11H、12Hの設定位置は、第1開閉扉11と第2開閉扉12の左右端部のどちらの位置であっても良い。第1開閉扉11は把持用の取っ手11Tを有し、第2開閉扉は把持用の取っ手12Tを有している。
図3では、第1開閉扉11が開いているので、第1開口部21が第1空間SP1内に開放されているが、第2開閉扉12は閉じているので、第2開口部22は第2開閉扉12により密閉されているので、第2空間SP2にはつながっていない。また、図4では、第1開閉扉11が閉じているので、第1開口部21は第1開閉扉11により密閉されているので、第1空間SP1にはつながっていない。第2開閉扉12は開いているので、第2開口部22は第2空間SP2内に開放されている。
また、図3と図4に示すように、本体部3は、第1開閉扉11の第1施錠装置31と、第2開閉扉12の第2施錠装置32を有している。第1施錠装置31は、制御部100の指令により第1開閉扉11を施錠し、第2施錠装置32は、制御部100の指令により第2開閉扉12を施錠する。第1施錠装置31と第2施錠装置32は、同様の構造を有している。第1施錠装置31は、固定部材31Aと、電磁ソレノイド31Bを有し、第2施錠装置32は、固定部材32Aと、電磁ソレノイド32Bを有している。固定部材31A、32Aは、ともにL字型であり、本体部3の側面部3Dに固定されている。この固定部材31A、32Aには、それぞれ電磁ソレノイド31B、32Bが取り付けられている。
第1開閉扉11の端部には、係止用の穴11Pが形成されており、第2開閉扉12の端部には、係止用の穴12Pが形成されている。図3に示すように、第1開閉扉11が第1開口部21を閉じて密閉した状態では、制御部100の指令により電磁ソレノイド31Bが作動して、電磁ソレノイド31Bのロッド31Cが、第1開閉扉11の係止用の穴11Pにはまり込むことで、第1開閉扉11が開かないように施錠状態にすることができる。
同様にして、図4に示すように、第2開閉扉12が第2開口部22を閉じて密閉した状態では、制御部100の指令により電磁ソレノイド32Bが作動して、電磁ソレノイド32Bのロッド32Cが、第2開閉扉11の係止用の穴12Pにはまり込むことで、第2開閉扉12が開かないように施錠状態にすることができる。
ただし、制御部100の指令により、図3に示すように、第2施錠装置32が、第2開閉扉12を施錠している状態では、第1開閉扉11は施錠を解除可能であり、図4に示すように、第1施錠装置31が、第1開閉扉11を施錠している状態では、第2開閉扉12は施錠を解除可能になっている。
なお、図1と図2では、第1施錠装置31と第2施錠装置32は、図面の簡単化のために図示を省略している。
図1と図2に示すように、パスボックス式乾燥炉1の本体部3の上述した収容空間13は、上述したように加熱源としての加熱部4と、冷却源としての冷却部7と、図示しない撹拌機構と、温度制御するための温度センサ5と制御部100を有している。パスボックス式乾燥炉1の本体部3の収容空間13は、処理しようする対象試料の種類により、大気圧状態化または加圧状態化、真空状態化をすることができる。
例えば、パスボックス式乾燥炉1の本体部3の収容空間13内を真空化可能な装置とするためには、図2に示すように、真空ポンプ19が配管19Aを介して収容空間13に接続されている。真空ポンプ19と配管19Aは、壁部2内に配置されている。これにより、制御部100が真空ポンプ19の動作を制御することで、収容空間13内を真空雰囲気にすることができる。
このように、真空ポンプ19を別途壁部2内に配置することで、第1空間SP1と第2空間SP2がクリーンルームやドライルーム等に使用される場合には、真空ポンプ19側から汚染したり、クリーン側の第2空間SP2内にコンタミネーションを起こさないようにするために、真空ポンプ19はドライ化対応の真空ポンプにより構成するものとする。場合によっては、真空ポンプ19は、例えば油回転式の真空ポンプを使用することができる。
次に、上述した構成を有するパスボックス式乾燥炉1の使用例を、図1から図4を参照して説明する。
