JP6402071B2 - 基板処理装置 - Google Patents

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本発明は、基板を処理する基板処理装置に関する。
従来より、半導体基板(以下、単に「基板」という。)の製造工程では、基板に対して様々な処理が施される。例えば、表面上にレジストのパターンが形成された基板上に薬液を供給することにより、基板の表面に対してエッチング等の薬液処理が行われる。また、薬液処理の終了後、基板上に洗浄液が供給されて洗浄処理が行われ、その後、基板の乾燥処理が行われる。
特許文献1の基板洗浄装置では、ウエハを水平に保持するスピンチャック上に蓋部材が載置され、ウエハと共に回転する。基板の洗浄処理の際には、まず、蓋部材の上方に離間して配置された上ノズルから、蓋部材の回転中心に設けられた開口を介して、回転中の基板上に洗浄液が供給される。洗浄液としては、フッ酸、塩酸、硫酸、リン酸、アンモニア、過酸化水素水等が利用される。続いて、当該上ノズルから回転中の基板上に純水が供給されることにより、基板に付着している洗浄液が洗い流される。その後、基板の乾燥処理の際には、上記上ノズルから窒素(N)ガスが吐出され、蓋部材の開口を介してウエハ上に供給される。これにより、蓋部材とウエハとの間の空間における酸素濃度を低下させ、基板の乾燥を促進することができる。
特許文献2の基板周縁処理装置でも同様に、ウエハを水平に保持するスピンチャック上に遮断板が載置され、ウエハと共に回転する。遮断板の中央には貫通孔が設けられ、遮断板の上面には、当該貫通孔に連通する内部空間を有するフランジパイプが結合される。フランジパイプの上端には、中央に貫通孔を有する遮断板フランジが結合される。遮断板をスピンチャック上から退避させる際には、遮断板用ハンドが上昇して遮断板フランジを下方から保持し、さらに上昇することにより遮断板をスピンチャックから上方へと離間させる。
フランジパイプの内部空間には、中心軸ノズルが、フランジパイプと非接触状態で配置される。ウエハの処理が行われる際には、中心軸ノズルから、遮断板とウエハとの間の空間に窒素ガス等のプロセスガスが供給される。遮断板フランジの上面には遮断側ラビリンス部材が固定されており、遮断側ラビリンス部材の上方には、ノズル側ラビリンス部材が遮断側ラビリンス部材とは非接触状態で配置される。ノズル側ラビリンス部材は、中心軸ノズルを保持するノズル保持部に固定され、中央軸ノズルおよびノズル保持部と共に昇降する。ノズル側ラビリンス部材と遮断側ラビリンス部材との間の空間には、乾燥空気等のシールガスが供給される。
特許第3621568号公報 特開2014−30045号公報
ところで、特許文献1の基板洗浄装置では、蓋部材の開口から蓋部材とウエハとの間の空間に、当該空間の外部の雰囲気が侵入する可能性がある。一方、特許文献2の基板周縁処理装置では、遮断側ラビリンス部材とノズル側ラビリンス部材との間の空間にシールガスが供給されることにより、遮断板の貫通孔から遮断板とウエハとの間の空間に、当該空間の外部の雰囲気が侵入することが抑制される。しかしながら、遮断側ラビリンス部材が遮断板フランジの上面に固定されており、さらに、遮断側ラビリンス部材の上方にノズル側ラビリンス部材が配置されるため、基板周縁処理装置が上下方向に大型化する。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、基板処理装置の扁平化を実現することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、基板を処理する基板処理装置であって、水平状態で基板を保持する基板保持部と、前記基板の上面に対向するとともに中央部に対向部材開口が設けられる対向部材と、前記対向部材を保持し、上下方向の第1の位置と前記第1の位置よりも下方の第2の位置との間で前記対向部材を前記基板保持部に対して相対的に移動する対向部材移動機構と、前記上下方向を向く中心軸を中心として前記基板を前記基板保持部と共に回転させる基板回転機構と、前記対向部材開口を介して前記基板の前記上面に処理液を供給する処理液ノズルと、前記対向部材と前記基板との間の空間に処理雰囲気用ガスを供給するガス供給部とを備え、前記対向部材が、前記基板の前記上面に対向するとともに中央部に前記対向部材開口が設けられる対向部材本体と、前記対向部材本体の前記対向部材開口の周囲から上方に突出するとともに前記処理液ノズルが挿入される筒状の対向部材筒部と、前記対向部材筒部の上端部から径方向外方に環状に広がるとともに前記対向部材移動機構に保持される対向部材フランジ部と、前記対向部材フランジ部の上面において凹部と凸部とが同心円状に交互に配置される第1凹凸部とを備え、前記対向部材移動機構が、前記対向部材フランジ部の下面と前記上下方向に対向する保持部下部と、前記保持部下部に接続され、前記対向部材フランジ部の前記上面と前記上下方向に対向する保持部上部と、前記保持部上部の下面において凹部と凸部とが同心円状に交互に配置される第2凹凸部とを備え、前記対向部材が前記第1の位置に位置する状態では、前記対向部材フランジ部が前記保持部下部により下側から支持されることにより、前記対向部材が前記対向部材移動機構により保持されて前記基板保持部から上方に離間し、前記対向部材が前記第2の位置に位置する状態では、前記対向部材が、前記対向部材移動機構から離間し、前記基板保持部により保持されて前記基板回転機構により前記基板保持部と共に回転可能となり、前記第1凹凸部および前記第2凹凸部の一方の凹部内に他方の凸部が間隙を介して配置されることによりラビリンスが形成され、前記ラビリンスにシールガスが供給されることにより、前記処理液ノズルと前記対向部材筒部との間の空間であるノズル間隙が、前記ラビリンスの径方向外側の空間からシールされ、前記対向部材が前記第1の位置に位置する状態では、前記第2凹凸部の凸部の下端が、前記第1凹凸部の凸部の上端よりも上方に位置する
