JP6396050B2 - ロータリー圧縮機 - Google Patents

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Description

本発明は、冷媒ガス等の圧縮に用いられるロータリー圧縮機に関するものである。
ロータリー圧縮機は、回転軸の回転によりシリンダ室の内周に沿って回動するロータを有するとともに、該ロータの外周面に先端が当接してシリンダ室内を吸入側と圧縮側とに仕切り、そのロータの回転に伴ってシリンダ本体に設けられているブレード溝内を半径方向に往復動するブレード(ベーン)を備えている。このブレードは、圧縮動作時、ブレード溝の側面に対して、吸入側と圧縮側との圧力差による接触圧力を受けながら、ブレード溝内を或る摺動速度で往復動することになる。
上記ブレードの側面とシリンダ本体側のブレード溝の側面との接触は、ブレードの側面全体がブレード溝の側面全体で均等に荷重を受けているわけではなく、ブレードが上記の圧力差を受けてブレード溝との間の摺動隙間分だけ傾いて摺動するため、特許文献1に示されているように片当たり接触となる。つまり、ブレードは、片当たり接触によって線状に荷重を受けることになり、その荷重位置はブレードが往復動する範囲おいて移動するようになっている。
ブレードとブレード溝との摺動面は、冷媒ガス等の流体に混合された潤滑油の給油により潤滑されているが、長期に亘り使用していると、片当たり接触によって油膜が切れ、摩耗が進行したり、焼き付きを生じたりすることがあり、圧縮機の寿命に対する信頼性の低下や、ガス漏れの増大による圧縮性能の低下等の要因となる。そこで、ブレードの先端側の両側面および後端側の両側面に油を保持する凹凸状の微細溝を設けたものが特許文献1により開示され、また、ブレードまたはブレード溝の一方または両方の片当たりし易い部位や比較的面圧が高くなる部位に対して、適正な開口面積率、面粗度、深さ等からなる微細凹部(ディンプル)を設けたものが特許文献2により開示されている。
特開昭63−189683号公報 特開2011−21597号公報
上記特許文献1,2に示されるように、片当たりし易い部位や比較的面圧が高くなる部位等に、凹凸状の微細溝や微細凹部(ディンプル)を設け、該溝やディンプルで油を保持することによって、油膜切れを防止することができるため、異常摩耗や焼き付き等の抑制効果を期待することができる。しかしながら、特許文献1,2のものでは、微細溝やディンプルが必ずしも真に必要な範囲のみに設けられているとは云えない。この微細溝やディンプルは、異常摩耗や焼き付き等を防止する上で有効な反面、ガス漏れ経路となる。
従って、異常摩耗や焼き付きの防止に捉われ過ぎて無暗に微細溝やディンプルの設置範囲を拡げると、ガス漏れ量の増大によって圧縮効率の低下を招くことになり兼ねない。特に、圧縮機の押し退け量(能力)の増加策として、ロータの偏心量を大きくすることが考えられるが、この場合、ブレード側面のPV値(ブレード側面とブレード溝側面との間の接触圧力Pと、ブレードの摺動速度Vとの乗算値(P×V))が大きくなり、ブレードが焼き付きを生じ易くなる。その対策として、油保持用の微細溝やディンプルを設けることがより重要性を増すが、微細溝やディンプルの設置範囲の拡大は、ガス漏れ隙間の相対的な増大を意味し、漏れ損失の増加による効率の低下に繋がるという課題があった。
また、異常摩耗や焼き付き防止の観点から、特許文献1,2の如く、微細溝やディンプルの設置範囲を拡げ過ぎると、ブレード側面の平行度を計測する際、微細凹部等が加工されていない狭い範囲での計測となるため、正確な平行度の計測ができなくなり、ブレードの機能、性能に影響を及ぼしてしまう結果になり兼ねない等の課題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ブレードの摩耗や焼き付き等を防止して信頼性を高めるとともに、ブレードとブレード溝との間の摺動隙間からの圧縮流体の漏れを低減させて圧縮効率の向上を図ることができるロータリー圧縮機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のロータリー圧縮機は、以下の手段を採用する。
