JP6423591B2 - 基地局、通信処理装置、送信方法、及びコンピュータプログラム - Google Patents

基地局、通信処理装置、送信方法、及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、例えば、高度道路交通システム(ITS:Intelligent Transport System)に好適に用いることができる基地局、通信処理装置、送信方法、及びコンピュータプログラムに関するものである。
近年、路車間通信、車車間通信による高度道路交通システム(ITS)が検討されている。路車間通信とは、路側通信機(基地局)と車載通信機(移動局)との間の通信であり、車車間通信とは、車載通信機(移動局)間の通信である。
このような高度道路交通システムのための通信方式については、標準規格及びガイドラインが制定されている(非特許文献1,2参照)。
一般社団法人電波産業会、"700MHz 帯高度道路交通システムARIB−STDT109 1.0版",[online]、平成24年2月14日、[平成25年12月26日検索]、インターネット<http://www.arib.or.jp/tyosakenkyu/kikaku_tushin/tsushin_kikaku_number.html> ITS情報通信システム推進会議、"700MHz帯高度道路交通システム拡張機能ガイドライン ITS FORUM RC−010 1.0版",[online]、平成24年3月15日、[平成25年12月26日検索]、インターネット<http://www.itsforum.gr.jp/>
非特許文献1の標準規格及び非特許文献2のガイドラインが適用された路側通信機が、アプリケーションデータを送信する場合、非特許文献2のガイドラインに記載の拡張層(EL)を用いたデータ分割が行われることが想定される。
アプリケーションデータは、その種類が複数あり、かつ個々のアプリケーションデータのサイズが大きいため、非特許文献1の標準規格に従って送信するには、比較的小さいサイズのデータにする必要があるためである。
非特許文献2において、路側通信機では、分割データの送信にあたって、まず、分割データを生成する拡張層が、複数の分割データそれぞれに対し、「Sequence Number」を設定する。「Sequence Number」は分割データの順番(Sequence)と総数(Total Number)とから構成される。総数は、所定の送信周期(100ms)毎に到来する送信期間において送信すべき分割データの数を示している。
MAC副層は、送信期間(路車間通信期間)の開始前まで、上位層(拡張層とMAC副層の間にあるLLC副層)から受領した分割データ(MSDU;MAC Service Data Unit)を保持する。MAC副層は、保持した分割データの「Sequence Number」の順番と総数とを参照し、総数に示された一連の分割データ(MSDU)群がすべて揃っていれば、所定の送信周期(100ms)毎に到来する送信期間(路車間通信期間)の開始時から順に、MPDU(MAC Protocol Data Unit)の生成を行い、レイヤ1に対して、送信要求を行い、これによって分割データ(アプリケーションデータ)の送信が行われる。
ここで、上記従来の分割データの送信の方法では、一連の分割データ群の中に、異なる種類のアプリケーションデータを元にして生成されたものが含まれており、その元のアプリケーションデータの種類に関係なく、一連の分割データ群全体の中での順番に従って設定された「Sequence Number」に基づいて送信制御されていた。
このため、仮に、一の種類のアプリケーションデータに関する分割データ群が揃っていたとしても、それのみを送信することができないという問題を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、異なる種類のアプリケーションデータ毎に適切に送信制御することができる技術を提供することを目的とする。
本発明に係る通信機は、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを送信可能な通信機であって、前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1処理部と、前記通信機に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が記憶された記憶部と、前記第1処理部から出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる送信処理部と、を備え、前記送信処理部は、前記アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、前記カテゴリ情報が示すデータカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させるものである。
また、本発明に係る送信方法は、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを通信機に送信させる方法であって、前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1ステップと、前記第1ステップにて出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記通信機に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が示す送信期間において送信させる第2ステップと、を含み、前記第2ステップは、前記アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、前記カテゴリ情報が示すデータカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる方法である。
また、本発明に係る通信処理装置は、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを通信機に送信させるための処理を行う通信処理装置であって、前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1処理部と、前記通信機に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が記憶された記憶部と、前記第1処理部から出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる送信処理部と、を備え、前記送信処理部は、前記アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、前記カテゴリ情報が示すデータカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させるものである。
また、本発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータを、上記通信処理装置として機能させるためのコンピュータプログラムである。
本発明によれば、異なる種類のアプリケーションデータ毎に適切に送信制御することができる。
実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る路側通信機の構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る無線フレーム(スーパーフレーム)を示し、(a)はタイムチャート、(b)は送信期間と送信禁止期間とを示す図、(c)は送信カテゴリの設定例を示す図である。 MIBの内容を示す図である。 送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを説明するための図である。 非特許文献1の標準規格に示されているプロトコルスタックに、非特許文献2のガイドラインに示す拡張層(Extended Layer)ELを加えたものを示している。 本実施形態に係る通信パケットの構造の一例を示す図である。 (a)は、EL基地局ヘッダの構造を示す図、(b)は、データ関連情報の構成、及びこのデータ関連情報に含まれる情報の内容を示す図、(c)は、分割番号の構成、及びこの分割番号に含まれる情報の内容を示す図である。 路側通信機が、アプリケーションAPにて生成されたアプリケーションデータを送信する手順の一例を示している。 (a)は、アプリケーションAPが生成するデータ関連情報の構成、(b)は、データ関連情報に含まれる情報の内容を示す図である。 (a)は、制御情報の構成、(b)は、制御情報に含まれる情報の内容を示す図である。 (a)は、SequenceNumberの構成、(b)は、シーケンスナンバに含まれる情報の内容を示す図である。 各層において授受される各種情報の具体例を示す図であり、(a)は、無線フレームに配列された路車間通信期間に配置されるデータを模式的に示した図、(b)は、3つのアプリケーションデータ(5つのMSDU)に関して生成されるデータ関連情報、分割番号、SequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)、及びControlInformation(制御情報)を示す図、(c)は、(a)の送信を実行する路側通信機の記憶部が記憶するMIBの一例を示す図である。 MAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係る通信処理の具体例を示す図であり、処理を実行する上で遅延等が発生していない場合の一例を示す図である。 MAC層が、非特許文献1に準拠した送信制御を行う場合の手順の一例を示すフローチャートである。 非特許文献1に準拠した送信制御による通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。 第1実施形態に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。 第2実施形態に係る各層において授受される各種情報の具体例を示す図であり、(a)は、無線フレームに配列された路車間通信期間に配置されるデータを模式的に示した図、(b)は、3つのアプリケーションデータ(5つのMSDU)に関して生成されるデータ関連情報、分割番号、SequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)、及びControlInformation(制御情報)を示す図、(c)は、(a)の送信を実行する路側通信機の記憶部が記憶するMIBの一例を示す図である。 第2実施形態のMAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。 第3実施形態に係るMAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。 路路用の送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。 第3実施形態の変形例に係るMAC層が行う路路用の送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態の変形例に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。 変形例に係る各層において授受される各種情報の具体例を示す図であり、(a)は、無線フレームに配列された路車間通信期間に配置されるデータを模式的に示した図、(b)は、3つのアプリケーションデータ(5つのMSDU)に関して生成されるデータ関連情報、分割番号、SequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)、及びControlInformation(制御情報)を示す図、(c)は、(a)の送信を実行する路側通信機の記憶部が記憶するMIBの一例を示す図である。 他の変形例に係るMAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の一実施形態である通信機は、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを送信可能な通信機であって、前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1処理部と、前記通信機に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が記憶された記憶部と、前記第1処理部から出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる送信処理部と、を備え、前記送信処理部は、前記アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、前記カテゴリ情報が示すデータカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる。
上記構成の通信機によれば、送信期間で送信すべきアプリケーションデータにデータカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータが含まれていたとしても、データカテゴリ毎に前記アプリケーションデータが揃っていると判定されれば、揃っている前記アプリケーションデータを送信させるので、送信期間で送信すべきアプリケーションデータが全て揃わなくても、データカテゴリ毎で揃ったアプリケーションデータについては速やかに送信することができる。この結果、異なるデータカテゴリのアプリケーションデータ毎に適切な送信制御をすることができる。
(2)上記通信機において、
前記送信期間情報は、前記送信期間において送信可能なデータカテゴリを示す送信可能カテゴリ情報を含み、前記送信処理部は、前記記憶部に記憶された送信可能カテゴリ情報を参照し、前記第1処理部から出力された前記カテゴリ情報に基づいて、前記送信期間が前記アプリケーションデータを送信可能な送信期間であるか否かを判断することが好ましい。
この場合、アプリケーションデータに対応するカテゴリ情報が第1処理部から出力されるとともに、記憶部には送信可能カテゴリ情報が記憶されているので、送信処理部は、記憶部に記憶された送信可能カテゴリ情報を参照し、第1処理部から出力されたカテゴリ情報に基づいて、その送信期間がアプリケーションデータを送信可能な送信期間であるか否かを判断することができる。この結果、データカテゴリ毎に送信可否の判断が可能となり、データカテゴリ毎の送信制御を適切に行うことができる。
(3)上記通信機において、前記送信期間情報は、前記送信期間の周期毎の使用可否を判断するための情報を示す判断情報を更に含み、前記送信処理部は、前記カテゴリ情報に基づいて前記アプリケーションデータを送信可能な送信期間と判断した当該送信期間の使用可否を、前記判断情報に基づいてさらに判断することが好ましい。
この場合、干渉を生じさせることなく1つの送信期間を複数の通信機に割り当てるような設定が可能となる。この結果、通信リソースを有効に活用することができる。
また、1つの送信期間を周期毎に割り当てが異なるように設定し複数の通信機に割り当てるような設定をすると、仮に、アプリケーションデータが第1処理部から送信処理部に与えられるまでの間に遅延が生じると、送信処理部は、自機に割り当てられていない送信期間でアプリケーションデータを送信してしまい、干渉の可能性を生じさせてしまうことが考えられる。
しかし、本発明では、データカテゴリに基づいてアプリケーションデータに対して送信可能と判断された送信期間についてさらに、上述の判断情報に基づいて、当該送信期間の使用の可否を判断するので、仮に、アプリケーションデータが第1処理部から送信処理部に与えられるまでの間に遅延が生じたとしても、他の通信機の送信期間では送信されないように送信を制限することができ、干渉の可能性を生じさせてしまうのを防止することができる。
