JP6400584B2 - 固体電解コンデンサ素子 - Google Patents

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Description

本発明は、固体電解コンデンサ素子に関する。より詳細に、本発明は、長期間の放置においても容量が大きく変化しない固体電解コンデンサ素子に関する。
固体電解コンデンサ素子は、通常、陽極体、誘電体層および陰極層がこの順で積層されてなるものである。陰極層は、通常、誘電体層側から、半導体層、カーボン層および銀層がこの順で積層されてなるものである。このような固体電解コンデンサ素子は、樹脂などで封止せずに、長期間放置していると、所定値に設定されていた容量が変化することがある。例えば、タングステンからなる陽極体を用いた固体電解コンデンサ素子では容量が増加する。アルミニウム、タンタル、またはニオブからなる陽極体を用いた固体電解コンデンサ素子では容量が減少する。大きな容量変化は増加であっても減少であっても電子部品としては好ましくない。容量増加の現象はタングステンからなる陽極体を用いた固体電解コンデンサ素子において顕著である。
ところで、漏れ電流を少なくすることを目的とする技術が提案されている。例えば、特許文献1は、陽極体と、この陽極体の表面に設けた誘電体と、この誘電体の表面に設けた導電性高分子と、この導電性高分子の表面に島状に設けた絶縁部と、この絶縁部および前記導電性高分子の表面に設けた集電体とを有し、前記絶縁部がアルミナ、アルミナ水和物、シリカ、シリカ水和物からなる群から選択された少なくとも一つからなる固体電解コンデンサを開示している。
また特許文献2は、陽極部材の外側に誘電体層、固体電解質層、陰極引出し層、外殻樹脂層を順次形成した固体電解コンデンサにおいて、前記陰極引出し層と外殻樹脂層との間に、無機酸化物を主成分とする材料からなる保護層を形成したことを特徴とする固体電解コンデンサを開示している。
特開2008−198681号公報 特開2000−323364号公報
本発明の目的は、長期間の放置においても容量が大きく変化しない固体電解コンデンサ素子を提供することである。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、以下のような態様を包含する本発明を完成するに至った。
〔1〕 陽極体、 該陽極体を覆うように設けられた誘電体層、 該誘電体層の上に設けられた半導体層、 該半導体層の上に設けられた絶縁体層、 該絶縁体層の上に設けられたカーボン層、および 該カーボン層の上に設けられた銀層を有し、且つ
前記絶縁体層は、10nm以上100nm以下の厚さを有する部分の割合が、絶縁体層全体を基準にして、2/3以上である、固体電解コンデンサ素子。
〔2〕前記絶縁体層がシリコーンからなるものである〔1〕に記載の固体電解コンデンサ素子。
〔3〕前記絶縁体層が無機酸化物からなるものである〔1〕に記載の固体電解コンデンサ素子。
〔4〕前記無機酸化物が、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウムおよび酸化ハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むものである〔3〕に記載の固体電解コンデンサ素子。
〔5〕前記絶縁体層が、平均粒子径1nm〜90nmのナノ粒子からなるものである〔1〕〜〔4〕のいずれかひとつに記載の固体電解コンデンサ素子。
〔6〕前記カーボン層が有機溶媒系カーボンペーストを用いて形成されたものである〔1〕〜〔5〕のいずれかひとつに記載の固体電解コンデンサ素子。
〔7〕前記陽極体がタングステンからなるものである〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
〔8〕〔1〕〜〔7〕のいずれかひとつに記載の固体電解コンデンサ素子を含む固体電解コンデンサ。
〔9〕陽極体を用意し、
陽極体を覆うように誘電体層を形成し、
誘電体層の上に半導体層を形成し、
