JP6410976B1 - 成型体の製造方法及び炭化物の製造方法 - Google Patents

成型体の製造方法及び炭化物の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維状バイオマス原料に含まれる種子の少なくとも一部を簡便に分離することが可能な種子分離装置を提供すること。【解決手段】種子及び繊維状バイオマスを含む繊維状バイオマス原料と、上記繊維状バイオマス原料を同伴するガスとを上方に向けて供給する供給口を有し、上記種子と上記繊維状バイオマスとの終末速度の差を利用して、繊維状バイオマスリッチ分と種子リッチ分とに分離する容器と、上記容器の上部に設けられ、上記容器内から上記繊維状バイオマスリッチ分を排出する第一排出部と、上記容器の下部に設けられ、上記容器内から上記種子リッチ分を排出する第二排出部と、を有する種子分離装置を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、種子分離装置、成型体の製造方法及び炭化物の製造方法に関する。
一般廃棄物及び産業廃棄物等の廃棄物を廃棄物ガス化溶融炉等で溶融処理し、スラグ及びメタル等として回収して再資源化する方法が知られている。当該廃棄物ガス化溶融炉では、化石燃料である石炭を原料としたコークスを燃料として使用するが、天然資源保全、及び温室効果ガス排出抑制等の観点から、コークスの使用量を削減するニーズが高まっている。
そこで、燃焼時に発生するCOをゼロとみなせるカーボンフリーの考え方に基づいて、コークスの代替物を、バイオマス由来の原料を用いて製造される燃料とすることが検討されており、バイオマス由来の原料を用いる当該燃料の製造方法も検討されている。例えば、特許文献1には、パームオイルの製造過程で発生するパームヤシ空果房からなる繊維状バイオマスを原料とする炭化物の製造方法が開示されている。当該炭化物の製造方法においては、パームヤシ空果房からなる繊維状バイオマスを乾燥及び粉砕することで粒度が調整された粉砕物を調製し、この粉砕物を加熱及び加圧することによって筒状の成型体に成型し、得られる成型体を乾留することで炭化物を製造している。
特許文献1においては、成型に際してスクリュー式押出成型機が使用されている。成型の際には、当該押出成型機が備えるヒーターによって原料に熱を加えて原料に含まれるリグニンを軟化し、押出成型機からの圧力によって圧縮して、高密度な成型体を得ている。得られる成型物の密度が高いほど、当該成型物を乾留して得られる炭化物の強度も高くなり、廃棄物ガス化溶融炉で使用する石炭由来コークスの代替物として有用である。
特開2015−129235号公報
しかしながら、原料であるパームヤシ空果房からなる繊維状バイオマスには、内部に油分を多く含有するパームヤシの種子が含まれていることがあり、当該種子の含有量が多いほど、種子に含有される油分の影響によって十分な密度を有する成型体を得ることが困難となることが分かった。密度の低い成型体を炭化して得られる炭化物は強度が不足し、廃棄物ガス化溶融炉で使用する石炭由来コークスの代替物として用いるには改善の余地がある。
そこで、本発明は、繊維状バイオマス原料に含まれる種子の少なくとも一部を簡便に分離することが可能な種子分離装置を提供することを目的とする。本発明はまた、繊維状バイオマス原料を用いて成型体を製造する際に、十分な密度を有する成型体を製造することが可能な成型体の製造方法を提供することを目的とする。本発明はまた、十分な強度を有する炭化物を製造可能な炭化物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は一つの側面において、種子及び繊維状バイオマスを含む繊維状バイオマス原料と、上記繊維状バイオマス原料を同伴するガスとを上方に向けて供給する供給口を有し、上記種子と上記繊維状バイオマスとの終末速度の差を利用して、繊維状バイオマスリッチ分と種子リッチ分とに分離する容器と、上記容器の上部に設けられ、上記容器内から上記繊維状バイオマスリッチ分を排出する第一排出部と、上記容器の下部に設けられ、上記容器内から上記種子リッチ分を排出する第二排出部と、を有する種子分離装置を提供する。
上記種子分離装置は、種子と繊維状バイオマスとでは質量、形状及び嵩高さが異なり、これに伴って種子と繊維状バイオマスとの終末速度に差が生じることを利用して、繊維状バイオマス原料に含まれる種子の少なくとも一部を簡便に分離することができる装置である。すなわち、上記種子分離装置においては、繊維状バイオマス原料を同伴するガスの供給量等を調整することによって生じる、種子の終末速度と繊維状バイオマスの終末速度との差を利用して(具体的には、種子の移動方向が正の方向であるとしたときに、繊維状バイオマスの移動方向が負の方向となるように調整して)、繊維状バイオマス原料から種子の少なくとも一部を分離することによって、種子含有率が繊維状バイオマス原料よりも低い繊維状バイオマスリッチ分が得られる。
