JP6416340B1 - 酸化金属薄片製造装置および酸化金属薄片製造方法 - Google Patents

酸化金属薄片製造装置および酸化金属薄片製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】薄い酸化金属片の連続生産を可能とする技術を提供すること。
【解決手段】 原料を加熱し金属Mの一酸化物であるMOガスを生成させる蒸発生成部12と、MOガスを蒸着させ、収縮によるひび割れたMO膜を形成させる、0℃以下に冷却した表面を有するクーリングローラ13と、クーリングローラ13を当該円筒中心を軸として回転させる駆動モータ133と、クーリングローラ13に所定間隙を以て離間し、前記ひび割れたMO膜を剥離させるスクレーパ14と、蒸発生成部12とクーリングローラ13とスクレーパ14とを収容した収容槽11内を脱気すると共に、収容槽11内をMOと反応しないガスでパージするガスパージ部と、収容槽11内にて、剥離したMO膜片を所定濃度の酸素雰囲気下に曝す酸化部と、を具備したことを特徴とする酸化金属薄片製造装置1。
【選択図】図1

Description

本発明は、塗料等に混和する加飾粉末や、物性を利用する粉末素材としての酸化金属薄片の製造装置および方法に関する。
従来、塗料等に混和する加飾用の粉末や物性を利用する粉末素材は、たとえば、金属Mを含む原料を加熱して反応等させ、これを基体表面にMOとして析出させ、回収して得ることがある。
その一態様として連続生産(回収)を実現するために、基体をドラム状にして軸回転させ、スクレーパないしブレードでMOをはつり落とす方法も知られている。
しかしながら、従来の技術では以下の問題点があった。
金属酸化膜(MO膜)の過度の酸化を防ぐ等の理由からドラムの温度は約300℃〜500℃に制御され、また、金属Mの種類によってはMOの硬度が高い場合もあり、スクレーパが鈍ったり摩耗したりする、という問題点があった。
また、MOが高硬度である場合には、はつりとりの際にスクレーパ先端の弾性による基体への接触、損傷を避けるため、スクレーパと基体との間隔をミリオーダーとせざるを得ず、MO膜の厚みが厚くなるという問題点もあった(MO膜が厚くなるので、スクレーパの摩耗が一層進行するという自己矛盾も存在する)。加えて、このオーダーでは用途によっては大き過ぎ、更に、後工程にて微細化に時間がかかるという問題点もあった。
すなわち、従来では、連続生産が困難であり、回収される金属酸化膜(MO)片も厚みが厚すぎるという問題点があった。
特開2016−519046号公報 特開2001−220123号公報
本発明は上記に鑑みてなされたものであって、薄い金属酸化膜片の連続生産を可能とする技術を提供することを目的とする。
請求項1に記載の酸化金属薄片製造装置は、原料を加熱し金属Mの一酸化物であるMOガスを生成させる蒸発生成部と、MOガスを蒸着させ、収縮によるひび割れたMO膜を形成させる、0℃以下に冷却した表面を有する冷却円筒体と、冷却円筒体を当該円筒中心を軸として回転させる駆動部と、冷却円筒体に所定間隙を以て離間し、前記ひび割れたMO膜を剥離させるスクレーパと、蒸発生成部と冷却円筒体とスクレーパとを収容した収容槽内を脱気すると共に、収容槽内をMOと反応しないガスでパージするガスパージ部と、収容槽内にて、剥離したMO膜片を所定濃度の酸素雰囲気下に曝す酸化部と、を具備したことを特徴とする。
すなわち、請求項1に係る発明は、冷却収縮によるひび割れの生じた酸化金属薄片(MO薄片)を、スクレーパによって容易に剥落させ、表面酸化により安定化させる。なお、薄片端部はめくれ上がっている場合が多く、この点からも剥離を容易とする。副次的にスクレーパが摩耗せず、連続生産に資することとなる。
原料を加熱し金属Mの一酸化物であるMOガスを生成させるとは、単にMOを加熱して気化した状態とする他、たとえば、M+M→3MOまたはMO+M→2MOの反応を引き起こすような態様も含む。また、Mは、化学式MOが形成される金属元素(半金属含む)であれば特に限定されず、たとえば、Fe,Ni,Cr,Co,Mn,Al,Cu,Ti等を挙げることができる。
