JP6406696B2 - 孔開け装置 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の孔開け装置によれば、切削屑を効率的に集塵することができるとされている。
本発明によれば、ホースは吸入口よりも基端側においてスピンドル部と共に移動する第1固定部に固定されるため、ドリルとホースの先端部との相対移動が抑制される。これにより、スピンドル部の移動時におけるホースのテンションの変化を第1固定部にて吸収できるので、ホースのテンションの変化が吸入口に対して作用することを防止できる。したがって、切削屑を効率的に集塵しつつ、優れた精度で加工が可能な孔開け装置が得られる。
本発明によれば、ホースの吸入口は、スピンドル部に対して緩衝部材を挟んで接続されているため、吸引圧の変動等によりホースの先端近傍においてテンションが発生しても、そのテンションの変化を緩衝部材において吸収することができる。したがって、ホースのテンションの変化がスピンドル部に対して作用することを防止できる。
図1は、本実施形態に係る孔開け装置の斜視図である。なお、孔開け装置は、設置面に載置された状態で使用され、図中において矢印UPを上方と定義し、矢印FRを前方と定義し、矢印LHを左方と定義する。
筐体2は、直方体状に形成されている。筐体2の上面には、ワークWが水平方向に沿って載置されるワークテーブル5が配設されている。ワークテーブル5は、例えばリニアアクチュエータ等により構成されたワークテーブル移動機構(不図示)により、筐体2の上面において、所定の範囲内で前後方向に沿って移動可能に構成されている。
図2に示すように、加工部10は、架台11(請求項における「本体部」に相当。)と、スピンドル部23と、スピンドル部23を保持するスピンドル保持部20と、スピンドル保持部20を上下方向に移動させるスピンドル移動機構14と、孔開け時の切削屑を集塵する吸入口41を先端部40aに有するホース40と、を備えている。
取付部11aは、後面にリブを有する正面視矩形板状に形成されている。取付部11aの前面には、スピンドル保持部20と、スピンドル移動機構14と、スピンドル保持部20を上下方向に沿って摺動可能に支持する3本のスピンドル用ガイド12と、が配置されている。
3本のスピンドル用ガイド12は、それぞれ上下方向に沿って延設されたレール状の部材である。3本のスピンドル用ガイド12は、取付部11aの前面におけるスピンドル移動機構14の右側の領域に配置され、左右方向に沿って等間隔に取り付けられている。
図3に示すように、集塵部30は、正面視矩形状の箱状に形成され、ドリルDを覆うように配置されている。集塵部30は、上面に形成された開口部30aと、右側面に形成された排出口30bと、下面に突設された円筒部31と、を有する。開口部30aは、モータ部24の下端部が嵌め込まれるように形成され、モータ部24と開口部30aとの間には、パッキン32が装着されている。集塵部30は、開口部30aの内周面がモータ部24の外周面に摺動することで、パッキン32により隙間を塞いだ状態で、モータ部24に対して上下方向に移動可能とされている。排出口30bには、後述する接続部43を介してホース40の吸入口41が接続される(図2参照)。円筒部31は、円柱状のモータ部24と同軸に形成されている。円筒部31の下面には、スピンドル部23に取り付けられるドリルDと同軸のドリル孔31aが形成されている。ドリル孔31aの内径は、ドリルDの外径よりやや大きくなっている。
ホース40は、例えばゴム等の弾性を有する材料により形成されている。ホース40の先端部40aは、接続部43を介して集塵部30に接続されている。図4に示すように、接続部43は、例えば金属材料等により形成されている。接続部43は、上端と左端とが開口したL字状の筒状部材であり、上端がホース40の吸入口41に内嵌されるとともに、左端が集塵部30の排出口30b(図3参照)に内嵌されている。ここで、接続部43と排出口30bとの間には、Oリング45(請求項における「緩衝部材」に相当。)が配置されている。
図2および図5に示すように、ホース40は、先端部40aから上方に向かって上下方向に沿って配置されている。ホース40は、吸入口41よりも基端側の第1固定箇所40bにおいて、スピンドル保持部20における右上の部分に形成された第1固定部21に固定されている。さらに、図5に示すように、ホース40は、第1固定箇所40bよりも基端側の第2固定箇所40cにおいて、取付部11aの右上の部分から後方に突設された第2固定部16に固定されている。ホース40は、第1固定箇所40bと第2固定箇所40cとの間が側面視において上側に凸となるように滑らかに湾曲している。これにより、スピンドル保持部20(図2参照)が上下方向に沿って移動した際に生じるホース40のテンションの変化が吸収される。