上記容器が、上記供給口の下方、且つ上記容器の内壁にストッパーを有してもよい。繊維状バイオマス原料には、繊維状バイオマスの絡み合い及び種子の繊維状バイオマスへの付着等によって、繊維状バイオマス原料中に塊状の部分が存在する場合がある。塊状の部分が存在する場合、容器内にストッパーを設けることによって、上記容器内における繊維状バイオマス原料の滞留時間を稼ぐことで、上記絡み合いが解きほぐれ易くなり、種子含有率がより低減された繊維状バイオマスリッチ分を得ることができる。
上記容器は外気を取り込む開口部を有してもよい。容器内に外気を取り込むことにより、容器内の温度が上昇することを抑制することができ、繊維状バイオマスが熱によって劣化することを抑制することができる。
上記供給口は上記容器内に旋回流が生じるように設けられていてもよい。旋回流を生じさせることによって、種子含有率がより低減された繊維状バイオマスリッチ分を得ることができる。
上記供給口の上端における上記容器の水平方向における断面の断面積が上記供給口の面積よりも大きくてもよい。容器の上記断面積を供給口の面積よりも大きくすることで、容器内を流れるガスの流速を、供給口に接続された供給管内を流れるガスの流速よりも小さくすることができる。つまり、容器内と供給管内とが別々の流速となるように別途手段によってガス供給量の調整等を行わなくても、種子リッチ分と繊維状バイオマスリッチ分とに分けることが可能となり、より簡便な装置になりうる。また、容器への原料供給のために供給管内のガスの流速を高めることができ、種子及び繊維状バイオマスを安定して供給できることから、連続操業も可能となる。
本発明は別の側面において、種子及び繊維状バイオマスを含む繊維状バイオマス原料を上記種子と上記繊維状バイオマスとの終末速度の差を利用して、繊維状バイオマスリッチ分と種子リッチ分とに分離する工程、上記繊維状バイオマスリッチ分を粉砕して、粉砕物を得る工程、及び、上記粉砕物を押出成型して成型体を得る工程、を有する、成型体の製造方法を提供する。
上記成型体の製造方法では、多くの油分を含有する種子の少なくとも一部を分離し、繊維状バイオマス原料よりも種子含有率の低い繊維状バイオマスリッチ分を得ている。このようにして、原料に含まれる油分を低減したうえで、押出成型時の圧力が均一にかかるように繊維状バイオマスリッチ分の繊維を粉砕した後に成型している。油分を低減することで、バイオマス由来の原料の摩擦による摩擦熱が発生しやすい状況になり、原料に含まれるリグニンを十分に軟化させることが可能となっている。このように摩擦熱を利用してリグニンを軟化させるとともに摩擦力を確保して原料を圧縮し、十分な密度を有する成型体を製造することができる。
上記成型体の製造方法は、上記繊維状バイオマス原料の集積物に、上記集積物の下方に位置するガス供給手段から上記集積物の内部に酸素を含むガスを吹き込むことによって上記繊維状バイオマス原料中の上記繊維状バイオマスに含まれる油分の少なくとも一部を分解する工程を更に有してもよい。繊維状バイオマス原料の繊維状バイオマス部分にも油分が含有されることがあるため、繊維状バイオマス部分に含有される油分を低減することは十分な密度を有する成型体を得るために有効である。そこで、繊維状バイオマス原料の集積物の内部にまで十分に酸素を供給して、繊維状バイオマス原料の表面に存在する油分分解菌を活性化させ、繊維状バイオマスに含有される油分の少なくとも一部を分解させてもよい。
上記成型体の製造方法は、上記繊維状バイオマスリッチ分の集積物に、上記集積物の下方に位置するガス供給手段から上記集積物の内部に酸素を含むガスを吹き込むことによって上記繊維状バイオマスリッチ分に含まれる油分の少なくとも一部を分解する工程を更に有してもよい。繊維状バイオマス原料の繊維状バイオマス部分にも油分が含有されることがあるため、繊維状バイオマスリッチ分に含有される油分を低減することは十分な密度を有する成型体を得るために有効である。そこで、繊維状バイオマスリッチ分の集積物の内部にまで十分に酸素を供給して、繊維状バイオマス原料の表面に存在する油分分解菌を活性化させ、繊維状バイオマスに含有される油分の少なくとも一部を分解させてもよい。
上記粉砕物に含まれる油分が、上記粉砕物の全質量を基準として、乾燥質量で2.5質量%以下であってもよい。粉砕物に含まれる油分が2.5質量%以下であると、成型時の摩擦熱の発生をより十分なものとすることができ、より高い密度の成型体を製造することができる。
本発明は別の側面において、上述の成型体の製造方法により製造される成型体を炭化させ炭化物を得る工程を有する、炭化物の製造方法を提供する。
上記炭化物の製造方法は、上述の成型体の製造方法によって製造される高密度の成型体を用いることから、十分な強度を有する炭化物を得ることができる。このような炭化物は、廃棄物ガス化溶融炉における石炭を原料としたコークスの代替物として有用である。
本発明によれば、繊維状バイオマス原料に含まれる種子の少なくとも一部を簡便に分離することが可能な種子分離装置を提供することができる。本発明によればまた、繊維状バイオマス原料を用いて成型体を製造する際に、十分な密度を有する成型体を製造することが可能な成型体の製造方法を提供することができる。本発明によればまた、十分な強度を有する炭化物を製造可能な炭化物の製造方法を提供することができる。