なお、冷却円筒体とは冷却された表面層を有することを意味し、中実体すなわち円柱体であることを妨げない。
スクレーパはブレードということもできる。
パージガスとしては不活性ガスを挙げることができる。
酸化部は、酸化被膜形成部ということもできる。所定濃度の酸素雰囲気とは、MO薄片を大気に曝した場合に発熱や発火が生じない程度に表面ないし表層が酸化される濃度をいい、大気へ開放する前に減圧下で低酸素濃度雰囲気下にMO膜片を曝す態様を挙げることができる。濃度は収容槽中での曝露時間に応じて適宜設定するものとする。なお、酸化部は、蒸着を終えてからたまったMO膜片に酸素ガスを供給する態様の他、MO膜片を生産中に、剥落を受ける回収箱近傍にのみ酸素ガスを供給する態様であってもよい。
請求項2に記載の酸化金属薄片製造装置は、請求項1に記載の酸化金属薄片製造装置において、冷却円筒体の表面温度を、−15℃〜−25℃の間の所定温度としたことを特徴とする。
すなわち、請求項2に係る発明は、冷却収縮およびひび割れを好適におこなうことができる。
請求項3に記載の酸化金属薄片製造装置は、請求項1または2に記載の酸化金属薄片製造装置において、スクレーパ先端は、高速度鋼または超硬合金により形成されていることを特徴とする。
すなわち、請求項3に係る発明は、スクレーパの耐摩耗性を向上させ連続生産性を高める。
請求項4に記載の酸化金属薄片製造方法は、軸回転し表面が0℃以下に冷却された冷却円筒体と、冷却円筒体から所定間隙を以て離間したスクレーパと、冷却円筒体とスクレーパとを収容した収容槽と、を用いた酸化金属薄片製造方法であって、加熱されたMOの蒸気を、冷却円筒体表面に蒸着させると共に冷却収縮によりひび割れたMO膜として形成し、前記ひび割れたMO膜をスクレーパにより剥離してMO膜片とし、収容槽内を脱気すると共に所定の酸素濃度に維持し表面に酸化被膜が形成されたMO薄片を得ることを特徴とする。
すなわち、請求項4に係る発明は、冷却収縮によるひび割れの生じたMO薄片を、スクレーパによって容易に剥落させ、表面酸化により安定化させる。なお、薄片端部はめくれ上がっている場合が多く、この点からも剥離を容易とする。副次的にスクレーパが摩耗せず、連続生産に資することとなる。
なお、脱気すると共に所定の酸素濃度に維持し、とは、大気へ開放する前に、減圧下で低酸素濃度雰囲気下にMO膜片を曝すことをいう。
なお、冷却円筒体に形成されるMO膜の膜厚が0.1μm〜2μmとなる、MOガスの蒸発量であるまたは冷却円筒体の回転速度であることが好ましい。
また、冷却円筒体の表面温度は、−15℃〜−25℃の間の所定温度とするのが好ましい。
また、スクレーパ先端は、高速度鋼または超硬合金により形成されていることが好ましい。
なお、軸回転し表面が180℃〜220℃である蒸着円筒体と、蒸着円筒体から所定間隙を以て離間したスクレーパと、蒸着円筒体とスクレーパとを収容した収容槽と、を用いた酸化金属薄片製造方法であって、加熱されたMOの蒸気を、蒸着円筒体表面に蒸着させると共に蒸着潜熱を利用した膨脹によりひび割れたMO膜として形成し、前記ひび割れたMO膜をスクレーパにより剥離してMO膜片とし、収容槽内を脱気すると共に所定の酸素濃度に維持し表面に酸化被膜が形成されたMO薄片を得るようにしてもよい。
本発明によれば、薄いMO片の連続生産を可能とする技術を提供することができる(特に請求項1〜4,6)。
実施の形態1の薄片製造装置を模式的に表した構成概要図である。 スクレーパ先端近傍の部分拡大図である。 得られた酸化金属薄片の写真である。 実施の形態2の薄片製造装置を模式的に表した構成概略図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施の形態1>
実施の形態1では、クーリングローラ表面が−20℃まで冷却された酸化金属薄片製造装置について説明する(以降では、酸化金属薄片製造装置を単に薄片製造装置と称することとする)。また、本実施の形態では、MOとMとを加熱反応させ、MOガスを発生させる金属元素Mを用いるものとする。
