JP6399277B2 - 共用排水管の交換方法 - Google Patents

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本発明は、集合住宅における共用排水管の交換方法に関し、特に、高層集合住宅に好適な共用排水管の交換方法に関する。
集合住宅が老朽化すると、大規模修繕が必要となる。大規模修繕のうち、共用排水管の交換工事が最も困難を伴う。共用排水管には、トイレ、風呂、台所、洗面台等からの排水管が接続されている。交換対象となる共用排水管に接続されている住戸では、数日間にわたる工事中は、これらの設備の使用ができない。これらの設備のうち、トイレの使用ができないことが最も重要な問題である。そのため、地上階等に工事現場で使われるような仮設トイレを設置し、そこで用を足している。
特開平11−270165号公報
近年、集合住宅における高齢化がすすみ、居住者に自宅以外の場所でトイレの使用を求めることが困難となっている。自宅以外の場所でトイレを使用するにより、居住者は肉体的疲労ばかりでなく、衛生上の不安と精神的なストレスを抱えることとなる。
5階程度の低層集合住宅の場合には、配管やトイレを毎夕方には仮復旧し、夜間は自宅のトイレが使えるような工法を用いる場合もある。しかしながら、高層集合住宅の場合には、毎夕仮復旧をすることは、工事の効率を著しく悪くさせることとなり、事実上不可能である。
本発明の目的は、工事中でも自宅内でトイレを使用することができる共用排水管の交換方法を提供することにある。
本発明の実施形態によると、集合住宅における共用排水管の交換方法において、
交換対象の共用排水管の代替として使用する仮共用排水管を設定する仮共用排水管設定工程と、
前記集合住宅の住戸のトイレ室の便器の代替として使用する仮便器を同一住戸内に設定する仮便器設定工程と、
前記仮便器に汚水圧送ポンプを接続する汚水圧送ポンプ接続工程と、
前記汚水圧送ポンプの排出口と前記仮共用排水管を仮設ホース又は仮設配管で接続する仮設ホース接続工程と、
前記集合住宅の共用排水管を新しい共用排水管に交換する共用排水管交換工程と、
前記トイレ室の便器を元の位置に戻し新しい共用排水管に接続する便器復旧工程と、
を有する。
本実施形態によると前記共用排水管の交換方法において、前記仮共用排水管設定工程において、前記集合住宅の外壁に沿って立て管である仮設共用排水管を設置し、該仮設共用排水管を前記仮共用排水管として設定してよい。
本実施形態によると前記共用排水管の交換方法において、前記仮共用排水管設定工程において、交換対象の共用排水管以外の既存の他の共用排水管を仮共用排水管として設定してよい。
本実施形態によると前記の共用排水管交換方法において、前記仮便器設定工程において、前記集合住宅の住戸のトイレ室の便器を同一住戸内の他の場所に移設し、該移設した便器を前記仮便器として設定してよい。
本実施形態によると前記共用排水管の交換方法において、前記仮便器設定工程において、前記集合住宅の住戸のトイレ室の便器を同一住戸内の他の場所に移設し、該移設した便器とは別の便器を前記仮便器として設定してよい。
本実施形態によると前記共用排水管の交換方法において、前記共用排水管交換工程において、交換対象の前記共用排水管を使用している全ての階の住戸にて同時に行ってよい。
本実施形態によると、前記共用排水管の交換方法において、前記汚水圧送ポンプは、回転式破砕カッターを備えてよい。
本実施形態によると、前記共用排水管の交換方法において、前記汚水圧送ポンプは、口径が20〜35mmの排出口を備えてよい。
本発明によれば、共用排水管の交換工事中でも自宅内でトイレを使用することができる利点がある。
図1は、本発明の実施形態に係る共用排水管の交換方法の概念を示す説明図である。 図2は、本発明の実施形態に係る共用排水管の交換方法の工程の一例を示す説明図である。 図3Aは、共用排水管の交換工事を行う集合住宅の住戸の間取りの例を説明する図である。 図3Bは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設共用排水管を設置し、便器を移設した状態を示す図である。 図3Cは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設共用排水管を設置し、仮設用の便器を設置した状態を示す図である。 図4Aは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、工事前の便器(床排水タイプ)の使用状態を説明する図である。 図4Bは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、便器(床排水タイプ)を移設する工程を説明する図である。 