JP6403665B2 - 共生体を含む人工種子の大規模生成のための方法 - Google Patents

共生体を含む人工種子の大規模生成のための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6403665B2
JP6403665B2 JP2015514287A JP2015514287A JP6403665B2 JP 6403665 B2 JP6403665 B2 JP 6403665B2 JP 2015514287 A JP2015514287 A JP 2015514287A JP 2015514287 A JP2015514287 A JP 2015514287A JP 6403665 B2 JP6403665 B2 JP 6403665B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seed
endophyte
artificial
seeds
embryos
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015514287A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015517812A (ja
JP2015517812A5 (ja
Inventor
ジャーマン・カルロス・スパンゲンバーグ
キャスリン・ミカエラ・ガスリッジ
イドン・ラン
ジョン・グレゴリー・メイソン
Original Assignee
アグリカルチャー ビクトリア サービシーズ プロプライエタリー リミテッド
アグリカルチャー ビクトリア サービシーズ プロプライエタリー リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from AU2012902278A external-priority patent/AU2012902278A0/en
Application filed by アグリカルチャー ビクトリア サービシーズ プロプライエタリー リミテッド, アグリカルチャー ビクトリア サービシーズ プロプライエタリー リミテッド filed Critical アグリカルチャー ビクトリア サービシーズ プロプライエタリー リミテッド
Publication of JP2015517812A publication Critical patent/JP2015517812A/ja
Publication of JP2015517812A5 publication Critical patent/JP2015517812A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6403665B2 publication Critical patent/JP6403665B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H5/00Angiosperms, i.e. flowering plants, characterised by their plant parts; Angiosperms characterised otherwise than by their botanic taxonomy
    • A01H5/10Seeds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01CPLANTING; SOWING; FERTILISING
    • A01C1/00Apparatus, or methods of use thereof, for testing or treating seed, roots, or the like, prior to sowing or planting
    • A01C1/06Coating or dressing seed
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H17/00Symbiotic or parasitic combinations including one or more new plants, e.g. mycorrhiza
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H4/00Plant reproduction by tissue culture techniques ; Tissue culture techniques therefor
    • A01H4/005Methods for micropropagation; Vegetative plant propagation using cell or tissue culture techniques
    • A01H4/006Encapsulated embryos for plant reproduction, e.g. artificial seeds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H5/00Angiosperms, i.e. flowering plants, characterised by their plant parts; Angiosperms characterised otherwise than by their botanic taxonomy
    • A01H5/12Leaves
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01HNEW PLANTS OR NON-TRANSGENIC PROCESSES FOR OBTAINING THEM; PLANT REPRODUCTION BY TISSUE CULTURE TECHNIQUES
    • A01H6/00Angiosperms, i.e. flowering plants, characterised by their botanic taxonomy
    • A01H6/46Gramineae or Poaceae, e.g. ryegrass, rice, wheat or maize
    • A01H6/463Lolium [ryegrass]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Developmental Biology & Embryology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Botany (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Mycology (AREA)
  • Natural Medicines & Medicinal Plants (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • Soil Sciences (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)
  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)
  • Revetment (AREA)