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の基板処理装置であって、前記保持部上部が、前記ラビリンスの径方向内端と径方向外端との間にて前記ラビリンスに向けて前記シールガスを噴射する周状噴射口を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の基板処理装置であって、前記シールガスの供給源であるシールガス供給部と前記周状噴射口との間にて、前記シールガス供給部からの前記シールガスを一時的に貯留する環状のマニホールドをさらに備える。
請求項4に記載の発明は、請求項2または3に記載の基板処理装置であって、前記ラビリンスにおいて前記周状噴射口に対向する面が、径方向外方に向かうに従って下方へと向かう傾斜面である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記第1凹凸部が複数の凹部を有し、前記複数の凹部のうち最も径方向内側の凹部が、前記対向部材筒部の上部に設けられ、他の凹部よりも前記上下方向の大きさが大きい。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記保持部上部が、前記ラビリンスの径方向外端部において前記ラビリンス内のガスを吸引する周状吸引口を備える。
請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、前記ガス供給部により、前記処理液ノズルの側面から前記ノズル間隙へと斜め下方に向けて前記処理雰囲気用ガスが噴射される。
本発明では、基板処理装置の扁平化を実現することができる。
一の実施の形態に係る基板処理装置の断面図である。 基板処理装置の断面図である。 トッププレートおよび対向部材移動機構の一部を拡大して示す断面図である。 ガス供給路の平面図である。 気液供給部を示すブロック図である。 処理液ノズルの一部を拡大して示す断面図である。 基板の処理の流れを示す図である。 基板処理装置の断面図である。 他のラビリンスの例を示す断面図である。 他のラビリンスの例を示す断面図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る基板処理装置1の構成を示す断面図である。基板処理装置1は、半導体基板9(以下、単に「基板9」という。)を1枚ずつ処理する枚葉式の装置である。基板処理装置1は、基板保持部31と、基板回転機構33と、カップ部4と、トッププレート5と、対向部材移動機構6と、処理液ノズル71とを備える。
基板保持部31は、水平状態で基板9を保持する。基板保持部31は、保持ベース部311と、複数のチャック312と、複数の係合部313と、ベース支持部314とを備える。基板9は、保持ベース部311の上方に配置される。保持ベース部311およびベース支持部314はそれぞれ、上下方向を向く中心軸J1を中心とする略円板状の部材である。保持ベース部311は、ベース支持部314の上方に配置され、ベース支持部314により下方から支持される。保持ベース部311の外径は、ベース支持部314の外径よりも大きい。保持ベース部311は、中心軸J1を中心とする周方向の全周に亘って、ベース支持部314よりも径方向外方に広がる。
複数のチャック312は、中心軸J1を中心として略等角度間隔にて、保持ベース部311の上面の外周部に周方向に配置される。基板保持部31では、複数のチャック312により、基板9の外縁部が支持される。複数の係合部313は、中心軸J1を中心として略等角度間隔にて、保持ベース部311の上面の外周部に周方向に配置される。複数の係合部313は、複数のチャック312よりも径方向外側に配置される。
基板回転機構33は、回転機構収容部34の内部に収容される。基板回転機構33および回転機構収容部34は、基板保持部31の下方に配置される。基板回転機構33は、中心軸J1を中心として基板9を基板保持部31と共に回転する。
カップ部4は、中心軸J1を中心とする環状の部材であり、基板9および基板保持部31の径方向外側に配置される。カップ部4は、基板9および基板保持部31の周囲の全周に亘って配置され、基板9から周囲に向かって飛散する処理液等を受ける。カップ部4は、第1ガード41と、第2ガード42と、ガード移動機構43と、排出ポート44とを備える。
第1ガード41は、第1ガード側壁部411と、第1ガード天蓋部412とを有する。第1ガード側壁部411は、中心軸J1を中心とする略円筒状である。第1ガード天蓋部412は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、第1ガード側壁部411の上端部から径方向内方に広がる。第2ガード42は、第2ガード側壁部421と、第2ガード天蓋部422とを有する。第2ガード側壁部421は、中心軸J1を中心とする略円筒状であり、第1ガード側壁部411よりも径方向外側に位置する。第2ガード天蓋部422は、中心軸J1を中心とする略円環板状であり、第1ガード天蓋部412よりも上方にて第2ガード側壁部421の上端部から径方向内方に広がる。第1ガード天蓋部412の内径および第2ガード天蓋部422の内径は、基板保持部31の保持ベース部311の外径およびトッププレート5の外径よりも僅かに大きい。
ガード移動機構43は、第1ガード41を上下方向に移動することにより、基板9からの処理液等を受けるガードを第1ガード41と第2ガード42との間で切り替える。カップ部4の第1ガード41および第2ガード42にて受けられた処理液等は、排出ポート44を介してハウジング11の外部へと排出される。また、第1ガード41内および第2ガード42内のガスも排出ポート44を介してハウジング11の外部へと排出される。
