ところで、シリンダ軸線をほぼ水平となるまで前傾させた鞍乗り型車両用ユニットスイングエンジンでは、シリンダヘッドから上方に立ち上がるようにしてシリンダヘッドの上壁に接続される吸気管がシリンダヘッドおよびシリンダブロックの上方で後方に向けて延出されており、上記特許文献1で開示されたものでは、吸気管を含む吸気系の直下にノックセンサが配置されているため、ノックセンサの着脱作業が煩雑となるだけでなく、シリンダブロックから上方に突出するノックセンサが吸気管と干渉するのを避けるために吸気管をより高く配置した場合には、吸気管の上方に配置される乗車用シートのシート高が増加してしまう等、ユニットスイングエンジン特有の課題が生じてしまう。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シリンダブロックの上壁にノックセンサが取付けられる場合にあっても、ノックセンサの着脱作業を容易とし、吸気管の高さを低く配置することを可能としたユニットスイングエンジンにおけるノックセンサ取付け構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、クランクケースと、シリンダ軸線を前傾させて前記クランクケースの前部に結合されるシリンダブロックと、該シリンダブロックの前部に結合されるシリンダヘッドとを備えるエンジン本体が車体フレームに揺動自在に支承され、前記シリンダヘッドの上壁に接続される吸気管が前記シリンダヘッドから上方に立ち上がるとともに後方に屈曲して前記シリンダヘッドおよび前記シリンダブロックの上方で後方に向けて延出され、前記シリンダブロックの上壁に形成される取付けボスに、ノッキングを検出するノックセンサが螺合部材で締結されるユニットスイングエンジンにおいて、前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て前記吸気管と重なるのを避ける位置で前記シリンダブロックの前記上壁に前記取付けボスが形成され、前記クランクケースの前部に、前記シリンダブロックおよび前記シリンダヘッドが複数のスタッドボルトで結合され、前記取付けボスが、前記複数のスタッドボルトのうちの特定のスタッドボルトに前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て前記取付けボスの少なくとも一部が重なるようにして、且つ前記特定のスタッドボルトの軸線に対して前記螺合部材の螺合軸線を車幅方向にオフセットした位置に配置するようにして、前記シリンダブロックに形成されることを第1の特徴とする。
また本発明は、第1の特徴の構成に加えて、前記吸気管の少なくとも一部が、前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て前記シリンダ軸線と重なる位置に配置され、前記特定のスタッドボルトが前記シリンダ軸線に対して左右いずれかにオフセットした位置に配置されることを第2の特徴とする。
本発明は、第1または第2の特徴の構成のいずれかに加えて、前記シリンダブロックに、カムチェーンを走行させるカムチェーン通路が前記シリンダ軸線を含む鉛直平面の車幅方向一側に配置されるようにして形成され、前記取付けボスが、前記鉛直平面の車幅方向他側に配置されるようにして前記シリンダブロックに形成されることを第3の特徴とする。
本発明は、第1〜第3の特徴の構成のいずれかに加えて、前記螺合部材が、その一部を側面視で前記特定のスタッドボルトと重ねるようにして前記取付けボスに螺合されることを第4の特徴とする。
本発明は、第1〜第4の特徴の構成のいずれかに加えて、前記取付けボスが、前記特定のスタッドボルトの軸線に対して前記螺合部材の螺合軸線を車幅方向外側にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロックに形成されることを第5の特徴とする。
本発明は、第5の特徴の構成に加えて、前記ノックセンサが、前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て、前記ノックセンサの一部を、前記シリンダ軸線を含む鉛直平面に関して前記ノックセンサが配設される側での前記シリンダブロックの側壁よりも車幅方向外側に張り出すようにして前記取付けボスに取付けられ、前記シリンダブロックの前記側壁に、前記ノックセンサの下方に配置される電装品が支持されることを第6の特徴とする。
本発明は、第1〜第6の特徴の構成のいずれかに加えて、前記取付けボスが、前記シリンダブロックが有するシリンダボアに対して前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て車幅方向外側に前記螺合部材の螺合軸線が位置するようにして前記シリンダブロックに形成されることを第7の特徴とする。
本発明は、第1〜第7の特徴の構成のいずれかに加えて、前記取付けボスが、前記シリンダブロックの前記クランクケースおよび前記シリンダヘッドへの結合面間の前記シリンダ軸線に沿う方向での中央部よりも前記シリンダヘッにド側に前記螺合部材の螺合軸線が位置するようにして前記シリンダブロックに形成されることを第8の特徴とする。