即ち、本発明に係るロータリー圧縮機は、シリンダ室を形成するシリンダ本体と、回転軸の偏心部に嵌合され、前記回転軸の回転とともに前記シリンダ室内を旋回し、その外周面が前記シリンダ室の内周面に摺接するロータと、先端部が前記ロータの外周面に接して前記シリンダ室内を吸入側と圧縮側とに仕切り、前記ロータの旋回に伴って前記シリンダ本体に設けられているブレード溝内を摺動して伸縮するブレードと、を備え、前記ブレードは、その内部に、該ブレードを板厚方向に撓ませる中空部を有し、前記中空部は、前記ブレードの後端部と両側部とに向かって開放されており、前記ブレードの両面が前記ブレード溝の内面に軽く弾接されるように、前記ブレードの後端部における最大幅を前記ブレード溝の内幅よりも大きく拡げたことを特徴とする。
上記構成においては、シリンダ本体のブレード溝内に差し込まれているブレードが、ロータの旋回に伴ってブレード溝内から出没し、その先端部がロータの外周面に弾接し、シリンダ室内空間を吸入側と圧縮側とに仕切って圧縮動作が行われる。
その際にブレードは、吸入側と圧縮側との圧力差による接触圧力を受けるため、ブレード溝との間の摺動隙間分だけ吸入側に傾いて摺動する。同時に、ブレード内部に形成された中空部により、ブレードは吸入側に僅かに撓む。
このようにブレードが吸入側に撓むことにより、ブレードの側面がブレード溝に対して片当たりする部分における接触面積が広くなり、この部分がブレード溝に対して面当たりするようになってPV値が小さくなる。したがって、ブレードとブレード溝との接触部分における油膜が切れにくくなり、接触部分において摩耗が進行したり、焼き付きが生じたりすることが防止され、ロータリー圧縮機の信頼性が高められる。
しかも、ブレードとブレード溝との間の摺動隙間から圧縮された流体がブレード内部の中空部に入り込んだ場合には、この流体の圧力によってブレードの両面がブレード溝の内面に弾接される。このため、摺動隙間が小さくなってシール性が良くなり、圧縮流体が高圧側(圧縮側)から低圧側(吸入側)に漏洩すること(ガス漏れ損失)を低減してロータリー圧縮機の圧縮効率を高めることができる。また、上記構成とすることにより、ブレードとブレード溝との間の摺動隙間が非常に小さくなり、摺動隙間から圧縮された流体が漏れにくくなる。このため、圧縮流体が高圧側から低圧側に漏洩すること(ガス漏れ損失)を低減してロータリー圧縮機の圧縮効率を高めることができる。
上記構成において、前記中空部は、前記ブレードの先端部付近まで形成されていることが望ましい。
このように中空部をブレードの先端部付近まで形成することにより、ブレードの先端部の肉厚が薄くなり、ブレード先端部が柔軟化されてロータの外周面に対して広い面積で接触する。このため、ブレードの先端部の接触面圧を低下させて油膜の切れを防止し、摩耗や焼き付きを防止してロータリー圧縮機の信頼性を高めることができる。
上記構成において、前記中空部は、前記ブレードの最伸時に、少なくとも該ブレードが前記ブレード溝から前記シリンダ室に突出する位置よりも先まで形成されていることが好ましい。
上記のような位置まで中空部を形成することにより、中空部をブレードの先端部付近まで形成するよりも加工コストを低減させることができる。
また、ブレードの後端部側を中空状にし、ブレードの先端部側を中実状にし、中空部の長さを調整することにより、ブレードの撓み量をロータリー圧縮機の特性に合わせて調整することができる。
上記構成において、前記中空部を、前記回転軸の軸方向に沿って前記ブレードの先端部近傍を貫通する貫通穴と、前記ブレードの後端部から前記貫通穴に連通し、該貫通穴の内径よりも狭い内幅を持つスリットとを具備したものとしてもよい。
上記構成とすることにより、ブレードの先端部付近における肉厚を、ブレードの中間部以降の肉厚よりも薄くすることができ、ブレード先端部を柔軟化させてロータ外周面に対して広い面積で接触させ、面圧を小さくして油膜の切れを防止し、ブレードの摩耗や焼き付きを防止してロータリー圧縮機の信頼性を高めることができる。
