JP6408909B2 - 現像装置、現像方法、画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Description
該現像装置が、
該静電潜像を現像するためのトナー、
該トナーを担持するためのトナー担持体、および、
該トナー担持体に担持された該トナーの層厚を規制するための規制部材
を有し、
該トナーが、
結着樹脂および磁性体を含有するトナー粒子、
一次粒子の数平均粒径(D1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ微粒子、および、
一次粒子の数平均粒径(D1)が40nm以上200nm以下である第二のシリカ微粒子
を有する磁性トナーであり、
該第二のシリカ微粒子が、ゾルゲルシリカ微粒子であり、
該トナーのトータルエネルギーが、270mJ/(g/ml)以上355mJ/(g/ml)以下であり、
該トナー担持体が、基体、弾性層、および、ウレタン樹脂を含む表面層を有し、
該ウレタン樹脂が、下記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する部分構造を有する
ことを特徴とする現像装置である。
nは、1以上4以下の整数であり
R3は、各々独立に、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれるいずれかを表し、
(a)炭素数2以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基、
R4は、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。)
mは、2以上3以下の整数を表し、
R5は、炭素数2以上5以下のアルキレン基を表す。)
該現像装置が、
該静電潜像を現像するためのトナー、
該トナーを担持するためのトナー担持体、および、
該トナー担持体に担持された該トナーの層厚を規制するための規制部材
を有し、
該トナーが、
結着樹脂および磁性体を含有するトナー粒子、
一次粒子の数平均粒径(D1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ微粒子、および、
一次粒子の数平均粒径(D1)が40nm以上200nm以下である第二のシリカ微粒子
を有する磁性トナーであり、
該第二のシリカ微粒子が、ゾルゲル法によって製造されたシリカ微粒子であり、
該トナーのトータルエネルギーが、270mJ/(g/ml)以上355mJ/(g/ml)以下であり、
該トナー担持体が、基体、弾性層、および、ウレタン樹脂を含む表面層を有し、
該ウレタン樹脂が、上記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する部分構造を有する
ことを特徴とする現像方法である。
該静電潜像担持体の表面を帯電するための帯電手段、
帯電された該静電潜像担持体の表面に像露光光を照射して該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成するための像露光手段、
該静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置、
中間転写体を介してまたは介さずに該静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を転写材に転写するための転写手段、および、
該転写材に転写されたトナー像を該転写材に定着するための定着手段
を有する画像形成装置において、
該現像装置が、上記本発明の現像装置である
ことを特徴とする画像形成装置である。
帯電された該静電潜像担持体の表面に像露光光を照射して該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する像露光工程、
該静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像工程、
中間転写体を介してまたは介さずに該静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を転写材に転写する転写工程、および、
該転写材に転写されたトナー像を該転写材に定着する定着工程
を有する画像形成方法において、
該現像工程が、上記本発明の現像方法によって行われる工程である
ことを特徴とする画像形成方法である。
静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置において、
該現像装置が、
該静電潜像を現像するためのトナー、
該トナーを担持するためのトナー担持体、および、
該トナー担持体に担持された該トナーの層厚を規制するための規制部材
を有し、
該トナーが、
結着樹脂および磁性体を含有するトナー粒子、
一次粒子の数平均粒径(D1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ微粒子、および、
一次粒子の数平均粒径(D1)が40nm以上200nm以下である第二のシリカ微粒子
を有する磁性トナーであり、
該第二のシリカ微粒子が、ゾルゲルシリカ微粒子であり、
該トナーのトータルエネルギーが、270mJ/(g/ml)以上355mJ/(g/ml)以下であり、
該トナー担持体が、基体、弾性層、および、ウレタン樹脂を含む表面層を有し、
該ウレタン樹脂が、下記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する部分構造を有する
ことを特徴とする。