(4)上記通信機において、前記第1処理部が出力する前記アプリケーションデータと、前記カテゴリ情報とを受け付ける第2処理部をさらに備え、前記第2処理部は、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータの順番を示す番号であって前記データカテゴリ毎に設定される第1シーケンス番号を生成し、生成した前記第1シーケンス番号と、前記データカテゴリ毎の前記アプリケーションデータにおける前記送信すべき数とを含むカテゴリ毎シーケンス番号情報を、対応する前記アプリケーションデータとともに、前記送信処理部に与え、前記送信処理部は、前記カテゴリ毎シーケンス番号情報に基づいて、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定することが好ましい。
この場合、送信処理部は、データカテゴリ毎に設定される第1シーケンス番号と、対応するデータカテゴリ毎のアプリケーションデータにおける送信すべき数とを含むカテゴリ毎シーケンス番号情報に基づいて、送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定するので、データカテゴリ毎に前記アプリケーションデータが揃ったことを容易に判定することができる。
(5)さらに、前記第2処理部は、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータの順番を示す第2シーケンス番号を生成し、生成した前記第2シーケンス番号と、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータにおける前記送信すべき数とを含む送信期間毎シーケンス番号情報を、前記アプリケーションデータとともに、前記送信処理部に与え、前記送信処理部は、前記カテゴリ毎シーケンス番号情報と、前記送信期間毎シーケンス番号情報とに基づいて、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定してもよい。
この場合、送信処理部は、データカテゴリ毎に前記アプリケーションデータが揃ったことを容易に判定することができることに加え、送信期間毎シーケンス番号情報を参照することで、送信期間で送信すべきアプリケーションデータが全て揃っているか否かを判定することができ、さらに、送信期間で送信すべきアプリケーションデータの中での遅延等の発生の有無も判定できる。この結果、より適切に送信処理を行うことができる。
(6)上記通信機において、前記データカテゴリは、少なくとも、第1カテゴリと、第2カテゴリとを含み、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが、前記第1カテゴリである複数の第1アプリケーションデータと、前記送信処理部に与えられる順番が前記第1アプリケーションデータの後であるとともに前記第2カテゴリである複数の第2アプリケーションデータとを含んでおり、前記送信処理部は、前記カテゴリ情報を参照し、前記複数の第1アプリケーションデータが順番に従って揃っており、かつ、前記複数の第2アプリケーションデータの内、少なくとも1つが与えられると、前記複数の第1アプリケーションデータが全て揃ったと判定することが好ましい。
この場合、第1アプリケーションデータが順番通りに揃い、その後、第2アプリケーションデータが1つでも与えられれば、送信処理部は、少なくとも第1アプリケーションデータについては全て揃ったものと判断することができる。
(7)(8)(9)また、上記通信機において、前記送信処理部は、与えられた前記アプリケーションデータを破棄するか否かを、前記データカテゴリ毎に判定することが好ましい。
この場合、データカテゴリの内容に応じて、破棄の判定の仕方を異なるように設定することができる。
より具体的に、前記送信処理部は、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが新たに与えられると、過去に与えられた前記アプリケーションデータを破棄することができる。
また、前記送信処理部は、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが与えられてから所定期間が経過すると、当該アプリケーションデータを破棄することもできる。
(10)また、上記通信機において、前記送信処理部は、前記アプリケーションデータを送信すると、送信したアプリケーションデータを特定するための情報を前記第1処理部に与えてもよく、この構成によれば、第1処理部がアプリケーションデータの送信状況を把握することができる。
(11)本発明の一実施形態である送信方法は、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを通信機に送信させる方法であって、前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1ステップと、前記第1ステップにて出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記通信機に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が示す送信期間において送信させる第2ステップと、を含み、前記第2ステップは、前記アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、前記カテゴリ情報が示すデータカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる。
(12)また、本発明の一実施形態である通信処理装置は、上記(1)に記載の通信機において、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを送信させるための処理を行う通信処理装置であって、前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1処理部と、前記通信機に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が記憶された記憶部と、前記第1処理部から出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる送信処理部と、を備え、前記送信処理部は、前記アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、前記カテゴリ情報が示すデータカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる。
(13)本発明の一実施形態であるコンピュータプログラムは、コンピュータに、上記(12)に記載の通信処理装置として機能させるためのコンピュータプログラムである。
上記構成の方法、通信処理装置、及びコンピュータプログラムによれば、異なる種類のアプリケーションデータ毎に送信制御することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
以下、好ましい実施形態について図面を参照しつつ説明する。
[1.通信システムの構成について]
図1は、実施形態に係る高度道路交通システム(ITS)の全体構成を示す概略斜視図である。なお、本実施形態では、道路構造の一例として、南北方向と東西方向の複数の道路が互いに交差した碁盤目構造を想定している。
図1に示すように、本実施形態の高度道路交通システムは、交通信号機1、路側通信機(通信機)2、車載通信機(通信機)3(図2参照)、中央装置4、車載通信機3を搭載した車両5、及び、車両感知器や監視カメラ等よりなる路側センサ6を含む。
なお、本実施形態において特に説明しない点については、非特許文献1,2に準拠する。
交通信号機1と路側通信機2は、複数の交差点A1〜A5,B1〜B5,C1〜C5,D1〜D5のそれぞれに設置されており、電話回線等の有線通信回線7を介してルータ8に接続されている。このルータ8は交通管制センター内の中央装置4に接続されている。
中央装置4は、自身が管轄するエリアの交通信号機1および路側通信機2とLAN(Local Area Network)を構成している。なお、中央装置4は、交通管制センターではなく道路上に設置してもよい。
路側センサ6は、各交差点に流入する車両台数をカウントする等の目的で、管轄エリア内の道路の各所に設置されている。この路側センサ6は、直下を通行する車両5を超音波感知する車両感知器、或いは、道路の交通状況を時系列に撮影する監視カメラ等よりなり、感知情報や画像データは有線通信回線7を介して中央装置4に送信される。なお、図1では、図示を簡略化するために、各交差点に信号灯器が1つだけ描写されているが、実際の各交差点には、互いに交差する道路の上り下り用として少なくとも4つの信号灯器が設置されている。
高度道路交通システムにおいて、無線通信システムを構成する、複数の交差点それぞれに設置された複数の路側通信機(通信機)2は、その周囲を走行する車両の車載通信機3との間で無線通信(路車間通信)が可能である。
また、各路側通信機2は、自己の送信波が到達する所定範囲内に位置する他の路側通信機2とも無線通信(路路間通信、路車間通信)が可能である。
また、同じく無線通信システムを構成する車載通信機(通信機)3は、路側通信機2との間で無線通信を行うとともに、キャリアセンス方式で他の車載通信機3と無線通信(車車間通信)が可能である。
図2は、本実施形態に係る路側通信機2の構成を示すブロック図である。
路側通信機2は、図2に示すように、無線通信のためのアンテナ20が接続された無線通信部(RF部;PHY部)21と、有線通信回線7を介して中央装置4と通信するための有線通信部22と、通信制御処理を行う通信処理装置25と、を備えている。
通信処理装置25は、制御部23と、必要な情報を記憶する記憶部24と、を備えている。制御部23は、無線通信及び有線通信の通信制御処理を行う。記憶部24は、無線通信及び優先通信のために必要な情報を記憶する。
通信処理装置25は、その機能の一部又は全部が、ハードウェア回路によって構成されていてもよいし、その機能の一部又は全部が、コンピュータプログラムによって実現されていてもよい。通信処理装置25の機能の一部又は全部がコンピュータプログラムによって実現される場合、通信処理装置25(制御部23)は、コンピュータを含み、コンピュータによって実行されるコンピュータプログラムは、記憶部24に記憶される。
[2.第1実施形態に係る通信処理について]
図3は、第1実施形態に係る無線フレーム(スーパーフレーム)を示し、(a)はタイムチャート、(b)は送信期間と送信禁止期間とを示す図、(c)は後述する送信カテゴリの設定例を示す図である。
図3(a)に示すように、無線フレームは、その時間軸方向の長さ(フレーム長)が100msに設定されている。つまり、1秒間に10のフレームが発生する。
フレームは、例えば、路側通信機2が有するGPS受信機(図示せず)によって受信したGPS信号に含まれる1PPS(1秒周期の信号)に基づいて生成される。
一つの無線フレーム(100ms)は、複数の路車間通信期間SL1と、複数の車車間通信期間SL2と、を含んで構成されている。
路車間通信期間SL1は、路側通信機2に割り当てられる路車間通信用のタイムスロット(路側通信機用送信期間)であり、この期間SL1においては、路側通信機2による無線送信が許容される。路車間通信期間SL1は、一つの無線フレーム(100ms)内に最大16個まで設定可能である。
車車間通信期間SL2は、車載通信機3用のタイムスロット(車用通信期間)であり、この車車間通信期間SL2は車載通信機3によるCSMA方式による無線送信時間として開放するため、路側通信機2は車車間通信期間SL2では無線送信を行わない。
無線フレームに含まれている路車間通信期間SL1と、車車間通信期間SL2とは、時間軸方向に交互に配置されている。
路車間通信期間SL1には、それぞれ路車間通信期間番号n(=1〜16)が付されている。
それぞれの路側通信機2には、無線フレームに含まれる複数の路車間通信期間SL1のうちの、一つまたは複数の路車間通信期間SL1が送信期間として設定され、その他の路車間通信期間SL1では送信が禁止される。すなわち、路側通信機2にとっては、車車間通信期間SL2および路側通信機2に割り当てられていない路車間通信期間SL1は、送信禁止期間となる。
図3(b)では、路側通信機2にn=4,5,6の3つの路車間通信期間SL1が送信期間として割り当てられている場合の送信禁止期間を示している。路側通信機2は、送信禁止期間以外の期間(送信期間)でデータ送信を行う。
路側通信機2の制御部23は、記憶部24に格納されたMIB(Management Information Base)24a(図2参照)に登録された送信制御変数RTC(m)を参照して、送信禁止期間を設定する。
図4は、MIB24aの内容を示す図である。図中、MIB24aは、路車間通信期間情報変数RRC(RSU(Road Side Unit),RVC Control)と、送信制御変数RTC(RSU,Transmission Control)とを有している。
路車間通信期間情報変数RRC(n)は、互いに異なる配列のデータ構造体形式が16種類規定されている。これら構造体形式の配列は、それぞれ、路車間通信期間SL1の路車間通信期間番号n(=1〜16)に対応している。よって、路車間通信期間情報変数RRC(n)は、その構造体形式の配列によって、送信元となる路側通信機2の送信期間として割り当てられている路車間通信期間の路車間通信期間番号nを格納する。
送信制御変数RTC(m)は、互いに異なる配列のデータ構造体形式が複数種類規定されている。これら構造体形式の配列の種類によって表される変数mは、一つの無線フレーム(送信の一周期=100ms)における送信期間の数を示し、1以上の任意の整数値に設定することができる。例えば、ある路側通信機2に対して、一つの無線フレーム内に3つの路車間通信期間SL1が送信期間として割り当てられている場合、各路車間通信期間SL1内に一つずつ送信期間を設けるものとすると、その路側通信機2のMIB24aに設定された送信制御変数RTC(m)におけるmの値は、1,2,3等、互いに異なる3つの整数が設定される。
送信制御変数RTC(m)は、さらに、送信開始タイミング変数RTC(m).TST(RTC(m).Transmission Start Timing)と、送信期間長変数RTC(m).TRP(RTC(m).Transmission Period)と、を有して構成されている。
送信開始タイミング変数RTC(m).TSTは、送信開始タイミングを示す変数である。送信開始タイミング変数RTC(m).TSTに設定された値は、m番目の送信期間が、無線フレームのどのタイミングで開始するかを示す。送信期間長変数RTC(m).TRPは、送信期間長を示す変数である。m番目の送信期間は、送信開始タイミングRTC(m).TSTが示す送信開始タイミングから、送信期間長変数RTC(m).TRPに設定された時間長を有する。
例えば、図3(b)中、m=1の送信期間は、送信開始タイミング変数RTC(1).TST、及び送信期間長変数RTC(1).TRPによって、無線フレーム中における期間を特定することができる。他の送信期間も同様である。
このように、送信制御変数RTC(m)は、送信開始タイミング変数RTC(m).TSTと、送信期間長変数RTC(m).TRPとによって、無線フレームそれぞれにおいて対象の路側通信機2に割り当てられた周期的な送信期間を特定している。
非特許文献1において、送信制御変数RTC(m)は、RTC(m).TSTと、RTC(m).TRPと、を有して構成されると規定されているが、本実施形態のMIB24aは、図4に示すように、非特許文献1の規定とは異なり、送信制御変数RTC(m)として、非特許文献1には規定されていない、送信カテゴリRTC(m).TC(RTC(m).Transmission Category)を有している。この送信カテゴリRTC(m).TCは、送信カテゴリを示す変数である。
図3(c)に示すように、送信制御変数RTC(m)に、RTC(m).TCが設けられていることで、1又は複数の路車間通信期間SL1それぞれに、路車間通信期間SL1のカテゴリを示す送信カテゴリCa1,Ca2を設定することが可能となっている。
したがって、制御部23は、送信カテゴリRTC(m).TCを参照することで、各送信期間に設定された送信カテゴリを把握することができる。
