JP6407014B2 - 薄膜印刷用導電性組成物及び薄膜導電パターン形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、薄膜印刷用導電性組成物及び薄膜導電パターン形成方法に関する。
近年部材の軽薄短小化に伴い基板上に形成する配線自体の厚みによる段差が問題となることも多く、配線として非常に厚みが薄い配線が求められている。従来、微細な配線パターンを作製する技術として、加熱蒸着法やスパッタリング法で作製した金属薄膜をフォトリソグラフィー法によりパターニングする手法が適用されている。しかし、加熱蒸着法やスパッタリング法は真空環境が不可欠である上に、その後のフォトリソグラフィーにおける排水、廃液処理の負担が大きく、環境的に改善が望まれている上に、工程数も長く価格も非常に高価になり、配線パターンの製造に適用した場合には製造コストを低減させることが困難であった。
そこで、金属や金属酸化物を含むインキを用いて印刷により配線を作製する技術が提案されている。印刷による配線技術は、低コストで多量の製品を高速に作製することが可能であるため、既に一部で実用的な電子デバイスの作製が検討されている。
一般に薄膜を印刷するにはグラビア印刷があるが、グラビア印刷は設備が大掛かりであり少量多品種に適した印刷法とは言えない。また、インクジェット印刷では印刷速度が遅い上に、金属粒子を含むインクを印刷する場合には数十nm以下の粒子径の金属粒子を用いる必要があり、原材料のコストも非常に高くなる。
そのためにスクリーン印刷により薄膜印刷を行うことが望まれているが、スクリーン印刷の場合にはスクリーン版の透過容積が大きく印刷後の膜厚はある程度厚くなってしまう。また、印刷後のパターン形状を維持するためにはインクにはある程度の粘度とチクソ性が必要である。インクの粘度を高くするために金属濃度を高濃度にすると溶剤乾燥後の膜厚が非常に厚くなってしまう。そのために、金属濃度を低くしてバインダー樹脂により粘性を確保すると、今度はバインダー樹脂のために導電性が確保できないという問題点があった。そこで、特許文献1に記載のように、無機酸銀および/または有機酸銀を用いて有機バインダーならびに溶剤を含有してスクリーン印刷を行う試みがあったが、焼成に600℃以上というかなりの高温を必要とし、熱に弱い基材や部材が搭載された基材に適用することは出来なかった。
また、チクソ性を付与するものとしてはアエロジルの名前で知られるシラノール基を多く持ったヒュームドシリカや金属塩化物の入ったウレアウレタン(例えばBYK(登録商標)−410;ビックケミー・ジャパン(株)製が良く使用されるが、前者は絶縁物であり導電性に悪影響を与える上に、凝集粉も多く存在し綺麗な塗布膜になりにくい。後者は塩素イオンにより配線の信頼性を著しく損ねるという問題があった。
国際公開第2006/035908号
本発明の目的は、厚さが5μm以下の薄膜印刷が容易であり、300℃以下の加熱焼成もしくは光照射により、短時間で容易に導電性を向上できる薄膜印刷用導電性組成物及び薄膜導電パターン形成方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、薄膜印刷用導電性組成物であって、金属粒子、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ、バインダー樹脂並びに溶媒を含み、前記金属粒子と金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの比率(金属粒子:金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ)が98:2〜20:80であり、前記金属粒子と前記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計の含有率が15〜60質量%であり、溶媒の含有率が30〜85質量%であり、前記金属粒子と金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計量100質量部に対して前記バインダー樹脂を0.5〜15質量部含有し、25℃における粘度が1.0×10〜5×10mPa・sであることを特徴とする。
上記金属粒子には、扁平金属粒子が含まれ、前記扁平金属粒子の厚さの最大値が500nmであるのがよい。
また、薄膜印刷用導電性組成物は、[剪断速度2s−1での粘度値]/[剪断速度20s−1での粘度値]で表されるチクソ比が1.5〜20の範囲であるのがよい。
また、上記溶媒には、橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物を5〜90質量%含まれるのが好適である。
上記橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物は、イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエンのいずれか、またはこれらの混合物であるのが好適である。
また、上記バインダー樹脂は、ポリ−N−ビニルアミド、ポリアルキレングリコール、ポリウレタン、セルロース樹脂およびその誘導体、ポリエステル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルアセタール(ブチラール)樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂のいずれかであるのが好適である。
また、上記ポリ−N−ビニルアミドは、ポリ−N−ビニルホルムアミド、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルピロリドンおよびポリ−N−ビニルカプロラクタム、もしくはそれらのモノマーと他のビニル化合物との共重合体からなる群から選択される少なくとも一種であるのが好適であり、前記ポリアルキレングリコールとはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(エチレンオキサイドユニットとプロピレンオキサイドユニットを有する共重合体)、ポリTHF(ポリブチレングリコール)からなる群から選択される少なくとも一種であるのが好適である。また、セルロース樹脂としては、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、メチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテートからなる群から選択される少なくとも一種であるのが好適であり、エポキシ樹脂としては、ビスフェノール−A−型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F−型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族多価エポキシ樹脂、脂環族グリシジル型多価エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも一種であるのが好適である。
また、上記ポリウレタンは、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールから選択される少なくとも一種のポリオール、あるいはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、グリセリンから選択される少なくとも一種のポリオールまたはパラトルエンスルホン酸の、エチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加物から選択される少なくとも一種の水酸基含有化合物と、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートから選択される少なくとも一種のイソシアネート基含有化合物との反応物であるのが好適である。