トッププレート5は、平面視において略円形の部材である。トッププレート5は、基板9の上面91に対向する対向部材であり、基板9の上方を遮蔽する遮蔽板である。トッププレート5の外径は、基板9の外径、および、保持ベース部311の外径よりも大きい。トッププレート5は、対向部材本体51と、被保持部52と、複数の係合部53と、第1凹凸部55とを備える。対向部材本体51は、対向部材天蓋部511と、対向部材側壁部512とを備える。対向部材天蓋部511は、中心軸J1を中心とする略円環板状の部材であり、基板9の上面91に対向する。対向部材天蓋部511の中央部には、対向部材開口54が設けられる。対向部材開口54は、例えば、平面視において略円形である。対向部材開口54の直径は、基板9の直径に比べて十分に小さい。対向部材側壁部512は、中心軸J1を中心とする略円筒状の部材であり、対向部材天蓋部511の外周部から下方に広がる。
複数の係合部53は、中心軸J1を中心として略等角度間隔にて、対向部材天蓋部511の下面の外周部に周方向に配置される。複数の係合部53は、対向部材側壁部512の径方向内側に配置される。
被保持部52は、対向部材本体51の上面に接続される。被保持部52は、対向部材筒部521と、対向部材フランジ部522とを備える。対向部材筒部521は、対向部材本体51の対向部材開口54の周囲から上方に突出する略筒状の部位である。対向部材筒部521は、例えば、中心軸J1を中心とする略円筒状である。対向部材フランジ部522は、対向部材筒部521の上端部から径方向外方に環状に広がる。対向部材フランジ部522は、例えば、中心軸J1を中心とする略円環板状である。対向部材フランジ部522の上面には、円周状の凹部と円周状の凸部とが同心円状に交互に配置される第1凹凸部55が設けられる。第1凹凸部55は、複数の凹部と複数の凸部とを有する。当該複数の凹部のうち最も径方向内側の凹部551は、対向部材筒部521の上部に設けられ、第1凹凸部55の他の凹部よりも上下方向の大きさが大きい。
対向部材移動機構6は、対向部材保持部61と、対向部材昇降機構62とを備える。対向部材保持部61は、トッププレート5の被保持部52を保持する。対向部材保持部61は、保持部本体611と、本体支持部612と、フランジ支持部613と、支持部接続部614と、第2凹凸部615とを備える。保持部本体611は、例えば、中心軸J1を中心とする略円板状である。保持部本体611は、トッププレート5の対向部材フランジ部522の上方を覆う。本体支持部612は、略水平に延びる棒状のアームである。本体支持部612の一方の端部は保持部本体611に接続され、他方の端部は対向部材昇降機構62に接続される。
保持部本体611の中央部からは処理液ノズル71が下方に突出する。処理液ノズル71は、対向部材筒部521に非接触状態で挿入される。以下の説明では、処理液ノズル71と対向部材筒部521との間の空間を「ノズル間隙56」と呼ぶ。処理液ノズル71の周囲には、保持部本体611の下面において円周状の凹部と円周状の凸部とが同心円状に交互に配置される第2凹凸部615が設けられる。第2凹凸部615は、第1凹凸部55と上下方向に対向する。
フランジ支持部613は、例えば、中心軸J1を中心とする略円環板状である。フランジ支持部613は、対向部材フランジ部522の下方に位置する。フランジ支持部613の内径は、トッププレート5の対向部材フランジ部522の外径よりも小さい。フランジ支持部613の外径は、トッププレート5の対向部材フランジ部522の外径よりも大きい。支持部接続部614は、例えば、中心軸J1を中心とする略円筒状である。支持部接続部614は、フランジ支持部613と保持部本体611とを対向部材フランジ部522の周囲にて接続する。対向部材保持部61では、保持部本体611は対向部材フランジ部522の上面と上下方向に対向する保持部上部であり、フランジ支持部613は対向部材フランジ部522の下面と上下方向に対向する保持部下部である。
図1に示す位置にトッププレート5が位置する状態では、フランジ支持部613は、トッププレート5の対向部材フランジ部522の外周部に下側から接して支持する。換言すれば、対向部材フランジ部522が、対向部材移動機構6の対向部材保持部61により保持される。これにより、トッププレート5が、基板9および基板保持部31の上方にて、対向部材保持部61により吊り下げられる。以下の説明では、図1に示すトッププレート5の上下方向の位置を「第1の位置」という。トッププレート5は、第1の位置にて、対向部材移動機構6により保持されて基板保持部31から上方に離間する。また、トッププレート5が第1の位置に位置する状態では、第2凹凸部615の凸部の下端は、第1凹凸部55の凸部の上端よりも上方に位置する。
フランジ支持部613には、トッププレート5の位置ずれ(すなわち、トッププレート5の移動および回転)を制限する移動制限部616が設けられる。図1に示す例では、移動制限部616は、フランジ支持部613の上面から上方に突出する突起部である。移動制限部616が、対向部材フランジ部522に設けられた孔部に挿入されることにより、トッププレート5の位置ずれが制限される。
対向部材昇降機構62は、トッププレート5を対向部材保持部61と共に上下方向に移動させる。図2は、トッププレート5が図1に示す第1の位置から下降した状態を示す断面図である。以下の説明では、図2に示すトッププレート5の上下方向の位置を「第2の位置」という。すなわち、対向部材昇降機構62は、トッププレート5を第1の位置と第2の位置との間で基板保持部31に対して相対的に上下方向に移動する。第2の位置は、第1の位置よりも下方の位置である。換言すれば、第2の位置は、トッププレート5が第1の位置よりも上下方向において基板保持部31に近接する位置である。
トッププレート5が第2の位置に位置する状態では、トッププレート5の複数の係合部53がそれぞれ、基板保持部31の複数の係合部313と係合する。複数の係合部53は、複数の係合部313により下方から支持される。換言すれば、複数の係合部313はトッププレート5を支持する対向部材支持部である。例えば、係合部313は、上下方向に略平行なピンであり、係合部313の上端部が、係合部53の下端部に上向きに形成された凹部に嵌合する。また、トッププレート5の対向部材フランジ部522は、対向部材保持部61のフランジ支持部613から上方に離間する。これにより、トッププレート5は、第2の位置にて、基板保持部31により保持されて対向部材移動機構6から離間する(すなわち、対向部材移動機構6と非接触状態となる。)。