本発明は、第1〜第8の特徴の構成のいずれかに加えて、スロットルボディまたは気化器を接続するようにして前記吸気管の上流端部に形成される接続面に対して、前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て該螺合軸線が前方に位置するように前記取付けボスが前記シリンダブロックに形成されることを第9の特徴とする。
本発明は、第1〜第9の特徴の構成のいずれかに加えて、前記螺合部材を螺合するようにして前記取付けボスに設けられるねじ孔が、前記シリンダブロックに形成されるウォータジャケットと前記螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て重なるのを避ける位置に配置されることを第10の特徴とする。
本発明は、第1〜第9の特徴の構成のいずれかに加えて、前記螺合部材を螺合するようにして前記取付けボスに設けられるねじ孔が、前記シリンダブロックに形成されるウォータジャケットと前記シリンダ軸線に沿う方向から見て重なるのを避ける位置に配置されることを第11の特徴とする。
さらに本発明は、第1〜第11の特徴の構成のいずれかに加えて、前記シリンダブロックの車幅方向一側に冷却水の配管が配置され、前記取付けボスが、前記車幅方向他側で前記シリンダブロックの前記上壁に形成されることを第13の特徴とする。
本発明の第1の特徴によれば、シリンダブロックの上壁の取付けボスにノックセンサを締結するための螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て吸気管と重ならない位置に、取付けボスが配置されるので、取付けボスに対するノックセンサの着脱作業時に吸気管が邪魔になりにくく、ノックセンサの着脱作業を容易として作業性を高めることができる。しかもノックセンサとの干渉を回避するために吸気管を高くすることが不要となるので、吸気管によるシート高への影響等がなくなり、ユニットスイングエンジンにとって有利な構成とすることができる。
また、螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て、シリンダブロックおよびシリンダヘッドをクランクケースの前部に結合する複数のスタッドボルトのうちの特定のスタッドボルトに取付けボスの少なくとも一部が重なり、該特定のスタッドボルトの軸線に対して螺合部材の螺合軸線が車幅方向にオフセットして配置されるので、燃焼室からシリンダヘッドおよび特定のスタッドボルトを介して伝わる振動を効果的に検出することができ、ノッキングを精度よく検出することができると共に、シリンダブロックの上壁からの取付けボスの突出量を抑制することができる。
また本発明の第2の特徴によれば、螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て、吸気管の少なくとも一部がシリンダ軸線と重なる位置に配置されるのに対して、前記特定のスタッドボルトがシリンダ軸線に対して左右いずれかにオフセットした位置に配置されるので、ノックセンサが燃焼室から少し離れた位置でシリンダブロックに取付けられる構成でも、燃焼室からシリンダヘッドおよび特定のスタッドボルトを介して伝わる振動を効果的に検出することができ、ノッキングを精度よく検出することができる。
本発明の第3の特徴によれば、カムチェーン通路が平面視でシリンダ軸線を含む鉛直平面の車幅方向一側に配置されるのに対して、取付けボスが鉛直平面の車幅方向他側に配置されるので、カムチェーン通路を走行するカムチェーンの振動によるカムチェーンノイズの影響がノックセンサに及ぶのを極力避けることができ、ノッキングの検出精度のさらなる向上を果たすことができる。
本発明の第4の特徴によれば、特定のスタッドボルトの軸線に対して螺合部材の螺合軸線を車幅方向にオフセットする際に螺合部材の一部が側面視で特定のスタッドボルトと重なるので、螺合部材および特定のスタッドボルトを近づけて配置し、ノッキングによる振動を検出し易くすることができる。またシリンダブロックの上壁からの取付けボスの突出量をより小さくすることができる。
本発明の第5の特徴によれば、特定のスタッドボルトの軸線に対して螺合部材の螺合軸線を車幅方向外側にオフセットすることで、ノックセンサおよび吸気管の干渉をより効果的に防止することができる上に、車幅方向外側からノックセンサにアクセスし易くなり、ノックセンサの着脱作業性をより高めることができる。
本発明の第6の特徴によれば、ノックセンサの一部が、螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て、シリンダ軸線を含む鉛直平面に関してノックセンサが配設される側でのシリンダブロックの側壁よりも車幅方向外側に張り出すので、ノックセンサおよび吸気管の干渉をより効果的に抑制することができるとともに、シリンダブロックの上壁からの取付けボスおよびノックセンサの上方への突出量も抑制し易くなる。しかもシリンダブロックの前記側壁に、ノックセンサの下方に配置される電装品が支持されるので、ノックセンサの一部がシリンダブロックから車幅方向外側に張り出した構造としても、ノックセンサを下方から保護することができる。
本発明の第7の特徴によれば、シリンダブロックが有するシリンダボアに対して螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て車幅方向外側に螺合部材の螺合軸線が配置されるので、シリンダボア内でのピストンの摺動に伴う振動ノイズの前記ノックセンサに及ぼす影響を抑制し、ノッキングの検出精度のさらなる向上を図ることができる。