また、上記薄膜印刷用導電性組成物は、扁平状の金属粒子を、金属粒子、金属ナノワイヤー及び/またはナノチューブを含む金属成分全体中に全金属成分中5質量%以上含むのが好適である。
また、本発明の他の実施形態は、薄膜導電パターン形成方法であって、上記いずれかの薄膜印刷用導電性組成物により、基板上に任意の形状のパターンをスクリーン印刷する工程と、前記パターンに300℃以下の加熱焼成またはパターンにパルス光を照射する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、スクリーン印刷による厚さが5μm以下の薄膜印刷が容易であり、耐熱性が低い基材に対しても300℃以下の比較的低温での加熱焼成または光照射により容易に導電パターンを形成できる薄膜印刷用導電性組成物及び薄膜導電パターン形成方法を実現できる。
パルス光の定義を説明するための図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を説明する。
実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(以下、導電性インクまたはインクということがある。)は、金属粒子、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ、バインダー樹脂並びに溶媒を含み、上記金属粒子と金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの比率(金属粒子:金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ)が98:2〜20:80、好ましくは97:3〜40:60、より好ましくは95:5〜50:50であり、前記金属粒子と前記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計の含有率が15〜60質量%、好ましくは20〜55質量%、より好ましくは25〜50質量%であり、上記溶媒の含有率が30質量%〜85質量%、より好ましくは40質量%〜80質量%であり、上記金属粒子と金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計量(金属粒子+(金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ))100質量部に対して上記バインダー樹脂を0.5〜15質量部含有し、25℃における粘度が1.0×10〜5×10mPa・sであることを特徴とする。
なお、上記粘度は、例えばブルックフィールド社製E型粘度計DV−II+Proによりローター52を用いて測定した、剪断速度が20s−1のときの粘度をいう。
上記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとは、径の太さがナノメーターオーダーのサイズである細線状金属であり、金属ナノワイヤーはワイヤー状、金属ナノチューブはポーラスあるいはノンポーラスのチューブ状の形状を有する導電性材料である。本明細書において、「ワイヤー状」と「チューブ状」はいずれも線状であるが、前者は中心部が長軸方向に沿って空洞(中空)ではないもの、後者は中心部が長軸方向に沿って空洞(中空)であるものを意図する。性状は、柔軟であってもよく、剛直であってもよい。金属ナノワイヤーまたは金属ナノチューブは、いずれかを用いてもよく、両者を混合したものを用いてもよい。
金属ナノワイヤーまたは金属ナノチューブを構成する金属の種類としては、金、銀、白金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、オスミウム、イリジウム、アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種およびこれら金属を組み合わせた合金等が挙げられる。低い表面抵抗かつ高い全光線透過率を有する塗膜を得るためには、金、銀および銅のいずれかを少なくとも1種含むことが好ましい。これらの金属は導電性が高いため、所定の表面抵抗を得る際に、面に占める金属の密度を減らすことができるので、高い全光線透過率を実現できる。
これらの金属の中でも、金または銀の少なくとも1種を含むことがより好ましい。最適な態様としては、銀のナノワイヤーが挙げられる。
金属ナノワイヤーおよび金属ナノチューブの径の太さの平均は、細いほうが導電性の観点からは好ましいが、強度、取扱易さの観点からは太いほうが好ましい。そのため、ワイヤー径の平均値としては、導電性の観点から500nm以下が好ましく、200nm以下がより好ましく、100nm以下がさらに好ましく、80nm以下が特に好ましい。一方、強度、取扱易さの観点から1nm以上が好ましく、5nm以上がより好ましく、10nm以上がさらに好ましい。
また、金属ナノワイヤーおよび金属ナノチューブの長軸の長さの平均は、導電性の観点からは長いほうが好ましいが、ファインパターンに対応しようとすればある程度長さを制限する必要がある。そのため、ワイヤー長の平均値としては、導電性の観点から1μm以上が好ましく、2μm以上がより好ましく、5μm以上がさらに好ましい。一方、ファインパターンへの対応の観点から100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下がさらに好ましい。
金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブは、径の太さの平均および長軸の長さの平均が上記範囲を満たすとともに、アスペクト比の平均が5より大きいことが好ましく、10以上であることがより好ましく、100以上であることがさらに好ましく、200以上であることが特に好ましい。ここで、アスペクト比は、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブの径の平均的な太さをb、長軸の平均的な長さをaと近似した場合、a/bで求められる値である。a及びbは、走査型電子顕微鏡を用いて任意に20本測定しその平均値として求めることができる。
金属ナノワイヤーの製造方法としては、公知の製造方法を用いることができる。例えば、銀ナノワイヤーは、ポリオール(Poly−ol)法を用いて、ポリビニルピロリドン存在下で硝酸銀を還元することによって合成することができる(Chem.Mater.,2002,14,4736参照)。金ナノワイヤーも同様に、ポリビニルピロリドン存在下で塩化金酸水和物を還元することによって合成することができる(J.Am.Chem.Soc.,2007,129,1733参照)。銀ナノワイヤーおよび金ナノワイヤーの大規模な合成および精製の技術に関しては国際公開第2008/073143号パンフレットと国際公開第2008/046058号パンフレットに詳細な記述がある。ポーラス構造を有する金ナノチューブは、銀ナノワイヤーを鋳型にして、塩化金酸溶液を還元することにより合成することができる。ここで、鋳型に用いた銀ナノワイヤーは塩化金酸との酸化還元反応により溶液中に溶け出し、結果としてポーラス構造を有する金ナノチューブができる。(J.Am.Chem.Soc.,2004,126,3892−3901参照)。
本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)の導電成分として、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブに加えて扁平状、球形(球状)等の金属粒子を併用することが望ましい。金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブは、金属粒子も含む金属成分全体中の少なくとも2質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは10質量%以上使用することが望ましい。金属ナノワイヤー及び/またはナノチューブの使用量が2質量%以下であると抵抗を下げる効果が低い。上限については、性能面よりもコストを考えると80質量%以下、好ましくは60質量%以下、更に好ましくは50質量%以下である。80質量%を超えて用いても導電率の上昇は頭打ちとなり、これ以上用いる必要はない。
