JP6396728B2 - 電動モータ制御装置 - Google Patents

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本発明は、電動モータを制御して、電動モータで駆動される車載機器の動作位置を制御する電動モータ制御装置に関する。
電動モータを制御して、電動モータで駆動される車載機器の動作位置を制御する電動モータ制御装置には、車載機器の動作位置変更に対して高応答が求められる過渡時において、電動モータの回転速度を上昇させるため、電動モータの界磁磁束を弱める磁束が電機子巻線で発生するように電流を流す、いわゆる弱め界磁制御を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−184057号公報
しかしながら、界磁磁束を弱めた状態で電動モータを駆動すると、消費電力の増大を招くおそれがあった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、電動モータの弱め界磁制御において、消費電力の低減が可能な電動モータ制御装置を提供することを目的とする。
このため、本発明に係る電動モータ制御装置の一態様では、電動モータを制御して、この電動モータで駆動される車載機器の動作位置を制御することを前提として、車載機器の実際の動作位置が目標動作位置に近づくように電動モータを一方向に回転させるときに、目標動作位置では車載機器の実際の動作位置よりも車載機器に対する負荷が低い場合に、電動モータの界磁磁束を弱める弱め界磁制御を行う。弱め界磁制御において、界磁磁束を弱める磁束は、車載機器の実際の動作位置が目標動作位置に近づくに従って小さくなり、かつ、電動モータの実際の回転速度に応じた値が所定回転速度から高くなるに従って大きくなり、電動モータの実際の回転速度に応じた値は、電動モータの実際の回転速度に1より大きい所定のゲインを乗算して得られた乗算値であり、かつ、電動モータの実際の回転速度に近い値である
また、本発明に係る電動モータ制御装置の別態様では、圧縮比を可変とする圧縮比可変機構において内燃機関のピストンの上死点位置を制御する電動モータの電動モータ制御装置であって、圧縮比を低下させるときに電動モータを回転させる方向で、電動モータの界磁磁束を弱める弱め界磁制御を行い、弱め界磁制御において、界磁磁束を弱める磁束の大きさは、ピストンの実際の上死点位置が目標位置に近づくに従って小さくなり、かつ、電動モータの実際の回転速度に応じた値が所定回転速度から高くなるに従って大きくなる。
本発明に係る電動モータ制御装置によれば、電動モータの弱め界磁制御が、車載機器の目標動作位置と実際の動作位置との偏差に応じて電動モータの界磁磁束を弱めるように実施されるので、消費電力を低減することができる。
本発明に係る電動モータ制御装置を適用したエンジンのシステム図である。 電動モータ制御機能の一例を示す機能ブロック図である。 d軸及びq軸電流指令値の設定処理の一例を示す機能ブロック図である。 弱め界磁量設定マップの内容を示す模式図である。 弱め界磁制御有無によるモータ回転速度の始動特性を示した模式図である。 目標弱め界磁量の演算・設定処理を示すフローチャートである。 d軸電流指令値を選択する処理を示すフローチャートである。 本実施形態による応答性の向上を示す模式図であり、(a)モータ実回転速度の時間変化、(b)はコントロールシャフトの実回転角度の時間変化である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る電動モータ制御装置を適用可能なエンジンの一例を示す図である。
図1において、エンジン10は、ピストン12の上死点位置を変更する圧縮比可変機構100を備えている。
圧縮比可変機構(VCR:Variable Compression Ratio system)100は、クランクシャフト14とピストン12とを、ロアリンク16及びアッパリンク18で連結すると共に、コントロールリンク20でロアリンク16の移動を規制し、ピストン12の上死点位置を変更することで圧縮比を変更する機構である。ピストン12の上死点位置が高くなる、すなわち、ピストン12の上死点位置がシリンダヘッド21に近づく変化を高圧縮比化といい、ピストン12の上死点位置が低くなる、すなわち、ピストン12の上死点位置がシリンダヘッド21から離れる変化を低圧縮比化という。
ロアリンク16は、左右の2部材に分割可能に構成され、略中央の連結孔でクランクシャフト14のクランクピン14bに取り付けられる。そして、ロアリンク16は、クランクピン14bを中心軸として回転する。
クランクシャフト14は、複数のジャーナル14aとクランクピン14bとを備える。ジャーナル14aは、シリンダブロック22及びラダーフレーム24によって回転自在に支持される。クランクピン14bは、ジャーナル14aから所定量偏心しており、ここにロアリンク16が回転自在に連結する。
ロアリンク16の一端は、連結ピン26を介してアッパリンク18に連結し、ロアリンク16の他端は、連結ピン28を介してコントロールリンク20に連結する。
