WO2013132850A1

WO2013132850A1 - 電気機器、電気機器の制御方法及びサーバ装置

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Publication number: WO2013132850A1
Application number: PCT/JP2013/001417
Authority: WO
Inventors: 山岡　勝; 通弘松本
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2012-03-06
Filing date: 2013-03-06
Publication date: 2013-09-12

Abstract

　洗濯機（２）は、互いに並んで配置され、携帯端末（１）から出力される電波を受信する家電タグ（２０１，２０２）と、所定の動作を実行する動作部（２４１、２４２、２４３）と、家電タグ（２０１，２０２）における電波の受信結果に基づき、携帯端末（１）と家電タグ（２０１，２０２）との通信状態を判定する判定部（２３１）と、判定された通信状態を用いて、動作部に動作を実行させるための制御信号を生成するコマンド生成部（２３６）と、コマンド生成部により生成された制御信号に基づき、動作部に動作を実行させるシステム制御部（２３７）と、を備える。判定部（２３１）は、通信状態として、第１ないし第３通信状態を判定する。コマンド生成部（２３６）は、判定部により判定された第１ないし第３通信状態を用いて、第１ないし第３動作をそれぞれ動作部に実行させるための制御信号を生成する。

Description

電気機器、電気機器の制御方法及びサーバ装置

　本発明は、近接無線通信を利用して外部の携帯装置と通信する電気機器、電気機器の制御方法及びサーバ装置に関するものである。

　従来、ＲＦＩＤ（Ｒａｄｉｏ　Ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ　ＩＤｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ）などを用いて機器間で近接無線通信を行う技術が提案されている。この技術では、例えば、識別（ＩＤ）情報等を保持するメモリ、近接無線通信機能を搭載した集積回路、及びループアンテナを一体化した電子タグを有するＩＣカードなどの電気機器と、電気機器の電子タグと非接触で近接無線通信を行って、電子タグの情報を読み取ったり、電子タグに情報を書き込んだりするリーダ／ライタ装置とが用いられる。

　通常は、例えばＩＣカードなどの電気機器には１個の電子タグが設けられ、リーダ／ライタ装置によって、当該１個の電子タグに対応するアプリケーションが実行されるようになっている。したがって、複数のアプリケーションを実行したい場合には、アプリケーションごとに、電気機器を準備する必要があるため、煩雑になる。そこで、例えば、特許文献１では、１枚のＩＣカードに複数の電子タグを設け、複数のアプリケーションを切り替えられるようにしている。これによって、ＩＣカードなどの電気機器を複数備える必要がなくなり、利便性を高めることができる。

特表２００７－５２９０５７号公報

　一方、可搬性を有する携帯装置に上記リーダ／ライタ装置の機能を持たせ、携帯装置を電気機器の電子タグに近接させて、携帯装置と電気機器の電子タグとの間で近接無線通信を行わせることによって、電気機器の動作を制御することが考えられる。

　しかしながら、上記の特許文献１に記載の技術では、電子タグとアプリケーションとが１対１対応になっている。すなわち、電気機器に例えば２個の電子タグを設けた場合、電気機器に動作を行わせようとすると、２種類の動作のみを行わせることができ、電子タグの個数を超える種類の動作を行わせることはできない。

　本発明は、上記の問題を解決するためになされたもので、電子タグの個数を超える種類の動作を行わせることが可能な電気機器、電気機器の制御方法及びサーバ装置を提供することを目的とする。

　本発明の一局面に係る電気機器は、外部の携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と近接無線通信を行う第１電子タグと、前記第１電子タグと並んで配置され、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第２電子タグと、所定の動作を実行する動作部と、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける前記電波の受信結果に基づき、前記携帯装置と前記第１電子タグ及び前記第２電子タグとの通信状態を判定する判定部と、前記判定部により判定された前記通信状態を用いて、前記動作部に前記動作を実行させるための制御信号を生成する信号生成部と、前記信号生成部により生成された前記制御信号に基づき、前記動作部に前記動作を実行させる制御部と、を備え、前記判定部は、前記通信状態として、第１通信状態、前記第１通信状態と異なる第２通信状態、及び前記第１通信状態及び前記第２通信状態と異なる第３通信状態を判定し、前記信号生成部は、前記判定部により判定された前記第１通信状態、前記第２通信状態、及び前記第３通信状態を用いて、第１動作、前記第１動作と異なる第２動作、及び前記第１動作及び前記第２動作と異なる第３動作をそれぞれ前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成する。

　本発明の一局面によれば、通信状態として、第１通信状態、第１通信状態と異なる第２通信状態、及び第１通信状態及び第２通信状態と異なる第３通信状態が判定され、判定された第１通信状態、第２通信状態、及び第３通信状態を用いて、第１動作、第１動作と異なる第２動作、及び第１動作及び第２動作と異なる第３動作をそれぞれ動作部に実行させるための制御信号が生成されるので、電子タグの個数を超える種類の動作を行わせることができ、電子タグの個数を増加させることなく、動作の種類を増加させることができ、構成を複雑化したりコストを増大したりすることなく、ユーザの利便性を向上することができる。

第１実施形態の洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。図１に示される洗濯機に設けられている家電タグの電気的構成を示すブロック図である。洗濯機における家電タグの配設位置を示す図である。第１実施形態で用いられる携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。図１に示される洗濯機に図４に示される携帯端末を近接させた状態を示す図である。第１実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。ループアンテナの誘起電圧、判定部により判定されたＩＤ情報、通信順序スタックに格納されたＩＤ情報を示すタイミングチャートである。第１実施形態のコマンドテーブル記憶部に保存されているコマンドテーブルを示す図である。第２実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。第２実施形態における、家電タグにおけるポーリング信号の受信状態、及び判定部により判定されたＩＤ情報を示すタイミングチャートである。第３実施形態の洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。第３実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。第３実施形態のコマンドテーブル記憶部に保存されているコマンドテーブルを示す図である。第４実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。第５実施形態のプログラムサーバを備えるサーバシステムを概略的に示す図である。第５実施形態のプログラムサーバの電気的構成を示すブロック図である。第５実施形態で用いられる洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。第５実施形態で用いられる携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。洗濯機の制御プログラムのダウンロードの動作を示すフローチャートである。プログラムサーバの制御プログラムの送信手順を示すフローチャートである。（ａ）は、洗濯機に設けられている電子タグの異なる例を示す図であり、（ｂ）は、電子タグの配設位置の間の領域を模式的に示す図である。

　以下添付図面を参照しながら、本発明の一局面の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の一局面を具体化した一例であって、本発明の一局面の技術的範囲を限定する性格のものではない。

　（第１実施形態）
　図１は、第１実施形態の洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。図２は、図１に示される洗濯機に設けられている家電タグの電気的構成を示すブロック図である。図３は、洗濯機における家電タグの配設位置を示す図である。図４は、第１実施形態で用いられる携帯端末の電気的構成を示すブロック図である。図５は、図１に示される洗濯機に図４に示される携帯端末を近接させた状態を示す図である。

　この第１実施形態における洗濯機２は、図１に示されるように、家電タグ２０１，２０２、判定部２３１、通信順序スタック２３２、時系列データ生成部２３３、コマンドテーブル記憶部２３４、タイマー部２３５、コマンド生成部２３６、システム制御部２３７、表示制御部２３８、表示部２３９、洗濯部２４１、乾燥部２４２、クリーニング部２４３を備える。

　第１実施形態で用いられる携帯端末１は、図４に示されるように、ループアンテナ１００、近接無線通信部１０１、通信制御部１０２、タイマー部１０３、システム制御部１０４を備える。通信制御部１０２は、ＩＤ抽出部１０２１及びポーリング部１０２２を含む。

　携帯端末１は、例えば携帯電話機などの携帯装置から構成される。携帯端末１は、ループアンテナ１００を介して近接無線通信を利用して洗濯機２と通信する。携帯端末１は、洗濯機２のＲＦＩＤまたはＮＦＣ（Ｎｅａｒ　Ｆｉｅｌｄ　Ｃｏｍｍｕｎｉｃａｔｉｏｎ）と通信可能なリーダ／ライタを備える機器であればどのような機器であってもよいが、可搬性のある機器であることがより好ましい。

　この実施形態では、洗濯機２としているが、本発明の一局面は、洗濯機に限られず、例えばテレビジョン、冷蔵庫及び電子レンジなどの家電機器であってもよい。また、家電機器だけでなく、住設機器、住環境を測定及び検知するセンサなども含めた、電化製品であって、パッシブ／アクティブＲＦＩＤまたはＮＦＣによってリーダ／ライタと通信可能な機器であれば、どのような機器であってもよい。

　図２において、家電タグ２０１は、ループアンテナ２１１、近接無線通信部２１２、近接メモリ２１３を備える。また、家電タグ２０２は、家電タグ２０１と同様に構成され、ループアンテナ２２１、近接無線通信部２２２、近接メモリ２２３を備える。近接無線通信部２１２（家電タグ２０１）と判定部２３１とは、信号線２１６により電気的に接続されている。近接無線通信部２２２（家電タグ２０２）と判定部２３１とは、信号線２２６により電気的に接続されている。

　ループアンテナ２１１，２２１は、近接無線通信を行うためのアンテナである。第１実施形態では、近接無線通信として、１３．５６ＭＨｚ帯を用いるＨＦ帯域のＲＦＩＤまたはＮＦＣを想定しているが、この周波数帯に限定されることはない。近接無線通信の周波数帯は、９０ＭＨｚ～１ＧＨｚのＵＨＦ帯であってもよく、２ＧＨｚ帯を越える周波数帯であってもよい。

　近接無線通信部２１２は、ループアンテナ２１１を介して無線方式により双方向で種々の情報を携帯端末１と送信及び受信する。近接メモリ２１３は、家電タグ２０１を識別するための固有の識別（ＩＤ）情報２１５を記憶する。家電タグ２０２も、家電タグ２０１と同様に構成されている。すなわち、近接無線通信部２２２は、ループアンテナ２２１を介して無線方式により双方向で種々の情報を携帯端末１と送信及び受信する。近接メモリ２２３は、家電タグ２０２を識別するための固有のＩＤ情報２２５を記憶する。

