JP6400064B2 - 付帯設備取付装置 - Google Patents
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Description
しかしながら、上記の鉄塔用アンテナ取付金具は、外側挟持部材と内側挟持部材とで山形鋼材をその内外側面から挟み、外側挟持部材と内側挟持部材の相対向する両端部をボルト・ナットにより締め付けることでアンテナ取付用の支持金具を山形鋼材に保持する方式であるため、外側挟持部材と内側挟持部材の相対向する両端部が互いに接近する方向に弾性変形されるまでボルト・ナットを締め付けないと、外側挟持部材と内側挟持部材による山形鋼材への挟持力を確保できない。その結果、外側挟持部材と内側挟持部材による山形鋼材への締め付け力は山形鋼材の両辺の端縁部分に集中し、この両辺の端縁部分を除く山形鋼材の内外側面と外側挟持部材及び内側挟持部材との接触圧は両辺の端縁部分より大幅に低下する。このため、外側挟持部材及び内側挟持部材の経年変化によりその弾性力が低下してくると、山形鋼材の内外側面と外側挟持部材及び内側挟持部材との摩擦が低下しアンテナを安定して鉄塔に支持することができなくなり、アンテナの自重や強風などによりアンテナの位置がずれてしまうというおそれがある。
以下、本発明に係る付帯設備取付装置の第1の実施の形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1において、既存のアンテナ用鉄塔10(請求項に記載した建造物に相当する)は、L形の両辺が等しい等辺山形鋼材からなり支柱となる4本のアングル材12と、これらアングル材12間に差し渡されるトラス構造材13とを備えている。
アンテナ用鉄塔10の最上部には通信用のパラボラアンテナ14が設置され、さらに避雷針15(請求項に記載した付帯設備に相当する)がアンテナ用鉄塔10の上方に延在して設置されている。また、パラボラアンテナ14の下方に位置してアンテナ用鉄塔10に設けられたプラットホーム16の周囲には複数の受信用アンテナ17が設置されている。
さらにプラットホーム16の下方に位置してアンテナ用鉄塔10に設けられたプラットホーム18の周囲には複数の送信用アンテナ19が設置されている。
固定具30は、アングル材12の両辺をそれぞれの外側面側から挟持するように左右対称に配置される第1バンド部材301及び第2バンド部材302と、バンド補助部材303と、複数の結合用ボルト・ナット304と、複数の締め付け用ボルト・ナット305と、支持体306とを含んで構成される。
本実施の形態では、第1バンド部材301及び第2バンド部材302が特許請求の範囲の2つのバンド部材に相当している。
かかる第1バンド部材301は、図2〜図5に示すように、アングル材12の一方の辺121の外側面に圧接し、かつ一方の辺121の幅より大きい長さを有する第1挟持部3011と、第1挟持部3011の一端部に、当該一端部からバンド補助部材303の一端部に向け斜めに延在して設けられた第1連結部3012と、第1連結部3012の先端に設けられ、バンド補助部材303の一端部に結合される第1結合部3013と、第1連結部3012と反対に位置する第1挟持部3011の端部に設けられ第1バンド部材301に締め付け力を生じさせる第1締め付け部3014を有している。
また、第1バンド部材301の剛性を高めるために第1連結部3012と第1結合部3013との接合箇所には補強用リブ3015が第1連結部3012と第1結合部3013間に差し渡し状態に設けられている。さらに、第1バンド部材301の剛性を高めるために第1挟持部3011と第1締め付け部3014との接合箇所には補強用リブ3016が第1挟持部3011と第1締め付け部3014間に差し渡し状態に設けられている。
かかる第2バンド部材302は、図2〜図5に示すように、アングル材12の他方の辺122の外側面に圧接し、かつ他方の辺122の幅より大きい長さを有する第2挟持部3021と、第2挟持部3021の一端部に、当該一端部からバンド補助部材303の一端部に向け斜めに延在して設けられた第2連結部3022と、第2連結部3022の先端に設けられバンド補助部材303の一端部に結合される第2結合部3023と、第2結合部3023と反対に位置する第2挟持部3021の端部に設けられ第2バンド部材302に締め付け力を生じさせる第2締め付け部3024を有している。
