JP6413436B2 - 空気調和機 - Google Patents

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Description

本発明は、空気調和機に関する。
環境保護、或いはコスト削減といった観点から、空気調和機においても単位時間当たりのエネルギー消費量が通常よりも低い運転、すなわち省エネ運転が推奨されている。例えば特許文献1には、複数台の室内機を有し、そのうち同じ部屋に配設された室内機について省エネ運転を実施することができるように構成された空気調和機が記載されている。
特開2012−88018号公報
(発明が解決しようとする課題)
空気調和機の室外機には、冷媒回路内に冷媒を流通させるための圧縮機が備えられる。圧縮機は吸入口及び吐出口を有し、吸入口から冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するとともに圧縮した冷媒を吐出口から吐出する。空気調和機の空調運転は、この圧縮機の回転速度(すなわち冷媒の吐出量)を制御することにより実施される。例えば、空気調和機が冷房運転を実施する場合、冷媒の蒸発温度が、空調空間の負荷特性に基づいて予め計算されている目標蒸発温度に近づくように(追従するように)、圧縮機の回転速度が制御される。また、冷房運転中における省エネ運転時、すなわち省エネ冷房運転時には、冷媒の蒸発温度が、上記の目標蒸発温度よりも高い温度に補正された補正温度に近づくように(追従するよう)に、圧縮機の回転速度が制御される。冷媒の蒸発温度が高い場合(すなわち目標蒸発温度が高い場合)には、圧縮機の回転速度が低いので、エネルギー消費量が減少する。その結果、省エネ運転が達成され得る。この場合、圧縮機の回転速度に上限を設定し、省エネ運転時には上限回転速度以下の回転速度で圧縮機を駆動させるようなことも行われている。
ところで、複数の室内機が接続されている空気調和機においては、運転台数が変更された場合、運転状態が過渡状態を経て安定する。例えば、室内機の運転台数が最小台数(1台)から最大台数に変更された場合、室外機(圧縮機)に流入する冷媒量が増大するが、運転台数の変更直後においては、圧縮機の回転速度は増大した冷媒量に見合っていないため、圧縮機の吸入側における冷媒圧力すなわち冷媒の蒸発圧力が一時的に上昇する。さらに、冷媒の蒸発圧力の上昇に伴い冷媒の蒸発温度も一時的に上昇する。また、室内機の運転台数が最大台数から最小台数(1台)に変更された場合、室外機(圧縮機)に流入する冷媒量が減少するが、運転台数の変更直後においては、圧縮機の回転速度は減少した冷媒量に見合っていないため、冷媒の蒸発圧力及び蒸発温度が一時的に低下する。つまり、室内機の運転台数が変更された場合、冷媒の蒸発圧力及び蒸発温度が一時的に急変する。このような蒸発圧力及び蒸発温度の一時的な急変状態、すなわち過渡状態は、圧縮機の回転速度が運転台数の変更後に圧縮機に流入する冷媒流量に見合った回転速度に達した後に、徐々に解消されていく。
複数の室内機が接続されている空気調和機が省エネ運転中であるときに運転台数が変更された場合であっても、上記したように冷媒の蒸発温度が一時的に急変する。しかし、省エネ運転中に過渡状態を解消しようとしても、省エネ運転中であるがために、圧縮機の回転速度が制限されて、早期に過渡状態を解消することができない。つまり、過渡状態に対する追従性が悪い。このため快適性が大きく阻害されるとともに、省エネの効果(エネルギー消費量の減少)も十分に得られない。
また、複数の室内機が接続されている空気調和機においては、オイル戻し制御が実施された場合にも、運転状態が過渡状態を経て安定する。例えば、室内機の運転台数が最小台数(1台)であるときにオイル戻し制御が実施された場合、室外機(圧縮機)に流入する冷媒量が増大するが、オイル戻し制御の開始直後においては、圧縮機の回転速度は増大した冷媒量に見合っていないため、冷媒の蒸発圧力及び蒸発温度が一時的に上昇する。
複数の室内機が接続されている空気調和機が省エネ運転を実施しているときにオイル戻し制御が実施された場合であっても、上記したように冷媒の蒸発温度が一時的に上昇する。しかし、省エネ運転中にオイル戻し制御が実施された場合、省エネ運転中であるがために、圧縮機の回転速度が制限されて、早期に過渡状態を解消することができない。つまり、過渡状態に対する追従性が悪い。このため快適性が大きく阻害されるとともに、省エネの効果(エネルギー消費量の減少)も十分に得られない。
このように、複数の室内機が接続されている空気調和機が省エネ運転を実施しているときに冷媒の流量の過渡的変動が生じた場合、過渡状態に対する追従性が悪いことに起因して快適性が大きく損なわれるとともに、省エネの効果が十分に得られない可能性がある。
本発明は、複数の室内機が接続されている空気調和機が省エネ運転を実施しているときに冷媒の流量の過渡的変動が生じるような状況が発生した場合に、速やかに過渡状態を解消することができる空気調和機を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段)
本発明に係る空気調和機は、室外機と、室内機と、室外機制御装置とを備える。室外機は、圧縮機及び室外熱交換器を備える。圧縮機は、吸入口及び吐出口を有し、吸入口から冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するとともに圧縮した冷媒を吐出口から吐出する。室外熱交換器は、圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と外気とを熱交換させるように構成される。室内機は、室内熱交換器及び膨張弁を備える。室内熱交換器は、圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と室内空気とを熱交換させるように構成される。膨張弁は、室内熱交換器に流入する冷媒又は室内熱交換器から流出した冷媒を膨張させる。また、空気調和機は冷媒配管を備えており、この冷媒配管は、その内部を冷媒が流通するとともに、冷房時には圧縮機の吐出口から吐出された冷媒が、室外熱交換器、膨張弁、室内熱交換器の順に流れた後に圧縮機の吸入口に戻るように、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器を接続する。そして、室外機制御装置は、圧縮機の回転速度を制御する。
また、本発明に係る空気調和機は、通常冷房運転と省エネ冷房運転を実施し得るように構成される。通常冷房運転が実施された場合、室外機制御装置は、室内機が設置された空調空間の負荷特性に基づいて予め定められた目標蒸発温度に冷媒の蒸発温度が近づくように圧縮機の回転速度を制御する通常冷房制御を実施する。これにより空調空間が冷房される。また、省エネ冷房運転が実施された場合、室外機制御装置は、目標蒸発温度よりも高い温度に冷媒の蒸発温度が近づくように圧縮機の回転速度を制御する省エネ冷房制御を実施する。これにより、通常冷房運転を実施した場合よりもエネルギーの消費量が低くなるように、空調空間が冷房される。
そして、本発明に係る空気調和機に備えられる室外機制御装置は、省エネ冷房運転時に室内機の運転台数が変更された場合に、運転台数の変更後に運転されている室内機の運転容量の総和に基づいて第1目標蒸発温度を計算するとともに、冷媒の蒸発温度が第1目標蒸発温度に近づくように、圧縮機の回転速度を制御する第1過渡状態時圧縮機制御を実施し得るように構成される。この場合、運転台数の変更後に運転されている室内機の運転容量の総和が大きい程、それだけの運転容量に見合うように圧縮機からより多くの冷媒を吐出させる必要があることから、室外機制御装置は、運転台数の変更後に運転されている室内機の運転容量の総和が大きい程低くなるように第1目標蒸発温度を計算するとよい。
上述した本発明に係る空気調和機によれば、省エネ冷房運転時に室内機の運転台数が変更された場合、第1目標蒸発温度が計算される。すなわち目標蒸発温度が再計算される。第1目標蒸発温度は、運転台数の変更後に運転されている室内機の運転容量の総和(総運転容量)に基づいて計算される。具体的には、第1目標蒸発温度は、冷媒の蒸発温度が第1目標蒸発温度に近づくように圧縮機の回転速度が制御されたときに運転台数の変更後における室内機の総運転容量に見合うだけの冷媒が圧縮機から吐出されるように、変更後の室内機の総運転容量に基づいて計算される。つまり、第1目標蒸発温度は、空調空間の負荷特性に依存するのではなく、室内機の運転容量の総和に依存して計算される。従って、こうして計算された第1目標蒸発温度に冷媒の蒸発温度が近づくように圧縮機の回転速度を制御することにより、圧縮機の回転速度を運転台数の変更後の室内機の総運転容量に見合った回転速度に速やかに近づけることができる。よって、運転台数の変更により生じている過渡状態を速やかに解消することができる。つまり、過渡状態に対する追従性が改善される。その結果、早期に運転状態を安定化させることができるとともに、変更後の運転容量に見合った最適な運転状態を早期に実現することができる。
本発明において、「室内機の運転台数」とは、空調を実施している室内機の台数、すなわち室内熱交換器に空調のための冷媒が流れている室内機の台数を言う。また、「運転されている室内機」とは、空調を実施している室内機、すなわち室内熱交換器に空調のための冷媒が流れている室内機を言う。