　図３に示されるように、家電タグ２０１，２０２は、互いに並んで配設され、洗濯機２の上部に埋め込まれている。そして、図５に示されるように、携帯端末１を洗濯機２に近接させると、近接無線通信により、携帯端末１と洗濯機２とが通信可能に接続される。なお、家電タグ２０１，２０２を配設する位置は、洗濯機２の上部に限られない。ユーザが携帯端末１を近接させにくい位置でなければどこでもよい。

　図４において、携帯端末１のループアンテナ１００は、近接無線通信を行うためのアンテナである。近接無線通信部１０１は、ループアンテナ１００を介して近接無線通信を利用して洗濯機２と通信する。通信制御部１０２は、ポーリング信号の出力及びポーリング信号に対する応答の受信を制御する。通信制御部１０２のポーリング部１０２２は、近接無線通信部１０１からポーリング信号を例えば１０ｍｓｅｃの間隔で連続的に出力させる。ポーリング部１０２２は、この実施形態では、ポーリング信号に対する洗濯機２からの応答を受信した後も、連続してポーリング信号を出力する。ＩＤ抽出部１０２１は、ポーリング部１０２２により出力されたポーリング信号に対する応答に含まれる識別（ＩＤ）情報を抽出する。

　タイマー部１０３は、経過時間をカウントする。タイマー部１０３がカウントする経過時間は、カウント値がリセットされた時点からの経過時間になる。タイマー部１０３は、カウントした経過時間を通信制御部１０２に出力する。通信制御部１０２は、タイマー部１０３によりカウントされた経過時間が所定時間に達すると、タイムアウトと判定し、ポーリング部１０２２によるポーリング信号の出力を停止させる。システム制御部１０４は、携帯端末１の全体を制御する。

　図１において、洗濯機２の判定部２３１は、ループアンテナ２１１，２２１に誘起される電圧を検出し、検出した電圧に基づき、携帯端末１から出力される電波（具体的にはポーリング信号）を受信したか否かを判定する。判定部２３１は、携帯端末１から出力される電波を受信したと判定すると、その旨をタイマー部２３５に通知する。判定部２３１は、携帯端末１から出力される電波を受信した家電タグ（２０１または２０２）のＩＤ情報を判定する。判定部２３１は、判定した家電タグのＩＤ情報を通信順序スタック２３２に出力する。

　なお、判定部２３１が家電タグのＩＤ情報を判定するとは、近接メモリに記憶されているＩＤを家電タグから送られて判定部２３１が受信して行うとは限らない。判定部２３１は、判定部２３１及び家電タグ２０１を接続する信号線２１６（第１信号線の一例に相当）と、判定部２３１及び家電タグ２０２を接続する信号線２２６（第２信号線の一例に相当）とのうち、いずれの信号線を介して家電タグがポーリング信号を受信した旨の受信信号が入力されるかによって、家電タグを判定してもよい。

　通信順序スタック２３２は、複数の記憶領域（図１では記憶領域２３２１～２３２３の３個）を備える。通信順序スタック２３２は、記憶領域２３２１～２３２３に、判定部２３１から出力された家電タグのＩＤ情報を順番に保存する。タイマー部２３５は、携帯端末１から出力される電波を受信した旨が判定部２３１から通知されると、経過時間のカウントを開始する。タイマー部２３５は、経過時間が所定時間に達すると、その旨を時系列データ生成部２３３に通知する。

　時系列データ生成部２３３は、タイマー部２３５から、上記経過時間が所定時間に達した旨が通知されると、通信順序スタック２３２に順番に保存されている家電タグのＩＤ情報を取り込んで、携帯端末１から出力される電波を受信した家電タグの順番を表すＩＤ情報の時系列データを生成する。

　すなわち、時系列データは、携帯端末１と洗濯機２との間における通信状態が、第１通信状態（携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０２に比べて家電タグ２０１がより強く受信している状態）、第２通信状態（携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０１に比べて家電タグ２０２がより強く受信している状態）または第３通信状態（携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０１，２０２がほぼ同等に受信している状態）の間で遷移したときに、遷移した通信状態（この実施形態ではＩＤ情報で表される）を時系列に並べたデータである。

　時系列データ生成部２３３は、生成したＩＤ情報の時系列データをコマンド生成部２３６に出力する。タイマー部２３５は、さらに、時系列データ生成部２３３が通信順序スタック２３２に保存されている家電タグのＩＤ情報を取り込んだ後で、通信順序スタック２３２に保存されている家電タグのＩＤ情報を消去して、通信順序スタック２３２を初期化する。コマンドテーブル記憶部２３４は、種々の時系列データに対応して、コマンド生成部２３６が生成する種々の家電操作コマンドをコマンドテーブルとして保存している。

　コマンド生成部２３６は、コマンドテーブル記憶部２３４に保存されているコマンドテーブルを用いて、時系列データ生成部２３３により生成された時系列データに対応する家電操作コマンドを生成する。すなわち、コマンド生成部２３６は、タイマー部２３５によりカウントされた上記経過時間が所定時間に達した時点で、時系列データ生成部２３３により生成され出力された時系列データに基づき、家電操作コマンドを制御信号として生成する。コマンド生成部２３６は、生成した家電操作コマンドをシステム制御部２３７に出力する。

　システム制御部２３７は、コマンド生成部２３６から出力された家電操作コマンドに基づき、洗濯部２４１、乾燥部２４２、クリーニング部２４３などの洗濯機２の各部の動作を制御する。表示制御部２３８は、コマンド生成部２３６により生成された家電操作コマンドを表す表示画面を表示部２３９に表示させる。表示部２３９は、例えば液晶表示パネルを含み、表示制御部２３８からの制御に基づき、表示画面を表示する。洗濯部２４１は、システム制御部２３７により制御されて衣類の洗濯を実行する。乾燥部２４２は、システム制御部２３７により制御されて衣類の乾燥を実行する。クリーニング部２４３は、システム制御部２３７により制御されて洗濯機２の洗濯槽のクリーニングを実行する。

　本実施形態において、家電タグ２０１が第１電子タグの一例に相当し、家電タグ２０２が第２電子タグの一例に相当し、洗濯機２が電気機器の一例に相当し、携帯端末１が携帯装置の一例に相当し、コマンド生成部２３６が信号生成部の一例に相当し、システム制御部２３７が制御部の一例に相当し、洗濯部２４１、乾燥部２４２及びクリーニング部２４３が動作部の一例を構成する。

　図６は、第１実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。図７は、ループアンテナの誘起電圧、判定部により判定されたＩＤ情報、通信順序スタックに格納されたＩＤ情報を示すタイミングチャートである。図８は、第１実施形態のコマンドテーブル記憶部に保存されているコマンドテーブルを示す図である。図７において、ＩＤ情報ＩＤ１は、家電タグ２０１に対応する識別情報であり、ＩＤ情報ＩＤ２は、家電タグ２０２に対応する識別情報である。以下、図１、図６～図８を用いて、第１実施形態における洗濯機２の動作が説明される。

　図６において、まず、判定部２３１は、携帯端末１から出力された電波を受信したか否かを判定する（ステップＳ１）。電波を受信していなければ（ステップＳ１でＮＯ）、待機し、携帯端末１から出力された電波を受信すると（ステップＳ１でＹＥＳ）、タイマー部２３５は、経過時間のカウントを開始する（ステップＳ２）。続いて、判定部２３１は、例えば家電タグ２０１，２０２のループアンテナ２１１，２２１に誘起される電圧に基づき、家電タグ２０１，２０２が受信した電波の強度を検出する（ステップＳ３）。

　次いで、判定部２３１は、家電タグ２０１，２０２の電波強度と閾値との比較結果を生成する（ステップＳ４）。続いて、判定部２３１は、生成した比較結果に基づき、携帯端末１から出力された電波を受信している家電タグのＩＤ情報を判定する（ステップＳ５）。次いで、判定部２３１は、判定したＩＤ情報が通信順序スタック２３２の最新データと異なるか否かを判定し（ステップＳ６）、判定したＩＤ情報が通信順序スタック２３２の最新データと同じであれば（ステップＳ６でＮＯ）、ステップＳ８に進む。一方、判定したＩＤ情報が通信順序スタック２３２の最新データと異なれば（ステップＳ６でＹＥＳ）、判定したＩＤ情報を通信順序スタック２３２に格納し（ステップＳ７）、ステップＳ８に進む。

　ステップＳ８では、タイマー部２３５は、カウント値が所定時間に達してタイムアウトになったか否かを判定し、タイムアウトになっていなければ（ステップＳ８でＮＯ）、ステップＳ３に戻る。一方、タイムアウトになれば（ステップＳ８でＹＥＳ）、時系列データ生成部２３３は、ＩＤ情報の時系列データを生成する（ステップＳ９）。

　続いて、コマンド生成部２３６は、コマンドテーブル記憶部２３４に保存されているコマンドテーブルを用いて、時系列データ生成部２３３により生成されたＩＤ情報の時系列データに対応する家電操作コマンドを生成する（ステップＳ１０）。次いで、システム制御部２３７は、コマンド生成部２３６により生成された家電操作コマンドに基づき、洗濯部２４１、乾燥部２４２、クリーニング部２４３などの洗濯機２の各部の動作を制御して（ステップＳ１１）、この動作を終了する。

　例えば、図７において、ループアンテナ２１１の誘起電圧Ｖ１が閾値ＴＨ０より大きくなると、携帯端末１から出力された電波が受信されたと判定されて（図６のステップＳ１）、その時刻Ｔｓに、タイマー部２３５により経過時間のカウントが開始される（図６のステップＳ２）。ここで、ループアンテナ２１１の誘起電圧Ｖ１がＶ１≧ＴＨ０であり、かつ、ループアンテナ２２１の誘起電圧Ｖ２がＶ２＜ＴＨ０であるので、判定部２３１は、ＩＤ情報がＩＤ１である家電タグ２０１が携帯端末１から出力された電波を受信していると判定する（図６のステップＳ５）。そして、判定部２３１により判定されたＩＤ情報ＩＤ１が、通信順序スタック２３２に格納される（図６のステップＳ７）。

