JP6398471B2 - ラミネート積層体の製造方法 - Google Patents

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本発明は、ラミネート積層体の製造方法に関する。
ポリオレフィン樹脂等からなる製膜シートを紙基材にラミネートし、壁紙等に使用される積層体を形成することが行われている。このような積層体は、シートと紙基材とを熱ドラムを用いて加熱してラミネートを行なったり(図4参照)、シートと紙基材との間に接着剤を塗布してラミネートを行なったりすることにより、形成されている(例えば特許文献1参照)。
特開2002−337228号公報
このような積層体は、上述したように、従来から熱ドラムや接着剤を使用して形成されているが、熱ドラムを用いる場合、短時間に熱を効率的に伝達することが難しいため、ラインスピードを十分に上げることができず、積層体の製造に時間がかかってしまうという問題があった。他方、この問題を解決するため、熱ドラムによる加熱温度を上げることも考えられるが、その場合には紙焼け等の劣化が起きてしまうこともあり、温度を高くすることは現実的ではなかった。
また、接着剤を用いる場合、接着剤の塗布工程などが更に追加され、また、接着剤を用いない方法に比べ、余分な費用をかけることになってしまうといった問題があった。
そこで、本発明では、紙焼け等の劣化を引き起こすことなく、短時間で確実にラミネートすることができるラミネート積層体の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るラミネート積層体の製造方法は、基材上に樹脂層を重ね合わせる工程と、当該樹脂層に対して過熱蒸気を供給する工程と、を備えている。この製造方法では、基材と樹脂層とは過熱蒸気によりラミネートされることを特徴としている。
この製造方法では、熱ドラム等を用いる代わりに、基材と樹脂層とを過熱蒸気によりラミネートしている。ここで用いる「過熱蒸気」とは、飽和蒸気を更に加熱して飽和温度以上の蒸気温度を持たせた蒸気であり、熱効率の良さから、製品をラミネートさせる熱を短時間でも十分に供給することができる。しかも、過熱蒸気は、加熱して温度を上げても、ほぼ無酸素状態であるため、紙焼け等の劣化を引き起こすこともほとんどない。よって、本発明に係るラミネート積層体の製造方法によれば、紙焼け等の劣化を引き起こすことなく、短時間で確実にラミネート処理を行うことができる。
上記ラミネート積層体の製造方法において、樹脂層がポリオレフィン樹脂からなることが好ましい。樹脂層がポリオレフィン樹脂からなる場合、過熱蒸気を用いることにより、より容易に樹脂層と基材とをラミネートさせることができる。
上記ラミネート積層体の製造方法において、供給する工程では、過熱蒸気を樹脂層の幅方向の略全体にわたって供給することが好ましい。この場合、樹脂層の基材へのラミネートを幅方向の略全体にわたって確実に行うことができる。
上記ラミネート積層体の製造方法において、供給する工程では、樹脂層に対して過熱蒸気を直接噴霧することが好ましい。過熱蒸気は、基材側から樹脂層に噴霧してもよいが、樹脂層に対して直接噴霧することにより、熱の伝達がより確実に行われるため、ラミネート処理をより確実に行うことができる。
上記ラミネート積層体の製造方法において、供給する工程では、過熱蒸気を10kg/時間以上90kg/時間以下となるように樹脂層に供給することが好ましい。このような量の過熱蒸気を樹脂層に継続的に供給することにより、ラミネート処理を確実に行いつつ、積層体のラインスピードをより一層早めることができる。なお、過熱蒸気炉の長さによっては、供給する過熱蒸気の量を90kgより大きくしてももちろんよい。
上記ラミネート積層体の製造方法において、ラミネート積層体を製造する際のラインスピードが5m/分以上であることが好ましい。この場合、短時間により多くのラミネート積層体を製造することが可能となる。
上記ラミネート積層体の製造方法において、過熱蒸気の温度は、130℃以上300℃以下であることが好ましく、より好ましくは170℃以上である。ここでいう温度は大気圧下での温度であり、飽和蒸気の温度である100℃よりも高温となるため、過熱蒸気は、より多くの熱量を有していることになる。このため、上記温度範囲にある過熱蒸気を用いることにより、積層体のラミネート処理を確実に行いつつ、ラインスピードを上げることができる。なお、過熱蒸気が400℃付近になると有機物が炭化してしまうことも考えられるため、過熱蒸気は300℃以下であることが好ましい。
