JP6419137B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、インペラを回転させて燃料タンクから燃料を吸い上げ、エンジン等の機器に加圧供給する燃料供給装置に関するものである。
回転体であるインペラを回転させて燃料タンクから燃料を吸上げる燃料供給装置においては、インペラの外周羽根部に沿って形成したポンプ流路内に発生する燃料ベーパを排出するため、流路途中に外部と連通するベーパ排出口が設けられている。しかし、ベーパ排出口からは、燃料ベーパを含む燃料が圧力変動を伴って噴流として排出されるため、周辺部材に衝突すると部材が振動して騒音が発生する。
一方、最近の技術革新により、エンジンの振動あるいは騒音の低減が顕著であり、これに伴い車両の静粛性が一段と向上している。そして、静粛性が、その車両の感性品質を大きく左右することから、前述した燃料ベーパを含む燃料の噴流に起因する騒音を抑制することが、重要度を増してきている。
そこで、燃料ポンプの下部を保持するロワーカップで有底筒状体を形成し、ベーパ排出口からの噴流が有底筒状体の袋小路状の流路に流入した後、脱気孔に向かって流れるように構成した燃料供給装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。あるいは、ベーパ排出口からの噴流がサクションフィルタの鍔部に向かうように構成し、その流れ方向を側方に変更する燃料供給装置が提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2011−153605号公報(段落0042〜0049、図2、図4) 特開2004−137987号公報(段落0010〜0015、図1〜図3)
しかしながら、ロワーカップで形成した有底筒状体は剛体であるため、ベーパ排出口と有底筒状体の底面が近い場合、噴流が勢いよく剛体である有底筒状体の底面に衝突し、逆に騒音が発生するので、有底筒状体を深く形成する必要がある。そのためには、燃料ポンプ底部より下側の領域を大きく確保する必要があり、燃料ポンプの吸込み口までの高さが高くなり、燃料の吸上げ性能が低下するという欠点があった。
一方、鍔部で噴流を受ける場合には、燃料ポンプの吸込口までの高さが高くなることは避けられるが、剛体である鍔部に噴流が衝突する際の騒音が発生するという欠点があった。つまり、燃料吸上げ性の確保と低騒音化を両立させることができなかった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、ベーパ排出に伴う騒音の低減と、燃料吸上げ性を両立できる燃料供給装置を得ることを目的とする。
本発明の燃料供給装置は、回転方向に沿って複数の羽根が形成されたインペラを有し、前記複数の羽根の配列に沿って形成されたC字状の第一流路と、前記第一流路の前記回転方向における始点部分に連通し、軸方向の一方に開口する燃料吸込み口と、前記第一流路の前記回転方向における終点部分に連通し、前記軸方向の他方に開口する燃料排出口と、前記第一流路の中間部分から前記軸方向の一方の側に連通するベーパ排出口と、が形成されたポンプボディを有するカスケード式の燃料ポンプと、前記燃料ポンプを内包し、燃料タンク内での位置を固定する筐体と、前記筐体の底面と前記ポンプボディとの間に介在する緩衝材と、前記緩衝材と前記ポンプボディとによって形成され、前記ベーパ排出口と前記燃料タンク内の空間とを連通させるベーパ排出流路と、を備える。前記ベーパ排出流路は、前記ベーパ排出口から噴出した噴流を排出する、前記軸方向に延びる第二流路と、前記ベーパ排出口から噴出した噴流に対向し、前記第二流路を経由した噴流の流れの向きを変える第一対向面と、前記第二流路より広い流路断面積を有し、前記第一対向面部で流れの向きが変えられた噴流を排出する、前記第一流路に沿った方向に延びる第三流路と、前記第三流路を経由した噴流に対向して流れの向きを前記軸方向に変える第二対向面とを有し、前記第一対向面と前記第二対向面は前記緩衝材の壁面であり、前記第一対向面部は、前記ベーパ排出口に接近する方向に突出しており、前記第三流路を形成する前記ベーパ排出口側の壁面に、上流から下流に行くにしたがって前記ベーパ排出口に対応する位置からの距離が長くなるテーパ面を形成したことを特徴とする。
本発明の燃料供給装置によれば、ベーパ排出口からの噴流を緩衝部材に複数回衝突させて向きを変えるようにしたので、ベーパ排出に伴う騒音の低減と、燃料吸上げ性を両立できる燃料供給装置を得ることができる。
本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置におけるベーパ排出流路の構成を説明するための部分断面図とその平面展開図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の全体構成を示す一部切欠き斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の燃料ポンプの外観図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の燃料ポンプの部分断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の燃料ポンプの主構成部材であるポンプベースの平面図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の燃料ポンプの主構成部材であるインペラの平面図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の燃料ポンプの主構成部材であるポンプカバーの平面図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置における、ベーパ排出流路を形成するポンプカバーの下面側の斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置における、ベーパ排出流路を形成するクッションラバーの上面側の斜視図である。 本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置におけるクッションラバーの上面図と下面図である。
実施の形態1.
