JP6410682B2 - 貨幣処理装置 - Google Patents

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本発明は、貨幣処理装置に関する。
貨幣処理装置において、カセット回収時や、搬送路上のジャム排除、センサ清掃等の保守時に、これらの処理を行うため、保守対象のユニットが筐体より引き出し可能に構成されたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−150644号公報
上記のような貨幣処理装置では、前方に開口する箱状の筐体と、この筐体に対し水平前後方向に引き出しおよび押し込み可能な貨幣処理ユニットとを有している。ジャムの解消やカセット交換、内部点検等の保守作業を行う際は、保守対象の部位がアクセス可能となる位置まで筐体から貨幣処理ユニットを引き出すことになる。よって保守作業を行う際の目的とする部位が、筐体より引き出される貨幣処理ユニットの最後部に位置するときは、貨幣処理ユニットを、引き出し可能となる全量を引き出す必要がある。しかしながら、貨幣処理装置の設置されている環境によっては、貨幣処理装置の前方スペースが限られ、装置前面側の保守エリアが十分に確保できず、作業内容によっては作業が全くできないか、または、やり辛くなるなどの不都合が生じるため、狭いスペースでは装置を設置できない可能性がある。
したがって、本発明は、保守作業のための前方スペースの省スペース化が図れる貨幣処理装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、前方に開口する筐体と、前記筐体に対し水平方向に動いて開閉される貨幣処理ユニットと、を備える貨幣処理装置であって、前記貨幣処理ユニットは、閉状態で前方位置に配置される前方ユニット部、閉状態で中間位置に配置される中間ユニット部、閉状態で後方位置に配置される後方ユニット部、の少なくとも3つのユニット部を有し、前記前方ユニット部は、閉状態での後部の左右方向一側の鉛直延在する前方ユニット部回転軸を中心に回動可能となるよう前記筐体に連結されており、前記中間ユニット部は、閉状態での前部または後部の左右方向他側の鉛直延在する中間ユニット部回転軸を中心に回動可能となるよう前記筐体に連結されており、前記後方ユニット部は、前記前方ユニット部が前記前方ユニット部回転軸を中心に回動して開状態となり、その後、前記中間ユニット部が前記中間ユニット部回転軸を中心に回動して開状態となった後に、前記筐体から前方へ引き出し可能となることを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記後方ユニット部が前記筐体から引き出される際の最大引き出し量は、閉状態にある前記貨幣処理ユニット全体の奥行き寸法よりも短いことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に係る発明において、紙幣の処理を行うものであって、前記前方ユニット部は、前方ユニット部本体と、前記前方ユニット部本体に対し着脱可能な前方カセットとを有しており、前記前方カセットは、前記前方ユニット部本体に取り付けられて、装置外部で収納された紙幣を前記前方ユニット部本体側に繰り出す補充、および、前記前方ユニット部本体側から紙幣を収納して装置外部へ取り外し可能となる回収、の少なくともいずれか一方が可能なことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明において、前記前方ユニット部には、閉状態での前記前方カセットの後方位置に、紙幣を鉛直方向に搬送して識別する紙幣識別搬送路が設けられていることを特徴とする。
請求項5に係る発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に係る発明において、前記後方ユニット部は、後方ユニット部本体と、前記後方ユニット部本体に対し着脱可能な複数の後方カセットとを有しており、前記後方カセットは、前記後方ユニット部本体に取り付けられて、装置内部で搬送される紙幣の収納、および、収納紙幣の装置内部での繰り出し、の少なくともいずれか一方が可能なことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に係る発明において、前記中間ユニット部は、閉状態にあるときに、前記筐体の前部開口を閉塞することを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、筐体に対し水平方向に動いて開閉される貨幣処理ユニットが、前方ユニット部、中間ユニット部、後方ユニット部、の少なくとも3つのユニット部を備えており、これらは、前方ユニット部が、閉状態での後部の左右方向一側の鉛直延在する前方ユニット部回転軸を中心に左右方向一側に回動して開状態となり、その後、中間ユニット部が、閉状態での前部または後部の左右方向他側の鉛直延在する中間ユニット部回転軸を中心に左右方向他側に回動して開状態となり、その後、後方ユニット部が筐体から前方へ引き出されて開状態になる。これにより、保守点検時に必要な前方スペースは、前方ユニット部の上記回動、中間ユニット部の上記回動および後方ユニット部の上記引き出しが可能となるスペースとなる。よって、保守作業のための前方スペースの省スペース化が図れる。