Description

植物における真菌エンドファイト(内部寄生菌)または着生植物や細菌のミクロビオーム(微生物群ゲノム)などの共生生物(symbionts)と共生の挙動を示す特定の生物における、生物の選択および育種の新たな方法に関しており、さらにそれによって開発される新しい生物および共生体(symbiota)に関する。
家畜、作物や牧草地の多くの種の表現型は個体の遺伝子型と共生生物の遺伝子型の間の相互作用に依存する。飼料イネ科、マメ科植物、樹木、低木、およびつるなどの重要な植物は、一般的に真菌、細菌、ウイルスや微生物などのエンドファイトと関連して見出されている。同様に、ウシ、ヒツジ、ブタ、ヤギなどを含む重要な動物は、それらの腸ルーメン内に存在するそのようなエンドファイトを持っている。
水及び栄養ストレスに対する改善された抵抗性や、病害虫抵抗性を含む、有益性と有害性の両方の、園芸学的、農学的および獣医学的な特徴は、そのような関連の結果もたらされる。
たとえば、正しい遺伝子型の真菌エンドファイトが植物にコロニー形成した場合、ライグラス植物は改善された乾燥耐性と持続性を示すことができる。同様に、草では、昆虫抵抗性は、エンドファイトによって産生される特異的代謝産物、特にロリン(loline)アルカロイドおよびペラミン(peramine)によって提供されている。真菌エンドファイトによって産生される他の代謝物、例えばロリトレムス(lolitrems)や麦角(ergot)アルカロイドは、放牧動物に毒性があり草食動物の摂食を減少させることができる。
エンドファイトなど共生生物の代謝産物プロファイルにはかなりのバリエーションが存在することが知られている。例えば、動物の毒素のいずれかまたは両方を欠く真菌エンドファイト菌株は商業ライグラス品種に導入されている。
動物では、腸内に存在する微生物は、動物の飼料の消化のための役割を担う。例えば、ルーメン微生物 - ウシsymbiotaは、例えば飼料転換効率を向上させ、メタン生成を減らすことができる等、重要であろう。反芻動物では、質の悪い飼料の消化の成功は、特定のルーメンミクロビオームプロファイルを有するかどうかに依存するかもしれない。
このような単純配列反復(SSR)マーカーなどの分子遺伝マーカーは、シンビオント・分類群を区別し、分類群内の遺伝的変異を検出するための診断テストとして開発されてきた。マーカーは、異なる毒性プロファイルと共生生物の株を区別するために使用することができる。
しかし、エンドファイトのように共生生物と共生の挙動を示す生物を同定、単離および/または特徴付ける方法に対する必要性が残っている。これらの共生体の人工的な繁殖の難しさは、その有用性を制限する。例えば、放牧ベースの農業に有益であることが知られる新規エンドファイトの多くは、接種頻度が低く、選択された遺伝資源において安定性に劣る。
また、伝統的な育種技術では、たとえば、ペレニアルライグラスやトールフェスクなどの飼料の草で、草の品種は、古典的な交雑育種技術を使用して育種されており、草の遺伝子型は、複数年にわたるそれらのパフォーマンスをモニターした後に、その優れた特性に関して選択される。実験的な品種を形成する草の選択された遺伝子型は、単一のエンドファイトと一緒に接種され、得られた草のエンドファイトの関連付けは、害虫抵抗性などの任意の良好な特性について評価される。それらの中に単一のエンドファイトを展開している個々の実験的な合成品種は、その後長年にわたり、農業生産力および動物を放牧することによって作出された動物のパフォーマンスが評価される。この評価プロセスは、異なる実験合成品種中に展開されている単一のエンドファイトはこれらの品種のいくつかで、栄養的な、および/または世代間の、安定性を示さないことや、単一のエンドファイトにより付与された所望のアルカロイドプロファイルは、適切なレベルの病害虫抵抗性の付与を失敗した、または動物の中毒性を引き起こす、異なる合成品種間で異なる場合があることを、明らかにすることができる。この時間のかかるプロセスを加速または改善することができれば、意義のある発達であろう。
したがって、従来技術に伴う問題や欠点の一つ以上を克服するか、少なくとも、軽減することが、本願発明の目的である。
その全開示内容が参照によって本明細書に組み込まれる、2012年6月1日および2012年9月7日に提出した「新規生物」と題した米国特許出願は、複数の生物で複数の共生を展開する方法を記載しており、育種プロセスの早期に、改善された共生の適合性とパフォーマンスを選択することを記載している。つまり、共生生物の遺伝子型の組み合わせが育種され、最初からの改善された共生体の適合性とパフォーマンスを含む所望の特性についてスクリーニングされる。これを容易にするために、出願人は、人工種子生産と接種方法によって共生体の大規模な確立のための方法を開発した。
したがって、本発明の第1の態様において、人工的な種子を調製するための方法であって、
植物の種子の供給源を提供する工程、
種子(複数可)を表面殺菌工程に付す工程、
表面殺菌種子(または複数)から種子胚(複数可)を単離する工程、および
人工種子(複数可)を形成するコーティングで胚(複数可)を被覆する工程、
を含む方法が提供される。
種子は、任意の適切な植物からのものであってもよい。植物は草であってもよく、好ましくは多年生草、マメ科植物、つる、低木、木、ハーブ、花、低木やブッシュである。本発明のこの態様による方法は、草およびマメ科植物に特に適用可能である。
種子は、任意の適切な技術によって表面殺菌してもよい。好ましくは、種子は、塩酸等の酸及び漂白剤等の次亜塩素酸ナトリウムで処理することによって滅菌される。好ましくは、酸および漂白剤での処理が順次実行される。酸処理は、1時間から24時間の間、好ましくは一晩であってもよい。漂白剤処理は、5分〜1時間の期間、好ましくは、約20分であってもよい。漂白剤処理は、連続した日に二回行ってもよく、種子は各処理の後に洗浄され、例えば滅菌蒸留水を用いて、約4℃〜30℃、好ましくは約24℃で保存する。
胚は、当業者に公知の技術によって、処理された種子から単離することができる。
好ましい実施形態では、胚は共生生物、例えばエンドファイトのためのエントリの一つまたは複数の点を作成するために処理することができる。胚は、共生生物の侵入を容易にするために穿刺するか、またはその表面を他の方法、例えば、スクラッチ又はエッチングによって、破損してもよい。特に好ましい実施形態では、皮下注射針または類似のものを使用して、胚の表面に単一または複数の穿刺穴を作成することができる。
コーティングは、アルギン酸塩、寒天、polyco 2133、カルボキシメチルセルロース、カラギーナン、ゲルライト、グアガム、ペクチン酸ナトリウム、トラガカントゴムなどを含む、胚をカプセル化するための任意の適切なタイプであってもよい。好ましい実施形態では、コーティングは、アルギン酸塩、より特にアルギン酸カルシウムである。
好ましい実施形態では、胚は、人工的な種を形成するために、コーティングと混合されてもよく、好ましくは撹拌しながら、塩化カルシウム溶液等の重合溶液に入れられた個々の胚を含有するコーティング液滴と混合してもよい。人工種子は約1-60分の攪拌の後、好ましくは約15分の攪拌の後に回収することができる。
好ましい実施形態では、胚は、コーティング前に真菌エンドファイトなどの共生生物を接種することができる。好ましい形態では、胚は直接エンドファイトの菌糸体を接種することもできる。
あるいは、特に好ましい実施形態において、単離された胚は、コーティング層を含む真菌エンドファイト含有コーティング層等の、共生生物を含有するコーティング層で被覆してもよい。
この実施形態では、接種工程は以下:
種子胚のソースを提供する工程
真菌エンドファイト等の1つ以上の共生生物を胚に接種する工程
接種された胚(複数可)をコーティングで被覆して人工種子(単数または複数)を形成する工程
を含んでもよい。
別法では、接種工程は以下:
種子胚のソースを提供する工程
真菌ファイトなどの共生生物を含むコーティングで胚を被覆して人工種子(単数または複数)を形成する工程
を含んでもよい。
好ましい実施形態では、種子は、第二コーティング層で二重に被覆してもよい。好ましくは、第二のコーティング層は、アルギン酸塩、より好ましくは、アルギン酸カルシウム、さらにより好ましくは着色アルギン酸カルシウムである。好ましい実施形態において、第一のコーティング層を有する人工的な種子は第二の層でコーティングする前に空気乾燥させることができる。
好ましい実施形態では、方法はさらに、第二の被覆層で人工種子を被覆することを含み、第二の被覆層は、好ましくは、胚および/または共生生物を維持するのに適した追加の栄養素を含有する。
あるいは、第二の被覆層は追加の栄養素を含まなくてもよく、この栄養素を剥奪された層は、例えば、発芽中にエンドファイトの外成長を低減し、胚に近接してのエンドファイトの成長を制限するように設計されてもよい。
本発明の別の態様では、以下:
(a) 1つまたはそれ以上の共生生物が接種され、コーティングで被覆されてカプセル化された植物胚、および
(b)共生生物を含有するコーティング層で被覆された植物の胚
からなる群より選択される人工種子が提供される。
好ましくは、人工種子は、第二コーティング層で二重に被覆されていてもよい。第二のコーティング層は追加の栄養素を含んでいてもよく、本明細書に記載のように、栄養素を剥奪された層であってもよい。
好ましくは、胚は草およびマメ科植物からなる群より選択される植物からのものである。好ましくは、本明細書中に記載される技術によって単離される。好ましくは、胚は、共生生物のエントリの一つまたは複数の点を作成するために処理される。
特に好ましい実施形態では、共生生物は、真菌エンドファイトであってもよい。
別の特に好ましい実施形態において、人工種子は、前述のような方法によって製造することができる。
好ましい実施形態において、本発明の方法はさらに、小植物または実生を形成するために、人工種子を成長させることを含んでもよく、そして、そのような真菌エンドファイトの存在等の共生生物の存在について、小植物や実生をスクリーニングすることを含んでもよい。
人工種子を成長させる工程は、任意の適切な増殖培地を用いて行われてもよい。MS(ムラシゲ・スクーグ)培地、MS改変培地またはMS + BAP(6-ベンジルアミノプリン)培地が特に好ましい。
実生は、例えば、共生生物特異的、例えば真菌エンドファイト固有の単純反復配列(SSRS)についてスクリーニングすることができる。
大規模なエンドファイト発見プログラムは、真菌エンドファイト菌株の「ライブラリ」を確立するために行われてきた。ペレニアルライグラスとトールフェスク系統種のコレクションが確立されている。
胚に接種するために選択されたエンドファイトは、参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれている、2012年6月1日出願の名称「新規エンドファイト」のオーストラリア特許出願に記載された技術を利用して選択することができる。そこに記載されている新規エンドファイトが特に好ましい。
これらの系統種におけるエンドファイトの遺伝子分析は、新規エンドファイト株の数の同定につながった。これらの新規なエンドファイト株は知られているエンドファイト株とは遺伝的に異なる。これらの株の毒素プロファイルを決定するために代謝プロファイリングが行われてもよい。
SSRマーカーを用いた植物体でのエンドファイトの特異的な検出を、例えば、植物、植物系、植物品種及び栽培植物品種に、人工的に接種されたエンドファイト菌株の存在および同一性を確認するために使用することができる。
接種した生殖質は、遺伝子分析および/または代謝プロファイリングによってスクリーニングすることができる。例えば、「新規なエンドファイト」と題するオーストラリア仮特許出願に記載されている遺伝子解析の技術を使用してもよい。
あるいは、またはさらに、接種した生殖質は、例えば、既知の共生生物遺伝子型の共生体からの遺伝的な区別を実証して、例えば、植物、植物系、植物品種及び栽培植物品種に人工的に接種された真菌エンドファイト、株などの共生生物の同一性を確認するために遺伝子分析(遺伝的特徴づけ)に供されされてもよい。
「遺伝子解析」とは、このような真菌エンドファイトなどの共生生物の核および/またはミトコンドリアDNAを分析することを意味している。
この解析は、単純反復配列(SSRの)または接合型マーカーとしての多型マーカーの存在または非存在の検出を含むことができる。SSRとも呼ばれるマイクロサテライトは、1-7ヌクレオチドのコア要素に基づいており、より典型的にはタンデムリピートである1-4のヌクレオチドコア要素に基づいている。SSR配列は複雑なフランキングDNA配列中に埋め込まれている。マイクロサテライトは、原因複製滑りのプロパティによって生じると考えられ、その中では短い隣接配列が繰り返されるように、DNAポリメラーゼ酵素が一時停止してそのテンプレートに関してややスリップしている。いくつかの配列モチーフは、他よりより滑りやすいものもあり、異なるモチーフの種類に基づいて、SSR遺伝子座の相対数の変動を生じさせる。一度複製されると、さらなる滑りおよび/または不等姉妹染色分体交換によって、SSRアレイはさらに拡張(または収縮)することができる。SSR部位の総数は多く、原理的にそのような遺伝子座は、連結された任意の遺伝子のためのタグを提供することができるようになっている。
反復数に変化があり、共優性的に遺伝するので、SSRは高度に多型性である。それらの検出はPCRに基づいており、少量のDNAしか必要とせず自動化に適している。それらは、真菌および植物のゲノムを含む真核生物ゲノムに遍在し、そして植物ゲノム内では21〜65キロベース毎に生じていることが見出されている。従って、SSRは、そのような遺伝的多様性の解析、遺伝子型同定、ゲノムマッピング、形質マッピングおよびマーカーアシスト選抜など幅広い用途に理想的なマーカーである。
ペレニアルライグラスでエンドファイトの多様性を調べるために使用することができる既知のSSRマーカーは、ファン・デ・ヨングZijllら(2003)、ゲノム46(2):277から290、に記載されている。
