JP6418020B2 - 3レベルインバータの並列接続システムの制御方法および3レベルインバータの並列接続システム - Google Patents

3レベルインバータの並列接続システムの制御方法および3レベルインバータの並列接続システム Download PDF

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Description

本発明は、3レベルインバータにおいて、中性点電位のバランス制御に関する。
直流電力を交流電力に変換する電力変換装置には、電流制御を適用せずに負荷に定められた電圧を供給するタイプがある。無停電電源装置がその代表的な適用例である。
また、電力変換装置の構成例として、図10(a)に示す3レベル電圧の相電圧をUVW端子に出力する3レベルインバータが知られている。各相電圧は、インバータ内のスイッチング素子のON/OFF動作によって生成される。
3レベルインバータの種類として、図10(a)に示すT型の他に、図10(b)に示すNPC型がある。
図10(c)は、3レベルインバータを2台並列接続した構成を示す図である。インバータINV1,INV2のそれぞれの出力にLCフィルタ回路1a,1bを接続し、LCフィルタ回路1a,1bの出力を並列接続して負荷2に接続する。図10(c)の直流側は直流電源VDCを接続しているが、別のコンバータや整流器、チョッパ等の直流電圧源を接続する構成もある。
特開平07−079574号公報 特開平09−233840号公報 特開2013−247725号公報 特開2013−211970号公報 特開2013−240262号公報
図10(c)に示す3レベルインバータの並列接続システムにおいて、中性点NPの電位にアンバランス(上アーム側直流電圧VP1と下アーム側直流電圧VN1とのアンバランス)があると、インバータ出力電圧VUPS1,VUPS2に基本波の2次高調波の歪みが生じ、インバータINV1,INV2間を2次高調波の横流電流が流れる。この横流電流によって、中性点NPにおける電位のアンバランスがさらに拡大してしまう場合があり、その場合、以下の(1),(2)の問題が生じる。
(1)インバータINV1,INV2内のコンデンサC1,C2やスイッチング素子が過電圧印加により破損する。
(2)インバータ出力電圧VUPS1,VUPS2の歪みがさらに大きくなり、負荷へ悪影響を与える。
図11は、インバータINV1,INV2の各波形を示すタイムチャートである。VP1はインバータINV1の上アーム側直流電圧,VN1はインバータINV1の下アーム側直流電圧,VP2はインバータINV2の上アーム側直流電圧,VN2はインバータINV2の下アーム側直流電圧である。インバータ出力電圧VUPS1,VUPS2,インバータ出力電流IINV1,IINV2の測定箇所については、図10(c)に示されている。
図11に示すVUPS1,VUPS2はインバータ出力電圧であるが、中性点NPにおける電位にアンバランスがありインバータINV1の上アーム側直流電圧VP1と下アーム側直流電圧VN1との偏差が発生すると、インバータ出力電圧VUPS1のプラス側の振幅とマイナス側の振幅に差が生じる。同様に、インバータINV2の上アーム側直流電圧VP2と下アーム側直流電圧VN2との偏差が発生すると、インバータ出力電圧VUPS2のプラス側の振幅とマイナス側の振幅に差が生じる。
図11では、インバータINV1が出力するインバータU相出力電圧VUPS1はプラス側振幅が過剰となっている。また、インバータINV2が出力するインバータU相出力電圧VUPS2はマイナス側振幅が過剰となっている。このように、インバータU相出力電圧VUPS1,VUPS2が歪んでおり、インバータINV1,INV2間に2次高調波の横流電流が発生する。
IINV1,IINV2はインバータ出力電流であり、互いの位相差が180°の2次高調波電流を出力している。この2次高調波電流により中性点NPにおける電位が変動する。図11において、斜線で示すインバータU相出力電圧VUPS1,VUPS2がほぼ零の時は、3レベルインバータの中アームのスイッチング素子がONする期間の割合が最も多くなり、インバータ出力電流IINV1,IINV2のほぼすべてが中性点NPを通過する。インバータINV1では中性点NPに電流が流れ込み、下アーム側直流電圧VN1が増加し、インバータINV2では逆に中性点NPから電流が流出し下アーム側直流電圧VN1が減少する。
このように、並列接続されたインバータINV1,INV2のうち1台に中性点NPにおける電位のアンバランスが生じると、他のインバータとの間で2次高調波の横流電流が流れ始め、横流電流により片側のインバータの中性点電位がプラス側にずれ、もう片方のインバータ中性点電位がマイナス側にずれ、直流電圧の偏差がさらに拡大してしまうことがある。図11では、下アーム側直流電圧VN1は増加傾向、下アーム側直流電圧VN2は減少傾向であることが分かる。すなわち、直流電圧の偏差VP1−VN1,VP2−VN2が拡大している。
特許文献4は、中性点NPの電位にアンバランスがあっても出力電圧の歪みを抑制することができるよう、電圧指令値を補正する技術である。この技術は整流器に限らず通常のインバータにも適用することができる。しかし、出力電流に依存せず決まった電圧を供給するインバータは出力インピーダンス(図10(c)のA点〜C点間インピーダンス、もしくは、B点〜C点間のインピーダンス)が制御により非常に小さくなるよう設計されていて、わずかな出力電圧の歪みが残留するだけで大きな横流電流が流れてしまう。
特許文献1や特許文献5は、出力電圧指令値の零相に電圧を重畳して中性点電位を制御する方式である。零相電圧を重畳するだけであるため、出力線間電圧には影響を与えない。しかし、この制御によりわずかでも2次の電圧歪みを生じさせてしまうと、出力インピーダンスが非常に小さい装置がすぐ近くに接続されている場合、2次の大きな横流電流が流れ、中性点電位が不安定になってしまう。
特許文献3は、出力電圧指令値に2次の高調波電圧を重畳して中性点電位を制御する方式である。しかし、この方式は系統連系インバータへの適用を前提としている発明であり、無停電電源装置のように電流制御を適用せずに負荷に定められた電圧を供給する電力変換装置には適用できない。
以上示したようなことから、電流制御を適用せずに負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムにおいて、インバータ出力電圧の歪みを抑制しつつ、2次の横流電流によるインバータの中性点電位における偏差の拡大を抑制することが課題となる。
本発明は、前記従来の問題に鑑み、案出されたもので、その一態様は、電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、第1ローパスフィルタにおいて、各インバータの上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差のノイズを除去し、アンプにおいて、第1ローパスフィルタ出力にゲインを乗算し、リミッタにおいて、アンプの出力にリミッタ処理をかけ、このリミッタ処理した値に基づいてインバータ出力電圧指令値に2次歪み電圧指令値を重畳し、上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差が小さくなるようにインバータ出力電圧指令値を補正し、この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする。