本発明の第8の特徴によれば、シリンダブロックのクランクケースおよびシリンダヘッドへの結合面間のシリンダ軸線に沿う方向での中央部よりもシリンダヘッド側に螺合部材の螺合軸線が配置されるので、燃焼室の近くにノックセンサを配設するようにしてノッキングの検出精度のさらなる向上を図ることができる。
本発明の第9の特徴によれば、スロットルボディまたは気化器を接続するための吸気管の上流端部の接続面に対して、螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て螺合軸線が前方に在るので、スロットルボディまたは気化器から離れた位置にノックセンサを配設するようにしてノックセンサの着脱作業性のさらなる向上を図ることができる。
本発明の第10の特徴によれば、螺合部材を螺合するために取付けボスに設けられるねじ孔が、シリンダブロックのウォータジャケットと螺合部材の螺合軸線に沿う方向から見て重ならないので、ノックセンサをシリンダブロックに取付けるにあたってノックセンサおよびウォータジャケットの干渉を回避してウォータジャケットによる冷却性を充分に確保することができる。またウォータジャケット側にねじ孔の逃げ構造を形成する必要がなく、ウォータジャケットの構造を簡素化できる。
本発明の第11の特徴によれば、螺合部材を螺合するために取付けボスに設けられるねじ孔が、シリンダブロックのウォータジャケットとシリンダ軸線に沿う方向から見て重ならないので、ノックセンサをシリンダブロックに取付けるにあたってノックセンサおよびウォータジャケットの干渉を回避してウォータジャケットによる冷却性を充分に確保することができる。またウォータジャケット側にねじ孔の逃げ構造を形成する必要がなく、ウォータジャケットの構造を簡素化できる。
さらに本発明の第12の特徴によれば、シリンダブロックの車幅方向一側に冷却水の配管が配置されるのに対して、取付けボスが車幅方向他側でシリンダブロックに形成されるので、冷却水の配管と干渉することなくノックセンサを配置して、ノックセンサの着脱作業性を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態及び参考形態を添付の図面を参照しながら説明する。なお以下の説明で、前後、左右および上下は、自動二輪車に乗車した乗員から見た方向を言うものとする。
本発明の第1の実施の形態について図1〜図6を参照しながら説明すると、先ず図1において、スクータ型の自動二輪車の車体フレームFは、前輪WFを軸支するフロントフォーク11ならびに該フロントフォーク11に連結される操向ハンドル12を操向可能に支承するヘッドパイプ13を前端に備えるものであり、後輪WRを駆動する動力を発揮するユニットスイングエンジンUEが車体フレームFの前後方向中間部で上下揺動可能に支持される。
前記ユニットスイングエンジンUEは、後輪WRの前方に配置されるエンジンEと、該エンジンEの出力を前記後輪WRに伝達する伝動装置Mとから成り、伝動装置MはエンジンEのエンジン本体14に連設されて後輪WRの左側方に延びる伝動ケース15内に収納され、この伝動ケース15の後部と、前記車体フレームFの後部との間にはリヤクッションユニット16が設けられる。
前記車体フレームFと、前記ユニットスイングエンジンUEの一部とは、乗員の足を乗せる左右一対の足置き部18と、両足置き部18間で上方に隆起するフロアトンネル部19とを有する車体カバー17で覆われ、この車体カバー17は車体フレームFに取付けられる。また前記フロアトンネル部19の後方で前記ユニットスイングエンジンUEの上方に配置される収納ボックス20が前記車体カバー17の後部内に収容され、乗員用シート21と、該乗員用シート21の後方に配置されるパッセンジャーシート22とが前記収納ボックス20の上方に配置されるようにして前記車体カバー17上に配設される。
図2〜図4を併せて参照して、前記エンジンEのエンジン本体14は、車幅方向に延びる軸線を有するクランクシャフト24(図1参照)を回転自在に支承するクランクケース25と、ピストン29を摺動自在に嵌合させるシリンダボア30を有して前記クランクケース25の前部に結合されるシリンダブロック26と、該シリンダブロック26の前部に結合されるシリンダヘッド27と、該シリンダヘッド27に結合されるヘッドカバー28とを備える。前記エンジン本体14のシリンダ軸線Cすなわち前記シリンダボア30の軸線は略水平となるまで前傾しており、前記ピストン29は前記クランクシャフト24に連接される。
前記シリンダブロック26および前記シリンダヘッド27間には、前記ピストン29の頂部を臨ませる燃焼室31が形成されており、前記シリンダブロック26の前記シリンダヘッド27側の部分には前記シリンダボア30を囲むウォータジャケット32が形成され、そのウォータジャケット32に通じるウォータジャケット33が前記燃焼室31を囲むようにして前記シリンダヘッド27に形成される。
