JP6418059B2 - 燃料ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料をロータ収容部に吸入してから吐出する燃料ポンプに関する。
従来、燃料をロータ収容室に吸入してから吐出する燃料ポンプが知られている。特許文献1に開示の燃料ポンプは、インナロータが回転可能に収容されるロータ収容室を画成し、インナロータが回転することにより、燃料をロータ収容室に吸入してから、吐出通路を通して吐出するポンプ本体と、ポンプ本体を外周側から囲む筒状に形成されるハウジングと、ハウジング内に収容される電動モータとを備えている。
電動モータは、ハウジングに対して固定され、ポンプ本体の吐出通路の出口と軸方向に対向する固定子と、固定子よりも内周側に位置し、回転する回転子と、回転子と共に回転することで、インナロータを回転させる回転軸とを有している。ここで、固定子とハウジングとの間には、隙間が設けられていない。
特開2009−250087号公報
特許文献1の構成において、吐出通路の出口から吐出された燃料は、固定子と回転子の間の電動モータ内を通って外部へと誘導される。しかしながら、回転子が燃料の流れの影響を直接受けることで、回転軸が軸ずれし、その結果、インナロータのロータ収容室に対する摺動抵抗が大きくなり、ポンプ効率が低下することを、本発明者らは見出した。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、ポンプ効率の高い燃料ポンプを提供することにある。
本発明の燃料ポンプは、インナロータ(120)が回転可能に収容されるロータ収容室(156)を画成し、インナロータが回転することにより、燃料をロータ収容室に吸入してから、吐出通路(117)を通して吐出するポンプ本体(110)と、
ポンプ本体を外周側から囲む筒状に形成されるハウジング(102)と、
ハウジング内に収容される電動モータ(180)とを備え、
電動モータは、
ハウジングに対して固定され、吐出通路の出口(170)と軸方向に対向する固定子(182)と、
固定子よりも内周側に位置し、回転する回転子(186)と、
回転子と共に回転することで、インナロータを回転させる回転軸(180a)とを有し、
固定子とハウジングとの間には、出口から吐出された燃料を外部へと誘導する燃料通路(106)が形成され、
ポンプ本体は、出口を形成する外周面であって、電動モータ側へ向かう程、回転軸に対する外周側に傾斜する傾斜面部(171,271)と、出口を形成する内周面であって、軸方向に延伸する壁面と、を有することを特徴とする。
このような発明によると、インナロータが回転することで、燃料は、ロータ収容室に吸入されてから、吐出通路を通して吐出される。ここで、吐出される燃料は、吐出通路の出口において電動モータ側へ向かう程、外周側に傾斜する傾斜面部により、外周側へ流れ易くなる。そして、外周側へ流れる燃料は、固定子とハウジングとの間に形成された燃料通路により、外部へと誘導される。これによれば、燃料が固定子よりも内周側の回転子に流れ込むことが抑制されるので、回転軸が軸ずれし難くなる。したがって、インナロータをロータ収容室内で円滑に回転させることができる。以上により、ポンプ効率の高い燃料ポンプを提供することができる。
なお、括弧内の符号は、記載内容の理解を容易にすべく、後述する実施形態において対応する構成を例示するものに留まり、発明の内容を限定することを意図したものではない。
第1実施形態における燃料ポンプを示す部分断面正面図である。 図1の断面部分を一部拡大した縦断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 図1のIV−IV線断面図である。 図1のV−V線断面図である。 第1実施形態のポンプケーシングを電動モータ側から見た平面図である。 図6のVII−VII線断面を示す縦断面図である。 第2実施形態における図2に対応する図である。 変形例1のうちの一例における傾斜面部を模式的に示す縦断面図である。 変形例1のうちの一例における傾斜面部を模式的に示す縦断面図である。 変形例1のうちの一例における傾斜面部を模式的に示す縦断面図である。 変形例2における図6に対応する図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ100は、容積式のトロコイドポンプである。燃料ポンプ100は、車両に搭載され、内燃機関の燃焼に用いる燃料であって、ガソリンよりも粘性の高い軽油を、圧送するために用いられるディーゼルポンプである。燃料ポンプ100は、ハウジング102、電動モータ180、及びポンプ本体110を備えている。こうした燃料ポンプ100では、電動モータ180の回転軸180aが回転駆動される。回転軸180aの駆動力を利用して、ロータ収容室156を画成するポンプ本体110のインナロータ120及びアウタロータ130が回転することにより、当該ロータ収容室156に吸入及び加圧された燃料としての軽油が、吐出通路117を通して吐出される。