また、室外機制御装置は、後述する運転容量変更量の大きさに基づいて、第1過渡状態時圧縮機制御の実施の可否を判断する。この場合、室外機制御装置は、省エネ冷房運転時に室内機の運転台数が変更された場合であって、室内機の運転台数の変更後に運転されている室内機の運転容量の総和と、室内機の運転台数の変更前に運転されていた室内機の運転容量の総和との差である運転容量変更量の大きさが予め定められた閾値変更量よりも大きい場合に、第1過渡状態時圧縮機制御を実施し、運転容量変更量が閾値変更量以下である場合に、第1過渡状態時圧縮機制御を実施しないように構成され
省エネ冷房運転時に室内機の運転台数が変更された場合であっても、その変更の前後における総運転容量の変化量が小さい場合には、省エネ冷房運転を継続していても過渡状態は速やかに解消されるものと推測される。逆に、このような場合にも第1過渡状態時圧縮機制御を実施した場合、かえって冷媒の流れを乱して運転状態の安定性を欠く虞がある。従って、このような場合には、第1過渡状態時圧縮機制御を実施せず、従前の省エネ冷房運転を継続する。これにより、安定した運転状態を維持することができるとともに、省エネ(消費エネルギー量の削減)に貢献することができる。
また、室外機制御装置は、前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点からの経過時間に基づいて、第1過渡状態時圧縮機制御の実施の可否を判断してもよい。この場合、室外機制御装置は、省エネ冷房運転時に室内機の運転台数が変更された場合であって、前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から予め定められた閾値時間が経過している場合に、第1過渡状態時圧縮機制御を実施し、前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から前記閾値時間が経過していない場合に、第1過渡状態時圧縮機制御を実施しないように構成されているとよい。
省エネ冷房運転時に室内機の運転台数が変更された場合であっても、その変更の時点が前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から予め定められた時間が経過していない場合には、前回に実施した第1過渡状態時圧縮機制御により運転状態が安定していない虞(すなわち過渡状態が未だ解消されていない虞)がある。このような場合に第1過渡状態時圧縮機制御を実施すると、運転状態の不安定化を助長しかねない。よって、このような場合に第1過渡状態時圧縮機制御を実施しない。これにより、運転状態を早期に安定させることができるとともに、省エネに貢献することができる。
なお、室外機制御装置が、運転容量変更量の大きさに基づく第1過渡状態時圧縮機制御の実施可否判断と、前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点からの経過時間に基づく第1過渡状態時圧縮機制御の実施可否判断を併用する場合に、両実施可否判断による判断結果が相反する領域が発生する場合がある。この場合、その領域において第1過渡状態時圧縮機制御が実施されるとよい。具体的には、室外機制御装置は、運転容量変更量の大きさが閾値変更量以下であって、且つ、前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から閾値時間が経過していない場合には、第1過渡状態時圧縮機制御を実施せず、それ以外の場合(運転容量変更量の大きさが閾値変更量より大きく且つ前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から閾値時間が経過している場合、運転容量変更量の大きさが閾値変更量よりも大きく且つ前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から閾値時間が経過していない場合、及び、運転容量変更量の大きさが変更量以下であり且つ前回に第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から閾値時間が経過している場合)は、第1過渡状態時圧縮機制御を実施するように構成されているのがよい。
空気調和機の概略図である。 室外機制御装置が実行する第1過渡状態解消制御ルーチンを示すフローチャートである。 室外機制御装置が記憶している第1目標蒸発温度Te1と総運転容量P1との関係を表すマップの一例を示す図である。 省エネ冷房運転中に運転室内機の台数が変更された場合に、室外機制御装置が第1過渡状態時圧縮機制御を実施する範囲を示す図である。 室外機制御装置が実行する第2過渡状態解消制御ルーチンを示すフローチャートである。 室外機制御装置が記憶している第2目標蒸発温度Te2と総運転容量P2との関係を表すマップの一例を示す図である。 省エネ冷房運転中にオイル戻し制御が開始された場合に、室外機制御装置が第2過渡状態時圧縮機制御を実行する範囲を示す図である。 室外機制御装置が実行する空調負荷温度差計算処理ルーチンを示すフローチャートである。 第1空調負荷温度差ΔTstの計算の流れを示すフローチャートである。 第2空調負荷温度差ΔTrの計算処理の流れを示すフローチャートである。 切換判断処理の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係る空気調和機100の概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る空気調和機100は、室外機10と、複数の室内機20と、冷媒配管L1,L2,L3,L4,L5,L6と、室外機制御装置30とを有する。図1には、複数の室内機20のうちの2つの室内機20A,30Aのみが示されている。なお、室外機制御装置30は、室外機10の構成要素の一部として把握されてもよい。
室外機10は、ガスエンジン11と、圧縮機12と、四方切換弁13と、室外熱交換器14と、アキュムレータ15とを有する。ガスエンジン11の出力軸に圧縮機12の駆動軸が接続される。従って、ガスエンジン11が駆動すると、それに伴い圧縮機12も駆動する。圧縮機12は、吸入口12a及び吐出口12bを有する。また、圧縮機12の内部には駆動軸に連結した回転体が設けられており、この回転体が駆動軸の回転により回転させられることにより、吸入口12aから冷媒が圧縮機12の内部に吸入されるとともに、内部に吸入された冷媒が圧縮される。圧縮機12の内部で圧縮された高圧冷媒は、吐出口12bから吐出される。以下、圧縮機12の内部に設けられた回転体の回転速度を圧縮機12の回転速度と言う。圧縮機12の回転速度が速いほど、圧縮機12の吐出口12bから吐出される冷媒の流量が大きくなる。
圧縮機12の吐出口12bが第1冷媒配管L1を介して四方切換弁13に接続される。四方切換弁13には、第1冷媒配管L1の他、第2冷媒配管L2、第4冷媒配管L4及び第5冷媒配管L5が接続される。四方切換弁13は、第1冷媒配管L1と第2冷媒配管L2とを接続し且つ第4冷媒配管L4と第5冷媒配管L5とを接続する第1状態と、第1冷媒配管L1と第4冷媒配管L4とを接続し且つ第2冷媒配管L2と第5冷媒配管L5とを接続する第2状態とを、選択的に切り替えることができるように構成される。
第4冷媒配管L4に室外熱交換器14が接続される。室外熱交換器14は、圧縮機12から吐出された冷媒を流入するとともに流入した冷媒と外気とを熱交換させるように構成される。第5冷媒配管L5にアキュムレータ15が接続される。アキュムレータ15は冷媒を気液分離する。また、アキュムレータ15は、第6冷媒配管L6を介して圧縮機12の吸入口12aに接続される。アキュムレータ15内のガス冷媒は、第6冷媒配管L6を通って圧縮機12の吸入口12aに導かれる。
複数の室内機20は、室内熱交換器21と、膨張弁22と、室内機制御装置23とをそれぞれ備える。室内熱交換器21は、第2冷媒配管L2を介して四方切換弁13に接続されるとともに、第3冷媒配管L3を介して室外熱交換器14に接続される。室内熱交換器21は、圧縮機12から吐出された冷媒を流入するとともに流入した冷媒と室内空気とを熱交換させるように構成される。第3冷媒配管L3の途中に膨張弁22が介装される。膨張弁22は、室内熱交換器21に流入する冷媒又は室内熱交換器21から流出した冷媒を膨張させる機能を有する。また、膨張弁22は、室内熱交換器21内を流れる冷媒の流量を調整することができるように構成される。
また、複数の室内機20は、それぞれ、空気吸い込み口温度センサ24及びリモコン25を備える。空気吸い込み口温度センサ24は、室内熱交換器21に流入する空気の吸い込み口付近の温度(吸い込み口温度Tin)を検出する。また、リモコン25は、ユーザが操作することにより室内熱交換器21の空調能力を制御することができるように構成される。ユーザは、リモコン25を操作することにより、室内機20が空調する空間(空調空間)の温度が到達すべき温度(設定温度Tset)を設定することができる。また、リモコン25内にも温度センサが設けられており、その温度センサによりリモコン25の付近の温度(リモコン温度T)を検出する。吸い込み口温度Tin、リモコン温度T、及び設定温度Tsetは、室内機制御装置23に入力される。室内機制御装置23は、CPU,ROM,RAMを備えるマイクロコンピュータを主要構成とし、入力された温度情報に基づいて、室内機20に設けられているファン(室内ファン)の回転速度等を制御する。
