JP6633714B2 - 大規模なMassive MIMO配置用の送受信機較正 - Google Patents

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Description

[0002]本発明の実施形態は、無線通信の分野に関する。より詳細に、本発明の実施形態は、送受信機の較正に関する。
[優先権]
[0001]本特許出願は、2015年4月30日に出願された対応する仮特許出願第62/155,380号「Transceiver Calibration for Large−Scale and Massive MIMO Deployments」の優先権を主張して援用する。
[0003]相反性ベースのMU−MIMOを実現するには、RF障害較正が主要な課題と考えられている。多数のアレイ素子を備えた基地局を含む相反性ベースのMIMOの最初の実証は、Argosによってもたらされた(Shepardほか、「Argos:Practical Many−Antenna Base Stations」、Mobicom 2012、pp.53−64)。Argosは、内部自己較正法すなわち相反性ベースのMU−MIMO送信との空間多重化を可能にする無線フィードバックを要さない較正法に依拠している。Yilmazほか、「Method and Apparatus for Internal Relative Transceiver Calibration for Reciprocity−based MU−MIMO Deployments」、国際特許出願第PCT/US2013/032299号においては、改良された較正法群が提示されている。これらの方式は、Argosと同じ較正シグナリングで作用し得るが、特に、アンテナが並置されていないアンテナアレイの較正を含む設定に関して、非常に優れた較正性能をもたらし得る。さらに、較正済みのアンテナアレイの階層的較正に使用可能なシグナリングプロトコルが存在する。その他、複数の近接配置セルサイト上のコヒーレントなMIMO送信を実現し得るセル方式の効率的な較正を実行する。
[0004]シグナリングプロトコルは局所的に、Argosの基本的なシグナリング効率に依拠しており、(少なくとも)M個の独立した時間−周波数リソース要素がパイロット送信に用いられる(これらの送信のうちの少なくとも2つが異なるタイミングで発生する)ことを前提として、M個の素子のアレイを較正可能である。いくつかのパイロットプロトコル及び較正方式によれば、はるかに低いシグナリングオーバヘッドで大きなアレイを較正可能であるものの、複数の段階での較正実行に依拠する。そして、各段階において、アレイの較正された部分が大きくなる。特に、任意所与の段階では、アレイの較正済み部分が基準アレイとして機能し、他の複数のアンテナ素子の較正に用いられる。これらの方式は、段階が進んで基準アレイのサイズが大きくなると、ある種のアバランシェ効果において、連続する段階とともに較正可能なアンテナが多くなるという事実により、アバランシェ較正(以下「アバランシェ」)と称する。
国際特許出願第PCT/US2013/032299号
Shepardほか、「Argos:Practical Many−Antenna Base Stations」、Mobicom 2012、pp.53−64 Yilmazほか、「Method and Apparatus for Internal Relative Transceiver Calibration for Reciprocity−based MU−MIMO Deployments」
[0005]本明細書には、無線送受信機の較正方法及び装置を開示する。一実施形態において、送受信機ユニット群から少なくとも1つの他の無線エンティティへの一体送信に使用するために複数の送受信機ユニットを相対的に較正する方法であり、各送受信機ユニットがアンテナ素子を備えた、方法は、複数のシグナリングリソーススロットを用いてパイロットを交換するステップであり、第1のスロットにおいて第1のパイロットを同時にブロードキャストする第1の送受信機ユニット群及び第1の観測結果を受信する第2の送受信機ユニット群の送受信機ユニットを含む送受信機ユニット群の各送受信機と、第2のスロットにおいて第2のパイロットを同時にブロードキャストする第2の送受信機ユニット群及び第2の観測結果を受信する第1の送受信機ユニット群の送受信機ユニットを含む群の各送受信機と、を備えた、少なくとも2つの非重畳送受信機ユニット群を用いる、ステップと、第1及び第2の送受信機ユニット群の送受信機ユニットの較正を実行するステップであり、相対的な較正パラメータを選定して較正を制御することと、測定基準を用いて較正を評価することと、を含み、測定基準が、較正パラメータの少なくとも1つの組み合わせに基づき、少なくとも2つの送受信機ユニット群の各送受信機群の観測結果が、送受信機ユニット群対の送受信機ユニット間の同時パイロットブロードキャスト及びその後の受信に基づく、ステップと、を含む。
[0006]本発明は、以下の詳細な説明及び本発明の種々の実施形態に関する添付の図面によってより深く理解されるが、これらは、本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、説明及び理解を目的としているに過ぎないものと捉えるべきである。
較正プロセッサユニットを具備する基地局の一実施形態のブロック図である。 群分割及びパイロット交換を含むプロセスのフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る、アンテナ群パイロット交換及び較正を示した図である。 格子に基づくアンテナのパッチの群分割を示した図である。 図4のアンテナ分割のための較正パイロットシグナリング及び観測結果収集を示した図である。 16個のスロットを用いた10×10アンテナアレイパッチのシグナリング群分割の一実施形態を示した図である。 17個のスロットを用いた10×10アンテナアレイパッチのシグナリング群分割の一実施形態を示した図である。 29個のスロットを用いた20×20アンテナアレイパッチのシグナリング群分割の一実施形態を示した図である。 一実施形態に係る、より一般的な群分割及びパイロット交換の一例を示した図である。 データ送信と結び付けられた較正パイロットを示した図である。 階層的較正のシグナリングプロトコルの一実施形態を示した図である。 それぞれが空間を多数のパッチに分割する一組の重畳モザイクを示した図である。 基地局により実行される較正プロセスの一実施形態のフローチャートである。
[0007]以下の記述においては、多くの詳細を示すことにより、本発明をさらに詳しく説明する。ただし、当業者には当然のことながら、本発明は、これら具体的な詳細なく実施されるようになっていてもよい。他の例では、周知の構造及び機器を詳細図ではなくブロック図の形態で示すことにより、本発明が曖昧にならないようにする。
[0008]本発明の実施形態は、低オーバヘッドで大きなアレイを較正するタイプの較正方式を含む。一実施形態において、所与数の較正パイロットスロットによって較正可能なアレイ素子の最大数は、アバランシェ及び本明細書に開示の方式のいずれについても同じである。ただし、開示の方式によれば、パイロットシグナリングの選択肢がはるかに多くあり、その結果の一部は、アバランシェよりも実質的に優れた性能である。結果として、開示の技術によれば、所与数のパイロットスロットに対して、アバランシェよりもはるかに大きなアレイを確実に較正可能である。さらに、開示の方式は、(原理上は可能であるものの)各段階における動作が不要である。開示のメカニズムは、アバランシェよりもはるかに広いシグナリング選択肢で較正を遂行可能な点において非常に柔軟である。これらシグナリング選択肢のいくつかは、分散(すなわち、非並置)アレイを低オーバヘッドで較正可能である。
Argos較正システムの限界
[0009]Argos較正法には限界がある。第1に、(基準アンテナに対する)各基地局アンテナの相対的な較正は、2つの観測結果の比として構成され、特に、

を[ys→1m−1で除算することによって構成される。除算項[ys→1m−1におけるノイズは、較正推定における大きな推定誤差となり得る。その解決手段は、基準アンテナを残りの基地局アンテナに対して、その他のアンテナまでのその水平距離が略同一となるような位置に注意深く配置することであった。このような他の送信アンテナに対する基準アンテナの注意深い配置の必要性は、Argos較正法に依拠した配置における大きな制限因子である。何組かの非並置アンテナによるダウンリンクMU−MIMO配置における有効性が大幅に制限されるためである。
堅牢な相対的較正
[0010]相対的な較正法を用いることによって、並置アンテナアレイと同じく非並置アンテナアレイによる高性能な相反性ベースのダウンリンクMU−MIMO方式を堅牢に実現する較正を提供可能である。
[0011]Argos手法の拡張には、同じトポロジ及び同じ数の較正トレーニングスロットすなわち基地局アンテナ当たりD個(D≧1)のスロットを含む。この拡張では、較正アンテナ1を含む各アンテナがまず、そのトレーニングシンボルを独立してブロードキャストする。これには、Argosと同じシグナリング次元を必要とするが、行列

が対角である必要もある。すなわち、集合Sのアンテナそれぞれが送信している場合、Sの残りの組のアンテナは送信しておらず、受信が可能である。各アンテナがその(1つ又は複数の)トレーニングシンボルをブロードキャストした後、各i≠j、0≦i,j≦Mについて、アンテナjからアンテナiへのトレーニングシンボルに対応する形態

のすべての測定結果が収集される。これは、すべてのiについて、一組の観測結果yi1及びy1iにのみ依拠したArgosとは対照的である。上式において、wijは、(上記説明の通り、ノイズマージンに関する効率をトレードオフする設計パラメータと考えられるトレーニング長Dの影響を含む)適当な分散の互いに独立で同一の分布に従う複素ガウスノイズサンプルである。物理チャンネルの完全な相反性すなわちhij=hjiを仮定するとともに、上記測定結果を対としてグループ化すると、