概略的に使用時の動作を説明すると、図2において、処理をしようとする対象試料OBは、ダーティ側の第1空間SP1から、パスボックス式乾燥炉1の収容空間13内に移して、パスボックス式乾燥炉1の収容空間13内では例えば真空化で乾燥処理あるいは加熱処理を行った後に冷却して、その後パスボックス式乾燥炉1内からクリーン側の第2空間SP2内に移すことができる。
詳細に使用時の動作を説明すると、図2に示す対象試料OBは、ダーティ側の第1空間SP1にあり、図3に示すようにダーティ側の第1空間SP1側の第1開閉扉11を開けて、この対象試料OBは、この収容空間13内に投入する。この場合には、第2開閉扉12は施錠状態にあるので、第2開閉扉12を、クリーン側の第2空間SP2側において誤って開いてしまうことが無い。すなわち、収容空間13は第2空間SP2側に繋がってしまうことはない。
図1と図2に示すように、第1開閉扉11が第1開口部21を閉じて密閉して、第1開閉扉11は施錠状態になる。従って、この場合には、第1開閉扉11と第2開閉扉12は共に施錠状態にあるので、第1開閉扉11と第2開閉扉12を、誤って開いてしまうことがないので、収容空間13は第1空間SP1と第2空間SP2のいずれにもつながらない。
次に、図1の制御部100は、真空ポンプ19を作動して収容空間13内を真空状態にし、加熱部4により対象試料OBの加熱処理あるいは乾燥処理をする。これにより、収容空間13内の対象試料OBは、真空状態化で加熱処理あるいは乾燥処理を所定時間行える。この真空状態化での加熱処理あるいは乾燥処理の際には、制御部100が、温度センサ5からの温度情報と、圧力センサ6からの圧力情報に基づいて、収容空間13内の温度と圧力を監視している。
対象試料OBの加熱処理あるいは乾燥処理が終わると、制御部100は、冷却部7により所定温度まで冷却して、真空ポンプ19を止めて収容空間13内の真空状態を解除する。
次に、図4に示すように、制御部100が電磁ソレノイド32Bを作動させて、第2開閉扉12の施錠状態を解除することで、クリーン側の第2空間SP2において第2開閉扉12が開く。そして、処理の終わった対象試料OBは、収容空間13内からクリーン側の第2空間SP2内に払出しをすることができる。ただし、この払出しの場合には、第1開閉扉11は施錠状態にあるので、第1開閉扉11を、ダーティ側の第1空間SP1側において誤って開いてしまうことがなく、収容空間13がダーティ側の第1空間SP1につながってしなうおそれはない。
このようにして、パスボックス式乾燥炉1を用いることで、対象試料OBは、ダーティ側の第1空間SP1から、パスボックス式乾燥炉1の収容空間13内に移してパスボックス式乾燥炉1の収容空間13内で、例えば真空状態化で乾燥処理あるいは加熱処理を行った後に冷却する。その後、対象試料OBは、パスボックス式乾燥炉1内からクリーン側の第2空間SP2内に移すことができる。簡単な構成を有し小型のパスボックス式乾燥炉1を用いることで、2つの異なる別の空間SP1、SP2との間で、対象試料OBを受け渡しする際に、2つの異なる別の空間SP1、SP2を隔てる壁部2に容易に設置することができ、2つの異なる別の空間SP1、SP2の間での対象試料OBを受け渡しの作業の効率を向上することができる。
次に、図5と図6を参照して、作業者が、対象試料OBを本体部3の収容空間13内に投入したり、収容空間13内から取り出すための専用台車50の例を説明する。図5は、この専用台車50を示す斜視図であり、図6は、専用台車50の使用例を示している。
図5に示すように、専用台車50は、基部51と、4つのキャスタ52と、複数個のフリーローラ53と、ハンドル部54を有している。基部51の四隅の底部には、それぞれキャスタ52が回転可能に取り付けられている。前側の2つのキャスタ52は方向転換可能である。複数個のフリーローラ53は、対象試料OBを載せるための試料設置台であり、基台51の上面部において平行に並べて回転可能に支持されている。