　次に、ループアンテナ２１１の誘起電圧Ｖ１及びループアンテナ２２１の誘起電圧Ｖ２の両方が上昇し、時刻Ｔ１になると、Ｖ１≧ＴＨ０、かつ、Ｖ２≧ＴＨ０になる。したがって、判定部２３１は、家電タグ２０１，２０２の両方がほぼ同等の強さで携帯端末１から出力された電波を受信していると判定する（図６のステップＳ５）。そして、判定部２３１により判定されたＩＤ情報ＩＤ１＆ＩＤ２が、通信順序スタック２３２に格納される（図６のステップＳ７）。

　次に、ループアンテナ２２１の誘起電圧Ｖ２のみが上昇し、時刻Ｔ２になると、Ｖ１＜ＴＨ０、かつ、Ｖ２≧ＴＨ０になる。したがって、判定部２３１は、家電タグ２０２が携帯端末１から出力された電波を受信していると判定する（図６のステップＳ５）。そして、判定部２３１により判定されたＩＤ情報ＩＤ２が、通信順序スタック２３２に格納される（図６のステップＳ７）。

　そして、時刻Ｔｅに、タイマー部２３５のカウント値が所定時間に達してタイムアウトになると（図６のステップＳ８でＹＥＳ）、時系列データ生成部２３３は、通信順序スタック２３２に格納されているＩＤ情報に基づき、「ＩＤ１→ＩＤ１＆ＩＤ２→ＩＤ２」の時系列データを生成する（図６のステップＳ９）。本実施形態において、判定部２３１により判定されたＩＤ情報「ＩＤ１」が第１通信状態の一例に相当し、ＩＤ情報「ＩＤ１＆ＩＤ２」が第３通信状態の一例に相当し、ＩＤ情報「ＩＤ２」が第２通信状態の一例に相当する。

　図８に示されるように、コマンドテーブル記憶部２３４には、「ＩＤ１→ＩＤ１＆ＩＤ２→ＩＤ２」の時系列データに対応する家電操作コマンドとして、「洗濯／乾燥開始」が保存されている。そこで、コマンド生成部２３６は、「洗濯／乾燥開始」の家電操作コマンドを生成する（図６のステップＳ１０）。システム制御部２３７は、洗濯部２４１及び乾燥部２４２を制御して、「洗濯／乾燥開始」の動作を行わせる（図６のステップＳ１１）。

　例えば図８に示される「ＩＤ１→ＩＤ２」の時系列データは、ユーザが、携帯端末１を、洗濯機２の左方に配設された家電タグ２０１（図３）に近接させ（図５の携帯端末１（Ｌ）に対応）、その後、携帯端末１ｇを、一旦、洗濯機２から離し、その後に携帯端末１を、洗濯機２の右方に配設された家電タグ２０２（図３）に近接させる（図５の携帯端末１（Ｒ）に対応）、という動作を行ったことを示している。そして、この「ＩＤ１→ＩＤ２」の時系列データが生成されると、図８に示されるように、「洗濯のみ開始」の家電操作コマンドが生成される。なお、「左方」、「右方」は、２つの家電タグの間の相対的な左右を表現している。

　また、図８に示される「ＩＤ１→ＩＤ１＆ＩＤ２→ＩＤ２」の時系列データは、ユーザが、携帯端末１を、洗濯機２の左方に配設された家電タグ２０１（図３）に近接させた後、携帯端末１が洗濯機２に近接している状態を維持して右方にスライドさせて、洗濯機２の右方に配設された家電タグ２０２（図３）に近接させる動作を行ったことを示している。そして、この「ＩＤ１→ＩＤ１＆ＩＤ２→ＩＤ２」の時系列データが生成されると、図８に示されるように、「洗濯／乾燥開始」の家電操作コマンドが生成される。

　また、図８に示される「ＩＤ１→ＩＤ２→ＩＤ１」の時系列データは、ユーザが、携帯端末１を、洗濯機２の左方に配設された家電タグ２０１（図３）に近接させた後、携帯端末１を、一旦、洗濯機２から離し、その後に携帯端末１を洗濯機２の右方に配設された家電タグ２０２（図３）に近接させ、その後に携帯端末１を、一旦、洗濯機２から離し、さらに、携帯端末１を、洗濯機２の左方に配設された家電タグ２０１（図３）に近接させる動作を行ったことを示している。そして、この「ＩＤ１→ＩＤ２→ＩＤ１」の時系列データが生成されると、図８に示されるように、「洗濯槽クリーニング」の家電操作コマンドが生成される。

　本実施形態において、時系列データ「ＩＤ１→ＩＤ２」が第１時系列データの一例に相当し、「洗濯のみ開始」が第１動作の一例に相当し、時系列データ「ＩＤ１→ＩＤ１＆ＩＤ２→ＩＤ２」が第２時系列データの一例に相当し、「洗濯／乾燥開始」が第２動作の一例に相当し、時系列データ「ＩＤ１→ＩＤ２→ＩＤ１」が第３時系列データの一例に相当し、「洗濯槽クリーニング」が第３動作の一例に相当する。

　このように、第１実施形態では、ＲＦＩＤを備える洗濯機２に、ＲＦＩＤリーダ／ライタを備える携帯端末１を近接させて、洗濯機２と携帯端末１との通信状態に応じて、洗濯機２の洗濯部２４１、乾燥部２４２、クリーニング部２４３などの各部の動作を制御するコマンドを生成し、生成したコマンドにしたがって洗濯機２の動作を制御している。したがって、第１実施形態によれば、洗濯機２の操作性を向上することができる。

　また、第１実施形態では、判定部２３１は、携帯端末１から出力された電波を受信した家電タグのＩＤ情報を判定する。通信順序スタック２３２は、判定部２３１により判定された家電タグのＩＤ情報を順番に保存する。時系列データ生成部２３３は、通信順序スタック２３２に保存されているＩＤ情報に基づき、携帯端末１から出力された電波を受信した家電タグの順番を表すＩＤ情報の時系列データを生成する。そして、コマンド生成部２３６は、コマンドテーブル記憶部２３４に保存されているコマンドテーブルを用いて、時系列データに対応する家電操作コマンドを生成する。システム制御部２３７は、コマンド生成部２３６により生成された家電操作コマンドにしたがって、洗濯機２の洗濯部２４１、乾燥部２４２、クリーニング部２４３などの各部の動作を制御する。したがって、第１実施形態によれば、洗濯機２に対する携帯端末１の近接状態の、ユーザによる変化動作（ジェスチャー）に応じて、洗濯機２を操作することが可能になっている。

　また、第１実施形態では、図８に示されるように、「ＩＤ１→ＩＤ２」、「ＩＤ１→ＩＤ１＆ＩＤ２→ＩＤ２」、「ＩＤ１→ＩＤ２→ＩＤ１」の３種類の時系列データに対応する家電操作コマンドが保存されている。したがって、第１実施形態によれば、２個の家電タグ２０１，２０２より多い３種類の動作による制御を行うことが可能になっている。

　なお、上記第１実施形態では、洗濯機２としているが、本発明の一局面は、これに限られない。上述のように、洗濯機２に代えて、他の家電機器や住設機器などを用いてもよい。例えば洗濯機２に代えて、テレビジョンを用いる場合には、コマンドテーブル記憶部２３４に、テレビジョンに対応する家電操作コマンドを保存しておけばよい。この点は、後述の他の実施形態についても同様である。

　また、上記第１実施形態では、判定部２３１は、ループアンテナ２１１，２２１に誘起される電圧を検出し、検出した誘起電圧に基づき、携帯端末１から出力された電波を家電タグ２０１，２０２が受信しているか否かを判定している。つまり、誘起電圧が受信強度の一例に相当する。しかし、本発明の一局面は、誘起電圧に限られない。代替的に、判定部２３１は、ループアンテナ２１１，２２１に流れる電流を検出し、検出した電流に基づき、携帯端末１から出力された電波を家電タグ２０１，２０２が受信しているか否かを判定してもよい。さらに代替的に、判定部２３１は、ループアンテナ２１１，２２１に発生する電力を検出し、検出した電力に基づき、携帯端末１から出力された電波を家電タグ２０１，２０２が受信しているか否かを判定してもよい。

　また、上記第１実施形態では、洗濯機２は、表示制御部２３８及び表示部２３９を備えているが、本発明の一局面は、これに限られない。代替的に、洗濯機２は、表示制御部２３８及び表示部２３９を備えないようにしてもよい。

　また、上記第１実施形態では、図７に示されるように、ループアンテナ２１１，２２１における誘起電圧の閾値を閾値ＴＨ０として、全ての判定において同一の閾値を用いているが、本発明の一局面は、これに限られない。

　例えば、第３通信状態と判定されるときのループアンテナ２１１（家電タグ２０１）の誘起電圧の閾値ＴＨ１（第１閾値の一例に相当）と、第１通信状態と判定されるときのループアンテナ２１１（家電タグ２０１）の誘起電圧の閾値ＴＨ３（第３閾値の一例に相当）とを、ＴＨ３≦ＴＨ１としてもよい。ここで、第２通信状態と判定されるときのループアンテナ２１１（家電タグ２０１）の誘起電圧は、例えば誘起電圧が閾値ＴＨ１未満のときに第２通信状態と判定するようにしてもよい。また、例えば、第３通信状態と判定されるときのループアンテナ２２１（家電タグ２０２）の誘起電圧の閾値ＴＨ２（第２閾値の一例に相当）と、第２通信状態と判定されるときのループアンテナ２２１（家電タグ２０２）の誘起電圧の閾値ＴＨ４（第４閾値の一例に相当）とを、ＴＨ４≦ＴＨ２としてもよい。ここで、第１通信状態と判定されるときのループアンテナ２２１（家電タグ２０２）の誘起電圧は、例えば誘起電圧が閾値ＴＨ２未満のときに第１通信状態と判定するようにしてもよい。この点は、後述の他の実施形態でも同様である。