請求項2に係る発明によれば、後方ユニット部が筐体から引き出される際の最大引き出し量、つまり後方ユニット部の閉状態から全開状態までの前端位置の移動量は、閉状態にある貨幣処理ユニット全体の奥行き寸法よりも短い。このため、閉状態の前端位置まで後方ユニット部を引き出すように貨幣処理ユニット全体を引き出す場合と比べて、保守作業のための前方スペースの省スペース化が図れる。
請求項3に係る発明によれば、前方ユニット部は、前方ユニット部本体に対し着脱可能な前方カセットを有しているが、この前方カセットは、前方ユニット部本体に取り付けられて、装置外部で収納された紙幣を前方ユニット部本体側に繰り出す補充、および、前方ユニット部本体側から紙幣を収納して装置外部へ取り外し可能となる回収、の少なくともいずれか一方が可能なものである。このため、前方カセットは空の状態であることが比較的多い。よって、前方ユニット部の開閉操作が容易となる。
請求項4に係る発明によれば、前方ユニット部の閉状態での前方カセットの後方位置に設けられた紙幣識別搬送路が、紙幣を鉛直方向に搬送しつつ識別するため、前方ユニット部の閉状態での前後方向の寸法拡大を抑制できる。
請求項5に係る発明によれば、筐体に対し引き出し可能であることから、比較的重たくても良い後方ユニット部に、装置内部で搬送される紙幣の収納および収納紙幣の装置内部での繰り出しのうちの少なくともいずれか一方が可能な複数の後方カセットを設けているため、耐荷重のための構造を簡素化することができる。
請求項6に係る発明によれば、中間ユニット部は、閉状態にあるときに、筐体の前部開口を閉塞するため、中間ユニット部が筐体とで金庫化して、後方ユニット部の保安性を高めることができる。
本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、入金処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、収納処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、返却処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、整理計数処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、出金処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、精査処理の往路ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、精査処理の復路ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、カセット補充処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、入金口補充処理の前段ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、入金口補充処理の後段ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を概略的に示す側面図であって、回収処理ルートを太線で示すものである。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の変形例を概略的に示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置の別の変形例を概略的に示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置のさらに別の変形例を概略的に示す側面図である。
本発明の一実施形態に係る貨幣処理装置を図面を参照して以下に説明する。この貨幣処理装置10は、外部から投入された紙幣を内部に収納する入金処理と、内部に収納されている紙幣を外部に取り出し可能に出金する出金処理とが可能な紙幣入出金装置である。なお、以下の説明における「前」は操作者側を、「後」は操作者とは反対側を、「左」は操作者から見て左を、「右」は操作者から見て右を示す。
図1に示すように、貨幣処理装置10の前面側の上端部には、入金用の紙幣が外部から投入される入金口11が設けられており、この入金口11の下方に、入金用の紙幣のうち受け入れ不可なリジェクト紙幣を外部に取り出し可能とするリジェクト口12が設けられている。リジェクト口12の下方には、出金用の紙幣が内部から繰り出されこれを外部に取り出し可能とする出金口13が設けられている。貨幣処理装置10の上面の入金口11の後方には操作者の操作入力を受け付けるとともに操作者に対し表示を行うタッチパネル式の操作表示部14が設けられている。
入金口11には、その後部の下部に搬送路15Aが接続されている。搬送路15Aは、入金口11から後下がりに若干延出した後、鉛直下方に延出している。搬送路15Aには、入金口11とは反対側の端末位置に、紙幣を一枚ずつ取り込んで収納可能であり、収納している紙幣を一枚ずつ繰り出し可能な一時貯留部17が接続されている。この一時貯留部17は、紙幣をテープとともにドラムに巻き付けて収納する巻付収納タイプとなっている。また、搬送路15Aの鉛直延在する部分の途中位置に、紙幣の真偽、正損、金種、重送、斜行等を識別する識別部18が設けられている。搬送路15Aの鉛直方向に延在する部分と識別部18とが、紙幣を鉛直方向に搬送して識別する紙幣識別搬送路20となっている。
