JP2005193388A - 液体噴射ヘッドおよび記録装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドおよび記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 気泡による液体供給不良を抑制し、液体を、より一層大流量で安定して供給する。
【解決手段】 内部にインクを保持するインク容器3と、このインク容器3から供給されたインクを飛翔させるための発熱素子を有する発熱回路1と、インク容器3と発熱素子との間に形成され、インクを発熱素子に供給するための流路4とを備える。そして、流路4内部には、流路4内に連通して、インク容器3から発熱素子にインクを導入するための導入路8a,8bが設けられ、この導入路8a,8bの毛管力が、流路4内の毛管力よりも大きくされる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えばインク等の液体を噴射させる液体噴射ヘッド、および例えばシート材等の被記録材に画像等を記録するための記録装置に関する。
インクジェット記録ヘッドは、インクを保持するためのインク容器と、インクを飛翔させるための発熱素子と、インク容器から発熱素子にインクを供給するための流路とを有して構成される。
この種のインクジェット記録ヘッドでは、環境変化によって流路内部に侵入してくる気泡、インク内に残留する気泡、発熱により発生する気泡、ヘッド製造過程で混入する気泡等によって、内部に多くの気泡を溜めやすい。そして、流路内部に存在する気泡は、発熱素子に供給されるインクの流れを妨げることが知られている。
発熱素子の主面上に点在する気泡は、所定の発泡を妨げたり、この気泡によるダンパ効果によって吐出圧力が吸収され、インクが良好に吐出されずに記録不良を引き起こす原因となったりする。また、気泡がインク供給系内部で固定泡となってしまった場合には、インク供給が十分に行われないという問題が発生する。
気泡によってインク供給が妨げられないようにする対策としては、流路内部に溝を配置する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、インク供給系内部の気泡を抑える対策としては、インク内の溶存気体を脱気することで気泡を除去する方法や、インク供給系内部に気液分離膜を設ける方法等が挙げられる。
また、物理的に気泡を除去する対策としては、インク吐出口から吸引することによって気泡を除去する方法、インク内の成分をより一層消泡しやすいように変更する方法等が挙げられる。
特許第3228569号公報
ところで、上述したインク内の溶存気体を脱気によって除去する方法では、その製造過程が複雑化することや、実際の使用時にもインク供給系への空気の浸透がない状態を保つ必要がある。このため、インクカートリッジの構成が複雑になり、また、経時的な時間経過と共に、インクカートリッジの形成材料表面やインク吐出口から空気が浸透することにより、実質的に脱気状態を維持することが困難であるという問題があった。
気液分離膜を設ける方法では、インク供給系内部に気液分離膜を構成する空間が必要となることや、インク吐出口からの気泡の混入を抑えるために、ノズル近傍に気液分離膜を配置する必要がある。
インク吐出口から吸引することによって気泡を取り除く方法では、流路形状等を取り除きやすい形状にすることで最も有効な方法であると言えるが、吸引によって気泡だけでなくインクも無駄に消費されることや、吸引されたインクをプリンタ本体側で保持するための保持部材、および吸引機構が必要となり、プリンタ本体の製造コストの増加につながってしまう。また、インク吸引系の形状によっては、気泡が発生していないインクも吸引しなくてはならないことがあり、ユーザーにとっても、実際に使用できるインク量が減少してしまうため、結果として製造コストがかさんでしまう。
特許文献1に開示されているように、流路内部に、溝および、頂点またはコーナー領域を配置する方法では、インクジェット記録ヘッドの印字状態での向きによっては、溝部と頂点部およびコーナー領域の接続部において、毛管力が著しく異なるため、インク供給経路が連続とならない場合が起こりうる。
