JP6417683B2 - 液体噴射装置 - Google Patents

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本発明は、プリンターなどの液体噴射装置に関する。
液体噴射装置の一例として、記録ヘッドに設けたノズルからインクを吐出することで印刷を行うインクジェット式のプリンターがある。こうしたプリンターのうちには、記録ヘッドのキャッピングを行うためのキャップ部材と、キャップ部材内に収容された吸収部材と、キャップ部材内を吸引する吸引機構とを備えて、キャップ部材を介して吸引を行うことで記録ヘッド内のインクを排出させる吸引クリーニングを行うものがある(例えば、特許文献1)。また、吸引クリーニングの後には、キャッピングを解除した状態でキャップ部材内を吸引する空吸引を行うことで、吸収部材に保持されたインクを排出するのが一般的である。
特開2008−23781号公報
ところで、上述のようなプリンターにおいては、異なるノズル群に対応する複数のキャップ部材を備え、一部のノズル群に対して選択的に吸引クリーニングを行うことがある。このような場合には、複数のキャップ部材に保持されたインクの量が異なることになる。
そして、複数のキャップ部材に接続された吸引機構を駆動して空吸引を行う場合には、吸収部材に吸収されたインクの量が少ないキャップ部材から順に排出が完了する。すると、インクの排出が完了したキャップ部材においては、インクが排出された吸収部材を介して空気が吸引されることになり、インクが残っているキャップ部材に十分な吸引力を及ぼすことができなくなる、という課題がある。
なお、このような課題は、キャッピングを行うためのキャップ部材に限らず、ノズルから吐出される液体を受容するフラッシングボックスなど、液体を一時的に保持する複数の液体保持部と、複数の液体保持部を吸引する吸引機構とを備える液体噴射装置においては、概ね共通したものとなっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、吸引機構に接続された複数の液体保持部に保持された液体を効率よく排出することができる液体噴射装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射口から噴射可能な液体噴射部と、前記噴射口が開口する閉空間を形成可能であるとともに、前記液体噴射部から排出された液体を保持可能な複数の液体保持部と、前記複数の液体保持部に接続される吸引機構と、を備え、前記液体保持部は、前記液体噴射部から排出される液体を受容可能な液体受容部と、前記液体受容部よりも鉛直下方において液体を貯留可能な液体貯留部と、開弁状態で前記液体貯留部を大気連通し、閉弁状態で前記液体貯留部を大気連通しないように開閉可能な大気開放弁と、を有し、前記液体保持部が前記閉空間を形成するとともに前記大気開放弁を閉弁した状態で前記吸引機構の駆動によって前記液体噴射部から液体を排出し、前記吸引機構の駆動停止後、前記大気開放弁を開弁した状態で前記液体保持部を前記液体噴射部から離間させ、前記大気開放弁を閉弁した状態で前記吸引機構を駆動する。
上記課題を解決する液体噴射装置は、液体を噴射可能な液体噴射部と、前記液体噴射部から排出された液体を保持可能な複数の液体保持部と、前記複数の液体保持部に接続される吸引機構と、を備え、前記液体保持部は、前記液体噴射部から排出される液体を受容する液体受容部と、前記液体受容部よりも鉛直方向下方において液体を貯留可能な液体貯留部と、前記液体貯留部を大気と連通させる大気連通部と、を有する。
この構成によれば、液体保持部は、液体噴射部から排出された液体を液体受容部で受容した後に、液体貯留部に貯留することによって保持する。そして、液体貯留部は大気連通部を介して大気と連通しているので、液体保持部に接続された吸引機構が駆動したときには、多孔質材等からなる吸収部材に吸収された液体を吸引する場合と比較して、複数の液体貯留部に貯留した液体を速やかに排出することができる。したがって、吸引機構に接続された複数の液体保持部に保持された液体を効率よく排出することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体受容部は、前記液体保持部内の空間において中空に配置される。
