JP6420885B1 - 電磁振動成分の除去方法、回転機械診断方法、及び回転機械診断装置 - Google Patents

電磁振動成分の除去方法、回転機械診断方法、及び回転機械診断装置 Download PDF

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Abstract

【課題】インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーの信号から、インバーター電源に起因する電磁振動の周波数成分を高精度で除去する。【解決手段】振動センサーによって取得された振動時間波形をフーリエ変換して、周波数スペクトルを計算する。インバーター電源のキャリア周波数の整数倍の周辺の最大ピークの周波数を基準周波数とする。基準周波数周辺の周波数スペクトルの自己相関関数を計算する。基準周波数周辺の自己相関関数のピークの間隔を求める。基準周波数周辺に存在する等間隔ピークであるピーク間隔毎に存在するピークを、対象ピークとして抽出する。周波数スペクトルにおいて対象ピークの周波数成分のレベルを低減させる。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁振動成分の除去方法、回転機械診断方法、及び回転機械診断装置に関する。
工場などでの設備停止を防ぐため、回転機械の振動を測定して異常を監視する設備診断が古くから行われてきた(例えば、非特許文献1参照)。
近年、インバーターで駆動するモーターが多く使用されるようになってきている。インバーター方式駆動のモーターは、設定値(インバーター電源の変調信号周波数)を変更するだけで、簡単に回転数を変えて運転することができるという利点がある。しかし、インバーターで駆動するモーターは、正常運転時にもキャリア周波数に起因する電磁振動が発生し、これが振動診断においてノイズとなって、振動の異常監視の妨げになる。そこで、回転機械の振動監視装置において、測定された振動センサーの信号から、インバーターに起因する電磁振動の周波数成分を除去し、振動診断するという手法が考案されている。
特許文献1には、以下の処理を含む電磁振動成分の除去方法が開示されている。
・インバーター電源により決定されるキャリア周波数の整数倍となる周波数を基準とした所定の周波数範囲における複数のピーク値を検出する。
・キャリア周波数の整数倍に最も近いピーク値を基準ピーク値とし、この基準ピーク値と各ピーク値の周波数間隔を全て求める。
・周波数間隔から基準周波数間隔を決定し、周波数間隔が基準周波数間隔の整数倍であるピーク値を除去対象ピーク値として抽出する。
特許文献1の手法は、上に凸である点をピークと定義してピークをまず見つけ、そのピーク位置からピーク間隔を求めるというもので、理想的なスペクトル波形には有効であるものの、実際のデータは、振動センサーの信号を一定時間のサンプリングレートでA/D変換したものでありスペクトルもまた離散的データであることから、FFTリーケージ(漏れ)などの問題により各ピーク位置に誤差があらわれ、それが積算され誤差が大きくなる恐れがある。また、特許文献1の方法は、単なるノイズや、インバーター電磁振動に起因しないピークも、除去対象ピークとして検出してしまう恐れもある。
特許文献2は、インバーターに起因する電磁振動の周波数成分を特定する手法を開示している。しかし、この手法では、インバーター電源のキャリア周波数と変調周波数から、インバーターに起因する電磁振動の周波数を計算し、除去対象ピークとしているため、変調周波数すなわちモーターの回転数が不明であれば除去対象ピークを特定できない。
特許第5565120号 特開2016−116251号
井上紀明著,「現場の疑問に答える実践振動法による設備診断」,日本プラントメンテナンス協会,1998年9月
本発明は、インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーの信号から、インバーター電源に起因する電磁振動の周波数成分を高精度で除去することを課題とする。また、本発明は、かかる電磁振動成分の除去に基づいて高精度で回転機械診断を行うことを課題とする。