である。ただし、

は、非順序アンテナ対i、jと関連付けられた複素係数である。
[0012]ノイズがない場合はyij=yji=cβijであるため、自然コスト関数を以下のように構成可能であり、

この測定基準を最小化するように相対的較正係数を選択可能である。集合Fは、較正係数の決定に用いられる一組の順序測定結果の(i,j)対(yij,yij)を規定する。一般性を損なわずに自明の全ゼロ解を回避するには、|c|=1である。
[0013]較正係数は、最適化問題の解として構成され得る。
アバランシェ:高速多段階相対的較正
[0014]別のタイプの相対的送受信機較正法では、上述の他の方法よりも較正トレーニングオーバヘッドがはるかに低い高性能な相反性ベースのダウンリンクMassive MIMOの実現に必要な較正品質がもたらされる。これらの較正法は、多段階較正法群であり、本明細書ではアバランシェ方式と称する。アバランシェ方式においては、アレイの一部が各段階で較正され、次の段階の較正の基準アレイとして用いられる。複数のアンテナからの単一の同時パイロット送信を用いることにより、アレイの較正済みの部分に対してこれらを較正可能である。アバランシェという名称は、連続して較正されたアンテナ群のサイズが大きくなり、ある種のアバランシェ効果において、これらの巨大化する群を較正が何らかの形で「伝搬」する事実に由来する。
[0015]アバランシェは、単一の付加的なパイロット送信を用いた予備較正「基準」アレイに関する複数の素子の同時較正に依拠する。特に、段階ごとに単一のパイロットスロットが用いられ、L個の段階(スロット)の後は、M>1個の素子のアレイが較正済みであると仮定する。すると、アバランシェでは、L及びMの大きい方をKが超えない限り、基準アレイに対して、最大K個のアンテナを較正可能である(これにより、基準アレイは、次の段階に向けてM+Kのサイズまで大きくなる)。
[0016]任意の較正法によりT個の較正スロットで較正可能な最大アレイサイズは、Mmax(T)である。アバランシェは、原理上、T個の較正スロットで最大サイズのアレイを較正可能である。ただし、実際には、較正パイロット観測結果における熱雑音の存在が較正の品質に影響を及ぼし、アバランシェ較正の多段階特性によって、所与の較正段階までの基準アレイ上の較正誤差が次の段階に伝搬する。結果として、アバランシェは事実上、Mmax(T)よりもはるかに短いアレイを確実に較正可能である。例えば、M<Mmax(T)/2の場合は、2つの較正段階のみで確実な較正が求められるものとする。
[0017]本明細書に開示の較正技術は、アバランシェ方式の較正性能を改善する。特に、これらの方式によれば、Mmax(T)の95%にも及ぶMで確実な較正が可能である。別の方法で説明するため、Tminは、サイズMのアレイの較正に必要な最小較正スロット数を示すものとする。すなわち、Tminは、M<Mmax(T)となるTの最小値である。サイズM(Mが大きな場合)のアレイを確実に較正するため、本明細書に開示の本発明に係る方式で必要となるスロットは、高々Tmin+1個である。すなわち、理論的に最適な効率の1つのスロット内にある。開示の方式の重要な変形例も各段階で作用し得るが、開示の方式によれば、「1回」すなわち単一の段階で全アレイの較正が可能である。
[0018]開示の技術は、はるかに広いタイプの較正シグナリングプロトコルで較正が可能なため、少なくとも部分的には、アバランシェよりも確実にアレイを較正する。これを説明するため、サイズMmax(T)のアレイの較正を考えるとともに、Kは、スロットtでパイロットを送信するアンテナの数を示すものとする。また、(一般性を損なわずに)Kが非降順であるものと仮定する。サイズMmax(T)のアレイを較正するため、アバランシェでは、K=1且つK=t−1(t≧2の場合)が必要である。ただし、開示の方式では、はるかに広いタイプのシグナリングプロトコルでアレイを較正可能である。特に、開示の方式では、すべてのtに関してK≒M/Tである平衡プロトコルで較正が可能である。結局のところ、結果としての較正品質は、アバランシェプロトコルよりも平衡プロトコルではるかに高くなる。
概説
[0019]本明細書においては、あるタイプの非常に高効率で容易にスケーリング可能な相対的送受信機較正法を提示する。これらの相対的較正法は、高性能な相反性ベースのダウンリンクMU−MIMO方式の実現に必要な較正品質を提供するのに使用可能であり、これが、例えばArgos及び堅牢な較正技術等、最先端の代替技術よりもはるかに低い較正トレーニングオーバヘッドと、アバランシェとして知られている技術よりもかなり高い較正品質とで可能である。提案の較正法によれば、並置又は非並置のアンテナ素子について管理可能なオーバヘッドで、微小セルのMassive MIMOの確実な一体較正が可能となる。また、較正のための新たな基準シグナリング法と較正を実行するための新たな技術との組み合わせについても開示するが、これにより、リソース効率よく確実で堅牢な較正が可能である。また、ネットワークMassive MIMO及び/又はリモート無線ヘッドに基づくMU−MIMOの場合の(階層的較正を含む)堅牢且つ確実でリソース効率の良い較正を可能にする実施形態も提示する。
[0020]本発明の実施形態は、Argos手法、上述の堅牢な較正技術、及びアバランシェと称する高速較正技術に対して、以下のような利点のうちの1つ又は複数を有する。
1)並置素子の大型アレイの較正を含む基本シナリオにおいて、本明細書に記載の較正技術によれば、既存の技術よりもトレーニングオーバヘッドを増大させることなく、はるかに大きな(場合により、数桁大きな)サイズのアレイを確実に較正可能である。
2)並置素子の大型アレイの較正を含む基本シナリオにおいて、アバランシェと同じトレーニングオーバヘッドの場合、開示の技術は、アバランシェに対して優れた較正性能を発揮し得る。所与の較正トレーニングオーバヘッドにより、開示の技術では、アバランシェを含む最先端の技術よりも鋭いMIMOビームが可能である。
3)本明細書に提示の技術の使用により、MU−MIMO用のリモート無線ヘッド(RRH)システム及びネットワークMIMO送信用のセルラー配置の低オーバヘッドで確実な較正も可能となる。
4)本明細書に開示の技術の使用により、アンテナ素子の場において異なる(重畳する)組のアンテナによりユーザ端末が同時にサーブされるより一般的なMU−MIMO配置方式も可能となる。本発明の実施形態は、他の技術又はそのアバランシェとの組み合わせよりも(場合により、はるかに)低いオーバヘッドでこのような較正を実行する。
5)本発明の実施形態は、並置アンテナアレイ及び非並置アンテナアレイの両者の較正のための基準シグナリング法も含む。これらの較正シグナリング選択肢の多くは、開示の方法と協働でのみ作用する。すなわち、アバランシェとの併用、Argosとの組み合わせ使用、又はその他任意の最先端技術での使用の場合は、相反性ベースのMU−MIMOのRF較正が不可能である。
[0021]本発明の実施形態によれば、並置又は非並置アンテナ素子で構成されたアンテナアレイからの相反性ベースのMU−MIMOの低オーバヘッドで確実な較正が可能である。所与のトレーニングオーバヘッドにより、開示の方法は、アバランシェよりも大きなアレイを確実に較正する。所与のサイズのアレイを前提として、開示の方法では、アレイを確実に較正するため、アバランシェよりも低いオーバヘッドを要する。一例として、較正シグナリングに20個のスロットを用いるアレイの較正を考える。開示の方法及びアバランシェの両者とも、原理上は、最大191個の素子のアレイを較正可能である。ただし、2段階アバランシェ較正手法で確実に較正可能なのは、およそ90個のアンテナ素子のアレイであるが、開示の方法は、180個ものアンテナ素子の確実な較正を確立している。また、開示の方法によれば、アバランシェと階層的較正技術との組み合わせよりも低いオーバヘッド且つ高い精度で何組かの非並置アレイを較正可能である。
