JP6400382B2 - 重金属固化剤および廃棄物処理方法 - Google Patents

重金属固化剤および廃棄物処理方法 Download PDF

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本発明は、ゴミ処理施設で発生する焼却灰や飛灰、または溶融飛灰などの廃棄物から有害な重金属が溶出しないように固定化する重金属固化剤に関する。第一の発明は、1剤型であり、保管時および処理時の有毒ガスの発生を抑制し、経済性、効率性に優れる重金属固化剤および該固化剤を用いた廃棄物処理方法に関する。第二の発明は、2剤型であり、経済性、効率性に優れる重金属固化剤および該固化剤を用いた廃棄物処理方法に関する。
都市ゴミや産業廃棄物などの焼却灰や飛灰中には人体に有害な重金属が多量に含まれており、特に焼却時に発生する塩酸ガスを抑制するために、アルカリ処理している飛灰ではPbおよびCdが大量に溶出する。これら重金属を無害化処理するため、セメントによる固化法、キレート剤などによる薬液処理、鉱酸による酸抽出処理が行われている。また、近年ダイオキシン対策およびゴミの減容化を図るため、1500℃以上の高温で焼却灰と飛灰の混合物またはゴミそのものを溶融する溶融固化処理が行われている。
しかし、セメントのみによる処理では、処理後の酸性雨や空気中の炭酸ガスによるセメントの中性化が進み、セメントの崩壊により重金属が再溶出する。また、重金属の溶出量が多い飛灰ではセメントの添加量も多くなり最終処分場の短命化につながる。キレート剤処理では多くの場合ジチオカルバミン酸系の重金属固定剤を用いるために、硫化水素や二硫化炭素の他、アンモニアやアミン系のガスが発生し作業環境の面で問題がある。硫化水素や二硫化炭素の発生が少ないキレート剤が開発されてはいるが、アンモニアやアミン系のガスによる臭気の問題は依然残ったままであり、さらに薬剤価格が無機系薬剤と比較して高く経済性に問題がある。
酸抽出法は、抽出作業が煩雑であり、脱水ケーキとともに多量の排水を発生するため別途その処理が必要になる。溶融固化処理は焼却灰が発生しないためゴミの減容化は図れるが、飛灰は発生し、重金属は濃縮されて飛灰に集まる。そのため別途飛灰の処理が必要になる。
また、水ガラスを用いた廃棄物処理方法が特許文献1に開示されているが、重金属が溶出しやすい飛灰に対して、水ガラスのみでは十分な重金属固化作用が発揮できない。アルギン酸、フルボ酸等ヒドロキシル基やカルボキシル基を有する化合物と水ガラスを混合した薬液による処理方法が特許文献2に開示されているが、飛灰への添加量が20重量部と多く実用性に乏しい。また、水ガラス、金属と反応するリン酸等の物質および第一鉄塩を主成分とする廃棄物処理剤を用いた廃棄物処理方法が特許文献3に開示されているが、飛灰に対して10〜20%の添加が必要であるため実用性に乏しい。
水ガラスとリン酸二水素アルミニウムを組み合わせた処理方法が特許文献4に開示されているが、2剤型であり、薬剤をあらかじめ混合して1剤にするとゲル化して操作性が低下するばかりでなく、十分な重金属固定化作用が発揮できない。
ピペラジン系キレート剤と水とを用いた処理方法が特許文献5に開示されているが、薬剤は保管時でもアミン系の有毒ガスが発生するほか、焼却灰や飛灰を処理する際にはアンモニアやアミン系の有毒ガスが発生し、作業環境悪化の問題が生じる。
特開平9−308871 特開平9−122616 特開平9−299905 特許第4016426号 特許第3391173号
本発明は、上記に示した問題点を解消し、すなわち保管時および処理時の有毒ガスによる臭気の発生を抑制でき、さらに経済的で効果的な重金属の固定化を行う重金属固化剤、およびそれを用いた簡便な廃棄物処理方法を提供する。
上記課題を解決する手段として、第一の発明では、水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合液からなる重金属固化剤を用いることにより、保管時および処理時の有毒ガスによる臭気の発生を抑制でき、経済的で効果的な重金属の固定化を行うことができることを見出した。
また、第二の発明では、水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤を用いた場合にも、経済的で効果的な重金属の固定化を行うことができることを見出した。
すなわち、上記課題を解決する本発明は、下記事項を要旨として含む。
(1)水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合液からなる重金属固化剤。
(2)前記水ガラスがA2O・nSiO2(A:アルカリ金属 n:モル数)で表され、そのモル比(nSiO2/ A2O)が1.7〜2.7である(1)に記載の重金属固化剤。
(3)前記水ガラス中のアルカリの酸化物換算含有量が5〜11重量%である(1)または(2)に記載の重金属固化剤。
(4)前記水ガラス中の珪素の酸化物換算含有量が13〜21重量%である(1)〜(3)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(5)前記ピペラジン系キレート剤がピペラジン−N−カルボジチオ酸塩またはピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含む(1)〜(4)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(6)前記水ガラスとピペラジン系キレート剤との固形分換算での重量比が、水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:300〜150:1である(1)〜(5)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(7)重金属が鉛、水銀、クロム、ヒ素、カドミウム、セレン、銅群より選ばれる1種以上である(1)〜(6)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(8)上記(1)〜(7)のいずれかに記載の重金属固化剤、水、および重金属を含む廃棄物を混合する廃棄物処理方法。
(9)水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤。
(10)前記配合剤(I)に含まれる水ガラスがA2O・nSiO2(A:アルカリ金属 n:モル数)で表され、そのモル比(nSiO2/ A2O)が0.5〜4.2である(9)に記載の重金属固化剤。
(11)前記配合剤(I)中のアルカリの酸化物換算含有量が5〜22重量%である(9)または(10)に記載の重金属固化剤。
