JP6405937B2 - 燃料電池単セルおよびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、燃料電池単セルおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、電解質として固体電解質を利用する燃料電池セルおよびその製造方法に関する。
従来、アノードと、固体電解質層と、カソードとを有する固体電解質型の燃料電池単セルが知られている。
この種の燃料電池単セルとしては、例えば、特許文献1には、固体電解質層とカソードとの反応によるイオン伝導度の低下を防止するため、固体電解質層とカソードとの間に、厚み3μm以下の結晶性セリウム酸化物で構成されてなるCe層からなる中間層を有する固体酸化物形の燃料電池単セルが開示されている。
特開2012−146415号公報
しかしながら、従来の燃料電池単セルは、以下の点で改善の余地がある。すなわち、中間層は、熱的に非常に安定な層である。そのため、燃料電池単セルの製造時における焼成時に、カソードが中間層に密着し難い。それ故、従来の燃料電池単セルは、カソードの密着強度が不十分となりやすい。カソードの密着性が悪いと、カソードが剥離し、燃料電池単セルの構造信頼性が低下する原因になる。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、イオン伝導度の低下を抑制しつつ、カソードの密着性を向上させることが可能な燃料電池単セルを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、ジルコニア系の固体電解質層と、該固体電解質層の第1の面に積層されたアノードと、上記固体電解質層の第2の面に積層されたSrを含有するカソードとを有する燃料電池単セルであって、
上記固体電解質層は、上記カソード側の表面に、平坦面を備える平坦部と、平坦面よりも内方に窪んだ窪み部とが多数混在しており、
上記平坦部の表面には、ZrとCeとを含む複合酸化物よりなる被膜が積層されており、
上記カソードは、上記窪み部の表面と上記被膜の表面とに接合されていることを特徴とする燃料電池単セルにある。
本発明の他の態様は、上記燃料電池単セルの製造方法であって、
焼成により上記固体電解質層になる固体電解質層形成用材料と、該固体電解質層形成用材料の第1の面に積層されており、焼成により上記アノードになるアノード形成用材料と、上記固体電解質層形成用材料の第2の面に積層されており、酸化セリウム粉末を含む被膜形成用材料とを含む第1積層体を準備する第1工程と、
上記酸化セリウム粉末が焼結しない温度で上記第1積層体を焼成することにより、上記固体電解質層と、上記アノードと、上記固体電解質層を構成する固体電解質の一部と上記被膜形成用材料に含まれる酸化セリウム粉末の一部とが固相反応して生じた固相反応層と、未焼結の上記被膜形成用材料とを含む焼成体を得る第2工程と、
未焼結の上記被膜形成用材料を除去するとともに、上記固相反応層の一部と上記固体電解質層の一部とを除去することにより、上記被膜および上記窪み部を形成する第3工程と、
上記被膜および上記窪み部の形成面上に、焼成によりカソードになるカソード形成用材料を積層し、第2積層体を得る第4工程と、
上記第2積層体を焼成する第5工程と、
を有することを特徴とする燃料電池単セルの製造方法にある。
上記燃料電池単セルは、セル製造時における焼成時に、窪み部において固体電解質層材料とカソード材料とが反応する。これにより、上記燃料電池単セルは、カソードの密着性が向上する。また、上記燃料電池単セルは、平坦部上に積層された被膜と窪み部とによって表面凹凸部が形成される。そのため、上記燃料電池単セルは、表面凹凸部によるアンカー効果によっても、カソードの密着性が向上する。
さらに、上記燃料電池単セルは、固体電解質層における平坦部上に、ZrとCeとを含む複合酸化物よりなる被膜を有している。そのため、上記燃料電池単セルは、上記反応によって窪み部におけるイオン伝導性は低下するものの、平坦部では、被膜によりイオン伝導性が確保される。それ故、上記燃料電池単セルは、イオン伝導度の低下を抑制することができる。
上記燃料電池単セルの製造方法は、上記各工程を有している。そのため、上記燃料電池単セルの製造方法は、上記燃料電池単セルを好適に得ることができる。
よって、本発明によれば、イオン伝導度の低下を抑制しつつ、カソードの密着性を向上させることが可能な燃料電池単セルを提供することができる。
実施例1の燃料電池単セルにおける固体電解質層に垂直な断面を模式的に示す説明図である。 実施例2の燃料電池単セルの製造方法における各工程について説明するための説明図である。