アッパリンク18の下端は、連結ピン26を介してロアリンク16の一端に連結し、アッパリンク18の上端は、ピストンピン30を介してピストン12に連結する。
ピストン12は、燃焼圧力を受け、シリンダブロック22のシリンダ22a内を往復動する。
コントロールリンク20は、先端に設けた連結ピン28を介して、ロアリンク16に回動可能に連結し、コントロールリンク20の他端は、連結ピン32を介してコントロールシャフト36に対して偏心して連結し、コントロールリンク20は、連結ピン32を中心として揺動する。
コントロールシャフト36の外周にはギヤが形成されており、ギヤは、電動アクチュエータ102の回転軸104に設けられたピニオン106に噛合する。そして、電動アクチュエータ102によってコントロールシャフト36が回転させられ、連結ピン32が移動する。電動アクチュエータ102は内蔵の電動モータ112を動力源としている。電動モータ112は正逆両方向に回転できるように構成され、したがって、回転軸104、ピニオン106、ひいてはコントロールシャフト36も正逆両方向に回転することができ、ピストン12の上死点位置を低圧縮比側にも高圧縮比側にも変化させることが可能となる。
また、コントロールシャフト36の軸端には、コントロールシャフト36の実際の回転角度である実回転角度を検出する回転角度検出器(例えば、レゾルバセンサ)108が接続され、検出した実回転角度の実回転角度信号をVCRコントローラ110へ出力する。コントロールシャフト36の実回転角度は、ピストン12の実際の上死点位置である実上死点位置(実際の動作位置)に相当するパラメータである。
筒内に燃料を直接噴射する燃料噴射装置(燃料噴射弁)38の燃料噴射を制御し、また、点火プラグ(点火コイル)40の点火時期を制御するメインコントローラ42は、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェースなどを備えたマイクロコンピュータを含んで構成される。メインコントローラ42は、エンジン10のエンジン負荷TPを検出する負荷センサ44、エンジン10の回転速度NEを検出する回転センサ46、エンジン10の冷却水の温度(エンジン温度)TWを検出する水温センサ48など、各種センサからの検出信号を入力する。メインコントローラ42は、これら各種センサからの検出信号に基づいて、燃料噴射装置38、点火プラグ40などの制御信号(操作信号)を出力する。
また、メインコントローラ42は、各種センサからの検出信号に基づいて、エンジン10の負荷状態(例えば、車両の加速状態など)を推定し、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークにより通信可能に接続される下位のVCRコントローラ110に対し、推定したエンジン10の負荷状態に応じて、ピストン12の目標となる上死点位置である目標上死点位置(目標動作位置)に相当する信号、すなわち、圧縮比可変機構100におけるコントロールシャフト36の目標回転角度の信号をVCRコントローラ110へ出力する。
VCRコントローラ110は、CPU、ROM、RAM、入出力インタフェースなどを備えたマイクロコンピュータを含んで構成され、回転角度検出器108から入力する実回転角度信号と、メインコントローラ42から入力するコントロールシャフト36の目標回転角度信号と、に基づいて、圧縮比可変機構100における電動アクチュエータ102(電動モータ112)を制御してコントロールシャフト36を回転させる。これにより、VCRコントローラ110は、ピストン12の上死点位置を変更し、エンジン10の圧縮比(機械圧縮比)を低圧縮比化又は高圧縮比化のいずれかへ変更する。
より具体的には、VCRコントローラ110は、コントロールシャフト36の実回転角度と目標回転角度との偏差Dに応じて電動モータ112に供給する電流の目標電流値を設定し、この目標電流値と電動モータ112に実際に流れる実電流値との差分に基づいて電流フィードバック制御を行う。電流フィードバック制御は、ベクトル制御と称される周知の制御方式により、回転直交座標であるd−q座標上で行う。d−q座標は、電動モータ112のうち、永久磁石回転子であるロータ(図示省略)に同期して回転する界磁方向をd軸とするとともに、このd軸と直交するトルク生成方向をq軸としたものである。
図2は、VCRコントローラ110における電動モータ112の制御機能の一例を示す機能ブロック図である。
VCRコントローラ110はインバータ200を含み、電動モータ112に対してインバータ200から電力を供給している。
電動モータ112は、スター結線される3相巻線U、V、Wからなる巻線組112aを有する3相ブラシレスモータであり、巻線組112a(3相巻線U、V、W)はインバータ200と直接接続されている。