(12)前記配合剤(I)中の珪素の酸化物換算含有量が9〜38重量%である(9)〜(11)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(13)前記配合剤(II)に含まれるピペラジン系キレート剤がピペラジン−N−カルボジチオ酸塩またはピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含む(9)〜(12)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(14)前記配合剤(I)に含まれる水ガラスと配合剤(II)に含まれるピペラジン系キレート剤との固形分換算での重量比が、水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:400〜200:1である(9)〜(13)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(15)重金属が鉛、水銀、クロム、ヒ素、カドミウム、セレン、銅群より選ばれる1種以上である(9)〜(14)のいずれかに記載の重金属固化剤。
(16)水ガラスを含む配合剤(I)、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)、水、および重金属を含む廃棄物を混合する廃棄物処理方法。
(17)水ガラスを含む配合剤(I)、水、および重金属を含む廃棄物を混合後、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を混合する廃棄物処理方法。
(18)ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)、水、および重金属を含む廃棄物を混合後、水ガラスを含む配合剤(I)を混合する廃棄物処理方法。
(19)前記廃棄物がストーカ式、流動床式、回転式焼却炉の炉底から排出される焼却灰または排ガスとともに排出される灰分である(8)、(16)〜(18)のいずれかに記載の廃棄物処理方法。
第一の発明によれば、水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合液からなる重金属固定化剤を用いることにより、保管時および処理時の有毒ガスによる臭気の発生が抑制され、経済的で効果的に重金属の固定化を行うことが可能となる。
また、第二の発明によれば、水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤を用いることにより、経済的で効果的に重金属の固定化を行うことが可能となる。
第一の発明
第一の発明に係る重金属固化剤は、上述したように水ガラスとピペラジン系キレート剤とを主成分とした混合液である。
(水ガラス)
第一の発明に使用される水ガラスは、A2O・nSiO2(A:アルカリ金属、n:モル数)で表される。アルカリ金属としては、ナトリウム、リチウム、カリウムが例示でき、好ましくはナトリウムである。水ガラスとしては、メタけい酸ナトリウム、オルトけい酸ナトリウム、溶液型の水ガラスなど特に限定されるものでないが、工業的入手の容易さ、価格の点からけい酸ナトリウムが好ましい。
ここで、水ガラスのモル比(SiO2/A2O)は、珪素の酸化物換算(SiO2)と、アルカリの酸化物換算(A2O)との比として定義される。
ピペラジン系キレート剤との混合安定性の観点から、第一の発明で使用する水ガラスのモル比(SiO2/ A2O)は、1.7〜2.7の範囲が好ましい。モル比(SiO2/ A2O)が2.8より高くなると、混合から2〜3日後に混合液全体が寒天状になることがあり、作業性が悪化するおそれがある。また、モル比(SiO2/ A2O)が1.7より小さくなると、結晶が析出しやすくなる。
さらに高温状態での保管時におけるピペラジン系キレート剤との混合安定性を考慮すると、本発明で使用する水ガラスのモル比(SiO2/ A2O)は1.7〜2.3の範囲が好ましい。モル比(SiO2/ A2O)が高いと低温時において結晶が析出しやすくなるため、混合安定性の観点から、水ガラスのモル比(SiO2/ A2O)は1.7〜2.0の範囲がさらに好ましい。
ピペラジン系キレート剤との混合安定性の観点から、第一の発明で使用する水ガラス中のアルカリ酸化物換算(A2O)含有量は5〜11重量%が好ましい。アルカリ酸化物換算(A2O)含有量をこの範囲とすることで、効果的に重金属を固定化できる。水ガラス中のアルカリ酸化物換算(A2O)含有量が高いほど効果的に重金属を固定化できるが、アルカリ酸化物換算(A2O)含有量が高すぎると、水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合液が寒天状になることがある。さらに高温状態での保管時におけるピペラジン系キレート剤との混合安定性を考慮すると、アルカリ酸化物換算(A2O)含有量は5〜10重量%が好ましい。水ガラスの濃度が高いと低温時において結晶が析出しやすくなるため、アルカリ酸化物換算(A2O)含有量は5〜9重量%がさらに好ましい。
ピペラジン系キレート剤との混合安定性の観点から、第一の発明で使用する水ガラス中の珪素酸化物換算(SiO2)含有量は13〜21重量%が好ましい。珪素酸化物換算(SiO2)含有量をこの範囲とすることで、効果的に重金属を固定化できる。水ガラス中の珪素酸化物換算(SiO2)含有量が高すぎると、水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合液が寒天状になることがある。さらに高温状態での保管時におけるピペラジン系キレート剤との混合安定性を考慮すると、珪素酸化物換算(SiO2)含有量は13〜19重量%が好ましい。水ガラスの濃度が高いと低温時において結晶が析出しやすくなるため、珪素酸化物換算(SiO2)含有量は13〜18重量%がさらに好ましい。
(ピペラジン系キレート剤)
ピペラジン系キレート剤としては、ピペラジンジチオカルバミン酸塩やピペラジンビスジチオカルバミン酸塩等を含むものが使用でき、ピペラジンジチオカルバミン酸塩としては特許3391173号に例示されている、ピペラジン−N−カルボジチオ酸塩、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩が好ましく用いられる。それらの塩としてはナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属塩、マグネシウムやカルシウム等のアルカリ土類金属塩が用いられ、入手のしやすさからカリウム塩が好ましく用いられる。
(第一の発明に係る重金属固化剤)
