JP6416816B2 - 遊技機 - Google Patents

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この発明は、表示装置を備えた遊技機に関するものである。
代表的な遊技機であるパチンコ機は、遊技盤の前側に画成した遊技領域の略中央位置に枠状の枠状装飾部材(所謂センター役物)が配設されており、この枠状装飾部材の開口部を介して複数の図柄を変動表示して図柄変動演出を行なう液晶式やドラム式等の図柄表示装置を後方から臨ませると共に、該遊技盤における枠状装飾部材の下方位置に、パチンコ球(遊技球)の入賞により図柄表示装置での変動を開始させる始動入賞装置や当り時等に開放する特別入賞装置を配設するよう構成されたものが多数提案されている。この種のパチンコ機では、前記遊技領域に打ち出されたパチンコ球が遊技領域内に植設された遊技釘等との接触により跳ね返りながら次第に自重により流下し、該遊技領域を流下する過程で前記始動入賞装置に入賞することにより、所定数の賞球が払い出されると共に、前記図柄表示装置での図柄変動演出に伴うリーチ演出等の各種の遊技演出がなされ、該図柄表示装置に図柄が所定の組合わせで停止することにより所謂当りが発生し、前記特別入賞装置が開放して多数の賞球を獲得し得るよう構成される。
またパチンコ機では、所要の動作を行なう可動体を備えた可動演出装置を配設し、該可動体を前記図柄表示装置で行なわれる遊技演出に合わせて動作させることにより、視覚的な演出効果を向上させ、遊技の興趣を一層増大するようにしたパチンコ機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−195871号公報
前記図柄表示装置では、リーチ演出等の各種の遊技演出とは別に、遊技に必要な表示情報を表示部に表示している。特許文献1のパチンコ機では、図柄表示装置での遊技演出に合わせて表示部の前側で可動体を動作するものの、遊技に必要な表示情報と関係付けて可動体が動作するものではなく、遊技者が遊技に必要な表示情報を見逃してしまい、遊技の興趣が低下するおそれがある。
すなわち本発明は、従来の技術に係る遊技機に内在する前記課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、表示装置の表示と可動体の動作とによって遊技の興趣を向上し得る遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る発明は、
表示部(H1)に表示演出を表示可能な表示装置(H)を備える遊技機において、
第1位置および前記表示部(H1)の前側に位置する第2位置の間で移動可能に構成され、該移動時に前記表示部(H1)における所定の外縁の前方を交差方向に通過するよう構成されると共に、その移動方向における第1位置側の外縁を第2位置側に凹ませた正面視凹状でありかつ前後に開口するよう形成された開口部(175,176)を有する可動体(102)と、
前記表示部(H1)における前記所定の外縁に沿う領域であって前記可動体(102)の移動経路と前後に重なる位置に設定された特定領域(H1a)に、遊技者に期待感を付与する演出として、特定条件の成立に対する期待値を表す作動前特定表示および作動後特定表示を表示可能な制御手段と、
前記可動体(102)を第1位置および第2位置の間で移動させる駆動手段(122)とを備え、
前記可動体(102)が第1位置にある状態において前記開口部(175,176)が他の部材の背後に隠れ、かつ前記表示部(H1)の特定領域(H1a)を前側から視認可能となり、該特定領域(H1a)に前記作動前特定表示が表示された状態で前記可動体(102)が第1位置から第2位置に向けて移動して、該可動体(102)が第1位置と第2位置との間を移動する途中において前記特定領域(H1a)の全体が前記可動体(102)に重なって隠される間に前記特定領域(175,176)の表示内容を変更すると共に、前記可動体(102)が第2位置にある状態では、該可動体(102)の前記第1位置側の外縁における前記開口部(175,176)を挟む両側と、前記表示部(H1)における前記所定の外縁とが正面視で重なるように位置して、該所定の外縁および前記開口部(175,176)の内縁の間で囲まれた範囲に位置する前記特定領域(H1a)に、表示内容の変更前の前記作動前特定表示以上の期待値を表すよう表示された前記作動後特定表示を、前側から視認し得るよう構成されたことを要旨とする。
請求項1の発明によれば、可動体の動作と特定表示の内容に遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技の興趣を向上させ得る。すなわち、可動体の動作に応じて特定表示が視認可能となるので、特定表示を遊技者に注目させることができ、興趣の向上を図り得る。
本発明に係る遊技機によれば、表示装置に表示される特定表示と可動体の動作とに遊技者の興味を惹きつけて、遊技の興趣を向上し得る。
実施例のパチンコ機を、遊技盤の遊技領域内を省略して示す正面図である。 実施例のパチンコ機を、前枠を開放すると共に遊技盤の遊技領域内を省略して示す斜視図である。 可動演出装置の可動体が第2初期位置にある状態で示す遊技盤の正面図である。 遊技盤の後側に取付けられる設置部材と、該設置部材に取付けられる可動演出装置および前装飾装置とを分離して示す斜視図である。 可動演出装置の可動体が第2作動位置にある状態で示す遊技盤の正面図である。 (a)は、可動演出装置の可動体が第2作動位置にある状態で示す設置部材の正面図であり、(b)は、表示部に設けられた特定領域を示す説明図である。 可動体が第2初期位置にある可動演出装置の斜視図である。 可動体が第2作動位置にある可動演出装置の斜視図である。 作動体を配設したベース部材から可動体を分離させた可動演出装置と、前装飾装置とを示す斜視図である。 ベース部材、作動体、第1作動機構および第2作動機構を分離した状態で示す分解斜視図である。 可動体を分解して示す分解斜視図である。 前装飾装置の各構成部材を分離して示す分解斜視図である。 (a)は、可動体が第2初期位置にある可動演出装置の正面図であり、(b)は、(a)の状態の可動演出装置の背面図である。 図13(b)の状態において、ベース部材を取除いた状態で示す可動演出装置の背面図である。 可動体が第2初期位置にある可動演出装置および前装飾装置を示す右側面図である。 可動体が第2作動位置にある可動演出装置の正面図である。 図16の状態において、ベース部材を取除いた状態で示す可動演出装置の背面図である。 可動体が第2作動位置にある可動演出装置および前装飾装置を示す右側面図である。 (a)は、可動演出装置の可動体が第2初期位置にある場合の表示部の特定領域に作動前特定表示を表示した一例を示す説明図であり、(b)は、可動演出装置が作動して可動体が第2作動位置に移動した際に、特定領域に作動前特定表示とは異なる作動後特定表示が表示されることを示す説明図である。
次に、本発明に係る遊技機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。なお、遊技機としては、一般的なパチンコ機Pを例にして説明する。また、以下の説明において、「前」、「後」、「左」、「右」とは、特に断りのない限り、図1に示すようにパチンコ機Pを前側(遊技者側)から見た状態で指称する。
(パチンコ機)
実施例に係るパチンコ機Pは、図1および図2に示すように、前後に開口する矩形枠状に形成されて遊技店の図示しない設置枠台に縦置き姿勢で設置される固定枠としての外枠Aの開口前面側に、遊技盤Dを着脱可能に保持する本体枠としての中枠Bが、開閉および着脱可能に組み付けられている。そして、図3に示すように、遊技盤Dの裏側に、所定条件の成立(後述する第1始動入賞装置27の始動入賞口27Aまたは第2始動入賞装置28の始動入賞口28Aへのパチンコ球(遊技球)の入賞)を契機として演出用の図柄(以下飾図という)を変動表示させて図柄変動演出を行なう演出実行手段としての図柄表示装置Hが着脱可能に配設されている。また、中枠Bの前面側には、遊技盤Dを透視保護するガラス板や透明な合成樹脂材により形成された透視保護板11で前後に開口する窓部10を覆うよう構成された装飾枠としての前枠Cが開閉可能に組み付けられると共に、該前枠Cの下部前側に、パチンコ球を貯留する上球皿Eおよび下球皿Fが組み付けられており、前枠Cの開閉に合わせて上球皿Eおよび下球皿Fも一体的に開閉するよう構成される。前枠Cには、図1に示すように、窓部10の外周を囲繞するようランプ装置12が配設されると共に、該前枠Cの上部左右に、音声や効果音を出力可能なスピーカ13が配設されている。すなわち、ランプ装置12に設けられたLED等の発光体(図示せず)を点灯・点滅したり、スピーカ13から適宜の音声を出力することで、図柄表示装置Hの表示部H1での図柄変動演出に合わせて発光演出や音声演出を行い得るよう構成されている。