上記燃料電池単セルについて説明する。
上記燃料電池単セルは、電解質として固体電解質を利用する固体電解質型の燃料電池単セルである。固体電解質層を構成する固体電解質には、酸素イオン導電性を示す固体酸化物セラミックス等を用いることができる。なお、固体電解質として固体酸化物セラミックスを用いる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)と称される。
上記燃料電池単セルにおいて、固体電解質層は、カソード側の表面に、平坦部と窪み部とが多数混在しており、平坦部の表面には被膜が積層されている。したがって、上記燃料電池単セルは、平坦部上に積層された被膜と窪み部とから構成される表面凹凸部を有している。被膜は、平坦部の平坦面の全てを覆うように積層されていてもよいし、平坦部の平坦面の一部が露出した状態で平坦面を覆うように積層されていてもよい。なお、窪み部には、固体電解質層を構成する固体電解質が露出している。
上記燃料電池単セルにおいて、被膜は、ZrとCeとを含む複合酸化物よりなる。なお、被膜は、ジルコニア系の固体電解質層を構成する固体電解質と酸化セリウムとの固相反応を利用して形成可能である。被膜を構成する複合酸化物は、Zr、Ce以外にも、例えば、ジルコニア系の固体電解質層を構成する固体電解質に含まれうる元素を1種または2種以上含むことができる。上記元素としては、例えば、Y、Sc、Gd、Sm、Yb、Nd等、主にジルコニアを安定化させるために用いられる希土類元素等を例示することができる。
上記燃料電池単セルは、固体電解質層に垂直な断面で見て、被膜を含めた固体電解質層の断面曲線の最大断面高さPtが、1〜8μmの範囲内にある構成とすることができる。
この場合には、イオン伝導度の低下を抑制しつつ、カソードの密着性を向上させやすい燃料電池単セルを得やすくなる。なお、上記最大断面高さは、次のようにして求められる。上記燃料電池単セルの固体電解質層に垂直な断面を、電解放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて倍率3000倍(加速電圧20kV)にて観察し、被膜を含めた固体電解質層とカソード(後述の中間層を形成する場合は中間層、以下、カソード等という)との界面周辺をEDX分析する。次いで、元素マッピングを行い、各部位を構成する元素の分布状況から被膜を含めた固体電解質層とカソード等との境界線を求める。次いで、JIS B0601:2013に準拠し、求めた境界線を断面曲線として最大断面高さPtを求める。なお、評価長さは30μmとする。FE−SEMとしては、日立ハイテクノロジーズ社製、「SU−8020」(廃番により入手不可能になった場合にはこれと同等の測定を行うことが可能なFE−SEM)が用いられる。
上記最大断面高さPtは、界面の表面積増大により、イオン伝導度を確保しつつ、カソードの密着強度を確保できる等の観点から、好ましくは1.5μm以上、より好ましくは2μm以上、さらに好ましくは2.5μm以上、さらにより好ましくは3μm以上とすることができる。また、上記最大断面高さPtは、カソードの安定した膜形成(厚みの均一性)や、被膜を含めた固体電解質層のカバーリング等の観点から、好ましくは7.5μm以下、より好ましくは7μm以下、さらに好ましくは6.5μm以下、さらにより好ましくは6μm以下とすることができる。
上記燃料電池単セルは、固体電解質層に垂直な断面で見て、固体電解質層の層方向における被膜の存在率が、80〜95%の範囲内にある構成とすることができる。この場合には、イオン伝導度の低下を抑制しつつ、カソードの密着性を向上させやすい燃料電池単セルを得やすくなる。なお、上記被膜の存在率は、次のようにして求められる。上記燃料電池単セルの固体電解質層に垂直な断面を、電解放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて倍率500倍(加速電圧20kV)にて観察し、被膜を含めた固体電解質層とカソード等との界面周辺をEDX分析する。次いで、元素マッピングを行い、被膜を構成する元素の分布状況から被膜の存在領域を特定する。次いで、固体電解質層の層方向に沿って特定された被膜を横切るように長さ100μmの線を引く。次いで、この線の長さに対する被膜がない部分の長さの割合L(%)を算出する。そして、100−Lの値として上記被膜の存在率を算出する。なお、FE−SEMとしては、上述した装置が用いられる。
上記被膜の存在率は、窪み部における固体電解質層材料とカソード材料との反応が適度になり、イオン伝導度の低下を抑制しやすくなる観点から、好ましくは80%以上、より好ましくは82%以上、さらに好ましくは84%以上とすることができる。また、上記被膜の存在率は、カソードの密着強度が適度になり、燃料電池単セルにおけるクラックやカソードの剥離等を抑制しやすくなる等の観点から、好ましくは95%以下、より好ましくは93%以下、さらに好ましくは90%以下とすることができる。