第一の発明に係る重金属固化剤において、水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合比は、例えばアルカリ酸化物換算(A2O)含有量5〜11重量%の水ガラスと30〜50%濃度のピペラジン系キレート剤との混合液を用いた場合には、重量比で水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:99〜99:1でもよく、5:95〜95:5でもよく、さらには30:70〜70:30としてもよい。なお、水ガラスとピペラジン系キレート剤との固形分換算での混合比は、重量比で水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:300〜150:1でもよく、1:200〜100:1でもよい。水ガラスとピペラジン系キレート剤との相溶性は非常に高いので、水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合比は処理する飛灰に応じて適宜設定できる。
第一の発明に係る重金属固化剤は、水ガラスとピペラジン系キレート剤とを混合した1剤型の薬剤として製造できる。
通常、水ガラスはキレート剤と混合すると分離したり、ゲル状になったりするが、第一の発明に係る重金属固化剤は、キレート剤としてピペラジン系キレート剤を用いることで、混合安定性に優れた1剤型の薬剤として製造でき、さらに、水ガラスのモル比(SiO2/A2O)やアルカリ含有量、珪素含有量を適宜調節することで、混合安定性が向上する。
何ら理論的に拘束されるものではないが、混合安定性が向上するのは、第一の発明に係る重金属固化剤において、水ガラスとピペラジン系キレート剤とを混合しても、水ガラスおよびピペラジン系キレート剤が有する重金属の捕捉に関与する反応基が失活せず、さらに水ガラスの分離または固化の原因となるような反応が起こらないからであると考えられる。
例えば、一般に重金属固定化作用を有するキレート剤として用いられるジチオカルバミン酸カリウムと水ガラスとを組み合わせて使用した場合、あらかじめ両者を混合するとゲル状になり、そのゲル状の混合物で飛灰を処理しても、その重金属固定化効果は、水ガラスのみで処理した場合およびジチオカルバミン酸カリウムのみで処理した場合よりも劣る。これは、飛灰に対して水ガラスとジチオカルバミン酸カリウムとを組み合わせて使用すると、重金属を捕捉する前に、水ガラスとジチオカルバミン酸カリウムとが反応して、水ガラスおよびジチオカルバミン酸カリウムが有する重金属の捕捉に関与する反応基が失活するからであると考えられる。
また、第一の発明に係る重金属固化剤は、保管時における硫化水素および二硫化炭素のガスの発生はなく、またアンモニア、アミン類のガスの発生を十分に抑制することができるため、良好な作業環境を提供できる。一方、ピペラジン系キレート剤単独では、保管時にアミン類の有毒ガスが発生する。何ら理論的に拘束されるものではないが、第一の発明の重金属固化剤において、水ガラスとピペラジン系キレート剤とを混合することにより、水ガラスがピペラジン系キレート剤に作用してガスの発生を抑制できると考えられる。
(廃棄物処理方法)
第一の発明に係る廃棄物処理方法は、上記重金属固化剤と水と廃棄物とを混合および混練することを特徴としている。本発明において処理の対象となる廃棄物としては、ストーカ式、流動床式、回転式焼却炉の炉底から排出される焼却灰または排ガスとともに排出される灰分、例えばバグフィルター、電気集塵器、マルチサイクロンなどで収集された飛灰、または近年ダイオキシン対策として実施されている焼却灰と飛灰の混合物もしくはゴミそのものを1500℃以上の高温で溶融スラグ化したときに排出される溶融飛灰などが挙げられるがこれらに限定されない。
第一の発明の重金属固化剤によって固定化される廃棄物中の重金属としては、鉛、水銀、クロム、ヒ素、カドミウム、セレン、銅などが例示できる。
第一の発明の重金属固化剤の廃棄物に対する添加量は、例えばアルカリ酸化物換算(A2O)含有量5〜11重量%の水ガラスと40%濃度のピペラジン系キレート剤との混合液を用いた場合には、流動床炉やストーカ炉などから排出される一般飛灰に対して1〜5重量部程度であり、この範囲の添加量で重金属の溶出量を埋め立て環境基準値以下、例えば鉛なら0.3mg/L以下にできる。
重金属の溶出量が極めて多い溶融飛灰に対しても、第一の発明の重金属固化剤の添加量は、例えばアルカリ酸化物換算(A2O)含有量5〜11重量%の水ガラスと40%濃度のピペラジン系キレート剤との混合液を用いた場合には、1〜10重量部程度であり、この範囲の添加量で重金属の溶出量を埋め立て環境基準値以下、例えば鉛なら0.3mg/L以下にできる。
第一の発明の重金属固化剤は、水ガラスのみを適用した場合およびピペラジン系キレート剤のみを適用した場合よりも、優れた重金属固定化作用を奏する。特に、第一の発明の重金属固化剤は、一般飛灰に対してのみならず、重金属の溶出量が多い溶融飛灰に対しても、キレート剤のみで処理する場合に十分な重金属固定化作用を奏するのに必要なキレート剤添加量よりも少ないキレート剤使用量で、十分な重金属固定化作用を奏することができ、また、水ガラスのみで処理する場合に十分な重金属固定化作用を奏するのに必要な水ガラス添加量よりも少ない水ガラス使用量で、十分な重金属固定化作用を奏することができる。
何ら理論的に限定されるものではないが、第一の発明では、重金属固化剤における水ガラスおよびピペラジン系キレート剤が有する重金属の捕捉に関与する反応基が、互いに反応して失活することなく、むしろ重金属捕捉機能を補い合うことにより相乗効果が生じるため、より少ないピペラジン系キレート剤の使用量で、また、より少ない水ガラスの使用量で、十分な重金属固定化を達成できると考えられる。
第一の発明に係る重金属固化剤は、より少ないピペラジン系キレート剤の使用量で、また、より少ない水ガラスの使用量で、効果的な重金属固定化作用を奏することから、経済的にも非常に有効である。
廃棄物を処理する際には、上記重金属固化剤と水と廃棄物とを混合、混練する。一般に飛灰(溶融飛灰を含む)を薬液処理する場合、搬出時の飛散防止と混練時のハンドリングのしやすさから水を添加するが、このとき添加する水を混練水と呼ぶ。本発明の重金属固化剤においても混練水を併用することが好ましい。混練水の添加量は、飛灰の性質(吸水性の良さなど)によって異なるが、飛灰100重量部に対して10〜50重量部加える。これ以上の水を加えても、重金属溶出量が著しく減少するなどの効果はなく、廃棄物の総重量が増え処理コストがかさむだけである。この混練水は、あらかじめ第一の発明の重金属固化剤と混合して使用することも可能である。
第一の発明に係る重金属固化剤を用いた飛灰(溶融飛灰を含む)の処理方法では、あらかじめ水と重金属固化剤を混合して、飛灰に添加することができる。飛灰に水を添加後、重金属固化剤を添加してもよい。または、飛灰に重金属固化剤を添加後、水を添加してもよい。