また、その一態様として、第1乗算器において、リミッタの出力値に、各3レベルインバータの2次高調波電流の出力インピーダンスの位相角を用いたcosφ2および−sinφ2を乗じ、第1dq逆変換部において、第1乗算器の出力をdq逆変換して2次歪み電圧指令値を生成し、加算器において、インバータ出力電圧指令値に2次歪み電圧指令値を加算することによりインバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする。
また、その一態様として、インバータ出力電圧指令値の符号がプラスの場合、リミッタの出力値に1を加算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算し、インバータ出力電圧指令値の符号がマイナスの場合、1からリミッタの出力値を減算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算することにより、前記インバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする。
また、その一態様として、インバータ出力電圧指令値の符号がプラスの場合、リミッタの出力値に1を加算した値に上アーム側直流電圧の2倍の逆数を乗算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算し、インバータ出力電圧指令値の符号がマイナスの場合、1からリミッタの出力値を減算した値に下アーム側直流電圧の2倍の逆数を乗算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算することにより、前記インバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする。
また、その一態様として、3レベルインバータの並列接続システムは、第2乗算器と第3乗算器と第2dq逆変換部とを、4次からM次(M=6の倍数以外の4以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、第2乗算器において、リミッタの出力値に係数を乗算し、第3乗算器において、第2乗算器の出力値に、各インバータのN次高調波電流(N=6の倍数以外の4以上でM以下の偶数)の出力インピーダンスの位相角φNを用いたcosφNおよび−sinφNを乗じ、第2dq逆変換部において、第3乗算器の出力をdq逆変換し、加算器において、インバータ出力電圧指令値に第1dq逆変換部の出力値とすべての第2dq逆変換部の出力値を加算することにより、インバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする。
また、その他の態様として、電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、3レベルインバータの並列接続システムは、dq変換部と第2ローパスフィルタと減算器とPI制御部と第2dq逆変換部とを、2次からM次(M=6の倍数以外の2以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、dq変換部において、位相指令値のN倍(N=6の倍数以外の2以上でM以下の偶数)の位相に基づいて、インバータ出力電流をdq変換し、逆相のn次高調波電流のd軸電流とq軸電流に変換し、第2ローパスフィルタにおいて、d軸電流とq軸電流のノイズを除去し、減算器において、0と第2ローパスフィルタの出力との偏差を演算し、PI制御部において、前記偏差をPIアンプ処理し、第2dq逆変換部において、PI制御部の出力をdq逆変換し、加算器において、すべての第2dq逆変換部の出力とインバータ出力電圧指令値とを加算して、インバータ出力電圧指令値を補正し、この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする。
また、その他の態様として、電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、3レベルインバータの並列接続システムは、第1ローパスフィルタとアンプとリミッタと第1乗算器と第1dq逆変換部とを備え、dq変換部と第2ローパスフィルタと減算器とPI制御部と第2dq逆変換部とを、4次からM次(M=6の倍数以外の4以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、第1ローパスフィルタにおいて、各インバータの上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差のノイズを除去し、アンプにおいて、第1ローパスフィルタ出力にゲインを乗算し、リミッタにおいて、アンプの出力にリミッタ処理をかけ、第1乗算器において、リミッタの出力値に、各3レベルインバータの2次高調波電流の出力インピーダンスの位相角を用いたcosφ2および−sinφ2を乗じ、第1dq逆変換部において、第1乗算器の出力をdq逆変換して2次歪み電圧指令値を生成し、dq変換部において、位相指令値のN倍(N=6の倍数以外の4以上の偶数)の位相に基づいて、インバータ出力電流をdq変換し、逆相の4次〜M次高調波電流のd軸電流とq軸電流に変換し、第2ローパスフィルタにおいて、d軸電流とq軸電流のノイズを除去し、減算器において、0と第2ローパスフィルタの出力との偏差を演算し、PI制御部において、前記偏差をPIアンプ処理し、第2dq逆変換部において、PI制御部の出力をdq逆変換し、加算器において、第1dq逆変換部とすべての第2dq逆変換部の出力とインバータ出力電圧指令値とを加算して、インバータ出力電圧指令値を補正し、この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする。
また、他の態様として、電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、3レベルインバータの並列接続システムは、第1ローパスフィルタとアンプとリミッタと第1乗算器と第1dq逆変換部とを備え、第2乗算器と第1乗算器と第1dq逆変換部とを、4次からL次(L=6の倍数以外の4以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、dq変換部と第2ローパスフィルタと減算器とPI制御部と第2dq逆変換部とを、L+2(L+2が6の倍数である場合はL+4)次からM次(M=6の倍数以外のL+2(L+2が6の倍数である場合はL+4)以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、第1ローパスフィルタにおいて、各インバータの上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差のノイズを除去し、アンプにおいて、第1ローパスフィルタ出力にゲインを乗算し、リミッタにおいて、アンプの出力にリミッタ処理をかけ、第2乗算器において、リミッタの出力値に係数を乗算し、第1乗算器において、リミッタの出力値または第2乗算器の出力値に、各3レベルインバータのN次高調波電流(N=6の倍数以外の2〜Lまでの偶数)の出力インピーダンスの位相角を用いたcosφNおよび−sinφNを乗じ、第1dq逆変換部において、第1乗算器の出力をdq逆変換して2次〜L次歪み電圧指令値を生成し、dq変換部において、位相指令値のL+2(またはL+4)〜M倍の位相に基づいて、インバータ出力電流をdq変換し、逆相のL+2(またはL+4)〜M次高調波電流のd軸電流とq軸電流に変換し、第2ローパスフィルタにおいて、d軸電流とq軸電流のノイズを除去し、減算器において、0と第2ローパスフィルタの出力との偏差を演算し、PI制御部において、前記偏差をPIアンプ処理し、第2dq逆変換部において、PI制御部の出力をdq逆変換し、加算器において、すべての第1dq逆変換部とすべての第2dq逆変換部の出力とインバータ出力電圧指令値とを加算して、インバータ出力電圧指令値を補正し、この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする。