この構成によれば、液体受容部は液体保持部内の空間において中空に配置されるので、液体受容部が受容した液体は、液体受容部を伝い落ちて液体貯留部に貯留される。すなわち、液体保持部は、液体噴射部から排出された液体を液体貯留部に貯留することによって、吸引機構による吸引が行われるまでの間、液体を保持することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体噴射部には液体を液滴として噴射可能な噴射口が設けられ、前記液体保持部は前記噴射口が開口する閉空間を形成可能であり、前記液体受容部は、前記液体保持部が前記閉空間を形成したときに、前記噴射口と対面する位置に配置される。
この構成によれば、吸引機構が閉空間の吸引を行って噴射口から液体が排出されたときに、液体保持部の噴射口付近に付着した液滴を噴射口と対面する位置に配置された液体受容部に接触させて除去することができる。また、このように液体受容部を噴射口と対応する位置に配置することによって、噴射口から液体保持部に向けて液滴を噴射するフラッシングを行うときに、噴射口から噴射された液体は液体貯留部に入る前に液体受容部に受容される。これにより、液滴の飛翔距離が短くなるので、フラッシングに伴うミストの発生を抑制することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体保持部は、前記吸引機構に連通する連通孔が開口する底部と、前記連通孔を囲むように前記底部に立設される壁部と、を有し、前記液体受容部と前記壁部との間には前記大気連通部を形成する隙間が設けられる。
この構成によれば、液体貯留部は、液体受容部と壁部との間に形成された隙間からなる大気連通部を通じて大気と連通しているので、液体保持部に接続された吸引機構が駆動したときには、液体貯留部に貯留した液体を速やかに排出することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体受容部には、前記大気連通部を形成する貫通孔が設けられる。
この構成によれば、液体貯留部は、液体受容部に設けられた貫通孔からなる大気連通部を通じて大気と連通しているので、液体保持部に接続された吸引機構が駆動したときには、液体貯留部に貯留した液体を速やかに排出することができる。
上記液体噴射装置において、前記液体保持部は、前記吸引機構に連通する連通孔が開口する底部と、前記底部に立設されることで前記底部とともに前記液体貯留部を形成する壁部と、を有し、前記壁部には、前記大気連通部を構成する大気開放弁が設けられる。
この構成によれば、大気開放弁を開弁状態にすることで液体貯留部を大気に連通させることができるので、液体保持部に接続された吸引機構が駆動したときには、液体貯留部に貯留した液体を速やかに排出することができる。
一実施形態の液体噴射装置の構成を示す模式図。 同液体噴射装置の構成を一部断面図で示す模式図。 図2における3−3線矢視断面図。 液体噴射装置の第1変更例を示す模式図。 液体噴射装置の第2変更例を示す模式図。
以下、液体噴射装置の実施形態について、図を参照して説明する。液体噴射装置は、例えば、用紙などの媒体に液体の一例であるインクを噴射することによって記録(印刷)を行うインクジェット式のプリンターである。
図1に示すように、液体噴射装置11は、保持体12に保持された複数の液体噴射部13と、メンテナンス装置14とを備えている。液体噴射部13は、媒体Pに対して液体を噴射することで記録(印刷)を行う。
メンテナンス装置14は、液体噴射部13に対応して設けられる複数の液体保持部15と、液体を収容可能な回収体16と、回収体16と複数の液体保持部15とを接続する排出流路17と、排出流路17の途中位置に配置される吸引機構18と、大気開放弁19と、大気開放弁19と複数の液体保持部15とを接続する大気開放流路20とを備えている。
なお、排出流路17は液体保持部15に接続される上流側が複数に分岐しているとともに、吸引機構18は排出流路17の分岐していない下流側の部分に配置されている。すなわち、複数の液体保持部15は排出流路17を介して吸引機構18に接続されている。また、大気開放流路20は液体保持部15に接続される側が複数に分岐しているとともに、大気開放弁19は大気開放流路20の分岐していない部分に配置されている。すなわち、複数の液体保持部15は大気開放流路20を介して大気開放弁19にも接続されている。
図2に示すように、液体噴射部13に設けられた開口面21には、液体を液滴として噴射可能なノズル22の開口となる噴射口23が複数形成されている。液体噴射部13には、方向X(図2においては左方向)及び方向Xと交差する方向Y(図2においては紙面から手前に向かう方向)に並ぶように、ノズル22が複数設けられる。本実施形態において、方向X及び方向Yは重力方向Zと直交する方向として図示しているが、方向X、方向Y及び重力方向Zの交差角度は任意に変更することができる。