前記燃焼室31に空気を供給するための吸気系34は、前記収納ボックス20の下方で前後に延びるように配置されるものであり、前記シリンダヘッド27の上壁27aに接続されて該シリンダヘッド27から上方に立ち上がるとともに後方に屈曲して前記シリンダヘッド27および前記シリンダブロック26の上方で後方に向けて延出される吸気管35と、該吸気管35の上流端部に結合されるスロットルボディ36と、前記後輪WRの左側方で前記伝動ケース15の上方に配置されるとともに該伝動ケース15で支持されるエアクリーナ37と、前記スロットルボディ36および前記エアクリーナ37間を結ぶコネクティングチューブ38(図1参照)とを備え、前記シリンダヘッド27内に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁39が前記吸気管35に取付けられる。
図1で示すように、前記シリンダヘッド27の下部側壁には、前記燃焼室31から排ガスを排出するための排気系40が接続されており、この排気系40は、前記シリンダヘッド27の下部側壁からエンジン本体14の下方を後方に延出される排気管41と、該排気管41の下流端に接続されるようにして前記後輪WRの右側方に配置される排気マフラー(図示せず)とを備える。
図4に注目して、前記シリンダヘッド27には、前記吸気系34から前記燃焼室31への吸気を制御する吸気弁43と、前記燃焼室31から前記排気系40への排気を制御する排気弁44とが開閉作動可能に配設されており、前記シリンダヘッド27および前記ヘッドカバー28間に形成される動弁室45には、前記吸気弁43および前記排気弁44を開閉駆動する動弁機構46が収容される。
前記動弁機構46は、前記クランクシャフト24と平行な軸線を有して前記吸気弁43および前記排気弁44間に配置されて前記シリンダヘッド27に回転可能に支承されるカムシャフト47と、該カムシャフト47と平行な軸線まわりに回動することを可能としつつ前記カムシャフト47および前記吸気弁43間に設けられる吸気側ロッカアーム48と、前記カムシャフト47と平行な軸線まわりに回動することを可能としつつ前記カムシャフト47および前記排気弁44間に設けられる排気側ロッカアーム49とを備え、前記カムシャフト47には、前記クランクシャフト24からの回転動力が1/2の減速比で減速されるようにして伝達される。
図5および図6を併せて参照して、前記エンジン本体14の前記シリンダブロック26の上壁26aには取付けボス51が形成されており、この取付けボス51に、ノッキングを検出するノックセンサ52が、螺合部材であるセンサ取付けボルト53で締結される。
ところで前記シリンダブロック26の下壁に前記ノックセンサ52を取付けることも考えられるが、その場合には、地面からの飛び石や泥、水等の外的影響が前記ノックセンサ52に及び易いという課題が生じる。またノッキングは一般的に燃焼室31で発生するので、燃焼室31に近いシリンダヘッド27にノックセンサ52を取付けることも考えられるが、シリンダヘッド27には吸気管35が接続されるのでノックセンサ52の配置上の自由度は少なく、しかもシリンダヘッド27ではその内部の前記動弁機構46の振動の影響を受け易くなるので、ノッキングを精度よく検出することが難しい。
前記取付けボス51は上方に臨んで前記シリンダブロック26の上壁26aに形成されており、上下方向に延びる螺合軸線SCを有する前記センサ取付けボルト53は、前記取付けボス51上に載置された前記ノックセンサ52を上方から貫通して前記取付けボス51に螺合される。
ところで前記吸気管35の少なくとも一部、この実施の形態では前記吸気管35の下流側の一部は、図3で示すように、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向すなわち上方から見て前記シリンダ軸線Cと重なる位置に配置されており、前記取付けボス51は、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記吸気管35と重なるのを避ける位置で、前記シリンダブロック26の前記上壁26aに形成される。
また前記クランクケース25の前部には、前記シリンダブロック26および前記ヘッドカバー27が複数(この実施の形態では4個)のスタッドボルト54,55,56,57で結合されるものであり、前記スタッドボルト54〜57のうち前記シリンダ軸線Cに対して左右いずれかにオフセットした位置に配置される特定のスタッドボルト54に、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記取付けボス51の少なくとも一部、この実施の形態の形態では一部が重なるようにして、前記取付けボス51が前記シリンダブロック26に形成される。
ところで前記シリンダブロック26には、前記カムシャフト47に前記クランクシャフト24からの回転動力を伝達するカムチェーン58を走行させるカムチェーン通路59が前記シリンダ軸線Cを含む鉛直平面PVの車幅方向一側(この実施の形態では右側)に配置されるようにして形成され、前記取付けボス51が、前記鉛直平面PVの車幅方向他側(この実施の形態では左側)に配置されるようにして前記シリンダブロック26に形成される。また前記鉛直平面PVに関して前記カムチェーン通路59側の前記シリンダブロック26の上壁26aには、カムチェーンテンショナー50を取付けるためのテンショナ用取付けボス60が上方に突出するようにして一体に設けられる。