本発明によれば、電流制御を適用せずに負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムにおいて、インバータ出力電圧の歪みを抑制しつつ、2次の横流電流によるインバータの中性点電位における偏差の拡大を抑制することができる。
実施形態1におけるインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図。 実施形態1における3レベルインバータの並列接続システムの各波形を示すタイムチャート。 実施形態2におけるインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図。 実施形態2における3レベルインバータの並列接続システムの各波形を示すタイムチャート。 実施形態3におけるインバータ1台あたり、1相あたりの制御部を示すブロック図。 実施形態4におけるインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図。 実施形態5におけるインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図。 実施形態6におけるインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図。 実施形態6の他例を示すブロック図。 3レベルインバータの主回路を示す回路図。 インバータINV1,INV2の各波形を示すタイムチャート。
以下、本発明に係る3レベルインバータの並列接続システムの実施形態1〜6を図1〜図8に基づいて説明する。
[実施形態1]
本実施形態1における3レベルインバータの並列接続システムの主回路構成は図10と同様である。
図1は、本実施形態1のインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図である。図1に示すように、制御部は、2次の歪み電圧指令値v2d*、v2q*を生成する歪み電圧指令値生成部10が設けられる。歪み電圧指令値生成部10は、上アーム側直流電圧VP1から下アーム側直流電圧VN1を減算し、中性点NPにおける電位の偏差を演算する減算器11と、前記偏差からノイズなどを除去する第1ローパスフィルタLPFと、偏差(LPF出力)に予め設定したゲインGをかけるアンプ12と、アンプ12の出力が予め設定した範囲内の値となるよう制限をかけるリミッタ13と、リミッタ13の出力に予め設定した係数cosφ2,−sinφ2を乗算する第1乗算器14a,14bと、インバータ内部で保持する位相指令値θに係数−3を乗算する乗算器15aと、この位相−3θに基づいて第1乗算器14a,14bの出力をdq逆変換するdq逆変換部16aと、を備える。
第1乗算器14a,14bの出力が2次の歪み電圧指令値のd軸成分とq軸成分である。dq逆変換部16aの出力が、2次の歪み電圧指令値v2d*,v2q*である。
d軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1d*,q軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1q*は、固定値やフィードバック電圧制御によって生成される。この制御ブロックでは、d軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1d*が定格を表す1付近、q軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1q*がおよそ0となることを想定している。
このd軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1d*,q軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1q*は、加算器17a,17bにおいて、2次の歪み電圧指令値v2d*,v2q*と加算される。この加算器17a,17bの出力を、二相三相変換部18において位相指令値θに基づいてdq逆変換し、回転座標上の値を固定座標上の値に変換し、さらに2相/3相変換を行う。
PWM制御部19において、二相三相変換部18が出力した補正後のインバータ出力電圧指令値VU1*’,VV1*’,VW1*’とキャリア三角波とを比較し、デッドタイム付加処理を行い、ゲート信号gateを生成する。
得られたゲート信号gateは、図10(a)に示す3レベルインバータの各スイッチング素子に入力される。
本実施形態1における3レベルインバータの並列接続システムの動作を説明する。本実施形態1は、中性点NPにおける電位の偏差に応じてインバータ出力電圧指令値に2次の歪みを重畳させ、中性点NPにおける電位の偏差が小さくなるような2次の横流電流の発生を促す方式である。
ここで、2次の歪み電圧指令値v2d*,v2q*の演算について説明する。まず、上アーム側直流電圧VP1,下アーム側直流電圧VN1の検出値から中性点NPにおける電位の偏差を演算し、その偏差にアンプ12においてゲインを乗算し、インバータ出力電圧指令値VUPS1d*,VUPS1q*に重畳する電圧歪みの振幅を決定する。
次に、リミッタ13において、決定した電圧歪みの振幅にリミッタ処理を行う。リミッタ13は出力電圧の歪みをある程度の範囲内に抑制するためのものであり、詳細は後述する。その後、電圧歪みの振幅に係数cosφ2,−sinφ2を乗算する。φ2はインバータの2次高調波電流の出力インピーダンスの位相角であり、2次高調波電圧と2次高調波電流との位相差に相当する。
例えば、出力インピーダンスが抵抗のみ(位相角0deg)の場合、φ2=0degを指定し、重畳する2次電圧歪みはd軸成分のみとなる。この場合、d軸の2次横流電流の発生が促される。
また、出力インピーダンスがリアクトルのみ(位相角90deg)の場合、φ2=90degを指定し、重畳する2次電圧歪みはq軸成分でマイナスの値(進み)となり、発生する2次横流電流は90deg遅れのd軸成分となる。