上記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとともに使用される金属粒子は扁平状の金属粒子を含むことが望ましく、最大粒子径が500nm以下の球状やそれに準じた形状の金属粒子を含有することも出来る。ただし、扁平状ではない金属成分が金属成分の95質量%を超えた場合には厚みの均一性や導電性を発現しにくくなるので、扁平金属粒子は金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ及び含まれる場合には球状やそれに準じた形状の金属粒子も含む金属成分全体中に5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上含有される。40質量%以上であることがさらに好ましい。上限値は98質量%であるが、分散性を考慮すると95質量%以下であることが好ましく、90質量%以下であることがより好ましい。
本実施形態の薄膜印刷用導電性組成物(インク)に使用される金属粒子中に含有される扁平金属粒子は、平板状(扁平形状)の粒子であり、鱗片状の金属粒子も含まれる。平板状の粒子の形状は、3万倍の倍率で観察箇所を変えて10点SEM観察して粒子の厚さと幅を実測した。厚さの最大値は500nm、好ましくは300nm、より好ましくは100nmである。また、上記10点の厚さの数平均値は、10〜500nmが好適であり、さらに好ましくは20〜200nmの範囲である。また、上記10点の幅の数平均値は0.2〜5μmが好適である。厚さの最大値が500nmを超えると、薄膜印刷用導電性組成物(インク)で薄膜印刷したときに厚さがばらつき、薄膜パターンを形成することが困難となる。扁平金属粒子の厚さの最大値は、形成したい薄膜の厚みに対して、その10分の1以下とすることが好ましい。
また、上記扁平金属粒子のアスペクト比(扁平金属粒子の幅/厚さ)については、ある程度大きくないと粒子同士を繋ぐ効果を発現しないが、あまりに大きすぎると印刷精度が落ちるという問題がある。そこで、扁平金属粒子の好ましいアスペクト比は5〜200の範囲であり、より好ましくは5〜100の範囲である。扁平金属粒子のアスペクト比が5より小さいと導電性が発現しにくく、200より大きい場合にはファインパターンの印刷が困難になることがある。
扁平金属粒子の厚さが500nmを超えるとそもそも薄膜印刷が難しくなるし、10nmを下回るとインク調製時に変形等が起こりやすく好ましくない。
扁平金属粒子の幅については、あまりに大きいと微細配線のパターンを印刷することができなくなるので好ましくなく、またあまりに小さいとアスペクト比の制約を受けることに加えて粘度も高くなりすぎるので好ましくない。従って、幅の好ましい範囲としては0.2〜5μm、より好ましい範囲としては、0.25〜3μmである。
また、上記金属粒子の材料としては、例えば金、銀、白金、銅、ニッケル、鉄、コバルト、亜鉛、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、カドミウム、オスミウム、イリジウム、アルミニウムからなる群から選ばれる少なくとも1種およびこれら金属を組み合わせた合金等が挙げられる。
これらの金属の中でも、金または銀の少なくとも1種を含むことがより好ましい。最適な態様としては、銀の扁平粒子が挙げられる。
なお、上述したように、上記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分全体中には、好ましくは扁平金属粒子が5質量%以上、より好ましくは10質量%以上、さらに好ましくは40質量%以上含有される。この場合、上記金属成分中の扁平状の金属粒子、金属ナノワイヤーまたは金属ナノチューブのいずれでもない金属粒子としては、例えば球状、立方体状等の粒子を挙げることができるが、薄膜印刷を行うためには粗大粒子を使用できないことは言うまでもない。扁平状の金属粒子、金属ナノワイヤーまたは金属ナノチューブのいずれでもない金属粒子として好ましいものは球状の金属粒子であり、3万倍の倍率で観察箇所を変えて10点SEM観察して実測した球状の金属粒子の最大径は500nmであるのが好ましく、300nmであるのがより好ましく、100nmであるのがさらに好ましい。球状の金属粒子の最大径が500nmを超えると、薄膜印刷用導電性組成物(インク)で薄膜印刷したときに厚さがばらつき、薄膜パターンを形成することが困難となる。球状金属粒子の最大径および立方体状金属粒子の最大一辺長さは、形成したい薄膜の厚みに対して、その10分の1以下とすることが好ましい。
なお、球状の金属粒子の平均粒径は5〜500nmであり、より好ましくは10〜300nmである。ここでいう平均粒径とは、例えば日機装株式会社製 マイクロトラック粒度分布測定装置 MT3000IIシリーズ USVR(レーザー回折・散乱法)、またはナノトラックUPA−EX150(動的光散乱法)により粒径を測定し、球近似により得られるメジアン径D50を意味する。扁平状の金属粒子と球状のナノ粒子を併用することにより、扁平状の金属粒子間に球状のナノ粒子が介在し、焼成時に球状のナノ粒子が扁平状の金属粒子同士の繋ぎの役割を担い、より低抵抗の導電パターンを得ることができる。
上記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分は、薄膜印刷用導電性組成物(インク)中に15〜60質量%含有され、好ましくは20〜55質量%であり、さらに好ましくは25〜50質量%である。15質量%を下回ると、形成される導電パターンに印刷ムラが生じやすくなる。また、60質量%を超えると印刷で得られる薄膜の厚みが厚くなってしまう。
また焼成を光により行う場合には、金属の代わりに金属酸化物を用いることもでき、形状についての制約は金属と同じである。
本実施形態にかかる導電性組成物(インク)に使用されるバインダー樹脂としては、例えばポリ−N−ビニルホルムアミド、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリ−N−ビニルカプロラクタム等のポリ−N−ビニルアミド、もしくはそれらのモノマーと他のビニル化合物(酢酸ビニル等)との共重合体のようなポリ−N−ビニルアミド共重合体;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールの共重合体(エチレンオキサイドユニットとプロピレンオキサイドユニットを有する共重合体)、ポリTHF(ポリブチレングリコール)のようなポリアルキレングリコール;ポリウレタン;メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、メチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテート等のセルロース樹脂およびその誘導体;ポリエステル樹脂例えば脂肪族ジオール、脂肪族ジカルボン酸を共重合させた数平均分子量:1万〜10万、ガラス転移点(Tg):−10〜50℃になるようにしたものや、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルアセタール(ブチラール)樹脂のような熱可塑性樹脂;ビスフェノール−A−型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F−型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族多価エポキシ樹脂、脂環族グリシジル型多価エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、前記エポキシ樹脂にアクリル酸を付加したエポキシアクリレート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂のような熱硬化性樹脂;が使用できる。