図1〜図10は、本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置の構成を説明するためのもので、図1は本発明の特徴的な構成であるベーパ排出口から燃料タンク内へ通じる流路であるベーパ排出流路の構成を説明するため、ポンプ部の下側部分を図10(a)のA−B線で切断した際の部分断面図とその平面展開図、図2は燃料供給装置の全体構成を説明するための筐体部分を一部切り欠いた一部切欠き斜視図、図3は燃料ポンプの外観図、図4は燃料ポンプのポンプ部を主体とした軸に平行な部分断面図である。
また、図5〜図6はベーパ排出口を必要とするカスケード式の燃料ポンプの基本構成を説明するためのもので、それぞれカスケード式の燃料ポンプの主構成部材であるポンプベース、インペラ、そしてポンプカバーの平面図である。そして、図8は組み合わせることでベーパ排出流路を形成するポンプカバーとクッションラバーのうち、ポンプカバーの下面側の斜視図、図9はクッションラバーの上面側の斜視図、図10はクッションラバーの上面図と下面図である。
本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置1の特徴は、図1に示すように、ベーパ排出口から燃料タンク内へ通じるベーパ排出流路の構成にある。しかし、その詳細な説明の前に、燃料供給装置1の基本的な構成、およびベーパ排出路を要するカスケード式の燃料ポンプの構成について説明する。
燃料供給装置1は、図示しない車両の燃料タンク内に、燃料タンクの開口部を塞ぐように収容され、燃料タンクに貯留される燃料を車両エンジン側のインジェクタへ加圧して供給するものである。そして図2、図3に示すように、図示しない燃料ホースなどが接続される吐出パイプ7a、リターン配管7b、および図示しないコネクタを一体成形によって具備する絶縁性樹脂であるフランジ7と、フランジ7と例えばスナップフィットで係合され、燃料ポンプ2を収容するポンプケース3と、ポンプケース3と例えばスナップフィットで係合される嵌合部4aを有し、燃料ポンプ2の燃料吸入口2a(図4)に装着されるサクションフィルタ4と、燃料ポンプ2の燃料吸入口2a側の底面とサクションフィルタ4のポンプケース3との嵌合部4aの底面部4bに当接するように設置されたクッションラバー5、およびポンプケース3の側面に装着され、燃料タンク内の燃料の油面を検出するフロート6aを備えた液面検出器6と、を備えている。
また、燃料ポンプ2から吐出パイプ7aへ至る途中で分岐するリターン配管7bの先には、背圧型のプレッシャーレギュレータ8が接続され、インジェクタの消費量が変動しても、インジェクタに供給される燃料の圧力を所定値に保つことができる。尚、図示しないコネクタからのリード線は、燃料ポンプ2と接続される駆動用、および液面検出器6と接続される信号用が具備されている。
燃料ポンプ2は、図4に示すように、ポンプ部220とこのポンプ部220を駆動するモータ部210とを備えている。モータ部210は円筒状のハウジング9内に図示しない永久磁石を環状に配置し、この永久磁石の内周側へ同心円状にロータ10を配置した構成となっている。一方、ポンプ部220は、図5〜図7に示すような円盤状のポンプベース21、インペラ23、ポンプカバー22を重ねあわせるようにして構成している。
インペラ23には、図6に示すように、周方向に複数の羽根23bが形成されているが、小流量・高圧に有利なカスケード式ポンプとしてのインペラ23の羽根23bは、軸方向に垂直な面に対して対称に形成されている。そのため、インペラ23自体を回転させても流体を軸方向における一方向に移動させることはできない。一方、ポンプベース21には、図5に示すようにインペラ23に対向する面(図中裏側)に、羽根23bの配列に沿ってC字状の溝21wが形成され、ロータ10の回転方向における溝21wの終端部には上方(z軸方向)に向けて反対面に連通する連通孔21pが形成されている。そして、ポンプカバー22には、図7に示すようにインペラ23に対向する面(図中表側)に、羽根23bの配列に沿ってC字状の溝22wが形成され、溝22wの回転方向の始点部には反対面に連通する連通孔22pが形成されている。