　例えば、閾値ＴＨ３を小さい値にすると、家電タグ２０１を基準として、家電タグ２０２と反対の方向に、第１通信状態と判定される領域が広くなる。例えば、閾値ＴＨ１を大きい値にすると、第３通信状態と判定される領域が狭くなる。

　（第２実施形態）
　上記第１実施形態では、判定部２３１は、携帯端末１から出力された電波を家電タグ２０１，２０２が受信しているか否かをループアンテナ２１１，２２１の誘起電圧に基づき判定しているが、本発明の一局面は、これに限られない。代替的に、判定部２３１は、携帯端末１との間で近接無線通信を確立した家電タグを判定するようにしてもよい。

　図９は、第２実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。図１０は、第２実施形態における、家電タグにおけるポーリング信号の受信状態、及び判定部により判定されたＩＤ情報を示すタイミングチャートである。第２実施形態では、第１実施形態と同様の要素に対して、同様の符号が割り当てられている。第２実施形態の洗濯機の構成は、第１実施形態の洗濯機２と同様である。第２実施形態で用いられる携帯端末は、第１実施形態で用いられる携帯端末１と同様である。以下、第１実施形態との相違点を中心に、第２実施形態が説明される。

　図９において、まず、判定部２３１は、近接無線通信部２１２，２２２からの信号に基づき、家電タグ２０１または２０２が携帯端末１から出力されるポーリング信号を受信して、家電タグ２０１または２０２と携帯端末１との間で、近接無線通信が確立されたか否かを判定する（ステップＳ２１）。近接無線通信が確立されていなければ（ステップＳ２１でＮＯ）、待機し、いずれかの家電タグが近接無線通信を確立すると（ステップＳ２１でＹＥＳ）、タイマー部２３５は、経過時間のカウントを開始する（ステップＳ２２）。続いて、判定部２３１は、近接無線通信部２１２，２２２からの信号に基づき、近接無線通信を確立している家電タグのＩＤ情報を判定する（ステップＳ２３）。

　次いで、判定部２３１は、判定したＩＤ情報が通信順序スタック２３２の最新データと異なるか否かを判定し（ステップＳ２４）、判定したＩＤ情報が通信順序スタック２３２の最新データと同じであれば（ステップＳ２４でＮＯ）、ステップＳ２６に進む。一方、判定したＩＤ情報が通信順序スタック２３２の最新データと異なれば（ステップＳ２４でＹＥＳ）、判定したＩＤ情報を通信順序スタック２３２に格納し（ステップＳ２５）、ステップＳ２６に進む。

　ステップＳ２６では、タイマー部２３５は、カウント値が所定時間に達してタイムアウトになったか否かを判定し、タイムアウトになっていなければ（ステップＳ２６でＮＯ）、ステップＳ２３に戻る。一方、タイムアウトになれば（ステップＳ２６でＹＥＳ）、ステップＳ２７に進む。続くステップＳ２７～Ｓ２９は、図６のステップＳ９～Ｓ１１と同様である。

　例えば、図１０において、家電タグ２０１のループアンテナ２１１が携帯端末１から出力されたポーリング信号を受信して、家電タグ２０１と携帯端末１との間で近接無線通信が確立されると、家電タグ２０１のループアンテナ２１１が携帯端末１から出力されるキャリア信号を受信する。家電タグ２０１の近接無線通信部２１２は、携帯端末１との間で近接無線通信が確立された旨を判定部２３１に通知する。その結果、判定部２３１は、近接無線通信を確立しているＩＤ情報として、ＩＤ情報ＩＤ１を判定する。

　一方、家電タグ２０２は、家電タグ２０１と携帯端末１との間で近接無線通信が確立している間に、携帯端末１から出力されるポーリング信号を受信しても、受信したポーリング信号を無視する。そして、家電タグ２０１と携帯端末１との間の近接無線通信が遮断された後で、家電タグ２０２のループアンテナ２２１が、携帯端末１から出力されるポーリング信号を受信して、家電タグ２０２と携帯端末１との間で近接無線通信が確立されると、家電タグ２０２のループアンテナ２２１が携帯端末１から出力されるキャリア信号を受信する。家電タグ２０２の近接無線通信部２２２は、携帯端末１との間で近接無線通信が確立された旨を判定部２３１に通知する。その結果、判定部２３１は、近接無線通信を確立しているＩＤ情報として、ＩＤ情報ＩＤ２を判定する。

　このように、第２実施形態によれば、第１実施形態と同様に、洗濯機２に対する携帯端末１の近接状態の、ユーザによる変化動作（ジェスチャー）に応じて、洗濯機２を操作することが可能になっている。

　（第３実施形態）
　上記第１及び第２実施形態では、時系列データを生成し、時系列データに対応する家電操作コマンドを生成しているが、本発明の一局面は、これに限られない。代替的に、時系列データを生成せずに、家電操作コマンドを生成するようにしてもよい。

　図１１は、第３実施形態の洗濯機の電気的構成を示すブロック図である。第３実施形態では、第１実施形態と同様の要素に対して、同様の符号が割り当てられている。第３実施形態で用いられる携帯端末は、第１実施形態で用いられる携帯端末１と同様である。以下、第１実施形態との相違点を中心に、第３実施形態が説明される。

　図１１に示される第３実施形態の洗濯機２ａは、図１に示される第１実施形態の洗濯機２において、通信順序スタック２３２、時系列データ生成部２３３、表示制御部２３８及び表示部２３９を備えておらず、判定部２３１に代えて判定部２３１ａを備え、コマンドテーブル記憶部２３４に代えてコマンドテーブル記憶部２３４ａを備え、タイマー部２３５に代えてタイマー部２３５ａを備え、コマンド生成部２３６に代えてコマンド生成部２３６ａを備える。

　洗濯機２ａの判定部２３１ａは、ループアンテナ２１１，２２１に誘起される電圧を検出し、検出した誘起電圧に基づき、携帯端末１から出力される電波（具体的にはポーリング信号）を家電タグ２０１，２０２が受信したか否かを判定する。判定部２３１ａは、携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０１または２０２が受信したと判定すると、その旨をタイマー部２３５に通知する。判定部２３１ａは、携帯端末１から出力される電波を受信した家電タグ２０１または２０２のＩＤ情報を判定する。判定部２３１ａは、判定した家電タグのＩＤ情報をコマンド生成部２３６ａに出力する。

　タイマー部２３５ａは、携帯端末１から出力される電波を受信した旨が判定部２３１ａから通知されると、経過時間のカウントを開始する。タイマー部２３５ａは、経過時間が所定時間に達すると、その旨をコマンド生成部２３６ａに通知する。コマンドテーブル記憶部２３４ａは、種々のＩＤ情報に対応して、コマンド生成部２３６ａが生成する種々の家電操作コマンドをコマンドテーブルとして保存している。

　コマンド生成部２３６ａは、コマンドテーブル記憶部２３４ａに保存されているコマンドテーブルを用いて、判定部２３１ａにより判定されたＩＤ情報に対応する家電操作コマンドを生成する。すなわち、コマンド生成部２３６ａは、タイマー部２３５ａによりカウントされた上記経過時間が所定時間に達した時点で、判定部２３１ａにより判定されたＩＤ情報に基づき、家電操作コマンドを生成する。コマンド生成部２３６ａは、生成した家電操作コマンドをシステム制御部２３７に出力する。

　本実施形態において、家電タグ２０１が第１電子タグの一例に相当し、家電タグ２０２が第２電子タグの一例に相当し、洗濯機２が電気機器の一例に相当し、携帯端末１が携帯装置の一例に相当し、コマンド生成部２３６ａが信号生成部の一例に相当し、システム制御部２３７が制御部の一例に相当し、洗濯部２４１、乾燥部２４２及びクリーニング部２４３が動作部の一例を構成する。

　図１２は、第３実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。図１３は、第３実施形態のコマンドテーブル記憶部に保存されているコマンドテーブルを示す図である。以下、図１２、図１３を用いて、第３実施形態における洗濯機２ａの動作が説明される。

　図１２において、ステップＳ４１～Ｓ４５は、図６のステップＳ１～Ｓ５と同様である。ステップＳ４５に続くステップＳ４６では、タイマー部２３５ａは、カウント値が所定時間に達してタイムアウトになったか否かを判定し、タイムアウトになっていなければ（ステップＳ４６でＮＯ）、ステップＳ４３に戻る。一方、タイムアウトになれば（ステップＳ４６でＹＥＳ）、コマンド生成部２３６ａは、コマンドテーブル記憶部２３４ａに保存されているコマンドテーブルを用いて、判定部２３１ａにより判定されたＩＤ情報に対応する家電操作コマンドを生成する（ステップＳ４７）。次いで、システム制御部２３７は、コマンド生成部２３６ａにより生成された家電操作コマンドに基づき、各部の動作を制御して（ステップＳ４８）、この動作を終了する。

　例えば図１３に示される「ＩＤ１」のＩＤ情報は、ユーザが、携帯端末１を、洗濯機２ａの左方に配設された家電タグ２０１（図３）に近接させている状態、つまり図５の携帯端末１（Ｌ）に対応する状態を表す。

　また、図１３に示される「ＩＤ１＆ＩＤ２」のＩＤ情報は、ユーザが、携帯端末１を、洗濯機２ａの左方に配設された家電タグ２０１（図３）と、洗濯機２の右方に配設された家電タグ２０２（図３）との中間位置に近接させている状態を表す。

　また、図１３に示される「ＩＤ２」のＩＤ情報は、ユーザが、携帯端末１を、洗濯機２ａの右方に配設された家電タグ２０２（図３）に近接させている状態、つまり図５の携帯端末１（Ｒ）に対応する状態を表す。

