以下、この発明の洗濯機を図示の実施の形態により詳細に説明する。
〔第1実施形態〕
図1はこの発明の第1実施形態のドラム式洗濯乾燥機100を備える洗濯システムの概略構成図を示している。
上記洗濯システムは、図1に示すように、一般的に屋内に設置されたドラム式洗濯乾燥機100の他に、無線アクセスポイント200と、ドラム式洗濯乾燥機100と通信する屋外の管理サーバ300と、この管理サーバ300と通信する携帯通信端末の一例としてのスマートフォン(smartphone:多機能携帯電話)400とを備える。
上記ドラム式洗濯乾燥機100は、制御装置10と、オプションの通信アダプタ20と、音声信号切換部30と、音声出力部の一例としてのスピーカ40と、操作部および表示部の一例としての操作表示部50と、洗濯物を処理する洗濯物処理部の一例としての洗濯乾燥部60とを備える。ここで、洗濯乾燥部60は、水槽2(図2に示す)を有すると共に、図示しないが、周知の洗濯兼脱水槽、モータ、給水弁、排水弁、ヒートポンプユニット、乾燥フィルタ、排水フィルタなどを有する。この洗濯乾燥部60による洗濯物を処理するための運転(以下「洗濯物処理運転」という)としては、洗濯運転、脱水運転、乾燥運転などのように、洗濯物の汚れや臭いを除去したり、洗濯物を乾かしたりするための運転などがある。
上記制御装置10は、第1制御部11と、この第1制御部11により制御される第1音声信号出力部12と、プログラムや音声データなどを記憶するメモリ13とを有する。このメモリ13は、記憶した情報を書き換え可能な不揮発性メモリであり、ドラム式洗濯乾燥機100の電源を切っても、記憶した情報が消えない。
また、上記制御装置10は、ネットワーク設定判定部10a、通信アダプタ電源管理部10b、待機処理部10c、特定操作判定部10dおよび復帰処理部10eも有する。このネットワーク設定判定部10a、通信アダプタ電源管理部10b、待機処理部10c、特定操作判定部10dおよび復帰処理部10eは、それぞれ、ソフトウェアで構成されている。
上記ネットワーク設定判定部10aは、洗濯乾燥部60による洗濯物の洗濯、脱水、乾燥などが終了した後、無線アクセスポイント200を介して通信ネットワークの一例としてのインターネット網Nに通信接続されているか否かを判定する。すなわち、ネットワーク設定判定部10aは、インターネット網Nからの情報を通信アダプタ20にダウンロードするためのネットワーク設定が有効になっているか否かを判定する。
上記通信アダプタ電源管理部10bは、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、通信アダプタ20の電源をオンにする。これにより、洗濯乾燥部60による洗濯物の洗濯、脱水、乾燥などが終了した後であっても、通信アダプタ20は上記情報をダウンロードできるようになる。
上記待機処理部10cは、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された後、制御装置10および操作表示部50を待機状態にする。これにより、ドラム式洗濯乾燥機100は、ユーザが操作表示部50を操作して所望の洗濯物処理運転を設定するための設定状態でもなく、上記洗濯物処理運転を行われている運転状態でもなくなる。別の言い方をすれば、ドラム式洗濯乾燥機100は、通信アダプタ20を使った情報のアップロードおよびダウンロードのためだけに、所定回路だけに電源が供給されている待機状態となる。
上記特定操作判定部10dは、制御装置10および操作表示部50が待機状態になった後、スタート一時停止キー573が押されたか否かを判定する。なお、スタート一時停止キー573を押す操作は特定操作の一例である。
上記復帰処理部10eは、スタート一時停止キー573が押下されたと判定された場合、制御装置10および操作表示部50を通常状態に復帰させる。これにより、ドラム式洗濯乾燥機100は、ユーザが操作表示部50を操作して所望の洗濯物処理運転を設定するための設定状態となる。
また、上記制御装置10は、通信アダプタ20と、音声信号切換部30と、操作表示部50と、洗濯乾燥部60などを制御する。この制御装置10は、マイクロコンピュータと入出力回路などからなり、通信アダプタ20との間で情報を送受信する。
上記通信アダプタ20は、第2制御部21と、この第2制御部21により制御される第2音声信号出力部22と、無線アクセスポイント200と通信を行う通信部23と、プログラムや音声データなどを記憶するメモリ24とを有する。このメモリ24は、記憶した情報を書き換え可能な不揮発性メモリであり、ドラム式洗濯乾燥機100の電源を切っても、記憶した情報が消えない。