上記燃料電池単セルにおいて、被膜の厚みは、イオン伝導度の向上、被膜形成性等の観点から、好ましくは0.3μm以上、より好ましくは0.5μm以上、さらに好ましくは1μm以上とすることができる。また、被膜の厚みは、イオン伝導度の確保、層間剥離やクラックの抑制等の観点から、好ましくは5μm以下、より好ましくは4μm以下、さらに好ましくは3μm以下とすることができる。なお、被膜の厚みは、次のようにして求められる。上記燃料電池単セルの固体電解質層に垂直な断面を、電解放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用いて倍率5000倍(加速電圧20kV)にて観察し、被膜を含めた固体電解質層とカソードとの界面周辺をEDX分析する。次いで、元素マッピングを行い、被膜を構成する元素の分布状況から被膜の存在領域を特定する。次いで、任意の10μmの範囲から1μm間隔で10点の厚みを測定し、その測定される値の平均値を被膜の厚みとして求める。
上記燃料電池単セルは、必要に応じて、固体電解質層とカソードとの間に中間層を有することができる。なお、中間層は、主に、カソード材料と固体電解質層材料との反応を抑制するための層である。この場合には、上記燃料電池単セルは、主に、平坦部上に積層された被膜と窪み部とによって形成される表面凹凸部によるアンカー効果により、カソードの密着性を向上させることができる。
上記燃料電池単セルにおいて、各部位を構成する材料としては、以下のものを例示することができる。
固体電解質層材料としては、強度、熱的安定性に優れる等の観点から、酸化ジルコニウム系酸化物を好適に用いることができる。酸化ジルコニウム系酸化物としては、具体的には、例えば、Y、Sc、Gd、Sm、Yb、Nd等の希土類酸化物を1種または2種以上含む安定化ジルコニア(部分安定化ジルコニアも含む、以下省略)等を例示することができる。これらのうち、固体電解質層材料としては、イオン伝導度、機械的安定性、他の材料との両立、空気雰囲気から燃料ガス雰囲気まで化学的に安定である等の観点から、イットリア安定化ジルコニアが好適である。なお、この場合、被膜を構成する複合酸化物は、Yを含むことができる。
固体電解質層の厚みは、オーミック抵抗の低減などの観点から、好ましくは3〜20μm、より好ましくは3〜10μmとすることができる。なお、固体電解質層の厚みは、平坦部の位置にて測定される値である。
アノード材料としては、例えば、Ni、NiO等の触媒と、上記酸化ジルコニウム系酸化物等の固体電解質との混合物などを例示することができる。なお、NiOは、発電時の還元雰囲気でNiとなる。アノードの厚みは、ガス拡散、電気抵抗、強度などの観点から、例えば、好ましくは、100〜800μm、より好ましくは、200〜600μmとすることができる。
カソード材料としては、例えば、Srを含有するペロブスカイト型酸化物、Srを含有するペロブスカイト型酸化物と固体電解質との混合物などを好適に用いることができる。
Srを含有するペロブスカイト型酸化物としては、具体的には、例えば、La1−xSrCo1−yFe系酸化物(x=0.4、y=0.8等)、La1−xSrCoO系酸化物(x=0.4等)、La1−xSrFeO系酸化物(x=0.4等)、La1−xSrMnO系酸化物(x=0.4等)、Sm1−xSrCoO系酸化物(x=0.5等)などを例示することができる。これらは、1種または2種以上併用することができる。Srを含有するペロブスカイト型酸化物のうち、好ましくは、低温作動時(例えば、600〜700℃程度)でも触媒活性が高い等の観点から、La1−xSrCo1−yFe系酸化物、La1−xSrCoO系酸化物、Sm1−xSrCoO系酸化物等が好適である。なお、上記ペロブスカイト型酸化物の組成式において、酸素の原子比は3と表示したが、これは当業者には明らかなように、例えば、原子比x(y)が0でない場合には酸素空孔を生じるので、実際には酸素の原子比は3より小さい値をとることが多い。しかしながら、酸素空孔の数は、添加される元素の種類や製造条件によっても変化するため、便宜上、酸素の原子比を3として表示したものである(以下、同様である。)。
また、Srを含有するペロブスカイト型酸化物と併用可能な固体電解質としては、酸素イオン導電性等の観点から、上述した酸化ジルコニウム系酸化物、酸化セリウム系酸化物などを好適に用いることができる。酸化セリウム系酸化物としては、具体的には、CeO(酸化セリウム)、CeOにGd、Sm、Y、La、Nd、Yb、Ca、Dr、および、Hoから選択される1種または2種以上の元素等がドープされたセリア系固溶体等を例示することができる。