搬送路15Aにおける一時貯留部17と識別部18との間からは、搬送路15Bが分岐している。この搬送路15Bは搬送路15Aから水平前方に若干延出した後、鉛直上方に延出し、さらに若干前方に延出してリジェクト口12の後部に接続されている。また、搬送路15Aにおける搬送路15Bが分岐する位置と識別部18との間からは、搬送路15Cが分岐しており、この搬送路15Cは搬送路15Bに合流している。つまり、この搬送路15Cは、一時貯留部17をバイパスして搬送路15Aと搬送路15Bとを接続させている。
搬送路15Bにおけるリジェクト口12と搬送路15Cの合流位置との間からは、そのリジェクト口12側から搬送路15Dが分岐している。この搬送路15Dは水平前方に延出して出金口13の後部に接続されている。また、搬送路15Bにおける搬送路15Dの分岐位置と搬送路15Cの合流位置との間からは、搬送路15Eが分岐している。搬送路15Eは搬送路15Bから水平前方に延出した後、鉛直下方に延出して前方カセット21に接続されている。前方カセット21は、紙幣を一枚ずつ取り込んで収納可能であり、収納している紙幣を一枚ずつ繰り出し可能となっている。前方カセット21は、紙幣を上部に受け入れて水平状態で下から上に集積させて収納するとともに収納している紙幣を上端部のものから繰り出す集積収納タイプとなっている。
搬送路15Aにおける入金口11と識別部18との間からは、搬送路15Fが分岐している。搬送路15Fは搬送路15Aから水平後方に延出しており、貨幣処理装置10の後部近くで下方に延出している。また、搬送路15Fの途中位置からは、複数具体的には3カ所の搬送路15G,15H,15Iが下方に分岐している。搬送路15G,15H,15Iのそれぞれの端末位置と、搬送路15Fの端末位置とに、貨幣処理装置10内で前後に並んで設けられた複数具体的には4つの収納カセット23(後方カセット)、収納カセット24(後方カセット)、収納カセット25(後方カセット)、収納カセット26(後方カセット)が接続されている。収納カセット23〜26は、いずれも、紙幣を上部に受け入れて水平状態で下から上に集積させて収納するとともに収納している紙幣を上端部のものから繰り出す集積収納タイプとなっている。
貨幣処理装置10は、前方に開口する直方体の箱状の筐体31と、貨幣である紙幣の処理を行うとともに筐体31に対し水平方向に動いて開閉される貨幣処理ユニット32とを有している。
筐体31は、水平に配置される下板部34と、下板部34より上方で水平に配置される上板部35と、下板部34および上板部35の後端縁部同士を繋ぐ背板部36と、下板部34および上板部35の左端縁部同士および右端縁部同士を繋ぐ図2に示す一対の側板部37とを有している。背板部36および一対の側板部37はいずれも鉛直に延在しており、一対の側板部37は互いに平行であって背板部36に直交する。そして、下板部34、上板部35および一対の側板部37の、それぞれの背板部36とは反対側の端縁部で構成される長方形状の周端縁部の内側が前部開口38となっている。
貨幣処理ユニット32は、図2に実線で示す閉状態で前方位置に配置される前方ユニット部41と、図2に実線で示す閉状態で前後方向の中間位置に配置される中間ユニット部42と、図2に実線で示す閉状態で後方位置に配置される後方ユニット部43とを有している。言い換えれば、貨幣処理ユニット32は、前後方向に3分割されている。
前方ユニット部41は、図1に示すように、閉状態で筐体31の前部開口38を覆う本体部45と、閉状態で本体部45の上端部から後方に突出して筐体31の上板部35の上側に重なる上部突出部46と、閉状態で本体部45の上部突出部46よりも下側から後方に突出して中間ユニット部42の貫通穴47に入り込む中間突出部48とを有している。前方ユニット部41は、図2に実線で示す閉状態での後部の左右方向一側、具体的には右側の隅位置で鉛直延在する前方ユニット部回転軸51を中心に回動可能となるよう筐体31の左右方向一側、具体的には右側の側板部37の前端縁部に連結されている。つまり、前方ユニット部41は、筐体31にヒンジ結合されており、鉛直軸回りに水平に回転移動する。前方ユニット部41は、右開きである。
前方ユニット部41は、図2に実線で示す閉状態にあるとき、筐体31の前部開口38の全体を前方で覆うようにして筐体31の前端縁部に全周にわたって当接する。また、前方ユニット部41は、図2に実線で示す閉状態から図2に二点鎖線で示す開状態にされると、前方ユニット部回転軸51を中心に前方かつ右方に回動した後、後方かつ右方に回動して、前部開口38の全体の前方範囲から退避する。
中間ユニット部42は、図2に実線で示す閉状態での前部の左右方向の前方ユニット部回転軸51とは反対の他側、具体的には左側の隅位置で鉛直延在する中間ユニット部回転軸52を中心に回動可能となるよう筐体31の左右方向他側、具体的には左側の側板部37の前端縁部に連結されている。つまり、中間ユニット部42は、筐体31にヒンジ結合されており、鉛直軸回りに水平に回転移動する。中間ユニット部42は、左開きである。
ここで、前方ユニット部41が、図2に実線で示す閉状態での後部の左側の隅位置で鉛直延在する前方ユニット部回転軸を中心に回動可能となるよう筐体31の左側の側板部37の前端縁部に連結されていて良く、この場合、中間ユニット部42は、図2に実線で示す閉状態での前部の右側の隅位置で鉛直延在する中間ユニット部回転軸を中心に回動可能となるよう筐体31の右側の側板部37の前端縁部に連結されることになる。