得られたd軸,q軸電圧歪み指令値をdq逆変換部16においてdq逆変換する。中性点NPにおける電位のアンバランスによって生じる2次高調波電圧と、それにより流れる2次高調波電流は逆相であるため、2×−1×θ=−2θでdq逆変換を行うと固定座標上の値に変換できる。ここでは、基本波回転座標上の値に変換するため、位相指令値θの係数は、上記の−2よりさらに1を減算して−3となる。
ここで、中性点NPにおける電位のアンバランスによって生じる2次高調波電圧が逆相である理由を説明する。三相出力電圧Vu,Vv,Vwの基本波成分を以下の(1)式で表す。
Figure 0006418020
中性点NPにおける電位のアンバランスによって発生する2次電圧歪みv2u,v2v,v2wは以下の(2)式で表される。
Figure 0006418020
2次電圧歪みv2u,v2v,v2wの式は、基本波と比べてV相、W相の2π/3の項の符号が反転しているため、逆相である。正相と逆相は直交関係にあり、逆相の2次電圧歪みv2u,v2v,v2wによって生じる2次高調波電流は必ず逆相である。
図2に、VP1>VN1,φ2=0degの場合においてインバータ出力電圧指令値VUPS1に重畳される2次歪み電圧指令値V2とそれにより流れる横流電流(インバータ出力電流)IINV1を示す。2次歪み電圧指令値V2と横流電流(インバータ出力電流)IINV1の位相は等しくなり、インバータ出力電圧指令値VUPS1が零付近(図2の斜線部)のとき、横流電流(インバータ出力電流)IINV1は必ずマイナスの値となり、図10(a)において出力端子U,V,W側から中性点NPに電流が流れ込むことになる。この電流の流れこみにより、図10(a)の上アーム側コンデンサC1は放電方向となり、下アーム側コンデンサC2は充電方向となる。したがって、上アーム側直流電圧VP1の減少と、下アーム側直流電圧VN1の増加が促され、中性点NPにおける電位が制御される。
また、リミッタ13を設定することで、偏差VP−VNが増加しても重畳する2次高調波電圧の振幅を一定以内に抑え、負荷2に印加する出力電圧の歪みの拡大を抑制できる。例えば、2次の電圧歪みだけで1%の歪みを許容できる場合では、リミッタ13の設定値は1%となる。
以上示したように、本実施形態1によれば、電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムにおいて、インバータ出力電圧指令値VUPS1,VUPS2の歪みを抑制しつつ、2次の横流電流によるインバータの中性点NPにおける電位の偏差の拡大を抑制することができる。これにより、インバータ内のコンデンサやスイッチング素子が過電圧印加により破損することを防止できる。さらに、インバータ出力電圧の歪みによる負荷への悪影響を低減できる。
[実施形態2]
本実施形態2の3レベルインバータの並列接続システムの主回路は、図10と同様である。図3に本実施形態2におけるインバータ1台あたり,1相あたりの制御ブロックを示す。本実施形態2の制御ブロックは、歪み電圧指令値生成部20と、乗算器23と、を備える。
前記歪み電圧指令値生成部20は、減算器11,第1ローパスフィルタLPF,アンプ12,リミッタ13まで実施形態1と同様である。
本実施形態2における歪み電圧指令値生成部20は、さらに、1とリミッタ13の出力を加算する加算器21と、1からリミッタ13の出力を減算する減算器22と、U相インバータ出力電圧指令値VU1*の符号がプラスならば加算器21の出力を後段に出力し、U相インバータ出力電圧指令値VU1*の符号がマイナスならば減算器22の出力を後段に出力するスイッチSWと、を備える。
乗算器23において、このスイッチSWの出力とU相インバータ出力電圧指令値VU1*との積が演算され、乗算器23の出力は補正後のU相インバータ出力電圧指令値VU1*’となり、PWM制御器(図示省略)に入力されゲート信号gateが生成される。
U相インバータ出力電圧指令値VU1*は、固定の正弦波や、実施形態1と同様にフィードバック電圧制御により生成されたVUPS1d*,VUPS1q*をdq逆変換することで得られる。
ここで、本実施形態2の動作を説明する。本実施形態2は、インバータの出力インピーダンスは抵抗に近いと仮定した上で、中性点NPにおける電位の偏差に応じてU相インバータ出力電圧指令値VU1*のプラス側振幅とマイナス側振幅を調整することで、中性点NPにおける電位の偏差が小さくなるような横流電流の発生を促す方式である。
振幅の調整について説明する。VP1>VN1の場合、アンプ12の出力はプラスになり、加算器21の出力は1よりも大きくなり、減算器22の出力は1より小さくなる。
U相インバータ出力電圧指令値VU1*>0では、スイッチSWにより加算器21の出力が選択されて乗算器23でU相インバータ出力電圧指令値VU1*と加算器21の出力が乗算され、補正後のU相インバータ出力電圧指令値VU1*’はU相インバータ出力電圧指令値VU1*よりも増加する。
U相インバータ出力電圧指令値VU1*<0では、スイッチSWにより減算器22の出力が選択されて乗算器23でU相インバータ出力電圧指令値VU1*と減算器22の出力が乗算され、補正後のU相インバータ出力電圧指令値VU1*’はU相インバータ出力電圧指令値VU1*より増加(マイナスで絶対値が減少)する。
図4に実施形態2の動作波形を示す。VP1>VN1では、正弦波であるU相インバータ出力電圧指令値VU1*に対して補正後のU相インバータ出力電圧指令値VU1*’はプラス側の振幅が大きく、マイナス側の振幅が小さくなる。図4のV2に補正後のU相インバータ出力電圧指令値VU1*’の2次歪み電圧指令値を計算により求めた結果を示す。
ここで、2次歪み電圧指令値V2の計算方法について説明する。リミッタ13の出力をkと置くと、補正後のU相インバータ出力電圧指令値VU1*’は以下の(3)式で表すことができる。
Figure 0006418020
この(3)式について、フーリエ級数展開を行い各次数の歪みを確認する。係数anについては、以下の(4)式となる。
Figure 0006418020
nが偶数の場合、整数mを用いてn=2mとすると、係数anは以下の(5)式となる。
Figure 0006418020
nが奇数の場合、n=2m+1とすると、係数an,補正後のU相インバータ出力電圧指令値は以下の(6)式となる。
Figure 0006418020
一方、係数bnについては、以下の(7)式となる。
Figure 0006418020
よって、2次高調波電圧V2は、以下の(8)式となる。
Figure 0006418020
インバータの出力インピーダンスが抵抗であれば、2次歪み電圧指令値と同じ位相の2次高調波電流が流れるため、図4の斜線部の2次高調波電流の極性はマイナスとなる。したがって、実施形態1と同様に、図10の上アーム側直流電圧VP1の減少と下アーム側直流電圧VN1の増加が促され、中性点NPにおける電位がバランス制御される。
また、本実施形態2は実施形態1と比較すると、dq逆変換を行う必要がないため、制御構成が容易になる。
[実施形態3]
本実施形態3の3レベルインバータの並列接続システムの主回路は、図1と同様である。
図5に本実施形態3のインバータ1台あたり,1相あたりの制御ブロックを示す。制御部は歪み電圧指令値生成部30を有する。