インバータ200は、スイッチング素子として電力用のパワー半導体素子を各相2組ずつ用いた3相ブリッジ回路を構成し、車載電源から供給される直流電力を交流電力に変換して電動モータ112へ供給する電力変換器である。インバータ200は、巻線組112aの各巻線U、V、Wに流れる電流の値をそれぞれについて検出する電流検出器(図示省略)を内蔵するとともに、車載電源からインバータ200に供給される電源電圧の値を検出する電源電圧検出器(図示省略)を内蔵している。
磁極角度演算部202は、電動モータ112のロータ(図示省略)に固定された永久磁石による磁極の角度を検出する磁極位置センサ(図示省略)の出力信号を入力して、磁極角度(磁極位置)を演算し、モータ回転演算部204は、磁極角度の情報に基づいて電動モータ112の実際の回転速度であるモータ実回転速度を演算し、モータ実回転速度の信号を目標電流値演算部206及び出力電圧演算部208に出力する。
目標電流値演算部206は、メインコントローラ42からの目標回転角度、回転角度検出器108からの実回転角度、モータ回転演算部204からのモータ実回転速度、及び電流検出器から求められたq軸実電流値Iqの各データを入力する。
また、VCRコントローラ110又はメインコントローラ42は、電動モータ112の制御が不可能な故障が発生しているか否かを診断する故障診断機能を有し、目標電流値演算部206は、かかる故障診断機能による診断結果を示す故障診断フラグを入力する。
目標電流値演算部206は、これらの入力データ(目標回転角度、実回転角度、モータ実回転速度、q軸実電流値Iq、故障診断フラグ)に基づいて、操作量としてのd軸電流指令値Id *及びq軸電流指令値Iq *を演算して出力する。ここで、d軸電流指令値Id *は、電動モータ112のモータ回転速度を上昇させるべく電動モータ112の界磁状態を制御するためのものであり、所定条件を満たした場合に、負の値(電動モータ112の界磁を弱める方向)に設定されることで、電動モータ112の界磁状態を全界磁よりも弱める弱め界磁制御が実施される。弱め界磁制御を行わないときには、d軸電流指令値Id *は零に設定される。なお、目標電流値演算部206におけるd軸電流指令値Id *及びq軸電流指令値Iq *の演算内容の詳細については、後述する。
出力電圧演算部208は、目標電流値演算部206から出力されるd軸電流指令値Id *及びq軸電流指令値Iq *、並びに、インバータ200に内蔵の電流検出器の出力から求められたd軸実電流値Id、q軸実電流値Iqを入力する。
出力電圧演算部208は、d軸実電流値Idがd軸電流指令値Id *に、q軸実電流値Iqがq軸電流指令値Iq *に近づくように、d軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを演算して出力する電流フィードバック制御を行う。
具体的には、出力電圧演算部208は、d軸実電流値Idとd軸電流指令値Id *との差分、q軸実電流値Iqとq軸電流指令値Iq *との差分が零に近づくように、ベクトル制御用の周知のモータモデル式を用いてd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqを演算して出力する。出力電圧演算部208が出力するd軸電圧指令値Vd及びq軸電圧指令値Vqは、出力デューティ演算部210に入力される。
出力デューティ演算部210は、d軸電圧指令値Vd、q軸電圧指令値Vq、及び、インバータ200に内蔵の電源電圧検出器の出力から検出された電源電圧に基づいて、インバータ200のPWM(Pulse Width Modulation)制御におけるd軸デューティDutyd及びq軸デューティDutyqを演算して出力する。
出力デューティ演算部210から出力されるd軸デューティDutyd、q軸デューティDutyq、更に、電動モータ112の磁極角度の情報は2相3相変換部212に入力され、2相3相変換部212は、これらに基づいて巻線組112aの3相の各相に対するデューティ指令値DutyU、DutyV、DutyWを演算して出力する。
インバータ200では、デューティ指令値DutyU、DutyV、DutyWに従って各相の上アーム、下アームを構成するスイッチング素子が駆動され、巻線組112aの各巻線U、V、Wに流れる出力電流はPWM制御により調整される。
巻線組112aの各巻線U、V、Wに流れる電流Iu、Iv、Iwは、前述のようにインバータ200に内蔵される電流検出器によって検出され、検出結果は3相2相変換部214に入力される。3相2相変換部214は、電流Iu、Iv、Iwをd軸実電流値Id、q軸実電流値Iqに変換して出力電圧演算部208へ出力する。
図3は、目標電流値演算部206におけるd軸電流指令値Id *及びq軸電流指令値Iq *の演算内容の詳細を示す機能ブロック図である。
目標電流値演算部206は、q軸電流指令値Iq *を設定するための位置フィードバック制御部300を備えている。また、目標電流値演算部206は、d軸電流指令値Id *を設定するために、減算器302、乗算器304、弱め界磁量設定部306、弱め界磁量上限値演算部308、低値演算部310、反転器312及び出力選択部314を備えている。