また、溝によって供給されるインク量Q1よりも、頂点およびコーナー領域の毛管力によって保持されるインク量Q2が多く、すなわちQ1>Q2を満たす必要がある。さらに、近年のインクジェット記録ヘッドの著しい高速化によって単位時間当りに必要となるインク量が増加しており、より一層多くのインクをインクジェット記録ヘッドに供給する必要があるため、インク量Q2も更に多く必要となる。
しかしながら、頂点およびコーナー領域の毛管力によって、多くのインクを保持させようとした場合には、逆に流路内部の気体の影響を受けやすくなる。この解決方法としては、頂点およびエッジ部を増加させることが必要となるが、この場合、インク容器の構造が複雑化してしまうことから、より簡易な構造でより多くのインクを安定して供給することが必要となってくる。
また、エッジ部で発生する毛管力は、インクジェット記録ヘッドの傾き方向および角度によってはインクを十分に保持することが困難となる場合もある。
そこで、本発明は、気泡による液体供給不良を抑制し、液体を、より一層大流量で安定して供給することができる液体噴射ヘッドおよび記録装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するため、本発明に係る液体噴射ヘッドは、内部に液体を保持する液体収容部と、この液体収容部から供給された液体を飛翔させるための発熱素子と、液体収容部と発熱素子との間に形成され、液体を発熱素子に供給するための流路とを備える。そして、流路内部には、流路内に連通されて、液体収容部から発熱素子に液体を導入するための導入路が設けられ、この導入路の毛管力が、流路内の毛管力よりも大きくされる。
以上のように構成された液体噴射ヘッドによれば、導入路の毛管力が、流路内の毛管力よりも大きくされることで、流路内部が気体によって満たされた場合であっても、導入路によって液体収容部から発熱素子側に液体が確実に供給される。
また、本発明に係る液体噴射ヘッドが備える導入路は、この導入路のみで単位時間当たりに発熱素子に供給する液体の供給量が、発熱素子によって単位時間当たりに噴射される液体の使用量よりも大きくされることが好ましい。これによって、流路内が気体で満たされた場合であっても、液体を不足することなく噴射することが可能になり、例えば記録を良好に行うことが可能になる。
また、導入路は、複数の凸部によって形成されたものでもよく、また導入路は、物理的もしくは化学的に形状差異をつけることによって、複数の導入路で発熱素子に液体を均等にそれぞれ供給することや、液体を供給する供給タイミングおよび供給量を制御することが可能になる。
上述したように本発明によれば、流路よりも毛管力が大きくされ、流路内に連通されて液体収容部から発熱素子に液体を導入するための導入路が設けられることによって、流路内が気体で満たされた場合であっても、導入路によって液体収容部から発熱素子に安定して液体を供給することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。
図1(a)は、本実施形態に係るインクジェット記録ヘッドを示す縦断面図であり、図1(b)は、インクジェット記録ヘッドを示すA−A断面図である。
図1(a)および図1(b)に示すように、インクジェット記録ヘッドは、インクを吐出させて記録用紙等の被記録材に記録するための発熱素子(不図示)を有する発熱回路1と、インクを保持するためのインク吸収部材2と、このインク吸収部材2を収容するインク収容部であるインク容器3とを有して構成されている。インクジェット記録ヘッドには、インク吸収部材2と発熱回路1とを連通させるように流路4が設けられている。流路4は、鉛直方向に設けられた円筒状の鉛直部4aと、この鉛直部4aの下流に連結されて水平方向に設けられた角筒状の水平部4bとを有しており、インクの流動方向の中途部が曲げられて構成されている。
図1(a)および図2(a)に示すように、インク容器3内側の底面には、流路4とインク吸収部材2とを連通させるための円筒状の突出部5が、流路4に連続して設けられている。この突出部5は、インク吸収部材2側に進入するように配置されることで、インク吸収部材2内部のインクを突出部5近傍に引き寄せる力を発生させている。