以上のように、本発明に係るロータリー圧縮機によれば、圧縮動作時にブレードの側面および先端部に作用するPV値(接触圧力Pと、ブレードの摺動速度Vとの乗算値)を小さくし、ブレードの摩耗や焼き付き等を防止して信頼性を高めるとともに、ブレードとブレード溝との間の摺動隙間からの圧縮流体の漏れを低減させて圧縮効率の向上を図ることができる。
本発明を適用可能なロータリー圧縮機の一例を示す縦断面図である。 図1のII-II線に沿う、ロータリー圧縮機の圧縮機構部を示す横断面図である。 上記ロータリー圧縮機の圧縮動作時におけるブレードの挙動を概略的に示した図である。 本発明の第1実施形態を示すブレード周辺の平面図である。 図4に示すブレードの作用を示す平面図である。 本発明の第2実施形態を示すブレード周辺の平面図である。 本発明の第3実施形態を示すブレード周辺の平面図である。 本発明の第4実施形態を示すブレードおよびブレード溝の平面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について、図1ないし図8を参照して説明する。
図1は、本発明を適用可能なロータリー圧縮機の一例を示す縦断面図であり、図2は、図1のII-II線に沿う、ロータリー圧縮機の圧縮機構部を示す横断面図である。
ロータリー圧縮機1は、図1に示されるように、円筒形状の密閉ハウジング2と、密閉ハウジング2内の中央部位に設置された電動モータ3と、その下方部位に設けられ、電動モータ3により駆動されて冷媒ガスを圧縮する圧縮機構部4と、を備えている。
密閉ハウジング2は、円筒部2aの上下端部に底蓋2b及び上蓋2cが溶接された中空円筒形状のハウジングとされている。円筒部2aの下方部位には、圧縮機構部4に接続される吸入管5の一端が貫通接続されているとともに、その外周部位に圧縮機の据え付け脚6が複数箇所に設けられている。吸入管5は、密閉ハウジング2の外周に支持されているアキュームレータ7に接続され、更にアキュームレータ7は、冷凍サイクルに接続されるようになっている。また、上蓋2cには、図示省略された冷凍サイクルに接続される吐出管8が貫通接続されている。
電動モータ3は、固定子3aと回転子3bとから構成されている。固定子3aは、密閉ハウジング2の円筒部2aの内周面に固着されており、回転子3bは、回転軸(クランク軸)9に固定された状態で固定子3aの内周に所定の隙間をもって回転自在に嵌合装着されている。回転軸9の下端部は、下方に設置されている圧縮機構部4側に延長され、圧縮機構部4を構成する後述の上部軸受12および下部軸受13を介して回転自在に支持されている。また、回転軸9には、下方部位に偏心部9aが設けられるとともに、内部に軸線方向に沿う給油穴9bが設けられている。
圧縮機構部4は、シリンダ本体11と、上部軸受12と、下部軸受13と、ロータ14と、ブレード17等を備えて構成されている。
シリンダ本体11は、その内周側に円柱状のシリンダ室10を有しており、密閉ハウジング2の内周面に円周上の複数箇所で溶接によって固定設置されている。
上部軸受12および下部軸受13は、シリンダ本体11の上下両面にネジ止め固定され、シリンダ室10の上下両面を密閉するとともに、回転軸9を回転自在に支持する。
ロータ14は、円筒状の部品であり、回転軸9の偏心部9aの外周に密に、且つ回転自在に嵌合され、偏心部9aの偏心回転とともにシリンダ室10内を旋回し、その外周面14a(図2参照)がシリンダ室10の内周面10aに摺接もしくは転動する。
ブレード17は、一般にベーンとも称される板状の部品であり、シリンダ本体11に刻設されている半径方向に延びる1つのブレード溝15内に摺動可能に組み込まれている。ブレード17の後端部17bがブレード溝15内に弾装されたブレードバネ16に押圧されることにより、ブレード17は常にシリンダ室10側に突出する方向に付勢されている。
