図1は、本発明の実施の形態による物体検出装置の概要を説明する図である。車両11には本実施の形態による物体検出装置が搭載されている。車両11としては、例えば、4輪自動車が採用されている。車両11は交差点にさしかかっている。この交差点は、車両11が走行する道路12に対して道路16が直交するT字路である。車両11の右斜め前方であって、道路16の手前には、道路12及び道路16に隣接して建屋15が存在する。そのため、道路16は、車両11の死角となり、車両11のドライバは道路16を走行する自転車14を目視できない。
そこで、この交差点では、道路12と道路16とが交差する領域17の左側にカーブミラー13が設けられている。これにより、死角に位置する自転車14がカーブミラー13に映り込み、車両11のドライバはカーブミラー13を通じて自転車14を目視できる。
しかし、道路12が優先道路であれば、車両11のドライバは、カーブミラー13を目視する義務は非優先道路である道路16側を走行する者にあるとの考えから、カーブミラー13の目視を怠ることがある。また、夜間などでは、車両11のドライバがカーブミラー13を目視できないこともある。
そこで、車両11には物体検出装置が搭載されている。物体検出装置は、車両11の前面に設けられた距離センサ22を備えている。物体検出装置は、カーブミラー13を検出すると、カーブミラー13の方向に向けて距離センサ22に計測波B1を放射させる。計測波B1はカーブミラー13のミラー部132で反射される。ここで、ミラー部132に自転車14が映り込んでいると、ミラー部132で反射された計測波B1は自転車14に到達する。そして、この計測波B1は自転車14で反射され、その反射波は、ミラー部132で更に反射され、距離センサ22に戻ってくる。よって、距離センサ22は、車両11から自転車14までの距離や、車両11に対する自転車14の相対速度を検出できる。
図2は、本実施の形態による物体検出装置が搭載された車両11がカーブにさしかかったときの様子を示した図である。道路12は、車両11の前方に進むにつれて右側に曲がったカーブである。車両11の右斜め前方には建屋15がある。道路12には対向車230が走行しているが、建屋15があるので、対向車230は車両11の死角に位置している。このカーブにはカーブミラー13が設けられているので、カーブミラー13のミラー部132には対向車230が映り込んでいる。そのため、車両11のドライバはミラー部132を通じて対向車230を確認できる。
この場合、ミラー部132には対向車230が映り込んでいるので、距離センサ22がミラー部132に向けて計測波B1を放射したとすると、計測波B1は、ミラー部132を介して対向車230に到達し、対向車230で反射され、ミラー部132を介して距離センサ22に戻ってくる。
しかし、対向車230は、交差点の死角から突然飛び出してくる検出対象となる物体ではないので、対向車230との衝突回避制御や車両11のドライバへの警報を行う必要はない。そして、このような場合に、衝突回避制御や警報を行ってしまうと、車両11のドライバの運転を妨げてしまう。
そこで、本実施の形態の物体検出装置は、カーブミラー13がカーブに設けられているか、交差点に設けられているかを判別し、カーブに設けられている場合は、衝突回避制御や警報を禁止する。
以下、本実施の形態の物体検出装置について詳細に説明する。
図3は、本発明の実施の形態による物体検出装置のブロック図である。物体検出装置は、図1で示す距離センサ22の他、画像センサ21、車速センサ23、制御部24、報知部25、ブレーキユニット26、PT(パワートレーン)ユニット27、ヘッドライト28、クラクション29、及びナビゲーション装置30を備える。図3において、画像センサ21、距離センサ22、及び制御部24は、一体化されても良い。
画像センサ21は、例えば、COMSエリアセンサやCCDエリアセンサ等で構成され、所定のフレームレート(例えば、60fps)で車両11の前方の画像を撮像する。なお、画像センサ21は、単眼カメラであってもよいし、距離計測が可能なステレオカメラ或いは深度センサであってもよい。なお、車両11において、例えば、前方の車両との車間距離を検出するために、ステレオカメラや深度センサが取り付けられているのであれば、これらの既存のステレオカメラや深度センサが画像センサ21として採用されればよい。
距離センサ22は、例えば、電波レーダで構成され、種別判定部241により検出されたカーブミラーの方向に計測波を照射し、カーブミラーに映り込んでいる物体からの反射波をカーブミラーを介して受信することで、車両11から物体(以下、「ターゲット」と記述する。)までの距離と、車両11に対するターゲットの相対速度とを計測する。電波レーダとしては、マイクロ波を放射してターゲットを検出するマイクロ波レーダ、ミリ波を放射してターゲットを検出するミリ波レーダ、或いはテラヘルツ波を放射してターゲットを検出するテラヘルツレーダが採用できる。或いは、距離センサ22としては、赤外線を放射してターゲットを検出する赤外線ライダーが採用されてもよい。なお、赤外線ライダーが採用される場合、距離センサ22及び画像センサ21は一体化される。