[0022]本発明の実施形態は、アバランシェ較正よりも高い効率で大型の(並置又は非並置の)アンテナアレイを較正可能な較正法を含む。具体的に、本明細書に開示の方法によれば、アバランシェよりも低いシグナリングオーバヘッドで所与のサイズのアレイを確実に較正可能である。或いは、同じシグナリングオーバヘッドの場合であれば、アバランシェ較正よりもはるかに大きなアレイを確実に較正可能である。さらに、本発明の実施形態は、非並置アンテナからのダウンリンク(DL)MU−MIMOの配置の確実で高速な自己較正法を実現する。これらのDL MU−MIMO選択肢には、セルラー配置上のネットワークMIMO技術、リモート無線ヘッド(RRH)に基づくMU−MIMOのほか、非並置アンテナの組を重畳することにより複数のユーザが同時にサーブされるより一般的な「アンテナ場上MU−MIMO」方式の使用を含む。
[0023]図1は、基地局の一実施形態のブロック図である。図1を参照して、基地局100は、MIMO無線送信用の標準的なモジュールを具備する。
[0024]送信プロセッサ115は、データ源110からの1つ又は複数のUE向けのデータを受信し、各UEに対してデータを処理し、すべてのUEにデータシンボルを提供する。また、プロセッサ115は、制御装置/プロセッサ170から制御情報を受信して処理し、制御シンボルを提供する。また、プロセッサ170は、1つ又は複数の基準信号用の基準シンボルを生成する。一実施形態において、送信(TX)MIMOプロセッサ120は、各UE向けのデータシンボル、制御シンボル、及び/又は基準シンボルのほか、同じ基地局100に並置されたアンテナ又は他の基地局、RRH等の他の無線エンティティに対する基準信号について、プリコーディングを実行する。
[0025]プロセッサ120は、変調器MOD(130a〜130t)に対して、平行な出力シンボルストリームを提供する。各変調器130は、出力サンプルストリームをさらに処理(例えば、アナログ変換、増幅、フィルタリング、及びアップコンバート)して、ダウンリンク信号を得る。変調器130a〜130tからのダウンリンク信号は、それぞれアンテナ135a〜135tを介して送信される。
[0026]基地局100において、様々なUEからのアップリンク信号或いは同じ基地局100若しくは異なる基地局に配置された他のアンテナ又は他の無線エンティティによるアップリンク信号は、アンテナ135a〜135tにより受信され、復調器(DEMOD130a〜130t)により復調される。復調された信号は、MIMO検出器140により検出され、受信プロセッサ145によりさらに処理されて、復号化データ並びにUE及び他の無線エンティティにより送信された制御情報が得られる。受信プロセッサ145は、MIMO検出器140からの検出信号を受信し、復号化データをデータシンク150に、制御情報を制御装置/プロセッサ170に提供する。また、DEMOD130a〜130tにより出力された復調信号は、チャンネルプロセッサ180に提供され、ここで、アップリンクチャンネルが推定されて制御装置/プロセッサ170に提供されるようになっていてもよい。
[0027]また、基地局100は、較正プロセッサユニット190を具備する。較正プロセッサユニット190は、基地局100が各アンテナ素子135a〜135tからのアップリンク受信信号を処理した場合に各素子と結合されたRF−ベースバンド変換ハードウェア(例えば、利得制御、フィルタ、ミキサ、A/D等)により導入される障害のほか、基地局アンテナ素子135a〜135tにより送信される信号を基地局100が生成した場合に各アンテナ素子135a〜135tと結合されたベースバンド−RF変換ハードウェア(例えば、増幅器、フィルタ、ミキサ、A/D等)により導入される障害の推定(及び、場合により補償)を担う。一実施形態において、130aのアンテナ素子135aとの組み合わせを単一の(未較正の)送受信機ユニットと捉え、このような変調器/復調器130a〜130tのそれぞれのアンテナ素子135a〜135tとのすべての組み合わせを個々の送受信機ユニットと捉えると、較正プロセッサ190は、これら送受信機ユニットの一部からの相反性ベースのMU−MIMOの実現に使用可能なこれら送受信機ユニットの一部の相対的較正のための処理を実行する。一実施形態において、較正プロセッサ190は、制御装置/プロセッサ170と制御情報を交換する。一実施形態において、較正プロセッサ190は、較正値を計算するが、これは、制御装置/プロセッサ170においてULチャンネル推定値と併せて使用することにより、1つ又は複数のUEの1つ又は複数のプリコーディングベクトルを構成可能であるとともに、これらをTX MIMOプロセッサ120に提供してプリコーディングを行うことができる。一実施形態において、較正プロセッサ190は、他の基地局により受信及び/又は送信された信号を示す他の基地局からの付加的な情報を受信して、別個の基地局に接続された送受信機ユニットの相対的較正を補助する。本発明の実施形態は、較正プロセッサユニット190により実現され、較正のシグナリング及びデータ収集の両面のほか、本明細書に記載の相対的較正法を含むが、これらは、当該基地局及び場合により他の基地局における送信アンテナノードの任意部分に関する過去の相対的較正値を含む収集データ及び場合により別のパラメータに基づく。
[0028]低オーバヘッドで大規模なアレイを確実に較正可能な新規の相対的較正プロトコル群を開示する。一実施形態において、較正は、OFDM平面のT×N個の時間−周波数(TF)リソース要素のブロック上で発生する。特に、一実施形態において、Tは、これらのチャンネルのコヒーレンス時間内であり、また、較正が必要なRF障害量のコヒーレンス時間内である。
[0029]同様に、これらのチャンネルのコヒーレンス帯域幅はFであり、Nの値に応じて、FはNより大きくてもよいし、小さくてもよい。ただし、通常、較正が必要なRF障害量のコヒーレンス帯域幅は、Nを超える。
[0030]実際のところは、振幅が送信帯域上で効果的に一定である一方、(複素フェーザの)位相が当該帯域上で線形に変動する点において、較正帯域幅は大きい。確かに、1つ又は数個のOFDMトーン上の任意のアンテナ対間の相対的較正に対応する1つ又は高々数個の複素スケーラによって、OFDM帯域全体のその他の係数を十分に決定可能である。このため、OFDM帯域全体でのコヒーレント送信のためのアンテナアレイの較正には、アンテナごとに、1つ、おそらくは数個の較正パラメータが必要である。これが効率的且つ高速な較正に利用され得る。アンテナ対ごとに1つの係数のみで十分な場合を考える。その拡張についても、直接的に考案可能である。
[0031]本発明の実施形態は、任意のT≧2、任意のN≧1、及び任意のF値について、T×Nブロックの時間−周波数スロット内で大規模なネットワークを較正する方法を含む。最初の説明では、(単一のOFDMトーン上でT個のTFスロットのブロックを含む)N=1の場合について論じるとともに、Tに対して2次的に増大する多数のノードを較正可能な方法を開示する。その後、F≧Nの一般的な(N,T)の場合を開示し、アバランシェ方式と同様に、T及びNの両者に対して較正ノード数が2次的に増大するプロトコルを提示する。最後に、F≦Nの場合を考えるとともに、ここでもアバランシェ方式と同様に、較正ノード数がTに対して2次的、積FNに対して線形に増大するプロトコルを開示する。ただし、これらすべての場合において、開示の方法によれば、アバランシェに対して、較正に採用可能なシグナリングにおける自由及び柔軟性を大幅に向上可能である。その結果、より対称的なシグナリング選択肢が可能となり、これらの選択肢によって、はるかに高い較正品質を実現可能である。これらの選択肢は、シグナリング効率及び較正品質の両者に関して、従来技術のアバランシェ及び階層的較正の組み合わせによる較正よりもはるかに優れた分散Massive MIMOの階層的較正を提供するのに利用可能である。
N=1の場合のシグナリングプロトコル及び較正法
[0032]N=1の場合は、基地局アンテナにT個のスロットを利用して、サイズMのアレイを較正可能である。一実施形態においては、Tスロット較正シグナリングと併せてこれらの較正方式を使用するが、各アンテナは、パイロットを1つだけ送信する。すなわち、各アンテナは、{1,2,…,T}の単一のtに対してパイロットを送信する。また、アンテナが2つ以上の較正パイロットを送信可能な設定においても、これらの較正方式を(適当に修正して)使用可能である。以下に、較正シグナリング方式群を説明する。
[0033]まず、M個の基地局アンテナの集合I={1,2,・・・,M}をT個の群に分割する。Kは、一般性を損なわずにt番目の群のサイズを示すものとし、