また、第2バンド部材302の剛性を高めるために第2連結部3022と第2結合部3023との連結部分には補強用リブ3025が第2連結部3022と第2結合部3023間に差し渡し状態に設けられている。さらに、第2バンド部材302の剛性を高めるために第2挟持部3021と第2締め付け部3024との連結部分には補強用リブ3026が第2挟持部3021と第2締め付け部3024間に差し渡し状態に設けられている。
かかるバンド補助部材303は、図2、図3及び図4に示すように、アングル材12の内側に両辺121と122が形成する角度を二分するようにして、アングル材12の内側角部124から離間する方向に延在して配置される。
また、バンド補助部材303は、アングル材12の内側角部124と反対のバンド補助部材303の一端部をバンド補助部材303の長手方向に延長することにより一体に設けられた連結部3031を有しており、この連結部3031には、付帯設備である避雷針15を支持する支持体306が取り付けられている。
これと同時に、締め付け用ボルト・ナット305は、第2バンド部材302をアングル材の12の他方の辺122の外側面に沿い摺接させながらアングル材12の外側角部123側へ移動してバンド補助部材303の他端部303bをアングル材12の内側角部124に押圧するためのものである。
さらに、締め付け用ボルト・ナット305は、第1バンド部材301の第1挟持部3011及び第2バンド部材302の第2挟持部3021をアングル材12の両辺121と122の外側面に圧接することで第1バンド部材301、第2バンド部材302、バンド補助部材303をアングル材12に固定するためのものである。
この締め付け用ボルト・ナット305は、高力ボルト・ナットからなり、締め付け用ナット305aのほかに、この締め付け用のナット305aの緩みを防止するロックナット305bを備えている。
まず、図5に示すように、バンド補助部材303の両面に第1バンド部材301の第1結合部3013及び第2バンド部材302の第2結合部3023を面対称に重ね合わせ、かつバンド補助部材303のボルト孔303aに第1結合部3013のボルト孔3013aと第2結合部3023のボルト孔3023aを一致させる。
この状態でこれら3者のボルト孔に結合用ボルト・ナット304のボルトを挿通し、その挿通先端部分に結合用ナット304aを螺合することにより第1バンド部材301と第2バンド部材302をバンド補助部材303に仮結合する。この仮結合状態では、結合用ボルト・ナット304のボルトを支点にしてバンド補助部材303から離間する方向に開き得る。
この場合、第1バンド部材301の第1挟持部3011を含む第1締め付け部3014と第2バンド部材302の第2挟持部3021を含む第2締め付け部3024との間隔を、アングル材12の両辺121と122間の間隔より大きくしておくことが、第1及び第2バンド部材301、302をアングル材12に組み込むのに好ましい。
次いで、開いた状態の第1バンド部材301及び第2バンド部材302を、結合用ボルト・ナット304のボルトを支点にしてアングル材12が両側面から挟持される方向に回動し、第1バンド部材301の第1挟持部3011をアングル材12の一方の辺121の外側面に当接させ、第2バンド部材302の第2挟持部3021をアングル材12の他方の辺122の外側面に当接させる。
この状態で、結合用ナット304aを締め付けることにより第1バンド部材301と第2バンド部材302をバンド補助部材303に固定するとともに、第1挟持部3011をアングル材12一方の辺121の外側面に押し当て、かつ第2挟持部3021をアングル材12の他方の辺122の外側面に押し当てる。
その後、結合用ボルト・ナット304のボルトにロックナット304bを螺合し締め付けることにより第1バンド部材301及び第2バンド部材302をバンド補助部材303に確実に固定する。