図1は、種子分離装置の一例を示す模式図である。 図2は、種子分離装置の一例を示す模式図である。 図3は、成型体及び炭化物の製造方法の一例を示すフロー図である。 図4は、繊維状バイオマス原料の集積物を貯蔵する貯蔵場又は貯蔵ヤードにおけるガス供給手段を有する床の一例を示す上面図である。 図5は、図4のV−V線に沿って切断したときの断面構造の一部を示す模式図である。 図6は、スクリュー式押出成型機の一例を示す模式図である。 図7は、実施例5〜8における保管日数と油分含有率の関係を示すグラフである。 図8は、実施例9における粉砕物中の油分含有率と成型体の密度の関係を示すグラフである。
以下、場合により図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。ただし、以下の実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いる。また、上下左右等の位置関係は、特に断らない限り、図面に示す位置関係に基づくものとする。各要素の寸法比率は図面に図示された比率に限られるものではない。
<種子分離装置>
種子分離装置の一実施形態は、種子及び繊維状バイオマスを含む繊維状バイオマス原料と、上記繊維状バイオマス原料を同伴するガスとを上方に向かって供給する供給口を有し、上記種子と上記繊維状バイオマスとの終末速度の差を利用して、繊維状バイオマスリッチ分と種子リッチ分とに分離する容器と、上記容器の上部に設けられ、上記容器内から上記繊維状バイオマスリッチ分を排出する第一排出部と、上記容器の下部に設けられ、上記容器内から上記種子リッチ分を排出する第二排出部と、を有する。上記供給口の上端における上記容器の水平方向における断面の断面積が上記供給口の面積よりも大きい。
繊維状バイオマス原料は種子を含む。繊維状バイオマス原料としては、例えば、パームオイルの製造過程で発生するパームヤシ空果房が挙げられる。繊維状バイオマス原料は、好ましくはパームヤシ空果房からなる。繊維状バイオマス原料に含まれる種子の含有率は、繊維状バイオマス原料の全質量を基準として、特に制限されるものではないが、乾燥質量で5質量%以上、10質量%以上又は15質量%以上であってもよい。
上記種子分離装置は、種子の終末速度と繊維状バイオマス原料の終末速度との差を利用することで、多くの油分を含む種子の少なくとも一部を分離して、種子の含有率が繊維状バイオマス原料よりも低い繊維状バイオマスリッチ分を与える。ここで、終末速度とは、進行方向に加速する力と逆方向の抵抗力がつり合うときの速度である。本実施形態において、種子及び繊維状バイオマスの終末速度を決定する主要因は、重力、及び原料を同伴するガス(以下、搬送ガスともいう)によって生じる浮力である。
図1は、上記実施形態に係る種子分離装置の一例を示す模式図である。図1に示す種子分離装置100は、容器10、容器10に接続され、繊維状バイオマス原料及び搬送ガスを容器10の上方に向かって供給する供給管20、容器10から繊維状バイオマスリッチ分を回収する取出管30、及び容器10から種子リッチ分を回収するためのロータリーバルブ(図示せず)と、を有する。容器10と供給管20とは供給口12で接続され、容器10と取出管30とは容器10の上部に設けられた第一排出部14で接続され、容器10とロータリーバルブとは第二排出部16で接続されている。
繊維状バイオマスリッチ分とは、種子分離装置によって種子の少なくとも一部が分離されて得られる画分であり、繊維状バイオマスの含有率が繊維状バイオマス原料よりも大きいものをいう。繊維状バイオマスリッチ分における繊維状バイオマスの含有率は、繊維状バイオマスリッチ分の全質量を基準として、例えば、乾燥質量で90質量%以上、又は95質量%以上とすることができる。繊維状バイオマスリッチ分における種子の含有率は、繊維状バイオマスリッチ分の全質量を基準として、例えば、乾燥質量で5質量%以下、3質量%以下又は2質量%以下とすることができ、種子をすべて除去することも可能である。
種子リッチ分とは、種子分離装置によって繊維状バイオマス原料から分離された種子を含む画分であり、種子の含有率が繊維状バイオマス原料よりも大きいものをいう。種子リッチ分における種子の含有率は、例えば、乾燥質量で90質量%以上、95質量%以上、又は99質量%以上とすることができる。種子リッチ分に繊維状バイオマスが含まれる場合には、種子リッチ分の全質量を基準として、乾燥質量で3質量%以下、又は1質量%以下とすることができる。
繊維状バイオマス原料を同伴する搬送ガスは、例えば、空気であってよい。上記搬送ガスは、繊維状バイオマス原料に含まれる水分を低減して繊維状バイオマスが解れ易い状態にする観点から、加熱空気を使用してもよい。加熱空気の温度は、例えば、30℃以上、40℃以上又は50℃以上であってよい。搬送ガスの供給量は、容器10の上方(第一排出部の下方)におけるガスの流速が、例えば、4〜10m/秒、5〜10m/秒、4〜8m/秒、又は4〜6m/秒となるように設定することができる。
