JP6421017B2 - トンネル掘削機 - Google Patents

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Description

本発明は、薬液注入装置による前方地山の地盤改良可能なトンネル掘削機に関する。
トンネル掘削機は、円筒形状を成す掘削機本体(スキンプレート)の前方部に円盤形状を成すカッタヘッドがカッタ駆動装置により駆動回転可能に支持されると共に、掘削機本体の後方部に当該掘削機本体を前進させる複数の推進ジャッキと既設トンネルの内壁面(地山の周壁)にセグメントを組み付けるエレクタ装置とが装着されて成る。
トンネルを形成する際に軟弱地盤が確認された場合には、一般に、地上から薬液(固結材)を注入することによって、当該箇所の地盤改良がなされる。しかし、形成するトンネルの深度が深い場合や地上に構築物がある場合などには、地上からの薬液注入を行うことができないため、当該軟弱地盤が確認された箇所の手前まで掘進させたトンネル掘削機の内部から、前方の地山に薬液を注入することが要求される。
特開平11−107682号公報
このようにトンネル掘削機の内部から前方の地山全域に薬液注入装置を打ち込むためには、薬液注入装置を挿通させる挿通穴をバルクヘッドに多数形成しなければならないので、バルクヘッドの強度が極度に低下する虞がある。
このようなバルクヘッドの強度低下を回避し、トンネル掘削機の内部から前方の地山全域に薬液注入装置を打ち込むことができるトンネル掘削機としては、例えば、特許文献1に記載のものがある。特許文献1においては、センタシャフト(中央支持)タイプのシールド掘削機において、カッタフレームを支持するセンタシャフトを軸部と円筒部とフランジ部とによって構成し、このフランジ部に設けた薬液注入用の孔から薬液注入装置によるカッタフレーム前面の地山への薬液注入が行うことができるようにしている。
しかし、特許文献1に記載された技術は、センターシャフトタイプのトンネル掘削機に限られたものであり、中央支持タイプを適用することのできない大口径のトンネル掘削機には、採用することができないものである。
また、特許文献1に記載のシールド掘削機においては、バルクヘッドに沿うような形状のフランジ部がカッタフレームと共に回転駆動するため、チャンバ内に取り込まれた掘削土砂が撹拌され難い状態にある。よって、チャンバ内に取り込まれた掘削土砂が、フランジ部に固着するなどして、掘削土砂の排出性が低下する虞がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、薬液注入装置による前方地山への薬液注入が可能なトンネル掘削機において、カッタヘッドの支持タイプに因らず、バルクヘッドの強度の低下を抑えて前方地山への薬液注入を容易にすることができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決する第一の発明に係るトンネル掘削機は、略円筒形状の掘削機本体と、前記掘削機本体の前方部に装着されるカッタヘッドと、前記掘削機本体における前記カッタヘッドの後方側に設けられるバルクヘッドと、前記バルクヘッドに形成される略円環形状のリング穴と、前記リング穴に回転自在に設けられるバルクヘッドリングと、前記バルクヘッドリングを前記カッタヘッドと独立して回転させる回転手段と、前記バルクヘッドリングに形成され、前記カッタヘッドと前記バルクヘッドとの間に画成されるチャンバに連通し、各種機材を含む所定の装置を挿通可能な連通穴とを備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第二の発明に係るトンネル掘削機は、第一の発明に係るトンネル掘削機において、前記連通穴に着脱可能に設けられる蓋部材を備えたことを特徴とする。