以下では、軸方向は回転軸180aの延伸方向を意味し、また、別に明示した場合を除き、周方向、外周側、及び内周側等の記載は、回転軸180aを基準とするものとする。
ハウジング102は、ポンプ本体110と電動モータ180とが軸方向に並んだ配置にて、ポンプ本体110及び電動モータ180を外周側から囲む円筒状に形成されている。また、ハウジング102において電動モータ180側の端部には、外部に張り出したサイドカバー105が形成されており、当該サイドカバー105に設けられた吐出ポート105bから、ポンプ本体110にて吸入及び加圧された燃料が外部へ吐出されるようになっている。
電動モータ180は、ハウジング102のモータ収容部103内に収容されている。本実施形態では、電動モータ180として、インナロータ型のブラシレスモータが採用されている。具体的に図2に拡大して示すように、電動モータ180は、固定子182、及び回転子186を有している。固定子182は、ハウジング102に対して固定され、円筒状に形成されている。固定子182には、合成樹脂によりモールドされた巻線部183が有り、6スロットのコイルが形成配置されている。回転子186は、固定子182よりも内周側に位置し、中央に回転軸180aを組み付けた円筒状に形成されている。回転子186には、4極のマグネットが形成配置されている。そして、電気コネクタ105aを介した外部回路からの通電により、回転子186及び回転軸180aは共に回転する。
また、固定子182とハウジング102の内壁との間には、隙間が形成されており、当該隙間は、吐出通路117から吐出ポート105bを介して外部へ燃料を誘導する燃料通路106として機能する。燃料通路106の幅Wfは、固定子182と回転子186との間の所謂エアギャップよりも大きく設定されている。
ここで、図3〜5も用いつつ、ポンプ本体110について詳細に説明する。ポンプ本体110は、ポンプカバー112、ポンプケーシング116、インナロータ120、及びアウタロータ130を主体として構成されている。ポンプカバー112とポンプケーシング116とは、軸方向に重ね合されて、インナロータ120及びアウタロータ130が回転可能に収容されるロータ収容室156を画成している。
図1,3に示すポンプカバー112は、鉄等の金属からなる基材に、めっき等の表面処理を施すことにより、耐摩耗性を有する円盤状に形成されている。ポンプカバー112は、ハウジング102のうち電動モータ180を軸方向に挟んでサイドカバー105とは反対側端から、外部へ張り出している。
ポンプカバー112は、外部から燃料を吸入するために、円筒穴状の吸入口112a及び円弧溝状の吸入通路113を形成している。吸入口112aは、ポンプカバー112のうちインナロータ120のインナ中心線Cigから偏心した特定の開口箇所Ssを、軸方向に沿って貫通している。吸入通路113は、ポンプカバー112のうちロータ収容室156側に開口している。図3に示すように、吸入通路113の内周部113aは、インナロータ120の回転方向Rig(図5も参照)に沿って半周未満の長さに延伸している。吸入通路113の外周部113bは、アウタロータ130の回転方向Rogに沿って半周未満の長さに延伸している。
ここで吸入通路113は、始端部113cから回転方向Rig,Rogの終端部113dに向かう程、拡幅している。また、吸入通路113は、溝底部113eの開口箇所Ssに吸入口112aを開口させることで、当該吸入口112aと連通している。特に図3に示すように、吸入口112aが開口する開口箇所Ssの全域では、吸入通路113の幅が吸入口112aの幅よりも小さく設定されている。
また、ポンプカバー112は、インナ中心線Cig上のインナロータ120と対向する箇所において、ジョイント部材160の嵌合部162が回転可能に配置される配置空間158を形成している。
図1,4,5に示すポンプケーシング116は、鉄等の金属からなる基材に、めっき等の表面処理を施すこと等により、耐摩耗性を有する有底円筒状に形成されている。ポンプケーシング116のうち開口部116aは、ポンプカバー112により覆われることで、全周に亘って密閉されている。ポンプケーシング116の内周部116bは、特に図1,5に示すように、インナ中心線Cigから偏心した円筒穴状に形成されている。
ポンプケーシング116は、ロータ収容室156から燃料を吐出するために、円弧穴状の吐出通路117を形成している。吐出通路117は、ポンプケーシング116の凹底部116cを軸方向に沿って貫通している。特に図4に示すように吐出通路117の内周部117aは、インナロータ120の回転方向Rigに沿って半周未満の長さに延伸している。吐出通路117の外周部117bは、アウタロータ130の回転方向Rogに沿って半周未満の長さに延伸している。ここで吐出通路117は、始端部117cから回転方向Rig,Rogの終端部117dに向かう程、縮幅している。