半導体層の上に、絶縁体粒子の分散液を、得られる絶縁体層において10nm以上100nm以下の厚さを有する部分の割合が絶縁体層全体を基準にして2/3以上となるように、被覆することによって、絶縁体層を形成し、
絶縁体層の上にカーボン層を形成し、次いで
カーボン層の上に銀層を形成することを含む、
固体電解コンデンサ素子の製造方法。
本発明に係る固体電解コンデンサ素子は、長期間の放置においても容量が大きく変化しない。
本発明に係る固体電解コンデンサ素子は、陽極体、 該陽極体を覆うように設けられた誘電体層、 該誘電体層の上に設けられた半導体層、 該半導体層の上に設けられた絶縁体層、 該絶縁体層の上に設けられたカーボン層、および 該カーボン層の上に設けられた銀層を有してなるものである。
本発明を構成する陽極体は、固体電解コンデンサ素子において陽極として機能するものであれば特に限定されない。陽極体は弁作用金属や弁作用金属の導電性酸化物で製造されることが好ましい。弁作用金属としては、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタニウム、タングステンなどが挙げられる。陽極体としての性質を減じない範囲において他元素を含む合金であってもよい。これらのうち、本発明による効果が顕著であることから、タングステンが好ましい。
陽極体は体積あたりの表面積を広く確保するために多孔質体であることが好ましい。多孔質体は、例えば、弁作用金属の粉を圧し固めて成形体を得、該成形体を焼成して焼結させることによって得ることができる。なお、陽極体には、後述する陽極リードとの接続のために、通常、陽極リード線が植え付けられている。
原料としての弁作用金属粉は、その体積基準累積粒度分布における50%粒子径が好ましくは0.1〜1μm、より好ましくは0.1〜0.7μm、さらに好ましくは0.1〜0.3μmである。弁作用金属粉は造粒粉であってもよい。造粒粉は原料金属粉を焼成・粉砕するなどして製造することができる。造粒粉の体積基準累積粒度分布における50%粒子径は、好ましくは20〜170μm、より好ましくは26〜140μmである。造粒粉は原料金属粉が焼結して成る多孔質粉であることが好ましい。なお、50%粒子径は、マイクロトラック社製 HRA 9320−X100などを用い、レーザー回折散乱法で体積基準粒度分布を測定して算出することができる。
誘電体層は、前記陽極体を覆うように設けられる。多孔質体からなる陽極体の場合には、陽極体の外表面および細孔内表面に誘電体層が設けられる。誘電体層は、通常、陽極体を構成する材料の酸化物、具体的には弁作用金属の酸化物で構成される。誘電体層は、通常、化成処理によって設けることができる。化成処理は、例えば、陽極体を、化成液に浸漬して、電解酸化することを含む。誘電体層の厚さは、電解酸化時の電圧を調節することによって制御できる。化成液として、例えば、硫酸、ホウ酸、シュウ酸、アジピン酸、リン酸、硝酸などの酸;またはそれら酸のアルカリ金属塩やアンモニウム塩などの電解質を含有する溶液が用いられる。化成液には本発明の効果を損なわない範囲で過酸化水素やオゾンなどの酸素を供給する酸化剤を含ませてもよい。化成液においては、電解質と酸化剤とを兼ねた化合物、例えば、過硫酸塩等を用いることもできる。化成処理が施された陽極体(以下、部材という。)を、化成液から引き上げて、純水で洗浄し、次いで乾燥する。乾燥は部材に付着した水を蒸散できる温度および時間であれば特に制限はなく行うことができる。乾燥するために熱処理を行ってもよい。熱処理は、好ましくは250℃以下、より好ましくは160℃〜230℃で行う。この熱処理の後に、化成処理を再度行ってもよい。再化成処理は、1回目の化成処理と同じ条件にて行うことができる。再化成処理の後は、上記と同様に、純水洗浄、乾燥を行うことができる。
半導体層は、上記のような方法で得られた誘電体層の上に設けられる。半導体層は固体電解コンデンサ素子の陰極として機能するものであれば特に限定されない。半導体層を構成する好適な物質としてはポリチオフェンなどの導電性高分子およびそれらの誘導体が挙げられる。導電性高分子からなる半導体層は、例えば、誘電体層表面にて導電性高分子の前駆体(モノマー)を化学酸化重合または電解酸化重合させることによって得られる。