図4Cは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、移設した便器(床排水タイプ)を使用する状態を説明する図である。 図5Aは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、工事前の便器(壁排水タイプ)の使用状態を説明する図である。 図5Bは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、便器(壁排水タイプ)を移設する工程を説明する図である。 図5Cは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、移設した便器(壁排水タイプ)を使用する状態を説明する図である。 図6Aは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設ホースの設置方法の例を説明する図である。 図6Bは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設ホースの設置方法の例を説明する図である。 図6Cは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設ホースの設置方法の例を説明する図である。 図7Aは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設共用排水管の設置方法の例を説明する図である。 図7Bは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設共用排水管の設置方法の例を説明する図である。 図7Cは、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において、仮設共用排水管の設置方法の例を説明する図である。 図8は、本実施形態に係る共用排水管の交換方法において使用する汚水圧送ポンプの例を説明する図である。
以下、本発明に係る共用排水管の交換方法の実施形態に関して、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、この実施形態は、例示であって、本発明を何等限定するものではないことを承知されたい。
図1を参照して、本発明による共用排水管の交換方法の概念を説明する。本実施形態によると、基本的に4つの工程を含む。第1の工程S1では、仮共用排水管を設定する。仮共用排水管は、交換対象の共用排水管の一時的代替の役割を有する立て管である。工事中は、この仮共用排水管を使用する。第1の工程S1には、2つの方法が可能である。第1の方法では、仮設共用排水管を設置し、それを仮共用排水管として使用する。仮設共用排水管は、高層集合住宅の外側に、その外壁に沿って設ける。第2の方法では、同一集合住宅内の既存の他の共用排水管を、仮共用排水管として使用する。例えば、隣接する他の共用排水管を仮共用排水管として使用してよい。既存の他の共用排水管の利用が困難な場合には、第1の方法を用いる。
第2の工程S2では、自宅内に仮便器を設定する。仮便器は、交換工事中に居住者が使用するものである。第2の工程S2には、2つの方法が可能である。第1の方法では、自宅のトイレ室の便器を他の場所に移設し、それを仮便器として使用する。第2の方法では、自宅の便器とは別の仮設用便器を居住者の自宅内の適当な場所に設置し、それを仮便器として使用する。仮設用便器として、市販の簡易型の便器を用いてもよい。尚、第2の方法でも、工事中は自宅のトイレ室の便器を適当な場所に移動させる必要がある。
第3の工程S3では、共用排水管を交換する。旧い共用排水管を除去し、新しい共用排水管を設置する。後に説明するが、第3の工程S3は、各階で同時に実行する。
第4の工程S4では、便器を復旧する。第2の工程S2にて他の場所に移転した便器を元の位置に戻す。元の位置に戻した便器を新しい共用排水管に接続する。
図2を参照して、本発明による共用排水管の交換方法の一例を説明する。ここでは、図1の第1の工程S1において、仮共用排水管として、仮設排水管を設置し、第2の工程S2において、仮便器として自宅の便器を移設して利用する場合を説明する。本例では、3日で全ての工程を終了している。しかしながら、これは単なる例示であって、実際には、3日以上必要とする場合もあるし、3日以内で終了できる場合もある。