上記ポリウレタンは、一般的には水酸基を有する化合物とイソシアネート基を有する化合物との反応生成物である。好ましい水酸基を有する化合物の例としては数平均分子量が500〜2000、より好ましくは800〜1500のポリエーテルポリオール(ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等)、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールから選択される少なくとも一種のポリオール、あるいはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、グリセリンから選択される少なくとも一種のポリオールまたはパラトルエンスルホン酸の、エチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加物等が挙げられる。好ましいイソシアネート基を有する化合物の例としてはジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートから選択される少なくとも一種のジイソシアネートが挙げられる。基材等との密着性を向上させるためにジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシ基含有ジオールをポリオール成分の一部として使用することもできる。イソシアネート基は反応性が高い(空気中の水分等と徐々に反応する)ため、例えばオキシム化によりブロックしたブロックイソシアネート等加熱することでイソシアネートを遊離する性質を有するイソシアネート誘導体を使用することもできる。但し、バインダー樹脂を多く含むと、金属成分を構成する金属粒子、金属ナノワイヤー及び金属ナノチューブ等の間にバインダー樹脂が介在し導電性を低下させることになる。そのため、バインダー樹脂は、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分100質量部に対して15質量部以下であり、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。また、バインダー樹脂があまりに少ないと得られる薄膜自体の機械的強度や基板との密着強度が低くなるので、通常金属成分100質量部に対して0.5質量部以上、好ましくは2質量部以上である。
本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)に使用される溶媒の例としては、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族系炭化水素系溶剤および芳香族系炭化水素溶剤が挙げられる。薄膜印刷用導電性組成物(インク)中の各成分を良好に分散する観点から、エタノール、イソプロピルアルコール、1−メトキシ−2−プロパノール(PGME)、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、ターピネオール、ジヒドロターピネオール、ジヒドロテルピニルモノアセテート、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、エチルラクテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジブチルエーテル、オクタン、デカン、ドデカン、トルエン、キシレンが好ましく、ターピネオール、ジヒドロターピネオールが特に好ましい。これらの溶媒は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
また、上記溶媒には、粘度調整用の溶媒として橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物が含まれる(混合される)のが好適である。
上記橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物としては、例えばイソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエン等が挙げられる。これらは、単独で用いても、混合して用いてもよい。
イソボルニルシクロヘキサノールは、イソボルニル基が有する複雑な立体構造に加えて水酸基の水素結合により導電性インクに適度な粘着性を与える。また、イソボルニル基と水酸基を有する化合物は、揮発温度がそれほど高くないにも拘わらず、高い粘性を有するため、薄膜印刷用導電性組成物(インク)の高粘度化が実現できる。また、インク溶媒として適当な沸点を示すため、印刷、乾燥終了後、適切な加熱、光焼成等により、残渣を低減することができる。
また、トリシクロデカンジメタノール、ヒドロキシジシクロペンタジエンも、ノルボルニル基が有する複雑な立体構造に加えて水酸基の水素結合により導電性インクに適度な粘着性を与える。また、ノルボルニル基と水酸基を有する化合物は、揮発温度がそれほど高くないにも拘わらず、高い粘性を有するため、薄膜印刷用導電性組成物(インク)の高粘度化が実現できる。また、インク溶媒として適当な沸点を示すため、印刷、乾燥終了後、適切な加熱、光焼成等により、残渣を低減することができる。
溶媒中のイソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールおよび/またはヒドロキシジシクロペンタジエン等の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物の含有率は、これらとともに使用する溶媒にもよるが、5〜90質量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは10〜80質量%、更に好ましくは20〜75質量%である。イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールおよび/またはヒドロキシジシクロペンタジエン等の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物の含有率が5質量%未満であると、薄膜印刷用導電性組成物(インク)が適度な粘度を有することができなくなり印刷したパターンの形状を保持することが出来ないことがあり、90質量%を超えると、導電性インクの粘度が高くなりすぎ、印刷時の糸曳性がひどくなり、印刷できない場合がある。
イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールおよび/またはヒドロキシジシクロペンタジエン等の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物を上記その他の適宜な溶媒と混合することにより、薄膜印刷用導電性組成物(インク)の粘度を所望の粘度に調整することができ、インクの粘度を適切な範囲に調整することが容易になる。
インク中における溶媒濃度(橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物が含まれる場合には、上記その他の適宜な溶媒と合計した溶媒濃度)は30〜85質量%であり、より好ましくは40質量%〜80質量%である。溶媒濃度が30質量%未満の場合には、インクの粘度が高くなりすぎ、85質量%より高くなると溶媒によってはインクの粘度が低くなることがあるのと、金属成分のかすれ等が起きやすくなり、印刷したパターンの連続性を保持することが困難になり、抵抗値のばらつきが大きくなる。