ここで、距離センサ22は、計測波が戻ってくるまでの時間を検出し、検出した時間と計測波の速度と用いてターゲットまでの距離を算出すればよい。また、距離センサ22は、反射波のドップラー周波数を検出することで、ターゲットの相対速度を算出すればよい。
また、距離センサ22は、送信及び受信の少なくとも一方がカーブミラーからはみ出さない程度に計測波のビーム径を絞ることが可能なセンサで構成されている。また、距離センサ22は、フェイズドアレーやディジタルビームフォーミングのような電子的に計測波が走査可能なセンサ、或いはメカスキャンなどのように機械的に計測波が走査可能なセンサで構成されている。
ビーム径を絞る方法は、アンテナ面積を大きくする、或いは計測波の周波数を高くすることで実現できる。例えば、距離センサ22は、カーブミラーを走査できるまでビーム径を絞ることが可能なn(nは2以上の整数)個のアンテナを備えており、通常時は例えばn/2個のアンテナを駆動させ、カーブミラーが検出されると、n個のアンテナを駆動させることで、ビーム径を絞ってもよい。
また、距離センサ22は、通常時は、ミリ波より小さな周波数の計測波を放射し、カーブミラーが検出されると、周波数をミリ波〜THz帯まで引き上げることでビーム径を絞り込んでもよい。これより、精密にターゲットの位置を検出できる。
車速センサ23は、車両11の速度を計測する。ここで、車速センサ23は、車両11が搭載する既存の車速センサで構成されればよい。
制御部24は、CPU、ROM、及びRAM等を備えるコンピュータで構成され、種別判定部241、衝突判定部242、自車判定部243、及び車両制御部244を備える。なお、種別判定部241〜車両制御部244は、例えば、CPUがROMに記憶されたプログラムを実行することによって実現される。
種別判定部241は、画像センサ21で撮像された画像からカーブミラーを示す画像を抽出し、抽出結果を用いて、抽出したカーブミラーが交差点に設置されたカーブミラーであるかカーブに設置されたカーブミラーであるかを判定する。
ここで、種別判定部241は、カーブミラーの特徴量を示すテンプレートを予め備えており、このテンプレートを画像センサ21が撮像した各画像データと照合することで、カーブミラーを検出すればよい。具体的には、テンプレートとしては、カーブミラーの形状を特徴量として持つテンプレートが採用できる。
カーブミラーのミラー部分の形状は、正面から見ると円形であるが、車両11からは楕円状に見えるケースが多い。また、カーブミラーは、垂直方向に延びる一本の棒の上にミラー部分が載置された形状を持つ。そこで、テンプレートとしては、一本の棒の上に楕円が載置された形状を特徴量として持つテンプレートが採用できる。
そして、種別判定部241は、画像センサ21で撮像された各画像データに対してテンプレートマッチングといった画像処理の手法を用いて、カーブミラーが存在するか否かを判定する。具体的には、種別判定部241は、各画像データにおけるカーブミラーの類似度を算出し、類似度が基準類似度以上であれば、カーブミラーが存在すると判定すればよい。
また、種別判定部241は、画像センサ21が抽出したカーブミラーのミラー部の形状が縦長形状である場合、抽出したカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーであると判定すればよい。図2に示すように、カーブに設置されたカーブミラーのミラー部132は、車両11からは縦長の楕円に見える。そして、楕円は、縦方向の長さを規定する縦軸Aに対する、横方向の長さを規定する横軸Bとの比R(B/A)が小さいほど縦長になる。そこで、種別判定部241は、縦軸Aに対する横軸Bの比R(=B/A)が基準比よりも小さい場合に画像センサ21が抽出したカーブミラーはカーブに設置されたミラーと判定すればよい。ここで、基準比としては、例えば、カーブに設置されたカーブミラーを車両11から見たときに想定されるミラー部の形状を用いて経験的に決定された値が採用できる。
また、種別判定部241は、画像データからカーブミラーを検出すると、検出したカーブミラーの画像データ内での2次元座標から、実在するカーブミラーの車両11に対する方向を算出する。具体的には、種別判定部241は、車両11のある位置(例えば、画像センサ21の画角の頂点)を原点とする3次元の車両座標空間内において、予め設定された画像センサ21のセンサ面に相当する領域に、検出したカーブミラーの2次元座標をプロットし、プロットした2次元座標と原点とを繋ぐ直線の方向を、車両11に対する実空間でのカーブミラーの方向として決定すればよい。なお、カーブミラーの2次元座標の位置としては、例えば、ミラー部分の中心が採用できる。
そして、種別判定部241は、検出した実空間でのカーブミラーの方向に、計測波を放射するように、距離センサ22に指示する。この指示を受けた距離センサ22は、例えば、計測波のビーム径を絞り、ミラー部分の全域に計測波を走査させればよい。