カソードの厚みは、ガス拡散性、電極反応抵抗、集電性などの観点から、好ましくは20〜100μm、より好ましくは30〜60μmとすることができる。なお、カソード層の厚みは、直下の層である固体電解質もしくは中間層の界面の最深部から、最上部までの厚みで規定される値である。
中間層を介在させる場合、中間層材料としては、上記酸化セリウム系酸化物などを例示することができる。中間層の厚みは、オーミック抵抗の低減、カソードからの過度の元素拡散抑制などの観点から、好ましくは1〜10μm、より好ましくは1〜5μmとすることができる。
次に、上記燃料電池単セルの製造方法について説明する。
上記燃料電池単セルの製造方法において、第1工程では、具体的には、例えば、シート状のアノード形成用材料、シート状の固体電解質層形成用材料、および、シート状の被膜形成用材料がこの順に積層され、圧着により各材料が一体化されてなる第1積層体を準備することができる。なお、第1積層体には、必要に応じて脱脂等を行うことができる。
第1工程において、第1積層体は、好ましくは、シート状の被膜形成用材料、シート状のアノード形成用材料、シート状の固体電解質層形成用材料、および、シート状の被膜形成用材料がこの順に積層され、圧着により各材料が一体化されてなるとよい。この場合には、第1積層体の両面に同じ被膜形成用材料が配置されているので、第2工程における焼成時に、焼成体に反りが生じ難く、反りの少ない焼成体を得やすくなる。また、上記圧着には、例えば、1000〜5000kg/cm程度の静水圧プレスを好適に用いることができる。上記圧着が行われている場合には、第2工程における焼成後に、酸化セリウム粉末が圧縮成形された状態で貼りついた状態となりやすい。なお、製造する燃料電池単セルをアノード支持型とする場合、第1積層体は、材質が同じまたは異なるアノード形成用材料が複数積層されていてもよい。
上記燃料電池単セルの製造方法において、第2工程では、酸化セリウム粉末が焼結しない温度で第1積層体を焼成する。焼成温度は、具体的には、1400℃以下、より具体的には、1300℃〜1400℃程度とすることができる。また、焼成雰囲気は、具体的には、空気中とすることができる。なお、アノード形成用材料の外側に被膜形成用材料を有する第1積層体を用いた場合には、アノードの外側に未焼結の被膜形成用材料を有する焼成体が形成される。
上記燃料電池単セルの製造方法において、第3工程における被膜形成用材料、固相反応層の一部、および、固体電解質層の一部の除去は、例えば、湿式ホーニング法などにより行うことができる。
このうち、第3工程における被膜形成用材料、固相反応層の一部、および、固体電解質層の一部の除去は、湿式ホーニング法により行われるとよい。この場合には、被膜の形成と窪み部の形成とを同時に行うことができる。そのため、上記燃料電池単セルの製造性を向上させることができる。
なお、湿式ホーニング法は、研磨剤と水とを含む研磨液を圧縮空気の噴射エネルギーを利用してワークである焼成体に噴射する表面処理方法である。研磨剤としては、汚染防止等の観点から、酸化セリウムを好適に用いることができる。
上記燃料電池単セルの製造方法において、第4工程では、具体的には、被膜および窪み部にカソード形成用材料が接しており、かつ、カソード形成用材料が層状に形成された第2積層体を準備することができる。カソード形成用材料は、例えば、被膜および窪み部の形成面上に、ペースト状のカソード形成用材料を印刷法等によって層状に塗布することができる。なお、カソード形成用材料は、必要に応じて、乾燥させることができる。
上記燃料電池単セルの製造方法において、第5工程では、具体的には、例えば、第2積層体を900〜1300℃程度で焼成することができる。これにより、上記燃料電池単セルを好適に得ることができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例の燃料電池単セルおよびその製造方法について、図面を用いて説明する。なお、同一部材については同一の符号を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1の燃料電池単セルについて、図1を用いて説明する。図1に示されるように、本例の燃料電池単セル1は、ジルコニア系の固体電解質層10と、固体電解質層10の第1の面に積層されたアノード11と、固体電解質層10の第2の面に積層されたSrを含有するカソード12とを有している。本例では、燃料電池単セル1は、アノード11を支持体とする平板形の単セルである。なお、第2の面は、第1の面の反対側にある面である。