ブレード17の先端部17aは、ロータ14の外周面14aに当接(弾接)しているため、ブレード17を境にしてシリンダ室10内の空間が吸入側18と圧縮側19とに仕切られる。ブレード17は、ロータ14の旋回に伴ってブレード溝15内を往復動し、シリンダ室10内に伸縮する。
シリンダ室10の吸入側18には、吸入ポート20が開口されており、この吸入ポート20に接続される吸入管5を介して低圧の冷媒ガスが吸入側18に吸入されるようになっている。また、シリンダ室10の圧縮側19には吐出ポート21が開口され、該吐出ポート21および吐出ポート21を開閉する吐出弁22を介して圧縮されたガスが、上部軸受12に設けられた吐出カバー23により形成された吐出チャンバー24内に吐出されるように構成されている。
回転軸9の下端部位には、軸内部の給油穴9bに対して密閉ハウジング2の底部に充填されている潤滑油を汲み上げる給油ポンプ25が組み込まれており、該給油ポンプ25および給油穴9bを介して圧縮機構部4の潤滑箇所に潤滑油が給油可能とされている。以上に説明したロータリー圧縮機1の構成は、特別なものではなく、公知のものである。
かかるロータリー圧縮機1の圧縮動作は、公知の如く、図2に示すように、ロータ14が回転軸9(偏心部9a)の回転により上死点から矢印の方向に吸入ポート20を横切って旋回する1回目の旋回時において、吸入側18の容積が順次拡大されて行く間に、吸入ポート20を経て低圧の冷媒ガスが吸入側18内に吸入される。この低圧ガスは、次回のロータ14の旋回時における吸入締め切りの後、吸入側18の容積が順次減少されて行く間に圧縮され、所定の圧力に圧縮された時点で圧縮側19から吐出弁22を押し開き、吐出ポート21を経て吐出チャンバー24内に吐き出されることによって行われる。
この間、ブレード17は、ブレードバネ16を介して押圧され、その先端部17aがロータ14の外周面に当接された状態で、ロータ14の旋回に伴ってブレード溝15内を摺動して伸縮する。図3には、圧縮動作時においてブレード17がシリンダ室10内に突き出ている時の挙動が概略的に示されている。ブレード17は、上死点位置を除いて、その先端部17aがシリンダ室10側に突き出した状態で伸縮(往復動)することから、吸入側18の圧力と、圧縮側19の圧力との差圧Δpによって吸入側18に向う矢印方向の差圧力を受ける。
これにより、ブレード17はブレード溝15に対して摺動隙間分だけ傾いた状態で摺動することになり、ブレード溝15における吸入側18側の側面の先端部に接する位置17cと、圧縮側19側の側面の後端部付近に接する位置17dとにおいて片当たり接触しながら摺動する。
つまり、ブレード17は、片当たりにより線状に荷重を受け、その荷重の位置はブレード17の往復動によって移動する。この片当たり接触により、冷媒ガスに混合された潤滑油の油膜が切れてしまうことがあり、摩耗が進行したり、焼き付きを生じたりする虞がある。そこで、本発明では、以下に説明するように、ブレード17に中空部を設けている。
[第1実施形態]
図4は、本発明の第1実施形態を示すブレード17周辺の平面図である。
ブレード17は、その内部に中空部171を有している。この中空部171は、ブレード17の後端部17bと両側部、つまりブレード17の上辺と下辺との3方に向かって開放されている。また、中空部171は、ブレード17の先端部17a付近まで形成されている。即ち、中空部171を囲むブレード17の各部の板厚は一定となっている。
ここで、中空部171の幅、あるいはブレード17の各部の板厚は、図5に示すように、ロータリー圧縮機1の圧縮動作時においてブレード17に前述の吸入側18の圧力と圧縮側19の圧力との差圧Δpが加わった時に、ブレード17がその板厚方向に僅かに撓むことができる程度の板厚に設定されている。
この中空部171は、板金材料を平面視でチャンネル断面形状に折り曲げてブレード17を形成することによって同時に形成することができる。あるいは、無垢の金属材料からブレード17を削り出すかプレス加工によって打ち抜いた後で切削加工により中空部171を後加工してもよい。