図1は、本実施の形態の薄片製造装置の構成概要図である。図2は、スクレーパ先端近傍の部分拡大図である。なお、説明の便宜上、各構成は縮尺を適宜変えて描画している。
薄片製造装置1は、収容槽11内に、蒸発生成部12と、クーリングローラ13と、スクレーパ14と、収容した構成を有する。
収容槽11は、気密な筐体111からなり、真空ポンプ112と、気体導入部113(113a、113b)と、真空計114と、仕切板115と、を有する。
気体導入部113aは、金属Mの酸化物であるMOの反応生成時に(蒸着時に)パージガスとしてアルゴンを導入しつ、真空ポンプ112により収容槽11を減圧し、ガスパージをおこなう。製造条件にも依存するが、真空計114により気圧を計測し、収容槽11内が、約0.1Pa〜0.01Paとなるように調整する。
なお、効率的なガスパージをおこない、また、蒸発生成部12からの熱拡散や蒸気成分の拡散を防止するため、収容槽11内には、仕切板115を設けており、この上下の各室に真空ポンプ112を接続している。
また、MO膜片を回収し終えた後には(蒸着終了後には)、気体導入部113bが低濃度の酸素ガスをMO膜片に供給する。収容槽11内を減圧下ながらも一定の酸素雰囲気とすることにより、スクレーパ14から剥離させた、相対的に比表面積の大きいMO膜片の表層を酸化し、安定化することができる。これにより、製造されたMO薄片を最終的に収容槽11内から取り出す際に、発熱、発火等が生じず、取扱性が高まる。
蒸発生成部12は、原料であるMOとMとを蒸発させ、MOガスを生成させる。より詳しくは、直径約3mmのMO玉と、M玉とを、等モル量混合し、舟形のルツボ121に収容する。これに電子線発生器122よる電子線を照射して、局所的に約1500℃程度まで昇温溶融し、MO+M→2MOの反応をおこさせMOガスを生成する。
また、蒸発生成部12は、ガイド123を有し、MOガスはクーリングローラ13の所定の中心角部分に蒸着される。
クーリングローラ13は、直径500mm、長さ500mmの円柱であって、外殻をステンレス鋼の円筒体131とし、表面は硬質クロムメッキにより被膜している。円筒体131の内側には冷媒の流路が形成され(図示せず)、本実施の形態では、表面温度が−20℃に保たれるように制御されている。これは、温度センサにより表面温度を検知し冷媒の流速を調整することによりおこなわれる(温度センサと流速調整機構はいずれも図示せず)。
なお、収容槽11内には、仕切板115が備わっているため、収容槽11の上層側は20℃程度に維持され、クーリングローラ13表面の温度上昇が抑制される。
蒸発生成部12からのMO蒸気がクーリングローラ13表面に当たることによりMOが蒸着する。このとき、蒸気と表面との温度差によりひび割れが生じ、端部が浮き上がったMO膜片となる。膜片の大きさは、製造条件にもよるが、膜厚が0.1μm〜2μm、長径が1mm〜2mm程度である。
また、クーリングローラ13は、軸132を中心に一定の角速度で自身を回転させる駆動モータ133を有する。なお、駆動モータ133は収容槽11外に備わり、角速度を調整可能な機構が備わる(図示せず)。表面速度は、製造するMO薄片の膜厚により適宜設定すれば良いが、たとえば、0.03m/min〜5m/minの所定速度とすることができる。
なお、MOの膜厚は、電子線発生器122の出力(原料の加熱蒸発量)と、駆動モータ133(クーリングローラ13表面の回転速度)により調整できる。膜厚は、適宜、表面色彩をモニタリングすることにより測定する。
スクレーパ14は、基端厚みが10mm、先端側の厚みが0.1mmであり、幅(刃渡り:高さ)50mm、長さ500mmのブレードであって、図2に示したように、クーリングローラ13の接線方向から30℃傾けて配置している。先端とクーリングローラ13の表面との間隙は0.1μm〜20μmと可変であるが、ここでは、0.2μm離間させている。なお、スクレーパ14には高速度工具鋼鋼材を用いて耐摩耗性を高めている。
