JP6477273B2 - 燃料電池用アノードおよびその製造方法ならびに燃料電池単セル - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池用アノードおよびその製造方法ならびに燃料電池単セルに関する。
従来、アノードと固体電解質層とカソードとを有する固体電解質型の燃料電池単セルが知られている。この種の燃料電池単セルに用いられるアノードは、造孔剤を含むアノード形成用スラリーを焼成し、造孔剤を焼失させることによって多孔質に形成されるのが通常である。
他にも、例えば、特許文献1には、基板部と基板部に固定された柱状の造孔部とを有しており、かつ、基板部および造孔部が炭素材料または有機化合物からなる鋳型に、電極形成用スラリーを塗布した後、これを焼成して鋳型を焼失させることにより、柱状の気孔を有する電極を形成する技術が提案されている。
特開2006−252836号公報
近年、燃料電池単セルの高出力化に伴い、燃料ガスの供給速度を向上させることが求められている。しかしながら、従来の一般的なアノードでは、造孔剤が焼失してできた粒子間の気孔が、燃料ガスのガス経路とされる。そのため、従来のアノードは、アノード厚み方向のガス拡散速度をこれ以上向上させることが難しく、拡散律速を引き起こしてしまう。それ故、従来のアノードは、燃料電池単セルの高出力化に限界がある。また、粒子間の気孔のみからなるガス経路では、アノード面方向への均一なガス拡散も難しい。そのため、従来のアノードは、局所的な電池反応によって劣化しやすく、これがセルの高出力化の妨げとなっている。
本発明は、上記背景に鑑みてなされたものであり、燃料電池単セルの高出力化に有利な燃料電池用アノード、上記燃料電池用アノードに適した製造方法、上記燃料電池用アノードを用いた燃料電池単セルを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、固体電解質層と、該固体電解質層の第1の面側に設けられたアノードと、上記固体電解質層における第1の面の反対側にある第2の面側に設けられたカソードと、を有する平板形の燃料電池単セルに用いられる燃料電池用アノードであって、
当該燃料電池用アノードは、上記固体電解質層側とは反対側の面から燃料ガスが供給されるよう構成されるとともに、多孔性のアノード本体と、該アノード本体の内部に配置されたガス経路とを有しており、
上記ガス経路は、
アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路を有することを特徴とする燃料電池用アノードにある。
本発明の他の態様は、固体電解質層と、該固体電解質層の第1の面側に設けられたアノードと、上記固体電解質層における第1の面の反対側にある第2の面側に設けられたカソードと、を有する平板形の燃料電池単セルに用いられる燃料電池用アノードであって、
多孔性のアノード本体と、該アノード本体の内部に配置されたガス経路とを有しており、
上記ガス経路は、
アノード厚み方向に沿って配置された複数の第1ガス経路と、
アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路と、を有することを特徴とする燃料電池用アノードにある。
本発明のさらに他の態様は、上記他の態様に係る上記燃料電池用アノードの製造方法であって、
上記複数の第1ガス経路に対応して配置されており、シート厚み方向に貫通する複数の貫通孔と、該貫通孔内に充填された孔内有機材料と、上記複数の第2ガス経路に対応して配置されており、シート表面に形成された表面有機材料と、を有する未焼成のアノード形成用加工シートを準備する第1工程と、
上記貫通孔の位置を合わせて上記アノード形成用加工シートを複数枚積層した後、圧着することにより圧着体を得る第2工程と、
上記圧着体に含まれる上記孔内有機材料と上記表面有機材料とを熱分解することにより、上記第1ガス経路を形成するための第1連通孔と上記第2ガス経路を形成するための第2連通孔とを内部に有する脱脂体を得る第3工程と、
上記脱脂体を焼成する第4工程と、
を有することを特徴とする燃料電池用アノードの製造方法にある。
本発明のさらに他の態様は、上記燃料電池用アノードを有することを特徴とする燃料電池単セルにある。
上記一態様に係る燃料電池用アノードは、多孔性のアノード本体と、アノード本体の内部に配置されたガス経路とを有している。そして、ガス経路は、アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路を有している。そのため、上記一態様に係る燃料電池用アノードの固体電解質層側と反対側の面から供給された燃料ガスは、第2ガス経路を通ってアノード面方向に均一に拡散することができる。それ故、上記一態様に係る燃料電池用アノードは、局所的な電池反応が生じ難く、局所的なアノードの劣化を抑制しやすい。さらに、上記一態様に係る燃料電池用アノードは、電池反応により生じた水蒸気を、ガス経路を介して速やかに系外に排出しやすい。それ故、上記一態様に係る燃料電池用アノードは、水蒸気の閉塞によるセルの出力低下を抑制しやすい。
また、上他の態様に係る燃料電池用アノードでは、上記他の態様に係る燃料電池用アノードの固体電解質層側と反対側の面から供給された燃料ガスは、第1ガス経路を通って固体電解質層側の面周辺部分まで速やかに達することができ、短距離だけアノード本体の微細な気孔を利用して拡散すればよい。それ故、上記他の態様に係る燃料電池用アノードは、アノード厚み方向のガス拡散速度を上げることができ、拡散律速を引き起こし難い。また、燃料ガスは、第2ガス経路を通ってアノード面方向にも均一に拡散することができる。それ故、上記他の態様に係る燃料電池用アノードは、局所的な電池反応が生じ難く、局所的なアノードの劣化を抑制しやすい。さらに、上記他の態様に係る燃料電池用アノードは、電池反応により生じた水蒸気を、ガス経路を介して速やかに系外に排出しやすい。それ故、上記他の態様に係る燃料電池用アノードは、水蒸気の閉塞によるセルの出力低下を抑制しやすい。
また、上記燃料電池用アノードの製造方法によれば、上記他の態様に係る燃料電池用アノードを好適に製造することができる。なお、従来の鋳型を用いた燃料電池用アノードの製造方法では、アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス流路を形成することは困難である。これに対し、上記燃料電池用アノードの製造方法では、上記構成を有するアノード形成用加工シートが複数枚積層される。そのため、上記燃料電池用アノードの製造方法は、第1ガス経路と第2ガス経路とを比較的簡単に同時に形成することができる。また、アノード材料の選択の自由度も高い。