これによりバンド補助部材303の他端部303bをアングル材12の内側角部124に強力に押圧するとともに第1バンド部材301の第1挟持部3011及び第2バンド部材302の第2挟持部3021をアングル材12一方の辺121の外側面及び他方の辺122の外側面をそれぞれ圧接させる。
これにより、第1及び第2バンド部材301、302、バンド補助部材303をアングル材12に固定し一体化する。
その後、締め付け用ボルト・ナット305のボルトにロックナット305bを螺合し締め付けることにより固定具30をアングル材12に確実に固定をする。この場合、溶接による固定に匹敵する取り付け強度が得られたことが確認されている。
このような構造にすることにより、アングル材12の両辺121及び122に対する第1及び第2挟持部3011、3021の摩擦抵抗が低減され、締め付け用ボルト・ナット305による第1及び第2バンド部材301、302の締め付け操作が容易になり、固定具30をアングル材12に確実に固定することが可能になる。
この場合、支持体306の支柱306aをアングル材12に固定するための固定具30の数は1つに限らず、避雷針15の機能や規模及び設置場所等に応じて複数用いられることもある。
また、アングル材12に付帯設備取付装置20を取り付ける手順は、上述した方式に限定されないことは勿論であり、付帯設備取付装置20が取り付けられる鉄塔の環境や鉄塔への取り付け箇所等に応じて変更されるものである。
したがって、既存の鉄塔のアングル材12に避雷針15を取り付ける際に、アングル材12自体に何らの加工を施すことなく、現地で避雷針15を容易に取り付けることができ、併せてアングル材12に対する避雷針15の取り付け保持力を半永久的に確保することができる。
さらに、第1の実施の形態によれば、第1バンド部材301及び第2バンド部材302は補強用リブ3015、3016、3025、3026により補強されているため、第1及び第2バンド部材301、302の剛性が向上し、固定具30とアングル材12との一体化を、より強固にすることができる。
次に、本発明に係る付帯設備取付装置の第2の実施の形態について、図6〜図10を参照して説明する。
図6は、複数の送/受信用アンテナ41を上下方向に間隔をおいて配設した円筒状のアンテナ取付支柱42を既存のアンテナ用鉄塔10を構成するアングル材12に取り付ける場合の付帯設備取付装置を示すものである。
また、アンテナ取付支柱42は、図6に示すように、アンテナ取付支柱42の長さ方向の複数箇所で付帯設備取付装置50によりアンテナ用鉄塔10のアングル材12に支持されている。
この固定具30はアンテナ取付支柱42をアングル材12に固定するためのもので、第1バンド部材301と、第2バンド部材302と、バンド補助部材303と、一対の結合用ボルト・ナット304と、一対の締め付け用ボルト・ナット305とを備え、さらに円筒状のアンテナ取付支柱42を鉛直に支持するための支持体52を含んで構成されている。また、第2の実施の形態においても第1の実施の形態と同様に、第1バンド部材301及び第2バンド部材302が特許請求の範囲の2つのバンド部材に相当している。
特に、第2の実施の形態において第1の実施の形態と異なる点は、第1バンド部材301の第1締め付け部3014の端部を当該第1締め付け部3014の長手方向に所定の長さ延長することにより第1締め付け部3014に一体に形成された連結部3014Aと、この連結部3014Aを介して固定具30にアンテナ取付支柱42を取り付けるための支持体52を有するところにある。
さらに、連結部3014Aは、第1バンド部材301の補強用リブ3016と一体化された補強用リブ3016Aを有している。
一対の連結部材521A及び521Bは、アンテナ取付支柱42を鉛直に支持し得るようにアングル材12に固定した固定具30とアンテナ取付支柱42との間を連結するためのもので、横断面がL型を呈するアングル鋼材からなる。そして、連結部材521A及び521Bの長さはアングル材12と鉛直に配置されるアンテナ取付支柱42との間の距離に応じて設定されている。
この実施例において付帯設備取付装置50を構成する固定具30をアングル材12に固定する場合は、第1の実施の形態で述べた場合と同様な手順で行われるので、その説明は省略し、固定具30に支持体52を組付け、さらに支持体52にアンテナ取付支柱42を取り付ける場合について説明する。
