JP6414914B2 - 分岐マニホールドの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、分岐マニホールドの製造方法、分岐マニホールドに関する。
各種機器を冷却する冷却装置等において、流体を複数の配管に分岐するための分岐マニホールドが用いられている。この分岐マニホールドは、一方向に延びるヘッダ管に、複数の接続継手が接続されている。各接続継手に配管の端部を接続することで、ヘッダ管から複数の配管に流体を分岐する。
このような分岐マニホールドは、その長手方向に沿って複数の分岐孔が形成されたヘッダ管に対し、筒状をなした複数の接続継手を溶接することで製作されていた。各接続継手には、分岐配管をねじ込んで接続するための雌ネジ部が形成されている。しかし、溶接時の熱によって、雌ネジ部が変形してしまう虞があるため、接続継手は、ヘッダ管に接続される基端部と、雌ネジ部が形成される先端部とを離間させる必要がある。その結果、接続継手が長くなり、分岐マニホールドの大型化、重量増を招いてしまう。また、溶接時に、溶接トーチを接続継手の基端部の周囲で動かす必要があることから、接続継手の間隔(ピッチ)を小さくすることができず、これも、分岐マニホールドの大型化、重量増に繋がる。
これに対し、例えば特許文献1には、パイプ(ヘッダ管)に、摩擦熱を生じさせながらバーリング加工を行うことで分岐孔を形成するとともに、分岐孔の内周面からパイプの内側と外側とにそれぞれ突出する環状壁を形成する構成が開示されている。この構成によれば、環状壁の内周面に雌ネジを形成することで、配管を接続するための継手をパイプに接続することができる。
特開2015−124862号公報
しかし、特許文献1に開示された構成で用いるバーリング加工は、摩擦熱を生じさせながらの熱間加工である。熱間加工のバーリング加工では、摩擦熱によってパイプを形成する材料が溶融し、パイプの内側と外側とに、それぞれ環状壁が突出して形成される。このため、継手は、パイプの外周面から外側に突出した環状壁に突き当たって固定され、継手の先端面とパイプとの接触部位が、環状壁の先端面に限られる。環状壁は、上記したように熱間加工のバーリング加工の摩擦熱によってパイプを形成する材料が溶融することで形成されるため、その肉厚はさほど大きくない。その結果、継手の支持強度を高くすることが困難である。継手の支持強度を高めるために、環状壁の肉厚を大きくしようとすると、バーリング加工に手間と時間が掛かってしまう。
また、パイプの肉厚が大きくなると、熱間加工のバーリング加工によって、分岐孔と環状壁を形成すること自体が困難となる。
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものであり、分岐継手を接続する継手孔を容易かつ効率良く形成し、分岐マニホールドを容易に製作することができる分岐マニホールドの製造方法、分岐マニホールドを提供する。
本発明の第一の態様の分岐マニホールドの製造方法は、筒状の管体に、前記管体の外周面から内周面に向かってその肉厚方向に貫通する下孔を形成する下孔形成工程と、前記管体の前記外周面側において、前記下孔の周囲に面取加工を施して面取り部を形成する面取り部形成工程と、前記面取り部が形成された前記下孔へパンチを挿入して冷間バーリング加工することにより、前記下孔を拡径するとともに、前記管体の前記内周面から径方向内側に突出する筒状部を形成するバーリング加工工程と、バーリング加工された前記下孔にシール面を形成するシール面形成工程と、を有する。
本発明の第二の態様の分岐マニホールドは、筒状の管体と、前記管体の内周面から径方向内側にのみ突出した筒状部と、前記管体及び前記筒状部を、前記管体の肉厚方向に貫通して形成された孔と、前記管体の前記外周面側において前記外周面よりも径方向内側に、前記孔の周囲に形成され、前記孔の中心軸に直交する平面部と、を備える。
本発明の分岐マニホールドの製造方法、分岐マニホールドでは、分岐継手を接続する継手孔を容易かつ効率良く形成し、分岐マニホールドを容易に製作することが可能となる。
本発明の分岐マニホールドの製造方法の最小構成を示す図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における下孔形成工程を示す断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるバーリング加工工程を示す断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるシール面形成工程を示す断面図である。 本発明の分岐マニホールドの最小構成を示す図である。 本実施形態による分岐マニホールドの斜視図である。 本実施形態による分岐マニホールドの構成を示す図である。 