一般に、キレート剤を用いて重金属を含む飛灰等を処理する場合、アンモニアやアミン類などのキレート剤由来の有毒ガスが多量に発生し、作業環境を悪化させる。
しかし、第一の発明に係る重金属固化剤を用いて飛灰(溶融飛灰を含む)を処理した場合は、硫化水素や二硫化炭素の発生はなく、また、キレート剤のみで処理した場合と比較して、アンモニアやアミン類などのガスの発生を効果的に抑制できる。何ら理論的に拘束されるものではないが、第一の発明の重金属固化剤において、水ガラスとピペラジン系キレート剤とを混合することにより、水ガラスがピペラジン系キレート剤に作用して、重金属を捕捉した場合でもガスの発生を抑制できると考えられる。
第二の発明
第二の発明に係る重金属固化剤は、水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである。
(水ガラスを含む配合剤(I))
第二の発明に使用される水ガラスを含む配合剤(I)における水ガラスは、A2O・nSiO2(A:アルカリ金属、n:モル数)で表される。アルカリ金属としては、ナトリウム、リチウム、カリウムを例示でき、好ましくはナトリウムである。水ガラスとしては、メタけい酸ナトリウム、オルトけい酸ナトリウム、溶液型の水ガラスなど特に限定されるものでないが、工業的入手の容易さ、価格の点からけい酸ナトリウムが好ましい。
ここで、配合剤(I)に含まれる水ガラスのモル比(SiO2/A2O)は、珪素の酸化物換算(SiO2)と、アルカリの酸化物換算(A2O)との比として定義され、その値は、0.5〜4.2の範囲が望ましい。一般に、水ガラスなどの珪酸塩類はアルカリ成分の多いもの、モル比が低いものほど金属塩との反応性は良くなるが、モル比が1.5以下になると結晶が析出してくる場合があるため、モル比は1.7〜4.2が好ましい。
水ガラスを含む配合剤(I)中の、アルカリ酸化物換算(A2O)含有量は、好ましくは5〜22重量%、さらに好ましくは5〜11重量%、特に好ましくは5〜9重量%である。アルカリ酸化物換算(A2O)含有量をこの範囲とすることで、効果的に重金属を固定化することができる。
水ガラスを含む配合剤(I)中の、珪素酸化物換算(SiO2)含有量は、好ましくは9〜38重量%、さらに好ましくは13〜21重量%、特に好ましくは13〜18重量%である。珪素酸化物換算(SiO2)含有量をこの範囲とすることで、効果的に重金属を固定化することができる。
水ガラスを含む配合剤(I)は、水ガラスのみで構成されていてもよく、水ガラスの性質を損なわない範囲で、重炭酸ソーダ、重炭酸カリ、希硫酸、その他の添加物を含有してもよい。
(ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II))
ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)におけるピペラジン系キレート剤は、前記第一の発明におけるピペラジン系キレート剤と同様であり、その好適例等も同様である。
ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)は、ピペラジン系キレート剤のみで構成されていてもよく、ピペラジン系キレート剤の性質を損なわない範囲でその他の添加物を含有してもよい。
(第二の発明に係る重金属固化剤)
第二の発明に係る重金属固化剤において、配合剤(I)に含まれる水ガラスと配合剤(II)に含まれるピペラジン系キレート剤との重量比は、例えば配合剤(I)としてアルカリ酸化物換算(A2O)含有量5〜22重量%の水ガラスおよび配合剤(II)として40%濃度のピペラジン系キレート剤を用いた場合には、水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:99〜99:1でもよく、5:95〜95:5でもよく、さらには30:70〜70:30でもよい。なお、配合剤(I)に含まれる水ガラスと配合剤(II)に含まれるピペラジン系キレート剤との固形分換算での重量比は、水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:400〜200:1でもよく、1:300〜150:1でもよく、さらには1:200〜100:1でもよい。配合剤(I)と配合剤(II)との重量比は、処理する飛灰に応じて適宜設定できる。
第二の発明に係る重金属固化剤は、水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とからなる2剤型の薬剤として製造できる。
(廃棄物処理方法)
第二の発明に係る廃棄物処理方法は、上記重金属固化剤と水と廃棄物とを混合および混練することを特徴としている。本発明において処理の対象となる廃棄物としては、ストーカ式、流動床式、回転式焼却炉の炉底から排出される焼却灰または排ガスとともに排出される灰分、例えばバグフィルター、電気集塵器、マルチサイクロンなどで収集された飛灰、または近年ダイオキシン対策として実施されている焼却灰と飛灰の混合物もしくはゴミそのものを1500℃以上の高温で溶融スラグ化したときに排出される溶融飛灰などが挙げられるがこれらに限定されない。
第二の発明の重金属固化剤によって固定化される廃棄物中の重金属としては、鉛、水銀、クロム、ヒ素、カドミウム、セレン、銅などが例示できる。
第二の発明の重金属固化剤の廃棄物に対する添加量は、例えば配合剤(I)としてアルカリ酸化物換算(A2O)含有量5〜22重量%の水ガラスおよび配合剤(II)として40%濃度のピペラジン系キレート剤を用いた場合には、流動床炉やストーカ炉などの一般飛灰に対して、配合剤(I)と配合剤(II)との合計量1〜5重量部程度であり、この範囲の添加量で重金属の溶出量を埋め立て環境基準値以下、例えば鉛なら0.3mg/L以下にできる。鉛の溶出量が極めて多い溶融飛灰に対しても、第二の発明の重金属固化剤の添加量は、配合剤(I)と配合剤(II)との合計量1〜10重量部程度であり、この範囲の添加量で重金属の溶出量を埋め立て環境基準値以下、例えば鉛なら0.3mg/L以下にできる。
廃棄物を処理する際には、上記重金属固化剤と水と廃棄物とを混合、混練する。一般に飛灰(溶融飛灰を含む)を薬液処理する場合、搬出時の飛散防止と混練時のハンドリングのしやすさから水を添加するが、このとき添加する水を混練水と呼ぶ。本発明の重金属固化剤においても混練水を併用することが好ましい。混練水の添加量は飛灰の性質(吸水性の良さなど)によって異なるが、飛灰100重量部に対して10〜50重量部加える。これ以上の水を加えても、重金属溶出量が著しく減少するなどの効果はなく、廃棄物の総重量が増え処理コストがかさむだけである。この混練水は、あらかじめ第二の発明の重金属固化剤における水ガラスを含む配合剤(I)およびピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)のいずれかまたはその両方と混合して使用することも可能である。