送信カテゴリは、送信カテゴリに対応する(送信カテゴリと同一の)データカテゴリを有するアプリケーションデータを送信するための送信期間であることを示す情報として、各送信期間に設定されている。
送信カテゴリCa1,Ca2としては、例えば、路車間通信を示す第1カテゴリC1と路路間通信を示す第2カテゴリC2とすることができる。非特許文献1,2において、路側通信機2に与えられる送信期間は、路車間通信期間としての送信期間であり、この路車間通信期間を、路路間通信期間等の他の用途として用いることは、想定されていない。
そこで、路路間通信を実現するため、無線フレーム内に、路車間通信期間とは別に、路路間通信期間を設けることが考えられる。しかし、この場合、非特許文献1の標準規格及び非特許文献2のガイドラインの大幅な変更が必要となる。
このため、無線フレーム内に、路車間通信期間とは別に、路路間通信期間を設けるのは現実的には困難である。
しかし、路車間通信期間SL1を、送信カテゴリRTC(m).TCにて、路車間通信用と路路間通信用とにカテゴリ分けすることで、路車間通信期間の一部を路路間通信に用いることが可能となる。
また、送信カテゴリCa1,Ca2としては、路車間通信(車載通信機3向け通信)を、複数のカテゴリ(例えば、安全系データを送信する通信を示す第1カテゴリC1と、娯楽系データを送信する通信を示す第2カテゴリC2)に区別するものであってもよい。
このように、送信カテゴリRTC(m).TCは、送信開始タイミング変数RTC(m).TSTと、送信期間長変数RTC(m).TRPとによって無線フレーム内で特定される送信期間においてアプリケーションデータの送信を特定のデータカテゴリのみに制限する情報であり、送信期間において送信可能なデータカテゴリを示す情報である送信可能カテゴリ情報を構成している。
さらに、本実施形態のMIB24aは、送信制御変数RTC(m)として、非特許文献1には規定されていない、送信インターバルRTC(m).Int(RTC(m).Interval)、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを有している。
送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetは、無線フレーム内において送信タイミングRTC(m).TSTや、送信期間長RTC(m).TRPによって設定される路車間通信期間に対して、無線フレームによる周期毎(100ms毎)に使用可能な路車間通信期間を設定するための変数である。
送信インターバルRTC(m).Intは、使用可能な路車間通信期間の無線フレーム単位の周期をインターバルとして設定するための変数である。
また、送信オフセットRTC(m).Offsetは、基準となる時間から、使用可能な路車間通信期間を設定する時期までの期間を設定するための変数である。
図5は、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを説明するための図である。
図中、無線フレームは、上述のように、GPS信号に含まれる1PPS信号に基づいて生成される。
図5では、n=6の路車間通信期間SL1の設定について説明する。
n=6の路車間通信期間SL1は、各無線フレームそれぞれに存在するが、例えば、送信インターバルRTC(m).Intを200ms(2つの無線フレーム分の長さ)と設定した場合、使用可能な路車間通信期間SL1は、図5(a)(b)に示すように、2つの無線フレームごとに1つ設定される。つまり、使用可能な路車間通信期間SL1は、1無線フレームおきに設定され、200msの送信周期で設定される。
また、送信オフセットRTC(m).Offsetを0msと設定した場合、1PPS信号のタイミングを基準時間とすると、図5(a)に示すように、使用可能な路車間通信期間SL1は、基準時間に対応する無線フレーム(第1無線フレーム)に対して設定される。使用可能な路車間通信期間SL1は、以降、1無線フレームおきに200msの送信周期で設定される。
さらに、送信オフセットRTC(m).Offsetを100ms(1つの無線フレーム分の長さ)と設定した場合、図5(b)に示すように、使用可能な路車間通信期間SL1は、基準時間に対応する無線フレーム(第1無線フレーム)の後の無線フレーム(第2無線フレーム)に対して設定され、以降、1無線フレームおきに200msの周期で設定される。これによって、図5(b)に示す使用可能な路車間通信期間SL1は、図5(a)の場合に対してオフセット量が100msとなるように設定される。つまり、使用可能な路車間通信期間SL1は、1無線フレーム分だけずれた状態で、かつ200ms(2無線フレーム分)周期となるように設定される。
このように、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetは、無線フレームの周期に従って周期的に訪れる送信期間の周期毎に対象の路側通信機2の使用の可否を設定するための情報であり、送信期間の周期毎の使用可否を判断するための判断情報を構成している。
送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを用いることで、図5(a)に示す路車間通信期間の配置パターン、及び図5(b)に示す路車間通信期間の配置パターンのそれぞれを異なる路側通信機2に割り当てれば、同じ路車間通信期間SL1を用いたとしても、干渉を生じさせることなく使用することができる。
このように、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetの設定によって、1つの路車間通信期間SL1を、干渉を生じさせることなく複数の路側通信機2に割り当てることができ、通信リソースを有効に活用することができる。
なお、このように、1つの路車間通信期間SL1を、複数の路側通信機2に割り当てた場合、各無線フレーム毎に通信期間が割り当てられる場合よりも、送信頻度は低下するが、緊急性が低いデータ等、送信すべきデータの性質に応じて使い分けることで、通信リソースを有効活用することができる。
以上のように、記憶部24に記憶されているMIB24aに設定されている送信制御変数RTC(m)は、送信開始タイミング変数RTC(m).TST、送信期間長変数RTC(m).TRP、送信カテゴリRTC(m).TC、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを含むことで、路側通信機2に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報を構成している。
なお、非特許文献1において、送信制御変数RTC(m)は、図5に示すIVC−RVC層のMIBに設定されて、IVC−RVC層及び他の層において参照されるものとされているが、RTC(m).TC、RTC(m).Int、RTC(m).Offsetに相当する変数は、他の層(副層を含む)のMIBあるいは、システム管理のMIBに設定されていてもよい。また、これらのMIBは非特許文献1,2に規定されているMIBを拡張してもよいし、新規に設けてもよい。
図6は、非特許文献1の標準規格に示されているプロトコルスタックに、非特許文献2のガイドラインに示す拡張層(Extended Layer)ELを加えたものを示している。
非特許文献1に規定されるプロトコルスタックは、レイヤ1(L1,物理層:Physical Layer)、レイヤ2(L2,データリンク層:Data Link Layer)、車車間・路車間共用通信制御情報層(IVC−RVC層:Inter−Vehicle Communication − Road to Vehicle Communication Layer)及びレイヤ7(L7,アプリケーション層:Application Layer)の4構造である。各層及びアプリケーションAPは、システム管理のための情報を有するシステム管理にアクセスすることができる。
レイヤ1は、IEEE802.11において規定される物理層に準拠して動作する。
レイヤ2は、MAC副層(Medium Access Control sublayer)と、LLC副層(Logical Link Control sublayer)と、から構成される。なお、MAC副層を、単に、MAC層(Medium Access Control layer)ともいい、LLC副層(Logical Link Control sublayer)を、単に、LLC層(Logical Link Control layer)ともいう。
MAC層は、無線チャネルの通信管理として、フレーム制御及び同報通信(ブロードキャスト)を行う。
LLC層は、上位層のエンティティ間でパケット伝送を行うために、確認なしコネクションレス型通信のサービスを提供する。
車車間・路車間共用通信制御情報層(IVC−RVC層)は、車車間・路車間共用通信制御に必要な情報の生成と管理を行う。非特許文献1では、路路間通信は規定されていないため、本実施形態のように、路車間通信期間において路路間通信を行う場合、車車間・路車間共用通信制御情報層(IVC−RVC層)において、路路間通信は、路車間通信の一種として取り扱われる。
レイヤ7は、アプリケーションAPに対して通信制御手段を提供するためのものである。アプリケーションAPは、送信される通信パケットに格納されるアプリケーションデータ(交通情報、車両情報など)をレイヤ7に与えるとともに、受信した通信パケットに格納されていたアプリケーションデータをレイヤ7から取得する。
非特許文献2に規定される拡張層ELは、レイヤ7の上位層として存在し、アプリケーションAPとレイヤ7との間の通信機能を拡張するためのものである。
拡張層ELは、アプリケーションAPに対してデータ伝送サービスを提供する。アプリケーションAPは、送信される通信パケットに格納されるアプリケーションデータ(交通情報、車両情報など)を拡張層ELに与える。データ伝送サービス提供のため、拡張層ELは、レイヤ7以下の下位階層に対してデータ伝送要求を出す。
また、拡張層ELは、アプリケーションAPから与えられたアプリケーションデータを分割し、分割データをレイヤ7に与えることができる。つまり、拡張層ELは、アプリケーションデータを分割して複数の分割データを生成する分割処理部として機能する。
また、レイヤ7から受け取った分割データを結合させてアプリケーションAPに与えることができる。
なお、拡張層ELは、レイヤ7とともに、セキュリティ管理にアクセスすることができる。
図6に示す拡張層EL,レイヤ7、IVC−RVC層、レイヤ2、アプリケーションAP、セキュリティ管理、及びシステム管理に相当する機能は、通信処理装置25によって実行される。また、レイヤ1の機能は、無線通信部21によって実行される。
なお、例えば、アプリケーションAPの機能は、コンピュータプログラムによって実現し、拡張層ELからレイヤ2までの機能は、ハードウェアによって構成することができる。また、拡張層ELからレイヤ2までの機能をコンピュータプログラムによって実現してもよい。
図7は、本実施形態に係る通信パケットの構造の一例を示す図である。
この通信パケットは、路側通信機2および車載通信機3によって送信される。図7に示す通信パケットの構成は、非特許文献1,2に準拠したものである。
通信パケットは、先頭にPHYヘッダ(物理ヘッダ)を有している。PHYヘッダは、送信側の路側通信機2のレイヤ1(物理層)によって、MAC層(MAC:Medium Access Control)から取得したMPDU(MAC Protocol Data Unit)の前に付加される。
PHYヘッダは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)におけるレイヤ1(物理層)において読み取られて、受信側のレイヤ1における通信制御処理に用いられる。なお、PHYヘッダを含む通信パケット全体が、PPDU(Physical Layer Protocol Data Unit)である。PHYヘッダよりも後側のMPDUは、PSDU(Physical Layer Convergence Protocol Service Data Unit)でもある。
PPDU(MPDU)は、その最後端にFCS(Frame Check Sequence)を含んでいる。
PHYヘッダの構成は、IEEE802.11に準拠する。したがって、PHYヘッダには、プリアンブルなどが含まれる。
PHYヘッダに続いて、MAC制御フィールド(MACヘッダ)およびLLC制御フィールド(LLCヘッダ)が設けられている。MAC制御フィールドは、送信側の路側通信機2のレイヤ2のMAC層によって、LLC層(LLC:Logical Link Control)から取得したLPDU(LLC Protocol Data Unit)の前に付加される。
MAC制御フィールドは、受信側の通信機2,3のレイヤ2のMAC層において読み取られて、受信側のMAC層における通信制御処理に用いられる。
MAC制御フィールドよりも後側のLPDUは、MSDU(MAC Service Data Unit)でもある。
MAC制御フィールドに続くLLC制御フィールドは、送信側の通信機2のレイヤ2のLLC層によって、IVC−RVC層から取得したIPDU(IVC−RVC Protocol Data Unit)の前に付加される。
LLC制御フィールドは、受信側の通信機2,3のレイヤ2のLLC層において読み取られて、受信側のLLC層における通信制御処理に用いられる。
また、LLC制御フィールドよりも後側のIPDUは、LSDU(LLC Service Data Unit)でもある。
LLC制御フィールドに続いて、IR制御フィールド(IRヘッダ)が設けられている。IR制御フィールドは、送信側の路側通信機2(車載通信機3)のIVC−RVC層によって、APDU(Application Protocol Data Unit)の前に付加される。
IR制御フィールドは、受信側の路側通信機2(車載通信機3)のIVC−RVC層において読み取られて、受信側のIVC−RVC層における通信制御処理に用いられる。
IR制御フィールドよりも後側のAPDUは、ISDU(IVC−RVC Service Data Unit)でもある。
IR制御フィールドに続いて、L7ヘッダが設けられている。L7ヘッダは、送信側の通信機2のレイヤ7によって、ASDU(Application Service Data Unit)の前に付加される。
レイヤ7ヘッダは、受信側の通信機2,3のレイヤ7において読み取られて、受信側のレイヤ7における通信制御処理に用いられる。
レイヤ7ヘッダよりも後側のELフレーム(EL−PDU;EL−Protocol Data Unit)は、ASDU(Application Service Data Unit)でもある。
L7ヘッダに続いて、ELヘッダ(EL基地局ヘッダ)が設けられている。ELヘッダは、送信側の通信機2の拡張層ELによって、EL−SDU(EL−Service Data Unit)の前に付加される。
ELヘッダは、受信側の通信機2,3の拡張レイヤELにおいて読み取られて、受信側の拡張レイヤELにおける処理に用いられる。
図8(a)は、EL基地局ヘッダの構造を示す図である。
路側通信機(基地局)2によって付加されるELヘッダ(EL基地局ヘッダ)は、図8(a)に示すように、バージョンフィールド、ELヘッダ種別フィールド、ELセキュリティ区分情報フィールド、データ関連情報フィールド、分割番号フィールド、予約フィールドを有している。
ELヘッダ種別フィールドは、EL基地局ヘッダとEL移動局ヘッダを区別する情報が格納されるフィールドである。
ELヘッダのセキュリティ区分情報フィールドには、セキュリティ区分情報が格納される。セキュリティ区分情報は、アプリケーションデータの処理を行う際に、セキュリティ管理を経由するか否かを示す情報であり、「0」であればセキュリティ管理SECを経由しないことを示し、「1」であればセキュリティ管理SECを経由することを示す。
ELヘッダのデータ関連情報フィールドには、アプリケーションデータのDataAssociatedInformation(データ関連情報)が格納される。
図8(b)は、データ関連情報の構成、及びこのデータ関連情報に含まれる情報の内容を示す図である。
図8(b)に示すように、アプリケーションデータのDataAssociatedInformation(データ関連情報)としては、BaseStationID(基地局ID情報)、DataSequence(データ順番情報)、DataTotalNumber(データ総数情報)が設けられている。
