JP6411870B2 - チャイルドシートの肩ベルト用パッド構造 - Google Patents

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Description

車両等に固定されたチャイルドシートに拘束された乗員を座席に拘束するために使用する肩ベルト用のパッドに関する。
従来の車両の肩ベルト用パッドとして、特開2004−075015号公報では、シートに着座した乗員の肩ベルト101による乗員胸部に対応する部分に胸当部材102を設け、この胸当部材102は柔軟アーム103によって車両のショルダーアンカーの取り付け部104に吊下げて位置決めするように構成されており、前記胸当部材102は、肉厚方向に2層構造となった矩形状に形成され、外側は胸部の表面形状に略沿って湾曲する金属製の板材105で構成するとともに、乗員胸部に接する内側は高分子系の合成樹脂で形成して人体胸部に近い剛性として形成されるパッド材106で構成し、前記パッド材106の厚さを上端から下端に向かって徐々に厚くし、この厚さの変化による形状変化で剛性変化手段を構成し、人体胸部の領域の剛性に対応させるようにしており、前記パッド材106の肉厚を連続変化することによって、剛性を上方から下方に向けて連続的に減少させる構成が開示されている。
この従来技術においては、胸当部材102に乗員胸部の剛性分布に応じた剛性変化手段を設けることにより、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いて乗員胸部が拘束手段101によって拘束された場合に、胸当部材102に対する身体変形を略均一に分布させて身体への負担をより少なくすることを目的としているが、前記胸当部材102の外側には胸部の表面形状に略沿って湾曲する金属製の板材105で構成されているため、人体形状に対する、前記胸当部材102の追従性が悪く、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いて乗員胸部の前方への移動に伴い、前記胸当部材102の身体との当接位置が移動した際に、前記胸当部材102と身体の形状が一致しない状態となるため、前記胸当部材102の身体保持性能が低くなり、身体の移動量が大きくなってしまう欠点があった。
また、特表2007-530342号公報に開示される技術では、肩ベルト上に配置されたショルダーパッド112にはスリーブ113が接続しており、このスリーブ113とストラップ114の前記各長手方向縁部も縫い合わされ、前記ストラップ114は、チャイルドシートの構造体の内部の所定のバーに湾曲部115を通すことにより固定され、前記ショルダーパッド112の本体116において、着座する子供に向き合う面は、6つの突出部117、118、119、120、121、122を備え、その高さは、本体116の開口短辺端から他方短辺端に向かって徐々に増加するように構成されている。
更に、高さの低い突出部(第1領域117及び118)は子供の肩と接触し、高さの高い突出部(第2領域121及び122)は子供の胸部と接触する様に構成され、衝突の初期段階では、これらの比較的低い突出部(第1領域117及び118)によって生じる摩擦は、子供の胴部が前方に曲がるのを防止するには十分ではないので、(子供の胴部が前方に移動する分だけ)子供の首にかかる荷重を低減させ、衝突の次段階では、ストラップ(肩ベルト)が高い突出部(第2領域121及び122)を子供の肩をシートバックに向かって引きつける。この結果、パッドと子供の衣服との間の摩擦が増加し、さらに、ショルダーストラップ(肩ベルト)の増加する張力により、子供の胴部の更なる前方への移動を抑えることができ、子供の頭部の全体的な前方への移動を低減させる構成が開示されている。
しかしながら、本技術においては、初期衝突の初期段階においては、前記ショルダーパッド112による子供の胸部および肩部の保持が十分でないため、衝突の初期段階における身体の移動量が大きくなり、衝突の際の子供の合計移動量を減少させるための構成としては不十分であった。
更に、子供の胸部および肩部の移動量は、肩ベルトの初期設定の相違に伴う張力のバラツキや、子供の衣服の素材の相違による摩擦係数の相違の影響を受け、使用条件の相違によって身体の移動量のバラツキが多くなり、信頼性に欠ける欠点があった。
特開2004−075015号公報 特表2007-530342号公報