方向Yに並ぶ複数のノズル22はノズル列Nを形成する(図3を併せて参照)。また、方向Xには、複数のノズル列Nが所定の間隔をあけて配置される。本実施形態においては、ノズル列Nが2列ずつ方向Xに所定の間隔をあけて配置された様子を例示しているが、ノズル列Nは1列ずつ方向Xに所定の間隔をあけて配置してもよいし、3列以上を1単位として方向Xに所定の間隔をあけて配置してもよい。
本実施形態の液体保持部15は、排出流路17の上流端及び大気開放流路20が接続される底部31と、底部31に立設される壁部32と、壁部32の先端に設けられた弾性変形可能なリップ部33とを有して、リップ部33が開口部を形成する有底箱状のキャップである。
液体保持部15において底部31の中央付近には、排出流路17を介して吸引機構18に連通する連通孔34が開口している。すなわち、連通孔34は吸引機構18に連通する吸引孔でもある。また、底部31には、大気開放弁19に連通する連通孔19aが開口している。そして、壁部32は連通孔34及び連通孔19aを囲むように底部31から立設されている。
液体保持部15及び液体噴射部13のうち一方が他方に近づく方向に移動すると、リップ部33が複数の噴射口23を囲むように開口面21に接触して、液体保持部15と開口面21との間に閉空間を囲み形成する。このように液体保持部15によって噴射口23が開口する閉空間を形成することを「キャッピング」という。また、液体保持部15が液体噴射部13と離れる方向に相対移動すると、キャッピングは解除される。
なお、キャッピングの際に液体保持部15が接触する対象は開口面21に限らず、例えば液体噴射部13の側面部分や液体噴射部13を保持する保持体12と液体保持部15とを接触させることで、噴射口23が開口する閉空間を形成することもできる。
液体保持部15によって液体噴射部13のキャッピングを行うとともに大気開放弁19を閉弁した状態で吸引機構18が駆動すると、閉空間が減圧されて負圧になることによって、噴射口23を通じて液体噴射部13から液体が排出される吸引クリーニングが実行される。すなわち、吸引機構18は閉空間を減圧することで噴射口23から液体を排出させる。
吸引クリーニングは、例えばノズル22が目詰まりするなどして、液体の噴射不良が生じた場合などに、こうした噴射不良を解消するためのメンテナンス動作として行われる。そのため、吸引クリーニングによって噴射口23から排出される液体には、液体噴射部13内に混入した気泡や濃縮された溶質成分などが含まれる。そして、吸引クリーニングで噴射口23から排出された液体は、廃液として排出流路17を通じて回収体16に回収される。
なお、吸引クリーニングの実行後には、大気開放弁19を開弁状態にすることで閉空間の負圧を解消した上で、液体保持部15を液体噴射部13から離れる方向に相対移動させることでキャッピングを解除する。続いて、大気開放弁19を閉弁状態にして吸引機構18を駆動することによって、液体保持部15が保持している液体を排出流路17を通じて回収体16に排出する空吸引を行う。
このように、大気開放弁19は、開弁状態になることで閉空間を大気に連通させる。なお、吸引機構18は、例えば、排出流路17としてのチューブを押し潰しながら回転する回転部材を有するチューブポンプとすることができる。この場合には、回転部材によるチューブの押し潰しを解除することで、閉空間を大気開放することができる。この場合には、吸引機構18が大気開放機構として機能するので、大気開放流路20及び大気開放弁19を備えなくてもよい。また、排出流路17に大気開放弁19を設けた場合には、この大気開放弁19を開弁することによって、閉空間を大気開放することができる。このように、吸引機構18を大気開放機構として機能させることができる場合には、連通孔34が大気開放機構にも連通していることになるので、底部31に連通孔19aを設けなくてもよい。
液体噴射装置11においては、噴射不良を解消するためのメンテナンス動作として、液体噴射部13が噴射口23から液体保持部15に向けて液滴を噴射するフラッシングを行うこともある。なお、フラッシングが行った後には、吸引機構18を駆動することによって、液体保持部15が保持している液体を排出流路17を通じて回収体16に排出する空吸引を行う。
液体保持部15の底部31には、複数の支持軸41が突設されている。支持軸41は、基端側に設けられた軸部42と、先端側に設けられた挿通部43とを有している。挿通部43は軸部42よりも直径が小さく、軸部42と挿通部43との間には段差面44が形成されている。