上記課題を解決する第三の発明に係るトンネル掘削機は、第一または第二の発明に係るトンネル掘削機において、前記連通穴は、径方向に長い形状であり、前記所定の装置は、径方向に対する角度を変えて前記連通穴に挿通可能なものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第四の発明に係るトンネル掘削機は、第一から第三のいずれか一つの発明に係るトンネル掘削機において、前記回転手段が、一方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記伸縮部材の伸縮動作によって前記バルクヘッドリングを回転させるものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第五の発明に係るトンネル掘削機は、第四の発明に係るトンネル掘削機において、前記回転手段が、前記伸縮部材の伸長動作によって前記バルクヘッドリングを一方向に回転させ、前記伸縮部材の収縮動作によって前記バルクヘッドリングを逆方向に回転させるものであることを特徴とする。
上記課題を解決する第六の発明に係るトンネル掘削機は、第四または第五の発明に係るトンネル掘削機において、前記伸縮部材は、前記バルクヘッドの後方に揺動可能に取り付けられるものであり、前記バルクヘッドリングは、後方へ突出して前記伸縮部材と着脱可能に連結される旋回棒を有することを特徴とする。
上記課題を解決する第七の発明に係るトンネル掘削機は、第一から第六のいずれか一つの発明に係るトンネル掘削機において、前記所定の装置として、前記カッタヘッドの前方側に薬液を注入するための薬液注入装置を備えたことを特徴とする。
第一の発明に係るトンネル掘削機によれば、バルクヘッドのリング穴に回転自在に設けられたバルクヘッドリングに連通穴を形成しているので、各種機材を含む所定の装置(例えば、薬液注入装置)を当該連通穴に挿通させることにより、カッタヘッドの支持タイプに因らず、バルクヘッドの強度の低下を抑えて前方地山への薬液注入を容易に行うことができる。また、カッタヘッドと独立してバルクヘッドリングを回転させることができるので、チャンバ内に取り込まれた掘削土砂が撹拌され易く、掘削土砂の流通性および排出性が低下することはない。
第二の発明に係るトンネル掘削機によれば、蓋部材を連通穴に装着した(取り付けた)場合には、チャンバ内の土砂の浸入を防止することができ、蓋部材を連通穴から離脱した(取り外した)場合には、チャンバと連通して各種機材を含む所定の装置(例えば、薬液注入装置)を挿通させることができる。
第三の発明に係るトンネル掘削機によれば、連通穴が径方向に長い長丸形状であり、各種機材を含む所定の装置(例えば、薬液注入装置)を、角度を変えて連通穴に挿通させることができるので、チャンバおよびトンネル掘削機の前方地山における広範囲(径方向の複数箇所)に向けて当該装置を挿通させることができる。なお、バルクヘッドリングを回転させて連通穴の周方向位置を変えると共に、バルクヘッドリング(連通穴)に対する各種機材を含む所定の装置(例えば、薬液注入装置)の挿通角度を変えることによって、チャンバおよびトンネル掘削機の前方の地山全域に向けて当該装置を挿通させることができる。
第四の発明に係るトンネル掘削機によれば、油圧ジャッキ等の簡易な部材および構造でバルクヘッドリングを回転させることができる。
第五の発明に係るトンネル掘削機によれば、バルクヘッドリングの回転方向を変えることができるので、前方地山への薬液注入を容易かつ早期に行うことができる。
第六の発明に係るトンネル掘削機によれば、伸縮部材の伸縮動作によって直接的にバルクヘッドリングを旋回させることができ、回転手段の構成を簡易なものとすることができる。
第七の発明に係るトンネル掘削機によれば、薬液注入装置を連通穴に挿通させ、前方地山への薬液注入、すなわち、地盤改良を行うことができる。
実施例1に係るトンネル掘削機の構造を示す概略断面図である。 実施例1に係るトンネル掘削機におけるバルクヘッドリングを示す説明図(図1におけるII−II矢視図)である。 実施例1に係るトンネル掘削機におけるリング旋回ジャッキの先端部を示す説明図である。
以下に、本発明に係るトンネル掘削機の実施例について、添付図面を参照して詳細に説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各種変更が可能であることは言うまでもない。
本発明の実施例1に係るトンネル掘削機の構造について、図1から図3を参照して説明する。