しかも前記取付けボス51は、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロック26に形成されるものであり、この実施の形態では、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向外側にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロック26に形成される。
しかも前記取付けボス51は、前記シリンダブロック26が有するシリンダボア30に対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て車幅方向外側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記シリンダブロック26に形成される。
また前記取付けボス51は、前記シリンダブロック26の前記クランクケース25および前記シリンダヘッド27への結合面61,62間の前記シリンダ軸線Cに沿う方向での中央部よりも前記シリンダヘッド27側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記シリンダブロック26に形成される。すなわち前記シリンダ軸線Cに沿う方向で前記結合面61,62との間に同一の距離L1をあけた位置で前記シリンダ軸線Cに直交する平面PCよりも前記シリンダヘッド27側に位置するようにして、前記取付けボス51が前記シリンダブロック26に形成される。
前記吸気管35の上流端部には、前記スロットルボディ36を接続するための接続面63が形成されるが、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記接続面63の前方に前記螺合軸線SCが位置するようにして前記取付けボス51が前記シリンダブロックに形成される。すなわち図3で示すように、平面視で前記シリンダ軸線Cに直交しつつ前記接続面63の前端を通る仮想直線VLよりも前方に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが配置される。
なおこの実施の形態において、前記吸気管35にスロットルボディ36が結合された状態では、前記ノックセンサ52の前記センサ取付けボルト53の上方に前記スロットルボディ36が備えるカプラ部36aの一部が在ることになるので、ノックセンサ52の着脱を行うために前記センサ取付けボルト53にアクセスする際には、斜め上方もしくは側方からアクセスすればよく、また前記カプラ部36aの向きを変えて前記ノックセンサ52の前記センサ取付けボルト53の上方に前記カプラ部36aが存在しないようにすることで着脱作業性をより高めることが可能である。
また前記センサ取付けボルト53は、その一部を側面視で前記特定のスタッドボルト54と重ねるようにして前記取付けボス51に螺合される。すなわち図5で示すように、前記取付けボス51に螺合した状態に在る前記センサ取付けボルト53の内端部53aは、前記特定のスタッドボルト54の上端よりも距離L2だけ下方位置に在る。
また前記ノックセンサ52は、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て、前記ノックセンサ52の一部52aを、前記シリンダ軸線Cを含む鉛直平面PVに関して前記ノックセンサ52が配設される側での前記シリンダブロック26の側壁26bよりも車幅方向外側に張り出すようにして前記取付けボス51に取付けられる。すなわち前記取り付けボス51がシリンダブロック26の前記側壁26bから車幅方向外側に張り出すように膨出して形成されている。一方、前記シリンダブロック26の前記側壁26bには、前記ノックセンサ52の下方に配置される電装品である点火コイル64が支持される。この点火コイル64は、前記シリンダブロック26の前記側壁26bに設けられる複数個のステー取付けボス65にステー取付け用ボルト67で締結されるステー66に取付けられており、前記ノックセンサ52の下方には、前記点火コイル64だけでなく、前記ステー66および複数個のステー取付け用ボス65が配置されることになる。
また前記シリンダブロック26の前記側壁26bと同一側で前記シリンダヘッド27の側壁27aには点火プラグ68および酸素センサ69が取付けられており、前記点火プラグ68および前記点火コイル64間を結ぶプラグコード70の中間部を保持するホルダ71が前記ステー67に固着された支持腕72で支持され、前記酸素センサ69に連なる導線73の中間部を保持する2つのホルダ74,75が前記ステー67で支持される。
ところで前記シリンダブロック26にはウォータジャケット32が形成されており、前記センサ取付けボルト53を螺合するようにして前記取付けボス51に設けられるねじ孔76は、そのセンサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て、図6で示すように、前記ウォータジャケット32と重なるのを避ける位置に配置される。
さらに前記エンジン本体24の車幅方向一側(この実施の形態では車幅方向右側)には、前記ウォータジャケット32内の冷却水を循環して冷却するためのラジエータ77、ウォータポンプ78およびサーモスタット79が配置されており、前記エンジン本体24における前記シリンダブロック26の車幅方向一側には、前記ウォータジャケット32、前記ラジエータ77、ウォータポンプ78およびサーモスタット79に冷却水を流通させるための冷却水の配管81,82,83,84が配置され、前記取付けボス51が、前記車幅方向他側(この実施の形態では車幅方向左側)で前記シリンダブロック26の前記上壁26aに形成される。