トッププレート5が基板保持部31により保持された状態では、トッププレート5の対向部材側壁部512の下端が、基板保持部31の保持ベース部311の上面よりも下方、または、保持ベース部311の上面と上下方向に関して同じ位置に位置する。トッププレート5が第2の位置に位置する状態で基板回転機構33が駆動されると、トッププレート5は、基板9および基板保持部31と共に回転する。換言すれば、トッププレート5が第2の位置に位置する状態では、トッププレート5は、基板回転機構33により基板9および基板保持部31と共に中心軸J1を中心として回転可能となる。
図3は、トッププレート5および対向部材移動機構6の一部を拡大して示す断面図である。図2および図3に示すように、トッププレート5が第2の位置に位置する状態では、第1凹凸部55と第2凹凸部615とが、互いに非接触状態で上下方向に近接する。第1凹凸部55の凸部は、第2凹凸部615の凹部内に間隙を介して配置され、第2凹凸部615の凸部は第1凹凸部55の凹部内に間隙を介して配置される。換言すれば、第1凹凸部55および第2凹凸部615の一方の凹部内に他方の凸部が間隙を介して配置される。これにより、処理液ノズル71の周囲において、トッププレート5の対向部材フランジ部522と対向部材移動機構6の保持部本体611との間にラビリンス57が形成される。ラビリンス57全体において、第1凹凸部55と第2凹凸部615との間の上下方向の距離および径方向の距離はおよそ一定である。ラビリンス57は、ノズル間隙56に連続する。トッププレート5が回転する際には、第1凹凸部55は回転し、第2凹凸部615は回転しない。
図3に示すように、対向部材保持部61の内部には、ラビリンス57に接続されるガス供給路58が設けられる。なお、上述の図1および図2では、ガス供給路58の図示を省略している。図4は、ガス供給路58を示す平面図である。図3および図4に示すように、ガス供給路58は、第1流路581と、第1マニホールド582と、複数の第2流路583と、第2マニホールド584と、複数のガス噴射口585とを備える。第1マニホールド582、複数の第2流路583および第2マニホールド584は、保持部本体611の内部に形成され、複数のガス噴射口585は保持部本体611の下面に形成される。また、第1流路581は本体支持部612の内部に形成される。
複数のガス噴射口585は、第2凹凸部615の1つの凹部の上面(すなわち、凹部の底面)において、略等角度間隔にて周方向に配置される。複数のガス噴射口585は、中心軸J1を中心として周状に配置される周状噴射口である。当該周状噴射口は、ラビリンス57の径方向内端と径方向外端との間に配置される。ガス供給路58では、例えば、中心軸J1を中心とする略円環状の1つの噴射口が、複数のガス噴射口585に代えて周状噴射口として設けられてもよい。
第2マニホールド584は、複数のガス噴射口585の上方に配置され、複数のガス噴射口585に接続される。第2マニホールド584は、中心軸J1を中心とする略円環状の流路である。第1マニホールド582は、第2マニホールド584の径方向外側に配置される。第1マニホールド582は、中心軸J1を中心とする略円環状の流路である。複数の第2流路583は、略径方向に延びる直線状の流路であり、第1マニホールド582と第2マニホールド584とを接続する。図4に示す例では、4つの第2流路583が略等角度間隔にて周方向に配置される。第1流路581は、第1マニホールド582から径方向外方へと延びる。第1流路581は、複数の第2流路583と周方向において異なる位置に配置される。
図5は、基板処理装置1におけるガスおよび処理液の供給に係る気液供給部7を示すブロック図である。気液供給部7は、処理液ノズル71と、処理液供給部72と、ガス供給部73とを備える。処理液供給部72は処理液ノズル71に接続される。ガス供給部73は、処理液ノズル71に接続され、処理液ノズル71にガスを供給する。ガス供給部73は、また、対向部材保持部61に設けられるガス供給路58の第1流路581にも接続され、ガス供給路58を介してラビリンス57にガスを供給する。
基板処理装置1では、処理液として、様々な種類の液体が利用される。処理液は、例えば、基板9の薬液処理に用いられる薬液(ポリマー除去液、フッ酸や水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液等のエッチング液等)であってもよい。処理液は、例えば、基板9の洗浄処理に用いられる純水(DIW:deionized water)や炭酸水等の洗浄液であってもよい。処理液は、例えば、基板9上の液体を置換するために供給されるイソプロピルアルコール(IPA)等であってもよい。ガス供給部73から供給されるガスは、例えば、窒素(N)ガス等の不活性ガスである。ガス供給部73からは、不活性ガス以外の様々なガスが供給されてもよい。
図6は、処理液ノズル71の一部を拡大して示す断面図である。処理液ノズル71は、例えば、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)により形成される。処理液ノズル71の内部には、処理液流路716と、2つのガス流路717とが設けられる。処理液流路716は、図5に示す処理液供給部72に接続される。2つのガス流路717は、図5に示すガス供給部73に接続される。
処理液供給部72から図6に示す処理液流路716に供給された処理液は、処理液ノズル71の下端面に設けられた吐出口716aから下方へと吐出される。処理液ノズル71から複数種類の処理液が吐出される場合、処理液ノズル71には、複数種類の処理液にそれぞれ対応する複数の処理液流路716が設けられ、複数種類の処理液はそれぞれ複数の吐出口716aから吐出されてもよい。
ガス供給部73から中央のガス流路717(図中の右側のガス流路717)に供給された不活性ガスは、処理液ノズル71の下端面に設けられた下面噴射口717aから下方に向けて供給(例えば、噴射)される。ガス供給部73から外周部のガス流路717に供給された不活性ガスは、処理液ノズル71の側面に設けられた複数の側面噴射口717bから周囲に供給される。