衝突判定部242は、距離センサ22の計測結果を用いて、車両11とターゲットとの衝突可能性を判定する。ここで、衝突判定部242は、まず、現時点から一定期間内(例えば30秒)におけるターゲットの予測走行パターンを算出する。ここで、衝突判定部242は、以下のようにしてターゲットの予測走行パターンを算出すればよい。まず、現時点までのターゲットの相対速度の推移からターゲットの加速度を算出し、算出した加速度と現時点での相対速度とを用いて、所定時間間隔(例えば1秒)毎にターゲットの予測位置を算出し、算出した予測位置からなる点群を予測走行パターンとして算出すればよい。
同様にして、衝突判定部242は、現時点から一定期間が経過するまで、所定時間間隔毎に車両11の予測位置を算出することで車両11の予測走行パターンを算出する。そして、衝突判定部242は、車両11とターゲットとの各予測位置において、車両11の大きさを示す領域とターゲットの大きさとを示す領域を設定し、同一タイミングでの予測位置において両領域が重なった場合、衝突可能性が有ると判定すればよい。
また、衝突判定部242は、種別判定部241により抽出したカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーと判定される、或いは、自車判定部243によりターゲットが車両11であると判定された場合、上記の衝突可能性を判定する処理を禁止する。これにより、車両11との衝突可能性を判定するといった無駄な処理の発生を防止できる。
自車判定部243は、距離センサ22により計測された相対速度が車速センサ23が検出した速度と同じ速度である場合、ターゲットは車両11であると判定する。カーブミラーに車両11が映り込んでいる場合、距離センサ22から放射された計測波は、カーブミラーで直接反射されて車両11に戻ってくるので、距離センサ22は、車両11と同一速度で車両11に近づいているターゲットを検出する。これにより、ターゲットが自車であるか否かの判別ができる。
車両制御部244は、種別判定部241により抽出されたカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーと判定される、或いは、自車判定部243によりターゲットが車両11であると判定された場合、ターゲットとの衝突を回避するための衝突回避制御をブレーキユニット26及びPTユニット27に実行させることを禁止する。
報知部25は、ターゲットと車両11との衝突可能性を報知する。具体的には、報知部25は、警報部251及び注意喚起部252を備える。警報部251は、例えば、スピーカ、ヘッドアップディスプレイ、警報灯などで構成され、音声及び映像を用いてターゲットとの衝突に関する警報を行う。警報の態様としては、スピーカから警報音や「対向車と衝突します」といった音声を出力する態様、ヘッドアップディスプレイにアノテーションマークを表示する態様や、警報ランプを点滅させる態様が挙げられる。
そして、警報部251は、種別判定部241により抽出したカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーと判定される、或いは、自車判定部243によりターゲットが車両11であると判定された場合、警報を禁止する。
注意喚起部252は、例えばヘッドアップディスプレイで構成され、カーブミラーへの注意喚起を促す画像を表示する。注意喚起の態様としては、カーブミラーをマーキングした画像をヘッドアップディスプレイに表示させる態様、或いは建物等の障害物上にターゲットを仮想的に示す画像をヘッドアップディスプレイに表示させる態様が採用される。或いは、注意喚起部252として、ヘッドライトが採用されているのであれば、ヘッドライトをカーブミラーの方向に向けて灯光する態様が採用されてもよい。
そして、注意喚起部252は、種別判定部241により抽出したカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーと判定される、或いは、自車判定部243によりターゲットが車両11であると判定された場合、注意喚起を促す画像を表示したり、ヘッドライトにカーブミラーを灯光させたりする。
ブレーキユニット26は、例えば、車両11を制動させるブレーキ、及び車両制御部244の制御の下、ブレーキの操作量を自動的に設定する自動制動機構を備える。なお、自動制動機構としては、車両11の制動時の横滑りを防止することが可能なDSC(ダイナミックスタビリティコントロールシステム)制御機能を備えるものが採用できる。
PTユニット27は、操舵ユニット271及びエンジンユニット272を備える。操舵ユニット271は、例えば、車両制御部244の制御の下、ステアリングの操作量を自動設定し、タイヤの操舵角を自動的に変更する自動操舵機構を備える。
エンジンユニット272は、例えば、エンジン、変速機、及び車両制御部244の制御の下、変速機のギアの段数及びエンジンの回転数を自動設定する自動設定機構を備える。
ヘッドライト28は、車両11の前面に搭載され、車両11の前方を照射する。クラクション29は、車両11に搭載され、対向車等に注意喚起を促すための警報音を鳴らす。