次にこの第1の実施の形態の作用について説明すると、シリンダブロック26の上壁26aに形成される取付けボス51に、ノッキングを検出するノックセンサ52がセンサ取付けセンサ取付けボルト53で締結されるのであるが、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て、シリンダヘッド27およびシリンダブロック26の上方をシリンダヘッド27から後方に延出される吸気管35と重なるのを避ける位置で、前記シリンダブロック26の前記上壁26aに前記取付けボス51が形成されるので、取付けボス51に対するノックセンサ52の着脱作業時に吸気管35が邪魔になりにくく、ノックセンサ52の着脱作業を容易として作業性を高めることができる。しかもノックセンサ52との干渉を回避するために吸気管35を高くすることが不要となるので、吸気管35によるシート高への影響等がなくなり、ユニットスイングエンジンUEにとって有利な構成とすることができる。
また前記吸気管35の少なくとも一部が、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記シリンダ軸線Cと重なる位置に配置され、前記クランクケース25の前部に前記シリンダブロック26および前記シリンダヘッド27を結合する4個のスタッドボルト54〜57のうち前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記シリンダ軸線Cに対して左右いずれかにオフセットした位置に配置される特定のスタッドボルト54に対して、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記取付けボス51の少なくとも一部が重なるようにして前記取付けボス51がシリンダブロック26に形成されるので、ノックセンサ52が燃焼室31から少し離れた位置でシリンダブロック26に取付けられる構成でも、燃焼室31からシリンダヘッド27および特定のスタッドボルト54を介して伝わる振動を効果的に検出することができ、ノッキングを精度よく検出することができる。
また前記シリンダブロック26に、カムチェーン58を走行させるカムチェーン通路59が前記シリンダ軸線Cを含む鉛直平面PVの車幅方向一側に配置されるようにして形成され、前記取付けボス51が、前記鉛直平面PVの車幅方向他側に配置されるようにして前記シリンダブロック26に形成されるので、カムチェーン通路59を走行するカムチェーン58の振動によるカムチェーンノイズの影響がノックセンサ52に及ぶのを極力避けることができ、ノッキングの検出精度のさらなる向上を果たすことができる。
また前記取付けボス51が、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けセンサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロック26に形成されるので、シリンダブロック26の上壁26aからの取付けボス51の突出量を抑制することができる。
また前記センサ取付けボルト53が、その一部を側面視で前記特定のスタッドボルト54と重ねるようにして前記取付けボス51に螺合されるので、前記センサ取付けボルト53および前記特定のスタッドボルト54を近づけて配置して、ノッキングによる振動を検出し易くすることができ、シリンダブロック26の上壁26aからの前記取付けボス51の突出量をより小さく抑えることができる。
また前記取付けボス51が、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けセンサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向外側にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロック26に形成されるので、ノックセンサ52および吸気管35の干渉をより効果的に防止することができる上に、車幅方向外側からノックセンサ52にアクセスし易くなり、ノックセンサ52の着脱作業性をより高めることができる。
また前記ノックセンサ52が、前記センサ取付けセンサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て、前記ノックセンサ52の一部52aを、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て、前記シリンダ軸線Cを含む鉛直平面PVに関して前記ノックセンサ52が配設される側での前記シリンダブロック26の側壁26bよりも車幅方向外側に張り出すようにして前記取付けボス51に取付けられるので、ノックセンサ52および吸気管35の干渉をより効果的に抑制することができるとともに、シリンダブロック26の上壁26aからの取付けボス51およびノックセンサ52の上方への突出量も抑制し易くなる。しかも前記シリンダブロック26の前記側壁26bに、前記ノックセンサ52の下方に配置される点火コイル64が支持され、この実施の形態では、前記点火コイル64に加えて、前記点火コイル64が支持されるステー66と、該ステー66を締結するために前記シリンダブロック26の前記側壁26bに設けられるステー取付けボス65とが前記ノックセンサ52の下方に配置されるので、ノックセンサ52の一部52aがシリンダブロック26から車幅方向外側に張り出した構造としても、ノックセンサ52を下方から保護することができる。