図1に示すように、トンネル掘削機1は、掘削機本体としての円筒形状を成すスキンプレート10と、スキンプレート10の前方部(図1における左方側)に回転自在に装着される円盤形状のカッタヘッド11と、スキンプレート10の後方部(図1における右方側)に設けられるエレクタ装置12および推進ジャッキ(推進手段)13とから構成されている。
カッタヘッド11は、その後方に配置されるカッタ旋回モータ(カッタ駆動手段)14と図示しないリングギヤ等のギヤ機構を介して連結されている。カッタ旋回モータ14を駆動することにより、図示しないギヤ機構を介してカッタヘッド11を回転駆動し、前方の地山を掘削することができるようになっている。
また、スキンプレート10には、カッタヘッド11の後方に位置してバルクヘッド15が固定されており、カッタヘッド11とバルクヘッド15との間にチャンバ16が形成(画成)されている。なお、カッタヘッド11、カッタ旋回モータ14および図示しないギヤ機構は、バルクヘッド15を介してスキンプレート10に支持されている。
バルクヘッド15には、略円環形状のリング係合穴(リング穴)51が形成されており、このリング係合穴51には、バルクヘッドリング17が支持されている。また、バルクヘッドリング17には、トンネル掘削機1内部(図1においては、バルクヘッドリング17よりも右方側)とチャンバ16とを連通可能な挿通穴(連通穴)71が形成されており、この挿通穴71には、図示しない蓋部材が着脱可能に設けられており、当該蓋部材を挿通穴71に装着した(取り付けた)場合には、チャンバ16内の土砂の浸入を防止することができ、当該蓋部材を挿通穴71から離脱した(取り外した)場合には、チャンバ16と連通して薬液注入装置18を挿通させることができるようになっている。
このように薬液注入装置18を挿通穴71に挿通させることにより、薬液注入装置18をトンネル掘削機1の前方地山に打ち込んで薬液を注入する、すなわち、トンネル掘削機1の前方地山に地盤改良を施すことができる。
図2に示すように、挿通穴71は、径方向に長い長丸形状であり、角度を変えて薬液注入装置18を打ち込み易いようになっている。このように挿通穴71に対して薬液注入装置18の打ち込み角度を変えることによって、トンネル掘削機1の前方地山における広範囲(径方向の複数箇所)に薬液を注入することができる。
また、図2に示すように、挿通穴71を複数(本実施例においては、四つ)設けることにより、薬液注入装置18を複数(例えば、四つ)用いて、一度に複数方向(例えば、四方向)の範囲に薬液を注入することができる。
もちろん、本発明における挿通穴の形状および数量は、本実施例のように径方向に長い長丸形状および四つに限定されず、当該挿通穴に薬液注入装置を挿通させて前方地山への薬液注入を行うことができるものであれば良い。例えば、挿通穴を円形状、多角形状、薬液注入装置に合わせた形状等に形成しても良く、また、挿通穴をバルクヘッドリングに一つまたは複数形成しても良い。
また、本発明における挿通穴の位置は、本実施例のように複数の挿通穴71を同一円周上に配置するものに限定されず、例えば、複数の挿通穴を径方向に位置をずらして配置する、すなわち、前方地山における外周側に薬液を注入するための外周側挿通穴と、内周側に薬液を注入するための内周側挿通穴とを設けるようにしても良い。
また、図1および図2に示すように、バルクヘッドリング17は、バルクヘッド15のリング係合穴51における外周部51aおよび内周部51bと図示しない軸受およびシール部材を介して接触しており、カッタヘッド11と同軸上で回転するようになっている。つまり、バルクヘッドリング17は、チャンバ16に臨んでカッタヘッド11と同軸上で回転可能にバルクヘッド15に支持されている。
バルクヘッド15には、後方へ突出するジャッキ支持部52が設けられており、このジャッキ支持部52には、バルクヘッドリング17を回転する回転手段であるリング旋回ジャッキ(伸縮部材)19がトンネル軸方向と直交する方向を向いて、トンネル軸方向に直交する面内で搖動可能に取り付けられている。
また、図3に示すように、リング旋回ジャッキ19におけるロッド91の先端には、半円環形状の支持本体部92と、当該支持本体部92の一端に設けられるヒンジ93と、当該ヒンジ93を介して支持本体部92と連結される半円環形状の支持開閉部94とが設けられている。よって、リング旋回ジャッキ19は、支持本体部92に対して支持開閉部94を開閉することができるようになっている。