上記制御装置10の第1制御部11と通信アダプタ20の第2制御部21とは、互いに通信を行う。例えば、第2制御部21が第1制御部11に発話要求信号を送信したり、第1制御部11が第2制御部21に発話許可信号を送信したりする。ここで、上記発話要求信号とは、メモリ24内の音声データに対応する音声をスピーカ40に出力させることを要求するための信号である。一方、上記発話許可信号とは、第1制御部11が発話要求信号の受信に応じて第2制御部21に送信する信号であり、メモリ24内の音声データに対応する音声をスピーカ40に出力させることを許可するための信号である。また、上記発話許可信号は、メモリ13内の音声データに対応する音声をスピーカ40に出力させないときに、第2制御部21に送信される。
上記通信アダプタ20は、無線アクセスポイント200に無線で通信接続され、無線アクセスポイント200およびインターネット網Nを介して管理サーバ300と通信を行う。より詳しくは、通信アダプタ20は、例えばWi-Fi(ワイファイ:ブランド名)の通信規格を用い、管理サーバ300に情報を送信したり、管理サーバ300から情報を受信したりする。このとき、管理サーバ300と無線アクセスポイント200との間の通信は、電気通信網や光通信網を用いたインターネット網Nを介して行われる。
上記音声信号切換部30は、第1制御部11の制御で信号を切り換えて、第1音声信号出力部12からの第1音声信号、または、第2音声信号出力部22からの第2音声信号を出力する。
上記スピーカ40は、例えば、洗濯物を処理するための運転が開始するとき、予め定められたメロディ音やメッセージを出力する。また、スピーカ40は、通信アダプタ20と管理サーバ300との間の通信に関するエラー情報を音声で報知する。
上記操作表示部50は、洗濯物を処理するための運転の予約時刻を表示したり、洗濯物を処理するための運転中に運転残り時間を表示したりする時間表示部521(図4〜図6に示す)を有している。
上記管理サーバ300は、インターネット網Nを介して他のサーバ(図示せず)から、天気予報、花粉予報、PM2.5(微小粒子状物質)予報、黄砂予報などの情報を、取得して保存すると共に、この保存した情報を所定時間間隔で更新する。この情報はインターネット網Nなどを介して通信アダプタ20にダウンロードされることにより、上記情報に対応する音声をスピーカ40が出力できるようになっている。
また、上記管理サーバ300は、ドラム式洗濯乾燥機100からの情報を受信して保存したり、スマートフォン400からの情報を受信して保存したりする。ここで、上記ドラム式洗濯乾燥機100からの情報としては、洗濯物の処理に関する情報(例えば、処理時間、使用水量、電気量などの処理情報)や、メンテナンスに関する情報(例えば、乾燥フィルタ、排水フィルタなどのメンテナンス情報)がある。また、スマートフォン400からの情報としては、洗濯運転、脱水運転、乾燥運転などについてユーザが設定した情報がある。
上記スマートフォン400は、管理サーバ300に情報を送信したり、管理サーバ300から情報を受信したりする。すなわち、スマートフォン400は、携帯通信網およびインターネット網Nを介して管理サーバ300との通信を行う。
例えば、上記洗濯物を処理するための運転が行われているか否かを示す運転情報が、ドラム式洗濯乾燥機100からの情報として管理サーバ300に保存されている場合、スマートフォン400は、管理サーバ300に通信接続することにより、管理サーバ300から運転情報を取得して、この運転情報をユーザに伝えることができるようになっている。
一方、例えば、上記洗濯物の処理に関する設定情報が、スマートフォン400からの情報として管理サーバ300に保存されている場合、ドラム式洗濯乾燥機100は、管理サーバ300に通信接続して、管理サーバ300から上記設定情報を取得して、この設定情報に従った処理を洗濯物に行うことができるようになっている。また、図示しないが、管理サーバ300と無線アクセスポイント200との間には、ブロードバンドルータが設置されている。
図2は上記ドラム式洗濯乾燥機を前側の斜め上方から見た概略斜視図を示している。
上記ドラム式洗濯乾燥機は、外郭を成す外箱1を備える。この外箱1は、上面パネル101と、操作表示部50と、前面パネル103と、後面パネル104と、右側面パネル105Aと、左側面パネル105B(図3に示す)と、底台106とで構成されている。このような外箱1内において、洗濯乾燥部60などが設置されている。
また、上記外箱1は、前側に開口部1aを有している。より詳しくは、開口部1aは、前面パネル103に設けられ、洗濯物(図示せず)が通過する。この前面パネル103には扉3が回動可能に取り付けられており、開口部1aは扉3で開閉される。