BaseStationID(基地局ID情報)は、送信元の基地局を識別するための情報であり、これによって、送信元の基地局を個別に識別することができる。
DataSequence(データ順番情報)は、一つの無線フレーム(送信周期=100ms)で送信されるべき1又は複数のアプリケーションデータの順番を示す。
DataTotalNumber(データ総数情報)は、一つの無線フレーム(送信周期=100ms)で送信されるべき1又は複数のアプリケーションデータの総数を示す。
ELヘッダの分割番号フィールド(図8(a))には、アプリケーションデータを分割した分割データの順番及び総数からなる分割情報が格納される。
図8(c)は、分割番号の構成、及びこの分割番号に含まれる情報の内容を示す図である。
図8(c)に示すように、分割番号は、「順番」及び「総数」を情報として含んでいる。「順番」は、データ分割の順番を示している。「総数」はデータ分割の総数を示している。
ELヘッダ(EL基地局ヘッダ)の予約フィールド(図8(a))は、今後のための予約である。
図9は、路側通信機2が、アプリケーションAPにて生成されたアプリケーションデータを送信する手順の一例を示している。
アプリケーションAPには、路車間通信データを生成するアプリケーション、路路間通信データを生成するアプリケーションなど、異なる種類のアプリケーションが含まれる。
従って、アプリケーションAPでは、アプリケーションデータとして、複数の異なる種類(カテゴリ)のデータが生成される。
各カテゴリのアプリケーションデータは、対応する(同一の)送信カテゴリに設定された送信期間にて送信される。
図9に示すように、アプリケーションAPが1又は複数のアプリケーションデータを生成すると、アプリケーションAPは、生成された1又は複数のアプリケーションデータそれぞれに対するDataAssociatedInformation(データ関連情報)を生成する。
図10(a)は、アプリケーションAPが生成するデータ関連情報の構成、(b)は、データ関連情報に含まれる情報の内容を示す図である。
アプリケーションAPが生成するDataAssociatedInformation(データ関連情報)は、図10(a)に示すように、図8(b)に示すDataAssociatedInformation(データ関連情報)と同様である。すなわち、アプリケーションAPが生成するDataAssociatedInformation(データ関連情報)は、アプリケーションAPが生成したアプリケーションデータの順番と総数とを含んでいる。
例えば、3つのアプリケーションデータが生成された場合、アプリケーションAPは、各アプリケーションデータそれぞれに対するデータ関連情報のデータ総数を「3」に設定し、3つのアプリケーションデータそれぞれの順番として、「1」〜「3」の内、いずれかを設定する。
さらに、アプリケーションAPは、生成された1又は複数のアプリケーションデータそれぞれに対するControlInformation(制御情報)を生成する。
図11(a)は、制御情報の構成、(b)は、制御情報に含まれる情報の内容を示す図である。
ControlInformation(制御情報)は、アプリケーションが、EL及びレイヤ7以下の各層に伝える無線パラメータである。
非特許文献1,2においては、ControlInformation(制御情報)は、図11に示すデータレート(DataRate)だけを有しており、TransmissionCategory(送信カテゴリ)に対応するフィールドは、予約フィールドとされているにすぎない。
これに対し、本実施形態では、図11に示すように、ControlInformation(制御情報)として、DataRate(データレート)フィールド以外に、TransmissionCategory(送信カテゴリ)フィールドが設けられている。
TransmissionCategory(送信カテゴリ)は、送信されるべきアプリケーションデータのデータカテゴリ(データの種類)を示す。
アプリケーションAPは、生成したアプリケーションに対するControlInformation(制御情報)のTransmissionCategory(送信カテゴリ)フィールドに、生成したアプリケーションデータのデータカテゴリを設定する。
アプリケーションAPは、アプリケーションデータを生成すると、EL−BaseStationBroadcastData要求(データ送信要求)を、拡張層ELに与える。
EL−BaseStationBroadcastData要求には、生成したApplicationData(アプリケーションデータ)のほか、アプリケーションデータに対応するControlInformation(制御情報)、及び、アプリケーションデータに対応するDataAssociatedInformation(データ関連情報)が含まれる。
つまり、アプリケーションAPは、拡張層ELに対し、アプリケーションデータとともに、そのアプリケーションデータについてのDataSequence(データ順番情報)/DataTotalNumber(データ総数)と、データカテゴリ(送信カテゴリ)と、を与える。
このように、アプリケーションAPは、アプリケーションデータと、このアプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示す情報(送信カテゴリ)とを出力する第1処理部を構成している。
また、拡張層ELは、アプリケーションAPが出力するアプリケーションデータと、データカテゴリを示す情報とを受け付ける第2処理部を構成している。
図9に示すように、データ送信要求を受け付けた拡張層ELは、必要に応じて、セキュリティ処理をセキュリティ管理に実行させる。
すなわち、拡張層ELは、アプリケーションAPからアプリケーションデータを受け取った際に、セキュリティ管理を経由する旨の指示を受け取った場合には、アプリケーションAPから受け取ったアプリケーションデータ(アンセキュアなアプリケーションデータ)を、セキュリティ管理に渡す。
セキュリティ管理では、拡張層ELから受け取ったアンセキュアなアプリケーションデータに対して、セキュリティ処理を行って、セキュアなアプリケーションデータを生成する。
セキュリティ管理において、アンセキュアなアプリケーションデータをセキュアなアプリケーションデータにする処理(セキュリティ処理)には、暗号化処理、署名処理などの処理が含まれる(ただし、非特許文献1,2では規定されていない)。
セキュリティ管理は、セキュリティ処理が施されたセキュアなアプリケーションデータを、拡張層ELに戻す。
拡張層ELは、セキュリティ管理から与えられたセキュアなアプリケーションデータを、必要に応じて複数に分割して分割データを生成する。
拡張層ELは、アプリケーションデータを分割するにあたって、アプリケーションAPからアプリケーションデータを受け取った際に、セキュリティ管理を経由しない旨の指示を受け取った場合には、アプリケーションAPから受け取ったアプリケーションデータ(アンセキュアなアプリケーションデータ)を分割して、分割データを生成する。
拡張層ELは、与えられたアプリケーションデータ、又はアプリケーションデータを分割した分割データを含む複数のアプリケーションデータを、それぞれEL−SDUとして取り扱う。
拡張層ELは、アプリケーションデータを分割する場合、路側通信機2の送信期間(路車間通信期間)の期間長、データ分割サイズ(DDS)、及び、路車間通信期間最小利用時間(SES)を考慮して、アプリケーションデータの分割を行う。
アプリケーションデータの分割の仕方は、基本的に、非特許文献2の「3.2.3.3 ELの手順要素」に従う。非特許文献2では、路側通信機2の送信期間(路車間通信期間)の期間長、データ分割サイズ(DDS)、及び、路車間通信期間最小利用時間(SES)を考慮したデータ分割を規定している。
つまり、データ分割サイズ(DDS)、及び、路車間通信期間最小利用時間(SES)に従って、送信期間の期間長に応じたデータ分割が行われる。
拡張層ELは、アプリケーションデータ、又は分割データを含む複数のアプリケーションデータそれぞれを、EL−SDUとし、各EL−SDUの前にELヘッダ(図8参照)を付加して、EL−PDU(図8参照)を生成する。
拡張層ELは、ELヘッダの生成のため、ELヘッダを構成するDataAssociatedInformation(データ関連情報)及び分割番号などの情報を生成する。
ELヘッダのDataAssociatedInformation(データ関連情報;図8(a)(b)参照))は、EL−SDUとされる各データの元のアプリケーションデータのDataAssociatedInformation(データ関連情報;図10参照)を引き継ぐ。
なお、EL−SDUとされるアプリケーションデータが分割データの場合、その分割データの元となったアプリケーションデータに対応するDataAssociatedInformationを引き継ぐ。
EL−SDUとされる複数のアプリケーションデータの内、分割データに対して付加されるELヘッダの分割番号(図8(a)(c)参照)は、アプリケーションデータ毎の分割データの総数及び順番に応じて設定される。
EL−SDUとされる複数のアプリケーションデータの内、分割データではないアプリケーションデータに対して付加されるELヘッダの分割番号は、総数及び順番に対して共に「1」が格納される。
以上のようにして拡張層ELは、ELヘッダを生成し、EL−SDUとされる複数のアプリケーションデータそれぞれに、生成したELヘッダを付加してEL−PDU(図8参照)を生成する。
さらに、拡張層ELは、ELヘッダが付加された複数のアプリケーションデータ(EL−PDU)それぞれに対応するSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)を生成する。
SequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)は、一つの無線フレーム(送信周期=100ms)毎の送信期間で送信すべき複数のアプリケーションデータの順番、及び複数のアプリケーションデータの総数(送信期間で送信すべきアプリケーションデータにおける送信すべき数)を示すものである。
拡張層ELは、一つの無線フレーム毎の送信期間で送信すべき複数のアプリケーションデータ全体の順番を示す番号である送信期間毎シーケンス番号(第2シーケンス番号)を、対応する複数のアプリケーションデータそれぞれについて生成する。
拡張層ELは、複数のアプリケーションデータの総数を特定し、複数のアプリケーションデータ(EL−PDU)それぞれに対して、送信期間毎シーケンス番号、及び複数のアプリケーションデータの総数を情報として含むSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)を生成する。
図12(a)は、SequenceNumberの構成、(b)は、シーケンスナンバに含まれる情報の内容を示す図である。
SequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)は、図12に示すように、各データ(パケット)のSequence(順番:送信期間毎シーケンス番号)及びTotalNumber(総数:送信期間で送信すべきアプリケーションデータにおける送信すべき数)を情報として含んでいる。
また、拡張層ELは、ELヘッダが付加された1又は複数のアプリケーションデータ(EL−PDU)に対応するControlInformation(制御情報)を生成する。1又は複数のアプリケーションデータ(EL−PDU)に対応するControlInformation(制御情報)のデータ構造は、図11に示すものと同じである。
複数のアプリケーションデータ(EL−PDU)に対応するControlInformation(制御情報)のDataRate(データレート)及びTransmissionCategory(送信カテゴリ)は、元のアプリケーションデータに対応するControlInformation(制御情報)の内容を引き継ぐ。
つまり、拡張層ELは、「各アプリケーションデータの送信カテゴリ(データカテゴリ)」から、「1又は複数のアプリケーションデータの送信カテゴリ(データカテゴリ)」を生成し、生成した送信カテゴリ(データカテゴリ)を示す情報(カテゴリ情報)を、1又は複数のアプリケーションデータに対応するControlInformation(制御情報)の「送信カテゴリ」フィールドに設定する。データレートも同様に設定される。
その後、拡張層ELは、BaseStationBroadcastData要求(データ送信要求)を、レイヤ7に対し与える。
BaseStationBroadcastData要求には、複数のアプリケーションデータ(EL−PDU)のほか、複数のアプリケーションデータそれぞれに対応するControlInformation(制御情報)、及び、複数の分割データそれぞれに対応するSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)が含まれる。
図9に示すように、拡張層ELからのBaseStationBroadcastData要求(データ送信要求)を受けたレイヤ7は、拡張層ELから受け取った複数のアプリケーションデータ(EL−PDU(ASDU))にL7ヘッダを付加してAPDU(ISDU)を生成し、APDU(ISDU)をIVC−RVC層へ与える。IVC−RVC層は、APDU(ISDU)にIR制御フィールドを付加してIPDU(LSDU)を生成し、LLC層へ与える。LLC層は、IPDU(LSDU)にLLC制御フィールドを付加してLDPU(MSDU)を生成し、MAC層へ与える。
このように、複数のアプリケーションデータは、拡張層ELから、レイヤ7−LLC層を経由して、MAC層へ与えられる。
図9に示すように、拡張層ELは、レイヤ7−LLC層を経由して、MAC層へ与えられる複数のアプリケーションデータそれぞれを、ControlInformation(制御情報)及びSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)とともに、MAC層に与える。
MAC層は、上位層から逐次与えられた複数のアプリケーションデータ(MSDU;パケット)を保持する。図9に示すように、MAC層は、上位層から複数のアプリケーションデータ(MSDU)とともに与えられたSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)の順番及び総数を参照し、総数(一の送信期間で送信すべきアプリケーションデータにおける送信すべき数)に示された個数の一連の複数のアプリケーションデータ(MSDU)群がすべて揃っていれば、MSDUそれぞれにMAC制御フィールドとFCS(Frame Check Sequence)を付加して、MPDUを生成する。
MAC層は、アプリケーションAP等の上位層から複数のアプリケーションデータ(MSDU)が与えられると、記憶部24に記憶されたMIB24aに設定されている送信制御変数RTC(m)を参照し、与えられた複数のアプリケーションデータを、この送信制御変数RTC(m)が示す送信期間において送信されるように、レイヤ1に対して送信要求を行う。
つまり、MAC層は、アプリケーションAPから出力された複数のアプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを記憶部24に記憶された送信制御変数RTC(m)が示す送信期間において送信させる送信処理部として機能する。
本実施形態では、MAC層(送信処理部)は、逐次到来する送信期間に設定されている送信制御変数RTC(m)に含まれる送信カテゴリRTC(m).TCを参照し、さらに、アプリケーションAP等の上位層から出力されたアプリケーションデータに対応するControlInformation(制御情報)に含まれる「送信カテゴリ(データカテゴリ)」を参照し、送信期間が、このデータカテゴリ(カテゴリ情報)のアプリケーションデータを送信可能な送信期間であるか否かを判断する。
このように、MAC層(送信処理部)は、複数のアプリケーションデータのデータカテゴリ毎に送信制御を行う。