位置フィードバック制御部300は、圧縮比可変機構100におけるコントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との回転角度偏差に基づいて、q軸電流指令値Iq *を設定する。すなわち、位置フィードバック制御部300は、ピストン12の目標上死点位置に対して実上死点位置をフィードバックして、電動アクチュエータ102(電動モータ112)の操作量を設定している。
例えば、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との回転角度偏差に基づく比例積分制御(PI制御)によって、下式に従ってq軸電流指令値Iq *を演算する。
回転角度偏差=目標回転角度−実回転角度
q軸電流指令値Iq *=回転角度偏差*比例ゲイン+回転角度偏差積分値*積分ゲイン
なお、目標回転角度に実回転角度を近づけるためのq軸電流指令値Iq *の演算処理を、比例積分制御に限定するものではなく、比例積分微分制御(PID制御)など公知の演算処理方法を適宜採用できる。
減算器302は、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差Dを演算する。具体的には、目標回転角度から実回転角度を減じた減算値を演算する。
本実施形態では、減算器302により演算された偏差Dが0又は正の値である場合には、ピストン12の実上死点位置が目標上死点位置と同じ又は目標上死点位置よりも低いことを意味し、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差Dが負の値である場合には、ピストン12の実上死点位置が目標上死点位置よりも高いこと意味している。したがって、偏差Dが0又は正値であれば、高圧縮比化の方向に電動アクチュエータ102を駆動し、偏差Dが負値であれば、低圧縮比化の方向に電動アクチュエータ102を駆動することが判断できる。
なお、減算器302で演算された偏差Dは位置フィードバック制御部300において演算される回転角度偏差として直接用いられてもよい。
乗算器304は、モータ実回転速度に対しゲインGを乗算して得られた値を、後述する弱め界磁制御における目標モータ回転速度Nとして出力する。ゲインGは1より若干大きい値であり、したがって、目標モータ回転速度Nは、モータ実回転速度よりもわずかに大きい値となる。ゲインGは、VCRコントローラ110に内蔵のROM(Read Only Memory)などの記憶手段に予め記憶されている。なお、乗算器304において、モータ実回転速度に対しゲインGを乗算して得られた値を目標モータ回転速度Nとする理由については後述する。
モータ実回転速度の正負については、電動モータ112が高圧縮比化を行う回転方向(例えば、正転方向)に回転する場合を正値とし、電動モータ112が低圧縮比化を行う回転方向(例えば、逆転方向)に回転する場合を負値とする。モータ実回転速度の正負は、減算器302で演算された偏差Dの正負から必然的に決定される。すなわち、偏差Dが正値であれば高圧縮比化を行っているのでモータ実回転速度も正値であり、偏差Dが負値であれば低圧縮比化を行っているのでモータ実回転速度も負値である。
弱め界磁量設定部306は、減算器302において演算されたコントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差D、及び、乗算器306においてモータ実回転速度にゲインGを乗算した目標モータ回転速度N、に基づいて、電動モータ112の界磁磁束を弱める磁束の大きさがd軸の電流値で示された目標弱め界磁量I を設定する。ここで、目標弱め界磁量I は、d軸電流指令値Id *として設定されることで、電動モータ112の界磁状態を全界磁よりも弱めて電動モータ112のモータ回転速度を上昇させるための値である。
具体的には、弱め界磁量設定部306は、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差D、及び目標モータ回転速度Nを用いて弱め界磁量設定マップを参照することにより、目標弱め界磁量I を演算する。
弱め界磁量設定マップは、図4に示すように、目標回転角度と実回転角度との偏差Dと、目標モータ回転速度Nと、の2つを格子軸とし、各格子点には、シミュレーションや実験などの結果に基づいて得られた目標弱め界磁量I が格納された3次元マップで構成され、VCRコントローラ110に内蔵の記憶手段に予め記憶されている。
弱め界磁量設定マップでは、低圧縮比化の際に取りうる負値の目標モータ回転速度及び負値の偏差Dの格子点で構成される低圧縮比化参照領域のうち、弱め界磁制御実施領域と称される範囲において目標弱め界磁量I が負値に設定されている。すなわち、d軸電流指令値Id *を負値の目標弱め界磁量I に設定して電動モータ112の界磁状態を全界磁よりも弱める弱め界磁制御は、低圧縮比化の際に実施することを前提としている。