t番目の集合は、以下のノードを含むものとする。

ここで、
[0034]

は、Iの補集合を示す。
[0035]各t∈{1,2,・・・,T}の(較正)スロットtにおいて、t番目の集合Iのノードは、パイロットを同時に送信する。pは、スロットtにおいて集合Iのノードiにより送信された(一般性を損なわずに非ゼロ且つ実数の)スカラパイロットを示すものとする。
[0036]各t∈{1,2,・・・,T}のスロットtにおいて、

の各ノードは、観測結果を収集する。ノードj∈Iτが時間t(τ≠t)に取得した観測結果は、以下により与えられる。

ここで、

はそれぞれ、ノードjからの送信信号、2つのアンテナ間のアップリンク(UL)チャンネル、基地局アンテナの受信機における観測結果及びノイズを示す。スカラ(複素)係数

は、基地局アンテナiの受信機において、RF−ベースバンド変換ハードウェア(利得制御、フィルタ、ミキサ、A/D等)により導入された振幅及び位相シフトを含む。同様に、スカラ(複素)係数

は、ユーザ端末jにより送信される信号を生成する送信機において、ベースバンド−RF変換ハードウェア(増幅器、フィルタ、ミキサ、A/D等)により導入された振幅及び位相シフトを含む。
[0037]この較正パイロットシグナリング及び観測結果収集のための群分割を図2に示す。
[0038]任意の較正スロット対間の時間差が基地局アンテナ間チャンネルのコヒーレンス時間内(すなわち、コヒーレンス時間以下)であるものと仮定すると、すべての基地局アンテナ間チャンネルは、相反性である。すなわち、すべてのi,j∈I(i≠j)について、hij=hjiである。
[0039]このシグナリングプロトコル群について関心が持たれている相対的較正法の提示の前置きとして、式3を再度示す。すなわち、ノードj∈Iτが時間t(τ≠t)に取得した観測結果は、以下の通りである。

ここでは、以下が成り立つ。
[0040](式4a)の両辺をpでスケーリングするとともに、すべてのj∈Iτを合計すると、以下が得られる。
[0041]同様に、時間τにすべてのノードi∈Iにより収集された観測結果に基づいて、較正プロセッサは、以下を有する。
[0042]結果として、以下の形態の二乗誤差関数が考えられる。

ここでは、以下が成り立つ。
[0043]この問題の最小二乗較正法の説明の前置きとして、M次元列ベクトル(上付き文字「」は転置を示す)が以下のように規定される。
d=[d ・・・ d (式8a)
[0044]また、t<τに関して、以下を規定する。

ここでは、以下が成り立つ。
[0045]結果として、t<τの場合、(式7)の誤差項ε(t,τ)は、以下のように再度示すことができる。
ε(t,τ)=dt,τd (式9)
ここでは、以下が成り立つ。
[0046]以上の結果、(式6)のJcalは、以下のように再度示される。
cal(d)=dRd (式11)
ここで、

であり、Rt,τは(式10)により与えられる。所望の最小二乗ベースの単位ノルム推定値

は、以下を解くことにより求められ、

最小の固有値Rと関連付けられた式12の固有ベクトルRに対応する。パイロット交換及び較正プロセスの一実施形態を図3に示す。本実施形態において、式12のRは、利用可能な観測結果が増えるに従って順次構成される。特に、あるスロットから次のスロットへと更新され、あるスロットから次のスロットへとRを増分更新するのに用いられる中間行列変数ΔRが存在する。行列変数Rに格納されたパイロット交換の最後には、式12に記載された所望の値が存在する。そして、固有分解の実行により、式13の解

が得られる。なお、パイロット交換プロトコルの中間段階においては、一部利用可能なRを利用することにより、精度を犠牲にして、式13の最終ステップ演算のコストを抑えることも可能である。例えば、任意の1<τ<Tについて、任意のスロットτまでのすべてのパイロット交換を所与として、部分集合

の部分的(或いは、全体的)較正に使用可能な観測結果が得られている。一実施形態においては、ある1<τ<Tについて、あるスロットτ後のパイロット交換の完了後、較正は、あるD<MのD次元部分空間で起こるように制限されている。一実施形態において、この部分空間は、スロットτまでの累積RのD個の最小固有ベクトルと関連付けられたスロットτまでの累積RのD個の固有ベクトルが及ぶ部分空間である。結果として、スロットTの後、式13の問題は、ベクトル

がスロットτまでの累積RのD個の最小固有ベクトルの線形結合の形態である必要がある、という制約によって拡張される。この「投影」問題には、D次元行列の固有分解が必要であり、D<Mであることから、拡張問題は、式13を解くことより複雑性は低い。ただし、

がD次元部分空間に存在する演繹的制約であることから、得られる解は一般的に、式13を解いて得られる解よりも劣っている。
[0047]図13は、基地局のモジュール190により実行される較正メカニズムの一実施形態の較正プロセスを示したフローチャート1300である。図13を参照して、各較正スロットインデックスt(すなわち、アンテナ群Iがパイロットを同時に送信するスロット)については、1つ又は複数のインデックスτ(τ≠t)に関してすべてのアンテナj∈Iにより得られたすべてのパイロット観測結果をプロセッサが収集する(ステップ1320)。なお、インデックスのアンテナj∈I(τ≠t)は、時間tにパイロットを送信しない(したがって、観測結果を収集可能である)。その後、式8b及び式8cに示すように、1≦t<τ≦Tの(t,τ)について、何組かの観測結果が処理観測結果ベクトルに変換される(ステップ1330)。その後、式10に示すように、基地局の較正プロセッサは、1≦t<τ≦Tの(t,τ)についてRt,τを構成し(ステップ1340)、式12のRを生成する(ステップ1350)。最終的に、較正プロセッサは、例えば式13の解として、

を求める(ステップ1360)。一実施形態において、較正プロセッサは、付加的な入力を用いて、

を求める。一実施形態において、これらの入力は、過去の較正サイクルからの一体較正アンテナ群それぞれの推定値を含む。これらの入力は、解

が満たすべき付加的な制約の形態で、ステップ1360の最小化問題に組み込まれ得る。
式13に基づく較正法の特性
[0048]式13の較正法には、その他多くの特性がある。2つの論点として、式13により較正可能なアレイサイズと、このような相対的較正を達成可能なシグナリング設定選択肢

とがある。以下では、式3において、すべてのノイズがゼロに設定される(すべてのj及びtについて、z(t)=0)。一般性を損なわずに、シグナリング設定サイズ

が非降順にインデックスされ(すなわち、K<Kτ(t<τ))、

を満たすものと仮定する。
[0049]まず、式13では、アバランシェよりも大きなアレイを較正できない。実際、ノイズがない場合は、式12の半正定値行列Rが0に等しい単一の固有値を有する場合及びこの場合に限って(すなわち、Rが1次元ゼロ空間を有する場合及びこの場合に限って)、式13を解くことによりアレイを相対的に較正可能である。Rt,τそれぞれのランクが高々1つであることから、式12の行列Rのランクは、T(T−1)/2すなわち1≦t<τ≦Tの(t,τ)整数対の数が上限となる。これは、式13を解くことに基づく1回較正法によって較正可能なアレイのサイズがせいぜい1+T(T−1)/2であることを示す。式1を調べると、アバランシェ較正の上限である同じ最大M値Mmax(T)が、式13を解くことに基づく1回較正法の上限でもあることが分かる。
[0050]次に関心が持たれる問題には、集合

の決定が含まれるが、これは、式13を解くことに基づく1回較正法によりサイズMのアレイを相対的に較正可能な

(M≦Mmax(T))を満たすものである。方法(式13)により(ノイズのない)M次元のアレイの較正が可能な一組のシグナリング選択肢は、定理1及び2の形態で続く本文に組み込まれる。特に、これらの定理では、式3に設定された観測結果に基づくM次元アレイの相対的較正を考慮するが、pは任意の非ゼロ(既知の)スカラであり、すべてのj及びtについてz(t)=0である(すなわち、ノイズはない)。
[0051]定理1:

及びhijが未知の任意の複素非ゼロスカラであり、すべてのj及びtについてz(t)=0であるものと仮定する。M>1+T(T−1)/2又はn∈{1,2,・・・,T−1}が存在し、

が成り立つ場合、(式12)の行列Rのゼロ空間のランクは、2以上である。
[0052]定理1は、アバランシェ較正とほぼ同様に、アレイサイズMが式1の値Mmax(T)超える場合、式13に基づく較正が実現不可能であるという事実を確立する。また、n=1の場合を考えると、定理1によって、アバランシェとほぼ同様に、K>T−1の場合に式13に基づく較正が実現不可能であることが分かる。
[0053]次の定理は、Mが式1のMmax(T)を超えておらず、さらに式14がすべてのnについて不成立の場合、極めて一般的な条件下において、式13に基づく較正が実現可能であることを示す。
[0054]定理2:

及びhijがそれぞれ連続分布による独立したランダム変数であり、pが任意の非ゼロ且つ既知のスカラであり、すべてのj及びtについてz(t)=0であるものと仮定する。

且つ
M≦T(T−1)/2+1 (式15b)
が成り立つ場合、(式12)の行列Rのゼロ空間は、確率1でランク1を有する。
[0055]以上から、定理1及び2は併せて、式15a及び15bが有効である場合及びこの場合に限って、式13を解くことに基づく較正が可能であることを示す。
[0056]アバランシェ較正を実現可能とするシグナリング選択肢に対して、式13による較正を実現可能とするシグナリング選択肢を比較するのは価値がある。なお、所与のTに関するアバランシェシグナリングプロトコル群(すなわち、多段階アバランシェ較正によりアレイ較正を実現可能なシグナリング選択肢)は、集合

に関して、以下のように表すことができる。以下の式16では、K1=1であり、t>1の場合、
Kt-1≦Kt≦t-1である。
[0057]式15及び式16の比較によって、アバランシェ較正に対する式13の方法の重要な利点が明らかとなる。式16を満たすことに基づく較正により、アバランシェシグナリング(式16)を超えて、他のシグナリング選択肢によるM次元アレイの較正が可能である。具体的には、1回較正法(式16)によって、集合

