JP6401256B2 - ワイヤレス通信システムのための相対送受信機較正のための方法及び装置 - Google Patents

ワイヤレス通信システムのための相対送受信機較正のための方法及び装置 Download PDF

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Description

[0002]本発明の実施形態は、ワイヤレス通信システムにおける送受信機較正の分野に関し、より詳細には、本発明は、基準アンテナ素子アレイを使用したワイヤレスシステムにおける送受信機の較正に関する。
[優先権]
[0001]本特許出願は、2013年6月20日付で提出された「Method for Fast Relative Transceiver Calibration for Large−Scale and Massive MIMO」と題する、対応する米国特許仮出願第61/837,482号に対する優先権を主張し、当該仮特許出願を参照により組み込む。
[0003]従来のダウンリンクMU−MIMO方式は、過去10年において研究の最前線にあった。これらの方式は、基地局にある複数のアンテナを使用し、ユーザ端末に複数のアンテナを配する必要なしに複数のユーザに同時にサービスすることによって、スペクトル効率の増大を保証する。このスペクトル効率の増大は、各ユーザと送信側基地局との間のチャネル状態情報(CSI)の知識を使用することによって達成される。CSIT(送信機において利用可能なCSI)を有することによって、送信機がユーザ端末ストリームをプリコード(precode)することが可能になり、それによって、各ユーザ端末は、当該端末自体のストリームのみを考慮する。基地局がM個の送信アンテナを有すると仮定すると、K個の単一アンテナユーザ端末に同時にサービスすることができ、単一の端末にサービスするシステムに対して概ねmin(M,K)に等しい多重化利得が与えられる。
[0004]送信機がこの動作を信頼可能に達成するには、送信機は十分に正確なCSITを有する必要がある、すなわち、送信機は、当該送信機自体とユーザの各々との間のチャネルを、十分な正確さで知る必要がある。CSITを取得するのに使用される技法は、2つのクラスに入る。第1のクラスは、各ユーザ端末が、ユーザ端末自体のアンテナ(複数可)と基地局のアンテナとの間のチャネル係数を推定することを可能にするために、ダウンリンクにおいてM個のパイロット(基地局送信アンテナあたり1つ)を利用する。この動作によって、各基地局送信アンテナとユーザ端末受信アンテナとの間のチャネルに関する、各受信ユーザ端末における各CSI(CSIR)が与えられる。CSIR、すなわち、各ユーザ端末において利用可能なCSI情報はその後、アップリンク送信を使用して送信機にフィードバックされて、CSIT、すなわち、送信側基地局におけるCSIが与えられる。このクラスのCSIT取得方式には以下の2つのオーバヘッドがある。(i)M(送信側基地局にあるアンテナ素子の数)によって線形的に拡大するダウンリンクパイロットオーバヘッド、(ii)各ユーザ端末と各基地局アンテナとの間のチャネルを、基地局にとって利用可能にする役割を担うアップリンクフィードバックオーバヘッド。各ユーザ端末が単一のアンテナを有する場合、アップリンクフィードバックは、各ユーザ端末アンテナと各基地局アンテナとの間のチャネル毎に1つの係数の、MK個のチャネル係数(複素スカラー数)を基地局に提供する役割を担う。アップリンクオーバヘッドは基本的に、min(K,M)とともに線形的に増大するようにされ得るが、実際に使用されている方法では、このオーバヘッドはM及びKの積とともに増大する。ダウンリンクオーバヘッドは、配備することができるアンテナアレイのサイズMを制限する。同様に、アップリンクオーバヘッドは、M及びKの増大に関連して非常に急速に増大するため、MとKの両方を制限する。
[0005]第2のクラスのCSIT取得技法は、可逆性ベースの訓練方式として参照される。可逆性ベースの訓練方式は、チャネル可逆性として知られている、物理的ワイヤレスチャネルの特性を利用して、特定の適切に選択される(M,K)対の下で、非常に効率的なCSIT訓練によって非常に高速の送信を可能にする。特に、パイロットは、各ユーザによってアップリンクにおいて送信され(K個のパイロットが必要とされるが、より多くのパイロットが使用されてもよい)、基地局における対応するパイロット観測値が直に利用されて、ダウンリンク送信のためのプリコーダが形成される。アップリンク訓練及びその後のダウンリンクデータ送信が時間及び周波数において十分に近くで(チャネルのコヒーレンス時間及びコヒーレンス帯域幅の中で)行われる場合、同じ時間及び周波数におけるアップリンクチャネル及びダウンリンクチャネルは同じであるため、アップリンク訓練は、送信機において必要とされる(ダウンリンクチャネル)CSIを直に提供する。この第2のクラスの技法において、アップリンクオーバヘッドはK、すなわち、同時にサービスされることになるユーザ端末の数とともに線形的に拡大する。これらの訓練方式はまた、一般的に、アップリンク及びダウンリンクデータ送信のために共有される単一の送受信機とのユーザ端末チャネルのコヒーレンス帯域幅内でのアップリンク訓練及びダウンリンク送信を可能にするためにTDD(時分割複信)に依拠するものとしても想定される。
[0006]可逆性ベースの訓練方式の1つの魅力的な態様は、訓練オーバヘッドのいかなる増大も受けることなく、送信アンテナアレイのサイズMを増大させ続け、「非常に大きい」ものにすることができることである。M>Kであることによって、Mが増大しても、同時に多重化されるストリームの数Kは増大せず(すなわち、ユーザ毎に1つのK個のストリームが同時に送信され)、Mが増大することによって、訓練においてさらに費用をかけることなく、各ストリームにおける相当のビーム形成利得がもたらされる(ストリームあたりのより高い速度につながる)。代替的に、Mが増大することによって、ユーザ端末に目標速度をもたらすために必要とされる送信電力が低減し、それによって、より環境に配慮した送信方式が可能になる。
[0007]可逆性ベースの訓練方式に伴う課題は、同じ時間及び周波数における「複合」アップリンク及びダウンリンクチャネルが同じではないことである。特に、アップリンク及びダウンリンクの物理的チャネル構成要素は同じであるが、「送信元ノード」(送信アンテナから情報保持信号を送信する役割を担う)と宛先ノード(受信アンテナに取り付けられている)との間の各複合チャネルが、送信機(送信機にある回路)及び受信機(受信機にある回路)に起因するさらなる障害を含む。送信機及び受信機の役割が交換されると、各ノードにおいて異なる障害が発生し、それによって、2つの複合チャネルは非可逆的になる。
[0008]一方、これらの送信機/受信機障害は、時間とともに(アンテナが異なる発振器クロックによって駆動されるときの1秒又は数秒から、アンテナが同じ発振器によって駆動されるときの数分又はそれ以上まで)ゆっくりと変化又はドリフトする。結果として、上記の問題から、これらの送信機/受信機障害を補償し、可逆性ベースのMU−MIMOを実現するための方法としての、送受信機較正が必要となる。
可逆性ベースの大規模MU−MIMO
[0009]M個の送信アンテナから成るアレイからK個の単一アンテナユーザ端末へのMU−MIMO送信を可能にする問題について考察する。i番目の基地局送信アンテナとj番目のユーザ端末との間のダウンリンク(DL)チャネルは、以下によって与えられる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

はそれぞれ、基地局アンテナiから送信される信号、2つのアンテナの間のDLチャネル、ユーザ端末jの受信機における観測値及びノイズを示す。スカラー(複素)係数
Figure 0006401256

は、ユーザ端末jの受信機にあるRF−ベースバンド変換ハードウェア(たとえば、利得制御装置、フィルタ、混合器、A/Dなど)によって導入される振幅及び位相シフトを含む。同様に、スカラー(複素)係数
Figure 0006401256

は、基地局アンテナjによって送信されることになる信号を生成する送信機にあるベースバンド−RF変換ハードウェア(たとえば、増幅器、フィルタ、混合器、A/Dなど)によって導入される振幅及び位相シフトを含む。
[0010]同様に、j番目のユーザ端末とi番目の基地局アンテナとの間のアップリンクチャネルは、以下によって与えられる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

はそれぞれ、ユーザ端末jから送信される信号、2つのアンテナの間のアップリンク(UL)チャネル、基地局アンテナiの受信機における観測値及びノイズを示す。スカラー(複素)係数
Figure 0006401256

は、基地局アンテナiの受信機にあるRF−ベースバンド変換ハードウェア(たとえば、利得制御装置、フィルタ、混合器、A/Dなど)によって導入される振幅及び位相シフトを含む。同様に、スカラー(複素)係数
Figure 0006401256

は、ユーザ端末jによって送信されることになる信号を生成する送信機にあるベースバンド−RF変換ハードウェア(たとえば、増幅器、フィルタ、混合器、A/Dなど)によって導入される振幅及び位相シフトを含む。
[0011]アップリンクにおいて、以下のモデルが使用され得る。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

は、シンボル時間tにおける副搬送波n上のユーザシンボルを含む次元K×1(すなわち、K行×1列)のベクトルであり、
Figure 0006401256

は、異なる端末のタイミング基準の間の相対遅延に起因する時間位相シフトにおける一定の搬送波位相シフト及び周波数依存定数を含むM×Kチャネル行列であり、
Figure 0006401256

はそれぞれ、ユーザ端末における受信信号ベクトル及びノイズである。
Figure 0006401256
[0012]ダウンリンクにおいて、以下のモデルが使用され得る。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

は、シンボル時間tにおける副搬送波n上のユーザ記号の(行)ベクトルであり、
Figure 0006401256

は、異なる端末のタイミング基準間の相対遅延に起因する時間位相シフトにおける一定の搬送波位相シフト及び周波数依存定数を含むK×Mチャネル行列であり、
Figure 0006401256

はそれぞれ、ユーザ端末における受信信号(行)ベクトル及びノイズである。
Figure 0006401256
[0013]行列
Figure 0006401256

は未知の局所的に一定である対角行列である。本明細書における目的のために、「局所的に一定(locally constant)」という用語は、主に熱ドリフト効果に起因して非常に長い時間(特に、チャネルのコヒーレンス時間よりもはるかに長い)にわたって変化し得るが、周波数オフセット及び伝播時間変動フェージングのようないかなる「早い効果」にも依存しないことを意味し、これは、これらの早い効果はタイミング及び搬送波位相同期によってすべてすでに考慮されており、行列
Figure 0006401256

に含まれているためである。物理的チャネルの可逆性によって、以下の等式が存在する。
Figure 0006401256
[0014]単純にするために、熱雑音は無視されている。ダウンリンクチャネル行列を推定するために、K個のユーザ端末は、K個のOFDMシンボルから成るブロックを送信し、それによって、アップリンク訓練段階は、以下のように書くことができる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

は、スケーリングされたユニタリ行列である。したがって、基地局は、以下のチャネル行列推定値を得ることができる。
Figure 0006401256
[0015]しかしながら、ダウンリンクビーム形成を実施するためには、ダウンリンク行列
Figure 0006401256

が必要とされる。可逆性は、アップリンク推定チャネル内の物理的チャネル構成要素が、ダウンリンクチャネル内の対応する構成要素(アップリンク訓練及びダウンリンクデータ送信が同じチャネルコヒーレンス時間内に行われると仮定する)を直ちにもたらすことを保証するが、ダウンリンクの送信及び受信対角行列が知られる必要があり、一方で、アップリンクのそれらの対角行列及びチャネル行列
Figure 0006401256

の積はここでは、一般的に任意に関連付けられる。
従来技術の相対較正:Argos方式
[0016]C. Shepard他「Argos: Practical Many−Antenna Base Stations」(Mobicom 2012, Istanbul, Aug. 22−26, 2012)(以下「Argos」と称する)においてArgos相対較正方法が記載されている。Argos相対較正方法を説明する前置きとして、ダウンリンクチャネル行列
Figure 0006401256

は、ビーム形成を実施するためにすべてが必要とされるとは限らないことに注意されたい。事実、この行列の列空間のみが必要とされる、すなわち、
Figure 0006401256

、式中、Aは何らかの任意の可逆的な定数対角行列、によって形成される任意の行列が、任意の種類のビーム形成にとって十分に良好である。たとえば、ゼロ強制ビーム形成(ZFBF)を考察する。ZFBFプリコーディング行列は、以下のように計算することができる。
Figure 0006401256

式中Λは、行列Wの各行に対し、すべてのmについて行正規化||wm||=1を課す対角行列である。したがって、ダウンリンクにおけるZFBFプリコード信号は以下のようになる。
Figure 0006401256
[0017]K≦Mを条件として、結果もたらされるチャネル行列は対角であることに注意されたい。したがって、問題は、
Figure 0006401256