nは、1以上4以下の整数であり
R3は、各々独立に、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれるいずれかを表し、
(a)炭素数2以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基、
R4は、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。
mは、2以上3以下の整数を表し、
R5は、炭素数2以上5以下のアルキレン基を表す。
表面層に特定の化合物を含有するトナー担持体と、
ゾルゲル法により製造されたシリカを有し、特定の粉体特性をするトナーと、
を組み合わせて用いることにより、低温低湿環境下での規制不良と、高温高湿環境下でのカブリの回避を両立できることを見出した。
まず、高温高湿環境下でのカブリに関し、トナーが帯電しにくい高温高湿環境下にて均一な帯電性を得るためには次の2つの条件が必要であると考えられる。一つは、部材の帯電性が高いことであり、もう一つは帯電機会が多いことである。一つ目の部材の帯電性に関しては、トナーはトナー担持体と接し、摩擦することにより帯電することが可能となる。そこで、本発明者らはトナー担持体の表面層に含有させる化合物を種々検討した結果、構造式(1)で示される化合物の帯電能が高いことを見出した。この理由については、構造式(1)で示される化合物は中心に窒素原子(N)を、そして窒素原子は孤立電子対(ローンペア)を有しているため、構造式(1)で示される化合物はルイス塩基である。ルイス塩基は電子供与性であるため、トナーは構造式(1)で示される化合物と接することにより、迅速な帯電を得ることができる。また、構造式(1)で示される化合物はイソシアネートとの反応によって構造式(1)で示される化合物の構造周辺に多数のウレタン基またはウレア基が生成した架橋構造が形成される。その結果、ミクロ的な硬度は高いものとなり、トナー規制部材とトナー担持体が当接する部分(以下、「規制部」と略す)にてトナーを規制する際もトナーがトナー担持体表面にめり込むことが少ない。この結果、トナーの良好な転がり性を維持できるようになり、トナーへの帯電性が向上する。
このため、ゾルゲル法によって製造された第二のシリカ微粒子を添加・混合した後に第一のシリカ微粒子を添加・混合することにより、トナー粒子に対する第二のシリカ微粒子の固着率が向上する。これにより、長期使用でもゾルゲル法による第二のシリカ微粒子がトナー表面に十分な量、残存できるようになり、長期使用においても規制不良がより良化するので好ましい。
サリチル酸、アルキルサリチル酸、ジアルキルサリチル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸などの芳香族カルボン酸の金属化合物;
アゾ染料またはアゾ顔料の金属塩または金属錯体;
スルフォン酸またはカルボン酸基を側鎖に持つ高分子型化合物;
ホウ素化合物;
尿素化合物;
ケイ素化合物;
カリックスアレーン
などが挙げられる。
RmSiYn (A)
[式(A)中、Rはアルコキシ基を示し、mは1以上3以下の整数を示し、Yはアルキル基、ビニル基、エポキシ基、(メタ)アクリル基などの官能基を示し、nは1以上3以下の整数を示す。但し、m+n=4である。]
CpH2p+1−Si−(OCqH2q+1)3 (B)
[式(B)中、pは2以上20以下の整数を示し、qは1以上3以下の整数を示す。]
ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレンなどのような芳香族ジビニル化合物;
エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブタンジオールジメタクリレートなどのような二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニルアニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジビニルスルホンなどのジビニル化合物;
3個以上のビニル基を有する化合物
などが挙げられ、これらは単独で、または2種以上の混合物として用いることができる。
燐酸三カルシウム、燐酸マグネシウム、燐酸アルミニウム、燐酸亜鉛、ヒドロキシアパタイトなどの燐酸多価金属塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどの炭酸塩、
メタ硅酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの無機塩、
水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの無機化合物
が挙げられる。
本発明に用いるトナー担持体は基体、弾性層およびウレタン樹脂を含む表面層を有し、該ウレタン樹脂は上記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する部分構造を有している。
基体2は、導電性ローラー1の電極および支持部材として機能するもので、アルミニウム、銅合金、ステンレス鋼のような金属または合金;クロム、またはニッケルで鍍金処理を施した鉄;導電性を有する合成樹脂のような導電性の材質で構成される。
弾性層3は、導電性ローラー1と静電潜像担持体との当接部において、所定の幅の当接部を形成するために必要な弾性を導電性ローラーに与えるものである。
表面層4はウレタン樹脂を主成分とした樹脂層であり、ウレタン樹脂はポリオールとポリイソシアネートとの反応により得られ、以下のようにして合成することができる。