水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤を用いた飛灰(溶融飛灰を含む)の処理方法では、あらかじめ水、水ガラスを含む配合剤(I)およびピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を混合しておき飛灰に添加することができる。または、あらかじめ水と水ガラスを含む配合剤(I)を混合しておき、飛灰に添加して混合および混練後に、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を添加してもよく、あらかじめ水とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を混合しておき、飛灰に添加して混合および混練後に、水ガラスを含む配合剤(I)を添加してもよい。さらに、飛灰に水を添加後、水ガラスを含む配合剤(I)、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)の順にそれぞれ添加してもよく、飛灰に水を添加後、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)、水ガラスを含む配合剤(I)の順にそれぞれ添加してもよい。または、飛灰に水ガラスを含む配合剤(I)、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)の順にそれぞれ添加後、水を添加してもよく、飛灰にピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)、水ガラスを含む配合剤(I)の順にそれぞれ添加後、水を添加してもよい。
第二の発明の重金属固化剤を用いた飛灰の処理方法の中で、あらかじめ水、水ガラスを含む配合剤(I)およびピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を混合しておき飛灰に添加する方法は、飛灰に添加する前に配合剤(I)および配合剤(II)を混合することで水ガラスおよびピペラジン系キレート剤が有する重金属捕捉機能の相乗効果が得られやすく、水ガラスを含む配合剤(I)のみで処理する場合およびピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)のみで処理する場合と比べて、より効果的な重金属固定化作用を奏することができる。
あらかじめ水と水ガラスを含む配合剤(I)とを混合しておき、飛灰に添加して混合および混練後に、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を添加する方法と、あらかじめ水とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを混合しておき、飛灰に添加して混合および混練後に、水ガラスを含む配合剤(I)を添加する方法とでは、両者とも、水ガラスを含む配合剤(I)のみで処理する場合およびピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)のみで処理する場合と比べて、より効果的な重金属固定化作用を奏することができるが、前者の方がさらに効果的な重金属固定化作用を奏する。
何ら理論的に拘束されるものではないが、第二の発明においては、配合剤(I)中の水ガラスおよび配合剤(II)中のピペラジン系キレート剤が有する重金属の捕捉に関与する反応基が、互いに反応して失活することなく、または飛灰の存在により失活することなく、むしろ重金属捕捉機能を補い合うことにより相乗効果が生じるため、より効果的な重金属固定化作用を奏すると考えられる。
例えば、一般に重金属固定化作用を有するキレート剤として用いられるジチオカルバミン酸カリウムと水ガラスとを組み合わせて使用した場合、両者をあらかじめ混合して1剤にするとゲル状になって飛灰に対して十分な重金属固定化効果が得られないが、飛灰に対して別個に添加しても十分な重金属固定化効果は得られない。飛灰に対して水ガラスとジチオカルバミン酸カリウムとを別個に添加した場合、水ガラスまたはジチオカルバミン酸カリウムと重金属との反応よりも、水ガラスとジチオカルバミン酸カリウムとの反応が優先して進行し、水ガラスおよびジチオカルバミン酸カリウムが有する重金属の捕捉に関与する反応基が失活して、十分な重金属固定化効果が得られないと考えられる。
以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(水ガラスの調製)
水ガラスA:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)に苛性ソーダと水を加えた水ガラスA(Na2O 8.1重量部,SiO2 15.9重量部,H2O 76.0重量部,モル比SiO2/Na2O=2.0)を調製した。
水ガラスB:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)に苛性ソーダと水を加えた水ガラスB(Na2O 8.9重量部,SiO2 15.6重量部,H2O 75.5重量部,モル比SiO2/Na2O=1.8)を調製した。
水ガラスC:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)を水で希釈し水ガラスC(Na2O 5.9重量部,SiO2 18.1重量部,H2O 76.0重量部,モル比SiO2/Na2O=3.2)を調製した。
水ガラスD:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)に苛性ソーダと水を加えた水ガラスD(Na2O 6.6重量部,SiO2 17.4重量部,H2O 76.0重量部,モル比SiO2/Na2O=2.7)を調製した。
水ガラスE:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)に苛性ソーダと水を加えた水ガラスE(Na2O 7.0重量部,SiO2 17.0重量部,H2O 76.0重量部,モル比SiO2/Na2O=2.5)を調製した。
水ガラスF:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)に苛性ソーダと水を加えた水ガラスF(Na2O11.9重量部,SiO2 23.1重量部,H2O 65.0重量部,モル比SiO2/Na2O=2.0)を調製した。
水ガラスG:3号水ガラス(Na2O 9.4重量部,SiO2 28.8重量部,H2O 61.8重量部)に苛性ソーダと水を加えた水ガラスG(Na2O10.2重量部,SiO2 19.8重量部,H2O 70.0重量部,モル比SiO2/Na2O=2.0)を調製した。