本発明は、車両の前面衝突等によりチャイルドシートに拘束された乗員に前方への慣性力が働いた際に乗員の前方への移動を極力少なくすると共に、効率良く衝撃を吸収することを課題とする。
本発明のチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造は、車両の座席に装着して使用するチャイルドシートのシートバックの位置に形成された開口部から前面に突出して少なくとも乗員の胸部をチャイルドシートに拘束するために配置される肩ベルトに装着して乗員を保持する肩ベルト用パッドにおいて、柔軟部材よりなり内面に前記肩ベルトの通過部が形成される筒状本体と、前記筒状本体の肩ベルトの通過位置と乗員保持位置の間に配置されるクッション部材と、一端が前記筒状本体に固定され、他端が前記チャイルドシートのシートバックに対する保持手段によって、移動が制御される保持ベルトと、を有し、前記クッション部材は低反発弾性フォームからなり、クッション保持手段によって前記筒状本体に対する移動が制御されるように構成されることを特徴とする。
更に、前記筒状本体の乗員保持位置の外面には、高摩擦係数素材で形成された滑り防止部材が固定されることを特徴とする。
更に、前記筒状本体が筒状に縫製された布部材によって構成されることを特徴とする。
更に、前記保持ベルトは前記筒状本体よりも伸縮性が少ない素材で構成され、前記保持ベルトの一端が、前記筒状本体の前記クッション保持位置の全長に渡って縫製によって固定されることを特徴とする。
更に、前記筒状本体の内面には、前記クッション保持手段と前記肩ベルトの通過部とを仕切る、仕切部が形成されることを特徴とする。
更に、前記クッション保持手段は、前記クッション部材の少なくとも一部を包囲し、前記筒状本体の乗員保持位置の内面に固定される布部材によって構成されることを特徴とする。
また、前記クッション保持手段は、前記クッション部材を、前記筒状本体の展開した状態における一端によって包囲することによって、前記筒状本体の乗員保持位置の内面に固定されるように構成しても良い。
更に、前記低反発弾性フォームが、JIS K 6400−2に規定する試験法により硬さ20ニュートン以上100ニュートン以下、JIS K 6400−3に規定する試験法により反発弾性率が20%以下の低反発弾性ウレタンフォームよりなることを特徴とする。
更に、前記低反発弾性フォームが、5〜25mmの厚さを有することを特徴とする。
更に、前記チャイルドシートのシートバックには肩ベルト位置調整機構が設けられ、前記チャイルドシートのシートバックに設けられた肩ベルト位置調整機構によって肩ベルトの突出位置を上下方向に移動した時に、前記保持ベルトの他端を保持する保持手段が連動して上下方向に移動するように構成されることを特徴とする。
更に、前記肩ベルト位置調整機構は、左右の位置に配置された連結棒が前記シートバックの上下方向に複数形成された連結棒受け部何れかの位置に対して選択的に係合可能な構造によって、前記シートバックに対する高さが調整可能に構成され、前記保持ベルトの他端には、ループ状の折り返し部が形成され、前記ループ状の折り返し部内に、前記連結棒が配置されることによって、前記保持ベルトが前記チャイルドシートのシートバックに対する移動が制御されるように構成されることを特徴とする。
また、前記保持ベルトの一端および他端が左右一対の前記筒状本体に夫々固定され、前記保持ベルトの中間部が前記チャイルドシートのシートバックに対する保持手段によって、移動が制御されるように構成しても良い。
更に、前記肩ベルト位置調整機構は、左右の位置に配置された連結棒が前記シートバックの上下方向に複数形成された連結棒受け部何れかの位置に対して選択的に係合可能な構造によって、前記シートバックに対する高さが調整可能に構成され、前記保持ベルトの中間部が、前記肩ベルト位置調整機構に形成された保持ベルト挿通部を介して配置されることによって、前記保持ベルトが前記チャイルドシートのシートバックに対する移動が制御されるように構成しても良い。
本発明の請求項1に記載の構成においては、肩ベルト用パッドのクッション部材は低反発弾性フォームからなるため、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、クッション部材が、乗員の胸や肩の当接部の形状に沿って変形した後の戻り(反発)が少ないため優れた衝撃吸収性能を得ると同時に、肩ベルト用パッドに対する乗員の滑りを抑えることができ、前記筒状本体に対する移動を制御して、乗員の車内装備との衝突を軽減する効果を有する。