第1日目のステップ101にて、仮設共用排水管を設置する。仮設共用排水管は、交換対象の共用排水管の一時的代替の役割を有する立て管である。仮設共用排水管は、高層集合住宅の外側に、その外壁に沿って設ける。仮設共用排水管は、ベランダ側に設けてもよいが、共用廊下側に設けてもよい。仮設共用排水管の設置位置は、集合住宅の構造等によって決める。仮設共用排水管は、交換対象の共用排水管を使用する全ての住戸が使用できるように、集合住宅の最上階から地上まで延びている。仮設共用排水管の下端は、地上の既設の汚水桝に接続する。仮設共用排水管は、中口径の塩ビ管又はホースであってよい。尚、仮設共用排水管の設置方法は後に具体的に説明する。
ステップ102にて、住戸内の養生を行う。養生では、廊下、床、壁、天井、ベランダ等の工事に関係する場所をブルーシート、マスカー、マスキングテープなどで覆う。ステップ103にて、便器をトイレ室から同一住戸内の他の適当な場所に一時的に移設する。便器の移設場所は、浴室の洗い場、洗面室、キッチン等の専有領域内であればどこであってもよく、更に、トイレ室内の他の場所であってもよい。
ステップ104にて、便器からの汚水を排水するための汚水圧送ポンプ(汚水加圧ポンプ)を設置する。汚水圧送ポンプは、大口径の流入口と小口径の排出口を備えている。汚水圧送ポンプの排出口の径は10〜40mmであってよく、好ましくは20〜35mmであってよい。
汚水圧送ポンプの流入口を、便器の汚水排出口(ベント管側)に接続し、汚水圧送ポンプの排出口に仮設ホース又は仮設配管を接続する。仮設ホース又は仮設配管は、柔軟なホース又は塩ビ管であってよい。仮設ホース又は仮設配管は、トイレ室の窓、浴室の窓又はドア、キッチンの窓又は玄関ドアの郵便受けの開口等を介して、住戸の外側に設けられた仮設共用排水管に接続する。
こうして、便器を移設することにより、居住者は、以後、この便器を使用することができる。便器の使用後は、バケツによって便器内に水を投入する。それによって、汚水圧送ポンプは自動的に作動し、汚水を排出する。尚、近くの給水栓から便器のロータンク等に給水ホースを取付け、水洗浄式にしてもよい。また、温水洗浄便座の利用をしてもよい。便器の周囲にカーテン等の目隠しを設けてもよい。
ステップ105にて、交換対象の共用排水管の交換に必要な周囲の床、壁を解体する。ステップ106にて、共用排水管のスラブ貫通部のはつりを行う。即ち、必要に応じて、コンクリートの一部を削り取る。
第2日目のステップ201にて、共用排水管に接続されたトイレ排水管及び雑排水管を共用排水管から切り離す。必要に応じて、トイレ排水管及び雑排水管の一部を切断する。ステップ202にて、共用排水管を切断し、除去する。ステップ203にて、新しい共用排水管を敷設する。交換工事の対象となる全ての住戸にて新しい共用排水管を設置し、それらを接続する。それによって、1本の立て管からなる新しい共用排水管が形成される。ステップ204にて、新しい共用排水管に、トイレ排水管及び雑排水管を接続する。ステップ205にて、床、壁、天井等の修復し、清掃する。
第3日目のステップ301にて、便器を元の場所に戻す。便器と新しい共用排水管をトイレ排水管によって接続する。こうして、便器を元のトイレ室に戻すことにより、居住者は、以後トイレ室にて便器を使用することができる。ステップ302にて、仮設共用排水管を撤去する。仮設共用排水管の撤去は、これを使用している全ての階の住戸にて、便器の交換工事が終了してから行う。従って、仮設共用排水管の撤去は最後に行う。ステップ303にて、住宅内の養生及び清掃を行う。ステップ304にて、工事引き渡しを行う。
本実施形態による共用排水管の交換方法によると、交換対象の共用排水管を使用する全ての階の住戸にて、全ての工程は出来るだけ同時的に進行させるのが好ましい。第1日目のステップ101にて仮設共用排水管を設置した後は、各住戸で、ステップ102〜106及びステップ201〜202の工程を実施することができる。しかしながら、第2日目のステップ203の新しい共用排水管を敷設する工程は、交換対象の共用排水管を使用する全て階の住戸にて、同時に実行する必要がある。
本実施形態では、交換対象の共用排水管の一時的代替として仮設排水管を設置する。しかしながら、図1の第1の工程S1にて説明したように、交換対象の共用排水管の一時的代替として、隣接する既存の共用排水管を利用してもよい。その場合には、仮設共用排水管を設置する必要はない。
更に、本実施形態では、自宅のトイレ室の便器を移設して、それを仮便器として使用する。しかしながら、図1の第1の工程S2にて説明したように、自宅内に別個に仮設用の便器を設置してもよい。仮設用の便器として各種の簡易便器が市販されている。仮設用の便器を用いる場合でも、交換工事の作業上の理由から、トイレ室の便器の移動は必要である。