ナビゲーション装置30は、GPSセンサ、加速度センサ、及び地図データを備え、車両11の現在位置を検出すると共に、現在位置から目的地までの経路を探索し、車両11を目的地までナビゲートする。
次に、本実施の形態における物体検出装置の処理について説明する。図4は、本発明の実施の形態にかかる物体検出装置の処理を示すフローチャートである。
まず、種別判定部241は、カーブミラーのテンプレートを用いて、画像センサ21が撮像した画像データにカーブミラーが含まれているか否かを判定する(S701)。カーブミラーが検出できた場合(S701でYES)、種別判定部241は、検出したミラー部の縦軸Aに対する、横軸Bの比Rを求め、比Rが基準比より小さいか否かにより、ミラー部の形状が縦長であるか否かを判定する(S702:第1条件の一例)。
図2に示すようにカーブミラー13は、地中に埋め込まれ、カーブミラー13を支持する支持棒131と、支持棒131に取り付けられたミラー部132とを備えている。ミラー部132は、正面から見ると円形であるが、カーブミラー13がカーブに立設されている場合、ミラー部132のミラー面と、車両11及びミラー部132間を繋ぐ直線とのなす角度θが比較的鋭角なので、車両11からは縦長の楕円形に見える。また、車両11はカーブに沿って曲がるので、車両11がカーブミラー13に近づいていっても角度θは顕著に変化しない。
一方、図1に示すように、交差点では、カーブミラー13は、車両11側のミラー部132が車両11の進行方向に対してほぼ45度の角度で設けられていることが多いので、角度θは図2の場合に比べて大きくなる。そのため、交差点では、ミラー部132は、カーブの場合に比べて横長の楕円形に見える。
そこで、本実施の形態では、まず、S702の処理を設けミラー部の形状が縦長であれば、カーブミラーはカーブに設置されていると判定している。
ミラー部の形状が縦長であると判定された場合(S702でYES)、注意喚起部252は、注意喚起を行い(S709)、処理をS701に戻す。
一方、ミラー部の形状が縦長でないと判定された場合(S702でNO)、種別判定部241は、ミラー部が複数であるか否かを判定する(S703:第3条件の一例)。
図1を参照し、交差点に設置されたカーブミラー13は、車両11のためのミラー部132に加えて、道路16を走行する車両ためのミラー部133が設けられていることが多い。一方、カーブでは、図2に示すように、車両11及び対向車230は、1つのミラー部132により互いに相手を確認できる。そのため、カーブでは、ミラー部132が単数のカーブミラー13が設けられることが多い。そこで、本実施の形態では、S703の処理を設け、ミラー部が複数であれば、抽出されたカーブミラーが交差点に設置されたカーブミラーであると判定されている。
図4を参照し、ミラー部が複数であれば(S703でYES)、処理はS704に進む。一方、ミラー部が複数でなければ(S703でNO)、処理はS707に進む。すなわち、ミラー部が縦長でなくても、ミラー部が単数であれば、抽出されたカーブミラーはカーブに設置されたカーブミラーの可能性があるとして、処理がS707に進められている。
S707(第2条件の一例)では、種別判定部241は、ミラー部において、縦軸Aに対する、横軸Bの比Rが一定の割合以上で増加するか否かを判定する。
図1を参照して、交差点では、車両11は少なくともカーブミラー13の直前までは直進するので、車両11がカーブミラー13に近づくにつれて、ミラー部132の形状は、横長の楕円に徐々に変化していく。
図6は、交差点において、ミラー部の縦軸Aに対する横軸Bの比Rと、車両11及びカーブミラー間の距離との関係を示すグラフである。図6において、縦軸は比Rを示し、上側に向かうにつれて、ミラー部の横長の度合いが大きくなることを示している。横軸は車両11のカーブミラーまでの距離を示し、右側に向かうにつれて車両11とカーブミラーとの距離が短くなることを示している。
図6に示すように、交差点では、車両11はカーブミラーに近づくにつれて、比Rがほぼ一定の割合で増大していることが分かる。すなわち、交差点では、車両11はカーブミラーに近づくにつれて、横長の楕円に一定の割合で変化していることが分かる。
これは、図1に示すように、交差点では、車両11は少なくともカーブミラーの直前まで直進するので、車両11がカーブミラーに近づくにつれて角度θがリニアに増加するからである。
図7は、カーブにおいて、ミラー部の縦軸Aに対する横軸Bの比と、車両及びカーブミラー間の距離との関係を示すグラフである。図7において、縦軸及び横軸は図6と同じである。
図7に示すように、カーブでは、車両11はカーブミラーの直前に到達するまで、比Rの増加は図6に比べて大幅に小さく、カーブミラーを通過するあたりから、比Rが急激に増大していることが分かる。すなわち、カーブでは、車両11がカーブミラーの直前に到達するまでは、ミラー部の形状の変化が交差点の場合に比べて大幅に小さいことが分かる。
これは、図2に示すように、カーブでは、車両11はカーブに沿って曲がるので、車両11がカーブミラーの直前に到達するまで、角度θがあまり増大しないからである。