本発明の請求項2に記載の構成においては、前記筒状本体の乗員保持位置の外面には、高摩擦係数素材で形成された滑り防止部材が固定されることによって、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際の肩ベルト用パッドに対する乗員の滑りを抑えることができ、前記筒状本体に対する移動を制御して、乗員の車内装備との衝突を軽減する効果を有する。
本発明の請求項3に記載の構成においては、前記筒状本体が筒状に縫製された布部材によって構成されることによって、乗員のいたずら等によって、使用中や更に衝突時に肩ベルトから肩ベルト用パッドが外れてしまうことを防止することができる。
本発明の請求項4に記載の構成においては、前記保持ベルトは前記筒状本体よりも伸縮性が少ない素材で構成され、前記保持ベルトの一端が、前記筒状本体の前記クッション保持位置の全長に渡って縫製によって固定されることによって、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、前記保持ベルトが肩パッドの全体的な伸びを抑えるため、乗員の移動量を少なくする効果がある。
本発明の請求項5に記載の構成においては、前記筒状本体の内面には、前記クッション保持手段と前記肩ベルトの通過部とを仕切る、仕切部が形成されることにより、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、前記クッション部材が圧縮されて前記筒状本体内の空間が増加しても、仕切部によって肩ベルト通過部の内寸法は変化しないため、肩ベルト用パッドが倒れることを防止し、肩ベルト用パッドでしっかりと乗員を保持することができる効果を有する。
本発明の請求項6に記載の構成においては、前記クッション保持手段は、前記クッション部材の少なくとも一部を包囲し、前記筒状本体の乗員保持位置の内面に固定される布部材によって構成することによって、前記筒状本体に前記クッション部材を保持する構造によって、前記クッション部材の変形や内部応力が殆ど生じないため、前記クッション保持手段が前記クッション部材による乗員の保持性能に悪影響を与えることを防止する効果を有する。
本発明の請求項7に記載の構成においては、前記クッション保持手段は、前記クッション部材を、前記筒状本体の展開した状態における一端によって包囲することによって、前記筒状本体の乗員保持位置の内面に固定されるように構成されることによって、前記クッション部材を保持するための部品点数の増加がないため、クッション保持手段によるコストの増加を抑えることができる効果を有する。
本発明の請求項8に記載の構成においては、前記低反発弾性フォームが、JIS K 6400−2に規定する試験法により硬さ20ニュートン以上100ニュートン以下、JIS K 6400−3に規定する試験法により反発弾性率が20%以下の低反発弾性ウレタンフォームよりなることによって、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、クッション部材が、乗員の胸や肩の当接部の形状に沿って変形した後の戻り(反発)が少ないため優れた衝撃吸収性能を得ると同時に、肩ベルト用パッドに対する乗員の滑りを抑える効果を安定して得ることができる。
本発明の請求項9に記載の構成においては、前記低反発弾性フォームが、5〜25mmの厚さを有することによって、前記低反発弾性フォームが、JIS K 6400−2に規定する試験法により硬さ20ニュートン以上100ニュートン以下、JIS K 6400−3に規定する試験法により反発弾性率が20%以下の範囲内で使用する際に、安定した衝撃吸収性能を得ると同時に、肩ベルト用パッドに対する乗員の滑りを抑える効果を安定して得ることができる。
本発明の請求項10に記載の構成においては、前記チャイルドシートのシートバックには肩ベルト位置調整機構が設けられ、前記チャイルドシートのシートバックに設けられた肩ベルト位置調整機構によって肩ベルトの突出位置を上下方向に移動した時に、前記保持ベルトの他端を保持する保持手段が連動して上下方向に移動するように構成されることによって、異なる大きさの乗員をチャイルドシートに拘束した場合にも、肩ベルトに対して、常に適切な位置に肩ベルト用パッドを配置することができる効果を有する。