あるいは、またはさらに、遺伝子解析はゲノムおよび/またはミトコンドリアDNAの配列決定を伴い、真菌エンドファイトなどの共生生物間の遺伝的変化を評価するために配列比較を行うことができる。
共生生物を接種した胚から樹立された人工種子に由来する共生生物は、所望の代謝形質の存在を同定するために、代謝分析に供してもよい。
「代謝分析」によって、真菌エンドファイトなどの共生生物によって生成された特定の毒素で、代謝物を分析することを意味する。好ましくは、これは、それぞれの共生生物について摂取した植物の製作、及び例えば毒素レベル、害虫および/または病気に対する耐性、または植物体中の水および/または栄養ストレスに対する耐性の測定によって行われる。より好ましくは、これは、それぞれの共生生物について同質遺伝子的に接種した植物を生成すること及び植物体における毒素のレベルの測定によって行われる。
「希望する遺伝的および代謝プロフィール」は、このような真菌エンドファイトなどの共生生物が、遺伝的および/または代謝上の特徴を持っていることを意味し、それが宿っている生物において有益な表現型、またはそうでなければ共生生物に、関連付けられているという結果になっている。
このような有益な特性は、例えば共生生物に関連する植物における、共生生物を欠失しているまたは標準的な毒性(ST)エンドファイトなどのコントロール共生生物と比較した、水および/または栄養ストレスに対する耐性の改善、害虫および/または病気に対する耐性の改善、生物的ストレス耐性の強化、乾燥耐性の強化、水利用効率の強化、極端な温度に対する耐性の強化、毒性の低減、栄養素の可用性の強化、および活力の増強を含む。
このような有益な特性はまた、放牧動物に関連した植物の毒性の低減が含まれる。
例えば、水および/または栄養ストレスに対する耐性は、STエンドファイトのようなコントロール共生生物と比較して、または非共生コントロール植物と比較して、少なくとも約5%、より好ましくは少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも100パーセント、増加させることができる。好ましくは、水および/または栄養ストレスに対する耐性は、STエンドファイトなどのコントロール共生生物または非共生コントロール植物と比較し、約5%〜約50%の間で、より好ましくは約10%〜約25%の間で、増加させることができる。
例えば、害虫および/または病気に対する植物の抵抗性は、コントロール植物と比較して、少なくとも約5%、より好ましくは少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約100パーセント、増加させることができる。好ましくは、害虫および/または病気に対する植物の抵抗性は、コントロール植物と比較して、約5%〜約50%の間で、より好ましくは約10%〜約25%の間で、増加させることができる。
例えば、水の利用効率、および/または植物の活力は、STエンドファイトのような共生生物または非共生コントロール植物に比べて少なくとも約5%、より好ましくは少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約100%、増加させることができる。好ましくは、水および/または栄養ストレスに対する耐性は、STエンドファイトなどのコントロール共生生物または非共生コントロール植物と比較して、約5%〜約50%の間で、より好ましくは約10%〜約25%の間で、増加させることができる。
例えば、毒性は、STエンドファイトのような共生生物または非共生コントロール植物に比べて少なくとも約5%、より好ましくは少なくとも約10%、より好ましくは少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約50%、より好ましくは少なくとも約100%、増加させることができる。好ましくは、毒性は、STエンドファイトなどのコントロール共生生物または非共生コントロール植物と比較して、約5%〜約50%の間で、より好ましくは約10%〜約25%の間で、増加させることができる。
好ましい実施形態では、毒性をごく少量または実質的にゼロの毒性に減少させることができる。
好ましい実施形態では、真菌エンドファイトなどの共生生物は、所望の毒素プロファイルを示してもよい。
好ましくは、エンドファイトはフェスクの種、好ましくはトールフェスクから単離される。
好ましくは、エンドファイトはNeotyphodium属であり、より好ましくはN uncinatum、N coenophialum及びN loliiからなる群から選択される種からのものであり、最も好ましくはN coenophialumからのものである。エンドファイトはE typhina、E baconiiおよびE festucaeを含むEpichloe属からのものであってもよい。エンドファイトはE typhina、E baconiiおよびE festucaeを含むE pichloe属からのものであってもよい。エンドファイトはまた、非E pichloeアウトグループのものであってもよい。ファイトはまたFaTG-3およびFaTG-3様からなる群から選択される種からのもの、FaTG-2及びFaTG-2様からなる群から選択される種からのものであってもよい。
エンドファイトはA. implicatumを含むAcremonium属からのもの、および本出願人の、「菌類および関連する方法」と名付けられ、その開示全体がここに参照として組み込まれる、オーストラ特許第2011902393号に記載された、Brachiaria-Urochloa草からのエンドファイトであってもよい。
「所望の毒素プロファイル」によって、このようなエンドファイトのような共生生物は、標準的な毒性(ST)エンドファイトのようなコントロール共生生物を接種した植物と比較して、エルゴバリンやLolitrem Bのような有意に低い毒性のアルカロイド、および/または、STのようなコントロール共生生物を接種した植物、または非共生コントロール植物と比較した場合、例えばperamine、 N-formylloline、N-acetyllolineおよびnorlolineなどの共生生物が関連付けられている植物における、水および/または栄養ストレスに対する改善された耐性、および害虫および/または病気に対する改善された抵抗性のような有益な特性を付与するかなり多くのアルカロイド、を産生することを意味する。
特に好ましい実施形態において、エンドファイトはそれぞれ受託番号V10/000001、V10/000002、V10/000003及びV10/000004で2010年1月5日に国立計測研究所に寄託され、参照によりその全開示が本明細書に組み込まれる国際特許出願PCT/AU2011/000020に記載されているE1、NEA10、NEA11及びNEA12から成る群より選択することができる。
特に好ましい実施形態において、エンドファイトはそれぞれ受託番号V12/001413、V12/001414、V12/001415、V12/001416、V12/001417、V12/001418及びV12/001419で2012年4月3日に国立計測研究所に寄託され、参照によりその全開示が本明細書に組み込まれる、本願出願人の、2012年6月1日出願の「新規エンドファイト」と題するオーストラリア特許出願に記載されているNEA16、NEA17、NEA18、NEA19、NEA20、NEA21及びNEA23から成る群より選択することができる。
特に好ましい実施形態において、エンドファイトはそれぞれ受託番号V12/001413、V12/001414、V12/001415、V12/001416、V12/001417、V12/001418及びV12/001419で2012年4月3日に国立計測研究所に寄託され、参照によりその全開示が本明細書に組み込まれる、本願出願人の、2012年6月1日出願の「新規エンドファイト」と題するオーストラリア特許出願に記載されているNEA16、NEA17、NEA18、NEA19、NEA20、NEA21及びNEA23から成る群より選択することができる。
特に好ましい実施形態において、エンドファイトはそれぞれ受託番号V11/011370、 V11/011371、 V11/011372、 V11/011373、およびV11/011374で2011年6月15日に国立計測研究所に寄託され、参照によりその全開示が本明細書に組み込まれる、本願出願人の、2012年6月1日出願の「菌類および関連する方法」と題するオーストラリア特許出願第2011902393号に記載されているAcremonium 1.1.A(1.1A)、3.3.A(3.3A)、5.1.B(5.1B)、9.2.A(9.2A)、及び12.1.A(12.1A)、から成る群より選択することができる。
そのようなエンドファイトは、前述したように、所望の毒素プロファイルを有していてもよい。
本発明の好ましい態様において、このようなエンドファイト(複数可)等の共生生物(単数または複数)(symbiont(s))は、例えば、草等の植物においてエンドファイト形質の遺伝子移入を増強して、共生生物(symbiotum)の栄養安定性、共生生物(symbiotum)の世代間の安定性、共生生物(symbiotum)の非生物的ストレス(例えば、水ストレス)耐性、共生生物(symbiotum)の生物的ストレス(例えば病害抵抗性)耐性、共生生物(symbiotum)の栄養利用効率(例えば、リンの利用効率、窒素利用効率)を増強するための遺伝的変異を含んでいてもよい。
遺伝的変異は、任意の標準的な技術を用いて、例えばランダム突然変異誘発、二倍体化/複数倍体化、標的突然変異誘発、シスジェネシス、イントラジェネシスの1以上を経由して導入することができる。
本明細書中に参考としてその開示全体が組み込まれる、本出願人による、「デザイナーエンドファイト」と題する2012年6月1日に出願のオーストラリア特許出願に記載された好ましい実施形態では、エンドファイト(単数または複数)はエンドファイトの変異体であってもよい。
特に好ましい実施形態において、エンドファイトはそれぞれ受託番号V12/001408、V12/001409、V12/001410、V12/001411、V12/001412、で2012年4月3日に国立計測研究所に寄託されたNEA12dh5、NEA12dh6、NEA12dh13、NEA12dh14、及びNEA12dh17から成る群より選択されるエンドファイト変異体からなる群より選択することができる。
このようなエンドファイトは、前述したように、所望の毒素プロファイルを有していてもよい。
好ましくは、生物は、感染、繁殖、交雑、ハイブリダイゼーションおよびそれらの組み合わせからなる群から選択される方法によって、このようなエンドファイトなどの共生生物を接種される。
一実施形態において、植物は、同質遺伝子接種により接種することができる。これは、エンドファイトのような共生生物の表現型の効果を、ホスト固有の遺伝的影響の非存在下で評価することができるという利点を有する。より具体的には、エンドファイトの複数の接種は、植物生殖質においてなされ、土壌または他の成長培地に移して小植物を再生することができる。
別の実施形態では、植物の生殖質の「ライブラリー」をエンドファイトのような複数の共生細菌で接種することができる。これは、最初から確立され同定され、選択されるホストエンドファイトの好ましい関連付けを可能にするという利点を有する。
植物で高い適合性があり安定している反対の交配型のエンドファイトの同定は、ペレニアルライグラスのためのエンドファイトの分子育種のための手段を提供する。好ましくは、植物は、ハイパー接種によって感染され得る。
対の接合型のエンドファイト菌株間の菌糸融合は、好ましくは、ハイパー接種によって、宿主植物に有利な形質をもたらすための手段を提供する。このような株は、好ましくは、広い範囲の生殖質での高い接種頻度と高い適合性という良好な特性を示すエンドファイト株を含む群から選択され、好ましくはエリートペレニアルライグラスおよびトールフェスクのホスト生殖質と、非常に良好なアルカロイド毒素プロファイルを有するエンドファイトである。
共生生物に感染した、例えばエンドファイト感染植物は、公知の技術によって培養してもよい。当業者は、培養されるべき植物に応じて適切な培養条件を容易に決定することができる。
スクリーニング工程は、植物代謝産物を分析することを含む。代謝産物は、例えばLCMS又はHPLCのような、クロマトグラフィー技術または質量分析法などの公知の技術によって分析することができる。特に好ましい実施形態では、共生生物感染、例えばエンドファイト感染植物は、逆相液体クロマトグラフィー質量分析(LCMS)によって分析することができる。この逆相方法は、単一の共生生物に感染した植物抽出物からの1つのLCMSクロマトグラフランで特定の代謝物(lolines、peramine、エルゴバリン、lolitrem、及びjanthitrem I、janthitrem Gおよびjanthitem Fなどのjanthitremsを含む)の分析を可能にすることができる。
特に好ましい実施形態において、エンドファイトはNEA2, NEA3, NEA6, NEA10, NEA11, NEA12, E1, NEA17, NEA21, NEA23, NEA18, NEA19, NEA16, NEA20, NEA12dh5, NEA12dh6, NEA12dh13, NEA12dh14, NEA12dh17, NEA12-DsRed および IRM1-35からなる群より選択してもよい。
別の特に好ましい実施形態では、EIC(抽出イオンクロマトグラム)を含むLCMS分析は、共生生物の感染した、例えばエンドファイト感染した少量の植物材料からのアルカロイド代謝産物の検出を可能にすることができる。代謝産物の同一性は、純粋な毒素またはエンドファイト感染植物の抽出物のそれとの保持時間を、生成された、例えば、実質的に同一の条件下で分析された既知の毒素プロファイルと比較することによって、および/または質量断片化パターンの比較によって確認することができる。
遺伝子解析は、上述のように実施することができる。実生は、例えば、共生生物特異的、例えばエンドファイト特異的な単純反復配列(SSRS)についてスクリーニングすることができる。