液体保持部15内には、支持軸41と対応する位置に挿通孔51が設けられた板状の液体受容部52が収容されている。液体受容部52は、挿通孔51に挿通部43が挿通されるとともに段差面44に載置される態様で、支持軸41に支持されている。ただし、液体受容部52は必ずしも支持軸41に支持されなくてもよく、例えば壁部32に突設された突部に液体受容部52が係止されるようにしてもよい。すなわち、液体受容部52は、底部31との間に隙間を設けた状態で液体保持部15内の空間において中空に配置されていればよい。
液体受容部52は、例えば段差面44に載置される面と反対側の面(図2においては上面)を金属等からなる枠部材53によって押さえるのが好ましい。このように枠部材53で押さえれば、液体受容部52が膨張したり変形したりした場合にも、液体受容部52と開口面21との接触が抑制される。また、液体受容部52及び枠部材53を挿通した支持軸41の先端を熱等でつぶして球状にすることで、液体受容部52及び枠部材53を支持軸41に対して固定することもできる。
液体保持部15が閉空間を形成したときに、液体受容部52は噴射口23と底部31に開口する連通孔34との間となる位置であって、噴射口23及び連通孔34と対面する中空の位置に配置される。これにより、吸引クリーニングの際には、液体噴射部13から排出される液体を液体受容部52が受容する。なお、フラッシングは、通常、キャッピングを解除した状態(図2に示す状態)で行われるが、液体受容部52は噴射口23と対応する位置に設けられるので、フラッシングの際に液体噴射部13から噴射される液体は液体受容部52によって受容される。
液体保持部15の底部31と壁部32とは、液体受容部52よりも鉛直方向下方において、噴射口23から排出された液体を貯留可能な液体貯留部35を形成する。そして、吸引クリーニングやフラッシングの際に液体受容部52が受容した液体は、液体受容部52を伝い落ちて液体貯留部35に貯留される。すなわち、液体保持部15は、液体噴射部13から排出された液体を液体貯留部35に貯留することによって、吸引機構18による吸引が行われるまでの間、液体を保持する。
液体受容部52と壁部32との間には、液体貯留部35を大気と連通させる大気連通部36を形成する隙間36aが設けられる。また、液体受容部52には、液体貯留部35を大気と連通させる大気連通部36を形成する貫通孔36bが設けられる。なお、隙間36aと貫通孔36bとは、必ずしも両方設ける必要はなく、一方のみ設けてもよい。
図3に示すように、貫通孔36bは、閉空間を形成するときやフラッシングを行うときに、噴射口23と対面しない位置に配置するのが好ましい。例えば、本実施形態においては、閉空間を形成するときに方向Xにおいてノズル列Nとノズル列Nとの間となる位置に貫通孔36bが配置されるようにしている。
次に、以上のように構成された液体噴射装置11の作用について説明する。
液体噴射装置11において吸引クリーニングを行うと、ノズル22から排出された液体が開口面21に付着した液滴となって残ることがある。このとき、噴射口23と対面するように配置された液体受容部52が開口面21に付着した液滴に触れることによって、液滴が開口面21から除去される。
また、フラッシングを行うときには、ノズル22から噴射された液滴が液体貯留部35に入る前に液体受容部52によって受容される。フラッシングを行うと、液滴とともに微細なミストが生じて開口面21に付着することがある。こうしたミストが開口面21で徐々に大きくなって液滴となると、この大きくなった液滴が、ノズル22から噴射される液滴に接触して噴射された液滴の飛翔方向を変化させ、印刷品質を低下させてしまうことがある。その点、フラッシングの液滴を開口面21と底部31との間に中空配置されている液体受容部52によって受容すれば、ノズル22から噴射された液滴の飛翔距離を短くすることができる分、ミストの発生を抑制することができるので、好ましい。
そして、吸引クリーニングやフラッシングの後に空吸引をする際には、図1に示すように、吸引機構18に接続された複数の液体保持部15から同時に液体が吸引される。このとき、液体保持部15において液体は大気連通部36を介して大気に連通された液体貯留部35に貯留されているので、例えば液体貯留部35の開口部の全面を塞ぐ多孔質材などの液体吸収体に液体が保持されている場合と比較して、液体が連通孔34に向けて流動する際の圧力損失が小さい。
さらに、複数の液体保持部15のそれぞれの液体貯留部35に貯留されている液体が大気連通部36を介して大気に連通されているため、複数の液体保持部15間において液体貯留部35内の吸引すべき液体の残量に差があっても、液体が連通孔34に向けて流動する過程において、液体保持部15間の圧力損失に差が生じない。したがって、吸引機構18に複数の液体保持部15が接続されている場合であっても、これら複数の液体保持部15から速やかに液体を排出することができる。
