JP6413449B2 - 合成スラブ - Google Patents
合成スラブ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6413449B2 JP6413449B2 JP2014160024A JP2014160024A JP6413449B2 JP 6413449 B2 JP6413449 B2 JP 6413449B2 JP 2014160024 A JP2014160024 A JP 2014160024A JP 2014160024 A JP2014160024 A JP 2014160024A JP 6413449 B2 JP6413449 B2 JP 6413449B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slab
- fireproof
- thickness
- coating material
- synthetic
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Building Environments (AREA)
Description
先ず、図1、図2を用いて、本発明の一実施形態である第1実施形態に係る合成スラブについて、建築物を構成する床スラブに合成スラブを適用する場合を例示して説明する。図1に示すように、第1実施形態に係る合成スラブ1は、図10で示した従来の合成スラブと同様に、デッキプレート2と、このデッキプレート2上に打設されて硬化したコンクリートスラブ3など、から構成され、従来の合成スラブと相違する点として、デッキプレート2の下面の一部に被覆された耐火被覆材4を備えている。なお、図1のX方向が、デッキプレート2の幅方向(左右方向)、Y方向が、合成スラブ1の厚さ方向(上下方向)を示している。
このデッキプレート2は、JIS G 3352の規格に適合した1.2mm厚の薄鋼板から鉛直断面がジグザグに折れ曲がった形状に成形され、幅が300mm程度又は600mm程度の何れかに規格化され、長さが設計に応じた1.5m〜3.7m程度の部材である。また、デッキプレート2の表面仕上げとしては、防錆上の理由から溶融亜鉛メッキ等が施されていることが好ましく、薄鋼板自体が、耐候性鋼やステンレス鋼であっても構わない。
コンクリートスラブ3は、セメント、細骨材、粗骨材、水、混和材、添加剤などから設計基準強度が18N/mm2以上となるように調合され、デッキプレート2上に打設されて硬化したスラブ状の部材である。コンクリートスラブ3は、デッキプレート2の山部2a、谷部2bに応じた平面視矩形状に形成され、上フランジ21上の厚さが70mmで全体の厚さが120mmとなっている。
耐火被覆材4は、一般的な耐火被覆材で構わないが、本実施形態では、熱膨張式耐火被覆材である1.5mm厚の耐火シート41を2層に重ね貼りしている。この耐火シート41は、不燃性繊維及び熱膨張性無機物などからなるシート成形体の少なくとも片面(表面)に、樹脂組成物(例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂など)からなる基材層が積層されたシート状の部材である。この耐火シート41は、火災時の熱により熱膨張性無機物が数十倍に発泡して、不燃性繊維の間に個体と比べて熱伝達率が極めて低い気体を囲い込んで炭化断熱層を形成し、貼着したデッキプレート2への伝熱を遅延して耐火性能を発揮する機能を有している。なお、耐火被覆材の厚さについては、後で詳述する。
次に、図3、図4を用いて、本発明の一実施形態である第2実施形態に係る合成スラブ1’について説明する。第1実施形態に係る合成スラブ1と相違する点は、耐火被覆材4の材質及び被覆範囲等であるので、同一構成は、同一符号を付し、説明を省略する。
第2実施形態に係る耐火被覆材4’は、耐火被覆材4と同様に一般的な耐火被覆材で構わないが、本実施形態では、熱膨張式耐火被覆材である耐火塗料42が採用されている。この耐火塗料42は、一般に下塗塗料、耐火塗料、中塗塗料、上塗塗料などからなる0.5mm〜数mm厚の複層体で構成され、後述の嵌着部材5の下面にそれぞれ塗布されて形成されている。
嵌着部材5は、図4の(1)に示すように、1.2mm厚程度の薄鋼板から鉛直断面において上辺が解放された逆台形状に成形された部材である。この嵌着部材5は、(2)に示すように、傾斜部2cの傾斜面であるウェブ23に当接して直上に押し込まれることで、嵌着部材5の解放された上端(以下、解放端5aという。)の間隔が弾性的に広がって、(3)に示すように、嵌着部材5の解放端5aがウェブ23の係合段23aに係合し、嵌着部材5がデッキプレート2に嵌着されることとなる。
次に、図5、図6を用いて、耐火被覆材の効果について検証する。本願の発明者らは、デッキプレート谷部に設置した耐火被覆材の効果を検証するため、合成スラブの耐火試験を対象とした熱伝導解析を実施した。図5が、加熱開始120分後における断面内温度分布を示す温度分布図であり、図6が合成スラブの加熱面及び加熱裏面温度と時間の関係を示す折れ線グラフである。
次に、図7、図8を用いて、耐火被覆材厚さが床厚さ方向温度差に与える影響について考察する。本願の発明者らは、前述の熱伝導解析と同様に、耐火被覆材厚さを変化させて、デッキプレートの谷部におけるコンクリートスラブの加熱面と加熱裏面の温度差を解析した。また、耐火被覆材は、石膏ボードを採用した。なお、デッキプレートの谷部を解析する一方で山部を解析しなかった理由は、火災時における合成スラブの耐力は、耐火補強筋の有無にかかわらず、コンクリートスラブの厚さが厚い谷部の影響が大きいためである。