これらのフリーローラ53の上には、対象試料OBを載せて作業者が押すことで、対象試料OBをS方向に移動可能になっている。ハンドル部54は作業者が把持して専用台車50を押すことができる。このパスボックス式乾燥炉1が、例えばクリーンルーム等の作業者の動きが制限された空間に設置される場合に、作業者側の運用により、専用台車50を使用することができる。
この専用台車50は、必要に応じて図6(B)に示すように、クリーン側の第2空間SP2内で使用して、収容空間13内の対象試料OBを複数個のフリーローラ53側に移して受け取りことができる。また、必要に応じて図6(A)に示すように、ダーティ側の第1空間SP1内で使用して、対象試料OBを複数個のフリーローラ53側から収容空間13内に投入することができる。
図7は、図5と図6に示す専用台車50とは異なる構造の専用台車の例を示している。図7に示す専用台車60は、基部61と、4つのキャスタ62と、複数個のフリーローラ63と、ハンドル部64と、設置部71を有している。基部61の四隅の底部には、それぞれキャスタ62が回転可能に取り付けられている。前側の2つのキャスタ62は方向転換可能である。複数個のフリーローラ63は、対象試料OBを載せるための試料設置台であり、設置部71の上面部において平行に並べて回転可能に支持されている。これらのフリーローラ63の上には、対象試料OBを載せて作業者が押すことで、S方向に移動可能になっている。
ハンドル部64は作業者が把持して専用台車60を押すことができる。しかも、設置部71と基部61との間には、昇降機構部72が配置されている。この昇降機構部72は、X状のリンク部材73,74と、電動アクチュエータ75を有している。電動アクチュエータ75を作動することにより、設置部71は、基部61に対してZ方向に昇降して位置決めすることができるので、対象試料OBの高さ位置を、容易に調整することができる。
以上説明したように、パスボックス式乾燥炉1は、乾燥炉または加熱炉として、壁部2を介して設置できることにより、対象試料OBを、2つの別の空間SP1、SP2を移動する作業が省くことが可能となる。また、ダーティ側の別空間SP1から乾燥炉または加熱炉に対象試料OBを設置する際に、処理前の対象試料OBを、直接クリーン側の別空間SP2に持込む作業が無くなり、対象試料OBによるクリーン側の別空間SP2への汚染・コンタミ等を抑制する効果がある。
パスボックス式乾燥炉1は、乾燥炉または加熱炉(真空・大気炉・加圧炉等あらゆる用途)に適用可能である。パスボックス式乾燥炉1は、壁部2を介して、ダーティ側の空間SP1からクリーン側の空間SP2に対象試料OBが移動できるために、作業効率の短縮に繋がり、作業効率の向上やコンタミの抑制が可能である。
2つの空間SP1、SP2は、パスボックス式乾燥炉1による隔離構造を採用しており、パスボックス式乾燥炉1は、クリーンルーム(クリーン側、ダーティ側)や2つの別空間との間を、壁部を介して設置できる加熱及び乾燥炉に適用することができる。ただし、壁部2等を介さずに運用により単独で使用することも可能とする。
パスボックス式乾燥炉1は、壁部2を介して設置できることにより、2つの別空間を移動する作業が省くことが可能となり、またダーティ側の空間SP1から乾燥炉あるいは加熱炉として働くパスボックス式乾燥炉1に対象試料OBを設置する際に、処理前の対象試料OBを直接クリーン側の空間SP2に持込む作業が無くなり、対象試料OBによるクリーン側の空間SP2への汚染・コンタミ等を抑制する効果がある。ただし、運用により、図1に示す場合とは逆に、ダーティ側を空間SP2として、クリーン側を空間SP1として処理を行うことも可能とする。
パスボックス式乾燥炉1は、処理をする対象試料OBにより、図1に示すように真空ポンプ19により真空化できる以外に、大気圧化又は加圧化できる機能を有するようにしても良い。作業者側の運用により、加熱炉または乾燥炉として機能するパスボックス式乾燥炉の扉を自動開閉機構付の機構とすることも可能である。
ダーティ側の第1開閉扉11が開放している場合は、本体通電時に限り、クリーン側の第2開閉扉12Cは施錠状態となる機能を有する。クリーン側の第2開閉扉12が開放している場合は、本体通電時に限り、ダーティ側の第1開閉扉11は施錠状態となる機能を有する。