つまり、複数のアプリケーションデータの内、あるデータカテゴリのアプリケーションデータ(MPDU)は、そのアプリケーションデータ(MPDU)のデータカテゴリに対応する送信カテゴリの送信期間にて送信され、カテゴリが対応しない送信カテゴリの送信期間では送信されない。したがって、複数のアプリケーションデータの送信は、カテゴリが一致する送信期間が到来するまで待ち状態となる。
例えば、データカテゴリが”Ca1”のアプリケーションデータは、送信カテゴリが”Ca1”の送信期間で送信される。また、データカテゴリが”Ca2”の分割データは、送信カテゴリが”Ca2”である別の送信期間で送信される。
仮に、複数のアプリケーションデータそれぞれにデータカテゴリが設定されていない場合、MAC層では、送信期間の開始時点から順に、Sequence Number(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)が示す順番に従って、アプリケーションデータ(MPDU)それぞれの送信要求を行うことしかできない。
つまり、複数のアプリケーションデータそれぞれにデータカテゴリが設定されていない場合、MAC層は、各アプリケーションデータ(MPDU)のデータカテゴリを把握できない。
これに対し、本実施形態では、アプリケーションデータに対応するデータカテゴリが上位層から出力されるとともに、記憶部24には送信可能なカテゴリ情報としての送信カテゴリRTC(m).TCが記憶されているので、MAC層は、記憶部24に記憶されている送信カテゴリRTC(m).TCを参照し、上位層から出力されたアプリケーションデータに対応するデータカテゴリに基づいて送信期間が当該アプリケーションデータを送信可能な送信期間であるか否かを判断することができる。この結果、データカテゴリ毎に送信可否の判断が可能となり、データカテゴリ毎の送信制御を適切に行うことができる。
図13は、各層において授受される各種情報の具体例を示す図であり、(a)は、無線フレームに配列された路車間通信期間に配置されるデータを模式的に示した図である。
図13(a)では、MAC層に、上位層から5つのMSDU51〜55が、一連の複数のMSDU群として与えられている場合を示している。
これら5つのMSDU51〜55の内、MSDU51とMSDU52は、路車間通信データ(車載通信機3向けデータ)であるアプリケーションデータ「路車1」を元のアプリケーションデータとするデータ(分割データ)である。
MSDU53は、路車間通信データ(車載通信機3向けデータ)であるアプリケーションデータ「路車2」を元のアプリケーションデータとするデータである。
MSDU54とMSDU55は、路路間通信データ(他の路側通信機2向けデータ)であるアプリケーションデータ「路路1」を元のアプリケーションデータとするデータである。
これら3つのアプリケーションデータ「路車1」「路車2」「路路1」、が、一つの無線フレーム(送信周期=100ms)において送信されるべきアプリケーションデータであるものとする。
また、図13における路側通信機2は、無線フレームの内、n=4,5,10の3つの路車間通信期間が割り当てられている。さらに、n=4,5の路車間通信期間は、路車間通信用として割り当てられ、n=10の路車間通信期間は、路路間通信用として割り当てられている。
以下、このような状況下における各種情報の具体例について示す。
図13(b)は、3つのアプリケーションデータ(5つのMSDU)に関して生成されるデータ関連情報、分割番号、SequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)、及びControlInformation(制御情報)を示す図である。
上記3つのアプリケーションデータは、一つの無線フレームにおいて送信されるべきアプリケーションデータであるので、データ関連情報の「順番」(DataSequence)は、アプリケーションデータ「路車1」については「1」が設定され、アプリケーションデータ「路車2」については「2」が設定され、アプリケーションデータ「路路1」については「3」が設定される。データ関連情報の「総数」(DataTotalNumber)は、3つのアプリケーションデータのいずれにおいても、その総数である「3」が設定される。
また、アプリケーションデータ「路車1」を分割して生成された分割データを含むMSDU51と、MSDU52に対応する分割番号の「順番」には「1」及び「2」が設定される。MSDU51と、MSDU52に対応する分割番号の「総数」には、いずれも分割データの総数である「2」が設定される。
また、分割されないアプリケーションデータ「路車2」(MSDU53)に対応する分割番号の「順番」には「1」が設定され、「総数」には「1」が設定される。
さらに、アプリケーションデータ「路路1」を分割して生成された2つの分割データを含むMSDU54と、MSDU55に対応する分割番号の「順番」には「1」及び「2」が設定される。MSDU54と、MSDU55に対応する分割番号の「総数」には、いずれも分割データの総数である「2」が設定される。
図13(b)では、3個のアプリケーションデータが、5個のデータ(MSDU)に分割されている。これら5個のデータが、一つの無線フレーム(送信周期=100ms)において送信されるべき分割データである。
拡張層ELは、これら5個のデータ(MSDU)を一連のMSDU群としてみなしてSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)を設定する。
よって、シーケンスナンバ(送信期間毎シーケンス番号情報)の「総数」(TotalNumber:送信期間で送信すべきアプリケーションデータにおける送信すべき数)は、「5」に設定される。また、シーケンスナンバ(送信期間毎シーケンス番号情報)の「シーケンス(順番;Sequence:送信期間毎シーケンス番号)」は、5個のデータそれぞれに対して順番に「1」〜「5」の値が設定される。
また、拡張層ELが、MAC層に与えるControlInformation(制御情報)に含まれるDatarate(データレート)及びTransmissionCategory(送信カテゴリ;データカテゴリ)は、元のアプリケーションデータに対応するControlInformation(制御情報)の内容を引き継ぐ。
ここで、本実施形態では、図13(b)に示すように、アプリケーションは、路車間通信データに対しては、データカテゴリとして「0」を設定し、路路間通信データに対しては、データカテゴリとして「1」を設定する。
この場合、上記のように、MAC層に与えられるTransmissionCategory(送信カテゴリ;データカテゴリ)は、アプリケーションが設定する内容が引き継がれる。
よって、図13(b)に示すように、アプリケーションデータ「路車1」及び「路車2」を元のアプリケーションデータとするデータ(MSDU51〜53)のデータカテゴリは、「0」に設定され、アプリケーションデータ「路路1」を元のアプリケーションデータとするデータ(MSDU54及び55)のデータカテゴリは、「1」に設定される。
ここで、本実施形態のMAC層は、SequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)と、データカテゴリ(カテゴリ情報)とを参照して、一連のMSDU群の内、カテゴリ毎にMSDUが揃っているか否かを判定し、カテゴリ毎に揃っているMSDU群については送信する。
つまり、MAC層は、アプリケーションデータが送信すべき数だけ揃っているか否かを、データカテゴリ毎に判定し、一のデータカテゴリにおいてアプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っているアプリケーションデータをMIB24aに記憶されている送信制御変数RTC(m)(送信期間情報)が示す一つの無線フレームにおける送信期間において送信させる。
これにより、一つの無線フレームにおける送信期間で送信すべきアプリケーションデータにデータカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータが含まれていたとしても、データカテゴリ毎にアプリケーションデータか揃っていると判定されれば、揃っているアプリケーションデータを送信させるので、送信期間で送信すべきアプリケーションデータが全て揃わなくても、データカテゴリ毎で揃ったアプリケーションデータについては速やかに送信することができる。この結果、異なるデータカテゴリのアプリケーションデータ毎に適切な送信制御をすることができる。
MAC層は、順番に与えられるMSDUのSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)と、データカテゴリとを順次参照することができる。
まず、MSDU51が与えられると、MAC層は、一連のMSDU群の総数(送信期間で送信すべきアプリケーションデータにおける送信すべき数)が「5」であること、及び、その内の1番目であるMSDU51のデータカテゴリが「0」であることを認識する。
その後、順次MAC層にMSDUが与えられ、MSDU54が与えられると、MAC層は、4番目のMSDU54のデータカテゴリが「1」であることを認識する。
ここで、MAC層は、データカテゴリが「0」のMSDUが現段階まで順番に従って与えられることで揃っており、かつ、次に与えられたMSDUのデータカテゴリが、それまで与えられていたMSDUのデータカテゴリ「0」とは異なっていることから、今後与えられるMSDUのデータカテゴリは「1」になっていることを認識する。
これによって、MAC層は、少なくともデータカテゴリが「0」であるMSDU群(MSDU51〜53)については、全て揃ったものと判断することができる。
すなわち、データカテゴリは、データカテゴリ「0」(第1カテゴリ)と、データカテゴリ「1」(第2カテゴリ)とを含んでいる。また、一つの無線フレーム(送信周期=100ms)における送信期間で送信すべきアプリケーションデータが、データカテゴリが「1」である複数のMSDU(MSDU51〜53:第1アプリケーションデータ)と、MAC層に与えられる順番が、データカテゴリが「0」である複数のMSDUの後であるとともにデータカテゴリが「1」である複数のMSDU(MSDU54,55:第2アプリケーションデータ)とを含んでいる。
MAC層は、各MSDUのデータカテゴリ(カテゴリ情報)を参照し、データカテゴリ「0」である複数のMSDUが順番に従って揃っており、かつ、データカテゴリが「1」である複数のMSDUの内の1つであるMSDU54が与えられると、データカテゴリが「0」である複数のMSDUが全て揃ったと判定し、データカテゴリが「0」である複数のMSDUを送信するように構成されている。
この場合、データカテゴリが「0」である複数のMSDUが順番通りに揃い、その後、データカテゴリが「1」であるMSDUが1つでも与えられれば、MAC層は、少なくともデータカテゴリが「0」である複数のMSDUについては全て揃ったものと判断することができる。
図13(c)は、(a)の送信を実行する路側通信機2の記憶部24が記憶するMIB24aの一例を示す図である。
上述したように、MIB24aは、路車間通信期間情報変数RRC(n)と、送信制御変数RTC(m)とを有している。
ここでは、路側通信機2は、n=4,5,10の3つの路車間通信期間が割り当てられており、路側通信機2のMAC層は、路車間通信期間情報変数RRC(n)におけるnの値が、4,5,10である各送信制御変数RTC(m)を参照する。
図中、送信開始タイミング変数RTC(m).TST、及び送信期間長変数RTC(m).TRPは、対応する路車間通信期間のタイミング及び期間に応じて設定される。
送信カテゴリRTC(m).TCは、アプリケーションが出力するアプリケーションデータ毎のデータカテゴリに対応する情報である。ここでは上述のように、アプリケーションは、路車間通信データに対しては、データカテゴリとして「0」を設定し、路路間通信データに対しては、データカテゴリとして「1」を設定する。
よって、路車間通信用に割り当てられるn=4,5の路車間通信期間は、送信カテゴリが「0」に設定され、路路間通信用に割り当てられるn=10の路車間通信期間は、送信カテゴリが「1」に設定される。
これによって、MAC層は、送信カテゴリが「0」である路車間通信期間においては、データカテゴリが「0」である路車間通信データを送信し、送信カテゴリが「1」である路車間通信期間においては、データカテゴリが「1」である路路間通信データを送信する。
送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetは、上述のように、無線フレームの周期に従って周期的に訪れる送信期間のその周期毎に対象の路側通信機2の使用の可否を設定するための情報であり、路車間通信期間毎に設定されている。
本実施形態では、図13(c)に示すように整数で表されているが、この整数に100msを乗算した値が、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetの具体的な設定値である。
例えば、n=4,5の路車間通信期間では、当該路車間通信期間に対応するm=1,2の送信インターバルRTC(m).Intが「1」(100ms)、送信オフセットRTC(m).Offsetが「0」(0ms)に設定されている。この場合、周期毎の無線フレームそれぞれについて使用が許可される設定となっている。
n=10の路車間通信期間では、当該路車間通信期間に対応するm=3の送信インターバルRTC(m).Intが「2」(200ms)、送信オフセットRTC(m).Offsetが「1」(100ms)に設定されている。この場合、200ms(1無線フレームおき)の周期でかつ、基準時間に対するオフセット量が100msとなるように設定される。つまり、図5(b)に示す設定となる。
図14は、MAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
MAC層は、まず、送信期間毎シーケンス番号情報に含まれる総数に示された個数の一連の複数のアプリケーションデータ(MSDU)群が揃っているか否かを判定する(ステップS101)。
一連のMSDU群が揃っている場合、MAC層は、古い(過去の)MSDU(古い一連のMSDU群を含む)を保持しているか否かをデータカテゴリごとに判定する(ステップS102)。
古いMSDUを保持している場合、MAC層は、保持している古いMSDUと同じデータカテゴリにおいて、一連のMSDU群が揃った場合、そのデータカテゴリにおける古いMSDUを破棄する(ステップS103)。このようにMAC層は、データカテゴリごとに古いMSDUを破棄して新しく与えられたMSDUに更新する。
次いで、MAC層は、保持するMSDUそれぞれの保持時間を確認し、予め定めた所定時間以上経過しているMSDUについては破棄する(ステップS104)。
なお、ステップS101において、一連のMSDU群が揃っていないと判断された場合、及びステップS102において、古いMSDUを保持していないと判断された場合、MAC層は、ステップS104に進む。
次いで、MAC層は、100ms周期で到来する所定タイミングであるか否かを判定する(ステップS105)。なお、所定タイミングとは、一連のMSDU群が揃っているか否かを判断すべきタイミングである。
所定タイミングではないと判定すると、MAC層は、ステップS101に戻り、上記処理を反復する。
一方、所定タイミングであると判定すると、MAC層は、MSDUを保持しているか否かを判定する(ステップS106)。MSDUを保持していない場合、つまり、上位層からアプリケーションデータが与えられていない場合、MAC層は、ステップS101に戻る。
ステップS106にて、MSDUを保持していると判定する場合、MAC層は、送信期間毎シーケンス番号情報に含まれる総数に示された個数の一連の複数のMSDU群が揃っているか否かを判定する(ステップS107)。
ステップS107において、一連の複数のMSDU群が揃っていると判定された場合、MAC層は、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当するか否かを、当該MSDU群のデータカテゴリに基づいて、データカテゴリ毎に判定する(ステップS108)。