本実施形態3における制御ブロックは、上アーム側直流電圧VP1,下アーム側直流電圧VN1に係数2を乗算する乗算器31a,31bと、乗算器31a,31bの出力の逆数を演算する除算器32a,32bと、除算器32aの出力と加算器21の出力との積を演算する乗算器33と、除算器32bと減算器22との積を演算する乗算器34と、U相インバータ出力電圧指令値VU1*の符号がプラスならば乗算器33の出力を後段に出力し、U相インバータ出力電圧指令値VU1*の符号がマイナスならば乗算器34の出力を後段に出力するSWと、が実施形態2の制御ブロックに追加される。
上アーム側直流電圧VP1,下アーム側直流電圧VN1は、中性点電位がバランスし、かつ直流電圧が定格値に等しいときに0.5として入力されることを想定している。この場合に除算器32a,32bに1が入力されるように、乗算器31a,31bで係数2を乗算している。
本実施形態3は、実施形態2に特許文献4を組み合わせた方式である。中性点NPの電位の偏差によってインバータ出力電圧VUPS1に生じる歪みは上アーム側直流電圧VP1,下アーム側直流電圧VN1の逆数による補正によって除去することができ、インバータ出力電圧VUPS1には意図した歪みだけを重畳させることができる。
本実施形態3は実施形態2と比較すると、インバータ出力電圧VUPS1およびインバータ出力電圧VUPS2の歪みをより抑制できるという利点がある。
[実施形態4]
実施形態1では、d軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1d*,q軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1q*に2次高調波を重畳し、意図的に歪ませることにより中性点電位が安定するような2次高調波電流を積極的に流し、中性点電位の偏差拡大を抑制する方式である。
しかし、無停電電源装置は重要負荷への電力供給に用いられるため、高い電力品質の実現にはできる限り電圧歪みを小さくすることが重要である。また、実施形態1〜3では2次高調波電流のみに着目していたが、4次以降の偶数次高調波も中性点電位の安定性に関与する。
また、2次高調波のみで制御を行った場合、4次以降の偶数次高調波電流による中性点電位の不安定性を2次高調波電流で打ち消した上で、さらに安定化のための2次高調波を流さなければならなかった。そのため、必要な2次高調波電流の振幅が増加してしまい、それだけ電圧歪みも増加してしまう。さらに、4次以降の偶数次高調波電流の原因となる電圧歪みは補償されないため、これも電圧歪み増加の原因となる。
図6は、本実施形態4におけるインバータ1台あたりの制御部を示すブロック図である。制御部は、歪み電圧指令値生成部40を有する。本実施形態4における歪み電圧指令値生成部40は、実施形態1と同様に、減算器11,第1ローパスフィルタLPF,アンプ12,リミッタ13,第1乗算器14a,14b,乗算器15a,dq逆変換部16aを有する。このdq逆変換部16aの出力が、2次の歪み電圧指令値となる。
また、それに追加して、本実施形態4における歪み電圧指令値生成部40は、リミッタ13の出力値に予め設定されたゲイン−G4,−G8,G10をそれぞれ乗算する第2乗算器41a〜41cと、第2乗算器41aの出力に予め設定した係数cosφ4,−sinφ4を乗算する第3乗算器14c,14dと、第2乗算器41bの出力に予め設定した係数cosφ8,−sinφ8を乗算する第3乗算器14e,14fと、第2乗算器41cの出力に予め設定した係数cosφ10,−sinφ10を乗算する第3乗算器14g,14hと、位相指令値θに係数−3,−9,−9をそれぞれ乗算する乗算器15b〜15dと、この位相−3θ,−9θ,−9θに基づいて、第3乗算器14c〜14hの出力をdq逆変換するdq逆変換部16b〜16dと、を有する。dq逆変換部16bの出力が4次の歪み電圧指令値、dq逆変換部16cの出力が8次の歪み電圧指令値、dq逆変換部16dの出力が10次の歪み電圧指令値となる。
そして、dq逆変換部16c出力のd軸成分とdq逆変換部16d出力のd軸成分を加算器42eで加算し、dq逆変換部16c出力のq軸成分とdq逆変換部16d出力のq軸成分とを加算器42fで加算する。dq逆変換部16b出力のd軸成分と加算器42eの出力を加算器42cで加算し、dq逆変換部16b出力のq軸成分と加算器42fの出力とを加算器42dで加算する。dq逆変換部16a出力のd軸成分と加算器42cの出力とを加算器42aで加算し、dq逆変換部16a出力のq軸成分と加算器42dの出力とを加算器42bで加算する。
加算器17a,17bにおいて、d軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1d*,q軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1q*と加算器42a,42bの出力とを加算し、二相三相変換部18に出力する。その後の処理は実施形態1と同様である。
実施形態4の動作を説明する。本実施形態4は、実施形態1に加えて出力電圧に4次,8次,10次の歪み電圧指令値を重畳させ、中性点電位の安定化に4次,8次,10次の横流電流も用いる方式である。
4次の歪み電圧指令値の演算について説明する。4次の電圧振幅は、リミッタ13の出力にあらかじめ設定した係数−G4をかけて求める。中性点電位にアンバランスがある場合、4次の電圧歪みは2次の電圧歪みの1/5となるため、係数G4には0.2を指定するが、実機やシミュレーションで良好な効果が得られる値を選定して決めてもよい。
その後、歪み電圧指令値の振幅に係数cosφ4,−sinφ4をかける。φ4はインバータINV1,INV2の4次高調波電流の出力インピーダンスの位相角である。φ2と同様実機やシミュレーションで位相角を事前に調べる必要があるが、無停電電源装置間のインピーダンスは一般的に抵抗とインダクタンス成分を持つため、φ4=0degとしてもある程度の効果が得られる。
得られた4次d軸、q軸歪み電圧指令値をdq逆変換部16bにおいてdq逆変換する。中性点電位のアンバランスによって生じる4次高調波電圧と、それにより流れる4次高調波電流は正相であるため、3θでdq逆変換を行い、基本波回転座標上の値に変換する。
8次,10次 の歪み電圧指令値の演算についても同様である。8次の歪み電圧指令値は2次歪み電圧指令値の1/21、10次は1/33となるため、係数G8,G10の目安はそれぞれ1/21,1/33となる。また、φ8はインバータINV1,INV2の8次高調波電流の出力インピーダンスの位相角である。
φ10はインバータINV1,INV2の10次高調波電流の出力インピーダンスの位相角である。これ以上の高調波次数の出力インピーダンスの位相角についても同様の記号をつける。
中性点電位にアンバランスがある場合における電圧歪みについて説明する。中性点電位にアンバランスの無い状態でのインバータ出力U相電圧vuを以下の(9)式で表す。
Figure 0006418020
中性点電位にアンバランスがある場合、以下の(10)式のように、上アーム側直流電圧VP1と下アーム側直流電圧VN1の値に差が生じる。
Figure 0006418020
この上アーム側直流電圧VP1と下アーム側直流電圧VN1との差が出力相電圧はプラス側の振幅とマイナス側の振幅の差として現れる。この状態を以下の(11)式で表す。
Figure 0006418020
出力相電圧について、フーリエ級数展開を行い各次数の歪みを確認する。係数anについては、以下の(12)式となる。