本実施形態による分岐マニホールドを中心軸に直交する断面で見た断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドに配管部材を接続した状態を示す断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法を示す図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における下孔形成工程を示す断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるバーリング加工工程を示す断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるバーリング加工工程で、拡径下孔を形成した配管を示す斜視図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における平面部形成工程を示す断面図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における平面部形成工程で、平面部を形成した配管を示す斜視図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法の変形例で用いるパンチの形状を示す図である。 本実施形態による分岐マニホールドの製造方法の他の変形例において、バーリング加工工程で用いる工具の形状を示す図である。
本発明の複数の実施形態に関して図面を参照して以下に説明する。ただし、本実施形態に関して前述した一従来例と同一の部分に関しては、同一の名称を使用して詳細な説明は省略する。
[第1の実施形態]
図1は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法の最小構成を示す図である。図2は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における下孔形成工程を示す断面図である。図3は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるバーリング加工工程を示す断面図である。図4は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるシール面形成工程を示す断面図である。
この図1が示すように、分岐マニホールドの製造方法は、下孔形成工程S1と、面取り部形成工程S2と、バーリング加工工程S3と、シール面形成工程S4と、を少なくとも備えていればよい。
下孔形成工程S1は、図2に示すように、筒状の管体1に、管体1の外周面1aから内周面1bに向かってその肉厚方向に貫通する下孔2を形成する。
面取り部形成工程S2は、管体1の前記外周面1a側において、下孔2の周囲に面取加工を施して面取り部3を形成する。
バーリング加工工程S3は、図3に示すように、面取り部3が形成された下孔2へパンチ20を挿入して冷間バーリング加工する。これにより、下孔2を拡径するとともに、下孔2の周囲に、管体1の内周面1bから径方向内側に突出する筒状部4を形成する。
シール面形成工程S4は、図4に示すように、バーリング加工されて拡径された下孔2にシール面5を形成する。これにより、管体1に、配管部材(図示無し)が接続される継手孔6を形成することができる。
この分岐マニホールド10Aの製造方法は、面取り部3が形成された下孔2にパンチ20を挿入して冷間バーリング加工を行うので、パンチ20と面取り部3との間に生じる摩擦力が小さくて済む。また、下孔2の周囲2aは、面取り部3が形成されることによって、内径側の下孔2に近づくほど、その肉厚が小さい。したがって、パンチ20を挿入して冷間バーリング加工を行うときに、下孔2の周囲2aは、下孔2に近い内径側ほど変形しやすい。このようにして、筒状部4を容易に形成することができる。したがって、管体1の肉厚が大きい場合であっても、筒状部4を容易かつ確実に形成することができる。
また、冷間バーリング加工を用いることで、熱間バーリング加工を用いた場合のように、管体1の外周側に突起部分が生じることもなく、熱影響による管体1の表面の荒れ等が生じるのを抑えることができる。
また、下孔2の面取り部3は、冷間バーリング加工を行うときにパンチ20で押されることによって変形するが、バーリング加工の後に、改めてシール面5を形成することで、筒状部4に配管部材(図示無し)を取り付けたときに、配管部材とシール面5との間のシール性を確実に発揮することができる。
したがって、配管部材(図示無し)を接続する継手孔6を容易かつ効率良く形成し、分岐マニホールド10Aを容易に製作することができる。
[第2の実施形態]
図5は、本実施形態による分岐マニホールドの最小構成を示す図である。図6は、本実施形態による分岐マニホールドの斜視図である。
この図5、図6に示すように、分岐マニホールド10Cは、管体11と、管体11に形成され、配管部材(図示無し)が接続される複数の孔12と、を備えている。
管体11は、一方向に延びる円筒状である。管体11には、管体11の内周面11bから径方向内側に突出する筒状部13が形成されている。筒状部13は、管体11の内周面11bから径方向内側にのみ突出し、管体11の外周面11aには、径方向外側に突出した突出部は形成されていない。