第6冷媒配管L6に吸入圧力センサ17aが設けられる。吸入圧力センサ17aは、圧縮機12に吸入される冷媒の圧力を検出する。また、第1冷媒配管L1に吐出圧力センサ17bが設けられる。吐出圧力センサ17bは、圧縮機12から吐出される冷媒の圧力を検出する。吸入圧力センサ17aにより検出された吸入圧力Pin及び吐出圧力センサ17bにより検出された吐出圧力Poutは、室外機制御装置30に入力される。
室外機制御装置30は、CPU,ROM,RAMを備えるマイクロコンピュータを主要構成とし、入力された各種の情報に基づいてガスエンジン11の回転速度を制御することにより、圧縮機12の回転速度を制御する。室外機制御装置30と各室内機の室内機制御装置23とは通信可能に構成される。従って、各室内機の室内機制御装置23に入力された吸い込み口温度Tin、リモコン温度T、及び設定温度Tsetは、それぞれ室外機制御装置30に入力される。
上記構成の空気調和機100において、暖房運転時には、四方切換弁13の切換状態が第1状態にされる。このため、ガスエンジン11の駆動に伴い圧縮機12が駆動すると、圧縮機12から吐出された高圧のガス冷媒が第1冷媒配管L1から四方切換弁13に入り、さらに第2冷媒配管L2を通って室内機20の室内熱交換器21に導かれる。室内熱交換器21に導かれた冷媒は室内熱交換器21内を通過するときに室内空気と熱交換する。このとき冷媒が室内空気に熱を吐き出すことにより凝縮するとともに室内が暖房される。
室内熱交換器21を通過することにより凝縮した冷媒は室内熱交換器21から流出して第3冷媒配管L3に入り、第3冷媒配管L3に介装された膨張弁22を通過する際に膨張する。つまり、膨張弁22は、室内熱交換器21から流出した冷媒を膨張させる。膨張して低圧にされた冷媒は第3冷媒配管L3を経由して室外機10の室外熱交換器14に導かれる。室外熱交換器14に導かれた冷媒は室外熱交換器14を通過する際に外気と熱交換する。このとき冷媒は外気から熱を奪うことにより蒸発する。蒸発した冷媒は室外熱交換器14から排出され、第4冷媒配管L4を経由して四方切換弁13に入る。そして、第5冷媒配管L5を通りアキュムレータ15に導入される。アキュムレータ15で冷媒が気液分離される。そして、気体状の冷媒が第6冷媒配管L6を経由して圧縮機12の吸入口12aに帰還する。以上の冷媒の流れからわかるように、暖房時には、圧縮機12の吐出口12bから吐出された冷媒が、室内熱交換器21、膨張弁22、室外熱交換器14の順に流れた後に圧縮機12の吸入口12aに戻るように、圧縮機12、室外熱交換器14、膨張弁22、及び室内熱交換器21が冷媒配管により接続される。
また、冷房運転時には、四方切換弁13の切換状態が第2状態にされる。このため、ガスエンジン11の駆動に伴い圧縮機12が駆動すると、圧縮機12から吐出された高圧の冷媒が第1冷媒配管L1から四方切換弁13に入り、さらに第4冷媒配管L4を通って室外熱交換器14に導かれる。室外熱交換器14に導かれた冷媒は室外熱交換器14を通過する際に外気と熱交換する。このとき冷媒が外気に熱を吐き出すことにより凝縮する。
室外熱交換器14を通過することにより凝縮した冷媒は室外熱交換器14から流出した後に第3冷媒配管L3に入り、さらに室内機20の膨張弁22を通過する。このとき冷媒が膨張する。膨張して低圧にされた冷媒は室内熱交換器21に導かれる。つまり、膨張弁22は、室内熱交換器21に流入する冷媒を膨張させる。室内熱交換器21に導かれた冷媒は室内熱交換器21を通過する際に室内空気と熱交換する。このとき冷媒は室内空気から熱を奪うことにより蒸発するとともに、室内が冷房される。蒸発した冷媒は室内熱交換器21から排出され、第2冷媒配管L2を経由して四方切換弁13に入る。そして、第5冷媒配管L5を通りアキュムレータ15に導入される。アキュムレータ15で冷媒が気液分離される。そして、気体状の冷媒が第6冷媒配管L6を経由して圧縮機12の吸入口12aに帰還する。以上の冷媒の流れからわかるように、冷房時には、圧縮機12の吐出口12bから吐出された冷媒が、室外熱交換器14、膨張弁22、室内熱交換器21の順に流れた後に圧縮機12の吸入口12aに戻るように、圧縮機12、室外熱交換器14、膨張弁22、及び室内熱交換器21が冷媒配管により接続される。
このようにして空気調和機100により空調運転が実施される。なお、本実施形態において、空気調和機100は複数の室内機20を有しているが、全ての室内機20が空調を実施している場合もあり得るし、1つ又は複数の室内機が空調を実施していない場合もあり得る。以下において、空調を実施している室内機を運転室内機と呼び、空調を実施していない室内機を停止室内機と呼ぶ。停止室内機が存在していても、運転室内機が存在していれば、空気調和機100は空調運転を実施する。停止室内機の膨張弁22は閉弁している。従って、停止室内機の室内熱交換器21には冷媒は流れない。
室外機制御装置30は、空気調和機100が通常暖房運転(省エネ運転ではない暖房運転)を実施しているときに、通常暖房制御を実施する。通常暖房制御によって、冷媒の凝縮温度Tcが、暖房される空調空間の負荷特性に基づいて予め定められている目標凝縮温度Tc*に追従するように、すなわち凝縮温度Tcが目標凝縮温度Tc*に近づくように、圧縮機12の回転速度が制御される。ここで、冷媒の凝縮温度Tcは、冷媒の凝縮圧力Pcと相関があり、冷媒の凝縮圧力Pcから冷媒の凝縮温度Tcを推定することができる。また、吐出圧力センサ17bにより検出される吐出圧力Poutは、冷媒の凝縮圧力Pcである。従って、室外機制御装置30は、吐出圧力Poutに基づいて、通常暖房制御を実施することができる。
また、室外機制御装置30は、空気調和機100が通常冷房運転(省エネ運転ではない冷房運転)を実施しているときに、通常冷房制御を実施する。通常冷房制御によって、冷媒の蒸発温度Teが、冷房される空調空間の負荷特性に基づいて予め定められている目標蒸発温度Te*に追従するように、すなわち蒸発温度Teが目標蒸発温度Te*に近づくように、圧縮機12の回転速度が制御される。ここで、冷媒の蒸発温度Teは、冷媒の蒸発圧力Peと相関があり、冷媒の蒸発圧力Peから冷媒の蒸発温度Teを推定することができる。また、吸入圧力センサ17aにより検出される吸入圧力Pinは、冷媒の蒸発圧力Peである。従って、室外機制御装置30は、吸入圧力Pinに基づいて、通常冷房制御を実施することができる。
また、本実施形態においては、空気調和機100が省エネ運転(省エネ暖房運転及び省エネ冷房運転)を実行することができるように構成されている。この場合、例えば室内機20に備えられるリモコン25に省エネボタン等が配設されており、ユーザが省エネボタンを押すと、省エネ運転が実施される。
冷房時に省エネ運転が実施された場合、すなわち省エネ冷房運転が実施された場合、室外機制御装置30は省エネ冷房制御を実施する。省エネ冷房制御によって、予め定められている目標蒸発温度Te*が補正される。この場合、予め設定されている目標蒸発温度Te*よりも高い温度になるように目標蒸発温度Te*が補正される。例えば、目標蒸発温度Te*に1よりも大きい数値(例えば1.1)を掛けることにより、目標蒸発温度Te*を補正することができる。そして、冷媒の蒸発温度Teが補正された目標蒸発温度Te*_aに追従するように(近づくように)、圧縮機12の回転速度が制御される。ここで、目標蒸発温度が高くなるように補正された場合、冷媒の蒸発温度も高く設定されるために圧縮機12の回転速度が減少する。このため単位時間当たりにおけるエネルギーの消費量が減少し、省エネルギーに貢献できる。また、省エネ冷房制御においては、圧縮機12の回転速度に上限を設け、圧縮機12の回転速度が上限回転速度を越えないように圧縮機12の回転速度を制御してもよい。
(第1実施形態)
省エネ冷房運転中に、運転室内機の台数が増加された場合、圧縮機12に吸入される冷媒の流量が一時的に増加する。例えば、省エネ冷房運転中に、運転室内機の台数が1台から3台に増加した場合、それまで停止していた2台の室内機20の室内熱交換器21内に滞留していた冷媒が冷媒配管内に流れ込み、やがて圧縮機12の吸入口12aに至る。このため圧縮機12に吸入される冷媒の流量が増加する。また、運転室内機の台数が増加した直後の時点においては、圧縮機12の回転速度は従前のままであり、圧縮機12から吐出される冷媒流量は増加していない。このため、圧縮機12の吸入口12aにおける冷媒の圧力、すなわち吸入圧力センサ17aにより検出される吸入圧力Pinが一時的に増加する。吸入圧力Pinは冷媒の蒸発圧力Peを表す。従って、運転室内機の台数が増加した場合、一時的に冷媒の蒸発圧力Peが上昇する。また、蒸発圧力Peが上昇すると、それに伴い冷媒の蒸発温度Teも上昇する。このような冷媒の蒸発圧力Pe及び蒸発温度Teの一時的な上昇は、圧縮機12の回転速度が運転室内機の運転容量に見合った回転速度にまで高められた後に、徐々に解消されるものの、それまでの間はこうした過渡状態が継続される。