あるいは、または加えて、実生は、分子表現型決定によって良好な共生体の存在についてスクリーニングすることができる。分子表現型決定は、参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれる、本出願人の、「分子表現型決定方法」と題する2012年6月1日に出願のオーストラリア仮特許出願に記載された方法を用いて実施することができる。
この方法では、実生の分子表現型決定を介して良好な共生体の存在についてスクリーニングすることができる。実生は、例えば、改善されたアルカロイドの産生および/または改善された水溶性炭水化物:タンパク質比について評価してもよい。このような技術は、酵素アッセイ、比色アッセイ、SSRマーカーおよび/または他のメタボローム解析技術を利用してもよい。このような分析は、半自動化または実質的に自動化することができる。
したがって、この方法は、所望の特性の存在について共生体をスクリーニングすることを含み、この方法は共生体の集団の分子表現型分類を含む。
好ましい実施形態では、本方法は、アルカロイドの産生および/または水溶性炭水化物(WSC):タンパク質比について共生体の集団を評価することを含むことができる。好ましくは、この評価は、酵素アッセイ、比色アッセイ、SSRマーカーおよびメタボローム解析からなる群から選択される1つまたは複数の方法を使用して行われる。
好ましい実施形態では、アルカロイドの生産の評価は、集団中のアルカロイドプロファイルおよび/または成分の測定を含む。好適なアルカロイドにはperamine、lolitrem Bとエルゴバリンが含まれる。好ましい実施形態では、アルカロイドSSRマーカーによって推測することができ、メタボローム解析によって検出され、より好ましくは、SSRマーカーの組み合わせとメタボローム解析が使用される。
別の好ましい実施形態では、WSC:タンパク質比を評価することができる。WSCは、酵素アッセイを用いて定量することができる。好ましい実施形態では、スクロース、グルコース、フルクトースおよびフルクタンについて個々の濃度を決定することができる。タンパク質は、比色アッセイを用いて定量することができる。
特に好ましい実施形態において、タンパク質は、以下:
例えばNaOH、好ましくは弱いNaOH溶液等の、アルカリを用いて共生体からタンパク質を抽出するステップ、
ブラッドフォード(Bradford)アッセイなどの比色アッセイを用いた、タンパク質の定量、
を含む方法によって定量化することができる。
検出は、プレートリーダーを用いて、例えば、実施することができる。
共生体は、接種した胚、植物の種子、発芽種子、実生、幼植物、植物等を含む、任意の適切な形態であってもよい
好ましくは、種子は、共生生物に感染したもの、例えばエンドファイト感染植物、例えば植物/エンドファイトの共生体からもたらされる。
本発明のこの態様による方法において、スクリーニング工程は、本出願人が、2012年6月1日に出願した「安定な共生体の選択のための方法」と題する、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれるオーストラリア特許出願に記載された、老化促進による人工種子のスクリーニングを含み得る。
この特許出願は、植物/エンドファイト共生体などの植物共生生物との共生体の適合性および/または安定性を評価する方法を記載し、この方法は、
そのような真菌エンドファイトを接種した植物の胚等の共生生物を含む種子の供給源を提供すること、および
それに老化促進を適用することにより、植物-真菌エンドファイトの共生体等の植物/共生生物アソシエーション(すなわち共生体(symbiota))の適合性および/または安定性について、前記種子及び/又はそれらの子孫をスクリーニングすること、
を含む。
老化促進手順において、人工種子、またはそれらの子孫は、好ましくは高温及び/又は増加した水分含有量によって、劣化された条件に付してもよい。特に好ましい実施形態において、種子は、相対湿度の高い環境に暴露されてもよい。例えば、種子は、およそ-20〜50℃、好ましくは10〜45℃、より好ましくは15〜40℃、さらにより好ましくは25〜40℃の温度および/またはおよそ60%〜100%、好ましくは80%〜100%の湿度レベルに例えば約1〜30日、好ましくは好ましくは4〜7日間暴露してもよい。
加速エージングは、シンビオント、例えばエンドファイトの生存率を削減し、すなわち不安定なアソシエーションの反対選択を可能にし、その安定性に基づいた共生体のランキングを可能にする。
好ましくは、この方法は、選択された共生体集団を真菌エンドファイト等の共生生物の急速な生存率アッセイに付すステップをさらに含む。
従って、本発明の方法にはさらに、以下
共生生物、例えば真菌エンドファイトを接種した植物胚を含む、種子の供給源を提供すること;
それに老化促進を適用することにより、植物-真菌エンドファイトの共生生物等の植物/共生生物アソシエーション(すなわち共生体(symbiota))の適合性および/または安定性について、前記種子及び/又はそれらの子孫をスクリーニングすること;および
選択された共生生物(シンビオータ)集団を、急速な、真菌エンドファイト等の共生生物(シンビオント)の生存率アッセイに付すこと;
を含む、植物-真菌エンドファイト共生体等の植物共生アソシエーション(すなわち複数の共生体(symbiotum))の適合性および/または安定性を評価することが含まれ得る。
本発明のこの態様による生存率アッセイステップには以下:
種子を培養して小植物、実生または発芽種子を生成すること、
小植物、実生または発芽種子からDNAおよび/またはRNAを抽出すること;および
抽出したDNAおよび/またはRNAを植物体での、発現された真菌エンドファイト特異的遺伝子(複数可)等の、共生生物特異的遺伝子(複数可)についてのアッセイに供すること
が含まれる。
好ましくは、種子は、真菌エンドファイトを接種された植物などの共生生物(シンビオント)が接種された植物に由来する。
好ましくは、種子は前述したように、人工的な種子である。
種子は、任意の適切な植物からのものであってもよい。植物は、草であってもよく、好ましくは多年生草、マメ科、つる、低木、木、ハーブ、花、低木やブッシュである。本発明のこの態様による方法は、牧草に特に適用可能である。
急速エンドファイト生存率アッセイは、本出願人による、「急速エンドファイト生存率を評価するための方法」と題する2012年6月1日に出願のオーストラリア特許出願に記載されており、その開示全体が参照により本明細書に組み込まれる。
真菌ファイト生存率などの共生生物の生存能力の迅速な評価が得られるように、好ましくは、種子は、比較的短い時間培養される。好ましくは、種子は、約1から10日、より好ましくは3から10日、より好ましくは3から7日、より好ましくは3から5日間培養される。
出願人は共生生物(シンビオント)特異的な、例えばエンドファイト特異的な、遺伝子は、この時間枠で発現され、初期の植物体共生生物の生存能力評価を可能にしていることを発見した。
好ましい形態において、DNA/RNAは実生の葉から、より好ましくは上胚軸、胚軸または実生の類似の胚シュートから、抽出されてもよい。草では、DNA / RNAは分げつから抽出することができる。別の好ましい形態において、DNA/RNAは発芽中の種子全体から抽出することができる。
好ましくは、RNA及びDNAは、好ましくは、単一のステップで、共抽出することができる。プロセスを加速するため、好ましくは、DNA/RNAは、1から10日齢、好ましくは3から10日齢、より好ましくは3から7日齢、さらに好ましくは3から5日齢の上胚軸、胚軸または実生の類似の胚シュートから抽出されてもよい。
アッセイは、抽出されたDNA/RNAにおける標的DNA/RNA分子を増幅と同時に定量するために使用されるアッセイであってもよい。好ましくは、アッセイは定量的リアルタイムポリメラーゼ連鎖反応(Q-PCR /定量RT-PCR)アッセイ、または動力学的ポリメラーゼ連鎖反応(KPCR)アッセイである。特に好ましい形態において、アッセイはTaqManまたは類似のアッセイであってもよい。
このようなエンドファイト特異的遺伝子などの共生生物特異的遺伝子は、任意の適切なタイプであってもよい。好ましくは、高度にまたは主に植物体において発現される。タンパク質7490、8263、0005および2232をコードする真菌エンドファイト遺伝子が特に好ましい。
プライマーは、当業者に公知の方法により標的遺伝子の増幅のために設計される。
種子は、任意の適切な植物からのものであってもよい。植物は、草であってもよく、好ましくは多年生草、マメ科、つる、低木、木、ハーブ、花、低木またはブッシュである。本発明のこの態様による方法は、牧草に特に適用可能である。
好ましくは、種子は、真菌エンドファイト感染植物、例えば植物/エンドファイトの共生体(symbiota)などの、共生生物に感染した植物に由来する。
本発明のこの態様による方法は、さらに、共生体(symbiota)性能及び/又は所望の特性の維持を評価するために選択された共生体集団を表現型決定に供すること、および例えばポリ交雑によって、合成共生体(symbiota)品種を生成するためのポリ交雑のために共生体(symbiota)を選択することを含んでもよい。
例えば、選択された共生体(symbiota)品種は、次世代の種子を生成するポリ交雑が続くエンドファイト同定アッセイなどの、共生生物の同定アッセイに供してもよい。任意選択で、上記のステップは共生体(symbiota)の安定性、所望の特性、例えば真菌エンドファイト等の共生生物の同一性および/または次の種子生成における例えば真菌エンドファイト等の共生生物(symbiont)の発生率を確認するために繰り返すことができる。
したがって、本発明のさらなる態様において、上述の方法を用いて生成された一つ以上の真菌エンドファイト等の共生生物(symbionts)を含む一つ以上の植物を含む改善された共生体(symbiota)が提供される。
植物は草、木本、花、ハーブ、低木もしくはブッシュ、つるまたはマメ科植物、またはそれらの製品であってもよい。
上述の方法のステップは共生体(symbiota)の種子又は植物の後代を開発するために繰り返すことができる。
さらなる態様において、本発明は、人工種子または本発明の共生生物を含有する植物に由来し、安定に真菌エンドファイト等の共生生物(symbiont)に感染した、植物、植物種子または他の植物部分を提供する。
好ましくは、植物細胞、植物、植物種子または他の植物部分は草、より好ましくは例えばL. perenne 及び L. arundinaceumを含むLoliumおよび Festuca属、B. brizantha, B. decumbens, B. humidicolaおよびU. mosambicensis を含むBrachiaria及びUrochloa属のものである、飼料、芝又はバイオグラスである。
「植物細胞」とは、半透膜で囲まれ、色素体を含むすべての自己増殖する細胞を意味する。そのような細胞は、さらなる増殖が所望される場合、細胞壁を必要とする。本明細書で使用される植物細胞は、限定されないが、種子懸濁培養物、胚、分裂領域、カルス組織、葉、根、シュート、配偶体、胞子体、花粉、および小胞子が含まれる。
本明細書で使用する場合、文脈上他の意味に解すべき場合を除き、用語「含む(comprise)」ならびに「含んでいる(comprising)」、「含む(comprises)」および「からなる(comprised)」などの用語のバリエーションは、さらなる添加剤、成分、整数または工程を除外することを意図するものではない。
この明細書におけるいかなる先行技術への参照も、この先行技術がオーストラリアまたは他の管轄における一般常識の一部を形成することを、または当業者によって関連があると確認され、理解され及び認識されることが合理的に期待され得ることを、承認またはいかなる形でも示唆せず、およびそのように取られるべきではない。
図1は、ペレニアルライグラス胚の、追加された栄養素なしのアルギン酸Caマトリックスのコーティングを使用したアルギン酸Caコーティングを通して生成された人工種子を示す。 図2は、着色アルギン酸Caマトリックスでのコーティングを用いた人工種子にした、ペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングを示している。クイーングリーン(Queen Green)で着色したペレニアルライグラスの人工種子(90610); a)空気乾燥させた人工種子 b)発芽培地上に置かれた人工種子。女王ピンク(Queen Pink)で着色したペレニアルライグラスの人工種子(92330); C)空気乾燥させた人工種子 d)発芽培地上に置かれた人工種子。 図3はペレニアルライグラス胚をアルギン酸Caコーティングして複数のCa-アルギン酸マトリックス層のコーティングを用いた人工種子としたものを示す。a)追加の栄養素を有するアルギン酸Ca層(A層)の最初のコーティング(非着色)でコーティングされたペレニアルライグラスの人工種子 b)追加の栄養素を有する2層のアルギン酸Ca層(第1層A:非着色に第2層B:クイーングリーン着色)でコーティングされたペレニアルライグラスの人工種子 c)発芽培地上に置かれた二重コート人工種子。 図4は、ペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングで複数のCa-アルギン酸マトリックス層のコーティングを用いた人工種子としたものを示す。a)-c)アルギン酸Ca層(層A)の第1のコーティング(非着色)及びクイーンピンクまたはクイーングリーンで着色されたアルギン酸Ca層(層B)での第2コーティングで被覆されたペレニアルライグラスの人工種子の断面図。d)-e) アルギン酸Ca層(層A)の第1のコーティング(非着色)及びクイーングリーンで着色されたアルギン酸Ca層(層B)での第2コーティングで被覆されたペレニアルライグラスの人工種子の断面図。 図5は、ペレニアルライグラス栽培品種 Bronsyn E-(エンドファイトなし、2668種子バッチ)の種子、胚および人工種子の発芽を示す。a)オリジナルの種子:ろ紙上の1%の発芽率; b)表面殺菌した種子:ろ紙上で10%の発芽率 c)単離された胚:発芽培地上で48%の発芽率。 d)人工種子(発芽培地で):MS培地上で40%の発芽率。 図6は、ペレニアルライグラス栽培品種Bronsyn E +(エンドファイト追加、2667種子バッチ)の種子、胚および人工種子の発芽を示している。a)オリジナルの種子:ろ紙上で10%の発芽率。 b)表面殺菌した種子:ろ紙上で30%の発芽率。 c)単離された胚:発芽培地上で90%の発芽率 d)人工種子(発芽培地):MS培地上で81%の発芽率。 図7は、ペレニアルライグラスにおける人工種子に由来する実生の発育及び人工種子の発芽を示す。 図8は、a) 96ウェルの個別のウェルに入れられた、ペレニアルライグラスの新たに単離された種子由来の胚、b)エンドファイトの菌糸体懸濁液を個々のウェルに添加し、層流の下で一部を空気乾燥して、c)アルギン酸Ca層でコーティングされた人工種子を製造したことを示す。 図9は方法1によって生成された人工種を示す。 図10は方法1によって生成された人工種子の発芽を示す。 図11は、方法2によって生成された人工種子を示す。 図12はエンドファイト伸長での方法2によって生成した人工種子を示す。 図13は方法3で生成された人工種子を示す。 図14はendcで方法3で生成した人工種子を示す。 図15は方法3によって生成された人工種子の発芽を示す。 図16は、異なる希釈率のエンドファイト懸濁液を示す。