また、ポンプケーシング116は、吐出通路117において、補強リブ116dを有している。補強リブ116dは、ポンプケーシング116と一体に形成されており、インナロータ120の回転方向Rigに対して交差方向に吐出通路117を跨ぐことにより、ポンプケーシング116を補強するリブである。
ポンプケーシング116の凹底部116cのうち両ロータ120,130間のポンプ室140(後に詳述)を挟んで吸入通路113と対向する箇所には、特に図4に示すように、同通路113を軸方向に投影した形状と対応させて、円弧溝状の吸入溝118が形成されている。これによりポンプケーシング116では、ロータ収容室156側において、吐出通路117が吸入溝118とその輪郭をおよそ線対称に設けられている。一方で特に図3に示すように、ポンプカバー112のうちポンプ室140を挟んで吐出通路117と対向する箇所には、同通路117を軸方向に投影した形状と対応させて、円弧溝状の吐出溝114が形成されている。これによりポンプカバー112では、ロータ収容室156側において、吸入通路113が吐出溝114とその輪郭をおよそ線対称に設けられている。
図1に示すように、ポンプケーシング116の凹底部116cのうちインナ中心線Cig上には、電動モータ180の回転軸180aを径方向に軸受するために、ラジアル軸受150が嵌合固定されている。一方で、ポンプカバー112のうちインナ中心線Cig上には、回転軸180aを軸方向に軸受するために、スラスト軸受152が嵌合固定されている。
インナロータ120及びアウタロータ130は、それぞれの歯をトロコイド曲線した、所謂トロコイドギアとなっている。具体的に、図1,5に示すインナロータ120は、インナ中心線Cigを回転軸180aと共通にすることで、ロータ収容室156内では偏心して配置されている。インナロータ120の内周部122は、ラジアル軸受150により径方向に軸受されていると共に、軸方向両側の軸受面125a,125bを、それぞれポンプケーシング116の凹底部116cとポンプカバー112により軸受されている。
また、インナロータ120は、ジョイント部材160の嵌合部162が配置される配置空間158と対向する箇所において、軸方向に沿って凹む挿入穴126を有している。挿入穴126は、周方向に等間隔に複数設けられ、各挿入穴126は、凹底部116c側まで貫通している。
ここで、図1,3,5に示すジョイント部材160は、回転軸180aと嵌合穴162aにて嵌合する嵌合部162、及び当該嵌合部162から軸方向に沿って突出する挿入部164を有している。挿入部164は、各挿入穴126に対応して複数設けられている。具体的に本実施形態の挿入穴126及び挿入部164は、電動モータ180のトルクリップルの影響を低減するために、当該電動モータ180の極数及びスロット数を避けた数であり、特に素数である5つずつ設けられている。
各挿入穴126には、それぞれ対応する挿入部164が挿入されている。これにより、回転軸180aにより、駆動力がジョイント部材160を介してインナロータ120に伝達される。すなわち、インナロータ120は、インナ中心線Cig周りとなる回転方向Rigへ回転可能となっている。
インナロータ120は、回転方向Rigに沿った周方向に等間隔に並ぶ複数の外歯124aを、外周部124に有している。各外歯124aは、インナロータ120の回転に応じて各通路113,117及び各溝114,118と軸方向に対向可能となっていることで、凹底部116c及びポンプカバー112への張り付きを抑制されている。
図1,5に示すようにアウタロータ130は、インナロータ120のインナ中心線Cigに対して偏心することで、ロータ収容室156内では同軸上に配置されている。これによりアウタロータ130に対しては、当該アウタロータ130の一径方向としての偏心方向Deにインナロータ120が偏心している。アウタロータ130の外周部134は、ポンプケーシング116の内周部116bにより軸受されていると共に、凹底部116cとポンプカバー112とにより軸方向両側から軸受されている。これらの軸受によりアウタロータ130は、インナ中心線Cigから偏心したアウタ中心線Cog周りとなる一定の回転方向Rogへ回転可能となっている。
アウタロータ130は、そうした回転方向Rogに等間隔に並ぶ複数の内歯132aを、内周部132に有している。ここでアウタロータ130における内歯132aの数は、インナロータ120における外歯124aの数よりも1つ多くなるように、設定されている。各内歯132aは、アウタロータ130の回転に応じて各通路113,117及び各溝114,118と軸方向に対向可能となっていることで、凹底部116c及びポンプカバー112への張り付きを抑制されている。