の付加的な選択肢をRF較正に利用可能であり、これに対して当然のことならが、対応するMは、(式1)の値Mmax(T)を超えない。
[0058]このような1つの選択肢として、「平衡」シグナリングすなわちT≧2K+1を満たすあるTで1≦t≦Tとなるように、すべての群が(厳密又は概略的に)等しいサイズを有する(例えば、K=K)形態のシグナリングが挙げられる。T=2K+1の場合は、これにより、M=Mmax(T)−1いう値が得られる。このようなシグナリング選択肢の優れた特徴として、パイロット設計、シグナリング、及び観測結果がアンテナ集合全体で対称的であることが挙げられる。例えば、多段階較正によって、T=5でM=10を実現するのに、Kaval(5)からの選択肢は、{1,1,2,3,3}、{1,1,2,2,4}、又は{1,1,1,3,4}のみである。また、式13を解くことに基づく1回較正法によれば、{2,2,2,2,2}の形態の集合

を使用することによって、アレイを較正可能である。同様に、{2,2,2,2,3}の形態の集合

と式13を解くことに基づく1回較正法によれば、M=11個の素子のアレイを較正可能である。一方、アバランシェでは、これらのシグナリング選択肢による較正が不可能である。より重要なこととして、シミュレーションで確認されるように、ノイズが存在する場合は、これらの対称的なシグナリング選択肢によって、較正品質が大きく向上する。
[0059]また、較正に他の方法を使用可能な場合に式1の値Mmax(T)を超え得るか否かすなわち式3の観測結果集合を所与として、M>Mmax(T)のアレイを較正可能な他の較正法が存在するか否かを判定することにも価値がある。以下の定理は、式3の観測結果集合を所与として、式1の値Mmax(T)を超え得ないことを示す。
[0060]定理3:式3の観測結果集合に基づくM次元アレイの相対的較正を考える。ここで、

及びhijが未知の任意の複素非ゼロスカラであり、pが任意の既知のスカラであり、すべてのj及びtについてz(t)=0である。M>Mmax(T)の場合は、同一線上ではなく、式3の観測結果集合といずれも一致する少なくとも2つのdベクトルが存在することから、アレイは較正不可能である。
[0061]式13の1回較正法が「データ処理」ステップに依拠することにより、式3〜式5が得られることを思い出すと、定理3は、式3の観測結果に基づいて較正可能なアレイの最大サイズに関して、このデータ処理ステップが制限因子ではないという事実を確立する。
シグナリング実施形態
[0062]以下では、式13に基づくRF較正と関連付けられたシグナリング実施形態について論じる。値Mを所与として、Tmin(M)は、Mmax(T)が少なくともMと同じ大きさになるTの最小値を示すものとする。サイズMのアレイの確実な較正を可能にするあるタイプのシグナリング実施形態では、較正にT個のスロットを使用するが、このTは、Tmin(M)又はTmin(M)+1に等しい。このようなTの値を所与として、

及びR=M−KTを規定する。サイズMのアレイの較正には、以下のタイプのシグナリング実施形態を使用可能である。
[0063]集合の濃度すなわち式17等における

を所与として、すべてのtについて|I|=Kとなるように、一組のアンテナ素子Iを集合

に分割する方法は多数存在する。所与のアンテナ形状を考慮した部分格子の考えによって、集合当たりのアンテナ素子が概略的に等しいこれらの集合

を選択する便利な方法を得ることができる。正方形のアレイパッチを有する一実施形態においては、M=L個の素子のL×Lパッチアレイが較正されることになる。任意の整数対(n,n)に関して、矩形グリッド上の部分格子を規定可能であり、

に等しい部分格子における素子間の最小平方距離が得られ、矩形グリッドがd個の群に分割される。結果的に、M及び対応するTmin(M)を所与として、d≧Tmin(M)を生じる任意の(n,n)組み合わせは、M個のアンテナ素子をサイズが概略的に等しいT=d個の群に分割する。一実施形態において、これらは、シグナリングアンテナ群

として用いられる。
[0064]図4及び図5では、M=36個のアンテナの6×6パッチの較正シグナリング実施形態を考える。Tmin(36)=9を所与とすると、d≧9の発生を考えるべき(n,n)組み合わせが存在する。図4では、(n=3,n=0)の格子組み合わせを考えるが、これにより、36個のアンテナがd=9=Tmin(36)個の群に分割され、各群には4個のアンテナを含む。図4において、4個のアンテナの特定群の各アンテナには、同じクロスハッチングパターンを施している。例えば、群401の各アンテナすなわち図4の4つのアンテナ401はそれぞれ、その同一群の最も近い隣接アンテナとの距離がd=3である(上下左右のいずれかに3つの素子が存在する)。図4のその他8つのアンテナ(色)群についても、同一群の最も近い隣接アンテナに関して同じことが当てはまる。
[0065]図5は、図4のアンテナ分割と関連付けられた較正シグナリングを明示的に示している。T=d=9個のスロットが存在する。9個のスロットはそれぞれ、パイロットを送信する9つのアンテナ群のうちの1つと関連付けられている。各スロットにおいて、各アンテナは、パイロットのブロードキャスト(TX)又は観測結果の収集(RX)を行っている。特に、各スロットにおいて、スロットと関連付けられた群の4つのアンテナは、較正パイロットを同時にブロードキャストする。その他32個のアンテナはそれぞれ、この同時パイロットブロードキャストの観測結果を収集する。32×9個の観測結果が式5の形態の36対の処理観測結果へと変換され、これを対で用いることにより、式10の形態の36個の行列ひいては式12の形態の単一の行列Rが較正構成される。最小の固有値と関連付けられた36次元行列Rの固有ベクトルは、所望の較正係数を提供する。
[0066]図6及び図7では、M=100個の素子の10×10パッチのシグナリング実施形態を考える。Tmin(100)=15であることから、d≧15を生じる(n,n)対のみを考える。図6及び図7を参照して、図6及び図7の同じアンテナ群のすべてのアンテナには、同じクロスハッチングパターンを施している。図6が(n=4,n=0)に基づいてT=16個のスロットを生じる一方、図7は、(n=4,n=1)に基づいて、T=17個のスロットを生じる。
[0067]図8は、M=400個の素子の20×20パッチアレイのシグナリング実施形態を示している。これは、(n=5,n=2)に基づき、T=29個のスロットを用いてアレイを較正する(なお、Tmin(400)=29である)。図8を参照して、同じアンテナ群のすべてのアンテナには、同じクロスハッチングパターンを施している。
[0068]シグナリングプロトコルに関する上記説明では、図2の群分割にのみ焦点を当てているが、上述の較正法は、図9に示す方式等、より広範な群分割方式で動作し得る。以下の項のシグナリングプロトコルの多くは、図9に示す方式群に属する。図9を参照して、このプロセスは、M個のアンテナのG個の群I、I、I、・・・、Iへの論理的分割の処理によって始まる(処理ブロック901)。このプロセスは、T個の送信リソースのG個の群T、T、T、・・・、Tへの論理的分割の処理によって継続する(処理ブロック902)。各gに関して、g番目のアンテナ群Iの各アンテナは、処理ロジックを用いることにより、Tの少なくとも1つのTXリソース上でパイロットを送信するとともに、T以外の少なくとも1つのTXリソース上で観測結果を収集して(処理ブロック903)、プロセスを完了する。
一般的なNの場合のシグナリングプロトコル及び較正法
[0069]N=1の場合の開示の較正法は、N>1の場合に拡張可能である。N>1では、較正対象の基地局間アンテナチャンネルのコヒーレンス帯域幅FとNとの関係に関して、本発明の実施形態を区別することが重要である。まず、基地局間アンテナチャンネルのコヒーレンス帯域幅FがN以上である場合を考える。
F≧Nの場合の実施形態
[0070]M個の基地局アンテナの集合I={1,2,・・・,M}をTN個の群に分割する場合を考える。Kt,nは、一般性を損なわずに(t,n)番目の群のサイズを示すものとし(

)、(t,n)番目の集合は、以下のノードを含むものとする。
t,N={j∈I M(t−1)N+(n−1)<j≦M(t−1)N+n} (式18a)
ここで、

また、

は、

の補集合を示すものとする。
[0071]各t∈{1,2,・・・,T}及び各n∈{1,2,・・・,N}の(較正)スロット(t,n)において、(t,n)番目の集合It,nのノードは、パイロットを同時に送信する。pは、スロットtにおいて集合It,nのノードiにより送信された(一般性を損なわずに非ゼロ且つ実数の)スカラパイロットを示すものとする。
[0072]各t∈{1,2,・・・,T}及び各n∈{1,2,・・・,N}のスロット(t,n)において、