固体電解質層10は、カソード12側の表面に、平坦面101を備える平坦部102と、平坦面101よりも内方に窪んだ窪み部103とが多数混在している。平坦部102の表面には、ZrとCeとを含む複合酸化物よりなる被膜13が積層されている。カソード12は、窪み部103の表面と被膜13の表面とに接合されている。以下、これを詳説する。
本例において、固体電解質層10を構成する固体電解質は、具体的には、酸化ジルコニウム系酸化物であり、より具体的には、8mol%のYを含むイットリア安定化ジルコニア(以下、8YSZ)である。平坦部102における固体電解質層10の厚みは、10μmである。
本例において、被膜13は、具体的には、ZrとCeとYとを含む複合酸化物よりなる。被膜13は、固体電解質層10を構成する固体電解質と酸化セリウム(CeO)との固相反応によって形成されたものである。固体電解質層10に垂直な断面で見た場合に、固体電解質層10の層方向における被膜13の存在率は、80〜95%の範囲内にある。本例では、具体的には、被膜13の存在率は、90%である。また、被膜13の厚みは、0.3μmである。
本例において、燃料電池単セル1は、固体電解質層10に垂直な断面で見て、被膜13を含めた固体電解質層10の断面曲線の最大断面高さPtが、1〜8μmの範囲内とされている。本例では、最大断面高さPtは、具体的には、2μmである。
本例において、アノード11は、具体的には、固体電解質層10側に配置された活性層11aと、活性層11aにおける固体電解質層10側と反対側の面に配置された拡散層11bとを備えている。活性層11aは、主に、アノード11側における電気化学的反応の反応場となる層である。また、拡散層11bは、主に、供給される燃料ガスを拡散させることが可能な層である。
より具体的には、アノード11は、NiまたはNiOと固体電解質との混合物より層状に形成されている。アノード11を構成する固体電解質は、酸化ジルコニウム系酸化物である8YSZである。なお、活性層11aと拡散層11bとは、いずれも同じ材質からなる。但し、拡散層11bは、活性層11aよりも気孔を多く含んでいる。拡散層11bの厚みは、400μmであり、活性層11aの厚みは、20μmである。
本例において、カソード12は、具体的には、Srを含有するペロブスカイト型酸化物より形成されている。Srを含有するペロブスカイト型酸化物は、より具体的には、La1−xSrCoO系酸化物(x=0.4)である。平坦部102におけるカソード12の厚みは、40μmである。
なお、本例における燃料電池単セルを構成する各部位の材質は上述の通りである。そのため、最大断面高さPtの測定時における元素マッピングは、Zr、Ce、Laをカラーマッピングすることより行うことができる。また、被膜13の存在率の測定時における元素マッピングは、Ceをカラーマッピングすることより行うことができる。
次に、本例の燃料電池単セルの作用効果について説明する。
燃料電池単セル1は、セル製造時における焼成時に、窪み部103において固体電解質層材料とカソード材料とが反応する。これにより、燃料電池単セル1は、カソード12の密着性が向上する。また、燃料電池単セル1は、平坦部102上に積層された被膜13と窪み部103とによって表面凹凸部が形成される。そのため、燃料電池単セル1は、表面凹凸部によるアンカー効果によっても、カソード12の密着性が向上する。
さらに、燃料電池単セル1は、固体電解質層10における平坦部102上に、ZrとCeとを含む複合酸化物よりなる被膜13を有している。そのため、燃料電池単セル1は、上記反応によって窪み部103におけるイオン伝導性は低下するものの、平坦部102では、被膜13によりイオン伝導性が確保される。それ故、燃料電池単セル1は、イオン伝導度の低下を抑制することができる。
(実施例2)
実施例2の燃料電池単セルの製造方法について、図2を用いて説明する。本例の燃料電池単セルの製造方法は、実施例1の燃料電池単セル1を製造する方法であって、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、第5工程とを有している。
第1工程では、図2(a)に示されるように、第1積層体1Aが準備される。第1積層体1Aは、焼成により固体電解質層10になる固体電解質層形成用材料100と、固体電解質層形成用材料100の第1の面に積層されており、焼成によりアノード11になるアノード形成用材料110と、固体電解質層形成用材料100の第2の面に積層されており、酸化セリウム粉末を含む被膜形成用材料130とを含んでいる。