図3Aは、共用排水管の交換を行う高層集合住宅の住戸の一部の平面構成の例を示す。この住戸は、トイレ室1、浴室2、洗面室3、キッチン4、ベランダ又はバルコニー5、玄関6、及び、居室7を有する。玄関6には玄関ドア65が設けられている。玄関ドア65の外側には、共用廊下9Aが設けられている。共用廊下9Aには、階下に通ずる共用階段9B、共用踊り場9C、及び、共用階段9Dが接続されている。
トイレ室1の内部には便器11が設けられ、入口にはトイレ室ドア15が設けられている。浴室2の内部にはバスタブ21が設けられている。また浴室2の入口には浴室ドア25が設けられ、壁には浴室窓26が設けられている。洗面室3には、洗面台31と洗濯パン32が設けられている。洗面室3の壁には、洗面室窓36が設けられている。キッチン4には、流し台(シンク)41が設けられている。キッチン4の壁には、キッチン窓46が設けられている。洗面室3とキッチン4の南側には、ベランダ又はバルコニー5が形成されている。ベランダ5と洗面室3を接続する洗面室窓36の代わりに、洗面室ドアが設けられてもよい。ベランダ5とキッチン4を接続するキッチン窓46の代わりに、キッチンドアが設けられてもよい。
配管系について説明する。浴室2の縁に、共用排水管101が設けられている。共用排水管101は、最上階の住戸から最下階の住戸を貫通する立て管である。尚、共用排水管101は、本例のように浴室2内に設けてもよいが、他の場所、例えば、洗面室3に設けてもよい。共用排水管101には、便器11に接続されたトイレ排水管111と、トイレ汚水以外の雑排水のための雑排水管112が接続されている。トイレ排水管111と雑排水管112は略水平に配置された横管である。雑排水管112には、枝管として、浴室2のバスタブ21及び浴室排水口に接続された浴室排水管121、洗面台31に接続された洗面排水管131、洗濯パン32に接続された洗濯パン排水管132、及び、流し台41に接続された流し台排水管141が接続されている。
図3Bを参照して、本発明による共用排水管の交換方法の実施態様を説明する。ここでは、交換対象の共用排水管の一時的代替として仮設共用排水管を設置し、便器を一時的に移設する方法を説明する。
本実施形態の共用排水管の交換方法では、先ず、立て管である仮設共用排水管102を設置する。仮設共用排水管102は、高層集合住宅の外壁に沿って垂直方向に設ける。仮設共用排水管は、ベランダ側に設けてもよいが、共用廊下側や階段室に設けてもよい。図3Bの例では、ベランダ5の外面に沿って設置している。仮設共用排水管102は、最上階から地上まで垂直に延ばす。仮設共用排水管102の下端は、地上の既設汚水桝に接続する。
次に、便器11をトイレ室1から同一住戸内の他の適当な位置に移設する。図3Bの例では、便器11を洗面室3に移設している。更に、便器11の近くに汚水圧送ポンプ12を設置する。上述のように、汚水圧送ポンプ12の流入口を、便器11の汚水排出口(ベント管側)に接続し、汚水圧送ポンプ12の排出口に仮設ホース103又は仮設配管を接続する。仮設ホース103は、洗面室3の洗面室窓36を経由し、ベランダ5まで延ばし、更に仮設共用排水管102に接続する。尚、近くの給水栓から便器のロータンク等に給水ホースを取付け、水洗浄式にしてもよい。また、温水洗浄便座の利用をしてもよい。便器の周囲にカーテン等の目隠しを設けてもよい。
こうして、居住者は、共用排水管の交換工事中、同一住戸内にて、便器11を使用することができる。便器11の使用後は、便器11内にバケツ等により水を投入すればよい。汚水圧送ポンプ12は自動的に作動し、汚水を流すことができる。
ここでは、共用排水管の交換工事中、浴室2、洗面室3、及び、キッチン4を使用しないこととしている。しかしながら、共用排水管の交換工事中に、浴室2、洗面室3、及び、キッチン4を使用したい場合には、更に雑排水圧送ポンプを設置すればよい。雑排水管112の端部に雑排水圧送ポンプの流入口を接続し、雑排水圧送ポンプの排出口に仮設ホース又は仮設配管を接続する。仮設ホース又は仮設配管を仮設共用排水管102に接続する。
図3Cを参照して、本発明による共用排水管の交換方法の他の実施態様を説明する。ここでは、交換対象の共用排水管の一時的代替として仮設共用排水管を設置し、自宅の便器とは別個に仮設用便器を設置する方法を説明する。
本実施形態の共用排水管の交換方法では、先ず、立て管である仮設共用排水管102を設置する。これについては図3Bを参照して説明した。次に、仮設用の便器14を同一住戸内の適当な場所に設置する。仮設用の便器14は、簡易型便器であってもよいが、通常の便器と同様な形状の便器であってもよい。図3Cの例では、仮設用の便器14を洗面室3に設置している。次に、便器14の近くに汚水圧送ポンプ12を設置する。上述のように、汚水圧送ポンプ12の流入口を、便器11の汚水排出口(ベント管側)に接続し、汚水圧送ポンプ12の排出口に仮設ホース103又は仮設配管を接続する。仮設ホース103を仮設共用排水管102に接続する。