図2は、突出部5を示す断面図である。本実施形態では、突出部5の形状が円筒状にされたが、例えば図2(b)および図2(c)に示すように、突出部が断面四角形や断面三角形に形成されてもよく、インクが供給できるような中空形状であれば他の任意の形状に形成されてもよい。
突出部5とインク吸収部材2との間には、インク内の不純物を保持する機能を有するフィルタ6が設けられている。このフィルタ6は、流路4内部に不純物が侵入することを防止すると共に、突出部5近傍に引き寄せられたインクを、このフィルタ6が発生するメニスカス力によって保持する機能も有している。
また、インクジェット記録ヘッドには、発熱回路1のインク吐出方向である矢印j方向の反対側に、インク供給口7が設けられており、流路4がインク供給口7に連続して設けられている。この流路4内には、流路4よりも毛管力が大きい複数の導入路8a,8bが、突出部5の側面から、発熱回路1のインク供給口7側に向かって流路4に連通されてそれぞれ形成されている。これによって、図2(a)〜図2(c)中に破線矢印で示すように、流路4内のインクが、流路4内よりも毛管力が大きい導入路8a,8b内に引き寄せられている。なお、突出部が断面四角形や断面三角形に形成されている場合には、流路4内のインクは、流路4の隅部で発生する毛管力によっても引き寄せられる。また、各導入路8a,8bは、流路4に沿って、中途部が曲げられて形成されている。さらに、導入路8aは、中途部の2箇所が曲げられている。
そして、これら導入路8a,8bの毛管力は、以下のように設定することが望ましい。図3は、インクジェット記録ヘッドの流路4内部に気体10が存在する状態を模式的に示す縦断面図である。
図3に示すように、発熱回路1が発生させる圧力P1、導入路8a,8bで発生する毛管力P2、流路4の頂点およびエッジ部で発生する圧力P3、フィルタ6の通過時に発生する圧力P4、インク吸収部材2の負圧P5、流路4内部の気体の圧力P6とすれば、
P2>P3
を満たすように設定されている。これによって、導入路8a,8bの毛管力は、流路4の毛管力よりも大きくされている。
したがって、導入路8a,8bに引き寄せられたインクは、流路4内部がインクで満たされるよりも先に、導入路8a,8bの毛管力によってインクがインク供給口7の隅部まで導かれ、インク吸収部材2から発熱回路1近傍まで連続したインク供給経路が形成される。そして、流路4内部が気泡10で満たされた場合であっても、導入路8a,8bには、インクが保持された状態を維持することが可能となる。
また、流路4内部が気体で満たされた場合には、導入路8a,8bのみでインク供給を行うことを可能にするために、
P1+P2+P4+P6>P5
但し、P3≒0
を満たすように設定されている。
そして、導入路8a,8bの形状は、単位時間当りに吐出されるインクの使用量以上に、導入路8a,8bのみで発熱素子に供給できるように、インク使用量・インク物性・金型構造上および生産性を考慮して決定されることが望ましい。本実施形態における導入路8a,8bは、流動方向に直交する断面積が、流路4よりも狭い溝形状にされ、断面形状が0.5mm×0.5mmをなす角溝が設けられることによって、インク容器3からインク供給口7まで連続されたインク供給経路が形成されている。
以下、本実施形態のインクジェット記録ヘッドについて、インクが流路4内および導入路8a,8b内に充填される過程を、図面を参照して説明する。図4(a)〜図4(h)は、インクが流路4内および導入路8a,8b内に充填される状態を示す縦断面図である。
まず、図4(a)に示すように、発熱回路1近傍のインクがインク吐出方向である矢印j方向側から吸引される。図4(b)に示すように、この吸引圧によってインク吸収部材2からインクが引かれ、インクがフィルタ6に捕捉される。
図4(c)に示すように、フィルタ6に捕捉されたインクは、流路4よりも毛管力が大きい導入路8a,8bに、流路4よりも先に導かれると共に、流動抵抗が比較的小さい、流路4の鉛直部4aにも充填される。
続いて、流路4の鉛直部4aまで充填されたインクは、図4(d)に示すように、導入路8a,8bの水平部に導かれる。そして、図4(e)に示すように、導入路8a,8bの水平部に充填が開始された後に、インクは、流動抵抗が小さい流路4の水平部4bに充填される。
図4(f)〜図4(h)の順に示すように、インクは、導入路8a,8b内全域にわたって充填された後に、流路4内全域に充填される。