であることを分かった上で、アップリンク訓練観測値
Figure 0006401256

から、何らかの既知の行列Aによる左乗算による
Figure 0006401256

を推定する方法ということになる。Argosの相対較正手順に従って、対角行列
Figure 0006401256

が、スロット継続時間よりもはるかに長い間隔にわたって基本的に時間的に一定であるという事実が利用される(較正手順は、ハードウェア安定性、温度変化などに応じて、数十秒又はさらにはそれ以上の時間毎に、周期的に反復され得る)。
[0018]Argos較正方法を意味するこの手順は、以下のステップから構成される。
[0019]1)較正基準基地局アンテナ、たとえば、アンテナ1からの訓練:基地局アンテナ1からすべての他の基地局アンテナ、すなわち、基地局アンテナの集合S={2,3,...,M}にパイロットシンボルを送信する。BSアンテナSにおける受信信号は以下によって与えられる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

は、基地局基準アンテナ(すなわち、アンテナ1)送信RFチェーン
Figure 0006401256

に起因する係数であり、すなわち、他の基地局アンテナ受信RFチェーンに起因する係数を含む対角行列であり、(M−1)×1ベクトルhs←1は、基準基地局アンテナ1から残りの基地局アンテナまでの物理的チャネルを示し、(M−1)×1ベクトル
Figure 0006401256

は、(M−1)非送信基地局アンテナにおける熱雑音を表す。
[0020]2)集合S内の基地局アンテナから較正基準アンテナ1までの訓練:基地局アンテナ2,3,...,Mは、ユニタリ訓練行列を形成するための(ユニタリ訓練行列に比例する)一連のM−1個のシンボルによって各々応答する(1つの特別な事例が、各々一度に1つのパイロットを送信することに対応する)。較正基準アンテナによって受信される信号は、以下によって与えられる。
Figure 0006401256

式中
Figure 0006401256

は、較正基準アンテナ受信RFチェーンに起因する係数である。
[0021]3)較正プロセス:
Figure 0006401256

を左から乗算することによって、BSは以下を得る。
Figure 0006401256
[0022]ここで、物理的チャネル可逆性に起因して、hs→1=hs←1であることに注意されたい。したがって、各m=2,3,...,Mについて、基地局は以下の比を計算することができる。
Figure 0006401256
[0023]較正プロセスの終わりには、ノイズを無視することができるほど十分に高いSNRについて、対角較正行列
Figure 0006401256

が得られており、式中、
Figure 0006401256

は、較正基準アンテナ上り及び下り変調チェーンのみに依存する無関係な定数項である。この時点において、較正行列
Figure 0006401256

及びアップリンク推定チャネル行列
Figure 0006401256

から、単純にアップリンク推定チャネルを乗算することによって、所望のダウンリンクチャネル行列を得ることができる。特に、以下のようになる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

である。
[0024]Argosの自己較正プロセスは、基準アンテナからすべての他の基地局アンテナまでのパイロットについて1つのシンボルの少なくともM個のOFDMシンボル、及び、M−1個のOFDMシンボルを利用して、直交訓練シーケンスを、すべての他の基地局アンテナから較正基準アンテナへと送信する。
[0025]Argos較正方法には制限がある。第1に、(基準アンテナに対する)各基地局アンテナの相対較正は、2つの観測値の比として、特に、
Figure 0006401256

を[ys→1m−1で除算することによって形成されることに留意されたい。除算項[ys→1m−1内のノイズは、較正推定値に大きな推定誤差を引き起こす可能性がある。この影響は実際に、Argosの開発者らが、「当方の間接的な較正手法を実施している間に当方が直面した別の課題は、基準アンテナ1と他のアンテナとの間のチャネルの著しい振幅変動である。これは、異なるアンテナ対が非常に異なるアンテナ間隔を有する場合がある、当方のアンテナアレイの格子状の構成に起因する。当方の測定によれば、SNR差は、40dB程度まで高い場合があり、これによって、当方が基準信号の送信電力を適切に選択するという難問がもたらされている。」と述べているときに、当該開発者らが気付いている。当該開発者らの解決策は、基準アンテナを、残りの基地局アンテナに対して慎重に配置することであった。すなわち、「当方は、基準アンテナを他のアンテナから分離して、他のアンテナに対する基準アンテナの水平距離がほぼ同一になるような位置に、基準アンテナを配置する。そのような基準アンテナの配置は、当方の較正手順が、無線ハードウェアチャネルを物理的チャネルから分離することに起因して、較正性能に影響を及ぼさない」。
[0026]そのように、残りの送信アンテナに対して基準アンテナを慎重に配置する必要があることは、Argos較正方法に依拠する配備において相当の制限要因である。この厳密な要件によって、配列されていないアンテナの集合からのダウンリンクMU−MIMO配備における効率が著しく制限されるため、Argosu較正方法の範囲が制限される。
[0027]一般的に、ノイズロバスト性の目的で、はるかにより大きいブロック及び受信電力の最大比の組み合わせを使用することができ、それによって、D個のパイロットシンボルを、基準アンテナ1から他の基地局アンテナへと送信することができ、M−1個の直交訓練シーケンスを、(M−1)D個のシンボルを介して、他の基地局アンテナから基準アンテナ1へと送信することができ、較正の信号対雑音比において係数Dが達成され、D≧1は、性能を改善するために十分に大きいある整数である。しかしながら、この方法では、特にスケーラブルで配分的な配備について、Argos較正方法の本質的な制約はなくならない。
[0028]2013年3月15日に提出されたO. Bursalioglu他の「Method and Apparatus for Internal Relative Transceiver Calibration for Reciprocity−based MU−MIMO Deployments」と題する国際出願PCT/US2013/032299(以下Bursaliogluと称する)においては、配分されている、容易にスケーリング可能な相対較正を可能にする新たなクラスの方法及び装置が開示されている。これらの相対較正方法は、配列されているアンテナアレイ及び配列されていないアンテナアレイからの高性能な可逆性ベースのダウンリンクMU−MIMO方式をロバストに可能にする較正を提供するために使用することができる。
[0029]同じトポロジ及び同じ数の較正訓練スロット、すなわち、基地局アンテナあたりD個のスロット(D≧1)を含む、Argos手法の拡張が考慮されている。この拡張は以下のとおりである。較正アンテナ1を含む各アンテナが、最初にその訓練シンボルを独立してブロードキャストする。このブロードキャストには、Argosと同じシグナリング次元が必要とされるが、行列
Figure 0006401256

が対角であることも必要である、すなわち、集合S内の各アンテナが送信するとき、S内の残りのアンテナセットは送信しておらず、それによって、残りのアンテナは受信することができる。各アンテナがその訓練シンボル(複数可)をブロードキャストした後、すべての測定値が、各i≠j、0≦i,j≦Mについて、アンテナjからアンテナiまでの訓練シンボルに対応する
Figure 0006401256

の形態で収集される。これは、すべてのiについて観測値yi1及びy1iの集合のみに依拠するArgosとは対照的である。先行する式において、wijは、適切な分散を有する(前に説明したように、雑音余裕のために効率をトレードオフするための設計パラメータであり得る、訓練長さDの効果を含む)互いに独立で同一の分布に従う複素ガウス雑音サンプルである。完全な物理的チャネル可逆性、すなわち、hij=hjiを仮定し、上記測定値を対にグループ化すると以下のようになる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

は順序付けされていないアンテナ対i,jに割り当てられた複素係数である。
[0030]雑音がなければ、yij=yji=cβijであるため、自然な費用関数を形成することができ、
Figure 0006401256