上記操作表示部50は、開口部1a上に位置するように前面パネル103に取り付けられている。
また、上記操作表示部50の側方には、洗濯剤を収容可能な洗濯剤ケース150が設けられている。ここで、上記洗濯剤とは、洗濯物を洗ったり、すすいだりするときに、水槽2に供給する水に溶け込ます粉末剤または液剤である。上記洗濯剤の具体例としては、洗剤、漂白剤、柔軟剤などがある。
上記オプションの通信アダプタ20は、外箱1の上部を形成する上面パネル101と、水槽2との間に配置されている。より詳しくは、通信アダプタ20は、上面パネル101と水槽2との間の後側に位置するように、支持部材90によって支持されている。
図3は、上記ドラム式洗濯乾燥機を上方から見た模式図を示している。図3において、図2と同一の構成部には同一参照番号を付している。なお、図3では、上面パネル101、水槽2などの図示を省略している。
上記支持部材90は、後端部が後面パネル104の上端部にネジ(図示せず)で固定されていると共に、左側部が左側面パネル105Bの上端部にネジ(図示せず)で固定されている。このような支持部材90の凹部に通信アダプタ20が取り外し可能に嵌め込まれる。すなわち、通信アダプタ20は外箱1に間接的に着脱可能になっている。また、通信アダプタ20は上面視において左側かつ後面側に位置する。
図4は、上記ドラム式洗濯乾燥機100の電源オフ時における操作表示部50の外観図である。
上記操作表示部50には、電源入りキー571、電源切りキー572、スタート一時停止キー573、ロック解除キー574、第1運転モード(洗う)キー575、第2運転モード(洗〜乾)キー576、第3運転モード(乾かす)キー577、リフレッシュキー578、洗いキー579、すすぎキー580、脱キー581、乾燥キー582、ふろ水キー583、予約キー584、音声キー585などが設けられている。
また、上記音声キー585の電源入りキー571の側方には、通信アダプタ20がインターネット網Nに通信接続されているか否かをユーザに示すための通信状態表示部591が設けられている。この通信状態表示部591には、アンテナと電波をイメージした図形が描かれている。
ユーザが電源入りキー571を押すと、ドラム式洗濯乾燥機100の電源が入り、図5に示すように、スタート一時停止キー573の周縁部や、第2運転モードキー576などが点灯する。このとき、通信アダプタ20がインターネット網Nに通信接続できれば、通信状態表示部591が点灯する。そして、図示しないが、上記洗濯物処理運転を予約するために予約キー184を押すと、予約キー184の上側の時計の図形が点灯する。また、上記洗濯物処理運転の予約時間は、脱キー581や乾燥キー582を押すことで変更可能であり、時間表示部521に表示される。
また、上記洗濯物処理運転の終了後、操作表示部50が待機状態になると、図6に示すように、時間表示部521の時間表示と、スタート一時停止キー573の周縁部の点灯表示と、通信状態表示部591の点灯表示とだけを残して、他の表示が消える。なお、時間表示部521の時間表示と、スタート一時停止キー573の周縁部の点灯表示と、通信状態表示部591の点灯表示とは、特定表示の一例である。
上記構成のドラム式洗濯乾燥機100によれば、通常、第1音声信号出力部12からの第1音声信号をスピーカ40に出力するように、第1制御部11により音声信号切換部30を切り換えている。
上記ドラム式洗濯乾燥機100が設定状態または運転状態である場合、管理サーバ300から発話要求が通信アダプタ20の通信部23に送信されると、音声データのダウンロードが開始され、音声データがメモリ24に記憶される。この音声データの通信アダプタ20へのダウンロードが終了すると、通信アダプタ20の第2制御部21から制御装置10の第1制御部11に発話要求が出力される。
上記制御装置10の第1制御部11が通信アダプタ20の第2制御部21から発話要求を受けると、通信アダプタ20へのダウンロードされた音声データの発話を許可してよいか否かを第1制御部11により判断する。そして、第1制御部11が上記音声データの発話を許可してよいと判断すると、第1制御部11から切り換え信号を音声信号切換部30に出力して、第2音声信号出力部22からメモリ24に記憶された音声データに基づく第2音声信号をスピーカ40に出力するように、音声信号切換部30を切り換える。