(実施例1)草-エンドファイト共生体(人工種子)の大規模生成のための方法
この作業の目的は、は、グラス(草)-エンドファイトの共生体の大規模生産のために、効率的な堅牢で低コストの方法を開発することであった。該方法は以下:
a)数百〜数千の草遺伝子型において数十〜数百のエンドファイトの接種に適用可能であり、
b)ペレニアルライグラス、トールフェスクおよびBrachiariaに適用できる;及び
c)新規に生成される遺伝的変異[すなわち、突然変異誘発の誘導(イオン化放射線、コルヒチン)、標的突然変異生成、トランスジェネシス、シスジェネシス、イントラジェネシスなど]を用いて新規エンドファイトおよびデザイナーエンドファイトの接種に適用可能である、
べきである。
本方法はさらに、草-エンドファイト共生体の次世代の非経験的分子育種、選択、および評価を可能にするべきである[草宿主の育種および選択、その後のエンドファイト接種および共生体評価のみではなく]。
実施された、実験の戦略 - および対応する実験手順 - は次のとおりである:
1. ペレニアルライグラス種由来の胚の大規模単離および人工種子生産
A. 効率的、低コスト、大規模な種子の表面滅菌法を開発すること。
B. 効率的、低コスト、大規模な種子由来胚の分離法を開発すること。
C. 効率的、低コスト、大規模な人工種子生産方法を開発すること。
D. 人工種子の発芽率及び発芽段階を試験すること;
E. エンドファイトプラス種子から単離された胚を用いて生成された人工種子に由来する実生におけるエンドファイトの存在を評価すること。
2. ペレニアルライグラス人工種子の中への大規模エンドファイト接種
F. 人工種子のための効率的、低コスト、大規模なエンドファイト接種方法を開発すること[二重/複数のコーティング(内側層プラスエンドファイト、‘疑似−アリューロン/胚乳’としての外側層)を含む人工種子生産が後に続く、種子に由来する胚のエンドファイト菌糸体での接種に基づく];および
G. 新規のエンドファイトを接種したエンドファイトマイナスの種子から単離された胚を用いて生成された人工種子に由来する実生におけるエンドファイトの存在を評価すること。
ペレニアルライグラスの種子に由来する胚の大規模単離と人工種子生産
A)種子表面滅菌法
行われた種子表面滅菌法は、以下のステップを含む:
1日目:種子を一晩、10%硫酸に浸漬した。
2日目: 10%のDomestosで20分間処理し、滅菌蒸留水で洗浄した後に24℃で保存した。
3日目: 10%のDomestosで20分間処理し、滅菌蒸留水で洗浄した後に24℃で保存し、続いて胚を単離した[下のB)参照]。
4つの独立した実験を、それぞれ200の種子で行った。
細菌または真菌汚染は認められなかった。
B) 胚分離方法
成功している表面種子消毒法[上記A)参照)]に基づくと、ライグラス種子由来の1000の胚は、4時間以内に一人で単離することができる。
人工種子製造法
ペレニアルライグラスの胚のアルギン酸Caコーティングによる人工種子
i)追加された栄養素のないアルギン酸Caマトリックスでのコーティング
追加された栄養素のないアルギン酸Caマトリックスを有するコーティングを用いたペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによる人工種子のために、以下のステップが実施された:
・胚は新鮮に単離され、3%アルギン酸ナトリウム溶液と混合した。
・60rpmで攪拌しながら、アルギン酸滴を50mM塩化カルシウム溶液に入れた。各液滴には一つの胚が含まれている。
・15分間攪拌した後に人工種子を回収し、十分な滅菌蒸留水で洗浄した。
人工種子を発芽培地MSまたはMS + 1 mg / L BAP上に置いた。
図1は、追加された栄養素なしのアルギン酸Caマトリックスでのコーティングを使用した、ペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによって生成された人工種子を示す。
ii)追加の栄養素を含むアルギン酸Caマトリックスでのコーティング
追加された栄養素を含むアルギン酸Caマトリックスを有するコーティングを用いたペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによる人工種子のために、以下のステップが実施された:
・胚を新鮮に単離し、MS(CaCl2を含まない)+ 750 mg / Lのグルタミン+5μΜのCuS04+ 1.95グラム/LのMESからなる改変MS培地中の3%アルギン酸ナトリウムと混合した。
・60rpmで攪拌しながら、アルギン酸滴を50mM塩化カルシウム溶液に入れた。
・各液滴には一つの種子に由来する単離された胚が含まれている。
・15分間攪拌した後に人工種子を回収し、十分な滅菌蒸留水で洗浄した。
・発芽のために人工種子をMS培地プレート上に置いた。
iii)色付きのCaアルギン酸マトリックスを有するコーティング
追加された栄養素を含む色付きのアルギン酸Caマトリックスを有するコーティングを用いたペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによる人工種子のために、以下のステップが実施された:
胚を新鮮に単離し、MS(CaCl2を含まない)+ 750 mg / Lのグルタミン+5μΜのCuS04+ 1.95グラム/LのMESからなる改変MS培地中の3%アルギン酸ナトリウムと混合した。
異なる食用色素[すなわち10μl/mlのクイーングリーン(90610)またはクイーンピンク(92330)]をアルギン酸ナトリウムコーティング溶液に添加してコーティングマトリックスを着色し、こうして多層コーティングの潜在的可能性を実証するための基礎を確立した。
60rpmで攪拌しながら、アルギン酸滴(個々の胚をコーティング含む)を50mM塩化カルシウム溶液に入れた。
各液滴には一つの種子に由来する単離された胚が含まれている。
15分間攪拌した後に人工種子を回収し、十分な滅菌蒸留水で洗浄した。
発芽のために人工種子をMS培地プレート上に置いた。
図2は、着色されたアルギン酸Caマトリックスでのコーティングを使用した、ペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによって生成された人工種子を示す。
iv)複数のアルギン酸Caマトリックス層を有するコーティング
複数のアルギン酸Caマトリックスを有するコーティングを用いたペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによる人工種子のために、以下のステップが実施された:
・胚を新鮮に単離し、MS(CaCl2を含まない)+ 750 mg / Lのグルタミン+5μΜのCuS04+ 1.95グラム/LのMESからなる改変MS培地中の3%アルギン酸ナトリウムと混合した。
・60rpmで攪拌しながら、アルギン酸滴を50mM塩化カルシウム溶液に入れた。
・各液滴には一つの種子に由来する単離された胚が含まれている。
・15分間攪拌した後に層Aで被覆された人工種子を回収し、十分な滅菌蒸留水で洗浄した。層Aで新鮮に被覆された人工種子の平均直径は4mmである。層Aで被覆された人工種子をペトリ皿に置き、層流キャビネット内で1〜2時間空気乾燥に付した。空気乾燥された層Aで被覆された人工種子の直径は2mmである。
・空気乾燥された層Aで被覆された人工種子を、同じ手順で、二重コーティングされた人工種子を作るために第二の被覆層(B層)としての食用色素[すなわち10μl/mlのクイーングリーン(90610)]で着色された改変MS培地[MS(CaCl2を含まない)+ 750 mg / Lのグルタミン+5μΜのCuS04+ 1.95グラム/LのMESからなる]中の3%アルギン酸ナトリウムと混合した。
図3は、複数のアルギン酸Caマトリックス層でのコーティングを使用した、ペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによって生成された人工種子を示す。
図4は、複数のアルギン酸Caマトリックス層でのコーティングを使用した、ペレニアルライグラス胚のアルギン酸Caコーティングによって生成された人工種子を示す。
ペレニアルライグラスの新たに単離された種子由来の胚は、a)96ウェルまたはb)384ウェルプレートのウェルに配置される。使い捨てシリンジを用いてアルギン酸ナトリウム溶液を個々のウェルに添加し、アルギン酸塩溶液中の単一胚がシリンジにロードされる。シリンジを用いてアルギン酸塩溶液で被覆された個々の胚は、人工種子の産生のために撹拌下での重合中の(polymerising)CaCl2溶液に滴下される。ペレニアルライグラスの人工種子の生産のために、96ウェルプレートの使用が、384ウェルプレートよりも好ましい。
人工種子の発芽率の評価
人工種子の発芽率を評価するために、以下のステップが実施された。
ペレニアルライグラス品種Bronsyn E(エンドファイトなし、2668シードバッチ)の種子、胚および人工種子の発芽
種子発芽率は以下について比較して評価した(図5):
a)元の種子:ろ紙上での発芽率1%。
b)表面殺菌した種子:ろ紙上での発芽率10%。
c)単離された胚:発芽培地上での発芽率48%。
d)人工種子(発芽培地で):MS培地上での発芽率40%。
ペレニアルライグラス品種Bronsyn E(エンドファイトなし、2667シードバッチ)の種子、胚および人工種子の発芽
種子発芽率は以下について比較して評価した(図6):
a)元の種子:ろ紙上での発芽率10%。
b)表面殺菌した種子:ろ紙上での発芽率30%。
c)単離された胚:発芽培地上での発芽率90%。
d)人工種子(発芽培地で):MS培地上での発芽率81%。
図7はペレニアルライグラスにおける、人工種子の発芽及び人工種子由来の実生の発育を示す。
人工種子由来の実生中のエンドファイトの存在の評価
人工種子由来の実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下のステップが実施された:
ペレニアルライグラス品種Bronsyn E+(エンドファイト プラス、2667シードバッチ)の種子および人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在
ろ紙上で発芽したBronsyn E+(2667)種子の実生20本を土壌に移植した。
Bronsyn Eプラス(2667)の種子に由来する胚で産生された発芽した人工種子からの実生25本を土壌に移植した。人工種子中の胚を、10%H2SO4でのオーバーナイト処理を用いて滅菌した。
種子及び人工種子に由来する実生の6週間の生育後、エンドファイトの存在をエンドファイト特異的SSR試験で評価した。
ろ紙上で発芽させたBronsyn Eプラス(2667;STエンドファイト含有)の種子を土壌に移植した後、エンドファイト特異的SSR試験において、19の実生のうち13(68%)がSTエンドファイトの存在について陽性だった。
Bronsyn Eプラス(2667)の種子に由来する胚で生成された、発芽した人工種子からの25の実生を土壌に移植した。人工種子中の胚を、10%H2SO4でのオーバーナイト処理を用いて滅菌した後、エンドファイト特異的SSR試験において23の実生のうち19(83%)がSTエンドファイトの存在について陽性だった。これは種子表面滅菌、大規模胚単離、及びアルギン酸Caコーティングでの人工種子製造が、内在するエンドファイトの生存能力にネガティブに影響を及ぼしていないことを明確に示している。
ペレニアルライグラスの人工種子におけるエンドファイトの大規模接種
ペレニアルライグラスの人工種子におけるエンドファイトの大規模接種のための、下記方法1〜3の例のように、異なる方法が開発された。
ペレニアルライグラスの新たに単離された種子由来の胚はa)96ウエルのウエルに個別に置かれ、b)エンドファイト菌糸体懸濁液がウエルに添加され、層流で部分的に空気乾燥に付された後、c)アルギン酸Ca層で被覆された人工種子を製造した(図8)。
方法1:アルギン酸Caコーティングに先立つ、単離された胚のエンドファイト懸濁液での直接接種
方法1、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、アルギン酸Ca被覆前のエンドファイト懸濁液を用いた単離胚の直接接種に基づく:
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間エンドファイト懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、エンドファイト接種胚で産生する(図9)。