また、上記燃料電池単セルは、上記燃料電池用アノードを有している。そのため、上記燃料電池単セルは、高出力化に有利である。
実施例1の燃料電池用アノードおよび燃料電池単セルを模式的に示した外観斜視図である。 実施例1の燃料電池用アノードを模式的に示した外観斜視図である。 図2および図4におけるIII−III断面図である。 図3におけるIV−IV断面図である。 図3におけるV−V断面図である。 図2におけるVI−VI断面図である。 図6におけるVII−VII断面図である。 図6におけるVIII−VIII断面図である。 実施例1の燃料電池用アノードを、固体電解質層側と反対側の面である燃料ガス供給面側から見た図である。 実施例1の燃料電池用アノードにおけるガス経路を模式的に示した斜視図である。 (a)第1ガス経路の平均屈曲度、(b)第2ガス経路の平均屈曲度について説明するための説明図である。 実施例2の燃料電池用アノードにおけるガス経路を模式的に示した斜視図である。 実施例4の燃料電池用アノードの製造方法で準備されるアノード形成用加工シートを模式的に示した外観斜視図である。 アノード形成用加工シートの作製方法の一例を示した説明図である。 アノード形成用加工シートの作製方法の一例を示した他の説明図である。 貫通孔の位置を合わせてアノード形成用加工シートを複数枚積層して圧着体を形成する様子を模式的に示した説明図である。 脱脂体の一部を切り取って示した説明図である。
上記燃料電池用アノードは、電解質として固体電解質を利用する固体電解質型の燃料電池単セルにおけるアノードに適用される。固体電解質層を構成する固体電解質には、酸素イオン導電性を示す固体酸化物セラミックス等を用いることができる。なお、固体電解質として固体酸化物セラミックスを用いる燃料電池は、固体酸化物形燃料電池(SOFC)と称される。
上記燃料電池用アノードにおいて、ガス経路は、具体的には、複数の第1ガス経路が互いに連通しておらず、かつ、複数の第2ガス経路が互いに連通しておらず、かつ、複数の第1ガス経路と複数の第2ガス経路とが互いに連通していない構成とすることができる。
この場合には、アノード強度を低下させる原因となるガス経路同士の連通部位がないので、アノード強度を維持しつつ、ガス拡散速度を上げることができ、燃料電池単セルの高出力化に寄与しやすくなる。また、この場合には、アノードの強度低下を抑制しやすく、アノードの構造信頼性が高まることから、特に、アノードが支持体を兼ねるアノード支持型の燃料電池単セルに用いて好適な燃料電池用アノードが得られる。
上記燃料電池用アノードにおいて、複数の第2ガス経路は、具体的には、アノード面方向における第1の方向に沿って配置された複数の主ガス経路と、アノード面方向における第2の方向に沿って配置された複数の副ガス経路とを含むように構成することができる。なお、上記第2の方向は、第1の方向と異なる方向である。
この場合には、複数の第2ガス経路がアノード面方向における一方向にのみ沿って配置されている場合に比べ、アノード面方向の隅々まで燃料ガスを均一に拡散させやすくなる。そのため、この場合には、アノード面方向で局所的な電池反応が一層生じ難くなり、局所的なアノードの劣化を一層抑制しやすくなる。
上記燃料電池用アノードにおいて、上記第1の方向は、具体的には、燃料電池単セルに供給される燃料ガスの供給方向と同じ方向とすることができる。また、上記第2の方向は、ガス経路の形成容易性、アノード面方向への燃料ガスの均一拡散性の向上等の観点から、上記第1の方向と直交する方向とすることができる。
上記燃料電池用アノードにおいて、複数の主ガス経路および複数の副ガス経路は、具体的には、互いに異なる平面上で交差するように配置されることができる。
この場合には、主ガス経路と副ガス経路とが立体交差するため、主ガス経路と副ガス経路とが互いに連通しない状態を確保しやすくなる。そのため、この場合には、アノード強度を維持しつつ、ガス拡散速度を上げることができ、燃料電池単セルの高出力化に寄与しやすくなる。
主ガス経路および副ガス経路は、より具体的には、互いに異なる平面上で90°で交差するように配置されることができる。この場合には、アノード面方向の隅々まで燃料ガスを均一に拡散させる際の最短経路をとることが可能となる。
上記燃料電池用アノードにおいて、第1ガス経路および第2ガス経路は、いずれも直線状とすることができる。
この場合には、第1ガス経路と第2ガス経路とが互いに連通しない状態を確保しやすくなる。そのため、この場合には、アノード強度を維持しつつ、ガス拡散速度を上げることができ、燃料電池単セルの高出力化に寄与しやすくなる。
上記燃料電池用アノードは、第1ガス経路における固体電解質層側の端部と、アノード本体における固体電解質層側の表面との間に、ガス経路を含まないガス分散層を有する構成とすることができる。
この場合、燃料電池用アノードに供給された燃料ガスは、第1ガス経路における固体電解質層側の端部まで速やかに到達し、その後、ガス分散層内に分散する。そのため、燃料電池用アノードにおける固体電解質層の第1の面側の周辺部分に均一に燃料ガスを供給しやすくなり、セル面内の電池反応分布を均一化しやすくなる。
上記燃料電池用アノードにおいて、第1ガス経路における経路幅/経路ピッチの比は1未満とすることができ、第2ガス経路における経路幅/経路ピッチの比は1未満とすることができる。
この場合には、第1ガス経路と第2ガス経路とが互いに連通しない状態を確保しやすくなる。そのため、この場合には、アノード強度を維持しつつ、ガス拡散速度を上げることができ、燃料電池単セルの高出力化に寄与しやすくなる。