また、図1および図2に示すように、バルクヘッドリング17には、後方へ突出する旋回棒72が周方向に所定間隔離間して複数(本実施例においては、二十一本)設けられており、この旋回棒72には、リング旋回ジャッキ19の先端部が着脱可能に連結されるようになっている。つまり、リング旋回ジャッキ19を伸縮させることによって、先端部を所定の位置(旋回棒72の近傍)に位置させ、更に、本体部92に対して支持開閉部94が開閉することによって、旋回棒72を着脱可能に連結(支持)するようになっている。
よって、支持開閉部94を閉じてリング旋回ジャッキ19と旋回棒72とが連結した状態においては、リング旋回ジャッキ19を伸縮させることによって、当該リング旋回ジャッキ19に連結された旋回棒72を周方向に移動、すなわち、バルクヘッドリング17を回転させることができる。図2においては、リング旋回ジャッキ19を伸長させることによってバルクヘッドリング17を左回転(正回転)させ、リング旋回ジャッキ19を収縮させることによってバルクヘッドリング19を右回転(逆回転)させるようになっている。
なお、本実施例においては、旋回棒72は略円柱形状を成しており、リング旋回ジャッキ19の支持本体部92の内側部92aおよび支持開閉部94の内側部94bは、旋回棒72の形状に対応した円形状を成している(図3参照)。
図2に示すように、リング旋回ジャッキ19は、周方向に複数本(本実施例においては、六本)設けられており、そのうちの一部(本実施例においては、三本)のリング旋回ジャッキ19a、または、その他(本実施例においては、三本)のリング旋回ジャッキ19bを伸縮させることによって、バルクヘッドリング17を回転させることができる。
つまり、三本のリング旋回ジャッキ19aを旋回棒72と連結して伸長させることによって、バルクヘッドリング17を所定角度だけ回転(図2においては左回転)させた後、残りの三本のリング旋回ジャッキ19bを旋回棒72と連結して伸長させると共に、前述の三本のリング旋回ジャッキ19aを旋回棒72と離脱して収縮させることにより、バルクヘッドリング17を更に所定角度だけ回転(図2においては左回転)させることができる。
このように、三本のリング旋回ジャッキ19aおよび他の三本のリング旋回ジャッキ19bの旋回棒72への着脱動作および伸縮動作をそれぞれ交互に繰り返すことにより、バルクヘッドリング17を任意の角度(例えば、360°)回転させることができる。
そして、バルクヘッドリング17を回転させて挿通穴71の周方向位置を変えると共に、バルクヘッドリング17(挿通穴71)に対して薬液注入装置18の打ち込み角度を変えることによって、トンネル掘削機1の前方の地山全域に薬液注入装置18を打ち込んで薬液を注入することができる。つまり、トンネル掘削機1の前方の地山全域に地盤改良を施すことができる。
本発明におけるバルクヘッドリングは、本実施例のようにリング旋回ジャッキ19の伸縮動作によって回転動作するものに限定されず、モータまたは他の駆動源によって回転動作するものであっても良い。
また、バルクヘッドリング17に形成した挿通穴71を、薬液注入装置18を挿通させる以外に、図示しないカッタビットの交換等その他メンテナンスの際に作業者または各種機材を挿通させることに利用しても良い。
図1に示すように、チャンバ16には、送泥管20と排泥管21とが連通接続されている。送泥管20は、その一端がチャンバ16の上部に開口し、他端が機外に位置するように延設されている。排泥管21は、その一端がチャンバ16の下部に開口し、他端が機外に位置するように延設されている。つまり、送泥管20よって、チャンバ16内に泥水が供給され、排泥管21よって、チャンバ16内の掘削土砂が供給された泥水と共に排出されるようになっている。
