JP5367843B2 - 無線信号処理装置及び無線装置 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信に関する。
複数のアンテナ(アダプティブアレイ)を用いた通信を行う際に、受信系統ごとにウェイトと乗算して重み付け合成することによって、干渉を低減する技術がある。送信周波数と受信周波数が同一である場合、受信ウェイトを送信に用いる事で、他の無線装置への与干渉を低減する技術がある。このような無線通信システムでは、一般に、伝搬路(空間)の伝達関数は送信時と受信時で可逆と考えられる。しかし、無線装置内の送信系統と受信系統とは別の回路であり伝達関数が相違し、可逆とは考えにくい。そのため、受信ウェイトを送信に用いたとしても、受信時の指向性と送信時の指向性とが異なってしまうという問題があった。この問題を解決するため、送信系統と受信系統の間のキャリブレーションによって、受信時の指向性と送信時の指向性を揃える技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
セルラーシステム等では、物理的に離れて存在する複数の無線装置が、協力して、指向性を有する1つの電波(ビーム)を形成する(以下、協力通信と呼ぶ)ことによって、セルエッジに位置する無線装置の受信電力を向上させ、他の無線装置への与干渉を低減することが可能になる。しかし、複数の無線装置の協力通信を行う際に、複数の無線装置の送信系統、受信系統をいかにキャリブレーションするかについては、開示されていない。
特表2002−530998号公報
この発明の課題の1つは、複数の無線装置の協力通信を行う際に、複数の無線装置の送信系統、受信系統をキャリブレーションすることである。
上記鑑みて、本発明の一実施の形態に係る無線信号処理装置は、第1アンテナおよび第2アンテナを有する第1無線装置と、第3アンテナおよび第4アンテナを有する第2無線装置とを用いて協力通信を行うための無線信号処理装置であって、前記第1アンテナの送受信系統と前記第2アンテナの送受信系統とに対してキャリブレーションを行う第1自己キャリブレーション部と、前記第3アンテナの送受信系統と前記第4アンテナの送受信系統とに対してキャリブレーションを行う第2自己キャリブレーション部と、前記第1自己キャリブレーション部と前記第2自己キャリブレーション部とでキャリブレーションを行ったあとに、前記第1アンテナの送受信系統と前記第3アンテナの送受信系統とに対してキャリブレーションを行う相対キャリブレーション部とを備える事を特徴とする。
本発明によれば、複数の無線装置の協力通信を行う際に、複数の無線装置の送信系統、受信系統をキャリブレーションすることが可能となる。
第1の実施形態に係る無線システムを示す図。 第1の実施形態に係る無線システムの動作を示すフローチャート図。 第1の実施形態に係る自己キャリブレーション部を示す図。 第1の実施形態に係るビーム形成の手順を示すフローチャート図。 指向性の形成結果の計算機シミュレーション結果を示す図。 第1の実施形態に係る無線システムの伝搬路の伝達係数を示す図。 第1の実施形態に係る無線システムの伝搬路の伝達係数を示す図。 第1の実施形態に係る無線システムのスロットを示す図。 第1の実施形態に係る無線システムのスロットを示す図。
以下、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線システムを示す図である。第1の実施形態に係る無線システムは、無線装置100と、無線装置200と、無線信号処理装置300とを備え、互いに物理的に離れた場所に設置される。無線信号処理装置300に接続される無線装置の数は2個に限られず、より多くの無線装置が接続されても良い。無線信号処理装置300は、多くの無線装置と接続することで、広範囲に存在する他のユーザ端末(例えば、携帯電話等)と通信を行うことができる。
無線信号処理装置300は、物理的に離れて存在する無線装置100、200を用いて協力通信を行う。無線信号処理装置300は、無線装置100、200のキャリブレーションを行う。無線装置100、200は、無線信号の送受信処理(周波数変換処理、及びAD/DA変換処理など)を行う。
無線信号処理装置300と無線装置100とは、有線の通信網(例えば、光ファイバー)で接続される。無線信号処理装置300と無線装置200とも、有線の通信網で接続される。この無線システムはセルラーシステムであっても良い。無線信号処理装置300はBase Band Unit(BBU)であっても良い。無線装置100、200はRemote Radio Unit(RRU)あっても良い。
無線装置100は、アンテナ1と、アンテナ2と、送信系統101、102と、受信系統103、104とを備える。送信系統101と受信系統103は、アンテナ1を介した無線信号の送信処理と受信処理を行う。送信系統102と受信系統104は、アンテナ2を介した無線信号の送信処理と受信処理を行う。
無線装置200は、アンテナ3と、アンテナ4と、送信系統201と、送信系統202と、受信系統203と、受信系統204とを備える。送信系統201と受信系統203は、アンテナ3を介した無線信号の送信処理と受信処理を行う。送信系統202と受信系統204は、アンテナ4を介した無線信号の送信処理と受信処理を行う。