上記燃料電池用アノードにおいて、第1ガス経路の経路幅は、ガス拡散性向上、経路形成性等の観点から、好ましくは20μm以上、より好ましくは100μm以上、さらに好ましくは400μm以上とすることができる。また、第1ガス経路の経路幅は、アノード強度の確保等の観点から、好ましくは1500μm以下、より好ましくは800μm以下、さらに好ましくは500μm以下とすることができる。第1ガス経路の経路ピッチは、経路同士の短絡による強度劣化の抑制、製造上の難易度を低減させる等の観点から、好ましくは20μm以上、より好ましくは100μm以上、さらに好ましくは400μm以上とすることができる。また、第1ガス経路の経路ピッチは、アノード面方向への燃料ガスの均一拡散性等の観点から、好ましくは1000μm以下、より好ましくは800μm以下、さらに好ましくは500μm以下とすることができる。第2ガス経路の経路幅、経路ピッチは、第1ガス経路と同様の観点から、上記第1ガス経路と同様の範囲とすることができる。
上記燃料電池用アノードにおいて、第1ガス経路の平均屈曲度は、1〜2の範囲内とすることができる。この場合には、アノード厚み方向のガス拡散速度を上げやすくなり、拡散律速の抑制を確実なものとすることができる。
また、上記燃料電池用アノードにおいて、第2ガス経路の平均屈曲度は、1〜2の範囲内とすることができる。この場合には、アノード面方向のガス拡散速度を上げやすくなり、拡散律速の抑制を確実なものとすることができる。好ましくは、第1ガス経路の平均屈曲度および第2ガス経路の平均屈曲度が、ともに上記範囲内にあるとよい。
第1ガス経路の平均屈曲度は、電解放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM)を用い、燃料電池用アノードのアノード面方向に垂直な断面より観察される複数の第1ガス経路のそれぞれについて以下の式にて算出される各屈曲度の平均値である。
第1ガス経路の屈曲度=(第1ガス経路の経路中心を結んで得られる中心線の長さ)/(第1ガス経路が形成されている部分のアノード厚み)
また、第2ガス経路の平均屈曲度は、FE−SEMを用い、燃料電池用アノードのアノード面方向に平行な断面より観察される複数の第2ガス経路のそれぞれについて以下の式にて算出される各屈曲度の平均値である。
第2ガス経路の屈曲度=(第2ガス経路の経路中心を結んで得られる中心線の長さ)/(第2ガス経路が形成されている部分における経路方向のアノード幅)
詳細については、実施例にて説明する。
第1ガス経路の平均屈曲度は、アノード厚み方向におけるガス拡散速度の向上等の観点から、好ましくは1.8以下、より好ましくは1.7以下、さらに好ましくは1.6以下、さらにより好ましくは1.5以下とすることができる。また、第2ガス経路の平均屈曲度は、アノード面方向におけるガス拡散速度の向上等の観点から、第1ガス経路の平均屈曲度と同様の範囲とすることができる。
上記燃料電池用アノードは、第1ガス経路および/または第2ガス経路の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znから選択される少なくとも1種が存在している構成とすることができる。
この場合には、燃料ガス中に含まれうるS分がガス経路にて捕捉されやすくなるため、触媒の被毒による失活を抑制しやすくなる。なお、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znは、単体、酸化物等の化合物など、いずれの形態で存在していてもよい。
上記燃料電池用アノードは、具体的には、例えば、固体電解質層側に配置される活性層と、活性層における固体電解質層側と反対側に配置される拡散層とを備えており、第1ガス経路および第2ガス経路は、拡散層内に形成されている構成とすることができる。つまり、この場合は、アノード本体が活性層と拡散層とから構成されており、このうち、拡散層内に、ガス経路が形成されていることになる。なお、活性層は、主に、アノード側における電気化学的反応を高めるための層である。また、拡散層は、供給される燃料ガスの拡散を促す層である。
この場合には、燃料ガスを必要とする活性層に速やかに燃料ガスが供給されるので、拡散律速を抑制しやすく、燃料電池単セルの高出力化に有利な燃料電池用アノードを得やすくなる。
上記燃料電池用アノードの材料としては、例えば、Ni、NiO等の触媒と、イットリア安定化ジルコニア等の酸化ジルコニウム系酸化物よりなる固体電解質との混合物などを例示することができる。なお、NiOは、発電時の還元雰囲気でNiとなる。
上記燃料電池用アノードの厚みは、ガス拡散性の向上、支持体としての強度確保、電気抵抗の低減等の観点から、例えば、好ましくは、100〜800μm、より好ましくは、200〜700μmとすることができる。
上記燃料電池用アノードが活性層と拡散層とを有する場合、活性層の厚みは、反応持続性、取り扱い性、加工性等の観点から、好ましくは10μm以上、より好ましくは15μm以上とすることができる。活性層の厚みは、電極反応抵抗の低減等の観点から、好ましくは30μm以下、より好ましくは25μm以下とすることができる。また、拡散層の厚みは、支持体としての強度確保等の観点から、好ましくは100μm以上、より好ましくは200μm以上、より好ましくは300μm以上とすることができる。拡散層の厚みは、ガス拡散性の向上等の観点から、好ましくは800μm以下、より好ましくは700μm以下とすることができる。
上記燃料電池用アノードの製造方法は、上述した第1工程〜第4工程を有している。
第1工程において、アノード形成用加工シートの貫通孔は、例えば、プレス金型やCOレーザー等を用いて、未焼成のアノード形成用未加工シートを穴開け加工すること等によって形成することができる。貫通孔に孔内有機材料を充填する方法としては、例えば、ペースト状に調製された有機材料を印刷法等を用いて印刷することにより充填する方法などを例示することができる。この際、印刷によって貫通孔内に充填されたペースト状の有機材料が乾燥した後、貫通孔内にて有機材料の凹みが生じないように印刷条件を調整することが好ましい。具体的には、貫通孔内から突出するようにペースト状の有機材料を印刷し、ペースト状の有機材用が乾燥した後、有機材料の表面がシート面とほぼ一致するように印刷条件を設定することが好ましい。印刷法としては、具体的には、真空スクリーン印刷法、メタルマスク印刷法等を例示することができる。
また、シート表面に表面有機材料を形成する方法としては、例えば、ペースト状に調製された有機材料を上記印刷法等を用いて印刷する方法などを例示することができる。その他にも、例えば、第2ガス経路に対応させてアクリル糸やナイロン糸等の樹脂製の糸を配置する方法などを例示することもできる。