なお、液体受容部52は、吸引機構18に連通する連通孔34から離れた位置に配置されているので、吸引機構18の吸引力が及びにくい。したがって、液体受容部52は、液体を保持しにくい材料によって構成するのが好ましい。例えば、多孔質材によって液体受容部52を形成する場合であっても、内部の気泡(空洞)が大きく、かつ連続しているなどして、吸収した液体が自重で排出される構成であるのが好ましい。
上記実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)液体保持部15は、液体噴射部13から排出された液体を液体受容部52で受容した後に、液体貯留部35に貯留することによって保持する。そして、液体貯留部35は大気連通部36を介して大気と連通しているので、液体保持部15に接続された吸引機構18が駆動したときには、液体貯留部35の開口部の全面を塞ぐ多孔質材等からなる吸収部材に吸収された液体を吸引する場合と比較して、複数の液体貯留部35に貯留した液体を速やかに排出することができる。したがって、吸引機構18に接続された複数の液体保持部15に保持された液体を効率よく排出することができる。
(2)液体受容部52は液体保持部15内の空間において中空に配置されるので、液体受容部52が受容した液体は、液体受容部52を伝い落ちて液体貯留部35に貯留される。すなわち、液体保持部15は、液体噴射部13から排出された液体を液体貯留部35に貯留することによって、吸引機構18による吸引が行われるまでの間、液体を保持することができる。
(3)吸引機構18が閉空間の吸引を行って噴射口23から液体が排出されたときに、液体保持部15の噴射口23付近に付着した液滴を噴射口23と対面する位置に配置された液体受容部52に接触させて除去することができる。また、このように液体受容部52を噴射口23と対応する位置に配置することによって、噴射口23から液体保持部15に向けて液滴を噴射するフラッシングを行うときに、噴射口23から噴射された液体は液体貯留部35に入る前に液体受容部52に受容される。これにより、ノズル22から噴射された液滴の飛翔距離が短くなるので、フラッシングに伴うミストの発生を抑制することができる。
(4)液体貯留部35は、液体受容部52と壁部32との間に形成された隙間36aからなる大気連通部36を通じて大気と連通しているので、液体保持部15に接続された吸引機構18が駆動したときには、液体貯留部35に貯留した液体を速やかに排出することができる。
(5)液体貯留部35は、液体受容部52に設けられた貫通孔36bからなる大気連通部36を通じて大気と連通しているので、液体保持部15に接続された吸引機構18が駆動したときには、液体貯留部35に貯留した液体を速やかに排出することができる。
なお、上記実施形態は以下に示す変更例のように変更してもよい。
・図4に示す第1変更例のように、液体保持部15の壁部32に大気連通部を構成する大気開放弁19を設けてもよい。この構成によれば、大気開放弁19を開弁状態にすることで液体貯留部35を大気に連通させることができるので、液体保持部15に接続された吸引機構18が駆動したときには、液体貯留部35に貯留した液体を速やかに排出することができる。
・図4に示す第1変更例のように、吸引機構18に連通する連通孔34を壁部32に設けてもよい。なお、図4に示すように、吸引機構18に連通する連通孔34を、大気開放弁19に連通する連通孔19aと対面する位置に配置しておくと、空吸引をするときに、連通孔19aから流入した気体を連通孔34に向けて流動させることができるので、液体保持部15内全体の液体を速やかに排出させることができる。
・図4に示す第1変更例のように、液体受容部52は、例えば金網や織物のようなメッシュ状の部材によって構成することもできる。このようにすれば、多孔質材などよりも液体を保持しにくく目の粗いメッシュに空いた目が大気連通部として機能するため、液体受容部52と壁部32との間に隙間36aを設けたり、液体受容部52に貫通孔36bが設けたりしなくてもよい。また、このようにメッシュ状の液体受容部52を採用すれば、図4に示すように噴射口23の位置を任意に変更することができる。
すなわち、液体受容部52は、吸引クリーニングの後に図4に二点鎖線で示すような液滴に接触したり、フラッシング時に液滴を受容したりすることができればよいので、液体を吸収しない材料によって形成してもよい。ただし、液体受容部52が液体を吸収することができれば、吸引クリーニングの後に開口面21から速やかに液滴を除去したり、フラッシング時に受容した液滴の跳ね返りを抑制したりすることができる。
