JP6398686B2 - 液滴吐出ヘッドの位置調整機構、液滴吐出ヘッドユニット及び画像形成装置 - Google Patents
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液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドを着脱自在に保持する保持部と、
前記液滴吐出ヘッドの前記保持部に対する保持位置を調整するための位置調整部と、
前記位置調整部の調整量を操作する第1操作軸と、
前記第1操作軸と異なる第2操作軸と、
前記第2操作軸の操作により前記第1操作軸を連動させる連動部と、
を備え、
前記保持部に対して、前記第2操作軸の操作対象部分の方が、前記液滴吐出ヘッドよりも上方にあり、
前記液滴吐出ヘッドが複数設けられており、かつ、当該複数の前記液滴吐出ヘッドの各々に対応して前記位置調整部、前記第1操作軸、前記第2操作軸及び前記連動部が設けられており、
前記複数の液滴吐出ヘッドのうち少なくとも一部の液滴吐出ヘッドに対応する前記位置調整部は、隣り合う前記液滴吐出ヘッドの間に設けられていることを特徴とする。
前記第1操作軸の方向と前記第2操作軸の方向とが異なることを特徴とする。
前記第1操作軸と前記第2操作軸とが平行であることを特徴とする。
前記第1操作軸と前記第2操作軸は回転軸であり、
前記連動部は、前記第1操作軸と前記第2操作軸の一方に設けられたウォームと、他方に設けられたウォームホイールを備えることを特徴とする。
前記第1操作軸と前記第2操作軸は回転軸であり、
前記連動部は、前記第1操作軸と前記第2操作軸の一方に設けられたウォームと、他方に設けられたヘリカルギアを備えることを特徴とする。
なお、以下の説明では、ラインヘッドを用いた記録媒体の搬送のみで描画を行う1パス描画方式での実施形態を例にして説明するが、適宜の描画方式に適用可能であり、例えば、スキャン方式やドラム方式を用いた描画方式を採用しても良い。
また、以下の説明では、記録媒体Kの搬送方向を前後方向、記録媒体Kの搬送面において当該搬送方向に直行する方向を左右方向、前後方向及び左右方向に垂直な方向を上下方向として説明する。
画像形成装置100は、プラテン101、搬送ローラー102、及びラインヘッド200,201,202,203等を備える(図1)。
プラテン101は、上面に記録媒体Kを支持しており、搬送ローラー102が駆動されると、記録媒体Kを搬送方向(前後方向)に搬送する。
ラインヘッド200,201,202,203は、記録媒体Kの搬送方向(前後方向)の上流側から下流側にかけて、搬送方向に直交する幅方向(左右方向)に並列して設けられている。そして、ラインヘッド200,201,202,203の内部には、後述する液滴吐出ヘッドユニット1が少なくとも一つ設けられており、例えば、シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y),黒(K)のインクを記録媒体Kに向けて吐出する。
液滴吐出ヘッドユニット1は、液滴吐出ヘッド2、液滴吐出ヘッド2を着脱自在に保持する保持部3、液滴吐出ヘッド2を回動可能に保持部3に固定するための位置基準ピン4、及び液滴吐出ヘッド2の位置調整を行う調整部5等を備える(図2〜5参照)。
なお、図2は、説明の便宜のため、液滴吐出ヘッドユニット1の前後方向の中央に設けられた左右方向沿った前側の隔壁を破線で示し、隔壁の内部の構造を実線で示すことによって、隔壁の内部構造について図示している。
液滴吐出ヘッド2は、底面に液滴を吐出する複数のノズルNが配列された液滴吐出部21と、複数のノズルNのそれぞれにインクを供給するインク室22と、インク室22にインクを供給するインク供給部221と、インク室22のインクを排出するインク排出部222等によって構成されている。
液滴吐出部21は、各ノズルNに対応する圧力室(図示省略)を内部に有しており、インク室22からインクが当該圧力室に供給され、当該圧力室の上部に設けられた圧電素子(図示省略)が変位することで圧力室のインクが加圧されると、ノズルNからインク滴が吐出するように構成されている。
なお、図4は、説明の便宜のため、図2に図示された液滴吐出ヘッドユニット1のうち、右方向前側に設けられた液滴吐出ヘッド2と、その位置調整機構のみを図示している。
位置調整機構は、液滴吐出ヘッド2の位置調整行う位置調整部51、位置調整部51の調整量を操作する第1操作軸61としての第1操作軸部材、第1操作軸61と異なる第2操作軸71としての第2操作軸部材、及び第2操作軸71の操作により第1操作軸61を連動させる連動部としての連動部材を少なくとも備える。
液滴吐出ヘッド2の位置調整を行う調整部5は、位置決め部25に当接する位置調整部51と、回転軸52により回転可能に保持部3に設けられたハウジング53と、ハウジング53の回転を調整する回転調整部としての調整ネジ54と、保持部3に固定されており、ハウジング53及び調整ネジ54を回転可能に保持する調整ネジ保持部55等を備える。
したがって、ドライバー等によって第2操作軸71を回転させると、第2操作軸71の回転によって第2歯車72が回転し、次に、第2歯車72の回転によって第1歯車62が回転し、次に、第1歯車62の回転によって第1操作軸61が回転し、最終的に、第1操作軸61の回転によって調整ネジ54を回転させることができる。