本発明の第1の態様は、インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーによって前記回転機械の振動時間波形を取得し、振動時間波形をフーリエ変換して、周波数スペクトルを計算し、前記周波数スペクトルにおける前記インバーター電源のキャリア周波数の整数倍の周辺の最大ピークの周波数を基準周波数とし、前記基準周波数周辺の前記周波数スペクトルの自己相関関数を計算し、前記基準周波数周辺の前記自己相関関数のピークの間隔を求めることにより、前記基準周波数周辺に存在する等間隔ピークであるピーク間隔を求め、前記基準周波数前後で前記ピーク間隔毎に存在するピークを対象ピークとして抽出し、前記周波数スペクトルにおいて前記対象ピークの周波数成分のレベルを低減させる、電磁振動成分の除去方法を提供する。前記対象ピークの周波数成分のレベルの低減は、例えば、前記対象ピークをピークの裾のレベルまで低減させるものである。
本発明の第2の態様は、前記電磁振動成分の除去方法によって電磁振動成分を除去した前記周波数スペクトルを逆フーリエ変換して振動時間波形を計算し、前記逆フーリエ変換により得られた振動時間波形に基づいて、回転機械の状態を判定する、回転機械診断方法を提供する。
本発明の第3の態様は、インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーと、前記振動センサーによって取得された前記回転機械の振動時間波形をフーリエ変換して周波数スペクトルを計算するフーリエ変換部と、前記周波数スペクトルにおける前記インバーター電源のキャリア周波数の整数倍の周辺の最大ピークの周波数である基準周波数周辺の、前記周波数スペクトルの自己相関関数を計算する自己相関関数計算部と、前記基準周波数周辺の前記自己相関関数のピークの間隔を求めることにより、前記基準周波数周辺に存在する等間隔ピークであるピーク間隔を求めるピーク間隔検出部と、前記基準周波数前後で前記ピーク間隔毎に存在するピークを対象ピークとして抽出する対象ピーク検出部と、前記周波数スペクトルにおいて前記対象ピークの周波数成分のレベルを低減させるレベル低減部と、前記レベル低減部によって前記対象ピークの周波数成分のレベルを低減させた前記周波数スペクトルを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部と、前記逆フーリエ変換により得られた振動時間波形に基づいて、回転機械の状態を判定する判定部とを備える、回転機械診断装置を提供する。前記レベル低減部における前記対象ピークの周波数成分のレベルの低減は、例えば、前記対象ピークをピークの裾のレベルまで低減させるものである。
本発明に係る電磁振動成分の除去方法によれば、インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーの信号から、インバーター電源に起因する電磁振動の周波数成分を高精度で除去できる。また、本発明に係る回転機械診断方法及び回転機械診断装置によれば、インバーター電源による電磁振動成分を高精度で除去することで、高精度での回転機械診断を実現できる。
本発明の実施形態に係る回転機械診断装置の構成図。 回転機械診断装置により実行される処理を説明するためのフローチャート。 加速度時間波形を示すグラフ。 加速度時間波形のFFTにより得られる周波数スペクトルを示すグラフ。 基準周波数付近の周波数スペクトルを示すグラフ。 基準周波数付近の周波数スペクトルから計算した自己相関関数を示すグラフ。 対象ピークの抽出を説明するための、基準周波数付近の周波数スペクトルを示すグラフ。 ピーク成分カット後の基準周波数付近の周波数スペクトルを示すグラフ。 ピーク成分カット後の基準周波数付近の周波数スペクトルの逆FFTにより得られる加速度時間波形を示すグラフ。 ピーク成分カットを説明するための模式図。
以下に説明する本発明の実施形態は、インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けた振動センサーの信号に含まれるインバーター電源による電磁振動成分を除去する方法を含む。この方法では、インバーター電源による電磁振動の周波数成分を特定するために、ある周波数範囲のピークをすべて抽出しその位置関係からピーク間隔を求めるのでなく、かつ変調周波数を入力とせずともレベル低減の対象となるピークの間隔を特定している。つまり、この方法は、インバーター電源に起因するピーク検索に関して、以下の特徴を有する。
・インバーターに起因する周波数成分の特徴であるキャリア周波数周辺の等間隔である複数のピーク(線スペクトル)の間隔を求める。
・当該ピークの間隔算出に変調周波数を使用しない。