孔内有機材料、表面有機材料は、例えば、有機成分と、溶媒とを含有することができる。有機成分としては、例えば、アクリルビーズ、エチルセルロースなどを例示することができる。溶媒としては、例えば、テルピネオールなどを例示することができる。また、孔内有機材料、表面有機材料は、必要に応じて、分散剤、レベリング剤、沈降防止剤等の添加剤を1種または2種以上含有することもできる。
また、孔内有機材料および/または表面有機材料は、他にも、Ag、Fe、CuO、MoO、Co、ZnOなどを1種または2種以上含有することもできる。この場合には、第3工程における脱脂時に、孔内有機材料、表面有機材料の有機成分が熱分解するとともに、第1連通孔および/または第2連通孔の壁面に、Ag、Fe、CuO、MoO、Co、ZnOなどを存在させることが可能になる。そのため、この場合には、第1ガス経路および/または第2ガス経路の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、Znなどが存在する燃料電池用アノードを比較的簡単に形成することができる。
第2工程では、アノード形成用加工シートを複数枚積層する際に、アノード形成用加工シートを交互に90°回転させながら積層することができる。
この場合には、互いに異なる平面上で直交するように配置された複数の主ガス経路および複数の副ガス経路を有する燃料電池用アノードを比較的簡単に形成することができる。
第2工程において、アノード形成用加工シートを複数枚積層した後、貫通孔、孔内有機材料および表面有機材料を有していない未焼成のアノード形成用未加工シートをさらに積層することができる。
この場合には、第1ガス経路における固体電解質層側の端部と、アノード本体における固体電解質層側の表面との間に、ガス経路を含まないガス分散層を有する燃料電池用アノードを比較的簡単に形成することができる。
また、第2工程において、アノード形成用加工シート、または、アノード形成用未加工シートの上に、さらに固体電解質層形成用シートを積層することができる。この場合には、固体電解質層と燃料電池用アノードとを共焼結することができるので、省エネルギーであり、燃料電池単セルの製造工程の簡略化に有利な固体電解質層付きの燃料電池用アノードが得られる。
第3工程では、具体的には、例えば、昇温速度を150℃/時間以下とし、3時間以上かけて脱脂を行うことができる。上記燃料電池用アノードの製造方法では、孔内有機材料や表面有機材料が熱分解して昇華することにより、ガス経路が形成される。そのため、この場合には、形状を維持しつつ残留炭素が残らないように脱脂しやすくなる。
上記燃料電池単セルは、電極であるアノードを支持体とするアノード支持型であるとよい。アノード支持型の燃料電池単セルは、固体電解層やカソードの厚みに比較して、アノードの厚みが厚い。そのため、造孔剤が焼失してできた粒子間の気孔のみにて燃料ガスを拡散させる場合には、アノード厚み方向およびアノード面方向のガス拡散速度を向上させることが難しく、拡散律速を引き起こしやすい。これに対し、アノード支持型の燃料電池単セルが上記燃料電池用アノードを有する場合には、上記燃料電池用アノードによる作用効果を十分に発揮させやすい利点がある。
上記燃料電池単セルは、必要に応じて、固体電解質層とカソードとの間に中間層を有することができる。なお、中間層は、主に、カソード材料と固体電解質層材料との反応を抑制するための層である。
上記燃料電池単セルは、燃料ガスと酸化剤ガスとがセル面内で同方向に流れる並行流方式、燃料ガスと酸化剤ガスとがセル面内で逆方向に流れる対向流方式などを採用することができる。上記燃料電池単セルは、発電分布の低減のしやすさ、ガスシール性等の観点から、好ましくは、並行流方式を採用することができる。
なお、上述した各構成は、上述した各作用効果等を得るなどのために必要に応じて任意に組み合わせることができる。
以下、実施例の燃料電池用アノードおよびその製造方法ならびに燃料電池単セルについて、図面を用いて説明する。なお、同一部材については同一の符号を用いて説明する。
(実施例1)
実施例1の燃料電池用アノード2および燃料電池単セル1について、図1〜図11を用いて説明する。
図1〜図11に示されるように、本例の燃料電池用アノード2は、固体電解質層1eと、固体電解質層1eの第1の面側に設けられたアノード1aと、固体電解質層1eにおける第1の面の反対側にある第2の面側に設けられたカソード1cと、を有する平板形の燃料電池単セル1に用いられる。
燃料電池用アノード2は、多孔性のアノード本体3と、アノード本体3の内部に配置されたガス経路4とを有している。ガス経路4は、アノード厚み方向に沿って配置された複数の第1ガス経路41と、アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路42と、を有している。以下、これを詳説する。
本例において、燃料電池用アノード2は、固体電解質層1e側に配置される活性層31と、活性層31における固体電解質層1e側と反対側に配置される拡散層32とを備えている。つまり、アノード本体3は、活性層31と拡散層32との二層構造より構成されている。そして、第1ガス経路41および第2ガス経路42は、アノード本体3における拡散層32内に形成されている。活性層31の厚みは、例えば、20μmとされる。拡散層32の厚みは、例えば、400μmとされる。なお、燃料電池用アノード2は、アノード支持型の燃料電池単セル1に用いられるものである。また、燃料電池用アノード2は、例えば、NiまたはNiOと固体電解質との混合物より形成されている。固体電解質としては、例えば、酸化ジルコニウム系酸化物である8YSZ等が用いられる。
本例において、第1ガス経路41および第2ガス経路42は、いずれも直線状とされている。複数の第1ガス経路41は、互いに連通していない。また、複数の第2ガス経路42は、互いに連通していない。さらに、複数の第1ガス経路41と複数の第2ガス経路42とは、互いに連通していない。つまり、各第1ガス経路41、各第2ガス経路42は、互いに独立した状態とされている。
本例において、複数の第2ガス経路42は、アノード面方向における第1の方向に沿って配置された複数の主ガス経路421と、アノード面方向における第2の方向に沿って配置された複数の副ガス経路422とを含んで構成されている。複数の主ガス経路421および複数の副ガス経路422は、互いに異なる平面上で交差するように配置されている。本例では、より具体的には、主ガス経路421および副ガス経路422は、互いに異なる平面上で90°で交差するように配置されている。そして、第1ガス経路41は、アノード厚み方向から見た場合に、複数の主ガス経路421と複数の副ガス経路422とが立体交差して形成される格子内を、アノード厚み方向に貫くように配置されている。