クーリングローラ13に形成された多数のMO膜片は、スクレーパ14により順次はつり落とされ、直下に設置した回収箱141にて回収される。このとき、MO膜片は、端部がクーリングローラ13から浮き上がって蒸着していることが多く、この端部がスクレーパ14先端へのとっかかりとなり、容易な剥落を実現する。回収量(生産量)は、各種設定に依存するが、3g〜20g/hである。
なお、回収箱141により回収されたMO膜片は、上述したように所定濃度の酸素雰囲気下に曝され表面がわずかに酸化されたMO薄片となる。
薄片製造装置1は、以上の構成により、好適に酸化金属MO薄片を製造する。
すなわち、軸回転し表面が0℃以下に冷却されたクーリングローラ13と、クーリングローラ13に所定間隙を以て離間したスクレーパ14と、これらを収容した収容槽11と、により、加熱されたMOの蒸気を、クーリングローラ13表面に蒸着させると共に冷却収縮によりひび割れたMO膜として形成し、このひび割れたMO膜をスクレーパ14により剥離してMO膜片とし、収容槽11内を脱気すると共に所定の酸素濃度に維持し、表面に酸化被膜が形成されたMO薄片を得ることができる。
薄片製造装置1は、スクレーパ14の摩耗なく、たとえば、24時間の連続生産も可能である。
実際に得られた酸化金属の薄片の写真を図3に示した。
薄片製造装置1は、以上の構成に限定されない。
MOとMの加熱態様は特に限定されず、誘導加熱、抵抗加熱によってもよい。金属元素Mとしては、M+M→3MOの反応を引き起こすようなものでもよく、MOガスの例としては、FeO,NiO,CrO,CoO,MnO等を挙げることができる。
クーリングローラ13の表面温度は、−15℃〜−25℃の間で適宜設定し、薄片の大きさその他を調整することができる。
スクレーパ14の角度も5°〜85°とすることができ、先端素材も、高速度鋼の他、超硬合金であってもよい。
また、回収箱141下部にヒータ142を備え、MO薄片を200℃〜500℃で真空加熱するようにしても良い。これは、要求特性に応じて適宜加熱する。なお、この加熱は、低濃度酸素への曝露前におこなうが、使用の態様により、低濃度酸素への曝露後におこなうようにしてもよい。
<実施の形態2>
実施の形態2では、ローラ表面が200℃近辺に維持された薄片製造装置について説明する。なお、実施の形態1と同様の構成部には、同一の符号を付し、その説明を適宜省略するものとする。
図4は、実施の形態2のMO薄片製造装置の構成製概要図である。
薄片製造装置2は、収容槽11内に、蒸発生成部12と、蒸着ローラ15と、スクレーパ14と、収容した構成を有する。
蒸発生成部12は、るつぼ121の下流に第2蒸発源124を備える。第2蒸発源124は、中に投入された金属(たとえばアルカリ金属X)を蒸発させ、MO蒸着膜表面に付加させる。これは、要求組成や要求物性により、二素材すなわちMOとXの混合薄片であることが好ましいことがあるためである。加熱方法は特に限定されず、たとえば、抵抗加熱とすることができる。加熱温度により、Xの吹き付け量を調整することができる。
蒸着ローラ15は、構成はクーリングローラ13に近似するが、円筒体131の内側には電熱線が巡らされ(図示せず)、本実施の形態では、表面温度が200℃に保たれるように制御されている。これは、温度センサにより表面温度を検知し電流ないし電圧を調整することによりおこなわれる(温度センサと調整機構はいずれも図示せず)。
蒸発生成部12からのMO蒸気が蒸着ローラ15表面に当たることによりMOが蒸着する。このとき、蒸着潜熱由来の膨脹により、実施の形態1と同様にひび割れが生じ、端部が浮き上がったMO膜片となる。膜片の大きさは、製造条件にもよるが、膜厚が5μm〜20μm、長径が1mm〜2mm程度である。
なお、この程度の温度であると、使用の態様にもよるが、実施の形態1でいう後加熱(ヒータ142)が不要となる。
スクレーパ14は、本実施の形態では蒸着ローラ15の接線方向から50℃傾けて配置している。先端とクーリングローラ13の表面との間隙は0.1μm〜20μmと可変であるが、ここでは、10μm離間させている。