アウタロータ130に対してインナロータ120は、偏心方向Deへの相対的な偏心により噛合している。これによりロータ収容室156のうち両ロータ120,130の間には、ポンプ室140が複数連なって形成されている。このようなポンプ室140は、アウタロータ130及びインナロータ120が回転することにより、その容積が拡縮するようになっている。
両ロータ120,130の回転に伴って、吸入通路113及び吸入溝118と対向して連通するポンプ室140にて、その容積が拡大する。その結果として、吸入口112aから燃料が吸入通路113を通してロータ収容室156内のポンプ室140に吸入される。このとき、始端部113cから終端部113dに向かう程(図3も参照)、吸入通路113が拡幅していることで、当該吸入通路113を通して吸入される燃料量は、ポンプ室140の容積拡大量に応じたものとなる。
両ロータ120,130の回転に伴って、吐出通路117及び吐出溝114と対向して連通するポンプ室140にて、その容積が縮小する。その結果として、上記吸入機能と同時に、ポンプ室140から燃料が吐出通路117を通してロータ収容室156外に吐出される。このとき、始端部117cから終端部117dに向かう程(図4も参照)、吐出通路117が縮幅していることで、当該吐出通路117を通して吐出される燃料量は、ポンプ室140の容積縮小量に応じたものとなる。すなわち、吐出される燃料量の多くは、補強リブ116dよりも始端部117c側にて吐出されることとなる。
このようにして、燃料ポンプ100は、燃料をロータ収容室156に吸入してから吐出通路117を通して吐出する。
以下、吐出通路117の出口170ついてより詳細に説明する。図2に示すように、ポンプケーシング116に形成された吐出通路117は、出口170を介して電動モータ180が収容されるモータ収容部103に連通している。出口170と固定子182とは、互いに軸方向に対向している。出口170と対向する断面矩形状の対向端部184は、固定子182より内周側の回転子186よりも出口170側に突出している。ここで本実施形態において、出口170と対向端部184との対向距離Ltは、吐出通路117の始端部117cにおける幅よりも小さく設定されている。対向距離Ltを小さく設定することで、燃料ポンプ100が小型化されるだけでなく、回転子186からインナロータ120までの回転軸180aの長さを短くできるため、軸ずれのインナロータ120への影響が抑制される。
ここでポンプケーシング116は、図2,6に示すように、出口170において、軸方向の電動モータ180側へ向かう程、回転軸180aに対する外周側に傾斜する傾斜面部171を有している。傾斜面部171は、補強リブ116dよりも始端部117c側では、吐出通路117の外周側壁面117eに連続して形成されている。一方、補強リブ116dよりも終端部117d側では、傾斜面部171は、外周側壁面117eとは逆傾斜面部179を介して接続されている。
特に図2に示すように、回転軸180aを含む縦断面において、傾斜面部171は、直線状に形成されている。そして、傾斜面部171の外周側縁175は、対向端部184よりも外周側に達している。
一方、傾斜面部171の内周側縁173において、補強リブ116dとの接続箇所では、段差を設けずに、当該補強リブ116dにおいて固定子182と対向するリブ対向面部116eが当該内周側縁173から連続して形成されている。そして、リブ対向面部116eは、軸方向の電動モータ180側へ向かう程、内周側に傾斜している。したがって、特に図7に示すように、回転軸180a及び補強リブ116dを含む縦断面においては、傾斜面部171とリブ対向面部116eとがV字状の溝を形成している。
また、特に図6に示すように、ポンプケーシング116において周方向に沿って延伸する吐出通路117に対して、その外周部117bに沿って形成されている傾斜面部171は、周方向両側の始端部117c及び終端部117dに達している。換言すると、傾斜面部171の形成範囲は、周方向において、吐出通路117の始端部117cから終端部117dまでの範囲を全て含んでいる。
周方向において始端部117c及び終端部117dを越えたそれぞれの箇所には、傾斜面部171と滑らかに連続する円錐面部177が形成されている。各円錐面部177は、部分円錐面状(本実施形態では半円錐面状)の溝を呈している。
燃料ポンプ100において、ロータ収容室156からの燃料が吐出通路117を介してモータ収容部103に到達すると、出口170において形成された傾斜面部171により、燃料の多くが外周側へ誘導される。固定子182よりも外周側へ誘導された燃料は、燃料通路106によって吐出ポート105bに誘導され、外部に吐出される。
一方、固定子182よりも内周側へ流れた一部の燃料は、もちろん固定子182と回転子186との間を通過するが、対向端部184よりも内周側の内周側空間189にて回転子186にてポンプケーシング116と対向する平面状の平面端部187に衝突したり、キャビテーションによる気泡を発生させて当該空間189に滞留し得る。しかしながら、上述の傾斜面部171によって、固定子182よりも内周側に流れる燃料の割合は、抑制されるのである。