上記制御装置10の第1制御部11から通信アダプタ20の第2制御部21に対して発話許可を出力することにより、通信アダプタ20の第2音声信号出力部22から上記第2音声信号が音声信号切換部30を介してスピーカ40に出力される。ここで、例えば第1音声信号出力部12が第1音声信号を出力している最中に、通信アダプタ20の第2制御部21から発話要求があると、第1制御部11は、第1音声信号が終了してから、通信アダプタ20の第2制御部21に対して発話許可を出力する。
上記通信アダプタ20にダウンロードされた音声データの発話が終了すると、第2制御部21から発話要求が解除されて、第1音声信号出力部12からの第1音声信号をスピーカ40に出力するように、第1制御部11により音声信号切換部30を切り換える。
上記第1音声信号出力部12の1音声信号が音声信号切換部30を介してスピーカ40に出力された場合、例えば、「あいさつ」、「前回運転を行ったときの衣類の汚れや洗剤状況」、「乾燥フィルタや排水フィルタのメンテナンス状況」などの音声がスピーカ40から出力される。
上記第2音声信号出力部22の第2音声信号が音声信号切換部30を介してスピーカ40に出力された場合、例えば「環境情報(気温情報、湿度情報、花粉情報、PM2.5情報、黄砂情報)」などの音声がスピーカ40から出力される。
また、上記ドラム式洗濯乾燥機100が待機状態である場合、管理サーバ300から発話要求が通信アダプタ20の通信部23に送信されると、音声データのダウンロードが開始され、音声データがメモリ24に記憶される。この場合、上記音声データの通信アダプタ20へのダウンロードが終了しても、通信アダプタ20の第2制御部21から制御装置10の第1制御部11に発話要求は出力されず、制御装置10および操作表示部50が通常状態に復帰したときに出力される。
以下、図7〜図10を用いて、制御装置10による通信アダプタ20の常時電源オン処理について説明する。
まず、上記電源入りキー571が押されると、通信アダプタ20の電源がオンになり、ステップS101で、上記洗濯物処理運転が設定されている状態で、スタート一時停止キー573が押されたか否かを判定する。このステップS101で、スタート一時停止キー573が押されていないと判定すると、ステップS111に進む一方、スタート一時停止キー573が押されたと判定すると、次のステップS102に進む。
次に、ステップS102で、洗濯物処理運転を開始した後、ステップS103で、上記洗濯物処理運転が終了したか否かを判定する。このステップS103は、洗濯物処理運転が終了したと判定されるまで繰り返される。
次に、図8に示すように、ステップS104で運転終了音をスピーカ40へ出力させることにより、上記洗濯物処理運転が終了したことをユーザに報知する。
次に、ステップS105で、インターネット網Nからの情報を通信アダプタ20にダウンロードするためのネットワーク設定が有効になっているか否かを判定する。このステップS105で、上記ネットワーク設定が有効になっていないと判定すると、最後のステップS106に進む一方、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定すると、図9に示すステップS121に進む。
最後に、図8に示すように、ドラム式洗濯乾燥機100の電源が切れる。これにより、ドラム式洗濯乾燥機100の各部への電源供給が停止する。すなわち、ドラム式洗濯乾燥機100において電源が供給されている部分が無くなる。
一方、上記ステップS101からステップS111に進んだ場合、図7に示すように、操作表示部50への操作が行われていない状態(以下「無操作状態」という)が所定時間以上継続しているか否かが判定される。このステップS111で、上記無操作状態が所定時間以上継続していないと判定されると、ステップS101に戻る一方、上記無操作状態が所定時間以上継続していると判定されると、ステップS102〜S104を飛ばして、図8に示すステップS105に進む。
また、上記ステップS105からステップS121に進んだ場合、図9に示すように、ドラム式洗濯乾燥機100の電源が切れるようにするための電源オフ設定が有効であるか否を判定する。このステップS121で、上記電源オフ設定が有効であると判定されると、図8に示すステップS106に進む一方、上記電源オフ設定が有効でないと判定されると、図9に示すステップS122に進む。
次に、ステップS122で、待機処理部10cによる待機処理が行われる。これにより、制御装置10および操作表示部50が待機状態となり、操作表示部50の表示は図6に示すようになる。この待機状態では、通信アダプタ20の電源はオフされず、オンのままとなる。また、時間表示部521は、待機状態時、現在の時刻を表示する。
次に、ステップS123で、スタート一時停止キー573が押されたか否かを判定する。このステップS123は、スタート一時停止キー573が押されたと判定されるまで繰り返される。
