JP6413334B2 - ショーケース - Google Patents

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Description

本発明は、ショーケースに関し、より詳細には、収納対象となる商品を所望の温度状態に保持するようにしたショーケースに関するものである。
従来、収納対象となる商品を所望の温度状態に保持するショーケースとして、次のようなものが知られている。前面に開口が形成されたケース本体の内部の収納室に、複数の商品載置棚が上下方向に沿って複数段設けられており、それぞれの商品載置棚に商品が載置されている。また、ケース本体内であって収納室外となる個所には、吸込口を通じて吸い込んだ収納室内の空気の通路が形成されており、この空気通路には蒸発器が配設されている。該空気通路を通過する空気は、蒸発器で冷却され、その後に収納室の上部に設けられた吹出口より吹き出される。吹出口から吹き出された空気が吸込口に吸い込まれて循環することにより、商品載置棚に載置された商品が所望の温度に調整されて保持される。
このようなショーケースにおいては、各商品載置棚に該商品載置棚の前端部から離隔する状態で上下方向に延在するガイド部材が取り付けられ、吹出口から吹き出された空気が商品載置棚の前端部とガイド部材との間を通過するようにしてエアカーテンを形成し、冷気漏れの低減化を図るようにしていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−207564号公報
ところで、上述した特許文献1に提案されているショーケースのガイド部材は、吹出口が最上段の商品載置棚の前端部よりも前方側に位置することを考慮して上下方向に延在する態様で取り付けられていた。そのため、吹出口が最上段の商品載置棚の前端部よりも後方側に位置する場合、吹出口から吹き出された空気がガイド部材に衝突して分散してしまう結果、空気の流れが乱れてしまい、冷気漏れの低減化を図ることが困難であった。
本発明は、上記実情に鑑みて、吹出口が自身の下方側において最も近接する商品載置棚の前端部よりも後方側に配設される場合でも、商品載置棚に載置された商品を所望の温度に良好に調整できるショーケースを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るショーケースは、前面に開口が形成されたケース本体と、前記ケース本体の内部において前記開口を臨む態様で画成された収納室に上下方向に沿って複数段設けられ、かつ収納対象となる商品を載置する商品載置棚と、吸込口を通じて前記収納室の空気を吸い込み、かつ吹出口を通じて該収納室に空気を吹き出す態様で前記収納室の内部と外部との間で空気を循環させる空気循環手段と、前記空気循環手段により循環させられる空気を所定の温度に調整する温度調整手段とを備え、前記商品載置棚に載置された商品を所望の温度状態に保持するショーケースにおいて、前記吹出口は、前記商品載置棚のうち該吹出口の下方側で自身に最も近接する第1商品載置棚の前端部よりも後方側に配設されるものであり、前記第1商品載置棚の前端部より離隔した状態で上下方向に延在する態様で配設され、かつ前記第1商品載置棚の上面よりも上方側となる部位において上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜する上部傾斜部を有するガイド部材を備えたことを特徴とする。
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記ガイド部材は、前記上部傾斜部よりも下方側となる部位において下方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜する下部傾斜部を有することを特徴とする。
また本発明は、上記ショーケースにおいて、前記ガイド部材は、上下方向の中央部分が前方に突となる態様で縦断面形状が円弧状をなすことを特徴とする。
本発明によれば、第1商品載置棚の前端部より離隔した状態で上下方向に延在する態様で配設されたガイド部材の上部傾斜部が、第1商品載置棚の上面よりも上方側となる部位において上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜するので、吹出口が第1商品載置棚の前端部よりも後方側に配設されていても、該吹出口から吹き出された空気の大部分を上部傾斜部に当接させて第1商品載置棚とガイド部材との間を通過させて吸込口に誘導することでエアカーテンを形成することができ、商品載置棚に載置された商品を所望の温度に良好に調整することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態であるショーケースの内部構造を模式的に示す断面側面図である。 図2は、図1に示した最上段の商品載置棚の要部を拡大して示す拡大断面側面図である。 図3は、本発明の実施の形態であるショーケースの変形例の内部構造を模式的に示す断面側面図である。 図4は、本発明の実施の形態であるショーケースの他の変形例の内部構造を模式的に示す断面側面図である。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るショーケースの好適な実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態であるショーケースの内部構造を模式的に示す断面側面図である。ここで例示するショーケースは、ケース本体10を備えている。