上述したように、流路4と導入路8a,8bとの毛管力の差によって、流路4内にインクが充填される前に、導入路8a,8b内にインクが充填されるため、導入路8a,8bが常にインクで満たされた状態が得られる。
また、インクジェット記録ヘッドの製造時、インク吸収部材2にインクを注入する注入工程で、内部を真空状態にさせた後、インク容器3内にインクを充填し、大気圧に開放することで、負圧を発生させて流路4内部にインクを充填させてもよい。
以上のように構成されたインクジェット記録ヘッドによる記録動作中、流路4内部に気体が存在しない場合には、導入路8a,8bの流動抵抗が、流路4の流動抵抗よりも大きいため、流路4によってインク供給が良好に行われ、導入路8a,8bによるインク供給が実質的に行われることがない。
一方で、流路4内部に気体が存在する場合には、気体の影響によって、流路4の流動抵抗が導入路8a,8bの流動抵抗よりも大きくなるため、主に導入路8a,8bによってインク供給が良好に行われる。
また、上述した導入路8a,8bは、流路4内部の気体が環境変化等で膨張した場合でも、気体による影響を比較的受け難い角溝形状に形成されることが望ましい。
図5は、流路4の水平方向を示す断面図である。
図5(a)に示すように、断面矩形状に形成された流路4では、流路内の四隅のエッジ部で生じる毛管力によってインク11が保持される。
図5(b)に示すように、本実施形態では、角溝状の導入路が、流路4に連通して設けられている。この構成の場合には、導入路8a,8b内にインク11が保持されると共に、流路4の四隅のエッジ部、および導入路8a,8bとこれら導入路8a,8b近傍に位置するエッジ部とを結ぶようにインク11が保持される。
上述の実施形態では、各導入路8a,8bが角溝状に形成される構成にされたが、流路4の内側に向かって突出された複数の凸部によって囲まれる空間で発生する毛管力を利用し、この毛管力によってインク11が保持されるように構成されてもよい。
例えば図5(c)に示すように、各凸部15a,15bは、断面三角形状に形成されており、所定の間隔をあけてそれぞれ設けられている。そして、各凸部15a,15bの先端がなす角度θは、図6(a)および図6(b)に示すように、流路4が断面矩形状に形成されている場合、中心方向に対して鋭角であることが望ましい。また、流路4が断面矩形状に形成されている場合には、各凸部15a,15bによる毛管力が、流路4内の四隅のエッジ部で発生する毛管力よりも大きくする必要がある。
導入路8a,8b内にインクが保持されている場合には、インク容器3からインク供給口7まで連続するインク供給経路が形成されているため、発熱回路1へのインク供給に障害が無い。
また、流路4内部の気体を更に減少させる場合には、製造工程でインクを吸引する吸引作業を、図7に示すように、インク吐出口を鉛直上方に向けた逆さ状態で、インク吐出方向である矢印j方向からインクの吸引を行うことによって、流路4内部の気体10を浮力によってインク吐出口まで上昇させた上で、気体10を良好に吸引することも効果的である。
図8は、図1に示したインクジェット記録ヘッドのA−A断面図である。図8(a)および図8(b)に示すように、導入路8aとインク供給口7との接続位置には、流路4内部の気体が環境変化等によって膨張した場合に、流路4内部の気体10が略球状に成長する。このため、インク供給口7の中央近傍に位置する導入路8aの端部cは、この気体10によって遮断されてしまう場合がある。
したがって、気体10が成長した際の導入路8aへの悪影響を低減するために、導入路8aとインク供給口7との接続位置は、図8(c)および図8(d)に示すように、インク供給口7の隅部に位置されていることが更に望ましい。
また、図9(a)に示すように、導入路8aとインク供給口7との接続位置が、インク供給口7の長手方向の一方の隅部側だけに設けられている場合には、対向する隅部側へのインク供給にバラツキが生じるおそれがある。このため、導入路8bとインク供給口7との接続部は、複数個所に配置されることが望ましく、図9(b)に示すように、対向する隅部側に配置されることが更に望ましい。