MAC層は、ステップS108の判定について、送信制御変数RTC(m)を参照することで、揃っているMSDU群のデータカテゴリに係るアプリケーションデータの送信が許容されている送信期間を特定した上で、データカテゴリ毎に行う。
MAC層は、送信制御変数RTC(m)に含まれる、送信開始タイミング変数RTC(m).TST、及び送信期間長変数RTC(m).TRPに基づいて、無線フレームの周期に従って周期的に訪れる自機に割り当てられている送信期間を特定し、さらに、送信カテゴリRTC(m).TC、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetに基づいて、次の無線フレームに含まれている送信期間の使用の可否を判断する。
上記のように判断することで、MAC層は、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当するか否かを判定する。
MAC層は、ステップS108の判定について、データカテゴリ毎に判定するので、一連のMSDU群の中に、互いに異なる複数のデータカテゴリのMSDU群が複数含まれている場合、これら複数のMSDU群毎に判定を行う。
ステップS108の判定の結果、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当すると判定する場合、MAC層は、ステップS109に進み、その揃っているMSDU群について下位層に送信させる(ステップS109)。
このとき、MAC層は、古い(保持時間の長い)MSDUから順番に、一致した送信カテゴリの送信期間で送信させる。
ステップS108の判定の結果、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当しないと判定する場合、MAC層は、ステップS101に戻り、そのデータカテゴリのMSDU群を保持する(ステップS101)。
また、ステップS107において、一連の複数のMSDU群が揃っていないと判定された場合、MAC層は、データカテゴリ毎にMSDU群が揃っているか否かを判定する(ステップS110)。
ステップS110におけるMAC層によるカテゴリ毎にMSDUが揃っているか否かの判定の方法は、上記図13(b)における説明にて述べた通りである。
ステップS110において、データカテゴリ毎にMSDU群が揃っているものがあると判定された場合、MAC層は、ステップS111に進み、その揃っているMSDU群については送信を実行させ(ステップS108、S109)、揃っていないMSDUがなお存在する場合には、その揃っていないMSDUについては、ステップS108、S109を実行せずに保持し、ステップS101に戻る。
[3.第1実施形態に係る通信処理の具体例について]
図15は、第1実施形態に係る通信処理の具体例を示す図であり、処理を実行する上で遅延等が発生していない場合の一例を示す図である。
図中、横軸方向は、時間を示しており、時間軸に並ぶ無線フレームが複数表されている。
図中、縦軸方向は、上から順に、アプリケーションAP(APL)、拡張層EL(EL)、レイヤ7(L7)、MAC層(MAC)、及びレイヤ1(PHY)を示しており、それぞれ、上位層からの受信(rx)、下位層への送信(tx)を示している。
また、図中、数字を囲んでいる多数の正方形は、それぞれアプリケーションデータを示している。また、互いに左右方向にすき間なく表されている複数の正方形は、一連のアプリケーションデータ群であることを示している。
さらに、白抜きの正方形は、路車間通信データのアプリケーションデータ、ハッチングが付されている正方形は、路路間通信データのアプリケーションデータを示している。
PHYにおいて示されている太線の枠は、対象の路側通信機2に割り当てられている路車間通信期間であり、各無線フレーム中、左側の枠が路車間通信用に割り当てられている路車間通信期間(以下、路車用期間ともいう)、右側の枠が路路間通信用に割り当てられている路車間通信期間(以下、路路用期間ともいう)である。
さらに、対象の路側通信機2は、路車用期間については、無線フレーム毎、つまり、100ms周期で使用が許可されている。一方、路路用期間については、無線フレームB及び無線フレームDと、200ms周期で使用が許可されており、無線フレームA及び無線フレームCにおける路路用期間については、他の路側通信機2に割り当てられている。
図15中、無線フレームAのAPLのtxに位置する、「1」と表されているアプリケーションデータ群(路車間通信データを2つ、路路間通信データを1つ含んでいる)に着目すると、APLは、これらアプリケーションデータ群を、次の無線フレームBで送信させるべくELに送信する。これらアプリケーションデータ群は、ELに向けて送信され、ELが受信する。
ELは、受信したアプリケーションデータ群に対してセキュリティ処理等を行い、L7に向けて送信する。ELから送信されたアプリケーションデータ群を受信したL7は、送信期間毎シーケンス番号情報を各アプリケーションデータに設定してMACに送信する。
送信期間毎シーケンス番号情報が設定されたアプリケーションデータ群を受信したMACは、例えば、隣接する無線フレーム同士の境界で、一連のアプリケーションデータ群が揃っているか否かを判定し(図14中、ステップS107)、カテゴリ毎(路車間通信データ及び路路間通信データ毎)に送信制御を行う。そして、これらアプリケーションデータ群は、無線フレームBにおける路車用期間及び路路用期間で送信される。
他のアプリケーションデータ群も同様であり、APLは、送信目標とする無線フレームの一つ前の無線フレームでデータ群を送信することで、データ群を当該送信目標の無線フレームで送信させることができる。
上記の場合、各アプリケーションデータ群は、問題なく送信される。
ここで、例えば、ELにおけるセキュリティ処理等、何らかの理由によって遅延が生じた場合について検証する。
図16は、MAC層が、非特許文献1に準拠した送信制御を行う場合の手順の一例を示すフローチャートである。
非特許文献1に準拠した送信制御は、本実施形態の送信制御(図14)と比較して、ステップS104、S108、S110、S111を有していない点で相違している。
つまり、非特許文献1に準拠した送信制御では、MAC層は、図16に示すように、所定タイミングと判定されるまで(ステップS105)、データカテゴリごとに古いMSDUを破棄して新しく与えられたMSDUに更新する(ステップS101〜S103)。
その後、所定タイミングであると判定すると(ステップS105)、MAC層は、MSDUを保持しているか否かを判定する(ステップS106)。MSDUを保持していない場合、つまり、上位層からアプリケーションデータが与えられていない場合、MAC層は、ステップS101に戻る。
ステップS106にて、MSDUを保持していると判定する場合、MAC層は、送信期間毎シーケンス番号情報に含まれる総数に示された個数の一連の複数のMSDU群が揃っているか否かを判定する(ステップS107)。
ステップS107において、一連の複数のMSDU群が揃っていると判定された場合、MAC層は、その揃っているMSDU群を、次に到来する無線フレームにて送信させる(ステップS109)。一方、一連の複数のMSDU群が揃っていないと判定された場合、MAC層は、その揃っていないMSDUを保持した状態で、ステップS101に戻る。
このように、非特許文献1に準拠した送信制御では、MAC層が一旦保持したMSDUは、新しいMSDUが与えられて更新されるときのみにおいて破棄される。
図17は、非特許文献1に準拠した送信制御による通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。
図17中、無線フレームAのAPLのtxに位置する、「1」と表されているアプリケーションデータ群(路車間通信データを2つ、路路間通信データを1つ含んでいる)に着目すると、APLは、これらアプリケーションデータ群を、次の無線フレームBで送信させるべくELに送信する。これらアプリケーションデータ群は、ELにおいてセキュリティ処理において遅延が発生したことにより、MAC層への到達が遅れている。
このため、MACにおいては、無線フレームAが終わるまでに一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなかったために、次の無線フレームBでは送信されず、そのまま保持され、次の無線フレームCで送信される。
つまり、本実施形態では、1つの無線フレームが終わる時点が、一連のアプリケーションデータ群が揃っているか否かを判断すべきタイミング(所定タイミング)に設定されている。
路車間通信データのアプリケーションデータと、路路間通信データのアプリケーションデータとは、無線フレームBで揃うので、共に更新されることなく送信すべき数として揃った状態でMACに保持される。
このため、上記図16のフローチャートに従うと、これら路車間通信データのアプリケーションデータ、及び路路間通信データのアプリケーションデータは、無線フレームBの次の無線フレームCで送信されることとなる。
すると、路車間通信データのアプリケーションデータは、路車間通信データのアプリケーションデータとしては揃っていたにも関わらず、送信のタイミングが1無線フレーム分遅れて無線フレームCで送信されることとなる。
また、路路間通信データのアプリケーションデータは、自機2に割り当てられている無線フレームBの路路用期間で送信させようとしたにも関わらず、他の路側通信機2に割り当てられている路路用期間で送信されてしまい、他の路側通信機2との間で干渉の可能性を生じさせてしまう。
図18は、第1実施形態に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。
図18中、無線フレームAのAPLのtxに位置する、「1」と表されているアプリケーションデータ群(路車間通信データを2つ、路路間通信データを1つ含んでいる)に着目すると、APLは、これらアプリケーションデータ群を、次の無線フレームBで送信させるべくELに送信する。これらアプリケーションデータ群は、ELにおいてセキュリティ処理において遅延が発生したことにより、MAC層への到達が遅れている。
このため、MACにおいては、無線フレームAが終わるまでに一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなかったが、路車間通信データのアプリケーションデータについては全て揃っているため、この場合、MACは、カテゴリ毎にアプリケーションデータが揃っていると判定し(図14中のステップS110)、路車間通信データとしては揃っているアプリケーションデータ群(路車間通信データが2つ)を次の無線フレームBで送信する。
このように、MACは、一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなくても、カテゴリ毎にアプリケーションデータが揃っていると判定すれば送信を行うので(図14中、ステップS110、S111)、カテゴリ毎に揃っていると判定されたアプリケーションデータについては速やかに送信することができる。この結果、異なるカテゴリのアプリケーションデータ毎に適切な送信制御をすることができる。
一方、路路間通信データのアプリケーションデータは、無線フレームBでは送信されず、そのまま保持されるが、本実施形態の路側通信機2のMIB24aには、図4及び図13(c)に示すように、送信開始タイミング変数RTC(m).TST、及び送信期間長変数RTC(m).TRPに加えて、送信カテゴリRTC(m).TC、送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを含んでいる送信制御変数RTC(m)が設定されているので、MACは、図14中のステップS108において、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能な送信期間に該当するか否かを判定する際に、送信制御変数RTC(m)を参照することがてき、送信しようとしているMSDU群のデータカテゴリに係るアプリケーションデータの送信が許容されている送信期間を特定することができる。この結果、他の路側通信機2に割り当てられている路路用期間で路路間通信データのアプリケーションデータを送信することはない。この結果、他の路側通信機2との間で干渉の可能性を生じさせてしまうのを防止することができる。
すなわち、送信制御変数RTC(m)(送信期間情報)は、路車間通信期間(送信期間)の周期毎の使用可否を判断するための情報である判断情報を構成している送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを含んでいる。
よって、MAC層は、カテゴリ情報が示すデータカテゴリに基づいてアプリケーションデータが送信可能な路車間通信期間と判断した当該路車間通信期間について、その使用可否を送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetに基づいてさらに判断することができる。
この場合、本実施形態のように、1つの路路用期間を周期毎に割り当てが異なるように設定し複数の路側通信機2に割り当てるような設定とすると、上述のように、アプリケーションデータがAPLからMACに与えられるまでの間に遅延が生じれば、非特許文献1に準拠した送信制御では(図16のフローチャート参照)、図17で示したように、自機に割り当てられていない路路用期間でアプリケーションデータを送信しようとしてしまい、干渉の可能性を生じさせてしまうことが考えられる。
しかし、本実施形態では、データカテゴリに基づいてアプリケーションデータに対して送信可能と判断された路路用期間についてさらに、判断情報としての送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetに基づいて、当該路路用期間の使用の可否を判断するので(図14中、ステップS108)、仮に、アプリケーションデータがアプリケーション等の上位層からMACに与えられるまでの間に遅延が生じたとしても、他の路側通信機2の路路用期間では送信されないように送信を制限することができ、干渉の可能性を生じさせてしまうのを防止することができる。
本実施形態では、図18において、無線フレームBでは送信されずに保持された、路路間通信データのアプリケーションデータ(無線フレームB先頭側においてMACのrxに位置する「1」と表されている1つのデータ)も、無線フレームCにおいて、路路間通信データのアプリケーションデータ(「2」と表されている1つのデータ)が新たに与えられることによって破棄される。
また、無線フレームBにおいてMACに与えられる路車間通信データのアプリケーションデータ(「2」と表されている2つのデータ)も、無線フレームBの間に揃わないので無線フレームCまで保持され、無線フレームCにおいて、路車間通信データのアプリケーションデータ(「3」と表されている2つのデータ)が新たに与えられることによって破棄される。当該処理は、非特許文献1に準拠した送信制御と同様の処理である。
[4.第2実施形態に係る通信処理について]
上記第1実施形態において、MAC層が行うカテゴリ毎にMSDU群が揃っているか否かの判断は、先頭側に位置するカテゴリのMSDU群が全て揃った後、次のカテゴリのMSDUが与えられることで、初めて先頭側に位置するMSDU群が全て揃ったことを認識することができる。
しかし、先頭側に位置するカテゴリのMSDU群が全て揃った段階で判断することができれば、より速やかに後の処理を実行することができる点で有利である。
図19は、第2実施形態に係る各層において授受される各種情報の具体例を示す図であり、(a)は、無線フレームに配列された路車間通信期間に配置されるデータを模式的に示した図、(b)は、3つのアプリケーションデータ(5つのMSDU)に関して生成されるデータ関連情報、分割番号、SequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)、及びControlInformation(制御情報)を示す図、(c)は、(a)の送信を実行する路側通信機2の記憶部24が記憶するMIB24aの一例を示す図である。
本実施形態では、拡張層ELが生成するSequenceNumber(シーケンスナンバ)の内容が、第1実施形態と相違している。