また、図1および図2に示すように、前記中枠Bの右下方位置には、該中枠Bに配設された打球発射装置Jを作動する操作ハンドルGが設けられており、該操作ハンドルGの回転操作により打球発射装置Jが作動されることで、上球皿Eに貯留されたパチンコ球が所定間隔で1球ずつ前記遊技盤Dに向けて連続的に発射されるようになっている。なお実施例では、図柄表示装置Hとして、各種図柄を表示可能な液晶パネルを収容ケースに収容した液晶表示装置が採用されるが、これに限られるものではなく、ドラム式の図柄表示装置やドットマトリックス式の図柄表示装置等の各種図柄を停止および変動表示可能な従来公知の各種の表示装置も採用可能である。また、上球皿Eは、前枠Cと別体に形成して中枠Bに対して開閉可能に組み付けるようにしてもよい。
(遊技盤)
前記遊技盤Dは、図2および図3に示すように、アクリルやポリカーボネート等の光透過性の合成樹脂製板やベニア等の木製合板を材質とし、中枠Bに設けた遊技盤保持部B1の内縁形状に整合する外縁形成された略矩形の平板状に形成され、その前側には遊技領域20が設けられると共に、その後側には設置部材40(図4参照)が配設されている。遊技盤Dの前側には、左下部から右上部にかけて円弧状に延在する外レール21と、この外レール21の内側に中央下部から左上部にかけて並べて配置された内レール22と、外レール21の右上部から内レール22の下部までの間に右方へ凹む湾曲形状に構成された盤面飾り部材23等が配設されており、両レール21,22および盤面飾り部材23で囲まれた内側が遊技領域20として構成されている。これにより、打球発射装置Jから発射されたパチンコ球は、外レール21と内レール22との間を通って遊技領域20の左上部に打ち出された後、該遊技領域20内を流下する。そして、遊技領域20の最下部位置には、該遊技領域20に打ち出されたパチンコ球を排出するアウト口24が開設されている。
前記遊技盤Dには、中央に大きな貫通口が形成され、図3に示すように、前後に開口して遊技演出領域とされる表示窓口25Aが形成されたセンター役とも称される枠状装飾部材25が、該貫通口の開口縁に配設されている。この枠状装飾部材25には、設置部材40の後側に着脱可能に配設された図柄表示装置H(図4では図示省略)の表示部H1で演出表示される遊技内容に合わせた装飾が施されている。そして、枠状装飾部材25の表示窓口25Aには、設置部材40に配設された図柄表示装置Hの表示部H1や、該設置部材40の前側に配設される後述の可動演出装置Mおよび前装飾装置N(図4参照)や、その他の演出装置および装飾部品等が臨んでいる。また、枠状装飾部材25の表示窓口28Aに臨む下側部分には、透明な部材から形成された透明保護部材37が配設されている。この透明保護部材37は、枠状装飾部材25の左部に形成された球通入口25Bから該枠状装飾部材25の表示窓口25A内へ入ったパチンコ球が、該枠状装飾部材25の後方へ落下するのを防止すると共に、該パチンコ球を第1始動入賞装置27の上方へ通出する球通出樋部38が設けられている。また透明保護部材37は、図柄表示装置Hの表示部H1の下部と前後に重なっているが、透明部材であるから表示部H1の透視を阻害せず、該表示部H1における表示演出内容を適切に視認し得る。なお、枠状装飾部材25と盤面飾り部材23との間には、パチンコ球の流下が可能な流下経路26が形成されている。
また、前記遊技盤Dは、図3に示すように、貫通口の真下に第1始動入賞装置27が配設されると共に該貫通孔の右下縁部(枠状装飾部材25の右下部)に第2始動入賞装置28が配設され、枠状装飾部材25の右下部に特別入賞装置29が配設され、更に第1始動入賞装置27の左側に普通入賞装置30が配設されている。すなわち特別入賞装置29は、枠状装飾部材25の右側に形成された流下経路26の下方に位置している。そして、遊技盤Dの遊技領域20内には、多数の球案内釘31および回転球案内具32等が配設されている。
(始動入賞装置)
図3に示すように、前記第1始動入賞装置27は、遊技領域20内で常に上方へ開口する常時開放タイプの第1始動入賞口27Aを備えている。また、前記第2始動入賞装置28は、所定の駆動手段により第2始動入賞口28Aを開閉可能に構成された開閉部材28Bが設けられており、該開閉部材28Bが第2始動入賞口28Aを閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。すなわち、第1始動入賞口27Aは、遊技領域20を流下するパチンコ球が常時一定の確率で入賞可能に構成され、第2始動入賞口28Aは、流下経路26に配設された球通過ゲート36をパチンコ球が通過したことを条件として実施される普図当り判定(普図当り抽選)の結果に応じて開閉部材28Bが開閉することで、パチンコ球の入賞確率を可変し得るよう構成されている。そして、第1始動入賞装置27には第1始動入賞口27Aに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞センサが配設されると共に、第2始動入賞装置28には第2始動入賞口28Aに入賞したパチンコ球を検出する始動入賞センサが配設されており、該始動入賞センサによる球検出信号が主制御基板に入力される。そして、各始動入賞センサによるパチンコ球の検出(すなわち第1および第2始動入賞口27A,28Aへのパチンコ球の入賞)を契機として、所定数のパチンコ球が賞球として払い出されるようになっている。
(特別入賞装置)
前記特別入賞装置29は、図3に示すように、遊技領域20に開口する特別入賞口29Aを開閉自在に閉成する開閉扉29Bを備えており、駆動手段の駆動に伴って開閉扉29Bが閉鎖する閉鎖位置と開放する開放位置に変位するよう構成されている。また、特別入賞装置29には、前記特別入賞口29Aに入賞したパチンコ球を検出する特別入賞センサが設けられており、該特別入賞センサからの球検出信号が主制御基板へ入力される。そして、主制御基板において大当り判定結果が肯定の場合には、図柄表示装置Hの表示部H1において、統括制御基板において決定された変動パターン応じて実行された図柄変動演出の終了後に、遊技者に有利な遊技として特別入賞装置29の開閉扉29Bが開放制御され、特別入賞口29Aに対して多数のパチンコ球が入賞可能となる。
(設置部材)
前記設置部材40は、図4および図6に示すように、前方に開放する略矩形のバケット状に一体形成された合成樹脂製の部材であって、前側の開放端を遊技盤Dの後面に突き合わせて該遊技盤Dに取り付けられる。この設置部材40は、遊技盤Dの後面に対して後方から所要の間隔で対向して該遊技盤Dの後面を構成する設置壁部41と、該設置壁部41の周縁から前方へ延出形成された外周壁部42と、該外周壁部42の前端から外方に向けて屈曲形成された縁板部43等を備えている。すなわち設置部材40は、外周壁部42で囲われて遊技盤D側に開放する前部開口が矩形状に形成されると共に、縁板部43の外周縁が、遊技盤Dの外周縁より一回り小さい形状および大きさで形成されている。そして、設置壁部41には、図4および図6に示すように、前後に貫通する表示開口44が形成されており、該設置壁部41の後側には、前記表示部H1を臨ませた状態で図柄表示装置Hが着脱可能に取り付けられる(図4では、図柄表示装置は図示省略してある)。このような設置部材40は、縁板部43を遊技盤Dの後面にネジ止めすることで該遊技盤Dに固定され、遊技盤Dの後面から離間した設置壁部41の前側に、実施例の可動演出装置Mや前装飾装置N、その他の可動演出装置、装飾部材および各種部材の配設を可能とする空間を画成する。なお、設置壁部41における表示開口44の下側部分を下板部41Aと指称する。