(キレート剤)
キレート剤A:ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩濃度40%のピペラジン系キレート剤
キレート剤B:ジチオカルバミン酸カリウム濃度40%のキレート剤
(混合液の調製)
混合液A1:水ガラスA30重量部とキレート剤A70重量部を混合した混合液A1を調製した。
混合液A2:水ガラスA60重量部とキレート剤A40重量部を混合した混合液A2を調製した。
混合液A3:水ガラスA70重量部とキレート剤A30重量部を混合した混合液A3を調製した。
混合液B1:水ガラスB30重量部とキレート剤A70重量部を混合した混合液B1を調製した。
混合液B2:水ガラスB50重量部とキレート剤A50重量部を混合した混合液B2を調製した。
(溶融飛灰に対する鉛溶出試験)
(比較例1)
都市ゴミ焼却施設で発生した溶融飛灰A50gを1000mlのポリ容器にとり、そこに純水500g入れ、6時間振とう後環境庁告示第13号の溶出試験(以下単に溶出試験とする)を行った。
(比較例2)
溶融飛灰A50gに水15gを混合し24時間養生した。養生後粉砕し試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例3)
溶融飛灰A50gに水15g(溶融飛灰A100重量部(以下単に部とする)に対して30部)と水ガラスA5.0g(溶融飛灰A100部に対して10部)を混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例4)
比較例3と同様に水ガラスAの添加量を15g(溶融飛灰A100部に対して30部)に変えた試験を行った。
(比較例5)
比較例1で使用した溶融飛灰A50gに水15gとキレート剤B2.5gを加え混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例6)
溶融飛灰A50gに水15gとキレート剤B5.0gを加え混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例7)
溶融飛灰A50gに、水15g、水ガラスA5.0gおよびキレート剤B2.5gをそれぞれ加え混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例8)
水ガラスA1.5gとキレート剤B3.5gを混合して、ゲル状の混合物Xを得た。
溶融飛灰A50gに水15gと混合物X5.0gを加え混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例9)
溶融飛灰A50gに水15gとキレート剤A2.5g(溶融飛灰A100部に対して5部)を混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(比較例10)
比較例9と同様にキレート剤Aの添加量を3.5g(溶融飛灰A100部に対して7部)に変えた試験を行った。
(比較例11)
比較例9と同様にキレート剤Aの添加量を5.0g(溶融飛灰A100部に対して10部)に変えた試験を行った。
(実施例1)
溶融飛灰A50gに水15gと混合液A1を2.5g(溶融飛灰A100部に対して5部)混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例1と同様の溶出試験を行った。
(実施例2)
実施例1と同様に混合液A1の添加量を5.0g(溶融飛灰A100部に対して10部)に変えた試験を行った。
(実施例3)
実施例1と同様に混合液A2の添加量を2.5g(溶融飛灰A100部に対して5部)に変えた試験を行った。
(実施例4)
実施例3と同様に混合液A2の添加量を5.0g(溶融飛灰A100部に対して10部)に変えた試験を行った。
比較例1〜11および実施例1〜4の結果を表1に示す。
Figure 0006400382
表1より、実施例1〜4では、水ガラスA単独(比較例3、4)、キレート剤A単独(比較例9〜11)およびキレート剤B単独(比較例5、6)の場合と比較して、溶融飛灰に対して、より少ない水ガラス使用量およびより少ないキレート剤使用量で鉛溶出量を抑制することができ、本発明が効果的な重金属固定化作用を奏するとともに、経済性において非常に有効であることが確認された。
また、水ガラスAとキレート剤Aの混合液(実施例1〜4)では鉛溶出量が抑制されて十分な重金属固定化効果が得られるのに対し、水ガラスAとキレート剤Bを組み合わせて使用した場合(比較例7、8)では、鉛溶出量を抑制することができず、十分な重金属固定化効果は得られないことが確認された。
(一般飛灰に対する鉛溶出試験)
(比較例12)
都市ゴミ焼却施設で発生した一般飛灰A50gを1000mlのポリ容器にとり、そこに純水500g入れ、6時間振とう溶出試験を行った。
(比較例13)
一般飛灰A50gに水20gを混合し24時間養生した。養生後粉砕し試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(比較例14)
一般飛灰A50gに水15gと水ガラスA5.0gを混合(飛灰100部に対して水と固化剤の合計が40部になるようにした)し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(比較例15)
一般飛灰A50gに水18.5gとキレート剤A1.5gを混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(比較例16)
一般飛灰A50gに水18.5gとキレート剤B1.5gを混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例5)
一般飛灰A50gに水18.5gと混合液A1を1.5g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例6)
一般飛灰A50gに水18gと混合液A1を2.0g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例7)
一般飛灰A50gに水18.5gと混合液A3を1.5g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例8)
一般飛灰A50gに水18gと混合液A3を2.0g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例9)
一般飛灰A50gに水17.5gと混合液A3を2.5g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例10)