そこで、本実施の形態では、S707の処理を設け、比Rが一定の割合以上で増加した場合、抽出されたカーブミラーはカーブに設置されたカーブミラーの可能性があるとして、処理をS708に進めている。
なお、衝突判定部242は、カーブミラーを検出すると、以後、カーブミラーを追尾し、カーブミラー及び車両11間の距離が、車両11がカーブミラーを通過したことを示す一定の距離以下になるまで、比Rを繰り返し算出すればよい。カーブミラーの追尾中において、衝突判定部242は、画像センサ21により連続的に撮像される各画像データからカーブミラーのミラー部を抽出し、抽出したミラー部から縦軸A及び横軸Bを求め、比Rを算出すればよい。そして、衝突判定部242は、比Rとカーブミラー及び車両11間の距離との関係を示す、図6又は図7に示すようなグラフを作成し、グラフの傾きを求めればよい。
図4を参照し、縦軸Aに対する横軸Bの比Rが一定の割合以上で増加していれば(S707でYES)、種別判定部241は、抽出されたカーブミラーは交差点に設置されたカーブミラーと判定し、処理をS704に進める。ここで、一定の割合としては、例えば、種々の交差点において図6に示すような、比Rと車両11及びカーブミラー間の距離との関係を実測することで得られるグラフの最小の傾きが採用できる。
一方、比Rが一定の割合以上で増加していなければ(S707でNO)、種別判定部241は、抽出されたカーブミラーは、カーブに設置されたカーブミラーの可能性があると判定し、処理をS708に進める。すなわち、ミラー部の形状が縦長でなくても(S702でNO)、ミラー部が単数であり(S703でNO)、比Rが一定の割合以上で増加していなければ(S707でNO)、抽出されたカーブミラーはカーブに設置されたカーブミラーの可能性があると判定される。
S708では、種別判定部241は、ナビゲーション装置30から車両11の現在位置を含む一定の領域の道路情報を取得し、取得した道路情報が車両11の前方にカーブがあることを示していれば(S708でYES)、抽出されたカーブミラーはカーブに設置されたカーブミラーであると判定し、処理をS709に進める。
一方、種別判定部241は、取得した道路情報が車両11の前方にカーブがあることを示していなければ(S708でNO)、抽出されたカーブミラーは交差点に設置されたカーブミラーと判定し、処理をS704に進める。
S704では、種別判定部241は、カーブミラーの画像データ内の2次元座標から実空間でのカーブミラーの車両11に対する方向を算出し、カーブミラーの方向に計測波を放射するように距離センサ22に指示する。
次に、距離センサ22は、カーブミラーの方向に計測波を放射する(S705)。次に、衝突回避処理が実行される(S706)。
図5は、衝突回避処理のフローチャートである。まず、距離センサ22は、反射波のドップラー周波数を検出することでターゲットの相対速度を検出する(S801)。
次に、自車判定部243は、ターゲットが車両11に接近している接近ターゲットであるか否かを判定する(S802)。例えば、相対速度がプラスであればターゲットが車両11に接近していることを示し、相対速度がマイナスであればターゲットが車両11から離れていることを示すのであれば、自車判定部243は、相対速度がプラスであれば、接近ターゲットがあると判定すればよい。
接近ターゲットを検出した場合(S802でYES)、自車判定部243は、相対速度が車速センサ23が検出した車両11の速度と等しいか否かを判定する(S803)。一方、接近ターゲットを検出しなかった場合(S802でNO)、自車判定部243は、ターゲットとの衝突の可能性はないので処理をS701に戻す。
ターゲットの相対速度が車両11の速度と等しければ(S803でYES)、ターゲットが車両11である可能性が高いので、自車判定部243は、距離センサ22が受信した受信波の強度が基準強度より大きいか否かを判定する(S804)。一方、ターゲットの相対速度が車両11の速度と等しくなければ(S803でNO)、ターゲットが車両11である可能性が低いので、自車判定部243は、処理をS808に進める。
ターゲットが車両11でない場合、計測波は、車両11−カーブミラー−ターゲット−カーブミラー−車両11の経路を通る。一方、ターゲットが車両11である場合、計測波は、車両11−カーブミラー−車両11の経路を通る。ここで、計測波は電波なので、距離の4乗に比例して減衰する。また、計測波は、反射したときに大きく減衰する。
ターゲットが車両11でない場合の計測波の経路は、ターゲットが車両11である場合に比べて、カーブミラー及びターゲットの区間を往復する距離分長くなる。また、ターゲットが車両11でない場合の反射回数は、カーブミラーで2回、ターゲットで1回の合計3回であるが、ターゲットが車両11である場合の反射回数は、カーブミラーの1回である。したがって、ターゲットが車両11でない場合、ターゲットが車両11である場合に比べて、計測波は大きく減衰する。そこで、本実施の形態は、S804の処理を設けてターゲットが車両11であるか否かの判定精度を高めた。ここで、基準強度としては、例えば、ターゲットが車両11である場合に計測される計測波の標準的な強度の例えば50%、60%、80%、90%といった値が採用できる。