Figure 0006418020
nが偶数の場合、整数mを用いてn=2mとすると、係数anは以下の(13)式となる。
Figure 0006418020
nが奇数の場合、n=2m+1とすると、係数an,V0は以下の(14)式となる。
Figure 0006418020
係数bnについては、以下の(15)式となる。
Figure 0006418020
以上より、インバータ出力電圧の各次数の振幅は、以下の(16)式となる。
Figure 0006418020
以上より、設定する係数G4,G8,G10の目安は、以下の(17)式となる。
Figure 0006418020
係数G4とG8の符号がマイナスである理由を説明する。PWM変調を行う前の電圧指令値をvと置く。vは−1≦v≦1であり、1ならば上アームがONし続け、0ならば中アームが常時ONとなる。電圧指令値がvのとき、中アームがONとなる割合は以下の(18)式で表すことができる。
Figure 0006418020
このときのインバータ出力電流をiと置けば、中アームを通過する電流の期待値、すなわち中性点から流出する電流は以下の(19)式となる。
Figure 0006418020
ここで、vとiを以下の(20)式で表す。
Figure 0006418020
このとき、中性点から流出する電流の基本波1周期あたりの平均値は、以下の(21)式となる。
Figure 0006418020
2次,4次,8次,10次高調波電流について中性点流出電流を求めると、以下の(22)式となる。
Figure 0006418020
2次高調波の場合、上アーム側直流電圧VP1>下アーム側直流電圧VN1においてθ=0degの2次高調波の出力を促し、マイナスの電流が中性点から流出、すなわち中性点に電流が流れ込む。すると、上アーム側直流電圧VP1は放電が促され、下アーム側直流電圧VN1は充電されるため中性点電位はバランスする。
しかし、4次高調波の係数G4もプラスに設定すると、プラスの電流が中性点から電流が流れ出し、中性点電位のバランスが悪化してしまう。これを防ぐため係数G4をマイナスに設定し、0=180degの4次高調波の出力を促し中性点電位をバランスさせる。8次、10次も同様であり、中性点流出電流の符号がプラスである8次高調波の係数G8はマイナスとなる。
また、奇数次高調波電流が流れる場合の中性点から流出する電流の基本波1周期あたりの平均値は零になり、奇数次高調波電流は中性点電位に対して影響しないことが示されている。そのため、奇数次の高調波電圧歪みは重畳しない。
dq逆変換に用いる位相指令値θの符号について説明する。アンバランスの無い状態でのインバータ出力相電圧vu,vv,vwは以下の(23)式で表される。
Figure 0006418020
中性点電位アンバランスに よって発生する2次の電圧歪みv2u,v2v,v2wは以下の(24)式で表される。
Figure 0006418020
中性点電位のアンバランスにより、インバータ出力相電圧v2u,v2v,v2wに重畳する2次歪み電圧指令値は、2π/3の項の符号が反転しているため逆相である。そのため、2次歪み電圧指令値を表す直流成分は、−2θでdq逆変換を行うと固定座標上の値に変換でき、−3θでdq逆変換を行うと正相50Hz回転座標上の値に変換することができる。4次、8次,10次について同様の検討を行うと、 以下の(25)式となり、4次、10次は正相、8次は逆相である。
Figure 0006418020
4次歪み電圧指令値を表す直流成分は、4θでdq逆変換を行うと固定座標上の値に変換でき、3θでdq逆変換を行うと正相50Hz回転座標上の値に変換することができる。8次、10次についても同様である。
本実施形態4おいて、6次や12次の高調波を使用しない理由について説明する。先ほどと同様に、中性点電位アンバランスによって発生する6次,12次の電圧歪みを数式で表すと以下の(26)式のようになり、各相の電圧歪みの位相は一致する。
Figure 0006418020
6次,12次の電圧高調波は零相であることを示している。零相の場合は線間電圧には歪みが表れない。そのため、3相3線式の一般的な系統においては6次や12次の高調波電流は流れない。中性点電位への外乱となる偶数次高調波電流は発生しないため、6次や12次の高調波は使用しない。18次以降についても6の倍数の高調波は必ず零相になるため使用しない。
本実施形態4は、 対象となる高調波として14次や16次、それ以上のものを追加することも可能である。また、中性点電位の安定性がそれほど低くない場合は8次や10次の電圧歪み演算ブロックを省略し、2次と4次だけで実施することも可能である。
以上示したように、本実施形態4によれば、電流制御を適用せず負荷に決まった電圧を供給するインバータにおいて、3レベルインバータを並列に接続すると2次の横流電流が流れ中性点電位の偏差が拡大してしまう現象を抑制することができる。また、インバータ間で通信を行わずに実現することができる。
また、実施形態1では4次以降の偶数次高調波の横流電流が意図せず流れる条件において、2次高調波の横流電流や電圧ひずみが増加してしまう。しかし、本実施形態4では4次以降の偶数次高調波の横流電流も使用するため、電圧歪みを低減し、電力品質を向上させることができる。
さらに、後述の実施形態5と比較して、より高い中性点電位の安定性を実現できる。
[実施形態5]
図7に本実施形態5のインバータ1台あたりの制御ブロックを示す。実施形態5の制御ブロックは実施形態4に比べて歪み電圧指令値生成部50が異なる。歪み電圧指令値生成部50は、以下により構成される。
位相指令値θに係数−2,4,−8,10を乗算する51a〜51dと、−2θ,4θ,−8θ,10θに基づいて、インバータ出力電流IINV1U,IINV1V,IINV1Wをdq変換し、d軸インバータ出力電流,q軸インバータ出力電流を出力するdq変換部52a〜52dと、d軸インバータ出力電流,q軸インバータ出力電流の直流成分(2次,4次,8次,10次高調波成分に相当)を抽出する第2ローパスフィルタLPFと、2次高調波電流指令値0に第2ローパスフィルタLPFの出力との偏差を演算する減算器53a〜53hと、減算器53a〜53hで演算した偏差に比例積分などのアンプ処理を行い偏差を増幅するPIアンプ54a〜54hと、乗算器15a〜15dと、dq逆変換部16a〜16dと、加算器42a〜42fと、を有する。乗算器15a〜15h,dq逆変換部16a〜16d,加算器42a〜42fは実施形態4と同様である。
本実施形態5の動作を説明する。本実施形態5は、中性点電位の安定性への外乱となる偶数次高調波電流を検出し、零に抑制するフィードバック制御を構成したものである。
2次高調波電流の抑制動作について説明する。各相のインバータ出力電流IINV1U,IINV1V,IINV1Wを検出し、dq変換部52aにより、2θに基づいてdq変換を行うことで逆相の2次高調波電流をd軸電流とq軸電流に変換する。次に第2ローパスフィルタLPFによりd軸電流とq軸電流の直流成分(逆相の2次高調波電流に相当)だけを抽出する。抽出した信号は−2次高調波電流指令値である0と比較し、偏差をPIアンプ54a,54bに入力する。PIアンプ54a,54bの出力は逆相2次高調波電流の抑制に必要な逆相2次高調波電圧指令値を直流に変換したものであるため、−3θでdq逆変換を行うことで、正相50Hz回転座標上の値に変換し、d軸,q軸のインバータ出力電圧指令値VUPS1d*,VUPS1q*に加算する。
