JP6421021B2 - 高濃度硫酸塩溶液の精製方法および精製装置 - Google Patents
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Description
まず、原水である高濃度硫酸塩溶液は、必要に応じて原水槽10に貯留される。バルブ48およびバルブ50を開状態とし、バルブ54,56,58,62を閉状態として、処理水を処理水槽14に送液する場合は、バルブ52を開状態とし、バルブ60を閉状態として、ポンプ40を起動して精製工程を開始する。処理水を再生水槽20に送液する場合は、バルブ60を開状態とし、バルブ52を閉状態として、ポンプ40を起動して精製工程を開始する。高濃度硫酸塩溶液は、原水槽10から原水供給配管24を通してイオン交換樹脂充填塔12に送液され、イオン交換樹脂充填塔12において、高濃度硫酸塩溶液に含まれる硫酸イオン濃度の10%以下の陰イオンが、硫酸形の陰イオン交換樹脂により除去されて精製される(精製工程)。高濃度硫酸塩溶液中の硫酸イオン以外の陰イオン濃度等に応じて処理量を決定すればよく、所定の量の処理が完了次第、開状態の全てのバルブを閉じて、ポンプ40を停止し、精製工程を終了する。
精製工程の実施後、バルブ56およびバルブ50を開状態として、洗浄水を処理水槽14に送液する場合は、バルブ52を開状態とし、バルブ60,62を閉状態として、ポンプ44を起動して脱塩水置換工程を開始する。洗浄水の硫酸イオン濃度が希薄(例えば、0.1N以下)、かつ硫酸イオン以外の陰イオンが含まれる分画液を回収しない場合はバルブ62を開状態とし、バルブ52,60を閉状態として、ポンプ44を起動して脱塩水置換工程を開始する。脱塩水は、脱塩水貯槽18から脱塩水供給配管32を通してイオン交換樹脂充填塔12に送液され、イオン交換樹脂充填塔12内が脱塩水により置換される(脱塩水置換工程)。所定の量の処理が完了次第、開状態の全てのバルブを閉じて、ポンプ44を停止し、脱塩水置換工程を終了する。なお、脱塩水置換工程は、原水中の硫酸イオンと硫酸イオン以外の陰イオンの濃度(例えば、0.1N以下)によっては実施せずに次の再生工程を行ってもよい。
脱塩水置換工程または精製工程の実施後、バルブ50およびバルブ62を開状態として、再生剤として硫酸を使用する場合には、バルブ54を開状態として、ポンプ42を起動して再生工程を開始する。なお、再生とは、イオン交換樹脂を精製工程で使用可能な状態にすることをいう。再生剤として再生水槽20に貯留した再生水を使用する場合には、バルブ58を開状態として、ポンプ46を起動して再生工程を開始する。再生剤として両者を併用する場合には、バルブ54およびバルブ58を開状態として、ポンプ42およびポンプ46を起動して再生工程を開始する。再生剤は、硫酸貯槽16から硫酸供給配管30を通して、または再生水槽20から再生水供給配管34を通してイオン交換樹脂充填塔12に送液され、イオン交換樹脂充填塔12内のイオン交換樹脂が再生される(再生工程)。イオン交換樹脂充填塔12の負荷量や充填する樹脂量等に応じて再生剤量を決定すればよく、所定の量の処理が完了次第、開状態の全てのバルブを閉じて、ポンプ42またはポンプ46を停止し、再生工程を終了する。
再生工程の実施後、バルブ56、バルブ50およびバルブ62を開状態として、ポンプ44を起動して押出工程を開始する。脱塩水は、脱塩水貯槽18から脱塩水供給配管32を通してイオン交換樹脂充填塔12に送液され、イオン交換樹脂充填塔12内の再生剤が脱塩水により押し出され、再生排水配管38を通して排出される(押出工程)。所定の量の処理が完了次第、開状態の全てのバルブを閉じて、ポンプ44を停止し、押出工程を終了する。
押出工程の実施後、バルブ56、バルブ50およびバルブ62を開状態として、ポンプ44を起動して洗浄工程を開始する。脱塩水は、脱塩水貯槽18から脱塩水供給配管32を通してイオン交換樹脂充填塔12に送液され、イオン交換樹脂充填塔12内が脱塩水により洗浄され、再生排水配管38を通して排出される(洗浄工程)。所定の量の処理が完了次第、開状態の全てのバルブを閉じて、ポンプ44を停止し、洗浄工程を終了する。なお、洗浄工程は、処理水のみを再生水として使用した場合または処理水を希釈水で希釈して再生水として使用した場合には実施しなくてもよい。
図1に示したものと同様の精製装置を試験装置として製作し、精製工程、脱塩水置換工程、再生工程、押出工程、洗浄工程の各工程を進行させた。採用した試験条件は以下の通りである。
(1)陰イオン交換樹脂
陰イオン交換樹脂として、強塩基性陰イオン交換樹脂である商品名「AMBERJET 4400 Cl」(ダウ・ケミカル社製、総交換容量1.4eq/L−R(樹脂))を、硫酸ナトリウム水溶液によりイオン形を硫酸形(SO4 2−)に変換したものを用いた。硫酸形の強塩基性陰イオン交換樹脂を体積で400mL使用し、この強塩基性陰イオン交換樹脂を樹脂性カラムに充填した。樹脂性カラムは円筒形上のものであり、その内直径は25.3mm、長さは1000mmであった。
(2)原水液質