　本実施形態において、判定部２３１により判定されたＩＤ情報「ＩＤ１」が第１通信状態の一例に相当し、家電操作コマンドの「洗濯のみ開始」が第１動作の一例に相当し、判定部２３１により判定されたＩＤ情報「ＩＤ２」が第２通信状態の一例に相当し、家電操作コマンドの「洗濯槽クリーニング」が第２動作の一例に相当し、判定部２３１により判定されたＩＤ情報「ＩＤ１＆ＩＤ２」が第３通信状態の一例に相当し、家電操作コマンドの「洗濯／乾燥開始」が第３動作の一例に相当する。

　このように、第３実施形態では、判定部２３１ａは、携帯端末１から出力された電波を受信した家電タグのＩＤ情報を判定する。コマンド生成部２３６ａは、コマンドテーブル記憶部２３４ａに保存されているコマンドテーブルを用いて、判定部２３１ａにより判定されたＩＤ情報に対応する家電操作コマンドを生成する。システム制御部２３７は、コマンド生成部２３６ａにより生成された家電操作コマンドにしたがって、洗濯機２ａの洗濯部２４１、乾燥部２４２及びクリーニング部２４３などの各部の動作を制御する。したがって、第３実施形態によれば、ユーザによる、洗濯機２ａに対する携帯端末１の近接状態に応じて、洗濯機２ａの動作を制御することが可能になっている。

　また、第３実施形態では、判定部２３１ａは、家電タグ２０１，２０２における、携帯端末１から出力される電波の受信結果に基づき、３種類の通信状態を判定する。すなわち、第３実施形態では、判定部２３１ａは、携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０２に比べて家電タグ２０１がより強く受信する第１通信状態と、携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０１に比べて家電タグ２０２がより強く受信する第２通信状態と、携帯端末１から出力される電波を家電タグ２０１，２０２がほぼ同等の強さで受信する第３通信状態との３種類の通信状態を判定する。そして、コマンド生成部２３６ａは、コマンドテーブル記憶部２３４ａに保存されているコマンドテーブルを用いて、３種類の通信状態に対応する家電操作コマンドを生成する。システム制御部２３７は、コマンド生成部２３６ａにより生成された家電操作コマンドにしたがって、洗濯機２ａの洗濯部２４１、乾燥部２４２及びクリーニング部２４３の３種類の動作を制御する。したがって、第３実施形態によれば、２個の家電タグ２０１，２０２より多い３種類の動作による制御を行うことが可能になっている。

　（第４実施形態）
　上記第３実施形態では、判定部２３１ａは、上記第１実施形態と同様に、携帯端末１から出力された電波を家電タグ２０１，２０２が受信しているか否かをループアンテナ２１１，２２１の誘起電圧に基づき判定しているが、本発明の一局面は、これに限られない。代替的に、上記第３実施形態において、上記第２実施形態と同様に、判定部２３１ａは、携帯端末１との間で近接無線通信を確立した家電タグを判定するようにしてもよい。

　図１４は、第４実施形態の洗濯機の動作手順を示すフローチャートである。第４実施形態では、第１実施形態と同様の要素に対して、同様の符号が割り当てられている。第４実施形態の洗濯機の構成は、図１１に示される第３実施形態の洗濯機２ａと同様である。第４実施形態で用いられる携帯端末は、第１実施形態で用いられる携帯端末１と同様である。以下、上記第１～第３実施形態との相違点を中心に、第４実施形態が説明される。

　図１４において、ステップＳ６１～Ｓ６３は、図９（第２実施形態）のステップＳ２１～Ｓ２３と同様である。ステップＳ６３に続くステップＳ６４では、タイマー部２３５ａは、カウント値が所定時間に達してタイムアウトになったか否かを判定し、タイムアウトになっていなければ（ステップＳ６４でＮＯ）、ステップＳ６３に戻る。一方、タイムアウトになれば（ステップＳ６４でＹＥＳ）、ステップＳ６５に進む。ステップＳ６５，Ｓ６６は、図１２（第３実施形態）のステップＳ４７，Ｓ４８と同様である。

　このように、第４実施形態によれば、第３実施形態と同様に、ユーザによる携帯端末１の洗濯機２ａに対する近接状態に応じて、洗濯機２ａを操作することが可能になっている。また、第４実施形態によれば、第３実施形態と同様に、２個の家電タグ２０１，２０２より多い３種類の動作による制御を行うことが可能になっている。

　（第５実施形態）
　図１５は、第５実施形態のプログラムサーバ３を備えるサーバシステム４を概略的に示す図である。図１６は、第５実施形態のプログラムサーバ３の電気的構成を示すブロック図である。図１７は、第５実施形態で用いられる洗濯機２ｃの電気的構成を示すブロック図である。図１８は、第５実施形態で用いられる携帯端末１ｃの電気的構成を示すブロック図である。第５実施形態では、第１実施形態と同様の要素に対して、同様の符号が割り当てられている。

　図１５に示されるように、サーバシステム４は、携帯端末１ｃ、洗濯機２ｃ、プログラムサーバ３を備える。携帯端末１ｃとプログラムサーバ３とは、通信ネットワーク５を介して互いに通信可能に構成されている。図１６に示されるように、プログラムサーバ３は、記録媒体３１とネットワーク通信部３２とを備える。図１７に示されるように、洗濯機２ｃは、図１の洗濯機２が備える各構成に加えて、ダウンロード制御部２５１と、保存部２５２とを更に備える。図１８に示されるように、携帯端末１ｃは、図４の携帯端末１が備える各構成に加えて、ネットワーク通信部１０５を更に備える。

　プログラムサーバ３の記録媒体３１は、洗濯機２ｃを制御するための制御プログラムを格納している。記録媒体３１は、ハードディスクでもよい。代替的に、記録媒体３１は、光ディスクや光磁気ディスクなどの着脱可能なメディアでもよい。さらに代替的に、記録媒体３１は、不揮発性メモリ等の半導体メモリでもよい。プログラムサーバ３のネットワーク通信部３２と、携帯端末１ｃのネットワーク通信部１０５とは、通信ネットワーク５を介して通信を行う。

　洗濯機２ｃのダウンロード制御部２５１は、家電タグ２０１、携帯端末１ｃを介してプログラムサーバ３に向けて、制御プログラムのダウンロードの要求を送信する。ダウンロード制御部２５１は、家電タグ２０１、携帯端末１ｃを介してプログラムサーバ３からダウンロードされた制御プログラムを受信する。洗濯機２ｃの保存部２５２には、プログラムサーバ３からダウンロードされた制御プログラムが保存される。保存部２５２は、ハードディスクでもよい。代替的に、保存部２５２は、光ディスクや光磁気ディスクなどの着脱可能なメディアでもよい。さらに代替的に、保存部２５２は、不揮発性メモリ等の半導体メモリでもよい。

　携帯端末１ｃのネットワーク通信部１０５は、ループアンテナ１００及び近接無線通信部１０１を介して洗濯機２ｃから送信されたダウンロード要求を受信し、通信ネットワーク５を介してプログラムサーバ３のネットワーク通信部３２にダウンロード要求を送信する。ネットワーク通信部１０５は、通信ネットワーク５を介してプログラムサーバ３のネットワーク通信部３２から送信された制御プログラムを受信し、ループアンテナ１００及び近接無線通信部１０１を介して、制御プログラムを洗濯機２ｃに送信する。

　プログラムサーバ３のネットワーク通信部３２は、携帯端末１ｃを介して洗濯機２ｃから制御プログラムのダウンロード要求が送信されると、通信ネットワーク５を介して、記録媒体３１に格納されている制御プログラムを携帯端末１ｃに送信する。

　洗濯機２ｃは、保存部２５２に保存された制御プログラムに従って動作する。プログラムサーバ３の記録媒体３１に格納されている制御プログラムは、例えば、第１実施形態で説明された動作をするように洗濯機２ｃを制御するプログラムである。代替的に、記録媒体３１に格納されている制御プログラムは、例えば、第２実施形態で説明された動作をするように洗濯機を制御するプログラムでもよい。さらに代替的に、記録媒体３１に格納されている制御プログラムは、例えば、第３実施形態または第４実施形態で説明された動作をするように洗濯機を制御するプログラムでもよい。この場合には、図１１に示される洗濯機２ａに、ダウンロード制御部２５１を備えるようにすればよい。これによって、洗濯機の上記第１～第４実施形態の機能が実現される。

　図１９は、洗濯機２ｃの制御プログラムのダウンロードの動作を示すフローチャートである。図１９において、洗濯機２ｃのダウンロード制御部２５１は、携帯端末１ｃ、通信ネットワーク５を介して、プログラムサーバ３に制御プログラムのダウンロードの要求を送信する（ステップＳ７１）。次いで、洗濯機２ｃのダウンロード制御部２５１は、プログラムサーバ３から送信された制御プログラムを受信し、受信した制御プログラムを保存部２５２に保存する（ステップＳ７２）。

　図２０は、プログラムサーバ３の制御プログラムの送信手順を示すフローチャートである。図２０において、プログラムサーバ３のネットワーク通信部３２は、洗濯機２ｃから送信された制御プログラムのダウンロードの要求を受信する（ステップＳ８１）。次いで、プログラムサーバ３のネットワーク通信部３２は、記録媒体３１に保存されている制御プログラムを洗濯機２ｃに向けて送信する（ステップＳ８２）。

　本実施形態において、家電タグ２０１が第１電子タグの一例に相当し、家電タグ２０２が第２電子タグの一例に相当し、洗濯機２ｃが電気機器の一例に相当し、携帯端末１ｃが携帯装置の一例に相当し、記録媒体３１が格納部の一例に相当し、ネットワーク通信部３２が送信部の一例に相当し、プログラムサーバ３がサーバ装置の一例に相当し、洗濯部２４１、乾燥部２４２及びクリーニング部２４３が動作部の一例を構成する。