絶縁体層は、半導体層の上に設けられる。また、絶縁体層は、10nm以上100nm以下の厚さを有する部分の割合が、絶縁体層全体を基準にして、2/3以上、好ましくは3/4以上、最も好ましくは1/1である。絶縁体層の厚さ分布は、例えば、固体電解コンデンサ素子の破断面を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察し、該SEM観察像から、無作為に抽出した箇所の絶縁体層の厚さを計測することによって、または前記SEM観察像を公知の画像処理法によって解析することによって、得ることができる。
絶縁体層は撥水性を有することが好ましい。
絶縁体層は前記半導体層と後記カーボン層との間の電気抵抗を増大させないものであることが好ましい。具体的には、絶縁体層の構造や厚さをナノオーダーにて調節して、トンネル効果などによる電子の透過が生じるようにすることが好ましい。電子の透過を生じやすくするために、絶縁体層は、ナノ粒子からなる層であることが好ましく、ナノ粒子からなる薄層が複数積層されてなるものであることがより好ましい。ナノ粒子の平均粒子径は、好ましくは1nm〜90nm、より好ましくは2nm〜50nm、さらに好ましくは3nm〜30nmである。ナノ粒子の平均粒子径はX線小角散乱などで求めることができる。
好ましい絶縁体層を構成するナノ粒子としては、シリコーンナノ粒子などの有機ケイ素化合物からなるナノ粒子; 二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウムなどの無機酸化物からなるナノ粒子が挙げられる。これらのうち、シリコーンナノ粒子、二酸化チタンナノ粒子が好ましい。用いられる二酸化チタンナノ粒子としては、シリカで表面処理したもの、ステアリン酸を結合させたもの、ポリアクリル酸アンモニウムを加えたものなどが挙げられる。
絶縁体層は、その形成法によって特に制限されない。絶縁体層は、例えば、水、アルコールなどの水溶性有機溶媒で濃度調整された、絶縁体粒子の分散液(例えば、シリコーンナノ粒子若しくは二酸化チタンナノ粒子の水系分散液や、シリコーンナノ粒子若しくは二酸化チタンナノ粒子からなるゾルなど)からなる被覆液を、半導体層の上に被覆し、次いで乾燥させることによって得ることができる。当該被覆液として市販品を用いてもよい。例えば、有限会社コメンス製のシリコーンナノ粒子の液剤(例えば、商品名「ハジックス」)、石原産業株式会社製の二酸化チタンナノ粒子の液剤(例えば、水分散剤STS−21(型番)など)、テイカ株式会社製の二酸化チタンナノ粒子の液剤(例えば、コーティング剤TKC−304(型番)など)を挙げることができる。これらの方法によって作製された絶縁体層は撥水性を有する。
絶縁体層の厚さや層構造は被覆液中に含まれるナノ粒子の濃度や被覆液の被覆処理回数などによって調整できる。絶縁体層は、厚すぎると電気抵抗が増大し、薄すぎると効果が少ない。
カーボン層は、絶縁体層の上に設けられる。カーボン層は、例えば、カーボンブラックを含有するペーストで絶縁体層を被覆し、乾燥させることによって得ることができる。ペーストに使用する溶媒は水であってもよいが、絶縁体層が撥水性を有する場合には有機溶媒を用いることが好ましい。カーボン層の強度を高めるために、カーボン層にはバインダが含まれていてもよい。バインダとしては、樹脂製バインダなどが挙げられる。
銀層は、カーボン層の上に設けられる。銀層は、例えば、銀を含有するペーストでカーボン層を被覆し、乾燥させることによって得ることができる。銀層の強度を高めるために、銀層にはバインダが含まれていてもよい。バインダとしては、メタクリル樹脂などの樹脂製バインダなどが挙げられる。