本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)は、その性質を損なわない範囲で、上記成分(バインダー樹脂、粘度調整溶媒、扁平金属粒子)以外の任意成分、例えば、基材との濡れ性を改善する湿潤分散剤、表面調整剤、消泡剤、チクソ剤、レベリング剤、腐食防止剤、密着促進剤、界面活性剤、レオロジーコントロール剤等を含んでいてもよい。
湿潤分散剤としてはDISPERBYK(登録商標)−106、DISPERBYK(登録商標)−108(ビックケミー・ジャパン(株)製)、表面調整剤としてはBYK(登録商標)−300、BYK(登録商標)−306(ビックケミー・ジャパン(株)製)、消泡剤としてはBYK(登録商標)−051、BYK(登録商標)−054(ビックケミー・ジャパン(株)製)、チクソ剤としてはAEROSIL(登録商標)380、AEROSIL(登録商標)R106、AEROSIL(登録商標)R−812(日本アエロジル(株)製)、レベリング剤としてはBYKETOL(登録商標)−OK(ビックケミー・ジャパン(株)製)、腐食防止剤としてはベンゾトリアゾール等、密着促進剤としては2−ヒドロキシメチルセルロース等、界面活性剤としては商品名F―472SF(DIC(株)製)、レオロジーコントロール剤としてはBYK(登録商標)−405、BYK(登録商標)−410、BYK(登録商標)−311(ビックケミー・ジャパン(株)製)等が挙げられる。
なお、これらの任意成分は絶縁物であったり、塩素化合物の入っているものもあるので、その悪影響が出ない範囲の使用量に留めるべきであることは言うまでもない。
この薄膜印刷用導電性組成物(インク)を使用すれば、スクリーン印刷による薄膜(導電パターン)形成を良好に行うことができ、分散媒(主として溶媒)を蒸発除去することによって導電性を発現する塗膜を形成できる。本明細書において「薄膜」とは、厚みが5μm以下の膜を意味する。
本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)は、上述した成分を、公知の方法で攪拌、混合、加熱、冷却、溶解、分散等を適宜選択して行うことによって製造できる。
本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)の粘度は、スクリーン印刷の場合には、25℃における粘度が1.0×10〜5×10mPa・sである。好ましくは3.0×10〜5×10mPa・sである。
実施形態にかかる導電パターン形成方法は、上記のようにして調製した薄膜印刷用導電性組成物(インク)を使用して、基板上に任意の形状のパターンをスクリーン印刷する工程と、前記パターンに300℃以下の加熱焼成及び/またはパルス光を照射(光焼成)する工程と、を有することを特徴とする。
印刷はスクリーン印刷により行う。なお、本明細書における「パターン」としては、基板の全面に塗布したベタパターンも含む。また、用いるスクリーンメッシュであるが、透過容積の小さいほうが有利なことは言うまでもなく、25cm/cm以下、より好ましくは20cm/cm以下である。25cm/cmよりも大きいと膜厚が厚くなる。また、スクリーンの目があまりに細かいと、金属成分が目詰まりしやすくなるし、あまりに荒いとパターン印刷が出来ない。そのためにメッシュカウント( 1インチにあるメッシュを構成する線(ワイヤー)の数)としては、100から800より望ましくは200から700が好ましい。線径はメッシュカウントにも依存するが、あまりに太いと透過容積が小さくなるし、あまりに細いと強度が低くなり破れやすくなる。そこで、メッシュカウントが500の場合には10から30μm、より好ましくは15から25μmの線径が好ましい。
また、スクリーン版の材質はステンレスが印刷精度の点で好ましく、必要によりカレンダー加工等を行うことも出来る。
またスクリーン版にパターンを形成するための乳剤厚については薄いほうが薄膜印刷を行う上で良いが、あまりに薄いとスクリーンの跡が転写されてしまうので、好ましくは1〜30μm、より好ましくは2〜20μmである。
パターン印刷を行う基板としては、堅くてもよく(剛性)、曲がり易くてもよい(可撓性)。また、着色されていてもよい。基板としては、たとえばガラス基板、アルミナ基板、ガラスエポキシ基板、紙フェノール基板、絶縁樹脂コート金属基板のようなリジット基板や、ポリイミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、アクリルフィルム、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)フィルム、ポリオレフィンフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、シクロオレフィンコポリマーフィルムのようなフレキシブル基板等の材料が挙げられる。これらは、不透明のものでも良いが、高い光線透過率と低いヘイズ値を有するものであると広い用途に適用が可能でありより好ましい。基板には、更に、TFT素子等の回路が形成されていてもよく、カラーフィルター等の機能性材料が形成されていてもよい。また基板は多数積層されていてもよい。なお、本明細書において「耐熱性が低い基材」とは、ガラス転移温度(Tg)が200℃以下の樹脂を主成分とする基板を意味する。
薄膜印刷用導電性組成物(インク)の基板への塗布量は、用途により求められる導電パターンの膜厚を勘案して決定される。膜厚は、用途に基づいて選択される。所望の膜厚は、導電性インクの塗布量および塗布方法の条件を調整することにより得られる。膜厚は、低い表面抵抗の観点からは厚いほど良く、部材厚を薄くするためには薄いほど良いことから、これらを総合的に勘案すると、200〜3000nmの膜厚が好ましく、500〜2000nmの膜厚がより好ましく、700〜1500nmの膜厚がさらに好ましい。
印刷(塗布)した導電性インク層は、必要に応じて加熱処理して乾燥させることができる。本明細書において「乾燥」とは溶媒を蒸発除去することを意味する。乾燥するための加熱温度は、分散媒を構成する液状成分によっても異なるが、乾燥温度が高すぎると溶媒が蒸発する際に発泡が起こり空孔が生成してしまうために好ましくない。そのため、乾燥温度は120℃以下、より好ましくは100℃以下である。特に最初の乾燥温度は重要であるので、40〜80℃程度から乾燥を開始し必要に応じて段階的に120℃を超えない範囲で昇温することが特に好ましい。粘稠な液体のイソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノール、ヒドロキシジシクロペンタジエン等の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物は沸点が高く、これらよりも低沸点の希釈溶媒が分散媒に共存する場合低沸点の希釈溶媒が優先的に蒸発除去されることになる。そのため乾燥により分散媒の粘度は上昇する方向となり、乾燥時の導電パターンの崩れが抑制される。
上記薄膜印刷用導電性組成物(インク)により導電パターンを形成するには、上記薄膜印刷用導電性組成物(インク)を使用してスクリーン印刷により基板上に任意の形状でパターンを印刷し、このパターンを上述したように乾燥し、上記乾燥後のパターンをさらに300℃以下の熱焼成処理またはパターンにパルス光を照射(光焼成)する。本発明の薄膜印刷用導電性組成物(インク)を使用することにより、従来の導電性組成物(インク)ではスクリーン印刷により実現することができなかった低抵抗の薄膜(厚み5μm以下、1μm以下も形成可能)を形成することができる。