また、カッタヘッド11には、後方に突出する複数の旋回式撹拌棒22が設けられており、バルクヘッド15には、前方に突出する複数の固定式撹拌棒23が設けられている。つまり、旋回式撹拌棒22および固定式撹拌棒23は、チャンバ16内に突出するように設けられており、チャンバ16内に取り込まれた掘削土砂は、カッタヘッド11の回転駆動によって旋回される旋回式撹拌棒22とバルクヘッド15に固定された固定式撹拌棒23とによって、送泥管20から供給された泥水と共に撹拌されるようになっている。よって、掘削土砂の流通性は良好であり、排泥管21からの掘削土砂の排出も容易になされるようになっている。
エレクタ装置12は、スキンプレート10の内側に設置され、グリッパ24によって保持したセグメントSを、旋回モータ25およびリングギヤ26によって周方向に移動すると共に図示しない昇降ジャッキ等によって径方向に移動し、カッタヘッド11によって掘削されたトンネル100の内周面に構築する(組み立てる)ことができるようになっている。
推進ジャッキ(推進手段)13は、スキンプレート10の内側に設置され、覆工部材としてトンネル100の内周面に構築された(組み立てられた)既設のセグメントSに対して伸長することにより、スキンプレート10すなわちトンネル掘削機1を掘進させるための反力を得ることができるようになっている。このように、セグメントSからの反力を得てトンネル掘削機1を掘進させることにより、前方の地山を掘削してトンネル100を形成していく。なお、推進ジャッキ12は、スキンプレート10の円周方向に所定間隔離間して多数配設されている。
本発明の実施例1に係るトンネル掘削機の動作について、図1および図2を参照して説明する。
トンネル掘削機1は、カッタ旋回モータ14を駆動することによって図示しないギヤ機構を介してカッタヘッド11を回転すると共に、複数のシールドジャッキ13を伸長して既設セグメントSから押し付け反力を得ることによって掘削機本体10を前進させ、前方の地山を掘削する(図1参照)。
掘削された土砂は図示しない土砂取込開口からチャンバ16内に取り込まれ、送泥管20から供給された泥水と攪拌されて排泥管21によって外部に排出される。次に、シールドジャッキ13の何れか一つを縮み方向に作動して既設セグメントSとの間に空所を形成し、エレクタ装置12によってこの空所に新しいセグメントSを構築する。この作業の繰り返しによって所定長さのトンネルを掘削形成していく。
そして、トンネル掘削機1の前方に軟弱地盤が確認された際には、薬液注入装置18を準備して、トンネル掘削機1内部からの地盤改良を行う。バルクヘッドリング17の挿通穴71に装着された図示しない蓋部材を取り外した後、薬液注入装置18を挿通穴71に挿通して、前方地山に薬液(固結材)を注入する。このとき、本実施例においては、バルクヘッドリング17に四つの挿通穴71を形成しているので、四つの薬液注入装置18を用いて、一度に四方向に薬液を注入することができる(図3参照)。
薬液注入装置18をトンネル掘削機1内部(図1においては、バルクヘッドリング17よりも右方側)に引き戻し、バルクヘッドリング17を回転させる。つまり、複数(本実施例においては六本)のリング旋回ジャッキ19のうちの一部(本実施例においては、三本)のリング旋回ジャッキ19aの先端に旋回棒72を連結させ、当該リング旋回ジャッキ19aを伸長させることにより、バルクヘッドリング17を所定角度回転させる。このとき、他(本実施例においては、三本)のリング旋回ジャッキ19bは、旋回棒72とは離脱させた状態である(図3参照)。
そして、前述と同様に、所定角度回転されたバルクヘッドリング17の挿通穴71に薬液注入装置18を挿通して、前方地山における前回と異なる箇所(薬液を注入していない箇所)に薬液を注入する(図1参照)。このとき、前述と同様に、本実施例においては、バルクヘッドリング17に四つの挿通穴71を形成しているので、四つの薬液注入装置18を用いて、一度に四方向に薬液を注入することができる(図3参照)。
続いて、薬液注入装置18をトンネル掘削機1内部に引き戻し、バルクヘッドリング17を回転させる(図1参照)。つまり、他のリング旋回ジャッキ19bの先端に旋回棒72を連結させて当該リング旋回ジャッキ19bを伸長させると共に、既に伸長させた状態のリング旋回ジャッキ19aの先端を旋回棒72から離脱させて当該リング旋回ジャッキ19aを収縮することにより、バルクヘッドリング17を所定角度回転させる(図3参照)。