　なお、プログラムサーバ３は、複数のコンピュータで構成されていてもよい。また、制御プログラムは、複数のプログラムで構成されていてもよい。すなわち、制御プログラムを構成する複数のプログラムの一部がプログラムサーバ３を構成する複数のコンピュータの中の１つに格納されており、制御プログラムを構成する複数のプログラムの他の一部がプログラムサーバ３を構成する複数のコンピュータの中の他の１つに格納されていてもよい。制御プログラムを構成する複数のプログラムの一部がプログラムサーバ３を構成する複数のコンピュータの中の１つから洗濯機２ｃ（電気機器）へ送信され、制御プログラムを構成する複数のプログラムの他の一部がプログラムサーバ３を構成する複数のコンピュータの中の他の１つから洗濯機２ｃ（電気機器）へ送信されてもよい。

　このように、第５実施形態では、洗濯機２ｃは、プログラムサーバ３の記録媒体３１に格納されている制御プログラムをプログラムサーバ３からダウンロードして保存部２５２に保存している。このため、第５実施形態によれば、保存部２５２に保存された制御プログラムによって、洗濯機２ｃの上記各実施形態の機能を実現することができる。また、第５実施形態によれば、プログラムサーバ３の記録媒体３１に格納されている制御プログラムが更新された場合でも、容易に最新の制御プログラムに切り替えることができる。

　（その他）
　上記各実施形態において、コマンド生成部２３６，２３６ａは、生成した家電操作コマンドを判定部２３１，２３１ａに通知し、判定部２３１，２３１ａは、コマンド生成部２３６，２３６ａにより生成された家電操作コマンドを表す信号を、家電タグ２０１または２０２から携帯端末１に送信するようにしてもよい。この構成によれば、携帯端末１が受信した家電操作コマンドを表示部に表示することにより、ユーザは、家電操作コマンドの内容を確認することが可能になる。

　上記各実施形態では、洗濯機２，２ａには、２個の家電タグ２０１，２０２が設けられているが、本発明の一局面は、家電タグの個数は、２個に限られず、１個または３個以上でもよい。また、洗濯機２，２ａに、３個以上の家電タグが設けられる場合に、その３個以上の家電タグを直線状に並べて配置してもよいし、２次元的に並べて配置してもよい。

　図２１（ａ）は、洗濯機に設けられている電子タグの異なる例を示す図である。図２１（ｂ）は、電子タグの配設位置の間の領域を模式的に示す図である。図２１（ａ）に示されるように、洗濯機２ｂには、４個の家電タグ２０１，２０２，２０８，２０９が、２次元的に並んで配設されている。ここで、家電タグ２０１をＩＤ情報（識別情報）ＩＤ１とし、家電タグ２０２をＩＤ情報ＩＤ２とし、家電タグ２０８をＩＤ情報ＩＤ３とし、家電タグ２０９をＩＤ情報ＩＤ４とする。

　図２１（ｂ）において、携帯端末１を、家電タグ２０１，２０２の間の領域Ａ１に近接させると、判定部２３１，２３１ａにより判定されるＩＤ情報は「ＩＤ１＆ＩＤ２」になる。また、携帯端末１を、家電タグ２０１，２０８の間の領域Ａ２に近接させると、判定部２３１，２３１ａにより判定されるＩＤ情報は「ＩＤ１＆ＩＤ３」になる。また、携帯端末１を、家電タグ２０２，２０９の間の領域Ａ３に近接させると、判定部２３１，２３１ａにより判定されるＩＤ情報は「ＩＤ２＆ＩＤ４」になる。また、携帯端末１を、家電タグ２０８，２０９の間の領域Ａ４に近接させると、判定部２３１，２３１ａにより判定されるＩＤ情報は「ＩＤ３＆ＩＤ４」になる。また、携帯端末１を、家電タグ２０１，２０２，２０８，２０９の中央の領域Ａ５に近接させると、判定部２３１，２３１ａにより判定されるＩＤ情報は「ＩＤ１＆ＩＤ２＆ＩＤ３＆ＩＤ４」になる。

　したがって、携帯端末１及び図２１（ａ）の洗濯機２ｂを用いると、上記第３及び第４実施形態では、４個の家電タグ２０１，２０２，２０８，２０９より多い９種類の家電操作コマンドを生成することが可能になる。また、携帯端末１及び図２１（ａ）の洗濯機２ｂを用いると、上記第１及び第２実施形態では、時系列データの設定方法によっては、さらに多くの種類の家電操作コマンドを生成することが可能になる。

　なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。

　この構成によれば、第１電子タグは、外部の携帯装置から出力される電波を受信して、携帯装置と近接無線通信を行う。第２電子タグは、第１電子タグと並んで配置され、携帯装置から出力される電波を受信して、携帯装置と近接無線通信を行う。動作部は、所定の動作を実行する。判定部は、第１電子タグ及び第２電子タグにおける電波の受信結果に基づき、携帯装置と第１電子タグ及び第２電子タグとの通信状態を判定する。信号生成部は、判定部により判定された通信状態を用いて、動作部に動作を実行させるための制御信号を生成する。制御部は、信号生成部により生成された制御信号に基づき、動作部に動作を実行させる。判定部は、通信状態として、第１通信状態、第１通信状態と異なる第２通信状態、及び第１通信状態及び第２通信状態と異なる第３通信状態を判定する。信号生成部は、判定部により判定された第１通信状態、第２通信状態、及び第３通信状態を用いて、第１動作、第１動作と異なる第２動作、及び第１動作及び第２動作と異なる第３動作をそれぞれ動作部に実行させるための制御信号を生成する。

　したがって、電子タグの個数を超える種類の動作を実行させることができる。このため、電子タグの個数を増加させることなく、動作の種類を増加させることができる。その結果、構成を複雑化したりコストを増大したりすることなく、ユーザの利便性を向上することができる。

　また、上記の電気機器において、前記判定部は、前記携帯装置から出力される前記電波を、前記第２電子タグに比べて前記第１電子タグの方がより強く受信している状態のときに、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、前記携帯装置から出力される前記電波を、前記第１電子タグに比べて前記第２電子タグの方がより強く受信している状態のときに、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定し、前記携帯装置から出力される前記電波を、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグの両方がほぼ同等の強さで受信している状態のときに、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定するとしてもよい。

　この構成によれば、判定部は、携帯装置から出力される電波を、第２電子タグに比べて第１電子タグの方がより強く受信している状態のときに、通信状態が第１通信状態であると判定する。判定部は、携帯装置から出力される電波を、第１電子タグに比べて第２電子タグの方がより強く受信している状態のときに、通信状態が第２通信状態であると判定する。判定部は、携帯装置から出力される電波を、第１電子タグ及び第２電子タグの両方がほぼ同等の強さで受信している状態のときに、通信状態が第３通信状態であると判定する。したがって、第１電子タグ及び第２電子タグの２個の電子タグのみを備える構成でありながら、第１ないし第３通信状態の３種類の通信状態を好適に判定することができる。

　また、上記の電気機器において、前記第１通信状態と前記第１動作とが対応付けられ、前記第２通信状態と前記第２動作とが対応付けられ、前記第３通信状態と前記第３動作とが対応付けられ、前記信号生成部は、前記第１動作、前記第２動作及び前記第３動作のうちで、前記判定部により判定された前記通信状態に対応付けられた前記動作を前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成するとしてもよい。

　この構成によれば、第１通信状態と第１動作とが対応付けられている。第２通信状態と第２動作とが対応付けられている。第３通信状態と第３動作とが対応付けられている。信号生成部は、第１動作、第２動作及び第３動作のうちで、判定部により判定された通信状態に対応付けられた動作を動作部に実行させるための制御信号を生成する。したがって、ユーザは、所望の制御信号に対応する通信状態を実現することによって、所望の動作を実行させることができる。その結果、電気機器の操作性を向上することができる。

　また、上記の電気機器において、前記判定部により判定された前記通信状態が、前記第１通信状態、前記第２通信状態または前記第３通信状態の間で遷移すると、遷移した前記通信状態を時系列に並べた時系列データを生成する時系列データ生成部をさらに備え、所定の第１時系列データと前記第１動作とが対応付けられ、前記第１時系列データと異なる所定の第２時系列データと前記第２動作とが対応付けられ、前記第１時系列データ及び前記第２時系列データと異なる所定の第３時系列データと前記第３動作とが対応付けられ、前記信号制御部は、前記第１時系列データ、前記第２時系列データ及び前記第３時系列データのうちの前記時系列データ生成部により生成された前記時系列データに対応付けられた前記動作を前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成するとしてもよい。

　この構成によれば、時系列データ生成部は、判定部により判定された通信状態が、第１通信状態、第２通信状態または第３通信状態の間で遷移すると、遷移した通信状態を時系列に並べた時系列データを生成する。所定の第１時系列データと第１動作とが対応付けられている。第１時系列データと異なる所定の第２時系列データと第２動作とが対応付けられている。第１時系列データ及び第２時系列データと異なる所定の第３時系列データと第３動作とが対応付けられている。信号制御部は、第１時系列データ、第２時系列データ及び第３時系列データのうちの時系列データ生成部により生成された時系列データに対応付けられた動作を動作部に実行させるための制御信号を生成する。したがって、ユーザは、所望の制御信号が生成されるように、通信状態を遷移させることによって、所望の動作を実行させることができる。その結果、電気機器の操作性を向上することができる。

　また、上記の電気機器において、前記判定部は、前記携帯装置から出力された前記電波の前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける受信強度をそれぞれ検出し、検出した前記受信強度に基づき、前記通信状態を判定するとしてもよい。

　この構成によれば、判定部は、携帯装置から出力された電波の第１電子タグ及び第２電子タグにおける受信強度をそれぞれ検出し、検出した受信強度に基づき、通信状態を判定する。したがって、通信状態を簡易に判定することができる。