パスボックス式乾燥炉に対して付加する設備としては、パスボックス式乾燥炉1を真空対応装置とした場合に、乾燥炉あるいは加熱炉内を真空にする為の真空ポンプが必要である。この真空対応装置であるパスボックス式乾燥炉は、特にクリーンルームやドライルーム等に使用されるケースがあるため、真空ポンプ側からの汚染・コンタミを抑制するためにドライ化対応の真空ポンプにて構成するものとする。場合により、油回転式の真空ポンプも使用する。
パスボックス式乾燥炉に対して付加する設備としては、当該装置であるパスボックス式乾燥炉は、クリーンルーム等の作業者の動きが制限された空間に設置される可能性もあるために、作業者側の運用により、上述したように専用台車を使用した構成も可能とする。その場合には、パスボックス式乾燥炉1の収容空間13に対象試料OBを載せたり、収容空間13から降ろしたりするために、専用台車には、試料設置台(又はフリーコンベヤ等)を有する機構とする。
本発明の実施形態のパスボックス式乾燥炉1は、第1空間SP1と第1空間SP1とは異なる第2空間SP2を隔てる部分に配置される。このパスボックス式乾燥炉1は、第1空間SP1と第2空間SP2をつなぐ収容空間13を有する本体部3と、本体部3に配置されて収容空間13の第1空間SP1側を開閉可能に閉じる第1開閉扉11と、本体部3に配置されて収容空間13の第2空間SP2側を開閉可能に閉じる第2開閉扉12と、を有し、本体部3は、加熱炉または乾燥炉である。
これにより、パスボックス式乾燥炉1は簡単な構造であるので、対象材料OBを受け渡しする際に、2つの異なる別の空間SP1,SP2を隔てる壁部(隔てる部分)2に容易に設置することができ、本体部3の第1開閉扉11と第2開閉扉12により収容空間13を開けることで、2つの異なる別の空間SP1、SP2の間で、対象試料OBを受け渡しができ、対象試料OBを加熱または乾燥処理して、2つの異なる別の空間SP1,SP2との間での対象試料OBの受け渡し作業の効率を向上できる。
パスボックス式乾燥炉1では、第1開閉扉11が開いているときには、第2開閉扉12を閉じて施錠し、第2開閉扉12が開いているときには、第1開閉扉11を閉じて施錠するための施錠装置31,32を有する。これにより、収容空間13は、第1開閉扉11を開けることで一方の空間SP1につなげることができ、収容空間13は、第2開閉扉12を開けることで他方の空間SP2につなげることができ、2つの異なる別の空間SP1、SP2が直接つながらないようにすることができる。
本体部3は、収容空間13内の温度を検知する温度センサ5を有する。これにより、本体部3の収容空間13を加熱炉または乾燥炉として用いる際に、温度センサ5を用いて収容空間13の温度を確認することができる。
本体部3は、収容空間13内の圧力を検知する圧力センサ6を有する。これにより、本体部3の収容空間13を真空化の加熱炉または乾燥炉として用いる際に、圧力センサ6を用いて収容空間13内の圧力から収容空間13内の圧力を確認することができる。また、不活性ガスを使用した場合の炉内酸素濃度を計測するための酸素濃度計を有しても良い。
以上、実施形態を挙げて本発明を説明したが、各実施形態は一例であり、特許請求の範囲に記載される発明の範囲は、発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更できるものである。
パスボックス式乾燥炉1は、真空加熱炉または真空乾燥炉であるが、これに限らず、大気圧の加熱炉または大気圧の乾燥炉であったり、加圧型の加熱炉または加圧型の乾燥炉等であっても良く、パスボックス式乾燥炉1は、あらゆる用途に適用できる。また、パスボックス式乾燥炉1は、図示例では、壁部2に配置されているが、壁部等を介さずに、運用によっては単独で使用することも可能である。
なお、上述した本発明の実施形態では、第1開閉扉11と第2開閉扉12の内の少なくとも片方が開扉状態では、パスボックス式乾燥炉の加熱・乾燥・真空・冷却動作のいずれも動作を開始しない。