上記ラミネート積層体の製造方法において、樹脂層が発泡剤を含んでいてもよい。樹脂層が発泡剤を含む場合、従来の熱ドラムを使用してラミネートすると、発泡剤の一部が分解(発泡)してしまうことがあるが、上記ラミネート積層体の製造方法のように過熱蒸気を用いた場合、発泡剤の温度が上がり分解する前にラミネート処理が完了するため、かかる分解を抑制することができる。
上記ラミネート積層体の製造方法において、基材が紙であってもよい。この場合、過熱蒸気を基材側から透過させることができ、熱の伝達効率をより一層向上させることができる。なお、基材が紙の場合、供給する工程において、過熱蒸気により樹脂層においてシランカップリング反応により架橋処理が行われるようにしてもよい。この場合、過熱蒸気により、熱と同時に水分を与えることができ、ラミネート処理と同時に架橋を行うことが可能となる。
本発明によれば、紙焼け等の劣化を引き起こすことなく、短時間で確実にラミネートすることができるラミネート積層体を製造することができる。
本発明に係る製造方法で製造されるラミネート積層体の例を示す断面図であり、(a)は発泡前、(b)は発泡後の断面形状を示す図である。 本発明に係るラミネート装置を用いて積層体を製造する方法を説明するための図である。 図2に示す製造方法における過熱蒸気の供給をより詳細に説明するための斜視図である。 従来の熱ドラム方式のラミネート装置を用いて積層体を製造する方法を説明するための図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係るラミネート積層体の製造方法について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いる場合があり、重複する説明は省略する。
まず、図1を参照して、本発明に係る製造方法によって製造されるラミネート積層体について説明する。図1は、本発明に係る製造方法で製造されるラミネート積層体の例を示す断面図であり、(a)は発泡前、(b)は発泡後の断面形状を示す。図1(a)に示すように、積層体1は、紙基材3と樹脂層5とを備えており、紙基材3上に樹脂層5が積層されてラミネートされている。
紙基材3は、例えば壁紙用裏打紙などの通常使用されている紙材を用いることができるが、特に限定されない。紙基材3としては、好ましくは、スルファミン酸グアニジンやリン酸グアニジンなどの水溶性難燃剤を含浸させたパルプ主体の難燃紙、又は、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの無機質剤を混抄した無機質紙等を用いることができ、その坪量としては50〜300g/m、好ましくは60〜160g/mである。
また、紙基材3の表面のうち樹脂層5を設ける側の接着面には、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、又はオゾン処理等の易接着処理を施してもよい。また、紙基材3の接着面には、アクリル−ブチル共重合体、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン等を塗布した易接着処理層(図示しない)を設けるようにしてもよい。なお、ラミネート積層体1として、紙基材3に代えて、例えば樹脂等からなる基材を用いてもよい。
樹脂層5は、例えば発泡樹脂層を形成するための層であり、無機充填剤と発泡剤と樹脂とを含む樹脂組成物を用いて形成することができる。樹脂としては、無極性の非ハロゲン系熱可塑性樹脂が好ましい。非ハロゲン系熱可塑性樹脂としては、エチレン単独重合体、又は、エチレンと他のオレフィンモノマーとの共重合体を挙げることができる。非ハロゲン系熱可塑性樹脂を用いることで、エチレン−メタクリル酸メチル共重合樹脂、エチレン−メタクリル酸共重合樹脂、エチレン−アクリル酸共重合樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、及びアイオノマー樹脂などの極性樹脂を使用した場合と比較して、フィラーを増量した場合の粘度上昇が抑えられる為、高品質の壁紙を安定して生産することができる。
樹脂層5には、必要に応じて顔料等を添加して着色してもよい。顔料添加による着色は透明であってもよいし、半透明であってもよいし、不透明であってもよい。顔料としては、例えば、二酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料やアニリンブラック、フタロシアニンブルー等の有機顔料を用いることができる。樹脂層5に添加される顔料の添加量としては、樹脂成分100重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは10〜30重量部である。また、樹脂層5に、難燃剤、セル調整剤、安定剤、又は滑剤等の周知の添加剤を添加してもよい。