中間ユニット部42は、図2に実線で示す閉状態にあるとき、筐体31の前部開口38の全体をその内側に入り込んで閉塞する。また、中間ユニット部42は、図2に実線で示す閉状態から図2に二点鎖線で示す開状態にされると、中間ユニット部回転軸52を中心に前方かつ左方に回動した後、後方かつ左方に回動して、前部開口38の全体の前方範囲から退避する。ここで、中間ユニット部42は、前方ユニット部41が開状態にあるときに限り開作動可能となっている。つまり、前方ユニット部41が閉状態にあるときに中間ユニット部42も閉状態にある。閉状態にある中間ユニット部42の図1に示す貫通穴47は、前方ユニット部41の開閉回動により旋回する中間突出部48を進退可能に形成されている。
後方ユニット部43は、筐体31の図2に示す一対の側板部37に図示略のスライドレールを介して支持されており、よって、筐体31にスライド可能に連結されている。後方ユニット部43は、図2に実線で示すように筐体31内に最も押し込まれた閉状態にあるとき、全体が筐体31内に配置される。その際に、筐体31の前端部との間に中間ユニット部42を入り込ませることが可能なスペースを形成する。また、後方ユニット部43は、筐体31から引き出されると前部開口38から前方に突出し、図2に二点鎖線で示すように筐体31から最も引き出されると、全体が筐体31の外に出る。ここで、後方ユニット部43は、前方ユニット部41が図2に二点鎖線で示す開状態にあり、かつ、中間ユニット部42が図2に二点鎖線で示す開状態にあるときに限り引き出し可能つまり開作動可能となっている。つまり、後方ユニット部43は、前方ユニット部41が前方ユニット部回転軸51を中心に回動して開状態となり、その後、中間ユニット部42が中間ユニット部回転軸52を中心に回動して開状態となった後に、筐体31から前方へ引き出し可能となる。
貨幣処理ユニット32の最後部である後方ユニット部43の最後部にアクセスする(引き出し可能な全量を前方へ引き出す)際は、最初に、前方ユニット部41を開放し、次に、中間ユニット部42を前方ユニット部41とは反対側へ開放し、次に、後方ユニット部43をその全体が筐体31から出るまで前方へ引き出す。
後方ユニット部43が筐体31から引き出される際の最大引き出し量は、図2に二点鎖線で示すように後端部が、筐体31よりも前方に位置するように設定されている。ただし、この最大引き出し量は、前方ユニット部41、中間ユニット部42および後方ユニット部43がいずれも閉状態にある貨幣処理ユニット32の全体の奥行き寸法(前端部から後端部までの長さ)よりも短くなっている。
図1に示すように、前方ユニット部41には、その本体部45に、上記した、入金口11、リジェクト口12、出金口13、搬送路15A,15B,15C,15D,15E、一時貯留部17、識別部18および前方カセット21が設けられている。また、前方ユニット部41には、搬送路15Fの搬送路15A側の一部である送路部15Faが設けられている。送路部15Faは、搬送路15A側の一部が本体部45に配置されており、搬送路15Aとは反対側の一部が中間突出部48内に配置されている。加えて、前方ユニット部41には、その本体部45から上部突出部46にかけて上面に操作表示部14が設けられている。
前方カセット21は、前方ユニット部41のこの前方カセット21を除く部分である前方ユニット部本体61に対し着脱可能となっている。言い換えれば、前方ユニット部41は、前方ユニット部本体61と、前方ユニット部本体61に対し着脱可能な前方カセット21とを有している。
前方カセット21には、搬送路15Eの一部の送路部15Eaが配置されており、前方ユニット部本体61には、搬送路15Eの残りの一部の送路部15Ebが配置されている。前方ユニット部本体61に、上記した入金口11、リジェクト口12、出金口13、操作表示部14、搬送路15A,15B,15C,15D,15E、一時貯留部17および識別部18が設けられている。
前方ユニット部41には、前面または側面に図示略の開閉扉が設けられており、前方ユニット部41は閉状態のまま、この開閉扉を開いて、前方カセット21の前方ユニット部本体61に対する取り付けおよび取り外しが行われる。つまり、前方カセット21は、前方ユニット部41を閉状態としたままで、前方ユニット部本体61から取り外されて外部に取り出されたり、外部から挿入されて前方ユニット部本体61に取り付けられたりする。
前方カセット21は、前方ユニット部本体61に取り付けられた状態にあるとき、後述するように、装置外部で収納された紙幣を前方ユニット部本体61側に繰り出す補充、および、前方ユニット部本体61側から紙幣を収納して装置外部へ取り外し可能となる回収が可能となっている。そして、前方ユニット部41には、これが閉状態にあるときの前方カセット21の後方位置に、紙幣を鉛直方向に搬送して識別する紙幣識別搬送路20が設けられている。また、閉状態にある前方ユニット部41の前方カセット21の後方位置には、紙幣識別搬送路20の鉛直下方に一時貯留部17が設けられている。
中間ユニット部42には、前方ユニット部41の送路部15Faの一部が配置された中間突出部48が挿入される貫通穴47が形成されているものの、その内部には、紙幣の処理に関連する構成は設けられていない。つまり、中間ユニット部42は、筐体31の前部開口38を開閉する蓋としてのみ機能する構造物となっている。
後方ユニット部43には、搬送路15Fの残りの一部である送路部15Fb、搬送路15G,15H,15Iと、収納カセット23,24,25,26とが設けられている。
収納カセット23〜26は、後方ユニット部43のこれら収納カセット23〜26を除く部分である後方ユニット部本体65に対し着脱可能となっている。言い換えれば、後方ユニット部43は、後方ユニット部本体65と、後方ユニット部本体65に対し着脱可能な複数の収納カセット23〜26とを有している。