この測定基準を最小化するように、相対較正係数を選択することができる。集合Fは、較正係数を決定するのに使用される順序付けされた測定値(yij,yij)の(i,j)対の集合を定義する。自明な全零の解を回避するために、一般性を損なうことなく、|c1|=1を課すことができる。
[0031]1つの手法において、較正係数は以下の最適化問題の解として求められる。
Figure 0006401256
[0032]従来技術の較正方法は、配列された又は配列されていないアンテナ素子を有する小さい、大きい、又は非常に大きいMIMOアレイから、コヒーレントなMU−MIMO送信を可能にする。配列されていない事例の特別な例は、リモートラジオヘッド(RRH)からのセルラ送信におけるネットワークMIMOを含むが、より一般的な、それによってユーザ端末がアンテナ素子の領域内のアンテナの複数の異なる(重なり合う)セットによって同時にサービスされるMU−MIMO方式をも含む。加えて、重なり合っている可能性がある配列されていないアンテナ素子アレイの集合に基づく、ネットワーク大規模MIMO、リモートラジオヘッドに基づくMU−MIMO、階層的較正、及び、要求に応じて、可逆性ベースのMU−MIMOのための分散された較正のための、資源効率的で信頼性があり、ロバストな較正を可能にする、較正のための基準シグナリング方法と、較正を実施するための新規の技法との組み合わせは従来技術に存在する。
C. Shepard他「Argos: Practical Many−Antenna Base Stations」(Mobicom 2012, Istanbul, Aug. 22−26, 2012)
PCT/US2013/032299(WO2014/039098)
[0033]ワイヤレス通信システム内の送受信機の相対較正のための方法及び装置が、本明細書において開示される。一実施形態において、方法は、第1のグループ内のユニットから複数のパイロットを送信するステップと、複数のパイロットに応答して、第2のグループ内の各ユニットにおいて第1のパイロット観測値セットを受信するステップと、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットから、単一のパイロットを同時に送信するステップと、単一のパイロットに応答して、第1のグループ内の各ユニットにおいて第2のパイロット観測値セットを受信するステップと、第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セットを使用して、第1の送受信機グループ内の基準送受信機アレイに基づいて第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップとを含む。
[0034]本発明は、本発明の様々な実施形態の、下記に与えられる詳細な説明及び添付の図面からより十分に理解されるが、これらの実施形態は、本発明をその特定の実施形態に限定されるように解釈されるべきではなく、例示及び理解のためのみのものである。
較正プロセッサユニットを有する基地局を示す図である。 3回のチャネル送信による4素子アレイの較正のための較正プロセスの一実施形態を示す流れ図である。 第1のエンティティ内の送受信機ユニットの相対較正を実施するためのプロセスの一実施形態の流れ図である。 第1のエンティティ内の送受信機ユニットの相対較正のためのプロセスの一実施形態の流れ図である。
[0035]本発明の実施形態は、あるクラスの非常に効率が良く、容易にスケーリング可能な、相対送受信機較正のための方法を含む。これらの相対較正方法は、高性能な可逆性ベースのダウンリンクMU−MIMO方式を可能にするために必要な較正品質をもたらすために使用することができ、特定の現行の技術水準の代替物よりもはるかに低い較正訓練オーバヘッドで使用することができる。したがって、提案されている較正方法は、配列された又は配列されていないアンテナ素子及び管理可能なオーバヘッドで、小さいセルにおける大規模MIMOの信頼可能な共同較正を可能にする。
[0036]本発明の実施形態は、較正のための新規の基準シグナリング方法と較正を実施するための新規の技法との組み合わせを含み、資源効率的で信頼性があり、ロバストな較正を可能にする。本発明の実施形態は、ネットワーク大規模MIMO、リモートラジオヘッドに基づくMU−MIMO、及び階層的較正のためのロバストで信頼可能な較正を可能にするための従来技術の技法(特定の従来技術の技法よりもオーバヘッドが大幅に低い)と組み合わせることもできる。
[0037]本発明の実施形態は、配列された又は配列されていないアンテナ素子にわたって形成される可逆性ベースのMU−MIMOのための高速で(すなわち、オーバヘッドが低い)ロバストな較正を可能にする。現時点において当方が知る限りでは、他の方法は、本明細書に開示されている方法によってもたらされる訓練効率を有しない。
[0038]本明細書に説明されている技法は、たとえば、3.5GHz以上のようなTDD配備にわたる可逆性ベースのMU−MIMOを可能にする。10GHzの範囲内、又はそれより高い帯域において大規模MIMOが実現されることが想定されている。これらの周波数において多数の(数百又はそれ以上の)アンテナを小さい空間に集めることができるため、管理可能なオーバヘッドで多数のアンテナをともに較正することを可能にする較正方法が非常に魅力的になる。
[0039]Argos及びBursaliogluにおけるすべてのシグナリングプロトコルは、Argosの基本シグナリング効率に局所的に依拠し、当該効率によれば、(少なくとも)M個の独立した時間−周波数リソース素子がパイロット送信に使用されると仮定して(また、これらの送信のうちの少なくとも2回は異なる時点において行われる)、M個の素子から成るアレイを較正することができる。本明細書に説明されているパイロットプロトコル及び較正方式は、Argos及びBursaliogluよりもはるかに低いシグナリングオーバヘッドで、大きいアレイの較正を可能にする。特に、OFDM送信に対する較正を仮定し、(経時的な)T個のOFDMシンボルによるN個のトーンを仮定すると、本明細書に説明されている本発明のシグナリング及び較正方式は、単なるNTとは対照的に、2N+N[(T−1)T−1]の大きさのアレイの較正を可能にする。較正訓練がN×Tブロックの時間−周波数スロットにわたると仮定すると、LTEにおけるリソースブロック(RB)の半分であるN=12及びT=7で、Argos及びBursaliogluにおけるプロトコルは、84素子アレイを較正することができ、一方で、本明細書に説明されている新規の本発明のプロトコルは、2904もの多数の素子のアレイを較正することを可能にする。
[0040]以下の説明において、本発明のより完全な説明を提供するために、多数の詳細が記載される。しかしながら、本発明はこれらの特定の詳細なしに実施されることができることは当業者には明らかであろう。他の事例において、本発明を曖昧にするのを回避するために、既知の構造及びデバイスは、詳細にではなくブロック図形式で示されている。
[0041]以下の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内でのデータビットに対する操作のアルゴリズム及び記号的表現に関連して提示されている。これらのアルゴリズムの記述及び表現は、データ処理技術分野における熟練者によって、他の当業者に自身の研究の要旨を最も効率的に伝達するために使用される手段である。アルゴリズムはここでは、また一般的には、所望の結果をもたらす首尾一貫したステップシーケンスであると想像される。ステップは、物理量の物理的操作を必要とするものである。通常、必須ではないが、これらの量は、記憶、転送、結合、比較、及び他の様態で操作されることが可能な電気信号又は磁気信号の形態をとる。主に一般的な使用状況の理由から、これらの信号を、ビット、値、要素、記号、文字、用語、数などとして参照することが好都合であることがあることが分かっている。
[0042]しかしながら、これらの及び同様の用語のすべては、適切な物理量と関連付けられるべきであり、これらの量に適用される好都合なラベルに過ぎないことが留意されるべきである。特に別途記載しない限り、以下の説明から諒解されるように、本明細書全体を通じて、「処理」又は「計算」又は「演算」又は「決定」又は「表示」などのような用語を利用した説明は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内の物理(電子)量として表されるデータを操作して、同様に、コンピュータシステムメモリ若しくはレジスタ、又は、他のそのような情報記憶、送信又は表示デバイス内の物理量として表される他のデータに変換するコンピュータシステム、又は同様の電子コンピューティングデバイスの動作及びプロセスを指すことが諒解される。
[0043]本発明はまた、本明細書における動作を実施するための装置にも関する。この装置は、特に、必要とされる目的のために構築することができ、又は、コンピュータ内に記憶されているコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再構成される汎用コンピュータを含んでもよい。そのようなコンピュータプログラムは、限定ではないが、フレキシブルディスク、光ディスク、CD−ROM、及び磁気光ディスクを含む任意のタイプのディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光学式カード、又は、電子命令を記憶するのに適しており、各々がコンピュータシステムバスに結合されている任意のタイプの媒体のような、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶することができる。
[0044]本明細書において提示されているアルゴリズム及び表示は本質的に、任意の特定のコンピュータ又は他の装置に関係するものではない。様々な汎用システムが、本明細書における教示によるプログラムによって使用されてもよく、又は、必要とされる方法ステップを実施するのにより特化した装置を構築することが好都合と分かる場合もある。様々なこれらのシステムのための必要とされる構造が、下記の記載から諒解されよう。加えて、本発明は、いかなる特定のプログラミング言語を参照しても説明されていない。本明細書に記載されているような本発明の教示を実装するために様々なプログラミング言語が使用されてもよいことは諒解されよう。
[0045]機械可読媒体は、機械(たとえば、コンピュータ)によって読み出し可能な形態の情報を記憶又は送信するための任意の機構を含む。たとえば、機械可読媒体は、読み出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光学式記憶媒体、フラッシュメモリデバイスなどを含む。
概説
[0046]本発明の実施形態は、大きい(配列された又は配列されていない)アンテナアレイを、Argos及びBursaliogluに提示されているArgosの大幅な改良版の較正方法よりもはるかに高い効率(すなわち、はるかにより低いオーバヘッド)で較正することを可能にする較正方法を含む。特に、Argos又はBursaliogluに使用される同じ(所与の)較正シグナリングオーバヘッドを条件として、本明細書に記載されている技法は、Argos及びBursaliogluにおける方式よりも(可能性としてはるかに)大きいサイズのアレイをともに較正することを可能にする。さらに、本発明の実施形態は、配列されていないアンテナからの、DL MU−MIMO配備のための信頼性のある自己較正方法を可能にする。これらのDL MU−MIMOのオプションは、セルラ配備に対するネットワークMIMO技法、リモートラジオヘッド(RRH)に基づくMU−MIMO、及び、それによって、複数のユーザが、配列されていないアンテナの重なり合っているセットによって同時にサービスされる、より一般的な「アンテナの領域にわたるMU−MIMO」方式の使用を含む。さらに、本明細書に記載されている方法は、階層的較正、連続的較正、及びスケーラブル(且つロバスト)な較正を可能にするために、Bursaliogluにおける技法とともに使用することができるが、シグナリング効率はBursaliogluよりも高い。
[0047]図1は、本発明の実施形態による基地局200の設計のブロック図を示す。基地局200は、MIMOワイヤレス送信のための標準的なモジュールを含む。
[0048]図1を参照すると、一実施形態において、基地局200にある送信プロセッサ215は、データ送信元210から1つ又は複数のユーザ機器(UE)のためのデータを受信し、各UEについてデータを処理し、データシンボルをすべてのUEに与える。プロセッサ215はまた、コントローラ/プロセッサ270からの制御情報も受信及び処理し、制御シンボルを与える。一実施形態において、プロセッサ270はまた、1つ又は複数の基準信号のための基準シンボルを生成する。一実施形態において、送信(TX)MIMOプロセッサ220が、各UEのためのデータシンボル、制御シンボル、及び/又は基準シンボル、並びに、同じ基地局200において配列されるか、又は、他の基地局、RRHなどのような他のワイヤレスエンティティに対する、アンテナのための基準信号に対するプリコーディングを実施する。
[0049]一実施形態において、プロセッサ220は、変調器MOD230a〜230tに並列出力シンボルストリームを与えることができる。各変調器230は、当該技術分野において既知のように、出力サンプルストリームをさらに処理(たとえば、アナログに変換、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)してダウンリンク信号を得る。変調器230a〜230tからのダウンリンク信号はそれぞれ、アンテナ235a〜235tを介して送信される。
[0050]基地局200において、様々なUEからの、又は、同じ基地局200に配列されているか若しくは異なる基地局若しくは他のワイヤレスエンティティに位置する他のアンテナによるアップリンク信号が、アンテナ235a〜235tによって受信され、復調器(DEMOD230a〜230t)によって復調され得る。復調信号は、MIMO検出器240によって検出され、受信プロセッサ245によってさらに処理されて、UE及び他のワイヤレスエンティティによって送信された復号データ及び制御情報が得られる。受信プロセッサ245は、検出されたシンボルをMIMO検出器から受信し、復号データをデータシンク250に与え、制御情報をコントローラ/プロセッサ270に与える。DEMOD230a〜230tによって出力される復調信号も、チャネルプロセッサ280に与えられ、チャネルプロセッサにおいて、アップリンクチャネルが推定され、コントローラ/プロセッサ270に与えられる。
[0051]図1の基地局設計は、較正処理ユニット290をも含む。較正処理ユニットは、基地局200がアンテナ素子235a〜235tからのアップリンク受信信号を処理するときにはこれらの素子の各々と結合されているRF−ベースバンド変換ハードウェア(たとえば、利得制御装置、フィルタ、混合器、A/Dなど)によって導入される障害、及び、基地局200が基地局アンテナ素子235a〜235tによって送信されることになる信号を生成するときは各アンテナ素子235a〜235tに結合されているベースバンド−RF変換ハードウェア(たとえば、増幅器、フィルタ、混合器、A/Dなど)によって導入される障害を推定(及び場合によって補償)する役割を担う。一実施形態において、素子230aと素子235aとの組み合わせを単一の(較正されていない)送受信機ユニットとして考え、素子230a〜230tと、それらの素子のそれぞれの素子235a〜235tとのすべてのそのような組み合わせを個々の送受信機ユニットとして考察すると、較正プロセッサ290は、これらの送受信機ユニットのサブセットからの可逆性ベースのMU−MIMOを可能にするために使用されるこれらの送受信機ユニットのサブセットの相対較正のためのプロセスを実施する。一実施形態において、プロセッサ290は、コントローラ/プロセッサユニット270と制御情報を交換する。較正プロセッサ290は、たとえばArgos及びBursaliogluのような当該技術分野において既知の技法と本明細書に開示されている新規の技法との組み合わせを介して、コントローラ/プロセッサユニット270においてULチャネル推定値とともに、当該技術分野において既知のように1つ又は複数のUEのための1つ又は複数のプリコーディングベクトルを構築して(たとえばBursalioglu)、それらのベクトルをプリコーディングのためにTX MIMOプロセッサ220に与えるために使用することができる較正値を計算する。いくつかの実施形態において、プロセッサ290は、別個の基地局に接続されている送受信機ユニットの相対較正を補助するために、他の基地局によって受信及び/又は送信される信号を示す追加の情報を、他の基地局から与えられる。
[0052]上記に記載されている実施形態は、少なくとも部分的に、処理ユニット290によって有効化され、較正のシグナリング及びデータ収集態様並びに本明細書に記載されている相対較正方法の両方を含み、これらの方法は、収集されるデータ、並びに、場合によっては、この基地局及び場合によっては他の基地局にある送信アンテナノードの任意のサブセットに関する過去の相対較正値を含む追加のパラメータに基づく。
相対較正における多重化利得
[0053]較正シグナリングにおいて多重化利得を可能にし、より一般的に、較正シグナリングにおける多重化利得と相対較正品質(におけるダイバーシティ)とのトレードオフを可能にする新規の系統の相対較正プロトコルが、本明細書に開示されている。全体を通じて、較正は、T×N個の時間−周波数(TF)スロットのブロックに対して行われると仮定される。一実施形態において、Tはこれらのチャネルのコヒーレンス時間内にあり、また、較正される必要があるRF障害量のコヒーレンス時間内にもあると仮定される。同様に、Fはこれらのチャネルのコヒーレンス帯域幅であり、一方、較正される必要があるRF障害量のコヒーレンス帯域幅はN又はそれよりも高い。T、N、及びFを使用して、プロトコル系統はT、N、及びFの関数として記述される。
[0054]T×NブロックのTFスロットにわたるシグナリング及び較正プロトコルの適用を考察する。時刻F≧N(そのため、すべてのアクセスポイント(AP)間のチャネルはT×NブロックのTFスロットで一定のままである)について、先行する節において考察したシグナリングプロトコルを用いて、その間「すべての」チャネルが一定であるT×Nブロックの時間−周波数スロットを使用して、TN個のアンテナノードから成るアレイの相対較正を可能にすることができると仮定し、ここで、TNアンテナノードの各々は、個別のスロット(合計TN個のスロットの中から)を使用して、パイロットをブロードキャストする。加えて、各アンテナノードは、アンテナの単一のパイロットブロードキャストとは異なる時間インデックスを有するTFスロットにおいて発生するすべての他のパイロット送信(すなわち、合計で(T−1)N個のTFスロット)の間に観測値を収集する。その後、任意のT>1及び任意のN≧1について、先行する節の技法を用いてネットワークを較正することができる。同じことが、任意のF≧2について当てはまる。
[0055]本発明の実施形態は、任意のT>2及び任意のTN>2について、T×Nブロックの時間−周波数スロット内でより大きいサイズのネットワークを較正するための方法を含む。実質的に、(T=2、N=1)の事例について、(参照されている方式におけるように)わずか2つの素子しか互いに対して較正することができないが、T>1での任意の他の(N,T)の組み合わせについて、参照方式よりも完全に大きいサイズを有するアレイを較正することができるプロトコルが存在する。
[0056]最初に、N=1の事例(単一のOFDMトーンにわたってT個のTFスロットのブロックを含む)を考察する。そのような事例において、Tとともに二次的に増加するいくつかのノードを較正することが可能である。次に、F≧N、並びに、それによってArgos及びBursaliogluのベースライン方式と比較して大幅に改善する、較正されるノードの数がTとNの両方とともに二次的に増加する本発明のプロトコルを用いて、一般的な(N,T)の事例を考察する。最後に、F≦Nの事例を考察し、較正されるノードの数がTとともに二次的に増加し、積FNとともに線形的に増加するプロトコルを開示する。
単一トーン較正:T個の時間スロットにわたるシグナリング及び較正
[0057]本明細書に記載されている較正プロトコルの実施形態は、以下の2つの事実を利用する。
1)集合{1,2,...,T}内のtに対するTFスロットにおいてパイロットが送信されると仮定すると、任意の所与の時刻t≧2について、アレイの(多素子)部分を、2つ又はそれ以上のスロットのセットにわたって較正することができる。
2)その時刻インスタンスのセットの間にブロードキャストされるパイロットに基づくアンテナアレイのそのような較正される部分を、同じパイロットからの較正されない部分の観測値とともに併せて利用して、較正における「多重化利得を得る」、すなわち、単一のチャネル使用(TFスロット)でアレイの(すでに)較正されている部分に対して複数のノードを較正することができる。
予め較正済みのアレイによる相対較正の多重化利得
[0058]開示されている新規の系統の較正プロトコルを説明する前置きとして、最初に、上記項目(b)を詳細に考察する。複数の素子が、単一の追加のパイロット送信で、予め較正済みの「基準」アレイに対して同時に較正されることになる単一の多素子較正事例を考察する。インデックスj=0を有するアレイはM=M>1個の素子を有し、一方で、j>0について、M≧1個の素子から成るアレイはすでに較正されており、すなわち、そのアレイの素子は、(たとえば、先行する較正シグナリングに基づいて)互いに対して相対的に較正されており、
j≧0について R=A (3)
×M複素数値対角(可逆)行列T及びRがそれぞれ(未知の)送信機RF障害及び受信機RF障害を表す場合、cは未知の(非ゼロ)複素スカラーであり、Aは、j番目のアレイの素子の(先行する)相対較正の効果をあらわす既知の対角(可逆)行列である、と仮定する。
[0059]H0jが、各々分散σh2(j)を有し、σh2(j)>0である、独立で同一の分布に従う(iid)複素数値ガウスゼロ平均エントリから構成されるアンテナアレイ0〜アレイjのM×M物理チャネル行列を示すものとする。逆チャネルを記述するM×Mチャネル行列がHj0として示され、このチャネルのコヒーレンス時間及び帯域幅の中ですべてのシグナリングが行われると仮定する。したがって、チャネル可逆性に起因して、H0=[H0]Tである。
[0060]加えて、j≧1について、各々が以下の形態のM×L行列内にある、0番目のアンテナアレイによって送信されるパイロットからのj番目のアレイにおける観測値が利用可能であると仮定される。
=RP+Z (4)
式中、Pは、L≦M個の線形独立な列(各列がパイロットビームを表す)を有する既知のM×L行列であり、{Z}’は独立した雑音行列であり、Zは、分散σz2(j)を有する互いに独立で同一の分布に従うガウスゼロ平均エントリを有する。
[0061]単一チャネル使用において、所与のパイロット集合{v}、vは任意の非ゼロベクトル、の集合{1,2,...,K}内のj個のインデックスを有するすべてのK個の要素からの単一の同時単一パイロット送信を考察する。そのような事例において、ゼロ番目のアレイは、以下の基準アレイの形態におけるM×1観測値ベクトルを収集する。
Figure 0006401256