の各ノードは、観測結果を収集する。ノードj∈Iτ,mが時間t(τ≠t)及び任意のmに取得する観測結果は、以下により与えられる。
[0073]任意の較正スロット対間の時間差が基地局アンテナ間チャンネルのコヒーレンス時間及びコヒーレンス帯域幅内(すなわち、コヒーレンス時間及びコヒーレンス帯域幅以下)であるものと仮定すると、すべての基地局アンテナ間チャンネルは、相反性である。すなわち、すべてのi,j∈I(i≠j)について、hij=hjiである。
[0074]式19の両辺を式4と同様に表し、この式の両辺をpでスケーリングした後、すべてのj∈Iτ,mを合計すると、以下が得られる。
[0075]同様に、時間τにすべてのノードi∈It,nにより収集された観測結果に基づいて、以下が得られる。
[0076]結果として、以下の形態の二乗誤差関数が考えられる。

ここで、
[0077]式21aの誤差関数を最小化する較正ベクトルを求めることが式6の誤差関数の場合と同じように実現可能であることは明らかである。所望の最小二乗ベースの単位ノルム推定値

は、最小の固有値Rと関連付けられる固有ベクトルRに対応する。ここで、

であり、ランク1の行列Rt,n,τ,mは、式10のRt,τと同様に規定される。
[0078]一般的なNの場合のこの較正法の特性は、式13により与えられるN=1の場合の特性を直接拡張したものである。例えば、ノイズがない場合は、式22の半正定値行列Rが0に等しい単一の固有値を有する場合及びこの場合に限って(すなわち、Rが1次元ゼロ空間を有する場合及びこの場合に限って)、この方向によりアレイを相対的に較正可能である。Rt,n,τ,mそれぞれのランクが高々1つであることから、式22の行列Rのランクは、NT(T−1)/2すなわち1≦t<τ≦Tの(t,n)、(τ,m)整数対の数が上限となる。これは、較正可能な最大アレイサイズが以下であることを示している。
max(T,N)=NT(T−1)/2+1 (式23)
[0079]N=1の場合と同様に、平衡シグナリングでは、較正が可能なだけではなく、アバランシェによる本質的に非一様なシグナリング選択肢よりも優れた較正品質が得られる。Nと、(式23)の対応するMmax(T,N)値が較正対象のアレイサイズよりも大きくなるように十分大きなTの値とを前提として、

及びR=M−KNTを規定する。サイズMのアレイの較正には、以下のタイプのシグナリング実施形態を使用可能である。
[0080]最後に、N>1についても、図4〜図8に示したものと同様のシグナリング実施形態を展開可能である。一例として、N=4の場合のM=400個の素子の20×20パッチアレイの較正を考える。この場合、式23を調べると、必要な最小値Tが8であることが分かる。(n=4,n=4)に基づく格子を使用すると、最小値T=8に適合するd=NT=32個のシグナリング群が得られる。
[0081]一実施形態においては、各OFDM較正シンボル中のトーンの数がtとともに変動するシグナリング実施形態を使用する。Nは、t番目のOFDM較正シンボルで用いられるトーンの数を示すものとする(また、Fが少なくともNの最大値と同じ大きさであるものと仮定する)と、較正可能な最大アレイサイズは、以下の通りである。
[0082]このようなシグナリング実施形態は、大規模な局所アレイ単独での較正又は非並置アレイと組み合わせた較正の背景で有用である。
並置アレイの較正に必要なシグナリングの持続時間の最小化
[0083]相反性ベースのMIMO送信を採用するTDD/OFDMAベースのシステムでは、ULパイロット送信専用のOFDMシンボルがDL OFDMデータシンボルに先行する。通常は、UL OFDMシンボルとDL OFDMデータシンボルとの間に、1つ又は複数のOFDMシンボルスロットが空き状態で残されているため、基地局は、DLデータ送信に用いられるMIMOプリコーダを演算するほか、UL及びDL送信間の切り替えに十分長いガード帯域を設けることができる。これらのリソースは当然のことながら、較正シグナリングリソースとして適している。一実施形態において、この送信フォーマットを図10に示す。
[0084]較正トレーニングにも同じOFDMシンボル構造を使用可能ではあるが、この構造を変更する方が好都合となる場合がある。まず、ULパイロット/DLデータ送信に用いられる巡回プレフィックスを使用することにより、マクロ的/微小関心セルシナリオにおいて、シンボル間干渉が生じないようにする。近接して配置されたアンテナ間で較正パイロットが交換されることから、このように大きな巡回プレフィックスは不要である。このため、較正パイロットに異なるOFDM構造を使用するのが好ましい。いくつかのアンテナが送受信モードを切り替える必要があることから、ある較正スロットから次のスロットまでのOFDMシンボル間には、数サンプル長いガード帯域が依然として必要である。Δは、CP及びガード帯域のOFDMシンボル当たりに費やす必要があるパルス振幅変調(PAM)速度でのサンプル数を示すものとすると、N個のトーンのOFDMシンボルには、PAM速度でN+Δ個のサンプルが必要である。
[0085]このため、Nは、t番目のOFDM較正シンボルで用いられるトーンの数を示すものとすると、PAMサンプルにおける較正シグナリングの持続時間は、以下により与えられる。
[0086]一実施形態においては、所与のT及び所与の集合Nに対して、平衡シグナリングが採用される。T及び対応する集合Nは、所与のMに対するサイズMのアレイが十分正確に較正され、式26のθが可能な限り小さく保たれるように選定される。一実施形態においては、式25のMmaxがある所定の(小さな値)δだけMを超える場合に、アレイが十分正確に較正されるものと考えられる。Tの所与の値について、N値が可能な限り平衡な状態である場合すなわち各tでのNがある適当なNに関してN又は(N−1)に等しい場合、式26のθが最小になることが分かる。式23を用いることにより、このNの値は、以下により与えられる。
[0087]そして、T個のOFDMシンボルのうちのR個についてNがN(T)に等しく、その他T−R個のOFDMシンボルについてNがN(T)−1に等しくなるように、シグナリングを考えることができる。Rの値が小さいほど、式26のθ値も小さくなることは明らかである。このため、式25のMmaxがM+δを超えるRの最小値をR(T)として取り上げることができる。θ(T,N(T),R(T))は、対応するθ値を示すものとすると、以下が得られる。
θ(T,N,R)=TΔ+(N−1)T+R (式28)
一実施形態において、Tの値は、θの値を最小化するように選定される。すなわち、
[0088]一組の実施形態においては、事前に指定された一組の値からのN値のみが許可される。一実施形態においては、Nとして、2の累乗の値(例えば、1、2、4、・・・)のみが許可される。これらの場合は、各Tに関して、θの最小値でアレイを十分正確に較正可能な一組のN値が保持され、Tの値は、式29と同様に、θの値を最小化するように選定される。
F<Nの場合の実施形態
[0089]開示の方法は、基地局間アンテナチャンネルのコヒーレンス帯域幅がFに等しく、FがNよりも小さい場合にも容易に拡張可能である。
[0090]F>1の場合、直接的な拡張としては、コヒーレンス帯域幅内の(t,n)(τ,m)対のみを用いたRの較正構成が挙げられる。すなわち、
[0091]この場合に較正可能な最大アレイサイズは、式30のRt,n,τ,m項の数に1を加えたものであり、以下により与えられる。
max(T,N,F)=NFT(T−1)/2+1 (式31)
[0092]なお、F=1の場合、式18のように、アンテナ素子が非重畳集合に分割される場合は、この場合でのアレイ全体の較正が不可能である。特に、各トーンnに関して、アンテナ素子の集合

は、集合

が定理1の式16を満たす場合に、トーンT上で収集されたすべての観測結果に基づいて一体較正可能である。ただし、



との間には、(F=1であるために)これらの集合の一体較正に使用可能な対の観測結果が存在しないことから、これらの集合はもはや、互いに較正不可能である。
[0093]この場合は、これらのアンテナ集合の一体較正に、付加的な較正リソースが必要である。
[0094]別の手法においては、「二重」素子すなわち複数の帯域で送信を行うために非重畳から外れる素子が式18の分割を設定する。例えば、