樹脂層5を形成するための上記樹脂組成物は、更に、シラン架橋性樹脂を含有していてもよい。シラン架橋性樹脂としては、従来公知のシラン架橋性樹脂、特にシラン架橋性ポリオレフィン系樹脂が好適に使用可能である。シラン架橋性ポリオレフィン系樹脂としては、母体としてのポリオレフィン系重合体に加水分解性シリル基を主として側鎖に導入した樹脂を用いることができる。例えば、低密度ポリエチレン系、高密度ポリエチレン系、エチレン酢酸ビニル共重合体系、ポリプロピレン系等のシラン架橋性ポリオレフィン系樹脂を用いることができる。架橋は、置換シリル基の加水分解により行われる。なお、このシリル基が末端に位置するポリオレフィン系樹脂が含まれていてもよい。
このシラン架橋性ポリオレフィン系樹脂は、ポリオレフィン系樹脂のモノマーとエチレン性不飽和シラン化合物を容器中でランダム共重合させる方法、又は、ポリオレフィン系樹脂の溶融物に過酸化物を用いてエチレン性不飽和シラン化合物をグラフト共重合する方法により得ることができる。ここで、母体のポリオレフィン系樹脂としては前記と同様の樹脂をいずれも使用することができる。更に、母体のポリオレフィン系樹脂は、一種を単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また、両樹脂の混合又は分散が許容される程度であれば上記ポリオレフィン系樹脂とは異なる樹脂を併用してもよい。混合又は分散の程度は、使用する押出機の種類により大差があり、また適宜の相溶化剤も使用できるので、組み合わせ樹脂は一概に区分はできないが、同種の樹脂であることが好ましい。以上で説明した樹脂層5としては、三菱化学株式会社製の「リンクロン」などが例示される。積層体1は、樹脂層5が発泡剤を含む場合、後述するラミネート処理の後に所定の発泡処理が行われて、図1(b)に示すように、所定の発泡倍率で発泡し、発泡後の樹脂層5a(発泡樹脂層)を含む積層体1aとなる。なお、積層体1,1aは、表面に凹凸模様を有していてもよい。
続いて、図2及び図3を参照して、ラミネート装置を用いて積層体1を形成するラミネート方法について説明する。図2は、ラミネート装置を用いて積層体1を製造する方法を説明するための図であり、図3は、図2に示す製造方法において過熱蒸気の供給をより詳細に説明するための斜視図である。
このラミネート方法に用いるラミネート装置10は、図2に示すように、紙基材3を繰り出すためのローラ11と、樹脂層5を繰り出すためのローラ12と、紙基材3上に樹脂層5を重ね合わせるためのローラ13,14と、紙基材3上に重ね合わされた樹脂層5へ過熱蒸気Vを供給する蒸気噴霧装置15と、ローラ13,14と共働して紙基材3及び樹脂層5(積層体1)に所定の張力を付与するローラ16と、過熱蒸気Vによりラミネートされた積層体1を巻き取るローラ17とを備えている。
ラミネート装置10では、ローラ11から紙基材3が繰り出される一方、ローラ12から樹脂層5が繰り出される。そして、ローラ13,14間において、ローラ11から繰り出された紙基材3上に樹脂層5が重ね合わされる。重ね合わされた紙基材3と樹脂層5とは、方向S2に搬送され、蒸気噴霧装置15から方向S1に噴霧(供給)される過熱蒸気Vにより、ラミネートされる。蒸気噴霧装置15は、複数のノズルを備えており、図3に示すように、過熱蒸気Vを樹脂層5の幅方向の略全体にわたって噴霧できるようになっている。
蒸気噴霧装置15から噴霧される「過熱蒸気」とは、飽和蒸気を更に加熱して飽和温度以上の蒸気温度を持たせた蒸気であり、熱効率の良さから、積層体1をラミネートさせる熱を短時間でも十分に供給することができる。また、過熱蒸気は、加熱して温度を上げても、ほぼ無酸素状態である蒸気でもある。なお、樹脂層5中にシラン架橋性樹脂を含む場合、過熱蒸気が水媒体の一種でもあるため、過熱蒸気の噴霧により、ラミネート処理と並行して、シランカップリング反応により架橋処理も行うこともできる。また、熱で架橋する他の材料でも同様に熱架橋等の架橋処理を行うことができる。
ここで、蒸気噴霧装置15から供給される過熱蒸気は、大気圧下における温度が例えば130℃以上300℃以下であることが好ましく、より好ましくは170℃以上である。ここでいう温度は大気圧下での温度であり、飽和蒸気の温度である100℃よりも高温となるため、過熱蒸気は、より多くの熱量を有していることになる。このため、積層体1のラミネート処理を確実に行いつつ、ラインスピードを上げることができる。