但し、第1ガス経路41における固体電解質層1e側の端部は、アノード本体3における固体電解質層1e側の表面には達していない。そして、第1ガス経路41における固体電解質層1e側の端部と、アノード本体3における固体電解質層1e側の表面との間には、ガス経路4を含まないガス分散層321が配置されている。より具体的には、ガス分散層321は、拡散層32における活性層31側の面部分に配置されており、活性層31に接している。ガス分散層321の厚みは、例えば、50μmとされる。また、第1ガス経路4における固体電解質層1e側と反対側の端部は、燃料ガスFが導入されるようにアノード本体3における固体電解質層1e側と反対側の表面に開口している。また、本例では、第2ガス経路42の主ガス経路421の両端部、副ガス経路422の両端部は、燃料電池用アノード2が還元雰囲気(燃料ガス雰囲気)に満たされた際に、新鮮な燃料ガスを取り込みやすくする等の観点から、アノード本体部3の側面に開口している。
本例において、第1ガス経路41の経路幅/経路ピッチの比は1未満とされており、第2ガス経路42の経路幅/経路ピッチの比は1未満とされている。第1ガス経路41の経路幅は、例えば、400μm、第1ガス経路41の経路ピッチは、例えば、500μmとされる。第2ガス経路42の経路幅は、例えば、100μm、第2ガス経路42の経路ピッチは、例えば、200μmとされる。
本例において、第1ガス経路41の平均屈曲度は、1〜2の範囲内にある。また、第2ガス経路42の平均屈曲度は、1〜2の範囲内にある。各平均屈曲度は、具体的には、次のようにして算出される。先ず、第1ガス経路41の平均屈曲度について説明する。電解放出型走査電子顕微鏡(FE−SEM、日立社製「SU−8020」)を用い、加速電圧20kVにて、燃料電池用アノード2のアノード面方向に垂直な方向の断面を、倍率100倍にて観察する。図11(a)に例示されるように、第1ガス経路41における対向する内壁面間の中心を経路中心として読み取り、当該経路中心を結んで中心線M1を得る。次いで、中心線M1の両端部間の長さを中心線M1の長さL1として測定する。また、第1ガス経路41が形成されている部分のアノード厚みtを測定する。次いで、中心線M1の長さL1をアノード厚みtにて除し、個々の第1ガス経路41の屈曲度をそれぞれ求める。得られた各第1ガス経路41の屈曲度の平均値が、第1ガス経路41の平均屈曲度とされる。次に、第2ガス経路42の平均屈曲度について説明する。図11(b)に例示されるように、第2ガス経路42における対向する内壁面間の中心を経路中心として読み取り、当該経路中心を結んで中心線M2を得る。次いで、中心線M2の両端部間の長さを中心線M2の長さL2として測定する。また、第2ガス経路42が形成されている部分における経路方向のアノード幅Wを測定する。次いで、中心線M2の長さL2をアノード幅Wにて除し、個々の第2ガス経路42の屈曲度をそれぞれ求める。得られた各第2ガス経路42の屈曲度の平均値が、第2ガス経路42の平均屈曲度とされる。なお、図11は模式的な説明図であり、当該記載によって燃料電池用アノード2の構造は限定されない。
本例の燃料電池単セル1は、図1に示されるように、上述した本例の燃料電池用アノード2を有している。
本例において、燃料電池単セル1は、固体電解質層1eと、固体電解質層1eの第1の面側に設けられた燃料電池用アノード2と、固体電解質層1eにおける第1の面の反対側にある第2の面側に設けられたカソード1cと、を有する平板形の単セルである。本例では、燃料電池単セル1は、具体的には、四角形状に形成されている。また、カソード1cの外形は、固体電解質層1eの外形よりも小さく形成されている。本例の燃料電池単セル1は、燃料ガスFと酸化剤ガス(不図示)とがセル面内で同方向に流れる並行流方式を採用している。そして、燃料ガスFの流れ方向と燃料電池用アノード2の第1ガス流路41とが平行とされている。
本例では、固体電解質層1eを構成する固体電解質は、酸化ジルコニウム系酸化物である。酸化ジルコニウム系酸化物としては、例えば、8mol%のYを含むイットリア安定化ジルコニア(以下、8YSZ)等を用いることができる。固体電解質層1eの厚みは、例えば、10μmとされる。カソード1cは、ペロブスカイト型酸化物より層状に形成されている。カソード1cを構成するペロブスカイト型酸化物としては、例えば、例えば、La1−xSrCo1−yFe系酸化物(x=0.4、y=0.8等)、La1−xSrCoO系酸化物(x=0.4等)、La1−xSrFeO系酸化物(x=0.4等)、La1−xSrMnO系酸化物(x=0.4等)、Sm1−xSrSrCoO系酸化物(x=0.5等)等を用いることができる。これらは、1種または2種以上併用することができる。カソード1cの厚みは、例えば、40μmとされる。
次に、本例の燃料電池用アノード2および燃料電池単セル1の作用効果について説明する。
本例の燃料電池用アノード2は、多孔性のアノード本体3と、アノード本体3の内部に配置されたガス経路4とを有している。そして、ガス経路4は、アノード厚み方向に沿って配置された複数の第1ガス経路41と、アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路42とを有している。
そのため、燃料電池用アノード2の固体電解質層1e側と反対側の面から供給された燃料ガスFは、第1ガス経路41を通って固体電解質層1e側の面周辺部分まで速やかに達することができ、短距離だけアノード本体3の微細な気孔を利用して拡散すればよい。それ故、燃料電池用アノード2は、アノード厚み方向のガス拡散速度を上げることができ、拡散律速を引き起こし難い。また、燃料ガスFは、第2ガス経路42を通ってアノード面方向にも均一に拡散することができる。それ故、燃料電池用アノード2は、局所的な電池反応が生じ難く、局所的な劣化を抑制しやすい。さらに、燃料電池用アノード2は、電池反応により生じた水蒸気を、ガス経路4を介して速やかに系外に排出しやすい。それ故、燃料電池用アノード2は、水蒸気の閉塞によるセルの出力低下を抑制しやすい。