式中、zは、指数σ (0)を有するゼロ平均ガウスエントリを有する、互いに独立で同一の分布に従う雑音ベクトルである。
[0062]その後、集合{0,1,2,...,K}内のj個のインデックスを有するすべてのアレイの共同相対較正、すなわち、上記1≦j≦Kについての観測値y及びYに基づく、0≦j≦Kについての相対較正条件のセットを利用しながらの、1≦j≦Kについてのc/cの推定を考察する。また、基準アレイは、基準アレイの相対較正の効果を表す、既知の対角(可逆)行列によって(4)を満たすと仮定する。このとき、K≦Lの場合且つその場合に限り、基準アレイに対するK個のアンテナ素子の相対較正が可能である。特に、c=r/tとし、雑音のない状態で(σ −>0)、K≦Lの場合且つその場合に限り、確率1でc/cを得ることが可能である。
[0063]次に、そのような相対較正が可能である、すなわち、K≦Lである限り、確率1で、雑音のない状態でc/cを得ることが可能であることが示される。特に、以下の量を考察する。
Figure 0006401256

式中、eはK×K単位行列の第j列を示し、
Figure 0006401256

は、
Figure 0006401256

によって与えられる。
[0064]次に示すように、雑音のない状態で、上記式(6)の量は、(確率1で)c/cに等しい。この目的に向けて、以下の量
Figure 0006401256

は、適切に選択されたd及びfについて、(雑音のない状態で)c/cに等しくすることができることを示す。最初に、式(4)を、式(3)を用いて以下のように書き直すことが好都合である。
Figure 0006401256

式中、Gは、
=T0jP (10)
の最大階数M×L行列である。
[0065]また、
Figure 0006401256

も定義され、Qは階数min(L,K)を有することに留意されたい。式(5)の両辺の
Figure 0006401256

による残された操作(Aは可逆的であるため、これは明確に定義された演算である)、並びに、式(3)、(10)及び(11)を使用して、
Figure 0006401256

が、もたらされる。
[0066]さらに、式(7)の
Figure 0006401256

の式において、式(9)の
Figure 0006401256

の式を置換し、式(11)を使用して
Figure 0006401256

が、もたらされる。
[0067]したがって、選択
Figure 0006401256

について、式(8)の量|は、雑音のない状態で、
Figure 0006401256

になる。
[0068]次に、k≦jについてすべてのqに直交するという特性を有する任意の非ゼロベクトルfを選択することによって、所望の量c/cがもたらされることに留意されたい。そのようなベクトルfは、K≦Lである限り、(確率1で)存在する。Qは直に利用可能ではないが、このゼロ強制特性によってfを選択することは依然として可能である。この目的に向けて、k≧kのk×k最大階数行列Wを与えられると、Wの疑似逆Pinv−norm(W)は、単位ノルム行を有するものとして示される、すなわち、(WW)−1として示されるが、その行は、単位ノルムを有するように再スケーリングされている。F=[f L fとし、Fは以下のように選択される。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

は式(7)によって与えられ、K≦Lを条件として疑似逆が存在する。式(13)に起因して、雑音がない状態で、
Figure 0006401256

が得られ、それゆえ、
Figure 0006401256

となる。結果として、上記のFの選択について、式(14)の量|は所望のように、確率1でc/cに等しい。このd及びfの選択について、式(8)の量|は、式(6)の式にも等しいことも容易に示され得る。
[0069]{1.2....,L}の集合内のKの異なる選択は、較正の「ダイバーシティ」の形で較正の「多重化利得」(すなわち、単一のパイロット送信によって較正されるアンテナの数)とのトレードオフになることに留意されたい。このダイバーシティ効果は、式(3)〜(5)のセットによって記述される設定が、厳密にL未満であるKとともに考えられるときに、受信ビーム形成利得の形で顕著である。この事例において、K<L個の未較正アンテナ(各較正済みアンテナからのもの)が、パイロットを同時に送信する。j番目のアレイを0番目のアレイに対して較正するのに使用される疑似逆ベースのフィルタfは、
Figure 0006401256

の構造によって成立する。
[0070]それゆえ、j番目のアレイの較正において、L個の利用可能な次元の中からK−1次元が、yからすべての他のパイロットの応答(j番目のアレイからのものに加えて)をゼロ強制するのに使用される。したがって、受信ビーム形成フィルタfは、(同時に較正される他のK−1個のアレイによって同時に送信される)残りのK−1個のパイロットに対する0番目のアレイ応答が及ぶ空間の(L−K+1次元)ゼロ空間内にある。その結果、疑似逆ベースのフィルタfは、実質的に、この部分空間において受信アンテナビーム形成を実施し、次数L−k+1(K<Lの場合に1よりも大きい)の受信ビーム形成利得を得るということになる。
[0071]多重化利得は、M≧L>1を条件とした較正において可能であり(すなわち、K>1)、これは、すべてのj>1についてM=1であっても可能である。事実、Mは、この節における「単一チャネル使用」パイロット送信によってもたらされる多重化利得において何の役割も果たさない。より大きいアレイ、すなわち、M>1は、パイロット送信に送信ビーム形成効果を利用することによって、この較正技法に雑音排除性をもたらすために使用することができる。
大規模較正問題の文脈における同時較正
[0072]先行する節部分における較正方式は、階層較正を含む大規模較正問題の文脈に容易に使用することができる。たとえば、所与の時点において複数の「0番目の」アレイが存在する、すなわち、式(3)〜(4)に与えられている形式の条件セットが、予め較正済みの(0番目の)アレイと集合{j}j>0内のインデックスを有するアレイ(又はノード)のサブセットとの間で当てはまる場合があるシナリオがある。そのような事例において、パイロットの同時送信は、各「0番目の」アレイにおいて、個々に送信ノードのセットによって各アレイを個々に較正するのに使用することができる式(5)に与えられている形式の観測値をもたらす。しかしながら、これらの測定値はまた、より大きい較正の問題を解決するために組織的にともに使用することもできる。
[0073]これを例示するために、|を以下のように、式(6)にある形式から式(8)にある形式に表現し直すことを考察する。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

ここで、
Figure 0006401256

は式(15)のFのj番目の行を示す。また、式(12)及び(13)を使用して、以下の式が得られる。
Figure 0006401256

式中、
Figure 0006401256

である。
[0074]式(1)と式(16)とを比較することによって、fが式(15)に従って選択されることを条件とし、観測値セットYが十分に高い品質のものであることを条件として、式(1)の形式の観測値対を使用して式(2)の形式のLS費用関数を形成することができるのと同じように、式(16)の形式の観測値対を使用して相対較正のためのLS費用関数を形成することができることが明らかになる。
[0075]単純な例として、i=1,2,...,Dで(0,i)としてインデックス付けされている、D>1の予め較正済みのM次元アレイを含む場合を考察する。j≧1でインデックス付けされているK個のノードが、パイロット次元L≦Mを有するこれらのD個のアレイの各々からのパイロット観測値を有すると仮定する。K≦Lでのインデックス
Figure 0006401256

を有するノードからの単一の同時パイロット送信は、DM次元アレイ及びK個の送信ノードを含むアレイを較正するのに十分である。特に、アンテナアレイ(0,i)における観測値を、K個のノードにおける観測値と組み合わせて、式(16)の形態の実効的なK対の観測値を得ることができ、各対は、個別のパイロット送信ノードj及びアレイ(0,i)に対応する。
Figure 0006401256

が、ノードj及びアレイ(0,i)と関連付けられるそのような観測値の対を示すものとすると、このとき、観測値対の集合
Figure 0006401256

を使用して、式(2)の形式のLS費用関数を設定することができる。
[0076]式(16)のランダム変数の影響力を理解するために、M=L、P=I、AH=I、|c/c|=1、
Figure 0006401256