ポンプベース21およびポンプカバー22はハウジング9に圧入またはかしめ等によって固定されており、ポンプベース21には軸受が、ポンプカバー22にはスラスト軸受が圧入されている。そして、インペラ23はポンプベース21およびポンプカバー22により、軸方向における両側から挟むように回転自在に収納され、中心部23cには、ロータ10から伸びたシャフトが係合されている。これにより、インペラ23は、ロータ10の駆動に合わせて回転する。
ポンプカバー22に形成された連通孔22pは、燃料ポンプ2の燃料吸入口2aとしてインペラ23の反対側に開口し、ポンプベース21に形成された連通孔21pは、燃料排出口としてインペラ23の反対側に開口する。この2つの溝21w、22wとインペラ23の各羽根23b間の空間を組み合わせることによって、燃料吸入口2aと燃料排出口に連なるポンプ流路が形成される。つまり、燃料吸入口2aから流体を吸引し、燃料排出口から吐出するカスケード式のポンプ部220の基本的な構成が形成される。
ここで、このように構成したカスケード式のポンプ部220の動作について説明しておく。外部の図示しない直流電源から直流電流の供給を受けたモータ部210は、係合されたインペラ23を高速で回転させる。インペラ23が回転すると、羽根23b間にある気体または液体も同じく高速でポンプ流路内部を流動することとなる。
ポンプ作動中、ポンプ流路の内部は燃料で満たされている。インペラ23が回転すると、羽根23b間にある燃料は、ポンプ流路内を高速で流動する。このとき、燃料は、羽根23bから受ける運動エネルギーと円周状に流れることによる遠心力によって、ポンプ流路内で何度も渦を巻く。そして、C字状の溝21w、22wに沿って下流に向かうにつれ圧力を上げていく。高圧となった燃料はポンプ流路の終端側の連通孔21pを経由して吐出され、また吐出された燃料の容積分、始点側の連通孔22pを経由して燃料を取り込む。以上の作用で、ポンプ部220は、昇圧ポンプとして機能する。
一方、回転体であるインペラ23の羽根23bに沿って形成されたポンプ流路内に発生する燃料ベーパを排出するため、図4、図7に示すようにポンプ流路の途中にポンプ流路と外部を連通するベーパ排出口22xが設けられている。インペラ23の回転によりポンプ流路内で加圧された燃料を車両エンジン側に吐出する際、ポンプ流路の途中に設けられたベーパ排出口22xからは、燃料ベーパと共に、加圧された燃料が排出される。
以上を前提として、ベーパ排出口に関わる構成について説明する。燃料ポンプ2のポンプ部220のポンプカバー22の燃料吸入口2a側には、図2、図3に示すように、クッションラバー5を介してサクションフィルタ4が取付けられている。クッションラバー5の吸込口部を、サクションフィルタ4のポンプケース3との嵌合部4aに設けられたクッションラバー5との嵌合部に挿入し、燃料ポンプ2の燃料吸入口2aにサクションフィルタ4を接続する。つまり、本構成では、サクションフィルタ4のうち、少なくとも嵌合部4aは、ポンプケース3とともに燃料ポンプ2を収容する筐体として機能している。
ポンプカバー22のクッションラバー5への対向面には、図8に示すように、ベーパ排出口22xを囲むように凹状部22dが形成されている。そして、クッションラバー5のポンプカバー22への対向面にも、図9、図10に示すように、凹状部22dの領域R22dに対応して、反対面側への連通孔5hを囲むように凹状部5dが形成されている。
そのため、ポンプカバー22の吸込口側の底面2bに設けられたベーパ排出口22xは、図1に示すように、クッションラバー5とポンプカバー22の組合せで形成されたベーパ排出流路Fxに連なる。ベーパ排出流路Fxは、ポンプカバー22の吸込口側の底面2bに設けられたベーパ排出口22xに対して、クッションラバー5の凹状部5dの外側にある面5f1がほぼ正対する形で対向する。面5f1の周りは3方を凹状部22dの壁面により囲まれているので、ベーパ排出流路Fxは、面5f1により、軸方向(z方向)から周方向に向きが急変する。
一方、ポンプカバー22の凹状部22dには、テーパ面22f1が形成されている。そのため、面5f1によって周方向に向きを変えたベーパ排出流路Fxは、テーパ面22f1と底面5f2を含む凹状部5dの壁面に囲まれ、凹状部22dによる流路断面の拡大と、テーパ面22f1による緩やかな軸方向の動きをともなって連続する。そして、その終端部分では、凹状部5dの壁面5f3がほぼ正対するように対向する。