本実施形態では、発熱回路1の隅部が4箇所あり、図9に示すように、発熱回路1の長手方向の2箇所に、それぞれ独立した導入路8a、導入路8bがそれぞれ形成されている。各導入路8a,8bによって発生する毛管力が、P2a=P2bを満たすように設定されている。これによって、長手方向の2箇所に対して同時にインクがそれぞれ供給されるように構成されている。
図10(a)は、インクジェット記録ヘッドがプリンタの設置面17に対して傾斜されて使用される状態を示した縦断面図である。図10(b)は、導入路を示す横断面図である。
図10(a)および図10(b)に示すように、インクジェット記録ヘッドが設置面17に対して傾斜されて使用される状態で、導入路8aの下流側の領域aは、導入路8bの下流側の領域bよりも、気体10の浮力およびインクの自重によって、流路4の頂点およびエッジ部の毛管力によって保持されているインクが切れやすい。
また、複数配置された各導入路8a,8b内に保持されているインクは、導入路8a,8bの位置差によって、発熱回路1に供給されるインク供給量および供給タイミングにバラツキや差が生じる場合がある。
そこで、各導入路8a,8bによって発熱回路1にインクを均等に供給するために、各導入路8a,8bで発生させる各毛管力P2a,P2bに差をつけることによって、インク供給を安定化させることが可能である。
毛管力の差をつける場合には、形状として、例えば、図10(a)に示すように、領域aへの導入路8aの幅が徐々に小さくなるテーパ状に形成することによって、領域aの毛管力が大きくされてもよい。すなわち、導入路8aは、発熱素子近傍の下流端部が、下流に向かって、インクの流動方向に直交する断面積が次第に小さくされている。
また、各導入路8a,8bは、例えば溝幅、高さ、長さを適宜変更することで、インクの流動方向に直交する断面形状を異ならせることによって、毛管力に差をつけてもよい。また、各凸部15a,15bで毛管力を発生させている場合には、凸部15a,15bの先端がなす角度θを各導入路8a,8bで異ならせることで、毛管力の差を確保してもよい。
また、導入路8a,8b内の表面にシボ加工等を施すことによって表面形状を変えて、物理的に毛管力を変化させてもよい。
流路4と導入路8a,8bとを異なる材料で、例えば多色成形を用いて形成することで、材質による表面張力の差異をつけてもよい。
流路4内と各導入路8a,8b内との少なくとも一方の表面に、例えば表面粗度等を変える追加工を施すことで、表面状態を変えてもよい。
また、導入路8a,8b内に化学的に表面処理を施し、例えば親水性を向上させて、流動抵抗が小さくされてもよい。
流路4の頂点およびエッジ部に撥水処理を施すことによって、導入路8a,8bへのインクの充填を容易にしてもよい。
図11(a)および図11(b)は、インクジェット記録ヘッドの構成を示す断面模式図である。図11(a)および図11(b)に示すように、インクジェット記録ヘッドは、流路4が、一組の流路構成部材3aと流路構成部材3bとの複数の部品を結合させることで構成されてもよい。
このような構成では、各流路構成部材3a,3bの結合部で発生する毛管力が、流路4内に設けられた導入路8a,8bの毛管力よりも大きい場合に、インク供給経路の連続性が途切れてしまうおそれがある。
すなわち、図11(a)に示すように、結合ライン14がインク供給口7よりも上方に位置する場合には、導入路8a,8b内のインクが、結合ライン14以下に充填されないことがある。
このため、インクジェット記録ヘッドは、図11(b)に示すように、結合ライン14と、インク供給口7の流路4側の境界線とが一致するように、各流路構成部材3a,3bを形成することが望ましい。これによって、インク供給口7近傍まで連続させたインク供給経路を確実に得ることができる。
(a)は、本実施形態のインクジェット記録ヘッドを模式的に示す縦断面図、(b)は、流路を示すA−A横断面図である。 流路の突出部を説明するための横断面図である。 流路内に気泡が存在する状態で、インクが供給される動作を説明するための縦断面図である。 流路内および導入路内にインクが充填される状態を説明するための縦断面図である。 流路を模式的に示す横断面図である。 導入路を構成する凸部の先端がなす角度を説明するための横断面図である。 インクを吸引する際に、インクジェット記録ヘッドの逆さ状態を示す縦断面図である。 導入路とインク供給口との接続位置を説明するための横断面図である。 導入路とインク供給口との接続位置を説明するための横断面図である。 (a)は、インクジェット記録ヘッドがプリンタの設置面に対して傾斜された状態を説明するための縦断面図、(b)は、導入路を示す横断面図である。 流路を構成する一組の流路構成部材の結合ラインを説明するための縦断面図である。
