JP6411813B2 - 燃料ホルダ、燃料ホルダの使用方法および燃料体の輸送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、原子炉に装荷される燃料体を輸送の際に収容する燃料ホルダに関する。
沸騰水型原子炉あるいは加圧水型原子炉の炉心には、燃料体が装荷される。これらの燃料体は、互いに平行に延びる複数の燃料棒を束ねたものである。燃料棒は、ジルコニウム合金製の被覆管にウランなどの核分裂性物質を焼き固めた燃料ペレットを装填して、両端を封じたものである。燃料体の両端は、上部タイプレートおよび下部タイプレートで支持されている。燃料棒の軸方向の複数の位置にはスペーサが配置され、燃料棒の間隔が保持している。
燃料加工施設から原子力発電プラントに燃料体を輸送する際、燃料体は一体ごとに燃料ホルダに収容される。燃料ホルダは、さらに輸送容器に収められて、トラックなどにより輸送される。
燃料ホルダの頂部方向からの落下などにより燃料体が燃料ホルダ頂部に衝突した際の衝撃を吸収するために、燃料ホルダには、燃料体の上部タイプレートの上端と燃料ホルダの頂部との間に緩衝板が設けられている。緩衝板の材料としては、樹脂材、ゴム材、ハニカム材等が用いられる場合がある。あるいは、緩衝板の材料として、ステンレス鋼、ホウ素含有ステンレス鋼、耐熱ニッケル基合金が用いられる。
特許第3080897号公報 特許第5383762号公報 特許第5401524号公報
燃料ホルダあるいはそれを収めた輸送容器の落下の際、上部タイプレートの上面に設けられたハンドルの上端が緩衝板に接触したのち、衝突による荷重を受けて上部タイプレートおよび上部タイプレートに嵌合されている燃料棒に変形が生じるおそれがある。上部タイプレートのハンドルは、燃料体の軸方向に設けられている2本の支柱が互いに離れるように外側に座屈することで、軸方向に押しつぶされるように変形する可能性がある。また、燃料ホルダ頂部と燃料体の間には、ハンドルの高さ分の余剰空間があることから、格子部と支持部から構成される上部タイプレートのグリッドにおいては、ハンドルを支持点としてグリッドが燃料ホルダ頂部側へ変形する。グリッドの変形は、ハンドルから離れるにつれて大きくなる。燃料棒は、上部タイプレートに嵌合されていることから、上部タイプレートに大きな変形が生じると燃料棒の変形も大きくなり、燃料棒が破損するおそれがある。
また、原子炉に使用される燃料体には、8×8燃料及び9×9燃料など、複数の種類がある。異なる種類の燃料体では、上部タイプレートのグリッドの位置が異なる場合がある。
そこで、本発明は、燃料ホルダに異なる種類の燃料体を収容した場合であっても、燃料棒の破損の可能性を小さくすることを目的とする。
上述の目的を達成するため、本発明は、互いに平行に延びる複数の燃料棒と、それらの燃料棒の一方の端部近傍でそれらの燃料棒の横断面内での位置を規定するグリッドおよびそのグリッドから前記燃料棒に対して反対側に設けられたハンドルを持つ上部タイプレートとを備えた燃料体を収納する燃料ホルダにおいて、筒部と、前記筒部に前記燃料体を収容した際に前記上部タイプレートに近い方の前記筒部の端部を塞ぐ蓋と、前記蓋の内面から前記筒部の軸方向に突出し緩衝構造部およびその緩衝構造部の前記蓋とは反対側の端部に設けられて前記軸方向の突出高さが調整可能なアダプタ部を備えた緩衝体と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、燃料体ホルダの使用方法において、互いに平行に延びる複数の燃料棒と、それらの燃料棒の一方の端部近傍でそれらの燃料棒の横断面内での位置を規定するグリッドおよびそのグリッドから前記燃料棒に対して反対側に設けられたハンドルを持つ上部タイプレートとを備えた燃料体を収納する燃料ホルダであって、筒部と、前記筒部に前記燃料体を収容した際に前記上部タイプレートに近い方の前記筒部の端部を塞ぐ蓋と、前記蓋の内面から前記筒部の軸方向に突出し緩衝構造部およびその緩衝構造部の前記蓋とは反対側の端部に設けられて前記軸方向の突出高さが調整可能なアダプタ部を備えた緩衝体と、備えた燃料ホルダに、前記燃料体を収納する