後方ユニット部本体65は、収納カセット23〜26が着脱可能に載置される上方開口の箱状の載置部66と、載置部66の上方に開閉可能に設けられた搬送部67とを有している。搬送部67は、載置部66の側壁部の前後方向に沿って延在する上縁部にヒンジ結合されて開閉し、開状態で載置部66の上部開口68を開放する。このため、搬送部67は、後方ユニット部43が筐体31内にあるときは筐体31に干渉して開不可であり、後方ユニット部43の全体が筐体31から引き出されると開可能となる。
搬送部67には、送路部15Fbの収納カセット26内に配置された構成部15Fb1を除く構成部15Fb2と、搬送路15Gの収納カセット23内に配置された送路部15Gaを除く送路部15Gbと、搬送路15Hの収納カセット24内に配置された送路部15Haを除く送路部15Hbと、搬送路15Iの収納カセット25内に配置された送路部15Iaを除く送路部15Ibと、が設けられている。
後方ユニット部43の全体が筐体31から引き出され、搬送部67が開状態とされた状態で、収納カセット23〜26の載置部66に対する取り付けおよび取り外しが行われる。その際に収納カセット23〜26は上方に移動して取り外され、下方に移動して取り付けられる。つまり、収納カセット23〜26は、後方ユニット部43を開状態としなければ、後方ユニット部本体65から取り外されて外部に取り出されたり、外部から挿入されて後方ユニット部本体65に取り付けられたりできない。
収納カセット23〜26は、後方ユニット部本体65に取り付けられた状態で、後述するように、装置内部で搬送される紙幣の収納および収納紙幣の装置内部での繰り出しが可能となっている。収納カセット23〜26は、例えば、金種別に紙幣を収納するものであり、収納カセット23が一万円券を、収納カセット24が千円券を、収納カセット25が五千円券を、収納カセット26が二千円券を、それぞれ収納する。
次に、本実施形態に係る貨幣処理装置の作動について各処理別に説明する。
「入金処理」
図3に太線で示す入金処理ルートで紙幣を搬送する。入金口11に外部から紙幣が投入されて、操作表示部14に入金処理開始の操作が入力されると、入金口11が紙幣を一枚ずつ分離して繰り出し、これら紙幣を搬送路15Aが搬送する。この搬送中に、識別部18が紙幣を識別することになり、識別部18が受け入れ可能と識別した紙幣を搬送路15Aが一時貯留部17に搬送し、一時貯留部17が一時貯留させる(図3の太実線参照)。他方、識別部18が受け入れ不可と識別した紙幣は、搬送路15A,15C,15Bがリジェクト口12に放出する(図3の太実線から太破線参照)。入金口11に投入された紙幣をすべて一時貯留部17およびリジェクト口12のいずれかに搬送した状態になると、識別部18の識別結果から一時貯留部17に一時貯留させている紙幣の金種別の枚数および総額等の金額情報を操作表示部14が表示する。
「収納処理」
図4に太線で示す収納処理ルートで紙幣を搬送する。入金処理後の金額情報の操作表示部14の表示後、操作者が操作表示部14に承認操作を入力すると、一時貯留させていた紙幣を一時貯留部17が繰り出し搬送路15Aが搬送する。この搬送中に、識別部18が紙幣を識別することになり、その結果に基づいて、搬送路15A,15Fおよび搬送路15G〜15Iの適宜のものが収納カセット23〜26の対応する金種のものに紙幣を振り分ける。振り分けられた紙幣を収納カセット23〜26が収納する。ここで、一時貯留部17は巻付収納タイプであるため、繰り出し時に重送等の搬送不良を生じることがなく、一時貯留部17が繰り出した紙幣に識別部18で収納不可と判断されるものはない。この収納処理では、後方ユニット部本体65に取り付けられた収納カセット23〜26が装置内部で搬送される紙幣の収納を行う。
「返却処理」
図5に太線で示す返却処理ルートで紙幣を搬送する。入金処理後の金額情報の操作表示部14の表示後、操作者が操作表示部14に返却操作を入力すると、一時貯留させていた紙幣を一時貯留部17が繰り出し搬送路15A,15B,15Dが出金口13に放出する。
「整理計数処理」
図6に太線で示す整理計数処理ルートで紙幣を搬送する。入金口11に外部から紙幣が投入されて、操作表示部14に金種の指定が入力され、その後、整理計数処理開始の操作が入力されると、入金口11が紙幣を一枚ずつ分離して繰り出し、これら紙幣を搬送路15Aが搬送する。この搬送中に、識別部18が紙幣を識別することになり、識別部18が指定金種と識別した紙幣を搬送路15A,15C,15B,15Dが出金口13に放出する(図6の太実線参照)。他方、識別部18が指定金種以外と識別した紙幣を搬送路15A,15C,15Bがリジェクト口12に放出する(図6の太実線から太破線参照)。入金口11に投入された紙幣をすべて出金口13およびリジェクト口12のいずれかに搬送した状態になると、識別部18の識別結果から出金口13に放出した指定金種の紙幣の枚数および総額等の金額情報を操作表示部14が表示する。
「出金処理」
図7に太線で示す出金処理ルートで紙幣を搬送する。操作表示部14に、出金させる紙幣の金額情報とともに出金処理の選択操作が入力されると、収納カセット23〜26の適宜のものが収納していた紙幣を繰り出し、搬送路15G〜15Iの適宜のものおよび搬送路15F,15Aがこれら紙幣を識別部18に向けて搬送する。そして、識別部18で出金可能と識別した紙幣を搬送路5A,15C,15B,15Dが出金口13に放出する(図7の太実線参照)。他方、識別部18で出金不可と識別した紙幣を、搬送路15Aが一時貯留部17に搬送し、一時貯留部17が収納する(図7の太実線から太破線参照)。ここで、一時貯留部17は巻付収納タイプとなっているため、巻き付けの奥側をこのような紙幣の収納領域として使用し、この収納領域よりも巻き付けの手前側を入金処理で紙幣を一時貯留させる一時貯留領域として使用する。収納処理では、後方ユニット部本体65に取り付けられた収納カセット23〜26が装置内部で紙幣の繰り出しを行う。