さらに、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に既存鉄塔への送/受信用アンテナ41を含むアンテナ取付支柱42の取り付け工事の効率化及び低コスト化を実現できるとともに、第1の実施の形態と同様に固定具30とアングル材12との一体化を、より強固にすることができる。
以下、本発明に係る付帯設備取付装置の第3の実施の形態について、図11〜図14を参照して説明する。
第3の実施の形態は、図11に示すように、既存のアンテナ用鉄塔に設けられたプラットホーム16の斜め支持材70に付帯設備取付装置60を用いて避雷針15を取り付ける場合を示している。
また、付帯設備取付装置60は、アンテナ用鉄塔10の斜め支持材70に避雷針15を取り付けるもので、避雷針15を斜め支持材70に固定するための固定具80を備える。この固定具80は、支持部材801と、第1バンド部材802と、第2バンド部材803と、第3バンド部材804と、第4バンド部材805と、第5バンド部材806と、第6バンド部材807と、第1バンド補助部材808と、第2バンド補助部材809と、第1結合用ボルト・ナット810と、第2結合用ボルト・ナット811と、第3結合用ボルト・ナット812と、第1締め付け用ボルト・ナット813と、第2締め付け用ボルト・ナット814と、第3締め付け用ボルト・ナット815とを含んで構成される。
なお、第1バンド部材802と第3バンド部材804は同一形状に加工され、第2バンド部材803と第4バンド部材805は同一形状に加工され、また、第5バンド部材806と第6バンド部材807は同一形状に加工されている。
上述の機能を発揮させるために、第1バンド補助部材808は、図13に示すように、第1アングル材701の内側に両辺701Aと701Bが形成する角度を二分するようにして、第1アングル材701の内側角部701Cから離間する方向に延在して配置されている。また、第2バンド補助部材809は、第2アングル材702の内側に両辺702Aと702Bが形成する角度を二分するようにして、第2アングル材702の内側角部702Cから離間する方向に延在して配置されている。
第2結合用ボルト・ナット811は、第2アングル材702の両辺702A及び702Bと対向する内側で、第2バンド補助部材809の先端部を第3バンド部材804の固定部804Aと第4バンド部材805の固定部805Aとで挟持した状態で、これら両固定部804A及び805Aを第2バンド補助部材809の先端部に固定し一体化するものであり、締め付けナット811aとロックナット811bを有するダブルナット式の高力ボルト・ナットから構成されている。
第3結合用ボルト・ナット812は、支持部材801の一端部801Aと反対の側へ突出する突出部位を第5バンド部材806の固定部806Aと第6バンド部材807の固定部807Aとで挟持した状態で、これら両固定部806A及び807Aを支持部材801に固定し一体化するものであり、締め付けナット812aとロックナット812bを有するダブルナット式の高力ボルト・ナットから構成されている。
第2締め付け用ボルト・ナット814は、隙間を介して相対向される第2バンド部材803の他端803Bと第5バンド部材806の連結片806Bを互いに接近する方向に締め付けることにより、第1バンド補助部材808の他端部808aを第1アングル材701の両辺701A、701Bが形成する内側角部701Cに第2バンド部材803を介して押圧し、支持部材801を第1及び第2アングル材701と702に固定するものであり、締め付けナット814aとロックナット814bを有するダブルナット式の高力ボルト・ナットから構成されている。
第3締め付け用ボルト・ナット815は、隙間を介して相対向される第4バンド部材805の他端805Bと第6バンド部材807の連結片807Bを互いに接近する方向に締め付けることにより、第2バンド補助部材809の他端部809aを第2アングル材702の両辺702A、702Bが形成する内側角部702Cに第4バンド部材805を介して押圧し、支持部材801を第1及び第2アングル材701と702に固定するものであり、締め付けナット815aとロックナット815bを有するダブルナット式の高力ボルト・ナットから構成されている。