種子分離装置100において、繊維状バイオマス原料及び搬送ガスを容器10の上方に向けて供給する。このため図1に示すような種子分離装置100の側面視において、供給管20の延在方向(図1に示す方向I)の水平面Hに対する傾斜角度がθ1となるように、供給管20を容器10に接続してもよい。角度θ1は、例えば、15°以上、20°以上、又は30°以上であってよく、また45°以下であってよい。
供給口12は容器10内に旋回流が生じるように設けられていてもよい。旋回流は、例えば、容器10に対して設けられる供給管20の延在方向等を調整することによっても発生させることができる。例えば、供給口12に接続される供給管20が、容器10の上面視で容器10の接線方向と平行となる方向に供給管20が延在するように供給管20が設けられていてもよい。容器10内に旋回流を生じさせることで、繊維状バイオマスの絡み合いを解しつつ、容器10の下部から上部へと向かうガスの流れを形成することが可能であり、繊維状バイオマスリッチ分における種子含有率をより低減することができる。
上記供給口12の上端における上記容器10の水平方向における断面の断面積が上記供給口12の面積よりも大きくてもよい。容器10の断面積は、例えば、供給口12の面積の2.5倍以上、3.5倍以上又は4倍以上であってよい。容器10が円筒状であり、供給口12において容器10と供給管20とが接続している場合、容器10の内径と供給管20の内径との関係を調整してもよく、例えば、容器10の内径が供給管20の内径よりも大きくなるようにすることができる。容器10の内径(直径)は、例えば、供給管20の内径(直径)の1.5倍以上、2.0倍以上又は2.5倍以上であってよい。
図2は、別の実施形態に係る種子分離装置の一例を示す模式図である。本実施形態に係る種子分離装置102は、上記実施形態に係る種子分離装置100と基本構成は共通している。共通する部分に関して、上述の説明を適用することができる。種子分離装置102は、容器10が供給口12の下方、且つ容器10の内壁に設けられたストッパー11を有する。種子分離装置102はまた、容器10が供給口12の下方且つ上記ストッパー11の上方に、外気を取り込む開口部15を有する。以下、種子分離装置102について説明するが、上記実施形態に係る種子分離装置100と共通する部分の説明は省略する。
ストッパー11は、容器10の内壁に沿ってリング状に設けられる。繊維状バイオマス原料中には、種子の繊維状バイオマスへの付着、及び繊維状バイオマス同士の絡み合い等により塊状となっている部分が存在する場合がある。このような塊状の部分は繊維状バイオマス単独に比べて質量が大きく、容器10に供給された後、搬送ガスによる浮力よりも重力の影響が強くなり、容器10の下部にある第二排出部16に向かい、種子リッチ分に含まれる場合がある。ストッパー11は、このような塊状の部分が繊維状バイオマスを多く含む状態で種子リッチ分として回収されるのを邪魔する。ストッパー11に受け止められた塊状の部分は、容器10内の搬送ガスの流れ(例えば、旋回流)によって上記のような絡み合いが解きほぐれ易くなり、種子と繊維状バイオマスとにより効率的に分離され、それぞれ種子リッチ分及び繊維状バイオマスリッチ分として回収されやすい。ストッパー11の形状は、特に制限されるものではなく、板状であってもよい。ストッパー11は、種子が通過できる程度のスリットを有することが好ましく、網状であってもよい。ストッパー11は、容器10の内壁に複数設けられていてもよい。
容器10は外気を取り込む開口部15を有している。開口部15から容器10内に外気を取り込むことで、容器10内部の過剰な温度上昇を抑制できる。開口部15は、必要に応じて、開閉できるような蓋を備えていてもよい。開口部15に蓋を設けることで外気の取り込み量の制御が容易となる。図2において、開口部15はストッパー11の上方に設けられているが、開口部15はストッパー11の下方に設けられていてもよい。
<成型体の製造方法、及び炭化物の製造方法>
成型体の製造方法の一実施形態は、種子及び繊維状バイオマスを含む繊維状バイオマス原料を種子と、繊維状バイオマスとの終末速度の差を利用して、繊維状バイオマスリッチ分と種子リッチ分とに分離する工程、繊維状バイオマスリッチ分を粉砕して、粉砕物を得る工程、及び、粉砕物を押出成型して成型体を得る工程、を有する。上記成型体の製造方法により製造される成型体は、十分に高い密度を有しており、例えば、シャフト式の廃棄物ガス化溶融炉等の溶融炉において使用される石炭を原料とするコークスの代替物として適している。また炭化物の製造方法の一実施形態は、上記成型体の製造方法が含む工程に加えて、成型体を炭化する工程を更に含む。
図3は、上記実施形態に係る成型体及び炭化物の製造方法の一例を示すフロー図である。図3に示すように、成型体の製造方法は、油分分解工程S1、破砕工程S2、種子除去工程S3、乾燥工程S4、破砕工程S5、及び成型工程S6を有する。また図3に示すように炭化物の製造方法は、上記の各工程S1〜S6に加えて、炭化工程S7を有する。