本発明の請求項11に記載の構成においては、前記肩ベルト位置調整機構は、左右の位置に配置された連結棒が前記シートバックの上下方向に複数形成された連結棒受け部何れかの位置に対して選択的に係合可能な構造によって、前記シートバックに対する高さが調整可能に構成され、前記保持ベルトの他端には、ループ状の折り返し部が形成され、前記ループ状の折り返し部内に、前記連結棒が配置されることによって、前記保持ベルトが前記チャイルドシートのシートバックに対する移動が制御されるように構成されることによって、前記肩ベルト位置調整機構に使用する連結棒を有効に利用できるため、コストの上昇を抑えて、異なる大きさの乗員をチャイルドシートに拘束した場合にも、肩ベルトに対して、常に適切な位置に肩ベルト用パッドを配置することができる効果を有する。
本発明の請求項12に記載の構成においては、前記保持ベルトの一端および他端が左右一対の前記筒状本体に夫々固定され、前記保持ベルトの中間部が前記チャイルドシートのシートバックに対する保持手段によって、移動が制御されるように構成されるため、車両の前面衝突時等において前記保持ベルトに掛かる力が左右方向で打消し合うため、保持手段に要求される機械的強度が軽減されるため、コストを抑えることができる。
本発明の請求項13に記載の構成においては、前記肩ベルト位置調整機構は、左右の位置に配置された連結棒が前記シートバックの上下方向に複数形成された連結棒受け部何れかの位置に対して選択的に係合可能な構造によって、前記シートバックに対する高さが調整可能に構成され、前記保持ベルトの中間部が、前記肩ベルト位置調整機構に形成された保持ベルト挿通部を介して配置されることによって、前記保持ベルトが前記チャイルドシートのシートバックに対する移動が制御される構成により、前記保持ベルトの一端および他端が左右一対の前記筒状本体に夫々固定された前記保持ベルトを使用する場合において、異なる大きさの乗員をチャイルドシートに拘束した場合にも、肩ベルトに対して、常に適切な位置に肩ベルト用パッドを配置することができる効果を有する。
本発明に係るチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造を示す断面図である。 本発明の第1実施例に係る肩ベルト用パッドの斜視図である。 本発明の第1実施例に係る肩ベルト用パッドの平面図である。 本発明の第1実施例に係る肩ベルト用パッドの底面図である。 本発明の第1実施例に係る肩ベルト用パッドの左側面図である。 本発明の第1実施例に係る肩ベルト用パッドのAA断面図である。 本発明の第1実施例に係る肩ベルト用パッドのBB断面の拡大図である。 本発明の第1実施例に係るチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造の変形例を示す断面図である。 本発明の第2実施例に係る肩ベルト用パッドの平面図である。 本発明の第2実施例に係るチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造を示す正面図である。 従来技術の肩ベルト用パッドパッドを示す斜視図である。 従来技術の肩ベルト用パッドパッドを示す斜視図である。
実施例1
本発明のチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造の第1実施例は図1〜図7 に示すように、車両の座席1に装着して使用するチャイルドシート2のシートバック3位置に形成された開口部31から前面に突出して少なくとも乗員の胸部をチャイルドシートに拘束するために配置される肩ベルト4に装着して使用する肩ベルト用パッド5を有する。
前記肩ベルト用パッド5は、筒状に縫製された布部材よりなり内面に前記肩ベルトの通過部が形成される筒状本体6と、前記筒状本体6の肩ベルト4の通過位置と乗員保持位置の間に配置される低反発弾性フォームからなクッション部材7と、一端が前記筒状本体6に固定され、他端が前記チャイルドシートのシートバックに対する保持手段によって、移動が制御される保持ベルト8と、を有し、前記筒状本体6の乗員保持位置の外面には、ゴムや、ポリウレタンエラストマなどの高摩擦係数を有する軟質素材で形成された滑り防止部材9が、前記筒状本体6に縫い付けることによって固定される。