受信波の強度が基準強度よりも大きければ(S804でYES)、自車判定部243は、受信波に含まれるID(識別子)が車両11が搭載する距離センサ22から送信された計測波のIDであるか否かを判定する(S805)。一方、受信波の強度が基準強度よりも大きくなければ(S804でNO)、処理はS808に進む。
ここで、IDは計測波の送信フォーマットに含まれるIDであり、例えば、距離センサ22や車両11の識別子が採用できる。例えば、車両11とは別の車両から送信された計測波を距離センサ22が受信することもある。この場合、距離センサ22は計測波を直接受信するので強い計測波を受信することになる。そこで、S805の処理を設け、受信した計測波が距離センサ22が送信したものであるか否かを判定し、別の車両から送信された計測波に基づいてターゲットが車両11であると判定されることが防止されている。
S805では、受信した計測波に含まれるIDが距離センサ22から送信された計測波のIDであれば(S805でYES)、処理はS806に進む。一方、受信した計測波に含まれるIDが距離センサ22から送信された計測波のIDでなければ(S805でNO)、処理はS808に進む。
S806では、自車判定部243が2つのターゲットを検出したか否かを判定する。ターゲットが車両11である場合、計測波の減衰が少ないので、カーブミラーで直接反射された計測波が更に車両11で反射され、この反射された計測波がカーブミラーを介してある程度強い強度で車両11に戻ってくる可能性が高い。この場合、距離センサ22は、第1ターゲットに加えて、第1ターゲットの倍の距離の位置に第2ターゲットを検出することができる。そこで、S806では、距離センサ22が第1ターゲットと第1ターゲットの倍の距離に位置する第2ターゲットを検出した場合、自車判定部243は、2つのターゲットを検出したと判定し(S806でYES)、処理をS701に戻す。すなわち、S806でYESの場合、自車判定部243は、ターゲットが自車であると判定したので、衝突可能性の判定処理、衝突回避制御、警報、及び注意喚起を禁止させるために、処理をS701に戻すのである。なお、図5では、S806でYESの場合、注意喚起が行われていないが、注意喚起部252により注意喚起が行われてもよい。
一方、2つのターゲットが検出されなかった場合(S806でNO)、処理はS807に進む。
S808では、衝突判定部242は、距離センサ22からターゲットの距離を取得することで、ターゲットの距離を検出する(S808)。次に、衝突判定部242は、ターゲットの予測走行パターンと車両11の予測走行パターンとを算出することで、ターゲットと車両11との衝突可能性を判定する(S809)。
衝突判定部242は、衝突可能性有りと判定した場合(S810でYES)、処理をS811に進め、衝突可能性なしと判定した場合(S810でNO)、処理をS807に進める。
S811では、衝突判定部242は、衝突回避制御を実施したときのターゲットと車両11との衝突可能性を判定する。
この場合、衝突判定部242は、現時点でのターゲットの予測走行パターンと、現時点での車両11の速度及び加速度とを用いて車両11の衝突回避走行パターンを算出し、この衝突回避走行パターンで車両11を走行させたと仮定したときに、車両11とターゲットとが衝突するか否かを判定すればよい。
ここで、ターゲットの予測走行パターンとしては、S809で算出された予測走行パターンが採用できる。
また、衝突回避走行パターンとしては、車両11の制動による衝突回避走行パターンと車両11の加速による衝突回避走行パターンとがある。衝突判定部242は、例えば、制動による衝突回避走行パターンを算出し、衝突が回避できないと判定した場合に、加速による衝突回避走行パターンを算出すればよい。そして、衝突判定部242は、加速による衝突回避走行パターンでも衝突を回避できないと判定した場合、S416でYESと判定すればよい。
制動による衝突回避走行パターンは、例えば、現時点での車両11の速度から制動距離が最短となるようなパターンが採用できる。また、加速による衝突回避走行パターンは、例えば、現時点での速度或いは加速度でターゲット及び車両11が走行したと仮定したときに算出されるターゲット及び車両11の予測衝突位置に、ターゲットが到達する前に、車両11が予測衝突位置を通過することが可能な加速度で車両11を走行させるパターンが採用できる。この場合、予測衝突位置を通過することが可能な加速度としては、例えば、変速機のギアの段数をシフトダウンしたときに想定される加速度が採用されればよい。
ここで、車両11が走行している道路の道幅が基準幅よりも大きければ、衝突判定部242は、自動操舵を更に組み合わせて衝突回避走行パターンを算出してもよい。この場合、衝突判定部242は、ナビゲーション装置30から道幅の情報を取得すればよい。また、基準幅としては、例えば、車両11の車幅に対して一定の係数(例えば、車幅の1.2倍、1.5倍、2.0倍)を乗じた値が採用できる。