油分分解工程S1は、繊維状バイオマス原料に含まれる油分の少なくとも一部を、油分分解菌を利用して分解する工程である。油分分解工程S1では、油分分解菌を活性化させるために、ガス供給手段から酸素を含むガスを繊維状バイオマス原料の集積物の内部に吹き込む。繊維状バイオマス原料の集積物とは、例えば、上記繊維状バイオマス原料が貯蔵場等に積み上げられたものが該当する。
図4は、繊維状バイオマス原料の集積物を貯蔵する貯蔵場又は貯蔵ヤードにおけるガス供給手段を有する床の一例を示す上面図である。図5は、図4のV−V線に沿って切断したときの断面構造の一部を示す模式図である。図4及び図5に示すように、貯蔵場又は貯蔵ヤードの床50には複数の凹部4(例えば、溝)が設けられており、ガスを供給するためのガス導入管2が床50に設けられた凹部4のそれぞれに収容されている。図5に示されるようにガス導入管2(例えば、パイプ)には、凹部4の底面に向かってガスを放出するためのガス供給口2a(例えば、孔)が複数設けられている。ガス供給口2aから供給されるガスが凹部4の底面に向かって吐出されるようにガス供給口2aが形成されていることによって、集積物へより均一にガスを供給することが可能となっている。
図5に示す態様においては、凹部4とガス導入管2との間の空間を埋めるように複数の固形物6が充填されている。固形物6は、貯蔵場又は貯蔵ヤード上に貯蔵される繊維状バイオマス原料の集積物が凹部4に侵入し、ガス導入管2のガス供給口2aを塞ぎガス供給が断たれることを抑制している。固形物6の素材は、繊維状バイオマス原料よりも比重の大きなものであることが好ましく、例えば、砕石等であってよい。
油分分解菌を活性化させるためのガスは、酸素を含むものであればよく、例えば、空気であってよい。上記ガスの供給量は、例えば、集積物の乾燥質量1トンに対して1時間当り50〜100mのガスが供給されるように調整してもよい。また、油分分解菌を活性化させるため、繊維状バイオマス原料の集積物の温度は、例えば、25℃以上、又は30℃以上であってよい。繊維状バイオマス原料の集積物の温度は、一定となるように調整してもよく、変動させてもよい。油分分解工程S1は集積物の温度を、好ましくは60℃以上に保つ期間と、40℃以下に保つ期間とを有し、より好ましくは60〜70℃の温度に保つ期間と、30〜40℃の温度に保つ期間とを有する。
繊維状バイオマス原料の集積物の温度は、ガス供給手段からのガス供給量、及び集積物の機械撹拌(例えば、重機による撹拌)等によって調整することができる。例えば、ガスの供給量を増加させると集積物の温度は低下し、逆にガスの供給量を低下させると、油分分解菌以外の菌が繊維状バイオマス原料の表面に存在する易分解性物質を分解する際の熱及び油分分解菌が油分を分解する際の熱等によって集積物の温度は上昇する。集積物の温度は、例えば、熱電対等を利用して測定することができる。
繊維状バイオマス原料を60℃以上の状態で一定期間保つことで、原料の内部に含まれている油分が軟化して原料の表面へと染み出しやすくなる。つまり、繊維状バイオマス原料を60℃以上の状態で一定期間保つことで、繊維状バイオマス原料(特に、繊維状バイオマス)に含まれる油分を、繊維状バイオマスの内部よりも表面及びその近傍に濃縮することができる。油分分解菌は、通常、繊維状バイオマス原料の表面に存在することから、原料の表面及びその近傍に存在する油分から分解が進行する。また、油分分解菌以外の菌のうち比較的高温域で活性化される菌によって繊維状バイオマス原料の表面に存在する易分解性物質が分解され、油分分解菌が油分を分解しやすい環境とすることができる。油分分解工程S1において、集積物の温度を60℃以上に保つ期間を設けることで、油分分解に要する時間を短縮することもできる。油分分解工程S1に要する時間は、例えば、1〜14日間、又は1〜8日間とすることができる。
油分分解菌は、繊維状バイオマス原料(例えば、パームヤシ空果房)の表面に元々存在している菌を利用してもよく、又は外部から添加してもよい。油分分解菌を外部から添加する方法は、例えば、噴霧等が挙げられる。より具体的には、市販されている油分分解菌、又は繊維状バイオマス原料から採取した油分分解菌を別途培養させ増殖させた後に、繊維状バイオマス原料の集積物に噴霧して添加してもよい。
油分分解菌としては、例えば、酵母及びバチルス等を挙げることができる。酵母としては、例えば、クリプトコッカス属、カンジダ属、トリコスポロン属、及びマイクロコッカス属等が挙げられる。バチルスとしては、例えば、枯草菌等が挙げられる。その他の油分分解菌としては、例えば、コリネバクテリウム属、及びコクリア属などが挙げられる。油分分解菌は、好ましくはバチルス属及びコクリア属からなる群より選択される1種以上を含む。バチルス属は環境耐性に優れ、コクリア属は30〜40℃での油分分解性能に優れる。
破砕工程S2は、油分分解工程S1において油分の少なくとも一部が分解された繊維状バイオマス原料を破砕して破砕物を得る工程である。繊維状バイオマス原料を破砕することで、後述する種子除去工程S3における種子除去の効率及び乾燥工程S4における乾燥の効率をより向上させることができる。繊維状バイオマス原料の破砕は、例えば、破砕機等を用いて行うことができる。