、且つvが1の値を有する1つの非ゼロ要素を有するベクトルである特別な事例を考察する。このとき、
Figure 0006401256

となる。
[0077]式(15)に起因して、k≠jについて、式(13)とともに
Figure 0006401256

をもたらし、
Figure 0006401256

の指数を有する
Figure 0006401256

が得られる。m≠kについて
Figure 0006401256

が独立であることにも留意することによって、式(17)において
Figure 0006401256

がもたらされる。さらに、
Figure 0006401256

及びTH=Iを仮定すると、十分に大きいSNR
Figure 0006401256

について、
Figure 0006401256

になる。
[0078]式(17)及び(18)から、式(16)の形式の較正観測値対におけるSINR(信号対干渉雑音比)が(L−K+1)/Kとしてスケーリングする、すなわち、予測されるように、多重化利得Kが高くなるほど、実効的なSINRが低くなることを観察することができる。
単一トーン較正:T個のチャネル使用にわたるシグナリング及び較正
[0079]先行する節の知見を使用して、サイズがTとともに二次的に増加するアレイを較正することを可能にする、パイロットシグナリング及び較正アルゴリズムを含む、このための較正方式が記載される。固定セットの較正パイロットチャネル使用Tを受けて、較正済みアレイのサイズを最大化することに焦点を当てるそのようなプロトコルを考察する。プロトコルは、2つのチャネル使用を介して2素子アレイを較正することによって開始し(各チャネルは素子の1つによって使用されパイロットをブロードキャストする)、その後、多素子パイロット送信及びアレイのすでに較正された部分に対する反復的較正に依拠することによって、較正済みアレイのサイズを反復的に増大させる。
[0080]一般性を損なうことなく、反復的較正プロセスを、パイロットブロードキャスト時間インデックスtと「位置合わせ」することができる。プロトコルに従って、最初の2つの時間スロットにおいて、2つの個別のアンテナ、たとえば、1及び2が、一度に1つの較正パイロットをブロードキャストする。互いのパイロットの観測値が、素子1及び2から構成される2次元アレイに対する較正を可能にする。スロット1及び2においてブロードキャストされたパイロットに基づいて、他のすべてのアンテナ素子が利用可能な観測値を有することに留意されたい。結果として、スロット3において、パイロットを同時に送信することによって、もう2つのアンテナ素子を較正することができ、それによって、時間1、2、及び3におけるパイロットブロードキャストに基づいて4次元較正済みアレイがもたらされる。これは、すべてのj≧1、L=2及びP=Iについて、M=2、M=1で式(3)〜(5)によって記述されているシナリオが存在するためであり、したがって、2次元アレイ{1,2}に対する別のK≦L=2個のアンテナの較正が、単一のパイロット送信によって可能である。この結果として、3回のパイロット送信で4素子アレイの較正がもたらされる。
[0081]そのような4素子アレイの較正を可能にする一実施形態の流れ図を図2に示す。図2を参照すると、最初に、送信アンテナ(TXA)1が、パイロット(300)を送信し、一方で、TXA2、3、4は、このパイロット(それぞれ300、300、及び300)に応答して観測値を収集する。その後、TXA2が、パイロット(310)を送信し、一方で、TXA1、3、4は、このパイロット(それぞれ310、310、及び310)に応答して観測値を収集する。最後に、TXA3及びTXA4がパイロット(それぞれ320及び320)を同時送信し、一方で、TXA1及び2は、この同時パイロット送信(それぞれ320及び320)に応答して観測値を収集する。次に、すべての送信アンテナが、それらの観測値(K=1、2、3、4について330)をコントローラに与える。コントローラは、すべての観測値を収集する(340)。その後、コントローラは、相対較正を実施して、すべてのアンテナについての較正調整値を計算する(350)。特に、利用可能な観測値300及び310を使用して、コントローラは、たとえば、当該技術分野において既知であるBursalioglu又はArgosにおける方法を使用することによって、TXA1及び2を較正して2次元アレイにする。その後、コントローラは、残りの観測値を使用して、本明細書に開示されている方法を用いて(たとえば、式(14)において各々のl、jは較正されているアンテナのインデックス、を計算することによって)TXA3及び4を、{1,2}アレイに対して較正する。その後、コントローラは、較正調整値(360)をすべてのTXAにわたす。各TXAは、それ自体の調整値(K=1、2、3、4について370)を受信し、必要とされる較正を実施する。
[0082]動作300、310、320の順序は必須ではないことに留意されたい。すなわち、動作320が310及び/又は300の前に来てもよく、310が300の前に来てもよい。重要な要素は、すべてのこれらの送信が、それにわたってアンテナTX1〜TX4の間のすべてのポイント間チャネルが実質的に一定である独立したリソースにおいて行われることである。また、TX1及びTX2を含む2次元アレイの較正は、動作300及び310が行われた後の任意の時点(たとえば、動作320の前、320と同時、又は320の後)において達成することができ、一方で、アレイ全体は、集合{300、310及び320}内のすべての動作が行われた後にのみ較正することができることも留意されたい。
[0083]一実施形態において、プロセスは、5個以上の素子を有するアレイを較正するように拡張される。たとえば、最初の3回のパイロット送信の間により多くのアンテナが観測値を収集する、先行するプロトコルの拡張が考慮される場合。したがって、時間スロット4において、予め構成済みの4次元アレイ{1,2,3,4}に対する較正の問題がある。3つの線形独立ビームからの3つのパイロットが残りの(未較正)素子の各々によって観測されていることを前提として、状況は、M=4、
Figure 0006401256

及び、L=3での式(3)〜(5)によって記述される。
[0084]それゆえ、単一のパイロット送信(スロット4における)で、もうK=L=3個のアンテナを較正することができ、4チャネルを較正パイロットに使用して、全体で7素子較正済みアレイがもたらされる。一般的な事例において、k番目のスロット送信の前に、すでに較正済みの素子からの、k−1個の線形独立ビーム上のk−1個のパイロットからの観測値が、各未較正素子にとって利用可能である。これによって、これらの素子のうちの(最大)もうk−1個を、すでに較正済みのアレイに対して較正することができる。結果として、時刻Tにおいて、この方式による較正済みアレイのサイズは、
Figure 0006401256

によって与えられる。
[0085]上記プロトコルは好都合には、T列パイロット行列P(T)を介して表現することができ、P(T)の(i,t)番目の要素が、時刻tにおいてアンテナiによってブロードキャストされるパイロットのパイロットスケーリング係数を示すように(また、ゼロ値が、アンテナiが時刻tにおいてパイロットをブロードキャストしていないことを暗示するように)定義することができる。このプロトコルの行列P(t)は、再帰的に記述することができ、すなわち、P(1)=1が得られ、一方で、任意の時刻t>1において、パイロット行列P(t)は、
Figure 0006401256

を満たす。
[0086]{1,2,...,T}内の各tにおけるこのプロトコルの較正効率を表1に示す。
Figure 0006401256
T個の時間スロットチャネル使用によるN個のトーンにわたるシグナリング及び較正
[0087]本発明の実施形態は、T×Nブロックの時間−周波数スロットにわたるシグナリング及び較正プロトコルを含む。T及びNはそれぞれ、チャネルコヒーレンス時間及び帯域幅内にあり、すべての(未知の)TX/RX RFチェーン障害係数は、T×Nブロックの時間−周波数スロットにわたって一定であると仮定する。各アンテナが単一のTFスロットにわたって単一のパイロットをブロードキャストする事例に焦点を当てる。各APアンテナは、そのパイロットブロードキャストのためのアンテナによっても使用されるTFと同じ時間インデックスを有するN個のTFスロットを除くすべてのTFスロットを「リスン」することができる。
[0088]これらの制約を前提として、反復的較正方式を、較正済みアレイのサイズが反復的に増大するように構築することができる。これらの方式は、TFスロットインデックスのマッピングを利用する。先行する節とほぼ同様に、すでに較正済みのアンテナ素子セットに対してK個の素子を較正することを可能にすることを目標として、K個のパイロットがインデックスmにおいて送信される。アンテナがそれ自体のパイロットをブロードキャストするときに他のトーンパイロット送信に対して「聴取(listen in)」することができないという事実を考慮に入れて、(T個のチャネル使用後に)較正済みアレイのサイズを最大化することを可能にするマッピングは以下によって与えられ、
m(t,n)−(n−1)T+t
一方で、対応する(可能性のある最大の)K値は表2に示されている。
Figure 0006401256
[0089]このプロトコルは、一連のサイズを計算することができる。
Figure 0006401256

このサイズは、NとTの両方において二次的である。
[0090]プロトコルはまた、経時的に連続的に較正を実施し(すなわち、一度にN個の時間−周波数スロットに基づいて)、また、サイズがN及びTとともに二次的に増加するアレイを較正することもできるように設計することもできる。この事例において、時間−周波数スロットの、反復較正ラウンドへのマッピングは、以下によって与えられる。
m(t,n)−t
1つのそのようなプロトコルのK(又はこの事例ではK)が表3に示されている。この事例について、2つの最初の時間インデックスの各々における最初のN個の時間−周波数スロットの各々において、N個の個別のアンテナが、較正パイロットを送信する。2つの時間スロットの後、2N個の素子から成るネットワークを、上述した相対較正技法を用いて上述のように較正することができる。一実施形態において、2N個のアンテナは、最初の2つのN次元OFDMシンボルにおいて、分離されているパイロットを送信している。各アンテナは、単一の所与の(時間−周波数)リソース要素においてパイロットを送信し、アンテナが送信したものからの異なる時間インデックスを有する(時間−周波数)リソース要素に対応するN個のリソース要素からすべてのパイロットを受信する。一実施形態において使用される較正方法は、Bursaliogluにおいて開示されているものである。加えて、2つの時間スロットの後、すべての残りの未較正素子の各々は、較正済み2N次元(「基準」)アレイからの、L=2N(線形独立)パイロットビーム上の利用可能な2N個の観測値を有する。結果として、時刻t=3において、各トーン上でK=L=2N個の素子を較正する単一のTFスロット内でパイロットを同時に送信し、本明細書に開示されている技法(たとえば、式(14))を使用することができ、サイズ2N+2Nの較正済みアレイがもたらされる。時刻t=4において、各未較正素子は、2N+2Nの予め較正済みのアレイ上で3N個の(線形独立)パイロットからの利用可能な観測値を有する。L=3N個の線形独立ビームからの3N個のパイロットが残りの素子の各々によって観測されていることを前提として、状況は、M=2N+2N、j>1についてM=1、及びL=3Nでの式(3)〜(5)に記載されているようなものである。結果として、時刻t=4において各トーン上でK=L=3N個の素子を較正する(パイロットを同時に送信する)ことができ、合計サイズが2N+2N+3N素子の較正済みアレイがもたらされる。同様に、時刻t=k≧3において、各未較正素子は、M≧Lで予め較正済みのアレイ上で3N個のL=(k−1)N個の(線形独立)パイロットからの利用可能な観測値を有する。結果として、時刻t=kにおいて各トーン上でもうK=L=(k−1)N個の素子を較正する(パイロットを同時に送信する)ことができる。全体で、T>1でT×Nブロックの時間−周波数スロット中に、この方式による最大サイズの較正済みアレイのサイズが、
Figure 0006401256

によって与えられる。
[0091]各時間−周波数スロットにおけるこのプロトコルの較正効率を表3に示す。
Figure 0006401256
[0092]前述した多重化利得対受信ビーム形成利得のトレードオフに関して説明すると、多重化利得を較正ダイバーシティとトレードオフする系統の較正シグナリング及び推定方式が存在する。特に、任意の時刻t≧3において、1≦K≦(t−1)Nで、K個の個別の未較正アンテナが、各時間−周波数スロット内で同時に送信する。これらの方式の多重化利得ダイバーシティトレードオフを表4に示す。1つの興味深い特別な事例は、各時間スロットにおいてダイバーシティ次数Nをもたらすことを含む。その興味深い事例において、時刻tにおける各TF周波数スロットにおいて、K個の送信アンテナ(TXA)がパイロットを同時に送信し、ここで、Kは、
t>1についてK=(t−2)N+1
によって与えられる。
[0093]結果として、この方式による、結果もたらされる較正済みアレイのサイズは、以下によって与えられる。
array(T,N;Rxダイバーシティ次数=N)
=NT+N(T−1)(T−2)/2 (22)
このサイズは依然として、N及びTにおいて二次的である。
Figure 0006401256
[0094]別の関心事例は、閾値を超える式(16)の形式の実効的な測定値対における実効的なSINRを受けてKが選択される事例を含む。式(17)及び(18)の検査によって、アレイの較正済み部分から各未較正アンテナまででLパイロット次元があるときで、且つK≦L個の未較正アンテナがTFスロット内でパイロットを同時に送信する場合、実効的なSINRは(L−K+1)/Kに比例することが明らかになる。したがって、何らかの所定のα>0について
Figure 0006401256