弱め界磁制御が低圧縮比化の際に実施されるのは、以下の理由による。すなわち、圧縮比可変機構100には、高圧縮比化・低圧縮比化それぞれに対して応答要求性能が課せられている。応答要求性能としては、例えば、コントロールシャフト36の実回転角度が目標回転角度に達するまでに許容される電動アクチュエータ102の最大駆動時間がある。しかし、電動アクチュエータ102(電動モータ112)の性能等によっては、低圧縮比化の際に応答要求性能を満足できず、車両の加速の際にエンジン10のトルク応答性能が一定のレベルに達しないことがある。したがって、低圧縮比化の際には、弱め界磁制御を実施することで、弱め界磁制御が実施されない通常制御時よりもモータ回転速度を一時的に上昇させて、応答要求性能を満足させるようにする一方、応答要求性能をすでに満足している高圧縮比化の際には弱め界磁制御を実施しないようにしている(目標弱め界磁量I =0)。
弱め界磁量設定マップにおいて、負値の目標弱め界磁量I が設定されている弱め界磁制御実施領域は、目標モータ回転速度Nの絶対値が所定回転速度N0以上、かつ、偏差Dの絶対値が所定値D0以上の格子点の範囲である。このような範囲を弱め界磁制御実施領域としているのは、以下の2つの理由による。
第1に、弱め界磁制御を電動モータ112が動作を開始する始動時から実施すると、電動モータ112の界磁量の低下により始動時における発生トルクが低下する。このため、図5に示すように、弱め界磁制御を実施した場合と弱め界磁制御を実施しない場合とで、電動モータ112の始動時からのモータ実回転速度に応じた値(目標モータ回転速度N)の時間変化を比較すると、所定回転速度(例えば、定格電圧印加かつ無負荷時の電動モータ112の回転速度である定格最大回転速度)N0で一致するが、それまでに、弱め界磁制御を実施している場合にはモータ回転速度の上昇のし方が比較的緩やかな時間が発生する。これにより、電動アクチュエータ102の立ち上がり応答性に遅れが生じるので、モータ回転速度が所定回転速度N0となるまでは弱め界磁制御を実施しないようにしている。
第2に、弱め界磁制御によりモータ回転速度は上昇するが、コントロールシャフト36の回転角度が目標回転角度に到達する直前の偏差Dが零に収束する直前において、すなわち偏差Dの絶対値が所定値D0未満である場合、目標弱め界磁量I を零にして弱め界磁制御を停止し、その分、モータ回転速度も低下させることにより、電動モータ112の停止時におけるモータシャフトへの負担を低減させるようにしている。
弱め界磁量設定マップの弱め界磁制御実施領域において、目標弱め界磁量I は、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差Dに応じて設定されている。
例えば、偏差Dの絶対値が大きくなるに従って目標回転角度と実回転角度との乖離も大きくなり、実回転角度を迅速に目標回転角度に近づけるべくモータ回転速度の上昇率を高くする必要性が相対的に高まるので、目標弱め界磁量I も相対的に大きく設定される。一方、偏差Dの絶対値が小さくなるに従って目標回転角度と実回転角度との乖離も小さくなり、モータ回転速度の上昇率を高くする必要性が相対的に低くなるので、目標弱め界磁量I も相対的に小さく設定される。
このように、偏差Dに応じて目標弱め界磁量I を設定することで、電動アクチュエータ102の応答要求性能に対して必要十分とされるモータ回転速度で電動モータ112を回転できるように適切に弱め界磁制御を実施し、これにより、過剰な弱め界磁制御を抑制して、電動モータ112やVCRコントローラ110における消費電力を低減している。
また、弱め界磁量設定マップの弱め界磁制御実施領域において、目標弱め界磁量I はモータ回転速度に応じて設定されている。例えば、モータ回転速度の絶対値が大きくなるに従って、目標弱め界磁量I の絶対値も大きく設定される。これは、目標弱め界磁量I の絶対値を増大させて界磁量を減らさないとモータ回転速度が上昇しないからである。
本実施形態では、刻々変化するモータ実回転速度に応じた回転速度、すなわち前述のように、乗算器304においてモータ実回転速度にゲインGを逐次乗算した値、を電動モータ112の目標モータ回転速度Nとして、この目標モータ回転速度Nを用いて弱め界磁量設定マップを参照することで、目標弱め界磁量I を徐々に増大させて弱め界磁制御を実施している。換言すれば、電動モータ112のモータ実回転速度にかかわらず固定の目標モータ回転速度NBIGを設定して、この目標モータ回転速度NBIGを用いて弱め界磁量設定マップを参照することで、固定値としての目標弱め界磁量I を設定して弱め界磁制御を実施するという構成を採用していない。その理由は以下の通りである。
すなわち、エンジン10の負荷状態によっては、モータ実回転速度が目標モータ回転速度NBIGに到達せず大きく乖離した回転速度に制限される状態も発生し得る。このような場合に、モータ実回転速度が固定の目標モータ回転速度NBIGとなるように、弱め界磁量を一度に大きく設定して弱め界磁制御を行っても、モータ実回転速度が効果的に上昇しないだけでなく、電力を無駄に消費することにもなる。そこで、本実施形態では、電動モータ112のモータ実回転速度にゲインGを乗算して得られた若干大きな値を目標モータ回転速度Nとして、この目標モータ回転速度Nに応じて設定された目標弱め界磁量I で弱め界磁制御を行ってモータ実回転速度を徐々に上昇させることで、弱め界磁制御においてエンジン10の負荷状態によりモータ実回転速度が上昇しない場合であっても、無駄な電力を消費しないようにしている。