破砕工程S2において、得られる破砕後の繊維状バイオマス原料(以下、破砕物ともいう)のサイズは、好ましくは200mm以下であり、より好ましくは50mm以下である。破砕物のサイズは、例えば、10mm超又は20mm以上であってよい。
種子除去工程S3は、破砕工程S2で得られる破砕物中の種子の少なくとも一部を除去する工程である。種子除去工程S3では、例えば、上述の種子分離装置を用いることができる。種子分離装置を用いて繊維状バイオマス原料の破砕物に含まれる種子の少なくとも一部を分離し除去して、繊維状バイオマスリッチ分を得ることができる。破砕物中の種子の含有率は、破砕物の全質量を基準として、好ましくは乾燥質量で5質量%以下であり、より好ましくは3質量%以下であり、更に好ましくは2質量%以下である。破砕物に含まれる種子の含有率を上記範囲内とすることによって、後述する粉砕工程S5で得られる粉砕物に含まれる油分をより低減することができる。
乾燥工程S5は、種子除去工程S3で得られる破砕物を乾燥させる工程である。乾燥後の破砕物の含水率は、破砕物全質量を基準として、好ましくは乾燥質量で10質量%以下であり、より好ましくは5質量%以下である。乾燥後の破砕物の含水率を上記範囲内とすることで、後述する成型工程S6において、成型時に発生する熱で当該水分が気化及び膨張することによって成型体に亀裂等が発生することをより抑制することができる。破砕物の含水率は、加熱式水分計又は電気抵抗式水分計を用いて決定することができる。
乾燥工程における乾燥方法は、自然乾燥でもよく、乾燥設備を使用して強制的に乾燥させてもよい。乾燥設備としては、気流乾燥器等を使用することができる。乾燥温度は、100℃以上であってよく、好ましくは120℃以上であってよい。乾燥温度は、350℃以下、又は300℃以下であってよい。乾燥工程の時間は、乾燥温度等に応じて適宜選択することができる。
粉砕工程S6は、乾燥工程S5を経て乾燥された破砕物を更に粉砕して粉砕物を得る工程である。粉砕工程S6において得られる粉砕物のサイズは、例えば、100mm以下であってよく、好ましくは1mm以下である。粉砕物のサイズが上記範囲内であると加圧による成型がより容易なものとなる。
粉砕物に含まれる油分は、粉砕物の全質量を基準として乾燥質量で、好ましくは2.5質量%以下であり、より好ましくは2.0質量%以下であり、更に好ましくは1.5質量%以下である。粉砕物に含まれる油分の量を上記範囲内とすることで、成型時の摩擦熱の発生量を向上させることができ、続く成型工程S7において、より高い密度の成型体を製造することができる。
成型工程S7は、粉砕工程S6において得られる粉砕物を押出成型して成型体を得る工程である。成型には、例えば、スクリュー式押出成型機を用いることができる。図6は、スクリュー式押出成型機の一例を示す模式図である。スクリュー式押出成型機300は、粉砕物を貯留する原料貯留部31と、空洞部321を有するダイス32と、ダイス32を加熱するヒーター34と、を備える。原料貯留部31の上部には、粉砕物を落下供給するための原料供給口35が設けられている。原料供給口35の下方であって、原料貯留部31内に収容されたスクリュー33は、第1スクリュー331と、第1スクリュー331による原料搬送方向(図6のX軸方向)の下流側に形成され、第1スクリュー331よりもスクリュー羽根の外径が小さい第2スクリュー332と、第2スクリュー332の下流側に形成された抵抗部36と、を有する。
成型工程S7は、ヒーター34によってダイス32を加熱しながら行ってもよい。ヒーター34の設定温度は、好ましくは150℃以上であり、より好ましくは200℃以上である。設定温度を150℃以上とすることで、スクリュー式押出成型機内部における粉砕物の摩擦によって生じる摩擦熱と合わせて、粉砕物中のリグニンの軟化をより促進させることができる。粉砕物中のリグニンを軟化させることによって、より密度の高い成型体を得ることができる。結果として後述する炭化工程S8において、より十分な強度を有する炭化物を製造することができる。ヒーター34による設定温度は、250℃以下であってよい。設定温度が250℃以下であると、粉砕物の熱分解等が生じることをより十分に抑制することができる。
成型体の形状は、例えば、ブリケット、及びペレット等であってよい。成型体の形状は、後述する炭化物の製造における炭化処理、及び得られる炭化物の燃焼に適していることから筒状のブリケットであることが好ましい。
上記成型体の製造方法では、繊維状バイオマス原料の油分分解工程S1、破砕工程S2、種子除去工程S3、乾燥工程S4、粉砕工程S5及び成型工程S6がこの順で有しているが、各工程はこの順序に限られるものではなく、各工程S1〜S4は適宜順序を変更してもよい。例えば、破砕工程S2及び種子除去工程S3を先に行い、その後に油分分解工程S1を行ってもよい。また上記成型体の製造方法は、各工程S1〜S5までを有しているが、種子除去工程S3、粉砕工程S4及び成型工程S6以外の工程については、省略してもよい。