次に、ステップS124で、復帰処理部10eによる復帰処理が行われる。これにより、制御装置10および操作表示部50が通常状態に復帰し、操作表示部50の表示は図5に示すようになる。
このように、ユーザが、予め、上記ネットワーク設定を有効すると共に、上記電源オフ設定を無効にしていれば、洗濯物処理運転が終了しても、通信アダプタ20の電源はオフされずにオンのままとなる。これにより、洗濯物処理運転の終了後、管理サーバ300に保存されている情報を通信アダプタ20にダウンロードできる。その結果、ユーザは、洗濯物処理運転の終了後、上記情報のダウンロードのためだけに電源入りキー571を押さずに済む。したがって、上記ドラム式洗濯乾燥機は洗濯物処理運転後における不便を解消できる。
また、上記制御装置10および操作表示部50が待機状態になっている間に、通信アダプタ20に例えば新しい音声データをダウンロードすることができるので、制御装置10および操作表示部50が通常状態に復帰すると、その新しい音声データを即座に発話できる。したがって、新しい音声データが天気に関するものであれば、ユーザは天気を考慮して洗濯物処理運転を適切に設定できる。
また、上記洗濯物処理運転が終了しても、通信アダプタ20の電源のオンが維持されるので、洗濯物処理運転の終了の直前に通信アダプタ20への情報のダウンロードが始まっても、このダウンロードが中断されるのを防ぐことができる。
また、上記洗濯物処理運転が終了しても、通信アダプタ20の電源のオンが維持されるので、洗濯物の処理にかかった時間、水量、電気量などの情報を管理サーバ300に迅速にアップロードすることができる。
また、上記洗濯物処理運転が終了しても、通信アダプタ20の電源のオンが維持されるので、乾燥フィルタ、排水フィルタなどのメンテナンスに関する情報を管理サーバ300に迅速にアップロードすることができる。したがって、管理サーバ300は、メンテナンスに関する情報をユーザのスマートフォン400へ速やかに送ることができる。その結果、乾燥フィルタが目詰まりしているなどの非正常な状態で、次の洗濯物処理運転が行われる可能性を下げることができる。
また、ユーザが、予め、上記電源オフ設定を有効にしていれば、上記ネットワーク設定が有効になっていても、ドラム式洗濯乾燥機100の各部への電源供給が停止するので、使い方の幅を広げることができる。
また、上記制御装置10および操作表示部50が待機状態なった場合、操作表示部50の表示は、図6に示すように、時間表示部521の時刻表示と、スタート一時停止キー573の周縁部の点灯表示と、通信状態表示部591の点灯表示とだけになる。すなわち、操作表示部50の待機情報の表示は、通常状態の異なるようになる。したがって、ユーザは、操作表示部50を見れば、操作表示部50が待機状態なっていることを容易に把握することができる。
また、上記制御装置10および操作表示部50が待機状態なっている場合、操作表示部50の表示は一部に限定されるので、省エネ効果が得られる。
また、上記制御装置10および操作表示部50が待機状態なっている場合、スタート一時停止キー573を押すと、制御装置10および操作表示部50を通常状態に復帰させて、図5に示すように、操作表示部50が第2運転モードキー576などを点灯表示する。
また、上記制御装置10および操作表示部50が待機状態なっている場合、操作表示部50の表示は、時間表示部521の時刻表示と、スタート一時停止キー573の周縁部の点灯表示と、通信状態表示部591の点灯表示とだけだが、これらの中で押せる可能性があるのはスタート一時停止キー573だけだから、スタート一時停止キー573が待機状態の解除キーであることをユーザに認識させ易くなる。したがって、ドラム式洗濯乾燥機100の使い勝手は良好である。
また、上記制御装置10および操作表示部50が待機状態なっている場合、スタート一時停止キー573以外のキーを押しても、このキーの操作は無効となるので、制御装置10および操作表示部50の待機状態が不用意に解除されるのを防ぐことができる。
また、上記通信アダプタ20は、支持部材90の凹部に通信アダプタ20が取り外し可能に嵌め込まれているので、故障した場合、容易に交換できる。したがって、ドラム式洗濯乾燥機100のメンテナンスは、支持部材90から通信アダプタ20を取り外せないときに比べて行い易い。
また、上記スピーカ40は様々な音声を出力することができるので、スピーカ40による音声報知が単調になるのを防ぐことができる。