こうして、居住者は、共用排水管の交換工事中、同一住戸内にて、仮設用の便器14を使用することができる。尚、トイレ室の便器11は、同一住戸内の適当な場所に移動する。図3Cの例ではトイレ室内に移動しているが、これは単なる例示であり、移動先の場所はどこでもよい。
図4A〜図4Cを参照して便器11の移設工事を説明する。本例の便器11は、床排水タイプである。図4Aは、共用排水管の交換工事前に、居住者が、トイレ室1の便器11を使用している状態を示す。便器11は、床下のトイレ排水管111を介して交換対象の共用排水管101に接続されている。
図4Bは、共用排水管の交換工事にて、仮設共用排水管102を設置し、交換対象の共用排水管101よりトイレ排水管111を切断し、トイレ室1の便器11を移設する状態を示す。仮設共用排水管102は塩ビ管又はホースであってよい。仮設共用排水管102には、仮設ホース103を接続するためのT字型継手(チーズ継手)102Aが設けられている。
図4Cは、共用排水管の交換工事中に、居住者が、移設された便器11を使用している状態を示す。便器11に汚水圧送ポンプ12が接続されている。床排水タイプの便器11では、下側に汚水排出口があるため、便器11の下に適当な台13を設置する。汚水圧送ポンプ12は、仮設ホース103を介して仮設共用排水管102のT字型継手(チーズ継手)102Aに接続されている。図示の例では、T字型継手(チーズ継手)102Aは、便器11より上側に配置されている。汚水圧送ポンプ12は、便器11からの汚水を、所定の圧力にて圧送することができる。従って、汚水圧送ポンプ12の排出側の位置は流入側の位置より高くても低くてもよく、仮設ホース103は必ずしも水平に配置する必要はない。
図5A〜図5Cを参照して便器11の移設工事を説明する。本例の便器11は、壁排水タイプである。図5Aは、共用排水管の交換工事前に、居住者が、トイレ室1の便器11を使用している状態を示す。便器11は、壁を貫通するトイレ排水管111を介して交換対象の共用排水管101に接続されている。
図5Bは、共用排水管の交換工事にて、仮設共用排水管102を設置し、交換対象の共用排水管101よりトイレ排水管111を切断し、トイレ室1の便器11を移設する状態を示す。仮設共用排水管102については図4Bを参照して説明した。
図5Cは、共用排水管の交換工事中に、居住者が、移設された便器11を使用している状態を示す。汚水圧送ポンプ12及びそれに接続された仮設ホース103については図4Bを参照して説明した。
図6A、図6B及び図6Cを参照して、仮便器に接続された仮設ホース103の設置方法を説明する。仮便器は、移設された便器11(図3B)又は仮設用の便器14(図3C)である。上述のように、仮設共用排水管102は、集合住宅のベランダ側に設けてもよいが、共用廊下側に設けてもよい。ここでは、仮設共用排水管102を、共用廊下側に設けた場合を説明する。図6Aの例では、仮便器に接続された仮設ホース103は、玄関ドア65の郵便受け65Aの開口を介して共用廊下まで延び、更に、仮設共用排水管102(図示無し)に接続されている。図6Bの例では、仮便器に接続された仮設ホース103は、キッチン窓46を介して共用廊下まで延び、仮設共用排水管102(図示無し)に接続されている。図6Cの例では、仮便器に接続された仮設ホース103は、洗面室窓36を介して共用廊下まで延び、仮設共用排水管102(図示無し)に接続されている。
図7A、図7B及び図7Cを参照して、仮設共用排水管の設置方法を説明する。図7Aの例では、仮設共用排水管102を集合住宅10のベランダ5側の壁面に沿って設置している。仮設共用排水管102の下端は、地上の既設の汚水桝66に接続される。住戸内の適当な場所に移設された便器11に汚水圧送ポンプ12が接続されている。汚水圧送ポンプ12の排出口に接続された仮設ホース103は、ベランダ5を経由して仮設共用排水管102に接続されている。
図7Bの例では、仮設共用排水管102を集合住宅10の共用廊下9A側の壁面に沿って設置している。仮設共用排水管102の下端は、地上の既設の汚水桝66に接続される。住戸内の適当な場所に移設された便器11に汚水圧送ポンプ12が接続されている。汚水圧送ポンプ12の排出口に接続された仮設ホース103は、共用廊下9Aを経由して仮設共用排水管102に接続されている。