原水として用いた高濃度硫酸塩溶液の液質は、硫酸イオン濃度が2.6N(2.6eq/L)、塩化物イオン濃度が42.3meq/L(硫酸イオン濃度の1.63%)、炭酸水素イオン濃度が炭素換算で35.4meq/L(硫酸イオン濃度の1.36%)、pHが8.3であった。
(3)通水SV(流量)
精製工程での流量は、3L/L−R/hr(1.2L/hr)とした。
(4)精製工程
精製工程は、通液量を1600mLと設定して試験を行った。
(5)脱塩水置換工程
脱塩水置換工程は、通水量を600mLと設定して純水を用いて実験を行った。
(6)再生工程
再生工程では、再生剤として、1N硫酸ナトリウム(Na2SO4)を使用した。再生レベルを2eq/L−R(樹脂)とし、再生剤の流量を4L/L−R/hrとした。
(7)押出工程(洗浄工程)
脱塩水として純水を用い、純水による押出の流量を4L/L−R/hrとし、押出時間を15分とした。
(i)イオン交換樹脂に吸着したCl−量+HCO3 −量((初期Cl−濃度+HCO3 −量)×通液量−(処理水側に漏出したCl−濃度+HCO3 −量)×処理水量))を算出する。
(ii)再生剤を添加したときの処理水側のCl−量+HCO3 −量(言い換えれば再生された量)を算出する。
(iii)再生%を算出する。
再生%=[(ii)で算出した処理水側のCl−量+HCO3 −量]/[(i)で算出したイオン交換樹脂に吸着したCl−量+HCO3 −量]
これにより、イオン交換樹脂の交換容量(イオンを交換する部分の量)の再生割合(再生%)が算出される。
再生剤の濃度を2N硫酸にした以外は実施例1と同様にして、高濃度硫酸塩溶液から一価の陰イオンの除去を実施した。結果を同様に表1に示した。
再生剤の濃度を0.1N硫酸にした以外は実施例1と同様にして、高濃度硫酸塩溶液から一価の陰イオンの除去を実施した。結果を同様に表1に示した。
再生剤の濃度を3N硫酸にした以外は実施例1と同様にして、高濃度硫酸塩溶液から一価の陰イオンの除去を実施した。結果を同様に表1に示した。
表2に示す液質の高濃度硫酸塩溶液を原水として用い、実施例1と同様にして処理を行った。結果を表2に示す。
Claims (8)
- 0.8N以上の硫酸塩を含む高濃度硫酸塩溶液に含まれる、硫酸イオン濃度の10%以下の陰イオンを、硫酸形の陰イオン交換樹脂により除去して精製する精製工程を含み、
前記陰イオンが硫酸イオン以外の2つ以上の一価の陰イオンを含み、
前記精製工程において前記2つ以上の一価の陰イオンを一括して除去することを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製方法。 - 請求項1に記載の高濃度硫酸塩溶液の精製方法であって、
前記精製工程の前段に、硫酸塩溶液の濃縮処理を行って前記0.8N以上の高濃度硫酸塩溶液を得る濃縮工程を含むことを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製方法。 - 請求項1または2に記載の高濃度硫酸塩溶液の精製方法であって、
0.01〜2Nの硫酸および硫酸塩のうち少なくとも1つを再生剤として用いて0.5〜3.5eq/L−Rの再生レベルに前記精製工程で用いた陰イオン交換樹脂の再生を行う再生工程
をさらに含むことを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製方法。 - 請求項3に記載の高濃度硫酸塩溶液の精製方法であって、
前記精製工程により得られた処理水の少なくとも一部をそのまま使用または希釈して、前記再生工程における再生剤として用いることを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製方法。 - 0.8N以上の硫酸塩を含む高濃度硫酸塩溶液に含まれる、硫酸イオン濃度の10%以下の陰イオンを、硫酸形の陰イオン交換樹脂により除去して精製する精製手段を備え、
前記陰イオンが硫酸イオン以外の2つ以上の一価の陰イオンを含み、
前記精製手段により前記2つ以上の一価の陰イオンを一括して除去することを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製装置。 - 請求項5に記載の高濃度硫酸塩溶液の精製装置であって、
前記精製手段の前段に、硫酸塩溶液の濃縮処理を行って前記0.8N以上の高濃度硫酸塩溶液を得る濃縮手段を備えることを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製装置。 - 請求項5または6に記載の高濃度硫酸塩溶液の精製装置であって、
0.01〜2Nの硫酸および硫酸塩のうち少なくとも1つを再生剤として用いて0.5〜3.5eq/L−Rの再生レベルに前記精製手段で用いた陰イオン交換樹脂の再生を行う再生手段
をさらに備えることを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製装置。 - 請求項7に記載の高濃度硫酸塩溶液の精製装置であって、
前記精製手段により得られた処理水の少なくとも一部をそのまま使用または希釈して、前記再生手段における再生剤として用いることを特徴とする高濃度硫酸塩溶液の精製装置。
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