過渡状態を速やかに解消するためには、圧縮機12の回転速度を速やかに運転室内機の運転容量に見合った回転速度にまで高めれば良い。しかしながら、省エネ冷房運転の実施時においては、圧縮機12の回転速度を低下させるべく、目標蒸発温度Te*が高く設定されている。このため速やかに圧縮機12の回転速度を高めることができず、よって、速やかに過渡状態を解消することができない。過渡状態が速やかに解消されない場合、例えば、新たに運転された室内機20の室内熱交換器21による熱交換が十分になされず、空調空間を速やかに冷房することができない。そのため快適性が阻害される。また、過渡状態が長期にわたり持続することによって、エネルギー消費量が多い期間が長くなり、省エネによる効果を十分に得ることができない。すなわち、過渡状態であるときにも省エネ冷房運転を継続した場合、過渡状態に対する追従性が悪いために、快適性が阻害されるとともに省エネによる効果を十分に得ることができない。
この点に関し、第1実施形態では、室外機制御装置30が第1過渡状態解消制御によって圧縮機12の回転速度を制御することにより、運転室内機の台数増加に伴い生じる過渡状態が速やかに解消される。図2は、室外機制御装置30が実行する第1過渡状態解消制御ルーチンを示すフローチャートである。図2に示す第1過渡状態解消制御ルーチンは、空気調和機100の駆動中に所定の短時間ごとに繰り返し実行される。図2に示すルーチンが起動すると、まず、室外機制御装置30は、図2のステップ(以下、ステップをSと略記する)101にて、空気調和機100が冷房運転を実施しているか否かを判断する。空気調和機100が冷房運転を実施していない場合(S101:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、空気調和機100が冷房運転を実施している場合(S101:Yes)、室外機制御装置30はS102に処理を進め、空気調和機100が省エネ運転を実施しているか否かを判断する。空気調和機100が省エネ運転を実施していない場合(S102:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、省エネ運転を実施している場合(S102:Yes)、室外機制御装置30は、S103に処理を進める。上記の一連の処理からわかるように、空気調和機100が省エネ冷房運転を実施しているときに限り、室外機制御装置30はS103に処理を進める。
S103では、室外機制御装置30は、運転室内機の台数が変更されたか否かを判断する。S103における判断は、例えば、それぞれの室内機20に備えられているリモコン25の起動スイッチが押されたか否かに基づいて、行うことができる。
S103の判断結果がNoであるときは、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、S103の判断結果がYesであるときは、室外機制御装置30はS104に処理を進め、経過時間tを計算する。経過時間tは、前回、第1過渡状態解消制御によって圧縮機12の回転速度の制御が開始された時点、具体的には後述するS109における第1過渡状態時圧縮機制御を実施した時点から経過した時間である。経過時間tを計算した後、室外機制御装置30はS105にて、経過時間tが閾値時間tthよりも大きいか否かを判断する。閾値時間tthは、第1過渡状態解消制御によって圧縮機12の回転速度を制御した場合に冷媒の蒸発圧力が安定するまでの時間として予め定められる。閾値時間tthは、例えば、15分乃至30分である。
経過時間tが閾値時間tth以下である場合(S105:No)、室外機制御装置30はS106に処理を進め、運転容量変更量Pを計算する。運転容量変更量Pとは、運転室内機の台数が変更される前に運転されていた室内機の運転容量の総和と、運転室内機の台数が変更された後に運転される室内機の運転容量の総和との差である。例えば、室内機20Aの運転容量が10kW、室内機20Bの運転容量が20kW、室内機20Cの運転容量が30kWであり、運転室内機の台数が変更される前には室内機20Aのみが運転されており、運転室内機の台数が変更された後には室内機20A,20B,20Cが運転されているとする。この場合、運転室内機の台数が変更される前に運転される室内機の運転容量の総和は10kWであり、運転室内機の台数が変更された後に運転される室内機の運転容量の総和は60kW(10kW+20kW+30kW)である。従って、上記の例においては運転容量変更量Pは50kW(60kW−10kW)である。
室外機制御装置30は、S106にて運転容量変更量Pを計算した後に、S107に処理を進め、運転容量変更量Pの大きさ|P|が、閾値変更量Pthよりも大きいか否かを判断する。閾値変更量Pthは、後述するS109における第1過渡状態時圧縮機制御が必要であるか否かに基づいて予め定められた値である。閾値変更量Pthは、例えば10kWに設定することができる。運転容量変更量Pの大きさ|P|が閾値変更量Pth以下である場合(S107:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、運転容量変更量Pの大きさ|P|が閾値変更量Pthよりも大きい場合(S107:Yes)、室外機制御装置30はS108に処理を進める
S108では、室外機制御装置30は、運転室内機の台数が変更された後の総運転容量P1に基づいて第1目標蒸発温度Te1を計算する。ここで、室外機制御装置30は、第1目標蒸発温度Te1と総運転容量P1との関係を表すマップを記憶しており、このマップを参照することにより、総運転容量P1に基づいて第1目標蒸発温度Te1を計算する。図3に、室外機制御装置30が記憶している第1目標蒸発温度Te1と総運転容量P1との関係を表すマップの一例を示す。図3に示すように、総運転容量P1が大きいほど、第1目標蒸発温度Te1が低くなるように、両者の関係が表されている。
図3に示すマップを用いて計算された第1目標蒸発温度Te1は、その温度に冷媒の蒸発温度Teが近づくように圧縮機12の回転速度が制御された場合に、総運転容量P1に見合うだけの冷媒が圧縮機12から吐出されるように、総運転容量P1に基づいて設定された温度である。換言すれば、第1目標蒸発温度Te1は、冷媒の蒸発温度Teが第1目標蒸発温度Te1に近づくように圧縮機12の回転速度が制御されたときに、運転台数の変更後における室内機の総運転容量P1に見合うだけの冷媒が圧縮機12から吐出されるように、変更後の室内機の総運転容量P1に基づいて計算される。つまり、第1目標蒸発温度Te1は、空調空間の負荷特性に依存するのではなく、室内機の運転容量の総和に依存して計算される。
S108にて第1目標蒸発温度Te1を計算した後に、室外機制御装置30は、S109に処理を進め、第1過渡状態時圧縮機制御を実行する。この第1過渡状態時圧縮機制御により、S108にて計算した第1目標蒸発温度Te1に基づいて圧縮機12の回転速度が制御される。具体的には、冷媒の蒸発温度Teが第1目標蒸発温度Te1に近づくように(追従するように)、圧縮機12の回転速度が制御される。S109の第1過渡状態時圧縮機制御を所定時間(例えば15分間)実施した後に、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。
省エネ冷房運転中に運転室内機の台数が変更された場合に室外機制御装置30が上記した第1過渡状態解消制御ルーチンを実行し、S109にて第1過渡状態時圧縮機制御が実施されることにより、冷媒の蒸発温度Teが、S108にて計算された第1目標蒸発温度Te1に近づくように圧縮機12の回転速度が制御される。ここで、第1目標蒸発温度Te1は、総運転容量P1が大きいほど低いくなるように計算される。従って、運転室内機の増加台数が多い程、第1目標蒸発温度Te1は低い値に設定される。また、第1目標蒸発温度Te1は、上述したように、冷媒の蒸発温度Teが第1目標蒸発温度Te1に近づくように圧縮機12の回転速度が制御されたときに運転台数の変更後における室内機の総運転容量P1に見合うだけの冷媒が圧縮機12から吐出されるように、変更後の室内機の総運転容量P1に基づいて計算されている。つまり、S108にて、空調空間の負荷特性に基づいて予め計算されていた目標蒸発温度を、室内機総運転量に基づいて計算しなおしている。従って、こうして計算された第1目標蒸発温度Te1に冷媒の蒸発温度Teが近づくように圧縮機12の回転速度を制御することにより、圧縮機12の回転速度を室内機の総運転容量P1に見合った回転速度に速やかに近づけることができる。その結果、変更後の総運転容量P1に追従した圧縮機12の回転速度制御を実施することができ、速やかに過渡状態が解消される。よって、早期に運転状態を安定化させることができるとともに、変更後の運転容量に見合った最適な運転状態を早期に実現することができる。
図4は、省エネ冷房運転中に運転室内機の台数が変更された場合に、室外機制御装置30が図2のS109に示す第1過渡状態時圧縮機制御を実施する範囲を示す図である。図4に示すように、運転容量変更量Pの大きさが閾値変更量Pth以下であるとき、すなわち運転容量変更量Pが小さいときであって、且つ、経過時間tが閾値時間tth以下である場合には、運転室内機の台数が変更された場合であっても、第1過渡状態時圧縮機制御を実施しない。運転容量変更量Pが小さい場合は、冷媒の流量もさほど変化しないために、冷房省エネ運転を継続していても、速やかに過渡状態が解消されるからである。逆に、このような場合にも第1過渡状態時圧縮機制御を実施した場合、かえって冷媒の流れを乱して運転状態の安定性を欠く虞がある。従って、このような場合には、従前の省エネ冷房運転を継続する。これにより、安定した運転状態の維持を図ることができるとともに、省エネ(消費エネルギー量の削減)に貢献することができる。