特に好ましい第1歯車62と第2歯車72の組み合わせは、第1歯車62をウォームホイール又はヘリカルギアとし、第2歯車72にウォームを選択する場合である。当該組み合わせを採用することにより、動力の伝達を第2歯車72から第1歯車62への一方向に限定することができる。
なお、連動部として第1歯車62及び第2歯車72の一例を示したが、歯車は必ずしも円形である必要はなく、例えば、半円で構成してもよい。
第1操作軸61、第1歯車62、第2操作軸71、及び第2歯車72の変形例について、図6を用いて説明する。
なお、図6は、説明の便宜のため、液滴吐出ヘッドユニット1の前後方向の中央に設けられた左右方向沿った前側の隔壁を破線で示し、隔壁の内部の構造を実線で示すことによって、隔壁の内部構造について図示している。
また、本実施形態と同様の構成については、説明を省略する。
以上のように、本発明は、調整ネジ54を回転させる第1操作軸61と、第1操作軸61と異なる第2操作軸71を設け、第2操作軸71を回転させることによって、第1操作軸61を連動して回転させることができる。
このような構成とすることで、調整ネジ54から離れた位置にある第2操作軸71を操作することによって、調整ネジ54を回転させて液滴吐出ヘッド2の位置を容易に調整でき、記録媒体に対する液滴の着弾精度を向上させることができる。
近年画像形成装置の高解像度化が進んでおり、これに対応して1ヘッドに搭載するノズル数を増やすことも考えられるが、異物混入やアクチュエータ故障による不吐出や異常吐出の発生により生産歩留まりを悪化させない観点から、例えば、複数の液滴吐出ヘッド2を千鳥配置することにより長尺化させる技術が考えられている。
上述したように、複数の液滴吐出ヘッド2を千鳥配置させる際に液滴吐出ヘッド2の間隔が小さくなり、調整部5を配置するスペースを十分に確保することが困難になってきている。例えば、ノズルピッチが600npiヘッドの場合、1024ノズルでは印字幅は約1.706inch(約43.35mm)あり、ヘッド間のバンディングを補正するための隣接ヘッドとのオーバーラップ量を5mm確保して千鳥配置した場合、調整部5として使用できるヘッド間距離は33.35mmとなる。
一方、ノズルピッチが1200npiヘッドの場合、例えば上記例と同様の1024ノズルでは印字幅は約0.853inch(約21.67mm)となり、上記例と同様のヘッド間のバンディングを補正するための隣接ヘッドとのオーバーラップ量を5mm確保して千鳥配置した場合、調整部5として使用できる液滴吐出ヘッド間距離は11.67mmとなる。
上述の場合においても、隣接して配置された液滴吐出ヘッド2と各操作軸とが干渉しないように、空いたスペースに第1操作軸61及び第2操作71を設けることができる。
また、本発明を液滴吐出方向と垂直な方向に空きスペースがほとんどない小型のプリンター等に応用すれば、第2操作軸71によって、上方向から調整ネジ54を操作可能な構成にすることができ、小型化の障害にならないで位置調整機構を設けることが可能である。
このように、液滴吐出ヘッド2の構成に応じて位置調整機構を適宜選択して設けることができ、調整ネジ54を調整ネジ54から離れた所望の位置から、液滴吐出ヘッド2の位置調整を行う構成とすることができる。
このような構成とすることで、動力の伝達をウォームからウォームホイール(第2歯車72から第1歯車62)に限ることができる。つまり、ウォームホイールからウォーム(第1歯車62から第2歯車72)を回転することはないため、誤動作を防ぐことができる。
例えば、駆動時にキャリッジの往復運動を行うスキャン型のインクジェット記録装置や、駆動時にドラムの回転を行うドラム型のインクジェット記録装置では、大きな振動が調整ネジ54や第1操作軸61等に伝わることがある。ここで、ウォームとウォームホイールを用いた場合では、調整ネジ54や第1操作軸61に振動が伝わったとしても、第1操作軸61は回転することはないため、振動によって調整ネジがゆるむことはない。
したがって、駆動時に大きな振動が発生するインクジェット記録装置に応用する場合であっても、振動による位置ずれを防ぐことが可能である。
本発明の今回開示された実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した詳細な説明に限定されるものではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
なお、操作軸を3つ以上設ける場合には、本実施形態及び変形例で示した連動部や、変形例で示した中間歯車8を組み合わせて使用することとしても良い。
また、変形例では、第1操作軸61と第2操作軸71をそれぞれ液滴吐出方向に垂直な方向(前後方向)に設けているが、液滴吐出ヘッドユニット1の構成に応じて、当然適宜の方向に設けても良い。また、第1操作軸61と第2操作軸71は完全に平行である必要はなく、略平行であればよい。