(作用効果)
以上説明した第1実施形態の効果を以下に説明する。
第1実施形態によると、インナロータ120が回転することで、燃料は、ロータ収容室156に吸入されてから、吐出通路117を通して吐出される。ここで、吐出される燃料は、吐出通路117の出口170において電動モータ180側へ向かう程、外周側に傾斜する傾斜面部171により、外周側へ流れ易くなる。そして、外周側へ流れる燃料は、固定子182とハウジング102との間に形成された燃料通路106により、外部へと誘導される。これによれば、燃料が固定子182よりも内周側の回転子186に流れ込むことが抑制されるので、回転軸180aが軸ずれし難くなる。したがって、インナロータ120をロータ収容室156内で円滑に回転させることができる。以上により、ポンプ効率の高い燃料ポンプ100を提供することができる。
また、第1実施形態によると、傾斜面部171は、吐出通路117の出口170と対向する固定子182の対向端部184よりも、外周側に達している。これによれば、吐出される燃料は、吐出通路117の出口170において、対向端部184よりも外周側へ流れ易くなるので、円滑に燃料通路106を通して外部へ誘導される。したがって、ポンプ効率が高まる。
また、第1実施形態によると、傾斜面部171は、周方向両側において、周方向に沿って延伸する吐出通路117の端部117c〜dに達している。これによれば、周方向の広範囲に亘って、燃料が外周側に流れ易くなるので、円滑に燃料通路106を通して外部へ誘導される。したがって、ポンプ効率が高まる。
また、第1実施形態によると、傾斜面部171は、縦断面において直線状である。吐出される燃料は、吐出通路117の出口170において、傾斜面部171を円滑に通過することができるので、ポンプ効率が高まる。
また、第1実施形態によると、吐出通路117を周方向に対して交差して跨ぐ補強リブ116dにおいて、固定子182と対向するリブ対向面部116eは、傾斜面部171の内周側縁173と連続して形成されている。このようなリブ対向面部116eと傾斜面部171とにより、吐出通路117の出口170において、燃料の外周側への流れを、補強リブ116dが妨げることを抑制できる。したがって、ポンプ効率が高まる。
また、第1実施形態によると、電動モータ180は、ブラシレスモータである。この場合、ブラシの消耗を抑えるために回転子186側に燃料を流す必要がないので、燃料を外周側の燃料通路106に流すことにより、ポンプ効率が高い状態を長期に亘って維持できる。
また、第1実施形態によると、燃料としての軽油が出口170から吐出される。軽油はガソリンと比べて粘性が高く、仮に固定子182と回転子186の間の電動モータ180内を通すと回転子186が流れの影響を受け、回転軸180aの軸ずれは顕著となるが、傾斜面部171を設けて燃料通路106により外部へと誘導されることで、容易にポンプ効率を高めることができる。
(第2実施形態)
図8に示すように、本発明の第2実施形態は第1実施形態の変形例である。第2実施形態について、第1実施形態とは異なる点を中心に説明する。
第2実施形態の燃料ポンプ200においても、第1実施形態と同様に、吐出通路117の出口170は、固定子182と軸方向に対向している。出口170と対向する断面矩形状の対向端部184は、固定子182より内周側の回転子186よりも出口170側に突出している。出口170と対向端部184との対向距離Ltは、吐出通路117の始端部117cにおける幅よりも小さく設定されている。
ここで、第2実施形態では、図8に示すように、回転軸180aを含む縦断面において、傾斜面部271は、湾曲凹状に形成されている。そして、傾斜面部171の外周側縁175は、対向端部184よりも外周側に達している。
第2実施形態においても、傾斜面部271により、第1実施形態に準じた作用効果を奏することが可能となる。
また、第2実施形態によると、傾斜面部271は、縦断面において凹状である。吐出される燃料は、吐出通路117の出口170において、傾斜面部271を円滑に通過することができるので、ポンプ効率が高まる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に変形例1としては、傾斜面部171は、縦断面において、種々の形態を採用可能である。例えば図9に示すように、傾斜面部171は、縦断面において湾曲凸状であってもよい。また例えば、図10,11にそれぞれ示すように、縦断面において、傾斜面部171と滑らかに連続した直線状の直線部978a,978bが形成されたものであってもよい。
変形例2としては、傾斜面部171は、周方向両側において、吐出通路117の端部117c〜dに達していなくてもよい。図12に示す例では、傾斜面部171と連続する円錐面部177が、周方向両側において、吐出通路117の端部117c〜dを包囲するように形成されている。