まず、現地の作業場所などにおいて、第1バンド補助部材808の先端部両面に第1バンド部材802の固定部802Aと第2バンド部材803の固定部803Aを重ね合わせた後、これらのボルト挿通孔(図示省略)に第1結合用ボルト・ナット810のボルトを挿通し、その挿通端に締め付けナット810aとロックナット810bを螺合して図13に示すような状態に仮組立てする。
同様に、第2バンド補助部材809の先端部両面に第3バンド部材804の固定部804Aと第4バンド部材805の固定部805Aを重ね合わせた後、これらのボルト挿通孔(図示省略)に第2結合用ボルト・ナット811のボルトを挿通し、その挿通端に締め付けナット811aとロックナット811bを螺合して図13に示すような状態に仮組立てする。
さらに、支持部材801の一端部801Aと反対側の両面に第5バンド部材806の固定部806Aと第6バンド部材807の固定部807Aを重ね合わせた後、これらのボルト挿通孔(図示省略)に第3結合用ボルト・ナット812のボルトを挿通し、その挿通端に締め付けナット812aとロックナット812bを螺合して図13に示すような状態に仮組立てする。
次いで、仮組立てされた第2バンド補助部材809の他端が第2アングル材702の内側角部702Cに当接され、かつ第3バンド部材804の連結片804Bが支持部材801の一端部801Aと対向し、さらに第4バンド部材805の他端805Bが第6バンド部材807の連結片807Bと対向するように図13に示す状態に配置する。
さらに、第2バンド部材803の他端802Bと第5バンド部材806の連結片806Bに形成されているボルト挿通孔(図示省略)に第2締め付け用ボルト・ナット814のボルトを挿通し、その挿通端に締め付けナット814aとロックナット814bを螺合することにより第2バンド部材802と第5バンド部材806とを仮連結する。
同様に、第4バンド部材805の他端805Bと第6バンド部材807の連結片807Bに形成されているボルト挿通孔(図示省略)に第3締め付け用ボルト・ナット815のボルトを挿通し、その挿通端に締め付けナット815aとロックナット815bを螺合することにより第4バンド部材805と第6バンド部材807とを仮連結する。
さらに、仮連結されている第2バンド部材803の他端803Bと第5バンド部材806の連結片806Bを締め付けナット814aで互いに接近する方向に締め付けることにより、第1バンド補助部材808の他端部808aを第1アングル材701の内側角部701Cに第2バンド部材803を介して更に押圧する。
さらに、仮連結されている第4バンド部材805の他端805Bと第6バンド部材807の連結片807Bを締め付けナット815aで互いに接近する方向に締め付けることにより、第2バンド補助部材809の他端部809aを第2アングル材702の内側角部702Cに第4バンド部材805を介して更に押圧する。
上述のように支持部材801が第1アングル材701及び第2アングル材702に確実に固定された状態では、第1結合用ボルト・ナット810のロックナット810b、第2結合用ボルト・ナット811のロックナット811b及び第3結合用ボルト・ナット812のロックナット812bをそれぞれ締め付けることにより、それぞれの締め付けナットの廻り止めを行う。さらに、第1締め付け用ボルト・ナット813のロックナット813b、第2締め付け用ボルト・ナット814のロックナット814b及び第3締め付け用ボルト・ナット815のロックナット815bをそれぞれ締め付けることにより、それぞれの締め付けナットの廻り止めを行う。
また、第1及び第2アングル材701と702に付帯設備取付装置80を取り付ける手順は、上述した方式に限定されないことは勿論であり、付帯設備取付装置80が取り付けられる鉄塔の環境や鉄塔への取り付け箇所等に応じて変更されるものである。
さらに、本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に既存鉄塔への避雷針15を含む支柱91の取り付け工事の効率化及び低コスト化を実現できるとともに、第1の実施の形態と同様に固定具80と第1及び第2アングル材701と702との一体化を、より強固にすることができる。