陰極層の表面、具体的には銀層の表面に、陰極リードが電気的に接続され、該陰極リードが固体電解コンデンサの外装の外部に露出して陰極外部端子となる。陰極層と陰極リードとの接続には、通常、銀ペーストなどが用いられる。一方、陽極体に植付けた線材(陽極リード線)を介して陽極リードが電気的に接続され、該陽極リードが固体電解コンデンサの外装の外部に露出して陽極外部端子となる。陰極リードおよび陽極リードの取り付けには通常のリードフレームを用いることができる。次いで、樹脂などによる封止によって外装を形成して固体電解コンデンサを得ることができる。このようにして作製された固体電解コンデンサは、所望によりエージング処理を行うことができる。このようにして得られる固体電解コンデンサは様々な電子回路、電気回路に用いることができる。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。なお、これらは説明のための単なる例示であって、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。
本実施例では、以下の方法にて評価を行った。
(絶縁体層の厚さ度数分布)
固体電解コンデンサ素子の破断面試料を用意し、その断面の走査型電子顕微鏡(SEM)にて100,000倍の画像を得た。1試料につき、10μm四方の視野において無作為に50か所の絶縁体層の厚さを計測した。計測データを10nm未満、10nm以上100nm以下、および100nm超に区分した。10試料についての計測データを取りまとめ、10nm以上100nm以下の範囲に区分けされたデータ度数の割合を算出した。
(容量)
恒温乾燥器を用い、100℃の空気中で5分間固体電解コンデンサ素子を乾燥させた。その直後にLCR測定器に配線された導線をコンデンサ素子の陰極層とコンデンサ素子に植立した陽極リード線に当てた。バイアス電圧2.5Vにて、120Hzにおける容量を、アジレント社製LCR測定器で測定した。無作為に選んだコンデンサ素子30個の測定値の平均値を算出した。
(50%粒子径、粒径レンジ)
マイクロトラック社製 HRA 9320−X100を用い、レーザー回折散乱法で粒度分布を測定し、体積基準累積粒度分布における50%粒子径(D50)、10%粒子径(D10)及び90%粒子径(D90)を求めた。D10からD90の範囲を「粒径レンジ」と定義した。
(元素分析)
ICP発光分析によって陽極体中の元素含有量を決定した。また、酸素・窒素分析装置(LECO社製TC600)を用いて陽極体中の窒素量と酸素量をそれぞれ熱伝導度法と赤外吸収法により決定した。無作為に選択した陽極体2個の平均値を算出した。
実施例1
三酸化タングステン粉を水素還元して50%粒子径0.5μm(粒径レンジ0.08μm〜20μm)のタングステン原料粉を得た。これを真空下1430℃で30分間放置して塊状物を得た。該塊状物を室温で瑪瑙鉢にて解砕し、50%粒子径76μm(粒径レンジ26〜180μm、嵩比重3.2g/cm3、酸素含有量4800質量ppm、窒素含有量550質量ppm、BET比表面積0.76m2/g)の造粒粉を得た。
この造粒粉を圧し固めて成形体を得た。この成形体を真空下1500℃にて20分間焼成して、1.0mm×1.5mm×4.5mmの焼結体(粉質量61mg、BET比表面積0.53m2/g)を作製した。なお、焼結体の1.0×1.5mm面の中央に、陽極リード線となる直径0.29mmのタンタル線を植立させた。
前記焼結体を3質量%過硫酸アンモニウム水溶液(化成液)に浸漬して、45℃にて、焼結体1個あたり2mAの初期電流密度で電解酸化を開始し、電圧が10Vに達した時点から10Vに維持して5時間電解酸化を行って、焼結体の内部細孔表面および外表面並びに陽極リード線の付根から3mmまでの表面を酸化物に化成して誘電体層を形成させた。化成液から引き上げて、水に浸漬して洗浄し、次いでエタノールに浸漬して、最後に190℃にて15分間乾燥させた。
次に、水70質量%およびエチレングリコール30質量%の混合溶媒と、4質量%のアントラキノンスルホン酸と、飽和濃度のエチレンジオキシチオフェンとを含む重合溶液を調製した。この重合溶液を撹拌機付の槽に溜め、それに誘電体層が形成された焼結体を、陽極リード線の付根まで浸漬し、23℃にて焼結体1個あたり60μAの電流密度で60分間電解重合を行った。重合溶液から引き上げて、水に浸漬して洗浄し、次いでエタノールに浸漬して、最後に105℃にて15分間乾燥させた。