孔12は、管体11及び筒状部13を、管体11の肉厚方向に貫通して形成されている。
また、管体11の外周面11a側において外周面11aよりも径方向内側には、各孔12の周囲に、孔12の中心軸Chに直交する平面部17が形成されている。
このような分岐マニホールド10Cは、冷間バーリング加工によって筒状部13及び孔12を形成して製造することができる。したがって、配管部材(図示無し)を接続する孔12を容易かつ効率良く形成し、分岐マニホールド10Cを容易に製作することができる。
[第3の実施形態]
図7は、本実施形態による分岐マニホールドの構成を示す図である。図8は、本実施形態による分岐マニホールドを中心軸に直交する断面で見た断面図である。
この図7、図8に示すように、分岐マニホールド10Bは、管体11と、管体11に形成され、配管部材30が接続される複数の継手孔16と、を備えている。
管体11は、一方向に延びる円筒状で、例えばステンレス合金から形成されている。管体11には、管体11の内周面11bから径方向内側に突出する筒状部13が形成されている。筒状部13は、管体11の内周面11bから径方向内側にのみ突出し、管体11の外周面11aには、径方向外側に突出した突出部は形成されていない。
継手孔16は、管体11の長さ方向に沿って間隔をあけた複数個所に形成されている。各継手孔16は、管体11及び筒状部13を、管体11の肉厚方向に貫通して形成されている。
継手孔16は、管体11の内周面11b側に、配管部材30(図7参照)が接続される雌ネジ部18を有している。また、継手孔16は、管体11の外周面11a側に、雌ネジ部18から管体11の径方向外側に向かって所定の角度で拡径するシール面15が形成されている。
また、管体11の外周面11a側には、各継手孔16の周囲に、継手孔16の中心軸Chに直交する平面部17が形成されている。
図9は、本実施形態による分岐マニホールドに配管部材を接続した状態を示す断面図である。
図9に示すように、このような継手孔16に接続される配管部材30は、流体の流路を形成する筒状の配管の端部に設けられるもので、例えばステンレス合金等からなるジョイント部材31と、シール部材32と、を備えている。
ジョイント部材31は、略円筒状の筒状部33と、筒状部33の外径よりも小さな外径を有し、筒状部33の中心軸方向の一端側から突出した軸状部34と、を一体に有している。ジョイント部材31は、筒状部33および軸状部34を中心軸方向に貫通する貫通孔35を備えている。ジョイント部材31は、中心軸方向の一端部側の軸状部34の外周面に、管体11の継手孔16に形成された雌ネジ部18に螺合する雄ネジ部36を備えている。
また、ジョイント部材31は、その外周面に、筒状部33と、筒状部33よりも外径が小さい軸状部34との間に、ジョイント部材31の中心軸に直交する段差面38を有している。
また、ジョイント部材31は、段差面38と軸状部34との間に、周方向に連続し、径方向内側に窪んだシール溝39が形成されている。
シール部材32は、円環状で、例えばゴム系材料等から形成されている。シール部材32は、シール溝39に嵌め込まれている。
このような配管部材30は、ジョイント部材31の軸状部34を管体11の継手孔16に挿入し、雄ネジ部36を雌ネジ部18に螺合させることで、管体11に取り付けられる。このとき、配管部材30の段差面38は、継手孔16の周囲に形成された平面部17に密着している。また、配管部材30のシール部材32は、継手孔16のシール面15に密着し、シール面15とシール溝39との間で圧縮される方向に弾性変形し、継手孔16とジョイント部材31との間のシール性を確保している。
次に、分岐マニホールド10Bの製造方法について説明する。
図10は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法を示す図である。図11は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における下孔形成工程を示す断面図である。図12は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるバーリング加工工程を示す断面図である。図13は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法におけるバーリング加工工程で、拡径下孔を形成した配管を示す斜視図である。図14は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における平面部形成工程を示す断面図である。図15は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法における平面部形成工程で、平面部を形成した配管を示す斜視図である。