上記第1実施形態では、ネットワーク設定判定部10a、通信アダプタ電源管理部10b、待機処理部10c、特定操作判定部10dおよび復帰処理部10eは、それぞれ、ソフトウェアで構成されていたが、ネットワーク設定判定部10a、通信アダプタ電源管理部10b、待機処理部10c、特定操作判定部10dおよび復帰処理部10eの少なくも1つが、ハードウェアで構成されるようにしてもよい。
上記第1実施形態では、通信アダプタ20は、外箱1に間接的に着脱可能となるようにしていたが、外箱1に直接的に着脱可能となるようにしてもよい。
上記第1実施形態では、ステップS105とステップS122の間にステップS121を設けていたが、ステップS121を設けないようにしてもよい。すなわち、ステップS105で、インターネット網Nからの情報を通信アダプタ20にダウンロードするためのネットワーク設定が有効になっていると判定すると、即座に、待機処理部10cによる待機処理が行われるようにしてもよい。
上記第1実施形態では、スタート一時停止キー573を押すことにより、制御装置10および操作表示部50が待機状態から通常状態に復帰していたが、例えば、スタート一時停止キー573以外の所定キーを押したり、所定の2つのキーを2重押ししたり、所定キーを長押ししたりすることにより、制御装置10および操作表示部50が待機状態から通常状態に復帰するようにしてもよい。
上記第1実施形態において、制御装置10および操作表示部50が待機状態中に、例えば、電源切りキー572を押すことにより、ドラム式洗濯乾燥機100の電源が切れるようにしてもよい。
〔第2実施形態〕
図10はこの発明の第2実施形態のドラム式洗濯乾燥機2100を備える洗濯システムの概略構成図を示している。なお、図10では、上記第1実施形態の構成部と同一構成部は、上記第1実施形態の構成部の参照番号と同一参照番号を付している。
上記ドラム式洗濯乾燥機2100は、上記第1実施形態の制御装置10とは異なる制御装置2010を備えている。この制御装置2010は、ソフトウェアで構成された制御装置用リセット部2010fを有する。
上記制御装置用リセット部2010fは、インターネット網Nからの情報を通信アダプタ20にダウンロードするためのネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、制御装置2010をソフトウェアリセットする。図9のフローチャートを用いてより詳しく説明すると、制御装置2010のソフトウェアリセットはステップS121とステップS122の間で行われる。その後、上記第1実施形態同様に、ステップS122〜S124が行われる。
上記構成のドラム式洗濯乾燥機2100によれば、制御装置2010および操作表示部50が通常状態に復帰する前に、制御装置用リセット部10fが制御装置2010をソフトウェアリセットするので、ユーザが洗濯物処理運転を設定する前の状態に制御装置2010を戻すことができる。したがって、制御装置2010が次の洗濯物処理運転で誤動作する可能性を下げることができる。
もし、上記制御装置2010および操作表示部50が通常状態に復帰した後、制御装置2010のソフトウェアリセットが行われるようにしたなら、ユーザは制御装置2010のソフトウェアリセットが終了するまで待って、所望の洗濯物処理運転の設定を行うことになる。このような待ち時間を無くせる効果も第2実施形態にある。
上記第2実施形態では、制御装置2010のソフトウェアリセットは、ステップS121とステップS122の間で行われていたが、ステップS122後であっても、ステップS123からステップS101に戻る前であれば、ステップS101後に制御装置2010の誤動作防止の効果を奏するので、行われてもよい。
〔第3実施形態〕
図11はこの発明の第3実施形態のドラム式洗濯乾燥機3100を備える洗濯システムの概略構成図を示している。なお、図11では、上記第2実施形態の構成部と同一構成部は、上記第2実施形態の構成部の参照番号と同一参照番号を付している。
上記ドラム式洗濯乾燥機3100は、上記第1実施形態の制御装置10とは異なる制御装置3010を備えている。この制御装置3010は、ソフトウェアで構成された通信アダプタ用リセット部3010gを有する。
上記通信アダプタ用リセット部3010gは、インターネット網Nからの情報を通信アダプタ20にダウンロードするためのネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、通信アダプタ20をハードウェアリセットする。図9のフローチャートを用いてより詳しく説明すると、通信アダプタ20のハードウェアリセットはステップS121とステップS122の間で行われる。その後、上記第1実施形態同様に、ステップS122〜S124が行われる。