複数の側面噴射口717bは周方向に略等角度間隔にて配列される。複数の側面噴射口717bは、外周部のガス流路717の下端部から周方向に延びる周状流路に接続される。ガス供給部73から供給された不活性ガスは、複数の側面噴射口717bから、斜め下方に向けて供給(例えば、噴射)される。なお、側面噴射口717bは1つだけ設けられてもよい。
処理液供給部72(図5参照)から供給された処理液は、処理液ノズル71の吐出口716aから、図2に示す対向部材開口54を介して基板9の上面91に向けて吐出される。換言すれば、処理液ノズル71は、処理液供給部72から供給された処理液を、対向部材開口54を介して基板9の上面91に供給する。基板処理装置1では、処理液ノズル71は、対向部材本体51の対向部材開口54から下方に突出してもよい。換言すれば、処理液ノズル71の先端が、対向部材開口54の下端縁よりも下方に位置してもよい。処理液供給部72から供給された処理液は、処理液ノズル71内にて対向部材開口54を介して下方に流れ、処理液ノズル71の吐出口716a(図6参照)から基板9の上面91に向けて吐出される。処理液が対向部材開口54を介して供給されるという場合、対向部材開口54よりも上方にて処理液ノズル71から吐出された処理液が対向部材開口54を通過する状態のみならず、対向部材開口54に挿入された処理液ノズル71を介して処理液が吐出される状態も含む。
ガス供給部73(図5参照)から処理液ノズル71に供給された不活性ガスの一部は、処理液ノズル71の下面噴射口717a(図6参照)から、対向部材開口54を介してトッププレート5と基板9との間の空間(以下、「処理空間90」という。)に供給される。また、ガス供給部73から処理液ノズル71に供給された不活性ガスの一部は、処理液ノズル71の複数の側面噴射口717b(図6参照)からノズル間隙56へと供給される。ノズル間隙56では、ガス供給部73からの不活性ガスが、処理液ノズル71の側面から斜め下方に向かって供給されて下方に向かって流れ、処理空間90へと供給される。
基板処理装置1では、基板9の処理は、好ましくは処理空間90に処理液ノズル71から不活性ガスが供給されて処理空間90が不活性ガス雰囲気となっている状態で行われる。換言すれば、ガス供給部73から処理空間90に供給されるガスは、処理雰囲気用ガスである。処理雰囲気用ガスには、処理液ノズル71からノズル間隙56へと供給され、ノズル間隙56を介して処理空間90に供給されるガスも含まれる。
ガス供給部73から図3および図4に示すガス供給路58の第1流路581に供給された不活性ガスは、第1マニホールド582にて周方向に拡がり、複数の第2流路583を介して第2マニホールド584へと導かれる。当該不活性ガスは、第2マニホールド584においても周方向に拡がり、ラビリンス57の径方向内端と径方向外端との間にて、複数のガス噴射口585から下方のラビリンス57に向けて噴射される。複数のガス噴射口585からラビリンス57に不活性ガスが供給されることより、ラビリンス57よりも径方向内側の空間であるノズル間隙56、および、ノズル間隙56に連続する処理空間90が、ラビリンス57の径方向外側の空間からシールされる。すなわち、ガス供給部73からラビリンス57に供給されるガスは、シールガスである。複数のガス噴射口585からラビリンス57に供給された不活性ガスは、ラビリンス57内において径方向外方および径方向内方へと拡がる。
図5に示す例では、ガス供給部73は、シールガスの供給源であるシールガス供給部であり、かつ、処理雰囲気用ガスの供給源である処理雰囲気用ガス供給部でもある。そして、処理雰囲気用ガスとシールガスとが同じ種類のガスである。なお、処理雰囲気用ガスとシールガスとは、異なる種類のガスであってもよい。ガス供給路58では、第1マニホールド582および第2マニホールド584はそれぞれ、シールガス供給部であるガス供給部73と複数のガス噴射口585との間にて、シールガスを一時的に貯留する環状のマニホールドである。
次に、基板処理装置1における基板9の処理の流れの一例について、図7を参照しつつ説明する。まず、トッププレート5が図1に示す第1の位置に位置する状態で、基板9がハウジング11内に搬入され、基板保持部31により保持される(ステップS11)。このとき、トッププレート5は対向部材移動機構6の対向部材保持部61により保持されている。
続いて、対向部材昇降機構62により対向部材保持部61が下方へと移動される。これにより、トッププレート5が第1の位置から第2の位置へと下方に移動し、図2に示すように、トッププレート5が基板保持部31により保持される(ステップS12)。また、図2および図3に示すように、トッププレート5と対向部材保持部61との間にラビリンス57が形成される。そして、ガス供給部73から処理液ノズル71を介して、ノズル間隙56および処理空間90に不活性ガス(すなわち、処理雰囲気用ガス)の供給が開始される。また、ガス供給部73からガス供給路58(図3参照)を介して、ラビリンス57に不活性ガス(すなわち、シールガス)の供給が開始される。
次に、図2に示す基板回転機構33により、基板保持部31、基板9およびトッププレート5の回転が開始される(ステップS13)。処理液ノズル71からの不活性ガスの供給、および、ラビリンス57への不活性ガスの供給は、ステップS13以降も継続される。そして、処理液供給部72から処理液ノズル71へと第1処理液が供給され、第2の位置に位置するトッププレート5の対向部材開口54を介して、回転中の基板9の上面91の中央部に供給される(ステップS14)。
処理液ノズル71から基板9の中央部に供給された第1処理液は、基板9の回転により、基板9の中央部から径方向外方へと拡がり、基板9の上面91全体に付与される。第1処理液は、基板9の外縁から径方向外方へと飛散し、カップ部4の第1ガード41により受けられる。図2に示す第1ガード41の上下方向の位置は、基板9からの処理液を受ける位置であり、以下の説明では「受液位置」という。第1処理液が基板9に対して所定時間付与されることにより、第1処理液による基板9の処理が終了する。