「精査処理」
まず、図8に太線で示す精査処理の往路ルートで紙幣を搬送する。操作表示部14に精査処理の選択操作が入力されると、例えば、収納カセット23が紙幣を繰り出し、繰り出された紙幣を搬送路15G,15F,15Aが識別部18に向けて搬送する。そして、識別部18で収納カセット23への収納が適正と識別した紙幣を、搬送路5A,15C,15B,15Eが前方カセット21に搬送し、前方カセット21が収納する(図8の太実線参照)。識別部18で収納カセット23への収納が適正でないと識別した紙幣を、搬送路15Aが一時貯留部17に搬送し、一時貯留部17が収納する(図8の太実線から太破線参照)。このようにして、収納カセット23のすべての紙幣を、前方カセット21あるいは一時貯留部17に搬送する。
次に、図9に太線で示す精査処理の復路ルートで紙幣を搬送する。前方カセット21が紙幣を繰り出し、繰り出された紙幣を搬送路15E,15B,15C,15Aが識別部18に向けて搬送する。そして、識別部18で収納カセット23への収納が適正と識別した紙幣を、搬送路15A,15F,15Gが収納カセット23に搬送し、収納カセット23が収納する(図9の太実線参照)。識別部18で収納カセット23への収納が適正でないと識別した紙幣については、前方カセット21および搬送路15E,15B,15Cが停止した状態で、搬送路15Aが逆転して一時貯留部17に搬送し、一時貯留部17が収納する(図9の太実線から太破線参照)。そして、前方カセット21のすべての紙幣を、収納カセット23あるいは一時貯留部17に搬送する。このときの識別部18の識別結果から、収納カセット23へ収納した紙幣の枚数情報つまり金額情報を確定する。
上記と同様の処理を、収納カセット24〜26のそれぞれに対して行い、収納カセット23〜26の個々の金額情報を確定する。つまり、精査処理では、後方ユニット部本体65に取り付けられた収納カセット23〜26が装置内部で紙幣の繰り出しおよび装置内部で搬送される紙幣の収納を行う。
「カセット補充処理」
図10に太線で示すカセット補充処理ルートで紙幣を搬送する。ここで、カセット補充処理を行うにあたって、前方カセット21には、装置外部で紙幣が収納される。操作表示部14にカセット補充処理の選択操作が入力されると、前方カセット21が紙幣を繰り出し、繰り出された紙幣を搬送路15E,15B,15C,15Aが識別部18に向けて搬送する。すると、識別部18が紙幣を識別することになり、その結果に基づいて、収納可能と識別した紙幣を搬送路15A,15Fおよび搬送路15G〜15Iの適宜のものが収納カセット23〜26の対応する金種のものに振り分ける。振り分けられた紙幣を収納カセット23〜26が収納する(図10の太実線参照)。識別部18が収納不可と識別した紙幣については、前方カセット21および搬送路15Eが停止した状態で、搬送路15A,15C,15Bが逆転して、リジェクト口12に放出する(図10の太実線から太破線参照)。このカセット補充処理では、前方ユニット部本体61に取り付けられた前方カセット21が、装置外部で収納された紙幣を前方ユニット部本体61側に繰り出す。
「入金口補充処理」
まず、図11に太線で示す入金口補充処理の前段ルートで紙幣を搬送する。操作表示部14に入金口補充処理の選択操作が入力されると、入金口11が紙幣を繰り出し、繰り出された紙幣を搬送路15Aが識別部18に向けて搬送する。すると、識別部18が紙幣を識別することになり、その結果に基づいて、収納可能と識別した紙幣を搬送路15Aが一時貯留部17に一時貯留させる(図11の太実線参照)。識別部18が収納不可と識別した紙幣については、搬送路15A,15C,15Bがリジェクト口12に放出する(図11の太実線から太破線参照)。
次に、図12に太線で示す入金口補充処理の後段ルートで紙幣を搬送する。一時貯留させていた紙幣を一時貯留部17が繰り出し、搬送路15Aが搬送する。この搬送中に、識別部18が紙幣を識別することになり、その結果に基づいて、搬送路15A,15Fおよび搬送路15G〜15Iの適宜のものが収納カセット23〜26の対応する金種のものに振り分ける。振り分けられた紙幣を収納カセット23〜26が収納する。ここでも、一時貯留部17は巻付収納タイプであるため、繰り出し時に重送等の搬送不良を生じることがなく、一時貯留部17が繰り出した紙幣に識別部18で収納不可と判断されるものはない。
「回収処理」
図13に太線で示す回収処理ルートで紙幣を搬送する。操作表示部14に回収処理の選択操作が入力されると、収納カセット23〜26の指定されたものが収納していた紙幣を繰り出し、搬送路15G〜15Iの適宜のものおよび搬送路15F,15Aが識別部18に向けて搬送する。そして、識別部18で回収可能と識別した紙幣を搬送路5A,15C,15B,15Eが前方カセット21に搬送し、前方カセット21が収納する(図13の太実線参照)。識別部18で回収不可と識別した紙幣は、搬送路5Aが一時貯留部17に搬送し一時貯留部17が収納する(図13の太実線から太破線参照)。このような処理を、収納カセット23〜26の指定されたものに対して行う。その後、前方カセット21が前方ユニット部本体61から取り外される。この回収処理では、前方ユニット部本体61に取り付けられた前方カセット21が前方ユニット部本体61側から紙幣を収納し、その後、前方ユニット部本体61から取り外されて装置外部へ取り外し可能となる。