弱め界磁量上限値設定部308は、インバータ200など電動モータ112の通電系統における耐熱限界により定まる許容電流Imaxと、q軸実電流値Iqと、に基づいてd軸電流指令値Id *の上限値Idmax *を設定する。具体的には下式に従って演算して上限値Idmax *を設定する。なお、許容電流Imaxの値は、VCRコントローラ110に内蔵の記憶手段に予め記憶されている。
dmax *=(Imax −Iq 1/2
低値選択器310は、弱め界磁量設定部308で設定された目標弱め界磁量I と、弱め界磁量上限値設定部308で設定されたd軸電流指令値Id *の上限値Idmax *と、を比較し、低い方の値をd軸電流指令値Id *として選択する。低値選択器310によりd軸電流指令値Id *を選択することで、目標弱め界磁量I が、d軸電流指令値Id *の上限値Idmax *を超えてインバータ200等に過熱故障が発生することを抑制している。
出力選択器314は、故障診断フラグの値に基づいて、低値選択器310でd軸電流指令値Id *として選択された値を出力するか、d軸電流指令値Id *として0を出力するか、いずれかを選択する。
出力選択器314は反転器312により故障診断フラグの値が反転した値を入力する。故障診断フラグの値が、例えば、電動モータ112の制御が不可能な故障が発生していると診断された場合に1に設定され、電動モータ112の制御が不可能な故障が発生していないと診断された場合に0に設定されるとき、出力選択器314は、入力値が1であれば、低値選択器310でd軸電流指令値Id *として選択された値を出力する一方、入力値が0であれば、d軸電流指令値Id *として0を出力するように構成される。電動モータ112の制御が不可能な故障が発生していると診断された場合には、弱め界磁制御も実施できないので安全を優先してd軸電流指令値Id *を0に設定する一方、インバータ102aなどに故障が発生したと診断されても、故障モードによっては電動モータ112の制御が可能である場合があるので、この場合には弱め界磁制御を実施するようにしている。
次に、目標電流値演算部206においてd軸電流指令値Id *を設定する処理手順の一例を、図6及び図7を参照して説明する。
図6は、弱め界磁量設定部306において目標弱め界磁量I を設定する設定処理を示すフローチャートである。
ステップ1001(図中、「S1001」と略記する。以下、同様である。)では、可変圧縮比機構100が低圧縮比化を行っているか否かを判定する。
具体的には、偏差Dが負値であるか否かを判定して、偏差Dが負値と判定された場合には低圧縮比化を行っていると判断してステップ1002へ進む(Yes)。一方、偏差Dが0以上であると判定された場合には、高圧縮比化を行っている、あるいは、圧縮比の変更制御を行っていないと判断して、ステップ1005へ進んで目標弱め界磁量I を0に設定する(No)。
なお、VCRコントローラ110の処理負担を軽減すべく、ステップ1001で低圧縮比化を行っているか否かの判定を省略して、ステップ1002から開始してもよい。
ステップ1002では、減算器302で演算されたコントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差Dの絶対値が所定値D以上であるか否かを判定する。
ステップ1003では、乗算器304で演算された目標モータ回転速度Nの絶対値が所定回転速度N0以上であるか否かを判定する。
ステップ1002で偏差Dの絶対値が所定値D以上であると判定され(Yes)、かつ、ステップ1003で目標モータ回転速度Nの絶対値が所定回転速度N0以上であると判定された(Yes)場合には、弱め界磁量設定マップにおける弱め界磁制御実施領域に該当するので、目標弱め界磁量I を演算・設定すべくステップ1004へ進む。一方、ステップ1002で偏差Dの絶対値が所定値D未満であると判定され(No)、あるいは、ステップ1003で目標モータ回転速度Nの絶対値が所定回転速度N0未満であると判定された(No)場合には、弱め界磁量設定マップにおける低圧縮比化参照領域に該当するが弱め界磁制御実施領域に該当しないので、ステップ1005へ進み目標弱め界磁量I を0に設定する。
ステップ1004では、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差D、及び目標モータ回転速度Nを用いて弱め界磁量設定マップを参照することにより、目標弱め界磁量I を演算・設定する。
図7は、目標電流値演算部206から出力するd軸電流指令値Id *を選択する選択処理を示すフローチャートである。
ステップ2001では、故障診断フラグの値が電動モータ112の制御が不可能な故障が発生していないことを示す0であるか否かを判定する。