図1は、本発明の実施形態に係る回転機械診断装置1を示す。本実施形態において診断対象となる回転機械は、インバーター電源2によって駆動されるモーター3である。
本実施形態における回転機械診断装置1は、モーター3の軸受部に取り付けられた圧電加速度センサー(振動センサー)4と、圧電加速度センサー4からの信号を処理する処理部5とを備える。
処理部5は、圧電加速度センサー4からの出力に対して必要な前処理を行う前処理部6に加え、記憶部7、演算部8、入力部9、及び出力部10を備える。処理部5は、CPUに加えてRAM、ROMのような記憶装置を含むハードウェアと、それに実装されたソフトウェアにより構築できる。
前処理部6において、圧電加速度センサー4からの出力は、アンプ11で増幅された後、ノイズ除去のためのバンドパスフィルタ12を追加し、さらにA/D変換器13でA/D変換される。これらの処理を経た圧電加速度センサー4によって取得されたモーター3の加速度時間波形は、記憶部7に記憶される。
演算部8は、記憶部7に記憶された加速度時間波形からインバーター電源2に由来する電磁振動成分を除去すると共に、電磁振動成分を除去した加速度時間波形からモーター3の状態の判定を実行する。判定結果は、例えばディスプレイである出力部10に出力される。
本実施形態における演算部8は、高速フーリエ変換部(フーリエ変換部)21、自己相関関数計算部22、ピーク間隔検出部23、対象ピーク抽出部24、ピーク成分カット部(レベル低減部)25、逆高速フーリエ変換部(逆フーリエ変換部)26、及び判定部27を備える。
演算部8によって実行される処理の概要は、図2のフローチャート(ステップS1〜S13)に示されている。高速フーリエ変換部21は、ステップS1を実行する。自己相関関数計算部22は、ステップS3を実行する。ピーク間隔検出部23はステップS4を実行する。対象ピーク抽出部24は、ステップS5,S8を実行する。ピーク成分カット部25はステップS6,S9を実行する。逆高速フーリエ変換部26は、ステップS12を実行する。判定部27は、ステップS13を実行する。
以下、図2を参照しつつ、演算部8で実行される処理を説明する。以下の説明では、必要に応じて、図3Aから図7を合わせて参照する。図3Aは、圧電加速度センサー4により取得された加速度時間波形の一例であり、インバーター電源2のキャリア周波数は12kHzで、インバーター電源2の変調周波数(出力周波数)は20Hzの場合である。図3Bから図7は、図3Aの加速度時間波形に対する演算部8における処理で得られる各種波形である。以下の説明では、図3Aから図7を総称して「参考例」と呼ぶ場合がある。
まず、ステップS1において、加速度時間波形を高速フーリエ変換し、周波数スペクトルを計算する。図3Bは、図3Aの加速度時間波形の高速フーリエ変換により得られた周波数スペクトルであり、キャリア周波数である12kHzと、その2倍の24kHzの周波数帯周辺に線スペクトルが現れている。図3Bは、図3Aのスペクトルの12kHz付近を拡大したものであり、インバーター電源2の変調周波数20Hzの2倍である40Hz間隔のピークが複数出現している。なお、インバーター電源の変調周波数の整数倍の間隔でピークが出現することは、例えば特許文献2に記載されている。
次に、ステップS2において、基準周波数fcが決定される。ここで基準周波数fcとは、周波数スペクトルにおけるインバーター電源2のキャリア周波数の整数倍の周辺(例えば、12kHz±0.2kHzの範囲)の最大ピークの周波数である。キャリア周波数はインバーター電源2の仕様から明らかであるから、おおよその周波数をユーザーが指定、つまり入力部9を使用して入力することができる。出力部10に周波数スペクトルを画像として表示し、それに基づいてキャリア周波数の整数倍の周辺の最大ピークの周波数を、ユーザーが指定してもよい。参考例では、指定したキャリア周波数周辺の最も大きいピークの周波数は、正確には11984.25Hzであり、これを基準周波数fcとしている。
ステップS3では、周波数スペクトルについて自己相関関数を計算する。自己相関関数は一般に時間波形の周期性を見いだすのに用いられることが多いが、ここでは周波数スペクトルに対して自己相関を計算する。周波数スペクトルの自己相関関数を計算すると、周波数スペクトルにある等間隔なピークのピーク間隔ごとに自己相関関数の値が鋭いピークとなり、ピーク間隔をプログラム処理で求めることが容易になる。