ケース本体10は、前面に開口(以下、前面開口ともいう)10aが形成された断熱筐体であり、その内部には収納室11が画成されているとともに、空気循環手段20が設けてある。
収納室11は、上記前面開口10aを臨む態様で画成された室であり、複数(図示の例では4つ)の商品載置棚31〜34が上下方向に沿って複数段並べて配設されている。商品載置棚31〜34は、それぞれ商品を載置するためのものであり、その構成については後述する。かかる収納室11の底部にはデッキパン35が配設されている。このデッキパン35は、上記商品載置棚31〜34と同様に、商品を載置するためのものである。
空気循環手段20は、空気通路21と循環ファンFとを備えて構成されている。空気通路21は、吸込口22から吹出口23に至る空気の通路である。ここに吸込口22は、収納室11の内部の空気を吸い込むための開口であり、収納室11の左右方向に沿って延設されている。この吸込口22は、収納室11の下側前方縁部、すなわちケース本体10の前面開口10a近傍の下部に配設されている。
吹出口23は、図示の例では2つ設けてあり、収納室11の内部に空気を吹き出すための開口である。これら吹出口23は、それぞれが収納室11の左右方向に延設してあって、収納室11の上側前方縁部、すなわちケース本体10の前面開口10a近傍の上部に前後に並設されている。また、吹出口23は、最上段の商品載置棚(以下、第1商品載置棚ともいう)31の前端部よりも後方側に配設されている。
このような空気通路21は、収納室11外であってその下方にある下方ダクト21aと、収納室11外であってその背面側にある背面ダクト21bと、収納室11外であってその上方にある上方ダクト21cとを互いに連通した態様で構成されている。また、空気通路21は、下方ダクト21aの途中から2つに分かれており、外方通路211が一方の吹出口23(以下、前側吹出口23aともいう)に通じ、内方通路212が他方の吹出口23(以下、後側吹出口23bともいう)に通じている。
循環ファンFは、空気を循環させるものであり、下方ダクト21aの所定部位に配設されている。本実施の形態においては、循環ファンFは下方ダクト21aの所定部位に配設されているが、本発明では、循環ファンFの配設位置は特に限定されるものではなく、後述する循環ファンFの機能を発揮することができる個所であればどこに配設しても構わない。
このような空気循環手段20においては、循環ファンFが駆動することにより吸込口22を通じて収納室11の内部にある空気(内部空気)を吸い込み、吸い込んだ空気が空気通路21を通過する態様で吹出口23まで送出し、吹出口23を通じて送出した空気を収納室11の内部に吹き出すことにより、収納室11の内部と外部との間で空気を循環させるものである。
上記空気通路21の内方通路212には、蒸発器(温度調整手段)40が設けてある。蒸発器40は、図示せぬ圧縮機、凝縮器及び膨張機構とともに冷媒を循環させる冷媒循環手段を構成する。ここに圧縮機は、冷媒を圧縮するものであり、凝縮器は、圧縮機で圧縮された冷媒を凝縮させるものである。膨張機構は、凝縮器で凝縮された冷媒を断熱膨張させて低温低圧の状態にさせるものである。
蒸発器40は、循環ファンFが駆動することにより内方通路212を下方から上方に向けて通過する空気と、膨張機構で断熱膨張させた冷媒とを熱交換させるもの、より詳細には、冷媒を蒸発させることにより内方通路212を通過する空気を冷却するものである。この蒸発器40で蒸発した冷媒は、再び圧縮機に戻り圧縮されることになる。
図2は、図1に示した最上段の商品載置棚の要部を拡大して示す拡大断面側面図である。この図2に示すように、第1商品載置棚31の前端部には、ガイド部材50が取り付けられている。ガイド部材50は、第1商品載置棚31の左右方向全域に亘って延在する長尺状の板状部材である。このガイド部材50は、第1商品載置棚31の前端部の左右両端部分より前方に延在する左右一対のアーム部36に左右両端部が連結されることで取り付けられている。つまり、ガイド部材50は、第1商品載置棚31の前端部より離隔した状態で配設されており、該第1商品載置棚31の前端部との間にスリットSを形成している。