人工種子を発芽用MS培地上で発芽させる。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、エンドファイト懸濁液(1/8希釈) で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでアルギン酸Caで被覆する。
エンドファイトを直接接種され、次いでアルギン酸Ca層で被覆されたペレニアルライグラスに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができる(図10)。
方法2:エンドファイト含有アルギン酸Ca層を用いた単離胚の直接被覆
方法2、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト含有アルギン酸Ca層を用いた単離胚の直接被覆に基づく:
ペレニアルライグラスの胚を、96ウェルプレートの個々のウェルのエンドファイト懸濁液(1/16希釈)中に新たに単離した。
2倍の濃度のアルギン酸ナトリウム(6%)改変MS培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]を個々のウェルに添加してエンドファイト含有アルギネート層で胚を被覆する。
人工種子をエンドファイト層被覆胚で産生する(図11)。
人工種子を発芽用MS培地上で発芽させる。
96ウェルプレートの個々のウェル中で、ペレニアルライグラスの胚を新たに単離し、アルギン酸Caを含むエンドファイト懸濁液(1/8または1/16希釈)で被覆し、次いで、添加して胚を被覆するエンドファイト含有アルギネート層を生成する。
培養後、エンドファイトアウトグロースが、ペレニアルライグラスの単離胚を被覆するのに使用したエンドファイト含有アルギネート層から観察され(使用したエンドファイト懸濁液の希釈率に関係なく;図12)、アルギン酸Ca被覆層に含まれるエンドファイト生存能を実証する。
方法3:エンドファイト接種単離胚から生成される人工種子の二重被覆
方法3、ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト菌糸体を用いた単離種子由来胚の接種およびエンドファイト感染人工種子の産生は、以下の通り、エンドファイト接種単離胚から生成される人工種子の二重被覆に基づく:
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、アルギネート[改変MS培地(CaCl2無し)中の6%のアルギン酸Ca+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]と混合したエンドファイト懸濁液(1/16希釈)で被覆して、エンドファイトを含有する第1の被覆層を生成する。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を被覆する第1のエンドファイト含有アルギネート層を有する人工種子を、層状空気流中30分間、濾紙上でブロット乾燥させ、次いで、いずれの栄養分も含まない3%のアルギン酸Caの第2のアルギネート層で被覆する。
次いで、ペレニアルライグラスのエンドファイト含有層で被覆された胚を有する二重被覆人工種子をMS培地上で発芽させる。
エンドファイト接種人工種子の栄養分欠乏培地を用いた第2の被覆は、発芽中のエンドファイトアウトグロースを低減し、単離されたペレニアルライグラス胚にごく接近してエンドファイトが増殖するのを制限することを目的とする(図13)。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を被覆する第1のエンドファイト含有アルギネート層を有する人工種子を、層状空気流中30分間、濾紙上でブロット乾燥させ、次いで、いずれの栄養分も含まない3%のアルギン酸Caの第2のアルギネート層で被覆する。
エンドファイト増殖は、最大3週間の期間にわたって内側のアルギネート被覆層に主に制限される(図14)。
ペレニアルライグラスの胚を、エンドファイト懸濁液(1/8希釈)中で直接新たに単離し、次いで部分的に空気乾燥させ、第1のアルギネート層[改変MS培地(CaCl2無し)中の3%のアルギン酸Ca+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]で被覆する。
ペレニアルライグラスの直接エンドファイト接種胚を有する人工種子を、4℃で一晩貯蔵し、次いで、いずれの栄養分も含まない3%のアルギン酸Caの第2のアルギネート層で被覆する。
次いで、ペレニアルライグラスの直接エンドファイト接種胚を有する二重被覆人工種子をMS培地上で発芽させる。
MS培地上で発芽したペレニアルライグラスの直接エンドファイト接種胚を有する二重被覆人工種子は、胚単離に使用した元の種子バッチと同等の発芽率を示す(図15)。
新規エンドファイトを接種した種子由来胚を有する人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在の評価
方法1を使用して新規エンドファイト(例えば、NEA11)を接種した種子由来胚を有する人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在を評価するために、以下の実験を行った:
新規エンドファイトNEA11を接種したペレニアルライグラス種子栽培品種Bronsyn E-(エンドファイトマイナス、2668種子バッチ)に由来する胚で産生された人工種子に由来する実生中のエンドファイトの存在
人工種子に由来する実生を6週間成長させた後、エンドファイトの存在を、エンドファイト特異的SSR試験に基づいて評価した。
方法1を使用してNEA11を接種したBronsyn Eマイナス(2668)種子由来胚で生成された、発芽した人工種子に由来する23の実生を土壌に移した。23の実生のうち6つ(すなわち、26%)が、エンドファイト特異的SSR試験において、NEA11エンドファイトの存在について陽性と試験され、共生体の定着を実証した[Table 1(表1)]。方法1を使用して新規エンドファイトNEA11を接種したペレニアルライグラス種子由来胚で生成された、発芽した人工種子から定着した共生体中のエンドファイトの存在を、土壌に移して3か月後に確認した。
ペレニアルライグラス人工種子におけるデザイナーエンドファイトの大規模接種
ペレニアルライグラス人工種子におけるコルヒチン処理による突然変異誘発の誘導(例えば、NEA12dh17)またはX線突然変異誘発(例えば、IRM1-35)に由来するデザイナーエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1〜3を使用して実施する。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間デザイナーエンドファイト(例えば、NEA12dh17、IRM1-35)懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、デザイナーエンドファイト接種胚で産生する。
人工種子を、発芽用MS培地上で発芽させる。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、デザイナーエンドファイト(例えば、NEA12dh17、IRM1-35)懸濁液(1/8希釈)で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでアルギン酸Caで被覆する。
デザイナーエンドファイト(例えば、NEA12dh17、IRM1-35)を直接接種され、次いでアルギン酸Ca層で被覆されたペレニアルライグラスに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができ、共生体の定着をもたらす。ペレニアルライグラス人工種子におけるコルヒチン処理による突然変異誘発の誘導(例えば、NEA12dh17)またはX線突然変異誘発(例えば、IRM1-35)に由来するデザイナーエンドファイトの大規模接種後に生成される共生体中のデザイナーエンドファイトの存在および素性を、エンドファイト特異的SSR試験を使用して実証する。
ペレニアルライグラス人工種子におけるトランスジェニックエンドファイトの大規模接種
ペレニアルライグラス人工種子中でDsRed蛍光マーカー遺伝子(例えば、NEA12-DsRed)を発現させるために、キメラ遺伝子を含有するプラスミドを用いたNEA12エンドファイトの遺伝子形質転換に由来するトランスジェニックエンドファイトの大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間トランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、トランスジェニックエンドファイト接種胚で産生する。
人工種子を、発芽用MS培地上で発芽させる。
ペレニアルライグラスの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、トランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)懸濁液(1/8希釈)で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでアルギン酸Caで被覆する。
トランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)を直接接種され、次いでアルギン酸Ca層で被覆されたペレニアルライグラスに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができ、トランスジェニックエンドファイトとの共生体の定着をもたらす。ペレニアルライグラス人工種子におけるトランスジェニックエンドファイト(例えば、NEA12-DsRed)の大規模接種後に生成される共生体中のトランスジェニックエンドファイトの存在および素性を、エンドファイト特異的SSRおよび導入遺伝子特異的PCR試験を使用して実証する。
トールフェスク人工種子における新規エンドファイトの大規模接種
トールフェスク人工種子におけるトールフェスクに由来する新規エンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)の大規模接種を、上述した方法1を使用して実施する。
トールフェスクの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、RTで30分間、新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)懸濁液(1/16希釈)とともにインキュベートする。
接種懸濁液をウェルから除去し、接種された胚を濾紙ディスク上で部分的に空気乾燥させる。
人工種子を、3%のアルギン酸ナトリウム含有改変MS成長培地[MS(CaCl2無し)+750mg/Lのグルタミン+5μMのCuSO4+1.95gのMES+1mg/lのBAP]とともに、新規エンドファイト接種胚で産生する。
人工種子を、発芽用MS培地上で発芽させる。
トールフェスクの新鮮単離胚を、96ウェルプレートの個々のウェル中で、新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)懸濁液(1/8希釈)で直接接種し、部分的に空気乾燥させ、次いでアルギン酸Caで被覆する。
新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)を直接接種され、次いでアルギン酸Ca層で被覆されたトールフェスクに由来する人工種子は、MS発芽培地上で発芽することができ、共生体の定着をもたらす。トールフェスク人工種子における新規ウシノケグサエンドファイト(例えば、NEA17、NEA19、NEA20)の大規模接種後に生成される共生体中の新規エンドファイトの存在および素性を、エンドファイト特異的SSR試験を使用して実証する。
(実施例2)ペレニアルライグラスにおけるエンドファイト接種方法
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有アルギン酸Ca層での被覆)を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラスの単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
ペレニアルライグラス種子から単離した胚に、皮下針で胚に傷をつけて、および傷をつけないで、異なる希釈率(1/4、1/8、1/16;図16を参照)のエンドファイト懸濁液を用いて、方法1または方法2を使用してエンドファイトNEA11を接種した。接種前の胚の穿刺により、接種効率が大いに増強され、接種された胚に由来する人工種子から回収した6週齢の共生体におけるSSRベースエンドファイト検出によって実証された[Table 2(表2)を参照]。
(実施例3)ペレニアルライグラスおよびトールフェスクにおけるエンドファイト接種方法
本実施例では、方法1(直接接種)または方法2(エンドファイト含有アルギン酸Ca層での被覆) を使用する接種の前に、皮下針でペレニアルライグラス(ホソムギ)およびトールフェスク(オニウシノケグサ)の単離胚に穿刺した後のエンドファイト接種頻度の増強を記載する。
方法1:アルギン酸Ca被覆前のエンドファイト懸濁液での単離胚の直接接種
方法2:エンドファイト含有アルギン酸Ca層での単離胚の直接被覆
異なる品種に由来する種子から単離した胚に、皮下針で胚に傷をつけて、および傷をつけないで、方法1または方法2を使用して異なるエンドファイト(NEA11およびNEA17)を接種した。接種前の胚の穿刺により、接種効率が大いに増強され、接種された胚に由来する人工種子から回収した6週齢の共生体におけるSSRベースエンドファイト検出によって実証された[Table 3(表3)を参照]。
参考文献