自己相関関数の計算対象の周波数スペクトルは、全範囲とする必要はなく、そのピークが顕著な基準周波数fcの周辺範囲を対象にすればよい。参考例の場合、インバーター電源2の変調周波数(出力周波数)の設定最大値が60Hzであるので、とり得るピークの間隔は最大でも120Hzである。このときでも、基準周波数fcの前後600Hzの範囲を取り出して計算した。また、自己相関関数のラグの範囲も同様に基準周波数fcの前後600Hz相当、インデックスにして200点分とした(参考例における高速フーリエ変換の周波数分解能は3.05Hz)。
次に、ステップS4において、ステップS3で得られた自己相関関数から、基準周波数fcの周辺に存在する等間隔ピークであるピーク間隔Pを求める。
図4は、参考例における、周波数スペクトル(図3B,3C)の基準周波数fcスペクトル周辺における自己相関関数の正のラグ側をプロットしたものである。この自己相関関数のピーク(上に凸)の位置のインデックス(ラグ)の差分を順に求めていくと、13,13,13,13,14,13・・・となった。参考例では、最頻値13をピーク間隔Pとしている。ピーク間隔Pは、自己相関関数のピークの位置のインデックス差分の平均値であってもよい。参考例では、高速フーリエ変換の周波数分解能は3.05Hzであるので、ピーク間隔周波数は3.05×13=39.65Hz間隔となり、インバーターの変調周波数20Hzの2倍の40Hzにほぼ一致することが確認できる。
続いて、ステップS5において、周波数スペクトルについて、基準周波数fcよりも周波数が大きくなる側でピーク間隔P毎にあるピークを対象ピークとして抽出する。ピーク間隔Pは、離散値(インデックス単位)であり±1の誤差をもつから、インデックスをピーク間隔P(参考例では13)進めた±1の範囲にピークがあれば、対象ピークとなる。
次に、周波数スペクトルにおいて対象ピークの周波数成分のレベルの低減、つまり対象ピーク点とその前後の点の周波数成分のカット(ピーク成分カット)を実行する。
図8を参照して、ピーク成分カットの一例を説明する。図8は周波数スペクトルの一部を模式的に示したものである。また、図8において、符号Xkは対象ピークを示す。まず、対象ピークXkの隣点Xk+1からXk+nまでのn個(この例では5個)の平均値Aと標準偏差σを求める。Xk+1と平均値Aの差の絶対値が標準偏差σより大きければ、つぎにXk+2からXk+n+1について同様の計算、判定を行い、これを繰り返し、平均値との差が標準偏差を下回る点が現れた時点でその点をピークの裾の1点とする。同様の処理を対象ピークの隣点Xk−1からXk−nについても行い、もう一方の抽出ピークの裾の点を決定する。図8では、ピークXk+2,Xk−2が裾点である。次に、両裾の点(ピークXk+2,Xk−2)を直線補間し、両裾間の周波数成分をカットする。もとのフーリエ変換結果の(絶対値をとる前の複素数の)実数と虚数の成分を補間により低減した比率を乗じて低減させる。符号Lは、補間した直線を示す。
ステップS5,S6は、指定個数繰り返される。つまり、対象ピークのすべてについて、ステップS5,S6が実行される。
次に、周波数スペクトルについて、基準周波数fcよりも周波数が小さくなる側について、ステップS5,S6と同じ処理、つまり対象ピークの抽出と、ピーク成分のカットが実行される(ステップS8〜S10)。
基準周波数fcが他に設定されていれば、当該基準周波数fcについて、ステップS2〜S11の処理が実行される(ステップS11)。
図5では、周波数スペクトルにおける対象ピークを〇印を付して示している。
図6は、抽出したピークを低減させ、両裾を直線補間し、両裾間の周波数成分をカットした後の周波数スペクトルである。もとの周波数スペクトルも破線で薄く示した。以上で電磁振動成分の除去が完了する。
次に、ステップS12では、ピーク成分カット後の周波数スペクトル(参考例では図6)を逆高速フーリエ変換し、加速度時間波形に戻す。図7は、参考例における電磁振動成分除去処理後の加速度波形を示し、除去処理前の加速度時間波形を薄く示した。除去処理前後の加速度振幅のRMS値を比較すると、除去処理前が2.48m/sであったが、除去処理後は0.64m/sであり、74%も低減されていることが確認できる。
次に、ステップS13において、電磁振動成分除去処理後の加速度時間波形(参考例では図7)を使用して、モーター3の振動状態に関する判定が実行される。このような判定の例は、種々知られており、例えば加速度振幅が予め設定された閾値を超えた場合に異常振動が発生していると判断される。判定結果を出力部10に出力してもよい。電磁振動成分除去処理後の加速度時間波形は、各種フィルター処理を経て、簡易診断、精密診断に利用してもよい(非特許文献1等に、このような診断が記載されている)。