上記構成のドラム式洗濯乾燥機3100によれば、ステップS121とステップS122の間で通信アダプタ20がハードウェアリセットされるので、ステップS122の後、通信アダプタ20への情報のダウンロードがエラーになる可能性を下げることができる。
もし、上記制御装置10および操作表示部50が通常状態に復帰した後、通信アダプタ20のハードウェアリセットが行われるようにしたなら、ユーザは制御装置10のソフトウェアリセットが終了するまで待って、所望の洗濯物処理運転の設定を行うことになる。このような待ち時間(約30秒)を無くせる効果も第3実施形態にある。
上記第3実施形態では、通信アダプタ20はハードウェアリセットされていたが、ソフトウェアリセットされるようにしてもよい。
上記第3実施形態では、通信アダプタ20のハードウェアリセットは、ステップS121とステップS122の間で行われていたが、ステップS122後であっても、ステップS123からステップS101に戻る前であれば、ステップS101後にダウンロードエラー防止の効果を奏するので、行われてもよい。
〔第4実施形態〕
この発明の第4実施形態では、図8のステップS105の判定の換わりに、通信アダプタ20が支持部材90に物理的に接続されているか否かを判定する。このとき、通信アダプタ20が支持部材90に物理的に接続されていないと判定されたとき、ステップS106に進む一方、通信アダプタ20が支持部材90に物理的に接続されていると判定されたとき、ステップS121に進む。
上記通信アダプタ20の物理的な接続の判定方法としては、制御装置10から通信アダプタ20にリクエストコマンドを送信する方法がある。より詳しくは、上記方法では、制御装置10から通信アダプタ20にリクエストコマンドを送信して、通信アダプタ20からレスポンスコマンドが制御装置10に返れば、通信アダプタ20が支持部材90に物理的に接続されていると判定する。一方、通信アダプタ20からレスポンスコマンドが制御装置10に返らなければ、通信アダプタ20が支持部材90に物理的に接続されていると判定する。
このように、図8のステップS105の判定の換わりに、通信アダプタ20が支持部材90に物理的に接続されているか否かを判定することにより、上記第1実施形態と同様の効果が得られる。
上記第1〜第4実施形態では、乾燥機能を有するドラム式洗濯乾燥機100,2100,3100について説明したが、この発明の洗濯機はドラム式洗濯乾燥機に限られず、縦型洗濯乾燥機や乾燥機能を有しないドラム式洗濯機,縦型洗濯機などにこの発明を適用してもよい。
この発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記第1〜第4実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、上記第1〜第4実施形態で記載した内容を適宜組み合わせたものを、この発明の一実施形態としてもよい。
この発明および実施形態をまとめると、次のようになる。
この発明の洗濯機100,2100,3100は、
上記課題を解決するため、この発明の洗濯機100,2100,3100は、
外箱1と、
上記外箱1内に設けられ、洗濯物を処理する洗濯物処理部60と、
上記洗濯物の処理を指示するための操作部50と、
上記操作部50への操作に応じた表示を行う表示部50と、
通信アダプタ20と、
制御装置10,2010,3010と
を備え、
上記制御装置10,2010,3010は、
上記洗濯物の処理が終了した後、通信ネットワークNからの情報を上記通信アダプタ20にダウンロードするためのネットワーク設定が有効になっているか否かを判定するネットワーク設定判定部10aと、
上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、上記通信アダプタ20の電源をオンにする通信アダプタ電源管理部10bと
を有することを特徴としている。
上記構成によれば、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、上記通信アダプタ電源管理部10bが通信アダプタ20の電源をオンにする。これにより、上記洗濯物の処理の終了後、通信ネットワークNからの情報を通信アダプタ20にダウンロードすることができるので、ユーザは通信ネットワークNからの情報のダウンロードするためだけに電源を入れ直さなくてよくなる。したがって、上記洗濯機100,2100,3100は洗濯物の処理の終了後における不便を解消できる。
また、仮に、上記通信ネットワークNから通信アダプタ20に情報をダウンロードしている最中に、洗濯物の処理が終了したとしても、通信アダプタ電源管理部10bによってダウンロードが中断されるのを防ぐことができる。