送信系統101、102、201、202は、デジタルアナログ変換部(図示せず)と、アップコンバータ(図示せず)を備える。受信系統103、104、203、204は、アナログデジタル変換部(図示せず)と、ダウンコンバータ(図示せず)を備える。送信系統101、102、201、202、受信系統103、104、203、204は、ノイズ除去用のフィルタ(図示せず)を備えても良い。
信号処理部300は、自己キャリブレーション部110、210と、ビーム形成部111、211と、相対キャリブレーション部301とを備える。自己キャリブレーション部110は、無線装置100のアンテナ1、2の送受信系統のキャリブレーションを行う。自己キャリブレーション部210は、無線装置200のアンテナ3、4の送受信系統のキャリブレーションを行う。相対キャリブレーション部301は、無線装置100のアンテナ1(または2)の送受信系統と、無線装置200のアンテナ3(または4)の送受信系統とのキャリブレーションを行う。
ビーム形成部111は、無線装置100で受信した信号の重み付け合成を行う。ビーム形成部111は、無線装置100から送信する電波であって、ユーザ端末の方向へ指向性を有する電波(ビーム)を形成する。ビーム形成部111は、送信ウェイト乗算部112と、受信ウェイト乗算部113と、受信ウェイト計算部114と、送信ウェイト計算部115とを備える。受信ウェイト計算部114は、無線装置100がアンテナ1、2から無線信号を受信する際に重み付け合成するためのウェイト(以下、受信ウェイト)を計算する。受信ウェイトは、受信ウェイト計算部114によって、無線信号の受信特性(合成後の受信信号強度やSNR、SINR)がほぼ最大となるように計算されても良く、複数のウェイトののうち無線信号の受信特性が最大となるウェイトが選択されても良い。受信ウェイト乗算部113は、受信ウェイト計算部114で計算された受信ウェイトと、無線装置100で受信した信号とを乗算する。送信ウェイト計算部115は、無線装置100が無線信号を送信する際にビーム形成するためのウェイト(以下、送信ウェイト)を計算する。送信ウェイトは、指向性の方向を向けるユーザ端末からの受信ウェイトに自己キャリブレーション結果を乗算することで計算されても良く、指向性の方向を向けるユーザ端末からの受信ウェイトに自己キャリブレーション結果及び相対キャリブレーション結果を乗算することで計算されても良い。送信ウェイト乗算部112は、送信ウェイト計算部115で計算された送信ウェイトと、無線装置100のアンテナ1、2で送信する信号とを乗算する。
ビーム形成部211は、無線装置200で受信した信号の重み付け合成を行う。ビーム形成部211は、無線装置200から送信する電波であって、ユーザ端末の方向へ指向性を有する電波(ビーム)を形成する。送信ウェイト乗算部212と、受信ウェイト乗算部213と、受信ウェイト計算部214と、送信ウェイト計算部215とを備える。受信ウェイト計算部214は、無線装置200用の受信ウェイトを計算する。受信ウェイト乗算部213は、受信ウェイト計算部214で計算された受信ウェイトと、無線装置200のアンテナ3,4で受信した信号とを乗算する。送信ウェイト計算部215は、無線装置200用の送信ウェイトを計算する。送信ウェイト乗算部212は、送信ウェイト計算部215で計算された送信ウェイトと、無線装置200のアンテナ3、4で送信する信号とを乗算する。
図2は、第1の実施形態に係る無線システムのキャリブレーション方法を示すフローチャート図である。キャリブレーションとは、送信時の指向性と受信時の指向性をほぼ同一にする処理であればどのようなものであってもよい。例えば、キャリブレーションとは、複数の送受信系統に対して、送信系統の伝達関数と受信系統の伝達関数との比をそろえることであってもよい。第1ステップで、無線システムは、各無線装置100、200内の送受信系統のキャリブレーション(以下、自己キャリブレーションと呼ぶ)を行う(ステップS101)。第2ステップで、無線システムは、無線装置100、200間で送受信時の指向性を互いに向け合う(ビーム形成)(ステップS102)。第3ステップで、無線装置100、200間の送受信系統のキャリブレーション(以下、相対キャリブレーションと呼ぶ)を行う(ステップS103)。なお、自己キャリブレーション(第1ステップ)が終了した後、無線装置100、200間で送受信される既知信号であるキャリブレーション信号の受信レベルが高い場合には、無線装置100、200間で送受信時の指向性を互いに向け合うことなく、相対キャリブレーション(第3ステップ)を行っても良い。(第1ステップ:自己キャリブレーション)
図3は、自己キャリブレーション部110を示す図である。なお、自己キャリブレーション部210も同様である。自己キャリブレーション部110は、キャリブレーション信号生成部110Aと、伝達関数推定部110Bと、キャリブレーション係数計算部110Cとを備える。
まず、キャリブレーション信号生成部110Aは、無線装置100の自己キャリブレーションのための既知信号であるキャリブレーション信号を生成する。キャリブレーション信号は、送信ウェイト乗算部112を経由して、2つの送信系統101、102のうち一方の送信系統101へ入力される。送信系統101は、キャリブレーション信号を、アンテナ1を介して送信する。送信ウェイト乗算部112は、自己キャリブレーション時には、キャリブレーション信号に対して、ウェイトの乗算は行わない。送信ウェイト乗算部112は、キャリブレーション信号をスルーしても良く、キャリブレーション信号にウェイト[1,1]を乗算しても良い。