図19(b)に示すように、本実施形態のSequenceNumber(シーケンスナンバ)は、各アプリケーションデータのデータカテゴリ毎に設定されている、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)とされている。
拡張層ELは、一つの無線フレーム毎の送信期間で送信すべき複数のアプリケーションデータの順番を示す番号であってデータカテゴリ毎に設定されるカテゴリ毎シーケンス番号(第1シーケンス番号)を生成し、生成したカテゴリ毎シーケンス番号と、対応するデータカテゴリ毎のアプリケーションデータの総数とを含むカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を生成する。
拡張層ELは、生成したカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を、対応するアプリケーションデータとともにMAC層等の下位層に与える。
なお、本実施形態のカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)は、その構成については、図12(a)に示したSequenceNumber(シーケンスナンバ:送信期間毎シーケンス番号情報)の構成と同様である。
図19(b)に示すように、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)の「総数」(TotalNumber:対応するデータカテゴリ毎のアプリケーションデータにおける送信すべき数)は、データカテゴリが「0」のMSDU51〜53については、「3」に設定され、データカテゴリが「1」のMSDU54,55については、「2」に設定される。
また、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)の「シーケンス(順番;Sequence:カテゴリ毎シーケンス番号)」は、データカテゴリが「0」のMSDU51〜53については、3個のデータそれぞれに対して順番に1〜3の値が設定され、データカテゴリが「1」のMSDU54,55については、2個のデータそれぞれに対して順番に1と2の値が設定される。
ここで、本実施形態のMAC層は、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を参照して、一連のMSDU群の内、カテゴリ毎にMSDU群が揃っているか否かを判定する。
MAC層は、順番に与えられるMSDUのカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)と、データカテゴリとを順次参照することができる。
まず、MSDU51が与えられると、MAC層は、MSDU群の総数が「3」であること、及び、その内の1番目であるMSDU51のデータカテゴリが「0」であることを認識する。
その後、順次MAC層にMSDUが与えられ、MSDU53が与えられると、MAC層は、このMSDU53が、データカテゴリが「0」でかつ、総数が「3」であるMSDU群の3番目の最後のデータであることを認識する。
これによって、MAC層は、少なくともデータカテゴリが「0」であるMSDU群(MSDU51〜53)については、全て揃っていると判定することができる。
MAC層は、引き続き与えられる、データカテゴリ「1」のMSDUのカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を参照し、データカテゴリ「1」のMSDUが全て揃っているか否かを判定することができる。
以上のように、本実施形態のMAC層は、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)に基づいて、カテゴリ毎にアプリケーションデータが揃っているか否かを判定することができる。
この場合、MAC層は、データカテゴリ毎に設定されるカテゴリ毎シーケンス番号と、対応するデータカテゴリ毎のMSDUの総数(対応するデータカテゴリ毎のアプリケーションデータにおける送信すべき数)とを含むカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)に基づいて、一つの無線フレーム毎の送信期間で送信すべきMSDU群が揃っているか否かを判定するので、データカテゴリ毎にMSDUが揃ったことを認識することができる。この結果、異なるカテゴリのMSDUが与えられて初めてカテゴリ毎のMSDU群が揃ったことを認識できる上記第1実施形態の場合よりも容易かつ速やかな判定が可能となる。
図20は、本実施形態のMAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のフローチャートと、図14で示した第1実施形態でのフローチャートとが異なる点は、本実施形態のステップS107では、MAC層がカテゴリ毎に判定する点、及び第1実施形態のフローチャートに存在していたステップS110、S111が本実施形態のフローチャートにはない点である。
他の点については、第1実施形態の図14で示したフローチャートと同様である。
本実施形態では、MAC層は、ステップS107に進むと、カテゴリ毎シーケンス番号情報に含まれる各総数に示された個数のMSDU群が揃っているか否かを判定する。つまり、MAC層は、上述したように、与えられるアプリケーションデータが、カテゴリ毎に揃っているか否かを判定する(ステップS107)。
ステップS107において、カテゴリ毎にMSDU群が揃っているものがあると判定された場合、MAC層は、ステップS108に進み、その揃っているMSDU群については送信を実行させ(ステップS108、S109)、揃っていないMSDUがなお存在する場合には、それを保持しステップS101に戻る。
このように、本実施形態では、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)に基づいて、カテゴリ毎にアプリケーションデータが揃っているか否かを適切に判定することができるので、第1実施形態の場合よりも、処理内容をより簡易にすることができる。
[5.第2実施形態に係る通信処理の具体例について]
図21は、第2実施形態に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。
図21中、無線フレームAのAPLのtxに位置する、「1」と表されているアプリケーションデータ群(路車間通信データを2つ、路路間通信データを1つ含んでいる)に着目すると、APLは、これらアプリケーションデータ群を、次の無線フレームBで送信させるべくELに送信する。これらアプリケーションデータ群は、ELにおいてセキュリティ処理において遅延が発生したことにより、MAC層への到達が遅れている。
このため、MACにおいては、無線フレームAが終わるまでに一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなかったが、路車間通信データのアプリケーションデータについては全て揃っている。
よってこの場合、MACは、カテゴリ毎にアプリケーションデータが揃っていると判定し(図20中のステップS107)、路車間通信データとしては揃っているアプリケーションデータ群(路車間通信データが2つ)を次の無線フレームBで送信する。
これにより、本実施形態の場合も、一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなくても、カテゴリ毎にアプリケーションデータが揃っていると判定すれば送信するので、送信可能なアプリケーションデータについては速やかに送信することができる。
なお、MACへの到達が遅れた残りの路路間通信データのアプリケーションデータ(無線フレームB先頭側においてMACのrxに位置する「1」と表されている1つのデータ)については、図18において説明した場合と同様に処理される。
[6.第3実施形態に係る通信処理について]
図22は、第3実施形態に係るMAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のMAC層は、MSDUのデータカテゴリ毎に異なる制御を行う点で、第2実施形態と相違している。
本実施形態のMAC層は、まず、上位層からMSDUが与えられると、そのMSDUに設定されているデータカテゴリが「0」であるか否かを判定する(ステップS201)。
ステップS201において、与えられたMSDUに設定されているデータカテゴリが「0」であると判定すると、MAC層は、ステップS202に進み、そのMSDUについては路車用制御を実行する(ステップS202)。
一方、ステップS201において、与えられたMSDUに設定されているデータカテゴリが「0」でないと判定すると、MAC層は、ステップS203に進み、そのMSDUについては路路用制御を実行する(ステップS203)。
MAC層は、ステップS202における路車用制御については、図16のフローチャートにて示した非特許文献1に準拠した送信制御と同様の制御を行う。
一方、ステップS203における路路用制御については、第2実施形態の図20にて示した送信制御とは異なる制御を行う。
図23は、路路用の送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
路路用の送信制御において、MAC層は、保持しているMSDUが存在する場合、保持するMSDUそれぞれの保持時間を確認し、予め定めた所定時間以上経過しているMSDUについては破棄する(ステップS301)。
次いで、MAC層は、100ms周期で到来する所定タイミングであるか否かを判定する(ステップS302)。なお、所定タイミングとは、上述したように、一連のMSDU群が揃っているか否かを判断すべきタイミングである。
所定タイミングではないと判定すると、MAC層は、ステップS301に戻り、上記処理を反復する。
一方、所定タイミングであると判定すると、MAC層は、MSDUを保持しているか否かを判定する(ステップS303)。MSDUを保持していない場合、つまり、上位層からアプリケーションデータが与えられていない場合、MAC層は、ステップS301に戻る。
ステップS303にて、MSDUを保持していると判定する場合、MAC層は、カテゴリ毎シーケンス番号情報に含まれる対応するデータカテゴリ(ここではデータカテゴリ=1)に係る総数に示された個数のMSDU群が揃っているか否かを判定する(ステップS304)。
なお、ステップS304における、対応するデータカテゴリのMSDU群が揃っているか否かの判定の方法は、第2実施形態における図19(b)での説明にて述べた通りである。
ステップS304において、対応するデータカテゴリのMSDU群が揃っていると判定された場合、MAC層は、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当するか否かを、当該MSDU群のデータカテゴリに基づいて判定する(ステップS305)。
ステップS305の判定の結果、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当すると判定する場合、MAC層は、ステップS306に進み、そのカテゴリが一致したMSDU群について下位層に送信させる(ステップS306)。
ステップS305の判定の結果、次に到来する無線フレームに含まれる送信期間が、揃っているMSDU群を送信可能とする送信期間に該当しないと判定する場合、MAC層は、ステップS307に進み、保持するMSDUを全て破棄し(ステップS307)、ステップS301に戻る。
また、ステップS304において、対応するデータカテゴリのMSDU群が揃っていないと判定された場合も、ステップS307に進み、保持するMSDUを全て破棄し(ステップS307)、ステップS301に戻る。
このように、路路用の送信制御では、ステップS303にてMSDUが保持されていると判断されると、ステップS306にて送信されなかったMSDUはステップS307にて全て破棄される。つまり、この路路用の送信制御では、送信させようとしていた無線フレームで送信できなかった場合、そのMSDUは、遅延送信させることなく破棄するように制御される。
このため、仮に、路路間通信データのアプリケーションデータの処理に遅延が生じ、そのアプリケーションデータを保持し、そのまま送信を遅延させてしまうと、図17中の無線フレームCにて示したように、自機が割り当てられている路路用期間で送信させようとしたにも関わらず、他の路側通信機2に割り当てられている路路用期間で送信されてしまうといった事態が生じる可能性がある。
しかし、本実施形態のように、送信されなかったMSDUは、保持することなく全て破棄すれば、遅延送信を防止でき、他の路側通信機2に割り当てられている送信期間で送信されるのを防止できる。
また、本実施形態では、路路用の送信制御では、MSDUを遅延送信することなく破棄するのに対して、路車用の送信制御では、MSDUが保持されていると判断された後(図20中、ステップS106)、送信されなかったMSDUは、破棄されることなく保持される。その後、保持されたMSDUは、同じカテゴリの新たなMSDUが与えられるか(図20中、ステップS103)、又はそのMSDUの保持時間が所定時間を経過すると(図20中、ステップS104)、破棄される。
このように、本実施形態では、MAC層は、与えられたアプリケーションデータを破棄するか否かを、データカテゴリ毎に判定することができる。
この場合、データカテゴリの内容に応じて、破棄の判定の仕方を異なるように設定することができる。
つまり、本実施形態では、データカテゴリ(路車間通信データ及び路路間通信データ)の違いによって、送信制御変数RTC(m)に含まれる送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetの設定が異なるため、無線フレームにおける送信可能な送信期間に相違がある。
よって、その相違内容に応じて、好適に破棄の判定の仕方を設定することができる。
MSDUの破棄の判定の仕方については、MAC層は、上述のように、MSDUが新たに与えられると、保持されている過去に与えられたMSDUを破棄する(図20中、ステップS103)、といった方法や、MSDUが与えられてからの保持時間が所定期間を経過すると、当該MSDUを破棄する(図20中、ステップS104)、といった方法を採用することができる。
[7.第3実施形態に係る通信処理の具体例について]
図24は、第3実施形態に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。
図24中、無線フレームAのAPLのtxに位置する、「1」と表されているアプリケーションデータ群(路車間通信データを2つ、路路間通信データを1つ含んでいる)に着目すると、APLは、これらアプリケーションデータ群を、次の無線フレームBで送信させるべくELに送信する。これらアプリケーションデータ群は、ELにおいてセキュリティ処理において遅延が発生したことにより、MAC層への到達が遅れている。
このため、MACにおいては、無線フレームAが終わるまでに一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなかったが、路車間通信データのアプリケーションデータについては全て揃っている。
よってこの場合、MACは、路車間通信データに係るアプリケーションデータについては揃っていると判定し(図16中のステップS107)、これら路車間通信データに係るアプリケーションデータ(路車間通信データが2つ)を次の無線フレームBで送信する。
一方、MACへの到達が遅れた残りの路路間通信データに係るアプリケーションデータ(無線フレームB先頭側においてMACのrxに位置する「1」と表されている1つのデータ)については、無線フレームBでは送信されないので破棄される(図23中のステップS307)。
これにより、上述したように、他の路側通信機2に割り当てられている路路用期間で送信されるのを防止できる。
[8.第3実施形態に係る通信処理の変形例について]
図25は、第3実施形態の変形例に係るMAC層が行う路路用の送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