続いて、3質量%過硫酸アンモニウム水溶液(化成液)に浸漬して、23℃にて、焼結体1個あたり0.5mAの初期電流密度で電解酸化を開始、電圧が7Vに達した時から7Vに維持して15分間電解酸化(後化成)を行った。
この電解重合と後化成を6回繰り返し行い、誘電体層上に導電性高分子からなる半導体層を設けた。尚、2回目の電解重合は焼結体1個あたり60μAの電流密度で、3回目〜5回目の電解重合は焼結体1個あたり80μAの電流密度で、6回目の電解重合は焼結体1個あたり120μAの電流密度でそれぞれ行った。
シリコーンナノ粒子液剤(有限会社コメンス製「ハジックス」)3質量%、水7質量%、およびエタノール90質量%を混ぜ合わせて被覆液剤を調製した。
被覆液剤に、半導体層が形成された焼結体を陽極リード線の付根まで浸漬した。被覆液剤から焼結体を引き上げて、105℃にて15分間乾燥させて、半導体層の上にシリコーンナノ粒子からなる絶縁体層を設けた。
アチゾン社製エレクトロダッグPR406のカーボン溶液(有機溶媒系)に、絶縁体層が設けられた焼結体を陽極リード線の植立した面が浸らない位置まで浸漬し、カーボン溶液から引き上げて乾燥させて、陽極リード線の植立した面を除いて絶縁体層の上にカーボン層を設けた。
次いで、銀ペースト液にカーボン層が設けられた焼結体を陽極リード線の植立した面が浸らない位置まで浸漬し、銀ペースト液から引き上げて乾燥させて、カーボン層の上に銀層を設けた。
以上の操作により40個の固体電解コンデンサ素子を作製した。
得られた固体電解コンデンサ素子から無作為に選択した10個について、絶縁体層の厚さ度数分布を計測した。最初に計測した1個の固体電解コンデンサ素子の絶縁体層の厚さ度数分布を表1に示す。10個の固体電解コンデンサ素子の絶縁体層は、いずれも、10nm以上100nm以下の厚さを有する部分の割合が、絶縁体層全体を基準にして、2/3以上であった。
残された固体電解コンデンサ素子30個について、120Hzでの容量を測定し、その平均値(初期容量)を算出した。次いで、該固体電解コンデンサ素子30個を125℃の空気雰囲気に5日間放置した。その後、120Hzでの容量を測定し、その平均値(放置後容量)を算出した。その結果を表1に示す。
実施例2〜3、比較例1〜3
表1に示す処方の被覆液剤に変えた以外は実施例1と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表1に示す。なお、比較例1および2ではESRが大きくなりすぎ容量の測定ができなかった。
比較例4
絶縁体層を設けなかった以外は実施例1と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表1に示す。
実施例4
実施例1で用いた被覆液剤を、チタニアナノ粒子液剤(石原産業株式会社製「STS−21」)2質量%、水18質量%およびエタノール80質量%を混ぜ合わせて調製した被覆液剤に変えた以外は、実施例1と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表1に示す。
実施例5、比較例5〜6
表1に示す処方の被覆液剤に変えた以外は実施例4と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表1に示す。なお、比較例5ではESRが大きくなりすぎ容量の測定ができなかった。
Figure 0006400584
実施例6
実施例1と同じ方法で得たタングステン原料粉500g、および水1500gを2Lのビーカーに入れ、100rpmで5分間撹拌した。撹拌停止から10秒経過した時に液中に漂う粒子を水とともに注射器で吸い込んだ。吸い込んだ粒子を80℃で真空乾燥させた。乾燥物を室温にて瑪瑙鉢で解砕して粉末96gを得た。該粉末は、電子顕微鏡観察による測定で数平均一次粒子径が0.25μmであった。この粉末に50%粒子径1μmの結晶ケイ素粉を0.2質量%加えて、混合粉を得た。これを真空下1430℃で30分間放置して塊状物を得た。該塊状物を室温で瑪瑙鉢にて解砕して、造粒粉を得た。造粒粉は、ICP発光分析による元素分析から、0.2質量%のケイ素を含んでいることが確認された。