次に、受信系統104は、アンテナ1から送信されたキャリブレーション信号を、アンテナ2を介して受信する。なお、アンテナ1から送信されたキャリブレーション信号であって受信系統103でも受信された信号は、受信ウェイト乗算部113によって捨てられても良く、伝達関数推定部110Bによって捨てられても良い。受信系統104で受信されたキャリブレーション信号は、受信ウェイト乗算部113を経由して伝達関数推定部110Bへ入力される。受信ウェイト乗算部113は、自己キャリブレーション時には、キャリブレーション信号に対して、ウェイトの乗算は行わない。受信ウェイト乗算部113は、キャリブレーション信号をスルーしても良く、キャリブレーション信号にウェイト[1,1]を乗算しても良い。
次に、伝達関数推定部110Bは、送信系統101と受信系統104とを経由したキャリブレーション信号を、キャリブレーション信号生成部110Aで生成したキャリブレーション信号で除算または乗算を行う事で、送信系統101から受信系統104までの伝達関数r12が推定できる(数1)。
Figure 0005367843
ここで、Tは送信系統101の伝達関数、ν12はアンテナ1からアンテナ2までの空間(無線区間)の伝達関数、Rは受信系統103の伝達関数である。
同様に、キャリブレーション信号を、送信系統102から送信し、受信系統103で受信することで、送信系統102から受信系統103までの伝達関数r21が推定できる(数2)。
Figure 0005367843
ここでTは送信系統102の伝達関数、ν21はアンテナ2からアンテナ1までの空間(無線区間)の伝達関数、Rは受信系統104の伝達関数である。
キャリブレーション係数計算部110Cは、アンテナ1の送信系統101からアンテナ2の受信系統104までの伝達関数r12(推定値)と、アンテナ2の送信系統102からアンテナ2の受信系統103までの伝達関数r21(推定値)とを用いて、キャリブレーション係数K100を計算する(数3)。
Figure 0005367843
ここで、伝達関数、ν12はアンテナ1からアンテナ2までの空間の伝達関数であり、ν21はアンテナ2からアンテナ1までの空間の伝達関数であるため、両者は等しいと見なした。
自己キャリブレーション前のアンテナ1の送信系統101と受信系統103の伝達関数の比はT/Rである。自己キャリブレーション前のアンテナ2の送信系統102と受信系統104の伝達関数の比はT/Rである。
アンテナ1の送受信系統を基準とし、アンテナ2の送信時にキャリブレーション係数K100を乗算すれば、以下の通り、アンテナ1の送信系統101と受信系統103の伝達関数の比と、アンテナ2の送信系統102と受信系統104の伝達関数の比を同一にすることができる(数4)。
Figure 0005367843
ここで、α100は、アンテナ1の送信系統101と受信系統103の伝達関数の比であって、自己キャリブレーション後のアンテナ2の送信系統102と受信系統104の伝達関数の比である。
キャリブレーション係数K100(自己キャリブレーション結果)は、キャリブレーション係数計算部110Cから送信ウェイト計算部115へ送られ、無線装置100の自己キャリブレーションは完了する。自己キャリブレーション後、送信ウェイト計算部115は、受信ウェイトと、アンテナ2を介して送信する無線信号に乗算するためのキャリブレーション係数K100とを乗算することによって、送信ウェイトを生成する。
このようにすることで、無線装置100における受信時の指向性と送信時の指向性とが等しくなる。無線装置100では、受信系統による受信時の指向性を形成するための受信ウェイトを、送信系統による送信時の指向性を形成するための送信ウェイトとして用いると、受信時の指向性と送信時の指向性を等しくすることができる。ここで、上記の全変数は複素数であり、振幅および位相を有する。
自己キャリブレーションを行う際、送信系統101がキャリブレーション信号を送信してから受信系統104がキャリブレーション信号を受信するまでの期間(同期タイミング)は、送信系統102がキャリブレーション信号を送信してから受信系統103がキャリブレーション信号を受信するまでの期間と同一とする。このようにすることで、伝達関数の位相ずれの発生を防止できる。
自己キャリブレーション部210は、上述と同様に、無線装置200の自己キャリブレーションを行う。無線装置200は、アンテナ3とアンテナ4の2つの送受信系統を備える。自己キャリブレーション部210は、自己キャリブレーションを行い、アンテナ3の送信系統201と受信系統203の伝達関数の比と、アンテナ4の送信系統202と受信系統204の伝達関数の比を同一にする。送信ウェイト乗算部212は、アンテナ4を介して送信する無線信号にキャリブレーション係数K200を乗算する。α200は、アンテナ3の送信系統201と受信系統203の伝達関数の比であって、自己キャリブレーション後のアンテナ4の送信系統202と受信系統204の伝達関数の比である。
自己キャリブレーションが完了した時点(図2のステップS101完了時)では、α100とα200とは異なっていてもよい。相対キャリブレーション(図2のステップS103)で、α100とα200とをそろえる。