(図柄表示装置について)
図柄表示装置Hは、各種図柄を表示可能な表示部H1をなす液晶パネルが収容ケースに収容されたユニット部材であって、該収容ケースの後面には、該図柄表示装置Hの表示部H1の表示制御を行なう前記表示制御基板が収容された表示制御装置と、当該パチンコ機Pの遊技演出を統括的に制御する統括制御基板が基板ケースに収容されて配設されている(図示せず)。図柄表示装置Hの表示部H1には、飾図を変動表示可能な図柄列が複数列(例えば3列)設定されており、第1始動入賞口27Aまたは第2始動入賞口28Aへの入賞を契機として、各図柄列の飾図が変動開始されると共に背景画像等が表示され、選択された図柄変動演出(リーチ演出や外れ演出等)を行なった後に、予め決定された最終停止図柄を、入賞ライン上に停止表示するようになっている。そして、実施例の図柄表示装置Hの表示部H1には、図6に示すように、該表示部H1の中央下部に、左右に離間して設定された2つの特定領域H1a,H1aを備えている。これら特定領域H1a,H1aは、図5および図6に示すと共に後述するように、可動演出装置Mの作動により該可動演出装置Mの可動体102の第2装飾部材114が表示部H1の下方から上昇移動して該表示部H1の前側に位置した際に、該第2装飾部材114に設けられた2つの開口部175,176を介して視認される位置に設けられている。
(主制御基板について)
当該パチンコ機Pの遊技を総合的に制御する前記主制御基板は、設置部材40における設置壁部41の裏側下部(図柄表示装置Hの配設位置の下側)に、基板ケースに収容されて配設されている。主制御基板は、制御動作を所定の手順で実行することができるメイン制御CPU、メイン制御CPUの制御プログラムを格納するメイン制御ROMおよび必要なデータの書き込みおよび読み出しができるメイン制御RAMを備えている。
前記主制御基板は、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、変動パターン振分用乱数、普図当り判定用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値をメイン制御RAMの設定領域に記憶(設定)することで更新前の値を書き換えており、乱数更新処理(乱数生成処理)を実行するようになっている。例えば、主制御基板では、第1始動入賞装置27または第2始動入賞装置28の始動入賞検出センサから検出信号が入力されると、メイン制御CPUがメイン制御ROMから大当り判定用乱数を取得し、この大当り判定用乱数とメイン制御ROMに記憶されている大当り判定値とを比較し、大当りとするか否かの大当り判定(大当り抽選)を行なう。また主制御基板では、大当り判定の結果が肯定の場合には、大当り演出のみが含まれる変動パターンテーブルから大当り演出用の変動パターンを決定する。これに対して、大当り判定の結果が否定の場合には、はずれ演出のみが含まれる変動パターンテーブルからはずれ演出用の変動パターンを決定する。大当り演出用およびはずれ演出用の変動パターンの決定は、大当り判定と同様に、メイン制御CPUがメイン制御ROMから取得した乱数により行なう。なお、変動パターンテーブルから決定される大当り演出およびはずれ演出の変動パターンは、少なくとも図柄変動ゲームの変動時間および演出内容を特定するものである。そして、パチンコ機Pでは、主制御基板の大当り判定の結果に応じて出力された統括制御基板の制御信号に基づいて、図柄表示装置Hに所定の演出表示を行なわせると共に、主制御基板の制御により出力された球払出しに係る制御信号に基づいて、図示しない球払出し装置によって所定数の賞球が払い出される。また、パチンコ機Pでは、統括制御基板の制御信号に基づいて、可動演出装置Mを作動させるよう構成される。
(統括制御基板について)
前記統括制御基板には、統括制御CPUが備えられると共に、該統括制御CPUには、統括制御ROMおよび統括制御RAMが接続されている。また、統括制御CPUは、実行可否判定用乱数や動作演出パターン抽選用乱数等の各種乱数の値を所定の周期毎に更新し、更新後の値を統括制御RAMの設定領域に記憶(設定)して更新前の値を書き換えている。更に、統括制御ROMには、図柄表示装置Hの表示部H1における演出内容を制御する表示制御基板、ランプ装置12を制御するランプ制御基板、スピーカ13を制御する音制御基板等を統括的に制御するための統括制御プログラムや、可動演出装置Mを作動制御する制御プログラム等が記憶されている。
前記統括制御CPUは、各種制御コマンドを入力すると、統括制御プログラムに基づき各種制御を実行する。例えば、統括制御基板では、主制御基板のメイン制御CPUから変動パターン指定コマンドが入力されると、統括制御CPUが統括制御ROMから実行可否判定用乱数を取得し、この実行可否判定用乱数と統括制御ROMに記憶されている実行可否判定値とを比較し、可動体演出を実行するか否かの実行可否判定を行なう。また、統括制御基板では、実行可否判定の結果が肯定の場合には、可動演出装置Mを動作させる演出パターンを決定すると共に、該可動演出装置Mの作動前に図柄表示装置Hの表示部H1における前記特定領域H1a,H1aに表示する「作動前特定表示」と、該可動演出装置Mの可動体102が第2作動位置へ上昇移動した作動後に該可動体102に設けられた開口部175,176を介して視認される該特定領域H1a,H1aに表示する「作動後特定表示」とを各々決定するようになっている。
ここで、前記作動前特定表示および作動後特定表示は、飾図変動演出後に遊技者に有利となる特定条件の成立(すなわち、大当り遊技の発生)に対する期待値を表わす表示であって、統括制御基板には、期待値が異なる作動前特定表示および作動後特定表示が各々複数設定されている。そして統括制御基板は、作動前特定表示および作動後特定表示を決定するに際し、作動前特定表示の期待値以上の期待値を表わす作動後特定表示を決定するようになっている。これについて、図19を参照して説明すると、統括制御基板は、例えば可動演出装置Mの作動前の表示部H1の全体が視認可能な状態において、特定領域H1a,H1aに作動前特定表示「A」を表示していた場合には(図19(a))、可動演出装置Mの作動後では、作動前特定表示「A」の期待値以上の期待値を示す作動後特定表示「B」を特定領域H1a,H1aに表示する(図19(b))。
なお、作動前特定表示および作動後特定表示は、(a)図柄や絵柄を用いて期待値の度合を表わす表示演出、(b)文字(単語や文章)または記号等を用いて期待値の度合を表わす表示演出、(c)数字を用いて期待値の度合を表わす表示演出等があり、表示部H1の特定領域H1a以外で行なわれる表示演出とは異なる様々な表示演出が行なわれる。また、左右の各特定領域H1a,H1aでは、各々が同じ特定表示を行なうように設定したり、各々が個別の特定表示を行なうように設定することが可能である。
(可動演出装置)
次に、前記設置部材40の設置壁部41の下板部41Aの前面に固定され、枠状装飾部材25の表示窓口25A内の下方に位置する実施例の可動演出装置Mについて説明する。
実施例の可動演出装置Mは、第1初期位置(図7、図13、図14)および第1作動位置(図8、図16〜図18)の間を移動する作動体101と、作動体101の移動に伴い第2初期位置(第1位置)(図7、図13、図14)および第2作動位置(第2位置)(図8、図16〜図18)の間を移動する可動体102とを備えている。作動体101および可動体102は、設置部材40の下板部41Aにおける前面中央に固定されるベース部材103に直接配設されており、該作動体101は第1作動機構104の駆動モータ122に連係されると共に、作動体101と可動体102とは第2作動機構105を介して連係している。そして、駆動モータ122の駆動により作動体101が第1初期位置と第1作動位置との間を移動する際に、これに連動して可動体102が第2初期位置と第2作動位置との間を移動するよう構成されている。すなわち、実施例の可動演出装置Mは、設置壁部41の下板部41Aに対して縦向きに固定されることで、作動体101が第1初期位置と第1作動位置との間を昇降移動し、これに連動して可動体102が第2初期位置と第2作動位置との間を昇降移動する。