孔開け装置1がワークWの孔開け加工を行う際には、まずワークテーブル移動機構および架台移動機構により、ドリルDをワークWに対する所定位置の上方に移動させる。この際、不図示のX線カメラ等を用いてワークWの回路の形成パターンを撮像し、孔開け加工を行う位置を精密に測定する。
次に、図6に示すように、スピンドル保持部20をワークWに向かって移動させ、集塵部30の円筒部31の下面をワークWの表面に当接させる。この際、スピンドル保持部20が架台11に対して下方に向かって移動するため、ホース40は、第1固定箇所40bと第2固定箇所40cとの間において変形が生じる。ここで、ホース40は、第1固定箇所40bと第2固定箇所40cとの間が湾曲するように固定されている。このため、ホース40は、変形によるテンションの変化が第1固定箇所40bと第2固定箇所40cとの間で吸収される。さらに、ホース40は、先端部40aが湾曲部分とは第1固定部21を挟んだ反対側に位置しているため、湾曲部分において生じるテンションの変化が先端部40aに影響することを防止できる。したがって、スピンドル部23は、ホース40のテンションの変化による影響を受けることなく、ワークWに向かって移動することができ、孔開け位置にずれが生じることを防止できる。
また、吸引圧の変動等によりホース40にテンションが発生し、仮にホース40の先端部40aが前後左右方向に微小変位しても、集塵部30と接続部43との間に配置されたOリング45(図4参照)が先端部40aの微小変位を吸収する。これにより、ホース40の先端部40aに生じるテンションの変化が、ドリルDに作用することを抑制できる。
この構成によれば、ホース40は吸入口41よりも基端側においてスピンドル部23と共に移動する第1固定部21に固定されるため、ドリルDとホース40の先端部40aとの相対移動が抑制される。これにより、スピンドル部23の移動時におけるホース40のテンションの変化を第1固定部21にて吸収できるので、ホース40のテンションの変化が吸入口41に対して作用することを防止できる。したがって、切削屑を効率的に集塵しつつ、優れた精度で加工が可能な孔開け装置が得られる。
この構成によれば、ホース40は、第1固定箇所40bよりも基端側において、湾曲した状態で第2固定部16により架台11に対して固定されているため、スピンドル部23が架台11に対して移動する際に生じるホース40のテンションの変化を湾曲部分において吸収することができる。したがって、ホース40のテンションの変化が第1固定部21を介してスピンドル部23に対して作用することを防止できる。
この構成によれば、ホース40の吸入口41は、スピンドル部23に対してOリング45を挟んで接続されているため、吸引圧の変動等によりホース40の先端近傍においてテンションが発生しても、そのテンションの変化をOリング45において吸収することができる。したがって、ホース40のテンションの変化がスピンドル部23に対して作用することを防止できる。
例えば、上記実施形態においては、接続部43と集塵部30との間には緩衝部材としてOリング45が配置されているが、これに限定されない。例えば、緩衝部材はベローズ形の配管であってもよいし、接続部43自体がベローズ形の配管であってもよい。この場合、ベローズ形の配管は、ホース40よりも高い伸縮性を有することが望ましい。
Claims (2)
- ドリルが取り付けられるスピンドル部を前記ドリルの軸方向に沿って移動させることで、ワークに孔を開ける孔開け装置であって、
孔開け時の切削屑を集塵する吸入口を先端部に有するホースと、
前記スピンドル部を前記ドリルの軸方向に沿って移動可能に支持する本体部と、
を備え、
前記ホースは、前記吸入口よりも基端側において、前記スピンドル部と共に移動する第1固定部に固定され、かつ前記第1固定部による固定箇所よりも前記基端側において、前記本体部に固定された第2固定部に固定されているとともに、
前記ホースは、前記第1固定部と前記第2固定部との間で湾曲している、
ことを特徴とする孔開け装置。 - 前記吸入口は、接続部を介して前記スピンドル部に接続され、
前記接続部と前記スピンドル部との間には、緩衝部材が配置されている、
ことを特徴とする請求項1に記載の孔開け装置。
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