まず、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールのようなポリオール成分とポリイソシアネートとを反応させ、イソシアネート基末端プレポリマーを得る。
次いで、イソシアネート基末端プレポリマーを、構造式(1)の構造を有する化合物と反応させることで、本発明に係るウレタン樹脂を得ることができる。
(a)炭素数2以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)構造式(2)で示される基、
R3が、ヒドロキシアルキル基である場合は炭素数が1以上8以下、R3がアミノアルキル基である場合は炭素数が2以上8以下であると、ウレタンまたはウレア基による架橋構造を形成しやすく好ましい。
R3が前記(a)の炭素数2以上8以下のヒドロキシアルキル基である場合や、R3が前記(c)の上記構造式(2)で示される基である場合、
構造式(1)の末端にウレタン基を有する構造となる。
交流電圧は0.5kVpp以上5.0kVpp以下、交流周波数は50Hz以上5kHz以下、直流電圧としては電圧の絶対値が400V以上1700V以下であることが好ましい。
トナーの重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定および測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。なお、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行う。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。なお、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。なお、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
シリカ微粒子の一次粒子の数平均粒径(D1)は、日立超高分解能電界放出形走査電子顕微鏡S−4800((株)日立ハイテクノロジーズ)にて撮影されるトナー表面のシリカ微粒子画像から算出される。S−4800の画像撮影条件は以下の通りである。
試料台(アルミニウム試料台15mm×6mm)に導電性ペーストを薄く塗り、その上にトナーを吹きつける。さらにエアブローして、余分なトナーを試料台から除去し十分乾燥させる。試料台を試料ホルダにセットし、試料高さゲージにより試料台高さを36mmに調節する。
シリカ微粒子の一次粒子の数平均粒径(D1)の算出は、S−4800の反射電子像観察により得られた画像を用いて行う。反射電子像は二次電子像と比べてシリカ微粒子のチャージアップが少ないため、シリカ微粒子の粒径を精度良く測定することができる。
S−4800の鏡筒に取り付けられているアンチコンタミネーショントラップに液体窒素を溢れるまで注入し、30分間置く。S−4800の「PCSTEM」を起動し、フラッシング(電子源であるFEチップの清浄化)を行う。画面上のコントロールパネルの加速電圧表示部分をクリックし、[フラッシング]ボタンを押し、フラッシング実行ダイアログを開く。フラッシング強度が2であることを確認し、実行する。フラッシングによるエミッション電流が20〜40μAであることを確認する。試料ホルダをS−4800鏡筒の試料室に挿入する。コントロールパネル上の[原点]を押し試料ホルダを観察位置に移動させる。
加速電圧表示部をクリックしてHV設定ダイアログを開き、加速電圧を[0.8kV]、エミッション電流を[20μA]に設定する。オペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、信号選択を[SE]に設置し、SE検出器を[上(U)]および[+BSE]を選択し、[+BSE]の右の選択ボックスで[L.A.100]を選択し、反射電子像で観察するモードにする。同じくオペレーションパネルの[基本]のタブ内にて、電子光学系条件ブロックのプローブ電流を[Normal]に、焦点モードを[UHR]に、WDを[3.0mm]に設定する。コントロールパネルの加速電圧表示部の[ON]ボタンを押し、加速電圧を印加する。
コントロールパネルの倍率表示部内をドラッグして、倍率を100000(100k)倍に設定する。操作パネルのフォーカスつまみ[COARSE]を回転させ、ある程度焦点が合ったところでアパーチャーアライメントの調整を行う。コントロールパネルの[Align]をクリックし、アライメントダイアログを表示し、[ビーム]を選択する。操作パネルのSTIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を回転し、表示されるビームを同心円の中心に移動させる。次に[アパーチャー]を選択し、STIGMA/ALIGNMENTつまみ(X,Y)を一つずつ回し、像の動きを止めるまたは最小の動きになるように合わせる。アパーチャーダイアログを閉じ、オートフォーカスで、ピントを合わせる。この操作をさらに2度繰り返し、ピントを合わせる。
その後、トナー表面上の少なくとも300個のシリカ微粒子について粒径を測定して、平均粒径を求める。ここで、シリカ微粒子は凝集塊として存在するものもあるため、一次粒子と確認できるものの最大径を求め、得られた最大径を算術平均することによって、シリカ微粒子の一次粒子の数平均粒径(D1)を得る。
(遊離シリコーンオイルの抽出)
(1)ビーカーにシリカ微粒子0.50g、クロロホルム40mlを入れ、2時間攪拌する。
(2)攪拌を止めて、12時間静置する。