そのため、ベーパ排出流路Fxは、流れ方向を連通孔5hに沿った軸方向(下方)に再度変更される。クッションラバー5の下面側には、連通孔5hを囲むとともに径方向に延びる溝部5rdが形成されている。そのため、連通孔5hに沿って下方に向きを変えたベーパ排出流路Fxは、サクションフィルタ4の底面部4bの面4f1と溝部5rdに囲まれた径方向の外側に向かって伸びる扁平な流路Fxfに沿って、再度向きが変更される。また、扁平な流路Fxfにおいては、3方がクッションラバー5を構成する緩衝材で囲まれ、軸に垂直な面内において、緩衝材を外側として湾曲している。そのため、扁平な流路Fxf内でも進路を遮る側の緩衝材が流れの向きを変えている。
径方向の外側に向かったベーパ排出流路Fxはポンプケース3の外部に達しており、燃料タンク内の空間に通じる。
続いて、この燃料供給装置1の組立手順を説明する。燃料ポンプ2のポンプ部220のポンプカバー22の燃料吸入口2a側にクッションラバー5を取付けた後、クッションラバー5の吸込口部を、サクションフィルタ4のポンプケース3との嵌合部4aに設けられたクッションラバー5との嵌合部に挿入し、燃料ポンプ2の燃料吸入口2aにサクションフィルタ4を接続する。その後、燃料ポンプ2にポンプケース3を被せ、ポンプケース3とサクションフィルタ4のポンプケース3との嵌合部4aをスナップフィット係合させる。
フランジ7のリターン配管7bの端にプレッシャーレギュレータ8を、Oリングを介して液密に嵌着した後、フランジ7とポンプケース3をスナップフィット係合させる。この係合により、プレッシャーレギュレータ8がポンプケース3に保持されると共に、燃料ポンプ2の吐出口に取付けられたOリングを介して、燃料ポンプ2の吐出口はフランジ7の吐出パイプ7aに液密に嵌着されることになる。
この結果、サクションフィルタ4から吐出パイプ7aに至る燃料流路が確保されることになる。これに、液面検出器6を装着し、図示しないリード線を図示しないコネクタに接続することで、図2で説明した、燃料供給装置1が組み上がる。
上述した構成を踏まえ、この燃料供給装置1の動作について説明する。図示しないバッテリーから図示しないコネクタ、リード線を介して、燃料ポンプ2に電流が供給されると、燃料ポンプ2内のロータ10が回転し、ロータ10に取付けられたインペラ23が回転する。この回転に伴い、燃料タンク内の燃料は、サクションフィルタ4で夾雑物が取り除かれた後、燃料ポンプ2の燃料吸入口2aから導入、及び昇圧された後、燃料ポンプ2の吐出口から吐出され、吐出パイプ7aを介して車両エンジン側のインジェクタに供給される。インペラ23の回転によりポンプ流路内で加圧された燃料を車両エンジン側に吐出する際、ポンプ流路(溝22w)の途中に設けられたベーパ排出口22xからは、燃料ベーパと共に、加圧された燃料が排出されている。そして、前述したように、車両エンジン側のインジェクタに供給される燃料の圧力は、プレッシャーレギュレータ8によって所定値に保たれる。
ベーパ排出口22xから軸方向に沿って排出されたベーパと燃料の混ざった噴流は、ポンプカバー22とクッションラバー5の組合せによって形成されたベーパ排出流路Fxに誘導される。ベーパ排出流路Fxに入った噴流は、図1に示すように、はじめにベーパ排出口22xに対向配置されたクッションラバー5の面5f1に衝突し、その流れ方向を径方向に変更される。
クッションラバー5の面5f1に衝突した噴流は、凹状部22dと凹状部5dで囲まれた空間内を周方向に沿って流れる。そして、その終焉部で、流れに正対するクッションラバー5の壁面5f3に衝突し、クッションラバー5の連通孔5hに沿った軸方向に向きを変えられる。このようにして、複数にわたって緩衝材であるクッションラバー5への衝突により向きを変えた後、サクションフィルタ4の底面部4bの面4f1にあたり、面4f1と溝部5rdに囲まれた扁平な流路Fxfに沿って径方向の外側に向かって流れる。そして、タンク内の空間に放出される。