Claims (18)

  1. 人工種子を調製する方法であって、
    植物種子の源を準備する工程と、
    種子を表面滅菌工程に付す工程と、
    表面滅菌した種子から種子胚を単離する工程と、
    種子胚に1種または複数の共生生物を接種し、接種した種子胚をコーティングで被覆して人工種子を形成する工程と
    を含み、
    被覆の前に種子胚に1種または複数の共生生物を接種する、方法。
  2. 種子胚にエンドファイト菌糸体を直接接種する、請求項に記載の方法。
  3. 人工種子が第2のコーティング層をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. 第2のコーティング層が追加された栄養素を含む、請求項に記載の方法。
  5. 第2のコーティング層が養分欠乏層である、請求項に記載の方法。
  6. 植物種子が牧草及びマメ科からなる群より選択される植物に由来する、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  7. 種子胚の集団に共生生物の集団が接種される、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  8. 方法がさらに、
    人工種子を育成して小植物または実生を形成する工程;および
    共生生物の存在について小植物または実生をスクリーニングする工程
    を含む、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  9. スクリーニング工程が、人工種子および/またはそれらの子孫を、適合性および/または安定性について、老化促進によってスクリーニングし、所望の特徴を示す共生体を選択することを含む、請求項に記載の方法。
  10. 選択された共生体を迅速なエンドファイト生存能アッセイに付す工程をさらに含む、請求項に記載の方法。
  11. 1種または複数の共生生物が真菌エンドファイトである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 種子胚を処理して、1種または複数の共生生物の1つまたは複数の侵入点を創製する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 1種または複数の共生生物で接種された種子胚からなり、コーティングで被覆して前記胚をカプセル化ている、人工種子であって、被覆の前に種子胚に1種または複数の共生生物が接種されたものである、人工種子
  14. 第2のコーティング層で被覆されている、請求項13に記載の人工種子。
  15. 第2のコーティング層が追加された栄養素を含む、請求項14に記載の人工種子。
  16. 第2のコーティング層が養分欠乏層である、請求項14に記載の人工種子。
  17. 種子胚が牧草及びマメ科からなる群より選択される植物に由来する、請求項1316のいずれか一項に記載の人工種子。
  18. 1種または複数の共生生物が真菌エンドファイトである、請求項1317のいずれか一項に記載の人工種子。
JP2015514287A 2012-06-01 2013-05-29 共生体を含む人工種子の大規模生成のための方法 Active JP6403665B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
AU2012902278 2012-06-01
AU2012902278A AU2012902278A0 (en) 2012-06-01 Method for large scale generation of symbiota
AU2012903895A AU2012903895A0 (en) 2012-09-07 Method for large scale generation of symbiota
AU2012903895 2012-09-07
PCT/AU2013/000558 WO2013177616A1 (en) 2012-06-01 2013-05-29 Method for large scale generation of artificial seeds comprising symbiota