また、経過時間tが閾値時間tth以下である場合、すなわち前回に第1過渡状態時圧縮機制御を実行してからの経過時間が小さい場合には、前回に運転室内機の台数が変更されたときに実施された第1過渡状態時圧縮機制御によって冷媒の蒸発温度、蒸発圧力が安定していない虞がある。このような場合に第1過渡状態時圧縮機制御を実施すると、運転状態の不安定化を助長しかねない。よって、このような場合に第1過渡状態時圧縮機制御を実施しないことにより、運転状態を早期に安定させることができるとともに、省エネに貢献することができる。
なお、本実施形態においては、運転容量変更量Pの大きさが閾値変更量Pth以下であっても、経過時間tが閾値時間tthよりも大きい場合には、第1過渡状態時圧縮機制御を実施している。このような場合は、第1過渡状態時圧縮機制御を実施しても運転状態が不安定化する度合いが小さいと考えられるからである。また、経過時間tが閾値時間tth以下であっても、運転容量変更量Pの大きさが閾値変更量Pthよりも大きい場合には、第1過渡状態時圧縮機制御を実施している。このような場合には、今回の運転容量の変更によって運転状態が不安定化する度合いが大きいと考えられるからである。
(第2実施形態)
上記した第1実施形態に係る制御例は、省エネ冷房運転中に運転室内機の台数が変更した場合に生じる過渡状態を解消するための例であるが、こうした冷媒の蒸発圧力及び蒸発温度が一時的に上昇する過渡状態は、それ以外の場合にも起こり得る。例えば、空気調和機は、オイル戻し制御と呼ばれる機器保護制御を定期的に実施するが、オイル戻し制御の開始時にも、冷媒の蒸発圧力及び蒸発温度が一時的に上昇する場合がある。
オイル戻し制御の実施による冷媒の蒸発圧力及び蒸発温度の一時的な上昇について、説明する。図1に示す空気調和機100において、室内機20Aのみが運転されているときに、オイル戻し制御が開始されたとする。オイル戻し制御が開始されると、全ての室内機の膨張弁22が開かれる。すると、例えば停止室内機内の室内熱交換器21内に滞留していたオイルが室内熱交換器21から排出される。排出されたオイルが冷媒配管を通って圧縮機12に戻される。
省エネ冷房運転中にオイル戻し制御が実行された場合、停止室内機の室内熱交換器21内に滞留していたオイルとともに冷媒も停止室内機の室内熱交換器21から排出される。排出された冷媒は冷媒配管を通って圧縮機12の吸入口12aに至る。このため圧縮機12に吸入される冷媒の流量が増加する。また、オイル戻し制御が開始された直後の時点においては、圧縮機12の回転速度は従前のままであり、圧縮機12から吐出される冷媒流量は増加していない。このため、圧縮機12の吸入口12aにおける冷媒の圧力、すなわち冷媒の蒸発圧力Peが一時的に上昇する。また、蒸発圧力Peが上昇すると、それに伴い冷媒の蒸発温度Teも上昇する。このような冷媒の蒸発圧力Pe及び蒸発温度Teの一時的な上昇は、圧縮機12の回転速度がオイル戻し制御開始時における運転室内機の運転容量に見合った回転速度にまで高められた後に、徐々に解消されるものの、それまでの間はこうした過渡状態が継続される。
過渡状態を速やかに解消するためには、圧縮機12の回転速度を速やかに運転室内機の運転容量に見合った回転速度にまで高めれば良い。しかしながら、省エネ冷房運転の実施時においては、圧縮機12の回転速度を低下させるべく、目標蒸発温度Te*が高く設定されている。このため速やかに圧縮機12の回転速度を高めることができず、よって、速やかに過渡状態を解消することができない。過渡状態が速やかに解消されない場合、運転室内機の室内熱交換器21による熱交換が十分になされず、室内が速やかに冷却されない。そのため快適性が阻害される。また、過渡状態が長期にわたり持続することによって、エネルギー消費量が多い期間が長くなり、省エネによる効果を十分に得ることができない。すなわち、過渡状態であるときにも省エネ冷房運転を継続した場合、過渡状態に対する追従性が悪いために、快適性が阻害されるとともに省エネによる効果を十分に得ることができない。
この点に関し、第2実施形態では、室外機制御装置30が第2過渡状態解消制御によって圧縮機12の回転速度を制御することにより、オイル戻し制御に伴い生じる過渡状態が速やかに解消される。図5は、室外機制御装置30が実行する第2過渡状態解消制御ルーチンを示すフローチャートである。図5に示す第2過渡状態解消制御ルーチンは、空気調和機100の駆動中に所定の短時間ごとに繰り返し実行される。図5に示すルーチンが起動すると、まず、室外機制御装置30は、図5のS201にて、空気調和機100が冷房運転を実施しているか否かを判断する。冷房運転を実施していない場合(S201:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、冷房運転を実施している場合(S201:Yes)、室外機制御装置30は、省エネ運転が実施されているか否かを判断する(S202)。省エネ運転が実施されていない場合(S202:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、省エネ運転が実施されている場合(S202:Yes)、室外機制御装置30はS203に処理を進める。上記の一連の処理からわかるように、空気調和機100が省エネ冷房運転を実施しているときに限り、室外機制御装置30はS203に処理を進める。
S203では、室外機制御装置30は、オイル戻し制御が開始されたか否かを判断する。オイル戻し制御が開始されていない場合(S203:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、オイル戻し制御が開始されている場合(S203:Yes)、室外機制御装置30はS204に処理を進め、空調負荷温度差ΔTsを計算する。
空調負荷温度差ΔTsとは、運転室内機の空調空間の空調負荷を表す値であり、具体的には、運転室内機の運転容量を加味した空調空間の設定温度と実温度との差である。空調負荷温度差ΔTsが大きい程、空調空間を空調する必要性が高い。本実施形態において、空調負荷温度差ΔTsは、オイル戻し制御の開始時における、各室内機の運転容量Pとその室内機の空調空間の温度(例えば吸い込み口温度Tin)と設定温度Tsetとの差ΔT(=Tin−Tset)との積P×ΔTの和の値(すなわち、各運転室内機ごとに求められた積P×ΔTを全て足し合わせた値)を、オイル戻し制御の開始時における運転室内機の運転容量の総和(総運転容量)P2で除することにより、計算される。例えば、オイル戻し制御の開始時にいおける運転室内機が室内機20A、室内機20B、及び室内機20Cであり、室内機20Aの運転容量が10kW、室内機20Bの運転容量が20kW、室内機20Cの運転容量が30kWであるとする。また、オイル戻し制御開始時における、室内機20Aの吸い込み口温度がTin[a]、設定温度がTset[a]であり、室内機20Bの吸い込み口温度がTin[b]、設定温度がTset[b]であり、室内機20Cの吸い込み口温度がTin[c]、設定温度がTset[c]であるとする。この場合、空調負荷温度差ΔTsは、以下の(1)式により表される。
Figure 0006413436
室外機制御装置30は、S204にて空調負荷温度差ΔTsを計算した後に、S205に処理を進める。S205では、空調負荷温度差ΔTsが閾値温度差ΔTthよりも大きいか否かを判断する。閾値温度差ΔTthは、後述するS207における第2過渡状態時圧縮機制御が必要であるか否かに基づいて予め定められた値である。閾値温度差ΔTthは、例えば2℃以上6℃以下の任意の値に設定することができる。空調負荷温度差ΔTsが閾値温度差ΔTth以下である場合(S205:No)、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。一方、空調負荷温度差ΔTsが閾値温度差ΔTthよりも大きい場合(S205:Yes)、室外機制御装置30はS206に処理を進める。
S206では、室外機制御装置30は、オイル戻し制御開始時に運転されている室内機の運転容量の総和(総運転容量)P2に基づいて第2目標蒸発温度Te2を計算する。ここで、室外機制御装置30は、第2目標蒸発温度Te2と総運転容量P2との関係を表すマップを記憶しており、このマップを参照することにより、総運転容量P2に基づいて第2目標蒸発温度Te2を計算する。図6に、室外機制御装置30が記憶している第2目標蒸発温度Te2と総運転容量P2との関係を表すマップの一例を示す。図6に示すように、総運転容量P2が大きいほど、第2目標蒸発温度Te2が低くなるように、両者の関係が表されている。
図6に示すマップを用いて計算された第2目標蒸発温度Te2は、その温度に冷媒の蒸発温度Teが近づくように圧縮機12の回転速度が制御された場合に、総運転容量P2に見合うだけの冷媒が圧縮機12から吐出されるように設定される温度である。換言すれば、第2目標蒸発温度Te2は、冷媒の蒸発温度Teが第2目標蒸発温度Te2に近づくように圧縮機12の回転速度が制御されたときに、オイル戻し制御の開始時における室内機の総運転容量P2に見合うだけの冷媒が圧縮機12から吐出されるように、オイル戻し制御の開始時における室内機の総運転容量P2に基づいて計算される。つまり、第2目標蒸発温度Te2は、空調空間の負荷特性に依存するのではなく、室内機の運転容量の総和に依存して計算される。