　また、上記の電気機器において、前記第１電子タグにおける前記受信強度を第１受信強度とし、前記第２電子タグにおける前記受信強度を第２受信強度とし、前記判定部は、前記第１受信強度が所定の第１閾値以上であって、かつ、前記第２受信強度が所定の第２閾値以上のときは、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定し、前記第１受信強度が所定の第３閾値以上であって、かつ、前記第２受信強度が前記第２閾値未満のときは、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、前記第１受信強度が前記第１閾値未満であって、かつ、前記第２受信強度が所定の第４閾値以上のときは、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定するとしてもよい。

　この構成によれば、第１電子タグにおける受信強度を第１受信強度とする。第２電子タグにおける受信強度を第２受信強度とする。判定部は、第１受信強度が所定の第１閾値以上であって、かつ、第２受信強度が所定の第２閾値以上のときは、通信状態が第３通信状態であると判定する。判定部は、第１受信強度が所定の第３閾値以上であって、かつ、第２受信強度が第２閾値未満のときは、通信状態が第１通信状態であると判定する。判定部は、第１受信強度が第１閾値未満であって、かつ、第２受信強度が所定の第４閾値以上のときは、通信状態が第２通信状態であると判定する。したがって、第１電子タグ及び第２電子タグにおける受信強度に基づき、第１通信状態、第２通信状態及び第３通信状態を簡易に、かつ好適に判定することができる。

　また、上記の電気機器において、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグのうち、いずれかの前記電子タグが前記電波を受信した時点からの経過時間を計測するタイマー部をさらに備え、前記信号生成部は、前記タイマー部により計測された前記経過時間が所定時間に達すると、前記制御信号を生成するとしてもよい。

　この構成によれば、タイマー部は、第１電子タグ及び第２電子タグのうち、いずれかの電子タグが電波を受信した時点からの経過時間を計測する。信号生成部は、タイマー部により計測された経過時間が所定時間に達すると、制御信号を生成する。したがって、携帯装置から出力される電波を受信した時点から所定時間が経過すると、確実に制御信号を生成することができる。

　また、上記の電気機器において、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグは、それぞれ、前記携帯装置から出力されるポーリング信号を受信すると、応答信号を前記携帯装置に送信することにより前記近接無線通信を確立し、かつ、前記近接無線通信を確立すると、前記電子タグを識別するための識別情報を前記判定部に出力し、前記判定部は、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグの少なくとも一方から出力された前記識別情報に基づき、前記通信状態を判定するとしてもよい。

　この構成によれば、第１電子タグ及び第２電子タグは、それぞれ、携帯装置から出力されるポーリング信号を受信すると、応答信号を携帯装置に送信することにより近接無線通信を確立し、かつ、近接無線通信を確立すると、電子タグを識別するための識別情報を判定部に出力する。判定部は、第１電子タグ及び第２電子タグの少なくとも一方から出力された識別情報に基づき、通信状態を判定する。したがって、判定部は、近接無線通信が確立された電子タグから出力された識別情報に基づき、通信状態を好適に判定することができる。

　また、上記の電気機器において、前記判定部は、前記第１電子タグのみから前記識別情報が出力されている状態のときは、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、前記第２電子タグのみから前記識別情報が出力されている状態のときは、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定し、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグの両方から前記識別情報が出力されている状態のときは、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定するとしてもよい。

　この構成によれば、判定部は、第１電子タグのみから識別情報が出力されている状態のときは、通信状態が第１通信状態であると判定する。判定部は、第２電子タグのみから識別情報が出力されている状態のときは、通信状態が第２通信状態であると判定する。判定部は、第１電子タグ及び第２電子タグの両方から識別情報が出力されている状態のときは、通信状態が第３通信状態であると判定する。したがって、第１電子タグ及び第２電子タグから出力される識別情報に基づき、第１通信状態、第２通信状態及び第３通信状態を確実に判定することができる。

　また、上記の電気機器において、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグのうち、いずれかの前記電子タグが前記携帯装置との前記近接無線通信を確立した時点からの経過時間を計測するタイマー部をさらに備え、前記信号生成部は、前記タイマー部により計測された前記経過時間が所定時間に達すると、前記制御信号を生成するとしてもよい。

　この構成によれば、タイマー部は、第１電子タグ及び第２電子タグのうち、いずれかの電子タグが携帯装置との近接無線通信を確立した時点からの経過時間を計測する。信号生成部は、タイマー部により計測された経過時間が所定時間に達すると、制御信号を生成する。したがって、携帯装置との近接無線通信が確立された時点から所定時間が経過すると、確実に制御信号を生成することができる。

　また、上記の電気機器において、前記第１電子タグと前記判定部とは、第１信号線により電気的に接続されており、前記第２電子タグと前記判定部とは、第２信号線により電気的に接続されており、前記第１電子タグは、前記携帯装置から出力されるポーリング信号を受信すると、受信した旨の受信信号を前記判定部に前記第１信号線を介して出力し、前記第２電子タグは、前記ポーリング信号を受信すると、受信した旨の受信信号を前記判定部に前記第２信号線を介して出力し、前記判定部は、前記第１信号線のみを介して前記受信信号が入力されている状態のときは、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、前記第２信号線のみを介して前記受信信号が入力されている状態のときは、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定し、前記第１信号線を介して前記受信信号が入力され、かつ、前記第２信号線を介して前記受信信号が入力されている状態のときは、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定するとしてもよい。

　この構成によれば、第１電子タグと判定部とは、第１信号線により電気的に接続されている。第２電子タグと判定部とは、第２信号線により電気的に接続されている。第１電子タグは、携帯装置から出力されるポーリング信号を受信すると、受信した旨の受信信号を判定部に第１信号線を介して出力する。第２電子タグは、ポーリング信号を受信すると、受信した旨の受信信号を判定部に第２信号線を介して出力する。判定部は、第１信号線のみを介して受信信号が入力されている状態のときは、通信状態が第１通信状態であると判定する。判定部は、第２信号線のみを介して受信信号が入力されている状態のときは、通信状態が第２通信状態であると判定する。判定部は、第１信号線を介して受信信号が入力され、かつ、第２信号線を介して受信信号が入力されている状態のときは、通信状態が第３通信状態であると判定する。したがって、第１電子タグ及び第２電子タグから出力される受信信号に基づき、第１通信状態、第２通信状態及び第３通信状態を確実に判定することができる。

　本発明の一局面に係る電気機器の制御方法は、外部の携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と近接無線通信を行う第１電子タグと、前記第１電子タグと並んで配置され、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第２電子タグと、所定の動作を実行する動作部と、を備える電気機器の制御方法であって、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける前記電波の受信結果に基づき、前記携帯装置と前記第１電子タグ及び前記第２電子タグとの通信状態を判定する判定工程と、前記判定工程により判定された前記通信状態を用いて、前記動作部に前記動作を実行させるための制御信号を生成する信号生成工程と、前記信号生成工程により生成された前記制御信号に基づき、前記動作部に前記動作を実行させる制御工程と、を含み、前記判定工程は、前記通信状態として、第１通信状態、前記第１通信状態と異なる第２通信状態、及び前記第１通信状態及び前記第２通信状態と異なる第３通信状態を判定し、前記信号生成工程は、前記判定工程により判定された前記第１通信状態、前記第２通信状態、及び前記第３通信状態を用いて、第１動作、前記第１動作と異なる第２動作、及び前記第１動作及び前記第２動作と異なる第３動作をそれぞれ前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成する。

　この構成によれば、電気機器は、外部の携帯装置から出力される電波を受信して、携帯装置と近接無線通信を行う第１電子タグと、第１電子タグと並んで配置され、携帯装置から出力される電波を受信して、携帯装置と近接無線通信を行う第２電子タグと、所定の動作を実行する動作部と、を備える。判定工程は、第１電子タグ及び第２電子タグにおける電波の受信結果に基づき、携帯装置と第１電子タグ及び第２電子タグとの通信状態を判定する。信号生成工程は、判定工程により判定された通信状態を用いて、動作部に動作を実行させるための制御信号を生成する。制御工程は、信号生成工程により生成された制御信号に基づき、動作部に動作を実行させる。判定工程は、通信状態として、第１通信状態、第１通信状態と異なる第２通信状態、及び第１通信状態及び第２通信状態と異なる第３通信状態を判定する。信号生成工程は、判定工程により判定された第１通信状態、第２通信状態、及び第３通信状態を用いて、第１動作、第１動作と異なる第２動作、及び第１動作及び第２動作と異なる第３動作をそれぞれ動作部に実行させるための制御信号を生成する。

　したがって、電子タグの個数を超える種類の動作を行わせることができる。このため、電子タグの個数を増加させることなく、動作の種類を増加させることができる。その結果、構成を複雑化したりコストを増大したりすることなく、ユーザの利便性を向上することができる。

　本発明の一局面に係るサーバ装置は、電気機器と近接無線通信を行う携帯装置にネットワークを介して接続されるサーバ装置であって、前記電気機器を制御するプログラムを格納する格納部と、前記ネットワーク及び前記携帯装置を介して前記格納部に格納された前記プログラムを前記電気機器へ送信する送信部とを備え、前記電気機器は、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第１電子タグと、前記第１電子タグと並んで配置され、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第２電子タグと、前記サーバ装置から前記送信部により送信された前記プログラムを保存する保存部と、所定の動作を実行する動作部とを備え、前記プログラムは、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける前記電波の受信結果に基づき、前記携帯装置と前記第１電子タグ及び前記第２電子タグとの通信状態として、第１通信状態、前記第１通信状態と異なる第２通信状態、及び前記第１通信状態及び前記第２通信状態と異なる第３通信状態を判定し、前記判定された前記第１通信状態、前記第２通信状態、及び前記第３通信状態を用いて、第１動作、前記第１動作と異なる第２動作、及び前記第１動作及び前記第２動作と異なる第３動作をそれぞれ前記動作部に実行させるための制御信号を生成し、かつ、前記生成された制御信号に基づき、前記動作部が、前記第１動作または前記第２動作または前記第３動作を実行するように、前記電気機器を制御する。