このようなガイド部材50は、基部51と、第1傾斜部(下部傾斜部)52と、上延部53と、第2傾斜部(上部傾斜部)54とが一体的に連結されて構成されている。
基部51は、上下方向に沿って延在する部位である。この基部51は、左右両端部が上記アーム部36の前端部に連結されており、第1商品載置棚31の前端部との間で上記スリットSを形成している。この基部51の上端縁部は、第1商品載置棚31の上面と高さレベルが同等、若しくは僅かに高いものである。
第1傾斜部52は、基部51の上端縁部より上方に向かうに連れて漸次前方に延在する態様で傾斜する部位である。上延部53は、第1傾斜部52の上端縁部より上方に向けて延在する部位である。第2傾斜部54は、上延部53の上端縁部より上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜する部位である。この第2傾斜部54の延在端部は、基部51の直上域に位置している。
かかるガイド部材50においては、第1傾斜部52は第2傾斜部54よりも下方側に位置しており、下方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜している。
以上のような構成によるショーケースにおいては、循環ファンF及び圧縮機が駆動することにより、収納室11の内部の空気は、吸込口22を通じて吸い込まれ、下方ダクト21aを通過し、その途中から外方通路211及び内方通路212のいずれかに進入する。
外方通路211に進入した空気は、背面ダクト21b及び上方ダクト21cを通じて前側吹出口23aに至り、前側吹出口23aから吹き出される。一方、下方ダクト21aの途中から内方通路212に進入した空気は、蒸発器40を通過して冷却され、冷気となって背面ダクト21b及び上方ダクト21cを通過し、後側吹出口23bより吹き出される。
本実施の形態であるショーケースにおいては、第1商品載置棚31に該第1商品載置棚31の前端部より離隔する態様でガイド部材50が配設され、かつガイド部材50に第2傾斜部54が形成されているので、前側吹出口23a及び後側吹出口23bが第1商品載置棚31の前端部よりも後方側に配設されていても、これら前側吹出口23a及び後側吹出口23bから吹き出された空気は、一部が第2傾斜部54に当接した後にスリットSを通過するよう流れるとともに、一部がコアンダ効果によりガイド部材50の前面に沿って流れることで吸込口22に向かって誘導され、エアカーテンを形成する。また、ガイド部材50が第1商品載置棚31の前端部との間にスリットSを形成するので、吹出口23(前側吹出口23a及び後側吹出口23b)から吹き出される空気の大部分が該スリットSを通過することで整流効果を向上させることができる。
このようにして形成されるエアカーテンにより、前面開口10aからの外気の進入を遮断するとともに、収納室11の内部にある商品、すなわち商品載置棚31〜34及びデッキパン35に載置された商品を冷却して所望の温度に保持することができる。
このように本実施の形態であるショーケースによれば、第1商品載置棚31の前端部より離隔した状態で上下方向に延在する態様で配設されたガイド部材50の第2傾斜部54が、第1商品載置棚31の上面よりも上方側において上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜しているので、吹出口23(前側吹出口23a及び後側吹出口23b)が第1商品載置棚31の前端部よりも後方側に配設されていても、該吹出口23から吹き出された空気の大部分を第2傾斜部54に当接させて第1商品載置棚31とガイド部材50との間を通過させて吸込口22に誘導することでエアカーテンを形成することができ、商品載置棚31〜34に載置された商品を所望の温度に良好に調整することができる。
また、上記ショーケースによれば、ガイド部材50における第1傾斜部52が、第2傾斜部54よりも下方側に位置しており、下方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜しているので、図2にも示すように、第1商品載置棚31の直下の商品載置棚(最上段から2段目の商品載置棚)32に載置された商品の視認性を向上させることができるとともに、該商品載置棚32に載置された商品を取りやすくすることができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
上述した実施の形態では、ガイド部材50が第1傾斜部52及び第2傾斜部54を有するものであったが、本発明においては、ガイド部材は次のような構成であってもよい。図3及び図4は、それぞれ本発明の実施の形態であるショーケースの変形例を模式的に示す断面側面図である。尚、図3及び図4において、上述した実施の形態であるショーケースと同一の構成を有するものには同一の符号を付している。