第1処理液は、例えば、ポリマー除去液やエッチング液等の薬液であり、ステップS14において、基板9に対する薬液処理が行われる。なお、第1処理液の供給(ステップS14)は、基板9の回転開始(ステップS13)よりも前に行われてもよい。この場合、静止状態の基板9の上面91全体に第1処理液がパドル(液盛り)され、第1処理液によるパドル処理が行われる。
第1処理液による基板9の処理が終了すると、処理液ノズル71からの第1処理液の供給が停止される。そして、ガード移動機構43により第1ガード41が下方に移動され、図8に示すように、上述の受液位置よりも下方の待避位置へと位置する。これにより、基板9からの処理液を受けるガードが、第1ガード41から第2ガード42に切り替えられる。すなわち、ガード移動機構43は、第1ガード41を受液位置と待避位置との間で上下方向に移動することにより、基板9からの処理液を受けるガードを第1ガード41と第2ガード42との間で切り替えるガード切替機構である。
続いて、処理液供給部72から処理液ノズル71へと第2処理液が供給され、第2の位置に位置するトッププレート5の対向部材開口54を介して、回転中の基板9の上面91の中央部に供給される(ステップS15)。処理液ノズル71から基板9の中央部に供給された第2処理液は、基板9の回転により、基板9の中央部から径方向外方へと拡がり、基板9の上面91全体に付与される。第2処理液は、基板9の外縁から径方向外方へと飛散し、カップ部4の第2ガード42により受けられる。第2処理液が基板9に対して所定時間付与されることにより、第2処理液による基板9の処理が終了する。第2処理液は、例えば、純水や炭酸水等の洗浄液であり、ステップS15において、基板9に対する洗浄処理が行われる。
第2処理液による基板9の処理が終了すると、処理液ノズル71からの第2処理液の供給が停止される。そして、ガス供給部73により処理液ノズル71の側面からノズル間隙56に向けて噴射される不活性ガスの流量が増大する。また、処理液ノズル71の下端面から処理空間90に向けて噴射される不活性ガスの流量も増大する。さらに、基板回転機構33による基板9の回転速度が増大する。これにより、基板9の上面91上に残っている第2処理液等が径方向外方へと移動して基板9の外縁から径方向外方へと飛散し、カップ部4の第2ガード42により受けられる。基板9の回転が所定の時間だけ継続されることにより、基板9の上面91上から処理液を除去する乾燥処理が行われる(ステップS16)。
基板9の乾燥処理が終了すると、基板回転機構33による基板保持部31、基板9およびトッププレート5の回転が停止される(ステップS17)。また、ガス供給部73からノズル間隙56、処理空間90およびラビリンス57への不活性ガスの供給が停止される。次に、対向部材昇降機構62により対向部材保持部61が上方に移動することにより、トッププレート5が、第2の位置から図1に示す第1の位置へと上方に移動する(ステップS18)。トッププレート5は、基板保持部31から上方に離間して対向部材保持部61により保持される。その後、基板9がハウジング11から搬出される(ステップS19)。基板処理装置1では、複数の基板9に対して、上述のステップS11〜S19が順次行われ、複数の基板9が順次処理される。
以上に説明したように、基板処理装置1では、トッププレート5は、第1の位置にて対向部材保持部61により保持されるとともに、基板保持部31から上方に離間する。トッププレート5は、また、第1の位置よりも下方の第2の位置にて基板保持部31により保持され、基板回転機構33により基板9および基板保持部31と共に回転する。ガス供給部73は、トッププレート5と基板9との間の処理空間90に処理雰囲気用ガスを供給する。これにより、処理空間90を所望のガス雰囲気として、基板9の処理を当該ガス雰囲気にて行うことができる。例えば、処理空間90に不活性ガスを供給する場合、基板9を不活性ガス雰囲気(すなわち、低酸素雰囲気)にて処理することができる。
基板処理装置1では、上述のように、基板9およびトッププレート5が中心軸J1を中心として回転することにより、処理空間90における基板9の中央部の上方の領域(以下、「中央領域」という。)の圧力が、周囲の圧力よりも低くなる。これにより、当該中央領域の上方にて処理空間90に連続するノズル間隙56内のガスが、処理空間90へと吸引される。
ノズル間隙56は、その上端において、処理空間90およびノズル間隙56以外の外部の空間(以下、「外部空間」という。)と連続する。このため、仮に、上述のラビリンス57が設けられないとすると、処理空間の中央領域に生じる負圧により、当該外部空間の雰囲気が、ノズル間隙の上端から侵入し、ノズル間隙を介して処理空間にも侵入する可能性がある。
これに対し、基板処理装置1では、図2に示すように、ノズル間隙56の上方において処理液ノズル71の周囲にラビリンス57が設けられる。そして、ラビリンス57にシールガスが供給されることにより、ノズル間隙56が外部空間(具体的には、ラビリンス57の径方向外側の空間)からシールされる。その結果、外部空間の雰囲気がノズル間隙56を介して処理空間90へと侵入することを抑制することができる。
また、基板処理装置1では、トッププレート5の対向部材フランジ部522の上面に第1凹凸部55が設けられ、対向部材移動機構6の保持部本体611の下面に第2凹凸部615が設けられる。そして、トッププレート5が第2の位置に位置する状態(すなわち、基板9の処理が行われる処理空間90が形成された状態)においてのみ、第1凹凸部55および第2凹凸部615の一方の凹部内に他方の凸部が間隙を介して配置されることによりラビリンス57が形成される。これにより、トッププレートの上下方向の位置にかかわらずラビリンスが常に設けられる構造の基板処理装置に比べて、基板処理装置1の扁平化(すなわち、上下方向における小型化)を実現することができる。