また、2つの開閉扉は、対向した配置することなく、同じ向きであっても良い。つまり、第1空間SP1と第2空間SP2が壁部2を介して隣室として設けられている場合以外に、例えば、第1空間SP1と第2空間SP2では、隣室として同様に同じ向きに開閉扉が付いている状態である。
1 パスボックス式乾燥炉
2 壁部
3 本体部
5 温度センサ
6 圧力センサ
13 収容空間
31 第1施錠装置
32 第2施錠装置
SP1 第1空間
SP2 第2空間

Claims (4)

  1. 第1空間と前記第1空間とは異なる第2空間を隔てる部分に配置されるパスボックス式乾燥炉であって、
    前記第1空間と前記第2空間をつなぐ収容空間を有する本体部と、
    前記本体部に配置されて前記収容空間の前記第1空間側を開閉可能に閉じる第1開閉扉と、
    前記本体部に配置されて前記収容空間の前記第2空間側を開閉可能に閉じる第2開閉扉と、
    前記収容空間内を真空にするための真空ポンプと、
    前記第1開閉扉が開いているときには、前記第2開閉扉を閉じて施錠し、前記第2開閉扉が開いているときには、前記第1開閉扉を閉じて施錠するように制御される施錠装置と、を有し、
    前記本体部は、前記収容空間内の圧力を検知する圧力センサを有している加熱炉または乾燥炉であり、
    前記第1開閉扉および前記第2開閉扉では、何れも、側部が前記本体部の鉛直方向に沿った回動軸まわりに回動可能に取付けられ、かつ、前記側部とは反対側を構成する反対側部において扉厚み方向に沿った壁面を形成する扉側壁部に前記壁面から凹んでいる係止用の穴が形成されており、
    前記施錠装置は、出没の切り替えによって各係止用の穴との係止、係止解除が切り替えられるロッドを有していることを特徴とするパスボックス式乾燥炉。
  2. 前記本体部は、前記収容空間内の温度を検知する温度センサを有することを特徴とする請求項1に記載のパスボックス式乾燥炉。
  3. 請求項1に記載のパスボックス式乾燥炉を用いて乾燥処理する乾燥処理方法であって、
    底部にキャスタが設けられた基部と、前記基部の上側に設けられ前記基部に対して上下方向に昇降動する昇降機構部と、前記昇降機構部の上側に配置された設置部と、前記設置部の上面部で平行に並べられて回転可能に支持され、対象試料を載せるためのフリーローラと、を有する専用台車を、前記第1空間および前記第2空間にそれぞれ配置する工程と、
    前記第1空間で前記専用台車の前記フリーローラ上に前記対象試料を載せ、前記第1開閉扉側で、前記昇降機構部により前記フリーローラの高さ位置を位置決めし、前記第1開閉扉を開いて前記収容空間に前記対象試料を入れて前記第1開閉扉を閉じる工程と、
    前記第2空間の前記第2開閉扉側で前記専用台車の前記フリーローラの高さ位置を前記昇降機構部により位置決めし、前記第2開閉扉を開いて前記収容空間から前記対象試料を前記フリーローラ上に移動させる工程と
    を備えることを特徴とする乾燥処理方法。
  4. 請求項1に記載のパスボックス式乾燥炉を用いて乾燥処理する乾燥処理方法であって、
    底部にキャスタが設けられた基部と、前記基部の上側に設けられ前記基部に対して上下方向に昇降動する昇降機構部と、前記昇降機構部の上側に配置された設置部と、前記設置部の上面部で平行に並べられて回転可能に支持され、対象試料を載せるためのフリーローラと、を有する専用台車を、前記第1空間および前記第2空間にそれぞれ配置する工程と、
    前記第2空間で前記専用台車の前記フリーローラ上に前記対象試料を載せ、前記第2開閉扉側で、前記昇降機構部により前記フリーローラの高さ位置を位置決めし、前記第2開閉扉を開いて前記収容空間に前記対象試料を入れて前記第2開閉扉を閉じる工程と、
    前記第1空間の前記第1開閉扉側で前記専用台車の前記フリーローラの高さ位置を前記昇降機構部により位置決めし、前記第1開閉扉を開いて前記収容空間から前記対象試料を前記フリーローラ上に移動させる工程と
    を備えることを特徴とする乾燥処理方法。
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