また、本例の燃料電池用アノード2は、複数の第2ガス経路42がアノード面方向における一方向にのみ沿って配置されている場合に比べ、アノード面方向の隅々まで燃料ガスFを均一に拡散させやすい。そのため、本例の燃料電池用アノード2は、アノード面方向で局所的な電池反応が一層生じ難くなり、局所的な劣化を一層抑制しやすい。
また、本例の燃料電池単セル1は、本例の燃料電池用アノード2を有している。そのため、本例の燃料電池単セル1は、高出力化に有利である。
(実施例2)
実施例2の燃料電池用アノードおよび燃料電池単セルについて、図12を用いて説明する。
図12に示されるように、本例の燃料電池用アノード2は、複数の第2ガス経路42が、複数の主ガス経路421より構成されており、複数の副ガス経路422を有していない点で、実施例1の燃料電池用アノード2と相違している。その他の構成は、実施例1の燃料電池用アノード2と同様である。
本例の燃料電池用アノード2も、実施例1の燃料電池用アノード2と同様に、燃料電池単セル1の高出力化を図ることができる。
また、本例の燃料電池単セル1は、本例の燃料電池用アノード2を有している。そのため、本例の燃料電池単セル1は、高出力化に有利である。
(実施例3)
実施例3の燃料電池用アノードおよび燃料電池単セルについて説明する。
本例の燃料電池用アノード2は、第1ガス経路41および第2ガス経路42の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znから選択される少なくとも1種が存在している。その他の構成は、実施例1の燃料電池用アノード2と同様である。
また、本例の燃料電池単セル1は、本例の燃料電池用アノード2を有している。その他の構成は、実施例1の燃料電池単セル1と同様である。
次に、本例の燃料電池用アノード2および燃料電池単セル1の作用効果について説明する。
本例の燃料電池用アノード2は、第1ガス経路41および第2ガス経路42の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znから選択される少なくとも1種が存在している。そのため、本例の燃料電池用アノード2は、燃料ガスF中に含まれうるS分がガス経路4にて捕捉されやすく、触媒の被毒による失活を抑制しやすい。その他の作用効果は、実施例1の燃料電池用アノード2と同様である。
また、本例の燃料電池単セル1は、本例の燃料電池用アノード2を有しているので、触媒の被毒による失活に起因する出力低下をより一層招き難い。その他の作用効果は、実施例1の燃料電池単セル1と同様である。
(実施例4)
実施例4の燃料電池用アノードの製造方法について、図13〜図17を用いて説明する。なお、本例の燃料電池用アノードの製造方法は、実施例3の燃料電池用アノード2を好適に製造可能な方法である。
本例の燃料電池用アノードの製造方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、を有している。
第1工程は、図13に示されるように、未焼成のアノード形成用加工シート5を準備する工程である。未焼成のアノード形成用加工シート5は、複数の貫通孔51と、孔内有機材料52と、表面有機材料53とを有している。複数の貫通孔51は、複数の第1ガス経路41に対応して配置されており、シート厚み方向に貫通している。孔内有機材料52は、貫通孔51内に充填されている。表面有機材料53は、複数の第2ガス経路42に対応して配置されており、シート表面に形成されている。
本例では、アノード形成用加工シート5は、例えば、次のようにして準備される。図14(a)に示されるように、PETシート等のキャリアシート54付きの未焼成のアノード形成用未加工シート501を準備する。アノード形成用未加工シート501は、具体的には、拡散層形成用シートであり、Ni、NiO等の触媒と、酸化ジルコニウム系酸化物等の固体電解質と、造孔剤とを含んでいる。次いで、図14(b)に示されるように、貫通孔51を形成するための突起551aを有する下型551と、突起551aの先端が嵌合する嵌合穴552aを有する上型552とからなる金型55を用い、下型551と上型552との間にキャリアシート54付きアノード形成用未加工シート501を挟み込む。なお、キャリアシート54側に上型552が配置される。そして、図14(c)に示されるように、キャリアシート54付きアノード形成用未加工シート501を打ち抜く。なお、下型551の突起551aには、キャリアシート54付きアノード形成用未加工シート501の脱型を容易にするため、下方に向かって横断面積が大きくなるようにテーパーが形成されている。
次に、図15(a)に示されるように、貫通孔形成シート56から穴の空いたキャリアシート54を剥離し、代わりに、微粘着性シート561を貼り付ける。次いで、図15(b)に示されるように、微粘着シート561を下側に配置する。次いで、図15(c)に示されるように、貫通孔51内に孔内有機材料52をスクリーン印刷法により充填し、乾燥させる。なお、図15(c)は、孔内有機材料52が乾燥した状態が例示されている。孔内有機材料52としては、具体的には、例えば、アクリルビーズ、エチルセルロース、テルピネオール、分散剤、レベリング剤、沈降防止剤等をホモジナイザーにて撹拌した後、三本ロールにてペースト状に調製したもの等を用いることができる。本例では、孔内有機材料52中に、さらに、Ag、Fe、CuO、MoO、Co、ZnOから選択される少なくとも1種とが添加されている。次いで、図15(d)、図13に示されるように、孔内有機材料充填シート57の表面に、スクリーン印刷法により、所定パターンの表面有機材料53を形成する。なお、本例では、表面有機材料53は、孔内有機材料52と同じものが用いられる。次いで、図15(e)に示されるように、微粘着性シート561を剥離する。これにより、アノード形成用加工シート5を準備することができる。なお、本例のアノード形成用加工シート5の作製方法は、一例であり、これに限定されない。
第2工程は、図16に示されるように、圧着体6を得る工程である。第2工程において、圧着体6は、貫通孔51の位置を合わせてアノード形成用加工シート5を複数枚積層した後、圧着することにより作製される。