以上に述べた本実施形態に係る貨幣処理装置10によれば、筐体31に対し水平方向に動いて開閉される貨幣処理ユニット32が、前方ユニット部41、中間ユニット部42、後方ユニット部43、の3つのユニット部を備えており、これらは、前方ユニット部41が、閉状態での後部の左右方向一側の鉛直延在する前方ユニット部回転軸51を中心に左右方向一側に回動して開状態となり、その後、中間ユニット部42が、閉状態での前部の左右方向他側の鉛直延在する中間ユニット部回転軸52を中心に左右方向他側に回動して開状態となり、その後、後方ユニット部43が筐体31から前方へ引き出されて開状態になる。これにより、保守点検時に必要な前方スペースは、前方ユニット部41の上記回動、中間ユニット部42の上記回動および後方ユニット部43の上記引き出しが可能となるスペースとなる。言い換えれば、前方ユニット部41、中間ユニット部42、後方ユニット部43を分割開放することによって、引き出す必要がある後方ユニット部43の引き出し量を抑制する。よって、保守作業のための前方スペースの省スペース化が図れる。
また、後方ユニット部43が筐体31から引き出される際の最大引き出し量、つまり後方ユニット部43の閉状態から全開状態までの前端位置の移動量は、閉状態にある貨幣処理ユニット32全体の奥行き寸法よりも短い。このため、閉状態の前端位置まで後方ユニット部43を引き出すように貨幣処理ユニット32全体を引き出す場合と比べて、保守作業のための前方スペースの省スペース化が図れる。
また、前方ユニット部41は、前方ユニット部本体61に対し着脱可能な前方カセット21を有しているが、この前方カセット21は、前方ユニット部本体61に取り付けられて、装置外部で収納された紙幣を前方ユニット部本体61側に繰り出す補充、および、前方ユニット部本体61側から紙幣を収納して装置外部へ取り外し可能となる回収が可能なものである。このため、前方カセット21は空の状態であることが比較的多い。よって、前方ユニット部41の開閉操作が容易となる。
また、前方ユニット部41の閉状態での前方カセット21の後方位置に設けられた紙幣識別搬送路20が、紙幣を鉛直方向に搬送しつつ識別するため、前方ユニット部41の閉状態での前後方向の寸法拡大を抑制できる。
また、筐体31に対し引き出し可能であることから、比較的重たくても良い後方ユニット部43に、装置内部で搬送される紙幣の収納および収納紙幣の装置内部での繰り出しが可能な複数の収納カセット23〜26を設けているため、耐荷重のための構造を簡素化することができる。
また、中間ユニット部42は、閉状態にあるときに、筐体31の前部開口38を閉塞するため、中間ユニット部42が筐体31とで金庫化して、後方ユニット部43の保安性を高めることができる。つまり、中間ユニット部42を筐体31に閉状態でロックするロック機構の解除操作を特定の操作者のみが行えるように構成することで、他の操作者が中間ユニット部42を開放して、大量の現金を収納している収納カセット23〜26にアクセスすることを規制することができる。
ここで、図14に示すように、中間ユニット部42が、閉状態での後部の左右方向の前方ユニット部回転軸51とは反対側の他側(具体的には左側)の鉛直延在する中間ユニット部回転軸52を中心に回動可能となるよう筐体31の左右方向他側(具体的には左側)の鉛直延在する前端縁部に連結されていても良い。このとき、筐体31は、中間ユニット部回転軸52が前方ユニット部回転軸51よりも中間ユニット部42の厚さ分、後側に位置するように、筐体31の左右の前縁部が段差状に形成される。
このように中間ユニット部42を筐体31に取り付けても、中間ユニット部42は、閉状態にあるとき、筐体31の前部開口38の全体を閉塞する。また、中間ユニット部42は、閉状態から開状態にされると、中間ユニット部回転軸52を中心に前方かつ左方に回動した後、後方かつ左方に回動して、前部開口38の全体の前方範囲から退避する。また、中間ユニット部42は、前方ユニット部41が開状態にあるときに限り開作動可能となる。
また、図15に示すように、収納カセット23にかえて上下に2段の収納カセット23A,23B(後方カセット)を、収納カセット24にかえて上下に2段の収納カセット24A,24B(後方カセット)を、収納カセット25にかえて上下に2段の収納カセット25A,25B(後方カセット)を、収納カセット26にかえて上下に2段の収納カセット26A,26B(後方カセット)を、それぞれ設けても良い。
この場合、搬送路15Gが収納カセット23Aに接続され、搬送路15Gから分岐する搬送路15Jが収納カセット23Bに接続され、搬送路15Hが収納カセット24Aに接続され、搬送路15Hから分岐する搬送路15Kが収納カセット24Bに接続され、搬送路15Iが収納カセット25Aに接続され、搬送路15Iから分岐する搬送路15Lが収納カセット25Bに接続され、搬送路15Fが収納カセット26Aに接続され、搬送路15Fから分岐する搬送路15Mが収納カセット26Bに接続される。収納カセット23A〜26A,23B〜26Bは、いずれも、紙幣を水平状態で上下方向に集積させて収納するとともに収納している紙幣を上端部のものから繰り出す集積収納タイプとなっている。