炭化工程S7は、上述の成型体の製造方法で得られる成型体を炭化して炭化物を得る工程である。成型体の炭化処理としては、例えば、乾留炉内で乾留する方法を挙げることができる。乾留温度は、例えば、600〜1200℃である。乾留温度を上記範囲とすることにより、ガス化溶融炉で使用される石炭に由来するコークスの性状により近い炭化物を得ることができる。
溶融炉で用いられるコークスは、コークスの圧潰強度が高いことが好ましい。このようなコークスの代替品としての炭化物を得る観点からは、上述の成型体の密度1.28kg/L以上であることが好ましい。成型体の密度を上記範囲とすることで、十分な強度を有する炭化物を与えることができ、得られる炭化物は十分な圧潰強度を持ち得る。成型体の密度は、粉砕物の油分含有量を低減することによって調整することができ、例えば、粉砕物の油分含有量を2.5質量%以下とすることで成型体の密度を上昇させることができる。ここで、圧潰強度とは、炭化物を1000℃の空気中に30分間暴露した後に室温まで放冷し、放冷後の炭化物をプレス機にかけ炭化物が崩壊した際のプレス機で炭化物に加えた荷重(N)を示す。圧潰強度測定の際には、中空筒状の炭化物の長さを50mmに切断したものをサンプルとする。また、1000℃の空気中に30分間暴露するとの条件は、廃棄物溶融炉内の温度条件を考慮して設定される。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上述の種子分離装置は、成型体の製造方法に使用する繊維状バイオマスリッチ分を得る以外に、種々のバイオマス原料から原料に含まれる種子の少なくとも一部を分離するために用いることができる。
以下、実施例及び比較例を参照して本発明の内容をより詳細に説明する。ただし、本発明は、下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
繊維状バイオマス原料として、パームヤシ空果房(種子含有率:乾燥質量で0.2質量%)を22.05kg用意した。このパームヤシ空果房を破砕機により破砕して破砕物を得た。得られた破砕物を、押込みファンからの空気の流れに乗せて、7.25kg、7.73kg及び6.75kgの3回に分けて、図1に示すような種子分離装置に投入した。種子分離装置の容器内部における平均ガス流速が6.75m/秒となるように調整することで、パームヤシ空果房から種子の少なくとも一部を分離して、パームヤシ空果房リッチ分(繊維状バイオマスリッチ分に相当)と種子リッチ分とに分けた。得られたパームヤシ空果房リッチ分における種子含有率、種子除去率、及び種子分離装置に投入した破砕物全質量を基準とした繊維状バイオマスリッチ分(パームヤシ空果房)の収率(以下、歩留まりともいう)を算出した。結果を表1に示す。
種子含有率は、繊維状バイオマス原料、又は得られた繊維状バイオマスリッチ分を全量回収して目視観察を行い、種子が含まれる場合には、当該種子を取出し質量を計測することで、下記式(I)を用いて算出した。
種子含有率(%)=[(繊維状バイオマスリッチ分中の種子の質量)/(繊維状バイオマスリッチ分の全質量)]×100・・・(I)
種子除去率は、下記式(II)を用いて算出した。
種子除去率(%)=[(繊維状バイオマスリッチ分中の種子の質量)/(繊維状バイオマスリッチ原料中の種子の質量)]×100・・・(II)
歩留まりは、下記式(III)を用いて算出した。
歩留まり(質量%)=[(繊維状バイオマスリッチ分中の繊維状バイオマスの乾燥質量)/(パームヤシ空果房からなる繊維状バイオマス原料中の繊維状バイオマスの乾燥質量)]×100・・・(II)
(実施例2)
繊維状バイオマス原料として、パームヤシ空果房(種子含有率:乾燥質量で4.2質量%)を18.3kg用意した。このパームヤシ空果房を破砕機により破砕して破砕物を得た。得られた破砕物を、押込みファンからの空気の流れに乗せて、図1に示すような種子分離装置に投入した。なお、パームヤシ空果房の粉砕物は、5.40kg、6.15kg及び6.75kgの3回に分けて容器内に投入した。種子分離装置の容器内部における平均ガス流速が8.7m/秒となるように調整することで、パームヤシ空果房リッチ分と種子リッチ分とに分けた。得られたパームヤシ空果房リッチ分における種子含有率、種子除去率、及び歩留まりを算出した。結果を表1に示す。
(実施例3)
繊維状バイオマス原料として14.4kgのパームヤシ空果房(種子含有率:乾燥質量で3.6質量%)を用いたこと、パームヤシ空果房の粉砕物を表1に示す量で3回に分けて投入したこと、及び種子分離装置にストッパーを設けた(図2に示すような種子分離装置を使用した)こと以外は、実施例2と同様にして実験を行った。結果を表2に示す。
(実施例4)
繊維状バイオマス原料として33.45kgのパームヤシ空果房(種子含有率:乾燥質量で3.6質量%)を用いたこと、及びパームヤシ空果房の粉砕物を表1に示す量で6回に分けて投入したこと以外は実施例3と同様にして実験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006410976