このように、複数のリング旋回ジャッキ19のうちの一部のリング旋回ジャッキ19aと他のリング旋回ジャッキ19bとを交互に伸縮動作させることによって、バルクヘッドリング17を所定角度ずつ回転させ、前方地山における所定の範囲に薬液を注入することができる。そして、最終的に、バルクヘッドリング17を一回転させ、薬液注入装置18によって前方地山における全域に薬液を注入することができる。
薬液注入装置18によって前方地山における全域に薬液を注入し、地盤改良が完了すると、バルクヘッドリング17の挿通穴71に図示しない蓋部材を取り付け、再びトンネル掘削機1を掘進させてトンネル100を形成することができる。
本実施例に係るトンネル掘削機1によれば、簡易な構造でトンネル掘削機1の前方地山への薬液注入を容易に行うことができるので、地上からの地盤改良が困難な軟弱地盤にトンネルを形成する際においても、トンネル施工期間を短縮することができる。
1 トンネル掘削機
10 スキンプレート(掘削機本体)
11 カッタヘッド
12 エレクタ装置
13 推進ジャッキ(推進手段)
14 カッタ旋回モータ(カッタ駆動手段)
15 バルクヘッド
16 チャンバ
17 バルクヘッドリング
18 薬液注入装置
19(19a,19b) リング旋回ジャッキ(回転手段、伸縮部材)
20 送泥管
21 排泥管
22 旋回式撹拌棒
23 固定式撹拌棒
24 グリッパ
25 旋回モータ
26 リングギヤ
51 リング係合穴(リング穴)
51a リング係合穴の外周部
51b リング係合穴の内周部
52 ジャッキ支持部
71 挿通穴(連通穴)
72 旋回棒
91 ロッド
92 支持本体部
92a 支持本体部の内側部
93 ヒンジ
94 支持開閉部
94a 支持開閉部の内側部
100 トンネル
S セグメント

Claims (7)

  1. 略円筒形状の掘削機本体と、
    前記掘削機本体の前方部に装着されるカッタヘッドと、
    前記掘削機本体における前記カッタヘッドの後方側に設けられるバルクヘッドと、
    前記バルクヘッドに形成される略円環形状のリング穴と、
    前記リング穴に回転自在に設けられるバルクヘッドリングと、
    前記バルクヘッドリングを前記カッタヘッドと独立して回転させる回転手段と、
    前記バルクヘッドリングに形成され、前記カッタヘッドと前記バルクヘッドとの間に画成されるチャンバに連通し、各種機材を含む所定の装置を挿通可能な連通穴と
    を備えたことを特徴とするトンネル掘削機。
  2. 前記連通穴に着脱可能に設けられる蓋部材を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機。
  3. 前記連通穴は、径方向に長い形状であり、
    前記所定の装置は、径方向に対する角度を変えて前記連通穴に挿通可能なものである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトンネル掘削機。
  4. 前記回転手段が、一方向に伸縮可能な伸縮部材を備え、前記伸縮部材の伸縮動作によって前記バルクヘッドリングを回転させるものである
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
  5. 前記回転手段が、前記伸縮部材の伸長動作によって前記バルクヘッドリングを一方向に回転させ、前記伸縮部材の収縮動作によって前記バルクヘッドリングを逆方向に回転させるものである
    ことを特徴とする請求項4に記載のトンネル掘削機。
  6. 前記伸縮部材は、前記バルクヘッドの後方に揺動可能に取り付けられるものであり、
    前記バルクヘッドリングは、後方へ突出して前記伸縮部材と着脱可能に連結される旋回棒を有する
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載のトンネル掘削機。
  7. 前記所定の装置として、前記カッタヘッドの前方側に薬液を注入するための薬液注入装置を備えた
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のトンネル掘削機。
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