図8〜図12に示すように、作動体101は、第1昇降部材111および第1装飾部材112を備えると共に、可動体102は、第2昇降部材113および第2装飾部材114を備えており、当該可動演出装置Mを設置部材40の下板部41Aの前面に取付けることで(図4)、第1および第2の各装飾部材112,114が図柄表示装置Hの表示部H1の下方に位置している(図3)。なお、実施例の可動演出装置Mは、作動体41の動作による第1装飾部材112の昇降移動量と、可動体102の動作による第2装飾部材114の昇降移動量とは同じではなく、第2装飾部材114の昇降移動量が第1装飾部材112の昇降移動量より大きくなるように構成されている。
(ベース部材)
前記ベース部材103は、図9および図10等に示すように、左右方向に幅広に形成された略矩形状の板状部材であって、作動体101、可動体102、第1作動機構104および第2作動機構105等が前面側に配設されている。ベース部材103の左端には、可動体の第1初期位置において該可動体102に設けられた被検知部158(図11参照)を検知する検知センサ106が配設される共に、該ベース部材103の右端には、当該可動演出装置Mと中継基板(図示せず)とを接続する配線が連結されるコネクタ基板107が配設されている。そして、ベース部材103には、複数のネジ挿通孔115が形成されると共に、各ネジ挿通孔115の後側には、設置部材40の下板部41Aに前方へ突出した固定ボス46(図4参照)に嵌合する位置決め凹部116が形成されている。従って、ベース部材103は、各位置決め凹部116を対応の各固定ボス46に嵌合させ、ネジ挿通孔115を介して前側からネジを該固定ボス46に締結することで、設置部材40における設置壁部41の下板部41Aに固定される。
前記ベース部材103の前面における左右中央には、図10、図14および図15等に示すように、水平軸周りに回転自在な2つの回転支持ローラ120,121が、上下に離間して配設されている。上の回転支持ローラ120は、ベース部材103の上縁近傍に配設され、下の回転支持ローラ121は、ベース部材103の上下中央より上方に配設されている。これら回転支持ローラ120,121は、作動体101の第1昇降部材111に形成された昇降案内孔132に係合しており、該昇降案内孔132に沿って各回転支持ローラ120,121が相対的に移動することで、第1初期位置および第1作動位置の間で昇降移動する作動体101を支持するようになっている。
(第1作動機構)
前記第1作動機構104は、図10および図14等に示すように、ベース部材103の前面下部左側に配設された駆動モータ122と、ベース部材103の前側略中央に水平軸周りに回転自在に支持され、駆動モータ122に連係されたアーム部材125と、第1昇降部材111に設けられ、アーム部材125と連係する連係孔135とを備えている。ここで実施例では、駆動モータ122とアーム部材125とが、該駆動モータ122の駆動軸122Aに固定された駆動ギア123と、駆動ギア123の上方においてベース部材103の前側に水平軸周りに回転自在に支持された中間ギア124と、アーム部材125に設けられた従動ギア126とにより連係されている。アーム部材125は、ベース部材103の前側略中央に設けられた円形支持部117に対して水平軸周りに回転自在に支持されている。
前記アーム部材125は、駆動ギア123より大径に形成されて、円形支持部117が嵌合するガイド孔126Aが形成された従動ギア126と、該従動ギア126の外周縁から径方向外方へ延出したアーム部127と、該アーム部127の先端前側に水平軸周りに回転自在に配設された連係ローラ128とを備えている。連係ローラ128は、作動体101の第1昇降部材111に左右方向へ延在するよう設けた前記連係孔135にスライド移動可能に係合している(図14、図16参照)。このようなアーム部材125は、円形支持部117に支持された状態で、前側から見てアーム部127が右下がりに延出した初期回転位置(図9、図14参照)と、前側から見てアーム部127が右上がりに延出した作動回転位置(図16、図17参照)との間を、駆動モータ122の駆動により約90度の範囲で回転するように配設されている。従って連係ローラ128は、アーム部材125の回転により、ベース部材103の前面に対して右方(図14、図17では左方)へ凸となる円弧状に移動し、この際に連係孔135に沿って往復移動するようになる。
駆動手段としての前記駆動モータ122は、図9、図10および図13(b)等に示すように、ベース部材103に前方へ突出するよう形成されたモータ取付部118の前側に、該モータ取付部118に形成した軸挿通孔118Aを介して駆動軸122Aを該モータ取付部118の後側へ延出させた状態で固定されている。駆動モータ122は、例えば正逆回転が可能なステッピングモータ等の電動モータであり、減速用のギアボックスを備え、前述した統括制御基板により駆動制御される。なお、駆動ギア123と中間ギア124とは、モータ取付部118に形成された開口118Bを介して噛合している(図10、図13(b)参照)。ここで、駆動手段としては、電動モータに限らず、流体を使用するアクチュエータや、ロータリーソレノイド等であってもよい。
前記第1作動機構104は、アーム部材125の初期回転位置において、作動体101を第1初期位置に停止保持するようになり(図13、図14)、該アーム部材125が初期回転位置から作動回転位置へ回転するに従い、作動体101を第1初期位置から第1作動位置に上昇移動させる。そして、アーム部材125の作動回転位置においては、作動体101を第1作動位置に停止する(図16、図17)。なお、ベース部材103の前面には、図10および図13(b)に示すように、アーム部材125の初期回転位置においてアーム部127に左方から当接して該アーム部材125が初期回転位置から左方向へ過回転するのを防止する第1ストッパ119Aと、該アーム部材125の作動回転位置においてアーム部127に左方から当接して該アーム部材125が作動回転位置から左方向へ過回転するのを防止する第2ストッパ119Bとが形成されている。
(作動体)
前記作動体101の第1昇降部材111は、図10および図14に示すように、上下方向に長い本体部130と、該本体部130の右縁下部から右方へ延出した連係部131とを備えた板状部材である。本体部130には、上下に延在する昇降案内孔132が形成されており、該昇降案内孔132には、前述した2つの回転支持ローラ120,121がスライド移動可能に嵌合している。この昇降案内孔132は、作動体101が第1初期位置と第1作動位置との間を昇降移動可能な長さに形成されており、該作動体101の第1初期位置においては上の回転支持ローラ120が該昇降案内孔132の上端132Aに当接する(図14)と共に、該作動体101の第1作動位置においては下の回転支持ローラ121が該昇降案内孔132の下端132Bに当接または近接するようになっている(図17)。また、本体部130の左縁および右縁の各々には、上下に延在して第2作動機構105を構成する第1ラックギア133,133が形成されており、左の第1ラックギア133には、後述する第2作動機構105における左の中間ギア150の第1中間ギア150Aが噛合すると共に、右の第1ラックギア133には、第2作動機構105における右の中間ギア150の第1中間ギア150Aが噛合している。各第1ラックギア133,133は、作動体101の昇降移動量より僅かに長い上下長に形成されており、各第1中間ギア150A,150Aが常に噛合状態に維持されるようになっている。
前記連係部131には、図10および図14に示すように、前後に開口すると共に左右方向へ延在する前述の連係孔135が形成されている。連係孔135には、前述したアーム部材125に配設された連係ローラ128がスライド移動可能に係合している。なお、符号136は、後述する引張りコイルバネ178の下端が掛止される下掛止部である。
(第1装飾部材)
作動体101の第1装飾部材112は、図10、図13および図14に示すように、後方に延出すると共に左右に延在する上面部137と、該上面部137の前端から下方へ延出すると共に、該上面部137より短い長さで左右に延在する前面部138とを備えており、上面部137の上面および前面部138の前面は、所要の意匠形状に形成されると共にメッキ等の表面処理が施されている。上面部137の左右長は、可動体102の左右の第2昇降部材113,113の左右配設間隔より小さい。このような第1装飾部材112は、第1昇降部材111の本体部130の上部に対し、前面部138の裏側を当接させた状態該第1昇降部材111に取付けられている。