となるように、時刻tにおける多重化利得Kが選択されるか、又は同等に、これらの制約を満たす最大のKを選択するシグナリングプロトコルを考えることができる。
Figure 0006401256
[0095]そのような選択によって、較正済みアレイのサイズは(2+2α)−1Nとして増加する、すなわち、依然としてN及びTにおいて二次的である。α=1の事例において、Nが偶数であると、t>2についてK=(t−1)N/2、すなわち、表4の最大多重化利得方式においてもたらされる多重化利得の半分が得られる。
[0096]この節において提示されている較正方式の効率の改善を例示するために、たとえば、LTEにおける資源ブロック(RB)のサイズの半分に対応する、N=12個のトーン及びT=7個のOFDMシンボルのブロックにわたる較正を考察する。ベースライン方式は、この事例においてTN=84素子サイズのアレイを較正する。このセッションにおけるプロトコルによって較正することができる最大サイズアレイは式(21)によって与えられ、2,904素子に等しい。代替的に、式(22)から、2,244素子サイズのアレイを、連続的較正の各段階において次数N=12のRXビーム形成ダイバーシティで、この7×12ブロックの時間−周波数スロットにわたって較正することができる。最後に、α=1でSINRを保証する方式は、1,464素子サイズのアレイの較正を可能にし、これは依然として、ベースライン方式にまさる大幅な改善である。
N未満のコヒーレンス帯域幅FによるN×Tスロットにわたる較正
[0097]一実施形態において、相対較正係数はN個のトーンにわたって一定であり、一方で、伝播チャネルの「実効的な」コヒーレンス帯域幅はFである。先行する実施形態と同様に、連続するOFDMトーンの数Tは、チャネルのコヒーレンス時間内にあると仮定される。一実施形態において、2つのチャネルサウンディング(が異なるOFDMシンボルにあり、また)F個を超えるトーンによって分離されていない限り、二方向測定値を較正に使用することができる。最大サイズ較正アレイのサイズはNFTとして増大し、一方で、SINR保証方式に基づく較正済みアレイのサイズは(1+α)−1NFTとして増大することが容易に示され得る。最後に、分散したアンテナ素子のネットワークの較正において、そのような較正プロトコルを、ワイヤレスネットワークの並列部分における較正のために同時に再使用することができることに留意されたい。この事例において、階層的較正を利用して、予め較正済みのアレイ及び未較正素子をともに較正することができる。この事例において、較正は結局、最初に、式(16)の形式の実効観測値対を得ることができ、その後、式(1)の形式の対を式(16)の形式の対に置き換えて、式(2)の形式の適切なLS費用関数を形成し、前述したように相対較正係数について解くということになる。
較正プロセスの実施形態の例示的な流れ図
[0098]図3は、第1のエンティティ内の送受信機ユニットの相対較正を実施するためのプロセスの一実施形態の流れ図である。プロセスは、ハードウェア(回路、専用論理など)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム又は専用機械上で作動されるものなど)、又は両方の組み合わせを含んでもよい処理論理によって実施される。
[0099]一実施形態において、プロセスは、1つ又は複数の基地局又はアクセスポイントを含むワイヤレス通信システム内のコントローラによって実施される。基地局及びアクセスポイントは、送受信機ユニットを含む。一実施形態において、送受信機ユニットは、第1の送受信機ユニットグループ及び第2の送受信機ユニットグループを含み、各送受信機ユニットは、使用される間、第1のエンティティ内の第1の送受信機ユニットグループ及び第2の送受信機ユニットグループから少なくとも1つの他のワイヤレスエンティティへの共同送信を行うためのアンテナ素子を含む。そのような一実施形態において、共同送信は、チャネル可逆性ベースの訓練を介して可能になる。一実施形態において、第1のエンティティは基地局である。
[00100]図3を参照すると、プロセスは、第1の送受信機ユニットグループ内のユニットに複数のパイロットを送信させ(処理ブロック301)、第2のグループ内の各送受信機ユニットに、複数のパイロットに応答して第1のパイロット観測値セットを受信させる(処理ブロック302)処理論理によって開始する。一実施形態において、処理論理はコントローラの一部分であり、ユニットに機能を実施させることは、それらのユニットを制御することを含むことに留意されたい。そのような制御は、たとえば、命令及び/又はシグナリングを使用することを含んでもよい。
[00101]処理論理はまた、第1の送受信機グループ内の各送受信機ユニットに、第1のグループ内の他の送受信機によって送信されているパイロットに応答して第2のパイロット観測値セットを受信させる(処理ブロック303)。
[00102]その後、処理論理は、第1のパイロット観測値セットの少なくともL個のパイロット観測値に基づいて基準ユニットに対して第1のグループ内の送受信機のL個のアンテナ素子を相対的に較正することによって基準アレイを較正し、L個のパイロット観測値は、基準アレイ内の素子によって、基準アレイ内の素子によって送信されるパイロットから収集される観測値であり、Lは基準アレイ内の送受信機の数に等しい(処理ブロック304)。基準アレイは、その素子が互いに対して相対的に較正されると(すなわち、基準アレイ内の基準アンテナに対するスケーリングであるすべての較正係数が記述されると)、「基準」アレイになる。これは、第1のグループ内のパイロットに基づいて第1のグループ内の観測値を使用して行われる。したがって、このように、一実施形態において、第1のグループ内の送受信機ユニットは、複数のパイロットが送信される前に、第1のユニットグループ内の基準ユニットに対してともに相対的に較正されている。
[00103]さらに処理論理は、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットに単一のパイロットを同時に送信させ(処理ブロック305)、第1のグループ内の各ユニットに、単一のパイロットに応答して第3のパイロット観測値セットを受信させる(処理ブロック306)。
[00104]その後、処理論理は、第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セットを使用して、第1の送受信機グループ内の送受信機の基準アレイに基づいて、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正する(処理ブロック307)。これは再び、単一の素子に対して(それがいずれの素子であっても)すべての素子について複素スケーリング係数が推定される相対較正によって行われる。基準アレイは、アレイ内のすべてのこれらの素子が、互いに対して相対的に較正されている、すなわち、各々がアレイ内の基準素子に関連して表現され得ることを意味する。たとえば、使用される基準アレイは、j=0で式3において与えられる。基準アレイ(すなわち、アレイ0)は、0番目のアレイ内の各ユニットがcに対する較正スケーリング係数を得る、式3の条件によって記述される較正を用いて較正される。記述されている他のアレイ(j>1)も、局所的に予め較正される(すなわち、アレイjにおける較正は、j番目のアレイのすべての素子が、何らかのcについてのcの倍数によってスケーリングされることを意味する)ことに留意されたい。アレイj及び0をともに較正するためには、比c/cを求める必要がある。このとき、部分アレイ0及び部分アレイjを含むアレイ全体を、単一の素子(たとえば、0)に関して記述することができる。したがって、方法は、他のアレイが「0番目」のアレイからL個の線形独立パイロットにおいて観測されており、0番目のアレイが少なくもL素子長である(また、予め較正されている)ことを条件として、単一の追加のパイロット送信によって、L個もの多くのそのようなc/cの比を得ることを可能にする。
[00105]一実施形態において、第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セットを使用して第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正することは、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々について、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの送受信機ユニットと、基準アレイ内の基準ユニットの送受信機との間の相対較正係数の推定値を生成することを含む。一実施形態において、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの1つの送受信機ユニットの相対較正係数は、基準ユニットの1つの較正係数の比に対する、1つの送受信機ユニットの1つの較正係数の比を含み、さらに、1つの送受信機ユニットの較正係数は、1つの送受信機ユニットの受信機利得に対する、1つの送受信機ユニットの送信機利得の比として定義される。
[00106]一実施形態において、第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セットを使用して、第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正することは、第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セット内の観測値に基づいて較正調整値を生成することと、K個の送受信機ユニットに較正調整値を送信することとを含む。一実施形態において、各較正調整値は、第1のエンティティにおける、第2のグループ内の送受信機ユニットと基準アレイの送受信機との間の相対較正係数の推定値を含む。
[00107]基準アレイの代わりに、較正は、処理論理(たとえば、コントローラ)によって、先行するt個のスロット(tは整数である)から成るサブセット内のパイロットを送信したアレイ素子から構成されるより小さい部分を基準として使用し、このスロットサブセット、及び、これらのスロット内のパイロットを送信する対応するアンテナサブセットが各々、少なくとも較正されるべき追加のアンテナのセットほどの大きさのサイズであるように実施され得ることが留意されるべきである。しかしながら、すでに較正されているアレイの全体部分に等しいサイズの較正済みアレイ全体を基準アレイとして使用することが有利であり、これは、すべてのt個の先行するスロットからのすべてのパイロットからの観測値を使用することに対応する。これは、より大きい基準アレイサイズによってビーム形成利得がもたらされ、すべての観測値が使用されるためである。
[00108]図4は、第1のエンティティ内の送受信機ユニットの相対較正を実施するためのプロセスの一実施形態の流れ図である。プロセスは、ハードウェア(回路、専用論理など)、ソフトウェア(汎用コンピュータシステム又は専用機械上で作動されるものなど)、又は両方の組み合わせを含んでもよい処理論理によって実施される。
[00109]一実施形態において、プロセスは、1つ又は複数の基地局又はアクセスポイントを含むワイヤレス通信システム内のコントローラによって実施される。基地局及びアクセスポイントは、送受信機ユニットを含む。一実施形態において、送受信機ユニットは、第1の送受信機ユニットグループ及び第2の送受信機ユニットグループを含み、各送受信機ユニットは、使用される間、第1のエンティティ内の第1の送受信機ユニットグループ及び第2の送受信機ユニットグループから少なくとも1つの他のワイヤレスエンティティへの共同送信を行うためのアンテナ素子を含む。そのような一実施形態において、共同送信は、チャネル可逆性ベースの訓練を介して可能になる。
[00110]図4を参照すると、プロセスは、第1の段階の間に、処理論理によって、第1の送受信機ユニットグループからパイロットの第1のセットを、L個のスロットにわたって1つずつブロードキャストすることを引き起こすことによって開始し、第1の送受信機ユニットグループはL個の送受信機ユニットを含み、Lは2以上の整数である(処理ブロック401)。第1のパイロットセットに応答して、処理論理は、第1の送受信機ユニットグループ及び第2の送受信機ユニットグループにおいて第1のパイロット観測値セットが受信されるようにし、第2の送受信機ユニットグループ内の各送受信機ユニットは、第1のパイロットに応答してL個の観測値を収集する(処理ブロック402)。その後、処理論理は、第1の送受信機ユニットグループのL個の送受信機ユニットを含むL素子基準アレイを、第1のパイロット観測値セットの少なくともL個のパイロット観測値に基づいてL個の素子を互いに対して相対的に較正することによって較正し、L個のパイロット観測値は、L素子基準アレイ内の素子によって送信されるパイロットから、L素子基準アレイ内の素子によって収集される観測値である(処理ブロック403)。一実施形態において、この較正によって第1の段階が終了する。
[00111]次に、第2の段階の間に、処理論理は、第2の送受信機ユニットグループのK個の送受信機ユニットから第2のパイロットセットを同時にブロードキャストすることであって、K個の送受信機ユニットの各々が、1つ又は複数のスロットにわたってスロットあたり単一のパイロットをブロードキャストする、ブロードキャストすること(処理ブロック404)と、第2のパイロットセットに応答して第1の送受信機グループにおいて第2のパイロット観測値セットを受信すること(処理ブロック405)とを引き起こす。
[00112]第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セットに基づいて、処理論理は、L素子基準アレイに対してK個の送受信機ユニットを較正する(処理ブロック406)。一実施形態において、この較正によって第2の段階が終了する。一実施形態において、K個の送受信機ユニットを較正することは、第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セット内の観測値に基づいて較正調整値を生成することと、K個の送受信機ユニットに較正調整値を送信することとを含む。一実施形態において、各較正調整値は、第1のエンティティにおける、第2のグループ内の送受信機ユニットと基準アレイの送受信機との間の相対較正係数の推定値を含む。
[00113]一実施形態において、スロットの数は、L個のスロットよりも少ない較正パイロットのための時間スロットの総数に等しい。
配列されていないアンテナの大規模ネットワークを含むシグナリング実施形態
[00114]高密度大規模MIMO配備の高速で信頼性のある較正を可能にする、高速較正の実施形態が提示される。そのような実施形態において、高速で効率的な較正を可能にするために、パイロットを協調された様式で割り当てる必要がある。1つのクラスの実施形態は、同じ局部発振器によって駆動されるアンテナを較正することに焦点を当てる。同じ実施形態を、異なるアンテナ又はアンテナグループが異なる局部発振器によって駆動されるシステムにも適用することができる。後者の事例においては、(タイミング/周波数/キャリア)同期が必要とされ、これはそれ自体が問題である。記載されている技法は、両方の事例に適用することができる。後者の事例において、較正技法は、(速い方の)同期速度で(較正を実施するために)使用されなければならない。一実施形態において、較正は、同期と同じ速度で定期的に、同期が確立された直後に実施(又は調整)される。このように同期と較正とを分離することによって、より大きい自由度がもたらされ、較正波形の調整及び効率的な較正に対応するためのシグナリングが可能になる。
[00115]一実施形態において、アンテナは個別の発振器によって駆動される。そのような事例において、同期シグナリングに基づいて、十分に正確な(タイミング/周波数/キャリア)同期が実施されており、それによって、送信側エンティティが、実質的に同期されていると仮定することができる。一実施形態において、較正は、較正パイロットを搬送するOFDM送信にわたって実施される。
[00116]一実施形態において、較正帯域幅は単一のトーンよりも大きくてもよい。事実、未知の(複素フェーザ(complex−phasor))振幅は送信帯域にわたって実質的に一定であり、一方、(複素フェーザ)位相は、帯域にわたって実質的に線形に変化する。これらの事例において、任意のアンテナ対の間の相対較正に対応する1つ又はいくつかの複素スカラーは、残りの係数を決定するのに十分な所与のトーンに対して十分であり得る。したがって、OFDM帯域全体にわたるコヒーレントな送信のためにアンテナアレイを較正するために、単一の、又はおそらくはいくつかの較正パラメータがアンテナあたりに必要になり得る。この較正パラメータは、効率的で高速な較正に利用することができる。第1に、較正パラメータは、先行する節において説明したもののような訓練方法を使用することを可能にし、それによって、多くの近接して位置するアンテナを、連続するOFDMトーンにわたってともに較正することができる(たとえば、多重化利得が有効化されていない、始まりにおける2つのOFDMシンボルをも含む表3及び表4を参照されたい)。
[00117]ワイヤレス送信ノードの大規模ネットワーク(たとえば、小さいセルから成るセルラネットワークなど)において、較正に使用されることになる時間−周波数(TF)スロットリソースは、地理的に再使用されなければならない。再使用する結果として干渉が生じ、それによって較正品質の劣化がもたらされるとすると、再使用の費用(地理的に大きく離れている場合の再使用はより多くのパイロットリソースを必要とし、したがって、より高いオーバヘッドを招く)と、較正性能に対するその影響(より積極的に、地理的により短い距離で再使用すると、較正−パイロット干渉が増大し、較正SINRが低下し、それによって、較正性能に悪影響が及ぶ)との間でバランスをとることが重要である。
[00118]実行可能な較正シグナリング手法の原理を例示するために、規則的な(たとえば、正方形又は六角形の)格子上のアンテナを考察する。この格子によれば、各格子位置には、多数の(場合によっては膨大な数の)アンテナが存在する。一実施形態において、この格子状のネットワークにおけるアンテナの較正には、セルラ送信(各位置におけるアンテナにわたるコヒーレントな送信)、及び、ネットワークMIMO型送信(それによって、複数の近傍位置にあるアンテナにわたるコヒーレントな送信が必要とされる)を可能にするという目標があり得る。一実施形態において、これらすべての事例における較正は、いくつかのOFDMシンボル送信にわたるシグナリングに基づく。