(第2ステップ:指向性の形成)
図4は、無線装置100、200間で送受信時の指向性を互いに向け合う(ビーム形成)手順を示す図である。無線装置100と無線装置200とが交互に送信しあう参照信号(既知信号)を用いて、送信ウェイト計算部112、212と受信ウェイト計算部113、213とが、送受信時の指向性を互いに向け合うための送信ウェイト、受信ウェイトを計算する。以下に、その手順を説明する。
まず、送信ウェイト乗算部112は、ビームを形成するための既知信号である参照信号に送信ウェイトを乗算する。無線装置100の送信系統101、102は、送信ウェイトが乗算された参照信号を送信する(ステップS201)。送信ウェイト乗算部112が参照信号に乗算する送信ウェイトは、予め定められた初期値とする。初期値は、例えば、送信系統101のみを用いるための[1、0]とする。
次に、無線装置200の受信系統203、204は、無線装置100の送信系統101から送信された参照信号を受信する。受信系統203、204で受信された参照信号は、受信ウェイト乗算部213へ入力される。受信ウェイト計算部214は、受信系統203、204で受信した参照信号を用いて受信ウェイトを生成する(ステップS202)。受信ウェイトの生成方法は、多数の方法が知られており、どのような方法であっても良い。以下では例として、無線装置100から送信される参照信号を用いたMinimum Mean Square Error (MMSE)規範で求める方法を説明する。
受信系統203、204での受信信号xをx=[x、参照信号をd とする。x1、x2、drはいずれも縦ベクトルである。( )は転置を示す。Rxx=E(xx)、qxr=E(xd )とする。受信ウェイト計算部214は、MMSE規範での受信ウェイトを下記の通り生成する(数5)。
Figure 0005367843
E( )はアンサンブル平均を示す。ただし、アンサンブル平均の算出には、有限個のサンプルを使った平均値を用いられる。無線装置200は、MMSE規範等に従った受信ウェイト(数5)を用いることで、受信時の指向性を無線装置100の方向に向ける事ができる。
次に、送信ウェイト計算部212は、無線装置200から無線装置100へ送信する参照信号の送信ウェイトを生成する(ステップS203)。送信ウェイト計算部212は、無線装置200で受信した参照信号を用いて生成された受信ウェイトと、無線装置200の自己キャリブレーションの補正係数K200とを乗算することによって、送信ウェイトwtx(1)、wtx(2)を生成する(数6)。
Figure 0005367843
無線装置100から無線装置200へ送信された参照信号に関して、wrx(1)は受信系統203の受信ウェイト、wrx(2)は受信系統204の受信ウェイトを示す。無線装置200から無線装置100へ送信する参照信号に関して、wtx(1)は送信系統201の送信ウェイト、wtx(2)は送信系統202の送信ウェイトを示す。
次に、送信ウェイト乗算部212は、無線装置200から無線装置100へ送信する参照信号と、送信ウェイト計算部212によって生成された送信ウェイトwtxとを乗算する。
無線装置200の送信系統201、202は、送信ウェイトwtxが乗算された参照信号を、アンテナ3、4を介して送信する(ステップS204)。
このようにすることで、無線装置200は、受信ウェイトwrxを自己キャリブレーション結果K200によって補正して送信ウェイトwtxとすることで、無線装置100の方向に送信時の指向性を向ける事ができる。
この後、ステップS205〜S207では、上記と同様に、送信ウェイト計算部112は、受信ウェイト計算部114によって生成された受信ウェイトを、自己キャリブレーション結果K100を用いて補正して送信ウェイトとすることで、無線装置200の方向に送信時の指向性を向ける事ができる。そして、無線装置100は、無線装置200へ参照信号をさらに送信する。これら処理(ステップS205〜S207)はステップS202〜S204と同様に行われるため、説明を省略する。さらに、ステップS201〜ステップS206を繰り返すほど、無線装置100、200間で送受信時の指向性を精度良く互いに向け合うことができる。
ここでは、ステップS201〜ステップS206が1回行われた後、次に相対キャリブレーションがなされる例で説明をする。ステップS206が終了した時点での無線装置100の送信ウェイトをwtx,100、受信ウェイトをwrx,100とし、無線装置200の送信ウェイトをwtx,200、受信ウェイトをwrx,200とする。
図5は、無線装置100の送信時の指向性の計算機シミュレーション結果を示す図である。太実線は、無線装置100と無線装置200の間の伝搬路情報が、正確に取得できた場合の無線装置100の送信時の指向性(理想特性)である。このとき、各ウェイトはアンテナ1〜4の間の伝搬路で構成される伝搬路行列の特異ベクトルである。
細い点線は、ステップS201〜S206を1回完了したときの無線装置100の送信時の指向性を示す。中ぐらいの太さの点線は、ステップS201〜S206を2回完了したときの無線装置100の送信時の指向性を示す。太い点線は、ステップS201〜S206を5回完了したときの無線装置100の送信時の指向性を示す。ステップS201〜S206の処理を多く繰り返すほど、無線装置100の送信時の指向性は、理想特性へ近づく。この計算機シミュレーションの例では「2回」程度の繰り返しでほぼ完全な指向性形成ができている。ただし、無線区間の環境や必要なキャリブレーションの精度に応じて、多数回繰り返してもよい。