(3)サンプルをろ過して、クロロホルム40mlで3回洗浄する。
酸素気流下、1100℃で試料を燃焼させ、発生したCO、CO2量をIRの吸光度により測定して、試料中の炭素量を測定する。シリコーンオイルの抽出前後での炭素量を比較して、シリコーンオイルの炭素量基準の固定化率を下記の通り計算する。
(1)試料0.40gを円筒金型に入れプレスする。
(2)プレスした試料0.15gを精秤し、燃焼用ボードに乗せ、堀場製作所EMA−110で測定する。
(3)[シリコーンオイル抽出後の炭素量]/[シリコーンオイル抽出前の炭素量]×100、をシリコーンオイルの炭素量基準の固定化率とする。
なお、シラン化合物などで疎水処理後にシリコーンオイルによる表面処理を行っている場合は以下のように計算する。シラン化合物などで疎水処理後に試料中の炭素量を測定し、シリコーンオイル処理後に、シリコーンオイルの抽出前後での炭素量を比較して、シリコーンオイル由来の炭素量基準の固定化率を下記の通り計算する。
(4)[シリコーンオイル抽出後の炭素量]/[(シリコーンオイル抽出前の炭素量−シラン化合物などで疎水処理後の炭素量)]×100、をシリコーンオイルの炭素量基準の固定化率とする。
一方、シリコーンオイルによる表面処理後にシラン化合物などで疎水処理を行っている場合は、シリコーンオイル由来の炭素量基準の固定化率を下記の通り計算する。
(5)[(シリコーンオイル抽出後の炭素量−シラン化合物などで疎水処理後の炭素量)]/[シリコーンオイル抽出前の炭素量]×100、をシリコーンオイルの炭素量基準の固定化率とする。
本発明におけるトナーのトータルエネルギーは、回転式プロペラ型ブレードを備えた粉体流動性分析装置(パウダーレオメータFT−4、Freeman Technology社製)(以下、FT−4と省略する)を用いて測定する。
具体的には、以下の操作により測定を行う。なお、すべての操作において、プロペラ型ブレードは、FT−4測定専用23.5mm径ブレード(型番:C416、材質はSUS製。以下、ブレードという)を使用する。
まず、FT−4測定専用容器[直径25mm、容積25mlのスプリット容器(型番:C4031)、容器底面からスプリット部分までの高さ約51mm]に23℃、60%環境に3日間放置されたトナーを24g入れ圧密することでトナー粉体層とする。
また、トナーの圧密は、圧密試験用ピストン(直径24mm、高さ20mm、下部メッシュ張り)を上記プロペラ型ブレードの代わりに用いる。
(1)トナーの圧密操作
上述のFT−4測定専用容器にトナーを8g加える。FT−4測定専用の圧密試験用ピストンを取り付け40Nで60秒間圧密を行う。さらにトナーを8g加え、同様に圧密操作を計3回行い、計24gの圧密されたトナーが専用容器に入っている状態にする。
(2)スプリット操作
上述のFT−4測定専用容器のスプリット部分でトナー粉体層をすり切り、トナー粉体層上部のトナーを取り除くことで、同じ体積(25ml)のトナー粉体層を形成する。
(3)測定操作
(A)トナー粉体層表面に対して時計回り(ブレードの回転によりトナー粉体層を押し込まない方向の回りのこと。)の回転方向で、ブレードの周速(ブレードの最外縁部の周速のこと。)を10mm/秒とする。そして、トナー粉体層への垂直方向の進入速度を、移動中のブレードの最外縁部が描く軌跡と粉体層表面とのなす角度(以下、「ブレード軌跡角」ともいう。)が、5(deg)になるスピードとし、トナー粉体層の底面から10mmの位置までプロペラ型ブレードを進入させる。
(B)その後、トナー粉体層表面に対して時計回りの回転方向で、ブレードの周速を60mm/秒とする。そして、トナー粉体層への垂直方向の進入速度を、ブレード軌跡角が、2(deg)になるスピードとし、トナー粉体層の底面から1mmの位置までプロペラ型ブレードを進入させる。
(C)その後、トナー粉体層表面に対して反時計回りの回転方向で、ブレードの周速を10mm/秒とする。そして、トナー粉体層からの垂直方向の抜き取り速度を、ブレード軌跡角が、5(deg)になるスピードとし、トナー粉体層の底面から80mmの位置までブレードを移動させ、抜き取りを行う。抜き取りが完了したら、ブレードを時計回り、反時計回りに交互に小さく回転させることでブレードに付着したトナーを払い落とす。
上記測定操作(A)において、プロペラ型ブレードを回転させながら専用容器内のトナー粉体層中に進入させ、トナー粉体層の底面から60mmの位置から測定を開始する。そして、底面から10mmの位置までプロペラ型ブレードを進入させたときに得られる、回転トルクと垂直荷重の総和をTEとする。得られたTEを測定時のセル内でのトナー密度(トナー密度はFT−4により自動計測される)で割ることで、本発明におけるトータルエネルギー[mJ/(g/ml)]を得る。
基体2として、SUS304製の直径6mmの芯金にプライマー(商品名、DY35−051;東レダウコーニング社製)を塗布、焼き付けしたものを用意した。
上記で用意した基体2を金型に配置し、以下の材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。
・液状シリコーンゴム材料(商品名、SE6724A/B;東レ・ダウコーニング社製) 100質量部、
・カーボンブラック(商品名、トーカブラック#4300;東海カーボン社製) 15質量部、
・耐熱性付与剤としてのシリカ粉体 0.2質量部、
・白金触媒 0.1質量部