故障診断フラグの値が0であると判定された場合には、電動モータ112の制御が可能であるので、弱め界磁制御の実施が可能であると判断してステップ2002へ進む(Yes)。
一方、故障診断フラグの値が1であると判定された場合には、電動モータ112の制御が不可能であり、弱め界磁制御の実施が不可能であると判断して、ステップ2005へ進み、目標電流値演算部206から出力するd軸電流指令値Id *として0を選択する。
ステップ2002では、弱め界磁量上限値設定部308で演算されているd軸電流指令値Id *の上限値Idmax *と、図6のフローチャートで示される設定処理により設定されている目標弱め界磁量I と、の大小関係を比較する。
d軸電流指令値Id *の上限値Idmax *が目標弱め界磁量I 以上であると判定された場合には、ステップ2003へ進み、目標電流値演算部206から出力するd軸電流指令値Id *として目標弱め界磁量I を選択する(Yes)。
一方、d軸電流指令値Id *の上限値Idmax *が目標弱め界磁量I 未満であると判定された場合には、ステップ2004へ進み、目標電流値演算部206から出力するd軸電流指令値Id *として上限値Idmax *を選択する(No)。
このようなVCRコントローラ110によれば、電動モータ112の弱め界磁制御が、コントロールシャフト36の目標回転角度と実回転角度との偏差Dに応じて電動モータ112の界磁磁束を弱めるように実施されるので、弱め界磁制御を偏差Dの大きさにかかわらず実施した場合と比較すると、消費電力を低減することができる。
また、VCRコントローラ110は、モータ実回転速度に応じた値(目標モータ回転速度N)が所定回転速度N0以上である場合に、弱め界磁制御を実施するように構成されている。換言すれば、VCRコントローラ110は、モータ実回転速度に応じた値(目標モータ回転速度N)が所定回転速度N0未満では、弱め界磁制御を実施しない。
したがって、図8に示すように、モータ実回転速度に応じた値(目標モータ回転速度N)が所定回転速度N0となるまでは、電動モータ112の始動時における発生トルクの低下の影響を受けず、弱め界磁制御の実施がない場合と同様にモータ実回転速度を速やかに上昇させることができ、所定回転速度N0以上では、弱め界磁制御によりさらにモータ実回転速度を上昇させることができる。よって、弱め界磁制御を全モータ回転速度範囲で実施しない場合と比較すると、コントロールシャフト36の実回転角度が目標回転角度に達するまでの時間を短縮することができるので、モータ実回転速度の立ち上がり遅れを抑制することが可能である。
本実施形態では、VCRコントローラ110はメインコントローラ42と別体として構成しているが、VCRコントローラ110とメインコントローラ42とを一体化して構成してもよい。また、本実施形態では、インバータ200はVCRコントローラ110に内蔵されて構成されていたが、これに限らず、VCRコントローラ110と別体で構成されてもよい。
本実施形態では、本発明に係る電動モータ制御装置として、電動モータ112を制御することにより、圧縮比可変機構100におけるコントロールシャフト36を回転させてピストン12の上死点位置を変更し、これによりエンジン10の圧縮比を変更するVCRコントローラ110を適用例として説明したが、このような適用例に本発明が限定されるものではない。
例えば、吸排気バルブの開閉タイミングを可変とする機構である可変バルブタイミング機構において、クランクシャフトに対してカムシャフトを進角・遅角させる電動モータ制御装置や、電動パワーステアリングにおいて操舵補助力をステアリングシャフトに加える電動モータ制御装置など、電動モータで駆動される車載機器の位置を制御するものであれば、いかなるものにも適用可能である。
ここで、前記実施形態から把握し得る請求項以外の技術的思想について、以下に効果と共に記載する。
(イ)前記所定回転速度は、定格電圧(例えば、直流12ボルト)が印加され、かつ、負荷トルクが与えられていない状態の前記電動モータの回転速度である定格最大回転速度であることを特徴とする請求項3に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、弱め界磁制御を実施しない場合の最大回転速度である定格最大回転速度までは弱め界磁制御を実施しないので、電動モータ始動時における回転速度の立ち上がり遅れの抑制をより確実にすることができる。
(ロ)前記電動モータの実際の回転速度に応じた値は、前記電動モータの実際の回転速度よりもわずかに大きい回転速度であることを特徴とする請求項3に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、弱め界磁制御により徐々にモータ実回転速度を上昇させていくことが可能になるので、モータ実回転速度にかかわらず固定の目標モータ回転速度を設定して、この固定の目標モータ回転速度に応じて界磁磁束を一度に弱める構成と比較すると、エンジンの負荷状態によりモータ実回転速が固定の目標モータ回転速度に到達せず大きく乖離した回転速度に制限されるという状態になりにくく、電力の無駄な消費を抑制できる。