なお、上記では、無線装置100と200の間で参照信号を互いに送信しながら指向性を形成する例を説明した。しかし、無線装置100と200の間で指向性を形成する手法はこれに限らない。例えば、無線装置100と200の互いに位置や角度がGPS等で取得できれば、位置情報、角度情報を元に指向性を形成することができる。
(第3ステップ:相対キャリブレーション)
相対キャリブレーションの手順の概略は以下の通りである。まず、無線装置100は、送信ウェイトwtx,100を用いてキャリブレーション信号を送信する。無線装置200は、受信ウェイトwrx,200を用いてキャリブレーション信号を受信する。信号処理部300は、無線装置100から無線装置200へ送信されたキャリブレーション信号を用いて、無線装置100から無線装置200への伝達関数を計算(推定)する。なお、キャリブレーション信号の生成方法、送信方法、及び伝達関数の計算方法については、自己キャリブレーション処理とほぼ同様であるため説明を省略する。
次に、無線装置200は、送信ウェイトwtx,200を用いてキャリブレーション信号を送信する。無線装置100は、受信ウェイトwrx,100を用いてキャリブレーション信号を受信する。信号処理部300は、無線装置200から無線装置100へ送信されたキャリブレーション信号を用いて、無線装置200から無線装置100への伝達関数を計算(推定)する。
そして、相対キャリブレーション部301は、無線装置100から無線装置200への伝達関数と、無線装置200から無線装置100への伝達関数とを用いて、相対キャリブレーション係数を計算する。
以下では、相対キャリブレーション部301による処理の原理について説明する。空間(無線区間)を除いた無線装置100、200内の伝達関数を考える。まず、無線装置100がキャリブレーション信号を送信ウェイトwtx,100を用いて送信するときの内部伝達関数は、数7となる。
Figure 0005367843
となる。同様に、無線装置100がキャリブレーション信号を受信ウェイトwrx、100で受信するときの内部伝達関数は、数8となる。
Figure 0005367843
tx,100(1)及びwtx,100(2)は、それぞれ、wtx,100の第1要素および第二要素である。wrx,100(1)及びwrx,100(2)は、それぞれ、wrx,100の第1要素および第二要素である。
数6より、無線装置100では、
Figure 0005367843
の関係があるから、数7は、
Figure 0005367843
となる。数10の2行目の展開は、数4の関係を用いた。
数10における無線装置100の送信系統内部の伝達関数も含めたウェイトを、新たに定義して、
Figure 0005367843
とおき、無線装置100の受信系統内部の伝達関数も含めたウェイトを、新たに定義して、
Figure 0005367843
とおけば
Figure 0005367843
の関係がある。
また無線装置200でも同様に、無線装置200の送受信系統内部の伝達関数も含めたウェイトを、新たに定義すれば、
Figure 0005367843
の関係がある。
図6は、無線装置100から無線装置200への空間(無線区間)の伝達関数を示す図である。無線装置100のアンテナ1から無線装置200のアンテナ3までの無線区間の伝達係数はh13である。無線装置100のアンテナ1から無線装置200のアンテナ4までの伝達係数はh14である。無線装置100のアンテナ2から無線装置200のアンテナ3までの伝達係数はh23である。無線装置100のアンテナ2から無線装置200のアンテナ4までの伝達係数はh22である。無線装置100から200までの伝達行列は数15となる。
Figure 0005367843
図7は、無線装置200から無線装置100への空間(無線区間)の伝達関数を示す図である。無線装置200のアンテナ3から無線装置100のアンテナ1までの伝達係数は、
31である。無線装置200のアンテナ3から無線装置100のアンテナ2までの伝達係数はh32である。無線装置200のアンテナ4から無線装置100のアンテナ1までの伝達係数はh41である。無線装置200のアンテナ4から無線装置100のアンテナ2までの伝達係数はh42である。無線装置200から100までの伝達行列は数16となる。
Figure 0005367843
数15、16の行列は、無線区間のみの伝搬路の伝達行列であるので、H100,200=H 200,100の関係がある。上記より、無線装置100から無線装置200の伝達関数r100,200は、数17となる。
Figure 0005367843
と計算できる。簡単のため、数17では、キャリブレーション信号によって求められた伝達関数を用いて記載した。( )は転置を示す。数17では、簡単のために、雑音成分は記載していない。
無線装置100、200間の伝搬環境が劣悪である場合に、ビーム形成処理(第2ステップ)を行わずに、相対キャリブレーション(第3ステップ)を行う場合、相対キャリブレーション時に互いへの指向性が形成できない。このような場合、数17においては、例えば、アンテナ1からのみ送信をしアンテナ3のみで受信をするケース(伝達関数がr100,200=h13程度)となりえ、雑音によって相対キャリブレーションが正しく実施されない。