S206にて第2目標蒸発温度Te2を計算した後に、室外機制御装置30は、S207に処理を進め、第2過渡状態時圧縮機制御を実行する。この第2過渡状態時圧縮機制御により、S206にて計算した第2目標蒸発温度Te2に基づいて圧縮機12の回転速度が制御される。具体的には、冷媒の蒸発温度Teが第2目標蒸発温度Te2に近づくように(追従するように)、圧縮機12の回転速度が制御される。S207の第2過渡状態時圧縮機制御を所定時間(例えば15分間)実施した後に、室外機制御装置30はこのルーチンを終了する。
省エネ冷房運転中にオイル戻し制御が実施された場合に室外機制御装置30が上記した第2過渡状態解消制御ルーチンを実行し、S207にて第2過渡状態時圧縮機制御が実施されることにより、冷媒の蒸発温度Teが、S206にて計算された第2目標蒸発温度Te2に近づくように圧縮機12の回転速度が制御される。ここで、第2目標蒸発温度Te2は、総運転容量P2が大きいほど第2目標蒸発温度Te2は低くなるように計算される。また、第2目標蒸発温度Te2は、上述したように、冷媒の蒸発温度Teが第2目標蒸発温度Te2に近づくように圧縮機12の回転速度が制御されたときにオイル戻し制御の開始時における室内機の総運転容量P2に見合うだけの冷媒が圧縮機12から吐出されるように、オイル戻し制御の開始時の室内機の総運転容量P2に基づいて計算されている。つまり、S206にて、空調空間の負荷特性に基づいて予め計算されていた目標蒸発温度を、室内機総運転量に基づいて計算しなおしている。従って、こうして計算された第2目標蒸発温度Te2に冷媒の蒸発温度Teが近づくように圧縮機12の回転速度を制御することにより、圧縮機12の回転速度を室内機の総運転容量P2に見合った回転速度に速やかに近づけることができる。その結果、変更後の総運転容量P2に追従した制御を実施することができ、速やかに過渡状態が解消される。よって、早期に運転状態を安定化させることができるとともに、変更後の運転容量に見合った最適な運転状態を早期に実現することができる。
図7は、省エネ冷房運転中にオイル戻し制御が開始された場合に、室外機制御装置30が図5のS207に示す第2過渡状態時圧縮機制御を実施する範囲を示す図である。図7に示すように、空調負荷温度差ΔTsが閾値温度差ΔTth以下であるとき、すなわち空調負荷温度差ΔTsが小さいときには、オイル戻し制御が開始された場合であっても、第2過渡状態時圧縮機制御を実施しない。空調負荷温度差ΔTsが小さい場合は、その後に空気調和機100による空調が停止される可能性が高い。このような場合に第2目標蒸発温度Te2を計算して第2過渡状態時圧縮機制御を実施した場合、過渡状態が解消しないまま空気調和機100による空調が停止される虞がある。空調が停止すれば過渡状態も解消するため、結局のところ、このような場合に第2過渡状態時圧縮機制御を実施する必要性が小さい。よって、このような場合には第2過渡状態時圧縮機制御を実施せず省エネ冷房運転を継続する。これにより、省エネに貢献することができる。
(変形例)
上記の例においては、空調負荷温度差ΔTsを計算するにあたり、運転室内機の空調空間の温度として、室内熱交換器21に流入する空気の吸い込み口付近の温度(吸い込み口温度Tin)を利用している。しかしながら、室内熱交換器は一般に空調空間内の高い位置に設置されるため、空調空間の温度を的確に表していない可能性がある。特に、空調空間の高さが高い場合、実際の居住空間における温度と吸い込み口温度Tinは乖離する。実際に必要な空調負荷は、人の居住空間における温度と設定温度との差に基づいて求められるべきである。よって、吸い込み口温度Tinを用いて空調負荷温度差ΔTsを計算した場合、計算された空調負荷温度差ΔTsは正確ではない場合も起こり得る。
本変形例では、空調負荷温度差ΔTsをより正確に求めるために、空調負荷温度差ΔTsが、オイル戻し制御の開始時に運転されている各室内機の運転容量Pと、その室内機に備えられるリモコン25に設けられた温度センサが検出するリモコン温度Tからその室内機の設定温度Tsetを引いた温度差との積(P×(T−Tset))の和の値(それぞれの運転室内機について求められた積(P×(T−Tset))を足し合わせた値)を、オイル戻し制御の開始時における運転室内機の総運転容量P2で除すことにより、計算される。
リモコン25は、空調空間に存在する人が操作するものであるから、リモコン温度Tは、概ね人の居住空間の温度を表している。従って、本変形例において計算された空調負荷温度差ΔTsは、第2実施形態にて計算される空調負荷温度差ΔTsよりも正確に空調負荷を表している。
また、一般的に、室内熱交換器はリモコンよりも高い位置に設けられているため、吸い込み口温度Tinはリモコン温度Tよりも高い。よって、冷房時における吸い込み口温度Tinと設定温度Tsetとの差は、冷房時におけるリモコン温度Tと設定温度Tsetとの差よりも大きい。このことから、吸い込み口温度Tinを用いて計算された空調負荷温度差ΔTsは、リモコン温度Tを用いて計算された空調負荷温度差ΔTsよりも大きい。
従って、吸い込み口温度Tinを用いて空調負荷温度差ΔTsを計算した場合、本来ならば図5のS205における判断結果がNoとなるべきところ、Yesと判断されて、第2過渡状態時圧縮機制御が実施される可能性がある。S205の判断結果がNoである場合は、近い将来空調が停止することが予測される場合である。つまり、本来ならばS205における判断結果がNoであるべきなのに、Yesと判断された場合、第2過渡状態時圧縮制御の実施中に空調が停止されることも起こり得る。この点に関し、リモコン温度Tを用いて空調負荷温度差ΔTsを計算すれば、その値は正確であるため、第2過渡状態時圧縮制御の実施中に空調が停止する可能性を低くすることができる。
(第3実施形態)
空調負荷温度差ΔTsは、第2実施形態における第2過渡状態時圧縮機制御の実施の可否を判断する場合の他、省エネ運転時に圧縮機の上限回転速度を決定する場合、あるいは通常の冷暖房運転を実施する際にも利用できる。この場合、空調負荷温度差ΔTsが正確に求められる必要性が大きい状況、或いはそうした必要性が小さい状況が、それぞれ考えられる。そこで、第3実施形態では、通常冷房運転時(省エネ運転ではない冷房運転時)、通常暖房運転時(省エネ運転ではない暖房運転時)、省エネ冷房運転時、省エネ暖房運転時のそれぞれにおいて、場合分けして空調負荷温度差ΔTsを計算する例について説明する。
本実施形態においては、室外機制御装置30が、図8に示す空調負荷温度差計算処理ルーチンを実行する。このルーチンは、空気調和機100が冷房運転又は暖房運転をしているときに、所定の短時間(例えば1分間)間隔ごとに起動される。このルーチンが起動すると、室外機制御装置30は、まず図8のS301にて、第1空調負荷温度差ΔTstを計算する。
図9は、図8のS301にて実行する第1空調負荷温度差ΔTstの計算の流れを示すフローチャートである。図9によれば、室外機制御装置30は、第1空調負荷温度差ΔTsを計算するにあたり、まずS401にて、空気調和機100が冷房運転を実施しているか否かを判断する。冷房運転を実施している場合(S401:Yes)、次に、省エネ運転を実施しているか否かを判断する(S402)。省エネ運転を実施している場合(S402:Yes)、室外機制御装置30はS403に処理を進め、設定された省エネ率が15%以上であるか否かを判断する。ここで、省エネ率とは、省エネ運転を実施した場合に削減することができるエネルギーの大きさを表す。具体的には、省エネ運転ではない空調運転(通常空調運転)を実施している場合に単位時間当たりに消費するエネルギーQ1と省エネ空調運転を実施した場合に単位時間当たりに消費するエネルギーQ2との差(Q1−Q2)を、エネルギーQ1で除した値の百分率((Q1−Q2)/Q1×100)である。、なお、本実施形態では、省エネ率を設定することができるように空気調和機100が構成されている。例えば、室内機20に備えられているリモコン25により、ユーザが省エネ率を設定することができるように、空気調和機100が構成される。
S403にて、設定された省エネ率が15%以上であると判断した場合(S403:Yes)、室外機制御装置30は、S406に処理を進め、以下の(2)式を用いて第1空調負荷温度差ΔTstを計算する
Figure 0006413436
その後、室外機制御装置30は、第1空調負荷温度差ΔTstの計算処理ルーチンを抜ける。
また、S403にて、設定された省エネ率が15%未満であると判断した場合(S403:No)、及び、S402にて、省エネ運転を実行していないと判断した場合(S402:No)、室外機制御装置30は、S407に処理を進め、以下の(3)式を用いて第1空調負荷温度差ΔTstを計算する。
Figure 0006413436
その後、室外機制御装置30は、第1空調負荷温度差ΔTstの計算処理ルーチンを抜ける。
また、S401にて、冷房運転を実施していないと判断した場合(S401:No)、空気調和機100は暖房運転を実施している。この場合、室外機制御装置30は、S404に処理を進め、省エネ運転を実施しているか否かを判断する。省エネ運転を実施している場合(S404:Yes)、室外機制御装置30はS405に処理を進め、省エネ率が15%以上であるか否かを判断する。
S405にて、省エネ率が15%以上であると判断した場合(S405:Yes)、室外機制御装置30は、S408に処理を進め、以下の(4)式を用いて第1空調負荷温度差ΔTstを計算する
Figure 0006413436