尚、本発明における前記筒状本体は前記実施例の構成に限定されず、帯状に形成された布部材によって構成し、使用時において、前記肩ベルト4の周囲で折り曲げて筒状状態とした後に、面ファスナー等の固定手段によって筒状状態が維持されるように構成しても良い。(図示せず)
更に、本発明の筒状本体6を形成する材料は布等の織物素材からなる部材に限定されず、例えば、薄肉のポリウレタンエラストマなど、布部材以外の柔軟な材料を使用しても良く、その場合には、前記筒状本体6と滑り防止部材9を一体に成型することもできる。
前記クッション部材7はクッション保持手段10によって前記筒状本体6に対する移動が制御され、本実施例における前記クッション保持手段10は、前記クッション部材7を包囲し、前記筒状本体6の乗員保持位置の内面に縫い付けて固定される布部材によって構成される。尚、前記クッション保持手段は、本実施例に限定されず、前記クッション部材7を、前記筒状本体6の展開した状態における一端で包囲することによって、前記筒状本体の内面に固定されるように構成しても良く、また、前記筒状本体6の外面に配置しても良く、更に前記クッション保持手段は、前記クッション部材7を直接筒状本体6に縫い付けても良く、接着や溶着など既存の保持構造を利用しても良い。
前記クッション部材7に使用される低反発弾性フォームは、JIS K 6400−2に規定する試験法により硬さ20ニュートン以上100ニュートン以下の範囲であり、JIS K 6400−3に規定する試験法により反発弾性率が20%以下であることが望ましく、本実施例では20mmの厚さの低反発弾性ウレタンフォームを使用するが、硬さや、反発弾性率の設定を調節することにより5mm〜25mmの厚さの低反発弾性ウレタンフォームを使用することが望ましい。
前記保持ベルト8は前記筒状本体6よりも伸縮性が少ない素材で構成され、前記保持ベルト8の一端が、前記筒状本体6の前記クッション保持位置の全長に渡って縫製によって固定されることによって、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、前記保持ベルト8が肩ベルト用パッド5の全体的な伸びを抑えるため、乗員の移動量を少なくすることができる。尚、本効果を増大させるために、前記筒状本体6に対して前記保持ベルト8を螺旋状に固定すると良い。
前記筒状本体6の内面には、前記クッション保持手段10と前記肩ベルト4の通過部を仕切る仕切部11が縫製により形成されることにより、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、前記クッション部材7が圧縮されて前記筒状本体6内の空間が増加しても、前記仕切部11によって肩ベルト通過部の内寸法は変化しないため、肩ベルト用パッド5が倒れることを防止し、前記肩ベルト用パッド5でしっかりと乗員を保持することができる。
更に本実施例の前記チャイルドシート2のシートバック3には肩ベルト位置調整機構30が設けられ、前記肩ベルト位置調整機構30は、前記シートバック3の内部の上下方向の左右の位置に複数形成された連結棒受け部35と、左右の端部が前記連結棒受け部35の何れか任意の上下位置に係合可能に構成された連結棒32と、前記連結棒32の前記連結棒受け部35に対する係合位置変更手段(図示せず)と、前記シートバック3の前面位置に配置され、左右の前記肩ベルト4が突出する前記開口部31を有する背当てプレート33を有する。
前記保持ベルト8の他端にループ状の折り返し部81が形成され、前記ループ状の折り返し部81内に、前記連結棒33が配置されることによって、前記シートバック3に対する前記保持ベルト8の移動が制御され、前記係合位置変更手段の操作によって前記連結棒32の前記連結棒受け部35に対する係合位置を変更して、前記連結棒32を上下方向に移動に伴い、前記開口部31を有する背当てプレート33が上下方向に移動し、同時に前記保持ベルト8の他端のループ状部81が上下方向に移動するように構成されることによって、異なる大きさの乗員をチャイルドシートに拘束した場合にも、前記肩ベルト4に対して、常に適切な位置に肩ベルト用パッド5を配置することができる。