(ハ)前記弱め界磁制御は、回転直交座標のd−q座標におけるd軸の電流指令値を設定することで実施され、
前記d軸の電流指令値は、q軸の電流指令値と前記電動モータの通電系統における許容電流とに基づいて演算される上限値以下に制限されることを特徴とする請求項2に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、弱め界磁制御を実施しても、電動モータの通電系統における過熱故障の発生を抑制することができる。
(ニ)電動モータの制御が不可能な故障が発生しているか否かを診断する故障診断機能を備え、
前記弱め界磁制御は、故障診断機能による診断結果に基づいて制限されることを特徴とする請求項2に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、電動モータの制御が不可能な故障が発生していると診断された場合には、安全を優先して弱め界磁制御の実施を制限する一方、電動モータの制御が不可能な故障が発生していないと診断された場合には、圧縮比可変機構100の機能を優先して、弱め界磁制御を実施することができる。
(ホ)前記弱め界磁制御は、前記偏差の正負に応じて実施されることを特徴とする請求項2に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、偏差の正負に応じて、弱め界磁制御を実施するか否かを設定することができる。本実施形態を例に説明すれば、コントロールシャフトの目標角度と実回転角度との偏差Dが負値であれば、低圧縮比化の方向に電動モータ112を駆動することを判断できるので、弱め界磁制御を実施する。一方、偏差Dが0又は正値であれば、高圧縮比化の方向に電動モータ112を駆動することを判断できるので、弱め界磁制御を実施しない。
(ヘ)前記弱め界磁制御は、前記偏差が零に近づいたときに停止されることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、車載機器の実際の動作位置が目標動作位置に到達したとき、電動モータの回転を停止させるが、弱め界磁制御を実施していなければ実施時よりもモータ実回転速度は低下しているので、その分、モータシャフトへの負荷を低減させることができる。
(ト)前記弱め界磁制御は、前記車載機器の目標動作位置と実際の動作位置との偏差に加えて、さらに、前記電動モータの実際の回転速度に応じた値に基づいて前記電動モータの界磁磁束を弱めることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ制御装置。
このような構成によれば、電動モータの実際の回転速度に応じて徐々に回転速度を上昇させることができる。
10…エンジン、12…ピストン、36…コントロールシャフト、42…メインコントローラ、100…圧縮比可変機構、102…電動アクチュエータ、108…回転角度検出器、110…VCRコントローラ、204…モータ回転演算部、206…目標電流値演算部、302…減算部、304…乗算部、306…弱め界磁量設定部、308…弱め界磁量上限値設定部、310…低値選択部、314…出力選択部

Claims (3)

  1. 電動モータを制御して、該電動モータで駆動される車載機器の動作位置を制御する電動モータ制御装置であって、
    前記車載機器の実際の動作位置が目標動作位置に近づくように前記電動モータを一方向に回転させるときに、前記目標動作位置では前記車載機器の実際の動作位置よりも前記車載機器に対する負荷が低い場合に、前記電動モータの界磁磁束を弱める弱め界磁制御を行い、
    前記弱め界磁制御において、前記界磁磁束を弱める磁束の大きさは、前記車載機器の実際の動作位置が前記目標動作位置に近づくに従って小さくなり、かつ、前記電動モータの実際の回転速度に応じた値が所定回転速度から高くなるに従って大きくなり、
    前記電動モータの実際の回転速度に応じた値は、前記電動モータの実際の回転速度に1より大きい所定のゲインを乗算して得られた乗算値であり、かつ、前記電動モータの実際の回転速度に近い値であることを特徴とする電動モータ制御装置。
  2. 前記弱め界磁制御は、故障診断によって前記電動モータの制御が可能であると診断された場合に実施されることを特徴とする請求項1に記載の電動モータ制御装置。
  3. 圧縮比を可変とする圧縮比可変機構において内燃機関のピストンの上死点位置を制御する電動モータの電動モータ制御装置であって、
    前記圧縮比を低下させるときに前記電動モータを回転させる方向で、前記電動モータの界磁磁束を弱める弱め界磁制御を行い、
    前記弱め界磁制御において、前記界磁磁束を弱める磁束の大きさは、前記ピストンの実際の上死点位置が目標位置に近づくに従って小さくなり、かつ、前記電動モータの実際の回転速度に応じた値が所定回転速度から高くなるに従って大きくなることを特徴とする電動モータ制御装置。
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