工程と、収納する前記燃料体の種類に応じて前記アダプタ部の突出高さを調整する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明は、燃料体の輸送方法において、互いに平行に延びる複数の燃料棒と、それらの燃料棒の一方の端部近傍でそれらの燃料棒の横断面内での位置を規定するグリッドおよびそのグリッドから前記燃料棒に対して反対側に設けられたハンドルを持つ上部タイプレートとを備えた燃料体を収納する燃料ホルダであって、筒部と、前記筒部に前記燃料体を収容した際に前記上部タイプレートに近い方の前記筒部の端部を塞ぐ蓋と、前記蓋の内面から前記筒部の軸方向に突出し緩衝構造部およびその緩衝構造部の前記蓋とは反対側の端部に設けられて前記軸方向の突出高さが調整可能なアダプタ部を備えた緩衝体と、備えた燃料ホルダに、前記燃料体を収納する工程と、収納する前記燃料体の種類に応じて前記アダプタ部の突出高さを調整する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、燃料ホルダに異なる種類の燃料体を収容した場合であっても、燃料棒の破損の可能性が小さくなる。
本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態の縦断面を収納される燃料体とともに示す図である。 図1のII−II矢視横断面図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態における上蓋の平面図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態における緩衝体を分解した状態を示す斜視図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態の一変形例における緩衝体を分解した状態の斜視図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態の他の変形例における緩衝体を分解した状態の側面図である。 緩衝体を設けない燃料ホルダを用いる場合において、上蓋側から落下したときの燃料体の変形を模式的に示す側面図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態を用いる場合において、上蓋側から落下したときの燃料体の変形を模式的に示す側面図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態の他の変形例における燃料ホルダの一部拡大縦断面図である。 本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態の他の変形例における横断面図である。
本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、これらの実施の形態は単なる例示であり、本発明はこれに限定されない。同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る燃料体ホルダの一実施の形態の縦断面を収納される燃料体とともに示す図である。図2は、図1のII−II矢視横断面図である。
燃料体31は、複数の燃料棒32と上部タイプレート33と下部タイプレート34とスペーサ35とを有している。燃料棒32は、複数であって、互いに平行に延びている。燃料棒32の一方の端部は、下部タイプレート34に支持されている。これらの燃料棒32は、正方格子状に配列されている。
上部タイプレート33は、ハンドル11とグリッド13とを有している。グリッド13には、燃料棒32の位置に対応して正方格子状に孔が形成されていて、それらの孔の周りの部材は支持部によって結合されている。ハンドル11は、グリッド13の燃料棒32とは反対側の面に設けられている。
燃料ホルダ50は、角筒状の筒部51と、上蓋52とを有している。筒部51の一方の端部は、底板53で塞がれている。筒部51と底板53とは、たとえば溶接などにより固着している。上蓋52は、筒部51の底板51とは反対側の端部を塞ぐように設けられている。上蓋52は、着脱可能に設けられている。