一般飛灰A50gに水18.5gと混合液B1を1.5g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
(実施例11)
一般飛灰A50gに水18.5gと混合液B2を1.5g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例12と同様の溶出試験を行った。
比較例12〜16および実施例5〜11を表2に示す。
Figure 0006400382
表2より、実施例5〜11では、水ガラス単独(比較例14)およびキレート剤単独(比較例15、16)の場合と比較して、一般飛灰に対して、より少ない水ガラス使用量およびより少ないキレート剤使用量で鉛溶出量を抑制することができ、本発明が効果的な重金属固定化作用を奏するとともに、経済性において非常に有効であることが確認された。
また、水ガラス中のアルカリ含有量を増やした水ガラスBとキレート剤Aの混合液B1および混合液B2(実施例10、11)は、より効果的に重金属を固定化できることが確認された。
(水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤の鉛溶出試験)
(比較例17)
都市ゴミ焼却施設で発生した一般飛灰B50gを1000mlのポリ容器にとり、そこに純水500g入れ、6時間振とう溶出試験を行った。
(比較例18)
一般飛灰B50gに水20gを混合し24時間養生した。養生後粉砕し試料50gを採取し比較例17と同様の溶出試験を行った。
(比較例19)
一般飛灰B50gにキレート剤Aを水で30%溶液となるように希釈した液を1gと水19gを混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例17と同様の溶出試験を行った。
(実施例12)
水ガラスを含む配合剤(I)として水ガラスAを、ピペラジン系キレート剤を含む配合液(II)としてキレート剤Aを用いた。
一般飛灰B50gに水19gと水ガラスA0.7gを加え混合し、続いてキレート剤Aを0.3g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例17と同様の溶出試験を行った。
(実施例13)
実施例12と同様に、水ガラスを含む配合剤(I)として水ガラスAを、ピペラジン系キレート剤を含む配合液(II)としてキレート剤Aを用いた。
一般飛灰B50gに水19gとキレート剤A0.7gを加え混合し、続いて水ガラスAを0.3g加え混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例17と同様の溶出試験を行った。
(実施例14)
実施例12と同様に、水ガラスを含む配合剤(I)として水ガラスAを、ピペラジン系キレート剤を含む配合液(II)としてキレート剤Aを用いた。あらかじめ水ガラスAとキレート剤Aを混合し、混合液A3を調製した。
一般飛灰A50gに水19gと混合液A3を1.0g混合し24時間養生した。養生後試料50gを採取し比較例17と同様の溶出試験を行った。
比較例17〜19および実施例12〜14の結果を表3に示す。
Figure 0006400382
表3より、水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤を用いた場合(実施例12〜14)は、キレート剤A単独の場合(比較例19)と比較して、キレート剤Aの使用量は同じであるにも関わらず、鉛溶出量をより抑制することができ、効果的に重金属を固定化できることが確認された。
(飛灰処理時のガス発生量測定)
(比較例20)
2Lテドラーパックの一部に切り込みを入れ、切れ込みよりテドラーパック内に一般飛灰A50gと水20gを入れた。切り込みをシーラにて閉じ、飛灰Aと水を混合しエアーポンプで空気を一杯に入れた後、80℃の恒温槽で20分間養生した。養生後ガス検知管によりガスの測定を行った。
(比較例21)
一般飛灰A50gに水18.5gとキレート剤A1.5gを加えた以外は比較例20と同様の作業を行いガス検知管によりガスの測定を行った。
(比較例22)
一般飛灰A50gに水18.5gとキレート剤B1.5gを加えた以外は比較例20と同様の作業を行いガス検知管によりガスの測定を行った。
(実施例15)
一般飛灰A50gに水18gと混合液A1を2.0g加えた以外は比較例20と同様の作業を行いガス検知管によりガスの測定を行った。
(実施例16)
一般飛灰A50gに水17.5gと混合液A3を2.5g加えた以外は比較例20と同様の作業を行いガス検知管によりガスの測定を行った。
比較例20〜22および実施例15、16の結果を表4に示す。
Figure 0006400382
表4より、水ガラスAとキレート剤Aの混合液で一般飛灰を処理した場合(実施例15、実施例16)は、キレート剤A単独またはキレート剤B単独で処理した場合(比較例21、22)より薬剤の添加量が多いにもかかわらず、有毒ガスの発生量が少なく作業環境が改善されることが確認された。
(保管時の薬剤のガス発生量測定)
(比較例23)
キレート剤Aを100mlのポリエチレン容器に50ml入れ、ガス検知管を用いてガスの測定を行った。
(比較例24)
キレート剤Bを100mlのポリエチレン容器に50ml入れ、ガス検知管を用いてガスの測定を行った。
(実施例17)
混合液A1を100mlのポリエチレン容器に50ml入れ、ガス検知管を用いてガスの測定を行った。
(実施例18)
混合液A2を100mlのポリエチレン容器に50ml入れ、ガス検知管を用いてガスの測定を行った。
比較例23、24および実施例17、18の結果を表5に示す。
Figure 0006400382
表5より、ピペラジン系キレート剤A(比較例23)では、アミン系のガスが発生しており、またジチオカルバミン酸系キレート剤B(比較例24)では、刺激臭のあるアンモニアガスおよびアミン類のガスが発生しており、作業環境に悪影響があることが確認された。一方、本発明の混合液である実施例17および実施例18では、有毒ガスは発生しておらず、薬剤保管時の作業環境において問題ないことが確認された。
(薬剤の混合安定性試験)
(比較例25)
キレート剤B50重量部と水ガラスA50重量部を混合したところ2相に分離し、数日後には下層部が寒天状にゲル化した。
(比較例26)
キレート剤B30重量部と水ガラスA70重量部を混合したところ比較例25と同様に2相に分離し、数日後に下層部が寒天状にゲル化した。
(比較例27)
キレート剤B70重量部と水ガラスA30重量部を混合したところ、混合直後にフロック状のゲル化物が発生した。
(比較例28)
キレート剤B50重量部と水ガラスC50重量部を混合したところ、混合直後にゲル化した。
(比較例29)
リン酸二水素ナトリウム二水和物(関東化学(株)特級試薬)39gに水61gを加え30%濃度の溶液を作製した。