次に、図9を用いて、耐火被覆材厚さの上限値について考察する。図9は、厚さ60.0mmの耐火被覆材をデッキプレート谷部に設置した合成スラブの鉛直断面を模式的に示す鉛直断面図である。図9に示すように、前述のデッキプレート2と同様の寸法からなるデッキプレートでは、厚さ60.0mmを超える耐火被覆材を設置しようとすると、隣り合うデッキプレート谷部に設置された耐火被覆材同士が干渉して施工が困難になる可能性がある。また、図示しないが、合成スラブの下に天井を設置する場合、耐火被覆材が厚すぎると、天井を設計に従った所望の高さに設置できなくなるという問題もある。即ち、デッキプレート形状を有効活用して簡易に施工するために好ましい耐火被覆材厚さは60.0mm以下であると考えられる。
2 :デッキプレート
2a :山部
21 :上フランジ
21a :V溝
2b :谷部
22 :下フランジ
22a :蟻溝
22b :S字端
22c :Z字端
2c :傾斜部
23 :ウェブ
23a :係合段
3 :コンクリートスラブ
30 :溶接金網
4,4’ :耐火被覆材
41 :耐火シート
42 :耐火塗料
5 :嵌着部材
5a :解放端
H :H形鋼(横架鋼材)
Claims (8)
- 山部と谷部を有したデッキプレートと、このデッキプレート上に打設されて硬化したコンクリートスラブと、を備える合成スラブであって、
前記デッキプレートは、山部に位置する平板状の上フランジと、谷部に位置する平板状の下フランジと、これら上フランジと下フランジを繋ぐ平板状のウェブと、を有し、
前記下フランジの下面のみ、又は前記下フランジの下面、及び前記ウェブの外面の一部あるいは全部だけが耐火被覆材で被覆され、
前記上フランジの下方には、耐火被覆材が存在しないこと
を特徴とする合成スラブ。 - 前記下フランジ又は前記ウェブと着脱自在に係合する嵌着部材を備え、この嵌着部材の下面が前記耐火被覆材で被覆されていること
を特徴とする請求項1に記載の合成スラブ。 - 前記耐火被覆材は、石膏ボードや巻付けロックウールなどの乾式耐火被覆材であるか、又は、耐火塗料や耐火シートなどの熱膨張式耐火被覆材であること
を特徴とする請求項1又は2に記載の合成スラブ。 - 前記耐火被覆材の厚さは、耐火試験において加熱開始30分後の下フランジ下面温度が300℃以下となる厚さ以上であること
を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の合成スラブ。 - 前記耐火被覆材の厚さは、耐火試験において加熱開始120分後の下フランジ下面温度が500℃以下となる厚さ以上であること
を特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の合成スラブ。 - 前記耐火被覆材の厚さは、60mm以下であること
を特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の合成スラブ。 - 前記山部上の前記コンクリートスラブ厚さは、60mm以上80mm以下であること
を特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の合成スラブ。 - 横方向に架け渡された横架鋼材であるH形鋼に前記デッキプレートが接合されていること
を特徴とする請求項1〜7の何れかに記載の合成スラブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014160024A JP6413449B2 (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 合成スラブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014160024A JP6413449B2 (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 合成スラブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016037717A JP2016037717A (ja) | 2016-03-22 |
JP6413449B2 true JP6413449B2 (ja) | 2018-10-31 |
Family
ID=55529038
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014160024A Expired - Fee Related JP6413449B2 (ja) | 2014-08-06 | 2014-08-06 | 合成スラブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6413449B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3556957A1 (en) * | 2018-04-16 | 2019-10-23 | HILTI Aktiengesellschaft | Sealing element, seal and method for installing a wall configuration |