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015517812A JP2015517812A (ja) 2015-06-25
JP2015517812A5 JP2015517812A5 (ja) 2017-09-28
JP6403665B2 true JP6403665B2 (ja) 2018-10-10

Family

ID=49672175

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015514287A Active JP6403665B2 (ja) 2012-06-01 2013-05-29 共生体を含む人工種子の大規模生成のための方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US10051777B2 (ja)
EP (1) EP2854513B1 (ja)
JP (1) JP6403665B2 (ja)
CN (1) CN104754932A (ja)
AU (1) AU2013203273B2 (ja)
CA (1) CA2875121C (ja)
DK (1) DK2854513T3 (ja)
NZ (1) NZ630691A (ja)
UY (1) UY34837A (ja)
WO (1) WO2013177616A1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210121271A (ko) 2012-09-19 2021-10-07 바이오디스커버리 뉴질랜드 리미티드 식물에 유익한 특성을 부여하는 미생물에 대한 스크리닝 방법
US9777267B2 (en) 2012-09-19 2017-10-03 Biodiscovery New Zealand Limited Methods of screening for microorganisms that impart beneficial properties to plants
US9732335B2 (en) 2012-09-19 2017-08-15 Biodiscovery New Zealand Limited Methods of screening for microorganisms that impart beneficial properties to plants
US20170359965A1 (en) * 2014-12-19 2017-12-21 E I Du Pont De Nemours And Company Polylactic acid compositions with accelerated degradation rate and increased heat stability
CA2999780A1 (en) * 2015-09-24 2017-03-30 Agriculture Victoria Services Pty Ltd Brachiaria endophytes and related methods
CN106613814A (zh) * 2016-09-30 2017-05-10 深圳市铁汉生态环境股份有限公司 一种蕨类植物孢子快繁方法
BR112021012262A2 (pt) * 2018-12-20 2021-09-08 Agriculture Victoria Services Pty Ltd Semente artificial de planta e usos da mesma
CN110771509B (zh) * 2019-11-26 2022-08-09 大连大学 一种甘草人工种子及其培养方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4251952A (en) * 1979-08-06 1981-02-24 Sandoz Ltd. Plant seed coating
US4562663A (en) * 1982-10-12 1986-01-07 Plant Genetics, Inc. Analogs of botanic seed
GB8503793D0 (en) * 1985-02-14 1985-03-20 Ici Plc Treatment of seeds
JPH03155722A (ja) * 1989-11-14 1991-07-03 Kubota Corp イネ科雑種植物の人工種子及びその製造方法
US5427593A (en) * 1990-10-26 1995-06-27 Weyerhaeuser Company Analogs of botanic seed
JP3549122B2 (ja) * 1994-04-14 2004-08-04 株式会社前川製作所 ベントグラスとベントグラスへのエンドファイトの導入方法
DE19631320A1 (de) * 1996-08-02 1998-02-05 Bayer Ag In Hydrogelen eingebettetes biologisches Material, ein Verfahren zu dessen Einbettung sowie dessen Verwendung als künstliches Saatgut
WO2000062600A1 (en) * 1999-04-16 2000-10-26 Advanta U.S.A., Inc. Enhancing endophyte in grass
NZ524715A (en) * 2000-08-15 2005-09-30 Univ Arkansas Grasses infected with Neotyphodium endophytes to enhance tolerance to environmental stress
JP2002209441A (ja) * 2001-01-19 2002-07-30 Japan Grassland Farming Forage Seed Association 有用エンドファイト菌が感染したイタリアンライグラス
JP4313980B2 (ja) * 2002-04-10 2009-08-12 社団法人農林水産先端技術産業振興センター 共生菌を用いたイネ科植物の病虫害防除方法、防除剤および防除剤を結合した種子
JP2006174811A (ja) * 2004-12-20 2006-07-06 Uurii:Kk 動物用飼料
JP2006328033A (ja) * 2005-05-30 2006-12-07 Horiuchi Isao コエンザイムq10及びその製造方法
CN100407905C (zh) * 2006-05-11 2008-08-06 南京大学 杜鹃兰人工种子制作方法
US8975489B2 (en) 2010-12-02 2015-03-10 The Samuel Roberts Noble Foundation Grass fungal endophytes and uses thereof

Also Published As

Publication number Publication date
CN104754932A (zh) 2015-07-01
JP2015517812A (ja) 2015-06-25
WO2013177616A9 (en) 2017-05-26
NZ630691A (en) 2019-03-29
CA2875121C (en) 2022-09-20
CA2875121A1 (en) 2013-12-05
AU2013203273B2 (en) 2015-09-17
EP2854513B1 (en) 2019-07-03
EP2854513A1 (en) 2015-04-08
US20150150161A1 (en) 2015-05-28
US10051777B2 (en) 2018-08-21
AU2013203273A1 (en) 2013-12-19
UY34837A (es) 2013-12-31
EP2854513A4 (en) 2016-01-06
BR112014029962A2 (pt) 2022-07-12
DK2854513T3 (da) 2019-10-14
WO2013177616A1 (en) 2013-12-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6403665B2 (ja) 共生体を含む人工種子の大規模生成のための方法
US20210092933A1 (en) Selection of Symbiota by Screening Multiple Host-Symbiont Associations
Talgø et al. Sydowia polyspora associated with current season needle necrosis (CSNN) on true fir (Abies spp.)
CN109156352A (zh) 一种花生突变体的快速筛选方法及应用
CN107663548B (zh) “申阳”草莓的ssr分子指纹图谱的构建方法及应用
AU2015268768B2 (en) Method for large scale generation of symbiota (2)
AU2017251752B2 (en) Novel organisms (3)
BR112014029962B1 (pt) Sementes artificiais compreendendo simbionte e método para a preparação das mesmas
CN107058496A (zh) 一种适于大豆磷效率筛选的ssr引物序列及其使用方法
TOPORAN et al. BREENDING PROGRESS REVIEW ON THE TRIFOLIUM REPENS.
CN105112495A (zh) 一种鉴定马蹄莲软腐病抗性的离体叶盘接菌方法
Dai et al. Occurrence of leaf spot caused by Colletotrichum plurivorum on cowpea in Fujian Province, China
Kohlway IV Development of Genomic Tools for Insights into Phytophthora Root Rot Resistance in Trojan FIR
Gillanders The development of new inoculation techniques and viability tests for Neotyphodium endophytes
CN117296704A (zh) 一种利用小麦农家种进行条锈病抗性与产量协同改良创制新种质的育种方法
RILEY et al. Venche TALGØa, b, Gary A. CHASTAGNERc, Iben M. THOMSENd, Thomas CECHe
Moser Gene expression analysis in" Candidatus Phytoplasma mali"-resistant and-susceptible Malus genotypes
CN106171963A (zh) 黄瓜抗蔓枯病渐渗系hh1‑8‑1‑2的培育方法及抗性基因位点分子标记

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160418

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170220

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170522

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20170821

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20180105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180507

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20180621

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20180620

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180911

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6403665

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250