上記30%水溶液50重量部と水ガラスA50重量部を混合したところ、混合直後にゲル化した。
(比較例30)
比較例29で使用したリン酸二水素ナトリウム30%溶液を10部と水ガラスA90部を混合したところ常温で3日後にゲル化した。
(比較例31)
比較例29で使用したリン酸二水素ナトリウム30%溶液を90部と水ガラスA10部を混合したところ常温で1日後にゲル化した。
(比較例32)
リン酸(和光純薬工業(株)特級試薬 濃度85%)30重量部と水ガラスA70重量部を混合したところ、混合直後にゲル化した。
(比較例33)
比較例32で使用したリン酸70重量部と水ガラスA30重量部を混合したところ、混合直後にゲル化した。
(実施例19)
キレート剤A99重量部と水ガラスA1重量部を混合したところ、ゲル化せず常温および−5℃で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例20)
キレート剤A70重量部と水ガラスA30重量部を混合したところ、ゲル化せず常温および−5℃で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例21)
キレート剤A50重量部と水ガラスA50重量部を混合したところ、ゲル化せず常温および−5℃で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例22)
キレート剤A30重量部と水ガラスA70重量部を混合したところ、ゲル化せず常温および−5℃で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例23)
キレート剤A1重量部と水ガラスA99重量部を混合したところ、ゲル化せず常温および−5℃で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例24)
キレート剤A10重量部と水ガラスC90重量部を混合したところ、混合直後はゲル化もせず安定であったが3日後にはゲル化した。
(実施例25)
キレート剤A30重量部と水ガラスD70重量部を混合したところ、ゲル化せず常温で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例26)
キレート剤A30重量部と水ガラスE70重量部を混合したところ、ゲル化せず常温で1ヵ月以上安定な液が得られた。
(実施例27)
キレート剤A30重量部と水ガラスF70重量部を混合し、常温で1週間保管したところ結晶が析出した。
(実施例28)
キレート剤A50重量部と水ガラスG50重量部を混合し、常温では1ヵ月以上安定な液が得られたが、−5℃において3日間程度で結晶が析出した。
比較例25〜33および実施例19〜28の結果を表6に示す。
Figure 0006400382

Claims (19)

  1. 水ガラスとピペラジン系キレート剤との混合液からなる重金属固化剤。
  2. 前記水ガラスがA2O・nSiO2(A:アルカリ金属 n:モル数)で表され、そのモル比(nSiO2/ A2O)が1.7〜2.7である請求項1に記載の重金属固化剤。
  3. 前記水ガラス中のアルカリの酸化物換算含有量が5〜11重量%である請求項1または2に記載の重金属固化剤。
  4. 前記水ガラス中の珪素の酸化物換算含有量が13〜21重量%である請求項1〜3のいずれかに記載の重金属固化剤。
  5. 前記ピペラジン系キレート剤がピペラジン−N−カルボジチオ酸塩またはピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含む請求項1〜4のいずれかに記載の重金属固化剤。
  6. 前記水ガラスとピペラジン系キレート剤との固形分換算での重量比が、水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:300〜150:1である請求項1〜5のいずれかに記載の重金属固化剤。
  7. 重金属が鉛、水銀、クロム、ヒ素、カドミウム、セレン、銅群より選ばれる1種以上である請求項1〜6のいずれかに記載の重金属固化剤。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の重金属固化剤、水、および重金属を含む廃棄物を混合する廃棄物処理方法。
  9. 水ガラスを含む配合剤(I)とピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)とを組み合わせたキットである重金属固化剤。
  10. 前記配合剤(I)に含まれる水ガラスがA2O・nSiO2(A:アルカリ金属 n:モル数)で表され、そのモル比(nSiO2/ A2O)が0.5〜4.2である請求項9に記載の重金属固化剤。
  11. 前記配合剤(I)中のアルカリの酸化物換算含有量が5〜22重量%である請求項9または10に記載の重金属固化剤。
  12. 前記配合剤(I)中の珪素の酸化物換算含有量が9〜38重量%である請求項9〜11のいずれかに記載の重金属固化剤。
  13. 前記配合剤(II)に含まれるピペラジン系キレート剤がピペラジン−N−カルボジチオ酸塩またはピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含む請求項9〜12のいずれかに記載の重金属固化剤。
  14. 前記配合剤(I)に含まれる水ガラスと配合剤(II)に含まれるピペラジン系キレート剤との固形分換算での重量比が、水ガラス:ピペラジン系キレート剤=1:400〜200:1である請求項9〜13のいずれかに記載の重金属固化剤。
  15. 重金属が鉛、水銀、クロム、ヒ素、カドミウム、セレン、銅群より選ばれる1種以上である請求項9〜14のいずれかに記載の重金属固化剤。
  16. 水ガラスを含む配合剤(I)、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)、水、および重金属を含む廃棄物を混合する廃棄物処理方法。
  17. 水ガラスを含む配合剤(I)、水、および重金属を含む廃棄物を混合後、ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)を混合する廃棄物処理方法。
  18. ピペラジン系キレート剤を含む配合剤(II)、水、および重金属を含む廃棄物を混合後、水ガラスを含む配合剤(I)を混合する廃棄物処理方法。
  19. 前記廃棄物がストーカ式、流動床式、回転式焼却炉の炉底から排出される焼却灰または排ガスとともに排出される灰分である請求項8、16〜18のいずれかに記載の廃棄物処理方法。
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