その後、室外機制御装置30は、第1空調負荷温度差ΔTstの計算処理ルーチンを抜ける。
また、S405にて、省エネ率が15%未満であると判断した場合(S405:No)、及び、S404にて、省エネ運転を実施していないと判断した場合(S404:No)、室外機制御装置30は、S409に処理を進め、以下の(5)式を用いて第1空調負荷温度差ΔTstを計算する。
Figure 0006413436
その後、室外機制御装置30は、第1空調負荷温度差ΔTstの計算処理ルーチンを抜ける。
上記(2)式乃至(5)式において、P[n]は、運転室内機のうちのn番目の室内機の運転容量であり、Tset[n]は、n番目の室内機の空調空間の設定温度であり、Tin[n]は、n番目の室内機の吸い込み口温度であり、T[n]は、n番目の室内機のリモコン温度である。なお、Σは総和である。
図9に示すフローチャートからわかるように、第1空調負荷温度差ΔTstは、運転状態に応じて以下のように計算される。
(1)省エネ率が15%以上の省エネ冷房運転を実施している場合には、第1空調負荷温度差ΔTstは、各運転室内機の運転容量Pとその室内機のリモコン温度Tから設定温度Tsetを引くことにより得られる温度差(T−Tset)との積(P×(T−Tset))の和の値(それぞれの運転室内機について求められた積(P×(T−Tset))を足し合わせた値)を、運転室内機の総運転容量によって除することにより、求められる。
(2)省エネ率が15%未満の省エネ冷房運転又は省エネ運転ではない通常冷房運転を実施している場合には、第1空調負荷温度差ΔTstは、各運転室内機の運転容量Pとその室内機の吸い込み口温度Tinから設定温度Tsetを引くことにより得られる温度差(Tin−Tset)との積(P×(Tin−Tset))の和の値(それぞれの運転室内機について求められた積(P×(Tin−Tset))を足し合わせた値)を、運転室内機の総運転容量によって除することにより、求められる。
(3)省エネ率が15%以上の省エネ暖房運転を実施している場合には、第1空調負荷温度差ΔTstは、各運転室内機の運転容量Pとその室内機の設定温度Tsetからその室内機の吸い込み口温度Tinを引くことにより得られる温度差(Tset−Tin)との積(P×(Tset−Tin))の和の値(それぞれの運転室内機について求められた積(P×(Tset−Tin))を足し合わせた値)を、運転室内機の総運転容量によって除することにより、求められる。
(4)省エネ率が15%未満の省エネ暖房運転又は省エネ運転ではない通常暖房運転を実施している場合には、第1空調負荷温度差ΔTstは、各運転室内機の運転容量Pとその室内機の設定温度Tsetからリモコン温度Tを引くことにより得られる温度差(Tset−T)との積(P×(Tset−T)の和の値(それぞれの運転室内機について求められた積(P×(Tset−T))を足し合わせた値)を、運転している室内機の総運転容量によって除することにより、求められる。
室外機制御装置30は、上記のようにして第1空調負荷温度差ΔTstを計算した後に、図8のS302に処理を進める。S302では、室外機制御装置30は、第2空調負荷温度差ΔTrを計算する。
図10は、図8のS302にて計算される第2空調負荷温度差ΔTrの計算処理の流れを示すフローチャートである。図10によれば、第2空調負荷温度差ΔTrを計算するに当たり、室外機制御装置30は、まずS501にて、空気調和機100が冷房運転を実施しているか否かを判断する。冷房運転を実施している場合(S501:Yes)、室外機制御装置30は、以下の(6)式を用いて第2空調負荷温度差ΔTrを計算する(S502)。
Figure 0006413436
その後、室外機制御装置30は、第2空調負荷温度差ΔTrの計算処理ルーチンを抜ける。
一方、S501にて空気調和機100が冷房運転を実施していないと判断した場合(S501:No)、空気調和機100は暖房運転を実施している。この場合、室外機制御装置30は、以下の(7)式を用いて第2空調負荷温度差ΔTrを計算する(S503)
Figure 0006413436
その後、室外機制御装置30は、第2空調負荷温度差ΔTrの計算処理ルーチンを抜ける。
室外機制御装置30は、上記のようにして第2空調負荷温度差ΔTrを計算した後に、図7のS303に処理を進める。S303では、室外機制御装置30は、後述するS304における処理を前回実行した時点から15分経過しているか否かを判断する。15分経過していない場合(S303:No)、室外機制御装置30は空調負荷温度差ΔTsを更新する(S305)。この更新処理は、最新の空調負荷温度差ΔTsを現在の空調負荷温度差ΔTsに設定する処理である。室外機制御装置30は、S305にて空調負荷温度差ΔTsを更新した後に、このルーチンを終了する。なお、図8のルーチンが1分毎に実行される場合、空調負荷温度差ΔTsは、1分毎に更新されることになる。
また、S303にて、後述するS304における処理を前回実行した時点から15分経過していると判断した場合(S303:Yes)、室外機制御装置30はS304に処理を進める。すなわち、S304における処理は、15分毎に実行される。S304では、空調負荷温度差ΔTsの切換判断処理がなされる。図11は、この切換判断処理の流れを示すフローチャートである。図11によれば、室外機制御装置30は、切換判断処理を実行するに当たり、まずS601にて、第2空調負荷温度差ΔTrが3℃以上であるか否かを判断する。第2空調負荷温度差ΔTrが3℃以上である場合(S601:Yes)、第2空調負荷温度差ΔTrを空調負荷温度差ΔTsに設定する(S602)。その後、室外機制御装置30はこのルーチンを抜けるとともに、図8に示す空調負荷温度差計算処理ルーチンを終了する。一方、第2空調負荷温度差ΔTrが3℃未満である場合(S601:No)、第1空調負荷温度差ΔTstを空調負荷温度差ΔTsに設定する(S603)。その後、室外機制御装置30はこのルーチンを抜けるとともに、図8に示す空調負荷温度差計算処理ルーチンを終了する。
このようにして計算された空調負荷温度差ΔTsは、例えば上記の第2実施形態にて示したように、省エネ冷房運転時にオイル戻し制御が開始された場合に第2過渡状態時圧縮機制御を実施するか否かの判断に用いられる。また、空調負荷温度差ΔTsに基づいて、省エネ運転時における圧縮機の上限回転速度を設定することができる。さらに、通常の冷暖房運転の実施時における圧縮機の制御に空調負荷温度差ΔTsを用いることができる。空調負荷温度差ΔTsを用いた省エネ運転時における圧縮機の上限回転速度の設定方法、並びに、通常の冷暖房運転の実施時における空調負荷温度差ΔTsの利用方法については、特開2013−245896号公報及びその他の特許文献に詳細に記載されているため、ここでの具体的な記載は省略する。
本実施形態によれば、省エネ率が高い(上記例では15%以上の)省エネ冷房運転時には、第1空調負荷温度差ΔTstの計算にリモコン温度Tが用いられている。リモコン温度Tの測定位置は、吸い込み口温度Tinの測定位置よりも、通常は低いため、リモコン温度Tは、吸い込み口温度Tinよりも低い傾向にある。よって、冷房時において、リモコン温度Tと設定温度Tsetとの差(T−Tset)は、吸い込み口温度Tinと設定温度Tsetとの差(Tin−Tset)よりも小さい。このことから、リモコン温度Tを用いて計算した第1空調負荷温度差ΔTstは、吸い込み口温度Tinを用いて計算した第1空調負荷温度差ΔTstよりも小さいと考えられる。従って、リモコン温度Tを用いて計算された第1空調負荷温度差ΔTstに基づいて冷房が行われた場合、要求される空調負荷が低減される。その結果、省エネに大きく貢献できるとともに高い省エネ率を維持することができる。
一方、省エネ率が低い(上記例では15%未満の)省エネ冷房運転及び通常冷房運転時には、第1空調負荷温度差ΔTstの計算に吸い込み口温度Tinが用いられている。このため、リモコン温度Tを用いる場合に比べて計算される第1空調負荷温度差ΔTstが大きいと考えられる。従って、吸い込み口温度Tinを用いて計算された第1空調負荷温度差ΔTstに基づいて冷房が行われた場合、要求される空調負荷が大きくされることにより、空調空間がより強く冷房される。その結果、快適性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、省エネ率が高い(上記例では15%以上の)省エネ暖房運転時には、第1空調負荷温度差ΔTstの計算に吸い込み口温度Tinが用いられている。ここで、暖房時において、設定温度Tsetと吸い込み口温度Tinとの差(Tset−Tin)は、設定温度Tsetとリモコン温度Tとの差(Tset−T)よりも小さい。このことから、吸い込み口温度Tinを用いて計算した第1空調負荷温度差ΔTstは、リモコン温度Tを用いて計算した第1空調負荷温度差ΔTstよりも小さいと考えられる。従って、吸い込み口温度Tinを用いて計算された第1空調負荷温度差ΔTstに基づいて暖房が行われた場合、要求される空調負荷が低減される。その結果、省エネに大きく貢献できるとともに高い省エネ率を維持することができる。
一方、省エネ率が低い(上記例では15%未満の)省エネ暖房運転時及び通常暖房運転時には、第1空調負荷温度差ΔTstの計算にリモコン温度Tが用いられている。暖房時において、リモコン温度Trを用いて計算された第1空調負荷温度差ΔTstは、吸い込み口温度Tinを用いて計算された第1空調負荷温度差ΔTstよりも大きいと考えられる。従って、リモコン温度Tを用いて計算された第1空調負荷温度差ΔTstに基づいて暖房が行われた場合、要求される空調負荷が大きくされることにより、空調空間がより強く暖房される。その結果、快適性を向上させることができる。