[00119]最初に、ネットワークMIMO型送信を可能にするための実施形態を考察する。これらの実施形態は、ネットワークの広い面積にわたって分散しているアンテナの領域の較正を必要とする。一実施形態において、最初に、T(T≧2)個のOFDMシンボルがアンテナ位置の(可能性としてよりまばらな)格子上のパイロット(周波数/空間的な再利用を伴う)を送信するのに使用され、これによって「較正−アンカーグラフ(calibration−anchor graph)」が定義される。これによって、Bursaliogluの技法に基づいて、較正−アンカーグラフに対してLS較正を実施することが可能になる。アンカーグラフを定義するノードは、アンカー格子上に(可能性としてまばらに)配置されているアンテナの小さいサブセットに対応し、たとえば、格子内の格子点あたりの単一のアンテナが、アンカーグラフの一部分である。各アンカーノードは第1のTOFDMシンボルから少なくとも1つのTFスロットを使用する。各アンテナ(アンカーであるか否かにかかわらず)は、アンカーノードによって送信されるパイロットのすべて(又はサブセット)の上の観測値を収集する。各アンカーアンテナについて、そのような観測値を収集することは、パイロットを送信するもの(複数可)を除いてすべてのOFDMシンボルにわたって可能である。
[00120]個別の(近接して位置する)アンテナ素子から発するN個の較正パイロットは、(単一のOFDMシンボルのN個のトーンにわたって)ともに多重化することができ、これは、較正−アンカーグラフを着色するのに利用可能なN×T個の「色」があることを暗示する。したがって、アンカーノードによって使用される各TFスロット(色)は、より大きい地理的距離において再使用することができる。それゆえ、このパイロットは、グラフ内の隣接するノードにおいて、十分に高い信号対干渉比で受信することができる。このパイロットは、隣接するノードの間で(十分に高いSINRで)二方向測定値を得ることを可能にし、Bursaliogluの技法に基づいて較正−アンカーグラフに対するLS較正を実施するのに使用することができる。
[00121]一実施形態において、較正−アンカーグラフが相対的に較正されると(すなわち、グラフ内のすべてのノードがグラフ内の単一のノードに対して較正されると)、本出願の先行する部分に開示されている較正方法を介して、較正パイロットにおける多重化利得を利用することができる、より多くのOFDM(較正−パイロット)シンボルが後に続く。これらの多重化利得は、近接して位置する(未較正の)アンテナのセットが、アンカーグラフ内のすでに較正された素子に対するそれらのアンテナの相対較正を確立する目的で、パイロットを同時に送信することを含む。一実施形態において、多重化利得が(後続のOFDMシンボル毎に)連続的に増大することを、近接して位置するアンテナ素子セットからの較正パイロットの(同じTFスロットにわたる)同時シグナリングによって利用することができる。利得の増大を利用することによって、較正済みアレイの密度、すなわち、先行する節の較正プロトコルによる単位面積あたりの較正済み素子を急速に増大させることが可能になり得る。一実施形態において、1つ又はいくつかの追加のOFDMシンボル送信が使用され、これによって、Bursaliogluの技法に基づいて(たとえば、較正済みクラスタ間の任意の「間隙」を埋めるための)階層的クラスタ較正が可能になり得る。この追加の送信は、場合によってBursaliogluの送信ビーム形成技法とともに、空間及び周波数再使用を利用することもできる。
[00122]一例として、格子点あたり多数であるM個のアンテナを有する正方形格子を考察する。アンカーグラフ内のノードとして、格子点あたり1つのアンテナを選択することによってアンカーグラフが形成されると仮定する。N=64個のTFスロットがパイロットに使用されると仮定し、T=2個のOFDMシンボルが、アンカーグラフに対する較正を可能にするシグナリングに使用されると仮定すると、較正グラフに利用可能な128の「色」が存在する。これらの色があることによって、アンカーノードによって定義される「正方形格子」上で128の再使用が可能になる。(n,n)、n、nは整数、が、正方形格子位置を示すものとすると、位置(n,n)にあるノードによって使用されるTFスロットは、(±8+n,±8+n)の格子位置にあるアンカーによって再使用される。この再使用によって、一般的に、たとえば、位置(k+n,k+n)、−1≦k、k≦1、にある近傍のアンカー(及び非アンカー)が、位置(n,n)にあるアンカーによって送信されるパイロットの、その観測値において十分に高いSINRを有することが可能になる。結果として、最初のT個のOFDMシンボルの観測値が収集されると、Bursaliogluの技法を用いてアンカーグラフに対する最小二乗(LS)較正を実施する(すなわち、アンカーグラフ内のすべてのアンテナ素子を較正する)ことが可能になる。次の2つのOFDMシンボルにわたって、ノード(n,n)にある9個の非アンカーを、「同じ色」(2OFDMシンボル後のTFスロット)をその位置におけるアンカーとして使用して、同時に送信することによって、同時に較正することができる。したがって、4OFDMシンボル後、較正済みアレイは格子位置あたり10個のノードを含む。同様に、次の2つのOFDMシンボルにわたって、格子位置あたり18個の追加の非アンカーを、同じTFスロット上でパイロットを同時に送信することによって、同時に較正することができ、格子位置あたり所望の合計28個のノードがもたらされる。このプロトコルによって、合計10個のOFDMシンボルを使用して、部位あたり約91本のアンテナを有するネットワークを較正することができる。
[00123]別の実施形態において、最初、非常に積極的な空間再使用によって(すなわち、アンカーグラフに対する任意の較正が実施される前に)連続して局所的に較正が達成される。この実施形態を例示するために、各位置において8個のOFDMトーンを使用することを考察する。8個のOFDMトーンを使用する結果として、8の空間再利用係数がもたらされる。表4のプロトコルを使用して、位置あたり1000本程度のアンテナを訓練することができる。このとき、最後の2つのOFDMシンボルを使用して、アンカー較正グラフを較正することができる。明らかに、これら2つの方式の多くの変形形態を確立することができる。
[00124]上記実施形態の代替形態も非常に魅力的である。一実施形態において、局所的な較正の要素、すなわち、アンカーグラフに対する較正が実施されないことを含む第2のステップのみが実施される。各位置におけるすべての素子が互いに対して相対的に構成されるこの局所的なタイプの較正に基づいて、セルラコヒーレント送信が可能になり得る。一実施形態において、階層的較正の第2のステップは、ネットワークMIMO送信が有益であるいくつかの領域において選択的に(すなわち、較正−アンカーグラフによって回避されたように必ずしもネットワーク全体にわたってではなく)実施される。そのような領域は、(セルラ送信に関する)ネットワークMIMOの利点が、位置特定的な(及び場合によっては時間特定的な)トラフィック需要に対処するために必要とされ得る「ホットスポット」に対応し得る。
[00125]本発明の実施形態は、Argos及びBursaliogluの技法と比較しての以下の利点の1つ又は複数を有する。
1.配列されている素子の大きいアレイの較正を含む、Argosによって考慮されている基本的なシナリオにおいて、本明細書に記載されている較正技法は、訓練オーバヘッドを増大させることなく、はるかにより大きい(場合によってはより桁数の大きい)サイズのアレイを較正することを可能にし、新規の技法は、シグナリングを追加する必要なしに、Argos技法と比較しての較正ロバスト性をも提供することができる。
2.配列されている素子の大きいアレイを含む、Argos及びBursaliogluによって考慮されている基本的なシナリオにおいて、Bursaliogluの技法によって提供されるタイプの、Argos技法と比較しての較正ロバスト性を同時に提供しながら、(リソースにおける)所与の較正−訓練オーバヘッドを受けて、Argos及びBursaliogluよりも大きいアレイサイズを共同して較正することができる。
3.本明細書に提示されている方法は、MU−MIMOのためのリモートラジオヘッド(RRH)システム、及び、ネットワークMIMO送信のためのセルラ配備の低オーバヘッド較正を可能にするために使用することもできる。
4.本発明の実施形態の方法を使用して、より一般的な、それによってユーザ端末がアンテナ素子の領域内のアンテナの異なる(重なり合う)セットによって同時にサービスされるMU−MIMO配備方式を可能にすることもできる。そのような較正はArgos較正方法によっては実現可能でない。本発明の実施形態は、そのような較正の実施を、Bursaliogluの技法よりも(場合によってははるかに)低いオーバヘッドで可能にする。
5.本発明の実施形態は、アンテナ素子の、場合によって配列されていない、場合によって重なり合っているセットのうちのサブセットを、そのような各アンテナ素子セットからの可逆性ベースのMU−MIMO送信を資源効率的に可能にするように連続的に較正するための基準シグナリング方法をも含む。
[00126]本発明の変更形態及び修正形態が、当業者には上記の説明を読んだ後に疑いなく明らかになるであろうが、例として図示及び説明されている任意の特定の実施形態は決して限定であると考えられるようには意図されていないことが理解されるべきである。それゆえ、様々な実施形態の詳細に対する参照は、それ自体で本発明に必須であると考えられる特徴のみを記載している特許請求項の範囲を限定するようには意図されていない。
また、以下の形態の「基地局」も考えられる。
複数の送受信機であって、前記複数の送受信機の各々がアンテナ素子を備える当該複数の送受信機と、
前記複数の送受信機に結合されている較正プロセッサと、
を備える基地局であって、
前記較正プロセッサが、
第1のグループ内の送受信機ユニットに、
複数のパイロットを送信することと、
第2のグループ内の送受信機から第1のパイロット観測値セットを受信することであって、前記第1のパイロット観測値セットが、前記複数のパイロットに応答して前記第2のグループ内の各ユニットによって生成されている観測値を含む、当該受信することと、
を行わせ、
前記第2のグループ内の少なくとも2つの送受信機ユニットに、
単一のパイロットを同時に送信することと、
前記第1のグループ内の送受信機から第2のパイロット観測値セットを受信することであって、前記第2のパイロット観測値セットが、前記第1のグループ内の各ユニットによって生成されている観測値を含む、当該受信することと、
を行わせ、
前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セットを使用して、相対較正値を計算するように動作可能であり、各相対較正値が各送受信機ユニットの送受信機と関連付けられ、前記基地局における基準ユニットの送受信機に対して相対的である、
基地局。
上記基地局では、各相対較正値が、前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの送受信機ユニットと基準アレイ内の基準ユニットの送受信機との間の相対較正係数の推定値を含む。
上記基地局では、前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの1つの送受信機ユニットの前記相対較正係数が、前記基準ユニットの1つの較正係数の比に対する、前記1つの送受信機ユニットの1つの較正係数の比を含み、前記1つの送受信機ユニットの前記較正係数が、前記1つの送受信機ユニットの受信機利得に対する、前記1つの送受信機ユニットの送信機利得の比として定義される。
上記基地局では、前記第1のグループ内の前記送受信機ユニットが、送信されている第1のセットの複数のパイロットに基づいて、第1のユニットグループ内の前記基準ユニットを形成するためにともに相対的に較正されている。
上記基地局では、前記較正プロセッサが、前記第1のパイロット観測値セットの少なくともL個のパイロット観測値に基づいて基準ユニットに対して前記第1のグループ内の送受信機のL個のアンテナ素子を相対的に較正することによって基準アレイを較正するように動作可能であり、前記L個のパイロット観測値が、前記基準アレイ内の素子によって、前記基準アレイ内の素子によって送信されるパイロットから収集される観測値であり、Lが前記基準アレイ内の送受信機の数に等しい。
上記基地局では、前記送受信機の各々が、複数のアンテナによって送信されている信号の変調を実施するために、前記複数のアンテナに結合されている複数の変調ユニットと、前記複数のアンテナによって受信されている信号の復調を実施するために、前記複数のアンテナに結合されている複数の復調ユニットと、を備える。
上記基地局は、送信のための信号を生成するために、前記複数の変調ユニットに結合されている送信MIMOプロセッサと、前記複数の復調ユニットから信号を受信するために結合されているMIMO検出器と、前記MIMO検出器からの信号を処理するために前記MIMO検出器に結合されている受信プロセッサと、をさらに備える。
また、以下の形態の「製造品」も考えられる。
エンティティによって実行されると、前記エンティティの送受信機ユニットを較正するための方法を前記エンティティに実施させる命令を記憶している1つ又は複数の持続性コンピュータ可読媒体を有する製造品であって、
各ユニットがアンテナ素子を含み、
前記方法が、
第1のグループ内のユニットから複数のパイロットを送信するステップと、
前記複数のパイロットに応答して、第2のグループ内の各ユニットにおいて、第1のパイロット観測値セットを受信するステップと、
前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットから単一のパイロットを同時に送信するステップと、
前記単一のパイロットに応答して、前記第1のグループ内の各ユニットにおいて、第2のパイロット観測値セットを受信するステップと、
前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セットを使用して、第1の送受信機グループ内の送受信機の基準アレイに基づいて、前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップと、
を含む、製造品。
上記製造品では、前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップが、前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの各々について、前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの送受信機ユニットと、前記基準アレイ内の基準ユニットの送受信機との間の相対較正係数の推定値を生成すること、を含む。
上記製造品では、前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの1つの送受信機ユニットの前記相対較正係数が、前記基準ユニットの1つの較正係数の比に対する、前記1つの送受信機ユニットの1つの較正係数の比を含み、前記1つの送受信機ユニットの前記較正係数が、前記1つの送受信機ユニットの受信機利得に対する、前記1つの送受信機ユニットの送信機利得の比として定義される。
上記製造品では、前記第1のグループ内の前記送受信機ユニットが、前記複数のパイロットが送信される前に、第1のユニットグループ内の基準ユニットに対してともに相対的に較正されている。
上記製造品では、前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップが、前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セット内の観測値に基づいて較正調整値を生成することと、K個の送受信機ユニットに前記較正調整値を送信することと、を含む。
上記製造品では、各較正調整値が、第1のエンティティにおける、前記第2のグループの送受信機ユニットと前記基準アレイの送受信機との間の相対較正係数の推定値を含む。
上記製造品では、前記方法が、前記第1のパイロット観測値セットの少なくともL個のパイロット観測値に基づいて基準ユニットに対して前記第1のグループ内の送受信機のL個のアンテナ素子を相対的に較正することによって前記基準アレイを較正するステップ、をさらに含み、前記L個のパイロット観測値が、前記基準アレイ内の素子によって、前記基準アレイ内の素子によって送信されるパイロットから収集される観測値であり、Lが前記基準アレイ内の送受信機の数に等しい。
また、以下の形態の「方法」も考えられる。
第1のエンティティ内の送受信機ユニットの相対較正を実施するための方法であって、
前記送受信機ユニットが第1の送受信機ユニットグループ及び第2の送受信機ユニットグループを含み、各送受信機ユニットがアンテナ素子を含み、前記ユニットが前記第1のエンティティ内の前記第1の送受信機ユニットグループ及び前記第2の送受信機ユニットグループから少なくとも1つの他のワイヤレスエンティティへの共同送信を行うために使用され、前記共同送信がチャネル可逆性ベースの訓練を介して可能にされ、
前記方法は、
第1の段階の間、
前記第1の送受信機ユニットグループからパイロットの第1のセットを、L個のスロットにわたって1つずつブロードキャストするステップであって、前記第1の送受信機ユニットグループはL個の送受信機ユニットを含み、Lが2以上の整数である、当該ブロードキャストするステップと、
第1のパイロットセットに応答して、前記第1の送受信機ユニットグループ及び前記第2の送受信機ユニットグループにおいて第1のパイロット観測値セットを受信するステップであって、前記第2の送受信機ユニットグループ内の各送受信機ユニットが、前記第1のパイロットに応答してL個の観測値を収集する、当該受信するステップと、
前記第1の送受信機ユニットグループの前記L個の送受信機ユニットを含むL個の素子の基準アレイを、前記第1のパイロット観測値セットの少なくともL個のパイロット観測値に基づいて前記L個の素子を互いに対して相対的に較正することによって較正するステップであって、前記L個のパイロット観測値が、前記L個の素子の基準アレイ内の素子によって送信されるパイロットから、前記L個の素子の基準アレイ内の素子によって収集される観測値である、当該較正するステップと、
を含み、
第2の段階の間、
前記第2の送受信機ユニットグループのK個の送受信機ユニットから第2のパイロットセットを同時にブロードキャストするステップであり、前記K個の送受信機ユニットの各々が、1つ又は複数のスロットにわたってスロットあたり単一のパイロットをブロードキャストする、ブロードキャストするステップと、
前記第2のパイロットセットに応答して、第1の送受信機グループにおいて第2のパイロット観測値セットを受信するステップと、
前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セット内の観測値に基づいて、前記L個の素子の基準アレイに対して、K個の送受信機ユニットを較正するステップと、
を含む、
実施するための方法。
上記方法では、前記K個の送受信機ユニットを較正するステップが、前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セット内の観測値に基づいて較正調整値を生成することと、前記K個の送受信機ユニットに前記較正調整値を送信することと、を含む。
上記方法では、各較正調整値が、前記第1のエンティティにおける、第2のグループ内の送受信機ユニットと前記基準アレイの送受信機との間の相対較正係数の推定値を含む。
上記方法では、前記スロットの数が、L個のスロットよりも少ない較正パイロットのための時間スロットの総数に等しい。