該造粒粉を用いて、実施例1と同じ方法で、焼結体(粉質量55mg、BET比表面積1.3m2/g)を作製した。
続いて実施例1と同じ方法にて、誘電体層、半導体層、絶縁体層、カーボン層および銀層をそれぞれ設けて、固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表2に示す。
実施例7〜8、比較例7〜9
表2に示す処方の被覆液剤に変えた以外は実施例6と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。比較例7および8ではESRが大きくなりすぎ容量の測定ができなかった。その結果を表2に示す。
比較例10
絶縁体層を設けなかった以外は実施例6と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表2に示す。
実施例9
被覆液剤を、石原産業株式会社製のチタニアナノ粒子液剤「STS−21」2質量%、水18質量%およびエタノール80質量%を混ぜ合わせて調製した被覆液剤に変えた以外は、実施例6と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。その結果を表2に示す。
実施例10、比較例11〜12
表2に示す処方の被覆液剤に変えた以外は実施例9と同じ方法で固体電解コンデンサ素子40個を作製した。該固体電解コンデンサ素子について実施例1と同じ方法で評価した。比較例11ではESRが大きくなりすぎ容量の測定ができなかった。その結果を表2に示す。
Figure 0006400584

Claims (9)

  1. 陽極体、 該陽極体を覆うように設けられた誘電体層、 該誘電体層の上に設けられた半導体層、 該半導体層の上に設けられた絶縁体層、 該絶縁体層の上に設けられたカーボン層、および 該カーボン層の上に設けられた銀層を有し、且つ
    前記絶縁体層は、10nm以上100nm以下の厚さを有する部分の割合が、絶縁体層全体を基準にして、2/3以上である、
    固体電解コンデンサ素子。
  2. 前記絶縁体層がシリコーンからなるものである請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子。
  3. 前記絶縁体層が無機酸化物からなるものである請求項1に記載の固体電解コンデンサ素子。
  4. 前記無機酸化物が、二酸化ケイ素、二酸化チタン、酸化ジルコニウムおよび酸化ハフニウムからなる群より選ばれる少なくとも一つを含むものである請求項3に記載の固体電解コンデンサ素子。
  5. 前記絶縁体層が、平均粒子径1nm〜90nmのナノ粒子からなるものである請求項1〜4のいずれかひとつに記載の固体電解コンデンサ素子。
  6. 前記カーボン層が有機溶媒系カーボンペーストを用いて形成されたものである請求項1〜5のいずれかひとつに記載の固体電解コンデンサ素子。
  7. 前記陽極体がタングステンからなるものである請求項1〜6のいずれかに記載の固体電解コンデンサ素子。
  8. 請求項1〜7のいずれかひとつに記載の固体電解コンデンサ素子を含む固体電解コンデンサ。
  9. 陽極体を用意し、
    陽極体を覆うように誘電体層を形成し、
    誘電体層の上に半導体層を形成し、
    半導体層の上に、絶縁体粒子の分散液を、得られる絶縁体層において10nm以上100nm以下の厚さを有する部分の割合が絶縁体層全体を基準にして2/3以上となるように、被覆することによって、絶縁体層を形成し、
    絶縁体層層の上にカーボン層を形成し、次いで
    カーボン層の上に銀層を形成することを含む、
    固体電解コンデンサ素子の製造方法。
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