基板処理装置1では、ガス供給部73により処理液ノズル71の側面からノズル間隙56へと斜め下方に向けて処理雰囲気用ガスが噴射される。このため、ノズル間隙56において当該処理雰囲気用ガスが下方に向けて流れ、ノズル間隙56の圧力が外部空間の圧力よりも低くなる(すなわち、負圧が生じる)。したがって、仮に、上述のラビリンス57が設けられないとすると、当該外部空間の雰囲気が、ノズル間隙の上端から侵入し、ノズル間隙を介して処理空間にも侵入する可能性がある。上述のように、基板処理装置1では、シールガスが供給されるラビリンス57が、ノズル間隙56の上方において処理液ノズル71の周囲に設けられ、ラビリンス57によりノズル間隙56が外部空間からシールされる。その結果、処理液ノズル71の側面から斜め下方に向けて処理雰囲気用ガスが噴射される場合であっても、外部空間の雰囲気がノズル間隙56を介して処理空間90へと侵入することを抑制することができる。
ラビリンス57を形成する第1凹凸部55では、複数の凹部のうち最も径方向内側の凹部551が、対向部材筒部521の上部に設けられ、第1凹凸部55の他の凹部よりも上下方向の大きさが大きい。これにより、外部空間の雰囲気が、ラビリンス57の径方向内端よりも径方向内側へと侵入することを、より一層抑制することができる。その結果、外部空間の雰囲気がノズル間隙56を介して処理空間90へと侵入することを、さらに抑制することができる。
対向部材移動機構6では、対向部材保持部61の保持部本体611が、ラビリンス57の径方向内端と径方向外端との間にてラビリンス57に向けてシールガスを噴射する周状噴射口(図4に示す例では、複数のガス噴射口585)を備える。このため、ガス供給部73からラビリンス57に供給されたシールガスは、ラビリンス57内において径方向外方および径方向内方へと拡がる。このように、ラビリンス57内において径方向外方に向かうシールガスの流れを形成することにより、外部空間の雰囲気がラビリンス57内に侵入することを抑制することができる。また、ラビリンス57内において径方向内方に向かうシールガスの流れを形成することにより、基板9の回転や処理液ノズル71からノズル間隙56への処理雰囲気用ガスの噴射により生じる負圧を低減することができる。その結果、外部空間の雰囲気がラビリンス57内に侵入することを、より一層抑制することができる。
基板処理装置1では、上記周状噴射口とシールガスの供給源であるガス供給部73との間にてシールガスを一時的に貯溜する環状の第1マニホールド582が設けられる。これにより、周状噴射口から噴射されるシールガスの流量の周方向における均一性を向上することができる。また、第1マニホールド582と同様の第2マニホールド584も設けられることにより、周状噴射口から噴射されるシールガスの流量の周方向における均一性を、より一層向上することができる。
次に、他の好ましいラビリンスの例について説明する。図9および図10はそれぞれ、図3と同様に、トッププレート5および対向部材移動機構6の一部を拡大して示す断面図である。図9に示すラビリンス57aにおいては、複数のガス噴射口585(すなわち、周状噴射口)に対向する面553が、径方向外方に向かうに従って下方へと向かう傾斜面である。詳細には、トッププレート5の第1凹凸部55のうち、複数のガス噴射口585の下方に位置する1つの環状の凸部552の径方向外側の側面553が、径方向外方に向かうに従って下方へと向かう傾斜面である。
これにより、複数のガス噴射口585からラビリンス57a内に噴射されたシールガスを、傾斜面である側面553に沿って径方向外方へと容易に導くことができる。その結果、外部空間の雰囲気がラビリンス57a内に侵入することを、より一層抑制することができる。また、各ガス噴射口585から側面553へと噴射されたシールガスは周方向に拡がるため、ラビリンス57aにおける複数のガス噴射口585の間の領域にもおよそ均一にシールガスを供給することができる。その結果、ラビリンス57aにおいて、シールガスの圧力の周方向における均一性を向上することができる。さらに、ラビリンス57aにおけるシールガスの流量の周方向における均一性を、より一層向上することもできる。
図10に示す例では、対向部材保持部61の保持部本体611が、ラビリンス57bの径方向外端部(すなわち、上述の外部空間側の端部)においてラビリンス57b内のガスを吸引する複数のガス吸引口591を備える。複数のガス吸引口591は、第2凹凸部615の径方向外端部の1つの凹部の上面(すなわち、凹部の底面)において、略等角度間隔にて周方向に配置される。複数のガス吸引口591は、対向部材保持部61の内部に形成される吸引路592を介して、図示省略の吸引部に接続される。複数のガス吸引口591は、ラビリンス57bの径方向外端部において、中心軸J1を中心として周状に配置される周状吸引口である。当該吸引部が駆動されることにより、当該周状吸引口を介してラビリンス57b内のガスが吸引される。
これにより、ラビリンス57bにおいて、外部空間の雰囲気が複数のガス吸引口591よりも径方向内方へと侵入することを抑制することができる。また、複数のガス噴射口585からラビリンス57b内へと供給されたシールガスを、径方向外方へとより一層容易に導くことができる。その結果、外部空間の雰囲気がラビリンス57b内に侵入することを、さらに抑制することができる。ラビリンス57bでは、例えば、中心軸J1を中心とする略円環状の1つの吸引口が、複数のガス吸引口591に代えて周状吸引口として設けられてもよい。ラビリンス57bに設けられる周状吸引口は、図9に示すラビリンス57aにも設けられてよい。
上述の基板処理装置1は、様々な変更が可能である。
例えば、複数のガス噴射口585から噴射されるシールガスの流量が周方向においておよそ均一である場合、第1マニホールド582および第2マニホールド584のいずれか一方または双方が省略されてもよい。
図3に示すラビリンス57へのシールガスの供給は、必ずしも、対向部材保持部61の保持部本体611に設けられた複数のガス吸引口591(すなわち、周状噴射口)から行われる必要はない。例えば、保持部本体611に設けられた非周状の噴射口から、ラビリンス57へのシールガスの供給が行われてもよい。あるいは、ラビリンス57よりも径方向内側に設けられた噴射口(例えば、処理液ノズル71の側面においてラビリンス57と上下方向のおよそ同じ位置に配置された噴射口)からラビリンス57の径方向内端に向けてシールガスが噴射されてもよい。図9および図10に示すラビリンス57a,57bにおいても同様である。