下記表1に記載した材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。続いて、金型を加熱してシリコーンゴムを温度150℃で15分間加硫して硬化させた。周面に硬化したシリコーンゴム層が形成された基体を金型から脱型した後、当該基体を、さらに温度180℃で1時間加熱して、シリコーンゴム層の硬化反応を完了させた。こうして、基体2の外周に直径12mmのシリコーンゴム弾性層が形成された弾性ローラーD−1を作製した。
以下に本発明のポリウレタン表面層を得るための合成例を示す。
窒素雰囲気下、反応容器中でトリレンジイソシアネート(TDI)(商品名:コスモネートT80;三井化学社製)17.7質量部に対し、ポリプロピレングリコール系ポリオール (商品名:エクセノール4030;旭硝子社製)100.0gを反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量3.8重量%のイソシアネート基末端プレポリマーA−1を得た。
窒素雰囲気下、反応容器中でポリメリックMDI(商品名:ミリオネートMR 日本ポリウレタン工業社製)33.8質量部に対し、ブチレンアジペート系ポリオール(商品名:ニッポラン4010;日本ポリウレタン工業社製)を100.0g反応容器内の温度を65℃に保持しつつ、徐々に滴下した。滴下終了後、温度65℃で2時間反応させた。得られた反応混合物を室温まで冷却し、イソシアネート基含有量4.3重量%のイソシアネート基末端プレポリマーA−2を得た。
(アミノ化合物 B−1の合成)
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらエチレンジアミン100.0質量部(1.67mol)、純水100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、プロピレンオキシド425.3質量部(7.35mol)を30分かけて徐々に滴下した。さらに1時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧下加熱して水を留去し、アミノ化合物 B−1 426gを得た。
撹拌装置、温度計、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらジエチレントリアミン100.0質量部(0.97mol)、エタノール100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を60℃以下に保持しつつ、エチレンオキシド235.0質量部(5.34mol)を30分かけて徐々に滴下した。さらに1時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧下加熱してエタノールを留去し、アミノ化合物 B−3 276gを得た。
エチレンオキシドを2−メチル−テトラヒドロフランに変更し、配合量および反応時間を表1に記載の通り変更した以外は、アミノ化合物 B−3の合成例と同様にして、アミノ化合物 B−4を得た。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらテトラエチレンペンタミン100.0質量部(0.53mol)、エタノール100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、8−ブロモ−1−オクタノール851.5質量部(4.08mol)を30分かけて徐々に滴下した。さらに1.5時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧下加熱してエタノールを留去し、アミノ化合物 B−5 1288gを得た。
撹拌装置、温度計、還流管、滴下装置および温度調整装置を取り付けた反応容器中で、攪拌しながらブチレンジアミン100.0質量部(1.14mol)、エタノール100質量部を40℃まで加温した。次に、反応温度を40℃以下に保持しつつ、エチレンイミン215.0質量部(5.02mol)を30分かけて徐々に滴下した。さらに1時間攪拌して反応を行い、反応混合物を得た。得られた反応混合物を減圧下加熱してエタノールを留去し、アミノ化合物 B−6 216gを得た。
エチレンイミンを8−ブロモ−1−アミノオクタンに変更し、配合量を表1に記載の通り変更した以外は、アミノ化合物B−6の合成例と同様にして、アミノ化合物B−7を得た。
表面層4の材料として、イソシアネート基末端プレポリマーA−1 617.9質量部に対し、アミノ化合物 B−1 34.2質量部、カーボンブラック(商品名、MA230;三菱化学社製)117.4質量部、およびウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)130.4質量部、を撹拌混合した。
次に、総固形分比が30質量%となるようにメチルエチルケトン(以下MEK)を加えた後、サンドミルにて混合した。ついで、さらに、MEKで粘度10〜13cpsに調整して表面層形成用塗料を調製した。
先に作製した弾性ローラーD−1を、表面層形成用塗料に浸漬して、弾性ローラーD−1の弾性層の表面に当該塗料の塗膜を形成し、乾燥させた。さらに温度150℃にて1時間加熱処理することで弾性層外周に膜厚約15μmの表面層を設け、トナー担持体1を作製した。
表面層4の材料として、下記表3の材料を用いた以外はトナー担持体1の作製と同様に表面層形成用塗料を調製した。そして、各塗料を弾性ローラーD−1に対して、トナー担持体1の作製と同様にして塗布、乾燥および加熱を行ってトナー担持体2〜7を作製した。
表面層4の材料として、イソシアネート基末端プレポリマーA−2 632.8質量部に対し、ペンタエリスリトール 19.5質量部、カーボンブラック(商品名、MA230;三菱化学社製)117.4質量部、およびウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)130.5質量部、を撹拌混合した。