・図5に示す第2変更例のように、複数の液体保持部15は、1つの液体噴射部13に形成された複数のノズル群Gに対応して設けられてもよい。すなわち、液体噴射部13及びノズル22の数及び配置は任意に変更することができる。
・図5に示す第2変更例のように、液体保持部15に対する排出流路17及び大気開放流路20の接続位置は任意に変更することができる。
・液体保持部15は、キャッピングを行うためのキャップに限らない。例えば、液体保持部15はフラッシング時に液体噴射部13から噴射される液滴を受容するフラッシングボックスであってもよい。あるいは、媒体Pの縁に余白を残さず印刷を施す縁なし印刷を行う際に、媒体の縁からはみ出たインク滴を受容するための液体保持部として採用することもできる。そして、液体保持部15によってキャッピングを行わない場合には、液体保持部15はリップ部33を備えなくてもよいし、大気開放弁19(大気開放機構)を設けなくてもよい。
・液体噴射部13が噴射する液体は、インク以外の液体であってもよいし、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体であってもよい。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を液体噴射部13が噴射して記録を行う構成にしてもよい。
・媒体は用紙に限らず、プラスチックフィルムや薄い板材などでもよいし、捺染装置などに用いられる布帛であってもよい。
11…液体噴射装置、13…液体噴射部、15…液体保持部、18…吸引機構、19…大気開放弁、23…噴射口、31…底部、32…壁部、34…連通孔、35…液体貯留部、36…大気連通部、36a…隙間、36b…貫通孔、52…液体受容部。

Claims (4)

  1. 液体を噴射可能な噴射口が一の方向に複数形成される噴射口列を有する液体噴射部と、
    前記噴射口が開口する閉空間を形成可能であるとともに、前記液体噴射部から排出された液体を保持可能な複数の液体保持部と、
    前記複数の液体保持部に接続される吸引機構と、を備え、
    前記液体保持部は、前記液体噴射部から排出される液体を受容可能な液体受容部と、前記液体受容部よりも鉛直下方において液体を貯留可能な液体貯留部と、開弁状態で前記液体貯留部を大気連通し、閉弁状態で前記液体貯留部を大気連通しないように開閉可能な大気開放弁と、を有し、
    前記噴射口列は、前記一の方向と交差する他の方向に間を空けて複数形成され、
    前記液体受容部は、前記液体保持部が前記閉空間を形成したときに前記噴射口から離れる位置に配置され、
    前記液体受容部には、前記液体受容部よりも鉛直上方の前記液体保持部内の空間と前記液体貯留部とを連通可能な貫通孔が設けられ、
    前記液体保持部が前記閉空間を形成したときに、前記貫通孔は前記他の方向において複数の前記噴射口列同士の間に設けられ、前記液体受容部は前記噴射口と対面する位置に配置され、
    前記液体保持部が前記閉空間を形成するとともに前記大気開放弁を閉弁した状態で前記吸引機構の駆動によって前記液体噴射部から液体を排出し、前記吸引機構の駆動停止後、前記大気開放弁を開弁した状態で前記液体保持部を前記液体噴射部から離間させ、前記大気開放弁を閉弁した状態で前記吸引機構を駆動することを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記液体保持部は、前記吸引機構に連通する連通孔が開口する底部と、前記連通孔を囲むように前記底部に立設される壁部と、を有し、
    前記液体受容部と前記壁部との間には、前記液体受容部よりも鉛直上方の前記液体保持部内の空間と前記液体貯留部とを連通可能な隙間が設けられ
    前記液体受容部は、前記壁部と接触しないことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射装置。
  3. 前記液体保持部は、前記液体受容部を支持するための支持部材を有し、
    前記支持部材は、前記壁部に囲まれるように前記底部から立設されるととともに前記壁部と接触しないことを特徴とする請求項2に記載の液体噴射装置。
  4. 前記液体受容部は、多孔質材を有することを特徴とする請求項1〜請求項のうちいずれか一項に記載の液体噴射装置。
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