そして、例えば、収納カセット23A,23Bには互いに同一の金種であって収納カセット24A,24B,25A,25B,26A,26Bとは異なる金種の紙幣が収納され、収納カセット23A,23Bの一方に満杯になるまで紙幣を収納し、満杯になると収納カセット23A,23Bの他方に紙幣を収納するように紙幣を搬送する。他の収納カセット24A,24B,25A,25B,26A,26Bも同様に紙幣を搬送する。勿論、収納カセット23〜26の少なくともいずれか一つを上下2段の収納カセットにかえることができ、収納カセット23〜26の少なくともいずれか一つを上下に3段以上にかえることもできる。
また、図16に示すように、集積収納タイプの収納カセット23A〜26A,23B〜26Bにかえて、紙幣をテープとともにドラムに巻き付けて収納する巻付収納タイプの収納カセット23A〜26A,23B〜26Bとすることも可能である。この場合も、収納カセット23〜26の少なくともいずれか一つを上下2段の収納カセットにかえることができ、収納カセット23〜26の少なくともいずれか一つを上下に3段以上にかえることもできる。
以上において、貨幣処理ユニット32は、閉状態で前方位置に配置される前方ユニット部41、閉状態で中間位置に配置される中間ユニット部42、閉状態で後方位置に配置される後方ユニット部43、の3つのユニット部を有しているが、3つ以上のユニット部を有していても良い。つまり、貨幣処理ユニット32は、少なくとも3つのユニット部を有していればよい。
また、前方カセット21は、前方ユニット部本体61に取り付けられて、装置外部で収納された紙幣を前方ユニット部本体61側に繰り出す補充、および、前方ユニット部本体61側から紙幣を収納して装置外部へ取り外し可能となる回収、の両方が可能となっているが、いずれか一方のみが可能となっていれば良い。つまり、前方カセット21は、紙幣の補充および回収の少なくともいずれか一方が可能であれば良い。
また、収納カセット23〜26,23A〜26A,23B〜26Bは、後方ユニット部本体65に取り付けられて、装置内部で搬送される紙幣の収納、および、収納紙幣の装置内部での繰り出し、の両方が可能となっているが、いずれか一方のみが可能となっていれば良い。つまり、収納カセット23〜26,23A〜26A,23B〜26Bは、紙幣の収納および繰り出しの少なくともいずれか一方が可能であれば良い。
38 前部開口
31 筐体
32 貨幣処理ユニット
10 貨幣処理装置
41 前方ユニット部
42 中間ユニット部
43 後方ユニット部
51 前方ユニット部回転軸
52 中間ユニット部回転軸
61 前方ユニット部本体
21 前方カセット
20 紙幣識別搬送路
65 後方ユニット部本体
23〜26 収納カセット(後方カセット)

Claims (6)

  1. 前方に開口する筐体と、前記筐体に対し水平方向に動いて開閉される貨幣処理ユニットと、を備える貨幣処理装置であって、
    前記貨幣処理ユニットは、閉状態で前方位置に配置される前方ユニット部、閉状態で中間位置に配置される中間ユニット部、閉状態で後方位置に配置される後方ユニット部、の少なくとも3つのユニット部を有し、
    前記前方ユニット部は、閉状態での後部の左右方向一側の鉛直延在する前方ユニット部回転軸を中心に回動可能となるよう前記筐体に連結されており、
    前記中間ユニット部は、閉状態での前部または後部の左右方向他側の鉛直延在する中間ユニット部回転軸を中心に回動可能となるよう前記筐体に連結されており、
    前記後方ユニット部は、前記前方ユニット部が前記前方ユニット部回転軸を中心に回動して開状態となり、その後、前記中間ユニット部が前記中間ユニット部回転軸を中心に回動して開状態となった後に、前記筐体から前方へ引き出し可能となることを特徴とする貨幣処理装置。
  2. 前記後方ユニット部が前記筐体から引き出される際の最大引き出し量は、閉状態にある前記貨幣処理ユニット全体の奥行き寸法よりも短いことを特徴とする請求項1記載の貨幣処理装置。
  3. 紙幣の処理を行うものであって、
    前記前方ユニット部は、前方ユニット部本体と、前記前方ユニット部本体に対し着脱可能な前方カセットとを有しており、
    前記前方カセットは、前記前方ユニット部本体に取り付けられて、装置外部で収納された紙幣を前記前方ユニット部本体側に繰り出す補充、および、前記前方ユニット部本体側から紙幣を収納して装置外部へ取り外し可能となる回収、の少なくともいずれか一方が可能なことを特徴とする請求項1または請求項2記載の貨幣処理装置。
  4. 前記前方ユニット部には、閉状態での前記前方カセットの後方位置に、紙幣を鉛直方向に搬送して識別する紙幣識別搬送路が設けられていることを特徴とする請求項3記載の貨幣処理装置。
  5. 前記後方ユニット部は、後方ユニット部本体と、前記後方ユニット部本体に対し着脱可能な複数の後方カセットとを有しており、
    前記後方カセットは、前記後方ユニット部本体に取り付けられて、装置内部で搬送される紙幣の収納、および、収納紙幣の装置内部での繰り出し、の少なくともいずれか一方が可能なことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項記載の貨幣処理装置。
  6. 前記中間ユニット部は、閉状態にあるときに、前記筐体の前部開口を閉塞することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項記載の貨幣処理装置。
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