ビーム形成処理(第2ステップ)を行ってから、相対キャリブレーション(第3ステップ)を行う場合、図5に示すとおり、無線装置100の送信系統内部の伝達関数も含めたウェイトは、無線区間の伝搬路にマッチしたベクトル(右特異ベクトル)に近くなり、無線装置200の受信系統内部の伝達関数も含めたウェイト(左特異ベクトル)に近くになる。そのため、数17の受信レベルは高くなり、耐雑音性に優れる。
同様に、無線装置200から無線装置100への伝達関数r100,200は、数18となる。
Figure 0005367843
となる。数18の転置は
Figure 0005367843
となる。なお、数19の4行目から5行目の式の変換では、無線区間の伝搬路は送受で等しいとするH100,200=H 200,100の関係を用いた。数19より、r100,200とr200,100との推定結果を用いれば、α100とα200との比Cを計算することができる。相対キャリブレーション部301は、r100,200とr200,100との推定結果を用いて、相対キャリブレーション係数Cを求める。相対キャリブレーション係数C(相対キャリブレーション結果)は、相対キャリブレーション部301から送信ウェイト計算部115へ送られ、無線装置100、200の装置キャリブレーションは完了する。
上記の通り、数17の計算には、r100,200とr200,100の両方が必要である。無線装置100と無線装置200とは、信号処理部300を介して通信網で接続される。そのため、相対キャリブレーション係数の計算は、相対キャリブレーション部301ではなく、いずれか一方の無線装置が行っても良い。
なお、無線装置100と無線装置200との一方が、信号処理部300と通信網で接続されない場合、信号処理部300と通信網で接続されない無線装置は、伝達関数の推定結果を、信号処理部300と通信網で接続される無線装置へ、伝達関数をフィードバック(通知)してもよい。フィードバック方法は、伝達関数を量子化したデータをフィードバックする方法であっても良く、伝達関数の係数を送信信号としてそのままフィードバックする方法であっても良い。
以上の通り、自己キャリブレーション(第1ステップ)の後、相対キャリブレーション(第3ステップ)を行うことで相対キャリブレーション係数Cを計算できる。
まず、無線装置100、200のアンテナ1〜4で受信信号を受信するための受信ウェイトを生成したものとする。そして、送信ウェイト計算部115は、その受信ウェイトに自己キャリブレーション係数と相対キャリブレーション係数とを乗算して、無線装置100の送信ウェイトを生成する。送信ウェイト計算部215は、その受信ウェイトに自己キャリブレーション係数のみを乗算して、無線装置200の送信ウェイトを生成する。このようにして、送信ウェイト計算部115、215によって生成された送信ウェイトを用いて、無線装置100、200のアンテナ1〜4で送信信号を送信することで、無線装置100、200(アンテナ1〜4)を一体とした受信指向性と送信指向性とをそろえる事ができる。
離れて存在する複数の無線装置100、200のキャリブレーションを、まず自己キャリブレーション、次に相対キャリブレーションと2段階で実施することで、離れて存在する複数の無線装置100、200が協力して生成する電波の送信指向性を精度良くユーザ端末の方向に向ける事ができる。ユーザ端末の受信性能を大幅に改善する事ができる。キャリブレーション精度の改善により送信時の与干渉を大きく低減できるため、無線システム全体としての容量を増大することができる。
さらに、自己キャリブレーション(第1ステップ)の後、相対キャリブレーション(第3ステップ)の前に、ビーム形成処理(第2ステップ)を行うことで、相対キャリブレーションの精度を向上できる。この場合、無線装置100、200(アンテナ1〜4)を一体とした受信指向性と送信指向性とを、より正確に一致させることができる。セルラーシステムでは、干渉を避けるためあるいは設備費の抑制のために無線装置間の距離を離して接地される。このため、お互いのキャリブレーション信号の受信レベルは低く雑音に埋もれてしまう。相対キャリブレーション係数を計算するために用いる伝達関数の推定精度が悪く、キャリブレーション精度が悪化すると言う問題があった。しかし伝搬路にマッチした指向性を形成したあとに相対キャリブレーションを実施することで、離れて存在する複数の無線装置100、200でも精度良く相対キャリブレーションを計算でき、キャリブレーション精度を大きく改善できる。
相対キャリブレーションを行う際、無線装置100がキャリブレーション信号を送信してから無線装置200がキャリブレーション信号を受信(厳密には、数17の伝達関数を推定)するまでの期間(同期タイミング)は、無線装置200がキャリブレーション信号を送信してから無線装置100がキャリブレーション信号を受信(厳密には、数17の伝達関数を推定)するまでの期間と同一とする。このようにすることで、伝達関数の位相ずれの発生を防止できる。
(無線スロットの割り当て)
無線システムは、セルラーシステム等で、基地局の役割を有するものであっても良い。送信スロットは、基地局が無線信号を各ユーザ端末(例えば、携帯電話)へ送信するための期間である。受信スロットは、各ユーザ端末が無線信号を基地局へ送信するための期間である。