図10に示すように、本実施形態における分岐マニホールド10Bの製造方法は、下孔形成工程S11と、面取り部形成工程S12と、バーリング加工工程S13と、平面部形成工程S14と、シール面形成工程S15と、雌ネジ部形成工程S16と、を有する。
下孔形成工程S11は、図11に示すように、筒状の管体11に、管体11の外周面11aから内周面11bに向かってその肉厚方向に貫通する下孔12を形成する。
面取り部形成工程S12は、管体11の外周面11a側において、下孔12の周囲に面取加工を施して面取り部14を形成する。この面取り部14は、管体11の内周面11b側から外周面11a側に向かって、その内径が漸次拡大するテーパ状に形成するのが好ましい。面取り部14は、管体11の外周面11a側の最大径が、バーリング加工工程S13で用いるパンチ20の外径と略等しくなるように形成するのが好ましい。
バーリング加工工程S13は、面取り部14が形成された下孔12へパンチ20を挿入して冷間バーリング加工する。
ここで、冷間バーリング加工に用いるパンチ20は、加工方向前方に位置する先端部20aから加工方向後方に位置する基端部20bに向かって、湾曲面21と、拡径面22と、が順次形成されている。湾曲面21は、パンチ20の外方に向かって凸となる凸状湾曲面である。拡径面22は、先端部20a側から基端部20b側に向かってその外径が漸次拡大するよう形成されている。拡径面22に対して基端部20b側には、その外径が一定に形成されたストレート面23が形成されている。
バーリング加工工程S13では、パンチ20は、先端部20aを下孔12の面取り部14に突き当てた状態で、油圧ジャッキ、油圧プレス等の加圧機によって、下孔12の中心軸方向に沿って管体11の径方向外側から径方向内側に向かって押し込んでいく。このとき、パンチ20の先端部20aには湾曲面21が形成されており、面取り部14と面接触することがなく、周方向に連続する環状部分で線接触する。したがって、パンチ20と面取り部14との間に生じる摩擦力を抑えることができる。管体11は、面取り部14がパンチ20の先端部20aによって径方向に押圧されることで、径方向内側に向かって塑性変形していくとともに、面取り部14に連続して管体11の径方向内側に連続して形成された下孔12の内径が拡大する。下孔12は、パンチ20の湾曲面21が通過すると、拡径面22によって、その内径が漸次拡大していく。図12に示すように、パンチ20は、拡径面22が下孔12を通過して管体11の径方向内側に到達したら、径方向内側への押し込みを停止する。この状態で、管体11には、下孔12の外周部において、管体11の内周面11bから径方向内側に突出する筒状部13が形成されている。筒状部13は、管体11の内周面11bから径方向内側にのみ突出し、管体11の外周面11aには、径方向外側に突出した突出部は形成されていない。また、この筒状部13の中心には、下孔12がパンチ20によって拡径されて一定の径を有した拡径下孔(下孔)12’が貫通形成される。
この後、必要に応じ、拡径下孔12’に対し、所定の外径を有したドリル刃によって、雌ネジ部18を形成するための下孔加工を施しても良い。
ここで、上記冷間バーリング加工では、管体11をパンチ20で径方向内側に押し込んで拡径下孔12’を形成する。これにより、管体11は、パンチ20の周囲で径方向内側に引きずられるようにして変形する。その結果、図12、図13に示すように、管体11の外周面11aには、形成された拡径下孔12’の周囲に、管体11の径方向内側に向かって湾曲して窪む窪み面11kが形成される。
そこで、平面部形成工程S14では、管体11の外周面11aの窪み面11kの周囲をフライス加工等によって切削する。これにより、図14、図15に示すように、管体11の外周面11a側において外周面11aよりも径方向内側に、拡径下孔12’の周囲に、拡径下孔12’の中心軸Chに直交する平面部17を形成する。この平面部17は、図9に示した配管部材30の筒状部33の段差面38の外径よりも大きくなるように形成する。
シール面形成工程S15は、図8に示すように、拡径下孔12’に対し、管体11の外周面11a側において、所定角度の面取り加工を施すことで、シール面15を形成する。
雌ネジ部形成工程S16は、拡径下孔12’において、シール面15よりも管体11の径方向内側の部分に、雌ネジ部18を形成する。
これによって、上記継手孔16が形成される。
なお、管体11に複数の継手孔16を設けるに際しては、まず、管体11の長さ方向に沿った所定の複数個所において、上記下孔形成工程S11及び面取り部形成工程S12を実施することで、下孔12及び面取り部14を形成する。この後、それぞれの下孔12に対し、バーリング加工工程S13を順次施す。さらに、それぞれの下孔12に対し、平面部形成工程S14、シール面形成工程S15、雌ネジ部形成工程S16を順次施す。
このようにして、複数の継手孔16が形成された管体11が製作される。
これにより、管体11と、管体11に形成された複数の継手孔16とを備えた分岐マニホールド10Bが完成する。