4次,8次,10次高調波電流についても同様に抑制する。
実施形態5は実施形態4とは異なり、中性点電位が安定するような偶数次高調波の横流電流を積極的に流す機能は無く、抑制するだけである。そのため、実施形態4と比べると中性点電位の安定性は低くなるが、中性点電位の偏差拡大を抑制する効果は得られる。また、偶数次高調波電流が流れなくなる最小限の電圧歪みだけを付加するため実施形態4に比べてインバータ出力電圧歪みが低減され、電力品質を向上させることができる。
実施形態5も実施形態4と同様、対象となる高調波として14次や16次、それ以上のものを追加することも可能である。また、中性点電位の安定性がそれほど低くない場合は高い次数の電圧歪み演算ブロックを省略し、低い次数だけで実施することも可能である。
本実施形態5は、偶数次高調波の横流電流を抑制するため、中性点電位の偏差が拡大してしまう現象を抑制する実施形態4の効果はそのまま得られる。実施形態4に比べ、横流電流は流さないためそれだけ電圧歪みも低減され、より高い電力品質を得ることができる。
[実施形態6]
図8に実施形態6のインバータ1台あたりの制御ブロックを示す。実施形態6は、実施形態5のブロックのうち2次歪み電圧指令値を生成するブロックを実施形態4のものに置き換えた構成である。
本実施形態6 の動作を説明する。実施形態6は実施形態4と実施形態5を組み合わせ、2次高調波電流については中性点電位が安定するような電流を積極的に流す実施形態4の方式を適用し、4次以降の高調波電流については抑制するだけの実施形態5の方式を適用した方式である。
実施形態5の問題点として、直流成分を抽出するための第2ローパスフィルタLPFにおける遅延が大きく、フィードバック制御の応答が遅くなりやすいという点が挙げられる。実施形態4に第1ローパスフィルタLPFはあるが、これはスイッチングノイズの除去が目的のため遅延は小さい。応答が遅くなれば高調波電流抑制まで時間がかかり、その間の中性点電位の安定性が低下してしまう。
そこで、最も中性点電位への影響が大きい2次高調波電流のみ応答の速い実施形態4を適用することで中性点電位の安定性を向上し、4次以降の高調波電流は実施形態5とすることで過剰な電圧歪みを抑制し、高い電力品質を確保することができる。
図8では2次高調波のみ実施形態4の制御ブロックを適用しているが、本実施形態6は2次高調波以外についても実施形態4の制御ブロックを適用してもよい。図9に一例を示す。図9は2次,4次高調波については実施形態4の制御ブロックを適用し、8次,10次高調波については実施形態5の制御ブロックを適用したものである。本実施形態6は、このように低次高調波については実施形態4の制御ブロックを適用し、高次高調波については実施形態5の制御ブロックを適用するものである。
本実施形態6によれば、中性点電位への影響が大きい低次高調波だけ横流電流を流して中性点電位に使用し、それより高い次数の偶数次高調波は抑制する。そのため、高い電力品質と中性点電位の安定性を両立することができる。
なお、以上の実施形態1〜6の発明は、別途、特許文献1,特許文献5などの制御ブロックによって中性点NPにおける電位を制御する機能を別途組み合わせる必要がある。直流電圧を別のインバータやチョッパから供給する場合、そのインバータやチョッパで中性点NPにおける電位を制御してもよい。本願発明と組み合わせることで中性点電位への外乱を小さくすることができるため、確実に中性点電位を制御することができ、安定性が向上する利点が生じる。
以上、本発明において、記載された具体例に対してのみ詳細に説明したが、本発明の技術思想の範囲で多彩な変形および修正が可能であることは、当業者にとって明白なことであり、このような変形および修正が特許請求の範囲に属することは当然のことである。
例えば、図10(c)の2台の3レベルインバータを並列接続した場合について説明したが、3台以上の3レベルインバータを並列接続した構成でも適用することができる。
さらに、実施形態1〜6では、図10(a),(b)に示す3相3レベルインバータを適用例としたが、単相3レベルインバータにも適用可能である。
LPF…ローパスフィルタ
12…アンプ
13…リミッタ
14a,14b,31a,31b,33,34…乗算器
16…dq逆変換器
17a,17b,21…加算器
18・・・二相三相変換部
22…減算器
32a,32b…除算器
SW…スイッチ

Claims (9)

  1. 電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、
    第1ローパスフィルタにおいて、各インバータの上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差のノイズを除去し、
    アンプにおいて、第1ローパスフィルタ出力にゲインを乗算し、
    リミッタにおいて、アンプの出力にリミッタ処理をかけ、
    このリミッタ処理した値に基づいてインバータ出力電圧指令値に2次歪み電圧指令値を重畳し、上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差が小さくなるようにインバータ出力電圧指令値を補正し、
    この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  2. 第1乗算器において、リミッタの出力値に、各3レベルインバータの2次高調波電流の出力インピーダンスの位相角を用いたcosφ2および−sinφ2を乗じ、
    第1dq逆変換部において、第1乗算器の出力をdq逆変換して2次歪み電圧指令値を生成し、
    加算器において、インバータ出力電圧指令値に2次歪み電圧指令値を加算することによりインバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする請求項1記載の3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  3. インバータ出力電圧指令値の符号がプラスの場合、リミッタの出力値に1を加算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算し、
    インバータ出力電圧指令値の符号がマイナスの場合、1からリミッタの出力値を減算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算することにより、前記インバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする請求項1記載の3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  4. インバータ出力電圧指令値の符号がプラスの場合、リミッタの出力値に1を加算した値に上アーム側直流電圧の2倍の逆数を乗算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算し、