次に、この燃料供給装置1の騒音低減効果について説明する。インペラ23の回転によりポンプ流路内で加圧された燃料を車両エンジン側に吐出する際、ベーパ排出口22xからは、燃料ベーパと共に、加圧された燃料が排出される。この燃料ベーパを含んだ噴流は圧力変動が大きく、ポンプケース3やサクションフィルタ4の筐体といった剛体の部材に衝突すると、部材が振動し騒音が発生する。
本発明では、図1に示すように、ベーパ排出口22xから排出された噴流が最終的に燃料タンク内に戻されるまでの流路では、噴流が筐体の材料である剛体(面4f1)と正対する前に、少なくとも複数回、緩衝材(面5f1、壁面5f3)に衝突して向きを変更させられている。そのため、緩衝材(面5f1、壁面5f3)に衝突する度に、その振動が抑制される。さらに、凹状部5dと凹状部22dで形成された空間は、ベーパ排出口22xの断面積よりも広く、流速も低減される。
そのため、剛体である面4f1に到達する際には、圧力変動および流速が緩和され、効率的に騒音の発生を抑制することができる。また、径方向に延びた扁平な流路Fxfによって整流されるので、ベーパ排出流路Fxから放出された流れが、仮に、タンクの内壁に当たったりしても、騒音を発生させることはない。つまり、ベーパ排出口22xから排出される噴流をクッションラバー5の限られた体積内にて、緩衝部材に複数回衝突させることができ、効率的に騒音低減効果が得られる。
一方、この燃料供給装置1の燃料吸上げ性を確保する構造について説明する。燃料ポンプ2のポンプ部220のポンプカバー22に設けられたベーパ排出口22xから排出されるベーパ排出噴流は、クッションラバー5の面5f1に衝突するが、クッションラバー5はラバー部材で構成されているため、ベーパ排出口22xとクッションラバー5の面5f1の距離が近い場合でも、衝突時の騒音を抑制出来る。このため、距離を稼ぐための空間を設ける必要がなく、クッションラバー5の厚みを薄くでき、燃料液面から燃料ポンプの吸込口までの高低差を小さく保つことができ、燃料吸上げ性の確保が可能となる。また、燃料ポンプ2のポンプ部220のポンプカバー22の底面全体にクッションラバー5を配置するため、クッションラバー5の振動伝達抑制効果も低下しない。
上述の通り、本発明の構成は、ベーパ排出口22xから排出されるベーパ排出噴流を、クッションラバー5の限られた体積内にて複数回ベーパ排出流衝突面部に衝突させる効率的な騒音低減効果により、昨今求められている車両の静粛性に対して十分な騒音低減効果を得ることが可能である。また、クッションラバー5の厚みを薄く、燃料液面から燃料ポンプの吸込口までの高低差を小さく保つことができる。そのため、線膨張係数が金属よりも大きく、底面の高さの変動が大きな樹脂製のタンクを用いた場合でも、高低差を大きくつける必要が無いので、燃料吸上げ性を損なうこともない。
以上のように、本発明の実施の形態1にかかる燃料供給装置1によれば、回転方向に沿って複数の羽根23bが形成されたインペラ23を有し、複数の羽根23bの配列に沿って形成されたC字状の流路(溝21w、溝22w)と、流路の回転方向における始点部分に連通し、軸方向の一方に開口する燃料吸入口2aと、流路の回転方向における終点部分に連通し、軸方向の他方に開口する燃料排出口と、流路の中間部分から前記一方の側に連通するベーパ排出口22xと、が形成されたカスケード式の燃料ポンプ2と、燃料ポンプ2を内包し、燃料タンク内での位置を固定する筐体(ポンプケース3、嵌合部4a)と、筐体(嵌合部4a)の底面(底面部4b)と燃料ポンプ2との間に介在する緩衝材(クッションラバー5)と、緩衝材(クッションラバー5)と燃料ポンプ2(ポンプカバー22)とによって形成され、ベーパ排出口22xと燃料タンク内の空間とを連通させるベーパ排出流路Fxと、を備え、ベーパ排出流路Fxでは、ベーパ排出口22xから噴出した噴流に対向し、流れの向きを変える第一対向面(面5f1)と、第一対向面(面5f1)で変えた流れに対向し、さらに向きを変える第二対向面(壁面5f3)と、を有し、第一対向面と第二対向面は緩衝材(クッションラバー5)の壁面であるので、噴流が衝突するたびに振動が抑制され、騒音発生を抑制する。また、第一対向面が緩衝材なので、距離を取る必要がなく、燃料液面から燃料ポンプの吸込口までの高低差を小さく保つことができ、燃料吸上げ性を損なうこともない。