本変形例の路路用の送信制御のフローチャートと、図23で示した路路用の送信制御のフローチャートとが異なる点は、図23のフローチャートに存在していたステップS307が、本実施形態のフローチャートにはない点である。
この場合、MSDUが保持されていると判断された後(図25中、ステップS303)、送信されなかったMSDUは、破棄されることなく保持される。さらにその後、保持されたMSDUは、同じカテゴリの新たなMSDUが与えられたとしても、破棄されることなく、そのMSDUの保持時間が所定時間を経過すれば破棄される(図25中、ステップS301)。
このように、本実施形態では、送信されなかった路路間通信データに係るMSDUは、保持時間が所定時間を経過しなければ破棄されることがない。
路車間通信データに係るアプリケーションデータは、データ内容の更新頻度が高かったり、緊急度が高く、送信頻度が高いといった性質を有するため、新しいアプリケーションデータが与えられると、その新しいアプリケーションデータを優先させるために保持時間が長く古いデータを破棄していく必要がある。
一方、路路間通信データに係るアプリケーションデータは、路車間通信データに係るアプリケーションデータほど送信頻度が高くないという性質を有している上に、路路間通信データに係るアプリケーションデータよりもそのデータ量が少ない場合が多い。
このため、本実施形態のように、MSDU(アプリケーションデータ)の保持時間が所定時間を経過しなければ破棄されないようにすることで、路路間通信データに係るアプリケーションデータが破棄される機会を、路車間通信データに係るアプリケーションデータよりも少なくしできるだけ破棄せずに送信するように設定することで、与えられたアプリケーションデータをより確実に送信することを優先させることができる。
図26は、本変形例に係る通信処理において遅延が生じた場合の一例を示す図である。
図26中、無線フレームAのAPLのtxに位置する、「1」と表されているアプリケーションデータ群(路車間通信データを2つ、路路間通信データを1つ含んでいる)に着目すると、APLは、これらアプリケーションデータ群を、次の無線フレームBで送信させるべくELに送信する。これらアプリケーションデータ群は、ELにおいてセキュリティ処理において遅延が発生したことにより、MAC層への到達が遅れている。
このため、MACにおいては、無線フレームAが終わるまでに一連のアプリケーションデータ群の全てのアプリケーションデータが揃わなかったが、路車間通信データのアプリケーションデータについては全て揃っている。
路車間通信データに係るアプリケーションデータ(路車間通信データが2つ)については、図24にて示した場合と同様、次の無線フレームBで送信する。
一方、MACへの到達が遅れた残りの路路間通信データに係るアプリケーションデータ(無線フレームB先頭側においてMACのrxに位置する「1」と表されている1つのデータ)については、破棄されることなく保持される。
MACは、保持された路路間通信データに係るアプリケーションデータについては、送信制御変数RTC(m)に含まれる送信インターバルRTC(m).Int、及び送信オフセットRTC(m).Offsetを参照することで、無線フレームCでの送信を行わない。
また、MACは、無線フレームCにおいて、路路間通信データのアプリケーションデータ(「2」と表されている1つのデータ)が新たに与えられるが、新たに与えられた路路間通信データに係るアプリケーションデータ(「2」と表されている1つのデータ)とともに、それまで保持していた路路間通信データに係るアプリケーションデータ(「1」と表されている1つのデータ)も保持し続ける。
その後、MACは、無線フレームDにおける路路用期間において、保持している2つの路路間通信データに係るアプリケーションデータを送信する。
このとき、MACは、保持時間が長く古いデータである、無線フレームBにおいて与えられたアプリケーションデータ(「1」と表されている1つのデータ)を先に送信し、その後、他方のアプリケーションデータを送信する。
なお、本変形例では、無線フレームBで与えられた路路間通信データに係るアプリケーションデータが、無線フレームDの路路用期間で送信されるため、図25中のステップS301において設定される、アプリケーションデータの保持時間に対して、データ破棄の判定を行うための所定時間を、少なくとも無線フレームCつ分の期間(300ms)に、設定する必要がある。
以上、本変形例では、路車間通信データに係るアプリケーションデータについては、重複する古いデータを破棄しつつ送信することで、比較的新しいデータを送信することを優先させ、路路間通信データに係るアプリケーションデータについては、与えられたアプリケーションデータをより確実に送信することを優先させることができる。
このように、データカテゴリの内容(路車間通信データ、及び路路間通信データ)に応じて、好適に破棄の判定の仕方を設定することができる。
[9.その他の変形例について]
図27は、変形例に係る各層において授受される各種情報の具体例を示す図であり、(a)は、無線フレームに配列された路車間通信期間に配置されるデータを模式的に示した図、(b)は、3つのアプリケーションデータ(5つのMSDU)に関して生成されるデータ関連情報、分割番号、SequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)、及びControlInformation(制御情報)を示す図、(c)は、(a)の送信を実行する路側通信機2の記憶部24が記憶するMIB24aの一例を示す図である。
本変形例では、拡張層ELが生成するSequenceNumber(シーケンスナンバ)の内容が、第1実施形態と相違している。
図27(b)に示すように、本変形例ではカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)と、送信期間毎のSequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)の両方が設定されている。
そもそも、送信期間毎のSequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)は、非特許文献1に規定されており、上記第1実施形態においては、元々規定されている情報を利用することによって、設定内容を大きく変更することなく、データカテゴリ毎にアプリケーションデータが揃ったか否かの判定を行うことができるものである。
これに対し、上記第2実施形態では、設定内容を異なる内容に置換することで、上記判定をより速やかに行えるように構成されている。
そこで、元々規定されている送信期間毎のSequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)をそのまま残し、新たに上記第2実施形態で示されるカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を拡張層ELに生成させることで、設定内容を置換せずに内容を付加することで、容易に上記第2実施形態の構成を得ることができる。
また、MAC層は、送信期間毎のSequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)と、カテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)とが与えられ、両情報を参照することができるので、カテゴリ毎に送信期間で送信すべきアプリケーションデータが揃ったことを容易に判定することができることに加え、送信期間毎のSequenceNumber(送信期間毎シーケンス番号情報)を参照することで、送信期間で送信すべきアプリケーションデータの中での遅延等の発生の有無も判定できる。この結果、より適切な送信処理を行うことができる。
図28は、他の変形例に係るMAC層が行う送信制御の手順の一例を示すフローチャートである。
本実施形態のフローチャートと、図20で示した第2実施形態でのフローチャートとが異なる点は、本実施形態ではMSDUが送信されるとその旨を示す送信完了通知をアプリケーション等の上位層に送信するステップS112が設けられている点である。
本変形例では、ステップS107において、カテゴリ毎シーケンス番号情報に含まれる各総数に示された個数のMSDU群が揃っていると判定されると、そのカテゴリのMSDU群を送信する(ステップS108、S109)。
MSDU群を送信すると、MAC層は、その送信した最後のMSDUのカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を、送信したアプリケーションデータを特定するための情報として送信完了通知に含めて、上位層に送信する(ステップS112)。
上記送信完了通知を受け付けた上位層は、最後のMSDUのカテゴリ毎のSequenceNumber(カテゴリ毎シーケンス番号情報)を参照することで、送信が完了したMSDUを把握することができる。この結果、上位層がMAC層によるアプリケーションデータの送信状況を把握することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。
例えば、上記各実施形態では、アプリケーションデータの送信カテゴリ(データカテゴリ)として、路車間通信データのアプリケーションデータと、路路間通信データのアプリケーションデータの2つのカテゴリを含む場合について例示したが、より多数のカテゴリを含んでいてもよい。
本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 交通信号機
2 路側通信機
3 車載通信機
4 中央装置
5 車両
6 路側センサ
7 有線通信回線
8 ルータ
20 アンテナ
21 無線通信部
22 有線通信部
23 制御部
24 記憶部
24a MIB
25 通信処理装置
SL1 路車間通信期間
SL2 車車間通信期間
A1〜A5 交差点
B1〜B5 交差点
C1〜C5 交差点
D1〜D5 交差点

Claims (12)

  1. データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを送信可能であるとともに、車両に搭載された移動局及び他の基地局と通信可能な路側に設置される基地局であって、
    前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1処理部と、
    前記基地局に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が記憶された記憶部と、
    前記第1処理部から出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる送信処理部と、を備え、
    前記データカテゴリは、前記アプリケーションデータが前記移動局向けの路車間通信データであることを示すカテゴリを含み、
    前記送信処理部は、前記データカテゴリ毎の送信すべき数だけ前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる
    基地局。
  2. 前記送信処理部は、前記第1処理部が出力する前記アプリケーションデータと、前記カテゴリ情報とを受け付ける第2処理部から与えられる情報であって、前記データカテゴリ毎の前記アプリケーションデータにおける前記送信すべき数を示す情報に基づいて、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定する
    請求項1に記載の基地局。
  3. 前記路車間通信データであることを示すカテゴリのアプリケーションデータを送信するための送信期間と、前記路車間通信データであることを示すカテゴリ以外のカテゴリのアプリケーションデータを送信するための送信期間とは、同一周期に割り当てられている
    請求項1又は請求項2に記載の基地局。
  4. 前記送信期間情報は、前記送信期間において送信可能なデータカテゴリを示す送信可能カテゴリ情報を含み、
    前記送信処理部は、前記記憶部に記憶された送信可能カテゴリ情報を参照し、前記第1処理部から出力された前記カテゴリ情報に基づいて、前記送信期間が前記アプリケーションデータを送信可能な送信期間であるか否かを判断する
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の基地局。
  5. 前記送信期間情報は、前記送信期間の周期毎の使用可否を判断するための情報を示す判断情報を更に含み、
    前記送信処理部は、前記カテゴリ情報に基づいて前記アプリケーションデータを送信可能な送信期間と判断した当該送信期間の使用可否を、前記判断情報に基づいてさらに判断する
    請求項4に記載の基地局。
  6. 前記送信処理部は、与えられた前記アプリケーションデータを破棄するか否かを、前記データカテゴリ毎に判定する請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の基地局。
  7. 前記送信処理部は、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが新たに与えられると、過去に与えられた前記アプリケーションデータを破棄する請求項6に記載の基地局。
  8. 前記送信処理部は、前記送信期間で送信すべき前記アプリケーションデータが与えられてから所定期間が経過すると、当該アプリケーションデータを破棄する請求項6に記載の基地局。
  9. 前記送信処理部は、前記アプリケーションデータを送信すると、送信したアプリケーションデータを特定するための情報を前記第1処理部に与える請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の基地局。
  10. データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを、車両に搭載された移動局及び他の基地局と通信可能な路側に設置される基地局に送信させる方法であって、
    前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1ステップと、
    前記第1ステップにて出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記基地局に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が示す送信期間において送信させる第2ステップと、を含み、
    前記データカテゴリは、前記アプリケーションデータが前記移動局向けの路車間通信データであることを示すカテゴリを含み、
    前記第2ステップは、前記データカテゴリ毎の送信すべき数だけ前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる
    方法。
  11. 請求項1に記載の基地局が備える、データカテゴリが異なる複数のアプリケーションデータを送信させるための処理を行う通信処理装置であって、
    前記アプリケーションデータと、前記アプリケーションデータに対応するデータカテゴリを示すカテゴリ情報と、を出力する第1処理部と、
    前記基地局に割り当てられた周期的な送信期間を示す送信期間情報が記憶された記憶部と、
    前記第1処理部から出力された前記アプリケーションデータが、送信すべき数だけ揃うと、前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる送信処理部と、を備え、
    前記データカテゴリは、前記アプリケーションデータが前記移動局向けの路車間通信データであることを示すカテゴリを含み、
    前記送信処理部は、前記データカテゴリ毎の送信すべき数だけ前記アプリケーションデータが揃っているか否かを判定し、一のデータカテゴリにおいて前記アプリケーションデータか揃っていると判定されると、揃っている前記アプリケーションデータを前記送信期間情報が示す送信期間において送信させる
    通信処理装置。
  12. コンピュータを、請求項11に記載の通信処理装置として機能させるためのコンピュータプログラム。
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