この後、図7、図9に示すように、管体11の各継手孔16に配管部材30を接続することで、分岐マニホールド10Bに複数本の配管を接続することができる。
上述したような分岐マニホールド10Bの製造方法によれば、面取り部14が形成された下孔12にパンチ20を挿入して冷間バーリング加工を行うので、パンチ20と面取り部14との間に生じる摩擦力が小さくて済む。また、下孔12の周囲12aは、面取り部14が形成されることによって、内径側の下孔12に近づくほど、その肉厚が小さい。したがって、パンチ20を挿入して冷間バーリング加工を行うときに、下孔12の周囲12aは、内径側が変形しやすい。このようにして、筒状部13を容易に形成することができる。したがって、管体11の肉厚が大きい場合であっても、筒状部13を容易かつ確実に形成することができる。
また、冷間バーリング加工を用いることで、熱間バーリング加工を用いた場合のように、管体11の外周面11a側に突起部分が生じることもなく、熱影響による管体11の表面の荒れ等が生じるのを抑えることができる。
また、下孔12の面取り部14は、冷間バーリング加工を行うときにパンチ20で押されることによって変形するが、バーリング加工の後に、あらためてシール面15を形成することで、シール面15を精度良く形成することができる。これによって、筒状部13に配管部材30を取り付けたときに、配管部材30とシール面15との間のシール性を確実に発揮することができる。
また、継手孔16の周囲に平面部17を形成することで、配管部材30を取り付けるときに、配管部材30の段差面38を平面部17に面接触させて突き当てることが可能となる。これにより、配管部材30の取付強度を高めることが可能となる。
また、平面部17は、配管11の外周面11aよりも径方向内側に形成される。したがって、配管部材30を平面部17に突き当てて取り付けた状態で、配管部材30が配管11の外周面11aから径方向外側に突出する高さを抑えることができる。その結果、分岐マニホールド10Bに配管部材30を接続して構成する冷却装置の小型化が可能となる。
また、下孔12を管体11の長さ方向に間隔をあけた複数個所に設け、それぞれの下孔12に対し、バーリング加工工程S13、シール面形成工程S15を順次施すようにしたので、複数の継手孔16を有した管体11を効率良く製作することができる。
また、管体11の内周面11bから径方向内側に突出した筒状部13の内周面に雌ネジ部18を形成するようにしたので、雌ネジ部18の有効ネジ長を確保し、配管部材30を確実に取り付けることができる。
また、筒状部13の雌ネジ部18に配管部材30の雄ネジ部36を螺合させることで、配管部材30を容易に取り付けることができる。
このような構成によれば、配管の端部に設けられた配管部材30を接続するために、分岐マニホールド10Bに接続継手を設ける必要が無く、当然のことながら、接続継手の管体11への取り付けに溶接を行う必要もなく、溶接用のトーチを動かすスペースを確保する必要もない。したがって、継手孔16及び配管部材30のピッチを小さくし、分岐マニホールド10Bの小型化、軽量化を図ることが可能となる。
なお、配管部材30の継手孔16に、配管部材30を直接接続することもできるが、継手孔16に、接続継手の一端を接続し、この接続継手の他端部に配管部材を接続することも可能である。この場合、接続継手の他端部には、配管部材が接続される配管接続用雌ネジ部を形成する。本実施形態の分岐マニホールド10Bにおいては、溶接を用いずに製作することができるので、接続継手も溶接による熱影響を受けることがない。したがって、接続継手の一端部に形成される雄ネジ部と、他端部に形成される配管接続用雌ネジ部との間隔を小さくし、接続継手の短縮化を図ることができる。
[実施形態の変形例]
本実施形態では、バーリング加工工程S13で下孔12を広げて拡径下孔12’を形成するのに、パンチ20を用いたが、その具体的形状については何ら限定するものではなく、適宜他の形状のものを用いることができる。
図16は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法の変形例で用いるパンチの形状を示す図である。
この図16に示すように、バーリング加工工程S13で用いるパンチ20Bは、加工方向前方に位置する先端部20aから加工方向後方に位置する基端部20bに向かって、湾曲面21と、拡径面22と、最大径部24と、縮径部25と、小径部26と、が順次形成されている。
湾曲面21は、パンチ20の外方に向かって凸となる凸状湾曲面である。拡径面22は、先端部20a側から基端部20b側に向かってその外径が漸次拡大するよう形成されている。
最大径部24は、形成すべき拡径下孔12’の内径と略等しい外径を有し、小径部26よりも先端部20a側において、最大の外径を有している。
縮径部25は、最大径部24と小径部26との間に形成され、加工方向前方の先端部20aから後方の先端部20bに向かって外径が漸次縮小するよう形成されている。