以降は、トナー担持体1の作製に係る表面層形成用塗料の調製方法と同様にしてトナー担持体8に係る表面層形成用塗料を調製した。この表面層形成用塗料をトナー担持体1の作製と同様にして弾性ローラーD−1のシリコーンゴム弾性層の表面に塗工、乾燥させて表面層を形成し、トナー担持体8を作製した。
表面層4の材料として、イソシアネート基末端プレポリマーA−2 351.6質量部に対し、ポリプロピレングリコール系ポリオール (商品名:エクセノール230;旭硝子社製)300.5質量部、カーボンブラック(商品名、MA230;三菱化学社製)117.4質量部、およびウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)130.5質量部、を撹拌混合した。
以降は、トナー担持体1の作製に係る表面層形成用塗料の調製方法と同様にしてトナー担持体9に係る表面層形成用塗料を調製した。この表面層形成用塗料をトナー担持体1の作製と同様にして弾性ローラーD−1のシリコーンゴム弾性層の表面に塗工、乾燥させて表面層を形成し、トナー担持体9を作製した。
硫酸第一鉄水溶液中に、鉄元素に対して1.1当量の苛性ソーダ溶液、鉄元素に対しリン元素換算で0.15質量%となる量のP2O5、鉄元素に対して珪素元素換算で0.50質量%となる量のSiO2を混合し、水酸化第一鉄を含む水溶液を調製した。水溶液のpHを7.5とし、空気を吹き込みながら85℃で酸化反応を行い、種晶を有するスラリー液を調製した。
次いで、このスラリー液に当初のアルカリ量(苛性ソーダのナトリウム成分)に対し1.1当量となるよう硫酸第一鉄水溶液を加えた後、スラリー液をpH7.4に維持して、空気を吹込みながら酸化反応をすすめ、磁性酸化鉄を含むスラリー液を得た。濾過、洗浄した後、この含水スラリー液を一旦取り出した。このとき、含水サンプルを少量採取し、含水量を計っておいた。次に、この含水サンプルを乾燥せずに別の水系媒体中に投入し、撹拌するとともにスラリーを循環させながらピンミルにて再分散させ、再分散液のpHを約5.0に調整する。そして、撹拌しながらn−ヘキシルトリメトキシシランを磁性酸化鉄100質量部に対し1.5質量部(磁性酸化鉄の量は含水サンプルから含水量を引いた値として計算した)添加し、加水分解を行った。その後、撹拌を十分行うとともにスラリーを循環させながらピンミルにて分散を行い、分散液のpHを8.6にして疎水化処理を行った。得られた疎水性磁性体をフィルタープレスにてろ過し、多量の水で洗浄した後に100℃で15分、90℃で30分乾燥し、得られた粒子を解砕処理して体積平均粒径(D3)が0.22μmの磁性体1を得た。
イオン交換水720質量部に0.1M−Na3PO4水溶液450質量部を投入して60℃に加温した後、1.0M−CaCl2水溶液67.7質量部を添加して、分散剤を含む水系媒体を得た。
・スチレン 78.0質量部
・n−ブチルアクリレート 22.0質量部
・ジビニルベンゼン 0.48質量部
・モノアゾ染料の鉄錯体(T−77:保土ヶ谷化学社製) 1.5質量部
・磁性体1 70.0質量部
・ポリエステル樹脂(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物とテレフタル酸との縮合反応により得られる飽和ポリエステル樹脂、Mn=5000、酸価=6mgKOH/g、Tg=68℃) 5.0質量部
上記材料をアトライター(三井三池化工機(株))を用いて均一に分散混合して単量体組成物を得た。この単量体組成物を60℃に加温し、そこにパラフィンワックス(融点72℃)を10質量部添加混合し、溶解した後に重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)4.5質量部を溶解した。
上記水系媒体中に上記単量体組成物を投入し、60℃、N2雰囲気下においてTK式ホモミキサー(特殊機化工業(株))にて12000rpmで10分間撹拌し、造粒した。その後パドル撹拌翼で撹拌しつつ70℃で5時間反応させた。反応終了後、懸濁液を冷却し、塩酸を加えて洗浄した後に濾過・乾燥してトナー粒子1を得た。
第一の外添および、第二の外添を表5に記したように変更したこと以外はトナー1の製造と同様にしてトナー2〜19を得た。トナー2〜19の製造条件、物性値を表5に示す。
(画像形成装置)
キヤノン製プリンターLBP7700Cを改造して画像出力評価に用いた。改造点としては、現像装置のトナー供給部材を図2に示すように、トナー担持体と逆回転するようにするとともに、トナー供給部材への電圧印加をオフにした。なお、トナー担持体と静電潜像担持体の当接部の幅が1.1mmとなるように当接圧を調整した。このようにすることで、規制不良を厳しく評価することが可能となる。また、規制部材(ブレード)への電圧印加もオフとし、高温高湿環境下でのカブリを厳しく評価するように改造を施した。
このように改造した現像装置にトナー1を100g充填し、トナー担持体2を用いて現像装置を作製した。作製した現像装置をブラックステーションにセットし、高温高湿環境(40℃/95%RH)および低温低湿環境(15℃/10%RH)にて3000枚の画像出力を行った。なお、画像としては印字率が2%となるような横線を用い、連続通紙にて画像出力試験を行った。
画像濃度はベタ画像部を形成し、このベタ画像の濃度をマクベス反射濃度計(マクベス社製)にて測定した。