及び

を一体較正可能とするには、上記のような「二重」素子すなわち両集合に共通の素子が必要である(当然のことながら、これによって、一意のアンテナ素子の総数は1だけ少なくなる)。単純な計数法により、N−1がアレイ全体の較正を可能にする二重素子の最小数であることが分かる。結果として、F=1の場合は、式1のRHSにNを乗じるとともに、必要なN−1個の二重素子を減算することによって、以下が得られる。
max(T,N,1)=N[T(T−1)/2+1]−(N−1)=N[T(T−1)/2]+1 (式32)
これは、F=1で評価した場合の式31と整合する。このため、式31は、1≦F≦NのすべてのFに当てはまる。
F=1の並置アレイを較正するシグナリングの持続時間の最小化
[0095]上記項と同様に、一実施形態においては、F=1の場合に、較正のシグナリング持続時間が短くなり、潜在的に最小となる。Δは、巡回プレフィックス(CP)及びガード帯域のOFDMシンボル当たりに費やす必要があるパルス振幅変調(PAM)速度でのサンプル数を示すものとすると、N個のトーンのOFDMシンボルには、PAM速度でN+Δ個のサンプルが必要である。
[0096]このため、PAMサンプルにおける較正シグナリングの持続時間は、以下により与えられる。
θ(T,N;Δ)=T(N+Δ) (式33)
[0097]ここでも、サイズMのアレイが較正対象であるものと仮定し、式32のMmaxがある所定の(小さな値)δだけMを超える場合に、アレイが十分正確に較正されるものと考えられる。Tの所与の値について、式23を用いることにより、Nの所要値は、以下により与えられる。
[0098]このため、Tの最良値は、θ(T,N(T);Δ)を最小化する値、すなわち

である。
[0099]一例として、δ=20個の素子によるサイズM=400個の素子のアレイの較正を考える。Δ=4個のサンプルが必要と仮定すると、式35による最良の(T,N)組み合わせは、(T=15,N=4)である。これに対して、Δ=16個のサンプルが必要な場合、式34による最良の(T,N)組み合わせは、(T=8,N=15)である。
分散Massive MIMO且つF=1の背景における高速較正
[00100]分散Massive MIMO送信等、多地点協調送信(CoMP)用の高密度Massive−MIMO配置の高速且つ確実な較正を可能にする実施形態を以下に提示する。このような実施形態においては、高速且つ効率的な較正を可能とするため、パイロットを協調して割り当てる必要がある。アンテナ集合の較正には、開示の実施形態を使用可能であり、この場合、異なるアンテナ又はアンテナ群は、異なる局部発振器(LO)によって駆動される。この場合は、(タイミング/周波数/搬送波の)同期も必要である。
[00101]次に、サービスエリア全体での大規模アレイの一体較正に使用して、多地点協調送信(CoMP)及びその特殊な場合である分散Massive MIMOを可能にするあるタイプの実施形態を提示する。並置アレイが単一のクロックにより駆動される一方、異なる部位の素子が別のクロックで駆動可能であるという事実を考えると、2つの異なる時間スケールにおいて較正が必要である。局所的なアレイの較正には(例えば、秒オーダの)粗い時間スケールを要する一方、異なるアレイ上の素子の較正には、(例えば、場合によりミリ秒オーダの)より細かい時間スケールを要する。ただし、局所的な大規模アレイ(共通のLOにより駆動)が既に較正済みであることを前提にすると、このような2つの大規模アレイの一体較正では、アレイごとに一対の「基準」アンテナ素子を一体較正しさえすればよい。
[00102]本項では、局所的なアレイが既に較正済みであるものと仮定し、非並置基準(単一アンテナ)素子場の較正の問題に焦点を当てる。(より高速な)同期速度で較正を実行する較正技術を開示する。一実施形態においては、同期確立直後に同期と同じ速度で周期的に較正が実行(又は、調整)される。この同期と較正との分離によって、より高い柔軟性がもたらされるとともに、較正波形及びシグナリングを調節して、効率的な較正に対処可能である。
[00103]特に、何組かの非並置(基準)アンテナ素子の較正には、本明細書に提示の技術の適当な部分集合を使用可能である。まず、一般的に、アンテナ素子間には有意なマルチパス(及び、場合によりNLOS)が存在するため、関連する技術は、F=1の場合に対応する。上述の通り、原理上は、θを最小化するようにT及びNを設計可能である。ここで、大きな相違としては、(最大マルチパス遅延拡散に対処するために)はるかに大きなΔ値が必要となる。
[00104]分散アレイの較正においては、本明細書に開示の較正法と関連付けられた送信群集合の選択の大きな柔軟性が極めて有用となる。あるタイプの実施形態においては、使用するT値及びN値を選定するための1次近似として式35の解が使用され、最終的な選定のために他の因子が考慮される。例えば、18×18=324個の大規模アレイの正方形グリッドを考える。Δ=32個のサンプルにおいて、最適な選択肢は、T=6及びN=23として式33を解くことにより与えられ、θ=330のサンプルの較正シグナリング持続時間が得られる。ただし、324個の大規模アレイの18×18グリッドは、36個の大規模アレイの96×6パッチに分割可能である。部位ごとに較正が必要な素子は1つだけであり、図2から、T=9が用いられる一実施形態においては、単一のトーン上でT=9によりこのようなパッチを較正可能であることを思い出すと、(式33)により、アレイの較正に必要な最小のNは、N=10である。一実施形態においては、96×6個のパッチの個別且つ並列の較正に9個のトーンが用いられる。最後に、パッチの一体較正には、さらに別のトーンを使用可能である。
[00105]なお、提案の方法によるシグナリングの柔軟性から、10番目のトーン上で送信を行う基準アンテナの部分集合の選択には、大きな自由度がある。一実施形態においては、10番目のトーン上のシグナリングのため、較正された6×6パッチ当たり、単一の基準アンテナが選択される。このアンテナは、それ自体でシグナリング群を形成しており、9つのOFDMシンボルのうちの1つを10番目のトーン上で送信するためのリソース素子が設けられている。(9つのうちの)i番目の6×6パッチの選択アンテナによる送信用に10番目のトーン上に設けられたリソース素子が(9つのOFDMシンボルのうちの)k番目のシンボル上にある場合、選択素子は、k番目のOFDMシンボルのi番目のトーン上の送信リソースが割り当てられたパッチの4群素子のうちの1つであればよい。開示の方法によって9つのパッチが個別に較正済みであることを前提とすれば、10番目のトーン上での9つの選択素子の一体較正によって、階層的較正によりアレイ全体を一体較正可能である。
[00106]ただし、開示の較正法によって、他のタイプの優れた実施形態も可能である。一実施形態においては、10番目のトーン上でのシグナリング及び一体較正に、パッチ当たり複数の素子が用いられる。この場合の較正は、多くの異なる様式で進行する。一実施形態においては、N×T個のトーン上の観測結果集合全体に基づいて単一のR行列が構成され、これを用いることにより、(例えば、Rの最小固有値と関連付けられた固有ベクトルを求めることによって)パッチが一体較正される。別の実施形態においては、階層的較正も実装可能である。96×6個のパッチそれぞれの較正を前提とすれば、付加的なステップでは、開示の方法の以下の変形例に基づいて、これらのパッチの一体較正を演算する。まず、n番目のトーン(n=1、2、・・・、N−1)及びt番目のOFDMシンボル(t=1、2、・・・、T)上でパイロットを送信するk番目のアンテナを示す三重項(n,t,k)によって、(18×18)パッチ全体の(324個の)基準アンテナ素子それぞれがインデックスされる。この例においては、N=10且つT=9である。また、各(n,t)組み合わせ(n=1、2、・・・、N−1、t=1、2、・・・、T)について、kが値{1,2,3,4}をとる。d(n,t,k)は、基準アンテナ素子(n,t,k)の較正係数を示すものとすると、n番目の6×6アンテナパッチの較正は、未知の複素スカラまでのすべてのt及びkについてd(n,t,k)を把握することと同等である。すなわち、以下の通りである。

ここで、

は既知であり、αは未知である。N番目のトーン及びOFDMシンボルtに対応するリソース素子上で、各アンテナ(n,t,k)は、すべてのn=1、2、・・・、N−1及び各kについて、パイロットをブロードキャストする。
[00107]シグナリングプロトコルの一実施形態を図11に示す。
[00108]各τ≠t、各m=1、2、・・・、N−1、及び各lについて、集合(m,τ,l)の各アンテナは、トーンN及びOFDMシンボルt上で以下の観測結果を受信する。

ここで、h(n,t,k)(m,τ,l)(N)はOFDMトーンN上のアンテナ素子(n,t,k)及び(m,τ,l)間のチャンネルであり、p(n,t,k)(N)はトーンN上でアンテナ素子(n,t,k)により送信されたパイロットである。これは、以下のように書き換えられる。

ここで、以下を満たす。
[00109](式36)を用いて、p(m,τ,l)(N)d(m,τ,l)により式38aの両辺をスケーリングするとともに、すべてのm及びすべてのlを合計すると、以下が得られる。

ここで、

であり、また、以下も満たす。
[00110]同様に、時間τにすべてのノードにより収集された観測結果に基づいて、以下が得られる。
[00111]結果として、以下の形態の二乗誤差関数が考えられる。