自己キャリブレーションにおけるキャリブレーション信号の送受信は、送信スロットで行っても良く、各ユーザ端末による信号送信を抑制させた受信スロットで行っても良い。このようにすることで、キャリブレーション信号の受信結果に、ユーザ端末からの受信信号が混入することを避けることができる。
送信系統101から受信系統104までの伝達関数の測定(数1)を行うためのキャリブレーション信号を送信してから、送信系統102から受信系統103までの伝達関数の測定(数2)を行うためのキャリブレーション信号を送信するまでの期間は、できるだけ短くする。
図8は、第1の実施形態に係る無線システムにおける自己キャリブレーション(第1ステップ)と、1つのフレーム内の4つの無線スロットとの関係を示す図である。図8のケース1の通り、アンテナ1からアンテナ2へのキャリブレーション信号の送信と、アンテナ2からアンテナ1へのキャリブレーション信号の送信とは、1つの送信スロット(送信スロット1)で行うことができる。図8のケース2の通り、アンテナ1からアンテナ2へのキャリブレーション信号の送信と、アンテナ2からアンテナ1へのキャリブレーション信号の送信とは、隣接する送信スロット(送信スロット1、2)で行うことができる。このようにすることで、数1と数2に係る無線区間の伝達関数を等しいとする仮定を正しいものと扱うことができ、自己キャリブレーションの精度を向上できる。
図9は、第1の実施形態に係る無線システムにおけるビーム形成処理、相対キャリブレーション(第2、3ステップ)と、1つのフレーム内の4つの無線スロットとの関係を示す図である。ビーム形成を行うために交互に送信しあう参照信号は、図9のケース1の通り1つの送信スロット(送信スロット1)で行っても良く、図9のケース2の通り隣接する送信スロット(送信スロット1、2)で行っても良く、別フレームの送信スロットで行っても良い(図示せず)。
ビーム形成を行うための参照信号の送信間隔は、自己キャリブレーション、相対キャリブレーションと比較して長くても、性能劣化は生じにくい。伝搬路の影響を相殺する必要がないためである。たとえ無線装置100から無線装置200へ参照信号を送信する際の送信ウェイトがずれてしまっても、無線装置200による受信ウェイトの生成時に、ずれをある程度吸収することができるためである。
相対キャリブレーションでは、図9のケース1の通り、無線装置100から無線装置200へのキャリブレーション信号の送信と、無線装置200から無線装置100へのキャリブレーション信号の送信とは、1つの送信スロット(送信スロット1)で行うことができる。相対キャリブレーションでは、図9のケース2の通り、無線装置100から無線装置200へのキャリブレーション信号の送信と、無線装置200から無線装置100へのキャリブレーション信号の送信とは、隣接する送信スロット(送信スロット1、2)で行うことができる。このようにすることで、無線区間の伝達関数を等しいとする仮定を正しくものと扱うことができ、相対キャリブレーションの精度を向上できる。
(その他の実施形態)
本発明の実施形態は上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
100、200:無線装置、300:信号処理装置
101、102、201、202:送信系統
103、104、203、204:受信系統
110、210:自己キャリブレーション部、111、211:ビーム形成部
112、212:送信ウェイト乗算部、113、213:受信ウェイト乗算部
114、214:受信ウェイト計算部、115、215:送信ウェイト計算部
110A:キャリブレーション信号生成部、110B:伝達関数推定部、110C:キャリブレーション係数計算部
301:相対キャリブレーション部

Claims (6)

  1. 第1アンテナおよび第2アンテナを有する第1無線装置と、第3アンテナおよび第4アンテナを有する第2無線装置とを用いて協力通信を行うための無線信号処理装置であって、
    前記第1アンテナの第1受信系統の伝達関数と前記第1アンテナの第1送信系統の伝達関数との比と、前記第2アンテナの第2受信系統の伝達関数と前記第2アンテナの第2送信系統の伝達関数との比とをそろえるための第1キャリブレーション係数を計算する第1計算部と、
    前記第3アンテナの第3受信系統の伝達関数と前記第3アンテナの第3送信系統の伝達関数との比と、前記第4アンテナの第4受信系統の伝達関数と前記第4アンテナの第4送信系統の伝達関数との比とをそろえるための第2キャリブレーション係数を計算する第2計算部と、
    前記第1キャリブレーション係数を用いて定められる第1送信ウェイトを用いて前記第1無線装置から送信された第1キャリブレーション信号が、前記第2無線装置によって第1受信ウェイトで受信されることによって得られる信号を用いて、前記第1無線装置から前記第2無線装置への第1伝達関数を推定する第1推定部と、
    前記第2キャリブレーション係数を用いて定められる第2送信ウェイトを用いて前記第2無線装置から送信された第2キャリブレーション信号が、前記第1無線装置によって第2受信ウェイトで受信されることによって得られる信号を用いて、前記第2無線装置から前記第1無線装置への第2伝達関数を推定する第2推定部と、