表1に示す結果から、図1に示すような種子分離装置を用いることで、繊維状バイオマス原料における種子含有率を低減して、繊維状バイオマスリッチ分を簡便に得られることが確認された。実施例1及び実施例2の結果を比較すると、パームヤシ空果房における種子含有率が高い場合、種子リッチ分に繊維状バイオマスが混入して、歩留まりが低下することがあることが判明した。更に、実施例2の結果と、実施例3及び4の結果とを比較すると、パームヤシ空果房における種子含有率が高い場合であっても、種子分離装置にストッパーを設けることで、繊維状バイオマスの絡み合い等を解し、歩留まりを向上できることが確認された。
(実施例5〜8)
繊維状バイオマス原料として、パームヤシ空果房(種子含有率:乾燥質量で3.8質量%、初期の油分含有量:乾燥質量で4.0質量%、初期質量:2トン)を貯蔵ヤードに集積し保管した。貯蔵ヤードにて貯蔵中に空気を供給することでパームヤシ空果房に含まれる油分の少なくとも一部を分解した。貯蔵中、3日目、4日目、5日目及び7日目に、集積物の内部からパームヤシ空果房をサンプリングし、繊維状バイオマスのみを取出し粉砕して、粉砕物を得た。粉砕物に含まれる油分はJIS K0102:2013のヘキサン抽出物質の測定方法に沿って決定した。また、7日間経過した後、集積物の内部からパームヤシ空果房をサンプリングして、種子と、繊維状バイオマスとに一旦分離した、種子と繊維状バイオマスとを再度混合して、種子含有率が、7.5質量%(実施例6)、5.0質量%(実施例7)、及び2.5質量%(実施例8)のサンプルをそれぞれ500kgずつ調製した。得られた各サンプルを粉砕して、粉砕物を得た。得られた粉砕物に含まれる油分を測定した。保管日数と粉砕物中の油分含有量の関係を示す結果を表2及び図7に示す。
Figure 0006410976
(実施例9)
実施例5と同様にパームヤシ空果房を貯蔵ヤードに集積し、貯蔵中に空気を供給しながら、7日間貯蔵することでパームヤシ空果房に含まれる油分の少なくとも一部を分解した。7日間経過後、集積物の内部からパームヤシ空果房をサンプリングして、種子と、繊維状バイオマスとに一旦分離した。一旦分離した種子と繊維状バイオマスとを再度混合して、種子含有率を調整し、得られたサンプルを粉砕し、粉砕物を得て油分量を決定した。粉砕物に含まれる油分の含有率が、乾燥質量で3.9質量%、3.6質量%、2.2質量%、2.1質量%、及び1.8質量%であった粉砕物を選択して、それぞれ押出成型することで成型体を得た。得られた成型体の密度を測定した。結果を表3及び図8に示す。
Figure 0006410976
図8は、粉砕物中の油分含有量と成型体の密度の関係を示すグラフである。表3及び図8に示す結果から、粉砕物中の油分含有量を低減することによって、得られる成型体の密度を向上させられることが確認された。したがって、種子分離装置により種子含有率を低減した繊維状バイオマスリッチ分を調製し、さらに繊維状バイオマスリッチ分に含まれる油分の含有率を低減することによって、得られる成型体の密度を向上させることができる。また、高密度の成型体を得ることができることから、この成型体を用いて十分な強度を有する炭化物を得ることもできる。
2…ガス導入管、4…凹部、6…固形物、10…容器、11…ストッパー、12…供給口、14…第一排出部、15…開口部、16…第二排出部、20…供給管、30…取出管、31…原料貯留部、32…ダイス、33…スクリュー、34…ヒーター、35…原料供給口、36…抵抗部、50…床、100,102…種子分離装置、300…スクリュー式押出成型機、321…空洞部、331…第1スクリュー、332…第2スクリュー。

Claims (5)

  1. 種子及び繊維状バイオマスを含む繊維状バイオマス原料を前記種子と前記繊維状バイオマスとの終末速度の差を利用して、繊維状バイオマスリッチ分と種子リッチ分とに分離する工程、
    前記繊維状バイオマスリッチ分を粉砕して、粉砕物を得る工程、及び、
    前記粉砕物を押出成型して成型体を得る工程、を有する、成型体の製造方法。
  2. 前記繊維状バイオマス原料の集積物に、前記集積物の下方に位置するガス供給手段から前記集積物の内部に酸素を含むガスを吹き込むことによって前記繊維状バイオマス原料中の前記繊維状バイオマスに含まれる油分の少なくとも一部を分解する工程を更に有する、請求項に記載の成型体の製造方法。
  3. 前記繊維状バイオマスリッチ分の集積物に、前記集積物の下方に位置するガス供給手段から前記集積物の内部に酸素を含むガスを吹き込むことによって前記繊維状バイオマスリッチ分に含まれる油分の少なくとも一部を分解する工程を更に有する、請求項1又は2に記載の成型体の製造方法。
  4. 前記粉砕物に含まれる油分が、前記粉砕物の全質量を基準として、乾燥質量で2.5質量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の成型体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の成型体の製造方法により製造される成型体を炭化して炭化物を得る工程を有する、炭化物の製造方法。
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