また前記取付けボス51が、前記シリンダブロック26が有するシリンダボア30に対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て車幅方向外側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記シリンダブロック26に形成されるので、シリンダボア30内でのピストン29の摺動に伴う振動ノイズの前記ノックセンサ52に及ぼす影響を抑制し、ノッキングの検出精度のさらなる向上を図ることができる。
また前記取付けボス51が、前記シリンダブロック26の前記クランクケース25および前記シリンダヘッド27への結合面61,62間の前後方向中央部よりも前記シリンダヘッド27側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記シリンダブロック26に形成されるので、燃焼室31の近くにノックセンサ52を配設するようにしてノッキングの検出精度のさらなる向上を図ることができる。
またスロットルボディ36を接続するようにして前記吸気管35の上流端部に形成される接続面63に対して、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て該螺合軸線SCが前方に位置するように前記取付けボス51が前記シリンダブロック26に形成されるので、スロットルボディ36から離れた位置にノックセンサ52を配設するようにしてノックセンサ52の着脱作業性のさらなる向上を図ることができる。
また前記センサ取付けボルト53を螺合するようにして前記取付けボス51に設けられるねじ孔76が、前記シリンダブロック26に形成されるウォータジャケット32と前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て重なるのを避ける位置に配置されるので、ノックセンサ52をシリンダブロック26に取付けるにあたってノックセンサ52およびウォータジャケット32の干渉を回避してウォータジャケット32による冷却性を充分に確保することができる。またウォータジャケット32側にねじ孔76の逃げ構造を形成する必要がなく、ウォータジャケット32の構造を簡素化できる。
また前記センサ取付けボルト53を螺合するようにして前記取付けボス51に設けられるねじ孔76が、前記シリンダブロック26に形成されるウォータジャケット32と前記シリンダ軸線Cに沿う方向から見て重なるのを避ける位置に配置されるので、ノックセンサ52をシリンダブロック26に取付けるにあたってノックセンサ52およびウォータジャケット32の干渉を回避してウォータジャケット32による冷却性を充分に確保することができる。またウォータジャケット32側にねじ孔の逃げ構造を形成する必要がなく、ウォータジャケット32の構造を簡素化できる。
さらに前記シリンダブロック26の車幅方向一側に冷却水の配管81〜84が配置され、前記取付けボス51が、前記車幅方向他側で前記シリンダブロック26の前記上壁26aに形成されるので、冷却水の配管81〜84と干渉することなくノックセンサ52を配置して、ノックセンサ52の着脱作業性を高めることができる。
本発明の参考形態について図7および図8を参照しながら説明するが、図1〜図6を参照して説明した第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
前記シリンダブロック26の上壁26aには取付けボス88が形成されており、この取付けボス88に、上下方向に延びる螺合軸線SCを有するセンサ取付けボルト53によって、ノックセンサ52が締結される。
前記取付けボス88は、前記シリンダブロック26および前記ヘッドカバー27を前記クランクケース25に結合するためのスタッドボルト54〜57のうち前記シリンダ軸線Cに対して左右いずれかにオフセットした位置に配置される特定のスタッドボルト54に、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記取付けボス88の少なくとも一部が重なるようにして前記シリンダブロック26に形成され、この参考形態では前記ボルト63の螺合軸線SCが、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCと直交するようにして前記取付けボス88が前記シリンダブロック26に形成される。
また前記シリンダブロック26に形成されるカムチェーン通路59が、前記シリンダ軸線Cを含む鉛直平面PVの車幅方向一側(この参考形態では右側)に配置されるのに対して、前記取付けボス88は、前記鉛直平面PVの車幅方向他側(この参考形態では左側)で、前記シリンダブロック26の前記クランクケース25および前記シリンダヘッド27への結合面61,62間の前記シリンダ軸線Cに沿う方向での中央部よりも前記シリンダヘッド27側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記シリンダブロック26に形成される。