本実施形態によれば、インバーター電源2で駆動される回転機械の振動診断において、インバーター電源2の変調周波数、つまりモーター3の回転数に関係なく、圧電加速度センサー4の信号に含まれるインバーター電源2による電磁振動成分を高精度で除去することができる。その結果、電磁振動成分を除去したデータに従来からある振動診断の基準をそのまま適用することができるようになり、より正確な設備診断ができる。
実施形態では、圧電型加速度センサー4を例に説明したが、動電型速度センサー、非接触式変位センサーなどについても本発明を適用できる。実施形態では、振動センサーの出力信号が振動加速度である場合を例に説明したが、振動加速度を積分した速度、あるいは更に積分した変位であってもよい。センサー設置箇所はモーターの軸受部としたが、モーター以外の回転機械であってもよく、センサー設置箇所は回転機械の強固な筐体部であってもよい。
1 回転機械診断装置
2 インバーター電源
3 モーター
4 圧電加速度センサー
5 処理部
6 前処理部
7 記憶部
8 演算部
9 入力部
10 出力部
11 アンプ
12 バンドパスフィルタ
13 A/D変換器
21 高速フーリエ変換部(フーリエ変換部)
22 自己相関関数計算部
23 ピーク間隔検出部
24 対象ピーク検出部
25 ピーク成分カット部(レベル低減部)
26 逆高速フーリエ変換部(逆フーリエ変換部)
27 判定部

Claims (5)

  1. インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーによって前記回転機械の振動時間波形を取得し、
    振動時間波形をフーリエ変換して、周波数スペクトルを計算し、
    前記周波数スペクトルにおける前記インバーター電源のキャリア周波数の整数倍の周辺の最大ピークの周波数を基準周波数とし、
    前記基準周波数周辺の前記周波数スペクトルの自己相関関数を計算し、
    前記基準周波数周辺の前記自己相関関数のピークの間隔を求めることにより、前記基準周波数周辺に存在する等間隔ピークであるピーク間隔を求め、
    前記基準周波数前後で前記ピーク間隔毎に存在するピークを対象ピークとして抽出し、
    前記周波数スペクトルにおいて前記対象ピークの周波数成分のレベルを低減させる、電磁振動成分の除去方法。
  2. 前記対象ピークの周波数成分のレベルの低減は、前記対象ピークをピークの裾のレベルまで低減させるものである、請求項1に記載の電磁振動成分の除去方法。
  3. 請求項1又は2の電磁振動成分の除去方法によって電磁振動成分を除去した前記周波数スペクトルを逆フーリエ変換して振動時間波形を計算し、
    前記逆フーリエ変換により得られた振動時間波形に基づいて、回転機械の状態を判定する、回転機械診断方法。
  4. インバーター電源で駆動される回転機械に取り付けられた振動センサーと、
    前記振動センサーによって取得された前記回転機械の振動時間波形をフーリエ変換して周波数スペクトルを計算するフーリエ変換部と、
    前記周波数スペクトルにおける前記インバーター電源のキャリア周波数の整数倍の周辺の最大ピークの周波数である基準周波数周辺の、前記周波数スペクトルの自己相関関数を計算する自己相関関数計算部と、
    前記基準周波数周辺の前記自己相関関数のピークの間隔を求めることにより、前記基準周波数周辺に存在する等間隔ピークであるピーク間隔を求めるピーク間隔検出部と、
    前記基準周波数前後で前記ピーク間隔毎に存在するピークを対象ピークとして抽出する対象ピーク検出部と、
    前記周波数スペクトルにおいて前記対象ピークの周波数成分のレベルを低減させるレベル低減部と、
    前記レベル低減部によって前記対象ピークの周波数成分のレベルを低減させた前記周波数スペクトルを逆フーリエ変換する逆フーリエ変換部と、
    前記逆フーリエ変換により得られた振動時間波形に基づいて、回転機械の状態を判定する判定部と
    を備える、回転機械診断装置。
  5. 前記レベル低減部における前記対象ピークの周波数成分のレベルの低減は、前記対象ピークをピークの裾のレベルまで低減させるものである、請求項4に記載の回転機械診断装置。
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