EP3556956A1 (en) * | 2018-04-16 | 2019-10-23 | Hilti Aktiengesellschaft | Top track seal, assembly and method for installing a wall configuration |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0732675Y2 (ja) * | 1990-06-19 | 1995-07-31 | 日鐵建材工業株式会社 | スラブ・梁等の耐火被覆構造 |
JP2002173995A (ja) * | 2000-12-05 | 2002-06-21 | Sekisui Chem Co Ltd | 耐火性防音床 |
-
2014
- 2014-08-06 JP JP2014160024A patent/JP6413449B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016037717A (ja) | 2016-03-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3130721B1 (en) | Multilayered renovation building element and outer surface of building | |
JP6432493B2 (ja) | 鉄骨柱の合成被覆耐火構造およびその施工方法 | |
JP6413449B2 (ja) | 合成スラブ | |
JP6758137B2 (ja) | 耐火隔壁 | |
JP7097446B2 (ja) | 間仕切用パネル、間仕切壁および部屋構造 | |
JP7554560B2 (ja) | 目地部構造および間仕切壁 | |
EP1258574B1 (en) | A load-bearing composite slab for buildings | |
JP6508289B2 (ja) | 鉄骨柱の合成被覆耐火構造の施工方法 | |
JP2009150188A (ja) | 軒裏天井構造、耐火補強体及び軒裏天井構造の耐火補強方法 | |
JP6691781B2 (ja) | 耐火鉄骨梁 | |
JP2022052546A (ja) | サンドイッチパネルおよび壁構造 | |
WO2016171587A1 (ru) | Способ изготовления изделий с теплоизолирующим слоем для строительства зданий и сооружений | |
JP2010059634A (ja) | 耐火間仕切壁の面材接着方法 | |
JP6314895B2 (ja) | 鉄骨柱の合成被覆耐火構造およびその施工方法 | |
RU2622277C2 (ru) | Система для противопожарной защиты сооружений | |
JP7313870B2 (ja) | 耐火被覆構造および耐火被覆工法 | |
JP2013060764A (ja) | 耐火ボード目地構造、及びこれを備えた鉄骨梁の複合耐火被覆構造 | |
RU2635666C1 (ru) | Способ изготовления изделий на основе вяжущего с теплоизолирующим слоем из минераловатной теплоизоляции для строительства зданий и сооружений | |
RU2639218C1 (ru) | Способ изготовления изделий на основе вяжущего с теплоизолирующим слоем из минераловатной теплоизоляции для строительства зданий и сооружений | |
WO2021166099A1 (ja) | 間仕切用パネル、間仕切壁および部屋構造 | |
TW202132669A (zh) | 分隔用板、分隔壁及房間構造 | |
JP6713288B2 (ja) | 耐火鉄骨梁 | |
JP6497288B2 (ja) | 合成スラブ | |
JP6409396B2 (ja) | H形鋼梁 | |
JP4815157B2 (ja) | サンドイッチパネルとその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170405 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20171213 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180206 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20180404 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20180904 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20180917 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6413449 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |