JP3080895B2 - 原子炉燃料の燃料保護装置およびその燃料輸送方法 - Google Patents

原子炉燃料の燃料保護装置およびその燃料輸送方法

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JP3080895B2 JP09050701A JP5070197A JP3080895B2 JP 3080895 B2 JP3080895 B2 JP 3080895B2 JP 09050701 A JP09050701 A JP 09050701A JP 5070197 A JP5070197 A JP 5070197A JP 3080895 B2 JP3080895 B2 JP 3080895B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軽水炉等用の原子
炉燃料を収納し、保護する原子炉燃料の燃料保護装置お
よびその輸送方法に係り、特にMOX燃料等の原子炉燃
料の燃料体を安定的に収容し、輸送させることができる
原子炉燃料の燃料保護装置およびその輸送方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】沸騰水型原子炉や加圧水型原子炉等の軽
水炉に用いられる原子炉燃料は燃料保護容器内に収容さ
れて、保護され、この燃料保護容器を燃料輸送容器に装
荷されて安全性が担保され、搬送に供される。原子炉燃
料としての新燃料体を収容する従来の燃料保護容器1
は、図24に示すように構成されている。
【0003】この燃料保護容器1は、容器本体2とこの
容器本体2の側方を開閉自在に覆うプレート状の側方蓋
3と、容器本体2の頂部を覆う頂部蓋4とを備え、内部
に原子炉燃料の燃料体5を収納する燃料収納空間6が形
成される。燃料保護容器1は燃料収納空間6内に燃料体
5を収納した状態で輸送に供される。
【0004】従来の燃料保護容器1は、内部に収容され
る燃料体5を容器本体2でサポートしている。容器本体
2は燃料体5の自重を支えるに充分な機械的・物理的強
度を有する構造体である。一方、側方蓋3は、単に開閉
可能な蓋に過ぎず、充分な強度を有さないため、この蓋
部分を利用して燃料保護容器1を吊り上げたりすること
は、強度上不可能である。
【0005】一方、燃料保護容器1に燃料体5を収納さ
せる際には、ボルト締めされた頂部蓋4を取外した状態
で細長い燃料体5を燃料保護容器1内に挿入し、収納さ
せた後、頂部蓋4を容器本体2にボルト締めし、再取付
けしなければならない。
【0006】さらに、燃料保護容器1内に燃料体4を収
納した後、図示しない燃料輸送容器へ装荷する際には、
頂部蓋4に図示しないアイボルト等の吊具装着治具を取
付け、この吊具装着治具を利用して燃料保護容器1を吊
り上げ、燃料輸送容器に装荷させるようになっている。
燃料保護容器1を燃料輸送容器に装荷した後、吊具装着
治具を取外さなければならない。したがって、燃料保護
容器1を燃料輸送容器に装荷する際には、一体の燃料体
4毎に燃料保護容器1の頂部蓋4の脱着と、アイボルト
等の吊具装着治具の脱着を行なう必要があり、これらの
脱着作業に、多大の手間隙と作業時間を要しており、作
業の簡素化ならびに省力化を図ることが困難であった。
【0007】燃料体4を多数輸送可能となるように、多
数の燃料保護容器1を収納可能な大容量の燃料輸送容器
の開発が要求されているが、この燃料輸送容器の開発に
当って次の問題に直面する。
【0008】細長い燃料保護容器1は横断面寸法がより
大きい燃料輸送容器のバスケット孔に挿入し、装荷させ
て輸送させる必要がある。このためには、燃料保護容器
1をバスケット孔の2つの内壁に押し付けて固縛し、固
定させる必要がある。
【0009】従来の輸送容器においては、燃料保護容器
1を収納するバスケット孔群の必要スペースが増大する
一方、各バスケット孔毎に燃料保護容器1を固定し、固
縛する固縛装置が必要となる。しかも、この固縛装置の
必要スペース(嵩スペース)がかなり大きくなる。この
ため、多数の燃料体を収納する燃料輸送容器をコンパク
ト化することかできず、コンパクト化で大容量の燃料輸
送容器開発の一大阻害要因となっている。したがって、
燃料保護容器ならびに固縛装置のコンパクト化が強く望
まれている。
【0010】また、燃料輸送容器は原子炉燃料である燃
料体5を多数輸送に供するために、多数の燃料保護容器
1が装荷される構造が採用される。このため、燃料輸送
容器に燃料保護容器1を装荷させるまでに必要な各種作
業、例えば頂部蓋4の脱着作業、吊具装着治具の脱着作
業、燃料保護容器1の装荷作業、燃料保護容器1の固縛
(固定)作業などに作業の簡素化を図ることができな
い。作業の簡素化、省力化が強く望まれている。
【0011】一方、燃料輸送容器に装荷される燃料保護
容器1に着目すると、収納される燃料体5との関係から
次の課題がある。
【0012】燃料体5を構成する上部タイプレート部7
と下部タイプレート部8とは、質量が比較的大きいた
め、中間部の燃料棒群とは異なった振動特性を示すこと
がある。特に、従来の燃料保護容器においては、容器本
体2への側方蓋3の締付力を利用して燃料体5を燃料保
護容器1の2つの内面に押し付けて固縛(固定)してい
る。
【0013】従来の燃料保護容器1における燃料体5の
固縛においては、燃料体の全長部を同時に締付けるため
に、上部タイプレート部7と下部タイプレート部8との
締付力不足が生じ、両タイプレート部7,8の特異な振
動を抑えるに必要で充分な拘束力が得られない恐れがあ
る。上部および下部タイプレート部7,8の特異な振動
を抑制するためには、両タイプレート部7,8を強い力
で固縛(固定)することが望まれる。
【0014】また、最近では、振動に対する燃料保護容
器1、ひいては燃料体5の安定性の観点から、燃料輸送
容器の燃料バスケット孔壁を水平より45度下り傾斜さ
せた状態にセットし、燃料保護容器1を燃料輸送容器の
V字型バスケット孔壁に直接収納支持させて輸送しよう
との試みが検討されている。このような燃料体輸送用途
のために、特殊な燃料保護容器1の開発も必要になって
いる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の燃料保護容器1
の燃料体5の収納保護装置では、燃料保護容器1への燃
料体5の装荷時や燃料輸送容器への燃料保護容器1の装
荷時に、頂部壁4やアイボルト等の吊具装着治具の脱着
作業に多大の労力と作業時間を要するために、作業の簡
素化並びに省力化を図ることができない問題があった。
【0016】また、多数の燃料体を収容可能な大容量輸
送容器を開発する際、燃料保護容器ならびにこの保護容
器を燃料輸送容器に固縛する固縛装置のコンパクト化が
図れないため、コンパクトで大容量の燃料輸送容器の開
発が困難となったり、燃料保護容器の各種装荷作業の省
力化が図れない課題があった。
【0017】さらに、燃料保護容器内に収容される燃料
体の振動特性は、上部タイプレート部や下部タイプレー
ト部で中間の燃料棒群とは異なることがあるが、燃料体
の振動特性を考慮して燃料体を燃料保護容器に収納し、
固縛するものではないため、燃料体の固縛力(固定力)
が充分でなく、不足する問題があった。
【0018】さらにまた、45度等の斜め置き輸送に適
した燃料保護容器を如何に構成したらよいか、問題にな
っていた。
【0019】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、燃料保護容器への燃料体の燃料装荷作業や燃
料輸送容器への燃料保護容器の容器装荷作業を簡素化
し、容器のコンパクト化を図る一方、作業を効率的に行
なって、作業の省力化、作業時間の短縮を図ることがで
きる原子炉燃料の燃料保護装置およびその燃料輸送方法
を提供することを目的とする。
【0020】本発明の他の目的は、頂部蓋や吊具装着治
具の脱着作業を不要とし、作業の簡素化ならびに省力化
が図れ、輸送容器の大容量化に適した原子炉燃料の燃料
保護装置およびその輸送方法を提供することを目的とす
る。
【0021】また、本発明の他の目的は、燃料保護容器
の各種装荷作業の簡素化ならびに省力化が図れ、作業時
間の短縮を図ることができる原子炉燃料の燃料保護装置
およびその輸送方法を提供するにある。
【0022】本発明のさらに他の目的は、燃料体の上部
タイプレート部と下部タイプレート部の固縛力をより強
固にし、振動に対する安定性を増大させ、燃料体を安定
的に収納し、固縛させることができる原子炉燃料の燃料
保護装置およびその輸送方法を提供するにある。
【0023】本発明の別の目的は、45度等の斜め置き
輸送に適した原子炉燃料の燃料保護装置およびその輸送
方法を提供するにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明に係る原子炉燃料
の燃料保護装置は、上述した課題を解決するために、請
求項1に記載したように、原子炉燃料の燃料体を収納可
能な燃料保護容器を設け、この燃料保護容器は容器本体
の側方を側方蓋で覆って頂部開放型構造に構成し、燃料
保護容器の頂部に吊具装着治具あるいは吊上げ補助機構
を固定させたものである。
【0025】上述した課題を解決するために、本発明に
係る原子炉燃料の燃料保護装置は、請求項2に記載した
ように、燃料保護容器は横断面L字状あるいはく字状を
なす有底の容器本体とこの容器本体の側方を覆う横断面
L字状あるいはく字状の側方蓋とを組み立てて頂部開放
型角筒状構造に構成したものである。
【0026】また、上述した課題を解決するために、本
発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置は、請求項3に記
載したように、燃料保護容器には対をなす吊上げ補助機
構が頂部対角線位置に設けられ、上記吊上げ補助機構は
拘束治具を昇降自在に設け、上記拘束治具が上部タイプ
レートから突出するポストと係合して前記燃料保護容器
内に収納される燃料体を拘束したものである。
【0027】一方、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護
装置は、上述した課題を解決するために、請求項4に記
載したように、原子炉燃料の燃料体を4体収納可能な燃
料保護容器を設け、上記燃料保護容器は、横断面十字状
をなす有底の容器本体と、この容器本体の側方を開閉自
在に覆う側方蓋とから横断面がほぼ正方形の断面構造に
構成されたものである。
【0028】さらに、上述した課題を解決するために、
本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置は、請求項5に
記載したように、燃料保護容器は4体の燃料体を収納で
きるように、横断面がほぼ正方形の頂部開放型構造に構
成し、燃料保護容器の頂部に吊具装着治具を脱着不能に
設けたものである。
【0029】また、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護
装置は、上述した課題を解決するために、請求項6に記
載したように、燃料輸送容器のバスケット孔に収納され
て輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料保
護容器は隣り合う2つの容器外側壁にテーパガイド部と
平行ガイド部とを有する挿入ガイド手段を突出させて設
け、上記挿入ガイド手段は燃料保護装置のバスケット孔
への挿入をガイドするように、バスケット孔収納時少な
くともバスケット孔の頂部近傍に対応する位置に形成し
たものである。
【0030】またさらに、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置は、請求項
7に記載したように、燃料輸送容器は、角筒状のバスケ
ット孔の底部側であって隣り合う2つの孔内側壁にテー
パガイド部とこのテーパガイド部に続く平行ガイド部と
を孔軸方向に沿って突出させた係合ガイド手段を設け、
燃料保護容器が燃料輸送容器のバスケット孔に挿入され
る際、燃料保護容器の挿入先端側がバスケット孔の係合
ガイド手段により案内される一方、燃料保護容器の挿入
末端側が挿入ガイド手段により案内され、燃料保護容器
は上記係合ガイド手段および挿入ガイド手段によりバス
ケット孔の隣り合う2側壁面に押し付けられて収納され
るものである。
【0031】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置は、請求項
8に記載したように、燃料保護容器はこの容器外側壁よ
り突出した挿入ガイド手段の頂部にSiゴム等の緩衝手
段を設ける一方、燃料輸送容器のバスケット孔に燃料保
護容器を収納させた状態で、前記緩衝手段と係合する固
定板を燃料輸送容器に着脱可能に設け、上記固定板で燃
料輸送容器内に収納される燃料保護容器をバスケット孔
内で拘束させたものである。
【0032】他方、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護
装置は、上述した課題を解決するために、請求項9に記
載したように、燃料輸送容器のバスケット孔に収納され
て輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料保
護容器は容器本体の側方を覆う側方蓋を、上部タイプレ
ート位置に対応する上部側蓋、中間部側蓋および下部タ
イプレート位置に対応する下部側蓋の少なくとも3分割
構造に構成し、分割された各側蓋の締付力を個別に調節
し、燃料保護容器内に収納される燃料体の締付力を燃料
体の振動特性に応じて調節可能に構成したものである。
【0033】また、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護
装置は、上述した課題を解決するために、請求項10に
記載したように、燃料輸送容器のバスケット孔に収納さ
れて輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料
保護容器は、内部に収納される燃料体の上部タイプレー
トおよび下部タイプレートに相当する位置にタイプレー
ト締付機構をそれぞれ備え、タイプレート締付機構は収
納された燃料体に向って進退自在な締付具を備えたもの
である。
【0034】さらに、本発明に係る原子炉燃料の燃料保
護装置は、上述した課題を解決するために、請求項11
に記載したように、燃料輸送容器のバスケット孔に収納
されて輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃
料保護容器は隣り合う2つの容器側壁に複数の放熱窓を
設けたものである。
【0035】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置は、請求項
12に記載したように、燃料輸送容器のバスケット孔に
燃料保護容器を収納させたとき、燃料保護容器は、放熱
窓を有する2つの容器側壁面が上側、残りの容器側壁面
が下側を向き、下側の容器側壁面がバスケット孔内壁面
と接触状態で保持されたものである。
【0036】また、本発明に係る原子炉燃料の燃料輸送
方法は、上述した課題を解決するために、請求項13に
記載したように、MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
料体の収納工程では、頂部に吊具装着治具あるいは吊上
げ補助機構を備えた頂部開放型の燃料保護容器に燃料体
を収納させる一方、燃料輸送容器への装荷工程では、吊
具装着治具あるいは吊上げ補助機構を利用して燃料保護
容器を吊り上げ、燃料輸送容器に装荷させる方法であ
る。
【0037】また、本発明に係る原子炉燃料の燃料輸送
方法は、上述した課題を解決するために、請求項14に
記載したように、MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
料体の収納工程では、頂部に吊上げ補助機構を具備した
頂部開放型の燃料保護容器に燃料体を収納し、収納され
た燃料体を吊上げ補助機構で拘束する一方、燃料輸送容
器への装荷工程では、燃料保護容器内に拘束された燃料
体のハンドルを吊具により把持して燃料体とともに燃料
保護容器を一体的に吊り上げ、燃料輸送容器に装荷する
方法である。
【0038】さらにまた、本発明に係る原子炉燃料の燃
料輸送方法は、上述した課題を解決するために、請求項
15に記載したように、MOX燃料等の原子炉燃料の燃
料体を燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を
収納した燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に
収納し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸
送容器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃
料施設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原
子炉燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器へ
の燃料体の収納工程では、4体の燃料体を収納可能で、
頂部に吊具装着治具を備えた燃料保護容器に燃料体を収
納させる一方、燃料輸送容器への装荷工程では、吊具装
着治具を利用して燃料保護容器を吊り上げ、燃料輸送容
器に装荷させる方法である。
【0039】またさらに、本発明に係る原子炉燃料の燃
料輸送方法は、上述した課題を解決するために、請求項
16に記載したように、MOX燃料等の原子炉燃料の燃
料体を燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を
収納した燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に
収納し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸
送容器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃
料施設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原
子炉燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器へ
の燃料体の収納工程では、側方蓋が上部タイプレート位
置の上部側蓋と中間部側蓋と下部タイプレート位置の下
部側蓋とに少なくとも3分割された燃料保護容器に燃料
体を挿入した後、上記各側蓋の締付力を利用して燃料体
を燃料保護容器に締付けて収納させる一方、前記移送工
程では、少なくとも3分割された側方蓋により燃料保護
容器内で燃料体の動きが拘束された状態で移送される方
法である。
【0040】さらに、本発明に係る原子炉燃料の燃料輸
送方法は、上述した課題を解決するために、請求項17
に記載したように、MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体
を燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納
した燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
料体の収納工程では、タイプレート締付機構を備えた燃
料保護容器に燃料体を収納させる一方、前記移送工程で
は、タイプレート締付機構により燃料体は少なくとも上
部タイプレートと下部タイプレートの2箇所で締付けら
れ、燃料保護容器内での動きが拘束された状態で移送さ
れる方法である。
【0041】また、本発明に係る原子炉燃料の燃料輸送
方法は、上述した課題を解決するために、請求項18に
記載したように、MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
料体の収納工程では、隣り合う2つの容器外側壁に複数
の放熱窓を形成した燃料保護容器に燃料体を収納させる
一方、燃料輸送容器への装荷工程では、燃料輸送容器の
バスケット孔に燃料保護容器を装荷させ、前記移送工程
では、燃料保護容器は、バスケット孔内で放熱窓を有す
る2つの容器側壁面が上側、残りの容器側壁面が下側を
向き、下側の容器側壁がバスケット孔内壁と接触してい
る状態で移送される方法である。
【0042】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置お
よびその燃料輸送方法においては、燃料保護容器への頂
部蓋やアイボルト等の吊具装着治具の脱着作業が不要と
なり、作業の簡素化ならびに省力化が図れて、よりコン
パクトになり、燃料輸送容器の大容量化に適し、各種装
荷作業の省力化が図れる。また、燃料体の上部タイプレ
ート部と下部タイプレート部の固縛力をより強固にし振
動に対する安定性を増した燃料保護容器並びに45度置
き等の斜め置き輸送に適した原子炉燃料の燃料保護装置
ならびにその燃料輸送方法を提供することができる。
【0043】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面を参照して説明する。
【0044】図1および図2は、本発明に係る原子炉燃
料の燃料保護装置の第1実施形態を示すものである。
【0045】図1は、本発明に係る原子炉燃料の燃料保
護装置を構成する燃料保護容器10の上部を破断して示
す構成図であり、図2は図1に示された燃料保護容器1
0の平面図である。
【0046】燃料保護容器は符号10で示すように、頂
部蓋が存在しない頂部開放型角筒構造に構成される。燃
料保護容器10は横断面く字状またはL字状をなす細長
い有底の容器本体11を強度部材として有し、この容器
本体11の側面に横断面く字状またはL字状の側方蓋1
2が開閉可能に締着される。燃料保護容器10は細長い
有底角筒状に形成され、内部に燃料収納空間13が形成
される。燃料収納空間13には原子炉燃料である燃料体
14が収納され、固定される。燃料保護容器10は容器
本体11および側方蓋12の横断面形状をいずれもく字
状あるいはL字状に構成したので、側方蓋12の機械的
・物理的強度を向上させることができ、全体として充分
な強度を有する。
【0047】燃料体14は例えば、プルトニウム酸化物
(PuO2 )とウラン酸化物(UO2 )とを混合したM
OX(Mixed Oxide )燃料体である。燃料体13はMO
X燃料体に代えてUO2 等の既存の燃料体であってもよ
い。
【0048】燃料体14は多数の燃料棒を上部タイプレ
ート16および図示しない下部タイプレートで束ねて構
成される。上部タイプレート16には燃料体14を取扱
うハンドル18およびポスト19が一体あるいは一体的
に設けられる。
【0049】一方、燃料保護容器10は、容器本体11
の頂部対角線位置に、内方突起のリブ状あるいはブラケ
ット状に設けられた吊具装着部材としての吊具装着治具
20を備える。吊具装着治具20は、容器本体11の内
壁に固着され、固定される一方、吊具装着治具20には
燃料保護容器10を取扱う取扱孔21が穿設される。取
扱孔21は例えば、下半部が下方に向って拡開するスカ
ート状のテーパ孔形状に形成されている。
【0050】一方、燃料保護容器10は図示しないクレ
ーン等で吊設され、搬送に供される。クレーン等の下端
部には図3に示すような吊具23が設けられる。吊具2
3は、対をなすフック状の吊設爪(吊フック)24を拡
開自在に備える。吊設爪24は実線で示す拡開位置と後
退した破線で示す収納位置との間を移動自在あるいは回
動自在に保持される。
【0051】吊具23は対をなす吊設爪24が収納状態
に保たれて吊り降され、燃料保護容器10内に挿入さ
れ、所定の挿入位置で吊設爪24が拡開される。吊設爪
24の拡開状態で吊具23を吊り上げることにより、吊
設爪24が吊具装着部材20の取扱孔21にフック係合
せしめられる。吊設爪24が取扱爪21にフック係合し
た状態で吊具23を吊り上げることにより、燃料保護容
器10が追従して吊り上げられ、搬送に供される。
【0052】この燃料保護容器10の燃料収納構造にお
いては、頂部開放型角筒構造を有するため、燃料保護容
器10の頂部に頂部蓋やアイボルトが不要となる。この
ため、燃料保護容器10への燃料体14の収納時におけ
る頂部蓋の脱着作業や燃料輸送容器への燃料保護容器1
0の装荷時におけるアイボルト等の吊具装着治具の脱着
作業が不要となる。作業の簡素化が図れ、大幅な省力化
が図れる。
【0053】図1および図2に示された燃料保護容器1
0を用いて原子炉燃料の輸送作業は次のようにして行な
われる。
【0054】燃料保護容器10は容器本体11から側方
蓋12を開放した状態でMOX燃料等の原子炉燃料の燃
料体14を燃料収納空間13に挿入して収納させる。燃
料体14を収納した状態で側方蓋12を容器本体11に
図示しないボルト等で締着し、燃料収納空間13内に燃
料体14を拘束させる。
【0055】燃料体14を燃料保護容器10内に収納
し、拘束した状態で、図示しないクレーン等を用いて図
3に示す吊具23を燃料保護容器10の頂部開口27か
ら挿入し、吊具23の吊設爪24を吊具装着治具20の
取扱孔21にフック係合させる。
【0056】吊具23の吊設爪24を吊具装着治具20
の取扱孔21にフック係合させた状態で燃料保護容器1
0を吊り上げる。このとき、燃料保護容器10内に燃料
体14が拘束された状態で一体的に収納されているの
で、燃料体14も燃料保護容器10とともに吊り上げら
れ、図示しない燃料輸送容器に移送され、この燃料輸送
容器のバスケット孔に装荷される。燃料輸送容器は、例
えば図13および図14に示す燃料輸送容器、または図
23に示す燃料輸送容器が用いられる。燃料輸送容器に
は多数のバスケット孔が格子状に配列されさており、各
バスケット孔に燃料保護容器10が吊設移送されて装荷
される。
【0057】燃料保護容器10を装荷した燃料輸送容器
は、トラック、貨車、船舶等の燃料輸送手段により、核
燃料加工施設または核燃料貯蔵施設等の一方の核燃料施
設から、原子力発電所あるいは他の核燃料貯蔵施設等の
他方の核燃料施設に移送される。
【0058】その際、この燃料保護容器10において
は、頂部に吊具装着治具20が脱着不能固定されてお
り、この吊具装着治具20を利用して吊具23の吊設爪
24をフック係合させて吊り上げるようにしたので、吊
具装着治具20の脱着作業が不用となり、作業の簡素
化、省力化を図ることができる。
【0059】図4は、燃料保護容器10を取扱う吊具2
3Aの変形例を示すものである。
【0060】この吊具23Aは燃料保護容器10を2系
統の支持系統で吊設できるようにしたものである。吊具
23Aは、吊具装着部材である吊具装着治具20の取扱
孔21にフック係合可能な対をなす吊設爪(吊フック)
24と、ハンドル18を把持可能な把持爪26とを有す
る。
【0061】図4に示された吊具23Aは、一方の吊設
爪24で燃料保護容器10の吊具装着治具20を、他方
の把持爪2で上部タイプレート16のハンドル18を同
時に吊り上げることができる。この吊具23Aにおいて
は上部タイプレート16のハンドル18の吊り上げを落
下事故に対する安全補助対策とすることもできる。
【0062】この吊具23Aを用いて吊具装着治具20
と上部タイプレート16のハンドル18を同時に吊り上
げる場合には、吊具装着治具20で吊り上げる重量は、
燃料保護容器10だけの重量となり、燃料体14を含ま
ないので、図3に示す吊具23の場合に較べ軽量化が図
れる。この場合には、燃料保護容器10に固定される2
つの吊具装着治具20のうち一方を容器本体11に、他
方を側方蓋12に設けることもできる。
【0063】この燃料保護容器10においては、頂部に
固定される吊具装着治具20の取付自由度が向上し、吊
具装着治具20の燃料保護容器10の頂部への取付作業
が容易となる。
【0064】図5および図6は本発明に係る原子炉燃料
の燃料保護装置の第2実施形態を示すものである。
【0065】この原子炉燃料の燃料保護装置を説明する
に当り、図1および図2に示された燃料保護装置と同じ
構成には、同一符号を付して説明を省略する。
【0066】図5および図6に示された燃料保護容器1
0は、頂部蓋が存在しない頂部開放型角筒構造を全体と
して有する。燃料保護容器10は横断面く字状またはL
字状の容器本体11の側方に開閉可能な側方蓋12を設
け、全体として有底角筒形状に構成したものである。
【0067】燃料保護容器10は容器本体11の頂部対
角線位置に吊上げ補助機構30が例えば一対、対をなし
て設置される。吊上げ補助機構30は、容器本体11の
頂部内壁に内方突起のリブ状あるいはブラケット状に固
定されたプレート状固定部材31を備え、この固定部材
31に拘束治具としての受け治具32がボルト等の位置
調整具33で高さ位置を調節自在に設けられる。受け治
具32は、燃料体14の上部タイプレートに固着される
ポスト19,19に対向する対角線位置側に設けられ、
ポスト19,19と係合可能な受け面34を有する。受
け面34は、例えばポスト19頂部に嵌合可能な係合凹
部を構成している。
【0068】この原子炉燃料の燃料保護装置において
は、燃料保護容器10の内部の燃料収納空間13に燃料
体14を挿入し、収納した後、吊上げ補助機構30の位
置調整具33で受け治具32の高さ位置が調節され、受
け治具32は上部タイプレート16のポスト19の頂部
(上面位置)と係合してポスト19を拘束させる。しか
る後、上部タイプレート16のハンドル18を利用し、
図示しない吊具で燃料保護容器10全体を吊り上げ、移
送に供される。
【0069】図5および図6においては、燃料保護容器
10の容器本体11の頂部に2つの吊上げ補助機構3
0,30を設置した例を示したが、この場合にも、吊り
上げ補助機構30で吊り上げる重量は、燃料保護容器1
0の重量だけになるので、2つの吊上げ補助機構30の
一方を燃料保護容器10の容器本体11に、他方を側方
蓋12に設置してもよい。
【0070】図5および図6に示された燃料保護容器1
0を用いて原子炉燃料の輸送作業は次のようにして行な
われる。
【0071】燃料保護容器10は容器本体11から側方
蓋12を開放した状態でMOX燃料等の原子炉燃料の燃
料体14を燃料収納空間13に挿入して収納させる。燃
料体14を収納した状態で側方蓋12を容器本体11に
図示しないボルト等で締着し、燃料収納空間13内に燃
料体14を収納させる。
【0072】次に、吊上げ補助機構30を操作し、拘束
治具である受け治具32を燃料体14のポスト19頂部
に当接するまで下降させ、受け治具32の受け面34を
ポスト頂部に係合させ、ポスト19を拘束させる。この
拘束により、燃料体14は燃料保護容器10内に拘束状
態で収納され、一体化される。
【0073】続いて、燃料保護容器10内に拘束された
燃料体14のハンドル14を利用し、このハンドル14
を図示しないクレーン等からの吊設フックにフック係合
させる。これにより、燃料保護容器10は燃料体14と
ともに吊り上げられ、図示しない燃料輸送容器のバスケ
ット孔に吊設移動して、装荷される。燃料輸送容器には
多数のバスケット孔が格子状に配列されており、各バス
ケット孔に燃料体14を拘束した燃料保護容器10が順
次移送されて装荷される。
【0074】燃料保護容器10を装荷した燃料輸送容器
は、トラック、貨車、船舶等の燃料輸送手段により、核
燃料加工施設または核燃料貯蔵施設等の一方の核燃料施
設から、原子力発電所あるいは他の核燃料貯蔵施設等の
他方の核燃料施設に移送される。
【0075】その際、この燃料保護容器10において
は、頂部に吊上げ補助機構30が脱着不能に固定されて
おり、この吊上げ補助機構30を利用して燃料保護容器
10を燃料体14とともに吊り上げるようにしたので、
吊上げ補助機構30の脱着作業が不用となり、作業の簡
素化、省力化を図ることができる。
【0076】図7および図8は本発明に係る原子炉燃料
の燃料保護装置の第3実施形態を示すものである。
【0077】この実施形態に示された燃料保護装置は、
軽水炉用原子炉燃料として4体の燃料体14を一度に収
納できる燃料保護容器35を備え、この燃料保護容器3
5は全体として横断面がほぼ正方形状の細長い角筒形状
に形成される。燃料保護容器35は、横断面十字状をな
す有底の容器本体36を有し、この容器本体36の外側
方に横断面く字状の側方蓋37が4枚開閉自在に設けら
れる。容器本体36の外側方に4枚の側方蓋37が開閉
自在に設けられ、内部に4体分の燃料体14の燃料収納
空間38がそれぞれ形成される。各燃料収納空間38は
容器本体36で仕切られ、独立した空間として形成され
る。
【0078】燃料保護容器35の容器本体36の頂部に
は、頂部蓋39が図示しない締着ボルト等で締着され
る。この頂部蓋39にはアイボルト等の吊具装着治具
(図示せず)が脱着自在に設けられる。燃料保護容器3
5の頂部蓋39は、4体の燃料体14を共通に覆うよう
になっている。
【0079】この燃料保護容器35においては、4体の
燃料体14を共通に覆う頂部蓋39を容器本体36に設
けたため、頂部蓋39の共通化が図れ、各燃料体14毎
に頂部蓋39を設ける必要がない。また、頂部蓋39に
脱着自在に固定されるアイボルト等の吊具装着治具を各
燃料体14毎に設ける必要がなく、4体の燃料体14毎
に1つの吊具装着治具を設ければよい。
【0080】したがって、燃料保護容器35に設けられ
る頂部蓋39やアイボルト等の吊具装着治具は、4体の
燃料体14毎に、それぞれ1回ずつ脱着作業させればよ
い。このため、従来の燃料保護容器に較べ脱着作業の簡
素化が図れ、省力化が図れる。また、1つの燃料保護容
器35に4体の燃料体14を収容させることで、大容量
の燃料輸送容器の開発の最大課題であった燃料保護容器
35のコンパクト化、固縛装置のコンパクト化の点で大
きな役割を果たすことができる。
【0081】また、図7および図8に示す原子炉燃料の
燃料保護容器35においては、4体の燃料体14を一度
に収納できるため、4体の燃料体14を個々の燃料保護
容器に収納させる必要がない。したがって、4体の燃料
体14を個々の燃料保護容器に収納させた場合に比較
し、燃料体14一体当りの燃料輸送容器のバスケット孔
内の必要スペースを大幅に縮小できる。さらに、燃料保
護容器35は横断面がほぼ正方形の細長い角筒状容器で
あるために、狭い空間内での配列性も良好となり、燃料
輸送容器のバスケット孔内に効率よく、密に配列させる
ことができる。
【0082】この燃料保護容器35に収納される燃料体
14は、多数の燃料棒を上部タイプレート16と下部タ
イプレート17で束ねる一方、多数の燃料棒からなる燃
料棒群の途中に燃料スペーサ40が設けられて、多数の
燃料棒の間隔保持が行なわれる。符号41は輸送用セパ
レータである。
【0083】図7および図8に示された燃料保護容器3
5を用いて原子炉燃料の輸送作業は次のようにして行な
われる。
【0084】燃料保護容器35は横断面十字状の容器本
体36から各側方蓋37および頂部蓋39を開放した状
態でMOX燃料等の原子炉燃料の燃料体14を燃料収納
空間38に挿入して収納させる。燃料体14を収納した
状態で側方蓋37を容器本体36に図示しないボルト等
で締着し、頂部蓋39を容器本体36に締着させる。
【0085】4体の燃料体14を燃料保護容器35内に
収納し、頂部蓋39で拘束した状態で、頂部蓋39のほ
ぼ中央部にアイボルト等の吊具装着治具を装着し、固定
させる。そして、この吊具装着治具を利用して吊具で燃
料保護容器35を吊り上げ、図示しない燃料輸送容器に
吊設移送し、装荷させる。
【0086】このとき、燃料保護容器35内に4体の燃
料体14が一体的に収納されているので、燃料体14も
燃料保護容器35とともに吊り上げられ、図示しない燃
料輸送容器に移送され、この燃料輸送容器のバスケット
孔に装荷される。燃料輸送容器は、例えば図13および
図14に示す燃料輸送容器、または図23に示す燃料輸
送容器が用いられる。燃料輸送容器には多数のバスケッ
ト孔が格子状に配列されさており、各バスケット孔に燃
料保護容器35が吊設移送されて装荷される。
【0087】燃料保護容器35を装荷した燃料輸送容器
は、トラック、貨車、船舶等の燃料輸送手段により、核
燃料加工施設または核燃料貯蔵施設等の核燃料施設か
ら、原子力発電所あるいは他の核燃料貯蔵施設等の他の
核燃料施設に移送される。
【0088】その際、この燃料保護容器35において
は、頂部蓋39に吊具装着治具が脱着可能固定される
が、一度に4体の燃料体14を取り扱うことができるの
で、吊具装着治具の脱着作業があっても、全体として作
業の簡素化、省力化を図り、作業時間を短縮させること
ができる。
【0089】図9および図10は本発明に係る原子炉燃
料の燃料保護装置の第4実施形態を示すものである。
【0090】この実施形態に示された原子炉燃料の燃料
保護装置は、燃料保護容器が横断面ほぼ正方形状に構成
され、4体の燃料体14を一度に収納できるようにした
収納構造を有する。この燃料保護容器35は、頂部蓋が
存在しない頂部開放型角筒構造に構成されている点で、
図7および図8に示された頂部蓋39を設けた頂部閉塞
型燃料保護容器と基本的に相違する。図7および図8に
示された燃料保護容器と同じ構成には同一符号を付して
説明を省略する。
【0091】図9および図10に示された燃料保護容器
35は横断面十字状の容器本体36の頂部にアイボルト
等の吊具装着治具44を設置したものである。吊具装着
治具44は容器本体36の頂部クロス部(中央部)に螺
着あるいは溶着等で固定される。この燃料保護容器35
は、頂部蓋が存在しない頂部開放型構造であるため、燃
料保護容器35の全高さを、燃料体14の全高さより低
くすることが可能となり、頂部の吊具装着治具44を燃
料輸送容器内においても取り外す必要がない高さ位置に
設定できる。
【0092】この燃料保護容器35においては、4体の
燃料体14を容器本体36で仕切られる燃料収納空間3
8にそれぞれ収納させることができ、4体の燃料体14
を一度に収納できるので、図7および図8に示す燃料保
護容器の場合と同様の作用効果を奏する。
【0093】また、この燃料保護容器35は、4体の燃
料体14を1度に収納させることができる一方、頂部蓋
を不用とし、さらにアイボルト等の吊具装着治具44の
脱着を不要にすることができるので、燃料保護容器35
への燃料体14の装荷時や燃料輸送容器への燃料保護容
器35の装荷時に作業の簡素化が図れ、作業時間の短
縮、大幅な省力化を図ることができる。
【0094】図11および図12は、本発明に係る原子
炉燃料の燃料保護装置の第5実施形態を示すものであ
る。
【0095】この実施形態に示された原子炉燃料の燃料
保護装置は、燃料保護容器10の外側壁に挿入ガイド手
段45を一体あるいは一体的に設けたものである。挿入
ガイド手段45は燃料保護容器10の4つの外側面のう
ち、隣接する2つの外側面に突出して設置され、図12
に示すように挿入先端側のテーパガイド部46と挿入末
端側の平行ガイド部47とから構成される。平行ガイド
部47はテーパガイド部46のトレーリングエッジ(尾
端)から滑かに連続するようになっている。
【0096】挿入ガイド手段45は、図13および図1
4に示された燃料輸送容器50と組み合せて使用され、
燃料輸送容器50の少なくともバスケット頂部近傍の高
さ位置に設けられる。燃料輸送容器50は、燃料保護容
器10を出し入れ可能に収納する角筒状の有底バスケッ
ト孔51を備える。各バスケット孔51は格子状の仕切
壁52で仕切られ、燃料保護容器10の収納空間を形成
している。
【0097】燃料輸送容器50の仕切壁52はバスケッ
ト孔51を囲繞するバスケット孔壁を形成しており、バ
スケット孔51を形成する4つの孔内壁のうち、孔底部
側下部の隣り合う2つの孔内壁に係合ガイド手段54が
設けられる。係合ガイド手段54はバスケット孔51の
孔軸方向に延び、テーパガイド部55とこのガイド部5
5に滑かに続く平行ガイド部56とから構成される。
【0098】図11および図12に示される燃料保護容
器10が燃料輸送容器50のバスケット孔51に挿入さ
れる際、燃料保護容器10の挿入先端側は、バスケット
孔51の係合ガイド手段54により挿入が案内される一
方、燃料保護容器10の挿入末端側はその挿入ガイド手
段45によりバスケット孔51に案内される。燃料保護
容器10は挿入ガイド手段45を形成しない容器側面が
他の2つのバスケット孔内壁面に接するように位置決め
される。したがって、燃料保護容器10は燃料輸送容器
50のバスケット孔51に位置決めされ、拘束されつ
つ、円滑かつスムーズに挿入される。
【0099】燃料輸送容器50のバスケット孔51は燃
料保護容器10の外径寸法より過度に大きな値に設定さ
れているので、重量の大きな燃料保護容器10のバスケ
ット孔51内への挿入には、挿入時の位置合せに細心の
注意を払う必要がある。しかし、燃料輸送容器50への
燃料保護容器10の装荷作業においては、燃料保護容器
10と燃料輸送容器50とを組み合せた構造とすること
で、バスケット孔51への燃料保護容器10の挿入と同
時に位置決めし、拘束することが容易となり、位置決め
されつつバスケット孔51に挿入され、拘束されて収納
されるので、燃料保護容器10の装荷作業が簡素化さ
れ、作業を短時間で行なうことができ、大幅な省力化が
図れる。
【0100】図11および図12に示された燃料保護容
器10を用いた原子炉燃料の輸送作業は次のようにして
行なわれる。
【0101】MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を燃料
保護容器10内に挿入して収納させる。燃料体を燃料保
護容器10内に収納し、拘束した状態で図示しないクレ
ーン等を用いて燃料保護容器10を吊り上げ、燃料輸送
容器50に吊設移送される。燃料保護容器10は燃料輸
送容器50において吊り降され、そのバスケット孔51
に挿入される。
【0102】燃料輸送容器50のバスケット孔51に挿
入される際、燃料保護容器10は挿入先端側がバスケッ
ト孔51の係合ガイド手段54に案内され、挿入末端側
が挿入ガイド手段45により案内され、燃料保護容器1
0は係合ガイド手段54を形成しないバスケット孔51
の隣り合う2側壁面側にシフトされ、押し付けられる。
燃料保護容器10が係合ガイド手段54および挿入ガイ
ド手段45によりバスケット孔51の隣り合う2側壁面
側に押し付けられることにより、バスケット孔51内で
燃料保護容器10が拘束され、安定的に固定される。
【0103】燃料保護容器10を装荷した燃料輸送容器
50は、トラック,貨車,船舶等の燃料輸送手段によ
り、核燃料加工施設または核燃料貯蔵施設等の一方の核
燃料施設から、原子力発電所あるいは他の核燃料貯蔵施
設等の他方の核燃料施設に移送される。
【0104】図15および図16は本発明に係る原子炉
燃料の燃料保護装置の第6実施形態を示すものである。
【0105】この実施形態に示された燃料保護装置は、
燃料保護容器10の容器外側壁に設けられた挿入ガイド
手段45の頂部に緩衝手段としてSiゴム等の緩衝部材
58を設けた構成が、図11および図12に示された燃
料保護容器10と構成を実質的に異にする。他の構成は
異ならないので同じ符号を付して説明を省略する。
【0106】挿入ガイド手段45は、燃料保護容器10
の4つの外側面のうち、隣り合う2つの外側面に突出し
て設置され、挿入先端側のテーパガイド部46と挿入末
端側の平行ガイト部47から構成される。挿入ガイド手
段45の平行ガイド部47上に緩衝部材59がほぼ面一
に装着される。
【0107】燃料保護容器10は、図示しない燃料体を
装荷し、収納した状態でバスケットとしての燃料輸送容
器60の格子状の各バスケット孔61に挿入ガイド手段
45に案内されて挿入され、拘束状態で収納される。多
数の燃料保護容器10を各バスケット孔61に収納した
状態で各燃料保護容器10の頂部を図17に示すよう
に、1枚の固定板62で拘束させ、安定的に固定させ
る。固定板62はボルト締め等で燃料輸送容器60の頂
部に着脱可能に締着される。固定板62には燃料保護容
器10のヘッド側を突出可能に案内するガイド窓63
が、各バスケット孔61に対応して形成されている。
【0108】燃料輸送容器60の各バスケット孔61に
収納された燃料保護容器10は突出部を構成する緩衝部
材59の上面高さ位置が同一面上に位置するとは限らな
いが、この場合にも、緩衝部材59の存在により、各燃
料保護容器10に比較的均一な拘束力を持たせて安定的
に収納保持させることができる。
【0109】燃料輸送容器60の各バスケット孔61に
挿入ガイド手段45や係合ガイド手段で案内されて燃料
保護容器10が挿入され、拘束される。拘束された燃料
保護容器10に、図17に示す固定板62を上方から被
せて固定させる。固定板62を燃料輸送容器60に締着
し、固定することにより、バスケット孔61に収納され
た燃料保護容器10は緩衝部材59を介して軸方向に拘
束され、また挿入ガイド手段45やガイド窓63により
横移動が拘束されてバスケット孔61内に安定的に固定
される。
【0110】燃料輸送容器60の各バスケット孔61内
に燃料保護容器10を安定的に収納した状態で、燃料輸
送容器60は図示しない燃料輸送手段により一方の核燃
料施設から他方の核燃料施設に移送される。
【0111】図18は本発明に係る原子炉燃料の燃料保
護装置の第7実施形態を示すものである。
【0112】この実施形態に示された燃料保護装置は、
頂部蓋を備えない有底で頂部開放型の角筒構造の燃料保
護容器65を備える。燃料保護容器65は横断面く字状
あるいはL字状の有底の容器本体66と、この容器本体
66の側方に開閉自在に装着される横断面く字状あるい
はL字状の側方蓋67とを有する。側方蓋67は、上部
側蓋68と中間側蓋69と下部側蓋70とから少なくと
も3分割可能に構成される。
【0113】側方蓋67の上部側蓋68は燃料保護容器
65に収容される燃料体14の上部タイプレート16に
対応した位置に設けられ、下部側蓋70は燃料体14の
下部タイプレート17に対応した位置に設けられる。燃
料体14は燃料保護容器65の燃料収納空間71に挿入
され、収容される一方、頂部にハンドル18が一体ある
いは一体的に取り付けられる。燃料体14は多数の燃料
棒が上部タイプレート16および下部タイプレート17
で束ねられる一方、束ねられた各燃料棒(燃料棒群)は
燃料スペーサ40により中間部で間隔保持される。符号
41は輸送用セパレータである。
【0114】燃料保護容器65の側方蓋67は容器本体
66にボルト締め等で開閉自在に締着(固定)される。
その際、側方蓋67は上部側蓋68、中間側蓋69、下
部側蓋70に少なくとも3分割されており、3分割され
た各側蓋68,69,70の蓋内側面に所望の肉厚の保
護体73,74,75が装着される。保護体76,7
7,78は容器本体66にも装着される。保護体73〜
78はゴム、プラスチック、ハニカム部材、金属等で構
成され、その材質および形状は締付部の圧縮剛性に応じ
て適宜選択される。
【0115】しかして、図18に示された燃料保護容器
65においては、燃料収納空間71に燃料体14を挿入
し、収納した後、側方蓋67を容器本体66に締め付け
る。このとき、側方蓋67は上部側蓋68、中間側蓋6
9、下部側蓋70に少なくとも3分割されており、この
3分割された各側蓋68,69,70のそれぞれの蓋締
付力を利用して、燃料体14の上部タイプレート16、
中間部および下部タイプレート17を保護体73〜78
を介して締め付け、燃料体14を燃料保護容器65内に
収納し、固縛させる。
【0116】この燃料保護容器65においては、容器本
体66に開閉自在に締着される側方蓋47を上部側蓋6
8、中間側蓋69および下部側蓋70の少なくとも3分
割構造とし、剛性の大きな上部タイプレート16と下部
タイプレート17および剛性の小さな中間部をそれぞれ
別個の側蓋68,69,70で締め付けるため、それぞ
れの締付力を最適状態に調整できる。燃料体14の上部
タイプレート16および下部タイプレート17の締付力
を従来の燃料体より大きな締付力で締着でき、燃料体1
4の燃料保護容器65への固縛力(拘束力)を強固にす
ることができる。したがって、側方蓋67を細長い燃料
体14の構造に応じて少なくとも3分割し、3分割され
た側蓋68,69,70で締付力を個別に調節すること
により、コンパクトな固縛装置80を提供できる。固縛
装置80は容器本体66と側方蓋67と内部に装着され
る保護体73〜78とにより構成される。
【0117】図18においては、固縛装置80を頂部開
放型の燃料保護容器65に適用した例を示したが、この
固縛装置80は従来型の頂部蓋付き燃料保護容器にも適
用でき、また、燃料体を4体収納可能な燃料保護容器に
も適用することができる。
【0118】図18に示された燃料保護容器65におい
ては、燃料体14を燃料保護容器65内に挿入した状態
で、3分割された各側蓋68,69,70を適宜締付力
で締め付けることにより、燃料体14は燃料保護容器6
5内で締め付けられて拘束され、一体化される。この一
体化状態で図示しない吊具によりハンドル18を利用し
て吊り上げ、燃料輸送容器(図示せず)に吊設移送し、
燃料輸送容器内に装荷させることができる。
【0119】図19および図20は本発明に係る原子炉
燃料の燃料保護装置の第8実施形態を示すものである。
【0120】この実施形態に示された燃料保護装置は、
頂部蓋を備えない頂部開放型角筒形状の燃料保護容器8
1を備える。燃料保護容器81は横断面く字状あるいは
L字状をなす有底の容器本体82の側方に開閉可能な側
方蓋83がボルト締め等で締着され、固定される。燃料
保護容器81は、内部に燃料体14を収納する角筒状の
燃料収納空間84が形成される。側方蓋83も横断面く
字状あるいはL字状に形成され、容器本体82とともに
充分な機械的・物理的強度を有する。
【0121】燃料保護容器81の容器本体82および側
方蓋83の内側面に、収納された燃料体14を拘束する
保護体74,76,77,78が内張り等で固定され
る。保護体74,76〜78は燃料体14の上部タイプ
レート16、中間部および下部タイプレート17に合せ
て適宜厚さが選択される。
【0122】また、燃料保護容器81には上部タイプレ
ート16および下部タイプレート17に対応した位置に
タイプレート締付機構85が設けられる。タイプレート
締付機構85は上部タイプレート16および下部タイプ
レート17に対応した高さ位置の側方蓋83に設けられ
る。タイプレート締付機構85は側方蓋12の隣り合う
2側壁に内方に突出自在に取り付けられる。タイプレー
ト締付機構85は、容器本体82と側方蓋83の隣り合
う2側壁に設けても、また、容器本体82側に設けても
よい。
【0123】図19および図20に示された原子炉燃料
の燃料保護装置は、容器本体82と、この容器本体82
の側方を開閉自在に覆う側方蓋83と、容器本体82お
よび側方蓋83の内側面に装着される保護体74,77
により、燃料体14の中間部締付機構86が構成され
る。
【0124】この原子炉燃料の燃料保護装置は、燃料保
護容器10内に燃料体14を挿入して収納し、側方蓋1
2を容器本体11に締着することにより、側方蓋12の
締付力を受けて燃料体14の中間部が拘束され、固縛さ
れる。燃料体14の中間部締付機構86により燃料体1
4の中間部を締め付け、固縛した後、燃料体14の上部
タイプレート16と下部タイプレート17はタイプレー
ト締付機構85により締め付けられ、固縛される。
【0125】タイプレート締付機構85は、締付治具8
7を例えばボルトにより進退させ得る締付構造となって
おり、締付治具87の進退により締付トルクや締付変位
の位置調整が可能である。締付治具87を上部タイプレ
ート16および下部タイプレート17に押し付けること
により、燃料体14の上部タイプレート16および下部
タイプレート17は保護体76,78と締付治具87と
の間で強く挟持され、固縛される。
【0126】燃料体14の中間部締付機構86とタイプ
レート締付機構85とにより、固縛装置88が構成され
る。この固縛装置88により燃料保護容器81内に挿入
され、収納された燃料体14が締め付けられ、固縛され
る。燃料体14を燃料保護容器81内に締め付けて、固
縛し、一体化した状態で、燃料体14のハンドル18に
図示しない吊具を用いて吊り上げることにより、燃料保
護容器10は図示しない燃料輸送容器に移送され、輸送
に供される。
【0127】図19に示された燃料保護容器81におい
ては、上部タイプレート16および下部タイプレート1
7の上下2箇所にタイプレート締付機構85を設置した
例を示したが、タイプレート締付機構85と同じ構造の
締付機構を燃料体14の中間部に設けても、またこの締
付機構を燃料体14の中間部に上下方向に複数箇所設け
てもよい。図19では頂部開放型の燃料保護容器81の
例を示したが、締付機構を備えた燃料保護容器は、従来
の頂部蓋付燃料保護容器に適用することもでき、また燃
料体を4体収納可能な燃料保護容器に適用することもで
きる。なお、符号40は燃料体の燃料スペーサであり、
符号41は輸送用セパレータである。
【0128】図21および図22は本発明に係る原子炉
燃料の燃料保護装置の第9実施形態を示すものである。
【0129】この実施形態に示された燃料保護装置は、
頂部蓋を備えた頂部閉塞型の角筒形状の燃料保護容器9
0を備える。燃料保護容器90は横断面く字状あるいは
L字状をなす容器本体91と、この容器本体91の側方
を開閉自在に覆う側方蓋92と、容器本体91の頂部を
開閉自在に覆う頂部蓋93とから構成され、内部に燃料
体(図示せず)を収納可能な燃料収納空間94が角筒状
に形成される。容器本体91および側方蓋92は共に横
断面く字状あるいはL字状に形成され、充分な機械的・
物理的強度が得られる。燃料保護容器90は容器本体9
1に側方蓋92を締着し、固定したとき、横断面形状が
ほぼ正方形の矩形形状に形成される。
【0130】前記燃料保護容器90は、隣り合う2つの
容器内壁に放熱窓95が長手方向に沿って複数個ずつ設
けられる。放熱窓95は、例えば側方蓋92の側壁に設
けられる。この燃料保護容器90は、発熱性を有するM
OX燃料体の輸送に適したものである。燃料保護容器9
0は、図23に示された燃料輸送容器97のバスケット
孔98内に挿入され、収納されて、搬送に供される。
【0131】図24に示された燃料輸送容器97は水平
にしたとき、格子状に配列されたバスケット孔98が孔
底部に向って例えば45度傾斜した下向き状態となるよ
うに予めセットされており、この傾斜状態でMOX燃料
体を輸送しようとするものである。
【0132】燃料輸送容器97は容器本体99に格子状
に配列された多数のバスケット孔98を備えており、燃
料輸送容器97を横倒して水平にしたとき、各バスケッ
ト孔98は孔底部に向って斜め下向き状態にセットさ
れ、各バスケット孔98の隣り合うV字形のバスケット
孔壁100に燃料保護容器90が直接乗せられて輸送に
供される。その際、燃料保護容器90を収容するバスケ
ット孔98は、下側の隣り合う2面が燃料保護容器90
に直接接触するため熱が伝わり易い。しかし、バスケッ
ト孔98の上側の2面は燃料保護容器90との間に空隙
101が生じるために、上側のバスケット孔壁に熱が伝
わりにくい。
【0133】この原子炉燃料の燃料保護装置において
は、燃料保護容器90を燃料輸送容器97のバスケット
孔98内に挿入する際、放熱窓95を備えた隣り合う容
器側面が上側を向くようにして挿入され、収納される。
上側2面に放熱窓95が存在するように燃料保護容器9
0をバスケット孔98に収納させると、燃料体からの熱
が輻射等により上側のバスケット孔壁に逃げ易くなり、
放熱性能が改善される。燃料保護容器90は放熱窓95
の設置を必要最小限の隣り合う2壁面に限定しているの
で、全面に設ける必要がなく、窓加工費の削減が図れ
る。
【0134】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明に係る原子
炉燃料の燃料保護装置およびその燃料輸送方法において
は、MOX燃料等の燃料体を燃料保護容器に収納させる
燃料装荷作業、さらに燃料保護容器を燃料輸送容器へ装
荷させる容器装荷作業を効率よく行なうことができ、作
業の省力化・作業時間の短縮を図ることができる一方、
燃料保護容器をコンパクト化し、大容量の燃料輸送を行
なう、燃料輸送容器に適した燃料保護容器を提供するこ
とができる。
【0135】請求項1に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を収納
する燃料保護容器を頂部開放型構造としたので、頂部蓋
やアイボルト等の脱着作業が不要となり、作業の効率化
・省力化が図れる一方、燃料保護容器の頂部に固定され
た吊具装着治具あるいは吊上げ補助機構をそのまま利用
して燃料保護容器を燃料体収納状態で吊上げ、移送させ
ることができ、燃料装荷作業や容器装荷作業を簡単にか
つ容易に、短時間で行なうことができる。
【0136】請求項2に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、燃料保護容器を頂部開放型角筒状構造に構
成し、燃料保護容器を構成する有底の容器本体と側方蓋
を共に横断面く字状あるいはL字状に形成したので、側
方蓋にも充分な機械的・物理的強度を持たせることがで
き、燃料保護容器の組立強度を充分に確保し、内部に原
子炉燃料の燃料体を安定的に収納させることができる。
【0137】請求項3に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、頂部開放型構造の燃料保護容器の頂部対角
線位置に対をなす吊上げ補助機構を設け、この吊上げ補
助機構は拘束治具を昇降自在に設け、上記拘束治具で燃
料体の上部タイプレートから突出するポストを捕捉する
ことにより、燃料保護容器内に収納される燃料体を拘束
し、固定させたから、上部タイプレートのハンドルを吊
り上げることにより、燃料体と燃料保護容器を同時に吊
り上げることができ、取扱作業が簡素化され、各種装荷
作業を効率よく行ない、省力化を図ることができる。
【0138】請求項4に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、4体の燃料体を一度に収納できる燃料保護
容器を設け、この燃料保護容器の横断面をほぼ正方形の
断面構造としたので、多量の原子炉燃料を燃料輸送容器
のバスケット孔に効率よく能率的に装荷でき、燃料輸送
容器を大容量化しても必要なバスケットスペースを大幅
に削減でき、また大容量の燃料輸送容器に適したコンパ
クトな燃料保護容器を提供できる。
【0139】請求項5に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、4体の燃料体を一度に収納できる横断面ほ
ぼ正方形の頂部開放型構造の燃料保護容器を設け、この
燃料保護容器の頂部に吊具装着治具を固設したので、頂
部蓋やアイボルト等の吊具装着治具の脱着が不要とな
り、作業の簡素化、省力化が図れる。また、燃料保護容
器は一度に4体の燃料体を収納することができるので、
燃料体を個別に収納した保護容器に較べ全体としてコン
パクト化を図ることができ、燃料輸送容器の大容量化に
適した燃料保護容器を提供でき、燃料保護容器の燃料輸
送容器への装荷作業の簡素化、省力化を図ることがで
き、各種装荷作業の省力化により、作業時間の大幅な短
縮を図ることができる。
【0140】請求項6に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、角筒状燃料保護容器の隣り合う2つの容器
外側壁に挿入ガイド手段を設けたから、上記挿入ガイド
手段で燃料輸送容器のバスケット孔への燃料保護容器の
挿入がスムーズに案内される一方、挿入された燃料保護
容器は挿入ガイド手段によりバスケット孔内で一側にシ
フトされ、拘束されるので、燃料輸送容器のバスケット
孔内に燃料保護容器を捕捉状態で安定的に収納させ、拘
束させることができる。
【0141】請求項7に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、角筒状の燃料保護容器の隣り合う2つの容
器外側面に設けられた挿入ガイド手段に対向して、燃料
輸送容器のバスケット孔の底部側に、係合ガイド手段を
突出させて設けたので、燃料輸送容器のバスケット孔に
燃料保護容器の挿入先端側がバスケット孔の係合ガイド
手段により案内される一方、燃料保護容器の挿入末端側
が挿入ガイド手段により案内され、燃料保護容器は係合
ガイド手段および挿入ガイド手段により、バスケット孔
の隣り合う2側壁面に押し付けられて収納されるので、
燃料保護容器はバスケット孔内に上下に亘り安定的に捕
捉され、拘束状態で収納させることができる。
【0142】請求項8に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、燃料保護容器の容器外側壁に設けられた挿
入ガイド手段の頂部に緩衝手段を設け、この緩衝手段に
係合する固定板を燃料輸送容器に着脱自在に設けたの
で、燃料輸送容器のバスケット孔に挿入された燃料保護
容器は、バスケット孔内で挿入ガイド手段により拘束さ
れる一方、固定板により、緩衝手段を介して抑え付けら
れ、弾性保持されるので、燃料保護容器は燃料輸送容器
に安定的に、固縛力が高められて収納され、輸送振動等
に対する安定性を向上させることができる。
【0143】請求項9に係る原子炉燃料の燃料保護装置
においては、燃料保護容器の側方蓋を上部側蓋と中間部
側蓋と下部側蓋との少なくとも3分割構造に構成し、分
割された各側蓋の締付力を個別に調節し、燃料保護容器
内に収納される燃料体を、その振動特性を考慮した締付
力で締め付けることができるので、燃料体の上部タイプ
レートおよび下部タイプレートの締付力不足を解消し、
その締付力(固縛力)を強固にし、振動に対する安定性
を増大させることができる。
【0144】請求項10に係る原子炉燃料の燃料保護装
置においては、角筒状燃料保護容器にタイプレート締付
機構を設け、このタイプレート締付機構を燃料保護容器
に収納される燃料体の上部タイプレートおよび下部タイ
プレートに対応して位置させたので、上記タイプレート
締付機構による締付により、燃料保護容器内に収納され
る燃料体は、上部タイプレートおよび下部タイプレート
での締付力(固縛力)をより強固にでき、振動に対する
安定性を向上させた燃料保護容器を提供することができ
る。
【0145】請求項11に係る原子炉燃料の燃料保護装
置においては、角筒状燃料保護容器の隣り合う2つの容
器側壁に複数の放熱窓を設けることにより、45度等の
斜め置き輸送に適した燃料保護容器を提供することがで
きる。
【0146】請求項12に係る原子炉燃料の燃料保護装
置においては、燃料輸送容器のバスケット孔に挿入され
る燃料保護容器は、放熱窓を有する2つの容器側壁面が
上側を向くように収納されるので、MOX燃料等の原子
炉燃料から放熱される燃料輸送容器の放熱特性を改善
し、向上させることができる。
【0147】請求項13に係る原子炉燃料の燃料輸送方
法においては、頂部に吊具装着治具あるいは吊上げ補助
機構を備えた燃料保護容器内に燃料体を挿入し、収納さ
せる一方、燃料体が収納された燃料保護容器は吊具装着
治具あるいは吊上げ補助機構を利用して吊り上げられ、
燃料輸送容器に移送され、装荷されるので、燃料保護容
器への燃料体の収納作業(燃料装荷作業)や燃料輸送容
器への燃料保護容器への装荷作業(容器装荷作業)時
に、頂部蓋の脱着作業や吊具装着治具の脱着作業が全く
不要となり、作業の簡素化、省力化が図れ、各種装荷作
業を作業能率よく、短時間で、簡単かつ容易に行なうこ
とができる。
【0148】請求項14に係る原子炉燃料の燃料輸送方
法においては、頂部開放型燃料保護容器の頂部に吊上げ
補助機構を設け、この吊上げ補助機構で燃料保護容器に
挿入された燃料体を捕捉して拘束し、一体化しており、
燃料保護容器に拘束された燃料体のハンドルを吊具によ
り把持して燃料体とともに燃料保護容器を一体的に吊り
上げ、燃料輸送容器に装荷させるので、燃料装荷作業や
容器装荷作業に、頂部蓋の脱着作業や吊上げ補助機構の
脱着作業が全く不要となり、作業の簡素化、省力化が図
れ、各種装荷作業を能率よく、単時間で行なうことがで
きる。
【0149】請求項15に係る原子炉燃料の燃料輸送方
法においては、頂部に吊具装着治具を備えた燃料保護容
器で4体の燃料体を一度に取扱うことができ、4体の燃
料体を収納した燃料保護容器は吊具装着治具を利用して
吊り上げられ、燃料輸送容器に移送され、装荷されるの
で、各種装荷作業に吊具装着治具の脱着作業が不要とな
る一方、燃料保護容器で燃料体を一度に4体ずつ取扱う
ことができ、作業の効率化、省力化が図れ、多量の燃料
輸送に適したものとなる。
【0150】請求項16に係る原子炉燃料の燃料輸送方
法においては、燃料保護容器の側方蓋を上部側蓋と中間
部側蓋と下部側蓋とに少なくとも3分割し、各側蓋で燃
料保護容器に収納された燃料体を締め付けたから、燃料
体の振動特性を考慮して燃料保護容器内に燃料体を安定
的に収納し、拘束させることができ、燃料体の上部タイ
プレート部および下部タイプレート部の締付力(固縛
力)を強固にして振動に対する安定性を増大させること
ができる。
【0151】請求項17に係る原子炉燃料の燃料輸送方
法においては、燃料保護容器にタイプレート締付機構を
設け、このタイプレート締付機構で燃料保護容器に挿入
され、収納される燃料体の上部タイプレート部および下
部タイプレート部の締付力を向上させ、燃料保護容器内
での動きを拘束させたので、燃料体の上部および下部タ
イプレート部での締付力を強固にして振動に対する安定
性を増大させることができる。
【0152】請求項18に係る原子炉燃料の燃料輸送方
法においては、燃料保護容器の隣り合う2つの容器側壁
に複数の放熱窓を形成し、この燃料保護容器を燃料輸送
容器のバスケット孔に挿入し、装荷する際、燃料保護容
器の放熱窓形成側容器側壁面が上側を向くように装荷さ
せて燃料体からの放熱性を改善し、放熱効率を向上させ
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第1
実施形態を示すもので、燃料保護容器の上部を破断をし
て示す図。
【図2】図1に示された燃料保護容器の平面図。
【図3】図1に示された燃料保護容器を吊り上げる吊具
の一実施例を示す図。
【図4】図1に示された燃料保護容器を吊り上げる吊具
の他の実施例を示す図。
【図5】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第2
実施形態を示すもので、燃料保護容器の上部を示す図。
【図6】図5に示された燃料保護容器の平面図。
【図7】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第3
実施形態を示すもので、燃料保護容器を縦方向に破断し
た縦断面で示す図。
【図8】図7に示された燃料保護容器の平面図。
【図9】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第4
実施形態を示すもので、燃料保護容器を縦方向に破断し
た縦断面で示す図。
【図10】図9に示された燃料保護容器の平面図。
【図11】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第
5実施形態を示すもので、燃料保護容器の全体外観図。
【図12】図11に示された燃料保護容器の平面図。
【図13】図11に示された燃料保護容器を収納する燃
料輸送容器の一部を示す部分的な縦断面図。
【図14】図11に示された燃料輸送容器を部分的に示
す平面図。
【図15】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第
6実施形態を示すもので、燃料保護容器の全体外観図。
【図16】図15に示された燃料保護容器の平面図。
【図17】図15に示された燃料保護容器を収納する燃
料輸送容器の部分的な断面図。
【図18】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第
7実施形態を示すもので、燃料保護容器の縦断面図。
【図19】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第
8実施形態を示すもので、燃料保護容器の縦断面図。
【図20】図19に示された燃料保護容器の平面図。
【図21】本発明に係る原子炉燃料の燃料保護装置の第
9実施形態を示すもので、燃料保護容器の縦断面図。
【図22】図21に示された燃料保護容器の平面図。
【図23】図21に示された燃料保護容器を収納する燃
料輸送容器の部分的な平断面図。
【図24】従来の原子炉燃料を収容する燃料保護容器を
示す縦断面図。
【符号の説明】
10 燃料保護容器 11 容器本体 12 側方蓋 13 燃料収納空間 14 燃料体 15 燃料棒 16 上部タイプレート 17 下部タイプレート 18 ハンドル 19 ポスト 20 吊具装着部材(吊具装着治具) 21 取扱孔 23,23A 吊具 24 吊設爪(吊フック) 26 把持爪 27 頂部開口 30 吊上げ補助機構 31 固定部材 32 拘束治具(受け治具) 33 位置調整具 34 受け面 35 燃料保護容器 36 容器本体 37 側方蓋 38 燃料収納空間 39 頂部蓋 40 燃料スペーサ 41 輸送用セパレータ 44 吊具装着治具(アイボルト) 45 挿入ガイト手段 46 テーパ状ガイド部 47 平行ガイド部 50 燃料輸送容器 51 バスケット孔 52 仕切壁(バスケット孔壁) 54 係合ガイド手段 55 テーパ状ガイド部 56 平行ガイド部 59 緩衝部材(緩衝手段) 60 燃料輸送容器 61 バスケット孔 62 固定板 63 ガイド窓 65 燃料保護容器 66 容器本体 67 側方蓋 68 上部側蓋 69 中間側蓋 70 下部側蓋 71 燃料収納空間 73,74,75,76,77,78 保護体 80,88 固縛装置 81 燃料保護容器 82 容器本体 83 側方蓋 84 燃料収納空間 85 タイプレート締付機構 86 中間部締付機構 87 締付治具 90 燃料保護容器 91 容器本体 92 側方蓋 93 頂部蓋 94 燃料収納空間 95 放熱窓 97 燃料輸送容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−113687(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G21F 5/008 G21C 3/00 G21C 19/06 G21F 5/14

Claims (18)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉燃料の燃料体を収納可能な燃料保
    護容器を設け、この燃料保護容器は容器本体の側方を側
    方蓋で覆って頂部開放型構造に構成し、燃料保護容器の
    頂部に吊具装着治具あるいは吊上げ補助機構を固定した
    ことを特徴とする原子炉燃料の燃料保護装置。
  2. 【請求項2】 燃料保護容器は横断面L字状あるいはく
    字状をなす有底の容器本体と、この容器本体の側方を覆
    う横断面L字状あるいはく字状の側方蓋とを組み立てて
    頂部開放型角筒状構造に構成した請求項1に記載の原子
    炉燃料の燃料保護装置。
  3. 【請求項3】 燃料保護容器には対をなす吊上げ補助機
    構が頂部対角線位置に設けられ、上記吊上げ補助機構は
    拘束治具を昇降自在に設け、上記拘束治具が燃料体の上
    部タイプレートから突出するポストと係合して前記燃料
    保護容器内に収納される燃料体を拘束した請求項1に記
    載の原子炉燃料の燃料保護装置。
  4. 【請求項4】 原子炉燃料の燃料体を4体収納可能な燃
    料保護容器を設け、上記燃料保護容器は、横断面十字状
    をなす有底の容器本体と、この容器本体の側方を開閉自
    在に覆う側方蓋とから横断面がほぼ正方形の断面構造に
    構成されたことを特徴とする原子炉燃料の燃料保護装
    置。
  5. 【請求項5】 燃料保護容器は4体の燃料体を収納でき
    るように、横断面がほぼ正方形の頂部開放型構造に構成
    し、燃料保護容器の頂部に吊具装着治具を脱着不能に設
    けた請求項4に記載の原子炉燃料の燃料保護装置。
  6. 【請求項6】 燃料輸送容器のバスケット孔に収納され
    て輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料保
    護容器は隣り合う2つの容器外側壁にテーパガイド部と
    平行ガイド部とを有する挿入ガイド手段を突出させて設
    け、上記挿入ガイド手段は燃料保護装置のバスケット孔
    への挿入をガイドするように、バスケット孔収納時少な
    くともバスケット孔の頂部近傍に対応する位置に形成し
    たことを特徴とする原子炉燃料の燃料保護装置。
  7. 【請求項7】燃料輸送容器は、角筒状のバスケット孔の
    底部側であって隣り合う2つの孔内側壁にテーパガイド
    部とこのテーパガイド部に続く平行ガイド部とを孔軸方
    向に沿って突出させた係合ガイド手段を設け、燃料保護
    容器が燃料輸送容器のバスケット孔に挿入される際、燃
    料保護容器の挿入先端側がバスケット孔の係合ガイド手
    段により案内される一方、燃料保護容器の挿入末端側が
    挿入ガイド手段により案内され、燃料保護容器は上記係
    合ガイド手段および挿入ガイド手段によりバスケット孔
    の隣り合う2側壁面に押し付けられて収納される請求項
    6記載の原子炉燃料の燃料保護装置。
  8. 【請求項8】 燃料保護容器はこの容器外側壁より突出
    した挿入ガイド手段の頂部にSiゴム等の緩衝手段を設
    ける一方、燃料輸送容器のバスケット孔に燃料保護容器
    を収納させた状態で、前記緩衝手段と係合する固定板を
    燃料輸送容器に着脱可能に設け、上記固定板で燃料輸送
    容器内に収納される燃料保護容器をバスケット孔内で拘
    束させた請求項6または7に記載の原子炉燃料の燃料保
    護装置。
  9. 【請求項9】 燃料輸送容器のバスケット孔に収納され
    て輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料保
    護容器は容器本体の側方を覆う側方蓋を、上部タイプレ
    ート位置に対応する上部側蓋、中間部側蓋および下部タ
    イプレート位置に対応する下部側蓋の少なくとも3分割
    構造に構成し、分割された各側蓋の締付力を個別に調節
    し、燃料保護容器内に収納される燃料体の締付力を燃料
    体の振動特性に応じて調節可能に構成したことを特徴と
    する原子炉燃料の燃料保護装置。
  10. 【請求項10】 燃料輸送容器のバスケット孔に収納さ
    れて輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料
    保護容器は、内部に収納される燃料体の上部タイプレー
    トおよび下部タイプレートに相当する位置にタイプレー
    ト締付機構をそれぞれ備え、タイプレート締付機構は収
    納された燃料体に向って進退自在な締付具を備えたこと
    を特徴とする原子炉燃料の燃料保護装置。
  11. 【請求項11】 燃料輸送容器のバスケット孔に収納さ
    れて輸送可能な角筒状の燃料保護容器を設け、上記燃料
    保護容器は隣り合う2つの容器側壁に複数の放熱窓を設
    けたことを特徴とする原子炉燃料の燃料保護装置。
  12. 【請求項12】燃料輸送容器のバスケット孔に燃料保護
    容器を収納させたとき、燃料保護容器は、放熱窓を有す
    る2つの容器側壁面が上側、残りの容器側壁面が下側を
    向き、下側の容器側壁面がバスケット孔内壁面と接触状
    態で保持された請求項11に記載の原子炉燃料の燃料保
    護装置。
  13. 【請求項13】 MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
    燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
    た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
    し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
    器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
    設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
    燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
    料体の収納工程では、頂部に吊具装着治具あるいは吊上
    げ補助機構を備えた頂部開放型の燃料保護容器に燃料体
    を収納させる一方、燃料輸送容器への装荷工程では、吊
    具装着治具あるいは吊上げ補助機構を利用して燃料保護
    容器を吊り上げ、燃料輸送容器に装荷させることを特徴
    とする原子炉燃料の燃料輸送方法。
  14. 【請求項14】MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を燃
    料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納した
    燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納し、
    固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容器を
    核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施設に
    燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉燃料
    の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃料体
    の収納工程では、頂部に吊上げ補助機構を具備した頂部
    開放型の燃料保護容器に燃料体を収納し、収納された燃
    料体を吊上げ補助機構で拘束する一方、燃料輸送容器へ
    の装荷工程では、燃料保護容器内に拘束された燃料体の
    ハンドルを吊具により把持して燃料体とともに燃料保護
    容器を一体的に吊り上げ、燃料輸送容器に装荷すること
    を特徴とする原子炉燃料の燃料輸送方法。
  15. 【請求項15】 MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
    燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
    た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
    し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
    器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
    設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
    燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
    料体の収納工程では、4体の燃料体を収納可能で、頂部
    に吊具装着治具を備えた燃料保護容器に燃料体を収納さ
    せる一方、燃料輸送容器への装荷工程では、吊具装着治
    具を利用して燃料保護容器を吊り上げ、燃料輸送容器に
    装荷させることを特徴とする原子炉燃料の燃料輸送方
    法。
  16. 【請求項16】 MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
    燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
    た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
    し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
    器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
    設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
    燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
    料体の収納工程では、側方蓋が上部タイプレート位置の
    上部側蓋と中間部側蓋と下部タイプレート位置の下部側
    蓋とに少なくとも3分割された燃料保護容器に燃料体を
    挿入した後、上記各側蓋の締付力を利用して燃料体を燃
    料保護容器に締付けて収納させる一方、前記移送工程で
    は、少なくとも3分割された側方蓋により燃料保護容器
    内で燃料体の動きが拘束された状態で移送されることを
    特徴とする原子炉燃料の燃料輸送方法。
  17. 【請求項17】 MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を
    燃料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納し
    た燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納
    し、固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容
    器を核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施
    設に燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉
    燃料の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃
    料体の収納工程では、タイプレート締付機構を備えた燃
    料保護容器に燃料体を収納させる一方、前記移送工程で
    は、タイプレート締付機構により燃料体は少なくとも上
    部タイプレートと下部タイプレートの2箇所で締付けら
    れ、燃料保護容器内での動きが拘束された状態で移送さ
    れることを特徴とする原子炉燃料の燃料輸送方法。
  18. 【請求項18】MOX燃料等の原子炉燃料の燃料体を燃
    料保護容器に収納させる収納工程と、燃料体を収納した
    燃料保護容器を燃料輸送容器のバスケット孔に収納し、
    固定する燃料輸送容器への装荷工程と、燃料輸送容器を
    核燃料施設から原子力発電所あるいは他の核燃料施設に
    燃料輸送手段で移送する移送工程とを有する原子炉燃料
    の燃料輸送方法において、前記燃料保護容器への燃料体
    の収納工程では、隣り合う2つの容器外側壁に複数の放
    熱窓を形成した燃料保護容器に燃料体を収納させる一
    方、燃料輸送容器への装荷工程では、燃料輸送容器のバ
    スケット孔に燃料保護容器を装荷させ、前記移送工程で
    は、燃料保護容器は、バスケット孔内で放熱窓を有する
    2つの容器側壁面が上側、残りの容器側壁面が下側を向
    き、下側の容器側壁がバスケット孔内壁と接触している
    状態で移送されることを特徴とする原子炉燃料の燃料輸
    送方法。
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