本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)では、細線状の金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブを適量配合させることで、短時間の低温処理でも低抵抗を発現させるための金属粒子の配合量を低減させることができ、結果的に薄膜印刷用導電性組成物(インク)中の金属成分濃度(金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ、金属粒子の合計配合濃度)を従来の導電性組成物(インク)の金属成分濃度より低減させることができる。また、少量のバインダー樹脂を併用することで、薄膜印刷用導電性組成物(インク)の粘性をコントロールすることができる。
また、本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)には、上述した金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブを含んでいるので、チクソ比が高い状態に維持される。チクソ比とは、低い剪断応力(シェアストレス)と高い剪断応力における粘度の比(低剪断応力時の粘度/高剪断応力時の粘度)であり、チクソ比の値が大きいほど低剪断応力時の粘度が高くなる。このため、インクによりパターンを形成したときに、エッジのダレ等を抑制できる。金属成分の一部にAgNWが存在することにより、無い状態よりもチクソ比を高くすることが出来る。
なお、上述したイソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールおよび/またはヒドロキシジシクロペンタジエン等の橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物を溶媒中に混合することによってもチクソ比を高い状態に維持することができる。これにより、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブの配合量を減らしても、チクソ比を高くすることが出来る。
本発明におけるチクソ比は、例えばブルックフィールド社製E型粘度計DV−II+Proによりローター52を用いて測定した、剪断速度が2s−1と20s−1のときの粘度の比、すなわち[剪断速度2s−1での粘度値]/[剪断速度20s−1での粘度値]として求めた値である。このように測定したチクソ比は、1.5〜20の範囲がよく、好ましくは1.5〜10の範囲であり、より好ましくは1.5〜5の範囲である。上記チクソ比が1.5より小さくなると、インクにより形成したパターンの形状の保持が困難になり、20を超えると、スクリーン印刷用の版をはがす際の糸曳性が悪くなる。
熱焼成処理は80℃から300℃の範囲での加熱処理が好ましく、より好ましくは100℃から200℃である。80℃よりも低いと導電性を発現しにくく、300℃より高いと使用できる基板に制約を受け、また部材等へのダメージを受ける場合があるし、より低い温度のほうが、使用基板、部材の自由度やエネルギー的に好ましいことは言うまでもない。
加熱装置についてはホットプレート、熱風循環恒温槽、IR炉等を使用することができ、雰囲気も空気から必要に応じて不活性ガス雰囲気、還元性ガス雰囲気で実施することができる。なお、前述の乾燥工程と熱焼成工程とを区別することなく同時に、または連続して温度プロファイルを制御し実施することもできる。
本明細書中において「パルス光」とは、光照射期間(照射時間)が短時間の光であり、光照射を複数回繰り返す場合は図1に示すように、第一の光照射期間(on)と第二の光照射期間(on)との間に光が照射されない期間(照射間隔(off))を有する光照射を意味する。図1ではパルス光の光強度が一定であるように示しているが、1回の光照射期間(on)内で光強度が変化してもよい。上記パルス光は、キセノンフラッシュランプ等のフラッシュランプを備える光源から照射される。このような光源を使用して、上記基板に印刷された薄膜にパルス光を照射する。n回繰り返し照射する場合は、図1における1サイクル(on+off)をn回反復する。なお、繰り返し照射する場合には、次パルス光照射を行う際に、基板を室温付近まで冷却できるようにするため基板側から冷却することが好ましい。
また、上記パルス光としては、1pm〜1mの波長範囲の電磁波を使用することができ、好ましくは10nm〜1000μmの波長範囲の電磁波(遠紫外から遠赤外まで)、さらに好ましくは100nm〜2000nmの波長範囲の電磁波を使用することができる。このような電磁波の例としては、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線等が挙げられる。なお、熱エネルギーへの変換を考えた場合には、あまりに波長が短い場合には、パターン印刷を行う基板(樹脂基板)等へのダメージが大きく好ましくない。また、波長が長すぎる場合には効率的に吸収して発熱することが出来ないので好ましくない。従って、波長の範囲としては、前述の波長の中でも特に紫外から赤外の範囲が好ましく、より好ましくは100〜2000nmの範囲の波長である。
パルス光の1回の照射時間(on)は、光強度にもよるが、20マイクロ秒〜50ミリ秒の範囲が好ましい。20マイクロ秒よりも短いと金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分の焼結が進まず、導電膜の性能向上の効果が低くなる。また、50ミリ秒よりも長いと光劣化、熱劣化により基板、バインダー樹脂へ悪影響を及ぼすことがあり、また金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分が吹き飛びやすくなる。より好ましくは40マイクロ秒〜10ミリ秒である。上記理由により、本実施形態では連続光ではなくパルス光を用いる。パルス光の照射は単発で実施しても効果はあるが、上記の通り繰り返し実施することもできる。繰返し実施する場合照射間隔(off)は20マイクロ秒〜5秒、より好ましくは2ミリ秒〜2秒の範囲とすることが好ましい。20マイクロ秒よりも短いと、連続光に近くになってしまい、一回の照射後に放冷される間も無く照射されるので、基板が加熱され温度が高くなって劣化する可能性がある。また、5秒よりも長いとプロセス時間が長くなるので好ましくない。
上記加熱焼成とパルス光照射は、いずれか一方のみを実施することもできるし、両方を実施することもできる。
得られた導電パターンの導電特性は、その膜厚すなわち組成物の塗布量および塗布方法の条件の調整、本実施形態にかかる薄膜印刷用導電性組成物(インク)中の金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分の濃度の調整により、所望の値とすることができる。
一般に膜厚が薄いほど、体積抵抗が同じでも表面抵抗率は高くなる。また、薄膜印刷用導電性組成物(インク)中の金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分の濃度が高いほど体積抵抗率は低くなる。従って、膜厚が薄くても導体回路の抵抗率を低くするためには、体積抵抗率を低くする必要があり、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブも含む金属成分の濃度を高くするとともに、適切な焼成条件を選択する必要がある。
上記のようにして得られた導電パターンは、体積抵抗率の値が1×10−3〜2×10−6Ω・cmであることが好ましく、更に体積抵抗率の値が1×10−4〜2×10−6Ω・cmであることがより好ましい。