例えば、単に調整ネジ54を位置決め部25に突き当てることによって、位置調整を行うこととしても良い。また、例えば、位置調整部51を、位置決め部25に当接させるのではなく、液滴吐出ヘッド2の本体部に直接当接させ、直接液滴吐出ヘッド2の位置調整を行うこととしても良い。
また、位置調整部51が保持部3に設けられている構成を示したが、位置調整部51の位置は位置調整を行うことができれば適宜選択可能である。例えば液滴吐出ヘッド2と保持部3とを不図示の中間材を介して固定する場合、上述した位置調整部51を中間材に設けても良い。この場合、高精度に位置調整が必要なヘッドについて、選択的に中間材を設けて位置調整部51を取り付けることができる観点で好ましい。
上記の構成では、液滴吐出ヘッド2は中間材を介して保持部3に保持されている。ここで、中間材を着脱可能としておくことが好ましい。
例えば、位置調整機構は歯車等の機械部品のため、誤操作でインクが付着する場合や、吐出滴のミストが浮遊し付着して調整を狂わす危険性がある。このような場合、上述した中間材に位置調整機構を有する構成とすることにより、液滴吐出ヘッド2や保持部3自体の交換が必要なく、簡易な方法で位置調整機構を交換することが可能であるため、調整精度を確保することができる。
本発明において、調整ネジを右回転して調整し、右に回転しすぎたために左回転させるような場合、連動部にバックラッシュが生じる場合がある。そして、連動部のバックラッシュによって受動動作するギアが回転せず、調整対象が動かない不感帯が生じる場合がある。ここで、ウェーブワッシャーを設ければ、バックラッシュが生じても必ず片側に力が加わるようになるため、不感帯を大幅に減らすことができる。
また、連動部(第1歯車62又第2歯車72)に、ウォームとウォームホイール、ウォームとヘリカルギア、平歯車、はすば歯車、又はやまば歯車等を使用する場合、バックラッシュを解消するために、回転軸にトーションバネ又はコンストンバネを用いることとしても良い。これにより、片方向の回転に力が加わるようすることができるため、バックラッシュが生じても必ず片側に力が加わるようになるため、不感帯を大幅に減らす効果がある。
また、液滴吐出ヘッド2を保持部3へ固定する方法として、更に固定ネジ等を設けて保持部3に固定可能な構成としても良い。
2 液滴吐出ヘッド
3 保持部
51 位置調整部
61 第1操作軸
62 第1歯車(連動部)
71 第2操作軸
72 第2歯車(連動部)
100 画像形成装置
Claims (7)
- 液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドを着脱自在に保持する保持部と、
前記液滴吐出ヘッドの前記保持部に対する保持位置を調整するための位置調整部と、
前記位置調整部の調整量を操作する第1操作軸と、
前記第1操作軸と異なる第2操作軸と、
前記第2操作軸の操作により前記第1操作軸を連動させる連動部と、
を備え、
前記保持部に対して、前記第2操作軸の操作対象部分の方が、前記液滴吐出ヘッドよりも上方にあり、
前記液滴吐出ヘッドが複数設けられており、かつ、当該複数の前記液滴吐出ヘッドの各々に対応して前記位置調整部、前記第1操作軸、前記第2操作軸及び前記連動部が設けられており、
前記複数の液滴吐出ヘッドのうち少なくとも一部の液滴吐出ヘッドに対応する前記位置調整部は、隣り合う前記液滴吐出ヘッドの間に設けられていることを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整機構。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの位置調整機構において、
前記第1操作軸の方向と前記第2操作軸の方向とが異なることを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整機構。 - 請求項1に記載の液滴吐出ヘッドの位置調整機構において、
前記第1操作軸と前記第2操作軸とが平行であることを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整機構。 - 請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッドの位置調整機構において、
前記第1操作軸と前記第2操作軸は回転軸であり、
前記連動部は、前記第1操作軸と前記第2操作軸の一方に設けられたウォームと、他方に設けられたウォームホイールを備えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整機構。 - 請求項1又は2に記載の液滴吐出ヘッドの位置調整機構において、
前記第1操作軸と前記第2操作軸は回転軸であり、
前記連動部は、前記第1操作軸と前記第2操作軸の一方に設けられたウォームと、他方に設けられたヘリカルギアを備えることを特徴とする液滴吐出ヘッドの位置調整機構。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液滴吐出ヘッドの位置調整機構を搭載したことを特徴とする液滴吐出ヘッドユニット。
- 請求項6に記載された液滴吐出ヘッドユニットを搭載したことを特徴とする画像形成装置。
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