符号の説明
1 発熱回路
2 インク吸収部材
3 インク容器
4 流路
5 突出部
6 フィルタ
7 インク供給口
8a,8b 導入路
10 気体
11 毛管力によって保持されたインク
14 結合ライン
15a,15b 凸部
17 設置面
j インク吐出方向

Claims (16)

  1. 内部に液体を保持する液体収容部と、
    前記液体収容部から供給された液体を飛翔させるための発熱素子と、
    前記液体収容部と前記発熱素子との間に形成され、液体を前記発熱素子に供給するための流路とを備え、
    前記流路内部には、前記流路内に連通されて、前記液体収容部から前記発熱素子に液体を導入するための導入路が設けられ、前記導入路の毛管力が、前記流路内の毛管力よりも大きくされている液体噴射ヘッド。
  2. 前記導入路は、前記流路に沿って中途部が曲げられている請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記導入路は、前記流路の内面から突出された凸部によって構成されている請求項1または2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記凸部は、先端が鋭角をなす断面三角形状に形成されている請求項3に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記導入路は、複数回曲げられている請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 前記導入路は、前記発熱素子近傍の下流端部が、下流に向かって、液体の流動方向に直交する断面積が次第に小さくされている請求項1ないし5のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッド。
  7. 前記流路には、複数の前記導入路がそれぞれ設けられている請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  8. 前記導入路と前記発熱素子を有する発熱回路は、前記発熱素子による液体吐出方向の反対側に設けられた液体供給口の隅部で接続されている請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  9. 前記複数の導入路は、前記発熱素子に液体を供給する供給タイミングおよび供給量を制御する請求項7に記載の液体噴射ヘッド。
  10. 前記複数の導入路には、物理的な形状差異がそれぞれ形成されることによって、前記供給タイミングおよび前記供給量を制御する請求項9に記載の液体噴射ヘッド。
  11. 前記物理的な形状差異が、前記導入路の、液体の流動方向に直交する断面形状を異ならせることで形成されている請求項10に記載の液体噴射ヘッド。
  12. 前記物理的な形状差異が、前記導入路内または前記流路内の表面粗度を異ならせることで形成される請求項10に記載の液体噴射ヘッド。
  13. 前記物理的な形状差異が、異なる材料を用いて形成される請求項10に記載の液体噴射ヘッド。
  14. 前記導入路内に化学的処理を施すことによって、前記供給タイミングおよび前記供給量を制御する請求項9に記載の液体噴射ヘッド。
  15. 前記導入路は、該導入路のみで単位時間当たりに前記発熱素子に供給する液体の供給量が、前記発熱素子によって単位時間当たりに噴射される液体の使用量よりも大きくされている請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  16. 請求項1ないし15のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドを備え、被記録材に液体を吐出して記録を行う記録装置。
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