また、本実施形態によれば、第2空調負荷温度差ΔTrが大きい場合(上記例では3℃以上の場合)、空調負荷温度差ΔTsが第2空調負荷温度差ΔTrに設定される。第2空調負荷温度差ΔTrが大きい場合とは、吸い込み口温度Tinとリモコン温度Tとの温度差が大きい場合である。こうした状況では、吸い込み口温度Tinを用いて計算される空調負荷温度差に基づいて空調を実施しても、実際の温度を設定温度Tsetに近づけることができない。よって、吸い込み口温度Tinをリモコン温度Tに近づけるべく、第2空調負荷温度差ΔTrに基づいて空調が実施されるのである。このように第2空調負荷温度差ΔTrに基づいて空調運転を実施て第2空調負荷温度差ΔTrが低下した場合(上記例では3℃未満の場合)、空調負荷温度差ΔTsを第1空調負荷温度差ΔTstに切り換える。そして、その後は第2空調負荷温度差ΔTstを用いて空調が実施される。こうすることで、正常な空調運転を継続することができる。
本実施形態から、以下の技術的思想を把握することができる。
(1)吸入口(12a)及び吐出口(12b)を有し、吸入口から冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するとともに圧縮した冷媒を吐出口から吐出する圧縮機(12)と、圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(14)と、備える室外機(10)と、
圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と室内空気とを熱交換させる室内熱交換器(21)と、室内熱交換器に流入する冷媒又は室内熱交換器から流出した冷媒を膨張させる膨張弁(22)と、を備える複数の室内機(20)と、
内部を冷媒が流通するとともに、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器を接続する冷媒配管(L1,L2,L3,L4,L5,L6)と、
圧縮機の回転速度を制御する室外機制御装置(30)と、を備え、
室外機制御装置が、室内機の空調空間における空調負荷を表す空調負荷温度差(ΔTs)を計算し、計算した前記空調負荷温度差に基づいて、前記圧縮機の回転速度を制御するように構成された空気調和機(100)において、
室外機制御装置は、省エネ率が高い冷房運転時には、空調空間に配設されているリモコン(25)に設けられている温度センサにより検出されたリモコン温度(T)とその空調空間の設定温度(Tset)との温度差(T−Tset)に基づいて空調負荷温度差ΔTsを計算し、省エネ率が低い冷房運転時または通常冷房運転時には、空調空間に設置される室内熱交換器に流入する空気の温度(Tin)とその空調空間の設定温度(Tset)との温度差(Tin−Tset)に基づいて空調負荷温度差を計算するように構成された、空気調和機。
(2)吸入口(12a)及び吐出口(12b)を有し、吸入口から冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するとともに圧縮した冷媒を吐出口から吐出する圧縮機(12)と、圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と外気とを熱交換させる室外熱交換器(14)と、備える室外機(10)と、
圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と室内空気とを熱交換させる室内熱交換器(21)と、室内熱交換器に流入する冷媒又は室内熱交換器から流出した冷媒を膨張させる膨張弁(22)と、を備える複数の室内機(20)と、
内部を冷媒が流通するとともに、圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、及び室内熱交換器を接続する冷媒配管(L1,L2,L3,L4,L5,L6)と、
圧縮機の回転速度を制御する室外機制御装置(30)と、を備え、
室外機制御装置が、室内機の空調空間における空調負荷を表す空調負荷温度差ΔTsを計算し、計算した空調負荷温度差に基づいて、圧縮機の回転速度を制御するように構成された空気調和機(100)において、
室外機制御装置は、省エネ率が高い暖房運転時には、空調空間の設定温度(Tset)とその空調空間に設置される室内熱交換器に流入する空気の温度(Tin)との温度差(Tset−Tin)に基づいて空調負荷温度差ΔTsを計算し、省エネ率が低い暖房運転時または通常暖房運転時には、空調空間の設定温度(Tset)とその空調空間に配設されているリモコン(25)に設けられている温度センサにより検出されたリモコン温度(T)との温度差(Tset−T)に基づいて空調負荷温度差ΔTsを計算するように構成された、空気調和機。
(3)上記(1)又は(2)において、
室外機制御装置は、リモコン温度(T)と室内熱交換器に流入する空気の温度(Tin)との差に基づいて第2空調負荷温度差ΔTrを計算し、計算した第2空調負荷温度差ΔTrが予め定められた温度差以上のときには、第2空調負荷温度差ΔTrに基づいて圧縮機の回転速度を制御する、空気調和機。
100…空気調和機、10…室外機、11…ガスエンジン、12…圧縮機、12a…吸入口、12b…吐出口、13…四方切換弁、14…室外熱交換器、15…アキュムレータ、17a…吸入圧力センサ、17b…吐出圧力センサ、20…室内機、21…室内熱交換器、22…膨張弁、23…室内機制御装置、24…空気吸い込み口温度センサ、25…リモコン、30…室外機制御装置、L1…第1冷媒配管、L2…第2冷媒配管、L3…第3冷媒配管、L4…第4冷媒配管、L5…第5冷媒配管、L6…第6冷媒配管、Te1…第1目標蒸発温度、Te2…第2目標蒸発温度、Tin…吸い込み口温度、T…リモコン温度、Tset…設定温度、ΔTs…空調負荷温度差、ΔTst…第1空調負荷温度差、ΔTr…第2空調負荷温度差

Claims (4)

  1. 吸入口及び吐出口を有し、前記吸入口から冷媒を吸入し、吸入した冷媒を圧縮するとともに圧縮した冷媒を前記吐出口から吐出する圧縮機と、前記圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と外気とを熱交換させるように構成された室外熱交換器と、を備える室外機と、
    前記圧縮機から吐出された冷媒が流入するとともに流入した冷媒と室内空気とを熱交換させるように構成された室内熱交換器と、前記室内熱交換器に流入する冷媒又は前記室内熱交換器から流出した冷媒を膨張させる膨張弁と、を備える複数の室内機と、
    前記圧縮機の回転速度を制御する室外機制御装置と、を備え、
    前記室外機制御装置が、前記室内機が設置された空調空間の負荷特性に基づいて予め定められた目標蒸発温度に冷媒の蒸発温度が近づくように前記圧縮機の回転速度を制御する通常冷房制御を実施することにより、前記空調空間を冷房する通常冷房運転と、前記室外機制御装置が、前記目標蒸発温度よりも高い温度に冷媒の蒸発温度が近づくように前記圧縮機の回転速度を制御する省エネ冷房制御を実施することにより、前記通常冷房運転を実施した場合よりもエネルギーの消費量が低くなるように、前記空調空間を冷房する省エネ冷房運転を実施し得るように構成された空気調和機であって、
    前記室外機制御装置は、前記省エネ冷房運転時に前記室内機の運転台数が変更された場合であって、前記室内機の運転台数の変更後に運転されている室内機の運転容量の総和と、前記室内機の運転台数の変更前に運転されていた室内機の運転容量の総和との差である運転容量変更量の大きさが予め定められた閾値変更量よりも大きい場合に、運転台数の変更後に運転されている前記室内機の運転容量の総和に基づいて第1目標蒸発温度を計算するとともに、冷媒の蒸発温度が前記第1目標蒸発温度に近づくように、前記圧縮機の回転速度を制御する第1過渡状態時圧縮機制御を実施し、前記運転容量変更量が前記閾値変更量以下である場合に、前記第1過渡状態時圧縮機制御を実施しないように構成された、空気調和機。
  2. 請求項1に記載の空気調和機において、
    前記室外機制御装置は、前記第1目標蒸発温度を、運転台数の変更後に運転されている前記室内機の運転容量の総和が大きいほど低くなるように、計算する、空気調和機。
  3. 請求項1又は2に記載の空気調和機において、
    前記室外機制御装置は、前記省エネ冷房運転時に前記室内機の運転台数が変更された場合であって、前回に前記第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から予め定められた閾値時間が経過している場合に、前記第1過渡状態時圧縮機制御を実施し、前回に前記第1過渡状態時圧縮機制御の実施を開始した時点から前記閾値時間が経過していない場合に、前記第1過渡状態時圧縮機制御を実施しないように構成されている、空気調和機。
  4. 請求項3に記載の空気調和機において、
    前記閾値時間は、冷媒の蒸発圧力が安定するまでの時間として予め定められる時間である、空気調和機。
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