本例では、第1積層体1Aは、具体的には、シート状の被膜形成用材料130、シート状のアノード形成用材料110、シート状の固体電解質層形成用材料100、および、シート状の被膜形成用材料130がこの順に積層され、圧着により各材料が一体化されてなる。アノード形成用材料110は、焼成により拡散層11bになる拡散層形成用材料110b、焼成により活性層11aになる活性層形成用材料110aとがこの順に積層されて形成されている。なお、第1積層体1Aを構成する各材料は、いずれも未焼成である。また、第1積層体1Aは、1000〜5000kg/cm程度の静水圧プレスにより圧着されている。また、被膜形成用材料130に含まれる酸化セリウム粉末は、CeO粉末である。
第2工程では、酸化セリウム粉末が焼結しない温度で第1積層体1Aが焼成される。これにより、図2(b)に示されるように、固体電解質層10と、アノード11(拡散層11b、活性層11a)と、固体電解質層10を構成する固体電解質の一部と被膜形成用材料130に含まれる酸化セリウム粉末の一部とが固相反応して生じた固相反応層131と、未焼結の被膜形成用材料130とを含む焼成体1Bが得られる。なお、固相反応層131は、概ね、固体電解質層10のカソード12側の表面全体を覆うように形成されている。
本例では、焼成温度は、具体的には、1400℃以下、より具体的には、1300℃〜1400℃の範囲とされる。また、焼成雰囲気は、空気中とされる。なお、焼成体1Bは、第1積層体1Aを焼成してなるため、アノード11の外側にも、未焼結の被膜形成用材料130を有している。
第3工程では、図2(c)に示されるように、未焼結の被膜形成用材料130を除去するとともに、固相反応層131の一部と固体電解質層10の一部とを除去することにより、被膜13および窪み部103が形成される。つまり、上記除去により固体電解質層10のカソード12側の表面に残った固相反応層131が被膜13となる。また、固相反応層131の一部とその下方にある固体電解質層131の一部とが除去されて内方に窪み、固体電解質層10を構成する固体電解質が露出した部分が窪み部103となる。上記除去後の焼成体を焼成体1Cという。
本例では、アノード11の外側にある未焼結の被膜形成用材料130も併せて除去される。また、本例では、被膜形成用材料130、固相反応層131の一部、および、固体電解質層10の一部の除去は、湿式ホーニング法により行われる。湿式ホーニング法に用いられる研磨液は、具体的には、研磨剤としての酸化セリウムと水とを含んでおり、スラリー状に調製されている。なお、被膜13および窪み部103の形状は、研磨液を噴射するための圧縮空気の噴射エネルギー、研磨剤の粒径等を調整することにより可変させることができる。
第4工程では、図2(d)に示されるように、焼成体1Cにおける被膜13および窪み部103の形成面上に、焼成によりカソード12になるカソード形成用材料120が積層される。これにより、第2積層体1Dが得られる。カソード形成用材料120は、具体的には、被膜13および窪み部103の形成面上に、ペースト状のカソード形成用材料120がスクリーン印刷されることにより塗布されている。また、本例では、上記塗布されたカソード形成用材料120は、120℃で10分間保持するという乾燥条件で乾燥されている。第2積層体1Dにおいて、カソード形成用材料120は、被膜13および窪み部103に接しており、かつ、層状に形成されている。
第5工程では、第2積層体1Dが焼成される。焼成温度は、具体的には、900〜1300℃の範囲内、より具体的には、950℃とされる。また、焼成雰囲気は、空気中とされる。
以上の各工程を経ることにより、燃料電池単セル1が得られる。
次に、本例の燃料電池単セルの製造方法の作用効果について説明する。
上記燃料電池単セルの製造方法は、上記各工程を有している。そのため、上記燃料電池単セルの製造方法は、イオン伝導度の低下を抑制しつつ、カソードの密着性を向上させることが可能な燃料電池単セル1を好適に得ることができる。
また、上記燃料電池単セルの製造方法では、第3工程における被膜形成用材料130、固相反応層131の一部、および、固体電解質層10の一部の除去が、湿式ホーニング法により行われる。そのため、被膜13の形成と窪み部103の形成とを同時に行うことができる。そのため、上記燃料電池単セルの製造方法は、燃料電池単セル1の製造性を向上させることができる。
また、上記燃料電池単セルの製造方法では、第1積層体1Aの両面に同じ被膜形成用材料130が配置されているので、第2工程における焼成時に、焼成体1Bに反りが生じ難く、反りの少ない焼成体1Bを得やすい。
以下、実験例を用いてより具体的に説明する。
<実験例>
(材料準備)