(ガイド部材)
前記ベース部材103の前面左側には、図9、図10および図16に示すように、可動体102を構成する2つの第2昇降部材113,113における左の第2昇降部材113を支持する第1ガイド部材140が、上下に延在するよう固定されている。また、ベース部材103の前面右側には、右の第2昇降部材113を支持する第2ガイド部材145が、上下に延在するように固定されている。これにより可動体102は、第1ガイド部材140に左の第2昇降部材113が固定されると共に、第2ガイド部材145に右の第2昇降部材113がスライド可能に支持されることで、第2初期位置と第2作動位置との間を昇降移動可能となっている。
(第1ガイド部材)
前記第1ガイド部材140は、図17に示すように、3段引きタイプのスライドレールであって、所要長のアウタレール141と、該アウタレール141から上方へスライド可能に取付けられた中間レール142と、該中間レール142から上方へスライド可能に取付けられたインナレール143とから構成されている。第1ガイド部材140は、アウタレール141に中間レール142およびインナレール143が収容されて短くなった収容状態と、アウタレール141から中間レール142が延出すると共に該中間レール142からインナレール143が延出して長くなった引出し状態とに長さが変化するようになっている。そして、中間レール142は、アウタレール141に対してボールガイドによりがたつきなく支持されていると共に、インナレール143は、中間レール142に対してボールガイドによりがたつきなく支持されており、中間レール142およびインナーレール143はアウタレール141から上方へ延出する際に左右方向および前後方向へ振れないように構成されている。また、アウタレール141は、ベース部材103の前面に対して垂直に延在する向きでネジにより強固に固定されていると共に、インナレール143は、可動体102の左の第2昇降部材113の後側に複数箇所でネジにより強固に固定されている。なお、図9〜図11では、アウタレール141とインナレール143とを分離すると共に中間レール142を省略した状態で図示してあるが、これはベース部材103および左の第2昇降部材113に対する第1ガイド部材140の固定位置を理解し易く示すためであり、該第1ガイド部材140は、実際にはアウタレール141、中間レール142およびインナレール143が分離不能にユニット化されている。
(第2ガイド部材)
第2ガイド部材145は、図10および図16に示すように、ベース部材103の前面に前方へ突出するように形成された固定ボス129の前側に固定され、該ベース部材103の前面から前方へ離した状態で上下に延在している。そして、第2ガイド部材145の右縁には、上下に延在するガイドレール146が形成されており、可動体102を構成する右の第2昇降部材113において左方へ開口するよう形成されたスライド溝161が、該ガイドレール146に摺動可能に係合している。なお、第2ガイド部材145の上端には、引張りコイルバネ178の上端が掛止される上掛止部147が、左方へ延出した状態に形成されている。
(第2作動機構)
前記第2作動機構105は、図10および図14等に示すように、第1昇降部材111の本体部130の端縁に形成された第1ラックギア133と、ベース部材103に水平軸周りに回転自在に配設されて該第1ラックギア133に噛合した中間ギア150と、可動体102を構成する第2昇降部材113に形成され、中間ギア150に噛合した第2ラックギア152とを備えている。ここで実施例では、第1昇降部材111の本体部130を挟んで左右両側の各々に、第1ラックギア133、中間ギア150および第2ラックギア152とを備えている。但し、左の第2ラックギア152は、可動体102における左の第2昇降部材113に設けられ、右の第2ラックギア152は、該可動体102における右の第2昇降部材113に設けられている。そして、左右の各中間ギア150は、左右対称の関係で配設されていて基本的構成が同じであり、ベース部材103の前面に配設されて第1ラックギア133に噛合する第1中間ギア150Aと、第1中間ギア150Aより大径に形成され、該第1中間ギア150Aと同一回転軸で一体回転する第2中間ギア150Bと、ベース部材103の前面に配設されて第2中間ギア150Bと噛合する第3中間ギア150Cとを備えている。このような第2作動機構105は、作動体101が第1基準位置と第1作動位置との間をスライド移動するのに伴って各第1ラックギア133,133が昇降移動するに伴い、各第1ラックギア133,133に噛合した第1中間ギア150Aが回転することで第2中間ギア150Bおよび第3中間ギア150Cが従動回転し、これにより第3中間ギア150Cに噛合した左右の第2ラックギア157,152の昇降移動に伴って左右の各第2昇降部材113,113が昇降移動することで、第1ガイド部材140および第2ガイド部材145に支持された可動体102が第2基準位置と第2作動位置との間をスライド移動するようになっている。
なお、第2作動機構105における左右の各中間ギア150,152は、図10および図16に示すように、第1中間ギア150Aと第3中間ギア150Cとは略同径であるが、第2中間ギア150Bが第1中間ギア150Aおよび第3中間ギア150Cより大径となっている。すなわち、第2作動機構105は、第1昇降部材111の昇降移動により回転する第1中間ギア150Aに対し、該第1中間ギア150Aと同期回転する第2中間ギア150Bに噛合した第3中間ギア150Cを増速回転させるよう構成されており、これによって作動体101より可動体102のほうが昇降移動量および昇降移動速度が大きくなるように設定されている。
(可動体)
前記可動体102は、図9、図11および図16に示すように、第1ガイド部材140のインナレール143の前側に固定された左の第2昇降部材113と、第2ガイド部材145の前側に固定された右の第2昇降部材113と、左右の各々の第2昇降部材113,113の前側に固定された第2装飾部材114とを備えている。左の第2昇降部材113は、後側に第1ガイド部材140のインナレール143が固定されると共に前側に第2装飾部材114が固定される上下に長い本体部156と、該本体部156の右縁に上下方向へ延在するように設けられた前述の第2ラックギア152とを備えている。左の第2昇降部材113に設けられた第2ラックギア152は、可動体102の昇降移動量より僅かに上下長が長く形成されており、第2作動機構105における左の中間ギア150の第3中間ギア150Cが常に噛合状態に維持されている。なお、左の第2昇降部材113には、支持本体部130の左縁に、可動体101が第2初期位置において前述した検知センサ106に検知される被検知部158が形成されている。
右の第2昇降部材113は、前側に第2装飾部材114が固定される上下に長い支持本体部160と、該支持本体部130の左縁に上下方向へ延在するように形成された前述のスライド溝161と、該スライド溝161の後側に隣接して上下方向に延在するよう形成された前述の第2ラックギア152とを備えている。右の第2昇降部材113に設けられた第2ラックギア152は、可動体102の昇降移動量より僅かに上下長が長く形成されており、第2作動機構105における右の中間ギア150の第3中間ギア150Cが常に噛合状態に維持されている。
(第2装飾部材)
前記第2装飾部材114は、図11および図16に示すように、各第2昇降部材113,113の前側上部に取付けられる上装飾部材165と、該上装飾部材165の下側に隣接して各第2昇降部材113,113の前側に取付けられる下装飾部材166とを備えている。第2装飾部材114は、可動体102の第2初期位置において、上装飾部材165の上面が図柄表示装置Hの表示部H1の下縁と略同じ高さレベルとなって該表示部H1の前側から下方へ退避すると共に(図3参照)、下装飾部材166の下端最下部位がベース部材103の下端と略同じ高さレベルとなる位置まで下降するようになっている(図13、図15参照)。また、第2装飾部材114は、可動体102の第2作動位置において、下装飾部材166の下端最下部位がベース部材103の上端と略同じ高さレベルとなる位置まで上昇し(図16、図18参照)、当該第2装飾部材114の全体が図柄表示装置Hの表示部H1の前側に位置するようになっている(図5、図6参照)。