本例では、具体的には、交互に90°回転させながらアノード形成用加工シート5が複数枚積層される。また、本例では、アノード形成用加工シート5が複数枚積層された後、貫通孔51、孔内有機材料52および表面有機材料53を有していない未焼成のアノード形成用未加工シート501が積層される。積層されたアノード形成用未加工シート501は、ガス分散層321を形成するためのものである。また、本例では、アノード形成用未加工シート501が積層された後、焼成により活性層31となる未焼成の活性層形成用シート502が積層される。活性層形成用シート502は、Ni、NiO等の触媒と、酸化ジルコニウム系酸化物等の固体電解質と、造孔剤とが含まれている。但し、造孔剤の含有量は、アノード形成用加工シート5に比べて少量とされている。なお、図16では、図示されていないが、本例では、活性層形成用シート502の上に、さらに、焼成により固体電解質層1eとなる固体電解質層形成用シートが積層される。固体電解質層形成用シートは、具体的には、酸化ジルコニウム系酸化物等の固体電解質を含有している。また、固体電解質形成用シートの表面に、焼成により中間層となる中間層形成用シート(不図示)をさらに積層することもできる。
本例において、各シートを一体化させるための圧着には、例えば、静水圧プレスが用いられる。この際のプレス圧は、例えば、1000〜5000kg/cm程度とされる。
第3工程は、脱脂体7を得る工程である。脱脂体7は、第1ガス経路41を形成するための第1連通孔71と、第2ガス経路42を形成するための第2連通孔72とを内部に有している。第3工程において、脱脂体7は、圧着体6に含まれる孔内有機材料52と表面有機材料53とを熱分解することによって形成される。
本例では、具体的には、昇温速度を150℃/時間以下とし、3時間以上かけて脱脂が行われる。
第4工程は、脱脂体7を焼成する工程である。
本例では、具体的には、例えば、空気中、無荷重にて、1400℃にて焼成するという焼成条件にて焼成が行われる。
以上の第1工程〜第4工程を経ることにより、燃料電池用アノード2を形成することができる。
また、得られた燃料電池用アノード2における固体電解質層1eの表面に、焼成によりカソード1cとなる未焼成のカソード形成用ペーストを、スクリーン印刷法等により印刷し、焼成を行うことにより、燃料電池単セル1を得ることができる。カソード形成用ペーストは、例えば、La1−xSrCo1−yFe系酸化物等のペロブスカイト型酸化物を含有することができる。
以上、本発明の実施例について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲内で種々の変更が可能である。
1e 固体電解質層
1a アノード
1c カソード
1 燃料電池単セル
2 燃料電池用アノード
3 アノード本体
4 ガス経路
41 第1ガス経路
42 第2ガス経路
5 アノード形成用加工シート
51 貫通孔
52 孔内有機材料
53 表面有機材料
6 圧着体
7 脱脂体
71 第1連通孔
72 第2連通孔
501 アノード形成用未加工シート
F 燃料ガス

Claims (28)

  1. 固体電解質層(1e)と、該固体電解質層(1e)の第1の面側に設けられたアノード(1a)と、上記固体電解質層(1e)における第1の面の反対側にある第2の面側に設けられたカソード(1c)と、を有する平板形の燃料電池単セル(1)に用いられる燃料電池用アノード(2)であって、
    当該燃料電池用アノード(2)は、上記固体電解質層(1e)側とは反対側の面から燃料ガスが供給されるよう構成されるとともに、多孔性のアノード本体(3)と、該アノード本体(3)の内部に配置されたガス経路(4)とを有しており、
    上記ガス経路(4)は、
    アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路(42)を有することを特徴とする燃料電池用アノード(2)。
  2. 上記アノード本体(3)は、上記固体電解質層(1e)側に配置される活性層(31)と、上記活性層(31)における上記固体電解質層(1e)側とは反対側に配置される拡散層(32)とを備えており、
    上記ガス経路(4)は、上記拡散層(32)内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池用アノード(2)。
  3. 上記拡散層(32)は、上記ガス流路(4)を含まないガス分散層(321)を有しており、
    上記ガス分散層(321)は、上記活性層(31)に接していることを特徴とする請求項2に記載の燃料電池用アノード(2)。
  4. 上記複数の第2ガス経路(42)は、上記アノード面方向における第1の方向に沿って配置された複数の主ガス経路(421)と、上記アノード面方向における第2の方向に沿って配置された複数の副ガス経路(422)とを含んで構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  5. 上記複数の主ガス経路(421)および上記複数の副ガス経路(422)は、互いに異なる平面上で交差するように配置されていることを特徴とする請求項4に記載の燃料電池用アノード(2)。
  6. 上記第2ガス経路(42)は、直線状であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  7. 上記第2ガス経路(42)の経路幅/経路ピッチの比は、1未満であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  8. 上記第2ガス経路(42)の平均屈曲度は、1〜2の範囲内にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  9. 上記第2ガス経路(42)の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znから選択される少なくとも1種が存在していることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  10. 上記ガス経路(4)は、
    アノード厚み方向に沿って配置された複数の第1ガス経路(41)をさらに有することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  11. 上記ガス経路(4)は、アノード厚み方向に沿って配置された複数の第1ガス経路(41)をさらに有しており、