制動による衝突回避走行パターンと自動操舵とを組み合わせるパターンとしては、例えば、車両11を最短の制動距離で制動させた場合の車両11の予測停止位置において、車両11を示す領域とターゲットを示す領域とが重なるのであれば、両領域が重ならないように車両11の操舵角を自動調整して、車両11を制動させるパターンが採用できる。
また、加速による衝突回避走行パターンと自動操舵とを組み合わせるパターンとしては、例えば、予測衝突位置において車両11の領域及びターゲットの領域が重なるのであれば、予測衝突位置を横滑りが起こらない程度の曲率で車両11が迂回するように操舵角を自動調整するパターンが採用できる。
S812では、衝突判定部242は、衝突回避制御を行っても車両11とターゲットとの衝突が回避できないと判定した場合(S812でYES)、車両制御部244による衝突回避制御及びパッシング制御と、警報部251による警報とが行われる。ここで、衝突回避制御は、例えば、衝突判定部242が算出した衝突回避走行パターンで車両11が走行するように、車両制御部244がブレーキユニット26及びPTユニット27を制御することで実施されればよい。また、パッシング制御は、例えば、法令の制限範囲内で、車両制御部244が、ヘッドライト28をハイビームにしてパッシングすると共にクラクション29を鳴らす制御が採用できる。ここで、警報部251による警報は、例えば、ターゲットの相対速度が速くなるにつれて、度合いが強くされてもよい。
一方、S812で衝突が回避可能と判定された場合(S812でNO)、車両制御部244による衝突回避制御及び報知部25による警報が行われる(S814)。
S807では、ターゲットが対向車である可能性が高いので、警報部251による警報及び注意喚起部252による注意喚起が行われる。S807、S813、S814の処理が終了すると、処理はS701に戻る。
このように、図5のフローチャートでは、ターゲットが車両11と判定された場合(S806でYES)、衝突可能性の判定処理が禁止されるので、車両11との衝突可能性を判定するといった無駄な処理が発生することを防止できる。また、ターゲットの相対速度が車両11の速度と同じであり(S803でYES)、計測波の受信強度が基準強度よりも大きく(S804でYES)、且つ、2つのターゲットが検出できた場合に(S806でYES)ターゲットが車両11と判定されている。そのため、ターゲットが車両11であるか否かを正確に判断できる。
次に、本実施の形態による物体検出装置のユースケースについて説明する。図8、図9、図10は、本実施の形態による物体検出装置のユースケースを示す図である。
図8では、車両11は、図2よりも曲率が大きなカーブにさしかかっている。図8のカーブは図2よりも角度θが大きいので、車両11からはミラー部132の形状は、図2よりも横長の楕円形に見える。そのため、図1に示す交差点に設けられたミラー部132の形状とは大差がない。しかし、カーブでは車両11はカーブに沿って曲がるので、図8では、角度θは交差点のように一定の割合以上で増加しない。また、図8では、カーブミラー13は複数のミラー部132を備えていない。
そのため、図8のユースケースでは、S702でNOと判定されるが、S703でNO、S707でNOと判定され、カーブミラー13は、カーブに設置されたカーブミラーであると判定される可能性が高くなる。
図9では、車両11が、ヘアピンカーブにさしかかっている。ヘアピンカーブでは、カーブの頂点の位置に、ミラー面がカーブと接するようにカーブミラー13が設置されている。そのため、ミラー面と、車両11及びミラー面を繋ぐ直線とのなす角度θは、車両11がカーブミラー13に近づくにつれて減少する。その結果、車両11から見てミラー部132は横長の楕円から縦長の楕円に変化していくので、ミラー部132の縦軸Aに対する横軸Bの比Rは徐々に減少していく。したがって、図9では、車両11がカーブミラー13に近づくにつれて、比Rは一定の割合以上で増大しないので、S707でNOと判定され、カーブミラー13はカーブに設置されていると判定される可能性が高くなる。
図10では、車両11が十字路の交差点にさしかかっている。この交差点では、領域17の左上と右下とに1つずつカーブミラー13,53が設置されている。カーブミラー13は、1つのミラー部132を備え、カーブミラー53も1つのミラー部532を備えている。この場合、画像センサ21は、2つのカーブミラー13,53を検出するので、S703でYESと判定され、カーブミラー13が交差点に設置されたカーブミラーと判定される可能性が高くなる。なお、この場合、物体検出装置は、車両11の進行方向に近い方のカーブミラーを追尾し、ターゲットを検出すればよい。
このように、本実施の形態では、種別判定部241により抽出されたカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーであると判定された場合(S702でYES、S708でYES)、カーブミラーに映り込んでいるターゲットとの衝突回避処理が禁止される。そのため、カーブにおいてカーブミラーに対向車が映り込んでいたとしても、その対向車が交差点の死角から突然飛び出してくる検出対象となる物体として誤検出されて、衝突回避処理が実行されることを禁止できる。そのため、ドライバの運転の妨げになることを防止できる。