また、上記熱焼成処理またはパルス光照射後は、導電パターンの上部に保護フィルムを貼付したり、樹脂インクを塗布乾燥、必要に応じて硬化させて導電パターンを保護する保護層を設けることが好ましい。保護層としては、例えば厚みが0.5〜30μmの熱硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を使用することができる、具体的には保護フィルムとしては接着層のついたPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)フィルム等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。紫外線硬化樹脂としては、アクリル樹脂、脂環式エポキシ樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としてはシクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー、PMMA(ポリメチルメタクリレート)等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を具体的に説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
<薄膜印刷用導電性組成物(インク)の作製>
配合例1
5.4質量%に濃縮した銀ナノワイヤー(AgNW BlueNano社製 1質量%イソプロパノール分散液)のイソプロパノール分散液を46.3g、ビニルブチラール樹脂BM−1(積水化学(株)製)をターピネオール−C(日本テルペン工業(株)製)に溶解して、20質量%にしたもの4.105g、ターピネオール−C0.857gを混合しエバポレーターにより大部分のイソプロパノールを留去したのち、MTPH(日本テルペン化学(株)製、イソボルニルシクロヘキサノール)22.4g、扁平銀粒子としてAg Nano Flake N300(トクセン工業(株)製、Ag含有量85.5質量%のターピネオール分散ペースト)26.41gを加え、遊星型真空攪拌装置(ARV−310、シンキー社製)にて最大攪拌速度2000rpmで30分程度混合して、配合例1の薄膜印刷用導電性組成物(インク)を調製した。
配合例2〜4、比較配合例1〜3,5
配合例1におけるインク作製例と同様にして、銀ナノワイヤー、銀粒子、バインダー樹脂、溶媒を用いて作製した配合例2〜4および比較配合例1〜3,5の薄膜印刷用導電性組成物(インク)の組成を配合例1の結果とともに表1にまとめて示した。なお、比較配合例1〜3,5では銀ナノワイヤーを使用していない。このため、エバポレーターの操作は無く遊星型真空攪拌装置でいきなり攪拌した。また、比較配合例5では、MTPHを使用せず、ターピネオール−Cを増量(58.7質量%)している。
また、各実施例、比較例で使用した銀粒子、銀ナノワイヤーの詳細を表3にまとめて記載した。
配合例5
5.4質量%に濃縮した銀ナノワイヤー(AgNW BlueNano社製 1質量%イソプロパノール分散液)のイソプロパノール分散液を277.8g、ビニルブチラール樹脂BM−1(積水化学(株)製)をターピネオール−C(日本テルペン工業(株)製)に溶解して、20質量%にしたもの4.105g、ジヒドロターピネオール(日本テルペン工業(株)製)23.3gを混合しエバポレーターにより大部分のイソプロパノールを留去したのち、扁平銀粒子としてAg Nano Flake N300(トクセン工業(株)製、Ag含有量85.5質量%のターピネオール分散ペースト)11.69gを加え、遊星型真空攪拌装置(ARV−310、シンキー社製)にて最大攪拌速度2000rpmで30分程度混合して、サンプルを調製した。配合例5では、MTPHを使用しない代わりに銀ナノワイヤーの配合量を増量(27.7質量%)している。配合例5の組成も表1に示した。
比較配合例4
配合例5におけるインク作製例と同様にして、銀ナノワイヤー、銀粒子、バインダー樹脂、溶媒を用いて作製した比較配合例4の組成も表1に示した。比較配合例4では、配合例5に比べて銀ナノワイヤーの配合量を減らしている(4.3質量%)。
<粘度測定>
ブルックフィールド社製E型粘度計DV−II+Proによりローター52を用いてローターの回転数が10RPM(剪断速度20s−1)のときの溶媒及び薄膜印刷用導電性組成物(インク)の粘度を25℃にて測定した。結果を表1に示す。また、表1において、チクソ比は、上記ローターの回転数が10RPMのときの粘度に加えてローターの回転数が1RPM(剪断速度2s−1)のときの粘度も測定し、ローターの回転数が1RPMと10RPMのときの粘度の比([剪断速度2s−1での粘度値]/[剪断速度20s−1での粘度値])として求めた。
なお、本発明において、薄膜印刷用導電性組成物(インク)の粘度というときは、上記ローターの回転数が10RPM(剪断速度20s−1)のときの粘度をいい、ローターの回転数が1RPM(剪断速度2s−1)のときの粘度は、上記チクソ比を求める際に使用する。
<薄膜印刷用導電性組成物(インク)の印刷及び熱焼成>
実施例1
スクリーン版としてメッシュカウント640で線径15μmΦ カレンダー加工品のメッシュを用いて、乳剤IC−10000(ムラカミ社製)を用いて膜厚5μmで 硬膜処理して作製した2cm角のパターンを有するスクリーン版を用いて配合例1のインクを印刷した。なお、基板はポリイミド(PI)フィルム(カプトン(登録商標)100N、東レ・デュポン株式会社製)を用いた。前記の通り調製した薄膜印刷用導電性組成物(インク)を前記スクリーン版を用いて2cm角のパターンを基板表面に印刷した後、予備乾燥をせずに、140℃で60分間加熱焼成処理して薄膜導電パターンを形成した。
実施例2
配合例2のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
実施例3
配合例3のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
実施例4
配合例4のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
実施例5
配合例5のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
比較例1
比較配合例1のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
比較例2
比較配合例2のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
比較例3
比較配合例3のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
比較例4
比較配合例4のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
比較例5
比較配合例5のインクを使用した以外は、実施例1と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
<薄膜印刷用導電性組成物(インク)の印刷及び光焼成>
実施例6
配合例1で作製した薄膜印刷用導電性組成物(インク)を用い、ポリイミドフィルム(カプトン(登録商標)100N、東レ・デュポン株式会社製)に上記と同様に印刷して一晩風乾した。その後、NovaCentrix社製のキセノン照射装置Pulse Forge3300を使用してパルス光照射を行った。なお、パルス光の照射条件は、光源の駆動電圧400V、照射時間(ON)100μsecで4Hzの間隔(OFF)で30回照射して薄膜導電パターンを形成した。
比較例6
比較配合例1のインクを使用した以外は、実施例6と同様にして薄膜導電パターンを形成した。
<膜厚の測定>
日立ハイテク株式会社製 FE−SEM S−5200により上記薄膜導電パターンの焼成後の膜厚を測定した。結果を表2に示す。
<体積抵抗率の測定>
三菱化学株式会社製LORESTA(登録商標)−GP MCP−T610 4探針法表面抵抗率、体積抵抗率測定装置を使用して形成された薄膜導電パターンの焼成後の体積抵抗率を測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006407014
Figure 0006407014
Figure 0006407014