蒸着ローラ15に形成された多数のMO膜片は、スクレーパ14により順次はつり落とされ、直下に設置した回収箱143にて回収される。回収箱143は、開口部が底面に比べて狭く、ある程度の容積を有する縦長の容器である。
薄片製造装置2では、薄片製造装置1と同様に収容槽11でアルゴンガスによるガスパージを気体導入部113aと真空ポンプ112とでおこなうが、これとは別に、X/MO混合膜片を生産中に、回収箱143にて剥落してきた混合膜片の表層を酸化する。すなわち、気体導入部113bから所定濃度の酸素を供給して真空ポンプ144にてこれを排気し、酸素が回収箱143から漏れないような流れが形成されるようにしている(そうなるべく回収箱143の開口部を狭めている)。
薄片製造装置2は、以上の構成により、好適にXとMOの混合薄片を製造する。
すなわち、軸回転し表面が200℃である蒸着ローラ15と、蒸着ローラ15から所定間隙を以て離間したスクレーパ14と、これらを収容した収容槽11と、により、加熱されたMOの蒸気を、蒸着ローラ15表面に蒸着させると共に蒸着潜熱由来の膨脹によりひび割れたMO膜として形成し、同様にXも付着させ、このひび割れたXとMOとの混合膜をスクレーパにより剥離して混合膜片とし、ガスパージすると共に回収箱143内のみを所定の酸素濃度に維持し、表面に酸化被膜が形成された混合薄片を得ることができる。
薄片製造装置2も、スクレーパ14の摩耗なく、たとえば、24時間の連続生産も可能である。
薄片製造装置2は、以上の構成に限定されない。
蒸着ローラ15の表面温度は、180℃〜220℃の間で適宜設定し、薄片の大きさその他を調整することができる。
混合させる金属Xは、マグネシウムやリチウム等を挙げることができる。
本発明によれば、薄い酸化金属片の連続生産が可能となる。
1 薄片製造装置
2 薄片製造装置
11 収容槽
12 蒸発生成部
13 クーリングローラ
14 スクレーパ
15 蒸着ローラ
111 筐体
112 真空ポンプ
113 気体導入部
113a 気体導入部(アルゴン)
113b 気体導入部(酸素)
114 真空計
115 仕切板
121 ルツボ
122 電子線発生器
123 ガイド
124 第2蒸発源
131 円筒体
132 軸
133 駆動モータ
141 回収箱
142 ヒータ
143 回収箱
144 真空ポンプ

Claims (4)

  1. 原料を加熱し金属Mの一酸化物であるMOガスを生成させる蒸発生成部と、
    MOガスを蒸着させ、収縮によるひび割れたMO膜を形成させる、0℃以下に冷却した表面を有する冷却円筒体と、
    冷却円筒体を当該円筒中心を軸として回転させる駆動部と、
    冷却円筒体に所定間隙を以て離間し、前記ひび割れたMO膜を剥離させるスクレーパと、
    蒸発生成部と冷却円筒体とスクレーパとを収容した収容槽内を脱気すると共に、収容槽内をMOと反応しないガスでパージするガスパージ部と、
    収容槽内にて、剥離したMO膜片を所定濃度の酸素雰囲気下に曝す酸化部と、
    を具備したことを特徴とする酸化金属薄片製造装置。
  2. 冷却円筒体の表面温度を、−15℃〜−25℃の間の所定温度としたことを特徴とする請求項1記載の酸化金属薄片製造装置。
  3. スクレーパ先端は、高速度鋼または超硬合金により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の酸化金属薄片製造装置。
  4. 軸回転し表面が0℃以下に冷却された冷却円筒体と、冷却円筒体から所定間隙を以て離間したスクレーパと、冷却円筒体とスクレーパとを収容した収容槽と、を用いた酸化金属薄片製造方法であって、
    加熱されたMOの蒸気を、冷却円筒体表面に蒸着させると共に冷却収縮によりひび割れたMO膜として形成し、
    前記ひび割れたMO膜をスクレーパにより剥離してMO膜片とし、
    収容槽内を脱気すると共に所定の酸素濃度に維持し表面に酸化被膜が形成されたMO薄片を得ることを特徴とする酸化金属薄片製造方法。
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