変形例3としては、傾斜面部171は、周方向片側において、吐出通路の端部117c又は117dに達しているものであってもよい。この場合、吐出される燃料量がより多い始端部117cに達している構成がより好ましい。
変形例4としては、傾斜面部171の外周側縁175は、出口170と対向する対向端部184よりも、内周側に位置していてもよい。
変形例5としては、補強リブ116dにおいて固定子182と対向するリブ対向面部116eは、傾斜面部171の内周側縁173との間に段差を形成していてもよい。
変形例6としては、ポンプケーシング116は、吐出通路117を跨ぐ補強リブ116dを有していなくてもよい。
変形例7としては、ポンプ本体110は、インナロータが回転することにより、燃料をロータ収容室に吸入してから、吐出通路を通して吐出するものであれば、トロコイドギア以外が採用されたものであってもよい。例えば、アウタロータを設けずに、インナロータとしてのインペラが回転して、燃料をロータ収容室156に吸入してから、吐出通路117を通して吐出するようにしてもよい。
変形例8としては、燃料として、軽油以外のガソリンよりも粘性が高い液体燃料が吐出通路117の出口170から吐出されるものであってもよい。
100,200 燃料ポンプ、102 ハウジング、106 燃料通路、110 ポンプ本体、116d 補強リブ、116e リブ対向面部、117 吐出通路、117c 始端部、117d 終端部、120 インナロータ、156 ロータ収容室、170 出口、171,271 傾斜面部、173 内周側縁、180 電動モータ、180a 回転軸、182 固定子、184 対向端部、186 回転子

Claims (8)

  1. インナロータ(120)が回転可能に収容されるロータ収容室(156)を画成し、前記インナロータが回転することにより、燃料を前記ロータ収容室に吸入してから、吐出通路(117)を通して吐出するポンプ本体(110)と、
    前記ポンプ本体を外周側から囲む筒状に形成されるハウジング(102)と、
    前記ハウジング内に収容される電動モータ(180)とを備え、
    前記電動モータは、
    前記ハウジングに対して固定され、前記吐出通路の出口(170)と軸方向に対向する固定子(182)と、
    前記固定子よりも内周側に位置し、回転する回転子(186)と、
    前記回転子と共に回転することで、前記インナロータを回転させる回転軸(180a)とを有し、
    前記固定子と前記ハウジングとの間には、前記出口から吐出された燃料を外部へと誘導する燃料通路(106)が形成され、
    前記ポンプ本体は、前記出口を形成する外周面であって、前記電動モータ側へ向かう程、前記回転軸に対する外周側に傾斜する傾斜面部(171,271)と、前記出口を形成する内周面であって、前記軸方向に延伸する壁面と、を有することを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 前記傾斜面部は、前記出口と対向する前記固定子の対向端部(184)よりも、前記外周側に達していることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  3. 前記吐出通路は、前記ポンプ本体において周方向に沿って延伸し、
    前記傾斜面部は、前記周方向両側において、前記吐出通路の端部(117c,117d)に達していることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料ポンプ。
  4. 前記傾斜面部(171)は、縦断面において直線状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。
  5. 前記傾斜面部(271)は、縦断面において湾曲凹状であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。
  6. 前記ポンプ本体は、前記吐出通路を跨ぐ補強リブ(116d)を有し、
    前記補強リブにおいて前記固定子と対向するリブ対向面部(116e)は、前記傾斜面部の内周側縁(173)から連続して形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。
  7. 前記電動モータは、ブラシレスモータであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。
  8. 前記燃料としての軽油が前記出口から吐出されることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の燃料ポンプ。
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