また、第3の実施の形態では、第1バンド補助部材808の先端部と支持部材801の一端部間に配置されるバンド部材を第1バンド部材802と記載し、第2バンド補助部材809の先端部と支持部材801の一端部間に配置される、第1バンド部材802と同一形状のバンド部材を第3バンド部材804と記載したが、これを特許請求の範囲では、「前記各アングル材の両辺の内側から外側へ突出する前記各バンド補助部材の先端部と前記支持部材の一端部間にそれぞれ配置されその一端部が前記各バンド補助部材の先端部に結合用ボルト・ナットにより結合されその他端部が前記支持部材に対向する2つの第1バンド部材」と記載した。
また、第3の実施の形態では、第1バンド補助部材808の先端部と第5バンド部材806の他端部間に配置されたバンド部材を第2バンド部材803と記載し、第2バンド補助部材809の先端部と第6バンド部材807の他端部間に配置される、第2バンド部材803と同一形状のバンド部材を第4バンド部材805と記載したが、これを特許請求の範囲では、「前記各アングル材の両辺の内側から外側へ突出する前記各バンド補助部材の先端部で前記第1バンド部材が結合された面と反対の面にその一端部が前記結合用ボルト・ナットにより結合されその他端部が前記2つのアングル部材の外側に突出する前記支持部材の箇所に対向する2つの第2バンド部材」と記載した。
また、第3の実施の形態では、第2バンド部材803の他端部と支持部材801の他端部間に配置されるバンド部材を第5バンド部材806と記載し、第4バンド部材805の他端部と支持部材801の他端部間に配置される、第5バンド部材806と同一形状のバンド部材を第6バンド部材807と記載したが、これを特許請求の範囲では、「前記隙間から前記2つのアングル部材の外側に突出する前記支持部材の箇所にその一端部が結合用ボルト・ナットにより結合され前記各アングル材の他方の辺にそれぞれ密着されその他端部が前記第2バンド部材の他端部に対向する2つの第3バンド部材」と記載した。
12…アングル材
15…避雷針
20…付帯設備取付装置
30…固定具
301…第1バンド部材
302…第2バンド部材
303…バンド補助部材
304…結合用ボルト・ナット
305…締め付け用ボルト・ナット
306…支持体
41…送/受信用アンテナ
42…アンテナ取付支柱
50…付帯設備取付装置
52…支持体
60…付帯設備取付装置
70…斜め支持材
701…第1アングル材
702…第2アングル材
80…固定具
801…支持部材
802…第1バンド部材
803…第2バンド部材
804…第3バンド部材
805…第4バンド部材
806…第5バンド部材
807…第6バンド部材
808…第1バンド補助部材
809…第2バンド補助部材
810…第1結合用ボルト・ナット
811…第2結合用ボルト・ナット
812…第3結合用ボルト・ナット
813…第1締め付け用ボルト・ナット
814…第2締め付け用ボルト・ナット
815…第3締め付け用ボルト・ナット
Claims (6)
- 建造物を構成する断面がL形を呈する両辺を有するアングル材に付帯設備を取り付けるための付帯設備取付装置であって、
前記付帯設備を前記アングル材に固定する固定具を備え、
前記固定具は、
前記アングル材の両辺をそれぞれの外側面側から挟持するように配置される2つのバンド部材と、
前記アングル材の内側に該アングル材の両辺が形成する角度を二分するように前記アングル材の内側角部から離間する方向に延在して配置されるバンド補助部材と、
前記アングル材から突出する前記バンド補助部材の延在端部と、前記各バンド部材の一端部とを結合する結合用ボルト・ナットと、
前記アングル材の両辺が形成する外側角部側で前記各バンド部材の他端部を互いに接近する方向に締め付けることにより前記各バンド部材を前記アングル部材の辺の外側面に沿い摺接させながら前記外側角部側へ移動し、前記バンド補助部材の端縁を前記アングル材の内側角部に押圧することより前記バンド補助部材を前記アングル材に一体に固定する締め付け用ボルト・ナットと、
前記バンド補助部材の延在端部に設けられ前記付帯設備が取り付けられる支持体とを有する、