    前記第1伝達関数と前記第2伝達関数とを用いて、前記第1受信系統の伝達関数と前記第1送信系統の伝達関数の比と、前記第2受信系統の伝達関数と前記第2送信系統の伝達関数の比と、前記第3受信系統の伝達関数と前記第3送信系統の伝達関数の比と、前記第4受信系統の伝達関数と前記第4送信系統の伝達関数の比とをそろえるための第3キャリブレーション係数を計算する第3計算部と、を備える事を特徴とする無線信号処理装置。
  2. 第1参照信号が前記第1無線装置から前記第2無線装置へn+1(nは1以上の整数)回送信され、第2参照信号が前記第2無線装置から前記第1無線装置へn回送信される場合に、
    n回目の第1参照信号を受信するための受信ウェイトは、前記第2無線装置によって、第1参照信号がn回目に受信されるときに生成され、
    n回目の第2参照信号を送信するための送信ウェイトは、前記第2無線装置によって、n回目の第1参照信号を受信するときに生成された受信ウェイトと、前記第2キャリブレーション係数との積を用いて生成され、
    n回目の第2参照信号を受信するための受信ウェイトは、前記第1無線装置によって、第2参照信号がn回目に受信されるときに生成され、
    n+1回目の第1参照信号を送信するための第1送信ウェイトは、前記第1無線装置によって、n回目の第2参照信号を受信するときに生成された第受信ウェイトと、前記第1キャリブレーション係数との積を用いて生成されることを特徴とする請求項1に記載の無線信号処理装置。
  3. 前記第1キャリブレーション係数は、前記第1計算によって、前記第1送信系統から前記第2受信系統へ送信される第3キャリブレーション信号を用いて推定された第3伝達関数と、前記第2送信系統から前記第1受信系統へ送信される第4キャリブレーション信号を用いて推定された第4伝達関数とを用いて計算されたものであって、
    前記第2キャリブレーション係数は、前記第2計算によって、前記第3送信系統から前記第4受信系統へ送信される第5キャリブレーション信号を用いて推定された第5伝達関数と、前記第4送信系統から前記第3受信系統へ送信される第6キャリブレーション信号を用いて推定された第6伝達関数とを用いて計算されたものであることを特徴とする請
    求項1に記載の無線信号処理装置。
  4. 前記第1無線装置と前記第2無線装置と前記無線信号処理装置とによるシステムが無線信号を送信するための送信スロットと、前記システムが無線信号を受信するための受信スロットとのうち送信スロットで、前記第1キャリブレーション信号及び前記第2キャリブレーション信号が、前記第1無線装置と前記第2無線装置との間で送受信されることを特徴とする請求項1に記載の無線信号処理装置。
  5. 第1アンテナおよび第2アンテナを有する第1無線装置と、第3アンテナおよび第4アンテナを有する第2無線装置とを用いて協力通信を行うための無線信号処理装置であって、
    前記第1アンテナの送受信系統と前記第2アンテナの送受信系統とに対してキャリブレーションを行う第1自己キャリブレーション部と、
    前記第3アンテナの送受信系統と前記第4アンテナの送受信系統とに対してキャリブレーションを行う第2自己キャリブレーション部と、
    前記第1自己キャリブレーション部と前記第2自己キャリブレーション部とでキャリブレーションを行ったあとに、前記第1アンテナの送受信系統と前記第3アンテナの送受信系統とに対してキャリブレーションを行う相対キャリブレーション部とを備える事を特徴とする無線信号処理装置。
  6. 第1アンテナおよび第2アンテナを有する無線装置であり、第3アンテナおよび第4アンテナを有する第2無線装置と協力通信を行う無線装置であって、
    前記第1アンテナの第1受信系統の伝達関数と前記第1アンテナの第1送信系統の伝達関数との比と、前記第2アンテナの第2受信系統の伝達関数と前記第2アンテナの第2送信系統の伝達関数との比とをそろえるための第1キャリブレーション係数を用いて定められる第1送信ウェイトが乗算された第1キャリブレーション信号を、前記第2無線装置へ、送信する無線送信部と、
    前記第3アンテナの第3受信系統の伝達関数と前記第3アンテナの第3送信系統の伝達関数との比と、前記第4アンテナの第4受信系統の伝達関数と前記第4アンテナの第4送信系統の伝達関数との比とをそろえるための第2キャリブレーション係数を用いて定められた第2送信ウェイトが乗算された第2キャリブレーション信号を、前記第2無線装置から、受信する無線受信部とを備え、
    前記無線受信部はさらに、前記第1キャリブレーション信号が第1受信ウェイトで受信されることによって得られる信号を用いて推定された装置から前記第2無線装置への第1伝達関数と、前記第2キャリブレーション信号が第2受信ウェイトで受信されることによって得られる信号を用いて推定された前記第2無線装置から装置への第2伝達関数とを用いて計算される係数であって、前記第1受信系統の伝達関数と前記第1送信系統の伝達関数の比と、前記第2受信系統の伝達関数と前記第2送信系統の伝達関数の比と、前記第3受信系統の伝達関数と前記第3送信系統の伝達関数の比と、前記第4受信系統の伝達関数と前記第4送信系統の伝達関数の比とをそろえるための第3キャリブレーション係数が乗算された信号を受信することを特徴とする無線装置。
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