なお、樹脂層が発泡剤を含む場合、従来のように熱ドラムを使用してラミネートすると、発泡剤が分解(発泡)してしまうことがあるが、上記ラミネート積層体の製造方法のように過熱蒸気Vを用いることにより、発泡剤の温度が上がり分解する前に接着を完了させることができる。
また、蒸気噴霧装置15から供給される過熱蒸気の量としては、10kg/時間以上90kg/時間以下であることが好ましく、15kg/時間以上であることがより好ましい。このような量の過熱蒸気Vを樹脂層5に継続的に噴霧することにより、ラミネート処理を確実に行いつつ、積層体のラインスピードをより一層早めることができる。
その後、ラミネートされた積層体1は、ローラ16を介して、ローラ17により巻き取られる。本実施形態に係るラミネート装置10では、熱伝達効率のよい過熱蒸気を用いているため、ラインスピードを5m/分以上、好ましくは、10m/分とすることが容易に行える。つまり、短時間により多くの積層体1を製造することが可能となる。なお、ローラ17により巻き取られた積層体1に対して、所定の発泡処理を施して積層体1a(図1(b)参照)としたり、更に、積層体1,1aの表面に、凹凸模様等を付与する処理を行うようにしてもよい。
以上、本実施形態に係る積層体1の製造方法では、従来のように熱ドラム等を用いる代わりに、紙基材3と樹脂層5とを過熱蒸気Vを用いてラミネートしている。過熱蒸気Vは、飽和蒸気を更に加熱して飽和温度以上の蒸気温度を持つ蒸気であり、熱効率の良さから短時間でも積層体1をラミネートさせる熱を十分に供給することができる。しかも、本製造方法で用いる過熱蒸気Vは、加熱して温度を上げても、ほぼ無酸素状態であるため、酸化等による紙焼け等の劣化を引き起こすこともほとんどない。よって、本実施形態に係る積層体1の製造方法によれば、紙焼け等の劣化を引き起こすことなく、短時間で確実にラミネート処理を行うことができる。
本実施形態に係る積層体1の製造方法では、樹脂層5がポリオレフィン樹脂からなることが好ましい。樹脂層5がポリオレフィン樹脂からなる場合、過熱蒸気Vを用いることにより、より容易に紙基材3と樹脂層5とをラミネートすることができる。
本実施形態に係る積層体1の製造方法では、過熱蒸気Vを樹脂層5の幅方向の略全体にわたって供給している。このため、樹脂層5の紙基材3へのラミネートを幅方向の略全体にわたって確実に行うことができる。
本実施形態に係る積層体1の製造方法では、樹脂層5に対して過熱蒸気Vを直接噴霧している。過熱蒸気Vを紙基材3側から樹脂層5に供給してもよいが、樹脂層5に対して過熱蒸気Vを直接噴霧することにより、ラミネート処理をより確実に行うことができる。なお、紙基材3は、過熱蒸気Vを透過させることができるので、紙基材3側から過熱蒸気Vを供給してももちろんよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形を適用できる。例えば、上記実施形態では、紙基材3と樹脂層5とのラミネートに過熱蒸気Vを用いた例を示したが、基材側も樹脂から構成するようにし、樹脂基材と樹脂層とをラミネートする際に上述した過熱蒸気Vを用いるようにしてもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
まず、インフレーションダイを取り付けた単軸押出機を用いて、表1の配合で事前混合した発泡剤含有樹脂を押出温度130℃、厚み100μm、幅965mmで製膜し、樹脂層5を得た。また、紙基材3として、“WK−665”(KJ特殊紙株式会社製)を準備した。この紙基材3の坪量は65g/mであり、幅970mmであった。
Figure 0006398471
続いて、図2に示すラミネート装置10を用いて、紙基材3と樹脂層5とのラミネート処理を行った。ラミネート処理を行う際、実施例1の製造条件として、蒸気噴霧装置15から噴霧される過熱蒸気Vの蒸気温度を140℃、ラインスピードを5m/分に設定した。また、蒸気噴霧装置15から噴霧される過熱蒸気Vの量を90kg/時間に設定した。以上の製造条件でラミネート処理を行い、実施例1に係る積層体1を取得した。
続いて、蒸気温度を140℃に維持したまま、ラインスピードを7m/分、及び、10m/分にそれぞれ変更して、実施例2,3に係る積層体1を取得した。また、蒸気温度を170℃に変更すると共に、ラインスピードを10m/分、及び、40m/分にそれぞれ変更して、実施例4,5に係る積層体1を取得した。なお、実施例2〜5では、蒸気設定温度及びラインスピード以外の製造条件は、実施例1と同様とした。