上装飾部材165は、左右の各昇降部材113,113に固定される基材167と、該基材167の前側に取付けられる装飾カバー部材168と、該装飾カバー部材168に覆蓋された状態で該基材167の前側に配設された照明基板169と、基材167の上縁左端に配設されて左の第2昇降部材113の上部に位置する左上装飾体170と、基材167の上縁右端に配設されて右の第2昇降部材113の上部に位置する右上装飾体171とを備えている。装飾カバー部材168は、透明な合成樹脂の成形部材を、光の透過が可能な透光領域168Aおよび光の透過が不可能な不透光領域168Bに分けて、透光領域168Aは、外面を所要の意匠形状に形成すると共に凹凸形状に形成して光拡散機能が付与され、不透光領域168Bは、外面にメッキ等の表面処理が施されている。なお、照明基板169の前面には、光拡散機能を有するレンズ部材173が配設されている。また、照明基板169は、前述したコネクタ基板107に配線を介して接続されており、前述した統括制御基板51に接続されている。従って、上装飾部材165は、照明基板169の発光部が点灯または点滅制御されると、カバー部材168の透光領域168Aが明輝して、演出効果を高めるように構成されている。なお、装飾カバー部材168は、透光領域168Aを構成する部材と不透光領域168Bを構成部材とを別部材で構成するようにしてもよい。
左上装飾体170および右上装飾体171は、各々の第2昇降部材113,113を上方から覆う上面部170A,171Aを備えており、図13(a)および図13(b)に示すように、左上装飾体170の上面部107Aおよび右上装飾体171の上面部171Aは、作動体101および可動体102が各々第1初期位置および第2初期位置において、第1装飾部材112の上面部137と横一列に整列するようになっている。
下装飾部材166は、図11および図13(a)に示すように、所要の意匠形状に形成されると共に、外面に所要の表面処理が施された板状部材である。下装飾部材166の上縁は、上装飾部材165の下縁形状に合わせて形状に形成され、該下装飾部材166の下縁には、前後に開口すると共に下方に開口した2つの開口部175,176が、左右に離間して形成されている。これら開口部175,176は、図5および図6に示すように、可動体102の第2作動位置において下装飾部材166が図柄表示装置Hの表示部H1の前側へ上昇した際に、該表示部H1に設けられた前述の特定領域H1a,H1aに各々臨むようになっており、該特定領域H1a,H1aに表示された演出表示内容を前側から視認し得るように構成されている。
また、前記左の開口部175は、図13(a)および図15に示すように、ベース部材103に配設した駆動モータ122の真上に位置すると共に、該開口部175の左縁部175Aおよび右縁部175Bが略垂直かつ略平行となるように形成され、該開口部175の左右開口幅は、駆動モータ122の左右幅より大きく設定されている。更に、左の開口部175の上縁部175Cは、駆動モータ122の外面形状に合わせて上方へ凸となる湾曲形状に形成されている。従って、可動体102が第2作動位置から第2初期位置に下降移動する際には、該可動体102と駆動モータ122とが接触することが回避されると共に、該可動体102が第2初期位置となった場合は、駆動モータ122が左の開口部175内に位置するよう構成されている。なお、右の開口部176は、可動体102が第2初期位置にある状態において他部材が位置するようになっていない。
(引張りコイルバネ)
第2ガイド部材145に設けられた上掛止部147と第1昇降部材111に設けられた下掛止部136には、作動体101を第1作動位置に向けて直接付勢する付勢手段としての引張りコイルバネ178が配設されている。引張りコイルバネ178は、作動体101が第1作動位置まで上昇すると最も短く縮んだ状態に収縮し、作動体101が第1初期位置まで下降する最も長く伸びた状態に弾性変形し、該作動体101を第1作動位置に付勢する付勢力が最大となる。すなわち、引張りコイルバネ178は、作動体101および作動体101に連係した可動体102を第1作動位置および第2作動位置へ上昇移動させる際に駆動モータ122の駆動を補助して、該駆動モータ122の負荷を軽減するものである。また、引張りコイルバネ178を配設したことにより、駆動モータ122を、出力の小さい小型のモータの使用が可能となっている。
(前装飾装置)
前記前装飾装置Nは、図4に示すように、設置部材40の設置壁部41における下板部41Aの前面にから前方へ突出した取付ボス45に対してネジを利用して固定され、可動演出装置Mの前側に配設される。前装飾装置Nは、図9および図12に示すように、取付ボス45に固定されてベース部材103の前側に対向配置される基体180と、該基体180の前面上部左側に配設された左装飾部材181と、該基体180の前面上部右側に配設された右装飾部材182とを備える。左装飾部材181および右装飾部材182は、左右に離間して基体180に配設されている。そして前装飾装置Nは、図7に示すように、左装飾部材181および右装飾部材182が配設される上側部分は可動演出装置Mの左右幅より大きく、下側部分は、該可動演出装置Mの左右幅と略同じ幅となっている。また、前装飾装置Nの上下寸法は、図15に示すように、作動体101および可動体102が各々第1および第2の初期位置となっている可動演出装置Mの上下寸法よりやや大きくなっている。
(基体)
前記基体180は、光の透過が可能な透明な合成樹脂製の板状部材であり、その前面下部に、遊技盤Dに形成された第1始動入賞装置27の始動入賞口27Aの後側に整合して入賞球を通出するセーフ球排出樋部材185やセンサ188等が取付けられている。また、基体180の下縁左側に、可動演出装置Mの駆動モータ122との干渉を回避する円弧状の凹部186が形成されている。そして、基体180の上部中央には、左装飾部材181と右装飾部材182との間に、前面および後面が凹凸模様に形成されて光拡散処理が施された光拡散部187が形成されており、基体180の後側に位置する第2装飾部材114の照明基板169からの照射光が、該光拡散部187を透過して拡散されるようになっている。なお、光拡散部187は、図5に示すように、枠状装飾部材25に配設された透明保護部材37の後側に位置し、該透明保護部材37に設けられた球通出樋部38を後方から明輝させ得るようになっている。
左装飾部材181および右装飾部材182は、4つの部材183A,183B,183C,183Dを前後に組み合わせて構成される前装飾体183と、該前装飾体183の後側に配設される照明基板184とから構成されている。左右の装飾部材181,182における前装飾体183は、外面が所要の意匠形状に形成されると共に光の透過が可能な透明または半透明な透光領域181Aと、外面にメッキ等の表面処理が施されて光の透過が不可能な不透光領域181Bとを備え、照明基板184が点灯または点滅制御されると、透光領域181Aが明輝されて演出効果が高められるようになっている。なお、左装飾部材181および右装飾部材182は、枠状装飾部材25に配設された透明保護部材37の後側に位置する(図5参照)。
前述のように構成された前装飾装置Nは、図3、図7および図15に示すように、可動演出装置Mが非作動状態(第1および第2の各可動体101,102が各々第1および第2の初期位置となっている状態)では、可動演出装置Mを隠して該可動演出装置Mが前側から視認されないようにする。また前装飾装置Nは、図5、図8および図18に示すように、可動演出装置Mが作動して第1および第2の各可動体101,102が各々第1および第2の作動位置となった状態では、該可動演出装置Mのベース部材103、第1昇降部材111および第2昇降部材113、第1ガイド部材140および第2ガイド部材145、第1作動機構104および第2作動機構105を隠して、これらが前側から視認されないようにする。
(実施例の作用)