とくに、ベーパ排出流路Fxの第一対向面(面5f1)の下流側は、上流側より流路断面積が広くなっているので、流速が緩和され、より振動を低減できる。
また、第二対向面(壁面5f3)の下流側に扁平な流路Fxfが形成されているので、整流効果によってより振動を緩和できる。
あるいは、筐体(ポンプケース3、嵌合部4a)のうち、燃料ポンプ2の底面側を覆う部材(嵌合部4a)は、燃料ポンプ2が吸い上げる燃料を浄化するサクションフィルタ4を構成する部材であるので、ポンプケース3から露出した燃料ポンプ2の底面側にクッションラバー5を装着し、嵌合部4aを嵌め合わせるだけでよいので、容易に上述した構成を実現することができる組み立てることができる。
1:燃料供給装置、 2:燃料ポンプ、 2a:燃料吸入口、 3:ポンプケース(筐体)、 4:サクションフィルタ、 4a:嵌合部(筐体)
5:クッションラバー(緩衝材)、 5f1:クッションラバーの面(第一対向面)、 5f3:凹状部内の壁面(第二対向面)
21:ポンプベース、 22ポンプカバー、 21w,22w:流路、 22x:ベーパ排出口、 23:インペラ、 23b:羽根、
210:モータ部、 220:ポンプ部、
Fx:ベーパ排出流路、 Fxf:扁平流路。

Claims (4)

  1. 回転方向に沿って複数の羽根が形成されたインペラを有し、前記複数の羽根の配列に沿って形成されたC字状の第一流路と、前記第一流路の前記回転方向における始点部分に連通し、軸方向の一方に開口する燃料吸込み口と、前記第一流路の前記回転方向における終点部分に連通し、前記軸方向の他方に開口する燃料排出口と、前記第一流路の中間部分から前記軸方向の一方の側に連通するベーパ排出口と、が形成されたポンプボディを有するカスケード式の燃料ポンプと、
    前記燃料ポンプを内包し、燃料タンク内での位置を固定する筐体と、
    前記筐体の底面と前記ポンプボディとの間に介在する緩衝材と、
    前記緩衝材と前記ポンプボディとによって形成され、前記ベーパ排出口と前記燃料タンク内の空間とを連通させるベーパ排出流路と、を備え、
    前記ベーパ排出流路は、
    前記ベーパ排出口から噴出した噴流を排出する、前記軸方向に延びる第二流路と、前記ベーパ排出口から噴出した噴流に対向し、前記第二流路を経由した噴流の流れの向きを変える第一対向面と、前記第二流路より広い流路断面積を有し、前記第一対向面部で流れの向きが変えられた噴流を排出する、前記第一流路に沿った方向に延びる第三流路と、前記第三流路を経由した噴流に対向して流れの向きを前記軸方向に変える第二対向面とを有し、前記第一対向面と前記第二対向面は前記緩衝材の壁面であり、
    前記第一対向面部は、前記ベーパ排出口に接近する方向に突出しており、
    前記第三流路を形成する前記ベーパ排出口側の壁面に、上流から下流に行くにしたがって前記ベーパ排出口に対応する位置からの距離が長くなるテーパ面を形成した
    ことを特徴とする燃料供給装置。
  2. 前記第一対向面部は、前記ベーパ排出口に対向する第一面と、前記第一面に対し屈曲され前記軸方向に沿って形成される第二面とを有し、前記第二面は、前記第一流路に沿った方向に関して、前記テーパ面より前記ベーパ排出口に近い位置に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料供給装置。
  3. 前記第二対向面の下流側に、前記ポンプボディの径方向の外側に延びる扁平な流路が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料供給装置。
  4. 前記筐体のうち、前記燃料ポンプの底面側を覆う部材は、前記燃料ポンプが吸い上げる燃料を浄化するサクションフィルタを構成する部材であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の燃料供給装置。
JP2016235686A 2016-12-05 2016-12-05 燃料供給装置 Active JP6419137B2 (ja)

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