白画像を出力して、その反射率を東京電色社製のREFLECTMETER MODEL TC−6DSを使用して測定した。一方、白画像形成前の転写紙(標準紙)についても同様に反射率を測定した。フィルターは、グリーンフィルターを用いた。白画像出力前後の反射率から、下記式を用いてカブリを算出した。
カブリ(反射率)(%)=標準紙の反射率(%)−白画像サンプルの反射率(%)
なお、カブリの判断基準は以下の通りである。
A:非常に良好なレベル(カブリ1.5%未満)
B:良好なレベル(カブリ1.5%以上2.5%未満以下)
C:実用的には問題ないレベル(カブリ2.5%以上3.5%未満以下)
D:実用上好ましくないレベル(カブリ3.5%以上)
規制不良は白後のトナー担持体上のトナー量と、黒後のトナー担持体上のトナー量の差で評価した。
なお、規制不良の判断基準は以下の通りである。
A:白後と黒後のトナー量の差が1.0g/m2未満であり非常に良好
B:白後と黒後のトナー量の差が1.0g/m2以上2.0g/m2未満であり良好C:白後と黒後のトナー量の差が2.0g/m2以上3.0g/m2未満であり、実用上問題ないレベル
トナーとトナー担持体を表6に示したような組み合わせで現像装置を作製し、各現像装置を実施例1と同様に画像出力評価を行った。その結果、すべての現像装置において、耐久試験前後で高温高湿環境下でのカブリ、低温低湿環境下での規制不良のいずれも、良好な結果が得られた。評価結果を6に示す。
トナーとトナー担持体を表6に示したような組み合わせで現像装置を作製し、各現像装置を実施例1と同様に画像出力評価を行った。その結果、すべての現像装置において、耐久試験前後で高温高湿環境下でのカブリ、低温低湿環境下での規制不良のいずれも、実用的に問題の無い結果が得られた。評価結果を6に示す。
トナーとトナー担持体を表6に示したような組み合わせで現像装置を作製し、各現像装置を実施例1と同様に画像出力評価を行った。その結果、いずれの現像装置も低温低湿環境下での規制不良は実用的に問題の無い結果だったものの、高温高湿環境下でのカブリが実施例よりも悪かった。評価結果を6に示す。
(基体の用意)
基体2として、外径10mmφ(直径)で算術平均粗さRa0.2μmの研削加工したアルミニウム製円筒管にプライマー(商品名、DY35−051;東レダウコーニング社製)を塗布、焼き付けした。
上記で用意した基体を金型に配置し、以下の材料を混合した付加型シリコーンゴム組成物を金型内に形成されたキャビティに注入した。
・液状シリコーンゴム材料(商品名、SE6724A/B;東レ・ダウコーニング社製) 100質量部
・カーボンブラック(商品名、トーカブラック#4300;東海カーボン社製) 15質量部
・耐熱性付与剤としてのシリカ粉体 0.2質量部
・白金触媒 0.1質量部
続いて、金型を加熱してシリコーンゴムを温度150℃で15分間加硫して硬化させた。周面に硬化したシリコーンゴム層が形成された基体を金型から脱型した後、当該基体を、さらに温度180℃で1時間加熱して、シリコーンゴム層の硬化反応を完了させた。こうして、基体2の外周に膜厚0.5mm、直径11mmのシリコーンゴム弾性層が形成された弾性ローラーD−2を作製した。
表面層4の材料として、イソシアネート基末端プレポリマーA−1 617.9質量部に対し、アミノ化合物B−1 34.2質量部、カーボンブラック(商品名、MA230;三菱化学社製)117.4質量部、およびウレタン樹脂微粒子(商品名、アートパールC−400;根上工業社製)130.4質量部、を撹拌混合した。
次に、総固形分比が30質量%となるようにMEKを加え表面層形成用塗料を調製した。
次に、先に作製した弾性ローラーD−2のゴムの無い部分をマスキングして垂直に立て、1500rpmで回転させ、スプレーガンを30mm/sで下降させながら前記塗料を塗布した。続いて、熱風乾燥炉中で温度180℃、20分間加熱して塗布層を硬化・乾燥することで弾性層外周に膜厚約8μmの表面層を設けトナー担持体10を作製した。
表面層4の材料として、下記表7の材料を用いた以外はトナー担持体10の作製と同様に表面層形成用塗料を調製した。そして、各塗料を弾性ローラーD−2に対して、トナー担持体10の作製と同様にして塗布、乾燥および加熱を行ってトナー担持体11〜16を作製した。
キヤノン製プリンターLBP3100を改造して画像出力評価に用いた。改造点としては、図4に示すようにトナー担持体7が静電潜像担持体に当接するように改造した。なお、トナー担持体と静電潜像担持体の当接部の幅が1.0mmとなるように当接圧を調整した。トナー供給部材が無いことからトナー担持体上のトナーをかき取ることができず、規制不良としては非常に厳しい評価条件である。また、トナー供給部材が無いことでトナーの帯電量も低くなるため、高温高湿環境下でのカブリにも厳しい条件である。
このように改造した現像装置にトナー1を50g充填し、トナー担持体10を用いて現像装置を作製した。作製した現像装置を用い、高温高湿環境(40℃/95%RH)および低温低湿環境(15℃/10%RH)にて1500枚の画像出力を行った。なお、画像としては印字率が2%となるような横線を用い、連続通紙にて画像出力試験を行った。
その結果、高温高湿環境下ではカブリの無い鮮明な画像が得られ、低温低湿環境下においても白後と黒後のトナー担持体上のトナー量の差は小さく、良好な画像を得ることができた。評価結果を表8に示す。
2 基体
3 弾性層
4 表面層
5 静電潜像担持体(感光体)
6 帯電ローラー
7 トナー担持体
8 トナー供給部材
9 現像器
10 転写部材(転写ローラー)
11 クリーナー容器
12 クリーニングブレード
13 定着器
14 ピックアップローラー
15 転写材(紙)
16 レーザー発生装置
17 トナー規制部材
18 金属板