燃料ホルダ50の底板53の内面側には、底受板54が取り付けられている。燃料ホルダ50の筒部51の隣り合う2つの側面の内面側には、側受板55が取り付けられている。燃料ホルダ50の筒部51の側受板55が取り付けられていない2つの側面の内面側には、押え板56が取り付けられている。側受板55および押え板56は、上部タイプレート33、下部タイプレート34およびスペーサ35と接する位置に設けられている。
上蓋52の内面側には、緩衝板57と緩衝体15とが取り付けられている。緩衝板57は、上部タイプレート33のハンドル11に対向する位置に、ハンドル11から離間して設けられている。緩衝体15は、上蓋52とは反対側の端部が上部タイプレート33のグリッド13に対向するようにグリッド13から離間して設けられている。緩衝体15は、落下時の移動中に燃料体31の上部タイプレート33のハンドル11、ワッシャ、結合燃料棒などのグリッド13上部にある燃料体31を構成する各構造物と干渉しないような形状となるように寸法・形状が規定されている。
燃料体31は、上蓋52を外した状態で燃料ホルダ50の筒部51に収納される。燃料ホルダ50の筒部51に燃料体31が収納された後に、上蓋52は取り付けられる。燃料体51が収容された燃料ホルダ50は、上蓋52側の端部が上方になるように鉛直方向となるように吊り下げられ、直立した輸送容器に装荷される。燃料ホルダ50が装荷されて輸送準備が完了した輸送容器は水平方向に横倒しにされて輸送されることから、燃料ホルダ50を筒部51の軸が水平方向となり、側受板55が取り付けられた2つの側面で挟まれる稜線が下で、押え板56が取り付けられた2つの側面で挟まれる稜線が上になるように横置きにされる。
図3は、本実施の形態における燃料ホルダの上蓋の平面図である。図4は、本実施の形態における燃料ホルダの緩衝体を分解した状態を示す斜視図である。
緩衝体15は、緩衝構造部19とアダプタ部18とを有している。緩衝構造部19は、上蓋52に固定されている。緩衝構造部19は、円筒状である。アダプタ部18は、緩衝構造部19の上蓋52とは反対側の端部に設けられている。アダプタ部18は、ベース部24とヘッド部25とを有している。ベース部24は、緩衝構造部19の上蓋52とは反対側の端部に固定されている。ベース部24は、円筒状で、中心にねじ穴が形成されている。ヘッド部25は、厚い円盤状の部分とその一方の面から突出するねじ部とを有している。ヘッド部25のねじ部は、ベース部24に形成されたねじ穴にねじ込まれる。ヘッド部25をベース部24に取り付けない状態で用いることもできる。
つまり、ヘッド部25をベース部24に取り付けた状態、および、ヘッド部25をベース部24に取り付けない状態という、アダプタ部18の長さが異なる2つの状態で用いることができる。これらの2つの状態において、アダプタ部18の先端の位置、すなわち、緩衝体15の上蓋52からの突出長さは異なる。また、厚みが異なる複数種類のヘッド部25を用いることにより、アダプタ部18の先端の位置、すなわち、緩衝体15の上蓋52からの突出長さを変化させてもよい。
次に、燃料体31中の上部タイプレート32のグリッド13の軸方向位置が異なる2つのタイプの燃料体31を燃料ホルダに収納する場合を説明する。燃料体31中の上部タイプレート32のグリッド13の軸方向位置が低い、すなわち、グリッド13が上蓋52から遠いタイプの燃料体31の場合には、アダプタ部18としては、ベース部24にヘッド部25を取り付けた状態で燃料ホルダを用いる。一方、燃料体31中の上部タイプレート32のグリッド13の軸方向位置が高い、すなわち、グリッド13が上蓋52から近いタイプの燃料体31の場合には、アダプタ部18としては、ベース部24にヘッド部25を取り外した状態で燃料ホルダ50を用いる。ヘッド部25のねじ込み深さを変化させることによりアダプタ部18の長さを変化させてもよい。さらに、ヘッド部25の側面に貫通孔を形成し、この貫通孔を通過してベース部24の側面から内側に向かって形成されたねじ穴にねじをねじ込むことにより、ヘッド部25をベース部24に固定してもよい。ベース部24の軸方向の異なる位置に複数のねじ穴を形成しておくと、ねじ穴を選択することによって、アダプタ部18の長さを変化させることもできる。
このようにして、アダプタ部18の長さを変化させることにより、異なる種類の燃料体31を燃料ホルダ50に収容した場合であっても、緩衝体15の先端と上部タイプレート33のグリッド13との間の距離をほぼ同一とすることができる。
図5は、本実施の形態の一変形例における緩衝体を分解した状態の斜視図である。
この変形例において、緩衝構造部19の先端部分がアダプタ部18の一部を形成している。緩衝構造部19の先端部分には、おねじ部61が形成されている。また、アダプタ部18は、このおねじ部61に対応するめねじ部62が形成されたヘッド部63を有している。ヘッド部63を緩衝構造部19の先端にねじ込むことにより、緩衝体15が形成される。ヘッド部63のねじ込み深さを変化させることによりアダプタ部18の長さを変化させることができる。また、異なる厚さのヘッド部63を用いて、アダプタ部18の長さを変化させてもよい。ヘッド部63を取り外した状態で用いることによって、アダプタ部18の長さを変化させてもよい。すなわち、アダプタ部18の長さを変化させることで、緩衝体15の上蓋52からの突出長さを変化させることができる。さらに、ヘッド部63の側面に貫通孔を形成し、この貫通孔を通過しておねじ部61の側面から内側に向かって形成されたねじ穴にねじをねじ込むことにより、ヘッド部63をおねじ部61に固定してもよい。おねじ部61の軸方向の異なる位置に複数のねじ穴を形成しておくと、ねじ穴を選択することによって、アダプタ部18の長さを変化させることもできる。
アダプタ部18は、緩衝体15の先端部ではなく、緩衝体15と上蓋52との結合部に設けてもよい。
図6は、本実施の形態の他の変形例における緩衝体を分解した状態の側面図である。
この変形例の緩衝体15のアダプタ部18は、はめ込み方式でアダプタ部18の長さを変化させる。緩衝構造部19の先端には、緩衝構造部19よりも径が小さい突出部64が設けられている。突出部64には、この突出部64の外径に比べて少しだけ内径が小さい開口穴65が形成されたヘッド部66がはめ込まれる。ヘッド部66を突出部64に嵌め込むことにより、緩衝体15が形成される。異なる厚さのヘッド部66を用いることにより、アダプタ部18の長さを変化させることができる。ヘッド部66の側面には、貫通孔67が形成されている。貫通孔67を通過して、突出部64の側面から内側に向かって形成されたねじ穴68にねじをねじ込むことにより、ヘッド部66を突出部64に固定してもよい。突出部64の軸方向の異なる位置に複数のねじ穴68を形成しておくと、ねじ穴68を選択することによって、アダプタ部18の長さを変化させることもできる。
図7は、緩衝体を設けない燃料ホルダを用いる場合において、上蓋側から落下したときの燃料体の変形を模式的に示す側面図である。
本実施の形態の緩衝体15を設けない場合、燃料体31を収納した燃料ホルダが頂部、すなわち上蓋52側から地面などに落下したとき、燃料体31の上部タイプレート33のハンドル11の上面、すなわち、落下時には最下端部が上蓋52の緩衝板57に接触する。このとき、燃料体31の慣性によって上部タイプレート33には下方に向かう力が働く。この下方に向かう力によって、上部タイプレート33は、ハンドル11とグリッド13との接続部分を支持位置として湾曲するように変形する。この際、ハンドル11は座屈して外側に広がり軸方向に潰れるように変形する。グリッド13においては、ハンドル11を支持点としてグリッド13が燃料ホルダ50の頂部側へ変形する。グリッド13の変形は、ハンドル11から離れるにつれて大きくなる。
図8は、本実施の形態の燃料ホルダを用いる場合において、上蓋側から落下したときの燃料体の変形を模式的に示す側面図である。
一方、本実施の形態のように緩衝体15を設けていると、ハンドル11が緩衝板57に接触するのとほぼ同時に、グリッド13は緩衝体15のアダプタ部18に接触する。その結果、燃料体31から上蓋52側に向かって与えられる衝撃時のエネルギーは、ハンドル11および緩衝体15に分散される。その結果、グリッド13の変形量は、緩衝体15を設けない場合に比べて小さくなる。さらに、ハンドル11を支持位置としたグリッド13の変位量が大きな位置、すなわちハンドル11から遠いグリッド13の2つのコーナー部近傍に緩衝体15を配置しておくことにより、グリッド13の変形はより抑制される。
また、衝撃時のハンドル11の軸方向長さの変化に合わせて緩衝体15の長さが変化するように、緩衝体15の材質および形状を選択しておくと、ハンドル11および緩衝体15での荷重の分散を衝撃の際にほぼ一定とすることもできる。
燃料ホルダ50内に収納された燃料体31は、落下時には上部タイプレート33のグリッド13と燃料ホルダ50の上蓋52に設けられた緩衝体15あるいは緩衝板57と燃料体51との隙間分だけ燃料ホルダ50の頂部側すなわち上蓋52側へ移動する。この際、上部タイプレート33のグリッド13は、燃料ホルダ50の筒部51内側に設けられた側受板55および押え板56に支持されていることから、燃料体31は燃料ホルダ50の一つの側面に偏ることなく、軸方向に真直ぐに上蓋52側へ移動する。緩衝体15は、上部タイプレート33の上面に設けられた構造物あるいは上部タイプレート33と嵌合されている燃料棒32との干渉を避けるような形状を有しており、その他の構造物との干渉により緩衝機能が阻害されないように設けられている。このため、燃料体31が軸方向に真直ぐに上蓋52側へ移動する際は、緩衝体15は有効に緩衝機能を発揮する。
異なる複数の種類の燃料体31を収納できる燃料ホルダの共用化などを目的として、9×9燃料を収容するものと同じ燃料ホルダ50に8×8燃料を収納した場合、燃料体31の軸方向における燃料下端からの上部タイプレート33のグリッド13の位置は、9×9燃料よりも数十mm下部タイプレート34側に低く、その分、緩衝体15と上部タイプレート33との隙間が広がる。
そのため、落下時においては燃料ホルダ50頂部への燃料体31の移動距離が長くなり、移動中に上部タイプレート33は燃料体31の側面を支持している燃料ホルダ50内部に設けられた側受板55および押え板56の長さ範囲から外れる場合がある。上部タイプレート33が側受板55および押え板56の範囲から外れた状態で、落下中に燃料体が断面方向の荷重を受けると、燃料ホルダの内部で上部タイプレートが燃料ホルダ50の筒部51の側面へ偏り、緩衝体15と上部タイプレート33の断面位置にずれが生じる。この状態で燃料体31が燃料ホルダ50頂部側へ移動した場合、緩衝体15が、燃料体31のその他の構造部品と干渉したり、上部タイプレート33の所定の位置に接することができずに、緩衝体15が有効に機能しないおそれがある。
しかし、異なる種類の燃料体31を燃料ホルダ50に収容した場合であっても、アダプタ部18の長さを適切に設定することにより、落下時に、上部タイプレート33が燃料体31の側面を支持している燃料ホルダ50内部に設けられた側受板55および押え板56の長さ範囲から外れる可能性が小さくなる。このように、本実施の形態では、燃料体31を収容した燃料ホルダ50を装荷した燃料輸送容器を取り扱う際あるいは輸送する際、燃料輸送容器に格納されている燃料体31の頂部方向から落下が生じた場合において、燃料ホルダに収納される燃料体の種類に応じて上部タイプレート33と燃料ホルダ50頂部との空間に設置された緩衝体15の軸方向高さを調節することによって、緩衝機能を有効に機能させることができる。
つまり、いずれの種類の燃料体31を収納しても上部タイプレート33および燃料棒31の変形を抑制することができる。その結果、燃料ホルダ50に異なる種類の燃料体15を収容した場合であっても、燃料棒32の破損の可能性が小さくなる。
図9は、本実施の形態の他の変形例における燃料ホルダの一部拡大縦断面図である。図10は、本実施の形態の他の変形例における燃料ホルダの横断面図である。
図9に示す変形例では、緩衝体15は、燃料体31の上部タイプレート33のポスト71の上面に対向する位置に設けられている。8×8燃料および9×9燃料の燃料体31は、上部タイプレート33に設置されているポスト71先端の断面形状は円形あるいは円を二つ繋げた形状があり、断面の中心位置のずれは異なる種類の燃料体31でも最大で数mm程度である。そこで、この変形例の緩衝体15のポスト71に対向する面は、図10に示すように異なる種類の燃料体31のポスト71,72の外形を包絡する形状となっている。
このような緩衝体15を有しているため、いずれの種類の燃料体31であっても上部タイプレート33のポスト71,72が緩衝体15に接触することによって、緩衝機能を発揮させ、上部タイプレート33の変形を抑制し、燃料棒32の破損の可能性を小さくすることができる。
11…ハンドル、13…グリッド、15…緩衝体、18…アダプタ部、19…緩衝構造部、24…ベース部、25…ヘッド部、31…燃料体、32…燃料棒、33…上部タイプレート、34…下部タイプレート、35…スペーサ、50…燃料ホルダ、51…筒部、52…上蓋、53…底板、54…底受板、55…側受板、56…押え板、57…緩衝板、61…おねじ部、62…めねじ部、63…ヘッド部、64…突出部、65…開口穴、66…ヘッド部、67…貫通孔、67…ねじ穴、71…ポスト、72…ポスト

Claims (5)

  1. 互いに平行に延びる複数の燃料棒と、それらの燃料棒の一方の端部近傍でそれらの燃料棒の横断面内での位置を規定するグリッドおよびそのグリッドから前記燃料棒に対して反対側に設けられたハンドルを持つ上部タイプレートとを備えた燃料体を収納する燃料ホルダにおいて、
    筒部と、
    前記筒部に前記燃料体を収容した際に前記上部タイプレートに近い方の前記筒部の端部を塞ぐ蓋と、
    前記蓋の内面から前記筒部の軸方向に突出し緩衝構造部およびその緩衝構造部の前記蓋とは反対側の端部に設けられて前記軸方向の突出高さが調整可能なアダプタ部を備えた緩衝と、
    を有することを特徴とする燃料ホルダ。
  2. 前記上部タイプレートは前記ハンドルと同じ側に突出するポストを持ち、
    前記アダプタ部の前記ポストに対向する接触面は前記ポストの対向面よりも広い、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料ホルダ。
  3. 収納対象の前記燃料体の種類は複数であって、
    前記接触面はいずれの種類の前記燃料体の前記ポストの対向面包絡する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の燃料ホルダ。
  4. 互いに平行に延びる複数の燃料棒と、それらの燃料棒の一方の端部近傍でそれらの燃料棒の横断面内での位置を規定するグリッドおよびそのグリッドから前記燃料棒に対して反対側に設けられたハンドルを持つ上部タイプレートとを備えた燃料体を収納する燃料ホルダであって、筒部と、前記筒部に前記燃料体を収容した際に前記上部タイプレートに近い方の前記筒部の端部を塞ぐ蓋と、前記蓋の内面から前記筒部の軸方向に突出し緩衝構造部およびその緩衝構造部の前記蓋とは反対側の端部に設けられて前記軸方向の突出高さが調整可能なアダプタ部を備えた緩衝と、備えた燃料ホルダに、前記燃料体を収納する工程と、
    収納する前記燃料体の種類に応じて前記アダプタ部の突出高さを調整する工程と、
    を有することを特徴とする燃料体ホルダの使用方法。
  5. 互いに平行に延びる複数の燃料棒と、それらの燃料棒の一方の端部近傍でそれらの燃料棒の横断面内での位置を規定するグリッドおよびそのグリッドから前記燃料棒に対して反対側に設けられたハンドルを持つ上部タイプレートとを備えた燃料体を収納する燃料ホルダであって、筒部と、前記筒部に前記燃料体を収容した際に前記上部タイプレートに近い方の前記筒部の端部を塞ぐ蓋と、前記蓋の内面から前記筒部の軸方向に突出し緩衝構造部およびその緩衝構造部の前記蓋とは反対側の端部に設けられて前記軸方向の突出高さが調整可能なアダプタ部を備えた緩衝と、備えた燃料ホルダに、前記燃料体を収納する工程と、
    収納する前記燃料体の種類に応じて前記アダプタ部の突出高さを調整する工程と、
    を有することを特徴とする燃料体の輸送方法。
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