　この構成によれば、格納部には、電気機器を制御するプログラムが格納されている。格納部に格納されたプログラムは、ネットワーク及び携帯装置を介して、送信部により電気機器へ送信される。第１電子タグは、携帯装置から出力される電波を受信して、携帯装置と近接無線通信を行う。第２電子タグは、第１電子タグと並んで配置され、携帯装置から出力される電波を受信して、携帯装置と近接無線通信を行う。保存部には、サーバ装置から送信部により送信されたプログラムが保存される。動作部は、所定の動作を実行する。プログラムにより、第１電子タグ及び第２電子タグにおける電波の受信結果に基づき、携帯装置と第１電子タグ及び第２電子タグとの通信状態として、第１通信状態、第１通信状態と異なる第２通信状態、及び第１通信状態及び第２通信状態と異なる第３通信状態を判定するように、電気機器が制御される。また、プログラムにより、判定された第１通信状態、第２通信状態、及び第３通信状態を用いて、第１動作、第１動作と異なる第２動作、及び第１動作及び第２動作と異なる第３動作をそれぞれ動作部に実行させるための制御信号を生成するように、電気機器が制御される。また、プログラムにより、生成された制御信号に基づき、動作部が、第１動作または第２動作または第３動作を実行するように、電気機器が制御される。

　本発明の一局面に係る電気機器、電気機器の制御方法及びサーバ装置は、電子タグの個数を超える種類の動作を制御することができ、ユーザの利便性を向上することができ、近接無線通信を利用して携帯装置と通信する電気機器、電気機器の制御方法及びサーバ装置に有用である。

Claims

　外部の携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と近接無線通信を行う第１電子タグと、
　前記第１電子タグと並んで配置され、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第２電子タグと、
　所定の動作を実行する動作部と、
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける前記電波の受信結果に基づき、前記携帯装置と前記第１電子タグ及び前記第２電子タグとの通信状態を判定する判定部と、
　前記判定部により判定された前記通信状態を用いて、前記動作部に前記動作を実行させるための制御信号を生成する信号生成部と、
　前記信号生成部により生成された前記制御信号に基づき、前記動作部に前記動作を実行させる制御部と、
を備え、
　前記判定部は、前記通信状態として、第１通信状態、前記第１通信状態と異なる第２通信状態、及び前記第１通信状態及び前記第２通信状態と異なる第３通信状態を判定し、
　前記信号生成部は、前記判定部により判定された前記第１通信状態、前記第２通信状態、及び前記第３通信状態を用いて、第１動作、前記第１動作と異なる第２動作、及び前記第１動作及び前記第２動作と異なる第３動作をそれぞれ前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成することを特徴とする電気機器。
　前記判定部は、
　前記携帯装置から出力される前記電波を、前記第２電子タグに比べて前記第１電子タグの方がより強く受信している状態のときに、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、
　前記携帯装置から出力される前記電波を、前記第１電子タグに比べて前記第２電子タグの方がより強く受信している状態のときに、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定し、
　前記携帯装置から出力される前記電波を、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグの両方がほぼ同等の強さで受信している状態のときに、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定することを特徴とする請求項１記載の電気機器。
　前記第１通信状態と前記第１動作とが対応付けられ、
　前記第２通信状態と前記第２動作とが対応付けられ、
　前記第３通信状態と前記第３動作とが対応付けられ、
　前記信号生成部は、前記第１動作、前記第２動作及び前記第３動作のうちで、前記判定部により判定された前記通信状態に対応付けられた前記動作を前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成することを特徴とする請求項１または２記載の電気機器。
　前記判定部により判定された前記通信状態が、前記第１通信状態、前記第２通信状態または前記第３通信状態の間で遷移すると、遷移した前記通信状態を時系列に並べた時系列データを生成する時系列データ生成部をさらに備え、
　所定の第１時系列データと前記第１動作とが対応付けられ、
　前記第１時系列データと異なる所定の第２時系列データと前記第２動作とが対応付けられ、
　前記第１時系列データ及び前記第２時系列データと異なる所定の第３時系列データと前記第３動作とが対応付けられ、
　前記信号制御部は、前記第１時系列データ、前記第２時系列データ及び前記第３時系列データのうちの前記時系列データ生成部により生成された前記時系列データに対応付けられた前記動作を前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成することを特徴とする請求項１または２記載の電気機器。
　前記判定部は、前記携帯装置から出力された前記電波の前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける受信強度をそれぞれ検出し、検出した前記受信強度に基づき、前記通信状態を判定することを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載の電気機器。
　前記第１電子タグにおける前記受信強度を第１受信強度とし、
　前記第２電子タグにおける前記受信強度を第２受信強度とし、
　前記判定部は、
　前記第１受信強度が所定の第１閾値以上であって、かつ、前記第２受信強度が所定の第２閾値以上のときは、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定し、
　前記第１受信強度が所定の第３閾値以上であって、かつ、前記第２受信強度が前記第２閾値未満のときは、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、
　前記第１受信強度が前記第１閾値未満であって、かつ、前記第２受信強度が所定の第４閾値以上のときは、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定することを特徴とする請求項５記載の電気機器。
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグのうち、いずれかの前記電子タグが前記電波を受信した時点からの経過時間を計測するタイマー部をさらに備え、
　前記信号生成部は、前記タイマー部により計測された前記経過時間が所定時間に達すると、前記制御信号を生成することを特徴とする請求項５または６記載の電気機器。
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグは、それぞれ、前記携帯装置から出力されるポーリング信号を受信すると、応答信号を前記携帯装置に送信することにより前記近接無線通信を確立し、かつ、前記近接無線通信を確立すると、前記電子タグを識別するための識別情報を前記判定部に出力し、
　前記判定部は、前記第１電子タグ及び前記第２電子タグの少なくとも一方から出力された前記識別情報に基づき、前記通信状態を判定することを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載の電気機器。
　前記判定部は、
　前記第１電子タグのみから前記識別情報が出力されている状態のときは、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、
　前記第２電子タグのみから前記識別情報が出力されている状態のときは、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定し、
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグの両方から前記識別情報が出力されている状態のときは、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定することを特徴とする請求項８記載の電気機器。
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグのうち、いずれかの前記電子タグが前記携帯装置との前記近接無線通信を確立した時点からの経過時間を計測するタイマー部をさらに備え、
　前記信号生成部は、前記タイマー部により計測された前記経過時間が所定時間に達すると、前記制御信号を生成することを特徴とする請求項８または９記載の電気機器。
　前記第１電子タグと前記判定部とは、第１信号線により電気的に接続されており、
　前記第２電子タグと前記判定部とは、第２信号線により電気的に接続されており、
　前記第１電子タグは、前記携帯装置から出力されるポーリング信号を受信すると、受信した旨の受信信号を前記判定部に前記第１信号線を介して出力し、
　前記第２電子タグは、前記ポーリング信号を受信すると、受信した旨の受信信号を前記判定部に前記第２信号線を介して出力し、
　前記判定部は、
　前記第１信号線のみを介して前記受信信号が入力されている状態のときは、前記通信状態が前記第１通信状態であると判定し、
　前記第２信号線のみを介して前記受信信号が入力されている状態のときは、前記通信状態が前記第２通信状態であると判定し、
　前記第１信号線を介して前記受信信号が入力され、かつ、前記第２信号線を介して前記受信信号が入力されている状態のときは、前記通信状態が前記第３通信状態であると判定することを特徴とする請求項１ないし４のいずれか１項に記載の電気機器。
　外部の携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と近接無線通信を行う第１電子タグと、前記第１電子タグと並んで配置され、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第２電子タグと、所定の動作を実行する動作部と、を備える電気機器の制御方法であって、
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける前記電波の受信結果に基づき、前記携帯装置と前記第１電子タグ及び前記第２電子タグとの通信状態を判定する判定工程と、
　前記判定工程により判定された前記通信状態を用いて、前記動作部に前記動作を実行させるための制御信号を生成する信号生成工程と、
　前記信号生成工程により生成された前記制御信号に基づき、前記動作部に前記動作を実行させる制御工程と、
を含み、
　前記判定工程は、前記通信状態として、第１通信状態、前記第１通信状態と異なる第２通信状態、及び前記第１通信状態及び前記第２通信状態と異なる第３通信状態を判定し、
　前記信号生成工程は、前記判定工程により判定された前記第１通信状態、前記第２通信状態、及び前記第３通信状態を用いて、第１動作、前記第１動作と異なる第２動作、及び前記第１動作及び前記第２動作と異なる第３動作をそれぞれ前記動作部に実行させるための前記制御信号を生成することを特徴とする電気機器の制御方法。
　電気機器と近接無線通信を行う携帯装置にネットワークを介して接続されるサーバ装置であって、
　前記電気機器を制御するプログラムを格納する格納部と、
　前記ネットワーク及び前記携帯装置を介して前記格納部に格納された前記プログラムを前記電気機器へ送信する送信部と
を備え、
　前記電気機器は、
　前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第１電子タグと、
　前記第１電子タグと並んで配置され、前記携帯装置から出力される電波を受信して、前記携帯装置と前記近接無線通信を行う第２電子タグと、
　前記サーバ装置から前記送信部により送信された前記プログラムを保存する保存部と、
　所定の動作を実行する動作部と
を備え、
　前記プログラムは、
　前記第１電子タグ及び前記第２電子タグにおける前記電波の受信結果に基づき、前記携帯装置と前記第１電子タグ及び前記第２電子タグとの通信状態として、第１通信状態、前記第１通信状態と異なる第２通信状態、及び前記第１通信状態及び前記第２通信状態と異なる第３通信状態を判定し、
　前記判定された前記第１通信状態、前記第２通信状態、及び前記第３通信状態を用いて、第１動作、前記第１動作と異なる第２動作、及び前記第１動作及び前記第２動作と異なる第３動作をそれぞれ前記動作部に実行させるための制御信号を生成し、かつ、
　前記生成された制御信号に基づき、前記動作部が、前記第１動作または前記第２動作または前記第３動作を実行するように、
　前記電気機器を制御することを特徴とするサーバ装置。