また、カーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーであると判定された場合(S702でYES、S708でYES)、注意喚起のみが行われているので(S709)、ドライバの運転を妨げることなく、ドライバにカーブミラーへの注意喚起を促すことができる。
ミラー部の形状が縦長でなくても(S702でNO)、ミラー部が単数であり(S703でNO)、比Rが一定の割合以上で増加しておらず(S707でNO)、且つ、道路情報がカーブであることを示せば(S708でYES)、抽出されたカーブミラーはカーブに設置されているカーブミラーと判定される。そのため、車両11が図8に示すような曲率の大きなカーブを通過する場合であっても、そのカーブに設置されたカーブミラーがカーブに設置されたカーブミラーであることを正確に検出できる。
なお、本発明は以下の変形例が採用できる。
(変形例1)
図4では、カーブミラーがカーブに設置されていると判定された場合(S702でYES、S708でYES)、注意喚起が無条件に行われていた(S709)。本発明はこれに限定されず、対向車が存在する場合にのみ注意喚起が行われてもよい。図11は、本発明の変形例1における物体検出装置の処理を示すフローチャートである。なお、図11において、図4と同じ処理には同一の符号を付し、説明を省く。
ミラー部が縦長と判定されると(S702でYES)、衝突判定部242は、S704と同様に、カーブミラーの実空間での方向を算出し、カーブミラーの方向に計測波を放射するように距離センサ22に指示する(S1101)。
次に、距離センサ22は、S705と同様に、カーブミラーの方向に計測波を照射する(S1102)。次に、距離センサ22は、S801と同様、反射波のドップラー周波数を検出することでターゲットの相対速度を検出する(S1103)。
次に、自車判定部243は、S802と同様、ターゲットが車両11に接近している接近ターゲットであるか否かを判定する(S1104)。
そして、ターゲットが近接ターゲットであれば(S1104でYES)、自車判定部243は、対向車が車両11に接近していると判定し、注意喚起部252は注意喚起を行う(S709)。
一方、ターゲットが近接ターゲットでなければ(S1104でNO)、注意喚起部252は、注意喚起を行わず、処理をS701に戻す。
このように、変形例1では、カーブミラーがカーブに設置されていると判定された場合、対向車が車両11に接近している場合に限って、注意喚起が行われるので、不必要に注意喚起が行われ、注意喚起の効果が薄れることを防止できる。
(変形例2)
上記実施の形態では、カーブミラーは円形のミラー部を備えるものとして説明したが、本発明は、これに限定されず、四角形のミラー部を備えるものであってもよい。四角形としては、ひし形、正方形、或いは長方形が含まれる。ひし形の場合、縦方向の対角線が縦軸A、横方向の対角線が横軸Bとされればよい。また、正方形、或いは長方形の場合は、縦辺が縦軸A、横辺が横軸Bとされればよい。
(変形例3)
上記実施の形態では、公道に設置されているカーブミラーを想定して説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、個人が家のガレージの出口に付けたミラーに対しても本発明は適用可能である。図12は、本発明の変形例3の説明図である。図12において、ガレージ1202は、出口が道路12に面しており、道路12に対して直交する方向を長手方向する。ガレージ1202の出口の一方(図12では上側)の角には、ガレージ1202の長手方向とミラー面とが交差するようにミラー1201(カーブミラーの一例)が取り付けられている。
ガレージ1202は、例えば、一軒家に設けられたガレージであり、私有地である。ガレージ1202に車両11が接近しているとミラー1201に車両11が映り込むので、ガレージ1202から車両を出そうとするガレージ1202のオーナーは車両11の接近に気づくことができる。そのため、このオーナーは、車両11がガレージ1202を通過するのを待ってから、自身の車両を出すといった衝突回避措置を採ることができる。
この場合、車両11に搭載された物体検出装置は、図1のケースと同様にして、ミラー1201を検出する。そして、物体検出装置は、ミラー1201の形状が図6のグラフで示すような傾きで変化し、且つ、車両11の前方にカーブが存在しないので、S707でNO且つS708でNOと判定し、衝突回避処理(S706)を行うことになる。
すなわち、本発明において「交差点」とは公道に設けられた典型的な交差点のみならず、私有地であるガレージ1202と道路12とが交差するような箇所も含む概念である。
(変形例4)
図4のフローチャートでは、S707の判定処理はS703の判定がNOの場合(ミラー部が単数の場合)に実施されているが、S702がNOの場合(ミラー部が縦長でない場合)の直後に実施されてもよい。このことは、S708の処理も同様である。