NiO粉末(平均粒子径:1.0μm)と、8YSZ粉末(平均粒子径:0.5μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラール(有機材料)と、酢酸イソアミルおよび1−ブタノール(混合溶媒)とをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末と8YSZ粉末の質量比は、65:35である。上記スラリーを、ドクターブレード法を用いて、プラスチック基材上に層状に塗工し、乾燥させることにより、シート状の拡散層形成用材料を準備した。なお、上記平均粒子径は、レーザー回折・散乱法により測定した体積基準の累積度数分布が50%を示すときの粒子径(直径)d50である(以下、同様)。
NiO粉末(平均粒子径:1.0μm)と、8YSZ粉末(平均粒子径:0.2μm)と、カーボン(造孔剤)と、ポリビニルブチラール(有機材料)と、酢酸イソアミルおよび1−ブタノール(混合溶媒)とをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。NiO粉末と8YSZ粉末の質量比は、65:35である。上記スラリーを、ドクターブレード法を用いて、プラスチック基材上に層状に塗工し、乾燥させることにより、シート状の活性層形成用材料を準備した。なお、上記拡散層形成用材料におけるカーボン量は、上記活性層形成用材料と比較して多量とされている。
8YSZ粉末(平均粒子径:0.5μm)と、ポリビニルブチラール(有機材料)と、酢酸イソアミルおよび1−ブタノール(混合溶媒)とをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。このスラリーを、ドクターブレード法を用いて、プラスチック基材上に層状に塗工し、乾燥させることにより、シート状の固体電解質層形成用材料を準備した。
CeO粉末(平均粒子径:1.2μm)と、ポリビニルブチラール(有機材料)と、酢酸イソアミル、2−ブタノールおよびエタノール(混合溶媒)とをボールミルにて混合することによりスラリーを調製した。このスラリーを、ドクターブレード法を用いて、プラスチック基材上に層状に塗工し、乾燥させることにより、シート状の被膜形成用材料を準備した。
LSC(La0.6Sr0.4CoO)粉末(平均粒子径:2.0μm)と、エチルセルロース(有機材料)と、テルピネオール(溶媒)とを3本ロールにて混合することにより、ペースト状のカソード形成用材料を準備した。
(燃料電池単セルの作製)
シート状の拡散層形成用材料上にシート状の活性層形成用材料を積層した。次いで、シート状の活性層形成用材料上にシート状の固体電解質層形成用材料を積層した。これにより積層体(1)を得た。次いで、得られた積層体(1)を、2つのシート状の被膜形成用材料により挟持することにより、積層体(2)を得た。次いで、5000kg/cmの静水圧プレスにより積層体(2)を圧着し、各層を一体化させた。これにより第1積層体を得た。なお、上記圧着後、第1積層体を脱脂した。
次に、第1積層体を、空気中、無荷重の状態にて、1350℃で2時間焼成することにより、焼成体を得た。焼成体は、拡散層形成用材料、活性層形成用材料、および、固体電解質層形成用材料がそれぞれ焼結し、拡散層、活性層、および、固体電解質層が互いに接合していた。また、焼成体における拡散層の外側表面および固体電解質層の外側表面には、有機成分が焼失して残った未焼結のCeOより構成される被膜形成用材料が圧縮成形状態にて貼りついていた。固体電解質層の層表面に垂直な断面にて、上記焼成体を、FE−SEM(日立ハイテクノロジーズ社製、「SU−8020」)にて観察し、固体電解質層とカソードとの界面周辺をEDX分析したところ、固体電解質層の表面に、固体電解質層を構成する8YSZと被膜形成用材料に含まれていたCeOとの固相反応によって形成された、ZrとCeとYとを含む複合酸化物よりなる固相反応層が確認された。
次いで、スラリー状の研磨液をポンプにて圧送し、圧縮空気の噴射エネルギーを利用して焼成体の表面に研磨液を噴射するという湿式ホーニング法により、焼成体の両面に貼りついていた未焼結の被膜形成用材料を除去した。この際、固相反応層の一部が削り取られるとともに、さらにその下方にある固体電解質層の一部が削り取られることにより、上述した被膜および窪み部が形成された。なお、研磨液には、20質量%のCeO粉末(平均粒子径:2.0μm)を含む水溶液を用いた。また、圧縮空気の噴射条件は、5.5〜7.5kWにて5〜15sec/cmとした。
次に、被膜および窪み部の形成面上に、カソード形成用材料をスクリーン印刷法により塗布し、120℃で10分間乾燥後、空気中、無荷重の状態にて、950℃で2時間焼成(焼付)することにより、カソードを形成した。これにより、試料1の燃料電池単セルを得た。試料1の燃料電池単セルにおける、被膜を含めた固体電解質層の断面曲線の最大断面高さPtは、1〜8μmの範囲内であった。また、被膜の存在率は、80〜95%の範囲内であった。