ことを特徴とする付帯設備取付装置。 - 建造物を構成する断面がL形を呈する両辺を有するアングル材に付帯設備を取り付けるための付帯設備取付装置であって、
前記付帯設備を前記アングル材に固定する固定具を備え、
前記固定具は、
前記アングル材の両辺をそれぞれの外側面側から挟持するように配置される2つのバンド部材と、
前記アングル材の内側に該アングル材の両辺が形成する角度を二分するように前記アングル材の内側角部から離間する方向に延在して配置されるバンド補助部材と、
前記アングル材から突出する前記バンド補助部材の延在端部と、前記各バンド部材の一端部とを結合する結合用ボルト・ナットと、
前記アングル材の両辺が形成する外側角部側で前記各バンド部材の他端部を互いに接近する方向に締め付けることにより前記各バンド部材を前記アングル部材の辺の外側面に沿い摺接させながら前記外側角部側へ移動し、前記バンド補助部材の端縁を前記アングル材の内側角部に押圧することより前記バンド補助部材を前記アングル材に一体に固定する締め付け用ボルト・ナットと、
前記2つのバンド部材の何れか一方の他端部に設けられ前記付帯設備が取り付けられる支持体とを有する、
ことを特徴とする付帯設備取付装置。 - 前記各バンド部材は、前記一方の辺の幅より大きい長さを有しかつ当該一方の辺の外側面に摺接される挟持部と、前記バンド補助部材の延在端部に前記結合用ボルト・ナットにより結合される結合部と、前記挟持部と前記結合部とを連結する連結部と、前記連結部と反対に位置する前記挟持部の端部に設けられた締め付け部を有し、
前記締め付け用ボルト・ナットにより互いに接近する方向に締め付けられる前記各バンド部材の他端部は、前記締め付け部である、
ことを特徴とする請求項1または2記載の付帯設備取付装置。 - 前記連結部と前記結合部とにわたって補強用リブが設けられ、
前記挟持部と前記締め付け部とにわたって補強用リブが設けられている、
ことを特徴とする請求項3記載の付帯設備取付装置。 - それぞれ断面がL形を呈する両辺を有する2つのアングル材を、それらアングル材の一方の辺同士間に隙間を介在させて互いに平行に配列されるように組み合わせてなるパラレル型山形鋼集成体を用いて構成される建造物に付帯設備を取り付けるための付帯設備取付装置であって、
前記付帯設備を前記2つのアングル材に固定する固定具を備え、
前記固定具は、
前記隙間を前記アングル材の長さ方向と直交する方向に挿通して配置された付帯設備取り付け用の支持部材と、
前記各アングル材の両辺の内側に前記アングル材の両辺が形成する角度を二分するようにそれぞれ配置される2つのバンド補助部材と、
前記各アングル材の両辺の内側から外側へ突出する前記各バンド補助部材の先端部と前記支持部材の一端部間にそれぞれ配置されその一端部が前記各バンド補助部材の先端部に結合用ボルト・ナットにより結合されその他端部が前記支持部材に対向する2つの第1バンド部材と、
前記各アングル材の両辺の内側から外側へ突出する前記各バンド補助部材の先端部で前記第1バンド部材が結合された面と反対の面にその一端部が前記結合用ボルト・ナットにより結合されその他端部が前記2つのアングル部材の外側に突出する前記支持部材の箇所に対向する2つの第2バンド部材と、
前記隙間から前記2つのアングル部材の外側に突出する前記支持部材の箇所にその一端部が結合用ボルト・ナットにより結合され前記各アングル材の他方の辺にそれぞれ密着されその他端部が前記第2バンド部材の他端部に対向する2つの第3バンド部材と、
前記2つの第1バンド部材の前記他端部を前記支持部材に近接する方向に締め付ける第1締め付けボルト・ナットと、
前記各第2バンド部材の他端部と前記各第3バンド部材の他端部を近接する方向に締め付ける第2締め付けボルト・ナットと、
前記バンド補助部材の延在端部に設けられ前記付帯設備が取り付けられる支持体とを有する、
ことを特徴とする付帯設備取付装置。 - 前記第1〜第3バンド部材は、これらバンド部材の剛性を増大するための補強用リブを有することを特徴とする請求項5記載の付帯設備取付装置。
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