図1ではチャイルドシート2の座面内部に固定されたベルト長さ調整機構36から上方に引き出された前記肩ベルト4はシートバック3内部の上方位置で左右方向に配置された肩ベルト支持棒37によって下方に折り返し、前記連結棒32によって前方に向きを変えて前記開口部31からシートバック3の前方位置に引き出されるように構成されるため、保持ベルト8よりも下方に前記肩ベルト4を引き出すことがで、車両の前面衝突等により乗員に前方への慣性力が働いた際に、保持ベルト8が干渉せずに前記肩ベルト4によってスムーズに前記クッション部材7を圧縮して、肩ベルト用パッド5を乗員に密着させ、前記チャイルドシートのシートバックに対する乗員の移動を制御されることができる。
更に実施例1の変形例として、図8に示す様に、前記肩ベルト支持棒37を設けないで、チャイルドシート2の座面内部に固定されたベルト長さ調整機構36から上方に引き出された前記肩ベルト4が前記連結棒32によって前方に向きを変え、前記開口部31からシートバック3の前方位置に引き出されるように構成しても良い。尚、前記保持ベルト8の他端の保持手段は、シートバックに直接もしく間接的に固定できれば良く、本実施例に限定されない。
実施例2
本発明のチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造の第2実施例は、図9、図10に示すように実施例1の肩ベルト用パッド5の構成において、保持ベルト85の一端および他端が左右一対の前記筒状本体6に夫々固定され、前記保持ベルト85の中間部が前記チャイルドシート2のシートバック3に対する保持手段によって、移動が制御されるように構成される。
第2実施例においては、シートバックに上下方向に複数形成された左右一対の肩ベルト通過孔38に、前記保持ベルト85の中間部を通すことによって、前記保持ベルト85が前記チャイルドシート2のシートバック3に対して、移動が制御されるように構成される。
尚、本実施例において、例えばシートバック3に実施例1の様な肩ベルト位置調整機構を設けて、前記保持ベルト85の中間部が、前記肩ベルト位置調整機構に形成された保持ベルト挿通部(肩ベルト通過孔と併用しても良い)を介して配置されることによって、前記保持ベルト85がシートバック3に対して移動が制御されるように構成しても良い。(図示せず)
本発明のチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造は、チャイルドシートの肩ベルト用のパッドとして、産業上有効に利用することができる。
1:座席、2:チャイルドシート、3:シートバック、4:肩ベルト、5:肩ベルト用パッド、6:筒状本体、7:クッション部材、8:保持ベルト、9:滑り防止部材、10:クッション保持手段、11:仕切部、30:肩ベルト位置調整機構、31:開口部、32:連結棒、33:背当てプレート、35:連結棒受け部、36:ベルト長さ調整機構、37:肩ベルト支持棒、38:肩ベルト通過孔、81:ループ状部、85:保持ベルト

Claims (2)

  1. 車両の座席に装着して使用するチャイルドシートのシートバックの位置に形成された開口部から前面に突出して少なくとも乗員の胸部をチャイルドシートに拘束するために配置される肩ベルトに装着して乗員を保持するチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造において、
    柔軟部材よりなり内面に前記肩ベルトの通過部が形成される筒状本体と、
    前記筒状本体の肩ベルトの通過位置と乗員保持位置の間に配置されるクッション部材と、
    一端が前記筒状本体に固定され、他端が前記チャイルドシートのシートバックに対する保持手段によって、移動が制御される保持ベルトと、
    を有し、
    前記クッション部材は低反発弾性フォームからなり、クッション保持手段によって前記筒状本体に対する移動が制御されるように構成され
    前記保持ベルトは前記筒状本体よりも伸縮性が少ない素材で構成され、前記保持ベルトの一端が、前記筒状本体の前記クッション保持位置の全長に渡って縫製によって固定されることを特徴とするチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造。
  2. 前記筒状本体の内面には、前記クッション保持手段と前記肩ベルトの通過部とを仕切る、仕切部が形成されることを特徴とする請求項1に記載のチャイルドシートの肩ベルト用パッド構造。
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