図10に示すラビリンス57bの径方向外端部におけるガスの吸引は、必ずしも、対向部材保持部61の保持部本体611に設けられた周状吸引口から行われる必要はない。例えば、ラビリンス57bの径方向外端部において保持部本体611に設けられた非周状の吸引口から、周囲のガスの吸引が行われてもよい。
図1に示す基板処理装置1では、処理液ノズル71の側面からの処理雰囲気用ガスの噴射は行われなくてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 基板処理装置
5 トッププレート
6 対向部材移動機構
9 基板
31 基板保持部
33 基板回転機構
51 対向部材本体
55 第1凹凸部
56 ノズル間隙
57,57a,57b ラビリンス
71 処理液ノズル
73 ガス供給部
90 処理空間
91 (基板の)上面
521 対向部材筒部
522 対向部材フランジ部
551 (第1凹凸部の)凹部
553 面
582 第1マニホールド
584 第2マニホールド
585 ガス噴射口
591 ガス吸引口
611 保持部本体
613 フランジ支持部
615 第2凹凸部
J1 中心軸
S11〜S19 ステップ

Claims (7)

  1. 基板を処理する基板処理装置であって、
    水平状態で基板を保持する基板保持部と、
    前記基板の上面に対向するとともに中央部に対向部材開口が設けられる対向部材と、
    前記対向部材を保持し、上下方向の第1の位置と前記第1の位置よりも下方の第2の位置との間で前記対向部材を前記基板保持部に対して相対的に移動する対向部材移動機構と、
    前記上下方向を向く中心軸を中心として前記基板を前記基板保持部と共に回転させる基板回転機構と、
    前記対向部材開口を介して前記基板の前記上面に処理液を供給する処理液ノズルと、
    前記対向部材と前記基板との間の空間に処理雰囲気用ガスを供給するガス供給部と、
    を備え、
    前記対向部材が、
    前記基板の前記上面に対向するとともに中央部に前記対向部材開口が設けられる対向部材本体と、
    前記対向部材本体の前記対向部材開口の周囲から上方に突出するとともに前記処理液ノズルが挿入される筒状の対向部材筒部と、
    前記対向部材筒部の上端部から径方向外方に環状に広がるとともに前記対向部材移動機構に保持される対向部材フランジ部と、
    前記対向部材フランジ部の上面において凹部と凸部とが同心円状に交互に配置される第1凹凸部と、
    を備え、
    前記対向部材移動機構が、
    前記対向部材フランジ部の下面と前記上下方向に対向する保持部下部と、
    前記保持部下部に接続され、前記対向部材フランジ部の前記上面と前記上下方向に対向する保持部上部と、
    前記保持部上部の下面において凹部と凸部とが同心円状に交互に配置される第2凹凸部と、
    を備え、
    前記対向部材が前記第1の位置に位置する状態では、前記対向部材フランジ部が前記保持部下部により下側から支持されることにより、前記対向部材が前記対向部材移動機構により保持されて前記基板保持部から上方に離間し、
    前記対向部材が前記第2の位置に位置する状態では、前記対向部材が、前記対向部材移動機構から離間し、前記基板保持部により保持されて前記基板回転機構により前記基板保持部と共に回転可能となり、前記第1凹凸部および前記第2凹凸部の一方の凹部内に他方の凸部が間隙を介して配置されることによりラビリンスが形成され、前記ラビリンスにシールガスが供給されることにより、前記処理液ノズルと前記対向部材筒部との間の空間であるノズル間隙が、前記ラビリンスの径方向外側の空間からシールされ
    前記対向部材が前記第1の位置に位置する状態では、前記第2凹凸部の凸部の下端が、前記第1凹凸部の凸部の上端よりも上方に位置することを特徴とする基板処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板処理装置であって、
    前記保持部上部が、前記ラビリンスの径方向内端と径方向外端との間にて前記ラビリンスに向けて前記シールガスを噴射する周状噴射口を備えることを特徴とする基板処理装置。
  3. 請求項2に記載の基板処理装置であって、
    前記シールガスの供給源であるシールガス供給部と前記周状噴射口との間にて、前記シールガス供給部からの前記シールガスを一時的に貯留する環状のマニホールドをさらに備えることを特徴とする基板処理装置。
  4. 請求項2または3に記載の基板処理装置であって、
    前記ラビリンスにおいて前記周状噴射口に対向する面が、径方向外方に向かうに従って下方へと向かう傾斜面であることを特徴とする基板処理装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記第1凹凸部が複数の凹部を有し、
    前記複数の凹部のうち最も径方向内側の凹部が、前記対向部材筒部の上部に設けられ、他の凹部よりも前記上下方向の大きさが大きいことを特徴とする基板処理装置。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記保持部上部が、前記ラビリンスの径方向外端部において前記ラビリンス内のガスを吸引する周状吸引口を備えることを特徴とする基板処理装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の基板処理装置であって、
    前記ガス供給部により、前記処理液ノズルの側面から前記ノズル間隙へと斜め下方に向けて前記処理雰囲気用ガスが噴射されることを特徴とする基板処理装置。
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