前述のように構成された実施例のパチンコ機Pでは、遊技盤Dの遊技領域20へ打ち出されたパチンコ球が第1始動入賞装置27の第1始動入賞口27Aまたは第2始動入賞装置28の第2始動入賞口28Aに入賞して、該第1始動入賞装置27または第2始動入賞装置28に配設された球検知スイッチによる球検知信号を主制御基板が受けると、該主制御基板は、大当り判定を行なうと共に、大当り判定結果に基づく所定の制御信号を統括制御基板に出力する。統括制御基板では、主制御基板からの制御信号に基づき、図柄表示装置Hの表示部H1において図柄変動演出を行なわせる。なお主制御基板は、大当り判定の結果として大当りが発生した場合には、統括制御基板により図柄表示装置Hの表示部H1に所定の図柄組合わせで図柄を停止表示されると、特別入賞装置29の開閉扉29Bを開放動作させて特別入賞口29Aを開放させる。
そして、統括制御基板は、可動演出装置Mの作動を伴わない演出パターンを決定した場合には、該可動演出装置Mを停止状態としたもとで、図柄表示装置Hの表示部H1において各図柄列の図柄変動演出を行なうと共に、大当り成立に対する期待度を表示する複数の作動前特定表示の中から1つの作動前特定表示を決定して、該決定された作動前特定表示を各特定領域H1a,H1aに表示する。
一方、統括制御基板は、可動演出装置Mの作動を伴う演出パターンを決定した場合には、図柄表示装置Hの表示部H1に、各図柄列の図柄変動演出を開始すると共に、大当り成立に対する期待度を表示する作動前特定表示の中から1つの作動前特定表示を決定して、該決定された作動前特定表示を各特定領域H1a,H1aに表示する。また、統括制御基板は、大当り成立に対する期待度を表示する複数の作動後特定表示の中から、作動前特定表示の期待値以上の期待値を表わす作動後特定表示の中から1つの作動後特定表示を決定する。そして、統括制御基板は、可動演出装置Mの駆動モータ122を作動させ、作動体101を第1初期位置から第1作動位置に向けて上昇移動させ、可動体102を第2初期位置から第2作動位置に向けて上昇移動させて第2装飾部材114を上昇移動させる。そして、統括制御基板は、例えば可動体102が第2初期位置から第2作動位置へ移動する際において、特定領域H1a,H1aが上昇移動する第2装飾部材114に重なって一旦隠されている間に、該特定領域H1a,H1aの特定表示を、作動前特定表示から作動後特定表示に変更する。これにより、表示部H1の前方に停止した第2装飾部材114の開口部175,176に臨む特定領域H1a,H1aには、可動演出装置Mの作動前と異なる期待値を表示する作動後特定表示が視認されるようになり、大当り成立に対する遊技者の興味を惹きつけるようにさせる。
また、可動演出部材Mは、駆動モータ122の停止状態では、図7、図13〜図15に示すように、第1作動機構104に連係した作動体101が第1初期位置に停止保持され、第2作動機構105を介して作動体101に連係した可動体102が第2初期位置に停止保持される。これにより、第1装飾部材112の上面部137と、第2装飾部材114の左上装飾体170の上面部170Aおよび右上装飾体171の上面部171Aが左右に一列に整列するようになる。すなわち、第1装飾部材112および第2装飾部材114は、図3に示すように、図柄表示装置Hの表示部H1の前側下方へ退避するから、図柄表示装置Hの表示部H1の演出表示を邪魔しない。
また、可動演出装置Mの非作動状態において、前装飾装置Nの後側に位置する第2装飾部材114の照明基板169の発光部を点灯または点滅制御すると、カバー部材168の透光領域168Aを介して前方へ照射された光が、前装飾装置Nに設けられたが光拡散部187を通過するようになる。この際に、照射光が光拡散部187で拡散されるから、該光拡散部187が明輝されると共に、該光拡散部187の前側に位置する透明保護部材37の球通出樋部38が明輝されるようになり、球通出樋部38内を通過するパチンコ球を目立つようにすることができる。
また、前装飾装置Nは、可動演出装置Mが駆動モータ122の駆動により作動体101が第1作動位置へ上昇移動し、これに伴って可動体102が第2作動位置へ上昇移動した際には、図16に示すように、ベース部材103、第1昇降部材111および第2昇降部材113、第1ガイド部材140および第2ガイド部材145、第1作動機構104および第2作動機構105を隠して、これら部材を前側から見づらくする。
従って、実施例のパチンコ遊技機Pによれば、可動演出装置Mの可動体102が第2初期位置から第2作動位置へ上昇移動する第2装飾部材114で一旦隠れた特定領域H1a,H1aを、該第2装飾部材114に形成した開口部175,176から視認可能とするよう構成したので、可動演出装置Mの動作と特定領域H1a,H1aの特定表示の内容に遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技の興趣を向上させることが可能である。すなわち、第2作動位置に上昇した可動体102における第2装飾部材114の開口部175,176から特定領域H1a,H1aの特定表示が視認可能となるので、該特定表示を遊技者に注目させることができ、遊技の興趣の向上を図り得る。
また、可動演出装置Mの可動体102が第2初期位置から第2作動位置へ上昇移動する間に特定領域H1a,H1aの特定表示を、可動前特定表示から可動後特定表示へ変更するようになっているから、あたかも可動演出装置Mの動作によってH1a,H1aの特定表示の内容が変化したという感覚を付与することが可能となり、可動演出装置Mの動作に遊技者の興味をより一層惹きつけることができる。
また、可動演出装置Mは、特定領域H1a,H1aの特定表示を視認可能とするために、可動体102の第2装飾部材114に形成した左の開口部175を、ベース部材103に配設した駆動モータ122を収めるスペースとして兼用するよう構成したので、該駆動モータ122との干渉を回避するための専用の部分を設ける必要がなくなり、可動体102の構成を簡略化することができる。また、可動体102の第2装飾部材114の移動経路上に駆動モータ122を配設することが可能となるので、駆動モータ122や可動体102の配設位置等の設計の自由度を高めることができる。
〔変更例〕
本発明に係る遊技機は、実施例に例示の形態に限らず種々の変更が可能である。
(1)実施例では、設置部材40の設置壁部41における下板部41Aの前側に配設して、図柄表示装置Hの表示部H1の前側に第1および第2の各可動体101,102が下方から昇降移動するタイプの可動演出装置Mを例示したが、該可動演出装置Mの配設位置はこれに限定されない。例えば、設置壁部41における図柄表示装置Hの表示部H1の上方に位置する上板部に配設して、図柄表示装置Hの表示部H1の前側に、各可動体101,102が上方から昇降移動するタイプであってもよい。また、設置壁部41における図柄表示装置Hの表示部H1の左方に位置する左板部または該表示部H1の右方に位置する右板部に配設して、図柄表示装置Hの表示部H1の前側に、各可動体101,102が側方から往復移動するタイプであってもよい。
(2)特定領域H1a,H1aに表示される作動前特定表示に関しては、特定領域H1aが表示部H1全体の一部として、該表示部H1における特定領域H1a以外の部分で表示される図柄変動演出や背景画像を該特定領域H1aで表示するように設定してもよい。
(3)可動体102の第2装飾部材114に設けられる開口部175,176は、実施例のように2つに限定されず、1つまたは3つ以上であってもよい。
(4)可動体102の第2装飾部材114に設けられる開口部175は、駆動モータ122を収容するようになるものでなければ、第2装飾部材104に下端に開口する形状ではなく、該第2装飾部材104の前後にのみ開口する形態としてもよい。また、開口部175,176の配設位置も、第2装飾部材104の下端に隣接する部位だけでなく、上端に隣接する部位や左端または右端に隣接する部位や、該第2装飾部材104の中央部位において、前後に開口するように形成したものであってもよい。更に、開口部175、176の開口形状は、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形等であってもよく、楕円形や多角形の場合は、横長や縦長、または左上がりまたは右上がりの傾斜状に形成したものであってもよい。