図3に示すように、上下方向に沿って延在する基部61と、基部61の上端縁部より上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜する上端部62とを有するガイド部材60であってもよい。このような構成であっても、ガイド部材60の上端部62が、第1商品載置棚31の上面よりも上方側において上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜しているので、吹出口23(前側吹出口23a及び後側吹出口23b)が第1商品載置棚31の前端部よりも後方側に配設されていても、該吹出口23から吹き出された空気の大部分を上端部62に当接させて第1商品載置棚31とガイド部材60との間を通過させて吸込口22に誘導することでエアカーテンを形成することができ、商品載置棚31〜34に載置された商品を所望の温度に良好に調整することができる。
また図4に示すように、上下方向の中央部分が前方に突となる態様で縦断面形状が円弧状をなすガイド部材70であってもよい。このような構成であっても、縦断面形状が円弧状をなすことで、吹出口23(前側吹出口23a及び後側吹出口23b)が第1商品載置棚31の前端部よりも後方側に配設されていても、該吹出口23から吹き出された空気の大部分を第1商品載置棚31とガイド部材70との間を通過させて吸込口22に誘導することでエアカーテンを形成することができ、商品載置棚31〜34に載置された商品を所望の温度に良好に調整することができる。
上述した実施の形態では、吹出口23は、収納室11の上側前方縁部に設けられていたが、本発明においては、吹出口は、第1商品載置棚の前端部の後方側であればその配設個所は限定されるものではなく、収納室を画成する背面パネルに設けられていてもよい。この場合でも、上部傾斜部により吹出口から吹き出された空気をコアンダ効果等で吸込口に誘導させることができる。
上述した実施の形態では、第1商品載置棚は最上段の商品載置棚31として説明したが、本発明においては、第1商品載置棚は最上段の商品載置棚だけに限られず、吹出口の下方側で該吹出口に最も近接する商品載置棚であればよい。
上述した実施の形態では、第1商品載置棚31に取り付けたガイド部材50は、吹出口23から吹き出された空気のガイドとしての役割を有するものとして説明したが、本発明においては、ガイド部材は、上記ガイドとしての役割を果たすだけでなく、タグモールとして利用されてもよい。
上述した実施の形態では、空気通路21は、外方通路211と内方通路212とを有していたが、本発明においては、空気通路は1つであってもよく、これにより吹出口も1つであってもよい。
10 ケース本体
10a 前面開口
11 収納室
20 空気循環手段
21 空気通路
21a 下方ダクト
21b 背面ダクト
21c 上方ダクト
211 外方通路
212 内方通路
22 吸込口
23 吹出口
23a 前側吹出口
23b 後側吹出口
31 第1商品載置棚
40 蒸発器
50 ガイド部材
51 基部
52 第1傾斜部
53 上延部
54 第2傾斜部
F 循環ファン

Claims (2)

  1. 前面に開口が形成されたケース本体と、
    前記ケース本体の内部において前記開口を臨む態様で画成された収納室に上下方向に沿って複数段設けられ、かつ収納対象となる商品を載置する商品載置棚と、
    吸込口を通じて前記収納室の空気を吸い込み、かつ吹出口を通じて該収納室に空気を吹き出す態様で前記収納室の内部と外部との間で空気を循環させる空気循環手段と、
    前記空気循環手段により循環させられる空気を所定の温度に調整する温度調整手段と
    を備え、前記商品載置棚に載置された商品を所望の温度状態に保持するショーケースにおいて、
    前記吹出口は、前記商品載置棚のうち該吹出口の下方側で自身に最も近接する第1商品載置棚の前端部よりも後方側に配設されるものであり、
    前記第1商品載置棚の前端部より離隔した状態で上下方向に延在する態様で配設されたガイド部材を備え、
    前記ガイド部材は、
    上下方向に沿って延在し、かつ前記第1商品載置棚の前端部との間にスリットを形成する基部と、
    前記基部の上端縁部より上方に向かうに連れて漸次前方に延在する態様で傾斜する下部傾斜部と、
    前記下部傾斜部の上端縁部より上方に向けて延在する上延部と、
    前記第1商品載置棚の上面よりも上方側であって、かつ前記上延部の上端縁部より上方に向かうに連れて漸次後方に延在する態様で傾斜する上部傾斜部と
    が一体的に連結された構成されたことを特徴とするショーケース。
  2. 前記ガイド部材は、前記下部傾斜部が前記第1商品載置棚よりも上方に形成されたことを特徴とする請求項1に記載のショーケース。
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