表1に示されるように、配合例1〜4は、MTPH(イソボルニルシクロヘキサノール)が配合されており、粘度及びチクソ比のいずれもMTPHを使用していない比較配合例4,5と比べて良好である。配合例5は、MTPHを使用していない例であるが、銀ナノワイヤー(AgNW)の配合量を他の配合例より増やしており(インク中に27.7質量%、全銀量に対して60質量部)、粘度及びチクソ比が良好に維持されている。
また、表2に示されるように、全ての実施例及び比較例1〜3において5μm以下の膜厚となっており、薄膜が形成できている。しかし、比較例では、いずれも体積抵抗値が高くなっており、これに比べて、実施例では体積抵抗値が低く維持されている。さらに、比較例4,5では、MTPHを使用せず、かつ銀ナノワイヤー(AgNW)の配合量も少ない比較配合例4,5を使用しているので、印刷後にパターンが不均質に広がり、パターン形成が困難であった。このため、銀ナノワイヤーを配合してない比較配合例5を使用した比較例5だけでなく、銀ナノワイヤーを配合している比較配合例4を使用した比較例4においても体積抵抗値が高くなっている。なお、比較例4,5の体積抵抗値は、印刷後にパターンが不均質に広がったので、膜厚を2μmと仮定して計算した値である。
表2より銀ナノワイヤーを含む薄膜印刷用導電性組成物(インク)を用いることにより銀ナノワイヤーを含まない薄膜印刷用導電性組成物(インク)を用いた場合よりも低体積抵抗値が得られることがわかる。これより本実施形態の薄膜印刷用導電性組成物(インク)が低体積抵抗値の薄膜導電パターンを得るのに好適であることが確認された。

Claims (12)

  1. 扁平状または球状の金属粒子、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ、バインダー樹脂並びに溶媒を含み、前記金属粒子と金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブの比率(金属粒子:金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブ)が97:3〜40:60であり、前記金属粒子と前記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計の含有率が15〜60質量%であり、前記溶媒の含有率が30〜85質量%であり、前記金属粒子と前記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計量100質量部に対して前記バインダー樹脂を0.5〜15質量部含有し、25℃における粘度が1.0×10〜5.0×10mPa・sであることを特徴とする薄膜印刷用導電性組成物。
  2. 前記金属粒子には、扁平金属粒子が含まれ、前記扁平金属粒子の厚さの最大値が500nmである、請求項1に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  3. [剪断速度2s−1での粘度値]/[剪断速度20s−1での粘度値]で表されるチクソ比が1.5〜20の範囲である、請求項1または2に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  4. 前記溶媒には、橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物が5〜90質量%含まれる、請求項1から3のいずれか一項に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  5. 前記橋かけ環骨格を有する炭化水素基と水酸基とを有する有機化合物は、イソボルニルシクロヘキサノール、トリシクロデカンジメタノールまたはヒドロキシジシクロペンタジエンのいずれか、またはこれらの混合物である、請求項4に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  6. 前記バインダー樹脂は、ポリ−N−ビニルアミド、ポリアルキレングリコール、ポリウレタン、セルロース樹脂およびその誘導体、ポリエステル樹脂、塩素化ポリオレフィン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂のいずれかである、請求項1から5のいずれか一項に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  7. 前記ポリ−N−ビニルアミドは、ポリ−N−ビニルホルムアミド、ポリ−N−ビニルアセトアミド、ポリ−N−ビニルピロリドンおよびポリ−N−ビニルカプロラクタム、もしくはそれらのモノマーと他のビニル化合物との共重合体からなる群から選択される少なくとも一種であり、前記ポリアルキレングリコールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、エチレングリコールとプロピレングリコールとの共重合体、ポリTHFからなる群から選択される少なくとも一種であり、前記セルロース樹脂は、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシセルロース、メチルヒドロキシセルロース、セルロースアセテートからなる群から選択される少なくとも一種であり、前記エポキシ樹脂は、ビスフェノール−A−型エポキシ樹脂、ビスフェノール−F−型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、脂肪族多価エポキシ樹脂、脂環族グリシジル型多価エポキシ樹脂からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項6に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  8. 前記ポリウレタンは、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリエステルポリオールから選択される少なくとも一種のポリオール、またはペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、ジトリメチロールプロパン、グリセリンから選択される少なくとも一種のポリオール、またはパラトルエンスルホン酸のエチレンオキサイド及び/またはプロピレンオキサイド付加物から選択される少なくとも一種の水酸基含有化合物と、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、トリレンジイソシアネートから選択される少なくとも一種のイソシアネート基含有化合物との反応物である、請求項6に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  9. 扁平状の金属粒子を、前記金属粒子、金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブを含む金属成分全体中に5質量%以上90質量%以下含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の薄膜印刷用導電性組成物。
  10. 前記金属粒子と前記金属ナノワイヤー及び/または金属ナノチューブとの合計量100質量部に対して前記バインダー樹脂を0.5〜5質量部含有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の薄膜印刷用導電性組成物
  11. 厚さが5μm以下の薄膜導電パターンのスクリーン印刷に使用される、請求項1から10のいずれか一項に記載の薄膜印刷用導電性組成物
  12. 請求項1から10のいずれか一項に記載の薄膜印刷用導電性組成物により、基板上に任意の形状のパターンをスクリーン印刷する工程と、
    前記パターンに300℃以下の加熱焼成またはパルス光を照射する工程と、
    を有することを特徴とする薄膜導電パターン形成方法。
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