    上記第1ガス経路(41)における上記固体電解質層(1e)側の端部と、上記アノード本体(3)における上記固体電解質層(1e)側の表面との間に、上記ガス分散層(321)を有していることを特徴とする請求項3に記載の燃料電池用アノード(2)。
  12. 上記第1ガス経路(41)は、直線状であることを特徴とする請求項10または11に記載の燃料電池用アノード(2)。
  13. 上記第1ガス経路(41)の経路幅/経路ピッチの比は、1未満であることを特徴とする請求項10〜12のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  14. 上記第1ガス経路(41)の平均屈曲度は、1〜2の範囲内にあることを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  15. 上記第1ガス経路(41)の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znから選択される少なくとも1種が存在していることを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  16. 固体電解質層(1e)と、該固体電解質層(1e)の第1の面側に設けられたアノード(1a)と、上記固体電解質層(1e)における第1の面の反対側にある第2の面側に設けられたカソード(1c)と、を有する平板形の燃料電池単セル(1)に用いられる燃料電池用アノード(2)であって、
    多孔性のアノード本体(3)と、該アノード本体(3)の内部に配置されたガス経路(4)とを有しており、
    上記ガス経路(4)は、
    アノード厚み方向に沿って配置された複数の第1ガス経路(41)と、
    アノード面方向に沿って配置された複数の第2ガス経路(42)と、を有することを特徴とする燃料電池用アノード(2)。
  17. 上記アノード本体(3)は、上記固体電解質層(1e)側に配置される活性層(31)と、上記活性層(31)における上記固体電解質層(1e)側とは反対側に配置される拡散層(32)とを備えており、
    上記ガス経路(4)は、上記拡散層(32)内に形成されていることを特徴とする請求項16に記載の燃料電池用アノード(2)。
  18. 上記第1ガス経路(41)における上記固体電解質層(1e)側の端部と、上記アノード本体(3)における上記固体電解質層(1e)側の表面との間に、上記ガス経路(4)を含まないガス分散層(321)を有することを特徴とする請求項16または17に記載の燃料電池用アノード(2)。
  19. 上記複数の第2ガス経路(42)は、上記アノード面方向における第1の方向に沿って配置された複数の主ガス経路(421)と、上記アノード面方向における第2の方向に沿って配置された複数の副ガス経路(422)とを含んで構成されていることを特徴とする請求項16〜18のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  20. 上記複数の主ガス経路(421)および上記複数の副ガス経路(422)は、互いに異なる平面上で交差するように配置されていることを特徴とする請求項19に記載の燃料電池用アノード(2)。
  21. 上記第1ガス経路(41)および上記第2ガス経路(42)は、いずれも直線状であることを特徴とする請求項1620のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  22. 上記第1ガス経路(41)の経路幅/経路ピッチの比は1未満であり、
    上記第2ガス経路(42)の経路幅/経路ピッチの比は1未満であることを特徴とする請求項1621のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  23. 上記第1ガス経路(41)および/または上記第2ガス経路(42)の平均屈曲度は、1〜2の範囲内にあることを特徴とする請求項1622のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  24. 上記第1ガス経路(41)および/または上記第2ガス経路(42)の経路内壁面に、Ag、Fe、Cu、Mo、Co、および、Znから選択される少なくとも1種が存在していることを特徴とする請求項1623のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)。
  25. 請求項16に記載の燃料電池用アノード(2)の製造方法であって、
    上記複数の第1ガス経路(41)に対応して配置されており、シート厚み方向に貫通する複数の貫通孔(51)と、該貫通孔(51)内に充填された孔内有機材料(52)と、上記複数の第2ガス経路(42)に対応して配置されており、シート表面に形成された表面有機材料(53)と、を有する未焼成のアノード形成用加工シート(5)を準備する第1工程と、
    上記貫通孔(51)の位置を合わせて上記アノード形成用加工シート(5)を複数枚積層した後、圧着することにより圧着体(6)を得る第2工程と、
    上記圧着体(6)に含まれる上記孔内有機材料(52)と上記表面有機材料(53)とを熱分解することにより、上記第1ガス経路(41)を形成するための第1連通孔(71)と上記第2ガス経路(42)を形成するための第2連通孔(72)とを内部に有する脱脂体(7)を得る第3工程と、
    上記脱脂体(7)を焼成する第4工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池用アノードの製造方法。
  26. 上記アノード形成用加工シート(5)を複数枚積層する際に、上記アノード形成用加工シート(5)を交互に90°回転させながら積層することを特徴とする請求項25に記載の燃料電池用アノードの製造方法。
  27. 上記アノード形成用加工シート(5)を複数枚積層した後、さらに、上記貫通孔(51)、上記孔内有機材料(52)および上記表面有機材料(53)を有していない未焼成のアノード形成用未加工シート(501)を積層することを特徴とする請求項25または26に記載の燃料電池用アノードの製造方法。
  28. 請求項1〜24のいずれか1項に記載の燃料電池用アノード(2)を有することを特徴とする燃料電池単セル(1)。
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