19 トナー
20 攪拌部材
21 マグネット
Claims (8)
- 静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置において、
該現像装置が、
該静電潜像を現像するためのトナー、
該トナーを担持するためのトナー担持体、および、
該トナー担持体に担持された該トナーの層厚を規制するための規制部材
を有し、
該トナーが、
結着樹脂および磁性体を含有するトナー粒子、
一次粒子の数平均粒径(D1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ微粒子、および、
一次粒子の数平均粒径(D1)が40nm以上200nm以下である第二のシリカ微粒子
を有する磁性トナーであり、
該第二のシリカ微粒子が、ゾルゲルシリカ微粒子であり、
該トナーのトータルエネルギーが、270mJ/(g/ml)以上355mJ/(g/ml)以下であり、
該トナー担持体が、基体、弾性層、および、ウレタン樹脂を含む表面層を有し、
該ウレタン樹脂が、下記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する部分構造を有する
ことを特徴とする現像装置。
nは、1以上4以下の整数であり、
R3は、各々独立に、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれるいずれかを表し、
(a)炭素数2以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基、
R4は、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。)
mは、2以上3以下の整数を表し、
R5は炭素数2以上5以下のアルキレン基を表す。) - 前記第一のシリカ微粒子が、シリコーンオイルで処理されているシリカ微粒子である請求項1に記載の現像装置。
- 前記第一のシリカ微粒子における前記シリコーンオイルの炭素基準の固定化率が、90%以上である請求項2に記載の現像装置。
- 現像装置を用い、静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像方法において、
該現像装置が、
該静電潜像を現像するためのトナー、
該トナーを担持するためのトナー担持体、および、
該トナー担持体に担持された該トナーの層厚を規制するための規制部材
を有し、
該トナーが、
結着樹脂および磁性体を含有するトナー粒子、
一次粒子の数平均粒径(D1)が5nm以上20nm以下である第一のシリカ微粒子、および、
一次粒子の数平均粒径(D1)が40nm以上200nm以下である第二のシリカ微粒子
を有する磁性トナーであり、
該第二のシリカ微粒子が、ゾルゲル法によって製造されたシリカ微粒子であり、
該トナーのトータルエネルギーが、270mJ/(g/ml)以上355mJ/(g/ml)以下であり、
該トナー担持体が、基体、弾性層、および、ウレタン樹脂を含む表面層を有し、
該ウレタン樹脂が、下記構造式(1)で示される化合物とポリイソシアネートとの反応に由来する部分構造を有する
ことを特徴とする現像方法。
nは、1以上4以下の整数であり
R3は、各々独立に、下記(a)〜(c)からなる群から選ばれるいずれかを表し、
(a)炭素数2以上8以下のヒドロキシアルキル基、
(b)炭素数2以上8以下のアミノアルキル基、
(c)下記構造式(2)で示される基、
R4は、炭素数2以上4以下のアルキレン基を表す。)
mは、2以上3以下の整数を表し、
R5は、炭素数2以上5以下のアルキレン基を表す。) - 前記第一のシリカ微粒子が、シリカ原体をシリコーンオイルによって処理した後、アルコキシシランおよびシラザンの少なくとも一方で処理して得られたものである請求項4に記載の現像方法。
- 前記第一のシリカ微粒子における前記シリコーンオイルの炭素基準の固定化率が、90%以上である請求項5に記載の現像方法。
- 静電潜像担持体、
該静電潜像担持体の表面を帯電するための帯電手段、
帯電された該静電潜像担持体の表面に像露光光を照射して該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成するための像露光手段、
該静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成するための現像装置、
中間転写体を介してまたは介さずに該静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を転写材に転写するための転写手段、および、
該転写材に転写されたトナー像を該転写材に定着するための定着手段
を有する画像形成装置において、
該現像装置が、請求項1〜3のいずれか1項に記載の現像装置である
ことを特徴とする画像形成装置。 - 静電潜像担持体の表面を帯電する帯電工程、
帯電された該静電潜像担持体の表面に像露光光を照射して該静電潜像担持体の表面に静電潜像を形成する像露光工程、
該静電潜像担持体の表面に形成された静電潜像を現像して該静電潜像担持体の表面にトナー像を形成する現像工程、
中間転写体を介してまたは介さずに該静電潜像担持体の表面に形成されたトナー像を転写材に転写する転写工程、および、
該転写材に転写されたトナー像を該転写材に定着する定着工程
を有する画像形成方法において、
該現像工程が、請求項4〜6のいずれか1項に記載の現像方法によって行われる工程である
ことを特徴とする画像形成方法。
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