図7Cの例では、仮設共用排水管102を集合住宅10の窓が設けられた壁面に沿って設置している。仮設共用排水管102の下端は、地上の既設の汚水桝66に接続される。住戸内の適当な場所に移設された便器11に汚水圧送ポンプ12が接続されている。汚水圧送ポンプ12の排出口に接続された仮設ホース103は、窓16を経由して仮設共用排水管102に接続されている。
ここでは、仮設共用排水管102の設置方法として3つの場合を説明したが、仮設共用排水管102の設置位置は、集合住宅の構造、周囲の構造及び環境等によって異なる。例えば、仮設共用排水管102を外側非常階段又は踊り場の壁に沿って設置してもよい。
ここでは、移設した便器11を用いる場合を説明したが、図1の第1の工程S2で説明したように、仮設用の便器を使用する場合も同様である。
図8は、移設した便器11に接続された汚水圧送ポンプ12の例を示す。汚水圧送ポンプ12として、例えば、フランスSFA社から「サニポンプ」(登録商標)として市販されている小型ポンプを用いてもよい。汚水圧送ポンプ12の流入口に便器11の排出口を接続し、汚水圧送ポンプ12の排出口に仮設ホース103又は仮設配管を接続する。汚水圧送ポンプ12には回転式破砕カッターが設けられ、トイレットペーパー及び汚物を破砕する。仮設ホース103の排出端が便器11より上側に配置されている場合でも、汚水を圧送することができる。便器11の使用後に、バケツ等により便器11に水を投入すればよい。汚水圧送ポンプ12は自動的に作動し、汚水が排出される。便器11のロータンク等に水道の蛇口等に接続されたホースを経由して、給水を行ってもよい。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明の範囲はこれらの実施の形態によって制限されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変更が可能であることは当業者であれば容易に理解されよう。
1…トイレ室、2…浴室、3…洗面室、4…キッチン、5…ベランダ又はバルコニー、6…玄関、7…居室、9A…共用廊下、9B…共用階段、9C…共用踊り場、9D…共用階段、10…集合住宅、11…便器、12…汚水圧送ポンプ、13…台、14…仮設用便器、15…トイレ室ドア、16…窓、21…バスタブ、25…浴室ドア、26…浴室窓、31…洗面台、32…洗濯パン、36…洗面室窓、41…流し台(シンク)、46…キッチン窓、65…玄関ドア、65A…郵便受け、66…汚水桝、101…共用排水管、102…仮設共用排水管、102A…T字型継手(チーズ継手)、103…仮設ホース、111…トイレ排水管、112…雑排水管、121…浴室排水管、131…洗面排水管、132…洗濯パン排水管、141…流し台排水管

Claims (5)

  1. 集合住宅における共用排水管の交換方法において、
    交換対象の共用排水管の代替として使用する仮共用排水管を設置する仮共用排水管設定工程と、
    前記集合住宅の住戸のトイレ室の便器を同一住戸内の他の場所に移設する便器移設工程と、
    前記集合住宅の住戸のトイレ室の便器の代替として使用する仮便器を同一住戸内に設定する仮便器設定工程と、
    前記仮便器に汚水圧送ポンプを接続する汚水圧送ポンプ接続工程と、
    前記汚水圧送ポンプの排出口と前記仮共用排水管を仮設ホース又は仮設配管で接続する仮設ホース接続工程と、
    前記集合住宅の共用排水管を新しい共用排水管に交換する共用排水管交換工程と、
    前記移設した便器を元の位置に戻し前記新しい共用排水管に接続する便器復旧工程と、
    を有する集合住宅における共用排水管の交換方法。
  2. 請求項1記載の共用排水管の交換方法において、
    前記仮共用排水管設定工程において、前記集合住宅の外壁に沿って立て管である仮設共用排水管を設置し、該仮設共用排水管を前記仮共用排水管として設定することを特徴とする共用排水管の交換方法。
  3. 請求項1記載の共用排水管の交換方法において、
    前記仮便器設定工程において、前記移設した便器を前記仮便器として設定することを特徴とする共用排水管の交換方法。
  4. 請求項1記載の共用排水管の交換方法において、
    前記仮便器設定工程において、前記移設した便器とは別の便器を前記仮便器として設定することを特徴とする共用排水管の交換方法。
  5. 請求項1記載の共用排水管の交換方法において、
    前記共用排水管交換工程において、交換対象の前記共用排水管を使用している全ての階の住戸にて同時に行うことを特徴とする共用排水管の交換方法。
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