このような中空部171が設けられたブレード17は、ロータリー圧縮機1の圧縮動作時において、図5に示すように、吸入側18と圧縮側19との差圧Δpによる接触圧力を受けて、ブレード溝15との間の摺動隙間分だけ吸入側18側に傾いて摺動する。同時に、吸入側18側に僅かに撓む。
このようにブレード17が吸入側18側に撓むことにより、ブレード17の側面がブレード溝15に対して片当たりする部分17c,17dにおける接触面積が広くなり、この部分17c,17dがブレード溝15に対して面当たりするようになってPV値が小さくなる。したがって、ブレード17とブレード溝15との接触部分における油膜が切れにくくなり、接触部分において摩耗が進行したり、焼き付きが生じたりすることが防止され、ロータリー圧縮機1の信頼性が高められる。
しかも、ブレード17とブレード溝15との間の摺動隙間から圧縮された冷媒ガスがブレード17内部の中空部171に入り込んだ場合には、この圧縮冷媒の圧力によってブレード17の両面がブレード溝15の内面に弾接される。このため、摺動隙間が小さくなってシール性が良くなり、圧縮冷媒が高圧側(圧縮側19)から低圧側(吸入側18)に漏洩すること(ガス漏れ損失)を低減してロータリー圧縮機1の圧縮効率を高めることができる。
また、中空部171がブレード17の先端部17a付近まで形成されているため、ブレード先端部17aの肉厚が薄くなり、ブレード先端部17aが柔軟化されてロータ14の外周面14aに対して広い面積で接触する。このため、ブレード先端部17aの接触面圧を低下させて油膜の切れを防止し、摩耗や焼き付きを防止してロータリー圧縮機1の信頼性を高めることができる。
[第2実施形態]
図6は、本発明の第2実施形態を示すブレード17周辺の平面図である。
ここに示すブレード17は、その内部に形成されている中空部172が、第1実施形態における中空部171よりも短いものとして形成されている。
具体的には、中空部172は、図6に示すブレード17の最伸時に、少なくともブレード17がブレード溝15からシリンダ室10に突出する位置17eよりも先まで形成されていればよい。本実施形態では、中空部172が突出位置17cよりもLだけ長く形成されている。
上記のような位置まで中空部172を形成することにより、図4のように中空部171をブレード17の先端部17a付近まで形成するよりも加工コストを低減させることができる。中空部172によってブレード17が撓む効果は第1実施形態の場合と同様である。
また、このようにブレード17の後端部17b側を中空状にし、ブレード17の先端部17a側を中実状にし、中空部172の長さ(Lの長さ)を調整することにより、ブレード17の撓み量をロータリー圧縮機1の特性に合わせて最適に調整することができる。
[第3実施形態]
図7は、本発明の第3実施形態を示すブレード17周辺の平面図である。
本実施形態において、ブレード17の内部に形成されている中空部173は、回転軸9(偏心部9a)の軸方向に沿ってブレード17の先端部17a近傍を貫通する貫通穴173aと、ブレード17の後端部17b側から貫通穴173aに連通するように形成されたスリット173bとを具備している。
貫通穴173aは、例えばドリルで穴あけ加工することにより形成され、スリット173bは、例えばワイヤーカットで切り込み加工することにより形成される。ここで、スリット173bの内幅Wは、貫通穴173aの内径dよりも小さくなっている。
上記構成とすることにより、ブレード17の先端部17a付近における肉厚を、ブレード17の中間部以降の肉厚よりも薄くすることができ、ブレード先端部17aを柔軟化させてロータ14の外周面14aに対して広い面積で接触させ、面圧を小さくして油膜の切れを防止し、ブレード17の摩耗や焼き付きを防止してロータリー圧縮機1の信頼性を高めることができる。
[第4実施形態]
図8は、本発明の第4実施形態を示すブレード17およびブレード溝15の平面図である。