しかも前記取付けボス88は、図8で示すように、前記シリンダブロック26が有するシリンダボア30に対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て車幅方向外側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記シリンダブロック26に形成される。
また前記センサ取付けボルト53を螺合するようにして前記取付けボス88に設けられるねじ孔76は、シリンダ軸線Cに沿う方向から見て、図7で示すように、シリンダブロック26に設けられた前記ウォータジャケット32と重なるのを避ける位置に配置される。
この参考形態によれば、前記取付けボス88が、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向にオフセットしないようにして前記シリンダブロック26に形成されるので、第1の実施の形態に比べれば、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向にオフセットすることによってシリンダブロック26の上壁26aからの取付けボス88の突出量を抑制する効果は得られないものの、上記第1の実施の形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
本発明の第2の実施の形態について図9および図10を参照しながら説明するが、図1〜図6を参照して説明した第1の実施の形態に対応する部分には同一の参照符号を付して図示するのみとし、詳細な説明は省略する。
前記シリンダブロック26の上壁26aには取付けボス89が形成されており、この取付けボス89に、上下方向に延びる螺合軸線SCを有するセンサ取付けボルト53によって、ノックセンサ52が締結される。
また前記取付けボス89は、前記シリンダブロック26および前記ヘッドカバー27(第1の実施の形態参照)を前記クランクケース25(第1の実施の形態参照)に結合するためのスタッドボルト54〜57のうち前記シリンダ軸線Cに対して左右いずれかにオフセットした位置に配置される特定のスタッドボルト54に、前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て前記取付けボス89の少なくとも一部が重なるようにして前記シリンダブロック26に形成される。しかも前記取付けボス89は、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロック26に形成されるものであり、この実施の形態では、前記特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向内側にオフセットした位置に配置するようにして前記シリンダブロック26に形成される。
また前記シリンダブロック26に形成されるカムチェーン通路59が、前記シリンダ軸線Cを含む鉛直平面PVの車幅方向一側(この実施の形態では右側)に配置されるのに対して、前記取付けボス89は、前記鉛直平面PVの車幅方向他側(この実施の形態では左側)で前記シリンダブロック26に形成される。
また前記センサ取付けボルト53は、その一部を側面視で前記特定のスタッドボルト54と重ねるようにして前記取付けボス89に螺合される。すなわち図9で示すように、前記取付けボス89に螺合した状態に在る前記センサ取付けボルト53の内端部53aは、前記特定のスタッドボルト54の上端よりも距離L3だけ下方位置に在る。
また前記センサ取付けボルト53を螺合するようにして前記取付けボス89に設けられるねじ孔76は、そのセンサ取付けボルト53の螺合軸線SCに沿う方向から見て、図10で示すように、前記ウォータジャケット32と重なるのを避ける位置に配置される。このため前記シリンダブロック26の前記クランクケース25および前記シリンダヘッド27への結合面61,62間の前記シリンダ軸線Cに沿う方向での中央部よりも前記クランクケース25側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCが位置するようにして前記取付けボス89が前記シリンダブロック26に形成される。
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態に比べれば、特定のスタッドボルト54の軸線BCに対して前記センサ取付けセンサ取付けボルト53の螺合軸線SCを車幅方向外側にオフセットした位置に配置するとともに、前記シリンダブロック26の前記結合面61,62間の前記シリンダ軸線Cに沿う方向での中央部よりも前記シリンダヘッド27側に前記センサ取付けボルト53の螺合軸線SCを配置するようにしたことによる効果は得られないものの、第1の実施の形態とほぼ同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の実施の形態及び参考形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
たとえば上述の実施の形態のユニットスイングエンジンUEでは、吸気管35にスロットルボディ36が接続される構成としたが、吸気管35に気化器が接続されるユニットスイングエンジンにも本発明を適用することができる。