    インバータ出力電圧指令値の符号がマイナスの場合、1からリミッタの出力値を減算した値に下アーム側直流電圧の2倍の逆数を乗算した値をインバータ出力電圧指令値に乗算することにより、前記インバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする請求項1記載の3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  5. 3レベルインバータの並列接続システムは、第2乗算器と第3乗算器と第2dq逆変換部とを、4次からM次(M=6の倍数以外の4以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、
    第2乗算器において、リミッタの出力値に係数を乗算し、
    第3乗算器において、第2乗算器の出力値に、各インバータのN次高調波電流(N=6の倍数以外の4以上でM以下の偶数)の出力インピーダンスの位相角φNを用いたcosφNおよび−sinφNを乗じ、
    第2dq逆変換部において、第3乗算器の出力をdq逆変換し、
    加算器において、インバータ出力電圧指令値に第1dq逆変換部の出力値とすべての第2dq逆変換部の出力値を加算することにより、インバータ出力電圧指令値を補正することを特徴とする請求項2記載の3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  6. 電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、
    3レベルインバータの並列接続システムは、dq変換部と第2ローパスフィルタと減算器とPI制御部と第2dq逆変換部とを、2次からM次(M=6の倍数以外の2以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、
    dq変換部において、位相指令値のN倍(N=6の倍数以外の2以上でM以下の偶数)の位相に基づいて、インバータ出力電流をdq変換し、逆相のn次高調波電流のd軸電流とq軸電流に変換し、
    第2ローパスフィルタにおいて、d軸電流とq軸電流のノイズを除去し、
    減算器において、0と第2ローパスフィルタの出力との偏差を演算し、
    PI制御部において、前記偏差をPIアンプ処理し、
    第2dq逆変換部において、PI制御部の出力をdq逆変換し、
    加算器において、すべての第2dq逆変換部の出力とインバータ出力電圧指令値とを加算して、インバータ出力電圧指令値を補正し、
    この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  7. 電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、
    3レベルインバータの並列接続システムは、
    第1ローパスフィルタとアンプとリミッタと第1乗算器と第1dq逆変換部とを備え、
    dq変換部と第2ローパスフィルタと減算器とPI制御部と第2dq逆変換部とを、4次からM次(M=6の倍数以外の4以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、
    第1ローパスフィルタにおいて、各インバータの上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差のノイズを除去し、
    アンプにおいて、第1ローパスフィルタ出力にゲインを乗算し、
    リミッタにおいて、アンプの出力にリミッタ処理をかけ、
    第1乗算器において、リミッタの出力値に、各3レベルインバータの2次高調波電流の出力インピーダンスの位相角を用いたcosφ2および−sinφ2を乗じ、
    第1dq逆変換部において、第1乗算器の出力をdq逆変換して2次歪み電圧指令値を生成し、
    dq変換部において、位相指令値のN倍(N=6の倍数以外の4以上の偶数)の位相に基づいて、インバータ出力電流をdq変換し、逆相の4次〜M次高調波電流のd軸電流とq軸電流に変換し、
    第2ローパスフィルタにおいて、d軸電流とq軸電流のノイズを除去し、
    減算器において、0と第2ローパスフィルタの出力との偏差を演算し、
    PI制御部において、前記偏差をPIアンプ処理し、
    第2dq逆変換部において、PI制御部の出力をdq逆変換し、
    加算器において、第1dq逆変換部とすべての第2dq逆変換部の出力とインバータ出力電圧指令値とを加算して、インバータ出力電圧指令値を補正し、
    この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  8. 電流制御を適用せず負荷に定められた電圧を供給する3レベルインバータの並列接続システムの制御方法であって、
    3レベルインバータの並列接続システムは、
    第1ローパスフィルタとアンプとリミッタと第1乗算器と第1dq逆変換部とを備え、
    第2乗算器と第1乗算器と第1dq逆変換部とを、4次からL次(L=6の倍数以外の4以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、
    dq変換部と第2ローパスフィルタと減算器とPI制御部と第2dq逆変換部とを、L+2(L+2が6の倍数である場合はL+4)次からM次(M=6の倍数以外のL+2(L+2が6の倍数である場合はL+4)以上の偶数)まで6の倍数以外の偶数次毎に備え、
    第1ローパスフィルタにおいて、各インバータの上アーム側直流電圧検出値と下アーム側直流電圧検出値との偏差のノイズを除去し、
    アンプにおいて、第1ローパスフィルタ出力にゲインを乗算し、
    リミッタにおいて、アンプの出力にリミッタ処理をかけ、
    第2乗算器において、リミッタの出力値に係数を乗算し、
    第1乗算器において、リミッタの出力値または第2乗算器の出力値に、各3レベルインバータのN次高調波電流(N=6の倍数以外の2〜Lまでの偶数)の出力インピーダンスの位相角を用いたcosφNおよび−sinφNを乗じ、
    第1dq逆変換部において、第1乗算器の出力をdq逆変換して2次〜L次歪み電圧指令値を生成し、
    dq変換部において、位相指令値のL+2(またはL+4)〜M倍の位相に基づいて、インバータ出力電流をdq変換し、逆相のL+2(またはL+4)〜M次高調波電流のd軸電流とq軸電流に変換し、
    第2ローパスフィルタにおいて、d軸電流とq軸電流のノイズを除去し、
    減算器において、0と第2ローパスフィルタの出力との偏差を演算し、
    PI制御部において、前記偏差をPIアンプ処理し、
    第2dq逆変換部において、PI制御部の出力をdq逆変換し、
    加算器において、すべての第1dq逆変換部とすべての第2dq逆変換部の出力とインバータ出力電圧指令値とを加算して、インバータ出力電圧指令値を補正し、
    この補正後のインバータ出力電圧指令値に基づいて、3レベルインバータのスイッチング素子を制御することを特徴とする3レベルインバータの並列接続システムの制御方法。
  9. 請求項1〜8のうち何れか1項に記載の制御方法を用いたことを特徴とする3レベルインバータの並列接続システム。
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