(5)実施例では、統括制御基板により、特定領域H1aにおける可動前特定表示および可動後特定表示を決定する場合を例示したが、該可動前特定表示および可動後特定表示は主制御基板で決定するようにしてもよい。または、可動前特定表示および可動後特定表示は、統括制御基板や主制御基板とは異なる別の制御基板で決定するようにしてもよい。
(6)実施例では、第1ガイド部材140として、3段引きタイプのスライドレールを例示したが、該第1ガイド材140は、可動体102をがたつきなく支持すると共に安定的にスライド移動させ得るものであれば、2段引きタイプのスライドレールや、複数のガイドバーから構成されたもの等であってもよい。
(7)実施例では、遊技機としてのパチンコ機を示したが、遊技機はパチンコ機に限られるものではなく、アレンジボール機やスロットマシン等であってもよい。
遊技機については、実施例から以下の技術的思想を把握することができる。
(付記1)
表示部(H1)に表示演出を表示可能な表示装置(H)を備える遊技機において、
第1位置および前記表示部(H1)の前側に位置する第2位置の間で移動可能な可動体(102)と、
前記可動体(102)を第1位置および第2位置の間で移動させる駆動手段(122)と、
前記可動体(102)において第1位置から第2位置への移動方向の後方側に偏った位置に前後に開口するよう形成されて、当該可動体(102)が第2位置にある状態で表示部(H1)の前側に臨む開口部(175,176)と、
前記表示部(H1)の外縁において前記可動体(102)の移動経路と前後に重なる位置に設定された特定領域(H1a)に特定表示を表示可能な制御手段とを備え、
前記可動体(102)は、前記特定領域(H1a)の前側に重なった状態で該特定領域(H1a)の全体を覆い得るよう構成され、
前記可動体(102)が第1位置にある状態では、前記表示部(H1)の特定領域(H1a)を前側から視認可能となり、前記可動体(102)が第1位置と第2位置との間を移動する途中において前記特定領域(H1a)の全体が前記可動体(102)に重なって隠されると共に、前記可動体(102)が第2位置にある状態では、前記開口部(175,176)に特定領域(H1a)が臨んで特定表示が前側から視認し得るように構成したことを要旨とする。
付記1の発明によれば、可動体の移動中に一旦隠れた特定領域を、該可動体に形成した開口部から視認可能とするよう構成したので、可動体の動作と特定表示の内容に遊技者の興味を惹きつけることができ、遊技の興趣を向上させ得る。すなわち、動作した可動体の開口部から特定表示が視認可能となるので、特定表示を遊技者に注目させることができ、興趣の向上を図り得る。
(付記2)
付記1または請求項1記載の構成を含む遊技機において、
前記制御手段は、始動条件の成立を契機として前記表示装置(H)を制御することで、前記表示部(H1)に図柄を変動表示するよう構成され、
前記可動体(102)が第1位置にある状態では、前記表示部(H1)において該可動体(102)の移動経路と重なる位置に図柄を表示し、前記可動体(102)が第2位置にある状態では、前記表示部(H1)において該可動体(102)の移動経路から外れた位置に図柄を表示するよう前記制御手段が制御することを要旨とする。
(付記3)
付記1および付記2の何れかまたは請求項1に記載の遊技機において、
前記開口部は、第2位置から第1位置に向かう側に開口して、前記可動体(102)が第1位置にある状態で前記駆動手段(122)が開口部(175)の開口内に位置すると共に、前記可動体(102)が第2位置にある状態では該可動体(102)とは別の部材(N)との間で該表示部(H1)の特定領域(H1a)を囲うよう構成したことを要旨とする。
付記3の発明によれば、特定表示を視認可能とするために可動体に形成した開口部を、駆動手段を収めるスペースとして兼用するよう構成したので、駆動手段との干渉を回避するための専用の部分を設ける必要がなくなり、可動体の構成を簡略化することができる。また、可動体の移動経路上に駆動手段を配設することが可能となるので、駆動手段や可動体の配設位置等の設計の自由度を高めることができる。
(付記4)
付記1〜3の何れかまたは請求項1に記載の遊技機において、
当りか否かを判定する当り判定手段での判定結果が肯定の場合に、遊技者に有利な遊技を行なうよう構成され、
前記特定表示は、表示形態が異なる複数の可動前特定表示および各可動前特定表示の夫々に対応するよう設定されると共に前記当り判定手段の判定結果が肯定である期待値が異なる複数の可動後特定表示を含み、
前記制御手段は、前記可動体(102)が第1位置にある状態では、複数の可動前特定表示から決定した1つの可動前特定表示を特定領域に表示すると共に、前記可動体(102)が第2位置にある状態では、可動体(102)が第1位置にある状態で特定領域に表示されていた可動前特定表示に対応する複数の可動後特定表示から決定した1つの可動後特定表示を特定領域に表示するよう構成する。
付記4の発明によれば、当りとなっている期待値が異なる特定表示を特定領域に表示することで、可動体が動作することに対する遊技者の興味を高めることができる。
(付記5)
付記1〜4の何れかまたは請求項1に記載の遊技機において、
前記可動体(102)と駆動手段(122)とを連繋し、前記駆動手段(122)によって可動体(102)を移動させる作動機構(104,105)と、
第1位置の前記可動体(102)の前側に対向位置する装飾体(N)と、
前記装飾体(N)に設けられ、光拡散処理が施された透光部(167)と、
前記開口部(175,176)に近接して可動体(102)に設けられ、該可動体(102)が第1位置にある状態では前記透光部(167)の後側に重なる発光部(169)とを備え、
前記可動体(102)が第1位置から第2位置に移動した際に、該作動機構(104,105)の前側に前記透光部(167)が重なるよう構成する。
付記5の発明によれば、可動体を第2位置に移動した際には、光拡散処理が施された透光部によって作動機構を前側から見ずらくしたので、見栄えの低下を抑制し得る。また、透光部は、可動体の第1位置では発光部からの光を拡散して明輝することで発光演出効果を向上するものであるので、専ら作動機構を隠すための構成を別途設ける必要はなく、構成を簡略化することができる。
20 遊技領域,102 可動体,122 駆動モータ(駆動手段)
175 開口部,176 開口部,
H 図柄表示装置(表示装置),H1 表示部,H1a 特定領域

Claims (1)

  1. 表示部に表示演出を表示可能な表示装置を備える遊技機において、
    第1位置および前記表示部の前側に位置する第2位置の間で移動可能に構成され、該移動時に前記表示部における所定の外縁の前方を交差方向に通過するよう構成されると共に、その移動方向における第1位置側の外縁を第2位置側に凹ませた正面視凹状でありかつ前後に開口するよう形成された開口部を有する可動体と、
    前記表示部における前記所定の外縁に沿う領域であって前記可動体の移動経路と前後に重なる位置に設定された特定領域に、遊技者に期待感を付与する演出として、特定条件の成立に対する期待値を表す作動前特定表示および作動後特定表示を表示可能な制御手段と、
    前記可動体を第1位置および第2位置の間で移動させる駆動手段とを備え、
    前記可動体が第1位置にある状態において前記開口部が他の部材の背後に隠れ、かつ前記表示部の特定領域を前側から視認可能となり、該特定領域に前記作動前特定表示が表示された状態で前記可動体が第1位置から第2位置に向けて移動して、該可動体が第1位置と第2位置との間を移動する途中において前記特定領域の全体が前記可動体に重なって隠される間に前記特定領域の表示内容を変更すると共に、前記可動体が第2位置にある状態では、該可動体の前記第1位置側の外縁における前記開口部を挟む両側と、前記表示部における前記所定の外縁とが正面視で重なるように位置して、該所定の外縁および前記開口部の内縁の間で囲まれた範囲に位置する前記特定領域に、表示内容の変更前の前記作動前特定表示以上の期待値を表すよう表示された前記作動後特定表示を、前側から視認し得るよう構成された
    ことを特徴とする遊技機。
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