次に、比較例1〜5として、図4に示すように、従来の熱ドラム方式のラミネート装置100を用いて、紙基材3と樹脂層5とをラミネートして積層体1bを取得した。比較例1〜5に係る積層体1bをラミネートする際の加熱温度及びラインスピードは、実施例1〜5それぞれに対応しており、同じ製造条件とした。一方、比較例6に係る積層体1bでは、加熱温度を更に上げて200℃とした。なお、ラミネート装置100は、紙基材3の繰出しローラ101、樹脂層5の繰出しローラ102、ラミネートのための熱を与える熱ドラム104、熱ドラム104に隣接配置されるローラ103,105、ローラ106、及び、巻取りローラ107を備えていた。
続いて、上述した実施例1〜5に係る積層体1と、比較例1〜6に係る積層体1bとのラミネート強度、及び、紙焼けについて確認した。確認結果を以下の表2及び表3に示す。なお、「蒸気温度(℃)」及び「加熱温度(℃)」は実測値である。
Figure 0006398471
Figure 0006398471
(ラミネート強度の評価)
A:樹脂層が紙基材から剥がれず、紙基材側で層間剥離してしまう程度の強度。
B:樹脂層と紙基材とが接着しているものの、素手で剥せてしまう程度の強度。
C:樹脂層と紙基材とがラミネートされていない。
(紙焼けの評価)
N:紙焼けが発生せず。
Y:紙焼けが発生。
表2に示すように、実施例1〜5に係る製造条件でラミネートされた積層体1では、紙基材3と樹脂層5とが確実にラミネートされており、また、ラインスピードも5m/分以上と高速にすることができた。また、実施例1〜5に係る製造条件でラミネートされた積層体1では、紙焼けも発生していなかった。
一方、比較例1〜5に係る積層体1bでは、ラインスピードを5m/分以上と高速にしたため、熱ドラム104からの熱が十分に樹脂層5に伝達されず、紙基材3と樹脂層5とが簡単に剥がれてしまう程度のラミネート強度、又は、まったくラミネートされておらず、ラミネート処理としては十分ではなかった。また、比較例6に係る積層体1bでは、比較例1〜5に比べて加熱温度を200℃に上げたため、紙基材3と樹脂層5とが確実にラミネートされたものの、樹脂層5に与えられる熱量が多くなったため、紙基材3に紙焼けが発生してしまった。つまり、比較例6に示すラミネート条件は紙焼けが起こり得る条件であり、製造には不適であった。
1,1a…積層体、3…紙基材、5,5a…樹脂層、10…ラミネート装置、11〜14…ローラ、15…蒸気噴霧装置、16,17…ローラ、V…過熱蒸気。

Claims (8)

  1. 基材上に樹脂層を重ね合わせる工程と、
    前記樹脂層に対して過熱蒸気を供給する工程と、を備え、
    前記供給する工程では、前記樹脂層に対して前記過熱蒸気を直接噴霧し、
    前記基材と前記樹脂層とは、接着剤を用いることなく、前記過熱蒸気によりラミネートされることを特徴とするラミネート積層体の製造方法。
  2. 前記樹脂層がポリオレフィン樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のラミネート積層体の製造方法。
  3. 前記供給する工程では、連続体である前記樹脂層の搬送方向に交差する幅方向の略全体にわたって前記過熱蒸気を供給することを特徴とする請求項1又は2に記載のラミネート積層体の製造方法。
  4. 前記ラミネート積層体を製造する際のラインスピードが5m/分以上であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のラミネート積層体の製造方法。
  5. 前記過熱蒸気の温度は、130℃以上300℃以下であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のラミネート積層体の製造方法。
  6. 前記樹脂層が発泡剤を含むことを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のラミネート積層体の製造方法。
  7. 前記基材が紙であることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載のラミネート積層体の製造方法。
  8. 前記供給する工程において、前記過熱蒸気により前記樹脂層においてシランカップリング反応により架橋処理が行われることを特徴とする請求項に記載のラミネート積層体の製造方法。
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