本実施形態において、ブレード17の内部に形成されている中空部171は、第1実施形態におけるブレード17の内部に形成されている中空部171と同じ形状のものであるが、第2実施形態における中空部172や、第3実施形態における中空部173の形状等であってもよい。
本実施形態では、ブレード17の両面がブレード溝15の内面に軽く弾接されるように、ブレード17の後端部17bにおける最大幅W1が、ブレード溝15の内幅W2よりも少し大きく拡げられている。この拡開量は、ブレード溝15に挿入されたブレード17が、ブレード溝15内でスムーズに動くことを妨げない程度とされる。
このようにすることにより、ブレード17とブレード溝15との間の摺動隙間が非常に小さくなり、摺動隙間から圧縮冷媒が漏れにくくなる。このため、圧縮冷媒が高圧側(圧縮側19)から低圧側(吸入側18)に漏洩すること、即ちガス漏れ損失を低減してロータリー圧縮機1の圧縮効率を高めることができる。また、ブレード溝15内におけるブレード17の無用な振動等を効果的に抑制することができる。
斯くして、第1〜第4実施形態によると、ロータリー圧縮機1の圧縮動作時にブレード17の側面および先端部17aに作用するPV値(接触圧力Pと、ブレードの摺動速度Vとの乗算値)を小さくし、ブレード17の摩耗や焼き付き等を防止して信頼性を高めるとともに、ブレード17とブレード溝15との間の摺動隙間からの圧縮冷媒の漏れを低減させて圧縮効率の向上を図ることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更を加えることができる。例えば、上記実施形態では、シリンダ室10を1つ備えた単気筒のロータリー圧縮機1に適用した例について説明したが、これに限らず、シリンダ室10を複数備えた多気筒ロータリー圧縮機もしくは多段ロータリー圧縮機にも適用できることはもちろんである。また、密閉型のロータリー圧縮機1に適用した例について説明したが、開放型の圧縮機にも同様に適用できることは云うまでもない。
1 ロータリー圧縮機
3 電動モータ
4 圧縮機構部
9 回転軸
9a 偏心部
10 シリンダ室
10a シリンダ室の内周面
11 シリンダ本体
14 ロータ
14a ロータの外周面
15 ブレード溝
17 ブレード
17a ブレードの先端部
17b ブレードの後端部
17e ブレードが最伸時にブレード溝から突出する位置
18 吸入側
19 圧縮側
171,172,173 中空部
173a 貫通穴
173b スリット

Claims (4)

  1. シリンダ室を形成するシリンダ本体と、
    回転軸の偏心部に嵌合され、前記回転軸の回転とともに前記シリンダ室内を旋回し、その外周面が前記シリンダ室の内周面に摺接するロータと、
    先端部が前記ロータの外周面に弾接して前記シリンダ室内を吸入側と圧縮側とに仕切り、前記ロータの旋回に伴って前記シリンダ本体に設けられているブレード溝内を摺動して伸縮するブレードと、を備え、
    前記ブレードは、その内部に、該ブレードを板厚方向に撓ませる中空部を有し、
    前記中空部は、前記ブレードの後端部と両側部とに向かって開放されており、
    前記ブレードの両面が前記ブレード溝の内面に軽く弾接されるように、前記ブレードの後端部における最大幅を前記ブレード溝の内幅よりも大きく拡げたことを特徴とするロータリー圧縮機。
  2. 前記中空部は、前記ブレードの先端部付近まで形成されている請求項1に記載のロータリー圧縮機。
  3. 前記中空部は、前記ブレードの最伸時に、少なくとも該ブレードが前記ブレード溝から前記シリンダ室に突出する位置よりも先まで形成されている請求項1に記載のロータリー圧縮機。
  4. 前記中空部は、前記回転軸の軸方向に沿って前記ブレードの先端部近傍を貫通する貫通穴と、前記ブレードの後端部から前記貫通穴に連通し、該貫通穴の内径よりも狭い内幅を持つスリットとを具備している請求項1または2に記載のロータリー圧縮機。
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