なお、試料1の作製において、上記湿式ホーニング法により表面処理を行わなかった点以外は同様にして試料1Cの燃料電池単セルを作製した。試料1Cの燃料電池単セルにおける固相反応層を含めた固体電解質層の断面曲線の最大断面高さPtは、1μm未満であった。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
1 燃料電池単セル
10 固体電解質層
101 平坦面
102 平坦部
103 窪み部
11 アノード
12 カソード
13 被膜
100 固体電解質層形成用材料
110 アノード形成用材料
120 カソード形成用材料
130 被膜形成用材料
131 固相反応層
1A 第1積層体
1B 焼成体
1D 第2積層体

Claims (6)

  1. ジルコニア系の固体電解質層(10)と、該固体電解質層(10)の第1の面に積層されたアノード(11)と、上記固体電解質層(10)の第2の面に積層されたSrを含有するカソード(12)とを有する燃料電池単セル(1)であって、
    上記固体電解質層(10)は、上記カソード(12)側の表面に、平坦面(101)を備える平坦部(102)と、平坦面(101)よりも内方に窪んだ窪み部(103)とが多数混在しており、
    上記平坦部(102)の表面には、ZrとCeとを含む複合酸化物よりなる被膜(13)が積層されており、
    上記カソード(12)は、上記窪み部(103)の表面と上記被膜(13)の表面とに接合されていることを特徴とする燃料電池単セル(1)。
  2. 上記固体電解質層(10)に垂直な断面で見て、上記被膜(13)を含めた上記固体電解質層(10)の断面曲線の最大断面高さPtは、1〜8μmの範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池単セル(1)。
  3. 上記固体電解質層(10)に垂直な断面で見て、上記固体電解質層(10)の層方向における上記被膜(13)の存在率は、80〜95%の範囲内にあることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池単セル(1)。
  4. 上記固体電解質層(10)を構成する固体電解質は、イットリア安定化ジルコニアであり、上記複合酸化物は、さらにYを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池単セル(1)。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の燃料電池単セルの製造方法であって、
    焼成により上記固体電解質層(10)になる固体電解質層形成用材料(100)と、該固体電解質層形成用材料(100)の第1の面に積層されており、焼成により上記アノード(11)になるアノード形成用材料(110)と、上記固体電解質層形成用材料(100)の第2の面に積層されており、酸化セリウム粉末を含む被膜形成用材料(130)とを含む第1積層体(1A)を準備する第1工程と、
    上記酸化セリウム粉末が焼結しない温度で上記第1積層体(1A)を焼成することにより、上記固体電解質層(10)と、上記アノード(11)と、上記固体電解質層(10)を構成する固体電解質の一部と上記被膜形成用材料(130)に含まれる酸化セリウム粉末の一部とが固相反応して生じた固相反応層(131)と、未焼結の上記被膜形成用材料(130)とを含む焼成体(1B)を得る第2工程と、
    未焼結の上記被膜形成用材料(130)を除去するとともに、上記固相反応層(131)の一部と上記固体電解質層(10)の一部とを除去することにより、上記被膜(13)および上記窪み部(103)を形成する第3工程と、
    上記被膜(13)および上記窪み部(103)の形成面上に、焼成によりカソード(12)になるカソード形成用材料(120)を積層し、第2積層体(1D)を得る第4工程と、
    上記第2積層体(1D)を焼成する第5工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池単セルの製造方法。
  6. 上記第3工程において、上記被膜形成用材料(130)、上記固相反応層(131)の一部、および、上記固体電解質層(10)の一部の除去は、湿式ホーニング法により行われることを特徴とする請求項5に記載の燃料電池単セルの製造方法。
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