小径部26は、最大径部24に対して加工方向後方側に形成され、最大径部24の外径よりも小さな外径を有している。
このような構成によれば、冷間バーリング加工時に、面取り部14が形成された下孔12にパンチ20Bを押し込むと、湾曲面21、拡径面22を経て、パンチ20Bの最大径部24が通過することによって、所定の内径を有した拡径下孔12’及び筒状部13を形成することができる。
パンチ20Bの最大径部24が通過した後には、拡径下孔12’の内側には、パンチ20Bの縮径部25、小径部26が位置する。これにより、拡径下孔12’の内周面とパンチ20Bとが接触するのを抑え、拡径下孔12’とパンチ20Bとの間の摩擦力を抑えることができる。したがって、冷間バーリング加工時にパンチ20Bの挿入に必要な力が小さくて済む。
また、冷間バーリング加工を終えた後、拡径下孔12’からパンチ20Bを引き抜くときには、拡径下孔12’を通過して管体11の径方向内側に位置する最大径部24に対し、パンチ20Bの引抜方向前方側に縮径部25が位置している。この縮径部25は、パンチ20Bの引抜方向で見ると、引抜方向前方から後方に向かって外径が漸次拡大し、最大径部24に連続している。したがって、パンチ20Bを引き抜くときに、最大径部24が、管体11の径方向内側に突出した筒状部33の先端部において拡径下孔12’に引っ掛かるのを抑えることができる。これによって、冷間バーリング加工後のパンチ20Bの引抜作業を容易に行うことが可能となる。
(さらに他の変形例)
バーリング加工工程S13で下孔12を広げて拡径下孔12’を形成するのに、以下に示すような構成を用いることもできる。
図17は、本実施形態による分岐マニホールドの製造方法の他の変形例において、バーリング加工工程で用いる工具の構成を示す図である。
図17に示すように、管体11に形成した下孔12を拡径する工具として、外径が順次大きくなる複数の球体50を用いてもよい。複数の球体50は、その外径が、段階的に大きくなるように設定されている。これらの球体50を、押し込み部材51によって、下孔12に、管体11の外周面11a側から内周面11b側に向かって押し込んで行くことで、下孔12を拡径し、拡径下孔12’及び筒状部13を形成することができる。
これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。
1、11 管体
1a、11a 外周面
1b、11b 内周面
2、12 下孔
2a、12a 周囲
4、13 筒状部
3、14 面取り部
5、15 シール面
6、16 継手孔
10A、10B、10C 分岐マニホールド
12 孔
12’ 拡径下孔(下孔)
17 平面部
18 雌ネジ部
20、20B パンチ
24 最大径部
25 縮径部
26 小径部
30 配管部材
S1、S11 下孔形成工程
S2、S12 面取り部形成工程
S3、S13 バーリング加工工程
S4、S15 シール面形成工程
S14 平面部形成工程
S16 雌ネジ部形成工程
S17 配管部材取付工程

Claims (5)

  1. 筒状の管体に、前記管体の外周面から内周面に向かってその肉厚方向に貫通する下孔を形成する下孔形成工程と、
    前記管体の前記外周面側において、前記下孔の周囲に面取加工を施して、内径側ほど管の肉厚が小さい面取り部を形成する面取り部形成工程と、
    前記面取り部が形成された前記下孔へパンチを挿入して冷間バーリング加工することにより、前記下孔を拡径するとともに、前記管体の前記内周面から径方向内側に突出する筒状部を形成するバーリング加工工程と、
    バーリング加工された前記下孔にシール面を形成するシール面形成工程と、
    有し、
    前記バーリング加工工程で用いる前記パンチは、
    前記筒状部の内径と略等しい外径を有した最大径部と、
    前記最大径部に対して加工方向前方側に、前記最大径部の外径よりも小さな外径を有した小径部と、
    を備え、
    前記最大径部と前記小径部との間に、前記加工方向前方から後方に向かって外径が漸次拡大する拡径面を有している、分岐マニホールドの製造方法。
  2. 前記管体の前記外周面側において、前記下孔の周囲に、前記下孔の中心軸に直交する平面部を形成する平面部形成工程をさらに備える請求項1に記載の分岐マニホールドの製造方法。
  3. 前記筒状部は、前記管体の前記内周面から径方向内側にのみ突出する、請求項1または2に記載の分岐マニホールドの製造方法。
  4. 前記下孔を前記管体の長さ方向に間隔をあけた複数個所に設け、それぞれの前記下孔に対し、前記バーリング加工工程および前記シール面形成工程を順次施す請求項1から3のいずれか一項に記載の分岐マニホールドの製造方法。
  5. 前記筒状部の内周面に雌ネジ部を形成する雌ネジ部形成工程をさらに有する請求項1から4のいずれか一項に記載の分岐マニホールドの製造方法。
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