ここで、以下を満たす。
[00112](N−1)次元ベクトルを
a=[α α αN−1 (式42)
として規定するとともに、式7と式41とを比較することによって、式8のベクトルdを求めるのに用いたのと同じ(開示の方法)によってベクトルaを求め得ることが明らかである。なお、式8のM次元ベクトルdの較正を保証するM及びTの条件は、較正されたパッチ数に対応するN−1でMを置き換えることにより、ベクトルaの階層的較正にも当てはまる。
[00113]例えば、T=9の場合を考える。n=1、2、・・・、N−1に関して、単一の6×6パッチを各トーン上で較正可能である。なお、Mmax(9)=37であることから、トーンN上でN−1≦37個のパッチ(それぞれ、6×6個の基準アンテナを含む)の階層的較正を一体的に行うことができる。一例として、36×36個もの基準アンテナのパッチをN=37個のトーンそれぞれのT=9個のOFDMシンボルによって較正可能である。36個の(もの)異なる6×6パッチの較正に36個のトーンが用いられる一方、最後のトーンは、階層的較正によって、これらすべてのパッチを一体的に較正する。
[00114]さらに、式41の形態の誤差項に基づく提案の較正法と併せて開示のシグナリングを用いることにより、提案のシグナリングがマクロダイバーシティの形態を利用することから、はるかに優れた較正精度がもたらされる。なお、具体的には、各tについて、OFDMシンボルt及びトーンN上のアンテナシグナリングが大きなパッチ全体に分散している。また、シグナリング方式の構成により、各t及びτに関して、式39a/式39bのRHSの合計に十分な大きさの項が存在するため、信号項(合計)がノイズ項よりもはるかに大きくなる意味において、多くのアンテナ対(n,t,k)/(m,τ,l)が互いの近傍に存在しており、高SNRの観測結果がもたらされる。
[00115]最後に、無線信号が距離に応じて減衰する(経路損失を受ける)ことを前提として、6×6パッチの較正に使用するトーンは、十分に離れた別の6×6パッチの較正に再利用することができる。その結果、9×9個のパッチの場を個別に較正するのに、(「6×6パッチ」に関して)トーン再利用距離が9であっても十分と考えられる。一例として、36×36個もの基準アンテナのパッチをN=10個のトーンそれぞれのT=9個のOFDMシンボルによって較正可能である。36個の(もの)異なる6×6パッチの較正に9個のトーンが用いられる一方(再利用9)、最後のトーンは、階層的較正によって、これらすべてのパッチを一体的に較正する。同様に、階層的較正にトーン再利用を適用することによって、複数の大きなパッチを並列に較正することができる。パッチのサイズにより、この目的には再利用4で十分となる。ただし、この技術によっても、パッチには縁部がある。一実施形態において、縁部は、4つの重畳モザイクに対して4回の階層的較正を実行することにより除去可能である。これを図12に示す。4つのトーンの4つの集合が必要であり、1つが実線モザイク、1つが破線モザイク、1つが一点鎖線モザイク、1つが点線モザイクに対応する。このため、CoMP送信の場合、場全体の較正には、N=9+4×4=25個のトーンをそれぞれ含む合計T=9個のOFDMシンボルで十分となる。特に、近接配置された任意の基地局集合では、4つの階層的較正集合のうちの(少なくとも)1つから生じた較正係数に依拠することにより、較正CoMP送信を確立可能である。このような近接配置された基地局集合であれば、少なくとも1つの(実線、点線、破線、又は一点鎖線の)36×36アンテナパッチに含まれるためである。
[00116]最後に、上記開示は、規則的な正方形グリッドレイアウトに関して説明しているが、このようなレイアウトの使用は、明瞭化を目的としているに過ぎない。原理上は、領域を(必ずしもグリッド上にない)36個(以下)のアンテナ素子のパッチに分割し、それに応じて継続することによっても適用可能である。また、追加のOFDMシンボル及び/又はトーンを含めることにより、堅牢性を増すことも可能である。
[00117]以上の詳細な説明のいくつかの部分は、コンピュータメモリ内のデータビットの操作のアルゴリズム及び記号的表現の観点で示している。これらのアルゴリズム的説明及び表現は、データ処理技術の当業者が他の当業者に対して自身の仕事の内容を最も効果的に伝えるために使用する手段である。本明細書においても一般的にも、アルゴリズムは、所望の結果を導く首尾一貫した一連のステップと考えられる。各ステップは、物理量の物理的操作を要する。通例、これらの量は、必ずしもそうとは限らないが、電気的又は磁気的な信号の形態を取り、格納、移動、組み合わせ、比較、或いは操作可能である。これらの信号は、主に一般的な使用上の理由で、ビット、値、要素、記号、文字、用語、数字等と称するのが好都合な場合もあることが分かっている。
[00118]ただし、これらの用語及び類似する用語はすべて、然るべき物理量と関連付けられることになり、これらの量に適用された便利な標識に過ぎないことに留意する必要がある。以下の記述において特に明確な指定のない限りは、当然のことながら、本明細書の全体において、「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「表示」等の用語を用いた記述は、コンピュータシステムのレジスタ及びメモリ内で物理(電子)量として表されたデータを操作して、コンピュータシステムのメモリ、レジスタ、又はそのような他の情報記憶、伝送、若しくは表示装置内で同様に物理量として表されるその他のデータに変換するコンピュータシステム又は類似の電子演算装置の動作及び処理を表す。
[00119]本発明は、本明細書の動作を実行する装置にも関する。この装置は、所要目的で特別に較正されるようになっていてもよいし、内部に格納されたコンピュータプログラムによって選択的に起動又は再設定される汎用コンピュータを含んでいてもよい。このようなコンピュータプログラムは、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、及び光磁気ディスク等の任意の種類のディスク、読出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気若しくは光カード、又は電子的命令を格納するのに適し、コンピュータのシステムバスにそれぞれ結合された任意の種類の媒体等のコンピュータ可読記憶媒体に格納されていてもよいが、これらに限定されない。
[00120]本明細書に提示のアルゴリズム及び表示は本質的に、如何なる特定のコンピュータ等の装置とも関連していない。本明細書の教示内容に従って、様々な汎用システムがプログラムと併用されるようになっていてもよいし、より特殊な装置を構成して所要の方法ステップを実行するのが便利であると分かっている場合もある。多様なこれらシステムの所要構造は、以下の記述により明らかとなる。また、本発明は、如何なる特定のプログラミング言語の参照によっても記述されない。当然のことながら、本明細書に記載の本発明の教示内容の実装には、多様なプログラミング言語が用いられるようになっていてもよい。
[00121]機械可読媒体としては、機械(例えば、コンピュータ)により可読な形態の情報を格納又は送信する任意のメカニズムが挙げられる。例えば、機械可読媒体としては、読出し専用メモリ(「ROM」)、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)、磁気ディスク記憶媒体、光記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等が挙げられる。
[00122]本発明の多くの変更及び改良は、上記説明を読むことで当業者に対して確実に明らかとなろうが、一例として図示するとともに説明した任意特定の実施形態は、何ら限定的に捉えられるものではないことが了解される。したがって、種々実施形態の詳細への言及は、本発明に必須と考えられる特徴のみを本質的に列挙した特許請求の範囲を制限するものではない。

Claims (2)

  1. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナに結合された送受信機ユニット群と、
    前記送受信機ユニット群に結合され、各較正スロットインデックスについて、前記複数のアンテナにより得られたパイロット観測結果を収集して処理観測結果ベクトルに変換する較正プロセッサであって、行列Rを用いて、複数の送受信機の較正に使用する最小二乗ベースの単位ノルム推定値を求めるように動作可能な、当該較正プロセッサと、
    を備えた基地局であって、
    前記較正プロセッサが、過去の較正サイクルからの個々の一体較正アンテナ群の推定値を用いて、前記最小二乗ベースの単位ノルム推定値を求めるように動作可能である、
    基地局。
  2. 複数のアンテナと、
    前記複数のアンテナに結合された送受信機ユニット群と、
    前記送受信機ユニット群に結合され、各較正スロットインデックスについて、前記複数のアンテナにより得られたパイロット観測結果を収集して処理観測結果ベクトルに変換する較正プロセッサであって、行列Rを用いて、複数の送受信機の較正に使用する最小二乗ベースの単位ノルム推定値を求めるように動作可能な、当該較正プロセッサと、
    を備えた基地局であって、
    前記較正プロセッサが、過去の較正サイクルからの個々の一体較正アンテナ群の推定値を用いて、前記最小二乗ベースの単位ノルム推定値を求めるように動作可能であり、
    前記送受信機ユニット群は、
    第1のスロットにおいて第1のパイロットを同時にブロードキャストする第1の送受信機ユニット群と、
    第1の観測結果を受信する第2の送受信機ユニット群と、
    を含み、
    前記第2の送受信機ユニット群は、第2のスロットにおいて第2のパイロットを同時にブロードキャストし、前記第1の送受信機ユニット群は、前記第1の観測結果と対を成し一体較正に使用可能な第2の観測結果を受信することで、前記基地局は、複数のシグナリングリソーススロットを用いてパイロットを交換するように動作可能である、
    基地局。
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