Claims (12)

  1. 第1のエンティティ内の少なくとも2つの送受信機ユニットから成る第1のグループを、前記第1のエンティティ内の少なくとも2つの送受信機ユニットから成る第2のグループに対して、相対的に較正する方法であって、各ユニットがアンテナ素子を含み、前記ユニットが前記第1のエンティティ内のユニットグループから少なくとも1つの他のワイヤレスエンティティへの共同送信を行うために使用され、前記送信がチャネル可逆性ベースの訓練を介して可能にされ、前記方法が、
    前記第1のグループ内のユニットから複数のパイロットを送信するステップと、
    前記複数のパイロットに応答して、前記第2のグループ内の各ユニットにおいて、第1のパイロット観測値セットを受信するステップと、
    前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットから単一のパイロットを同時に送信するステップと、
    前記単一のパイロットに応答して、前記第1のグループ内の各ユニットにおいて、第2のパイロット観測値セットを受信するステップと、
    前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セットを使用して、第1の送受信機グループ内の送受信機の基準アレイに基づいて、前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップと、
    を含む、相対的に較正する方法。
  2. 前記複数のパイロットに応答して、前記第1のグループ内の少なくとも1つのパイロット送信ユニットにおいて、第1のパイロット観測値セットを受信するステップと、
    前記観測値を使用して、前記第1の送受信機グループ内の基準送受信機アレイを較正するステップと、
    をさらに含む、請求項1に記載の相対的に較正する方法。
  3. 前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップが、
    前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの各々について、前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの送受信機ユニットと、前記基準アレイ内の基準ユニットの送受信機との間の相対較正係数の推定値を生成すること、
    を含む、請求項1に記載の相対的に較正する方法。
  4. 前記第2のグループ内の前記少なくとも2つのユニットの1つの送受信機ユニットの前記相対較正係数が、前記基準ユニットの1つの較正係数の比に対する、前記1つの送受信機ユニットの1つの較正係数の比を含み、
    前記1つの送受信機ユニットの前記較正係数が、前記1つの送受信機ユニットの受信機利得に対する、前記1つの送受信機ユニットの送信機利得の比として定義される、請求項3に記載の相対的に較正する方法。
  5. 前記第1のグループ内の前記送受信機ユニットが、送信されている第1のセットの複数のパイロットに基づいて、第1のユニットグループ内の基準ユニットを形成するためにともに相対的に較正されている、請求項1に記載の相対的に較正する方法。
  6. 前記第2のグループ内の少なくとも2つのユニットの各々を較正するステップが、
    前記第1のパイロット観測値セット及び前記第2のパイロット観測値セット内の観測値に基づいて較正調整値を生成することと、
    K個の送受信機ユニットに前記較正調整値を送信することと、
    を含む、請求項1に記載の相対的に較正する方法。
  7. 各較正調整値が、前記第1のエンティティにおける、前記第2のグループ内の送受信機ユニットと前記基準アレイの送受信機との間の相対較正係数の推定値を含む、請求項6に記載の相対的に較正する方法。
  8. 前記方法は、
    前記第1のパイロット観測値セットの少なくともL個のパイロット観測値に基づいて基準ユニットに対して前記第1のグループ内の送受信機のL個のアンテナ素子を相対的に較正することによって前記基準アレイを較正するステップ、
    をさらに含み、
    前記L個のパイロット観測値が、前記基準アレイ内の素子によって、前記基準アレイ内の素子によって送信されるパイロットから収集される観測値であり、Lが前記基準アレイ内の送受信機の数に等しい、請求項1に記載の相対的に較正する方法。
  9. 前記第1のエンティティが基地局又はアクセスポイントである、請求項1に記載の相対的に較正する方法。
  10. 第1のエンティティ内の少なくともM個の送受信機ユニットから成る第1のグループを、前記第1のエンティティ内の少なくともK個の送受信機ユニットから成る第2のグループに対して、相対的に較正する方法であって、MがKよりも大きく、Kが1よりも大きく、各送受信機ユニットがアンテナ素子を含み、前記ユニットが前記第1のエンティティ内の送受信機ユニットグループから少なくとも1つの他のワイヤレスエンティティへの共同送信を行うために使用され、前記送信がチャネル可逆性ベースの訓練を介して可能にされ、前記方法が、
    前記第1のグループ内の送受信機ユニットから少なくともK個のパイロットを送信するステップと、
    前記少なくともK個のパイロットに応答して、前記第2のグループ内の前記K個のユニットの各々において観測値を受信するステップと、
    前記第2のグループ内のK個の素子から単一のパイロットを同時に送信するステップと、
    前記K個の素子から同時に送信されている前記単一のパイロットに応答して、前記第1のグループ内の各ユニットにおいて、第2の観測値セットを受信するステップと、
    第1のパイロット観測値セット及び第2のパイロット観測値セットを使用して、前記第2のグループ内の各送受信機ユニットについて、前記第1のエンティティにおける、前記第2のグループ内の前記送受信機ユニットと、前記第1のグループ内の基準ユニットの送受信機との間の相対較正係数の推定値を生成するステップと、
    を含む、相対的に較正する方法。
  11. 1つのユニットの前記相対較正係数が、前記基準ユニットの1つの較正係数の比に対する、前記送受信機ユニットの1つの較正係数の比を含み、
    前記1つの送受信機ユニットの前記較正係数が、前記1つの送受信機ユニットの受信機利得に対する、前記1つの送受信機ユニットの送信機利得の比として定義される、請求項10に記載の相対的に較正する方法。
  12. 前記少なくともK個のパイロットが送信される前に、前記第1のグループ内の前記ユニットのうちの少なくともK個が、前記第1のグループ内の前記基準ユニットに対して相対的にともに較正されており、前記基準ユニットが、K個のユニットのセット内にある、請求項10に記載の相対的に較正する方法。
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