なお、上記通信アダプタ電源管理部10bは、ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、洗濯物の処理の終了のときに通信アダプタ20の電源がオンになっていれば、通信アダプタ20の電源のオンを継続するものであってもよい。
あるいは、上記通信アダプタ電源管理部10bは、ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、洗濯物の処理の終了のときに通信アダプタ20の電源がオフになっていれば、通信アダプタ20の電源をオフからオンに切り替えるものであってもよい。
一実施形態の洗濯機100,2100,3100では、
上記制御装置10,2010,3010は、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された後、上記制御装置10,2010,3010および表示部50を待機状態にして、上記表示部50の特定表示以外の表示を消す待機処理部10cを有する。
ここで、上記制御装置10,2010,3010および表示部50を待機状態するとは、上記制御装置10,2010,3010および表示部50の所定回路だけに電源を供給することを意味する。
上記実施形態によれば、上記待機状態では、表示部50は特定表示だけを表示するので、ユーザは、制御装置10,2010,3010および表示部50が待機状態になったことを目視で容易に確認できる。
一実施形態の洗濯機100,2100,3100では、
上記表示部50が待機状態になった後、上記操作部50に特定操作が行われたか否かを判定する特定操作判定部10dと、
上記特定操作が行われたと判定された場合、上記制御装置10,2010,3010および表示部50を通常状態に復帰させて、上記表示部50が上記特定表示以外の表示を行う復帰処理部10eと
を有する。
ここで、上記制御装置10,2010,3010および表示部50を通常状態に復帰させるとは、待機状態時に電源が供給されていないかった所定回路に対して電源の供給を再開することを意味する。
上記実施形態によれば、上記操作部50に特定操作が行われたと特定操作判定部10dによって判定された場合、復帰処理部10eが、制御装置10,2010,3010および表示部50を通常状態に復帰させて、表示部50が上記特定表示以外の表示を行うので、ユーザは制御装置10,2010,3010および表示部50が通常状態に復帰したことを目視で容易に確認することができる。
一実施形態の洗濯機100,2100,3100では、
上記制御装置10,2010,3010は、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、上記制御装置10,2010,3010をソフトウェアリセットする制御装置用リセット部2010fを有する。
上記実施形態によれば、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、制御装置用リセット部2010fが制御装置10,2010,3010をソフトウェアリセットするので、洗濯物の処理を指示するための操作が操作部50に行われる前の状態に制御装置10,2010,3010を戻すことができる。したがって、次の洗濯物の処理が行われるときに制御装置10,2010,3010が誤動作するのを防ぐことができる。
一実施形態の洗濯機100,2100,3100では、
上記制御装置10,2010,3010は、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、上記通信アダプタ20をハードウェアリセットする通信アダプタ用リセット部3010gを有する。
上記実施形態によれば、上記ネットワーク設定が有効になっていると判定された場合、通信アダプタ用リセット部3010gが通信アダプタ20をハードウェアリセットするので、洗濯物の処理の終了後、通信アダプタ20への情報のダウンロードがエラーになる可能性を低減できる。
一実施形態の洗濯機100,2100,3100では、
上記通信アダプタ20は上記外箱1に直接的または間接的に着脱可能である。
上記実施形態によれば、上記通信アダプタ20が故障した場合、通信アダプタ20は容易に交換できる。したがって、上記洗濯機100,2100,3100のメンテナンス性が向上する。
一実施形態の洗濯機100,2100,3100は、
上記通信ネットワークNからの上記情報に基づいて、音声を出力する音声出力部40を備える。
上記実施形態によれば、上記音声出力部40は様々な音声を出力することができるので、音声出力部40による音声報知が単調になるのを防ぐことができる。